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供養塔を守るのは

#UDCアース

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#UDCアース


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 とある港町の海岸沿い。
 一人の男性が朝の散歩をしていると、一つの石碑が倒されていることに気が付いた。
「まったく、誰がこんなことを……。」
 と近づこうとすると、石碑の影に小さな生き物がいることに気が付く。
「……マグ……食べ……ない。」
 妙な声も聞こえる。
 不審に思いながら近づくと、その生き物たちはいっせいに飛び掛かってきた。
「「「マグロを食べる奴は、許さない!」」」
「うわあああああ!」
 小さいマグロは口々に叫びながら男性を追い払うと、空中に浮いたまま周囲を回遊し始めた。
 石碑からは相当な数のマグロたちが町へあふれ出した……。

「……と、そんな感じの事が起きているようです。」
 予知で見てしまったことを、かいつまんで説明したアト・タウィル。
「まず、この小さなマグロたちを退治しながら、石碑を元に戻すことを目標にしてください。
 皆さんの力なら、何かしらの攻撃を当てるだけで倒せるでしょうけども、とにかく数が多いです。
 相手はその小さな体での体当たりしかできないですが、油断しないでくださいね。」
 あ、ちなみに……と顔を曇らせて、
「小さなマグロたちは怨念のようなものなので、倒すと溶けるように消えます。
 残念ながら、食べることはできません。」
 まぁそれは置いておいて、説明を続けるアト。
「その石碑を中心に、同心円状にマグロたちは町に溢れています。
 UDC組織の働きで、町の住人達は避難しているので、人払いなどは考えなくても大丈夫です。
 ちなみに、避難した人の話として、倒れた石碑の近くで人影を見かけたというものがありました。」
 十分に注意して当たってくださいね?と言いつつ、ゲートを開くと目の前には小さなマグロの群れが見えた。


ヨグ
 マグロは美味しいですよね、ヨグです。
 町に溢れるマグロの群れをなんとかしてください、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『封神祠巡り』

POW   :    発生した怪物を倒す。歩き回って壊れた祠を探し、新しい祠を設置する。

SPD   :    発生した怪物を倒す。素早く壊れた祠を治す、或いは新しい祠を作り置きする。

WIZ   :    発生した怪物を倒す。周辺住民から祠の在り処を聞き込む。祠に魔除けを施す。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ゼン・ランドー
やれやれマグロが化けて出るとは…
郷では下魚の扱いでしたがこちらではずいぶんと人気のようですねぇ

しかし煮るも焼くも出来ないどころかシメれば消えるだけ
動き面白みもない体当たりとは見世物にすらなりませんよ
完全な事故物産ですねこれは…
せめてこちらの映画のワニ(鮫)のように頭を増やすとか
烏賊と合体でもしてみれば少しは面白かったのですが
このような二束三文にもならない仕事はさっさと終わらせてしまいましょう

供養塔から発生しているとのことならば
ブレイズフレイムで焼き魚を作りつつ魚群が濃い方へ向かいます
細かい位置調整は人に聞かずとも電子化されているでしょうから
端末で検索します

ヘイ!電臣 マグロ 供養塔 現在地


アリア・ヴェルフォード
「どうして…、そこに…そこにあるのにっ!食べれないだなんて…!そんなの…ないですよ…!なんでですか…!」

【WIZ】
と、そう嘆きながら小さなマグロを光属性の『混沌閃光』による魔法の槍で撃ち抜いていきます
そして持ち前の【コミュ力】と【情報収集】能力を用いて祠の在り処を教えてもらいましょう
祠にたどり着いたら魔除けを施しましょう

「これで解決!今日の晩御飯はネギトロ丼にしましょうか!」(フラグ


エール・アブス
え、マグロ?マグロ!?食べる食べる!……あ、食べれないんだ。そっかぁ……
【黒泥の触腕】で浮遊するマグロの群れに泥をぶっかけて、目つぶししちゃうよ。食べれないのならエラから泥を詰めて潰しちゃえばいいや。

【WIZ】主にやるのは聞き込みだね。マグロの群れを倒しに来たはいいけど、この街のことは全然知らないし、詳しい人に祠の場所を聞きたいな。技術のある人に祠を直してもらって、魔除けもしちゃおうね。



まずは供養塔の場所を聞こうと、住民の避難先である高台の体育館へ聞き込みに行った女の子二人組。
「ふーん、海岸沿いの道の横にあるんだね。」
「そうみたい。私も、見ればわかるって言われた。」
 エール・アブス(好奇心旺盛な泥人形・f07961)とアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)は、体育館から教えてもらった場所を見下ろしてみると……。
「うわ、わかりやすいわ……。」
「うん、本当だ。」
 海岸沿いの道から町の端までを、円状に覆っている小さなマグロの群れが見えた。
「とにかく端から行くしかなさそうだね。」

「やれやれマグロが化けて出るとは……。郷では下魚の扱いでしたが、こちらではずいぶんと人気のようですねぇ。」
 背の高い男が、指先から地獄の炎をまき散らして、小さなマグロたちを焼き払いながらつぶやいていた。
「しかし、煮るも焼くも出来ないどころかシメれば消えるだけ、動きも面白みもない体当たりとは、見世物にすらなりませんよ。」
 完全に事故物件ですね!と、鬱憤を晴らすかのように早口でまくしたてるゼン・ランドー(余燼・f05086)。
 七三分けの髪は乱れることなく、易々と退治されるマグロ達に手ごたえのなさも感じる。
 供養塔の場所はネットで簡単に調べられるだろう、と
「ヘイ!電臣 マグロ 供養塔 現在地!」
「このまま真っ直ぐだよ!」
「ほう、なかなか珍しい声で」
 言葉とともに、ゼンの体の右を光の槍が貫き、左をタール状の泥が通り過ぎた。
「な、何事です!?」
 振り返ると、光り輝く剣を構えたアリアと、腕から黒い泥を滴らせるエールがいた。
「加勢に来ました!」
「とっとと倒しちゃうよ!」
「おお、助かります!このような二束三文にもならない仕事は、さっさと終わらせてしまいましょう!」

