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嫉妬教団の野望!恋人とのイチャ×2クリスマスは中止です(作者 橘田華佗雄
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 12月。一般的には一年の最終月とされ、その年を締めくくり、次の年を迎える準備で忙しなくなる月。そして大体の人は、12月といえばとあるイベントを連想するだろう。
 『クリスマス』。聖人の降誕を記念する祭日が起源ではあるが、今ではもっぱら、家族、或いは恋人と一緒にロマンティックな一時を過ごすというなんとも羨まけしからんイベントという認識が、少なくとも此処、UDCアースでは広まっている。
「でさ~、てな事があったわけよ~♡」
「え~、ホントにぃ~♡」
 青年(某大学考古学部所属)が彼女(某大学ミスコンファイナリスト)とイチャコラしながら街の雑踏を歩いていると、ふと、その肩が誰かにぶつかってしまう。
「あ、すみま……。」
「あぁん!? テメェ、ドコに目ぇつけとんじゃワレぇ!」
 よくよく見れば、その相手は全身黒ずくめ、頭は真っ黒な三角頭巾で全体を覆われその表情を伺う事は能わないが、その中では凄まじい形相で眼圧を飛ばしている事は、声色から容易に理解する事が出来る。
「カップルだ!カップルが我らが同志の心身をズタズタに傷つけたぞ!」
「チキショウ、なんて酷い事を!これは命に関わるぞ!」
「カップル許すまじ!天誅下すべし!」
 ていうか、気付けばおんなじ格好した、いかにも怪しい集団が何人も囲ってるし。
「はいはい。同志達、皆落ち着いてー。」
「「「おぉ、我らが女神!」」」
 だがそれを諌める、女性らしき声が一つ。それは彼らとは違い、所謂サンタコスに身を包んだ女性だった。
「ごめんねー、ウチの同志達が迷惑かけちゃって。お詫びに……はい!」
 そう言って彼女が背負っていた巨大な袋から取り出したのは、一包みのプレゼント箱。クリスマスっぽく飾り付けられた、可愛らしい包装が施されていた。
「ちょっと早いけど、サンタからのクリスマスプレゼント!『カップルが幸せになれるプレゼント箱』だよ!二人で仲良く開けてね!」
 そして女性は黒ずくめの集団を引き連れ、足早に去っていく。可笑しな目には遭ったけど、思わぬプレゼントをもらって和気藹々としながら、この事をSNSで呟こうとするカップル。だがその裏で、女性含む怪しさしかない集団は、卑屈にほくそ笑みながら一様に心の中で呟くのだった。
(((リア充爆発しろ!カップルでクリスマスだなんて絶対に許すまじ!)))

「皆、クリスマスを前に、UDCアースで事件が起こるみたいよ。」
 世界の壁を越え、どことなくあちこちでクリスマスの雰囲気が漂うグリモアベース。その一角で、アイリーンは新たに発生した事件の説明を始める。
「まず、最近UDCアースでは新しいカテゴリーのUDC――『感染型UDC』が確認されたの。」
 それは、その存在を見た者、内緒話やSNS問わずその存在を広めた者、それを知った者――それら全ての人間の『精神エネルギー』を糧として繁殖を行う、情報社会である現代向けに進化したUDCだ。最悪、全世界規模でのパンデミックを引き起こし、大惨事になりかねない。
「だからその前に、その発生源の感染型UDC――オブリビオンを倒さなければならないわ。そして今回、私達が倒すべき相手は、『ハンタークロース』と呼ばれるUDCよ。」
 一見すれば、可愛らしいサンタコスをした可愛い女性。だがその本質は、子供達を死へと誘う危険な存在、のはずだが……。
「どうも今回の個体は、子供達よりもカップルに意識が向いているらしいの。その原因は、多分これね。」
 そう言ってグリモアを通して映し出された映像に現れるのは、『嫉妬教団』を名乗る、三角頭巾を被った全身黒ずくめ、リア充撲滅を掲げる集団だ。どうやら彼らに喚ばれたせいで、少し性質が歪められたようである。
「彼らは『ハンタークロース』の力を源に、『カップルが幸せになれるプレゼント箱』の噂を広めながら、町中で配っているわ。でもそれは真っ赤な嘘。むしろカップルが開けると、険悪になって破局する呪いが発動して仲違い。最悪、命を失ってUDCの生贄にされてしまうの。」
 噂の拡大を抑え、犠牲者を増やさないためにも、まずは彼らと最初に接触した人物の元に向かわねばならない。その後、『嫉妬教団』の陰謀を挫き、最後に元凶たるUDCを打倒するというのが、今回の流れだ。
「カップルの人も、そうでない人も。楽しいクリスマスを過ごすためにも、皆、よろしくね。」





第2章 冒険 『嫉妬教団の暗躍【聖夜編】』

POW既にプレゼントを開封してしまった仲違い中のカップル達を宥めて冷静にさせる
SPDカップル達がプレゼントの箱を開封する前にすり替える
WIZジーク嫉妬!ハイル嫉妬!何が聖なる夜だ!さっさと破局しやがれ!嫉妬教団に紛れ込み情報を得る
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


