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ぷにぷにぷにっぷ

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●ぷにぷにぷにっぷ
『ぷにー』
『ぷににー』
『ぷにっぷー!』
 かわいい。
 数は多いが脅威ではない蜜ぷに御一行様。
 ぷにぷにころころはずんだり。すごく楽しそうな蜜ぷにたちが迷宮の中をぷにぷにじゃれあいながら進んでいる。遊びながら、進んでいる。
 進行は食い止めなければならない。しかし、かわいい。
 かわいくて、倒せない。
 というわけで――迷宮攻略の進まない学生たちが蜜ぷにまみれに、なっていた。
 そして蜜ぷに達がじゃれる大きな影がひとつ――迷宮の奥に存在していることにまだ誰も、気付いてはいない。

●切なく罪深く
「ああ……切ない……そして罪深い……これを皆さんにお願いすることが。そしてしなければ、いけない事が……! むしろぷにちゃんまみれの生徒さんたちが、羨ましい……! ウカもまみれたい!」
 のっけからちょっと変なスイッチが入っているグリモア猟兵――華切・ウカ(空鋏・f07517)は呻いていた。
 先程からつみぶかい、むり、ぷにちゃん、ぷにちゃんしか言えないヤドリガミはそれでもなんとか、猟兵たちにお願いしますと向き直る。
「皆さんにお願いしたいのはアルダワ魔法学園でぷにちゃんたちをウッ……」
 この娘重症である。
 だが、しかしなんとなく。何を求められているのはわかる。
 アルダワ魔法学園の迷宮へ向かい、蜜ぷにたちとの罪深き戦いを、という事なのだろう。
「ということでお願いします。ぷにちゃんたちを倒すと、美味しい蜜になるのです。とてもつみぶかいのです」
 折角なのでその味を楽しむのも――また罪深くはあるのだけれど――良いのではと家庭科室を借りれるようにしておきましたとウカは続けた。
「あっ、できたらウカにぷにちゃんを、オレンジ色がかったぷにちゃんを一体つれてかえっ……あっ、無理ですよね、そうですよね……ぷにちゃん……」
 気持ちはわかるがそれはできない――そんな生暖かい視線にウカは唸り、それではお願いしますと紡ぐ。
 このグリモアがぷにちゃんであればいいのに……と呟きながら、ウカは猟兵たちをアルダワ魔法学園へと送るのだった。


志羽
 お目通しありがとうございます、志羽です。
 蜜ぷにちゃんかわいい。

●シナリオについて
 第一章:集団戦(蜜ぷに)
 第二章:ボス戦(錬金術ドラゴン)
 第三章:日常(オブリビオンをすべて撃破した場合)
 以上の流れとなっております。
 日常は『手作りお菓子を君に』です。

●第三章について
 家庭科室でのお菓子作りです。
 ゼリーでも、パンケーキ焼いて蜜とろりでも、お好きにどうぞ。
 第三章のみの参加ももちろん大丈夫です。
 判定には特にこだわらず、楽しめれば良いかなと思っております。
 グループ参加などの場合は、ご一緒する方がわかるように【グループ名】や【ID】を記入していただけると助かります。

 第三章のみお声掛けがあればウカもご一緒させていただきますが、基本的にはでてきません。
 でも今回は呼ばれそうな気配なので補足。
 ちょんとつついただけでわぁーとくずれていく蜜ぷにちゃんに、絶対に結ばれないとわかっている恋を一方的にしているような感じです。でも蜜は食べる。美味しい。

 以上です。
 ご参加お待ちしております。
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第1章 集団戦 『蜜ぷに』

POW   :    イザ、ボクラノラクエンヘ!
戦闘用の、自身と同じ強さの【勇者ぷに 】と【戦士ぷに】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    ボクダッテヤレルプニ
【賢者ぷに 】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    ミンナキテクレタプニ
レベル×1体の、【額 】に1と刻印された戦闘用【友情パワーぷに】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●蜜ぷに、ぷにっぷ、大行進
『ぷにっ』
『ぷににー』
『ぷっに!』
 ぷにぷに、ころん、ぽてん、ほてほて、ぴょん。
 と、蜜ぷにたちの動きは様々なのだが愛らしい事にはかわりはない。
『アッチぷに?』
『コッチぷに!』
 相談しながら、出口の分からぬ迷路のような階層を蜜ぷにたちは前進――できているのだろうか。
 というのも、ここは迷路のように入り組んだ階層。右へ左へといったりきたり。
 同じところに戻って来たり。
 だからこそ、まだこの進行を止めることができるのだろう。
 ただ蜜ぷにたちの数は――数えられないほどだった。
青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

……本当、食べることに関しては情熱が尽きないのね
いいわ、つきあってあげる
あなたみたいにたくさん食べられないだけで美味しいものは嫌いじゃないもの

蜜ぷにたちが集まっているところをめがけて花風を撃つ
あとは順次倒した順に蜜を集めれば大丈夫かしら


ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

蜜ぷにの蜜ってそのままでも美味しいけど、お菓子にしたらもっと美味しくなりそうじゃない?
だったら作ってみるのがいちばんでしょ
できたのは颯夏にもあげるからさ、材料集めから一緒に行こ?

颯夏の花びらが舞ったら《ソル》を持って仕留められる順に倒して蜜を集める
ちょっとごめんなさいな感じもするけど
その分、しーっかり、美味しいお菓子にするからね
集めた蜜はフェアリーランドに入れてお持ち帰り




 ビスケットの髪をふわりと揺らし。ラズベリーの瞳を瞬かせルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)は七色に光を反射する蜻蛉の翅で風に乗る。
「蜜ぷにの蜜ってそのままでも美味しいけど、お菓子にしたらもっと美味しくなりそうじゃない?」
 ルーナは青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)の周囲をくるりと回り、腰に手をあてて。
「だったら作ってみるのがいちばんでしょ。できたのは颯夏にもあげるからさ、材料集めから一緒に行こ?」
 そう言ってちょっと首をかしげて見せるルーナ。
 そのお誘いに颯夏は僅かに紫色の瞳に笑み滲ませる。
「……本当、食べることに関しては情熱が尽きないのね。いいわ、つきあってあげる」
 行きましょ、と先を飛ぶルーナ。その後ろを颯夏はついていく。
 しばらく、迷宮の中を進むと――ぷにー、ぷにーと楽し気な声が聞こえてきた。
 その声に顔を合わせ、次の角を曲がると。
『ぷにっ』
『ぷにんっ』
 たくさんの、蜜ぷにたちが、ぷにぷにしている。
 そして蜜ぷにたちも気づく――だがそれよりも早く。
「逃がさないわ」
 颯夏の金色の髪と赤い瞳のからくり人形、雪紐と、雪紐と颯夏繋ぐ糸も、雪紐の持つ武器もが花びらへと変わる。
 それはラナンキュラスの花びらだ。
『ぷにー!』
 その攻撃に数体の蜜ぷにはぷにゃっと崩れて蜜となる。
 けれどただやられるばかりではないと、友情パワーぷにを召喚。
 ぷにぷにとどこからともなく、現れる蜜ぷに。
『ぷにに~!』
 ぷにょにょんと、颯夏の花びらを耐えきって合体するぷにだったが。
 赤く燃える身体のドラゴン、ソルは今、緋の穂先を持つ槍になり、ルーナの手の中に。
「えーいっ!」
 ぷす、と差せばぷにゃっと崩れる蜜ぷに。
「しーっかり、美味しいお菓子にするからね」
 ごめんなさい――ちょっとだけ、そんな気持ちを抱きつつルーナは残る蜜ぷにを仕留めていく。
 そして花びらが収まると、そこには蜜がほてほてと落ちている。
「たくさん!」
「そうね、集めましょうか」
 集めた蜜は、ルーチェのフェアリーランドに入れて。
 倒すのよりも集める方がちょっと大変。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

鳥渡・璃瑠
ウカ様…可愛らしいから気持ちはわかるのだわ…!
えぇえぇ、終わった暁にはこの蜜を使ってお菓子を作るのだわ?
…作れるのかって、作れるのだわ!
……しかし、可愛すぎて…倒す前にぷにる、のは倒す時の罪悪感が増すのだわ。今回は諦めるしかないのだわ…生徒達も情が移ってるかもしれないのだわ、邪魔されないように注意しながら戦うのだわ!苦しませないために短時間で勝負をつけるのだわ!メテオドリルで突撃を…い、いえ、あわよくばその時に触れるとかぷにるなんて考えていませんことよ?これは!あくまで!戦いなのだわ!そそそそんな邪な事考えていないのだわー!


フィリオ・グラースラム
にゃあ…!(ぷにぷに)これはまた(ぷにぷに)
随分いっぱい(ぷにぷに)出てきましたのね!(ぷにぷに)

けれど、ここでのんびりしていては危険ですの(ふんす)
猟兵でない生徒さんは、避難を急いでくださいですの
足止めはフィオに……って、蜜ぷにを持ち帰ってはいけませんにょー!

どんな攻撃より何より、あのぷにぷにの魔力がいけないんだと思いますの
猫の毛づくろいで、ぷにり阻止ですのよ!
勇者や戦士を召喚されても、ぷにられさえしなければ
ぷに達の間をすり抜けて、本体を叩けますの

あとは氷の【属性攻撃】で冷凍みか…蜜ぷににしてあげますの!
凍らせてしまえば、合体もしづらくなると思うんですにょ!…ですの!


フィン・クランケット
蜜! ぷに!!(顔を覆う)
うぅ、かわいい…ウカさんのお気持ち、とてもよく分かります…
ですが、こう見えて私だって立派な猟兵!
勤めて見せます、オブリビオン退治!!

【WIZ】
行け、精霊さんっ
蜜ぷにちゃんたちをカチンコチンにして動けなくしてしまうのですっ
と、ぷにちゃんたちを凍らせて、合体封じを狙います
ついでに、倒す必要がない子たちは、【四次元ポシェット】に詰めて、迷宮の邪魔にならないところに、分散して置いきちゃいましょうねぇ
さ、迷宮にお帰り…
…。
うう、できない!私にはこの子とお別れなんて…っ!!

