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未だ遠き温泉郷

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●温泉に入りたい
 学園の誇る最高技術の粋を集めた究極の湯を作りたい。癒しと温もりを求めたその先に、新しい湯を作り出そうとした者たちがいた。けれど運悪く、同時刻に現れたオブリビオンがダンジョンを逆侵略しようと這い上がってくる。一刻も早く温泉につかりたかった者たちの気持ちを一蹴するかのように、奴らは時も場所も選ばない。この危機に活路をひらくのは温泉への情熱なのか。温泉へ入りたい、その熱い心だけが、ほんのわずかな手助けをしてくれる、かもしれない。

●温泉に入りたいのに
「ぼくは察知した。学園の地下からオブリビオンが逆侵略している」
 アルゴナイン・サンクタム(聖なるウォーマシン・f02135)が告げるのは、学園の危機だ。猟兵たちは、ただちに侵攻を阻止しなければいけない。つまり、そう、温泉につかっている場合ではない。
「……ぼくは懐疑する。茹でられることで体温を上げるのは、本当に心身に害が無い行為と言えるのか」
 アルゴナインは温泉を理解しない。なぜなら彼はウォーマシンの中でも高温多湿を好まないタイプだからだ。だが、理解はできずとも知ることはできる。温泉を愛する者がいる限り、温泉は永遠だ。
「ぼくは警告する。迷宮内に現れたネバメーバは、動くものと水気に反応して襲いかかってくる」
 かつての大規模作戦で滅びたはずの、恐るべきネバネバは、なんの因果かここに復活を遂げた。襲われ、全身ネバネバになっても耐えられるのは猟兵だけだ。訓練されていない一般人では、とてつもないトラウマを抱えることになるだろう。危険な生物だ。
「ぼくは予測する。ネバメーバを従えているのは、兵器蜘蛛と呼ばれる巨大な蒸気ロボットと思われる」
 群れなすネバネバを倒しても、さらなる強力な敵が待ち構えているのは間違いない。
「僕は請願する。地下迷宮に現れた敵を排除し、学園の平和を守ってほしい」
 そして、一刻も早く温泉作りを再開し、学園に新たな究極の湯をもたらすという重要な任務を完遂しなくてはならない。とにかく早く温泉につかってゆっくり休を癒して日頃の疲れをリフレッシュさせるのだ。その気持ちこそが、猟兵たちを強くする。つまり、温泉への滾る情熱が溢れる力となり、迷宮の掃除に一役買ってくれる、かもしれない。


矢野鹿市
 こんにちは、矢野鹿市です。よろしくお願いします。温泉の前に、恐るべき敵が立ちはだかるようです。

●敵 
 複数のネバメーバおよび兵器蜘蛛を倒してください。ネバメーバがいる場所はすでにわかっているので、すぐに戦闘となります。ネバメーバを倒しきると、奥の部屋で兵器蜘蛛が待ち構えています。

●特殊ルール
 プレイングに温泉へ入りたいという気持ちが書いてある場合、プレイングボーナス扱いでダイスを一回振り直します。書いた量は関係なく一回なので、「温泉入りたい」の一言だけでも問題ありません。
 また、敵と戦闘した猟兵は、プレイングの内容によってはオブリビオンのいた場所やオブリビオン自身から、究極の温泉をつくるためのヒントを見つけられるかもしれません。何かを得た場合、3章で使えるかもしれません。
 それでは、皆さまのご参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『ネバメーバ』

POW   :    はじける
【攻撃された際、飛散した肉体の一部 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    からみつく
【ネバネバ 】【ドロドロ】【ベチャベチャ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    ふきつける
レベル×5本の【酸 】属性の【自身の肉体の一部】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イヴ・ユークリッド
SPD:素早い動きで攻撃をして殲滅していく。

「温泉いいねー。早く依頼を完遂しよう♪」

「うぅー、気持ち悪い物体」
ネバメーバを見て拒否反応をしめす。
少し距離を取り熱線銃を使い遠距離から攻撃していく。
両手にもった熱線銃を連射性の優れるラピッドモードに変えてネバメーバにビームを撃ちまくり殲滅していく。

素早い動きではじけたネバメーバを避ける。
たぶん天井とかにもへばり付いて頭上から落ちてきたりもすると思うので注意して戦う。

温泉入りたいです。
アドリブ・他の猟兵との絡み歓迎です。



●ネバネバとの戦い
 一番乗りで飛び込んだイヴ・ユークリッド(DIVAの半身・f01923)が少々頬を引きつらせた。
「うぅー、気持ち悪い物体」
 目にも留まらぬ速さで両手に構えた熱線銃をくるりと回し、ショッキングピンクに向かって引き金を引く。ジュッと焼き焦がされた個体を乗り越えて、新たなネバメーバがにじり寄る。からみつく攻撃で相手を捉えようと、ネバネバ 、ドロドロ、ベチャベチを次々と放ってきた。あんまりな攻撃に、イヴは悲鳴をあげた。
「気持ち悪い!」
 粘着質な猛攻を軽やかにかわし、ラピッドモードに切り替えたブラスターが続けざまに火を噴いた。近づくことも叶わないまま熱線の餌食になっていくネバメーバ達。その時、イヴの頭上、天井に密かに張り付いていたネバメーバがべちょりと宙に身を躍らせた。だが、そんな攻撃は予測済みだ。
「残念、そうくると思ってた!」
 くるり、と華麗にターンを決めたイヴの銃口が正確無比な角度でネバメーバを狙い撃ち、ピンクの物体は床に落ちきる前に撃ち抜かれた。続けて体勢を整えようと彼女が足を踏み出した、その時。
「嘘?!」
 たまたま足を置いた場所が、ネバメーバの残骸でぬめっていた。確率の神が意地悪な微笑みを浮かべるのが見えるようだ。バランスを崩したイヴへ襲いかかってくるネバメーバ。だが、温泉に入りたい気持ちで突き進む彼女は少々の苦戦などものともしなかった。一見ピンチに見えたイヴの青い瞳がキラリと光る。構えた二丁の銃口は、にじり寄ってきた哀れな獲物をピタリと捉えた。次の瞬間、ブラスターの鋭い音がダンジョン内にこだまする。群がろうとしたネバメーバ達はイヴのゼロ距離射撃で一気に撃ち抜かれ、見事に蹴散らされた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

メリー・ユメノコウジ
「お風呂は温まるし大好きなのです…温泉は入りたいからそのためにがんばりますっ。それに皆も癒やされるならそれは大事なことなのですめぇ。」
気合を入れながらちょっと気持ち悪いかもと思う相手に【勇気】をもって相対。

なんか体の一部みたいな物が飛んできたら【第六感】【野生の勘】使用で回避を試み、最終的には【祈り】
攻撃には【高速詠唱】使用しめぇめぇさんを召喚、体当たり等に。
「うぅぅ、もっふもふのめぇめぇさん…またお願いっ…!」
なるべく1対1になるべく【おびき寄せ】、不利な状況は避ける。
基本は他者と連携し、援護を重視。怪我人には細心の注意を払う。
なにか見つけられないかも【第六感】と【野生の勘】使用できれば。