神坂・露
レーちゃん(f14377)と一緒に。
初めにレーちゃんの腕にぎゅぅーって抱きつくわ♪
なんで…って顔されても理由を言えば納得してくれると思う。
「恋人の真似っこすれば、カップルに難なく近寄れるわ♪」
えへへ♪レーちゃんとカップル…ぎゅきゅ~♪えへへ♪
さりげなくカップル達に近づいて…プレゼントをすり替えるわ。
「ねえねえ?この場所初めてなんだけど…お勧めってある?」
替えるのはUC。もう一人のあたしで背後からすっ…と実行する。
(コミュ力、早業、忍び足、盗み、学習力、見切り、第六感使用)
もし教団員の人にカップルって指摘されたらどうしようかしら~。
きっときっと嬉しくなっちゃうわ♪えへへ…レーちゃんとだもの。


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
腕を強引に組まれるのは日常茶飯事なことだ。
なるほど。カップルに接近する自然な方法としては適切か。
…だが。なぜか今日は妙に力強く嬉しそうな気がする。
まあ。いいか。さっさとこの面倒な被害を抑えに行こう。
方法は露に従う。私よりもこういうのに適している。
近くで会話を聞いてはみるがやはりよくわからない。
アジトの手掛かりは私の方でも調査してみようと思う。
【三体の従者】で箱を配布する者達の誰かを追跡させる。
は?私がカップル?よくわからないことなんだがな?
教団からは私達も同じに?やれやれ。阿呆ばかりか…。
「これがカップルに見えるなら、脳外科と眼科に行ってくれ」
…なぜ嬉しそうなんだ。露は。


 『感染型UDC』のパンデミックをひとまずは鎮圧した猟兵達。だが、このままでは単なる一時凌ぎにしかならない。発生源となる感染型UDC――オブリビオンを倒さなければ、この騒動は終わりを迎えないのだ。其の者の、そしてそれを囲う『嫉妬教団』の活動を妨害しつつ、アジトの手掛かりを見つけてなければならない。猟兵達は作戦の示談を進めるべく、街へ繰り出すのだが。
「えへへ♪ レーちゃんとカップル……ぎゅきゅ~♪ えへへ♪」
 表通りに出て早々、神坂・露は深く親しい間柄のシビラ・レーヴェンスの腕に、しかとすがりつく。一体、この行動に何の意味があるのか。わざわざこんな動きづらい体勢にならずとも、調査には何の影響もないのでは。そんな疑問がシビラの表情に浮かぶのを一瞥しただけで、彼女が言葉として表すより先に、露は答える。
「だって、恋人の真似っこすれば、カップルに難なく近寄れるわ♪」
 なるほど、確かに今回の調査対象にもなっているカップルに近づこうというのなら、独り身で当たるよりは幾らか警戒心が薄れるかもしれない。ならばこの体勢の方が、よりそれっぽいかもしれない。
(……けれど、何故だろう。今日はいつも以上に、強く掴まれている気がする。)
 それにシビラが顔を横に向ければ、そこには一層の笑顔を見せる露の姿があった。果たしてこれは、本当に作戦をスムーズに進めるためだけの策なのか、それとも……。
(まあ、いいか。 さっさとこの面倒な被害を抑えに行こう。)
 いくら考えても出ない答えを模索するよりは、まずは目先の事を。シビラは己の内に出来た漠然とした疑問を一旦脇に置き、目の前の作戦へと意識を切り替えることにした。そうして連れ立った二人が街を出歩くこと数分、人混みの中に、一組の若い女性二人がいるのを目にした。一見すれば、ただの仲のいい友人にだろう。だがよくよく見れば、互いの手を絡ませるように繋ぎ、各々の左手の薬指にはお揃いの指輪が光る。だがその手に抱えられているのは、教団が配っていると情報で伝えられたプレゼント箱と瓜二つ。このままでは、この二人には破滅の未来が確定してしまう。ならばその前に。
「ねぇねぇお姉さん達、私達この辺りって初めてなんだけど……お勧めのお店って何かある?」
 露が無邪気に、二人へ声を掛ける。二人の意識が完全に彼女へと逸れ集まったその一瞬の間に、人混みに紛れ背後に露と瓜二つの存在が不意に顕現する。ユーベルコードによって造られた、彼女の分身だ。そして分身は迅速かつ細やかな手捌きにより、事前に用意しておいた見た目そっくりの箱と一瞬ですり替える。ともすれば、二人はおろか、周囲の者達に気付かれかねなかったものの、その高度な隠密性により、誰にも気取られることなく、その役目を終えて何処ともなく消えゆくのだった。
「ありがとー、お姉さん達ー!」
 二人の未来を救い、ついでに美味しいスイーツの店の情報を聞き得た露。その側では、シビラがなんとも難しそうな顔をしていた。自分よりもこう言ったことに向いていそうな露に全てを任せ、彼女になされるがまま側で彼女達との会話を聞いてはいたものの、どうにもこういった女子らしい会話というのは、やはり彼女には難しいようである。そんなこんななうち、彼女達に近寄る、真っ黒な三角頭巾という怪しいにも程がある者達の姿があった。
「おや、お嬢さん達、なんかとっても仲よさそうだね、羨ましいねぇ!(……チッ、こんな小さい歳からイチャイチャカップルとか世の中マジ不公平なんですけど。)」
「そんな君達に、はいコレ! 二人がずっと幸せになれるプレゼントだよ!(……チッ、百合ップルとか、羨ましいことこの上ないんですけど。)」
 なんか邪念を抱きつつも、つい先ほど見たばかりの包装箱を差し出そうとする不気味な者達。
「やれやれ、阿呆ばかりか……。 これがカップルに見えるなら、脳外科と眼科に行ってくれ。」
 だがそんな彼らにシビラは侮蔑した態度で一蹴し、熨斗をつけてプレゼント箱を叩き返す。
「HAHAHA、同士よ、お前酷い言われようだなぁ。 良い眼科知ってるから紹介するよ。」
「HAHAHA、いやいや、きっとお前のことだよ同士。 知り合いに脳外科医がいるからそいつに見てもらえよ。」
 さりげなくお互いに罵り合いながら、このまま食い下がっても無理だと察した教団員達は次なるターゲットを探すべく、二人の元を去っていく。その黒い頭巾に紛れ、三つの黒い影が張り付いているのにも一切気付かぬままに。シビラがユーベルコードで生み出した、三体の従者達だ。このまま放っておけば、従者達を通じて得た情報から彼らのアジトを見つけるのもそう遠くはないだろう。
「私がカップルとか、よくわからないことなんだがな……ところで、なぜ嬉しそうなんだ、露は。」
 ようやく去っていった彼らの知見に少なからず呆れるシビラ。だがその腕元では、より一層深く、彼女の腕を嬉しそうに、愛おしそうに抱きしめる露がいた。
「えへへ♪ ……だって、レーちゃんとだもの。」
 穏やかで満ち足りた笑顔でいっぱいの露。そんな彼女を見つめるシビラの胸中に宿る想いを彼女自身が理解するのは、明日か、はたまた更に先の未来か。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

