アースクライシス2019⑱〜スカムキング再び!
グリモアベースに数多くの猟兵達が集まっている。
「皆、よく来てくれた。またスカムキングを倒してきてほしい」
アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は、真剣な眼差しで集まった猟兵達へと声をかけた。
「場所はナイアガラ瀑布から連なる運河の一つ、ニューヨーク州ナイアガラ・フォールズ市の『ラブ・キャナル』。20世紀中頃の環境汚染問題『ラブ・キャナル事件』が起きた場所としても有名な場所だから知っている者も多いと思う」
アスは続ける。
「奴がいる場所は、その要塞化した運河の地下で、スーパープルトンから譲られたUFOを改造し、宇宙へと逃走する準備を整えているようだ。スーパープルトンのUFOは、環境に優しい「一人用UFO」だったが、これを改造したスカムキングのUFOは、莫大な環境破壊と引き換えに、多数の人員と資材を宇宙に運び出すという改造が行われている。それを考えると、そのUFOで逃すわけにはいかない」
また、戦場となる都市は、ダストブロンクスの市街に似た雰囲気の地下都市で、現在は、環境汚染に配慮しない、UFOの大改造工事を行っている為、有害物質の霧が発生しており、耐えられないような異臭が都市を覆い尽くしているらしい。
「いつものように我々猟兵が入ると、すぐに相手は迎撃にやってくる。探す必要はないから、その点は安心してくれ。そして、また、スカムキングを倒して来てもらいたい」
それともう一つと、アスは付け加える。
「奴は必ず先制攻撃を仕掛けてくる。その対策がなければ、逆に返り討ちに遭ってしまうだろう。気をつけてくれ」
最後にもう一度、猟兵達の顔を見つめて。
「勝利まであともう少しだ。また、朗報を届けてくれると信じている。気をつけて行ってきてくれ」
そういって、彼らを見送ったのであった。
柚葵チハヤ
どうも、柚木チハヤです。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「アースクライシス2019」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなりますので、よろしくお願いしますね。
というわけで、2回目のスカムキング打倒シナリオです!
また、華麗にやっつけてくださいませー!!
今回のプレイングボーナスは「敵のユーベルコードへの対処法を編みだす」です。
いつものように、スカムキングは必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります。ボーナスが入りますので、ぜひとも対処法を編み出してくださいね。
それでは、皆様からの熱いバトルプレイング、お待ちしています!!
第1章 ボス戦
『スカムキング』
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POW : キングアンドクイーン
自身の【体重60kg】を代償に、【体内から飛び出した破壊魔術師アシュリー】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【肉弾戦を挑むスカムキングとの連携攻撃】で戦う。
SPD : スーパートニックナイトメア
【アシュリーが禁断の呪文をかけ続ける】事で【近付くだけで敵を侵食する超汚染存在】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : ダスト・テリトリー
自身からレベルm半径内の無機物を【汚染物質】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:V-7
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ナギ・ヌドゥー
無限に甦るというなら無限に殺し続けるまでだ
最ももうアンタの命の底は見えているがな
【ドーピング・第六感・野生の勘】により知覚を研ぎ澄まし汚物物質の攻撃【見切り】拷問具ソウルトーチャーを形状変化させ盾として防ぐ【盾受け】直接触れたく無いんだ
拷問具に【オーラ防御】を纏わせれば大丈夫だろう
【毒耐性】があるから汚染毒物は緩和可能だ
反撃と行こうか
UC「禍ツ狂衝」発動
さっきは盾にして悪かったなソウルトーチャー、屍肉巨獣と化し存分に暴れろ!
そしてオレは殺戮衝動を全開放
無尽の欲望から増殖する魔獣の群れに溺れるがいい!