 幾度か光の槍で小さなマグロを貫いたアリアは嘆いていた。
「どうして……。そこに……そこにあるのにっ!食べれないだなんて……!そんなの、ないですよ……!」
 光の槍でもゼンの炎でも、共通するのは熱で攻撃する、ということである。
 それなのに、マグロたちは攻撃が当たると、そのまま消えるだけ。
「焼いた匂いもしないなんて……!」
「ほんと、がっかり。」
 エールも露骨にがっかりしていた。
「せっかく食べられると思ったのに!」
 食べられないならこうだ!と、黒いタール状の泥をぶちまけ、泥まみれにしていた。
「エラに詰まらせて潰れちゃえ!」
「お嬢ちゃん、なかなかに残酷だが……今回は同意せざるをえないね。」
 ゼンも気持ちとしてはわかる。
 だからこそ、止めることもせずに自分も地獄の炎をまき散らして道を作っていた。
「全く、せめてこちらの映画のワニ(鮫)のように頭を増やすとか、烏賊と合体でもしてみれば、少しは面白かったのですが。」
「え?ワニ(鰐)って烏賊と合体するの!?」
 知らない知識にびっくりするエール。
「そうです、なかなか面白いモノですよ。蛸と合体したり、ロボットだったり……果てはワニが竜巻とともに飛んできますからね。」
 終わったら、一緒に見ましょうか?と誘うゼンに、
「……えーと、たぶんそれ、サメじゃ?」
「ああ、こちらではサメでしたね!」
 失敬失敬、とアリアのつっこみで気が付くゼン。
「サメなんだ!面白そう!」
「あ……うん、面白いよ、多分。」
 キラキラと楽しそうに言うエールへ、少し視線をそらしながらアリアは答えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ウイシア・ジンジャーエール
「マグロ? えっと、スマホ…、大きな赤身の魚なのね」
マグロが何か判っていません。周囲を見るに…きっと美味しいのね。
「これは事件解決後に挑まなければいけない案件ね」

●POW対抗
人払いが済んでいるので、オラトリオを生かして空中探索。
アイテム「スマホ」で「情報収集」、町情報を検索、「世界知識」から祠の位置を予測し「第六感」で探索します。

「朋弥さん、手伝ってください」
ユーベルコード【朋弥】使用。黒い狼と共に行動します。
朋弥さんは攻撃だけでなく、遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
戦闘時、私は「空中戦」、朋弥さんは地上から攻撃。
祠の設置は、一緒にやろう。朋弥さん、屋根の部分お願いね。


月守・咲凛
まーぐーろ、まーぐーろ、確か美味しいお魚らしいですよねー、せっかくなので帰りに食べて行きましょう。
既に帰り食いの気分になっていますが、お仕事はきちんと果たします。
「たしかこの石碑を直すのですよね?」
飛んで来たマグロは見切りで躱して肩のガトリングで撃ち抜きます。数が多いようなら、シマエナガ先輩に御足労願って、その辺の建物ごとビームでなぎ払います。シマエナガ先輩のサイズは、だいたい大トトロぐらいです。



「まーぐーろ、まーぐーろ、確か美味しいお魚らしいですよねー。」
 元気に歌うようにしてる月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)。
「マグロ? えっと、スマホ……。」
 マグロとは?と検索し始めるウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)。
「赤身のお魚なのね、ふむふむ。」
「せっかくなので、帰りに食べていきましょう!」
 もう食べて帰る気満々の月守に、
「ええ、そうしましょう。ですが、まずは事件を解決させないと、ですね。」
 そうして二人は、小さなマグロの群れの中へ飛び込んでいった。

 そうして魚群をかき分けて進む二人。
「……本当にこれ、美味しいの?」
 飛んでくる小さなマグロを肩のガトリングで撃ち落す月守に、
「さぁ?私も食べたことはないですからね。」
 不可視の獣に食べさせながら道を切り開くウイシアは答えていた。
「倒しても食べる部分が残らないのでは、朋弥さんのお腹も膨れませんね……。」
 見えない相棒である黒い狼をウイシアが気遣っていると、
「数が多いだけだし、一気に行くよ!シマエナガ先輩、お願いします!」
 そう月守が言うと、人の背丈よりも大きいシマエナガ先輩がどこからともなく飛んできた。
 近くに降り立つと先輩はピヨ!っと一声鳴き、口をカッ!っと開け、高出力のレーザーを放ち、薙ぎ払った。
「おお、これはなかなか壮観ですね。」
「ふっふーん、シマエナガ先輩はすごいでしょ!」
「ピヨピヨ! ピヨ!」
 あとには道が開けていた。
 海岸沿いの道一帯と近くの家が少し焦げていたが、ご愛敬である。
「あとはあの供養塔を直せば終わりですね。」
「そうだね!ありがとうね、シマエナガ先輩!」
 笑顔で労いの声をかけると、シマエナガ先輩は満足そうに飛び去って行った。