精霊さんにダメ出しされつつ、悲しくも甘いもの好きの業…ぷにちゃんのシロップはしっかりお持ち帰りします
くすん




「蜜! ぷに!」
 顔を、覆わずには、いられない。
「うぅ、かわいい……かわいい……ウカさんのお気持ち、とてもよくわかります……」
 そうでしょう! と、ここにグリモア猟兵のヤドリガミがいたならば力強く頷いただろう。
 そして同じように顔を覆っていたはずだ。
 蜜柑色の髪のフィン・クランケット(蜜柑エルフ・f00295)はぴこぴことアホ毛ゆらしながらですが、と顔覆った指の間から青い瞳を覗かせる。
「あっ、やっぱりかわいい……! いや、で、ですが! こう見えて私だって立派な猟兵!」
 勤めて見せます、オブリビオン退治!! と意気込む。意気込んで――やっぱりかわいい!
 しかし、蜜ぷにと対さなければいけないのは運命。
 フィンは精霊さんへ、お願いを。
「お願いしますね、妖精さん。私に力を貸してください」
 そう紡げばフィンの周囲に氷柱が。それを目にした蜜ぷにたちは奮え、ぷにーぷにー! と仲間を呼ぶ。
 増える蜜ぷに。このまま合体されれば強敵――非常に切ない思いを抱え、フィンは氷柱を精霊さんの力を借り生み出した。
「カチンコチンにして動けなくしてしまうのですっ」
 突き刺さる氷柱の向こうで蜜ぷにのぷにーぷにーと切なそうな声が聞こえる。
 そして隅っこでふるふるしている、戦う気が折れてしまった蜜ぷに達。さすがにその蜜ぷに達に攻撃を加える気にはなれない。
 フィンは四次元ポシェット開いて蜜ぷに達をしまい、そしてそっと人気のないところへ。
「ぷにちゃん……さ、迷宮に帰り……」
『帰っテ良イぷに?』
『ぷに?』
『ぽしぇっと居心地良イぷにー』
 見上げてくる、どこかぬけた蜜ぷに達。かわいい。
「……うう、できない! 私にはこの子とお別れなんて……っ!!」
 そっと小さなポシェットを閉じようとしたが、突き刺さる視線がある。
 妖精さんが、許してくれませんでした。
 フィンが妖精さんにメッ! されている近くで鳥渡・璃瑠(ドリ子おじょうさま・f00142)もまた、蜜ぷにと見つめあっている。
「ウカ様……可愛らしいから気持ちはわかるのだわ……!」
 目の前にしてみて改めてわかる愛らしさ。グリモア猟兵のヤドリガミがどこかで、瑠璃さんも魅力をわかってくれますか! と言っているような気がした。
 そういえば、彼女はこの後、家庭科室がどうこうといっていたか。
 お菓子を作るのです! 蜜ぷにちゃんの蜜で、作るのです……罪深い……と。
「えぇえぇ、終わった暁にはこの蜜を使ってお菓子を作るのだわ?」
『ぷに?』
『お菓子クレルぷに?』
 見上げてくる、きゅるんとした無邪気な瞳――瑠璃はかわいいと零れそうな声を飲み込んで。
「……作れるのかって、作れるのだわ!」
『お菓子作ルぷに?』
『ご馳走スルぷに! ヨコスぷに!』
 お菓子は、蜜ぷにたちの蜜で作るのだが――蜜ぷにたちはそれをわかっているのかいないのか。
 瑠璃の周囲でわぁいと喜びのぷにぷに。かわいい。
「……しかし、可愛すぎて……倒す前にぷにる、のは倒す時の罪悪感が増すのだわ」
 あまりにも無邪気なもので、手を伸ばしかけ。けれど瑠璃は引っ込める。
「今回は諦めるのだわ。生徒達も情が移っ……移りすぎて危険なのだわ!」
 蜜ぷににぷにぷにされてぷにまみれで幸せそうな生徒を見つけ、瑠璃は慌ててそちらへ。
 情が移って邪魔されるかと思いきや、移りすぎて危険なところ。
「お嬢様アターック! なのだわ!!!」
 くるくると、ドリルのように全身回転しながら――あわよくば、本当にあわよくばぷにる。ぷにっちゃいますのよ! と瑠璃は一瞬思う。しかしすぐにそれは振り払われた。
 これは! あくまで! 戦いなのだわ!
 そう心に強く、強く――思っていたのに、ぷにーと可愛らしい声がして。
『回転ぷにー!』
『楽シソウぷにー!』
 ぷに。ぷにっちゃいたいのだわー!
「そそそそんな邪な事考えていないのだわー!」
 ちょっと緩む回転、蹴り、ではなく伸びる手。言葉とは裏腹な行動はぷになので仕方ない。ぷに、とした感触に一瞬綻んで、淡く儚く蜜となる。
 瑠璃さん、お分かりになりましたか。それがぷにちゃんの運命です、切ない、ウッ――瑠璃の耳に、そんな幻聴が聞こえたような気がした。そしてぷにっ、ぷにっ、と蜜ぷにの可愛らしい声が響いてくる。
それは蜜ぷにの行進だ。迷宮の奥から、外へ向かって。
「にゃあ……!」
 ぷにぷに。
「これはまた」
 ぷにぷにぷに。
「随分いっぱい」
 ぷにぷにぷにぷに。
「出てきましたのね!」
 ぷにぷにぷにぷにぷに。
『ぷに……ぷにるぷに?』
 この蜜ぷに、己をよくわかっている。愛らしい顔でぷにんと震えたのだ。
 フィリオ・グラースラム(煌氷の刃・f10324)の手がそっと蜜ぷにを――蜜ぷにとにくきゅうの出会いである――撫でる。
 ぷにょん。ぷに。良き――しかし、フィリオは首を振る。
 それは蜜ぷにまみれになってにこにこしている生徒を見つけたてしまったからだ。
「ここでのんびりしていては危険ですの」
 と、ふんすと気持ちを切り替えて。
「猟兵でない生徒さんは、避難を急いでくださいですの」
 そう声をかければ生徒はハッとして頷く。そしてあっちへとフィリオは示した。
「足止めはフィオに……って、蜜ぷにを持ち帰ってはいけませんにょー!」
 が、その腕の中の蜜ぷには没収。
 とても残念そうな顔で生徒は去っていく。
「どんな攻撃より、このぷにぷにの魔力がいけないんですの」
 それならば、ぷにり阻止ですのよ!
 と、猫の毛づくろいを蜜ぷにへ。
 仲間を召喚されてもぷにられさえしなければ――フィリオはそう思ったのだ。
 猫のけづくろいによりぷにぷには――ふにふにではなく、そしてふよふよでもなく――ぷるとぅるん。
 どこか愛嬌のあるぷにっと感は失われ、撫でればとぅるんとすり抜けていく。
「にゃあー!」
 フィリオの手からすり抜けた蜜ぷに。こうなればとる手はこれしかない。
「こうなれば氷で、冷凍みか……冷凍蜜ぷににしてあげますの!」
 その手に、爪に氷を載せて蜜ぷにを撫でれば――ぷにゃ!! と驚いた声が響く。
 カチコチと固まった蜜ぷにはやがて姿を消し、フィリオの手には蜜が中でとぷりと揺れる氷が残ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ヒビキ・イーンヴァル
蜜ぷにって妙に人気あるよな
確かにあの平和そうな顔、というか外見だと倒し辛いものはあるが
うん、罪悪感はちょっとあるかもしれん
だがその先に美味いものが待っているとわかっているなら、
躊躇う必要はないな
……嘘です、やっぱり少々抵抗があります

とか思っていても何も始まらないから、さっさと片付けるに限る
グッバイ、俺の罪悪感
ウィザード・ミサイルでひたすら攻撃
数が多いってのも厄介なんだよな
『高速詠唱』からの『2回攻撃』で蹴散らしていこう

くそ、どうして悪いことをした気分にならなきゃなんねぇんだ
……蜜、楽しみだな


アール・ダファディル
蜜が取れるなら犠牲も致し方なかろう
寧ろ報酬の為に思う存分力を奮えるというもの
御褒美の為にも頑張ろうか、Echo

数こそ多いが本体を叩けば万事が巧くいく。
ならば、その為の支援とするか。
糸を張り【ロープワーク】。
周囲に【目立たない】罠を作成し、安置を築こう。

【錬成カミヤドリ】を用い、
糸の儘動く分身たちをぷにへと向かわせる
攻撃をして来ないぷにならそのまま攻撃を繰り出し、
攻撃してくるぷにならしがみつくよう分身を操り動かそう。
「人形なんて非力なものさ。けれど操ればこその使いようはある」
分身の糸引けば、ほら簡単に【敵を盾に】、同士討ち。
「――…どれが一番美味いのか早急に吟味しなければならないな」


篝・倫太郎
……既にこう、甘い匂いしてねぇか?
ここ……
いや、良いけど!良いけどよ?!

なんつーか、華切のあの様子からもう察しちゃ居たけど
戦闘しますーってフォルムじゃねぇもんなぁ、こいつら

使ってくる技名が良心に訴えて来る系なのズルくねぇ?
ズルくねぇ?
まぁ、ズールーいー!とか言ってても攻撃するけどもよ

エレクトロレギオンで召喚した機械兵器と俺自身の華焔刀で戦闘
POW使用時はぷに本体を、SPDとWIZ使用時は召喚されたぷにを狙う
機械兵器は緩急付けた動きで撹乱と陽動も兼ねさせる

陽動と撹乱の支援はバッチリやっとく!
倒すのは任せるぜー?

え?イヤ、倒セナイナンテ事ハ、ナイデス、ヨ?
目が泳いでるって?気のせいだ、多分……!


籠目・祷夜
なるほど、これは罪深い
未知の病原菌を持った可愛らしい生物をどうしてもころ……っ処分しなければいけない、そういうすとーりーなのだな
理解した

心を鬼にしてあたらせてもらう
なお、すでに喋ってる間に蜜ぷにちゃんまみれになっているが気にしない方向でいく

チェストー!(手近の一匹に剣刃一閃で攻撃する)
なんと脆い…だがやめるわけにはいかん
手近にいる蜜ぷにちゃんを攻撃していく
たぶん防御は必要ないと思うので攻撃らしきものをしてきたら、優しく抱きしめる
もふぷにぃ……
抱きしめたあと攻撃する
慈悲はない

こんな大の男が蜜ぷにちゃんを謳歌してるのが絵面的にきつい!?(がーん




 蜜ぷにと猟兵たちの戦いは殺伐――とはしていない。
 どこか楽しそうで、ちょっと困ったような。そんな雰囲気がある。
 ヒビキ・イーンヴァル(蒼焔の紡ぎ手・f02482)は猟兵達の姿を見、そして蜜ぷにを見る。
「蜜ぷにって妙に人気あるよな」
『ぷに!』
 確かに、平和そうな顔、というか外見。
 倒しづらいなと青みがかった赤い髪を揺らしながらヒビキは零す。
 するとその足元に、蜜ぷにがやってきて。
『ぷに?』
 あどけない表情で見上げてくる――そんな蜜ぷにを、倒す。
「うん、罪悪感はちょっとあるかもしれん」
 だがその先に美味いものが待っていると解っているなら――躊躇う必要はない。
『ぷに!』
『ぷにん!』
「……嘘です、やっぱり少々抵抗があります」
 ああ、これは確かにとヒビキは唸る。
 強敵である、と。
 しかし、そう思っていても何も始まらない。
 さっさと片付け――と思ったところで。
『ぷにぷに!』
 足元でぷにぷに跳ねて遊んでいる蜜ぷに。
「グッバイ、俺の罪悪感」
 ――さっさと片付けるに限る。ヒビキは覚悟を決めた。
 素早く紡いで、炎の魔法の矢をいくつも番える。
『ぷに!?』
 めらりと燃え上がる矢に蜜ぷには心強い仲間を呼ぶ。
 賢者ぷに――現れしものは蜜ぷにたちを操る。
 だが賢者ぷにが操ろうとも炎の矢をよけ切れず、その炎に抱かれて。
『ぷにー!』
『熱ぷにー!』
 蜜ぷにの声が響く――ああ、くそとヒビキは悪態をつく。
「どうして悪いことをした気分にならなきゃなんねぇんだ」
 蜜ぷに、悪いなと思いつつ……落としていく蜜は楽しみだった。
 そう、蜜がとれるのだから犠牲も致し方ない。
 寧ろ報酬の為に思う存分力を奮えるというもの。
「御褒美の為にも頑張ろうか、Echo」
 と、片割れにアール・ダファディル(ヤドリガミの人形遣い・f00052)は柔らかな視線を向け、そして蜜ぷにたちを見やる。
『ぷに!』
『ヤルぷにカ!』
 やる気に満ち溢れた蜜ぷには、仲間を呼び戦う気満々。
 その数は増えていくが、アールは冷静だ。
「数こそ多いが本体を叩けば万事うまくいく」
 糸をはり周囲に目立たない罠を。
 そして自身の本体と同じ姿のテディベアたちをアールは生み出す。
『ぷに!?』
『何カ現レタぷに!!』
 つい、とアールが指動かせば分身のテディベアたちが踊りだす。
 戸惑っているような蜜ぷにには、攻撃を繰り出し向かってくる蜜ぷには捕まえる。
「人形なんて非力なものさ。けれど操ればこその使いようはある」
 ほら、と分身に繋がる糸引けば――。
『ぷに!?』
『ヤメルぷに!』
『何シテルぷに!』
 ぷにー! と蜜ぷにの叫びが響く。
 簡単に、敵を盾に同士討ち。
 ついとアールが糸を繰り、静かになったこの場にはほてほてと蜜が落ちている。
「――……どれが一番美味いのか早急に吟味しなければならないな」
 どれが辺りだと思う? とアールは≪彼女≫に語り掛ける。
 ゆるりと糸繰ればしばらく迷って≪彼女≫が示す。
 アールがそれを手に取れば、甘い匂い。
 甘い匂い――蜜ぷにたちが倒れると蜜が零れる。
「……既にこう、甘い匂いしてねぇか? ここ……」
 すん、と鼻を鳴らし篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)は息を吸い込む。
 甘い、ちょっと甘すぎるような気もする。
 その甘さを作る蜜ぷにたち。
『ぷにっ』
『ぷにっ』
 倫太郎の前を、ぷにぷにしながら進んでくる。
「……なんつーか、華切のあの様子からもう察しちゃ居たけど、戦闘しますーってフォルムじゃねぇもんなぁ、こいつら」
 そうなんです! と、グリモア猟兵のヤドリガミがいたならば素敵なぷにちゃんトークが始まっていただろう。
『ミンナアツマルぷにー』
『ぷにー!』
 と、号令かけ蜜ぷにが増えていく。
「ああ、それもなんか良心に訴えて来る系なのズルくねぇ? ズルくねぇ?」
『ズルッテ何ぷに?』
『何ぷに?』
 ズルい。その一言を倫太郎は飲み込む。
「まぁ、ズールーいー! とか言ってても攻撃するけどもよ」
 悪く思うなよと、倫太郎は機械兵器を召喚し、自身は朱で描かれた焔舞い踊る、黒塗りの柄もって揮う。その先には、美しい波紋の刃。
『ぷに!?』
『ドッチカラ来ルぷに!?』
 機械兵器が緩急付けた動きで攪乱と陽動を。それに惑わされた蜜ぷにに向かい、倫太郎は華焔刀を振るう――が、その刃が躊躇い、逸れる。
『ぷにー!』
 そこへ蜜ぷにが助け求めれば戦士ぷにたちが駆け付け、攻撃を。
 それを機械兵器が打ち砕き、くるりと回って倫太郎の方を向く。
「え? イヤ、倒セナイナンテ事ハ、ナイデス、ヨ?」
 なんだかわからないが言葉亡き圧がある。
 泳ぐ視線の先で、蜜ぷにたちがぷにんぷにんと跳ねて。
『本当ぷにカ?』
『ぷに達イジメナイぷに?』
 攻撃しにくい――倫太郎は陽動と攪乱、支援を行い蜜ぷにたちを倒していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キトリ・フローエ
ウカ…
自分で倒すのもつらいでしょうに、倒されていく蜜ぷに達になにもしてあげられないなんて
きっとすごく辛くて苦しいことよね…
よし、ウカのためにせめて美味しい蜜をたくさん持って帰るわ!
待っててね!