「お風呂は温まるし大好きなのです……温泉は入りたいからそのためにがんばりますっ。それに皆も癒やされるならそれは大事なことなのですめぇ」
 気合を入れたメリー・ユメノコウジ(夢渡る羊・f00748)がネバメーバの跋扈する部屋に飛び込んでいく。ちょっと気持ち悪いかも、と思う相手だが、勇気があれば頑張れる。その時、野生の勘でひょいと頭を下げた上を、何かべちゃっとしたものが通り過ぎていく。ぬちゃりとした音を立ててネバメーバの体の一部が壁にぶつかり、しゅわしゅわとその場を溶かし始めた。ぞぞぞ、と背筋が粟立つのは、危機感よりも嫌悪感のせいだ。
「ううっ、ま、負けないのです……もっふもふのめぇめぇさん!」
 メリーが杖の先をネバメーバに突きつけた。召喚されたもふもふの羊は、ふわんふわんの羊毛をなびかせて一直線にネバメーバへと向かう。愛くるしい蹄が、ネバネバしいピンクの物体を容赦無く蹴散らした。ネバメーバも負けじと自らの一部をびゅんびゅん飛ばして対抗するが、その全てをメリーは回避した。冴え渡る第六感で、勘で、果ては祈りも総動員して、次々飛んでくる酸性の塊を危なげなくかわす。くるくると動き回るたびに、首元のベルがカロンと音を立てる。
「こ、こっちです!」
 常に正面で一体だけと相対するように立ち位置を変えてながら、ネバメーバをおびき寄せるように呼びかける。その間も、もふもふのめぇめぇさんの体当たりで決して近づかせない。
「うぅぅ、もっふもふのめぇめぇさん……またお願いっ……!」
 気まぐれな賽はコントロールできない。意地悪をしたのと同じ顔で奇跡を起こして見せる。あるいは、温泉に入りたいという気持ちが力になったのか。何度目かの召喚に答えためぇめぇさんが果敢にアタックしたとき、ぱあん、と弾けるように倒された一体だけでは勢いが止まらず、近くにいたネバメーバも次から次へと巻き添えを食らい、あっというまに周囲のネバメーバがぺちゃんこになっていった。
「わあ……」
 大きな瞳をパチパチと瞬かせ、メリーは驚きと喜びがないまぜになった、ため息のような声をあげた。ふと、第六感の囁きに導かれるように部屋の隅へと視線を向ける。
「あれは……」
 めぇめぇさんのクリティカルヒットでネバメーバがぽっかりいなくなったその場所に、ひっそりと生えている植物があった。メリーの野生の勘が、あれは良いものだと告げている。持ち帰って調べれば何かわかるだろう。ネバメーバ達の隙をついて、メリーはそっと摘み取った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユウ・タイタニア
【心境】
「温泉っすか。温泉は心と体の潤いッす!!」
最近、ずっとお鍋のお風呂だったッス。フェアリーの身長に対応した風呂屋が少なすぎッす。
真っ当且つ、心も温まる温泉は夢っす。温泉の敵は人類の敵これは全宇宙共通の法則ッす。いざ行かん究極湯(エルドラド)
あと効能に大きくなる効果はないッすか?あるっすよねあるといってほしいっす(切実)

【行動】
ドラゴンランスのネメシスに『騎乗』して空から征くッす。
そして知ってるッす。スライムやアメーバは熱に弱いこれお約束っす。
UC:トリニティ・エンハンスで【炎の魔力】を纏わせて、炎の『属性攻撃』を『衝撃波』で放ってアメーバ吹っ飛ばして進行方向の安全を確保ッす。



 ドラゴンランスであるネメシスの白い翼が風を切って進む。騎乗したユウ・タイタニア(フェアリーの竜騎士・f03116)が、ルーンソードを掲げて意気揚々と叫んだ。
「温泉は心と体の潤いッす!!」
 温泉への熱い思いはあれども、最近はずっとお鍋のお風呂だったユウである。それもこれもフェアリーの身長に対応した風呂屋が少ないためだ。人間の6分の1程の身長のフェアリーが、普通のお風呂に入るとその深度も六倍。人間にとってわずか50センチの湯でも、フェアリー達にとっては3メートルの深さに相当するのだ。のんびりゆったりリラックスどころか、下手すれば溺れてしまう。だが、それでも温泉に入りたい気持ちは変わらない。
「温泉の敵は人類の敵、これは全宇宙共通の法則ッす。ーーいざ行かん究極湯(エルドラド)!」
 勇ましく声を張り上げ、ネバメーバの群れへ飛び込んでいく。ねちゃねちゃと蠢くピンクの塊がユウを飲み込もうと襲いかかって来ても彼女は怯まない。
「知ってるッす。スライムやアメーバは熱に弱いこれお約束っす」
 にやり、と不敵な笑みを浮かべた。
「はぁっ!」
 気合一閃、炎の魔力をまとった一撃で、火炎の波が衝撃波となってネバメーバを次々と飲み込んでいく。攻撃されたネバメーバが、炎に燃え盛りながら自らの一部を無差別に飛ばして反撃する。隕石のように飛んでくる炎の中を、右に左に素早く避けて飛んだ。ネメシスの翼が鋭く空を切り、空中で一回転。
「まだまだ!」
 再び剣をふるって炎の波で焼き払う。ネバメーバが悲鳴もなく焦げ付き燃え上がり、のたうち回る。ピンクの群れは見事に蹴散らされ、ユウは続く猟兵達のための突破口を切り開いて見せた。
「あ、温泉の効能に大きくなる効果はないッすか? あるっすよねあるといってほしいっす」
 切実な声だった。ユウの願いは果たして叶うのだろうか。可能性はいつだって無限大、温泉の効能も無尽蔵だ。おそらく。多分。

成功 🔵​🔵​🔴​

最上・空
【WIZ】

温泉と聞いて美幼女が参上ですよ!

ネバネバドロドロですね-
早く片付けて温泉で更に美幼女力に磨きをかけたいですね
泥風呂とか効果ありそうですね!

水気と動くものに反応するらしいので、最小限の動作で適当な場所に「属性攻撃5」&「衝撃波1」で水を飛ばし、出来るだけ動かないようにします。

敵が群がったら「高速詠唱1」で【ウィザード・ミサイル】を連射して手数で一気に数を減らしてみようかと思います。

敵の攻撃に関しては、美幼女オ-ラ(「封印を解く3」&「オーラ防御3」)を全開にして防御しますよ。

「……美幼女的に接近したくない敵ですね」
「温泉の為に、しめやかに爆散して下さい!」
「美幼女オ-ラ全開ですよ!」



「温泉と聞いて美幼女が参上ですよ!」
 最上・空(美幼女・f11851)が、ばばーんと登場した。ブレザーの上腕についた「美幼女」腕章も堂々とひるがえる。もぞもそと向かってくるネバメーバを見下ろし、空は眉を潜めた。
「……美幼女的に接近したくない敵ですね」
 なにせ美幼女である。世界から守られるべき至宝である。ネバネバに接触するなど倫理が許さないのである。酸性の肉体の一部を飛ばしてくる不埒なネバメーバに対して、空は自らのオーラを解き放った。
「美幼女オ-ラ全開ですよ!」
 オーラによる防御で、べちゃべちゃしたものはすべからく叩き落とす。空は、腕章をつけた腕をさっと上げた。
「それじゃあ始めましょう。今日は自爆しませんよ!」
 小声だがキッパリ宣言すると同時に水属性を帯びた攻撃を放った。衝撃波となったそれがネバメーバを飛び越えて行くと、すぐさまピンクの群体は反応した。空の方へと向かっていたのをピタリと停止させると、今度は一気に逆方向へと進み始める。じっと息を潜める空を尻目に、ネバメーバ達は水気の方へ引き寄せられべちゃべちゃとした動きで続々と集まっていく。
「ネバネバドロドロですねー」
 聞き取れないほどの小声で、空はこそこそと呟いた。早く片付けて温泉で更に美幼女力に磨きをかけたいところだ。
「(泥風呂とか効果ありそうですね!)」
 内心で呟きながら、ピンクの群体を眺める。なるほど、ネバメーバが寄り集まっている様は泥風呂そのものだ。空の発想は、究極の温泉へ繋がる一つのヒントになるかもしれない。そうと決まれば、一刻も早く温泉に入らなくては。
「温泉の為に、しめやかに爆散して下さい!」
 高速詠唱で一気にウィザード・ミサイルを放った。80本の魔法矢が、炎をまとって一気にネバメーバ達を火の海に落とす。空の作戦通り、一箇所に集められたネバメーバ達はあっという間に火炎に飲まれていったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

瑠璃光寺・未子
未子:
うぇえ、ネバネバは気持ち悪いのう…
ミコはゆうるりと温泉に浸かりたいのだ
だからミモリ、ネバネバを早くなんとかしておくれ
任せたぞ♪
(ミモリ(執事である別人格)にお目目を輝かせておねだり)

ミモリ:
また相変わらずの丸投げ……(困
で、ですが!不肖ミモリがお嬢様のために過ごしやすい快適なスパリゾートをセッティングさせていただきますっ!

【戦う執事さん】でお嬢様の中にある私めの人格を忌神(UDC)に移します
お嬢様のお体を汚すわけにはまいりません
そしてネバネーバをきれいさっぱり排除…〈掃除〉させていただきます!
もしお嬢様に手出しする悪いネバネバがいたら〈恐怖を与える〉でお仕置きです

(アドリブ大歓迎)



 瑠璃光寺・未子(ヒトリカゴメ・f06597)は、ピンクの塊を見た途端に眉をしかめた。
「うぇえ、ネバネバは気持ち悪いのう……」
 猟兵達によって随分と数を減らされ、無限とも思われたネバメーバの群体はようやく終わりが見え始めていた。だが、ダンジョンの小部屋を埋め尽くしているのには変わりない。これをなんとかしない限り温泉にはたどり着けない。そういう任務であるから仕方ないのだが、彼女は温泉につかりたいのであって奇妙なピンクのねちゃねちゃとネバネバしたいわけではない。未子は、ぷうっと唇を尖らせた。
「ミコはゆうるりと温泉に浸かりたいのだ。だからミモリ、ネバネバを早くなんとかしておくれ」
 着物の裾を可憐に翻し、未子は己の執事へと語りかける。
「任せたぞ♪」
 藍色の勝気な瞳がめいっぱいきらきらと輝き、究極に可愛いおねだりが炸裂した。
「また相変わらずの丸投げ……」
 ミコの別人格、執事ミモリは困惑した表情を隠さない。しかしすぐにキリッと引き締めた。
「で、ですが! 不肖ミモリがお嬢様のために過ごしやすい快適なスパリゾートをセッティングさせていただきますっ!」
 全ては究極の温泉のため、おしゃれで粋なスパリゾートハウジングのため。そして何より未子お嬢様のためである。
「ああっ、お嬢様の身に何かがあっては『ミモリ』が叱られてしまいますっ!?」
 悲鳴のようなミモリの叫びと共に、ミモリが召喚された忌神へと移っていく。戦う執事さんと化したミモリが、その下半身から生えた触手で、足元までにじり寄ってきていたネバメーバをなぎ払った。
「ネバネーバをきれいさっぱり排除……『掃除』させていただきます!」
 ビッタンバッタンと打ち払われる触手にあっちこっちへと吹っ飛ばされていくネバメーバ達。だが、ネバメーバもやられてばかりではない。酸性の体の一部を次々と飛ばし、忌神の後ろ、無防備な未子を狙って一直線に向かっていく。一瞬、未子の体が強張った。
 襲い掛かるネバメーバの一部が彼女へと到達する直前、バシィッ、という強烈な音が響き、ピンクの塊は全て床へと叩きつけられた。
「……お嬢様のお体を汚すわけにはまいりません」
 ミモリの眼鏡が怪しく光る。感じるはずもない恐怖を覚えたかのように、ネバメーバ達がプルプルと身を震わせる。
「お仕置きです!」
 再びミモリの攻撃が炸裂し、ついにネバメーバ達は殲滅寸前まで追い詰められていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エステル・リンティネン
私、旅の中で旅先の温泉に入るのは楽しみの一つなんですけど、どうも最近は温泉に縁が無いみたいで、入ることが出来なかったんですよね。迷宮に温泉なんて珍しいですし、ここは早く温泉に入るためにも頑張りましょうか。

もうすでに皆さんの攻撃で敵は減っているみたいですし、ここはウィザード・ミサイルで遠方から攻撃をして、焼き払う感じで確実に殲滅しちゃいましょう。へたに近づいてベタベタにされるのは嫌ですし。



 旅するエステル・リンティネン(エルフのウィザード・f08918)にとって、旅先の温泉に入るのは楽しみの一つだ。しかし何故かここ最近は入りそびれる事が多かった。エステルは今度こそゆっくり温泉につかりたい。
「ここは早く温泉に入るためにも頑張りましょうか」
 迷いなくウィザード・ミサイルを使い、ネバメーバ達へと炎の矢を向ける。ここまでの猟兵達により着実に減らされてきたネバメーバは、もはやエステルの敵ではない。ねちゃねちゃと蠢く塊へは決して近づかずに、最初の位置から一歩たりとも動かないまま、エステルは片手をあげた。
「へたに近づいてベタベタにされるのは嫌ですから」
 にっこりと笑う頬に炎が照り返す。
「燃やし尽くしますね」
 火矢は、彼女の意思に従う忠実な猟犬のごとく次々と放たれた。ダンジョンに残っていたネバメーバ達は、容赦のない攻撃を受けて次々と丸焦げになっていく。断末魔の代わりか、ネバメーバ達がうねうねと身悶えする。中には果敢にふきつける攻撃で対抗しようとするも、酸性の肉体はエステルに届く前に炎の矢が打ち抜き、地に縫い止めた。
「これで仕上げです」
 ゴウッと風を切るような音が響く。とどめとばかりに炎の矢が再び乱舞し、部屋の中にいたネバメーバ達を完膚なきまでに焼き尽くした。
 こうして、全てのネバネバが駆逐され、猟兵達は続く部屋の奥へと歩みを進めたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『兵器蜘蛛』

POW   :    蹂躙
【長大な八脚から繰り出される足踏み】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    蜘蛛の糸
【腹部の後端から放つ鋭い鋼線】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に鋼線 による蜘蛛の巣を形成し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    子蜘蛛
レベル×5体の、小型の戦闘用【子蜘蛛ロボット】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は世良柄野・奈琴です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●兵器蜘蛛の待つ部屋
 シュウシュウと、蒸気の吹き付ける音が響いていた。キリキリ、カチカチと歯車が鳴る。部屋の中央には蜘蛛が一匹、じっと獲物を待ち構えていた。部屋中に張り巡らされた糸は鈍く光り、人の子の柔らかい皮膚が触れればそれだけで傷つけられそうにも見えた。鋼鉄のごとき巣の中で、蜘蛛は獲物を待っている。その糸の複雑なカーテンを良く観察してくぐり抜ける、あるいは強い一撃で切り裂いて進まなければならないだろう。
 元は貴重な薬草の生えるエリアとして学園の研究者達が熱心に採集しにきたこともある場所だった。いつのまにか忘れられ、それからどうしてか蜘蛛に気に入られ住処とされてしまっていた。もし無事に蜘蛛を排除できれば、元々あった薬草を見つけられれば、究極の湯に使えるかもしれない。そんな期待を少しだけ……ほんのちょっぴり……あわよくば……込めた視線が、研究者達から猟兵達へと注がれている、ような気がした。
ユウ・タイタニア
【心境】
「今度は蜘蛛っすか…。」
空飛ぶあっしらには天敵っす。

【心境】
蜘蛛の糸に注意して進むッす。
人サイズを前提としているならフェアリー的に隙間は大きいはずッす。
『目立たない』ようゆっくりと確実に進んでいくッす。

あと究極の湯に使えそうな薬草は片っ端から持っていくッす。
UC:フェアリーランド発動っす。でも知識がないのでその辺はフィーリングによる勘ッす。

【戦闘】
あー見つかったっすか。
征くッすよ。ルーンソードで『衝撃波』を広範囲に広げるように『範囲攻撃』で周囲の糸ごと吹っ飛ばしていくッす。
飛んでくる糸は『武器で受け』つつ距離が詰められたらドラゴンランスで『串刺し』っす。


メリー・ユメノコウジ
「蜘蛛はなんかこう、苦手なのです…でも温泉のためには頑張らないとですよね。」
手に入れた薬草を大事そうに【物を隠す】、【勇気】をだして頑張ろうと。(温泉に入りたい意欲は満々です)

基本は他者との連携と援護、怪我人が出ないかを重視。
回避は【野生の勘】【第六感】、【聞き耳】等も活用して注意深く対処。最後は神に【祈り】
子蜘蛛は自分が不利にならぬように【おびき寄せ】で必ず1対1へ。
攻撃は【高速詠唱】し、めぇめぇさんで体当たり
「もっふもふのめぇめぇさん、お願いするのですよ~♪」

「これでなんとか研究者さんたちも探索できますよねっ…薬草とか見つかったらこれと合わせたら使えるかな?」
【世界知識】等も照らしあわせ



 ユウ・タイタニア(フェアリーの竜騎士・f03116)が表情を曇らせた。
「今度は蜘蛛っすか……」
 空飛ぶフェアリー達にとってはまさに天敵、あまりいい気分になれないのも仕方のない事だ。
「蜘蛛はなんかこう、苦手なのです……」
 同じく浮かない顔のメリー・ユメノコウジ(夢渡る羊・f00748)は、手にした薬草に視線を落とす。ネバメーバの群れにも負けず健気に生えていたものだ。青々とした葉に白い筋の入った、さわやかな香りのする薬草は、きっと究極の湯に役立つに違いないと戦況の最中で摘み取った、大事なものだ。
「でも温泉のためには頑張らないとですよね」
 メリーは、頑張って手に入れた薬草を大切にしまい、再び勇気を振り絞る。
温泉に入りたい、その意欲があれば人は強くなれるはずだ。二人は目を合わせ一つ頷き合うと、蜘蛛の前へと飛び込んだ。
 部屋の中心に居座る巨大な蜘蛛が、ギチギチと手足を鳴らした。その迫力に一瞬怯んだメリーだったが、すぐに手にした杖をビシッと突きつけるように向けた。
「もっふもふのめぇめぇさん、お願いするのですよ~♪」
 高速詠唱によって相手の動きよりも早くユーベルコードを使い、召喚されたもふもふの羊が体当たりをお見舞いする。ギチギチ、シューシューと音を立てて兵器蜘蛛が蠢く。すぐさま小さな蜘蛛が、わらわらと現れた。子蜘蛛はめぇめぇさんに飛びかかろうとするが、もふもふの体当たりであっさりと蹴散らされる。だが、数の多さは伊達ではない。
「めぇめぇさん!」
 メリーが再び羊を召喚し、子蜘蛛が宙を舞う。派手な戦闘により蜘蛛の巣は大きく揺れた。
 軋んでたわむ綱糸の隙間を、ユウは縫うように進んでいく。触れれば切れそうな綱糸の間でも、フェアリーであるユウならば潜り抜けられる。鋭い糸が触れそうになっても、武器受けでいなし、時には思い切って糸を足場にし、目立たないよう、しかし確実に巣の中心へ近づいていく。いよいよ巨大な兵器蜘蛛の背後へと接近したその時、カチカチと歯車の回る音が鳴った。複目のついた頭部がぐるりと巡り、ユウを見た。
「あー、見つかったっすか」
 ちょっとだけ残念そうな顔をしたユウだったが、その手には既にドラゴンランスが握られている。
「征くッすよ!」
 しなる糸を器用に踏みつけ、勢いをつけて飛び出した。まっすぐに突き出されたランスが、狙い違わず兵器蜘蛛を刺し穿つ。ガツンと鈍い音がして、兵器蜘蛛の装甲に穴が開いた。
 ひときわ大きな蒸気音がして、兵器蜘蛛が身をよじった。カチカチギリギリと歯車の忙しない音に紛れて、兵器蜘蛛が牙を打ち鳴らす。噴き出す蒸気を避けて空中に身を躍らせたユウを捉えようと、兵器蜘蛛が牙脚を伸ばす、その時。
「こっちですよ~♪」
 メリーの声が響き、もふもふの羊毛が蜘蛛へと飛びつくようにして邪魔をする。よろけた蜘蛛から再び子蜘蛛たちが飛び出してメリーを狙うが、今度はユウがルーンソードを力強く振るい衝撃波を起こした。範囲攻撃により子蜘蛛は周囲の糸ごと吹き飛ばされていった。
 持てる技能を全て使って蜘蛛達の攻撃をかわすメリーは、ふと、蜘蛛の足元に視線をやった。蜘蛛も大事だが温泉もまた大事。役立ちそうな薬草を見逃したりはしない。
「(あれは……手に入れた薬草と合わせたら使えるかな?)」
 隠し持っている分の事をちらっと考える。きっと、素敵な効果が生まれるに違いない。
「ユウさん、お願いします!」
「了解っす、任せてくださいっす!」
 すぐさま反応したユウは、メリーが兵器蜘蛛の気を引いた瞬間を狙ってひらりと宙を飛ぶ。すいすいと糸をかいくぐって床に近づけば、そこにはユウの腰ほどまである植物が生えている。菖蒲のような葉を持ち、ほんのり桃色で小さな花のついた薬草だ。発動したフェアリーランドにより、可憐な花は小さな壺に吸い込まれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エステル・リンティネン
スライムの次は機械仕掛けの蜘蛛ですか。だからと言って温泉を諦めるつもりはありません。ご退場いただきましょう。

攻撃の際には室内の薬草を焼かないようによく狙うようにします。
ウィザード・ミサイルで親蜘蛛を攻撃するようにして、子蜘蛛を召喚してきたら敵の数を増やさないように最優先で攻撃して消滅させます。
「申し訳ないですけど、私たちの温泉の為にも消えてもらいます。」