まだ戦うか?肥溜めの王よ
奴に接近する力があるならUC解除
この刃で直接斬り分ける【早業・2回攻撃】
「まーた来たのか、猟兵さんよぉ」
そう言いながら現れるのは、スカムキング。その腹には愛人のアシュリーの姿も見える。
「無限に甦るというなら、無限に殺し続けるまでだ。最も、もうアンタの命の底は見えているがな」
「何だと……」
ナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)の言葉にスカムキングは顔を顰め、ダスト・テリトリーでナギを攻撃していく。
「やはり来たか……くっ!!」
知覚を限界まで研ぎ澄まし、汚物物質の攻撃を見切り、そのまま拷問具ソウルトーチャーを形状変化させ、盾として防ぎ、何とか耐えきる。
「へえ、猟兵でも嫌なもんはあるんだな?」
「直接触れたく無いだけだ……」
ソウルトーチャーについた汚染物質を掃って。
「反撃と行こうか……魔が降りて闇より湧く……猟兵の檻から解き放たれよう」
禍ツ狂衝(マガツキョウショウ)を発動。ソウルトーチャーが獣へと姿を変える。
「さっきは盾にして悪かったなソウルトーチャー、屍肉巨獣と化し存分に暴れろ!」
労う様に獣を撫でて、スカムキングへと向かわせる。
「さあ、行け! 無尽の欲望から増殖する魔獣の群れに溺れるがいい!」
またナギは殺戮衝動を全開放し、次々と生み出した魔獣の群れを嗾け、スカムキングへと攻撃していく。
「……ぐぬぬ、やるじゃないか、猟兵さんよぉ」
恨みを込めた目で、スカムキングはナギを睨む。
「まだ戦うか? 肥溜めの王よ」
鋸の様な刃を持った鉈を持ち、直接切り付けようと飛び込んだが、しかし。
「舐めんな!!」
それを払いのけ、ナギを投げ飛ばしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
大豪傑・麗刃
ユーベルコード解禁までダッシュで逃げる。直線的だと挟まれそうなのでフェイントや存在感のある残像をばらまきながらなんとか時間稼ぎ。
その後
すごい筋肉くんにアマゾネスちゃんだっけ?
ラブ・キャナルだというだけあってキャナりあラブってるのだ。
んでUFOで逃走するの?勇壮に闘争の方がかっこいいのだ。
と。きみらがふたりがかりなので(プレイング連携発生してこっちも集団かもだけど)頭数を増やすのだ。
今までのわたしのネタを総合するに、やってくるのは。
かなりあらぶって勇壮に闘争するすごい筋肉のアマゾネス
ふたり(?)できみらの相手をするのだ。
なんでこうなったか?このユベコ作った人に聞いてほしいのだ。
わたしは二刀流。
ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との共闘歓迎
■心情
都市を汚染するとは許せないですわね。
ここでしっかりとスカムキングを倒しますわ。
■準備
有害物質の霧で喉を傷めない様に、湿らせたガーゼでマスクをして
目はゴーグルで守りますわ。
■先制攻撃対策
汚染物質を【見切り】や【ダッシュ】で避ける様にしますわね
もし汚染物質に触れても【毒耐性】で耐える様にして
自身の汚染された箇所は【医術】で消毒しておきますわ。
■行動
夕暮れ時に薔薇は踊り咲く(UC)で攻撃しますわ。
【ダッシュ】で私のUCの範囲内にスカムキングが入る様にし
【2回攻撃】で一気に攻めつつ、【マヒ攻撃】や【気絶攻撃】で
敵の動きを止めつつ戦いますわね。
倒れるナギを見下ろし、スカムキングはその気配に振り向いた。
そこには、二人の猟兵の姿があった。
「都市を汚染するとは許せないですわね。ここでしっかりとあなたを倒しますわ」
一人は、赤毛の気品をまとった少女、ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)。目元はゴーグルで覆い、口元には湿らしたガーゼのマスクを着けていた。
そして、もう一人は。
「また、懲りずにやってきたのだ」