一緒にいる仲間たちと協力して戦うわ
ごめんなさいね、蜜ぷに達!ここから先は行き止まりよ!
あたしは全力魔法のエレメンタル・ファンタジアで範囲攻撃
属性は氷、現象は竜巻!
…凍らせればぷにちゃんをそのままお持ち帰り…は
出来ないと思うけど
あっ、でも、蜜の風味が落ちちゃうかしら?
でもたぶん、なんとかなるわよね!

蜜ぷに達…せめて来世は美味しいおやつ…もあるけど
人々の脅威にならない存在として生まれ変われるといいわね…


チロル・キャンディベル
噂の蜜ぷにさんに会えるってきいたのよ!
とってもかわいいって聞いてたから、チロすごく楽しみにしてたの

虹みたいなぷにさんいっぱいに瞳きらきら
きゃー!蜜ぷにさん、かわいい…!
ぷにぷに…つつきたい…
そわそわしながら、指先でつんってしてみるの
ゼリーよりもっとみわくのぷにぷに!
そのまま、出来れば勢いよく突っ込みたいの
ぷにさん、チロのこと受け止めてくれるかな?

ソルベ(白熊)が、遊んでないで戦えって言ってる気がするの!
ぷにさんいっぱいだからみんなと協力
エレメンタル・ファンタジアの氷でかちんこちんにするの
…これ、蜜ぷにさんそのままシャーベットにできればいいのに
かわいそうだけど、チロお菓子も好きだからがんばるー!


ニュイ・ミヴ
ウカさん……お辛そうでしたね……
ニュイは応援しますよ!

みなさんが戦っているところへ、まずはぷにぷにーって跳ねて突入して蜜ぷに側の仲間のフリしてみましょうか
どさくさに紛れてオレンジぷにさんに近付くのです

ぷにぷー(新入りの――黒蜜ぷにです!)
甘いかおりがしない? バレてしまってはしかたがないのです……
攻撃を受けて体の一部がぱぁんされたところで【ブラッド・ガイスト】
体全体を歯の無い大きな口みたいに作り変えて、解放した聖痕の力で、オレンジぷにさんをまるっと呑み込んでみようかな?
これならつれてかえれるかもしれません!(無理)

※[激痛耐性][オーラ防御]は常時発動




 ぷにぷにっと、楽しそうな蜜ぷに達の大行進。
 なるほど、これは罪深い、と――籠目・祷夜(マツリカ・f11795)は行進する蜜ぷに達と対していた。
「未知の病原菌を持った可愛らしい生物をどうしてもころ」
『ぷに?』
「……っ処分しなければいけない」
 そういうすとーりーなのだな、理解したと、祷夜は零すがその赤い瞳はぷにぷにボディに釘付けだ。
 むしろそのぷにぷにがすごくぷにぷにで可愛らしいのを理解した、かもしれない。
『ぷに!』
『登ルぷに!』
 しかし、ここは心を鬼にして――鬼にして、あたらなければいけない。
『天辺ぷに!』
 たとえその頭の上で、蜜ぷにが楽しそうにきゃっきゃと遊んでおり、それに負け字と体をよじよじ、登ってこようとしている蜜ぷにがいたとしてもだ。
 蜜ぷにまみれ、気にしない――幸せなぷにぷに感。このぷにぷに感は筆舌に尽し難く、祷夜の心を揺らす。
 だがいつまでもこのまま、このままでいるわけにはいかない。
 祷夜はすらりと、引き抜いた刃を蜜ぷにへ。
 その刃に蜜ぷに達は驚いて、ぷにゃぷにゃと転がり祷夜の上から落ちていく。
『ぷに!?』
『ツンサレタラ痛イぷに!』
 痛いと思う、と律義に祷夜は返事をする。震える蜜ぷに――だが、やらねばならぬと祷夜はそれを振り切った。
「チェストー!」
『ぷにー!!』
『ぷー!!』
 大きな声と共にしゃん、と。振るわれた刃の一閃で蜜ぷにがまとめて数体消えていく。
 そのあまりのあっけなさに祷夜はくぅと息を飲んだ。
「な、なんと脆い……だが、だがやめるわけにはいかん!」
 心を、心を鬼にして祷夜は刃を振るい、蜜ぷにの攻撃はそんなに痛くはないし、ぷにっとしているので甘んじて受ける。
 そして時に受け止めて、抱きしめれば。
「やはり、ぷにぷ……」
『ぷにゃ!』
「本当に儚きいきものだな……」
 抱きしめただけでも蜜ぷには崩れていく。切ない。とても、切ない。
 蜜ぷにの残して蜜を祷夜は見つめて嘆息した。
 切ない思いをしながら倒し続け、蜜ぷに達が周囲からいなくなってしまった。
 蜜ぷにたちを探すかと歩み始めた時、その視界の端を黒く大きな蜜ぷにが走り祷夜は追いかけた。
 その黒い蜜ぷには――猟兵達が蜜ぷに達と戦う中へ――とうっ! と跳ねながら突進する。
 だがそれは蜜ぷにではなくニュイ・ミヴ(新約・f02077)だった。
 ニュイがぷにぷにーと戦いの中へ入りながら思い浮かべたのは、ここへ導いたヤドリガミ。
「ウカさん……お辛そうでしたね……ニュイは応援しますよ!」
 ニュイ君に応援されるとかウカ嬉しくてふるえちゃう……と、この場に彼女がいたら呟いていたかもしれない。
 ニュイはその体を生かし、蜜ぷにのそばへ。
「ぷにぷー(新入りの――黒蜜ぷにです!)」
『ぷに!』
『黒蜜ぷに?』
 ぷにぷにした動きを真似していると周囲に蜜ぷにが集ってくる。
 あ、オレンジぷにさんーとニュイはそっとその傍へ近づいて。
 しかし――蜜ぷにも簡単に騙されてはくれなかった。
『甘クナイぷに!』
『匂イシナイぷに!』
「バレてしまいましたぷにー。しかたがないのです……」
 蜜ぷにの攻撃で、ニュイの身体がぱぁんとと弾かれる。激痛耐性とオーラ防御をしているニュイにとってそれは微々たる攻撃だ。
 そしてその、ぱぁんとしたところが――ぐわっと口のように大きくひらいて、その先でニュイのグリモア、ベツレヘムの星が輝いていた。それで攻撃するわけではないが、輝きは蜜ぷにを驚かせる。
『ぷに!?』
「オレンジぷにさん、覚悟ー」
 タールの身体はそれそのものが武器と同じ。ニュイは解放した聖痕の力でくわわっと。
『ぷにー!!!』
 そして、オレンジぷには呑み込まれた。オレンジぷにがふにふにぷにぷにしている感覚。
「オレンジぷにさん、これならつれてかえれるかもしれません!」
 と、思ったものの――じわりと甘い蜜の香りが濃くなり。
 蜜ぷには倒されてしまったらしい。でも、今回失敗しただけでできる可能性はあるかもですーとぷにぷに動いていると。
「黒蜜みたいなぷにさんがいる!」
 どこかで聞き覚えのある少女の声がした。ニュイがそちらをむけばのっしのっしと白熊が軽やか(多分)な足取りでやってくる。
 その上にいたのはチロル・キャンディベル(雪のはっぱ・f09776)だ。
「チロ! 待ってちがうわ、ニュイよ、黒蜜ぷにさんじゃないわ!」
 チロルを止めようとその傍でキトリ・フローエ(星導・f02354)が羽ばたく。
 きゅっとニュイの傍で止まった白熊とその上から覗く若葉の瞳。
「違うの?」
「ぷにぷー? 黒蜜ぷにさんですよー」
「黒蜜ぷにさん!」
 ほら! という風なチロル。この少女、すっかり騙されそうである。ニュイは改めて、黒蜜ぷにさんではないのですと一言。するとチロルはしゅんと、その耳をぺたんと下げる。
「噂の蜜ぷにさんに会えるって聞いてたから、チロすごく楽しみにしてたの」
「それはごめんなさい。蜜ぷにさんはあっちに沢山いるぷにー」
 そう言ってニュイはタールの手でぷるんと通路の奥を示す。
 あっち! とチロルは表情輝かせてニュイの示した方へ白熊の背に乗ったまま向かっていく。
 放っておくわけには、とキトリとニュイがチロルを追いかけると。
「きゃー! 蜜ぷにさん、かわいい……!」
『ぷにっ、ぷにっ』
『ぷにっ、ぷにっ』
 行儀よく並んでいる蜜ぷにの行進をチロルが瞳輝かせて見ていた。
 蜜ぷには赤、橙、黄、緑というように虹色カラー。チロルの想像通りのそれに彼女のテンションは上がる。
「ぷにぷに……つつきたい……」
 よいしょ、と白熊の背中から下りて、行進中の蜜ぷにの傍にしゃがみ込む。
『ぷに?』
『ぷにー、遊ブぷに?』
「遊びたいの! ゼリーよりもっとみわくのぷにぷにかしら。つんつんしていい?」
『優シクスルぷに?』
「するのー!」
 ぷにさん、チロのこと受け止めてくれる? とこてんと首を傾げるチロル。
 その様子を見ていた白熊はそろそろ、というように喉奥をぐぐーと鳴らす。
 その音に気づいたチロルが顔を上げればふんすと、白熊――ソルベが遊んでないで戦えというような顔をしているような気がする。そしてそれは間違っていないのだろう。
 ソルベは寄ってきた蜜ぷにをぺちんと転がした。
 すると。
『ぷにー!』
 ぴゃんとその身体は消えて蜜に。ソルベの爪はなかなか鋭い様子。
 そんな様子を、特に蜜ぷにが脅威ではないので見守っていたキトリ。
 蜜ぷにが大好きな友人ウカがここに居れば、チロルの横に一緒にしゃがんでいただろうなと思う。
 その彼女は、今はココへこれないのだが。
「自分で倒すのもつらいでしょうに、倒されていく蜜ぷに達になにもしてあげられないなんてきっとすごくつらくて苦しいことよね……」
「よし、ウカのためにせめて美味しい蜜をたくさん持って帰るわ! 待っててね!」
 罪深く美味しい蜜を待ってる……! と友人が頷いた気がして、キトリはふわりとチロルの傍へ。
 キトリがチロ、と呼びかける。チロルはキトリの声に頷いて。
「仕方ないの。かわいそうだけど、チロお菓子も好きだからがんばるー!」
 立ち上がった蜜ぷにさんそのままシャーベットにできればいいのにと零す。
「ごめんなさいね、蜜ぷに達! ここから先は行き止まりよ!」
 蜜ぷに達の頭上でキトリはさぁいくわよ! と視線を迎える。
 属性は氷、減少は竜巻――その言葉にチロも! とチロルも手を上げ続く。
「凍らせればぷにちゃんをそのままお持ち帰り……は出来ないと思うけど。あっ、でも、蜜の風味が落ちちゃうかしら?」
 でもたぶん、なんとかなるわよね! とキトリは言うのと同時。
 ひゅうと冷たい風がくるりと舞い始め、やがて竜巻になる。
 それが二つとくれば――共に追いかけあうように螺旋を描いて回り始めた。
『ぷぷぷぷぷ、ぷにー!!』
 巻き上げられた蜜ぷに達のちょっと抜けた悲鳴――そして凍り付きぼてっと落ちてくるちょっと重い音。
「蜜ぷに達……せめて来世は美味しいおやつ……もあるけど人々の脅威にならない存在として生まれ変われるといいわね……」
 落ちてきた凍った蜜ぷにをちょんちょんと手で転がすソルベ。するとぽひゅんと蜜になる。
 可愛い顔してなかなか苛烈な攻撃を行う二人。
 そんな様子を見ながらニュイは――巻き込まれなくてよかったとちょっとだけ思うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カノ・エクセクオール
ふふっ、ちょうど焼き菓子を作ろうと思ってたの
良い蜜が頂けるなら、ちょっと張り切っちゃいましょうか?

◇戦闘
同族のグリモア猟兵さんには申し訳ないけれど…
逃がすと後々面倒事になりそう
さくっと、蜜にかえちゃいましょう

武器は鋼糸と炎だけど
蜜が蒸発してしまうと嫌だから炎は控えめに
生徒さんや仲間を巻き込まない様に注意も必要ね

【2回攻撃】【範囲攻撃】を活用し糸を操ってスピード重視で動くわ
糸はぷにちゃんを捕まえたり、操ったり(敵を盾にする)使い道は様々
勇者、戦士、賢者は厄介ね積極的に捕まえましょう

標的が多いと捌ききれないわ
油断すると蜜塗れになりそうだし
動きはよく読んで(見切り)、他の猟兵さんと協力して倒したい所


アリア・アクア
ウカ様、お気持ちわかります……!
蜜ぷにさん達は本当におかわいらしくて、倒すのがもったいないです……!
でも災魔にはかわりありませんし、学園が蜜ぷにさんだらけになったら危険……
危険、なんでしょうか……むしろそれは、幸福なよう、な……?
は。いけないいけない。相容れない以上戦いましょう!ええ、心を鬼にしますとも!

