アースクライシス2019⑱〜スモッグ街の汚泥王
●スモッグ街の汚泥王
「イエス、イェーガー。戦争の時間です」
アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は電子マップを展開する。
映し出されたそこに示される光点、ニューヨーク州ナイアガラ・フォールズ市。
その一角、『ラブ・キャナル』と呼ばれる場所。
そして、電子マップがそこを投影する。
映し出された電子モニター、そこにはスクラップを組み合わせたかの如く地下街。
そして、光化学スモッグに覆われた公害都市。
「スカムキングの本体は、この街にいます」
彼は猟兵(イェーガー)が都市に侵入した時点で自ら迎撃に赴いてくる。
捜索の必要などはない。ないが。
「都市は有害スモッグに覆われています。猟兵ならば短時間なら問題はないでしょう」
さらには、スカムキングは脱出の準備すら整えている。
倒しきれなければスカムキングはスーパープルトンより譲り受けたスカムキング・UFOにてナイアガラの滝より脱出してしまう。
「スーパーロボット的にはなんか美味しいシチュエーションだと当機はロマンを覚えましたが敵性オブリビオンを逃す必要性はありません」
可及的速やかにぶち殺してしまいましょう。
なんか口調が荒れた気がする。
きっと気の所為だ。
「スカムキングは今までの強敵と変わらず、こちらより先に動きます」
故にユーベルコードによる防御は確実に間に合わない。
なので、自らの実力と性能によってこれを防がねばならない。
「最も、これもまたいつもの事です、これは即ち」
紫紺の瞳が猟兵たちをみやった。
ああ、そうだ、"いつも通り"である。
ならば、やる事など変わるはずもない。
「当機は、イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
ヒーローズアース戦争第十弾、スカムキングの決戦。
いつも通り強敵らしく先制攻撃です。
ユーベルコードの発動よりも速く先制してきますのでどうにかして凌ぎましょう。
第1章 ボス戦
『スカムキング』
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POW : キングアンドクイーン
自身の【体重60kg】を代償に、【体内から飛び出した破壊魔術師アシュリー】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【肉弾戦を挑むスカムキングとの連携攻撃】で戦う。
SPD : スーパートニックナイトメア
【アシュリーが禁断の呪文をかけ続ける】事で【近付くだけで敵を侵食する超汚染存在】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : ダスト・テリトリー
自身からレベルm半径内の無機物を【汚染物質】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:V-7
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
白石・明日香
お前ホントに汚いな・・・さっさと死ね!
魔術師との連携か・・・厄介。
これまでの戦闘知識をフルに生かしてアシュリーとキングの連携を迎撃するとしよう。魔術だろうとその挙動を隠すことはできないキングの挙動も観察できる間合いを保ちながら残像で攪乱しながらダッシュでキングの背後に回り込むように立ち回り繰り出される攻撃を見切って躱し、躱しきれないのはオーラ防御、激痛耐性で耐え、武器受けでいなして間合いまで近づく。
キングを間合いに入れたら怪力、2回攻撃、属性攻撃(炎)、鎧無視攻撃で叩き切る!
逃がすわけにはいかねえんだよ。ここで廃棄物になりな!
