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The End of Steel Gods

#ヒーローズアース #【Q】 #鋼神ウルカヌス

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#ヒーローズアース
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#【Q】
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#鋼神ウルカヌス


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●地球最深部、センターオブジアースの神殿内
「おのれウルカヌス! 貴様、今なお地球に仇なすか!」
「ふん、この星は神々が、私たちが作ったものだ。私が思うまま、望むままに壊して何が悪い!」
 ウルカヌスの返答に白髪の神はさらに声を荒らげる。
「弁えよ! 人は、世界は、とうに我等の手を離れておる! 神々の時代は去ったのだ!」
「去ってなどいない! 時代は今も神々の物――この世界は私の物だ!」
「この……愚か者めが!」
 白き神の叫びと同時、雷光がウルカヌスの心臓をめがけて走り、刃の一振りによって切り落とされる。ウルカヌスを守るようにその場に降り立ったのは死の気配を纏った一柱の神。白き神が驚愕に目を見開いた。
「ウルカヌス、貴様っ! そやつに――死神に、神鋼の鎧を与えたのか!?」
 白き神の叫びと同時、死神が投げ放った刃が、その胸に突き立った。
「然り、無敵の鎧を持った死神。世界を終わらせるのに、これほどふさわしいものはあるまい」
 自らの体に炎を纏わせウルカヌスは悠然と答えた。
 死神の追撃を躱し、白い神は神殿を脱出。――血を吐き、這うように地上へと向かう。
「猟兵達に伝えなくては。ウルカヌスが、センターオブジアースに現れたと」

●グリモアベース
「センターオブジアースで鋼神ウルカヌスを発見したとの報が入った」
 集まった猟兵へ告げたのはディスターブ・オフィディアン。
「奴はセンターオブジアースの神殿の一つを奪取、地上への再侵攻に向けて、『神鋼の鎧』を装備した軍勢を整えているようだ。幸い、『神鋼の鎧』の量産はされていない上、ほとんどは強力な相手でもない、蹴散らすのに苦労はするまい」
 ただし――と、ディスターブが言葉を続ける。
「厄介な事にウルカヌスは古き神の一柱『刃の死神』を手下にし、すでに神鋼の鎧を与えている。場所が聖地ではない故、無敵というほどの防御力はないが、たやすく貫ける守りでもない。唯一の弱点は左胸の奥、心の臓腑。そこに、神鋼の鎧の隙間がある。そこを狙っていけば勝機が生まれるだろう」
 もっとも敵の間合いは広い、易々と接近戦に持ち込ませてはくれまい、とディスターブは付け加える。
「無論、ウルカヌス自身も強敵だ。まず間違いなく先に行動してくる。何らかの対策を用意しておいた方が良いいだろう」
 敵の主な戦術は、『神鋼の鎧の具現化』『高熱金属への変化』『原初の炎』。先手を取って放たれるこれらの攻撃を打ち破り、反撃に転じることになる。
「生半な敵ではないが、決して勝てぬ相手でもない。
 知らしめてやるがいい、かの神の時代はとうに過ぎ、お前達こそが未来を紡ぐのだ、とな」


雲鶴

 神殺しの英雄を募集中、雲鶴です。
 【Q】の成功によってウルカヌスの居場所が判明、反撃の隙を与えずに撃破を狙うシナリオとなります。
 以下が各章の補足となります。

●第一章:集団戦『デュランダル騎士』
 地上への反攻に向けてウルカヌスが集めた騎士たちとの集団戦です。
 『神鋼の鎧』は装備しておらず、こちらの攻撃はそのまま通ります。

●第二章:ボス戦『刃の死神・拒絶を刻む嵐』
 ウルカヌスの配下となった、オブリビオンの死神との戦闘です。『神鋼の鎧』を装備し攻撃のほとんどを軽減します。唯一の弱点である心臓部分への攻撃を行えば、大ダメージを与えやすくなります。

●第三章:ボス戦『鋼神ウルカヌス』
 ジェネシスエイトの一人、鋼神ウルカヌスとの戦闘です。必ず先制攻撃をしてくる強敵です。先制攻撃に対して何らかの形で対処し反撃に転じれば、より多くのダメージを与えられます。

※シナリオの進行速度について。
 基本的には週に一章ずつ、土日での執筆となります。
 その為、木曜日8:31~日曜日夕方ごろまでがプレイング受付期間となります。
 ご了承ください。
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第1章 集団戦 『デュランダル騎士』

POW   :    デストロイブレイド
単純で重い【量産型魔剣デュランダル】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ケイオスランサー
【魔槍】が命中した対象に対し、高威力高命中の【仲間のデュランダル騎士との怒濤の連携攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    不滅の刃
【量産型魔剣から放たれる光】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

蛇塚・レモン
これ以上、ウルカヌスの好き勝手にはさせないよっ!

敵の攻撃は魔剣からの斬撃
魔剣の届く範囲から逃げれば無意味のはずっ!
(第六感+戦闘知識+見切り)
身に纏う黄金霊波動を活性化させて念動力で剣先の届かない空中へ飛翔っ!
(念動力+空中浮遊+空中戦)
上空からオーラガン(指鉄砲)を構えて、衝撃波を伴った呪殺弾を乱れ撃ち
散開させないように敵集団を追い込むよ
あたいの誘導弾とスナイパー技能で逃さないんだからねっ!

敵集団が纏まってきたら、本領発揮!
ユーベルコードの捨て身の一撃で一網打尽にしちゃうよっ!
(衝撃波+念動力+鎧無視攻撃+範囲攻撃+なぎ払い)

神代の蛇神の8本の首を一度に落としたその斬れ味、思い知っちゃえっ!



●神剣抜刀
「さて、お目当ての神殿は……っと、アレだねっ!」
 蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)が足を向けた先は無数の篝火に照らされた白い神殿。見張りが固めた入り口の脇にはウルカヌスの銅像が立てられ、その足元にはかつての祭神、老いた白い神の石像が無造作に転がっていた。無残に破壊された石像の姿にレモンは唇をかみしめる。
「酷い……でもあたいが来たからには、これ以上ウルカヌスの好き勝手にはさせないよっ!」

「むっ、止まれ! 貴様、猟兵だな!」
 近づくレモンに気付き、見張りのデュランダル騎士達が牽制するように声を上げる。彼らが魔剣を構えた所へ、レモンはにっこりと微笑むと右手で指鉄砲を作って――。
「バァン!」
 瞬間、レモンの金色の霊力が衝撃波となって、デュランダル騎士を吹き飛ばす。直後、一人のデュランダル騎士が、魔剣を振りかざしレモンへと突進! 魔剣が振り下ろされるより早く、レモンは全身に霊力を纏わせて空中に浮遊。魔剣の切っ先が空を切り、大地を砕く。破片が飛び散る中、レモンは騎士たちの頭上に飛び上がって、騎士たちの頭上から霊力弾を連射。
「一か所に纏まってもらうよ。……っ!?」
 レモンの第六感が、思考よりも早く彼女の体を動かした。咄嗟に身を翻した次の瞬間、レモンの体があった場所を、跳躍したデュランダル騎士の魔剣が振り抜いた。即座に騎士へと指鉄砲を向けるレモン。
「馬鹿な……! 死角だったはず」
 霊力弾が命中。驚愕の言葉が遺言となった。落下していく騎士の体を盾にするように、レモンも地上へ降下していく。彼女の着地際を目掛けて殺到するデュランダル騎士たちへ、レモンは黒き蛇腹剣を抜いた。
「武装神格、解放! ――目醒めよクサナギッ!」
 一閃、黒き切っ先から放たれた霊力が刃となってデュランダル騎士たちを襲った。凍り付いたように動きを止めた騎士たちを前に、レモンが蛇腹剣を鞘に納めて構えを解く。同時に倒れ伏すデュランダルたち、全員が鎧ごと両断されていた。
「神代の大蛇の8ッ首を、一太刀で落とした斬れ味、思い知ったか!」
 周囲にデュランダル騎士が残っていないことを見て取り、レモンは神殿内部へ向かう。彼女の後ろで、諸共に切り裂かれたウルカヌス像がゴトリと倒れた。

成功 🔵​🔵​🔴​

シキ・ジルモント
◆SPD
全く、本当に諦めの悪い
神鋼の鎧が量産される前に、集めた軍勢を切り崩しておこう
まずは目の前の騎士を殲滅する

ユーベルコードの効果も併せて、敵が振るう槍の回避を試みる
槍を躱すと同時に、槍を繰り出す事でがら空きになった懐へ『ダッシュ』で飛び込む
槍を扱う相手なら、下手に離れるより接近してしまった方が反撃や他の敵からの妨害は受けにくいはずだ