グロリア・グルッグ(サポート)
家庭用ゲーム機から宇宙戦艦まで!
ハッキングのことなら電脳ハッカーにお任せあれ!

わたくしこう見えて凄腕の電脳魔術士ですので、困ったことがあればまず電脳検索で情報を仕入れるんですよね。
ふむふむ、なるほど! 完全に理解しました!(理解していない)

単独で難しそうなら金色魔女でもう一人の私を召喚します。
単純に人手が増えるのと、同じく電脳魔術が使えるのでより精度の高い作戦が取れますからね。
あと私は生粋の軍人(鎧装騎兵)でもあるので、身体能力および状況への適応力には自信があります。

人探しなどの捜索系の案件でしたらハッキングの腕を発揮して街中の監視カメラやSNSなどから情報を入手してみせますよ。


 UDCアースの何処か、四方八方を電算機とモニターで囲まれた部屋。そこに鎮座するグロリア・グルッグは、己の得意分野を生かして今回の事に当たっていた。すなわち、この世界の電脳情報を検索することによる情報収集である。
「ふむふむ……ほうほう……なるほど! 完全に理解しました!」
 果たしてその言の信憑性はともかくとして、凄腕の電脳魔術士である彼女にとって、街中の監視カメラやSNSなどから、特徴的どころか一度見たら忘れられないレベルの姿や言動をとる嫉妬教団の情報の探索など、造作もない事であった。どうやら彼らは裏路地など人気のない所ではなく、繁華街等の人通りの多い所を狙って出没しているようだ。あんな怪しげな風貌なのに、以外と大胆な集団である。問題なのは、彼らがどこから現れ、そしてどこへ去っていくのか。その初後が、いくら調べても全く掴めない。
「さてさて、どうしたものでしょう……おおっと?」
 そんな最中、モニターの一つに映る三角頭巾。ちょうど近くの監視カメラに映った、ライブ映像だ。今まさに、目の前のカップル達に問題のプレゼント箱を半ば無理やり渡そうとしている所であった。
「これは丁度良い所に。それでは妖精さん妖精さん……ご協力、お願いします。」
 ネットの情報で分からぬなら、現実で見た情報で知れば良い。そう判断したグロリアは、どこからか電子の妖精を呼び出す。愛着の現れか、彼女は戯れに妖精を一撫ですると、監視カメラが注視するポイントへと急行させる。それから程なく、モニターに映されるのは、プレゼント箱を押し付けたのか満足気に何処かへと帰ろうとする嫉妬教団の一員達と、間一髪彼らに追いついた電子妖精であった。その隠密性を生かし、彼らにぴったりと、そして気取られることなく追跡する電子妖精。その足取りが掴めるのは、最早時間の問題であろう。
成功 🔵🔵🔴