蜜ぷにさんめがけてツバメの追跡を使用
呼び寄せたツバメさんに、蜜ぷにさんをつついて攻撃してもらいます
私自身はまだ迷いがありますが、ツバメさんは迷わず攻撃してくれるはずです
ああ、蜜ぷにさんが、合体して……はわ、ますます、かわいらしく……!!
この様子はウカ様に後程お伝えすべきか、ちょっと迷いますね!


シノア・プサルトゥイーリ
なんてこと……なんてことかしら。
こんなに可愛らしいのに、さよならしないといけないなんて

このまま癒されていたいけど、此処で時間を使いすぎていっぱいの蜜ぷにたちが溢れ出したら、あまりに罪深いわ。

リザレクト・オブリビオンで対応を。
さぁ、この地に戦を始めましょう。

傷を受けると解除されてしまうから立ち位置には十分注意して。他の皆が踏み込むようであれば、召喚した騎士と竜に道を作らせましょう

友情パワーぷにがあまりに可愛すぎて手が止まらないように。

数字に書かれているぷにの居場所については把握、共有を
強化に対して技能の【呪詛】が上手く使えれば使いましょう

効かなくても納得のぷにぷに感なのよね…




 ぷにんぷにん。蜜ぷにさんが跳ねている。
「ウカ様、お気持ちわかります……」
 アリア・アクア(ミレナリィドールのビーストマスター・f05129)は本当におかわいらしくて、倒すのが勿体無いです……! と、きゅっと四葉の装飾が施されたフルートを握りしめた。
 この場にいたなら、あなたも同志……! とグリモア猟兵のヤドリガミはきっとその手を取っていただろう。
 アリアはでも、災魔にはかわりありませんし、と思う。
「学園が蜜ぷにさんだらけになったら危険……」
 と、それを想像してみる。
 あっちを見ても蜜ぷに、こっちを見ても蜜ぷに。お茶をしていればお膝の上に蜜ぷに――なんてことになるかもしれない。
「……危険、なんでしょうか……むしろそれは、幸福なよう、な……?」
 ほわわんとアリアの表情は緩まる。けれどふるりと首振って。
「は。いけないいけない。相容れない以上戦いましょう!」
 そう、相手は災魔なのだ。
『ぷに?』
 愛らしく首を傾げたように見えても。
「……ええ、ええ! 心を鬼にしますとも!」
 言って、アリアは片方の掌を自身の前に。
「ツバメさん、お願いね?」
 すると小さなツバメが掌の上に現れて、ちょんと小さく首を傾げた。それはどんな用? と聞いているような。
 アリアは、私のかわりに蜜ぷにさんをつついてと紡ぐ。
 私自身はまだ迷いがありますが、ツバメさんは迷わず攻撃してくれるはず――すると、ツバメはその掌から飛び立ってくるりと蜜ぷに達の上を旋回する。
『ぷに!』
『ぷに!』
『ぷにに!』
 すると、蜜ぷにたちはそれが気になったのか増えて、そして次々と仲間を呼んで――合体。
「ああ、蜜ぷにさんが、合体して……はわ、ますます、かわいらしく……!!」
『コレデ届クぷに!』
 ちょっと強くなった蜜ぷにはジャンプ力もちょっぴりアップ。
 ツバメさんvs蜜ぷに――それはまるでじゃれ合いのようでもある。
「この様子はウカ様に後程お伝えすべきか、ちょっと迷いますね!」
 是非……! とグリモア猟兵のヤドリガミがどこかで頷いている。
 とても可愛らしい光景にアリアの頬は緩みっぱなしだ。
 そして、その光景を偶然にも目にしてしまったシノア・プサルトゥイーリ(ミルワの詩篇・f10214)。
「なんてこと……なんてことかしら」
 可愛らしい――けれど。
「こんなに可愛らしいのに、さよならしないといけないなんて」
 このまま癒されていたい――けれど。
「此処で時間を使いすぎていっぱいの蜜ぷにたちが溢れ出したら、あまりに罪深いわ」
 ぷにぷに。ぷにん。
 手の届く場所で楽し気に跳ねる蜜ぷに達。
「さぁ、この地に戦を始めましょう」
『ソレハ楽シイぷに?』
『ぷにっ?』
 かわいい――その思いを振り切ってシノアは死霊騎士と死霊蛇竜を召喚する。
 自身が傷を受ければ騎士と蛇竜は解除されてしまう。
 シノアは立ち位置に注意して、騎士と蛇竜を前に。
 騎士は蜜ぷにを切り払い、蛇竜は丸のみ――蜜ぷにちゃん……とシノアは小さく零す。
 そして、友情パワーぷに! と集った蜜ぷに達。数字の描かれた蜜ぷにの姿を見つけては呪詛を――あまりの可愛さに、その手が止まらないうちに。
 呪詛にはまった蜜ぷには、何かされたのはわかるが、どうなっているのかはよくわかってない様子。
 ぷに? とお互いを見つめ不思議そうな顔をしている。可愛い。
 呪詛は、効いても効かなくてもどちらでもよかった。
 効かなければきっとシノアはこう思っていたのだろう。
 納得のぷにぷに感、と。
 けれどそのぷにぷにに惑わされず――カノ・エクセクオール(灰かぶり・f03309)は進んでいた。
 シノアの騎士と蛇竜が開いた道を進んで、そして蜜ぷにの群れとまた対峙する。
「ふふっ、ちょうど焼き菓子を作ろうと思ってたの」
 良い蜜が頂けるなら、ちょっと張り切っちゃいましょうか? ――そう、笑顔で紡いだ言葉に何か本能で感じたのか、蜜ぷに達はさらに仲間を呼び始める。
 同族のグリモア猟兵さんには申し訳ないけれど……と唸りながらここへ送った彼女を思い出しカノは小さく笑み零す。
「逃がすと後々面倒事になりそう。さくっと、蜜にかえちゃいましょう」
 そう、美味しい蜜に。
 しゅるんと、鋼糸がカノの周囲に巡る。蜜が蒸発してはと炎は控えめに。
 巻き込みそうな生徒や猟兵たちは――周辺にはいなさそうだ。
 極めて細い鋼糸をカノは優雅に操る。
『ぷに!?』
『絡マルぷに!』
 いつの間にか絡めとられ、蜜ぷに達は驚いている。
 そして後方で支持をしているちょっと偉そうな賢者ぷにをカノは見つけた。その周辺だけちょっと動きが良い。
「厄介ね」
 先に倒しちゃいましょうと、しゅっと伸ばした鋼糸で捕まえるとその蜜ぷには驚いている。
 支持をしていた蜜ぷにが空でしゅっと切られれば蜜も一緒に跳ね。辺りには一層甘い匂い。
「蜜塗れはいやね……」
 倒し方には注意しましょうと跳ねる蜜ぷにを捕まえ、範囲絞って攻撃をかけ。
 シノアもまた周囲の蜜ぷに達を倒していく。
 そして――進んだ先、広い空間があった。
 その先からぷにーぷにー! と蜜ぷに達の声が響いている。
 どうやらまだ、蜜ぷにはいるらしいのだが――その広い空間の先から、ずしんずしんと。
 何かしら、巨大な物が近づいてくる気配があった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『錬金術ドラゴン』

POW   :    無敵の黄金
全身を【黄金に輝く石像】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ドラゴンブレス
【炎・氷・雷・毒などのブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    アルケミックスラッシュ
【爪による斬撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に錬金術の魔法陣を刻み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●錬金術ドラゴンも蜜ぷにがお好き
 迷路のような道筋の奥。岩肌丸出しの、洞窟のような開けた空間があった。
 そこに現れる錬金術ドラゴン――だったのだが。
『ぷに!』
『ぷに! ヤッテ下サイぷに!』
 錬金術ドラゴンも、蜜ぷにまみれだった。
 蜜ぷに達は錬金術ドラゴンの上をぷにぷにころころし、そして最後に尻尾から滑り台のようにころころぷにぷに降りて。
『ドラさんヨロシクぷにー!』
『ヨロぷにー!』
『ヤッツケルぷにー!』
 跳ねて、転がって、ぶつかって。そして迷宮の奥へと戻っていく。
 尻尾をちょちょんと振ってその様を見送った錬金術ドラゴン。
 その視線は少し優しいような気がしないでもない。
 しかし――蜜ぷに達を見送り猟兵達へと向けられた視線は鋭いものであった。
 そして。
『我の癒し、蜜ぷに達を虐めたのは、お前たちか……!』
 蜜ぷに達が癒しのドラゴンはどうやら『激おこ』らしい。
ニュイ・ミヴ
ぷにゅいー。ドラゴンさん、ニュイのこと忘れるなんてさみしいです
ぴょんぴょんころころしてみますが騙せないでしょうから、弱弱しいスライムアピールから即座に攻撃へ
爪先かどこか黄金のキラキラした宝石部分を狙って、棘みたいに変化させた体による[串刺し]で削り取れるかな?
ドラゴンさんは甘くない
一足先にいただいちゃいましたけど、うん! ご友人はとっても立派(な味)でしたよ

【ドラゴンブレス】がきて、猟兵や、蜜を集めた器が攻撃されそうなら
【バウンドボディ】で横方向に体を伸ばして【無敵城塞】を発動、複数を[かばう]
どちらかしか発動が間に合わないのならバウンドボディを優先です
ニュイが倒れてもみなさんがいますからね!


フィン・クランケット
な、何かあのドラゴンさん気が合いそうですよ!?
なかよくできませんかねぇ、できませんかそうですかっ

ぐぬぬ、いかに心優しいドラゴンさんと言えど、私たちは戦う運命…
いざ、お覚悟を!!

【WIZ】
レッツゴー精霊さん!
先ほど酷使していた精霊さんに再びがんばってもらいます
私もちゃんと働きますからぁっ
精霊さんの力を薙刀に宿して、【属性攻撃】の【薙ぎ払い】
【ダッシュ】でちょこまか走り回って陽動役も
他の猟兵さんたちが動きやすくしたいですねぇ
攻撃は【見切り】で回避を目指します

ある程度攻撃したら、【コミュ力】で、お引き取り願えないか伺ってみましょう
ぷにちゃんたちも、貴方が倒れるのは望んでいないと思うのですよぉ


チロル・キャンディベル
ドラゴンさん、蜜ぷにさんとお友達なの?
つまり、ドラゴンさんとなかよしになれば
チロも蜜ぷにさんとなかよしになれるかも…!
そしたら、オレンジ蜜ぷにさんを連れて帰れるかもー!

ドラゴンさん、チロも蜜ぷにさんだいすきなのー
どんなところが好きなのか、教えてほしいの!

チロ?チロはね
ぷにぷにで、かわいくって、ぷにぷにで、ころころしてて、ぷにぷにで…
あ、あとあまくっておいし…
あれ、ドラゴンさんおこっちゃった?
今のダメだったかしら

おこっちゃったらもうダメよね、ソルベ
エレメンタル・ファンタジアで、岩とか降らせてみるの
お友達とバイバイは悲しいと思うけど…
チロもソルベとバイバイできないから、みんなと協力してがんばるの!


アリア・アクア
ドラゴンさんは蜜ぷにさん達のお友達なのですね!
仲良くなれそうな気がしますけど……もう怒ってらっしゃいますし、難しいでしょうか
すみませんが、私も仲間を傷付けられないよう守らないといけませんから
頑張って戦いましょう……!