「さて、と。こんな感じでしょうかね。」
 近くで見てみれば、供養塔は横倒しに倒れていただけだった。
 ウイシアと朋弥さんで力を合わせ、さらに月守の武装のスラスターを駆使することで、立て直すのはそう難しいことではなかった。
「あ!見てみて!消えてくよ!」
 月守の声に周りを見渡すと、今まで周りを飛んでいた小さなマグロたちはすっかり消えていた。
「さて、これで問題は解決ですね。後はマグロを食べて帰りましょうか。」
 そうウイシアがいうと……、
「あなた達は、マグロを、食べてしまうんですか?」
「マグロが可愛そうではないのですか?」
「もっとマグロを愛するべきです。」
 口々にそんなことをつぶやきながら、泥人が物陰から現れた。
「……この子達も倒さないとダメ、でしょうね。」
「うん、そうだよね。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『泥人』

POW   :    痛いのはやめてくださいぃ…………
見えない【透明な体組織 】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD   :    悪いことはダメです!!
【空回る正義感 】【空回る責任感】【悪人の嘘を真に受けた純粋さ】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ   :    誰か助けて!!
戦闘用の、自身と同じ強さの【お友達 】と【ご近所さん】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ウイシア・ジンジャーエール
泥人形…。UDC組織の資料で見たけれど現物を見るのは初めて。
複数体なら、周囲に気を配りながら戦わなきゃ。
遮蔽物があるのは厄介。最初から「空中戦」で戦います。「オーラ防御」発動。

●POW対抗
見えない透明な体組織を放つ、ね。
空中で大きく動き回る私を狙うなら、視線は私を追うはずよね。
私を見上げる泥人形の視線を「第六感」で察知、アイテム「花の盾(ビームシールド」を起動。
左手のシールドで透明な体組織を弾き、即座に「カウンター」で攻撃!
「朋弥さん、手伝って!」
祠修繕の時から手伝ってもらっていた【朋弥】を召喚。
「その攻撃、基本は同じユーベルコードなのね」
あなたの体組織と、私の朋弥さん、どっちが強いか勝負ね!


月守・咲凛
「それはどうでもいいのでさっさとマグロを食べに行かせて下さい」
泥人達にビシッとチェーンソーを突きつけます。
何となく騙されて使われている感はあるのですけど、まあ敵みたいですし、あまり真面目には取り合いません。
……こちらに攻撃を向けさせる挑発的な意図もあるのですよ?本当ですよ?

空中戦を徹底、敵の攻撃は見切りや残像で回避します。
最初は様子見で、ガトリングやキャノン砲で蹴散らします。数の多さにだんだん本気になって来てミサイルやライフルも撃ち始め、最終的に巨大なビームサーベルでなぎ払います。



「それはどうでもいいので、さっさとマグロを食べに行かせて下さい!」
 ビシ!っとチェーンソーを構えて言い放つ月守に、
「マグロを食べてしまうなんて。」
「マグロ様がお怒りになられます。」
「もっとマグロにやさしくできないんですか?」
 などと涙目で反論してくる泥人達。
「……これは、話が通じそうにないわ。」
「それなら、これしかないですね!」
 ウイシアのあきらめに満ちた声に、肩のガトリングを起動しながら答える月守。
 二人はそのまま浮き上がり、泥人達の上を飛びながら攻撃に移る。

「マグロを食べようとする人なんて、こうです。」
 泥人たちは空に飛んだウイシアに、不可視の泥を投げつけてきた。
 とっさにビームシールドで弾くウイシア。
「あう!」
 その時、泥人の足が突然食いちぎられ、さらに引きずられていく。
「……あの泥と朋弥さん、基本的には同じモノなのね。」
 意識がウイシアに向いていた泥人に、不可視の黒い獣である朋弥さんが近づき、喰らいついていたのだった。
「助けて!たす、け……。」
 そのまま食い破られ、少しずつ体が消えていく泥人に、周りも成す術もなく慌てるだけだった。
「ひどい……あなたには人の心がないんですか!」
「あるわよ、あなた達を人だと思ってないだけで。」
 泣きながら訴えてくる泥人に冷たく言い放ち、さらに朋弥さんをけしかけるウイシア。
「まぁ、大したことはないかな。」

「なんでマグロの方を持つのか知らないですが、食べるのを邪魔するなら容赦はしません!」
 肩のガトリングを乱射しながら、スラスターで飛びつつ泥人達を撃つ月守。
「ひいい!」
「なんでですか!マグロ様に怒られますよ!」
 逃げ回りながら訴える泥人へ、
「さっきから、そのマグロ様ってなんなの!?」
 とキャノン砲を向けながら聞く月守。
「ひっ!ま、マグロ様はマグロ様です!私たちにマグロのすばらしさを教えてくれた方です!」
「ふーん、そういうのがいるんだ。」
 ありがとうね、という言葉とともに照準を外す月守に、ほっとする泥人。
 次の瞬間、光が走った。
「教えてくれて!」
 言葉が聞こえた時には、一つのビームサーベルと化した月守によって薙ぎ払われていた。
 鎧や武装全てを体と一体化させる大技である。
「最後まで油断しちゃダメですよ。」
 そう向き直る月守に、泥人達はただ逃げ回るしかできなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

エール・アブス
えっ、同族……?……ちょっとやだなぁ。空飛ぶマグロと対峙してたはずなのになんで湧きだしたんだろ。もしかしてマグロを祀っていた巫女さんたちとか?……どのみちあんまり乗り気になれないや。

【WIZ】分身を召喚できるみたいだし、それがでてきたところで【ちょっと危険な泥遊び】を発動させるよ。まるごとわたしと一緒になってもらおっかな。辺り一面にわたしの泥を浴びせて、混乱してるところをまとめて薙ぎ払うよ!