●汚泥の王
白石・明日香(十字卿の末裔・f00254)は舌打ちを打つ。
光化学スモッグに覆われた廃墟の街、廃棄物に満ち溢れた都市。
ぐちゃり、と言う粘着質な音をあげて歩むその姿は不快感しかもたらさない。
「お前ホントに汚いな……」
吐き捨てるように言う。
「ぐっふっふっふ、お前もこの掃き溜めの一つとなるんだよぉ!!」
「うるせえ、さっさと死ねッ!!」
言葉と共に汚泥より破壊の魔術師が現れ、その魔術を解き放つ。
明日香の今までの戦闘経験から為された超反射。
放たれた魔術を白刃が切り払い、その意味を無為に変える。
踏み込む、再び放たれた獄炎の魔術、それは明日香を打ち据え、焼き尽くす。
されど燃えたのは残像、すでにその魔術式の予兆は、その金色の瞳は見切った。
「殺ったぁッ!!」
「俺がなぁッ!!」
至近距離から放たれた魔術式、されどその刃は魔術式を正面から叩き切った。
その魔術式を切り払えば、前にいるのはスカムキングその人。
返し刃、切っ先が大地を切り裂き、火花が散る。
同時、刃が燃え盛る。
「逃がすわけにはいかねえんだよ、ここで……廃棄物になりなぁッ!!」
逆袈裟に振り上げた炎の刃、それがスカムキングに斬痕を刻む。
大成功
🔵🔵🔵
メンカル・プルモーサ
…さて、幹部だけに仕留めないといけないね…
…汚染物質で怖いのは当然その悪影響…なので予め医療製薬術式【ノーデンス】によって中和剤を作っておくよ…
…とは言え汚染物質全てを中和出来るはずも無し……只の時間稼ぎにしかならないけど…
…その時間稼ぎが重要…時間を稼いでいる間に【尽きる事なき暴食の大火】を全力で発動…まだ残っている汚染物質を飲み込ませて炎の勢いを増加させよう…
…そしてその炎を操ってスカムキングへと攻撃を仕掛ける…
…と同時に、炎の延焼でスカムキングを囲って逃げ道も塞ぐよ…元々逃げる予定だったみたいだし、逃げに入られても困るからね…
……やっぱり廃棄物は高火力で焼くのが1番だね…
●暴食の劫火
「……さて、幹部だけに仕留めないといけないね……」
毒素にまみれたこの汚泥の街。
メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は術式で己の身を覆う。
それは医療術式、この街の毒素より自らの身を護るもの。
そして、同時に、スカムキングの放つ汚染物質より身を護るもの。
だが――――。
「ぐふっふっふっふっふ、どれほどの時間稼ぎになると思ってんだぁ?」
この汚泥の首魁が放つ毒素の前では時間稼ぎにしかならない。
メンカルの身はやがて毒に覆われ、その吐息の根源から絶つであろうは明白。
――――それがどうした?
そんなものは百の承知である。
そう、これは時間稼ぎでしかない。
すでに術式は"為った"。
解き放つは終なる終わりの炎。
森羅万象万物を飲み込み、炎すら喰らう焔。
「――――暴食の大火、尽きる事無く」
術式は解き放たれ、その中に内蔵された魔術回路。
それが魔素に指示を行き渡らせ、大気中とメンカルの魔素、それに反応する。
現象は今ここに顕現し、終わりの焔は今ここに具現する。
足元より津波の如く発生した焔は汚泥を焼き払う。
否、その汚泥を飲み干すように波及していき、スカムキングをも飲み込む。
その全身に炎が周り、暴食の火はその体を燃やしていく。
「ぐおぉぉおおおおッ?! なんだ、この炎はぁ?!」
「……やっぱり、廃棄物は高火力で焼くのが一番だね」
大成功
🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ歓迎
戦う前に退路の心配か?腑抜けだな…戦場から逃げるくらいなら玉砕して死ね
……最も、この戦場から離脱する隙など与えんがな?
・POW
【鏖殺帝】発動
レ・フィドラに崩壊の「呪詛」を纏わせて「怪力」で振るい
全身に「破魔」と「属性攻撃:浄光」の光を纏ってスカムキングを攻撃
同時に破壊魔法(呪詛・全力魔法・生命力吸収・なぎ払い)でアシュリーを攻撃
ニ対一?…寧ろ、二人で足りるのか?
●鏖殺の皇帝
「戦う前に退路の心配か? 腑抜けだな」
「俺はてめえらと違って頭がいいんだよぉ!!」
「……戦場から逃げるくらいなら玉砕して死ね」
死之宮・謡(宵闇彼岸渡・f13193)は、大槍を構える。
破壊魔術師アシュリーが、その汚泥より現れ、呪文を構築する。
汚泥の拳が振り下ろされると同時、呪文が解き放たれる。
大槍の穂先に崩壊の呪詛が纏わりつき、それを横に薙ぐ。
崩壊と言う呪いが、その拳を腐らせ、呪文式を破壊する。
「二対一か」
「そうよ、あんたに勝てる要素はないわ」
「俺達の勝ちだなぁ」
「――――あえて聞いてやろう」
その身が真紅に輝き、謡を覆う破魔の力と浄化の波動がさらに増す。
恐るべき圧力と化すと同時に、放った魔素、それは魔力と言う形を保ったままにその場に叩きつけられる。
