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帝都に潜むミッドナヰト・シリアルキラア

#サクラミラージュ

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#サクラミラージュ


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●桜舞い散る帝都の一角
「……よし、いいぞ。この調子だ」
 明かりが差し込まず裸電球が暗く照らすだけの一室で一人の男が新聞を広げていた。男が読んでいる新聞に書かれているのはとある企業の令嬢が死体となって発見されたという記事。数日前に行方不明となり捜索が続けられていたが最悪の形で発見されることになった。
「俺のために存分に働いてくれよ」

 格子の向こうにいるナニカに男が語り掛けると紅く煌めく双眸がコクリと一度だけ頷いた。

●星の瞬くそんな夜に
「よく来たわね! 貴方達を呼んだのだからそう、新しい事件よ!」
 グリモアベースで盛大に猟兵たちを迎えたのは英・操(スタアライト・f22936)。操が猟兵たちを呼んだのは帝都で起こっているある事件を解決してほしいからだった。
「新しい、と言ってももう既に事件は始まっているの。ここ最近帝都では行方不明になる若い女の子が増えていて、警察は家出だとかでちゃんと捜査をしていなかったんだけど……今回その中で犠牲者が出てしまったの」
 それは帝都にある財閥の一つ。数日前から行方が知れなかった令嬢が遺体となって発見された。警察は未だこの一件の関連性に気づいていないが帝都桜學府はこの事件に影朧が関わっていると断定した。
「それで調査を進める中で影朧と関わる容疑者を絞り込めはしたのだけどこれっていう確証は得られてないの。だから超弩級戦力である貴方達に手伝ってもらいたい、そういうことね」
 絞り込まれた容疑者、というのは令嬢に死により得をした者たちや令嬢と関りがあった者たち。
 令嬢の機嫌を損ね嫌がらせを受けていたカフェの店長『宇野』。
 令嬢により解体の危機に瀕していた寄席の座長『阿田』。
 令嬢を追いかけ続けていたゴシップ記者『安藤』。

「まぁいろんな人から恨みを買っていたみたいね、この子。でもだからって事件に巻き込まれていい理由にはならないわ。まずは容疑者たちのことを探って頂戴。そうすればきっと影朧につながる何かがわかる筈よ」
 まずは帝都を歩き回り調査をしなければならないらしい。直接容疑者に会いに行ってもいいが帝都の街を練り歩くことで手に入る情報もあるだろう。
「寄席やカフェは直接行けば会えるし、記者も行方不明事件を追っているらしいから帝都の街に行けばきっと会えるわ。スタアの直感がそう言ってるもの! まぁ困ったらお巡りさんに聞いてみるのもいいと思うわ。帝都のお巡りさんは優秀だから」
 未だ謎の多いこの事件。猟兵が出向くことで事態の変化が起こる筈。
「どんな理由があろうとこんなことは止めなきゃいけないわ。さぁ、行って頂戴。貴方達の手で帝都を救うのよ!」

 星の煌めきが猟兵たちを包み込み、猟兵たちの転移が開始された。


灰色幽霊
 どうも、灰色幽霊です。
 久しぶりの通常依頼。初のサクラミラージュです。
 今回はミステリ風味。まずは影朧とつながっている容疑者を特定するところからスタートです。と言ってもあくまで風味なので特定できなくとも問題はありません。
 一章は猟兵たちが容疑者たちと接触することで事態が進行します。
 二章は出題編。事態が進行することで再び事件が起こります。
 三章は解決編。正体を現した影朧との戦闘になります。

 注意事項などは以上になります。
 OPで開示される情報は少ないですが以後の情報はリプレイ内で開示されますので皆様どうか思い思いのプレイングを投げてくださいませ。容疑者を出してはおりますがもちろん彼らに会う以外の調査も歓迎です。
 一章と二章で得られた情報を元に三章での謎解きをお楽しみください。

 シナリオの状況や注意事項がMSページにございますので一読よろしくお願いします。

 それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『街歩きでも』

POW   :    観光をして過ごす

SPD   :    演芸を見て過ごす

WIZ   :    カフェで過ごす

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●桜舞い散る帝都の日常

 今日もこの帝都には数多くの人がいる。

 ———寄席に笑いを求めに来た者。
 ———カフェで談笑しながら一休みをしている者。
 ———帝都の街を見て回る者。

 そんな彼、彼女たちは帝都に蠢く闇を知ることはなくいつものように日常を謳歌する。

「これでここも解散しなくて済むかもしれねぇ」
 楽屋で一報を知り安堵する男。

「本当にあのお嬢様が死んだのか……」
 自身の城たるカフェのカウンターに座り朝刊の記事を読む男。

「チッ、あのお嬢も死んじまったか。いいネタになりそうだったんだが……いや、この件もネタにすりゃあいいだけか。こうしちゃいられねぇ!」
 令嬢の死により再び動き出した男。


 闇が吠え、震える帝都に猟兵たちが躍り出る。
霧ヶ峰・星嵐
帝都桜學府の一員として、これ以上の狼藉を許すわけにはいきません!

全く手がかりはありません……が、ないなら足で探しましょう、まずは行動です!

容疑のかかっている人たちに会いに行くのも手ですが、全く事件に関わりがない人だったら無駄足を踏みかねません、もうちょっと事件自体を調べてみましょう

最近帝都で行方不明になった人たちについて調べます。帝都桜學府の一員で猟兵という身分を使えば警察である程度の情報は手に入るはずです
若い女性とのことですが、行方不明になった場所、その社会的な立場、行方不明になる前の行動など……
これで解決とはならないでしょうが、何か共通点が見つかれば今後の捜査に役立つはずです!



●出題編~まずは犠牲者の洗い出しから~

「帝都桜學府の一員として、これ以上の狼藉を許すわけにはいきません!」
 帝都へと降り立った霧ヶ峰・星嵐(桜幻朧・七変化・f22593)は帝都桜學府の一員としても個人としてもこの事件を見逃すことはできなかった。とはいえ現状の手掛かりは皆無と言っていい。しかし無いなら探せばいいだけのこと。

 星嵐の姿は帝都の人波の中に消えていく。

 調査の基本は足から。というわけで星嵐は初めにここ最近で行方不明になった人について調べることにした。本来であれば知ることもできない情報も帝都桜學府の一員で猟兵という身分を使えば簡単に手に入れることができる。
「ここ最近で行方不明になっている方に共通点はないでしょうか?」
「共通点……ですか」
 まず星嵐が赴いたのは帝都にあるとある交番。そこにいた守屋という警官が星嵐の疑問に答えるべく資料を漁る。
「とは言ってもですね……家出なんかも少なからずあるわけで……ああ、この辺りからがここ最近の捜索願です」
「ありがとうございます」
 パラパラと帳簿をめくる星嵐だが確かに有力な手掛かりは得られそうにない。
 共通点はと言えば
 ・行方不明になっているのは十代後半から二十代後半の若い女性
 ・最後に目撃されたのは帝都の夜
 それくらいだった。職業に関してはバラバラ過ぎて参考にならない。女学生もいれば給仕も女中もいた。
「うーん……なるほど。これは確かに難しいです」
「それにしてもどうして行方不明者の捜索なんて―――」

 ガィィィン!!!

 守屋と星嵐の会話を遮るように響き渡る何かを叩くような音。
「……今のはなんでしょう?」
「ああ、この奥の留置所ですよ。昨日も酔っ払いを捕まえましてそいつが暴れているんでしょう」
「そうですか。ではこれは少しお借りします。後で返しに来ますので」


 帳簿を借り受けた星嵐は彼女たちが最後に目撃された場所へと足を運ぶ。
 そこに残された手掛かりを探して。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
「企業の令嬢の殺人事件ですか。
帝都桜學府によって影朧の関与が断定された以上、放っておくわけにはいきませんね」

この事件、電脳探偵である私が解決してみせましょう。

「というわけで、まずは情報収集をしないといけませんね!」

私はカフェに客として潜入しましょう。
店主に警戒されないように、あくまで一般客を装い、コートとサングラスで変装して入店です。

「というわけで、店長さん、デザートをメニューのここからここまでお願いしますね!
あ、支払いは、この帝都桜學府発行のサアビスチケットで!」

さて、これで怪しまれずに潜入できたはず!
あとはデザートを食べながら店長や常連客の会話に耳を傾け、怪しいところがないか調べましょう。



出題編~まずは聞き込みから~

「企業の令嬢の殺人事件ですか。帝都桜學府によって影朧の関与が断定された以上、放っておくわけにはいきませんね」
 電脳探偵を自称するアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)は今回の一件を解決すべく意気込んでいた。
「というわけで、まずは情報収集をしないといけませんね!」
 情報を集めるのであれば容疑者に接触するのが早い。アイが目星をつけたのは宇野が店長を務めるカフェ『アガサ』。なぜ3人の中から宇野を選んだのかと言うともちろん一番怪しいと思ったから。それ以外に理由はきっとない……はず。


 コートを着込み、サングラスをかけて完璧に変装したアイはアガサへと潜入する。既にいた常連客からは『ああ、そういう年齢か……』と生温かい視線を向けられるがそんなことは意に介さずあくまで一般客を装い入店する。
「というわけで、店長さん、デザートをメニューのここからここまでお願いしますね!」
 そしてカウンターの席に着くなりメニューを広げ、そこに書かれたデザートを惜しげも無く注文するアイ。
「それはいいけどお客さん。あんたちゃんと払えるのかい?」
「あ、支払いは、この帝都桜學府発行のサアビスチケットで!」
 不審者の様な格好をしていても見た目は15にもみたいない少女。そんなアイが大それた注文をすれば心配もするだろう。しかしアイの懐から出てきたサアビスチケットがあれば話は別。これを持っているということは噂の超弩級戦力である猟兵ということだろう。
「……ちょっと待ってな」
 調理のために一旦奥へと下がる宇野。アイはわくわくしているがサアビスチケットをだしたら一般客でないと自分で伝えている様なものだとは気づいていない。

 カウンターに所狭しと並べられたデザートを満面の笑みを浮かべながらアイは一つ一つ平らげていく。もちろん宇野と常連客達の話に聞き耳を立てながら。
「ん~~このプリンは最高ですね~」

「しっかしよかったなマスター。あのお嬢様死んじまったんだろ?」
「助かったのは事実ですが不謹慎なことはあまり……」
「おっと、悪い悪い。でもあのお嬢様がいなくなって喜んでいる奴は多いだろうなぁ」
「ええ、まぁそうでしょうね」

 亡くなったお嬢様はどうやら随分と恨まれていたらしい。少なくともこうして噂話が出る程度には。
 (周囲に恨まれている。いなくなって良かった人を狙ったんでしょうか……?)


 アイスを口へと運んだスプーンを咥えながら電脳探偵は思案する。
 得られた情報から正しい解を求めて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

三池・悠仁
同じ行方不明事件追ってるなら、会って話聞くのもありかもだな
って事で、記者の『安藤』に会いにいって話を聞いてみるよ

出来れば事前に行方不明になってると思われる数名の軽いプロフィールか何かを入手しておきたい
名前と年齢位で十分だけど

実際会ったら特ダネもってる風を装って、知ってる情報聞き出してみよう
行方不明者の共通点や 『安藤』さんだけが知ってる様な情報を
専門で追いかけてるなら、警察位出し抜いてそうなもんだしな!うん

警察出しぬけてないなら仕方ない
最終的に特ダネって言うか影朧が関わってるかもだから『安藤』さんにその部分を注意しておく

そのまま街に聞き込みへ行くけど、どんな反応するかな?


クラウン・アンダーウッド
はてさて、今回の影朧はシロかクロか。利用されただけなら「転生」させたいけど、自らの意思で殺害に荷担していたなら潰すしかないなぁ。悩ましいことだよ。

地道に調査するよりも、被害者本人に聞いた方が手っ取り早い。

比較的に被害者に会いたそうな安藤さんに接触。
やぁやぁ、ボクは道化師のクラウン。早速で悪いんだけど、ボクと一緒に被害者と『お話』しないかい?キミが『望め』ば彼女と会うことが出来るんだけど...悪い話じゃないだろう?

同意が得られれば、からくり人形(ζ)をカバンから呼び出しUCを使用。人形が令嬢の姿に変異していき令嬢の魂を呼び出しその内に宿す。

同意が得られなければ催眠術で掌握している情報を吐かせる。



●出題編~まずは容疑者への事情聴取から~

「はてさて、今回の影朧はシロかクロか。利用されただけなら『転生』させたいけど、自らの意思で殺害に荷担していたなら潰すしかないなぁ。悩ましいことだよ」
「どうだろうな……」
 クラウン・アンダーウッド(探求する道化師・f19033)と三池・悠仁(幻想世界の迷子・f20144)の2人が向かうのは記者の安藤の元。地道に調査するよりも被疑者本人に聞いた方が手っ取り速い。他の猟兵たちから共有された行方不明者のリストを片手に帝都の街を進んでいく。

 帝都の街を股にかける記者に会うのはそう難しいことではなかった。道行く人に聞いて回ればすぐにどこにいるかは判明した。
「あぁん、誰だぁ? お前ら」
 行きつけの飲み屋に昼間から入り浸り、既にでき上っていた。スクープも元ネタになったはずの令嬢が亡くなりそれをネタに記事を書こうにも今回の事件は不可解な点が多すぎて書くこともできずやけ酒を飲んでいた。
「特ダネ、欲しくない?」
「はぁ? なんだぁガキ。お前なんかがそんなもん持ってるわけねぇだろ」
 悠仁がネタをちらつかせ、安藤を煽るが取りつく島なく信じてもらえない。
「やぁやぁ、ボクは道化師のクラウン。早速で悪いんだけど、ボクたちと一緒に被害者と『お話』しないかい?キミが『望め』ば彼女と会うことが出来るんだけど..……悪い話じゃないだろう?」
「彼女…だと……?」
「そう、彼女。もう会えなくなって困っていたんだろう?」
 クラウンから安藤へ持ちかけられる契約。本来ならば死んだ人間と再び会うことなど叶うはずがない。しかし安藤の前にいるのは猟兵であるクラウン。不可能を可能にすることなど造作もない。
「できるもんならやってみやがれってんだよ!」
 安藤の怒号で静まり返る酒屋。周囲にいた客たちは巻き込まれるのはごめんだと我先にと出ていってしまう。残ったのは悠仁とクラウン、そして安藤の3人だけだった。
「ああ、やって見せようか。さぁζ出番だよ」
 クラウンが鞄から呼び出したのはζと呼ばれる人形。その人形が持つ固有能力、それこそが指定した対象が最も望む人物にその身を変化させる能力【人形固有能力・タイプζ】だった。その能力でζの肉体は令嬢の物へと変異していき、安藤の前に今は亡き令嬢が再び現れた。
「……」
 目の前で起きたことが信じられない安藤だったが彼とて記者。その勘がここ最近巷を賑わせている者たちと目の前にいる2人の共通点を導き出す。
「あんたらが噂の猟兵ってやつか」
「そうだぜ。俺たちもこの一件を追ってる。だからあんたが持ってる情報が欲しいんだ」
「知ってどうする」
「この事件を解決するのさ♪」
 安藤も自分が容疑者の一人になっている、ということは既に知っている。帝都桜學府に事情を聞かれれば嫌でもわかる。
「……これは警察も知らねぇ。なにせただの噂だからな。行方不明になってる奴は少なからずいなくなって喜ばれてる奴らしいぞ」
 令嬢がいなくあることで得をしたものは確かにいる。それと同じように行方のしれない少女たちの周囲にも得をしているものがいる。安藤はそう言っている。
「あの女にまた会わせてくれてありがとうよ。だが俺はそいつに会いたかったんじゃねぇ。そいつの起こすスキャンダルってやつを待ってたんだ。死んじまったらもう意味もねぇ。ちゃんとこの事件を解決しろよ、猟兵」
 それだけ言い残し安藤は勘定を終え酒屋を後にする。
「……あの人は関係なさそうだ」
「みたいだね♪」


 記者に別れを告げ2人はそのまま聞き込みのため帝都の街へ。
 解決へ向かう新たな手掛かりを求めて。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四宮・刀真
では、名家の次期党首兼高名な学生作家らしく調査をする。
名家四宮家のコネクションや作家としてのツテを使い「執筆推理」の準備をする。
同じ上級階級だからある程度は犠牲者の令嬢の性格を他の猟兵よりも知りやすいだろう。

執筆の精度を高めるために作家は自分の足を使って取材をする。
ファンや上級階級から情報を引き出し、UDCアースから持ってきたスマホの中の多数のアプリ(調査用のための自作)を用いて情報収集とその精査を行っている。



●出題編~まずはこれまでの情報を纏めることから~

「さて……」
 四宮・刀真(大正世界ライトノベル作家 CV中村悠一・f23833)の手に持つスマホにはこれまで他の猟兵や刀真自身が集めた情報がまとめられている。
四宮家のコネクションを使い集めた令嬢に関する情報。
作家としてのツテを使い集めた行方不明者たちの情報。
そしてその精度を高めるために自ら足を使って取材した情報。

 その全てを使い刀真はこの事件の真相を究明する。
「まず、この一件はそもそも何が問題なのか」
 今回の事件が明らかになった発端は令嬢が遺体で発見されたこと。しかしそれ以前から行方不明者は発生していた。つまり令嬢の一件は氷山の一角に過ぎない。
「となると行方不明者たちの共通点は……」
 ・若い女性
 ・最後に目撃されたのは帝都の夜
 ・いなくなり得をしたものがいる
「見事なまでにバラバラだな。令嬢の事件と行方不明がつながっているとすると行方不明になり得をしたものが怪しいがこの数の人間と関りがある人物となるとそう多くはない」
 条件に該当する行方不明者は既に両の手で数えきれないほどの人数。この数の人間と関りを持てる人間となるとそう多くはないだろう。
「その点今回の容疑者3人は客商売で条件は満たせるかもしれないな」
 しかしそこに問題が一つ。
「とはいえ行方不明になっている者たちは今どこにいる?」
 既に殺されている可能性も零ではない。そうだとしても死体が未だ見つかっていない。つまり死んでいるか生きているかはわからないがどこかに隠してあるということだ。犯人はその数の人間を隠せる者ということになる。
「最悪の可能性は影朧が処理してしまうことか」
 この仮説は影朧の性質次第でひっくり返る。行方不明と事件に共通点などなく、ただ影朧が暴れているだけだとすれば捜査は振り出しに戻ってしまう。
「いや、それではこの話は面白みが欠ける。だからこそ影朧を使った事件だと仮定しよう」
 そんなありきたりな話では刀真が筆を取るには値しない。故にこの事件はもっと複雑怪奇でなければならない。

「真実に近づくためにはもう少し情報が必要だな」

 学生作家は執筆と推理の精度を高めるため再び自らの足を使い帝都の街へ。
 最高の作品を完成させるためのなにかを求めて。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『闇に潜むナヰト・ストオカア』

POW   :    とにかく聞き込み。寧ろ犯人を待ち伏せる勢い。

SPD   :    遺された痕跡から、犯人に繋がる物的証拠を見つける。

WIZ   :    ユーベルコードを使用する等して、犯人の足取りを掴む。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●桜舞い散る帝都の事件

 新たな犠牲者が出た。

 その一方を猟兵たちが聞いたのは調査を始めた翌日のことだった。
 帝都に架かる橋の一つ。そこで発見された今回の犠牲者は行方不明になっていた者の一人だった。それは街で些細ないざこざを起こしていたある女学生。いざこざと言っても他の数人の学生と共に軽犯罪すれすれの行為を続ける今でいう不良の少女。確かにこの少女がいなくなり得をした者もいるかもしれないが令嬢に比べ得れば些細にすぎない。

 そして今回の一件ではっきりしたことが一つ。
 今回発見された少女の死体は死亡してから時間が経っていなかった。つまりその場所で殺し放置され発見されたと考えるのが自然。行方不明者たちは未だ生きており犯人の手の内にいる可能性が高い。

 今回の不幸中の幸いにして犯人にとっての最大の誤算は今も帝都の街に猟兵がいるということ。前回の令嬢が殺された時にはできなかった現場検証を猟兵たちは行うことができる。
 本来であれば不可能な事象を可能にし犯人への手がかりを得ることができるのだ。


 立ていざ立ち上がれ、猟兵よ。茨の道さえ突き進め。
四宮・刀真
アイと一緒に捜査をする。

「やはり守屋は怪しいな。交番への監査については今回の事件の被害者の令嬢と行方不明者の人数を考えれば通るだろう」
そう言って既に連絡をつけていた警察上層部からの守屋がいた交番と留置所の臨時監査の報告を待つ。
明らかにあの異音は怪しい。

「俺は小説家だ。探偵ではない。だが、これまで開示された情報から「物語」を組み立てることは出来る」

アイの神託機械から精査された情報など、今ある情報を統合し今回の事件を推理小説として再構築して執筆。
執筆推理--「これまで開示された、或いは収集した情報を元に推理小説を書き、完成品から逆算して事件の全体像を推測する」

そこから事件の全体像を把握する。


アイ・リスパー
四宮さんと一緒に行動します

「なるほど、二人目の犠牲者が出てしまいましたか。
これは早く犯人を捕らえないといけませんね」

帝都桜學府の一室を借りて、四宮さんと情報交換をします。

「あ、取り寄せたこのスイーツ美味しいですね。お店の場所をチェックしておかないと」

こほん。
私は今回、四宮さんのサポートです。
【チューリングの神託機械】で情報処理能力を向上。
ホロディスプレイ上に、四宮さんが集めた情報や新聞記事の内容など、あらゆる情報をインプットして可視化していきます。

あ、出発前にグリモア猟兵が言ってた言葉も忘れずに入力しますね。

「どうですか、四宮さん。
情報を統合・再構築してみましたが何か閃きはありましたか?」



●事件編~捜査は会議室で~

「ありがとうございます」
「ここでなら落ち着いて執筆できそうだ」
 合流したアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)と四宮・刀真(大正世界ライトノベル作家 CV中村悠一・f23833)は帝都桜學府の一室を借り、情報交換を行おうとしていた。これまでの調査で集めた情報、そして起こってしまった第二の事件。そこから推理し犯人を道bきだすために2人はここにいる。
「二人目の犠牲者が出てしまいました。これは早く犯人を捕らえないといけませんね」
「やはり守屋は怪しいな。交番への監査については今回の事件の被害者の令嬢と行方不明者の人数を考えれば通るだろう」
 刀真が怪しんでいるのは警官の守屋。交番の調査を行った際に異音がしたという証言。そして守屋自身も容疑者に必要な項目を満たしている。刀真は警察にその旨を伝え、交番の監査を依頼していた。
「ですがそう簡単にいくでしょうか? 相手も警官ですしそれくらいは想定していそうですが……あ、取り寄せたこのスイーツ美味しいですね。お店の場所をチェックしておかないと」
「それでも動いておいて損はないだろう。俺にも一つくれ」
 お取り寄せされたスイーツは某有名デパァトの地下で売っている銅鑼焼き。なんでもスタアもしばしば買いに来るという逸品だ。

 閑話休題。

「それもそうですね。ではそちらはこの世界の警察の方に任せて私たちは影朧の事を調べるとしましょう」
 アイは銅鑼焼きを完食すると立ち上がり眼前にホロディスプレイを投影する。【チューリングの神託機械】により電脳空間に直接アクセスし万能コンピューターの計算能力をその身に宿す。それにより驚異的な計算能力を得たアイだが引き換え脳に多大な負荷がかかっていた。故に時間はそう長くかけられない。入力するのは刀真が集めた情報とこの事件に関する新聞記事。他の猟兵が調べ上げた情報も漏れなく全て入力。あらゆる情報をインプットし可視化していく。
 アイがまとめたその情報に片っ端から目を通す刀真。
「俺は小説家だ。探偵ではない。だが、これまで開示された情報から『物語』を組み立てることは出来る」
 これまでに集まった全ての情報を統合し、今回の事件を推理小説として再構成。
 刀真がこの事件を書くのなら―――それが執筆推理。これまで開示された、或いは収集した情報を元に推理小説を書き、完成品から逆算して事件の全体像を推測する刀真独特のスタイル。

 最後にアイがグリモア猟兵の言葉を入力し、この事件に関するインプットは全て終了した。
「どうですか、四宮さん。情報を統合・再構築してみましたが何か閃きはありましたか?」
「……ああ、帝都のお巡りさんは優秀……なるほどな。アイ、行くぞ」
「何処へですか?」
「今回の事件を起こした張本人の所だ。もしかしたら時間がないかもしれん。急ぐぞ」

 アイは投影していたディスプレイを腕を振るって消すと、一人でそそくさと部屋を後にした刀真の後を小走りで追いかける。


 こうして書き上げられた内容に従い2人は確信へと近づいていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

三池・悠仁
あんまり血とか見たくないし、嫌なんだよ~…
というか他人の致死量の血溜まりとかあったら、その場で卒倒する自信がある!
ちょっと遠巻きに調べる形とらせてください

殺害現場には【小さき仲間】を使用して
俺の代わりに調べて貰う事にしたいです

遺体が残ってるなら、【情報収集】で傷跡がどんなものかとか凶器?が何か調べて貰ったり(それで影朧の攻撃方法判るかもだし)
付着物とか遺留物ないかとか【失せ物探し】で見つけて貰ったり(監禁場所が絞り込めないかなと)
って感じで殺害現場の方の調べものは任せる!

生きたまま連れてこられたなら、現場から少し離れた所にも痕跡やら目撃情報ありそうだし
俺はそっちの方調べる事にします!



●事件編~捜査は現場で~

「あんまり血とか見たくないし、嫌なんだよ~……」
 殺害現場に来てはみたものの三池・悠仁(幻想世界の迷子・f20144)は正直捜査に気乗りしていなかった。ほぼ一般人の感性そのままの悠仁にとって他人の致死量に達する血だまりなど我慢できるものではなかった。
 しかし捜査をしなければ謎を解くことはできない。だからこそここまで来たのだが悠仁にできないのであれば仕方がない。できるモノを呼べばいい。
「俺の代わりに調べてきてくれ」
 悠仁の声に従い現れた子猫たち。それは戦闘にこそ参加できないが調査には活躍する悠仁の【小さき仲間】だった。
 遺体は既に片付けられてしまっていたがそれ以外の現場は保存され事件当時のままだった。子猫たちは散り散りになり現場に残された事件の痕跡を探し出す。

 その間に悠仁は何をしているのかというと……悠仁は事件現場の周囲を調べていた。事件現場で殺されたということは現場までは生きていた可能性が高い。それならばその痕跡が現場の周囲にも残っているはず。そう考えての行動だった。
「とは言ったものの……」
 しかしこれと言って手がかりはなく、悠仁の方は捜査が難航していた。目撃者らしい目撃者もおらず痕跡らしい痕跡もなかった。この近くに住んでいる者に話を聞いても帰ってくるのは『暗くて何も見えなかった』という言葉だけ。

「影朧が関わっているからなー。あり得ないことが起こっても不思議じゃない。しっかし痕跡も目撃者も残さないとなると随分慣れてる奴みたいだな……」
「にゃぁ」
 これといった手がかりも見つからず捜査を一旦やめて休憩していた悠仁の元へ子猫が一匹戻ってきた。どうやらこれまでに調べあげた情報を伝えるべくやってきたメッセンジャーらしい。
 子猫たちの調べた結果では少女の死因は出血多量による失血死。それも極わずかの時間で一気に飛び散ったようだ。殺害現場には至る所に少女の物と思われる血痕が付着していた。
「見に行かなくてよかった……」
 そう安堵する悠仁だがこれで今回の一件の犯人像が浮かび上がる。
 この犯行の手際と手口、おそらく犯人は同じことを幾度となく繰り返してきたのだろう。つまり殺人のプロフェッショナルということに他ならない。
「これは一筋縄じゃいかなそうだ」


 子猫たちからの続報を待ちながら悠仁は自身も捜査へ戻っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧ヶ峰・星嵐
私がもっとうまくやれていれば、防げた被害だったのでしょうか……いえ、今は次の犠牲者を防ぐため、行動あるのみです!

他の猟兵たちが捜査を進めてくれているおかげで犯人は絞り込めているようです、ならば私はその情報を受けて証拠を探しにいきましょう!

桜幻朧・七変化! 潜入捜査もお任せです!
初期技能:忍び足の忍者装束に着替え、他の猟兵が特定した怪しい人物の家や職場に潜入します。
一番の証拠になるものといえば、当然囚われている人達です!
その場に影朧がいるかもしれませんし深追いはできませんが、囚われている場所を発見特定できれば動かぬ証拠になります

野生の勘を駆使して隠し通路や隠し部屋なども見逃さず捜索しましょう!



●事件編~捜査は潜入で~

「私がもっとうまくやれていれば、防げた被害だったのでしょうか……いえ、今は次の犠牲者を防ぐため、行動あるのみです!」
 起こってしまったことではなく、これから増える被害を防ぐため霧ヶ峰・星嵐(桜幻朧・七変化・f22593)は行動を開始する。悩んでいても人は救えない。人を救うために行動あるのみだ。
 他の猟兵たちが捜査を進めたおかげで既に怪しい人物は絞り込めている。今最も怪しいのは警官の守屋。星嵐は交番に訪れた際のあの音がどうしても気になった。

「桜幻朧・七変化! 潜入捜査もお任せです!」
 日も落ち、街灯が灯りだす時間。星嵐は【桜幻朧・七変化】による早着替えで忍者装束に身を包み、交番の裏までやってきていた。今日の当直が守屋だということも監査が来ることも把握済み。故に迅速な行動で他に誰かが来る前に一番の証拠である囚われている人を見つけなければならない。忍者装束に身を包んだ星嵐は通気口から交番内部へと侵入した。

 おかしい、星嵐がそう感じたのはすぐだった。

 ここは一般的な交番のはず。しかし明らかに部屋の数が多い。見た目通りの部屋割りではなく、隠し部屋があるということだろう。
「この奥は……」
 星嵐が進む先にあるのは留置所のはず。しかしスペースからしてそこにもう一部屋がおそらく存在する。
通気口を伝い、その部屋に足を踏み入れた星嵐を出迎えたのは床に設置されたもう一つの扉。それは巧妙に隠されいた地下室への階段。星嵐はその先に隠されたものを暴くべく足を踏み入れようとしたが。

 ガィィィン!!!

 隣にあるはずの留置所から何かを叩く音が鳴り響く。
「これ以上は危険ですね」

 何が隠されているかはわからない。深追いすることなく星嵐はこの部屋を後にする。


 こうして事件は終わりに向けて進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『切り裂きジャック』

POW   :    ジャック・ザ・リッパー
自身の【瞳】が輝く間、【刃物を使った攻撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD   :    フロム・ヘル
【秘めたる狂気を解放する】事で【伝説の連続殺人鬼】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    霧の都の殺人鬼
自身に【辺りを覆い尽くす黒い霧】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠守田・緋姫子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●帝都に潜むミッドナヰト・シリアルキラァ

 警察が監査に入った交番に守屋の姿はなかった。
 しかし留置所の奥に隠された地下室から行方不明となった女性たちが次々と発見され守屋は全国指名手配となる。

「まだだ……まだこいつさえいれば俺は……」
 そんな守屋につき従う漆黒の影。身体は黒い霧で覆われ男なのか女なのかすらわからない。唯一わかるのはそれがヒトではないと言うことだけ。
「お前がこの事件の犯人で俺が逮捕する。そうすればこの事件は解決だ。俺は連続殺人犯を捕えた男になる」

 今回の一件は凶悪犯を逮捕したい男と誰かを殺したい影朧の利害が一致したが故に起きた事件。
 守屋が被害者を見繕い監禁。それを影朧に殺させ、しかる後に守屋自身が影朧を捕えこの事件を解決する目論見の狂言だった。
「本当はもっとこの帝都のゴミを掃除してもらう予定だったが……変な輩が動き出したから仕方ない。2人も殺せば十分だ」
 守屋が今向かっている先は警察署。影朧を捕えたという体で駆けこむつもりだったが既に指名手配されているのだからそんな簡単にいく筈がない。しかし今の守屋は自分の考えたことが現実になると錯覚している。
 恐らくそれは長らく影朧の狂気に晒され守屋自身が気づかぬうちにおかしくなっていたのだろう。

 自覚もない男の背後で紅く煌めく双眸はニヤリと笑う。

 このまま警察署に辿りつけばどんな被害が出るかわからない。
 守屋と影朧は今、警察署へ向かう誰もいない大通りを進んでいた。


 猟兵よ、砕け散る闇に刃を尽き立てろ。
クラウン・アンダーウッド
心情 犯人と影朧を絶対に許さないと静かにキレている。

10体のからくり人形と一緒に投げナイフを一斉に連続投擲して進路の妨害及び誘導をして退路を絶つ。

影朧と言えど所詮は只のオブリビオンか。ならば後顧の憂なく始末しようか♪後、一緒にいる只の犯罪者。キミは後でオシオキしてあげるから覚悟しておいてね♪

さぁ、影朧。ボクらと一曲、踊ろうじゃないか!

複数の応援特化型人形からなる人形楽団による演奏で舞台を盛り上げる。からくり人形達や主人は銘々、西洋風のお辞儀をする。

UCを使用後、からくり人形が投げナイフを手に主人を切りつける。傷口から血のように吹き出す炎をその身や刀身に纏い空中を踊る様に動き回り影朧を攻撃する。


三池・悠仁
人が居ない大通りってのは凄く都合がいいけど
警察署に辿り着いたら終わりなんだよな
戦闘音し出せば人も出てきちゃいそうだし
戦闘そこまで得意じゃないんだよなぁ…
行かせなきゃいいんだよ、うん!よし

他の先輩方がある程度影朧に接敵して戦闘開始したら
【ガラスのラビリンス】を発動して影朧が警察署に行かない様に『時間稼ぎ』
一般人が巻き込まれない様にガラスの壁で戦場覆っていく
出口は一カ所!戦闘しつつ探せるもんなら探してみやがれ!
あっ、一般人は巻き込まない様に注意します

証人でもあるし、出来れば守屋を影朧から引きはがして保護するなり庇うなりしときたい
出来るかな?


四宮・刀真
アイと共闘。
「愚か者め。オブリビオンを制御できると思ったか」
守屋と対峙したときにアイと一緒に「犯人はお前だ」と決めて戦闘開始。

そう吐き捨てながら今回の事件を推理小説にして記述した原稿用紙に筆を綴らせる。
俺の執筆推理のもうひとつの能力は「推理小説である以上犯人は推理披露後に無力化する法則が成り立つ」ことだ

故にアイの戦闘を自分の著作物の武装などを召喚して支援しながらそうなるように筆を滑らせてオブリビオンと守屋が無力化される原稿を完成させていく。


アイ・リスパー
四宮さんと

「まさか警官の守屋さんが影朧を匿っていたなんて!」

四宮さんの推理を聞いて驚愕します。

「守屋さん、あなたが犯人なのは分かっています!
この電脳探偵である私におとなしく捕まるのですね!」

【チューリングの神託機械】で電脳空間に接続。万能コンピューターにログインして情報処理能力を向上させます。
さらに【ラプラスの悪魔】によるシミュレーションをおこない、影朧の攻撃を予測です!

「あなたの攻撃は予測済みですっ!
って、速いっ!?」

そんな、シミュレーションよりも速い動きだなんて!
私の計算でも追い付きません!

四宮さんの援護を受けつつ体勢を建て直し【マックスウェルの悪魔】で反撃に出ます!


霧ヶ峰・星嵐
お久しぶりです、守屋さん。
私がなぜここにいるか、お分かりですよね?

2人も犠牲者を出してしまった後ですが、私の役目は帝都の、そして帝都に生きる人々の守護。
帝都の敵は、全て斬って捨てます!

【桜幻朧・韋駄天剣】を使用、相手のスピードに対し、こちらも速度を上げることで対抗します。

伝説の連続殺人鬼などと言っていますが、つまるところは弱い者を狙い襲っていただけでしょう。そんな相手に負けるわけにはいきません!

戦闘知識で相手の動きを読むことで太刀筋を見切り、ダッシュの速度で敵の先回りをしながら追い詰め斬り伏せます。

裁くのは私の役目ではありません、影朧を倒した後は守屋さんは警察署へ連れていきます



●解決編~かくして帝都に平和が訪れる~

「もう少し…もう少しだ……」
 大通りを影朧と共に進む守屋。警察署はもう目と鼻の先だった。

「待ちなさい!」
 しかし猟兵たちも守屋が警察署へ辿り着く直前に追いつくことに成功した。
「まさか警官の守屋さんが影朧を匿っていたなんて!」
「大方影朧を殺人犯に見立て自らの手柄にするつもりだったのだろう……愚か者め。オブリビオンを制御できると思ったか」
 四宮・刀真(大正世界ライトノベル作家 CV中村悠一・f23833)の推理を聞き駆けつけたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)と連絡を受け駆けつけたクラウン・アンダーウッド(探求する道化師・f19033)、三池・悠仁(幻想世界の迷子・f20144)、霧ヶ峰・星嵐(桜幻朧・七変化・f22593)の3人の猟兵。
「守屋さん、あなたが犯人なのは分かっています! この電脳探偵である私におとなしく捕まるのですね!」
「そう、この事件の真犯人はお前だ」
「違う!違う違う!違うちがうチガウ! 犯人はコイツだ! 俺はコイツを捕まえる! 正義だ!」
 アイと刀真の通告も守屋には響かず、女性たちも既に保護され指名手配までされてもまだ守屋は自身の身の潔白を声高に叫ぶ。確かに実行犯は影朧かもしれないが計画し、犯行に加担したことは事実。その時点で守屋自身が幇助犯となっているが守屋本人にその自覚は無い。
「お久しぶりです、守屋さん。私がなぜここにいるか、お分かりですよね?」
「ああ! 俺からコイツを奪い自分の手柄にするつもりだろう! そうはさせんぞ!」
 守屋に語りかける星嵐だが既に守屋に話は通じない。自身の考えが絶対だと信じて疑っていない。長く影朧に接触し続けたせいでいつからか守屋の思考も歪んでしまっていた。
「うーん……どうすれば」
「簡単さ♪ あの影朧を倒せばいいだけだよ♪」 
 狂気に落ちた守屋をどうするか悩む悠仁と守屋と影朧へ静かに怒りの炎を燃やすクラウン。
「こいつらも殺せ! ジャック! お前の罪を重ねるんだ!」

 こうして帝都の街を脅かす殺人鬼と猟兵たちの戦いの火蓋が切って落とされた。

「くっ!」
「あなたの攻撃は予測済みですっ! って、速いっ!?」
 【チューリングの神託機械】により電脳空間にアクセスし、万能コンピュータの計算能力を用いて【ラプラスの悪魔】による切り裂きジャックの行動予測の精度を向上させるアイだが秘めたる狂気を解放し、伝説の連続殺人鬼へと回帰した切り裂きジャックの動きはその予測を超えていく。星嵐も『月ノ輪』を刀へと変形させ振るうが攻撃を防ぐことで精いっぱいだった。それほどまでに切り裂きジャックは人を殺す、という点において特化していた。
「犯人の抵抗は想定の範囲内だがこれは少々修正が必要だな」
 その戦闘を後方で観察しながら刀真の手は止まることなく原稿用紙に文字を刻み続ける。それこそが刀真の【因理逆算・執筆推理】であり書かれているのは今回の事件『帝都に潜むミッドナヰト・シリアルキラァ』と言うの名の推理小説だった。執筆推理が推理小説という体をとっている以上犯人の目論見を看破し推理を披露すれば犯人は無力化するという法則を内包する。
 しかしその執筆推理もまだ未完成。無力化をすることはできずその効果は弱体化にとどまっていた。
「よし……今のうちに」
 切り裂きジャックと猟兵たちが戦闘を続ける最中、守屋は一人警察署へと向かおうと歩を進める。
「行かせないよ♪」
「そうはさせないぜ!」
 その歩みはクラウンと10体の『からくり人形』の手から放たれた『投げナイフ』に邪魔をされ止められる。それに加え悠仁の展開した【ガラスのラビリンス】により切り裂きジャックと守屋は分断され一般人を巻き込まぬように戦場をガラスの壁が覆っていく。
「出口は一カ所! 戦闘しつつ探せるもんなら探してみやがれ!」
 これでこの迷宮にいるのは猟兵たちと切り裂きジャック、そして守屋のみ。周囲の被害も気にすることなく全力で戦闘を行うことができる。
「さぁ、影朧。ボクらと一曲、踊ろうじゃないか!」

 クラウンの呼びだした『応援特化型人形』たちが人形楽団を形成し、ガラスの壁の向こうで演奏を繰り広げる。それに倣うように人形たちとクラウンがお辞儀を一つ。
 そしてアイと星嵐に加えクラウンも切り裂きジャックとの戦闘に参戦。
 それと同時に刀真の執筆推理も佳境に差し掛かっていた。
「どうやってお前がその影朧と出会ったかはどうでもいい。問題は今回の一件の動機だ。お前は自分もミステリーの主人公の様に事件を解決したかった。自分の手で凶悪犯を捕まえたかった」
「そうだ! 俺が手柄を立てれば周囲も俺を認める筈だ!」
 原稿用紙の上を滑る刀真の筆は止まらない。
「そんなことのために罪のない女性達を襲ったんですか!」
 アイがこの空間の熱を制御することで生み出した灼熱の炎で形成された矢を切り裂きジャックは何と言うことは無く切り刻む。
「罪ならある! あいつらがいなくなって皆喜んでいた!」
「だからと言って命を奪っていい理由にはなりません! 2人も犠牲者を出してしまった後ですが、私の役目は帝都の、そして帝都に生きる人々の守護。帝都の敵は、全て斬って捨てます!」
 切り裂きジャックの放つ全斬撃による衝撃波を星嵐が斬り払う。
「お巡りさんなら市民を守らないとだめだろ!」
「うるさい! だから俺はコイツを捕まえるんだ!」
 悠仁の言葉も守屋には届かない。

「話してもダメなら力づくだね♪ さぁ、パーティーの始まりだ!!」
 【狂妄舞踏】によりクラウンの『からくり人形』の瞳が光を放つ。それと同時に切り裂きジャックの瞳も昏い輝きを放つ。それにより切り裂きジャックの斬撃の衝撃波はその数を増し猟兵たちを襲う。一方クラウンの『からくり人形』たちはその手に持つ投げナイフでクラウンを斬りつける。そこで生じた傷口から噴出する炎をその身に纏い、クラウンは宙を舞う。炎と手に持つナイフを踊るように振るい衝撃波を掻い潜ると切り裂きジャックの身を焼き、切り刻む。そこへできた隙をつき星嵐もまた【桜幻朧・韋駄天剣】を発動し自身の持つ複数の衣装から力を引き出し限界を超え、舞い散る幻朧桜を纏った帝都桜學府の制服姿へとその姿を変える。
「伝説の連続殺人鬼などと言っていますが、つまるところは弱い者を狙い襲っていただけでしょう。そんな相手に負けるわけにはいきません!」
 超高速で切り裂きジャックに接近しすれ違いざまに振り抜かれる『月ノ輪』の一太刀が切り裂きジャックの腕を斬り飛ばす。これでもう切り裂きジャックはナイフを二度と振るうことはできない。
「―――よし、脱稿だ。この事件は名誉に目が眩んだ男の企てた連続殺人。犯人は守屋、お前だ。アイ、やってしまえ」
「はい!」
 執筆推理が完了したことで切り裂きジャックと守屋の身体から力が抜ける。そこへアイの手から放たれた氷槍が飛来し切り裂きジャックの身体を貫いた。
 無力化され、身体を切り刻まれ、氷槍で貫かれた影朧はその身体を塵へと還し消えていく。
「あ、ああ……」
「あんたはこのまま警察だ」
 戦闘を終えたことで【ガラスのラビリンス】が解除され悠仁の手で保護される守屋。彼を裁くのは猟兵たちではなくこの世界の司法だろう。




 問題を引き起こしていた影朧を倒したことでこの事件は一先ずの終焉を迎える。これでもう犠牲者が出ることはない。
 帝都の街を脅かす影は猟兵たちの手によりまた一つ祓われた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年12月26日


挿絵イラスト