ゼン・ランドー
マグロ好きが過ぎて成仏出来なかった地縛霊でしょうか?

良いでしょうそちらでマグロを管理して頂けるなら
幾許かの手数料と引き換えに手を引いても……といった商談もできなさそうですね。

仕方ありません【冥銭魂縛術】でマグロ共を蘇らせ
盾にしたりぶつけたりしつつ黒剣で斬り結びましょう。

さあどうします?迂闊に攻撃するとマグロさんが傷つきますよ?
まあ、既に死んだ魚ですが

泥人も仕留めたら亡者として戦力に組み込んでいきましょう
六文銭はもったいないのでどちらにも使いたくないですねえ
見た目しか変わりませんし。

全く、あなた方には六文すら勿体無い



 供養塔の近くで凄惨な殺戮が行われている中、
「えっ、同族……?ちょっとやだなぁ。空飛ぶマグロと対峙してたはずなのになんで湧きだしたんだろ。」
「マグロ好きが過ぎて成仏出来なかった地縛霊……というわけでもないようですね。」
 冷静に現場を見ていたエールとゼン。
 そんな二人に気が付いた泥人達。
「あなた達も、マグロ様を狙って……!」
「だめです!マグロを食べてはいけません!」
「みんな出てきてください!」
 泥人達は、自身の分身を生み出してけしかけてきた。

「マグロを管理して頂けるなら、幾許かの手数料と引き換えに手を引いても……といった商談もできなさそうですね。」
 自身へ殴り掛かってきた泥人達を見ながらつぶやくゼン。
「言っても聞かなそうだし、みんな私と一緒にしてあげるよ!」
 真っ黒な泥を泥人達へぶちまけるエール。
「いやあ!目が痛いよう……」
「なにこれぇ……取れないよう」
 かかった泥人は、自身を侵食する泥にもだえ苦しんでいる。
「汚れて真っ黒ドロドロになっちゃえ!」
「ふふ、お嬢さんの攻撃はなかなか強烈だ。」
 と、そこへ運良く避けた泥人がゼンに殴り掛かってきた。
「これはこれは、あなたはこれを殴ろうとするので?」
「……っ!卑怯者!」
 ゼンが出したのは、道中にいた小さなマグロを蘇らせたモノ。
 それを間に浮かせ、その様に泥人はなんてことを!と抗議の声をあげている。
「弱点が解れば造作もないこと。」
 そのまま泥人へマグロを投げつけ、ひるんだ泥人を黒剣で貫いた。
「……うん、おじさんも人の事言えないと思うよ。」
 ジト目で言うエールに、
「ふふ、わかってるじゃないですか。でも、おじさんは傷つくからやめてほしいですね……。」
 お兄さんで手を打とう、と話す間に、先ほどの泥人を傷もそのままに蘇らせるゼン。
「……お兄さんの戦い方って、かなり残酷だよね。」
「ふふふ、仕事をこなすのに手段を選ぶ必要はありませんからね。」
 何より楽ですから、と蘇らせた泥人をけしかけるゼン。
「鬼!悪魔!」
「マグロ様、あのような暴虐を許していいのですか!」
 抗議の声も何のその、エールの黒い泥で動きの鈍っている泥人達を、容赦なく殴り倒す蘇生泥人。
「まぁでも、倒さないといけないから頑張るよ!」
 自身の分身でもある黒い泥の上はエールのテリトリー。
 まともに動けない泥人達に向け、さらに黒い泥を浴びせかけて、そのまま黒い泥に埋もれさせる。
「あと少しだね!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

六代目・松座衛門
「『泥人形』に『マグロ様』・・・。ますますUDC絡みだな!」

他の猟兵の戦闘を見て、本件への邪神(?)による干渉を確信しつつ、自身の戦闘用人形「暁闇」の操作に集中する。

「これで終わりだ。【角砕き】!」

敵から放たれる【透明な体組織】も、投げるモーションから射線を予測し、人形「暁闇」を【フェイント】を交えつつ回避。
反撃とばかりに、相手へ体当たりし、体勢を崩したところへとどめの右ストレートを放つUC【角砕き】を発動。

「もう守ってくれる人形はいないぞ!『マグロ様』ッ!」
周囲に動く泥人形がいないことを確認しつつ、この事件の発端となった現象へ問いかけます。
【POW】選択。アドリブ、連携歓迎



 他の猟兵たちの戦いを見て、確信を得たモノがいた。
「『泥人形』に『マグロ様』……。ますますUDC絡みだな!」
 操り人形の操作盤、それのヤドリガミである六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)。
 彼は自身の元の持ち主がこしらえた戦闘用人形『暁闇』を操り、泥人へ向けて動き出す。
「あ、あなたもマグロを!」
「ダメです!マグロ様を怒らせては!」
 残った泥人は2体。
 向かってくる人形へ、自身の体を構成する泥を投げつけるが、
「へ!その程度じゃ止められんぜ!」
 直線的な動きは読みやすい。
 真っ直ぐ泥人へ向かうように動かしていた人形を、当たる寸前にすぐ横へずらして躱す。
「叩き込む!一ノ型、角砕き!」
 そのまま高速の体当たり。
 片方の泥人をバラバラの泥に変え、その体を蹴るようにもう片方へ向かう。
「これで、終わりだ!」
 人形の右ストレートが泥人の顔を打ち抜き、ただの泥へと変えた。

 辺りを見渡せば、猟兵たち以外に動くものは居なくなっていた。
「もう守ってくれる人形はいないぞ!『マグロ様』ッ!」
 空に向かって言い放つ松座衛門。
 その声に答えるかのように、砕け散った泥人の体から黒い煙が上がり、それが空中の一点に集まり始める。
「ワレヲ、呼ビ覚マストハ……命知ラズモ居タモノダナ!」
 大地を揺らすほどの音量が響く。
 煙は集まり、一匹の巨大なマグロが現れた。
「サァ!まぐろヲ食ベル人間ニ、制裁ヲ与エテヤロウゾ!」
「け!やれるもんならやってみろってんだ!」
 人形を構え直し、松座衛門はマグロ様と対峙した。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『邪神マグロ』

POW   :    大地を穿てマグロ
単純で重い【突進 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    回遊魚の本気
【マグロ本気で泳ぎますモード 】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
WIZ   :    突撃する同胞達
レベル×5体の、小型の戦闘用【空を泳ぐマグロ 】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はフィーナ・ステラガーデンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

六代目・松座衛門
「やっとお出ましだな「マグロ様」!こいつは倒しても消えないかな?」
出現の仕方から、食べることは憚られると思うが、それでもマグロが食べれるかもしれないという望みを捨てきれない。

人形「暁闇」に多節棍「双爪丸」を装備し、4本腕の化け物に変化させて邪神マグロへの戦闘に臨む。【真の姿】

人形の【武器受け】と【フェイント】で他の猟兵へ無差別攻撃が行かないようにしつつ、相手の突進攻撃に対し、正面から交差するようにUC【疾風】を放つ。

「切り刻んでネギトロにしてやる!」
一定の攻撃動作を繰り出す【疾風】だが、刃物である「双爪丸」の鈎爪攻撃で敵の身を削ぐことに集中する。

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎。


ウイシア・ジンジャーエール
距離を取りつつ、同高度で浮遊しながらポツリと。
「ああ、有名な回遊魚ね。データで見たわ」
UDCアースを勉強中、見覚えのある魚だったと[世界知識]を思い出します。
マグロという単語ではすぐ浮かびませんでした。

●POW対抗
[空中戦]を継続。
敵の大きさから、防御ではなく回避すべきと判断。
マグロは回遊魚、進行方向に顔を向けるはずなので、顔の向きを常に注意する。
[視力][戦闘知識]でしっかり行動予測、[第六感]と[逃げ足]で攻撃回避。

敵の攻撃技、突進で地形が壊れる程なら、かなりのスピードでしょう。
回避した直後、振り向いて[早業]の[カウンター]で[全力魔法]を乗せた【朋弥】で攻撃!
「朋弥さん、手伝って!」



「やっとお出ましだな、マグロ様!こいつは倒しても消えないかな?」
 ふわふわと浮いている意外と大きいマグロ様を見て、松座衛門は自身の戦闘人形へ改造を施すことにした。
「フン、消エルノハ、貴様ノ方、ダ!」
 急に勢いをつけて突進してくるマグロ様。
「おっと、まだ準備できてねえって!」
 と避けながらも鈎爪付きの多節棍を人形に取り付ける。
 ズドン!
「……お、おう。」
 避けた先から重い音がしたので振り返ると、マグロ様がぶつかった地面は割れていた。
 避けられなかったら……?
「思った以上に洒落にならねえな!」
 軽口をたたきながらも、マグロ様と対峙する松座衛門。

「……ああ!あの有名な回遊魚ね。」
 マグロ様の泳ぐ姿を見て、空中で一人手を叩いて納得したウイシア。
「データで見たことあったわ、マグロって言葉だけじゃ思い浮かばなくて。」
 突進、もといマグロの泳ぎ方はデータとして知っている。
 頭を向けている方向へしか進めない。
 現に先ほどの突進の時も、完全に真っ直ぐにしか進んでいなかった。
「それなら、大したことはなさそうね。」

「オ主、何故まぐろヲ食オウトスル?」
「おう!そこにマグロがあるからじゃいけねえかい!?」
 ふわっと浮き上がるマグロ様。
「デハ、ワレハ、オ主ヲ食ベルト、シヨウ!」
 またも突進。
「けっ!切り刻んでネギトロにしてやる!」
 攻撃は重いが解りやすい。
 松座衛門は軽く身をかわし、マグロ様の軌道へ人形の通常腕と鈎爪付きの腕を突き出し、
「演目「疾風」!」
 元の人形師が編み出した演目の一つ、その高速で相手を切り刻む動きで、通り過ぎるマグロ様を刻む。
 ズン……。
「ク、小癪ナ……グアアア!」
 地面にぶつかったマグロ様の傷を、さらに切り広げるモノがいた。
「それでいいわ、朋弥さん。」
 軌道を予測し、マグロ様が落ちる場所へ見えざる黒い獣である朋弥さんを移動させていたウイシア。
「朋弥さん、そのまま食べつくして。」
「食ベルナ、ト、言ッテイル!」
「……?」
 マグロ様の言葉に不思議そうに首をかしげるウイシア。
「食べ物を食べる、そこにどういう問題がありますか?」
「本来、まぐろハ、食ベルコトハアッテモ、食ベラレルトイウコトハ、アッテハナランノダ!」
「ははーん、海の中ではそうだったってことか。」
 松座衛門は納得いった顔、そしてウイシアは、
「はぁ、現に人間には食べられていますよね?」
 と不思議そうな顔のまま……。
「まぁよくわからないので、そのまま朋弥さんは食べちゃってください。」
 終わったらマグロが食べたいので、と攻撃を続けさせた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

虻須・志郎
■連携アドリブ歓迎
マグロを食べる人間だぁ?
残念だな、もう辞めちまったよ!

蜘蛛が来た。

倒せば溶けて消えるなら、倒れる前に喰らえばいいんだろ?
内臓無限紡績兵装で巨大な地引網を形成、突進してきたら逆に絡め取って、
確実にその生命を喰らう。倒れるまで身を捨てて、その身を喰らう。

他にもご馳走に預かりたいってんなら、幾らでも手伝うぜ。
余りばたばたと騒ぐ様なら、アムネジアフラッシュで大人しくしてもらおうか。

大体な、正月早々ウン億円とか言われたら喰わない訳にはいかないだろう。
こっちは万年腹減らしなんだ、少しは我慢しろこの邪神マグロ!


エール・アブス
これが最後みたいだね。マグロの邪神……本当にデカいだけのマグロ、食べれたらどんなに美味しかったかな。

【WIZ】【黒油の触腕】を使うよ。点火して燃え上がるタールの塊を撒き散らして、小ちゃいマグロごと丸焼きにしてあげる!マグロを食うな?美味しいから食べるんだ!!



「マグロの邪神……本当にデカいだけのマグロ、食べれたらどんなに美味しかったかな。」
 なんだか齧られてるマグロ様を見ながら、エールはマグロの味に思いを寄せる。
「どういう味なんだろうなぁ……やっぱり食べたいな。」
「ダカラ!まぐろハ食ベル物デハナイ、ト言ッテイル!」
 思わずよだれを垂らしそうな顔でつぶやいているエールに、跳ね上がった勢いで宙に浮いたマグロ様が叫んだ。
「まぐろヲ食ベル人間ナド、滅ボシテクレル!」
「ほう、マグロを食べる人間だぁ?」
 エールは後ろから聞こえてきた声に振り返ると……。
「残念だな、もう辞めちまったよ!」
 半分以上が機械に置き換えられ、複数の腕を下げている様はまるで蜘蛛、そんな外見の男が立っていた。
 虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)はマグロ様を指さし、
「というわけで、人間じゃない俺が食べつくしてやるぜ!」
「わたしも!わたしも人間じゃないから食べる!」
 ブラックタールのエールも一緒に指さしながら言い放った。
「貴ッ様ラ!ドコマデモ、まぐろヲ食ベルと言ウノカ!」
 許サン!とマグロ様が叫ぶと、マグロ様の周囲に小さなマグロが大量に湧き出た。
「者ドモ!奴ラヲ潰セ!」
 その声とともに、小さなマグロたちは二人に突進してきた。

「小さいのは食いでがなさそうだなぁ、正月早々ウン億円とかのニュースで見た奴が喰いてえところだぜ。」
 虻須はそう言う間に、糸を生み出し編み上げる機械の腕で小さなマグロを捕まえる網を編み上げた。
「うん、そうなんだよね。すぐ消えちゃうから食べられないし。」
 エールは黒い油の腕を振り上げ、いつでも油をまき散らせる体勢をとる。
「なるほどな、じゃあ派手に燃やしてやれ!」
 突進してきた小さなマグロを、投網のように一気にまとめて掬い取る虻須。
「よーし、やっちゃうよ!」
 そこへ黒い油を撒き、さらに魔力で生み出した大量の炎の矢を浮かべるエール。
 炎の矢を一気に降り注がせると、マグロたちは一気に燃え上がり、そのまま煙となっていった。
「んー……なんだ、焼ける匂いもないのか。」
「うん、すっごく残念。」
「残念だな。」
「貴様ラ!残念トハナンダ!」
 マグロ様はその様子に、ひれをバタバタと動かしてだいぶ怒っている。
「残念なもんは残念だろ!」
「そーだそーだ!」
「ク、ワレヲ怒ラセタヨウダナ!」
 許サン!との声とともに、マグロ様は今までの速度を明らかに超えるスピードで、空中を泳ぎ始めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ウルフシャ・オーゲツ
「マグロは泳ぐのをやめたら死んでしまうらしいのう」
「ウチも食べるのをやめたら死んでしまうじゃろう」
 と、持ち込んだお肉をもぐもぐしながらマグロに向かおう。うん、UDCアースのお肉は上等なものが多くて素敵じゃな!
「マグロよ、キミがウチを食うというならそれもありじゃろう。」
「しかし、キミがウチをひとかじりする間に、ウチはキミを丸呑みしよう」
「どうじゃ、見事な等価交換じゃろう?」
「乙女の柔肌はそんな安くないんじゃ!」
「交渉決裂じゃなあ、ならば、ウチの箸で叩きまくってタタキにしてやろう!」

……なに?
タタキはそう作るものではない?

アドリブはなんでも大丈夫じゃ!