研究者さん達の視線を受けて【失せ物探し】で効能のありそうな薬草も探してみます。多く確保出来ればその分、温泉も楽しめるでしょうし。



 温泉へかける思いの強さが人を前へと進めさせるのか。エステル・リンティネン(エルフのウィザード・f08918)もまた、諦めない心を持つ一人だ。巨大な兵器蜘蛛に怯むこともなく、冷静な面持ちで瞬時に場を観察する。機械仕掛けの蜘蛛が陣取る部屋の状況を頭に叩き込むと、一歩前へ出た。
「それでは、早急にご退場いただきましょう」
 いうが早いか、炎の矢が彼女を取り巻いて赤々と燃え盛る。鋭く空を切って次々に放たれる火矢が、湧き出した子蜘蛛を一匹、また一匹と狙い撃ち破壊していく。矢の一本足りとも地に落とさないよう、エステルの目は動く子蜘蛛を正確に捉える。
「申し訳ないですけど、私たちの温泉の為にも消えてもらいます」
 また一匹、魔法矢をまともに食らって小さな機械仕掛けの子蜘蛛が砕けた。バラバラと降る細かな破片が、下方にひっそりと生える植物の近くへと落ち、その小さな花弁をほんの少しだけ揺らした。
「(あれは……)」
 エステルの失せ物探しの技能が何かを知らせる、そんな気がした。研究者達の、物言いたげな、雄弁が過ぎる視線を思い返してエステルは少しだけ口元を微笑ませた。
 ギチギチと兵器蜘蛛の立てる不気味な音が、頭上から響く。巨大な脚を伸ばして猟兵を捉えようとする蜘蛛の姿を見上げ、エステルは再び魔法矢を出現させた。
「邪魔はさせませんよ」
 すっと目を細め、子蜘蛛とともに向かってくる巨体へと照準を合わせる。
「行きますね」
 あえてギリギリまで引きつけた蜘蛛へ、エステルは一気にウィザード・ミサイルをはなった。温泉への熱い思いが炎の勢いすら強くするかのごとく、燃え盛る火矢が子蜘蛛ごと兵器蜘蛛を貫いた。轟音とともに、兵器蜘蛛が巣の上で転がる。ほんの一瞬だけ巻き起こった余波が、エステルの銀髪と、その手に詰んだ優しい色合いの花を揺らした。

成功 🔵​🔵​🔴​

イヴ・ハルゼンヌ
究極の湯…ロマンじゃねえか!(不敵に笑う)

一度でいい温泉に入りてえ(涙)
アックスウィザーズじゃ
森で水浴びか…温泉は秘境にあるからな。

蜘蛛は嫌いだが(涙)
ユーディ先生の誘い乗ったぜ。

戦闘は、おれは【SPD】で
判定勝負。

攻撃回避には
【見切り】【逃げ足】で
距離をとりながら。
後方から、確実に射撃で。
皆の活路を開くぜ!

最初の攻撃は必ず当てる!
【スナイパー】【援護射撃】
【鎧無視攻撃】活用し
UI→千里眼射ちで
相手を怯ませる。

相手が怯んだ内にユーディ先生と皆に突撃して貰い。

オブトリオンに
攻撃はさせねえぜ。

わりぃが温泉の為蹴りをつけるぞ。


有馬・ナオ
冬はお寒いですの。
私は大丈夫ですが…

宿主の桜さんが温泉に入り
甘味処を満喫したいと
ワガママを言うのでしゅ。

ワガママ過ぎましゅ。

また脱がれたら嫌なので
ユーディ先生に協力しますよ。

機械蜘蛛との戦いには
【pow】で勝負します。

私は前衛で皆様を守りますの。

蜘蛛の蹂躙が発動する前に
盾を構えながら一気に近付きます。

敵の的になるように派手
に【挑発】し。

懐に入った距離で怪力を使い足を掴み。


固定したところで、アームドフォート【一斉射撃】で【零距離射撃】開始します。

攻撃が終わっても蜘蛛を離さず
盾で攻撃を捌きながら【UI】アルティメットボディで
皆さんを守りましゅ。


マリア・ハルゼンヌ
初めまして…
マリアと申します。(一礼)

この度はユーディ様の、
お招きで慰安旅行の為…。

温泉は必ず確保致します(決意)


戦いが始まり。

敵の攻撃には【武器受け】【見切り】で防御を致します。


イヴが援護をしてくれているうちに私は【WiZ】にて
【気絶攻撃】を発動します。

オブビリオンの攻撃で
仲間の猟兵様が傷ついたら
【高速詠唱】を使い。

UIの精霊の賛歌で
回復支援を行います。

温泉の為、
慰安旅行旅行の為に。


華上・ユーディ
ほい、今回は
学園さんの温泉開発のお手伝いを致します。

先ずは蜘蛛さんを
倒さないとね。

同行してくれている
生徒の慰安旅行の為にも。

温泉に入れないと後が怖い
(魂の叫び)

激しい戦いにもなりますが…
戦場を見渡し【 情報収集】【世界知識】で
温泉に関する 情報を捜索するのです。

戦闘は【Pow】で対処。

蜘蛛の攻撃には
【野生の勘】【残像】
で回避しまつ。

兵器蜘蛛がコグモを
召喚する前に。

【ダッシュ】【ジャンプ】を組み合わせ壁を蹴り。

空中戦で蹴りと拳のコンボ放ちます。

出来る限りダメージを与えたら
だめ押しにUI【爆砕拳】の【二回攻撃】で次の猟兵さんに
繋げれるように攻撃をしまつ。



●楽しい慰安旅行……の前に
「ほい、今回は学園さんの温泉開発のお手伝いを致します」
 引率する生徒達を振り返り、華上・ユーディ(冥土贈り・f02310)は元気良く手を上げた。とはいえ、温泉の前に立ちはだかる敵は強い。ユーディはぐっと拳をにぎる。
「先ずは蜘蛛さんを倒さないとね」
 同行してくれている生徒の慰安旅行の為にも、早く蜘蛛を倒して温泉に入りたい。なにせ。
「温泉に入れないと後が怖い!」
 魂の叫びだった。だってこれは温泉にはいるための慰安旅行なのだ。それなのに温泉へ入れないとなったら……。ごくり、と唾を飲み込むユーディのとなりで、マリア・ハルゼンヌ(エルフのクレリック・f06545)が固く決意を口にする。
「温泉は必ず確保致します」
 眼鏡の下の表情は涼しいままだが、温泉に入りたい熱い気持ちは本物だ。
 イヴ・ハルゼンヌ(エルフのアーチャー・f06540)も、ニヤッと不敵に笑った。
「究極の湯……ロマンじゃねえか!」
 一度で良いから温泉に入りたいという強い気持ちを全身にみなぎらせ、銀の弓を手に握る。
「アックスウィザーズじゃ森で水浴びか……温泉は秘境にあるからな」
 そのためなら嫌いな蜘蛛相手でも気合いが入るというものだ。といいつつ、ちょっとだけ涙目のイヴだが、きりりとした表情は崩さない。
「ユーディ先生の誘い乗ったぜ」
 リボン形態のヒーローマスク、有馬・ナオ(チョコファイター・f10768)は表情を曇らせる。
「宿主の桜さんが温泉に入り甘味処を満喫したいとワガママを言うのでしゅ」
 ワガママ過ぎましゅ、としょんぼりした口調で俯くナオだった。
「ユーディ先生に協力しますよ」
 また脱がれたら嫌なので、とナオは付け加えた。
 そういう訳で、それぞれの負けられない闘いが始まるのだった。

●蜘蛛を倒そう!
 巨大な兵器蜘蛛が、その巨体に見合った太い脚を振り上げた。腹部から放たれた鋭い鋼線を、イヴが見切りと逃げ足で軽やかにかわした。ぎり、と強く弓をひき兵器蜘蛛へと狙いを定める。
「皆の活路を開くぜ!」
 張り巡らされた糸と糸の間の、わずかな隙間をイヴの目が捉える。千里眼打ちで放たれた矢が、空を割く鋭い音を立てて空を飛び兵器蜘蛛に突き刺さった。
「頼んだぜ!」
 イヴに応えてマリアとユーディが、ギチギチと牙を鳴らしてもだえる蜘蛛に向かって飛び込んだ。
 振り回される脚をアンバーメイスで受け流し、マリアが一気に蜘蛛へと接近する。手の中のメイスをくるりと回した。
「(温泉の為、慰安旅行の為に……!)」
 涼しい表情のまま、マリアがメイスを降り抜いた。ガッと鈍い音が響く。すぐさまマリアは身をひるがえして次撃のために場所を開ける。気絶攻撃を食らわされた兵器蜘蛛が、くらり、と巨体を揺らす。その瞬間を狙いすましたかのように、ダッシュ&ジャンプで空中に身を躍らせたユーディが渾身のパンチを一発、即座に上半身をひねって回し蹴りのコンボを決めた。
 続けざまの攻撃で、兵器蜘蛛の装甲がベコッとへこむ。怒った蜘蛛が巨体を震わせ、長大な八脚を踏み鳴らそうとした。だが、それはナオが許さない。ハート形の盾を構えて一気に蜘蛛の元へと突っ込んでいく。
「させませんの!!」
 懐に入った瞬間、ナオが自らの手で蜘蛛の脚を掴んだ。怪力によりがっしりと抑え、巨大な蜘蛛といえどもちょっとやそっとでは逃げられない。
 ――ギィィィィィッッ!!
 兵器蜘蛛はゼロ距離でロングバーストライフルの一斉射撃を浴びて耳障りな悲鳴を上げた。それでもナオは蜘蛛を離さない。すぐさま盾を構えなおし、アルティメットボディを発動した。
「正義は不変なのです!」
 超防御型に変えた全身で、苦悶しながらのたうつ蜘蛛の攻撃を受けとめる。
「全ての者に加護を……」
 わずかな隙を逃さず、マリアが精霊の讃歌(セイレイノサンカ)を響かせた。部屋の中にいる猟兵たちの傷をいやしていく。
「わりぃが温泉の為蹴りをつけるぞ」
 ダメ押しとばかりにイヴの放った矢が蜘蛛を押しとどめ、その援護を受けてユーディが地を蹴り拳を振りかぶった。
「この一撃は重いですよ!?」
 ドガァァァンッ!!
 激しい音とともに、超高速で振りぬかれた拳が二連続で蜘蛛の装甲にめり込んだ。
 誰もが倒した、と確信した。だが。
 ……ギ、ギギギ………
「ちっ……しぶといやつだぜ」
 イヴが苦々しくつぶやく。
 巨大な兵器蜘蛛は、満身創痍になりながらも、まだ闘志を失っていなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

鑢・つらら
異世界の学園に温泉か…。

物珍しさに入ったけど
大変やな。

親友の
ユーディが温泉にはいりみたいやから一応頑張るか…

働くのは性に合わんが(苦笑)

戦闘はユーディのサポートや。
敵は満身創痍やからな。

油断大敵や。
攻撃の時には【マヒ攻撃】
【恐怖を与える】を組み合わせ足止めをするで。

卑怯かも知れんけど
手段は選べんわな。

敵の攻撃に傷付いた仲間がいればUI【ヴァンパイアミスト】で回復するで。

温泉の為に頑張るで。


華上・ユーディ
機械蜘蛛さんは固いですね。

でも、温泉は諦められません。
立ち上げるなら…

その勝負受け立つ。
戦闘は【Pow】で勝負です!

今回は真の力を開放しまふ。

今回の姿は人魚のような形です。近くに温泉というか水属性が強いので☆ミ

鑢さんが手伝ってくれる間に
【力溜め】でチャージ。

ダッシュで間合いに近付き
拳とヒレのコンボを組み合わせ
相手の装甲を【鎧砕き】で確実に潰し。

フィニッシュにはUI【爆砕拳にて】【二回攻撃】とラストの攻撃は【捨て身の一撃】でアッパーカットで決めます。

これで猟兵さんがたおせれるようにしたいでふ。



 どこか眠そうな顔の鑢・つらら(ダンピールのUDCエージェント・f05868)は、ゆっくりと辺りを見回す。
「物珍しさに入ったけど、大変やな」
 つららの元から不思議な霧がゆらゆらと広がっていく。
「疲れるけどやらんとな」
 ヴァンパイアミストが、兵器蜘蛛との対峙で傷ついた猟兵たちを治療していく。代償として襲って来る疲労感に、つららは深くため息をついて肩を落とした。
「ユーディが温泉にはいりたいみたいやから……」
 めんどうくさがりのつららも、親友のためとなれば一肌脱ごうというものだ。ギチギチと牙を鳴らす兵器蜘蛛をちらりと見た。
「一応頑張るか……働くのは性に合わんが」
 眉根を寄せて、口元だけで苦笑した。とたん、鮮やかな着物がひるがえる。一瞬で蜘蛛の元へ肉薄したつららが勢いよく武器を振りかぶる。
 ガッ!!
 鈍い音を立てて、兵器蜘蛛の装甲がさらにへこんだ。他に目を向ける事を許さない勢いで、二撃、三撃と叩き込む。ただの攻撃ではない。まだ折れていない脚をのたうち回らせていた蜘蛛は、突然びり、と巨体を震わせて固まった。
「卑怯かも知れんけど手段は選べんわな」
 マヒ攻撃を成功させたつららは、ふ、と口端で笑った。そうして、後ろにいる華上・ユーディ(冥土贈り・f02310)を振り返って一つ頷く。
「鑢さん、足止めありがとーございます!」
 真の姿を解放したユーディが、力溜めでチャージしたエネルギーをみなぎらせて地を蹴った。ぱちゃん、と涼しげな水音をさせて一気に蜘蛛の元へと飛び込んでいく。
「立ち上がるなら……その勝負受け立つ!」
 温泉を諦めきれない。その心が力となる。優雅に、そしな力強く泳ぐユーディの長いヒレがしなった。ビタンッと打ち据えられた蜘蛛の巨体が傾いた。くるんと泳ぐように宙で一回転したユーディが、今度は拳を叩き込む。装甲がメリメリとヒビ割れて、それでも闘気を失わない兵器蜘蛛が牙を鳴らす。だが、すでに勝敗は決しようとしていた。
「――この一撃は重いですよ!?」
 ドガァァン!!
 轟音とともに、超高速かつ大威力の爆砕拳(バクサイケン)がトドメとばかりに放たれた。防御を考えない捨て身の一撃。その分、威力はすさまじい。巨体は向こうの壁まで飛んでいった。
 壁を崩しながら瓦礫の中に倒れた蜘蛛は、今度こそ、立ち上がることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『温泉づくり』

POW   :    ダンジョンなどを攻略して、温泉に使える植物や秘宝などを採取します

SPD   :    温泉に利用できる様々なアイテムを、学園内の様々な施設を巡って入手します。

WIZ   :    温泉に使える魔法や魔法生物などを利用し、温泉の質の向上を図ります

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ついに、真の目的を達成する時がやってきた。究極の湯を作る。その目的で日夜研鑽してきた学園の研究者たちは、どれほどこの日を待ちわびた事だろう……猟兵たちが持ち帰った薬草を見れば、技術者が涙を流すほど喜ぶことだろう。
 大小いくつもの湯船は岩や木組みで区切られ、様々な効能を試せるように準備されている。すでにステキな香りの湯が張ってあるところもあれば、これから効能のある湯を作って流し込めるよう空けてある場所もあった。
「どんなお湯を作りますか?!」
 やや食い気味に迫って来る研究者の目にはもはや温泉しか見えていない。源泉から引いてきたお湯は潤沢だ。
「色んな文化圏の人がいるからねぇ、今回は水着は着て入っておくれ。好きなのを着てくれてるいいし、ここに用意してあるのを使ってくれてもいいよ」
 老研究者がにこにこ笑った。露天のお風呂も、これなら人目が気にならないだろう。なんと、更衣室は完備してある。猟兵達が迷宮で頑張っている間に、研究者たちも頑張って準備したのだ。
 猟兵達はゆっくり温泉を楽しんでもいいし、究極の湯作りを楽しんでもいい。自分専用の湯船を作ってもいい。準備は整った。全ては究極の湯のため。そして心と身体を癒すために――
メリー・ユメノコウジ
「わぁい、温泉ですめぇ♪楽しみです~。」
自分で用意した水色のワンピース型水着を着用して髪を結ってなるべく湯に落ちないようにしつつはしゃぐ。
とりあえずいい匂いのお湯に浸かってほんわか和む。
「はー…気持ちいいですめぇ…。」
満喫しすぎて和んでなんか溶けそうになりつつ落ち着く。

「あ、そういえば薬草とかなにか使えるのかな…?」
ふと思い出してお湯も作ってみようかと。
やはりここは動物とかと一緒に入って楽しいのがいいだろうかと思案して。
効能もやっぱり傷とかに効くようなのがいいなといろいろ悩みながら組み合わせつつ、匂いはオレンジ系は譲らない。
完成したら空の場所へお湯を流して試したい

アドリブ・絡み歓迎


ユウ・タイタニア
【心境】
「ようやく温泉っす。ここまで色々あったすねー。」


【行動】
POW

フェアリーサイズの安全な温泉を造るっす。
あ、他の小さい種族が入らないよう立て看板に≪フェアリー用≫と書いて置くっす。

湯舟はできたっす。
あとはお湯とお湯の効能っす。
学園の研究員に『情報収集』して温泉に使える薬草と効能に使える素材を聞きこむっす。特に大きくなる…背を伸ばす効能を…え?胸っすか。あっしフェアリー的にはボインすよ。フェアリーとしては…

聞き込んだ情報をもとにネメシスに『騎乗』してダンジョンに向かうっす。
こっちの方が速いっすから
フェアリーランドに一杯の薬草を確保ッす。そしてまた蜘蛛の巣やアメーバにべとべとっす。温泉(涙)



「わぁい、温泉ですめぇ♪ 楽しみです~」
メリー・ユメノコウジ(夢渡る羊・f00748)は、水色のワンピース型水着をまとってウキウキと温泉へ向かう。結った髪の先端が、ぴょこんとゆれる。湯に落ちないようにという彼女の気遣いだ。
「わぁ……!」
 立ちこめる湯煙の中、まだ誰もいない広い温泉の数々がメリーの眼前に広がった。にこにこと温泉の間を見てまわると、いい匂いのお湯の前で足を止める。ほんわりと立ち上る湯気から、メリーの好みの香りが優しく立ちこめる。まだ、温泉には誰も居ない。つまり、一番風呂を独り占めだ。ちゃぷんと浸かったお湯は、熱すぎずぬるすぎず、メリーをほどよくあたためる。
「はー……気持ちいいですめぇ……」
 深く息をつきながらメリーはほわほわと頬を染める。これ以上満喫しすぎては溶けてしまいそうだ。
「あ、そういえば」
 メリーはちゃぷんとお湯から立ち上がった。
「薬草とか、なにか使えるのかな……?」
 ダンジョンの中で摘み取った、ネバメーバの群れにも負けなかった薬草のことを思い出したのだ。そうと決まれば、善は急げだ。メリーは、お湯を作っている研究者たちの元へぱたぱたと歩き出した。
 一方、ユウ・タイタニア(フェアリーの竜騎士・f03116)は、これまでの道のりを思い出してくぅっと拳を握った。
「ようやく温泉っす。ここまで色々あったすねー」
 ユウはしみじみと頷いた。すべては温泉のためだ。そう、ついに。
「フェアリーサイズの安全な温泉を造るっす!」
 熱き野望が、今ここに成し遂げられようとしているのだった。早速、温泉群の一角、見晴らしのいい場所を陣取って湯船を作り始める。フェアリーの、フェアリーによる、フェアリーのための温泉。必要なものは、親切そうな研究員達に声をかけると快く貸してくれた。たしかにフェアリー向けの温泉は少ない、とユウの熱い想いに賛同してくれる研究者も積極的に手伝ってくれたことで、あっという間に湯船はできあがった。隣にびしっと取り付けた『フェアリー用』の立て札も完璧だ。
「あとはお湯と、お湯の効能っす」
 ここまできたらとことんこだわる心づもりのユウである。早速、学園の研究員たちにに『情報収集』を始めた。
「……そうっす。効能は、特に大きくなる……背を伸ばす効能を……え? 胸っすか。あっしフェアリー的にはボインすよ。フェアリーとしては……」
 などと話し合っているところに、ぽてぽてとやってきたのはメリーであった。
「あの、あの、お湯を……」
「あああああっっっ!!」
 突然、大きな声を上げた研究者に驚いて、ユウは飛び上がり、メリーは胸の前でぎゅっと薬草を握りしめた。大きな目をさらにまん丸くしたメリーの手の中の薬草を指さし、研究者が悲鳴を上げる。
「そそそ、それはぁああああ?! その薬草をどこで?!」
「こ、これですめぇ?」
 青々とした葉に白い筋の入った薬草は、メリーがダンジョンで見つけたものだ。
「お? そういうやつならあっしも持ってるっすよ? ほら、協力して採ったやつっす」
 ユウも、自分のフェアリーランドから可憐な花をつけた薬草を採りだした。
「そ、そそそ、それ……それもぉ……?!」
 ついに研究者がワナワナと震えだし、他の研究者たちもなんだなんだと集まってくる。
「やっぱり伝説の薬草はダンジョンの中にあったんだ……!」
 感極まった研究者はさておき、二人はそれぞれの温泉作りに取り掛かる。
「ええっと、動物とかと一緒に入って楽しいのがいいです。あ、傷に効く効能があるとうれしいめぇ」
「それは丁度いい。あなたの採ってきてくれたこの薬草、高い効果のある傷薬として重宝されているの」
「わあ、良かった! あ、あのあの、匂いはオレンジ系がいいです!」
 温泉談義は止まらない。その隣では、ユウが研究者から熱心に話を聞いている。
「ほうほう、この薬草が……なるほどっす」
「で、この君が採ってきてくれた薬草がもっと沢山あれば、大きくなる効能が……うーん、あるかなーあるといいなー」
 研究者の言葉は最後だけやや小声で曖昧な感じになっているが、ユウはさっさとネメシスに騎乗していたので聞いていない。
「それじゃあダンジョンに向かうっす。フェアリーランドに一杯の薬草を確保ッす!」
 たとえ再び蜘蛛の巣やアメーバの残骸でべとべとになろうとも。決意も固く、ネメシスを駆る。この熱い情熱があれば、ユウの理想の温泉の完成まで時間は掛からないだろう。フェアリー用の安全なお風呂でゆったりとくつろぐために。そしてサイズを大きくするために……温泉のためならユウはどこまでも全力で突き進むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エステル・リンティネン
やっと温泉に入れます。……温泉に入るのにこんな苦労が必要でしたっけ?
まあいいです、久しぶりの温泉です。ゆっくり楽しむことにしましょうか。

熱いお湯よりも長湯の出来る、ちょっと温めでとろみのあるお湯の方が私は好きなので、その様な湯舟を探してみます。探し出したら途中で手に入れた薬草も投入して入浴しましょう。はあ、このとろけるような感じの気持ちよさ、これが温泉の良さですよね。
長く入浴する為にのぼせる前にいったん上がって、少し休憩をしたら再び入浴するを繰り返します。これが私の思いついた温泉をより長く楽しめるコツなんですよ。



 ふわふわと湯気のただよう温泉群へとエステル・リンティネン(旅する占い師・f08918)もやってきた。
「やっと温泉に入れます。……温泉に入るのにこんな苦労が必要でしたっけ?」
 感慨にふけりつつも首をかしげるエステル。もっともな意見だった。
「まあいいです、久しぶりの温泉です。ゆっくり楽しむことにしましょうか」
 気を取り直し、エステルは温泉群を見渡した。立ち上る湯気を一つ一つ丁寧に確かめ、好みの湯を探す。熱いお湯でなく、ちょっと温めの、そして、とろみのあるお湯……。その時、エステルの失せ物探しの技能が働いた、かもしれない。なんとなく心惹かれた湯船に近づき、そっと浸した手のひらに湯をすくって、エステルは頷く。好みにぴったりの湯を見つけたのだ。入る温泉が決まり、次は、手に入れた薬草を使おうと取り出した。戦いの最中、蜘蛛のいる部屋で見つけたものだ。優しい色合いの可憐な花弁は、湯けむりの中でもしっとりと綻んでいる。エステルは、近くを通ったケットシーの研究員に声をかけた。
「こんにちは。この薬草、ここに入れてもいいですか?」
「わわわ、猟兵さん! これはこれは、とても良いものをお持ちです! ぜひぜひ、入れてくださいです!」
 パッと表情を明るくした研究員が、持っていた不織布の袋をエステルに手渡した。
「この袋を使ってくださいです。こんな風に入れて、お湯の中でよく揉んでくださいです。きっと、もっと良いお湯になるですよ!」
 研究員の言葉に従って、薬草とともにエステルはお湯の中に入った。ほんわりした暖かさが、疲れた体を癒していく。
「はあ、このとろけるような感じの気持ちよさ、これが温泉の良さですよね」
 ここまでの長い道のり、たくさん頑張った分しっかりゆっくり堪能する。薬草は、ほのかな香りをただよわせ、心も体も優しく癒していく。温泉に更なるリラックス効果が上乗せされたようだ。
「さて、そろそろですね」
 ほどよいところで、エステルは湯船から上がった。長く入浴する為には、のぼせる前にいったん上がって、少し休憩する事が大切だ。休憩してから再び入浴すれば、また温泉を堪能できる。
「それは何をしてるです?」
 さっきの研究員がまた通りかかった。不思議そうに、興味深そうに尋ねる研究員に、エステルは惜しげも無く温泉のコツを伝授した。
「これが私の思いついた、温泉をより長く楽しめるコツなんですよ」
「ほほー、なるほどです」
 研究員はしきりに感心して耳をぴこぴこ動かした。
 こうしてエステルは、久々の温泉をたっぷり満喫するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナイ・ノイナイ
【WIZ】使用

動物が入れる温泉ができると聞いたんだが!!!!
……んん、すまない興奮してしまった。

動物が入りやすいような踏み台やタオルを用意して
獣奏器(笛型)でお風呂に入りたい生き物を呼びたい
カピバラさんとかお猿さんとかいないだろうか

俺は着衣のまま袖を捲って
動物のお世話をしているだけで楽しい
湯船を作るのに人手がいるなら手伝うぜ



「動物が入れる温泉ができると聞いたんだが!!!!」
 ばーーーーん!!!と現れたナイ・ノイナイ(幸いの鳥・f02501)の声が温泉郷に響く。
「……んん、すまない興奮してしまった」
 ナイは咳払いした。温泉の湯気にあてられたのか、色白の頬が仄かに赤みを帯びている。
 ホカホカとした空気のただよう静かな温泉群。ここへ来た目的は一つ、温泉作りだ。どんな風にすれば動物達が楽しめるだろう、なにが必要だろう。遊びに来る動物達を想像しながら、ナイは彼らに合った踏み台やタオルを用意する。
 それでは、と獣奏器(笛型)を構えたナイ。けぶる白い湯気の中、奏でる笛の音が響く。流れるような音に誘われ、小さな猿達がぴょこぴょこと顔を出す。トコトコと歩いてくるのはどうやらカピバラのようだ。ナイの気持ちが通じたのか、温泉に興味津々の彼らが早速湯に手足をつけてはしゃぎ始める。と、その時。
「……おっと、これは」
 のそり、大きな影が温泉に近づいてきた。笛から口を離したナイが青い目をぱちりと見開く。子猿がピャッとナイの肩を駆け上がり、頭にしがみついた。どこからともなく現れた大きな熊が、温泉の湯気をふんふんと嗅いでいる。小さい生き物達は皆、慌ててナイの後ろに集まって、団子のように固まっている。突然現れた巨体に、小さなもの達の空気が張り詰める。だが、ビーストテイマーのナイがいる限り、ここで争いは起きない。ザプン、と大きな波を立てて熊は湯船に浸かった。ゆったりと体を湯に沈めた大きな生き物が、気持ち良さそうにため息をつく。
「ほら、みんな、大丈夫だ。怖がらなくてもいいぜ」
 ナイが優しく頭上の子猿を撫でる。温泉を楽しんでいる熊の様子を見て、他の動物達も恐る恐るだが湯に戻り始めた。ちなみに一連の緊迫の中でカピバラさんだけは微動だにせず湯の中にいた。驚き過ぎて動けなかっただけなのかもしれないが。
 ナイは着衣のまま袖を捲ると、張り切って動物達のお世話を始めた。カピバラの背中を掻いてあげたり、猿のノミ取りの列に加わったり。こうしている時間が何よりも楽しいのだ。ナイのさらりとした黒髪をかき分けてノミ取りの真似をする子猿を、ナイは優しく撫で返した。
「ははは、綺麗にしてくれてるのか? ありがとな」


 こうして、楽しく個性豊かな温泉郷が学園の一角に生まれた。それぞれの思いを込めた温からは、いつでも柔らかくあたたかい湯気が立ち上っている。学園の一角に作られた皆の『究極の湯』は、きっといつでも楽しめるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日


挿絵イラスト