懐に潜り込んだまま鎧の弱い部分を狙ってハンドガンでの『零距離射撃』で攻撃する
関節の継ぎ目や、潜り込んだ事で狙いやすくなった喉元が狙い目か

一体倒したらすぐ次の敵へ
倒した敵を盾にして槍を防ぎ、接近して反撃する
本命はまだ先に居る
消耗を抑える為、ここは手早く切り抜けたい



●シロガネの牙
「やれやれ全く、本当に諦めの悪い。いつまで過去にしがみつく」
 篝火に照らされたウルカヌスの神殿へと向かいながらシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)はそう独り言ちる。
「厄介な事になる前に、奴が集めた軍勢を切り崩しておこう。まずは――こいつらの殲滅だな!」
 シキはハンドガンを抜いて発砲、狙いは神殿の守りにつくデュランダル騎士たち。狙いを定めず、駆けながらの乱れ撃ちは騎士たちに明確なダメージは与えられていない、が。
 シキは冷静な表情を崩さぬまま、集中するように毛むくじゃらの耳を立てる。
(聞こえているぞ、お前たちの筋肉の軋み。槍を握る籠手の擦れる音、突進直前の――地を踏みしめる足音!)
 瞬間、槍を構えて突進を仕掛ける騎士、それを聴いていたシキは弾かれたように疾走。
 思わぬ動きに咄嗟に突き出される槍の穂先を、シキはぎりぎりで回避、こめかみのそばを槍が抜けた。風切り音、銀髪が擽られる。敵の腕が伸び切ったところへ飛び込んで、シキは騎士の顎先にハンドガンを押し当てる、トリガー。零距離射撃の一撃がデュランダル騎士の首を撃ち抜いた。脱力した騎士が倒れるより早く、シキは次の敵の動向を探る。
(さあ次。背後、七時の方向から一人突進してくる。かわすには半歩足りない)
「――だが、盾には困らないな」
 シキはたった今 撃った騎士の手を取って、体を入れ替えるように背後にほうった。衝撃音、突進の足音が消える。背後から迫っていた槍の穂先は、仲間の騎士の体を貫いて止まっていた。
「おのれ、運の良い!」
 槍を引き抜こうとするデュランダル騎士の脇を抜けるようにシキは駆ける。すれ違いざまの零距離射撃が、鎧の関節ごと中の騎士を撃ち抜いた。シキはそのまま別の騎士の懐に潜り込む。
(運だと思っていてくれるとありがたいな。本命はまだ先に居る。消耗を抑える為にも)
「ここは手早く切り抜けさせて貰うぞ」
 シキは愛銃『シロガネ』と自らの鋭敏な感覚を頼りに、デュランダル騎士の集団を撃破していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・このは
世界を作ったのが神々であろうが
それを好きにするのを見逃すわけにはいきません!

ヴィラン用量産型戦闘ロボ518号、これより悪神を討ち世界に平和を!

まずは取り巻きからですか…
彼らが剣を振るうなら、此方が振るうは拳。騎士と機士の勝負といきましょうか!


彼らの攻撃は手のバトルホイールを回転させ、弾き、受け流します【盾受け】
そして弾き空いた懐に入り込みハンマーアームの一撃【グラップル&鎧砕き】で一人ずつ戦闘不能に

敵がUCで回復しようとするならその射線にブーストナックルを発射
光で自身を回復し、そのまま進路を変えUCを放ったヴィランを穿ちます!【誘導弾】



●出撃! 鋼鉄の正義!
 ウルカヌスの神殿を前に拳を握りしめるのは、月影・このは(自分をウォーマシーンと思いこんでいる一般ヤドリガミ・f19303)。
「世界を作ったのが神々であろうが、それを好きにするのを見逃すわけにはいきません!
 対ヴィラン用量産型戦闘ロボ518号、出撃します!」
 駆け出したこのはの前に立ちはだかるデュランダル騎士たち。
「まずは取り巻きから、そちらが剣ならこちらは拳!
 さあ、騎士と機士の勝負といきましょうか!」
 徒手空拳で身構えたこのはに向けて振り下ろされる魔剣の一撃。その切っ先をこのはは腕のバトルホイールで受け止める。甲高い衝撃音、直後バトルホイールが高速回転、受け止めた刃を弾き飛ばし、引きずられるようにデュランダル騎士の態勢が崩れた。
「そこですっ!」
 空いた懐に入り込み、このはは握りしめた拳をデュランダル騎士の腹に叩き込む。鎧がひしゃげ砕ける音、一撃を受けたデュランダル騎士がどさりと倒れ伏す。
 一人二人とデュランダル騎士を倒していって三人目、デュランダル騎士は油断なく魔剣を構えこのはへと連続で突きを放つ。
「その回転盾、見切ったぞ!」
 このははバトルホイールでもってその突きを受けて、反撃とばかりに拳を振るう。しかし敵も即座に剣を引き、このはの拳を魔剣で防ぐ。鋼をも断ち腕を切り落とさんとする魔剣の一撃をこのはは卓越した盾受の技で凌ぐ。致命打を与えられないままの攻防に、このはと騎士、互いに傷を負っていく。
「回復を!」
 叫んで魔剣を掲げたのはもう一人のデュランダル騎士。その言葉にこのはを攻め立てていた騎士が後方へ跳躍、間合いを取ったところに魔剣から癒しの光が放射され――。
「させません! ブーストナックルッ!」
 瞬間、このはは自身の右手を射出、ロケット噴射で飛翔する鋼の拳が傷ついた騎士の顔面を捉えて叩きのめす。照射された魔剣の光を浴びながら、このはの放ったナックルは回復に回った騎士を直撃。
 二体のデュランダル騎士を倒して戻ってきたナックルを改めて装着し、このはは残るデュランダル騎士たちへと構えをとる。
「悪神を討ち世界に平和を。任務の邪魔をする以上、あなたたちも排除します!」

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘルルーガ・レオノーラ
まだ懲りてないのか…傍迷惑な奴らだ。

あの槍はヤバそうだな…あれだけには当たらないようにしつつ奴らをぶっ飛ばす!

大狼と大熊の力で走力と腕力を上げて【ダッシュ】で近づき【鎧破壊/怪力】でその鎧を力ずくでぶっ壊す!
囲まれるように突っ込み【存在感】で敵を引き付けUC【戦士の血統】を発動!これからがお楽しみだ!近づく敵を【吹き飛ばし】で遠ざけ同時に攻撃されないようにし多少の反撃は気にせず攻撃のみに集中しダメージは強奪の魔石の【生命力吸収】で何とかする。攻撃が最大の防御!

あの槍のUCは獅子鷲の力で空を駆け【空中戦】で回避だ。空を走る人間に遭うのは初めてかい?

アレンジOK



●獣戦士
「まだ懲りてないのか……はた迷惑な奴らだ」
 巨大な斧を肩に担いで、ヘルルーガ・レオノーラ(獣を宿す者・f20348)は護衛――デュランダル騎士たちの装備を確認する。
「あの槍は流石に喰らったらヤバそうだな。あれにだけは当たらないように注意して、奴らをぶっ飛ばす!」
 大狼と大熊に祈りを捧げると、ヘルルーガは力強く大地を駆けだす。彼女の突進を止めようと立ち塞がるデュランダル騎士たちへ、力任せにバトルハルバードを叩きつけて吹き飛ばす。勢いのまま自らデュランダル騎士たちの集団へ突っ込むヘルルーガ。
「――甘く見るなよ!」
 切り付ける魔剣の一撃をヘルルーガはハルバードの石突で弾いて、そのままデュランダル騎士の兜を鷲掴みにする。ミシリと鋼の軋む音が響いた。騎士の頭部を兜越しに握りつぶしながらヘルルーガは片手で騎士の体を持ち上げていく。掴まった騎士は彼女の手から逃れようと暴れるがヘルルーガの方はびくともしない。凶暴な笑みを浮かべたまま、獲物の騎士を高く掲げると、熊の如き怪力で放り投げる。
 ヘルルーガの強烈な存在感に当てられ、四方八方から彼女へと切りかかるデュランダル騎士たち。その一撃を或いは弾き、あるいは躱しながらヘルルーガはバトルハルバードで一人、また一人とデュランダル騎士を吹き飛ばしていく。魔剣の一撃が彼女の左腕を切り赤い血が地面に滴る。その痛みさえも楽しむようにヘルルーガは笑いながら反撃、デュランダル騎士の胸にハルバードの刃を叩き込む。同時にハルバードに取り付けられた金色の魔石がデュランダル騎士から奪った生命力をヘルルーガに与え、左腕の傷を癒した。
「攻撃が最大の防御! アタシを倒したければこのハルバードを止めて見せな!」
 ヘルルーガの視界の端、一人のデュランダル騎士が槍を構えるのが見えた。即座に祈りを捧げた先は鷲獅子。槍を構えての突進、その穂先が触れるより先にヘルルーガは跳躍、その体がグリフォンの如く宙を舞う。
 必殺の一撃を躱され驚愕の表情を浮かべるデュランダル騎士が最後に見たのはヘルルーガの笑み。
「空を走る人間に遭うのは初めてかい? 冥途の土産だ、持っていきな!」
 振り下ろしたハルバードがデュランダル騎士の体を裂くこうしてヘルルーガは存分にデュランダル騎士たちを打ち倒したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルード・シリウス
随分と派手なお出迎えだな?
まぁ何にせよ…先の戦いで逃げ延びた神とやらが居るなら、喰らいに行く良い機会だ
神喰らいを果たす為…先ずはコイツ等から喰らい尽くそうか

◆行動
神喰と無愧を携え、真っ向から突撃。攻撃に対して残像と見切りを駆使して回避しつつ、敵陣深くへ。
踏み込む事が出来たら神喰らいを告げるが如く、【咆刃】の一撃を以て周囲の地形諸共喰らい尽くす勢いで叩き込む。以降は二刀の連撃と捕食及び生命力吸収の能力で、一体ずつ喰らう様に斬りながら戦っていこうか。
量産型とはいえ魔剣・魔槍の類を有してる奴等だ、神喰らいを果たす為の糧とするには不足はねぇだろ。