ただの圧力、それだけでスカムキングとアシュリーの身が弾け、吹き飛び叩きつけられる。
「むしろ二人で足りると思ったのか?」
大成功
🔵🔵🔵
ビードット・ワイワイ
見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり
愛する者と体を共に、民は恐怖で支配する
汚き体で世界を汚す。愚かさ体で表現するか
己の事のみ優先し周りを見ぬは愚者の極み
極めし愚かで滅ぼすは己。ここが汝の破滅なり
防具改造にて装甲を強化
防具:守りを強固にを更に分厚く
更に丈夫に汚染の侵食妨げよう
更に粉末をスナイパーにて狙いを定め口目掛けて投擲
そうすることで呪文の詠唱を一時阻害を狙いけり
世界を照らすは太陽なり
汚物も不浄も悪しき心も
あまねく全てを浄化せん
ここに降臨するは人工太陽
醜穢なりしその身と心、その全てを熱消毒
そして放つは熱を纏いしレーザー光線
その身その思考そのUFO
須く焼き払わん
全てのUFOは我のものである
●お前のUFOは俺のもの、俺のUFOは俺のもの
「見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり」
ビードット・ワイワイ(UFO TAKER・f02622)は世界の破滅者也。
愛する者を体内に取り込み、民は恐怖で支配する。
汚泥の身体は世界を汚し、その愚かさは身体によって為される。
「己の事のみを優先し、周りを見ぬは愚者の極み」
「黙れぇぃッ!!」
多量の汚泥が溢れ出し、ビードットに襲いかかる。
それは世界を覆う汚泥、されど、その身は強固に守られている。
鋼の装甲は汚泥に飲まれる事なく、汚染はその鋼によって駆逐される。
アシュリーのその魔法式すら、その鋼の前には役にも立たず。
なれば、その鋼は駆逐する事は届かぬ。
「極めし愚かで滅ぼすは己、ここが汝の破滅なり」
光化学スモッグに覆われた汚泥の廃墟に光が差し込む。
それは世界を照らす太陽。
汚物も不浄も悪しき心も、遍く全てを焼き払う焦熱の閃光。
偽りなれど、その熱量は本当の存在それに匹敵する。
その灼熱より閃光が放たれ、スカムキングの身を貫く。
燃え上がる事はない、それは一瞬。
灼熱の風穴を開け、そこは一瞬で焼失した。
灰すら残さぬ熱量がスカムキングの腹を空けた。
「全てのUFOは我のものである」
大成功
🔵🔵🔵
ヨナルデ・パズトーリ
碌でもない事をやらかす輩を逃す訳にはいかぬでな
夫婦諸共討ち滅ぼしてくれよう!
事前に『メカニック』技術で対汚染物質の保護服を準備
暫く保てば良いので耐久性は求めず動き易い物を
原則魔法は『高速詠唱』
『破魔』の力を込めた浄化の『属性攻撃』『全力魔法』を『範囲攻撃』で周囲に
同時に闇の『属性攻撃』の『範囲攻撃』魔法をばらまく『目潰し』の『二回攻撃』
其の後は『野生の勘』で敵の動きを『見切り』つつ自身は『存在感』を薄め
『目立たない』様にし『闇に紛れ』逆に『存在感』と『殺気』を持たせた
『残像』を囮に敵を攪乱
UC発動
『空中戦』で肉薄
『怪力』の『鎧無視攻撃』
『傷口をえぐる』様『零距離射撃』『全力魔法』の『二回攻撃』
●最強の黒曜
「碌でもないことをやらかす輩を逃すわけにはいかぬでな」
ヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)は最強の黒曜である。
その身に纏うは対汚染物質保護服、手にするは最強の黒曜。
どうせ長くは戦わないのだから、防具は動きやすさそれだけで良い。
「うるせぇ、俺に逆らうクソ虫どもがぁッ!!」
「汚泥にクソ呼ばわりされる謂れはないッ!!」
溢れ出る汚染物質、されど、それは破魔、破邪、闇を祓う力そのもの。
その力の奔流そのものとも言えるソレはヨナルデより放たれ、汚泥を飲み込む。
力の奔流そのもが汚泥を祓うと同時、深い闇が立ち込め、スモッグすらも覆い隠す。
あるのは闇、あるのは黒、そこは一色にて染められた。
「どこに消えやがったぁ!?」
汚泥が放たれるが、それはヨナルデを捉える事はない。
仮に捉えたとしてもそれは、幻の虚像。
「さあ……妾の猛き力、目に焼き付けるがよいッ!!」
纏うはジャガー、古の猛々しき最強の戦士、それを模した黒曜。
手にするは最強の黒曜、その刃。
背に血と骨で作り上げられた翼が闇を打つ。
恐るべき速度で肉薄――――しない。
すれ違う、その際にその黒曜の刃が薙ぎ払うように払われる。
その刃がスカムキングの上半身を吹き飛ばし、べちゃり、と大地に落ちた。
「おのれぇ……!!」
されど、元が汚泥ゆえに、息絶える事なく。
汚物を取り込みながら、それはその身を再構成していく。
大成功
🔵🔵🔵
アイシス・リデル
わ、空気、すっごい汚れてる、ね
わたしはくさいのも、きたないのも慣れてるし
【毒耐性】があるから大丈夫、だけど
他の猟兵の人たちはつらくない、かな?
汚染物質で攻撃してきても、わたしには【毒耐性】で効かないし
それを不浄の器の力で、わたしの中に取り込んで
周りを綺麗にお【掃除】しちゃう、ね
一緒に周りの毒ガスも取り込んで、他の猟兵の人がなるべく戦いやすいようにしてみる、よ
変換なら、途中で急に、元の形に戻されたりするかも、知れないから
それに注意して戦う、よ
ちょっと押し潰されるぐらいなら、ブラックタールの身体で抜け出しちゃうもん、ね
攻撃に慣れてきたら
【浄化者】の力で攻撃も、あなたたちもみんなきれいにしちゃう、ね
●母なる浄化者
アイシス・リデル(下水の国の・f00300)は下水の国のアイシスである。
それ故に彼女は汚泥そのものである。
それ故に彼女にとってここは理想的環境にしか過ぎない。
それ故に――――。
「くそがぁッ!!」
溢れ出る汚泥に飲み込まれるアイシス。
されど、それは彼女にとっては餌にしか過ぎない。
取り込み、貪り尽くし、喰らい尽くす。
光化学スモッグも汚泥も汚物も廃棄物も。
すべてがすべて、彼女の腹の中。
なれば、あとは全ては消え去って。
残されたのは彼女の腹で浄化され、綺麗になったものばかり。
「俺の汚泥が……?!」
「うん、全部、わたしの中に棄てちゃった」
「あぁぁああああッ!!」
汚泥の拳がアイシスに叩きつけられた。
ぐちゃり、と言う音がして、汚泥の拳はアイシスを貫く。
されど、彼女は汚泥である。
そして、また、スカムキングも汚泥である。
故に彼女と彼の本質はまた同一である。
唯一違う事、それは――――。
「俺の、腕がぁああああ!?」
「うん、棄てちゃったね?」
取り込まれ、貪り尽くし、喰らい尽くして。
腹の中で、その腕は浄化されて消失した。
大成功
🔵🔵🔵
月宮・ユイ
アドリブ◎
*器に<誘惑の呪詛>宿す呪:呪詛操るヤドリガミ
秘密基地の様ですね
王自らの歓迎、感謝するべきでしょうか。
<念動力>[コスモス:外套]の力で浮遊飛行
<オーラに属性:風>込め纏い、風操る。
周囲全てが【汚染物質】に変換される可能性考慮
念動と風の渦に包まれる様浮かび、発動時間稼ぐ
《連環捕食》圧縮成形
・衣:服と同化
汚染物質喰らう事で攻撃軽減
又は呑まれ拘束される等、行動阻害を防ぐ
・斧槍:<怪力の呪>で<早業>の様に振るう
汚染物質を操り壁や盾にされても、破砕し突破
念動と風操り、空気圧縮し足場生成、噴射や追い風で速度上昇
速度と併せ<生命力吸収の呪>乗せた斧槍による一撃離脱
二人纏めて穿ち、喰らい尽す
●王を喰らう呪詛
「秘密基地の様ですね。王自らの歓迎、感謝するべきでしょうか」
「なれば跪いて俺を讃えやがれ……!!」
「お断りします」
月宮・ユイ(捕喰連星・f02933)の身体が風を纏う。
そうして浮かび上がると同時、その足元を汚泥が通り過ぎていく。
溢れ出た汚泥の津波、それが周囲を満たしていく。
しかし、それは空を舞うユイには決して届かない。
そうして、時間稼ぎは成功する。
圧縮成形された捕食兵装は衣服と同化する。
最早彼女はすべてを貪り喰らう身を食む蛇。
溢れ出る汚泥は全て喰らわれ、どこかに消えていく。
振るう斧槍が汚泥の盾を強引に引き裂き、破壊し、砕け散る。
「てめぇ……どこにやったぁ!?」
「質問の意味がわかりません」
喰らわれた汚泥はどこに消えたのか。
あえてその問を無視し、構えるは斧槍。
空気圧縮、足場成形、風力噴射。
ユイの身体が加速する。
同時、その身に呪詛が走る。
それは膂力を増す呪詛、そして、斧槍の穂先に生命を喰らう呪詛が渦巻く。
「さぁ、生命を喰らい合いましょう」
加速するままに突き出した穂先、それがスカムキングに突き立ち、生命をすする。
汚泥を喰らい、生命をすすり、スカムキングの身体容量は減り続けるばかりで。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
ま、逃げるなんて言わずにさ
最期まで付き合ってもらうよ!
先制対策は《先制攻撃+咄嗟の一撃+吹き飛ばし+カウンター》の突風を放ち《時間稼ぎ》、その反動で後退しつつ《空中戦》に移行しよう
以後の動きには《第六感+戦闘知識+見切り》で対処だね
使うUCは【天災輪舞】で加速して敵の速度に対抗。
中程度の距離を保って《属性攻撃+範囲攻撃+乱れ撃ち》の雷羽で大規模攻撃を仕掛けるのは《フェイント》、命中しなかった雷羽こそ対象を焼き続ける雷炎の性質を活かした《ハッキング+地形の利用+力溜め+高速詠唱》代わり。
ギリギリを見極めて《早業+属性攻撃+だまし討ち》の影鎖で敵を拘束、溜めに溜めた蒼雷を《全力魔法》で叩きつけるよ
●蒼雷、汚泥を貫いて
「ま、逃げるなんて言わずにさ、最期まで付き合ってもらうよ!!」
「てめぇが終わるんだよぉ!!」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は翼で虚空を打つ。
同時、風が荒れ狂う。
そのせいでアシュリーに送り込む禁呪に乱れが生じる。
何度も翼は空を打ち、その度に二人のそれを阻む。
「残念、お付き合いするつもりはないんだ、浮気になっちゃうしね!!」
――――無論、浮気になるのは相手側なのだが。
カタリナは神をも殺す蒼き雷を纏う。
雷速で光化学スモッグの舞う街を飛び回り、焼き焦がす雷羽が撒き散らされ雷雨の如く打ち付ける。
汚泥は焼き払われ、スモッグが飛び散る。
焼き払う雷が降り注ぎ続け、最早汚泥にまみれた街は灼熱の焦土と化していく。
「ちぃ……ッ!!」
雷炎がスカムキングの身を焼き、その足を止める。
そうして見えた好機に、手にした蒼き雷、その大きさはまるで大槍の如く。
「さぁ、最高のパフォーマンスだッ!!」
振り下ろされた手より放たれるは神の雷。
審判の如く、雷速即ち光の速度で突き立った雷霆。
スカムキングの腸をぶち抜き、雷炎を撒き散らし、爆発的な燃焼を起こして炸裂した。
大成功
🔵🔵🔵
マリア・アリス
【甲斐・ツカサとコンビ】
もうこれ以上は好きにさせないわよ!
コンビ同士の戦いならこっちだって潜り抜けてきてるのだもの!
負けてたまるもんですか!!
ツカサのバイクの後ろに乗って、突っ込んでくるアシュリーとスカムキングを迎撃するわ。
2人の連携が厄介なら、1対1に分けてしまえばいいのよ!
ツカサのバイクで機動力を稼ぎながら、二人がそれぞれお互いの死角を補うように立ち回るわ!
しばらくしたら、あえて挟み撃ちを誘ってから回避!二人を同士討ちまではいかなくても隙を作りましょう!
そこにマーカーを打ち込んで主砲を打ち込むわよ!
最大火力で二人纏めてぶっとばしてやるわ!
やったわね、ツカサ!
ってこの体勢お姫様抱っこ…!
甲斐・ツカサ
【マリア・アリスとコンビ】
追い詰めたぞ、スカムキング!
そっちが二人で一人の汚泥王なら、こっちは二人で一陣の西風さ!
Ray-GuSTARの後ろにマリアを乗せて、2対2!
幼馴染との連携で、お互いの隙を補って戦う!
でもこっちはバイクに乗ってるから、挟み撃ちされたらひとたまりもない?
それが狙いさ!
オレ達だって離れてても心は一つ、挟み撃ちのタイミングで一旦離れて同士討ち狙いだ!
その一瞬の隙にユーベルコード発動!
贈り主のマリアがいるからかCyclone Effectからいつも以上の力を受けて、勇気百倍、つまり冒険心は無限大!!
マリアを抱えて翔んでいって、零距離に!
あとはマリアの、星空からの一撃に任せた!!
●希望の西風は今日も吹く
「追い詰めたぞ、スカムキングッ!!」
「これ以上は好きにさせないわよッ!!」
「ぐしゅるるるる、てめえら餓鬼二人で何が出来るってんだぁッ!!」
汚泥の街、瓦礫の城塞、猛毒の霧。
そんな汚れきった中を甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)のバイクが疾走する。
その背後に、マリア・アリス(歩き出したアリス・f04782)を乗せたまま。
「アァァァァシュリィィィィィィイイイイッ!!」
その汚泥の腸より、破壊魔術師・アシュリーが姿を現す。
展開されるは破壊の魔術、全てをぶち壊す恐るべき術式。
「コンビ同士の戦いならこっちだって潜り抜けてきてるのだもの!!」
「そっちだ二人で一人の汚泥王なら、こっちは二人で一陣の西風(ゼファー)さッ!!」
その高速で駆け抜ける二人、一陣の西風と化したツカサとマリア。
マリアが引き抜くはブラスター、牽制の射撃。
熱線が汚泥を焼き払い、未知を導く未知標のワイヤーが、敵コンビの行く手を阻む。
「アシュリィィィィィィィッ!!」
「わかってるわよッ!!」
汚泥の王と破壊の魔術師、その二人がツカサとマリアを挟撃する。
振り上げた汚泥の拳、構築された破壊の魔術。
それは間違いなく、二人を破壊し尽くして余りある。
「来るわよ、ツカサッ!!」
「うん――――大丈夫さッ!!」
世界を越えて、歩いてきた今までの道筋。
ツカサとマリアが紡いだ冒険の日々。
その総て、その全て、それを統べて。
36×36の色のオーラをツカサが纏う。
それは即ち無限光(アイン・ソフ・オウル)。
解き放たれた汚泥の一撃、解き放たれた破壊の奔流。
それがツカサとマリアを飲み込み、爆裂する――――。
後には消し炭と化したスターライダー、星を駆け抜ける鋼の躯体。
けれど、そこには、あるべき二つの骸はない。
バサリ、と風に布打つ音が響いた。
汚泥の街、瓦礫の城塞、猛毒の霧。
その遥か、遥か、遥か高みにて。
今、希望の西風(ゼファー)が吹きすさぶ。
風が舞い、そのスターライダーの証がはためいた。
マリアを横抱きに抱え上げた一人の少年、冒険の主。
幾重もの未知の道のりを歩み、踏破してきた冒険の王様。
見果てぬ未知を求め歩み続けた少年は、歩みを始めた不思議の国の主(アリス)。
一番大事な幼馴染を抱きしめて(最愛の西風に抱きしめられて)。
「マーカーセットッ!!」
ブラスターより放たれたマーカービーコンが汚泥を切り裂き、大地に突き立つ。
遥か、遥か、遥か、希望の西風を纏う少年少女、それよりも遥か彼方の高み。
星々の海、宇宙(そら)の彼方、大気なき闇の帳より、西風は吹く。
「主砲……最大出力……ッ!!」
闇の帳の彼方にそれは在る。
装甲展開、主砲、展開。
ジェネレーター、最大出力超えて限界駆動。
バレル展開、ライフリング回転開始。
空間ワイヤー、アイゼンロック、躯体固定。
その砲口が淡い光を帯びて、そして輝く。
「華麗なる西風号、主砲(ブリリアントゼファー・キャノン)、撃てぇッ!!」
少女の号令に従い、闇の彼方より、破壊の光は解き放たれる。
アシュリーの放つそれとは規格外のエネルギー、それが闇を引き裂く。
降り注いだ光の奔流、それは大地をも貫き、ナイアガラの滝を引き裂いて、汚泥の街にまで突き立つ。
「まさか……そんな……馬鹿、なぁッ!!」
恐るべき破壊の奔流、その光の柱に汚泥の王と破壊の魔術師は飲まれて消えて。
光化学スモッグはその恐るべきエネルギー熱量によって焼き払われて。
汚泥と瓦礫はその光の柱によって浄滅されて。
きらきらとした虹色の粒子を散らしながら、その全てを蒸発させていく。
「オレ達の、勝ちだッ!!」
「やったわね、ツカサ!! ……って……この体勢……ッ!!」
今更気づいたのか、横抱きに抱えられたことに気づいたアリス。
顔を赤らめたまま、その身が落ちぬように、ツカサの首に腕を回す。
西風が、二人の少年少女の頬を撫でた。
大成功
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