後方より仲間の状況を確認、ドラゴンの攻撃で傷付いた方へシンフォニック・キュアをかけていきます
大丈夫ですか、今治します!
敵の攻撃、特に全体攻撃を警戒
ブレスの呼び動作が見えたら仲間へ注意喚起
回復以外もサポートとなれるよう立ち回ります

それにしても……蜜ぷにさん達に頼りにされているのは、羨ましいです
いつか人と蜜ぷにさんも共存できるといいですね
その時は、蜜ぷにさんをお持ち帰りします!(ぐっ)




 どーんと立ち塞がるドラゴンの前へ――おじけもせず、白熊のソルベに乗ったままチロルは近付く。
「ドラゴンさん、蜜ぷにさんとお友達なの?」
 つまり、ドラゴンさんとなかよしになればチロも蜜ぷにさんとなかよしになれるかも――と、少女は思ったらしい。
 そしたら、オレンジ蜜ぷにさんを連れてかえれるかもー! と、チロルの中でなにかがカチカチっとはまった。
「ドラゴンさん、チロも蜜ぷにさんだいすきなのー。どんなところが好きなのか、教えてほしいの!」
『む、蜜ぷにのよきところか』
 ドラゴンさんうっかり語り出しちゃう。
 蜜ぷにはな、ぷにぷにぽよぽよ。幸せそうな顔をしてころころしているのが愛いのだ――と。
 その楽し気に話す様子にアリアもにこにこ、笑み浮かべる。
「ドラゴンさんは蜜ぷにさん達のお友達なのですね!」
 そのアリアの声はドラゴンにも届いていた。うむ、と大きく頷いて見せる。
 仲良くなれそうな気もする。怒っていたけれども、今はご機嫌な様子が見て取れるのだ。
『さてお前は蜜ぷにのどこが好きなのだ』
「チロ? チロはね。ぷにぷにで、かわいくって、ぷにぷにで、ころころしてて、ぷにぷにで……」
 と、ドラゴンさんも頷いて、それを聞くのがなんだか楽しそうな。
「な、何かあのドラゴンさん気が合いそうですよ!?」
 ひこんとアホ毛ゆらしてフィンはドラゴンさんを見詰めてみる。
 しかし、ドラゴンはふんと鼻を鳴らしただけで、ちょっとだけアホ毛がしおれた。
「なかよくできませんかねぇ、できませんかそうですかっ」
 仲良くしたい。けれど――あれは災魔だ。この迷宮から出られるのは困る。
 ちょっとだけ、仲良く出来る可能性を考えたもののフィンは緩く首を振った。
 そしてまだチロルとドラゴンは蜜ぷに談義を続けている。
「あ、あとあまくっておいし……」
『ん? あまくてって、おいし……? ん? んん!?』
 まさか、というようにドラゴンの瞳に怒りがともる。それに気付いてソルベが一歩、後ろへさがりチロルはこてんと首傾げ。
「……あれ、ドラゴンさんおこっちゃった?」
 今のダメだったかしらと零す。
 めらりと怒りの炎を瞳に宿し、戦闘態勢をとろうとするドラゴン。
 しかし――そこにちょっとのんびりとした声が響いた。
「ぷにゅいー。ドラゴンさん、ニュイのこと忘れるなんてさみしいです」
 と、ぴょんぴょんころころ。黒蜜ぷにムーブそのままに、ニュイはドラゴンの前へ。
『!? な、蜜ぷによ、何故そちらに!? 変わったぷに色で捕まえられたのか!? はやくこっちに戻ってきなさい!』
 保護者ドラゴンさん騙されました。ちょろい。
 ぷにぷにしながらニュイは、ドラゴンに近づいて。
よしよしと安心しているドラゴンへむけ、そのぷにんとした身体は棘のようにしゅばっと変化して伸びる。
 驚くドラゴン、ぷすっとその足に刺さる棘は硬い鱗を数枚剥いでいく。
『んあっ!? 貴様、愛い蜜ぷにではないな!?』
「そうです、ニュイです」
 やっと気付きましたかーと挨拶するようにぷにぷに。
「ドラゴンさんは甘くないですね」
『甘く……? ま、まさか貴様……!』
「一足先にいただいちゃいましたけど、うん! ご友人はとっても立派(な味)でしたよ」
 まるで胸を張るように、ニュイの身体はぷよんと動く。
 それを見てドラゴンはちょっとばかりふらつき――怒りを一層深める。
『なんという手ひどい裏切り! そんなぷにぷにボディをしておるのに! 蜜ぷにを、蜜ぷにを!!』
 蜜ぷにとニュイは別の生き物だが、ドラゴンにとってはそのぷにっと感が同じに見えていた様子。
 焼き尽くす――そう零したドラゴンの口元で炎が踊る。
 だがそれをぽんと弾んだニュイが横方向に体を伸ばし防いだ。そして無敵城塞発動――は、ちょっと遅れたので少しだけ焼けてしまった。
「大丈夫ですか、今治します!」
 仲間を傷つけられぬよう守らないと、とアリアは歌う。
 その歌声の響きは澄んでいて――綺麗ですと思う合間にニュイの傷は癒えていく。
 その間に、ニュイの後ろからソルベがたたっと飛び出していく。
「おこっちゃったらもうダメよね、ソルベ」
 背中から問いかけるチロルに、喉奥ならしてソルベは同意する。
 戦い始まってしまえば仕方ないと、チロルはドラゴンの方をふり仰いだ。
「お友達とバイバイは悲しいと思うけど……チロもソルベとバイバイできないから」
 みんなと協力してがんばるの! とチロルは周囲に岩を生み出す。
 そしてそれは――ドラゴンの上へと落ちる、岩の雨だ。
 岩に潰され、それを払う様にドラゴンは身震いする。
『蜜ぷに達の為、貴様らを排除する!』
「ぐぬぬ、いかに心優しいドラゴンさんと言えど、私たちは戦う運命……いざ、お覚悟を!!」
 レッツゴー精霊さん! とフィンは高らかに。
 先程も働いてもらった精霊さん再び。また、という視線を向けられたフィンは薙刀を構える。
「私もちゃんと働きますからぁっ」
 長年愛用の薙刀は手に良くなじむ。大きく反った刀身に氷の力を乗せて薙ぎ払えば、氷柱がドラゴンへと向かう。
 それを防ぐべく向けられた炎をちょこまかと動いて、かわして。その間に他の猟兵たちも攻撃をしかけていく。
「お引き取り願えませんかー」
『断る!』
「ぷにちゃんたちも、貴方が倒れるのは望んでいないと思うのですよぉ」
『倒されるのは貴様らだ!』
 腹の底から吐き出すような声。その声と共に振り下ろされる爪を避けながら、フィンは残念と零す。
 そこへドラゴンが爪を振り下ろす――けれどその視界の中を。
「ツバメさん!」
 アリアの召喚したツバメが飛び、一瞬ひきつける。それだけでフィンが逃げるには十分だった。
 地に打ち付けられた爪はその場所をえぐっていく。
 ツバメはひゅるんと飛んで、アリアの元に戻っていく。その髪にちょんととまって。
「ありがとう、ツバメさん。もうちょっと頑張ってね」
 一休みしてツバメはまた飛び立っていく。
 その姿を見つめながら、アリアはそれにしても、とぽとりと零した。
「蜜ぷにさん達に頼りにされているのは、羨ましいです」
 いつか人と蜜ぷにさんも共存できると良い――その時は。
「その時は、蜜ぷにさんをお持ち帰りします!」
 と、ぐっと拳握る。
 けれど今は、まだここでは、どちらかが倒れるまで戦いは終わらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

籠目・祷夜
ああ、お前が彼らの主か?
いやどちらでもいいことだ
ここからが俺の本分。全力で当たらせてもらおうか
お前のようなものを相手取ることこそマツリカが悦ぶ

前衛で戦おう
ユーベルコードは剣刃一閃を使用
ドラゴンの攻撃はよく見て避ける
もしくは武器受けで守備
無敵の黄金になった際は、ブレスが届かない距離まで離れて様子を見る
もしくは挑発
「蜜ぷにたちがいなければお前は何もできないのか?」
「あのようなか弱き存在を盾にするとは、お前もか弱き存在だな」
攻撃が激しくなったら避けることに専念
隙を狙って剣刃一閃を叩き込む
大振りな攻撃が狙い目か

アドリブ、共闘歓迎


篝・倫太郎
い、癒し……苦労してんだな、あんた……
いやいや、オブリビオンだし?
出てこなきゃ『虐め』も起きねぇし?
そもそも、『虐め』なんか?あれ……
いや、まぁ、ぷにどもからすれば虐めか……

ちょーっとドラゴンの言ってる事、判るような判んねぇような
気持ちとしちゃー複雑この上ねぇけども
そう言う話でもねぇよな……

召喚した機械兵器で陽動と攪乱はいつも通り
黄金使ったら華焔刀で本体攻撃するわ
ブレスは機械兵器、身代わりに……なってくれっかな
なってくれてダメージ軽減したらイイナー
スラッシュは自身味方不問で身代わりに積極的に当ててく
戦闘力高めるよか手数減る方がまだマシってな!

とっとと還れよ、オブリビオン
多分、その方が幸せだぜ?


フィリオ・グラースラム
にゃぁ、この氷蜜が解けてしまう前に
しっかりお仕事しますのよ!
仲間を護るのも騎士の務め、お任せくださいですにょ!…ですの!

まずはあのブレスをどうにかしないといけなさそうですの
なら、風の【属性攻撃】でブレスを吹き飛ばして【援護射撃】ですのよ!
皆様が切り込める道を作りますの

にゃにゃ?金色ピカピカだと攻撃が通じませんの?
けれど、動けにゃいのならチャンスですの
飛べるだけの空間があるなら敵の翼に
空間が無ければ前足に向かって槍を構えて、攻撃準備ですの
金色が解ける瞬間を【見切って】【串刺し】ですのよ!
ドラゴニックエンド…敵の力を弱めますの
槍の当たった部位を破壊なさい、雪ちゃん(ドラゴンランス)!


青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

大人しくしてさえいてくれれば手出しはしなかったけど……
こちら側に出てくるのなら容赦しないわ

《雪紐》を操って攻撃
この時【時間稼ぎ】でルーナが行動できる余裕を稼ぐ
無敵の黄金を使っているなら様子を見て攻撃のタイミングをはかる
ブレスはオペラツィオン・マカブルで無効化
各種【耐性】もあるからすぐに致命傷にはならないはず
魔法陣ができたらドラゴンの後方から《弓曳落星》の矢を【範囲攻撃】で射撃
魔法陣の上から追い出す


ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

ぷにちゃんたちだけがいて、ここから出ないならなにもしないよ
可愛いもん(蜜集めしてたのはないしょだけど)
危ないのがいるからそれを退治するのがお仕事
つまり、そこのドラゴン狩り!

【フェイント】をかけながらドラゴンの様子を観察
うろこがなさそうだったり薄そうなところを探す
無敵になってるときは無理に攻撃しないで態勢を立て直す
ブレスとか爪の一撃は【逃げ足】使って根性で回避するしかないね
魔法陣ができちゃったら、そこから追い出して
魔法陣を壊して強化を解除
タイミングがつかめたら【鎧無視攻撃】で【串刺し】にして大ダメージを狙うよ


ヒビキ・イーンヴァル
えぇ……
ドラゴンに癒しとか言われて怒られてもな……
何つーか、その、すまんな

と言いつつ、唐突に『先制攻撃』で、
『蒼き焔よ躍れ、嵐の如く』をぶちかましておこう
炎は全部一つに纏めて、破壊力満点に
その後はドラゴンを引き付ける目的で攻撃
『高速詠唱』からの『2回攻撃』、色々な角度から炎で攻めよう
魔法陣が出来てる場合は、破壊しておくのも忘れずに

ドラゴンからの攻撃は、『武器受け』と『見切り』で何とかする
一応、剣だって使えるんだぜアピールしておく

いやー、これくらいのデカブツだと攻撃するのに罪悪感が全くないな!
どっかのぷにとは違ってな!


アール・ダファディル
怒りか。いい原動力じゃないか。
もっとその輝きを魅せるといい。
凡て陳腐なものに変えてやろう。

ブレスを撃てぬよう、
その騒がしい口を封じてしまうか。
【錬成カミヤドリ】で鉄糸付けた分身を繰る。
目標は「あの口」。
仲間の影に隠れ【目立たない】よう、
敵影に隠れ攻撃を凌ぎつつ接近させる。
その間は俺が囮として時間を稼ごう。
「滑稽だな。でかいのは図体だけのようだ」

敵がブレスを撃った直後に総攻撃。
全分身らを竜へと駆け上がらせ、
そのすべてを口へと突撃させる。
ぬいぐるみで、真綿で、
その口内を満たすとしよう。
「真綿の味はどうだ?」
しかしこれも【フェイク】。
この隙に括った鉄糸で口を縛るのが本懐。
これで時間も稼げるだろう。