にやりと笑みを浮かべる大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)だ。その手には二本の刀を手にしている。
「何度来ても何人来ても同じだってこと、教えてやる! さっさとテメエらも消え失せなっ!」
スーパートニックナイトメアで自身を強化すると、スカムキングはそのまま二人へと突撃。
「ちょっと予測と違いましたわね」
けれど、戦い方は問題ないはず。何度かダメージを受けてしまったが、どれも見切ったお陰で致命傷には至っていない。むしろ敵から接近してきてくれたのは好機とも言えた。
「さぁ、数多に咲き誇りなさい!」
2度、夕暮れ時に薔薇は踊り咲く(ローズ・ワルツ)を放ち、あたりにオレンジ色の薔薇の花びらが舞い散る。
「くうっ!! なんだこの薔薇はっ!!」
怯むスカムキングに。
「すごい筋肉くんにアマゾネスちゃんだっけ? ラブ・キャナルだというだけあってキャナりあラブってるのだ。んで、UFOで逃走するの? 勇壮に闘争の方がかっこいいのだ」
そう、麗刃は言い放ち、鬼殺し(ダブルミーニング)を発動。自身の駄洒落、言葉遊び、掛詞、語呂合せを代償に、具現化したものは。
「かなりあらぶって勇壮に闘争するすごい筋肉のアマゾネスなのだ!」
麗刃は二人掛かりで、スカムキングを切り刻んでいく。その間にローズも薔薇の花びらで援護していく。
「ぐおおおおお!! おのれ、猟兵めがっ!!」
スカムキングは、再度、ダスト・テリトリーを使って二人を攻撃し、自身はその間合いから抜け出したのだった。
大成功
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アリソン・リンドベルイ
【WIZ 侵略繁茂する葛蔓】
あと少しですからね…立ち止まっては、いられません…っ! 『空中浮遊』で飛び、酷い臭いは鼻に香水を吹きつけたハンカチをあてて。髪に咲くガーデニアの花の香りで腐臭を誤魔化しつつ進みます。
初手は取られてしまうのでしょうから、『オーラ防御、呪詛耐性』で空中へ退避。汚染物質の流れを、一度やり過ごせたら『侵略繁茂する葛蔓、生命力吸収、範囲攻撃、拠点防御、地形の利用』で、植物蔓の緑の壁を形成し、安全地帯を確保します。……超生命力の植物よ? 多少の汚濁なんて、分解して栄養にしちゃうんだから…っ! 緑の陣地は目立つでしょうから、『時間稼ぎ、おびき寄せ』で敵の攻撃を誘引、隙を作ります。
黒木・摩那
鼻が曲がるー。
このまま宇宙に逃がしたら、絶対に宇宙も汚しますね。
これは全宇宙の清潔度を守るためにも。ここで倒さねばなりません。
先制攻撃は【第六感】とスマートグラスのAIで対応します。
アシュリーがいるので、その影に回り込むことで【敵を盾にする】します。
問題の汚染は洗い流すべきでしょう。
UC【トリニティ・エンハンス】の【水の魔力】をルーンソードに付与します【属性攻撃】。
攻撃時には剣からの水撃で【なぎ払い】つつ、防御は剣を回転して水の膜を作ります。
あとは水圧でスカムキングを洗い流す&叩ききれるかどうか。
気合い入れます【気合】。
スカムキング達が戦っている場所から少し離れた場所で、二人の猟兵が降り立った。
「は、鼻が曲がるー」
そういう黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)に、隣にいたアリソン・リンドベルイ(貪婪なる植物相・f21599)は、そっと自分の頭から咲いている花を一輪摘むと。
「いります?」
「あ、ありがとうございます」
摩那はアリソンの差し出された花を受け取り、匂いを紛らわせる。
ちなみにアリソンは、鼻に香水を吹きつけたハンカチを当てていた。
と、視界が開ける。そこに目的のスカムキングが待ち受けていた。それだけではない、アシュリーも彼の傍にいた。
二人は気を引き締め。
「このまま宇宙に逃がしたら、絶対に宇宙も汚しますね。これは全宇宙の清潔度を守るためにも……ここで倒さねばなりません」
「ええ、あと少しですからね……立ち止まっては、いられません……っ!」
「またウルセエ奴らがやってきたのか? パッパと失せろよ、猟兵! 俺はお前らを倒して、さっさとココからおサラバしてぇんだよ!!」
ダストテリトリーを使って、二人を攻撃。アリソンはその翼でもって上空へ、摩那はアシュリーの影に隠れ。
「うぜえんだよっ!!」
「いやああ!!」
なんと、摩那はそのアシュリーを盾として使って見せた。先ほどの声は摩那のものではなく。
「なっ、アシュリー、だと!? 小癪な真似を!!」
怒りに燃えたスカムキングの攻撃を、トリニティ・エンハンスで水の属性を宿したルーンソードで回転、そのときに生じた水の膜で防御していく。それでもいくつかは摩那へと当たってしまっていたが。
「……なんの。この汚染を洗い流す為にも、あなたには倒れていただきます」
強化されたソードで摩那も切り付けていく。
その間にアリソンは、自らの力を発動させた。
「超生命力の植物よ? 多少の汚濁なんて、分解して栄養にしちゃうんだから……っ!」
侵略繁茂する葛蔓(エイリアンプラント・バイオニックインベンション)だ。汚染された地面を蔦に変えることで、その威力を削ごうという作戦だ。
「こっちは安全地帯よ。まだまだ……負けないんだからっ!」
蔦を絡ませ、スカムキングとアシュリーに攻撃を仕掛けていく。
「うるせえ、うるせえ、うるせえんだよ、猟兵っ!!」
もう一度、ダスト・テリトリーを発動して、蔦の半分を消滅させると、スカムキングは再び、二人へと汚染水を浴びせたのだった。
大成功
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トリテレイア・ゼロナイン
お二人の仲が宜しいのは騎士として微笑ましいのですが、HEを汚染しての愛の逃避行は許容できません
討たせて頂きます
(…この類の口上も6度目。先制対策も戦法のレパートリーも尽きてきました…)
●破壊工作で用意した閃光手榴弾で●目潰し
此方はセンサーでの熱源等での●情報収集で敵を把握
狙い定まらぬ破壊魔術を●見切って回避しつつ、キングの足元にワイヤーアンカーを射出し●ロープワークで絡ませ●怪力で転倒を誘発
すかさず戦場にUCの発振器を射出
防御重視のバリアでキングと私を閉じ込めクイーンと分断
電磁波で弱体化したキングに近接戦を敢行
●武器受け●盾受けで防御しつ速やかに攻撃
…騎士らしい戦法はもう看板ですのでご容赦を!
ナイ・デス
操作される汚染物質【第六感】で感じとり【見切る】ことで
【ダッシュジャンプ地形の利用念動力自身吹き飛ばし空中戦】と縦横無尽に動いて避け
受けるの【覚悟】して、前へ!
【かばう、激痛耐性】黒剣で受け、耐えて【勇気】止まらず、前へ!
捨て身の不意打ち【零距離範囲攻撃】『生命力吸収光』
今に生る、在る為の力を奪う【生命力吸収】周囲の汚染物質にスカムキングさんはもちろん
【鎧無視攻撃】光は、遮るものがあっても癒す光のように、スカムキングさんの体内にいるアシュリーさんからも、奪う
スカムキングさん、アシュリーさん
あなた達はもう、過去の存在、なのです
納得はできない、でしょうけれど
今は、今を生きるものの為
おやすみなさい
ヒルデガルト・アオスライセン
幾ら蘇っても結果は変わりません
先制攻撃の汚染物質を氷属性と拠点防御で対処
凍結した物体を浄化の刃で裂き、二度とゴミに利用出来ぬよう塵に還します
空中戦・残像で躱しながら牽制に聖水瓶、閃光瓶を投擲
悟られぬよう瓶の破裂と破片を利用して、地形に六芒星を描きます
陣の内部にスカムキングをおびき寄せ
破魔とオーラ防御で光の結界を生成して封鎖
汚れの王を燃料にして
エレメンタル・オードで火災旋風を喚び起こし、周辺の汚染共々焼き尽くします
音もなく、静かに現れたのは、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。
「お二人の仲が宜しいのは騎士として微笑ましいのですが、ヒーローズアースを汚染しての愛の逃避行は許容できません」
銀色の鎧が狙い澄ましたかのように煌めく。
「幾ら蘇っても結果は変わりません」
ヒルデガルト・アオスライセン(リベリアス・f15994)も、白銀の装甲を纏って、この場に降り立つ。
そして、最後に姿を見せたのは、ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
「……」
無言で静かにスカムキングを見据えている。
「次から次へと、邪魔なんだよっ!!」
スカムキングはアシュリーと連携を取りながら、泥のような汚染物質を猟兵達へとぶつけてきた。
「凍りなさい!」
ヒルデガルトは、迫る汚染物質を凍らせ、更に浄化の刃で塵へと帰す。
「いつまでもそれが効くとは思わないでください」
トリテレイアも、閃光手榴弾を放って、目つぶしを狙う。自身はセンサーでの熱源等での情報収集で敵の位置を把握し、狙い定まらぬ破壊魔術を見切って鮮やかに回避していく。
「受けるのは覚悟の上……!」
ナイも汚染物質の動きを見切り、床だけでなく壁や天井までも使って、縦横無尽に駆け抜けて避けていく。
スカムキングの攻撃が止んだその時を狙って、トリテレイアはスカムキングの足元にワイヤーアンカーを射出し、上手く絡ませ、その強力な腕力でもってスカムキングを転倒させる。
「うおおおっ!?」
すかさず戦場に攻勢電磁障壁発振器射出ユニット(バリアジェネレーターランチャー)の発振器を射出。
「いわゆる壁というものです」
防御重視のバリアでスカムキングと自身を閉じ込め、アシュリーと分断して見せる。更に電磁波で弱体化したスカムキングに近接戦を敢行。
「……討たせて頂きます!」
「ぐぬおおおお!! こんなんで負けてたまるかってんだっ!!」
強烈な一撃が炸裂したが、まだスカムキングは生きている。
「ならば、これです!」
聖水瓶、閃光瓶を投擲し、ヒルデガルトは牽制をかける。
「黙れ、猟兵っ!!」
飛び込んでくるスカムキングをヒルデガルトは、誘い込むようにある場所へと誘導していた。
「今っ!!」
「何っ!?」
地面に描いた六芒星が光り輝き、一瞬だけスカムキングを怯ませる。
「《進歩を止めた存在に待つのは緩やかな死のみ》」
スカムキングを燃料にして、ヒルデガルトは怜悧の眼(エレメンタル・オード)で火災旋風を喚び起こし、周辺の汚染共々焼き尽くしていく。
「があああああああ!! 猟兵め、許さねえ、絶対に許さねえっ!!」
炎によってボロボロになりながらも、まだスカムキングは怒りを露わにして、襲い掛かってくる。と、そのときだった。
「はああああああっ!!」
アシュリーもろども突っ込んでくるのは、ナイだった。
「さっさとくたばりやがれ、猟兵っ!!」
繰り出される拳を受け止めながらも、その歩みは止まらない。
「スカムキングさん、アシュリーさん。あなた達はもう、過去の存在、なのですっ! 納得はできない、でしょうけれど……」
殴られ、痣だらけになりながらも、ナイはアシュリーとスカムキングをそのまま零距離の範囲攻撃を仕掛けた。生命力吸収光だ。
途端に一直線に注がれる光が、スカムキングとアシュリーに一気に放たれる。
「ぐおおおお、まだ、こんな力を持ってたのか!?」
「嫌、嫌よ、死にたくないわ!!」
叫ぶ二人をしり目にナイは続ける。
「今は、今を生きるものの為……おやすみなさい」
光が一段と強くなり、彼らを覆いつくしていく。
……後に残ったのは、ゆっくりとその場にしゃがみ込むナイだけだった。
こうして、猟兵達の激しい戦いで、スカムキングを倒すことができた。
静けさを取り戻した地下で、戦いを終えた猟兵達は、傷ついた体を支えあいながら、ゆっくりとその場を後にしたのだった。
大成功
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