●暴食の刃
 振るわれた魔剣が空を切って地を穿つ。デュランダル騎士の一撃がルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)の足元にクレーターを生み出した。
「随分と派手なお出迎えだな? まあ、その位じゃなきゃ喰らう甲斐もない」
 続けざまに振るわれる魔剣の切っ先を無造作にかわし、ルードは敵陣の深くまで切り込んでいく。
「量産型とはいえ魔剣・魔槍の主だ、神喰らいを果たすための糧とするには不足はねぇ、っと」
 躱した先へ突きだされた魔槍を鋸刃の大鉈で受け、漆黒の大剣で弾き飛ばして、ルードはさらに歩を進める。
「ええい、のらりくらりと! 貴様、戦うつもりがあるのか!」
 デュランダル騎士の問いかけにルードの顔に笑みが浮かんだ。
「当然、先の戦いで逃げ延びた神とやらがこの神殿に居るなら、喰らう良い機会だからな。神喰らいを果たす為、先ずは――」
 そこで初めてルードは構えをとった。漆黒の大剣を高く上段に掲げる。
「お前らから喰らい尽くそう。神喰らいを告げる一撃、見せてやる!」
 振り上げた黒剣――暴食剣『神喰』をルードは全力で振り下ろす、瞬間、空気が歪んだ。眼前のデュランダル騎士たちが防御しようと魔剣を構え、その剣もろとも黒い刃に断ち切られて、剣圧に喰いつくされる。引き裂かれた空気が咆哮のように轟音を上げた。
 振り下ろした『神喰』を上げ、再び構えをとったルードの前には、先ほどに倍する巨大なクレーターができていた。カラリと、爆ぜ飛んだデュランダル騎士の鎧の破片が地に落ちる。
「くっ、気をつけろ! あの黒剣、尋常ではないぞ!」
 警告を飛ばすデュランダル騎士に、ルードは一息で間を詰めて、大鉈――呪詛剣『無愧』を振りかぶる。
「へぇ、こっちは気を付けなくてもいいって?」
 横一文字の薙ぎ払い、『無愧』の鋸刃が唸りを上げる。呪詛のこめられた刃が、するりと鎧を切り裂きデュランダル騎士を両断する。
 生命力を吸い上げる感触に満足しながら、ルードは残るデュランダル騎士たちへと二振りの刃を振るう。
「さあ一人残らず、オレの糧となるがいい」

成功 🔵​🔵​🔴​

音取・ゼラ
アドリブ&絡み歓迎

ふははっ!神王ゼウスの転生たる余がヘパイストス。もといウルカヌスを誅罰にきたぞ!
む?ウルカヌスのことを伝えに来た白い神になにやらシンパシーを感じるのであるな?気のせいであるかな?
というか、あの神が侮辱されるの凄く嫌である

さぁ、前座の騎士達よ。更神々の時代などと抜かすウルカヌスへの誅罰の為に余が参ったと告げる号砲の露と消えるのである!
天空神らしく空中に浮きながらゴロゴロと雷霆を呼び、それを我が手に収めるのである
刮目せよ、これこそが余の最強たる【神王の雷霆(ケラウノス)】である!
数を幾ら揃えたところで、最強たる天空神にして神王の余には無意味である!奴ら諸共、地を焼けケラウノスよ!



●雷霆の王
「ふははっ! 神王ゼウスの転生者たる余がヘパイストス――もといウルカヌスを誅罰にきたぞ!」
 高笑いと共に降り立ったのは音取・ゼラ(自称ゼウスの生まれ変わり・f24198)。早速、ウルカヌスの神殿を探そうと視線を巡らせて、目に着いたのは白い神の石像を撤去しようと縄をかけるデュランダル騎士たち。ゼラの目の前で神の石像がぐらりと傾いていく。
「む? 気のせいか、あの白い神には何かシンパシーの様なものを感じるのである。あの像を取り壊すというのは捨て置けんな」
 デュランダル騎士たちへと無造作に歩み寄るゼラ、大きく息を吸い込み一喝。
「作業を止めるのである! その神像に手を出すな!」
「何を言うか、我々はウルカヌス様の命令で……」
「うるさい! ウルカヌスが何するものぞ! 余はゼウス――神々の王の名をもってお前たちに命じているのだ!」
 ゼラの叫びと同時、にわかに空が暗くなり、遠くで雷が鳴り始める。ゼラの剣幕に気おされてデュランダル騎士たちが作業の手を止め、傾いていた石像を立て直す。その姿にゼラは満足げに大きく頷くと、ふわりと空中に浮かびあがる。
「――貴様、猟兵か!?」
「気付いていなかったのであるか? ならば改めて教えてやる、余が一体何者であるかを! 刮目せよ!」
 ゼラが右手を天へと掲げた瞬間、彼女を目掛けて稲妻が走る。響き渡る雷鳴に衝撃波。それらが収まったのち、デュランダル騎士たちが見たものは右手に金色の雷霆をおさめて、不敵に笑うゼラの姿。
 落雷の音と光に異常を察し、神殿内から駆けつけるデュランダル騎士たち。ゼラは不敵な笑みを崩さぬまま、彼らの頭上へと浮かび上がる。
「数を幾ら揃えたところで、最強たる天空神にして神王の余には無意味である!
 さぁ、前座の騎士達よ。余のケラウノスの前に露と消えるのである!」
 ゼラは地上のデュランダル騎士たちへ向けて、雷霆を投げつける。雷霆は地面に達すると同時、そのエネルギーを開放。轟音、稲光が地を這い、激しい放電が大地と騎士たちを焼く。
 ゼラが地上に降り立った時には、周囲のデュランダル騎士たちはピクリとも動かず、焼け焦げた煙を漂わせるだけであった。
「ウルカヌスよ、今の音を聞いたであるか? あれこそは今更神々の時代などと抜かすお前を誅するため、余が参ったという号砲の音であるぞ」

成功 🔵​🔵​🔴​

サリア・レヴァイア
【SPD】

…運命とは、寄せては返す抗えぬ波
武器を手に取り鎧を纏おうとも、ただ波間に沈むだけ
視えるの
貴方達が、沈み逝く姿が─

私は、単なる占い師
戦慣れしていない、闖入者
だから、視通すわ─UC:【-】運命の波で、ね
攻撃動作も、回避動作も、全てを見通してみせる
私を狙う魔槍も、躱す事が出来れば追撃も当たらない
飛行して上を取り、トリアイナの投擲でゆっくりと削っていくわ
苦し紛れの一撃でも、カウンターで返してあげる

…鎧を纏い、武器を振るおうとも、貴方達は騎士では無い
鋼神の掌で踊っている、哀れな人形
その紛い物の鎧を脱ぎ捨て、運命の波間に消えなさい

※アドリブ歓迎



●運命の導くままに
「……運命とは、寄せては返す抗えぬ波」
 デュランダル騎士たちを前にサリア・レヴァイア(魔歌・f17984)は言葉を紡ぐ。
「そうして武器を手に取り鎧を纏おうとも、ただ波間に沈むだけ。私には視えるの、貴方達が沈み逝く姿が」
「戯言を!」
 デュランダル騎士が槍を突き出すより一瞬早く、サリアは身を翻し背中の蝙蝠の翼で空へ舞った。魚の下半身をくねらせて空を泳ぐように騎士たちの頭上をとる。
「全ては運命。あなたたちの槍が私に触れることは、ない」
 言葉と同時、サリアが投擲した三叉槍は、流星の如き炎の尾を引いて一人の騎士の胸を穿つ。
 ヒラリとサリアが身を翻した直後、彼女がいた場所を魔槍の穂先が貫いた。一人の騎士が彼女の背中目掛けて跳躍し、刺突を仕掛けていた。躱されたとみるや騎士は空中で身をよじり、サリアへと槍を揮う――その切っ先を帰ってきた三叉槍が受け止めた。落下する騎士に向けてサリアは再び三叉槍を投げ放つ。その矛先が騎士を貫き、大地に突き立った。
「どれだけ騎士の姿をまねようとも貴方達は騎士ではない。鋼神の掌で踊っている、哀れな人形にすぎないわ」
「おのれ、我らを愚弄するか!」
 いきり立ったデュランダル騎士たちが次々に空中のサリアに攻撃を仕掛けるが、当たらない。デュランダル騎士たちの連携攻撃の起点、魔槍での一撃に注意を向けていたのが功を奏し、サリアは無傷のまま四人五人と騎士たちを倒していった。
 と、とび上がりざまの剣の一撃を受けた拍子にサリアの三叉槍が宙に弾き飛ばされる。しめたとばかりに地上のデュランダル騎士がサリアへと槍投げの要領で魔槍を構える。
 その穂先を茫洋とした表情で眺めるサリア。
「何が運命、何が人形だ!」
 槍を投げ放とうと2,3歩助走し、デュランダル騎士が右腕にぐっと力を込めた瞬間、まるで何かの悪戯のように、落下した三叉槍が騎士の首に突き刺さった。
 さすがに虚をつかれ動きを止めたデュランダル騎士たちを尻目に、サリアは三叉槍へと舞い降り、引き抜くと同時に天に舞う。
「さあ、そのまがい物の鎧を脱ぎ捨てて、運命の波間に消えなさい」
 そうして彼女の投げ放つ三叉槍がデュランダル騎士たちを全滅させるまで、彼らの魔槍がサリアを傷つけることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『刃の死神・拒絶を刻む嵐』

POW   :    全てを傷つける風
【呪詛の風を纏う高速移動】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【毒や呪詛を含む全身の刃物による斬撃】で攻撃する。
SPD   :    世界を刻む嵐
【全身の刃物から、奇跡を断ち切る魔力刃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    死を振り撒く神
全身を【周囲のモノの傷を重症化させる呪詛の嵐】で覆い、自身が敵から受けた【傷を武器に肩代わりさせ、折れた武器の本数】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は浅倉・恵介です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●死神襲来
 神殿内、大理石の柱に囲まれた大広間、一柱の死神が猟兵たちの前に立ちはだかった。
 神鋼の鎧を身に纏い、死神が告げる。
「ヒーロー、いや猟兵か。控えよ、首を垂れるのだ。さすればひと思いに屠ってやろう。
 ここは地上を滅ぼし、新たなる創世のための神域。その場を荒らした報いである。そっ首、貰い受けるぞ」
 死神の体から呪詛と剣気が溢れて大広間を包み込む。ウルカヌスのいる神殿深部に向かうためにも、『神鋼の軍勢』による地上侵攻を阻止するためにも、まずはこの死神を打ち破らなくてはならない!
サリア・レヴァイア
【SPD】

…借り物の鎧を纏って吠えても、滑稽なだけ
全ては、運命の導きのままに
神も猟兵も、等しくその波間に揺れる
だから、私は何も恐れない

UC:【XIII】死神…貴方には、ぴったりでしょう?
刃を交える程に、私の大鎌は貴方という存在を知っていく
狙うは左胸、心の臓
己の鎧の弱点を知っているかは、定かでは無いけど…回避なり防御なりの反応や癖を覚え、その裏を掻いてあげる
防御すれば、刃でそれを跳ね上げ、石突で貫く─そんな感じで、ね
攻撃は、第六感や見切り、カウンターを駆使して回避するつもりだけど…余裕があれば、全身の刃物もある程度壊しておきたいわね
そうすれば、魔力刃を多少は封じられるかもしれない

※アドリブ歓迎



●宿命の刃
「……借り物の鎧を纏って吠えても、滑稽なだけ」
 刃の死神の言葉に、サリア・レヴァイア(魔歌・f17984)はそう返した。死神が放つ無数の魔力刃を躱して走り抜け、サリアはその手に黒き大鎌を錬成。
「【ⅩⅢ】死神――あなたにはピッタリでしょう?」
 斬りつけた大鎌の切っ先が死神を捉え、『神鋼の鎧』によって弾かれる。反撃とばかりに刃を揮う死神。
「随分と大仰な名をつけたものだ、その刃が死神とは」
 言葉と共に振り下ろされる一撃を、サリアはふわりとかわして微笑む。
「死神のカードは『予兆』――終わりの始まり。その刃に触れた以上、あなたは私の鎌からは逃れられない」
 切り上げた大鎌を死神が刃で弾く、鎌の切っ先が死神のフードを掠めた。一合二合と刃を重ねるうちに、サリアが徐々に優勢になっていく。二度三度と鎌の切っ先が心臓部を掠め、石突が死神の身に着けた刃を弾き飛ばす。それでいて死神の放つ反撃はサリアに届かない。決して速度で勝るわけではなく、ただ死神が刃を揮うよりも早くその軌跡から身を逸らし避けている。
 サリアが大鎌で薙ぎ払い、同時に死神が刺突を放つ。二つの刃は交わることなく行き違って――。死神の切っ先はサリアの眼前の数㎝を残して届かず、大鎌の刃は死神の首元に掛かっていた。鎧越しに伝わる死の感触と、目の前に刃を突き付けられても揺るがないサリアの表情に、死神が一瞬息を呑む。
(――この女、まるで――)
「全ては、運命の導きのままに。神も猟兵も、等しくその波間に揺れる木の葉」
(まるで、すべての未来が見えているような――)
「だから、私は何も恐れない」
 サリアの銀の瞳に射すくめられて、咄嗟に死神が後方へ跳ぶ。
「所詮は鎌、距離さえとってしまえば……っ!?」
 死神に追いすがるように、サリアが大鎌を投げ放っていた。大鎌の切っ先が胸元――心臓部の隙間を抉り、死神が短く悲鳴を上げる。
 そこへ駆け出すサリア、近づかせまいと死神が魔力刃を放つが、薄い。サリアによって身に着けていた刃を破壊され、放てる魔力刃を大幅に減らされていた。
 再び間合いを詰めて大鎌を揮うサリア、一撃を防ごうと死神が剣を掲げた瞬間、サリアはその剣を刃で跳ね上げ、がら空きになった心臓部を石突で打ち抜く。
 大広間に、死神の悲鳴が響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
ふーん、ここが神域なら、あたいはここにいる資格足り得るはずだよねっ!
だって、あたいは蛇神様をこの身に宿す戦巫女っ!
ヒトの姿のまま、存在を神へと到れる異能、見せてあげるっ!

妹である炎蛇神ライムの魂魄を、首から下げた勾玉から顕現っ!
『姉さん、あいつ上から目線でムカつくから燃やしていい?』
勿論だよ、ライム!
あたいに力を貸してっ!

死神の武器は無機物
だからUCで炎に変換すれば、死神は肩代わりできる武器を失うよっ!
これで戦闘力増強と生命力吸収を阻止!
更にライムの炎は自動追尾する浄化の神火
呪詛の嵐を打ち消し
死神の全身を焼き焦がすよ!

神鋼の鎧の隙間は……直感(第六感+戦闘知識)で!
指鉄砲の呪殺弾で狙撃だよっ!



●神楽舞『炎大蛇』
 痛打を受けて吹き飛ばされた刃の死神、そこへ追撃に走ったのは蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)。彼女を迎え撃とうと死神は全身に呪詛の嵐を纏う。
「控えよといったぞ、人間!」
「聞いてたよっ! でもここが神域なら、あたいにはここにいる資格がある! だって、あたいは蛇神様をこの身に宿す戦巫女っ!」
 言葉と同時、レモンの首に掛かっていた勾玉が赤い輝き、這いずるように現れる八ツ首の炎の蛇。身震い一つで呪詛の風を振り払い、死神を威嚇するように鎌首をもたげた後、炎はレモンの妹、ライムへと姿を変える。
『控えるのはあなたの方よ。っていうか姉さん、アイツ上から目線でむかつくから燃やして良い?』
「勿論だよ、ライム! あたいに力を貸してっ!」
 同時に、二人は左右に分かれるように跳躍。直後、レモンたちが立っていた床に、呪詛を纏った投げナイフが突き刺さる。
 跳び退りながら二人は神楽鈴を構え、死神を挟んでゆるりゆるりと舞い始める。シャランと神楽鈴の音が神殿に響いた。
「させるものか!」
 死神がレモンへと飛び掛かり刃を揮う。横なぎの一閃をしゃがんで躱し、その動きさえ神楽舞に組み込んで、舞い続けるレモン。追撃を仕掛けようとした死神の背後に火の玉が命中。ライムが怒りに満ちた目で死神を見据え、その周囲で床や柱――無機物が次々に火の玉となって死神を襲う。死神は周囲に展開した呪詛の嵐で火の玉を受け止める、が。
「――無駄、私の炎は浄化の神火。呪詛の風如きじゃ防げない」
 ライムの言葉通り黒き風の守りは徐々に削られていく。火の玉から逃れるように、死神が高く跳躍。それと同時に舞の完成を示す鈴が鳴った。
 どこから炎が生まれるかと、二人の周囲を警戒する死神。炎に変じた物は彼のすぐそば、死神が身に着けていた無数の武器。
「それだって、無機物だもんねっ! さあ、燃え尽きちゃえ!」
 呪詛の風ごと浄化の炎に全身を焼かれ、ダメージを肩代わりさせる武器をも奪われ、死神は無防備に床へと落下していき――。
「見えた、鎧の隙間!」
 レモンが指鉄砲から放った霊力弾を身に受けて、死神はさらなる傷を負ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シキ・ジルモント
◆SPD
鎧の隙間を確実に突く為、接近して攻撃を狙う
使えるものを全て使い、奇跡ではなく自らの力で必然を捥ぎ取りあの死神を討ち取りに行く

ユーベルコードを発動、狼獣人の姿へ変わり、爪や打撃による肉弾戦によって何度も攻撃を繰り返す
闇雲に突進するように見せかけて、戦闘の中で敵の行動パターンを読み切る為の情報を収集する
神鋼の鎧の隙間への攻撃を成功させる為だ
覚えた行動パターンから左胸の心臓部分へ確実に攻撃できるタイミングを『見切り』、神鋼の鎧の隙間へ一撃を捩じ込む

魔力刃が放たれたら狼の姿に変身して姿勢を低く保って走り、刃の下を潜り抜ける
接近時には獣人形態のまま刃物を直接叩き落として安全地帯を作り回避を試みる



●積み重ねた必然
 神殿大広間に狼の咆哮が響く。白銀の毛をたなびかせ、死神へ向けて爪をふるうのはシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)。今や彼の全身は銀の毛におおわれ、その顔は狼に、人狼の姿に変じている。
 『神鋼の鎧』に弾かれるシキの爪。反撃の刃がシキの頭上から降りかかる。剣の腹を叩き落し、その勢いで身を翻し後ろ回し蹴り。一撃は確かに死神の体を捉え、後方へと突き飛ばすが、効いていない。『神鋼の鎧』が死神へのダメージを最小限にとどめていた。
「どうした、威勢が良いのは吠え声だけか?」
 その言葉に弾かれたようにシキは死神へと突進、迎え撃つように放たれる魔力刃に向けて駆け抜けて、命中の寸前、狼へと変身。地を這うように駆け抜けることで魔力刃を避ける。そして死神を間合いに捕らえると同時に人狼形態へ。
「せわしない事だ、そうまでして死に抗うか」
「使えるものはすべて使う、この姿の方が戦えるならそうするだけだ」
 言葉と同時、シキは再び爪を揮うが鎧に阻まれ届かない。
「生憎、戦いになってはいない。それとも奇跡でも待ち望んでいるのか。そらっ」
 切り付ける刃を躱して、再びシキは死神に攻めかかる。二度、三度と闇雲に攻撃するように見せかけながら、シキは死神の動きを、間合いを、行動パターンを覚えていく。特にシキが目を付けたのは匂いだった。死神の刃に込められた呪詛のキナ臭い匂い。人狼の鼻を持つシキが、注意を向けて初めて嗅ぎ分けられるほどの微かな予兆。
(見切った――)
 続けざまに放たれる魔力刃の切れ目を抜けて接近し、左の爪でフェイント。キナ臭い匂いが左から香った。その一撃を左手で払い落し、がら空きになった心臓目掛けて右の爪を振りかぶり、一閃! その一撃は確かに『神鋼の鎧』の隙間を引き裂いた。
「馬鹿な、こんな奇跡など……」
「奇跡ではない。――必然だ」
 よろめく死神に追撃とばかりに左爪をふるうシキ。さらなる一撃が死神の傷口を広げ、その胸元からドス黒い血が噴き出させた。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・このは
機人の首狩ったところで死ぬ気はしませんが…
まぁどうでもいいですね
悪神に正義の鉄槌を、その野望を打ち砕きます


足のバトルホイールで【ダッシュ】し距離を詰め
手足のバトルホイールにソーを展開
高速回転させた鋸で剣を受け、弾き、もしくは体の硬い部分で受け近接戦闘を【盾受け+激痛耐性】

呪詛の嵐を【覚悟】で耐えつつ、
隙をねらい回転させたブーストナックル…スパイラルブーストナックルを、この距離なら外しません…
その心の臓を穿ちます!