 我の癒しの蜜ぷに達をとドラゴンは唸る。
「えぇ……ドラゴンに癒しとか言われて怒られてもな……何つーか、その、すまんな」
 どこか歯切れの悪い声でヒビキは紡ぐ。けれど、そこで引くわけもなく。
「其は荒れ狂う蒼き焔、我が意により燃え尽くせ」
 紡いだ言葉は唐突に。
 ドラゴンが何か構えるよりも早く、恒星の如き蒼き炎がひとつ向かう。
 それは顔面へとうまく当たり、ドラゴンは思わずといったように声を落とした。
『ごふっ!』
 そこへ続けて、二つ目。ヒビキの詠唱は早く、ドラゴンの対応は少しずつ遅れていく。
 その炎を叩き落すように爪を向けて来る。その爪は炎を叩き落し、そしてヒビキへも届く。
 その一撃を蒼い輝きを見せる剣で滑らせて、ヒビキはどうにかかわす。
 一応剣だって使えるということだ。
『このっ、ちょこまかと! 癒しの蜜ぷに達を倒した分以上の報いは、向けてもらうぞ!』
「い、癒し……苦労してんだな、あんた……」
 憐みの視線を倫太郎は向け、しかし首を振る。
「いやいや、オブリビオンだし? 出てこなきゃ『虐め』も起きねぇし?」
 そもそも、『虐め』なんか? と倫太郎は首を少しかしげて唸る。
「いや、まぁ、ぷにどもからすれば虐めか……」
 出逢う先から、倒していたのだからと倫太郎は思い直す。
 ドラゴンが言っている事も判るような――判らないような。
「気持ちとしちゃー複雑この上ねぇけども、そう言う話でもねぇよな……」
 機械兵器たちを召喚して、ドラゴンの周囲を巡らせた。
 そこを狙ってドラゴンは炎の吐息をまき散らす。
 ごぅと燃え上がる焔の中に、機械兵器のいくつかは巻き込まれ倫太郎にも迫ろうとする。
「仲間を護るのも騎士の務め、お任せくださいですにょ! ……ですの!」
 この手の中にある氷蜜が解ける前に――フィリオはしっかりお仕事しますのよ! とブレスに向けて風の属性攻撃を。
 その攻撃により、炎が割れる。道筋が生まれた。
 それを辿り、祷夜はドラゴンの前に立つ。
「ああ、お前が彼らの主か?」
 腰の刀に手を滑らしつつ、いやどちらでもいいことだと口の端をあげて。
「ここからが俺の本分。全力で当たらせてもらおうか」
 祷夜が握る、刀の柄。引き抜かれた刃は鋭く美しい。
「お前のようなものを相手取ることこそマツリカが悦ぶ」
 踏み込んで、まず目の前にあるその脚へと刀を滑らせる。
『そのような攻撃!』
 と、ドラゴンはその身を黄金に変えて立ち尽くし、無理に攻めてもと祷夜は距離を取った。
 その様子ににゃにゃ? とフィリオは不思議そうな声。
「にゃにゃ? 金色ピカピカだと攻撃が通じませんの?」
 けれど、動けないならそれはチャンス。
 狙いやすい、とフィリオはその槍を手に持ち構えた。
 金色の守りが解ける、その瞬間に――広がる翼を狙いフィリオはグラースラム家の竜槍を投げ放った。
「槍の当たった部位を破壊なさい、雪ちゃん!」
 その槍は狙い通り、翼を貫きその一部を持っていく。
 ドラゴンは低い声を上げながらその痛みを堪えた。
『貴様ら……!!』
 怒りの深度は深くなっていく。
 その様を見て、アールはふと小さく笑って見せた。
「怒りか。いい原動力じゃないか」
 もっとその輝きを魅せるといい、とアールは紡ぐ。
 けれどそれは賞賛する為ではない。
 凡て陳腐なものに変えてやろうと零れた声はドラゴンには届かない。
 アールは自身の分身であるテディベア達に鉄糸繋ぎ、その動きを繰る。
 狙っているのは、その口だ。
 けれど今は攻撃の好機ではなく、アールは目立たないよう仲間達に隠れ少しずつ、近づいていく。
 そして、ドラゴンの気を引くように向けられた言葉がある。
「蜜ぷにたちがいなければお前は何もできないのか?」
 そこへ祷夜がかけた言葉は、挑発。
『そんなことあるわけなかろう! 我はあの愛い者たちを守るのだ……!』
 言いながら近づき爪を振り下ろしてくる。それを祷夜はかわして更に言葉続けた。
「あのようなか弱き存在を盾にするとは、お前もか弱き存在だな」
 その言葉にカッとなったのか。そのようなことは無いと言い放ちながら再び、その爪を。
 攻撃は激しくなる。
「いやー、これくらいのデカブツだと攻撃するのに罪悪感が全くないな!」
 炎を生み出し、ドラゴンへ向けるヒビキ。
 そう、こんなに大きく、そしてなかなか攻撃しても大丈夫そうなドラゴン相手――心は全く痛まない。
「どっかのぷにとは違ってな!」
 そう、あのちょっとつついただけで倒せてしまう蜜ぷにとは違って。
 炎弾の合間を縫って、ドラゴンが大きく前脚振りかぶった所で――祷夜は懐へと踏み込んだ。
 一閃は、一瞬で終わる。
 そしてその他方から、倫太郎も華焔刀を振るい攻撃を。
「とっとと還れよ、オブリビオン。多分、その方が幸せだぜ?」
 両足にタイミング同じくして叩き込まれた攻撃にドラゴンは呻きながら、その態勢を崩した。
 そしてこのまま簡単にはと、ドラゴンが竜の吐息をまき散らそうとする。
 だが。
「滑稽だな。でかいのは図体だけのようだ」
 その瞬間に――アールの操る分身たちがその口へと飛び込んでいく。
 ぷにぷにではなく、ふかふかのテディベア達が。
「真綿の味はどうだ?」
『ふごっ!? こんなやわなも……っ!?』
 けれどそれはにせもの、そして罠。
 テディベア達が消えうせると同時に、しゃんと硬質な音たてて――鉄糸が幾重にも絡まり、ドラゴンの口を戒めている。
 これで時間も稼げるだろうと、アールは笑ってみせた。
 その口奪われて、竜の吐息は封じられる。だが、その足元には魔法陣が広がり戦闘力は高められているまま。
 むぐぐと鈍く漏れるのはドラゴンの声だ。
「大人しくしてさえいてくれれば手出しはしなかったけど……こちら側に出てくるのなら容赦しないわ」
 颯夏は金色の髪に赤い瞳のからくり人形、雪紐を躍らせてドラゴンの気を引く。
 それはルーナが動きやすくするため。
「ぷにちゃんたちだけがいて、ここから出ないならなにもしないよ、可愛いもん」
 ルーナはドラゴンに向かって、声向けるも、蜜集めしてたのはないしょだけどと小さく小さく。
「ルーナ!」
 颯夏は声をかけルーナもいいよ! と一言返した。
 ドラゴンの背後をとった颯夏の雪紐。その胴体から放たれる矢の群れがドラゴンの足元を狙いうつ。
 それを回避しようとしたドラゴンはよたたと動いて重ねられた魔法陣の、外へ。
「危ないのがいるからそれを退治するのがお仕事――つまり、そこのドラゴン狩り!」
 そこを狙ってルーナが軽やかに飛翔する。
 ここは攻撃の機会――その硬い守りも無視して、刺し貫くように。
「イエロ、そいつを喰らいつくして!」
 ルーナの片腕に現れた凍竜は、その硬い鱗を食い破り、ドラゴンの喉元を捉えた。
 その一撃に、閉じられたままの口元は低く深い呻きを零し――ドラゴンは倒れ伏す。
 鈍い音と共に地に崩れ落ちる身はやがて形を残さず消えていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『手作りお菓子を君に』

POW   :    大きなお菓子作りに挑戦!

SPD   :    お菓子いっぱい作るよ!

WIZ   :    お菓子は見た目が命! 出来映えにも拘るよ!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●美味しいお菓子作り
 蜜ぷに、そしてドラゴンを倒した猟兵たちは今――家庭科室にいた。
 蜜ぷにの残した蜜をつかってのお菓子作りタイムの始まり。
 パンケーキを焼いてとろりと蜜をかけてもいい。アイスクリームを作ってその中に混ぜても、そしてかけてもいい。はたまた蜜を使ってゼリ-を作っても良い。
 作るのが面倒であれば、ヨーグルトやフルーツにそのまま蜜をかけてもよし。
 お菓子を作るのも大切だが、味見もまた大切なのだ。
青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

そのままでもいいんだけど、せっかく道具があるんだから何か作ってみましょ
ジュースと色粉を使えばそれっぽくなるはず
蜜の味ととろみを確認してから砂糖と水で調整
橙はオレンジ、黄緑は青りんご、紫はぶどうのジュース
水色は色粉で薄めに色付け、水の代わりにサイダーを
これはアガーで固める
それぞれを丸い製氷皿に入れて冷やしてる間にもうひと手間

水分を多めにゼラチンで緩く固めるゼリーは透明なまま透明カップに
固まりかけで少しかき混ぜて、その中に蜜ぷにゼリーを浮かべる
ひとつ、橙色だけの蜜ぷにゼリーを浮かべて華切さんへ
よかったらどう?

あとはそのまま、バニラアイスにかけて食べるのもよさそうね


ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

うーん、そのままじゃだめ?
蜜ぷにって作れるの?
それなら食べても大丈夫だね

颯夏の手元を見ながらまねっこ
色はあんまり濃くなかったよね?
へええ、おんなじ固める粉でもいろいろあるんだ

できあがったらもちろん試食!
外のはふるふる、中のぷにで食感が違うんだね
あ、青いのはしゅわしゅわ
味もちょっとずつ違って美味しい

まだ残ってたら他のも食べたいな
アイスはわたしも食べる!
余ったら持って帰るね




「うーん、そのままじゃだめ? 蜜ぷにって作れるの?」
 と、ルーナは首を傾げる。だって蜜はそのままでも美味しいのだし、蜜ぷににする必要もない。
 そんなルーナに颯夏はそのままでもいいんだけど、と紡いで。
「せっかく道具があるんだから何か作ってみましょ」
 颯夏はジュースと色粉を手にして、ね? と誘いをかける。
「これを使えばそれっぽくなるはず」
「それなら食べても大丈夫だね」
 作ろうとしているのは、蜜ぷに。本物の蜜ぷにではなく、食べられる蜜ぷにだ。
 蜜の味は、美味しい。そしてとろみも十分。けれどそのまま使うのはやはり難しくて。砂糖と水で颯夏は調整していく。
 その手元を真似して、ルーナも一緒に。
「色はあんまり濃くなかったよね?」
 そうね、と颯夏はこのくらいかしらと確認を。
 橙はオレンジ、黄緑は青りんご、紫はぶどうのジュース。
 水色は色粉で薄めに色付け、水の代わりにサイダーを使って、これはアガーで固めるのと紡ぐ。
「へええ、おんなじ固める粉でもいろいろあるんだ」
 そんなものあるの、とルーナは興味津々でのぞき込む。
 色を付けたものは丸い製氷皿に入れて蜜ぷにのように。
 その間に、水分を多めにゼラチンで緩く固めるゼリーは何も加えず透き通るまま、透明カップへ。
 固まりかけで少しかき混ぜて、その中に蜜ぷにゼリーをおとせば楽し気に遊んでいるようにも見える。
 そこでふと、橙だけをひとつ浮かべて颯夏ははい、とウカへ。
「よかったらどう?」
 ぷにちゃん! と掲げてウカは礼をいいつつ見つめるばかり。かわいくてこんな、食べれないというつぶやきが聞こえてくる。
 その間にルーナは試食をしっかりと。
「外のはふるふる、中のぷにで食感が違うんだね」
 青いのはしゅわしゅわ! とその食感の違いもまた楽しい。
 そして味もちょっとずつ違って美味しいとルーナはまた一口。
「あとはそのまま、バニラアイスにかけて食べるのもよさそうね」
「アイスはわたしも食べる!」
 ルーナはバニラアイスを貰いに行かなきゃと飛び立って颯夏もその後ろをついていく。
 アイスに蜜という楽しみを得る為に。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

籠目・祷夜
蜜ぷにたちの尊い犠牲により、今ここに俺の初体験が成る…!

もちろん作らせてもらう
……ぱんけーきだ!

実は俺は食べたことがない
噂ではふわふわというぱんけーきに、そこに蜜ぷにちゃんの蜂蜜をとろりとかけていく寸法だ

早速作るか
料理本でれしぴをげっと済みなのでその通りに材料を揃え、作っていこう
れしぴ通りに堅実に
ひっくり返すのもなんとか突破した
うん、香しい匂いだ
あいすくりーむと蜂蜜を準備していざ実食…!

いただきます
まず蜂蜜だけをかけて…
む…!ふわふわだ
ほんのり甘い生地に、蜂蜜のしっかりした甘さが重なり、さらにうまい
これなら何枚でもいけそうだ
ご馳走様でした

アドリブ、絡み歓迎


フィリオ・グラースラム
にゃー、難しいお料理はまだ出来ませんけれど
パンケーキならフィオにも作れましてよ!

まずは材料をまぜ……まぜ……
…ケットシー用の踏み台はどちらにございますかしら(台に届きませんのー!)

焼けたらクリームやフルーツを一杯飾りますの
イチゴに…バナナに……アイスものせますのー!

