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アースクライシス2019⑫~わるいカエル神殿

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #センターオブジアース

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「ん、ふふ~ん♪てってて~♪」
 少女が上機嫌で巨大な石柱を削っている。
 手には金鎚と鑿を構え、力仕事などに合わないゆったりとしたドレスに身を包み。
 少女は懸命に作業を進める。

「できた~!カエルさん~♪」
 自身の身長より大きな『げいじゅつひん』を前に、少女は満足そうに微笑む。
 子供の手で造られた粗削りなカエルの像。
 歪なカエルの目に不気味な光が宿り、古き泉は神の力を失っていった――。


「みんなタイヘンよ!タイヘンったらタイヘンよ!」
 今日もグリモアベースでフェアリーのグリモア傭兵、ネミ・ミミーニーズ(f00595)が騒いでいた。そりゃーもーペットの大きなカエルをべしべし叩きながら大暴れしていた。

 現在、ヒーローズアースの世界ではオブリビオン・フォーミュラ『クライング・ジェネシス』との戦争状態となっている。
 その戦線の1つ、古き神々が住まう『センターオブジアース』。
 数々の戦いを経て、猟兵たちはこの地下世界までやってきた。

「で、このセンターオブジアースには神様を祀る神殿があったわけなんだけど、これがオブリビオンに占拠されてるのよ!」
 数々の神殿のうち、これから向かってもらうことになる神殿の状況を説明する。

 元々は水の女神が祀られていたという神殿。およそ30メートル四方の泉を囲むよう、石畳や石柱、そして祭壇が設置されていた。
 現在神殿は破壊され、オブリビオン『創造物ブーゲンビリア』によって、お手製のカエル像が泉の周りにいくつも並べられているという。
「敵はなんか見た目女の子っぽいけどカエルが大好きらしいわ!よりにもよってカエルよカエル!邪悪な両生類よ!」
 カエルの頭を叩くネミの手に力がこもる。
 オブリビオンたちは神々の神殿をオブリビオン神殿へと造り替え、その神殿から巨大なエネルギーを得ているのだという。
 『オブリビオン神殿』ことカエル像を破壊し、『神の神殿』の力を取り戻すのが今回の作戦となる。

「カエルの像は武器なりユーベルコードなりで攻撃すればすぐ壊せると思うわ」
 ただ、数が多い。
 女神の泉だった場所を囲むよう、いくつもの石のカエル像が造られている。
 カエル像の力で強化されているオブリビオンの攻撃を凌ぎつつ、手早く破壊して回ってほしい。
「あと神様の力を取り戻させたりするのも有効なんですって」
 泉にそれっぽい物を投げ込むと何か反応があるかもしれない。

「そういうわけよ!悪を滅ぼすのよ!」
 ネミは一際大きくカエルの頭を叩いて、猟兵たちを送り出した。


背腹かえる
●ご注意
 戦争中につきシナリオ本数重視モード。
 今回はクリアに必要な🔵分まで達した時点で受付を終了予定です。
 プレイング多数の場合は先着順にて。ご了承ください。

●このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「アースクライシス2019」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●ご挨拶
 背腹かえるです。よろしくお願いします。

 戦争シナリオ、ボス戦フラグメント1つで完結。
 相手は『創造物ブーゲンビリア』となります。
 今回は「敵のパワー供給源を断つ」ことでプレイングボーナスが入り、有利となります。
(パワー供給源が健在な限り、敵が強化されています。ご注意ください)

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『創造物ブーゲンビリア』

POW   :    蛙さんが大好きです!
自身の身長の2倍の【大好きな蛙のぬいぐるみ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    こ、こっちに来ないでください!
【平手】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    これでどうですかっ!
【手に刻まれた呪紋】を向けた対象に、【熱を帯びた光線】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラモート・レーパー
「カエル可愛いのに。カエルの中には狩に使える子もいるのに」
 敵であるなら狩るけどね。
 UCで雷雨降らしていくよ。生体電気ってカエル使ってたよね?
 雷落ちて壊れたものを泉に放り込んでいくよ。見た目は幼女だけど羅刹だから【怪力】だよ。いっぱい放り込めるはず



 力づくのリニューアル作業を終え、ブーゲンビリアが一息つく。
「出来た。私とカエルさんの愛の巣」
 ふふふ、ふふふふ。
 いったい何を想像しているのか、一人でにやけ続けている。

 そんなところに、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)がやってくる。
「カエル可愛いのに。カエルの中には狩に使える子もいるのに」
「む!?新手のカエルさん好き?いや猟兵!」
 見た目は同程度に見える年齢のラモートに一瞬気を許すブーゲンビリアだったが、相手が猟兵とわかるなり身構える。
「私のカエルさん神殿に何の用!?」
「用も何も、敵であるなら狩るけどね」
 そう宣言するなり。ラモートは片手を天にかざし、カエルさん神殿に雷雨を叩き込む。

「きゃー!?何てことするのよ!大丈夫!?カエルさん大丈夫!?」
 突然の雷で台座から落下したカエル像を心配するブーゲンビリア。
 少女の心配を余所に、ラモートの手によって雷を纏ったカエル像が女神の泉に投げ込まれる。
 水の音と共に水面に雷が広がる。
 変化は一瞬であったが、泉から不思議な力が沸き起こるのが感じられた。

「……うむ」
 ラモートは満足そうに頷くと。砕けたカエル像に台座に石畳にと、手あたり次第に泉に投げ込んでいく。
 幼女の姿をした災害は、カエル神殿が不毛の大地へと成り果てるまで徹底的に暴れ続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大豪傑・麗刃
泉にそれっぽいものを投げ込むと、か。
そういえば昔の偉い人(サムライエンパイア基準だと昔じゃない気もするが)がこう言ったらしいのだ。

古池や 蛙飛び込む 水の音

これはつまりカエルの像を泉に投げ込めば神様の力が戻ることを暗示していたのだよ!!
(ナ ナンダッテー)

そんなわけでパワーアップしている敵から適度に逃げ回りながらカエル像を泉の中に叩き込みまくると。
カエル像は壊れるし、神様はパワーアップするし、これこそまさに伊勢佐木二丁目というやつなのだ!

敵が強いうちは、わたしのネタワールドに引き込むことで敵が弱体化して回避しやすくなればいいなあ。
神様の力強くなって敵が適度に弱体化したあたりで反撃あとは流れで。


ウィーリィ・チゥシャン
水の女神様か。確かに料理にいい水は大切だもんな。
っと、料理の話じゃないんだっけ。
カエルに罪はないけど、人様(神様?)の神殿を勝手に改造するのはよくないぜ!

開幕ダッシュでボスに突っ込み、奴の攻撃を鉄鍋の【盾受け】で凌いだり【フェイント】で回避しながら大包丁の【二回攻撃】でダメージを与えていく。
けど、俺はあくまで陽動。
本命は周囲のカエル像全てを目標に放たれた【飢龍炎牙】。
奴の注意が俺に向いている間に周囲のカエル像を破壊し、奴を弱体化させる。
そして泉に水を綺麗にすると言われている竹炭を投げ込み、水の女神の力を取り戻す。
その力を借りて水の【属性攻撃】を付与した大包丁で【二回攻撃】を叩き込む!



「古池や 蛙飛び込む 水の音」
 既に始まっている惨状を目にしつつ、うんうんと頷くのは大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)。
「サムライエンパイアの言い伝え通り、カエルの像を泉に投げ込めば神様の力が戻るとみて間違いない!!」
「ナ、ナンダッテー!?」
 泉に投げ込むつもりだった竹炭を手に、ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)が叫ぶ。
「冷静になろう、ウィーリィ君。あれだけの大きさの泉だ。小さな炭を1つ入れたところで女神様は満足してくれないだろう」
 麗刃は神殿の周りにある木々を指さし。
「ユーベルコードを使いなさい」
「なるほど、俺の炎で炭をたくさん作って投げ込めば――、っておい!」
 危うく納得しかけるウィーリィ。
「……、今は戦闘中で女神様も忙しいだろ。水を綺麗にするなら全部終わってから。ついでに料理もするといいのだ」
 きちんとフォローもしておく麗刃。
「そう……かな?」
 一旦竹炭を仕舞い、武器を構えるウィーリィ。

「よし、そうと決まれば」
 大包丁と鉄鍋を手に、ブーゲンビリアへと突撃するウィーリィ。
「カエルに罪はないけど、人様?の神殿を勝手に改造するのはよくないぜ!」
「ま、また猟兵!カエルさん!私を助けて!」
 少女の呼びかけに応え、巨大なカエルのぬいぐるみが現れる。
「たあ!」
 如何なる食材をも斬り裂く刃を、柔らかな綿の感触が受け止める。
「こいつ!?」
「大丈夫だ!そのままいけ!そいつはどうせその場でひっくり『カエル』!!」

「え?」
「え?」
 麗刃以外の全員の動きが止まる。
「今なのだ!」
 麗刃の渾身の一撃、のようなものを受けて巨大なカエルがぐらつく。

「ハッ!?喰らい尽くせ、炎の顎!」
 少し遅れて、ウィーリィの炎が周囲のカエルたちに襲い掛かる。
 石の台座が弾け、カエル像が転がる。
「はぁぁぁぁぁ!」
 すかさず、麗刃は転がる像を気合で泉まで吹き飛ばす。
 焼けた石が水に浸かる、独特の水の音が響く。
 想像していた水の音とだいぶ違うけれど、神様も喜んでくれている気がする。
「カエル像は壊れるし、神様はパワーアップするし、これこそまさに伊勢佐木二丁目というやつなのだ!」
 ……、……。

 一方、巨大なカエルとやり合うウィーリィは水際まで追い詰められていた。
「さあカエルさん!あのナマイキなのを踏みつぶしてやって!」
 少女の応援で勢いづくぬいぐるみ。
 その時ふと、ウィーリィの耳に誰かの声が届いた気がした。
 不思議な力の押され、ウィーリィは敵へと突撃する。
 振り下ろされる巨大な腕を、足元を潜り抜ける。
「ここだ!」
 無防備なぬいぐるみの背中に【飢龍炎牙】を叩き込む。
 紅蓮の炎に押され、逃げ場を失ったぬいぐるみが泉へと落下する。

 巨大なぬいぐるみが沈んだ反動で、泉の水が溢れた。
 その光景に、ブーゲンビリアが声にならない悲鳴を上げている。
「おお、神様も喜んでいるようなのだ」
「そう……かな?」
 ウィーリィは溢れてきた水を味見して、首を傾げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
美幼女の平手打ち、我々の業界ではご褒美よ♡なお、非戦闘行動に没頭してる私には攻撃は遮断されるので、割とマジでご褒美です。
具現化した妄想世界で「オブリビオン神殿」を侵食(ハッキング)上書きすることで破壊するわ。非戦闘行動、非戦闘行動。
いやー、私を邪魔しようとするビリアちゃんが可愛すぎるので思わず抱き締めて濃厚なキスをしちゃうわ♡なお、行為に没頭してる私は快楽と精力を貪りますが、これは捕食行為なので非戦闘行動です。
で、具現化した妄想世界で作り出した寄生触手をビリアちゃんに寄生させてー、秘密のダンスでたっぷりと御奉仕して女の子では味わえない快楽を教えてあげる♡
えっちなのうみそおいしいです☆


久遠・翔
手早く素早く片づけますか


見つからないように目立たない・迷彩・地形の利用・忍び足で隠れながらカエルの像を手早く静かに壊していきます
泉の神に捧げる物はわからないのでUCで祈祷を捧げ拙くはありますが舞を披露します

ただこれだけしていると流石に気づかれると思うので、その後は敵の攻撃を回避しつつ石像の破壊を優先的に行い、ブーゲンビリアは攻撃せずに回避専念します

見た目から攻撃しずらいのもあります…可愛い子がこんな事しちゃダメっすよ!(UCがまだ発動して相手を魅了して)

淫紋が熱い…
と、言うか…発動しているって事は誰か魅了して無効化してたり活性化させたりしているんっすか…?
まさか女神様ってオチじゃないっすよね?



 他の猟兵たちの破壊活動から少し離れた場所。
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)と久遠・翔(性別迷子・f00042)が何やらガサゴソと準備をしていた。
「えーと、もう一度確認なんですけど。俺が女神様に祈祷の舞をしている間にアリスさんがオブリビオン神殿をハッキングするってことでいいんですよね?」
 不安そうに尋ねる翔。
「そうよ。可愛いビリアちゃんのえっちなのうみそをおいしくいただくのよ」
 危険な非戦闘行為を胸に、妖しい笑みを浮かべるアリス。
 翔は震えてた。
 自分は手頃なところで切り上げて、カエル像は物理的に破壊することにしよう、そうしよう。

 翔は祈祷の舞によって、アリスは不可思議な妄想の力で。
 女神の神殿の精神世界へと入り込む。
 そこには、女神と思われる神秘的な女性がいた。
 女神の身体を覆う薄い衣は、水ともカエルの粘液とも分からぬ液体で濡れ――、あまり詳しく表現しない方がいいような状態になっていた。
 意識がないのか、女神はうつ伏せに倒れたまま動かない。
 倒れた女神の上に、1人の少女が腰かけている。

「猟兵!?何でこんなところまで!?」
 精神世界に入り込まれたことで動揺するブーゲンビリア。
「ビリアちゃーん!」
 間髪入れずにアリスはビリアちゃんに飛びつく。
「キャー!?」
 鋭い悲鳴と共に変態淑女を叩き落す。
「ああ、震えるビリアちゃんのおててがご褒美♡」
 叩き落されたはずのアリスはすぐさま起き上がる。
「いやー、やっぱりビリアちゃんが可愛すぎるわ♡」
「やだ!来ないで!コッチ来ないでください!」

 関わっちゃいけない相手だ。ビリアちゃんの本能がそう告げている。
 逃げた。必死に逃げた。逃げる少女の足に何かが引っかかった。
「ヒッ!?」
 振り返ると、触手を引き連れた悪魔がいた。
「ビリアちゃん……、アリスと遊びましょ♡」
「~~!?!?」

「さてと……」
 オブリビオンの方はどうにかなったようなので。
 女の子を攻撃せずに済んだことに安堵する翔。
「女神様、大丈夫ですか?」
 翔は倒れている女性に声をかける。が、返事はない。
 倒れた女性を囲むよう、数匹のカエルがいることがわかる。
「これは……」
 結界のようなものなのだろう。
 カエルをつついてみるも、微動だにしない。精神世界からでは干渉できないようだ。
 解除には、一度現実の方へ戻る必要がある。

 それにしても、濡れた衣にカエル。
 苦しそうな表情で倒れる女神様。
 なんかちょっと――。
 いや、考えないようにしよう。
 捧げられる物とか持っていないですけど、自分の上着をかけておけば大丈夫ですよね!?

 1人、現実に戻ってきた翔はカエル像を破壊するために武器を構える。
 それにしても……、淫紋が熱い……。
 アリスはまだ帰ってきていない。向こうでは何が起こっているのだろう?
 それにさっきの女神様は――。

 いろいろ考えて首を振る翔。
「今はとにかく、このカエル像を破壊しよう!」 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

日向・史奈
まずは敵に攻撃するよりもオブリビオン神殿を破壊することを優先
…池にコインでも投げ込んでみましょうか?
何も反応がなければ範囲攻撃の竜巻の魔法でカエルの像を壊します
これで神様の力も蘇ってくれたらいいんですが…

神殿を壊そうとする最中に敵から攻撃されたら、攻撃を避けつつ竜巻の中に閉じ込めて動きを封じます
自然を操る魔法は得意なんです

神殿がなくなったら反撃開始です
炎の魔法で敵の手を集中的に狙って攻撃します
光線で反撃する余裕も与えないくらい、攻撃したいところです



 激しい攻撃から解放されぐったりするブーゲンビリア。
「なんか……ひどい目に……」

 そんな少女から離れた場所で。
 日向・史奈(ホワイトナイト・f21991)が1枚のコインを女神の泉へと投げ込む。
 コインが沈む瞬間、僅かな光を放つ。
「……?反応はイマイチですね。えーと、後ろ向きで3枚投げるのが正しい作法でしたっけ?」
「ちょっとそこのアンタ!何してくれてるのよ!」

 史奈に気付き、ブーゲンビリアが泉の対岸から光線を放ってくる。
「わっ」
 ギリギリのところで躱す。
「見つかってしまっては、正面からやるしかありません」
 史奈はユーベルコードを使い、巨大な竜巻を発生させる。
 暴風が音を立て、石畳を引き剥がしていく。
「ちょっと!やめなさいよー!」
 ブーゲンビリアは史奈の暴風を止めようと、こちら側まで走ってくる。

「例え神様の力で強化されていようとも、小さくて軽い体ならば――」
 風の勢いを強める史奈。
「へ?きゃー!?」
 カエルの像ごと、風に飛ばされる少女。
「たーすーけーてーかーえーるーさーんー!?」
 少女は竜巻の中でカエルの像に必死にしがみ付く。
「このまま神殿がなくなるまでそうしていてください」

 神殿から石畳がなくなる頃になって。
 すっかり目を回したブーゲンビリアが剥き出しの地面に降ってきた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パトリシア・パープル
要するに、石像ぶっ壊して戦えばいいのね?

UCでスカンク兵を召喚
武器は小型プラスチック爆弾を選択
神殿の中に【目立たない】よう散開させて、カエル象を爆弾で爆破する【破壊工作】に向かわせるわ

その間、わたしはヨーヨーとフォークで牽制しながら敵の相手ね
30cm以内に接近しないよう気をつけつつ【おびき寄せ】
付かず離れずって感じね
向こうから近付いてくるなら「時限式スカンクガス爆弾」投げて牽制
ガスで【目潰し】を狙うわよ

カエル象が爆破されて相手が弱ったら、スカンク兵も集合させて反撃開始!
合体させて装備を重火器に変更!
こっちに来るなって言ってたわよね?
それなら【一斉発射】で遠距離から一方的に攻撃してやるわ


河津・跳太郎
か、カエルはダメでありますか……(しょんぼり)

でも我輩、気を取り直して頑張るでありますよ!

相手はカエルが好きな様なので自分がまず気を引くであります
バディ-ペットの「大ガマのゲンさん」も呼び出して
しばらく会話をしながら時間を稼ぐであります

他の猟兵たちがカエル像を壊し始めたら
自分もゲンさんと一緒に鳴き始め
共鳴で範囲を拡大した「ノイジーハウリング」で
一気に神殿内の像を破砕するであります

・敵が弱体化した後
水の女神もカエルが嫌いなのでありますかな……
泉には近づかずオブリビオンを足止めするであります
「カエルの舌」で拘束、30cmの間合いに入らない様離れた場所から
そのまま振り回して地面に叩きつけるであります



「うう……、カエルさんほとんどなくなっちゃった」
 悲しみに暮れるブーゲンビリア。
 僅かに残されたカエルの像から神々の力を吸い上げ、何とか立ち直る。

「そこのお嬢さん」
 ほぼほぼ倒壊したカエル神殿に立ち尽くす少女に声をかけたのは。
 巨大なカエルに跨り、笠を被った古風なカエル人間、河津・跳太郎(🐸負けるなピョン太ここにあり・f18965)。
「え?あ、貴方は……?」
 跳太郎を一目見るなり。
 壊されたカエル像も、猟兵のことも忘れ。ブーゲンビリアの瞳は恋する乙女のそれへと変わる。
「貴方が、私の王子様ですか?」
 少女の瞳が跳太郎の瞳を覗き込む。
「あ、えーと。吾輩フロッギーヒーローのピョン太であります」
「ピョン太さま……」
 少女は目の前に現れたカエルの王子様をうっとりとした表情で見つめ続ける。
 囮としてやってきたはいいが、想像以上の好感触な反応に、跳太郎は焦る。

 う、マズイであります。こういう時、何といえばいいのでありますか!?
 そういえば出発前にカエルはダメって言われたような……。
 でも我輩はダメなカエルではないであります!
 気を取り直して頑張るでありますよ!

 1人プレッシャーに包まれる跳太郎の下で、ゲンさんがゲコッと喉を鳴らした。

 静寂を破り、カエルの神殿に轟音が響き渡る。
 それは、残されたカエル像が謎の工兵たちによって爆破処理された音。
「何!?」
 慌てて振り返るブーゲンビリアの目に、砕け散ったカエル像の姿が飛び込んでくる。
 いつの間にやら、僅かに残ったカエル神殿だった場所は武装したスカンクの兵士たちにより制圧されていた。
「けもくじゃらの変なのがいるー!?」
「けもくじゃらの変なの!?スカンクよ!?」
 呼び出した部下を変なの呼ばわりされてパトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)が叫ぶ。

「そんなことより、覚悟はいい?」
「ふ、ふん!けもくじゃらなんかに負けないもん!私にはカエルの王子様が駆けつけてくれたんだもん!」
 ブーゲンビリアは隣の跳太郎を見る。
 突然助けを求められるも。
「すまないであります。吾輩は猟兵ゆえっ!」
 少女の至近距離から、跳太郎と足元のゲンさんとの激しい鳴き声が放たれる。
「ぴぇぇーー!?」
 何とか耳を塞ぐ少女。その横で最後に残されたカエルの像が、恐るべき音波で石から砂へと変わり、風の中へ消えてゆく。

「か、カエルさんパワーが!?」
 全てのカエル像がなくなり、少女の周りを覆っていた不思議な力が失われていくのがわかる。
「む!チャンスであります!」
 跳太郎は下を伸ばし、ブーゲンビリアの足を掴んで石畳に叩きつける。
「むきゃ!?」
 可憐な少女を舌で弄ぶ跳太郎。その姿はどう見ても邪悪な両生類であった。
 が、ゲンさんは静かに戦闘の行方を見守っていた。

「カエルの像がなくなったわ!スカンク兵!攻撃開始!!」
 パトリシアの号令で合体した屈強なスカンク軍人たちが対戦車ロケット弾を一斉に発射する。
 少女を中心に独特の色の爆炎が上がる。
「やだナニコレくさいーー!?」

 やや緊張感の欠ける悲鳴が響き渡り。
 女神の泉から、オブリビオンの気配が消え去った――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月25日


挿絵イラスト