●道を開く覚悟
「これは、チャンスです!」
 言葉と共に響き渡るホイールの駆動音。血を流し体勢を崩した死神に向け、月影・このは(自分をウォーマシーンと思いこんでいる一般ヤドリガミ・f19303)が足のバトルホイールをフル駆動。一気に死神との距離を詰める。
 駆け寄りざま揮った右手を死神は鎧の肩で受け、このはの首目掛けて刃を振り下す。このははその切っ先を左腕のバトルホイールでガード。押し込もうとする死神と弾こうとするこのはの力比べ、高速回転するバトルホイールの表面で死神の刃が火花を散らす。
「ウォーマシンであるボクが首を狩られたところで死ぬ気はしませんが……」
 言葉と共にバトルホイール中央部に回転鋸刃を展開。回転鋸の刃が死神の剣を弾き飛ばす。
「無駄な一撃を食らうつもりもありません!」
 ガードの空いた死神へこのははすかさずジャブ、直後に死神が刃を揮うがこのはは退かない。さらに踏み込んで渾身の右ストレート。クロスカウンター、鎧砕きの一撃が『神鋼の鎧』を透けて内部の死神を傷つける。同時に死神の刃がこのはの体を切り裂くが、浅い。巧妙に体の丸みを利用してこのはは致命傷を避けた。
 よろめく死神、このはは痛みに耐えながら追撃に走り――彼を死神の呪詛が襲った。漆黒の呪詛はこのはの傷口を、より深く、より広げようと苛んでいく。迂闊に後ずされば傷口は致命的なものに変わっていただろう。だがこのはは覚悟をもって進む道を選んだ。
「悪神に正義の鉄槌を! 世界の平和のため、貴方達の野望はここで打ち砕きます!」
 呪詛の嵐の中、死神を目掛けてこのはが駆ける。傷口を苛まれながらもこのはは嵐を抜けて、中央の死神のもとへ。真っ直ぐ突っこむこのはの姿に、死神の対応が一瞬遅れる。そしてこのはが死神の弱点をロックオンするにはその一瞬で十分だった。
「穿て心臓! スパイラルッ、ブーストナックルッ!」
 このはの右拳が高速回転しながらジェット噴射。飛来する右拳を死神が刃をふるって防ごうとするが、その回転に切っ先がそらされ――着弾。このはの放った右手は死神の心臓部、鎧の隙間に突き立った。死神が苦悶の叫びを上げ、呪詛の嵐が消えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

音取・ゼラ
アドリブ歓迎

ふん!使いっ走りの死神が偉そうに!
第一、此処はウルカヌスを奉る神殿ではあるまい。それをウルカヌスの神域だなどと盗人猛々しいのである!
が、その鎧は些か厄介であるな。ならば【完全なる女神ゼウス】でボンキュボンの理想の女神に変身し……ぬお!?
首から下が前世の肉体に、ムッキムキのゼウスのものになったである!?……あ、付いてないから、ちゃんと女神の肉体ではあるな?
むぅ、この神殿の影響であるか?予想外だがこの方が強そうだから良しとするである

ふはは!呪詛の嵐など余の神王にして天空神の権能の雷の嵐で相殺してくれるわ!
雷纏って飛翔するように突撃して電撃右ストレートで心臓ぶち抜いてやるである!



●天空神顕現
「ふはははっ! 使いっ走りの死神が偉そうにするから、そんな目に遭うのだ!」
 傷つく死神の姿を見て高笑いを上げるのは、音取・ゼラ(自称ゼウスの生まれ変わり・f24198)。彼女はビシリと死神を指差して弾劾するように言葉を続ける。
「第一、此処はウルカヌスを奉る神殿ではあるまい。元はと言えば、かの白き神の神殿であろう。それを力づくで奪った挙句、ウルカヌスの神域などと盗人猛々しいのである!」
「黙れぇっ! 神がすべきは創世と支配! このような地に閉じこもることではない!」
 叫びとともに死神の周囲に呪詛の嵐が吹き荒れて、それが竜巻の如くゼラへと放たれる。ふわりと宙に舞って竜巻を躱し、ゼラは死神が身に着けた『神鋼の鎧』を一瞥する。
「だが、その鎧は些か厄介であるな。余も本気を出すとしよう!」
 言葉と同時ゼラの小さな体躯が光に包まれミシミシと音を立てて成長していく。
(……ぬ!? 妙である。前世と今世が融合してボンキュッボンの理想的ダイナマイトボディーの女神に成長するはずが、やけに前世に引っ張られて――筋肉が成長していくのである!?)
 ゼラが違和感を覚えたのと同じ頃、神殿の外でゼラが守った白き神の像もまた彼女と同じ光に包まれていた。そしてその光が収まったとき――ゼラの肉体は筋骨隆々としたゼウスの如き姿に変身していた。
「むぅ、予想外だがこの方が強そうだから良しとするである!」
「ええいっ、こけおどしを!」
 再びゼラへと放たれる呪詛の竜巻。迫りくる黒い渦をみてゼラが笑う。
「ふははっ! 役者不足である! 神王たる余を相手取るのにお前程度ではな!」
 言葉と共にふるった右手から、解き放たれる雷の嵐。大気を焼き爆ぜ狂う稲妻が呪詛の竜巻を消し飛ばし、死神がまとう呪詛すら飲み込んでいく。
 思わず後ずさり、さらなる呪詛を放とうとする死神のもとへ、雷を身に纏ったゼラが突進、右拳を振りかぶる。咄嗟に死神が剣で防御しようとするが――。
「邪魔である!」
 電撃を纏った拳が剣を砕き、その向こう、死神の心臓を撃ち抜いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルード・シリウス
場を荒らす?いいや違うな、愚昧な神を玉座から引き摺り堕として喰らう為だ。
それに…お前じゃ俺の首は獲れねぇぜ。その前に、俺がお前を喰らうからな

さてと、向こうがどう思うかは別として煽るだけ煽ったし、こっちもお披露目といこうか。新しく入った相棒の初陣だ…最初の相手に不足はねぇだろ
残像を囮に置いて軌道を見切り凌ぎつつ、攻撃の瞬間を狙う。回避優先するは致命傷となる一撃のみ、それ以外は被弾しても構わねぇ
攻撃の瞬間を見つけたら、闇斬による【一閃】で鎧の隙間を狙う様に刺突からの斬撃を叩き込む
受けた傷は、捕食能力からの生命力吸収で喰らい癒す

闇の中で闇を斬る刃…お前の力、見せてくれよ闇斬



●闇を断つ刃
「行かせはせん、この先に……。ウルカヌス様のもとへ行かせるわけにはいかんのだ!」
 心の臓腑を貫かれ血を吐きながらも、死神はなお刃を構える。その姿にルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)がニヤリと笑う。
「流石は死神、そのザマでもまだ生きているか。……だが、通してもらうぜ。愚昧な神を玉座から引き摺り堕として喰らいつくす為にもな」
「戯言を!」
 放たれた魔力刃がルードの体を断ち切ったかに見えた、同時に響く着地音。残像だけを切らせて、ルードは死神へと一歩迫る。
「無駄だ、お前じゃ俺の首は獲れねぇぜ。その前に、俺がお前を喰らうからな」
 そう言ってルードは腰に提げた太刀『闇斬』の柄を握った。居合、抜刀術の構えである。
「行くぜ、新入り、初陣だ。……最初に斬る相手に不足はねぇだろ」
 ルードに向けて立て続けに放たれる魔力刃。飛来する刃をあるいは躱し、あるいは薄皮一つ、髪一本でかわしながら、ルードはヒタリヒタリと間を詰めていく。
 不意に、ルードが踏み込んだ所へ魔力刃が飛来、その一撃がルードの左腕をザックリと切り裂いた。追撃とばかりに死神がひと際大きく刃を生み出そうとした瞬間、ルードの目が、獲物を狙うように細くなり――その姿が掻き消えた。響き渡る跳躍音、縮地、ルードが死神を間合いに捕らえる。
「貴様、自ら左腕を捨てたか! 我が心臓を貫くために!」
 ルードの返答は笑み、ゾクリと死神の背中に冷たいものが走る。それは元来、死神が感じるはずのない感情、ルードと対峙して初めて知った死への恐怖であった。
「さぁ、お前の力を見せてくれよ闇斬。闇の中で闇を斬る刃を!」
 ルードは死神の脇を抜け、すれ違いざまに呪刀『闇斬』を一閃。抜く手も見せぬ一撃が僅かに動いていた死神の心臓を断ち切る。闇斬を納刀し構えを解いたルードの背後で、心死神がどさりと倒れ伏した。
「いい仕事だ、闇斬」
 言って満足げに笑うルード、その左腕の傷が死神から喰らった魔力で急速に癒されていった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『鋼神ウルカヌス』

POW   :    超鋼神装
無敵の【金色に輝く『神の鎧』】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD   :    鋼と炎の神
自身の身体部位ひとつを【自在に液体化も可能な超高熱の金属】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ   :    原初の神炎
自身からレベルm半径内の無機物を【使用者以外の全てを焼き尽くす原初の炎】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●炎と鋼の神
 色とりどりの鉱石に飾られた豪華な扉を開け、礼拝堂に踏み込んだ猟兵たちを迎えたのは、猛烈な熱気と赤い光であった。
 洞窟をくりぬいたような礼拝堂の壁面には赤錆びた鉄鉱石や水晶の結晶がむき出しになっている。また所々に、元の神殿の物であろう破壊された大理石の柱が転がっていた。玉座の向こうに巨大な空間が広がり、そこを赤い溶岩が流れていく。そして玉座に腰掛けていた鋼神ウルカヌスが、猟兵たちの姿を見て、忌々しそうに眉をひそめた。
「おのれ猟兵、死神をも打ち破り私に刃を向けるか!」
 立ち上がり構えをとるウルカヌス。放射される熱気が蜃気楼となって景色を揺らす。
「ならば私がお前たちの命をもぎ取ろう。『神鋼の軍勢』による地上侵攻計画、これ以上邪魔はさせん! この星に再び神代をもたらし、世界を我が物に!」
サリア・レヴァイア
【SPD】

愚かね…世界は、誰のものでもないのに
死神は、先に運命の波間に沈んだわ
貴方も、身を委ねなさい
終わりは、もう始まっている

先制攻撃…厄介ね
宙にいる私を落とすならば、液体化して射程を伸ばすかもしれない
全神経を集中させ、第六感や見切り、野生の勘を研ぎ澄ませて回避に専念を

切り抜けたら、私の番ね
UC:【XX】審判─
世界を己が物と断じるその傲慢、その罪…今が、裁きの時よ
武器でUCを受け止めたら、カウンターで返すわ
地に刺した槍を軸に身体を捻り、変異させた尾鰭で焼き払う
この異形だからこそ出来る、変幻自在の格闘術を、ね

何れは皆、等しく運命に呑まれる
ただ単に、貴方が先だった…それだけよ

※アドリブ歓迎



●その業にふさわしき裁きを
「愚かね……世界は、誰のものでもないのに。人間もまた、運命の波の中に滅びる定め、けれど、その波を生み出すのは貴方ではないわ」
 応えたのはサリア・レヴァイア(魔歌・f17984)、三叉槍を手に蝙蝠の翼を羽ばたかせて宙に舞う。鱗に覆われたサリアの下半身を、マグマの赤い光が彩った。彼我の距離に油断することなく、サリアは神経を集中させながらウルカヌスへ向けて飛んでいく。
「死神は、先に運命の波間に沈んだわ。貴方も、身を委ねなさい。終わりは、もう始まっている」
 言葉を紡ぎながら、サリアは考える。
(先制攻撃……厄介ね。こうして宙にいる私を落とすならば――)
 ウルカヌスの右手がギラリと光り、一条の輝きがサリアのもとへとはしった。瞬間、サリアが空中で身を翻して軌跡から逃れる。頬を掠めた、焼けるような痛み。
「ええ、そうするでしょうね。液体化して射程を伸ばす」
 彼女を襲ったのは、液体金属に変異したウルカヌスの右手であった。その攻撃を予測していなければ、さらにひどい傷を負っていただろう。
「ふん、初撃は凌いだか。だが!」
 言葉と同時、ウルカヌスが右腕をふるう。その右手がさながら金属の鞭となって、空中のサリアに襲い掛かる。その複雑な軌跡を時には見切り、ときには三叉槍の矛先ではじき返し、サリアはウルカヌスの攻撃を切り抜けた。
 右手の液状化が解けるのを見届けて、サリアはひときわ大きく羽ばたく。そして彼女はウルカヌスへと急降下。
「貴方にふさわしい札は【XX】審判─―。世界を己が物と断じるその傲慢、その罪……今が、裁きの時よ」
 急降下からの三叉槍による刺突。その一撃はウルカヌスの拳に弾かれ、三叉槍が地面に突き立つ。それでもなおサリアは茫洋とした表情を崩さない。本命はこの次。サリアは三叉槍を支柱に身を捻り、ウルカヌスへ向けてドルフィンキック――その尾びれが高熱の液体金属に変異した。
「馬鹿な! 私と同じ技だとっ!?」
「そうよ。裁きは、貴方自身によって下される」
 焼けた鋼の一撃でウルカヌスの顔面を打ちすえる。ウルカヌスが怯んだ所に、サリアはさらに液体金属の尾びれを伸ばし、高熱の尻尾で薙ぎ払う。その一撃にウルカヌスの体が吹き飛ばされた。
「何れは皆、等しく運命に呑まれる。ただ単に、貴方が先だった……それだけよ」

成功 🔵​🔵​🔴​

胡蝶花・空木
さて、出遅れたけど私も参戦させてもらおうかしら?
放って置いたら私の街まで巻き込まれそうだし、全力で行くわよ

●戦闘
無敵の鎧と先制攻撃……これは邪魔出来ないわね
なら、私が考えるのは鎧を破ること

ユーベルコードで氷の力を纏って、ひたすら正面から神様とやらを殴り続けるわ。多少は【火炎耐性】もあるしね
反撃を受けても、攻撃が効かなくても、【気合い】と【覚悟】で【捨て身の一撃】を繰り出し続ける
相手がギブアップするまで殴り続けるわよ!
さあ、我慢比べね

生憎と諦めが悪いのよね!
さあ、こんな小娘一人倒せない神様の鎧がどの程度のものか……今から試してあげるわ!

※アドリブ、連携歓迎
※戦闘はオーラを纏った徒手空拳



●ダイヤモンドダスト
「さて、出遅れたけど私も参戦させてもらおうかしら? 地上侵攻作戦なんて、放って置いたら私の街まで巻き込まれそうだし、全力で行くわよ」
 吹き飛ばされたウルカヌスに向けて、追撃に走ったのは胡蝶花・空木(ウィンターサイレンス・f16597)。空木は全身から銀のオーラを放出し、高速飛翔。ヒーローコスチュームと凍気に身を包み、ウルカヌスのもとへ一直線。気合と共に右拳を振りかぶり――。
「ええい、しゃらくさい!」
 ウルカヌスの鎧が黄金の輝きを帯びた。空木の渾身のストレートをウルカヌスが左手で受け止める。反撃とばかりに放たれたウルカヌスの右アッパーを躱し、空木は空中で体勢を整える。彼女の右手に残っているのは、ごく硬い手ごたえ、自身の攻撃が効いていないことを実感しながら、空木はなお不敵に笑う。
「へぇ、なかなか硬いじゃない。それじゃ神様の鎧がどの程度のものか……今から試してあげるわ!」
 そして空木は正面からウルカヌスへと殴り掛かる。胴体目掛けて左フックからのコンビネーション、顎を揺らすように右ストレート。ふりまかれる炎を冷気と火炎耐性でしのぎ、空木はウルカヌスへ連続攻撃を仕掛け続ける。凍気がウルカヌスの鎧にうっすらと氷を生じさせるが、ウルカヌスの巨体は揺るがない。
「無駄だ――私の鎧は『無敵』、人間の小娘如きが破れると思うな」
「生憎と私、諦めが悪いのよね! 貴方がギブアップするまで殴り続けるわ!」
 ウルカヌスの右ストレートを、空木は身を翻して回避、勢いのままハイキック。ウルカヌスの側頭部を蹴り飛ばす。
 ピシリ、とウルカヌスの耳元に何かが砕ける音が聞こえた。生じた氷の砕ける音であったがウルカヌスは気付かない。驚くウルカヌスへ追い打ちをかけるように空木が言う。
「勝つのは私よ。小娘一人倒せない神様の鎧が無敵だなんてありえないもの!」
 ウルカヌスが空木に有効打を与えられていないのも事実、それを指摘されてウルカヌスの自信に綻びが入った。再び空木が拳をふるえば衝撃音と共に破砕音が響く。
「馬鹿な! 私の鎧が砕かれるだと!」
 ウルカヌスの鎧から、急速に輝きが消えていく。その懐に空木が飛び込んだ。
「我慢比べは――私の勝ちね」
 空木の肘打ちを鳩尾にうけて、ウルカヌスが悶絶した。

成功 🔵​🔵​🔴​

シキ・ジルモント
◆SPD
神鋼の軍勢に地上侵攻、見過ごすわけにはいかない
真の姿を解放して交戦(※月光に似た淡い光を纏う。犬歯が牙のように尖り瞳が輝く)

交戦しながら敵の動きを観察、狙うのは金属化の瞬間
敵背後の破壊された神殿の残骸へ、『地形を利用』し改良型フック付きワイヤーを射出し引っ掛ける
瞬時に巻き取り、その勢いで一気に背後へ回り金属化による攻撃を回避したい
敵の攻撃範囲は拳や脚の届く範囲、もしくは金属を飛ばせる前方から側面
離れた後方に回ればおそらく届かない

こちらの姿を再び捉える前に反撃だ
『クイックドロウ』で銃を構え直し、ユーベルコードを叩き込む
奴を倒す為だ、多少乱暴に神殿の残骸を扱おうが神様も文句は言わないだろう



●朧月の射手
 ウルカヌスと周辺の地形を油断なく見据えるのはシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)。
「神鋼の軍勢に地上侵攻、あんたの計画を見過ごすわけにはいかない」
 言葉と同時、シキの姿に変化が生じた。口許の犬歯が牙の如く伸び、その瞳が爛々と輝く。そして朧月のような光がシキの体を包んだ。それが彼の真の姿であった。
「ええい、こけおどしを!」
 ウルカヌスはいくつかの火炎弾を生み出し、シキへ向けて発射。一つ二つと降りかかる火炎弾を躱しながらシキはウルカヌスへの反撃の機会をうかがう。
 ――この火炎弾は小手調べのはず、本命は金属化での一撃だろう。来るとしたら最後の火炎弾を発射した直後、か?
 ウルカヌスの手元に残る火炎弾は三つ。足元を狙う一撃を横跳びに躱し、背後から迫る一撃を前転で避けて最後の一つ。頭上から火炎弾が発射されると同時に、ウルカヌスの右手が怪しく輝いた。待ち構えていた瞬間をシキは見逃さない。シキはウルカヌス背後の瓦礫目掛けてフック付きワイヤーを射出、先端のフックが、石柱の残骸に掛かると同時に巻き取り、シキはワイヤーを利用して一気に跳躍。彼の背後で火炎弾が地面に着弾し破片を散らした。その破片も落ちぬ間に、金属化したウルカヌスの右手が鞭のように伸びて、辺りを薙ぎ払う。その一撃がシキの頭をかすめた、風切り音。すれ違うようにシキは攻撃範囲の外――ウルカヌスの背後を取る。そしてウルカヌスが振り向くより早くクイックドロウ。シキがハンドガン・シロガネを抜いてフルオートでトリガー。連射音と同時に薬莢が跳ね、放たれた銃弾がウルカヌスの背後を襲う。一瞬にしてハチの巣になるマント、そしてその下の鎧をも撃ちぬき、ウルカヌスの体に無数の銃創を作りだす。
「があああああっ!」
 咆哮と共に薙ぎ払われる金属化した右手、その一撃をシキは瓦礫に隠れて凌ぐ。
「多少乱暴だったが、奴を倒すためだ、ここの神様も文句は言わないだろう」
 そして、シキは空になった弾倉を排出、次の弾倉をセットして瓦礫の影からウルカヌスへの攻撃の機会をうかがうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

音取・ゼラ
醜悪であるな!終わった過去に縋り、他人の家を我がもの顔で占拠する!
鋼神ウルカヌス!栄光ある英雄神とは思えぬ醜態である!
まぁそれも仕方なし。今をまだ生きる白き神や転生を果たした余と異なり、汝はオブリビオン、過去の再生である故な!

ウルカヌスから離れた天井ギリギリに浮かぶ上がり、先手を注視して避けるのである
距離もあり上を取っているのならば先手を取られても避けるのは可能なはず
余の無敵の鉾たる【神王の雷霆(ケラウノス)】、汝の無敵の盾たる『超鋼神装』。さぁ矛盾対決である!
ふははっ!天空神にして神王たる余に、元々は白き神の神殿である此処で戦う迂闊を呪え!
征服されようと汝より此処は類似神たる余の領域である!



●蘇る神域
「ええい。おのれ、うっとうしい猟兵どもめ」
 傷つきながらもなお戦意を失わないウルカヌス、そこへ声をかけたのは音取・ゼラ(自称ゼウスの生まれ変わり・f24198)。
「醜悪であるな! 終わった過去に縋り、他人の家を我がもの顔で占拠する! 鋼神ウルカヌス! 栄光ある英雄神とは思えぬ醜態である! 一体いつまで、過ぎ去った神代に執着しておる!」
 ウルカヌスの燃えるような視線を鼻で笑って、ゼラはゆっくりと宙を舞い礼拝堂の天井近くまで浮かび上がる。勿論ウルカヌスから視線は外さない。ウルカヌスが目をそらさぬまま、拳を握り足に力を籠めていくのを見ながら、ゼラはさらに言葉を紡ぐ。
「まぁそれも仕方なし。今をまだ生きる白き神や転生を果たした余と異なり、汝はオブリビオン、過去の再生である故な!」
「何が転生を果たした、だ! その言葉が真実であろうとも!」
 ウルカヌスの鎧に金色の輝きが宿った、跳躍。一瞬にして飛び上がりゼラへと拳を揮う。
「人間に堕したの間違いだ!」
 身を翻して、ゼラはウルカヌスの拳をギリギリでかわす、拳圧が彼女のスカートをうった。先手への警戒と、距離をとってウルカヌスに跳躍の一手を打たせたことが、彼女に回避の余裕を与えていた。
「はん、そう思うならばこの一撃を受けてみるが良い! ――余の無敵の鉾たるケラウノスを!」
 ゼラが掲げた右手に金色の輝きが生まれ、それはすぐに荒れ狂う稲妻へと変じていく。そしてゼラが右手をふるうと同時、激しい稲光が落下していくウルカヌスを打つ。
「余の無敵の鉾と、汝の無敵の盾。さぁ矛盾対決である!」
 激しい稲妻をその鎧で受けながらもウルカヌスが着地。
「ぐぅ……っ、だがこの程度で私の鎧は破れんぞっ」
「で、あろうな。だが、それが余の本気だと何時言った?」
 パチリとゼラが指を鳴らした瞬間、稲妻がウルカヌスから周囲に走った。電光が打ったのは周囲の瓦礫。白い神の祭殿の破にふれて電撃が共鳴するように太く激しくなっていく。
「ふははっ! たとえ征服されようと此処は類似神たる余の領域である! さあ、天空神にして神王たる余と此処で戦った迂闊を呪え!」
 そして先ほどに倍する稲光が再びウルカヌスを襲い、その鎧を貫いてウルカヌスの肉体を灼いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

亜儀流野・珠
確かにお前は神なのだろう。
だがこの部屋も台詞もどちらかと言うと「魔王」寄りだな!
さあ悪の魔王ウルカヌスよ、大人しく倒されろ!

原初の炎……流石の熱量!
地面から壁を生やせる「金璧符」を四方に貼り、壁で自らを囲む!
どれ程防げるかは分からんがその隙に拳の先に炎を集め、奥義「焔弾」の準備だ。
その間は多少熱くとも壁が炎に破られようとも【火炎耐性】と気合いにて耐える!
そして撃てる段階になったら足元に「金璧符」を貼り、生える壁の勢いにより炎の海から空中へ脱出!
そのまま「焔弾」発射だ!

直撃するなら良し!
逸れそうなら爆発させ衝撃にて砕く!

衝撃は炎を吹き飛ばし鋼を貫く。
どうだ効いたかウルカヌス!



●反撃の一矢
「その力、確かにお前は神なのだろう。だが、この部屋も台詞もどちらかと言うと『魔王』寄りだな!」
 そう断じるのは亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)。溶岩の赤い光に照らされて、珠はビシリとウルカヌスに指を突き付ける。
「さあ世界征服を目論む悪の魔王ウルカヌスよ! 大人しく倒されろ!」
「なるほど……それが、貴様の遺言か!」
 言葉と同時に放たれるウルカヌスの原初の神炎。その巨大な火球を前に、珠は咄嗟に後方へ跳躍、四方に向けて手にした金璧符を投げ放つ。狙いは周囲の地面。
「急急如律令!」
 珠が呪文を唱えた瞬間、金璧符周辺の地面が盛り上がり壁となって火球の行く手を遮る。が……。
「それしきで私の炎は止められんぞ!」
 火球が壁に直撃、一瞬にして壁が赤熱化しドロドロと溶け始める。火球の直撃を受けた正面の壁だけではなく、側面、そして後方の壁までも。壁に囲まれた中央、珠の周辺にまで熱気が伝わり陽炎のように空気が揺れた。
「まだ少しはもつ、……この隙に」
 珠は拳を握りしめて精神を集中、次々に狐火を生み出してはその拳に集め、エネルギーはそのままに圧縮していく。そうするうちに周囲の壁は破れ、大地が焼かれ辺りは炎に包まれ始めていた。もしも珠が炎に耐え抜くすべを身に着けていなければ、その熱によって集中を破られていただろう。
 存分に狐火を練り上げて、珠は五枚目の金璧符を発動させる。壁が生じたのは、珠の足元。伸びあがる壁の勢いを借り、珠は炎の海から逃れて一気に空中へと飛び出した。
 そして拳を突き出すようにしてウルカヌス目掛け狐火の弾丸を発射。
「うぬっ!」
 掛け声一つ、ウルカヌスが迎え撃つように火球を放った。二つの炎が正面から衝突する。
「貫き通せっ!」
 火球を珠の弾丸が穿った。弾丸は真っ直ぐウルカヌスの胸に着弾、同時に圧縮したエネルギーが解放され、爆発。ウルカヌスの体が吹き飛ばされる。
「どうだ。効いたろう、ウルカヌス!」
 炎に包まれ倒れ伏す鋼神に向けて、着地した珠はそう勝ち誇るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

蛇塚・レモン
見付けた、ウルカヌスっ!
戦争の時はみすみす逃しちゃったけど、ここで打ち倒してみせるよっ!

※先制攻撃
黄金霊波動を全力全開!
念動力で全力魔法の風属性攻撃のオーラ防御の壁を生成して炎を一時遮断
火炎耐性+継戦能力+激痛耐性も併用して、UC発動の時間を作るよっ!

※攻撃
カウンター+咄嗟の一撃でUC発動!
炎の中のウルカヌスを蛇神様に睨んでもらうよ
(視力+動物使い)
そういうのはズルいから禁止~っ!
蛇神様の邪眼から繰り出される破壊念動波で敵のUCを封じて捕縛するよ
(念動力+衝撃波+呪詛+マヒ攻撃)
この時、念動波の反響で鎧の隙間を察知
蛇は音に敏感だからねっ!

あとは蛇腹剣にライムを憑依
鎧の隙間へ捨て身の一撃+焼却!



●蛇神のかんなぎ
 元気な足音を響かせて、礼拝堂へと踏み込んだのは蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)。傷ついたウルカヌスを前に構えをとる。
「見つけた、ウルカヌスっ! 前の戦争の時にはみすみす逃しちゃったけど、ここで打ち倒して見せるよ!」
「吠えるなよ、人間風情がっ!」
 ウルカヌス背後の溶岩が燃え上がり、原初の神火となって火球を生む。迫りくる火球に向けて、レモンは自らの黄金の霊波動を活性化、渦巻く風へと変えて原初の神火を受け止める。原初の炎にオーラを焼かれながらもレモンはその炎を耐えしのぎ、自らが宿す二柱の蛇神を呼び覚ます。赤き炎の蛇神とともに白き蛇神がレモンの背後に現れ、炎の向こうのウルカヌスを一瞥。
「その原初の神火は、ズルいから禁止だよっ!」
 レモンの言葉に応じるように、白き蛇神がウルカヌスへと目を見開いた。瞬間、放たれた念動波が、ウルカヌスを捉え原初の神火を掻き消す。
「ええい、ならばもう一度……! なんだ、体が動かん! まさか人間が、本当に私の炎を封じたというのか!?」
「――レモンよ。この技はお主の寿命をも削る技。速やかにあ奴を仕留めるのだ!」
「任せて、蛇神様っ! さぁ行こう、ライム!」
 言ってレモンが蛇腹剣クサナギを掲げれば、赤き炎の蛇神――ライムがその剣に潜り込むように憑依していく。
「――全く姉さんも、世界を救うためとはいえ自分の寿命を削らなくてもいいのに」
 ライムの言葉と同時、蛇腹剣クサナギに赤い炎の霊力を宿してレモンが駆け出す。一路、ウルカヌスのもとへ。
 (狙いは首、と言いたいけど、そこには魔術防御が掛けられているみたいだし、狙いは先蛇神様が見つけた鎧の隙間!)
 寄せ付けまいと、ウルカヌスがわずかに動く左腕をふるう。その一撃をしゃがんで躱し、レモンはウルカヌスの懐に飛び込んで、気合一閃。伸びあがるような突きがウルカヌスの胸元に刺さり、クサナギに宿った霊力がウルカヌスを焼く。
 礼拝堂に、鋼神の悲鳴が響いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルード・シリウス
盛り上がってる所悪いが、お前の世界もお前の時代も来ないし、何処にも無い

神喰と無愧を構え、残像を囮に外套と靴の能力で気配と音を殺して可能な限り地形に溶け込みながら、攻撃に備える
無論、それだけで凌げるとは思ってない。撃が来る事を前提にした上で、攻撃を仕掛けられるに合わせて軌道とタイミングを見切り、二刀で受け流しながら耐え凌ぐ

上手く凌げたら、【真名】発動と同時に死角を取る形で接近。二刀による連撃と捕食能力で喰らう様に斬りつけながら、生命力吸収で受けた傷を癒していく

無敵?大いに結構だ
お前が強ければ強いほど、お前が覇を唱えれば唱える程、この刃はお前の血肉と命を喰らわんと更に強くなる
それが、神喰らいの剣だ



●神喰らいの一撃
 今やウルカヌスは満身創痍、鎧にひびが入り、全身に火傷を負いっている。だがそれでも彼の神威は衰えていない。
「まだだ! まだ私は破れてはいない。 神々の時代こそがこの星のあるべき姿なのだ!」
 意気を上げるウルカヌスの背後で、溶岩が煌々と輝き、その熱気が陽炎となって大気を揺らす。その揺らめきが一瞬、人の姿を形どった。
(盛り上がっている所悪いが、お前の時代は来ないし、お前の世界も何処にも無い)
 認識阻害の術式と幻影の外套を身に纏い、足音一つ立てることなくウルカヌスへと近づくのはルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)。彼の存在を示すのは、陽炎の中に時折浮かぶ人型のシルエットと、僅かな足跡。そして――。
「何者だ?」
 ウルカヌスが拳を握り、黄金の輝きを身に纏う。一足飛びに不可視のルードへ間合いを詰め、拳を振りかぶる。
「その殺気、その食欲、気付かぬと思ったか!」
 振るわれる拳へルードは瞬時に抜刀。神喰と無愧、二振りの大剣を交差させその一撃を受け止める。拳に押されるようにルードの足が下がり、直後、左のアッパーがガードを抜いた。咄嗟に柄で軌道を逸らすが、肩に被弾、吹き飛ばされる。着地と同時にルードは前に飛び込み、ウルカヌスの追撃を躱す。
「仕方ねぇだろ、極上の獲物が目の前にいるんだ。喰らいつくすぞ、神喰、無愧」
 二刀をもってウルカヌスへと切りかかるルード、その切っ先が切り裂いたのはウルカヌスの鎧ではなく、そこに宿った神力。鎧の放つ黄金の輝きに切り裂かれたかのような跡を残した。
「馬鹿な! 私の『神の鎧』は無敵の筈……っ!」
「無敵? 大いに結構だ。それでこそ、喰らうかいがある」
 ウルカヌスから奪った生命力で傷を癒しながらルードが告げる。
「お前が強ければ強いほど、お前が覇を唱えれば唱える程、この刃はお前の血肉と命を喰らわんと更に強くなる」
 ウルカヌスの裏拳を神喰で弾き、無愧を一閃。そうして一合、また一合と剣を合わせるたびに、ウルカヌスの鎧から金色の輝きが消えていき。
「あり得ん! 私の鎧の力を食らうなど、出来るはずがない!」
「できるさ、それが神喰らいの刃だ」
 ウルカヌスの大振りの蹴りをするりとかわし、すれ違いざまルードが振るった神喰の刃がウルカヌスの鎧を切り裂く。その一撃がウルカヌスへ捕食痕の如き傷を刻んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・このは
この星を作った神、確かに所有権という意味ではあるのかもしれませんが…
他共同制作神を無視して自分の物だなんて烏滸がましいと思いませんか?

堕ちた神即ち邪神
邪神ウルカヌス、この手で打ち砕きます


想いから作られる無敵の鎧…厄介ですが…
敵の先制はバトルホイールで弾き、受け…避けきれなければ装甲の硬いところで受け、ダメージを最小限に【盾受け+激痛耐性】

無敵の鎧をもった神、しかしその存在が
何故先の戦争で多くの同存在が消えたのか…
相手の能力に疑念を抱かせつつこの両手足でインファイト【グラップル】


即ち、貴方はオブリビオン…過去の存在…
神では…ない!
弱体化した鎧にUC

鋼と炎の神、鋼と炎の機械が撃ち抜きます…!



●過去は過去に
 度重なる戦いに傷つき半死半生となったウルカヌスへ止めを刺すべく、歩むのは月影・このは(自分をウォーマシーンと思いこんでいる一般ヤドリガミ・f19303)。
「この星を作った神、確かに所有権という意味ではあるのかもしれませんが……。しかし、あなた一人ですべてを作ったわけではない。他の神々を無視して自分の物だなんて、烏滸がましいと思いませんか?」
「ふん、文句がある神は私が打ち倒すまで。この神殿の白き神にやったようにな」
「救えませんね、そこまで堕ちたならば、もはや邪神。邪神ウルカヌス! ボクのこの手で打ち砕きます!」
「ほざけ! 命すら持たぬ分際で、この私を愚弄するか!」
 瞬間、ウルカヌスの鎧が金色の光を帯びる。頭上から打ち下ろされる右拳をこのはは両腕をクロスさせて受け止め、バトルホイールを高速回転。
(一撃が、重い。リーチが違う。――活路は、インファイト!)
 拳を逸らすと同時に懐に飛び込んでこのはは自らの拳を叩き込む。
「効かぬ! 私の無敵の鎧はお前程度では破れん!」
「無敵の鎧をもった神、確かに厄介です。しかしその貴方が、貴方と同じ存在が、なぜ先の戦争で幾度も破れ消えたのか」
 突き蹴りと同時にこのはが打ちこむのは言葉の楔。ウルカヌスの持つ自負を切り裂く論理の刃。
「理由は一つ、貴方はオブリビオン。過去の存在であって、真実の神ではない!」
「黙れえっ! 私はウルカヌス、生命の礎を生みだせしもの! 決して過去に追いやられるべき存在ではない!」
 叫びと同時、ウルカヌスはその拳に黄金の輝きを集中させ、このはを殴りつける。直前このはは後方へ跳躍し衝撃を殺す。着地と同時、胸部ブラスターガンの砲口を開きエネルギーの充填を開始。狙いはウルカヌス、もはやその鎧から黄金の輝きは消え失せていた。
「とどめです、ウルカヌス。鋼と炎の神、鋼と炎の機械が撃ち抜きます……! オーラ、ブラスタァアアアアッ!!」
 このはが放った熱線がウルカヌスを直撃。光の奔流がウルカヌスを呑み込む。そして熱線が収まった後にはウルカヌスの姿はなかった。彼が骸の海に還ったことを示すように、主を失った礼拝堂が急速に熱気を失っていった。

●The End of Steel Gods
 こうして刃の死神と鋼神ウルカヌスは再び骸の海へと帰り、『神鋼の軍勢』の計画は露と消えた。地上の平和は守られたのだ。ウルカヌスが征服していた神殿には、白き神が再び戻る。彼は時代を逆行させることなく、猟兵達が歩む時代の先を静かに見守り続けるだろう。その未来が続く限り。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年02月18日


挿絵イラスト