……にゃ、気づいたらパンケーキがもりもりのお山になっていますにょ
こ、こんなに食べられにゃ……いえ、味見ですの!
そう、小分けにして皆様に味見いただくんですのよ

ウカ様もよろしければ…と、
そんな蜜ぷにさんをぷにぷにしたかったにょですか

蜜ぷに程ではございませんけれど、よければ…
(そっと手―ピンク肉球―差し出し)

※絡みはどなたとでも大丈夫です


篝・倫太郎
ぬいぐるみみてぇな猫騎士サマに庇われちまった……
(ぐぬぬ)

お礼になるか判んねぇけども
お手製パンケーキご馳走、サセテクダサイ……

どーにも落ち着かねぇんだよ
助けられたままってな……

後、困ってるようなら手伝う
なんか、こう、ちっこいし……

メレンゲをたっぷり生地に練り込んだ
ふわふわのふっかふかのパンケーキ

シンプルに生クリーム添えたら
ぷにの蜜をたっぷりかけて

ふわふわぷるぷるなパンケーキ
割と自信作なんだけどよ
参加してる奴と色々トレードしても良いよなぁ

補足
ふわふわぷるぷるなパンケーキは
一番最初に覚えた料理で一番得意な料理
……料理?
そして、師匠の好物
大喰らい故にばくばくと遠慮なく喰います

※絡み、アドリブ歓迎




 ぬいぐるみみてぇな猫騎士サマに庇われちまった……と、倫太郎は唸っている。
 このまま、何も礼をできないのは少し心苦しい。
(「お手製パンケーキご馳走、サセテクダサイ……」)
 という気持ちでいっぱいだ。
 どうにも、助けられたままというのは落ち着かないのだ。
 困っているなら手伝おう、と思ったが。踏み台を借りて問題ない様子。
 ちっこいなぁと思いながらメレンゲをしゃかしゃかと泡立てる。
 そしてそれを生地に練りこんで焼き上げれば――ふわふわのふっかふかのパンケーキ。
 シンプルに生クリーム添えたら、ぷにの蜜をたっぷりと。
 倫太郎はそれを、かの猫騎士サマ――フィリオの元へともっていく。
 礼として渡したのだが、フィリオから交換と貰ってしまった。
 それと、自分のも作って目の前に。
 自分が作ったもの。その見た目は、割と自信作と言っていい。それを切って口にすれば――味も自信作といっていい。
 ふわふわぷるぷるなパンケーキは一番最初に覚えた料理で一番得意な料理だ。
 料理、といっていいもんかと少し思いつつ。
 師匠の好物だったなと思いながら倫太郎は次々と平らげていく。

 蜜ぷに達の尊い犠牲により成り立つ祷夜の初体験、それはが何かと言えば。
「……ぱんけーきだ!」
 実は、食べたことがない。
 噂ではふわふわというぱんけーき。そこに蜜ぷにちゃんの蜜をとろりと……罪深い。
 早速作るかと祷夜は腕まくり。
 料理本ですでにれしぴをげっと済み。
「なるほど。この通りにやればいいのだな。まず分量……」
 と、れしぴ通りに堅実に。
 材料をはかり、粉を振るって、卵と。そうして作業進めていると隣でお困りのケットシーが。
 祷夜はこれをと踏み台に気付いて差し出す。
「にゃ! ありがとうですのー!」
 気にするなと返し、祷夜は再び自分の作業へ戻る。
 パンケーキを焼いて、ひっくり返す――それが緊張の一瞬。
「これくらいか……」
 焼き色はよさげ。ふらいがえしなる調理道具を触れるのは初めてだが似たようなものは知っている。
 こういうときは――他の猟兵を参考に。
 くるりとあたりを見回すと緑髪の男が上手にひっくり返している。
 なるほど。あのようにすれば、と祷夜はさっとフライ返しをパンケーキの下に。
 ぽん、と優しくひっくり返せばふわりと膨らみ厚みができてくる。
 その様子を見守るのは少し楽しい。
「うん、香しい匂いだ」
 パンケーキ出来上がれば、あとはあいすくりーむと蜂蜜。
 いただきます、と手を合わせまずは蜂蜜だけ。
 じゅわ、と蜜がパンケーキに浸透していく。
「む……! ふわふわだ」
 ほんのり甘い生地に蜂蜜のしっかりした甘さが重なりさらに。
「美味い。これなら何枚でもいけそうだ」
 そう言いながら次にアイスくリーム。
 あっという間に空になる皿はちょっと物足りない。
 すると――そこにそっともう一皿。クリームにフルーツがたくさんのパンケーキだ。
「さっきのお礼ですのー!」
 祷夜は忝いと、自分が作ったのとはちょっと味が違う。けれどおいしいパンケーキを口に運ぶ。

 難しい料理は作れないけれどパンケーキなら。
 まずは材料をまぜ……まぜ……が、届かない。
 作業台に、届かない。
「……ケットシー用の踏み台はどちらにございますかしら」
 届かないとフィリオがうろうろしていると、これをと差し出してくれた男がいる。
「にゃ! ありがとうですのー!」
 フィリオはそれにぴょんと乗って。
 一枚ずつ、てきぱきと焼いていく。
 そして焼けたら、クリームやフルーツを一杯飾っていく。
「イチゴに……バナナに……アイスものせますのー!」
 そうしてできあがったフィリオの、超大作。
 どーんと見上げるばかりのパンケーキスペシャル。
「こ、こんなに食べられにゃ……いえ、味見ですの! そう、小分けにして皆様に味見いただくんですのよ」
 ちょっとずつ切り分けて。
 フィリオはさっき、台を渡してくれた男にも。
 と、今日の礼とふわふわふっかふかのパンケーキももらって。
「にゃ! 交換ですにょ!」
 フィリオは切り分けたばかりのを少し渡す。
 そしてあたりを見回して、ウカを見つけて。彼女は蜜を、みつめてぷにちゃんと呟いていた。
「ウカ様もよろしければ……」
「ぷにちゃ……はっ! すごいありがとうございます!」
 と、その呟きを耳にして。フィリオはじぃとウカを見つめる。
「そんな蜜ぷにさんをぷにぷにしたかったにょですか」
 そしてそっと手――ぴんくにくきゅう――を差し出して。
「蜜ぷに程ではございませんけれど、よければ……」
「!! よ、よいのです?」
 にゃ! と頷くフィリオの肉球にウカは触れ――ぷに。
 これもまた良いぷに。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アール・ダファディル
≪彼女≫が示し選んだ蜜を使って仕事あとの小休止。
そのままで美味しいのは確認済、贅沢に戴こう。

アイスを丸く皿に盛り、上からたっぷりと。
とろり融け出し混ざり合う2つの相性が悪い訳がない。
「この味の為なら犠牲も仕方なし、だな」
一匹ぐらい生け捕りにすれば良かったか、と
今更な思案する横で≪彼女≫の腕は忙しなく匙を動かした。
覗き見れば氷菓に描くゆるふわとした表情と花模様。
「――…ふふ、キミも気に入ったのなら嬉しいよ、Echo」
お絵かきに微笑み頭撫でると同時に、
揺れる糸は催促するように匙を鳴らす。
「うんうん、もっと彼らみたいにアイスが欲しいんだね」
色とりどりに甘きを重ねよう。それをキミが望むのなら。




 これ、とアールの手元にあるのは≪彼女≫が示し選んだ蜜。
 そのままで美味しいのはすでに確認済みだ。
 贅沢に戴こう、とアールは自身の前にアイスクリームを丸く盛って。
 その上から、とろり、たっぷりと蜜をかけていく。
 蜜とアイスクリームとが融けだし混ざり合う――このふたつの相性が悪い訳がないとアールは頷く。
 その、よく混ざり合ったところをひとすくい。
 アールは瞳細め、うんと頷く。
「この味の為なら犠牲も仕方なし、だな」
 甘さは上質。一匹くらい生け捕りにすれば良かったか、とアールは思案する。
 その横で≪彼女≫の腕は忙しなく匙を動かしている。
 どうしたのかとアールが覗き見れば――氷菓に描くゆるふわとした表情と花模様。
 アールはそれにつられ小さく笑み零した。
「――……ふふ、キミも気に入ったのなら嬉しいよ、Echo」
 そっと、≪彼女≫の頭を撫でる。すると、揺れる糸は催促するように匙を鳴らすのだ。
 皿と匙が触れる音は小さいが、しっかりとしたおねだり。
「うんうん、もっと彼らみたいにアイスが欲しいんだね」
 色とりどりに甘きを重ねよう――と、アールは笑み深める。
 それをキミが望むのならと片割れに向ける視線は酷く優しく柔らかく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヒビキ・イーンヴァル
やっと一息ついたか
苦労して(?)採ってきた蜜だ、大事に使わないとな
つっても俺が作りたいのは菓子じゃないんだが

レモンを適当に輪切りにして、瓶に入れて、蜜に漬けるだけ
これ結構重宝するんだよな
小腹が空いた時に少しずつ食べるのも良いし、風邪引いた時とか身体にもいいし
ぷにの蜜漬けレモンはどんな味がするんだろうな
……何でだろう、あのぷに達の顔を思い出す

それにしても、部屋中甘い匂いが漂ってんな
罪深いとか何とか言ってたお嬢さん……ウカはどうしてるかね
見つけたら、蜜漬けレモンの瓶を一つ渡しておこうか
お疲れさん、ってな




 やっと一息、とヒビキは一つ長い息を。
 苦労して――と言っていいのかどうかは別として。
 採ってきた蜜を目の前にヒビキはレモンをその手にする。
「大事に使わないとな。つっても俺が作りたいのは菓子じゃないんだが」
 まずレモンを適当に輪切りにして瓶に入れていく。そして蜜に漬けるだけ。
「これ結構重宝するんだよな」
 小腹が空いた時に少しずつ食べるのも良い。風邪引いた時とか身体にもいいしとヒビキは思う。
 そしてふと。
「ぷにの蜜漬けレモンはどんな味がするんだろうな」
 そう思って零した後――心に浮かぶのは。
 ぷにー、ぷににー。ぷにっ。
「……何でだろう、あのぷに達の顔を思い出す」
 うぅんとヒビキは小さく唸って、それにしてもと部屋の中を見回した。
「部屋中甘い匂いが漂ってんな」
 そして罪深いとかなんとか言っていた、ウカはどうしてるかねと探してみれば蜜ぷにの蜜を目の前にまだ唸っている。
 そう言ってヒビキはとんと、彼女の前に蜜漬けレモンの瓶を一つ置いて、お疲れさんと一言。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィン・クランケット
【POW】
お仕事の後のおやつ!
んんん、悩みますが…やっぱりここは大きなお菓子作りにチャレンジ!ではないでしょうかっ
おっきなお菓子はみんなのあこがれですものっ
蜜ぷにぷりんなんてどうでしょう?
おっきなぷるぷるプリン…ちょっぴりぷにちゃんたちを思い出してセンチメンタルになっちゃいますけども、
いえいえ、ちゃんとおいしく生まれ変わってもらいましょうっ
おっきいのでお手伝いしていただけると助かるのですけれどぉ…
ウカさんはぷりん、お好きでしょうか?
良かったら、いっしょにどうですか?

完成したら、ぷにちゃんの蜜に元気を分けていただきましょうっ
いただきまーす
ぱくっ
んん~、おいしい!
いくらでも食べられちゃいますよぉ♪




 お仕事後のおやつ!
 フィンは橙色のアホ毛を揺らしながらんんんと唸っていた。この悩みはとても重大な事である。
「悩みますが……やっぱりここは大きなお菓子作りにチャレンジ! ではないでしょうかっ」
 大きなお菓子はみんなのあこがれ――フィンにとってもあこがれの一品。
 では何を作るか――たっぷりの蜜ぷに。それを使った、ぷりん。
 蜜ぷにぷりん。
「おっきなぷるぷるプリン……」
 ぷるるん、と揺れる姿を想像して、フィンはちょっぴりセンチメンタル。
 蜜ぷにちゃんを思い出してしまうからだ。
「いえいえ、ちゃんとおいしく生まれ変わってもらいましょうっ」
 ふるりと首を振ってそんな気持ちを追い払い、ぷりん作りの開始。
 けれど。
「おっきいのでお手伝いしていただけると助かるのですけれどぉ……」
 と、フィンはウカへ手をふって。
「ウカさんはぷりん、お好きでしょうか?」
「ぷりんとはあの黄色い、あの」
「そのぷりんです。良かったら、いっしょにどうですか?」
 作ります! と、ぷりん作りがスタート。
 黄色いぷりんはふるふるとふるえて。その上にとろりと蜜がこれでもかとかかる。
「ぷにちゃんの蜜に元気を分けていただきましょうっ」
 いただきまーすと声はそろって。ぱくっと一口食べれば口の中で柔らかく蕩けていく。
 一口食べて、二人の瞳はぱちぱち瞬かれ、そして幸せが滲む。
「んん~、おいしい! いくらでも食べられちゃいますよぉ♪」
「本当に! いくらでも食べれちゃうぷりんすごい……」
 ふるるんと震える姿は蜜ぷに達を思い起こさせるけれど、その美味しさは格別。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティモール・アングルナージュ
わーい、おかしづくりー!(きゃっきゃ
ボクね、こうみえて、めっちゃ得意なんだぁー!(えっへん

……ハッ、紳士なボクとしたことが、ちょっとはしゃいでしまった

まずは、手際良くどんどんパンケーキを焼くよ!
色も形も絶妙な焼き加減、すごいでしょ!
みんなにももちろんお裾分け
蜜ぷにの蜜をとろーりかけてたべれば、ほっぺた落ちちゃうから!
お菓子作りに苦戦する子のお手伝いもするよー

みてみてー、スコーンも上手に焼けたよ!
蜜ぷにの蜜と、作ったクロテッドクリーム、交互につけて食べよー!
作った後は、きゃっきゃアフタヌーンティーだね♪

……あ、そこのおじょうさん(ウカ)、ボクの作ったスイーツよかったら食べてみない?(紳士ぶって)


キトリ・フローエ
ウカ、お疲れ様ー!
というわけで、チロ(f09776)と一緒に蜜ぷにパンケーキを作るわよ!
他にもウカやあたし達の仲良しさんがいたら、皆で一緒に頑張りましょ!

お菓子はちゃんと分量通りにするのが一番って、あたし知ってるのよ(えっへん)
チロと一緒に材料をぐるぐる混ぜて、あんまり大きくなりすぎないように少しずつ、枚数が多くなるように焼いていくわ
蜜ぷにみたいなまん丸い形に焼けたら、あたしは残った生地を使ってフライパンに蜜ぷにの顔を描いて…
それから更に生地を入れて、ひっくり返せば、ほら、パンケーキアートの蜜ぷにちゃんの出来上がり!
アイスクリームとホイップクリームでお洒落して、たっぷりの蜜をかけて召し上がれ!