「マグロは泳ぐのをやめたら死んでしまうらしいのう。」
 その声にマグロ様は体を向ける。
「ソノ通リダ!」
「ウチも食べるのをやめたら死んでしまうじゃろう。」
 マグロ様の目には、手に持った美味しそうなお肉をもぐもぐと食べながら自分を見る、スタイルのいい女の子が映った。
 ウルフシャ・オーゲツ(ヤドリガミのフードファイター・f00046)は食べ終わった骨を放り捨て、
「そういうわけじゃ、キミもうちのお腹に収まるとちょうどいいと思うじゃ!」
「ドウイウ、ワケダ!」
 怒気のこもった声とともに、マグロ様は大口を開け、ウルフシャへ体当たり。
 そこをひょいと避け、
「マグロよ!キミがウチを食うというなら、それもありじゃろう。」
「喰ワヌワ!」
 ウルフシャは飛んで行ったマグロ様へ向き、大きな箸を両手に持ちながら、
「おや?大口を開けてきたものじゃから、てっきり。」
「人間ナド、喰ッテ旨イモノデハナイ!」
 向き直り、言い放つマグロ様。
「なんじゃ、うちの柔らかいお肉とキミの体全部で等価交換、といこうと思ったのじゃがのう。」
 ぷるん、と胸……と、少しのお腹を揺らしながら言うウルフシャ。
「ワレハ、モット絞マッタ魚ノ方ガ好ミダ!」
「なんじゃとー!」
 またも体当たりを仕掛けるマグロ様に、向けられる2本の箸。
 天野川と流星と名付けられた2本を手に、ウルフシャはマグロ様の横をすり抜け様に、ひたすらに横から叩き続けた。
 先ほどまで食べていた肉から得たエネルギーを乗せ、全身の筋肉を活性化したウルフシャの力は凄まじく、マグロ様は横倒しに倒れながら地面を滑っていった。
「ふん、タタキになるがよいわ!」
「タ、タタキハ、ソウヤッテ作ル、モノデハナイゾ!」
 マグロ様からの抗議の声に、
「そうじゃったかのう?まぁ良いわ、キミを倒して食べるのは変わらないのじゃ!」
「喰ワセル訳ニハイカヌ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛
「食べるな、という事は……。あなたは食べられる、という事です……ね?」
SPDで戦闘。敵の攻撃は見切りと残像とUCで回避します。
なぎ払い7、鎧無視攻撃5、念動力6、一斉発射11、空中戦30、見切り5、視力1、カウンター1、残像10
2刀ビームチェーンソーと遠隔チェーンソー群を同時起動、鎧無視攻撃のなぎ払いチェーンソーで空中から斬りかかりながら更にブレードガーディアンで切り刻みます。
「ブレードガーディアン、逃しちゃダメですよー!」
敵がユーベルコードを発動したらブレードガーディアンを少し離れた所に展開、動き回らせて勝手にズタズタになってもらいましょう。


六代目・松座衛門
「海では怖いもの知らずだったてことか。」
暴れ続ける邪神マグロに対し、引き続き【真の姿】の人形で戦闘継続。
人形内蔵の大型銃「玲瓏」で【援護射撃】し、人形へ気を引きつけるように努める。

「だけど、ここは海じゃないし、もっと恐ろしいものがいるぞ!」
相手の攻撃を【フェイント】で回避し、動きが止まったところに横からUC【角砕き】の体当たりから【破魔】の力を纏った右ストレートの連続攻撃を放つ。

「もう一度、狩られて、美味しく食べられろ! マグロのオブリビオン!」

【POW】選択。アドリブ、連携歓迎



「海では怖いもの知らずだったてことか!」
 松座衛門はマグロ様へ、自身の人形に内蔵された銃で狙いを付ける。
「ワレラヲ脅カスモノナド、存在セヌ!我ラヲ食ベル、人間ガ存在シナケレバナ!」
「っておめえ、それって井の中の蛙って言うあれじゃ……。」
 思ったより世間の狭い神様だな、と拍子抜けしていると、
「自分を食べるな、という事は……。」
 じゅるり……と舌なめずりが聞こえそうな声が、空から響く。
「あなたは食べられる、という事です……ね?」
 月守はこの大きなマグロが食べられるという期待から、恍惚の笑みを浮かべながらマグロ様を見ていた。
「ク……貴様ラニ、喰ワレル訳ニハイカヌ!」
「おっと、また体当たりか!芸がねぇ」
 松座衛門が言い終わらぬうちに、月守へ突進するマグロ様。
「嬢ちゃんあぶねえ!」
「……ふふふ、どんな味なのかなぁ?」
 牽制で銃を放つ松座衛門のすぐ横から聞こえる、月守の声。
 振り向くと、先ほどまで宙を浮いていた少女は、マグロ様を上回るスピードで移動していた。
「……いつの間に。」
「え?ついさっきだよ!」
 まさに、空から落ちる雨粒ですら避けられそうなほどの月守の動きである。
「貴様ラ!チョコマカト避ケオッテカラニ!」
 空中に一体放置されたマグロ様、すでに理性が限界にきていた。
「コウナレバ、追イツケルマデ泳グノミ!」
 そのまま体を震わせるマグロ様。
「なんかヤベえ雰囲気だぜ。」
「えー?そうかな、避ければ大丈夫だよ!」
 と言葉を交わしていると、二人の横を風が通り抜けた。
 月守の横に浮いていた回転する刃であるブレードユニット、それをかすめるようにマグロ様が飛び去っていった。
「いやまて!なんだあの速度!」
「あ、でも……。」
 体当たりを避けるために伏せて話をしている二人を無視して、執拗に空中を動き回るブレードユニットに向かうマグロ様。
 掠るたびに皮がズタズタになるのもお構いなしである。
「動いてるものしか見えてないよ!」
「そうか、よし!」
 いつでも起き上がれるよう体勢を変えた松座衛門。
「合図をしたら、あれを地面に落としてくれ!」
「りょーかい!」
 マグロ様がまた通り過ぎ……、
「今だ!」
 次の突進、月守が地面へ向けて落としたブレードユニットを追い、地面に腹を擦り速度が少し落ちたところへ、高速の体当たりを仕掛ける松座衛門。
「角砕きじゃあ!」
 喰らえい!と続けて放たれる右ストレート。
「グアアアアアア!」
 自身の速度と人形に殴られた勢いで地面を滑るマグロ様。
 満身創痍という言葉がこれほど似合うものはないほど、ボロボロの姿でふらふらと浮き上がる。
「あと少しってところか」
「グ……喰ワレテ、タマルカ!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

虻須・志郎
喰われて、堪るか……つまり
喰われる覚悟は出来た訳だ、同類

四肢が肥大化、赤い四ツ目の複眼に
黒く膨れ上がる暴力が邪神を喰らわんと迫る

くるりくるりと首を垂らして蜘蛛が周囲を見渡す
邪魔が無いなら一網打尽
放たれた無限の糸が邪神を縛り尽くす
その腕は大顎
咀嚼は無くとも魂ごと肉体を喰らい尽す
その脚は大鉈
切らずとも豪速で断ち尽くす

命は感謝して頂く物、その魂に敬意を表して
そういうのを雑に扱われたらそりゃあ怒るよな
だがアンタも他の生命を喰らってただろう
だから諦めろ……って訳じゃないけどよ
これで締めだ、跡形も無くしてやるさ

ご馳走様でし、た!
ダメージなんか気にしてられるか
最後に捨て身で渾身のボディブローと、感謝の言葉を


アレクシア・アークライト
 空を泳ぐマグロを見て、思う。
「えっと、ここ……キマイラフューチャーじゃないわよね?」

 マグロが怒る理由を知って、思う。
「ダークセイヴァーのヴァンパイアから見た私達って、あんな感じなのかも」

 閑話休題。

 邪神は邪神。速やかに骸の海にお帰り願う。
「ね、知ってる? 貴方が暴れれば暴れるほど、この世界が滅亡に近づくってこと」
「私達だけじゃない。今、海に生きているマグロ達も、みんな死ぬかもしれないのよ?」
(精神攻撃は基本)

・死を明確に意識させるため、念動力にシャチの幻覚を被せ、ガブリとやる。

「さようなら。これからは、みんなもっと感謝して食べるようになると思うわ」
「ま、私はカツオの方が好きだけど」



「えっと、ここ……キマイラフューチャーじゃないわよね?」
 空にマグロが浮いている、しかもそれが喋っている。
 それだけを見るなら、確かに言葉通りの世界だと思うだろう。
 だが、そうつぶやいたアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)に対し、
「残念ながら、ここはUDCアースだ。」
 虻須は簡単に答えた。
「ワレヲ、喰ラオウトスル人間ニ、死ヲ!」
 また体当たりの構えのマグロ様。
「……つまり、あのマグロは食べられたくない、ってこと?」
「そのようだな。」
 ふぅん……、と考えてアレクシアが出した答えは、
「ダークセイヴァーのヴァンパイアから見た私達って、あんな感じなのかもね。」
「あー、無駄に逆らってくる食い物って意味じゃそうかも、な!」
 返す言葉とともに、虻須はさらに武装を展開する。
 四肢はさらに巨大化、襲い来るマグロを文字通り喰らいつくすための体に変わっていく。
「じゃあ私は、」
 援護といきますか。
 その言葉が聞こえたと思うと、アレクシアの姿がマグロ様の視界から完全に消えた。
「ヌゥ?一人ハドコヘ行ッタ?」
「ここよ。」
 マグロ様は言葉に反応して、虻須へ向き直る。
 マグロ様はアレクシアに向かって言葉を放つ。
「ソコカ!」
「ね、知ってる? 貴方が暴れれば暴れるほど、この世界が滅亡に近づくってこと。」
 アレクシアはマグロ様に幻覚を見せ、虻須をアレクシアであると認識させていた。
「ソレガ、ワレト関係ガアルノカ!?」
「私達だけじゃない。今、海に生きているマグロ達も、みんな死ぬかもしれないのよ?」
 言葉に幻覚を乗せ、虻須の武装展開の時間を稼ぐ。
「貴様ノ言葉ハ、信用ナラン!マズハ貴様カラ倒シテクレル!」
「……よし、いつでも来いよ!喰われる覚悟は出来たならな!」
 虻須は武装から大量の糸を吐き出し、正面から絡めとる構え。
 突進してくるマグロ様。
 マグロ様の視界にいたアレクシアが、突如シャチに変わった。
「ナ、ナニ!?」
「喰らいつくしてやるぜ!」
 勢いのまま虻須の広げる糸へ飛び込むマグロ様。
 さらに、マグロ様を受け止めた腕と脚の武装で絡めとり、切り裂いていく。
 その痛みが、幻覚をさらに強化する。
 シャチに喰われる、という幻覚を。
「グアアアアアア!」
「ご馳走様でし、た!」
 最後に虻須の振り上げた腕が降ろされ、マグロ様の頭が体から離れて飛んだ。
 それを最期に、マグロ様の体がさらさらと塵に変わっていく……。

「さようなら。これからは、みんなもっと感謝して食べるようになると思うわ。」
「って、結局喰えないのかよ!?」
 良いことを言って終えようとしているアレクシアの隣で、崩れて消えたマグロの体を見て叫ぶ虻須。
「まぁいいじゃない。どうせぐちゃぐちゃで、食べられたもんじゃないでしょ?」
「まーな……まぁいいや、じゃあみんなでここの料理屋で食って帰ろうぜ!」
「ふふ、それじゃあご一緒しようかな。」
 と、まずは避難してる方々へ報告へ行く途中、アレクシアはぽつりとつぶやいた。
「……ま、私はカツオの方が好きだけど。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月25日
宿敵 『邪神マグロ』 を撃破!


挿絵イラスト