チロル・キャンディベル
ウカ!ウカ!
噂の蜜ぷにさんに会えたのよ!
って嬉しそうに報告
キトリ(f02354)やお友達みんなで、お菓子作りできたらすてきね!

チロ、お料理ってわかんないからキトリのお手伝いするのー
分量?はキトリの言うとおりにするの
材料入れて、ぐるぐるするのは何度もやったから得意なのよ(えへん)

まん丸になったら、チロがお絵かきするの!
花蜜を溶かしたフルーツソースで、描くのはもちろん蜜ぷに!
いっぱい遊んだから、ぷにぷにかわいい表情分かるんだから
フルーツを変えればいろんな色の蜜ぷにさん
ウカには、このにっこり笑ってるオレンジソースの蜜ぷにさんをあげるの!
お持ち帰りはできなかったけど、これなら一緒ね


シノア・プサルトゥイーリ
蜜の香りが素敵ね
やっぱり、なんて罪深い存在なのかしら蜜ぷに。

折角だから、出来栄えにも拘ったものを
蜜を使ってゼリーを作りましょう。

丸い製氷皿を使って九龍球を。
まん丸を蜜ぷにに見立てて
フレーバーシロップには蜜ぷにの蜜と、オレンジとレモンを。
中に入れる果物は何が良いか……

>ウカさんをお呼びできれば
お嬢さん、ゼリーの中にいれるもの何が良いか、一緒に考えて貰って良いかしら? たとえば、今、食べてみたい果物とか。

他の皆はどんなのを作っているのかしら。
そわそわしつつ。

出来上がった九龍球を眺めていると蜜ぷにを思い出してしまう。
いつか、持ち帰れるといいのだけれど……
(だって家にひとつぎゅっとしてみたいもの)


ニュイ・ミヴ
ウカ(空鋏・f07517)さんがくっくしてらしたらお邪魔にならぬ範囲でご一緒したい気持ち
※アドリブ絡み歓迎

いいにおーい
ウカさんウカさん、今日はなに作ってるんですか?
にょーーんと作業机覗いたり
ニュイもおそろいが作りたいです!
人間の手ってすごいですねぇ、と人の体を使いこなして料理するお姿に感心
いっぱい触覚伸ばしてせっせと真似するが飛び散ったりしてしまうかも
でも粗末にしては悪いので落ちる前に取り込みます
すごい! これは上手にできてる味です!
そうそう
オレンジぷにさんはね、ニュイになってしまいました……
しょんぼりスライム
でもまだたくさんいましたよー
次回のニュイにご期待ください!
ムキムキスライム




 手の中の蜜。
 その香りは意識せずとも柔らかな。
「蜜の香りが素敵ね」
 やっぱり、なんて罪深い存在なのかしら蜜ぷにとシノアはその手の中の物へと笑いかける。
 そして折角だから、出来栄えにも拘ったものを、とゼリーを。
 丸い製氷皿を使って九龍球を。
「まん丸は蜜ぷにたちみたいね」
 シノアはあの、ぷにぷにした子たちの姿を思い出しつつ手を進める。
 フレーバーシロップには、蜜ぷにの蜜と、オレンジとレモンを。
 中に入れる果物は何が良いか……とシノアは思案する。
 けれど、自分一人では迷ってしまう。そこでシノアはウカに声をかけた。
「お嬢さん、ゼリーの中にいれるもの何が良いか、一緒に考えて貰って良いかしら?」
「ゼリーの中に? それは迷います……」
「そうなの。だから相談にのっていただけるかしら。たとえば、今、食べてみたい果物とか」
 教えてもらえると嬉しいわとシノアは紡ぐ。
 ウカは、それならちょっとずつ色々なものはと提案を。
「はっ! 果物を、まるくくりぬけばぷにちゃんみが、増すのでは……!」
「!! そうするわ」
 名案とシノアは果物選んでくりぬいて。
 冷やし固めるには少し時間がかかる。その間は皆がどんなものをとそわりと周囲を。
 するととても手際のよいシャーマンズゴーストさんが楽しそうにお菓子作りしている。
 その手際の良さに関心していると、相手も気づいてお互いに会釈。
 そしてそろそろ、シノアの九龍球も出来上がり。
 眺めていると――蜜ぷにを思い出してしまう。
「いつか、持ち帰れるといいのだけれど……」
 だって家にひとつぎゅっとしてみたいものと言葉にはせず心の内で。
 あのぷにちゃんはシノアの心もしっかりとらえていた。
 そして出来上がったのを見つめていると――何かの焼きあがった良い匂い。
 くるりと見回せば、スコーン焼けたよと手招き。
 シノアはお招きにはお答えしなくちゃと桜色の髪ゆらして手招きされた方へ。

「ウカ、お疲れ様ー!」
 ふわりと飛んで、調理室へと入ってきたキトリ。
 その隣にはチロルがいてきらきらと瞳を輝かせていた。
「ウカ! ウカ! 噂の蜜ぷにさんに会えたのよ!」
 チロ、蜜ぷにさんとおしゃべりしたの! と嬉しそうにウカへと報告するチロル。
 それを聞いてウカは、ウカも行きたかったですと零す。
「蜜ぷにちゃん、ぷにちゃんぷにぷにでした?」
「ぷにぷにだったわ!」
 きゃっきゃと無邪気にチロルは蜜ぷにと、そして蜜ぷに大好きなドラゴンさんの話をする。
 その様子を横目に、さてとキトリは材料の確認。
「お菓子はちゃんと分量通りにするのが一番って、あたし知ってるのよ」
 キトリは胸を張って、チロ、ウカと名を呼ぶ。
 が、ウカはチロルの話を聞き、蜜を手にぷにちゃんと呟いている。それでも、一緒に作ると動きはのろのろ。
 その様子にキトリは、予想はしていたけどと唸って。
「……戦力外ね。チロ、がんばりましょ!」
「チロ、お料理ってわかんないからキトリのお手伝いするのー」
 まかせてー! とチロルは計量カップを手に。分量はキトリの言うとおりにすれば大丈夫と思っている。
「材料入れて、ぐるぐるするのは何度もやったから得意なのよ」
 右手に計量カップ、左手に木べらをもってチロルはえへんと胸を張る。
 と言っても、やはりチロルとキトリ二人では難しい。
 わたわたおたおたとちょっと困っていると。
「お手伝いもするよー!」
 シャーマンズゴーストの救いの手――材料はかってぐるぐる混ぜて。
 その頃にはちょっとウカも浮上してきた様子。
 一緒に焼く、とフライパンを温めていると。
「いいにおーい、ウカさんウカさん、今日はなに作ってるんですか?」
「今日はパンケーキを作っています、ぷにちゃんの蜜をかけるパンケーキを……つみぶかい……」
「ニュイもおそろいが作りたいです!」
「……ニュイ君……!」
 ウカはそこでニュイがにょーんと作業机を覗くのにやっと気付いた。ウカの蜜ぷにちゃんトリップも一時中断。
「人間の手ってすごいですねぇ」
 人の体を使いこなして料理をしている――それはニュイにとってすごいと感心する事だ。
 パンケーキを作る。それを見て、ニュイもまたお勉強中。
「ニュイもつくるの? チロと一緒に作りましょ!」 
 と、足踏み台の上にのったチロルと一緒にフライパンの前へ。
 チロルの補佐はキトリ、そしてそっとお助けシャーマンズゴーストさんが見守ってくれている。
 ニュイもいざ! とお玉をもって生地を一掬い。ちょっと跳ねたのは勿体無いとしゅるんと黒い身体が取り込んでいく。
 じゅわっといい音させてフライパンに生地が落ちる。
「チロ、その調子!」
 蜜ぷにみたいなまん丸い形。
 そのパンケーキを受け取って、チロルはお絵描きするの! と張り切る。
 そして残りのタネに気付いて、キトリはフライパンの上に。
「ぷにの顔を描いて……それからさらに」
 生地を入れて、しばらく待つ。
 だがここからはちょっと問題だった。
「ひっくり返すね!」
 その声の主は素敵なお助けマンゴーさん。キトリは頷いてその手際を見守る。
「ありがとう、助かったわ! パンケーキアートの蜜ぷにちゃんの出来上がり!」
 アイスクリームとホイップクリームでお洒落して、たっぷりの蜜を。
 その隣でチロルも。花蜜を溶かしたフルーツソースで、あのちょっとぬけた顔をかいていた。
「こんなお顔してたわ!」
 いっぱい遊んだから、ぷにぷにかわいい表情がすぐ思い出せる。
 フルーツを変えればいろんな色の蜜ぷにさん。
「ウカにはこれあげるの!」
「ウカ、召し上がれ!」
 チロルとキトリからのプレゼント。
「お持ち帰りはできなかったけど、これなら一緒ね」
 オレンジソースのぷにをチロルが差し出すと、ぷにちゃん! と嬉しそうにしつつ大変なのです! とウカは声を上げる。
 なにが? とこてんと首を傾げるチロル。隣でニュイがぷるんと。その姿にあっ、と何かを察したキトリ。
 まさか黒蜜ぷに――と思ったのだが、そうではなかった。
「ニュイ君が、オレンジぷにちゃんなのです!」
 何か誤解がうまれている、ような――時は少しさかのぼり。
 チロルが楽しく蜜ぷにちゃんアートしている時、一足先にニュイは作ったパンケーキを取り込んで。
「すごい! これは上手にできてる味です!」
 わぁ、とその体は喜びを。そしてふと、思い出して。ニュイはきりっとした動きでウカさんと紡ぐ。
 報告することがあるのだと。なんだかその雰囲気にウカもぴしっと向き合う。
「オレンジぷにさんはね、ニュイになってしまいました……」
「……オレンジぷにさんが」
「そうです、オレンジぷにさんです」
「ニュイ君になった」
 そうです、としょんぼり。ぺたーんとニュイの身体はちょっとふにゃんと横広がり。。
 けれどすぐ、でもといつものニュイに戻って触手をうにょんと動かした。
「まだたくさんいましたよー」
 オレンジぷにさんはまだたくさんいるので大丈夫。きっと出会えるはずとニュイは言う。
 けれどその言葉はウカに聞こえているのか、いないのか。
 そこへ、キトリとチロルからのプレゼントが来て、先程の発言なのだった。
 話を聞いてキトリはウカに
「ウカ、ニュイはぷにちゃんじゃないわ」
「オレンジぷにさんはニュイ君になった……つまりはオレンジぷにさん=ニュイ君。ニュイ君はニュイ君だけどオレンジぷにちゃんだと、ウカは……!」
「黒蜜ぷにさんよね!」
「黒蜜ぷにさん!?」
「黒蜜ぷにさんの動きぷにー」
 と、チロルがぷにぷにしてたの! というとニュイは黒蜜ぷにのふりを再びしつつ。キトリがまた混乱しちゃうと零しつつもう止めない。
「黒蜜ぷになニュイがオレンジぷにさんをぱくっとしたのでニュイはニュイなのです」
 それは仕方のない事――しかしウカは気付いてしまった。
「黒蜜ぷにさんになれるならそのうちオレンジぷにさんにも……」
 なれるかもしれない――なれないわよとキトリは告げるが聞こえているかはまた別。
「次回のニュイにご期待ください!」
 ムキムキーと筋肉もりっというようにその体動かすニュイ。
 期待してます……! とウカは笑って次は黒蜜ぷにさんパンケーキを作りましょうと紡いだ。

「わーい、おかしづくりー!」
 ティモール・アングルナージュ(時計仕掛けのマンゴー・f08034)はこの場にいるのが本当に嬉しい楽しいといったところ。
 ティモールはこうみえて、掃除洗濯料理なんでもこいという家事のエキスパート。
「……ハッ、紳士なボクとしたことが、ちょっとはしゃいでしまった」
 てへっとティモールは小さく肩竦めて、さてと取り掛かる。
 しゃかしゃかとタネ混ぜて。
 手際よくどんどんパンケーキを鮮やかに焼いていく。
 色も形も絶妙な焼き加減。皆にもお裾分けとわけていると。
 ちょっとばかり苦戦中の姿をみつける。
「お手伝いもするよー!」
 人狼の少女と、フェアリーの少女のお手伝いを。
 その御手伝いの間にティモールはスコーンを準備していた。
 ふたりの蜜ぷにパンケーキが出来上がる頃、良い匂いがふわりと漂う。
「みてみてー、スコーンも上手に焼けたよ!」
 そこに添えられるのは蜜ぷにの蜜と、作ったクロテッドクリーム。
 蜜ぷにパンケーキを食べていた瞳が一層輝く。
「いいにおい!」
「すごいわ! スコーンは焼き立てが一番よね」
「交互につけて食べよー!」
 ちゃちゃっとティモールはセットを。
 ほらほら、お嬢さんもとティモールはシノアも手招く。
 アフタヌーンティーのように紅茶もつければ幸せ。
「……あ、そこのおじょうさん、ボクの作ったスイーツよかったら食べてみない?」
 ティモールは畏まり、優雅に礼をひとつ。
 ウカはその様に素敵な紳士さんです! と笑顔を。

 皆で作って、食べて。話して、笑って。
 そんなひと時は、幸せ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト