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業深き黒の哀歌

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「ねぇ、今日の日替わりなんだっけ?」
「パスタだね。新作らしいよー!」
「最近転校生のひとたちのお陰で新しいレシピ増えたでしょ!」
「あたしアレ好き!“ショーユ”のやつ!“ワフー”っていうんだっけ?」
「たのしみー!」

 アルダワ魔法学園。地下迷宮。時刻にして午前10時。
 年若い少女たちのパーティが迷宮奥へと進行しながらきゃっきゃと騒ぎ、今日のランチをどうしよう、と明るく語り合う。どこにでもある明るい風景だ。だが、それはこの迷宮内に潜むある者たちの逆鱗に触れるものだったのである。
『許さぬ』
『腑抜けている』
『なんと醜い』
 がち、がち、がち。
 重たく鈍い鉄の音。『兵士の呪鎧』と呼ばれる災魔たちだ。迷宮を進む少女たちの進路を塞ぐように現れる。
『我ら残業(ざんごう)兵団は許さぬ』
「で、出た!」
「落ち着いて!いつも通りやれば勝て……」
『我ら使命に心血捧げし残業兵団』
『腑抜けた小娘どもに』
「ひええ〜〜!!」
 迎え撃とうとした少女たちのパーティはまるでかなわず速攻で撤退。秒殺である。この災魔たちはシンプルに強かったのだ。
 だが、それは戦士としての戦いの使命を果たすために寝食も忘れ家にも帰らず働き続けることを喜びと自分を騙しながら戦い続けた末に滅んだ悲しい強さだ。そしてその強さは今、“明るく楽しく青春を謳歌する学生たち”の姿に刺激され、ひいてはそのような彼らを育成する学び舎である学院にまで矛先を向けている。
『カッセル様』
『うむ』
 不帰(かえらず)の残業騎士ハタラ・カッセル。生前はそのように呼ばれていた騎士の鎧は、剣を掲げて宣言する。
『我ら残業兵団はこれより地上に撃って出る。無私の精神で戦士の使命を果たす喜びと尊さを小童どもに教え込むのだ』
『おお』
 がちがちと金属音を鳴らしながら、静かにあがる鬨の声。そうして、鎧の兵団とそれを率いる騎士鎧は、アルダワ魔法学園へと向けて侵攻を開始した。

「……うむ。皆の者、よく集まった!」
 グリモア猟兵、ロア・メギドレクス(f00398)はこの場に集った猟兵たちの姿を見渡し、拳を握りしめる。
「皆の者、心して聞け!戦の準備である!」
 その拳を振り上げながら、ロアは高らかに宣言した。
 今回の事件は、アルダワ魔法学園世界が現場である。敵は『兵士の呪鎧』と呼ばれるタイプの災魔の軍勢であり、そしてそれを騎士鎧の災魔が率いている。
「敵はがらんどうであるが、統率のとれた兵団であるぞ。しかも強力な黒(ブラック)騎士に率いられ、連携して戦術を組んで襲ってくる。汝ら猟兵であれば勝てぬ相手ではないが、決して油断をせぬことだ」
 また、戦場は学園地下迷宮の内部のとある階層だ。戦闘区域として想定されるのは大きく分けて3区画がある。
 ひとつは、瓦礫や折れた柱などの障害物が多いエリア。足場も悪く、戦うには工夫や技術が必要になるだろう。お互いに。
 または、障害物などは少ないが罠の仕掛けが多く残るエリア。落とし穴や落石といった定番のトラップが数多く仕掛けられている。単純な戦闘だけでなく、罠で敵を減らすこともできるだろう。うまくやれば、だが。
 あるいは……障害物も罠もない、開けた大部屋。ここはシンプルだ。力を示し、殴り倒せばいい。実力に自信があるのなら。なお、敵の将である騎士鎧が控えているのはこの大部屋となる。兵団に勝利した後は、このエリアで戦うことになるだろう。あとは実力勝負だ。
「敵はかなりの手練れである。心してかかるのだ」

 そこまでの説明を終えてから、ロアはさらに重ねて言葉を続ける。
「戦いを終えたら丁度良い昼時であろう。余が食堂に汝らの座る席を手配しておくゆえ、休憩がてら昼食を摂りにくるがよい。成果を出すには、休養が重要であるゆえな。ワークライフバランスである。余も食堂で汝らの報告を待っている」
 と言いながら、ロアは食堂の無料券をちらりと見せびらかす。……やった!オゴリだ!
「本来であれば余も王として戦列に加わるべきであるが……まァ、これで許してもらいたい。よいな?納得したな?」
 全員の準備が出来次第送るぞ、と付け加え、ロアは転送の準備を開始した。


無限宇宙人 カノー星人
 ごきげんよう、イェーガー。カノー星人です。
 我々カノー星人の新たな侵略作戦を開始いたしました。
 ぜひ、お楽しみください。

 この度も、あなた方と共に旅路をゆけることに感謝いたします。
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第1章 集団戦 『兵士の呪鎧』

POW   :    突撃陣形
【密集陣形を組ん】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    防御陣形
【後衛】から【遠距離攻撃】を放ち、【前衛が盾で押し込むこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    機動陣形
【鋒矢陣形を組むこと】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【衝撃力の高い突撃】で攻撃する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナイア・アルハズラット
嫌よねぇ、余裕のない男って。
使命やら義務やら……適度に緩ませないと心や知識の豊かさは養えないのよ?
……なーんて、素直に教えてやる義理なんて無いんだけども、ここの食堂美味しいって評判らしいし?人肌脱いであげましょうか♪

さてさて、障害物が多いって事は大分視界も悪いのよね……?
なら……罠を張りましょう。
《空想からの創造》で自分の等身大フィギュアを作る。
びみょーに物陰から見える位置に複数配置して……私本人はちゃんと身を隠す。
奴等がダミーに引っかかったら、奇襲を仕掛けて再び隠れるヒットアンドアウェイよ。
フィギュアは随時追加して囮を増やしましょう。
さぁ、本当の私を捕まえてごらんなさいな?



『行進(マーチ)!』
『行進(マーチ)!』
『行進(マーチ)!』
 がしょんがしょんと音を鳴らして鉄が歌う。残業兵団の鎧たちだ。彼らは自らを鼓舞するため、進軍の際はこうして叫ぶのである。この行進はかつて『死の行進(デスマーチ)』と呼ばれる、休み無く攻め立てる残業兵団の威力の前に多くの敵を葬ったのである。
『案件遭遇。進捗を進めます』
 進軍の最中、鎧の一体が障害物の陰に隠れた敵の姿を発見した。斥候役が先行し、覗きこむ。そこに隠れていたのは黒髪の美しい少女だ。
 斥候役の鎧は一歩先へと進み、少女——ナイア・アルハズラット(f04959)に襲いかかる!
『恐怖で声も出ないか!』
 だが、その時である!
「嫌よねぇ、余裕のない男って」
『!?』
 斥候は“背後から飛来した”フック付きワイヤーに絡め取られ、一気に引き寄せられる!手繰り寄せられた先に待ち構えていたのは、短剣を携えたナイアである。——ナイアが2人!?否、そうではない。先に斥候が見つけたナイアは、彼女がユーベルコード《空想からの創造》によって生成した精巧な彼女のレプリカだ。ナイアはそれを罠として迷宮に配置し、敵を釣り上げたのである。
『きさ——』
「はい、さようなら」
 盗賊王の短剣によって、鎧の中心を貫く。霊核をひと突きだ。一撃で機能を停止する。
『斥候がやられたぞ!』
『馬鹿な。仕様変更か!?』
『おのれ……進捗進めます!』
 がしょんがしょん。再び聞こえる鉄の音。まったく、まるで優雅さのかけらもない。無骨で無粋な連中だ。使命やら義務やら——そんなものに縛られて。適度に緩ませなくては、心や知識の豊かさは養えないのよ、と彼女は独りごちる。それを教えてあげる義理もないのだけれど。ナイアは迷宮の陰でユーベルコードを起動し、次の手を打った。
「ラドゥ・ワドゥ・フガゥルグ……」
 ユーベルコード、《空想からの創造》によって、自身のレプリカを配置。新たな釣り餌だ。そして彼女はその場から華麗に移動する。この区域は障害物や瓦礫で視界や足場が遮られ動きにくいが、彼女の身のこなしであれば不都合はない。こうして迷宮内に配置した彼女のレプリカを餌として、引っかかった敵へ奇襲を仕掛け各個撃破してゆく——それが彼女の作戦であった。
「さぁ、本当の私を捕まえてごらんなさいな?」
 踊るように、彼女は迷宮をゆく。敵の数はまだ多いが、なんてことはない。この程度は朝飯前——もとい、昼食前だ。この仕事が終われば美味しいと評判のランチタイムが待っている。さあ、次の敵に備えよう。

成功 🔵​🔵​🔴​

メルノ・ネッケル
※アドリブ等大歓迎

・心情
あんたらが黒騎士名乗るんならうちらは白猟兵や!なんせ仕事選べるんやからな!
今日だって仕事終わった後に休憩しながらタダ飯待っとるんや、ええやろー!
黒に染まり切ったストイック気取りの連中には負けてられへん、ろーき?学んで出直しやっ!

・行動
相手が密集するなら好都合や、うちの手は狭めの範囲技やからな!
とはいえ障害物の多い場所、跳躍は安全な起点と着地点を【見切り】してからやらなあかん。
そしたら後は突っ込む【勇気】を出して……『狐の嫁入り』行くで!
組まれた陣形の上空へ跳躍、障害物でも防ぎにくい上から弾と熱線の雨を浴びせたる!
「今この時があんたらの定時やで!ええかげん帰って寝えや!」


聖護院・カプラ
【WIZ】
ガシャッガシャッガシャッ(拍手)折れた柱の上から失礼します。

残業教団の方は
「無私の精神で戦士の使命を果たす喜びと尊さ」
を教えとしているのですね。素晴らしい。
おいそれと実行できる事ではありませんし、掲げた理想の大きさに感心致しました。

ですが――。
ですが、『説法』という訳ではなく、物申させていただくなら……。

敵であれ、味方であれ、民間人を攻撃して教化しようという行い。
これは果たして正しき戦士の行いなのでしょうか…?

もしや…自らの選んだ境遇を、実は不遇に思い、ヒトに押し付けているのではないでしょうか。
迷いが、ありはしないでしょうか。
いい行いなら、強制せずともヒトは教えを乞いますから。



『行進(マーチ)!』
『行進!』
『行進!』
 残業兵団の侵攻は続く。折れた柱や瓦礫が積み重なった区画を進み、魔法学園を目指し一路。
 そんな時である。ガショッガショッ。硬質な金属音だ。一体なんだ。鎧たちは周囲を確認する。
「上から失礼します」
 ガションッ。
 ……降りてきたのは、存在感の塊だった。(156)
 賢明な読者諸氏にはもうおわかりであろう。聖護院・カプラ(f00436)である。
「いやー、さすがやな。ええ度胸しとるわ、うちの団長さん」
 そして、その様子を物陰から伺っているのはメルノ・ネッケル(f09332)だ。彼らは『ええ旅団』……もとい、『いい旅団』の団長とメンバーなのである。圧倒的な存在感を発揮しながら残業兵団へずずいと迫るカプラを見て、メルノは嘆息した。
『な、なんだ、この鉄のスタチューは』
『見積りと違うぞ。こんなものが出てくるとは聞いていない』
 困惑する鎧たちに、カプラはさらにぐいと迫る。
「あなたがた残業兵団の方々は、『無私の精神で戦士の使命を果たす喜びと尊さ』を教えとしているのですね」
 凄まじい“圧”に気圧され、残業兵団が一歩後ずさる。それを見ながらメルノはグッとガッツポーズ。出るぞ、団長さんの説法(マジレス)タイムや!
「いえ、そうかしこまらないでください。素晴らしい教えです。おいそれと実行できることではありませんし、掲げた理想の大きさに感心致しました」
 じりじりと後退する残業兵団。開いた分だけじわりと距離を詰めるカプラ。この存在感から逃れることはできない。
「ですが――それを他者に押し付けようという行い。それは正しいのでしょうか?」
『何を……!』
「自らの選んだ境遇を、実は不遇に思い、ヒトに押し付けているのではないでしょうか。あなたがたに、迷いがありはしないでしょうか?」
『お、お……』
 兵団が立ち止まる。幾許かの沈黙を置いて、残業兵団の中からひとつの声が出た。
『……小隊長殿。俺、実は、休暇が』
『言うな!!!』
『休暇だと!!!貴様、我々の誓いを違えたか!!』
『小隊長殿!じ、自分も、実は退職を……』
『なんだと!!!』
 1人の鎧の告白を皮切りに、一個小隊は混乱の坩堝と化す。ええタイミングや。ここでメルノが飛び出した!!
「残念やな、あんたら!!」
『なに……!?』
「あんたら真っ黒の黒(ブラック)兵団!」
 宙を舞いながらトリガーを引き絞る。唸るR &B!赤と黒の彩るレーザーガンが熱線放射!まず1体!
『た、退職……しま……』
「おーおー、かわいそうに!それに引き換えうちらは白(ホワイト)猟兵団や!なんせ、仕事選べるんやからな!」
 メルノは着地と同時に油断なく腰のホルスターから銃を抜く!だァん!リボルバーが火を吹き、またしても鎧が倒れた!
『選べる……』『仕事を……!?』『馬鹿な、そんな好条件』
 混乱の中ざわめく兵団の鎧たちは、状況に対応することができていなかった。メルノは更に畳み掛ける!
「しかも!今日だって仕事の後に休憩しながらタダ飯待っとるんや!ええやろ!」
『福利、厚生……』
 ろーき学んで出直しや!熱線と銃弾が戦場を舞い、硝煙と閃光が支配する!とどめとばかりに跳躍するメルノ。足場や障害物の位置は見切っている。あとはちょっとした勇気だけだ。頭上からであれば遮蔽物は意味をなさず、また、固まった陣形への攻め手は彼女にとって得意中の得意だ。トリガー!既にここは狩場である。熱線と銃弾が雨あられと降り注ぎ、ユーベルコードの領域まで高められた戦闘術、『狐の嫁入り』が炸裂する!
「今この時があんたらの定時やで!ええかげん帰って寝えや!」
『てい、じ……たい、しゃ……』
『やめさせ、て、もらい……』
 なす術なく倒れていく残業兵団!煙が晴れる頃、そこに残るのはもはや退職を済ませたもぬけの殻である鎧の残骸ばかりだ。
「……せめて、来世ではいいお仕事に巡り会えますよう」
 カプラは鎧の残骸に手を合わせて黙祷する。
「団長さん、おつかれさん!アメちゃん食べます?」
「いえ、私はウォーマシンなので」
「せやったわ」
 ジョークである。2人はひとしきり明るい笑い声を響かせた。笑顔の絶えない明るい職場の姿である。
「それでは、参りましょう。まだ多くの迷える魂が残っています」
「おっけーおっけー!団長さんもおるんやったら、負ける気せえへんわ!」
 そして、いい旅団の2人は戦いを続ける。敵の数はまだ多い。がんばれ、猟兵たちよ!タダ飯が君たちを待っている!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

キリエ・ニール
空中戦で飛び回り片っ端から罠を起動させ密集させない。
密集したら纏めて罠にかかるぞやーいやーい飛んで火に入る夏の虫ー。
…で、call・dear・Friends!じゃちょっと手を貸して皆。
散った連中に召喚したUDC、友達の異形の光による一斉攻撃。
鎧無視、鎧砕きの二回攻撃を衝撃波の如く鎧に叩きつける。
中身ががらんどうなら、だいぶきついはず…!


カナ・リーアス
【心情】同情はするけどだからって今の学生のみんなを襲うなんてダメなんだよー!ここはワタシがお仕置きしてあげるよー!
【作戦】ワタシはトラップのあるエリアで戦おうと思ってるよー!もしエリアで戦う人がいるなら連携するよー!敵が来たら「やーい!こっちこっちー!(お尻ペンペンしつつ)」と挑発して何体か罠のあるエリアに誘い込むよー!敵が来たらわざと落とし穴のある所に立って敵を落っことすよー!そしてそのまま落ちた敵にヒップドロップで攻撃だよー!


白斑・物九郎
【ワイルドハント】戦場:罠エリア

●POW
リダンのねーさん準備のこたつ内でゴロゴロする

なんなら獣撃身・黒使用
でかい猫に化けてこたつ内でめっちゃゴロッゴロする

多少文化が違おうとも伝わろう怠惰の権化「こたつ+猫」
こちとら365日年中有休のキマフュー(※キマイラフューチャーの略。流行れ)の民
ブラックの係累を煽ってのけるくらいワケ無い仕事っスね

痺れを切らせでもした連中が突っ込んで来たら、こたつの中でタメにタメた【力溜め】を引っ提げ出陣
【野性の勘】で敵勢からの打ち込みを見切りつつ、ネコパンチしたり尻尾で薙ぎ払ったり後ろ足でケリ入れたり
こたつという名の【封印から解】き放たれた猫のパワーで全員狩ってやりますわ


リダン・ムグルエギ
【ワイルドハント】
戦場:罠エリア

デザイン:
格差を見せつけて頭に血を登らせ罠にはめるの
「キマフュはあと正月休みが355日あるのよ

事前準備:
コードで巨大化した人も入れる炬燵を準備

残り容量で近づけない事主眼の仕掛け罠を配置
規定回踏むと再発動する落とし穴(ノルマの落とし穴)や
反対向きに流れるコンベア(ライン作業)や
他罠の場所へ滑っていく氷床(終わらぬデスマーチ)や
ベラさんの技でロープが切れたら起動する釣り天井(トップからの圧力)も

深菜の背を防具改造で装甲強化&本日休業の紙貼り
うん、きっと攻撃集中する良い壁になれるわ

戦闘中:
炬燵ぬくぬく&スマホで撮影
楽でいいわー(ぶっちーをわしゃわしゃする

アドリブ歓迎


モモイ・ヴァライス
【ワイルドハント】
「くははははッ!その名が飾りでないのなら炎上に怖気づくどころか自ら突撃して消しに掛かるもんだろう?なあ騎士殿たち」などと無茶を言いながら【フォックスファイア】を密集した敵へとばら撒き、火消しに躍起にさせることで罠への注意力を削いでやろう。……燃えちゃいかんものの延焼分以外は私に消す気はないので灰になって仲良く燃えて頂きたい。
さらに「我が称号に相応しいものを勝ち得たくば頑張って罠を『すべて』踏破するのだ。何、君達ならできるよ。二手に分かれてどちらが多く踏破できるか競ってもいい」などとコタツの中から[誘惑]したりなどして更に相手集団の結束を試していこう。そぉら案件にハマっていけ。


白鳥・深菜
【ワイルドハント】
戦場:罠エリア

「ワイルドハント【遊撃担当】白鳥深菜
今日は過労じみた騎士団を狩りに来たはずなんだけど……
ねえ、なんで私達コタツに入ってんの?

ああ、なるほど。
罠を仕掛けての待ち伏せね。
それで私は【白銀の剣の魔神】を起動して、
こう、でっかいまま炬燵入ってると。
そして、罠を越えてやって来た残党を仕留める役割。なるほど。

けれど、なんで私は。敵に、背を向けてるの?
……リダンさん。
私の、私の今回の狩りのデザインって……え。

か、べ……!?」

今回の本当の役割:メイン盾
【存在感】で【おびき寄せ】て敵の遠距離攻撃を【釣り】して、他メンバーへの被害を抑える。
ダメージは【オーラ防御】でどうにかする。


ベラドンナ・ベルティネッリ
【ワイルドハント】戦場:罠エリア
同じ旅団のメンバーと出撃するわ。

コタツっていいわね、だらけるには最高だわ。
このぬくぬくの聖域を失うわけにはいかない、私は何としてもここから出ないわよ。
残業兵団が来ようと、元々ある罠やリダンの出した仕掛け罠を【死の風】の斬撃で起動したり、糸で足を引っかけて罠に突っ込ませたり、コタツから出ずに対処する用意はできているわ。【罠使い】
飛んでくる遠距離攻撃は、適当にその辺の罠にかかった【敵を盾にする】感じで防げばいいわよね。

罠にかかっていく残業兵団を見ながら、コタツに入ってのんびりミカンでも食べて、ぐでーっとね。
「残業(ざんごう)おつかれさまでーす」



『許せぬ』
『許せぬ』
『行進(マーチ)!』
『行進!』
『行進!』
 迷宮内には尚も残業兵団の鉄の音色が鳴り続ける。戦いはまだ続いている……!

「おー!きたねきたねー!」
「きたねー」
 通路の先で待ち受けるのは、キリエ・ニール(f00824)とカナ・リーアス(f04987)だ。敵の接近を感知して、2人は行動を開始する。
「それじゃ、ワタシが先ねー!そっちにいったらよろしくだよー!」
「いいよ。こっちは準備しとくから」
「はーい!いってきまーす!」
 まず先行して飛び出したのはカナだ。健康的な肢体を踊らせ敵陣の目前へと着地。無防備に敵の目の前へ姿を晒したぞ。この少女は我々を恐れないのか。一瞬の戸惑いを見せる残業兵団。しかし、そこでカナは驚くべき行動をとったのである!
「やーい!こっこまーでおーいでー!」
 ぺしぺしとお尻を叩いてあかんべえ。あからさまな挑発である!今時子供でも引っかからないぞ!だが彼ら残業兵団は違った。彼らは生前からの激務のストレスや職場環境への不満、上官である黒(ブラック)騎士からの圧力などでその魂にストレスが染み付いており、煽り耐性がカケラもなかったのだ。
『こ、このメスガキ……!』
『我々残業兵団の恐ろしさを理解(わか)らせてやる……!』
 もはや流れてもいないはずの血気が逸り、残業兵団の鎧たちはカナを追って殺到する!
 ……この区域がトラップゾーンであることを忘れて!!
 その点カナは案外聡明であった。しっかり敵を罠にかけるための下調べをしている。付近のトラップの場所はだいたい把握していた。カナは敵を罠へ誘い込んだのである!
 がこん!兵士が床に仕掛けられたスイッチを踏み抜くと、そのまま床が崩れ落ちる!
『グアーッ!』『グアーッ!』『グアーッ!』
 哀れ残業兵団の兵士たちは落とし穴の底へ真っ逆さま!リナは勝ち誇ったドヤ顔で見下ろす!
「不幸なおしごとでつらかったのは同情するけど、みんなを襲うなんてダメなんだよー!」
『お、おのれ……』
「それじゃあお仕置きだよー!」
 そしてリナは身構えた。いちにのさん、でジャンプ!そして!
「おっしりーでドーン!!」
『グアーッ!』『グアーッ!』『グアーッ!』
 がしゃーん!ユーベルコード「ヒップドロップ」だ!キュートなヒップが隕石めいて落とし穴の底の兵団めがけ落下!一撃必殺!このヒップドロップは周囲の地形まで破壊するほどの威力だ。そして穴の底でまごついていた兵団はまとめて殉職!周囲の石壁ごと崩れ落ちるほどの衝撃でどーん!
「わーっ!」
 カナは穴の底へがらがらと降り注ぐ瓦礫の下敷きになるのであった!無念!

『むう、ここは罠だらけではないか!』
『慎重に進めましょう、小隊長殿』
 続く残業兵団たちは慎重に罠を避けて進む。壁を調べ、足元に注意を払いながら、ゆっくりと……
「いーや、そうはいかないんだよね」
 閃光!ハンドカノンが火を噴いた。キリエの襲撃である!
『ぬお』
 かちり。紙一重で回避した兵士は動く床のトラップに嵌り運搬!
『グアーッライン作業!』
 運ばれた先は穴底に危険な槍が敷き詰められた残虐なトラップだ!哀れな兵士はたちまち退職!
 キリエは瞳の魔眼……メビウスゲイザーを輝かせ周囲の地形を観測する。矢。炎。槍。落とし穴。その他諸々。だいたいの罠の位置を把握した。キリエは飛び出す。壁を蹴る!槍の罠が起動!天井を叩く!吊り天井!次は床!矢が飛ぶ!火を噴く!酸が出る!
『な、なに!』
『何をしているのだ、こいつは!』
『ああ!進捗が!進捗が!』
 混乱する残業兵団は次々に襲い来る罠から逃れようと散り散りになる。だが、それがキリエの狙いだ。ここで彼はユーベルコードを起動する。
「じゃ、ちょっと手を貸してね、皆」
 call・dear・Friends!掲げたインヘリタンス・アームが輝き、彼の友が虚空を砕き現出する。輝けるものがその両腕を広げ、光を放った。無数の光が枝分かれし、悲鳴をあげる間も無く残業兵団たちを飲み込んでゆく。一丁上がり。ありがと、と友人へ礼を伝えてから、キリエは通路を進む。

「ァ?おたく、どっかで見た……いャ、うちのじゃねースか」
「あ。猫さん団長」
 そして、その先でそこで彼が遭遇したのは白班・物九郎(f04631)である。否、彼だけではない。
「あら。【遊撃担当】じゃない。お疲れ様ー」
 【事前準備担当】リダン・ムグルエギ(f03694)。
「おや、キリエ君もきていたのか。どうだ、こっちに来ないかい。あったかいぜ」
 【ヒーラー担当】モモイ・ヴァライス(f04217)。
「ここ、いいわよー……だらけるには最高だわ」
 【ゴミ処理担当】ベラドンナ・ベルティネッリ(f02642)。
「ああ、【遊撃担当】。お疲れ様!」
 そしてキリエと同じく【遊撃担当】白鳥・深菜(f04881)。以上5名。かれらはキマフューに拠点を置く猟兵団、【ワイルドハント】の面々である。ワイルドハントは気ままに仲間内で模擬戦としてズタズタになるまでガチガチの殴り合いをしたり、キマフューの街角で怪人をボコって動画をアップしたり、今回のようにオブリビオンをボコりに来たりする、徹底的な超武闘派集団だ。言ってしまえばやべー奴らである。
 彼らはこたつに入っていた。

 ……?

 もう一度確認しよう。彼らはこたつにはいっていた。ナンデ!?
「そう。確認したいんだけど、なんで私達こたつに入ってるの」
 おみかんを剥きながら、ユーベルコード【白銀の剣の魔神】によって武具と合体状態になっている深菜は尋ねた。彼女の装甲の背面には威圧的なダーク・ミンチョ体(※スペースシップワールドにおいて過去に失われた古代文字である)で『何処へでも飛ぶ』とペイントされ、更に『本日休業』の貼り紙をつけられていた。その背中は異常に目立つ。
「いや本当に何やってるのこれ?」
 キリエがおこたに入りながら疑問を呈す。そこでドヤ顔を披露したのはリダンである。この作戦は彼女のデザインなのだ。
「キマフュのお正月休みは365日間あるでしょう?」
「アッハイ」
「そこで」
「あー、深菜さん、そのおみかんください」
「いいですよ。どうぞ」
「私にもいっこよこしてくれ」
 話を遮り、深菜のおみかんがベラドンナとモモイのてもとへ届けられる。説明を遮られたリダンは一度咳払いしてから再開。
「……そこで、アタシが用意したこのこたつでのんびりしている様を見せつけ、頭に血を上らせて罠にはめる作戦なのよ」
「最高だわ。このぬくぬくの聖域を失うわけにはいかない。私は何としてもここから出ないわよ」
 おみかんを口に放り込みながらベラドンナは固い意志を見せた。一方、物九郎はユーベルコードによりでっかいにゃんこの姿へ変化してこたつでゴロゴロしている。流石は1年365日有給休暇のキマフュー民である。
「よ、要は罠を仕掛けての待ち伏せね。……ところでリダンさん、私はどうして敵がくる方向に背を向けている……の……」
 がしょんがしょん。
『行進(マーチ)!」
『行進!』
『行進!』
 おっと。疑問に回答が示される前に敵が来た。残業兵団の戦士たちがワイルドハントの潜むこの区画へとやってくる————
「残業おつかれさまでーす」
 ぐでー。
 気だるげに兵士たちへと声をかけたのはベラドンナである。
『えっ』
『なんだあれは』
『こたつだと!?』
『見よ!【本日休業】だと!?』
『おのれ!もはや仕事始めだぞ!!』
 一瞬の困惑を挟み、残業兵団は即座にいきり立つ!我々の目の前でそのような傍若無人、生かしておけぬ!!
「くははははッ!いやァ、兵士殿たちは大変だな!」
 こたつにころがりながらモモイが哄笑する。どれ、そちらは寒そうだ。私が少し暖めてやろう!指先を一振り。ユーベルコード・フォックスファイアを起動する。ぼう、と燃え上がる狐火が残業兵団を包んだ!
『グアーッ炎上案件!!』
『早く火を消すのだ!!』
『進捗!!進捗ダメです!!』
「ベラさーん」
 作戦デザイナーであるリダンは物九郎の首のあたりの毛皮をわしゃわしゃしながらベラドンナへ合図。物九郎は嫌がっていた。
「はーい」
 そしてもはやおこたの虜であるベラドンナはそこから出ることなくしゅるりと指先を踊らせる。ユーベルコード【死の風】だ。鋼糸の斬撃が迷宮内へと放たれる。迷宮内に張られていた糸がぷつりと断ち切られた。それはトラップの起動スイッチである。上司からの圧力のように強烈な吊り天井ががこん、と落下し、炎の中で惑う兵団の幾人かを潰す。
『くそ、反撃だ!!反撃せよ!!』
『案件着手!』
『着手!』
 後衛から前へと弓を番えた兵士たちが進み出た。一斉に矢を放つ!カァン!!小気味よくはじける音!おお、見よ!深菜の背中はオーラ防御の技術を重ね、敵の攻撃を通さぬ城塞と化しているのだ。
「私の仕事、壁ですか!?」
「そうよー」
 リダンは敵が炎に巻かれ罠にかかりドッタンバッタン大騒ぎしながらこちらへ向かってくる様子をこたつの中から動画撮影している。いつのまにか物九郎はリダンのもとを抜け出していた。
「ほらほら、ここまでたどり着けば待望の『日曜日』だぞ」
 モモイは兵団を誘惑しながら更に指を鳴らして炎上させる。さて、そうこうしているうちにかなりの数の兵士たちがたどり着けず離職してゆく。敵の数はもうだいぶ減っていた、が——
『おおおおおおお!!!』
『日、曜日……!!』
 気合の入った奴らが幾人か、ワイルドこたつの目前まで迫っていた。
「頑張るねえ」
「ンじゃ、そろそろ俺めの出番スわな」
 そこで満を持してこたつから飛び出すのは、化け猫白班・物九郎である!まばたきひとつの時間があればそれでいい。ここは既に“狩場”であり、そこにいるのはもはや敵ですらない。単なる獲物なのだ。そうだ。これは戦いではない。“狩り(ワイルドハント)”だ。
 爪を振るう。ユーベルコードによって強化された力であれば、鉄の装甲も紙切れに等しい。まず1体を引き裂いて潰す。俊敏に身を踊らせ、尾で敵を叩いて牽制。怯んだところにネコパンチ。敵は悲鳴をあげる間も無く壁に激突し爆散。それはまるで封印から解き放たれた化生の技だ。瞬く間に鉄屑が積み上がる。
「ハ。楽勝ですわ」
 がしゃん。もはやこの場に物言う鎧は一体もいない。迷宮内を侵攻していた敵集団もこれで最後のようだ。行進(マーチ)の音はもはや聞こえない。
「いやー、すごいねー」
「ウワッ誰」
 いつのまにかするっと潜り込んでいたカナがこたつの上のみかんをくすねる。落とし穴の底から這い上がっていた彼女はあったかくて賑やかそうな雰囲気を見るにつけ、すっと混ざりこんでいたのである。露出度の高い衣装を着ている身体におこたのあたたかみが染み渡る。さいこー!出番補填だ。話を戻そう。
「あとは上司を締め上げて終いかね」
 モモイがお茶を飲みながら迷宮の奥へと視線を向ける。
「ええ、でも私、ここから出たくない……」
「…………」
 気持ちは皆同じだった。だが、涙を飲んでまずは深菜がこたつを出る。
「まだ狩りは終わってないわ。容赦なくいきましょう!」
 深菜は容赦なくワイルドハントの仲間たちをこたつから引きずり出す!そして彼らは寒さをこらえて渋々敵の上司が待つエリアへと向かうのだ。
 そう、戦いはまだ終わっていない。油断するな、猟兵たちよ!これからボス戦だぞ!大丈夫か!!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『騎士の怨鎧』

POW   :    戦鎧の妙技
【縦横無尽の剣閃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    闘鎧の秘技
【自身に刻まれた戦闘経験から的確に】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    魔鎧の禁忌
【魔核の稼働制限を解除。超過駆動状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『……どいつもこいつも、腹ただしい。1人残らず退職とは』
 不帰(かえらず)の残業騎士、ハタラ・カッセルは憤る。
 残業兵団とは、生前に行った戦いがあまりにも罪深く、いくら濯いでも消しきれぬほどに罪業に塗れた者達なのだ。カッセル自身も、生前はなりふりかまわなかった。魔物(モンスター)の生命(エナジー)を食らってまで体力を持たせていた頃を思い出す。あの頃の苦労に比べれば……!カッセルは静かに想いを馳せる。それが、権利や休暇を求めて退職するなど、なんと嘆かわしいことか!
『……来たか』
 カッセルは足音に反応し、視線を向ける。兵達を退職に追い込んだ猟兵どもか。敵がこちらに近づいている。ならば真正面から迎え撃ってくれる。全力をもって奴らに思い知らせよう。
『教え込んでやろう。戦士の使命を果たす喜びと尊さを……!』
 残業騎士、ハタラ・カッセルは剣を構える。
ベラドンナ・ベルティネッリ
【ワイルドハント】

引き続きリダンの用意したコタツに入るわ。完全にもう働く気分じゃないの。

こたつでみかん剥きながら、適当に片手間で【死の風】とかみかんの皮を敵に飛ばすわ。

後はもう観戦ね。
盛り上がってるわねーってのんびり横目で見つつ、適当に応援したり、敵を煽ったり、ごろごろしたりするわ。

「外で戦うあなたとこたつでぬくぬくする私、比べてみればどちらが勝ち組かはわかるわよね。」
「何か言った?敗北者さん?」


野良・わんこ
【ワイルドハント】
開幕リダンの用意したこたつに完全に潜り込んでいる(こたつは二台用意されていてもいい)
だが潜り込んでいたのは影の追跡者!
本物のわんこはもうひとつのこたつにいた!
哀れカッセルの一撃は成果ゼロ!
「じゃ、これこたつの請求書です!」
覚醒心基で強化した身体能力で背中にでも請求書をはっつける。
以降は他の組員の行動に合わせつつ相手の攻撃を回避専念しながら片手でフライドチキンを食べながら挑発する。
「へいへい、ピッチャービビってるー」
チキンの脂でべたべたの手で鎧を触りまくったりする。
触るついでに低威力のサイキックブラストの電撃を纏わせて痺れさせておく。
「はい、わんこの勝ちー」(戦闘終わってない)


リダン・ムグルエギ
【ワイルドハント】
事前:
ミナちゃんの服をさらに強化(傷病手当有〼と追加で書き暗示を仕込んだり
後、第一章の炬燵を持ってくわよ

戦術:
無差別攻撃で炬燵がピンチ
「相手を近づけない」事が重要ね

だからミナちゃんの服に仕込んだ暗示を挑発文のついでに見せてコード発動
カッセルに仲間や炬燵との距離感を錯覚させて射程外での攻撃を誘発させるわ
催眠術、防具改造、アート合わせた大技よ

後はずっとコタツで撮影

魔鎧の禁忌を発動したら大チャンス
動かなければ狙われない!
ダラダラしつつアラヤさんの獣を追いかける姿を眺める
ついでに、コードの効果で本人の体感時間を数千倍に引き延ばそうと試みるわ
働く喜び、もっと味わってね
アタシが寝てる横で


荒谷・つかさ
【ワイルドハント】
コタツでのんびり丸くなるわ。
だって猫だもの。(※羅刹です)
(IC画像通りの猫耳尻尾装備でぐでーん)

やだー寒いー働きたくなーいー(うだうだ)
お前達やっておしまいー(動物たちをけしかける【斬り込み担当】)

【百騎野攻・獣神突撃】を適当なタイミングで発動
(可能なら騎士が魔鎧の禁忌を発動した辺りで)
連れている疾風(鷹)、神威(馬)、瑞智(白大蛇)を一斉に分身、突撃させる
基本、全員高速で動きながらヒットアンドアウェイで騎士さん翻弄
数を頼りにちくちくと囮役がんばって(鬱陶しいことこの上なし)
私自身はコタツに入って働きません(「地形の利用」スキル使用)

絶対に 働きません(重要)


白斑・物九郎
【ワイルドハント】
●WIZ
親玉のお出ましですわな(コタツから出る)
ワイルドハントの始まりっスよ(キメ顔)

……。(こたつ中の面々をチラ見)

ワイルドハントの始まりっスよ!(大事な事なので大きな声で二回言う)


まずスタンダードに『喧嘩極意』で近接戦
強敵ですし命中率重視で殴る蹴る

フツーに戦ってるように見えますかよ?
なんのコイツは無差別攻撃モードの札を切らせる為の正面からの【だまし討ち】

相手が魔鎧禁忌入ったら速攻で間合いを離す
そんでもって荒谷のねーさんのどうぶつランド「百騎野攻」の大軍に前衛を譲る

勝ち確ハメパターン
狩(勝)ったな


その剣筋、疲れが見えますでよ

休むコトを忘れた
その働き方こそがテメエの敗因ですわ


白鳥・深菜
【ワイルドハント】

「ワイルドハント【遊撃担当】白鳥深菜。
今回、遊撃という名前に反してろくに攻撃していません。
まあ、最終的に狩れればいいんです」

という訳で私は今回もメイン盾よメイン盾!
私は働きます(狩りガチ勢)

【白き空に舞う翼】の飛翔で翻弄し【白銀の剣の魔神】で足回りも強化。
さらに【トリニティ・エンハンス】風属性で防御を固める。
敵はここだと【挑発】し、相手の攻撃を一心に【見切り】する【覚悟】あり!

「だから!ワイルドハントの始まりって言ってるでしょうが!猟団長が!
本気で狩らなかったら、その炬燵を狩るわよ!?」
(真の姿を開放し、金髪/紫眼になる。まあ本人はロボの中だから見えないが)


モモイ・ヴァライス
【ワイルドハント】
コタツ続行。だって仕方ないじゃないか人を治すと疲れるんだ。これはあくまで効率の問題だ。
私はこうしてコタツでみかんを食べ、お茶をすすりながらも多数の旅団員を把握し、【生まれながらの光】で治癒を飛ばし、\みんながんばれー/って歓声を送り、巻き添えになりそうになったら座布団を持って逃げるという高度な知的労働をしているのだ。
このヒーラー担当がいることで、戦う旅団員をサポートする体制はバッチリである。我々ワイルドハントは決して倒れるまで仲間を戦わせたりはしない。
ワイルドハントは、スーパーホワイト旅団だからねえ!

おい誰だ前の章見て「ヒール(悪役)担当」って思ったやつは。訂正しとけ。



「完全にもう働く気分じゃないの」
 戦場にまで持ち込まれたおこたの中でおみかんを剥いているのは、【ゴミ処理担当】ベラドンナ・ベルティネッリ(f02642)。
「だって仕方ないじゃないか。人を治すと疲れるんだ」
 これはあくまで効率の問題だ、と言い放ちながらお茶をすする【悪役(ヒール)】……もとい【ヒーラー担当】モモイ・ヴァライス(f04217)。
 更にこたつでのんびりと丸くなっているのは【斬り込み担当】荒谷・つかさ(f02032)と【よくジャムる鉄砲玉担当】野良・わんこ(f01856)。そしてこたつの所有者【事前準備担当】リダン・クムルエギ(f03694)。引き続きワイルドハントの面々である。さっきより増えてんじゃねえか。
「おし。親玉のお出ましですわな」
 【猟団長:近接戦闘担当】白斑・物九郎(f04631)はこたつからすっと出ていく。【遊撃担当】白鳥・深菜(f04881)もそれに続いた。 総勢7名。大所帯である。
「ワイルドハントの始まりっスよ」
 物九郎はキメ顔でそう言った。

 ……。

「ワイルドハントの始まりっスよ!!」
 猟団長の声に呼応し、立ち上がるワイルドハントのメンバーは……おお、見よ!深菜だけである!
「やだー寒いー働きたくなーいー」
 【斬り込み担当】つかさは労働を断固拒否。
「だから!ワイルドハントの始まりって言ってるでしょうが!猟団長が!本気で狩らなかったら、その炬燵を狩るわよ!?」
 深菜がここでマジギレ。そこをリダンがどうどう、と抑えながら指先を動かす。ユーベルコードを起動。前章から引き続きメイン盾を務める深菜の衣類に暗示を仕込む。ゴーストリック・ファウストである。ぱし、と深菜の背中を叩き、いってらっしゃいとリダンは見送る。釈然としない深菜であったが、「私は働きます」と気持ちをあらため前へ出た。

『それで。茶番はそれで終わりか』
 ここに至るまでの様子を生温く見守ってくれていたのは残業騎士ハタラ・カッセルである。
「おう。お待たせしやしたな」
 物九郎は拳を握り、身構える。深菜もそこに並び、こたつに残る面々はそれぞれ観戦の構えを見せたりみかんを剥いたりしていた。
『部下達が随分世話になったようだ。上司として礼をせねばなるまい。……受け取れ!』
 カッセルは剣を掲げ、ユーベルコードを起動。【戦鎧の妙技】だ。突進と同時に切っ先が跳ね上がり、切り下ろし、薙ぎ、払い、切り上げ、踏み込んで一閃。更に押し込む。刺突!再度切り上げ!これに物九郎は戦技、喧嘩極意にて応戦!切っ先が頬を掠める。紙一重で躱し、致命傷を狙う剣閃を裏拳でいなす。身を屈めて横薙ぎをやり過ごし、バックステップで間合いを取る。刺突が再び頬を掠めた。物九郎は振り上げられた剣の横っ腹を叩き剣筋を逸らす!
「上等じゃねーですかよ、おたく!」
『俺を部下と同じだと思うな。俺がこの技の研鑽に費やした生涯労働時間は55000時間だ』
 どこまで真実か眉唾物でこそあるが、嘯くカッセルの剣士としての腕は確かだ。
「敵はこちらですよ!」
 そこへ深菜が割り込み、物九郎と交代。モモイが\がんばれー/と声援を送り、生まれながらの光が物九郎を癒す。ワイルドハントはホワイト猟団だ。傷ついた仲間を放ってはおかない。
『おおおおおお!!』
 カッセルが踏み込み、剣先が深菜の鼻先を掠めていく。間一髪!リダンのユーベルコードによって【錯覚】の暗示を付与された深菜の防具は、敵の間合いや方向を狂わせる効果を得ている。
「く……!」
 だが、カッセルの剣技は流石に手練れそのものだ。精度こそ荒いが、それでも深菜に追いすがっている。見切りの技能がなければ危なかった。
『舐めた真似を』
 カッセルは剣を振るい、更に踏み込む。視線を動かしたその先は……こたつでくつろぐワイルドハントの一団である!
『いい加減にしたらどうだ』
 盛り上がってるわねー、なんてのんびりしてたベラドンナは向けられた切っ先に気づくと、指先を振るい、死の風を吹かす。
「外で戦うあなたとこたつでぬくぬくする私、比べてみればどちらが勝ち組かはわかるわよね」
『勝ちとは、成果を出すために努力と研鑽、そして勤労を重ねた先にあるものだ』
 鋼糸の斬撃が騎士鎧を襲う。だが、足を止めさせるほどの痛手には至らない。ここにいるのは、一山いくらの雑魚ではない。“適当な片手間”で倒せる相手は、ここには1人もいないのだ。
「おっと、これはちょっとまずいぞ!」
 モモイは座布団を引っ掴んで撤退。呑気に撮影していたリダンもそろそろ危機感をもつ。
「お前たちー、やっておしまいー」
 ここで【斬り込み担当】がようやくユーベルコードを起動。百騎野攻・獣神突撃!つかさが連れる動物たちが分身。戦場を埋めつくさんばかりの多勢となって騎士鎧へと襲いかかった!鷹が空中より急襲!白い大蛇が鎧騎士の足元に絡みつき、そこへ馬が突撃をかける!
『言ったはずだ』
 鷹の爪に兜を削られ、馬の蹄に装甲を凹ませながら、カッセルは進む。そして剣を振り下ろし、こたつを叩き壊した。
「あー!こたつがー!」
「やだー!出たくないー!!」
「じゃ、これこたつの請求書です!」
 破壊される寸前にこたつから飛び出したわんこはあらかじめ起動していたユーベルコードの効力によって肉体強化が為されていたのだ。わんこは敵を煽るべく、カッセルの背面に紙を貼り付ける!
『そうか』
 だがカッセルはものともしない!カッセルのストレス耐性は先に遭遇した兵士たちとは比較にならないほど鍛えられているのだ。上司からの重圧、部下からの反発。帰れない家。拭いきれぬ業。その全てが彼に強力な耐性を与えていた。剣を振るう。しかしわんこは回避専念の腹積もりだ。間合いから逃れ、更に煽る!
「へいへい、ピッチャービビってるー」
 声をあげて挑発をしつつも、見出した一瞬の隙にわんこは急加速!ゼロ距離からサイキックブラストを……低威力で打ち込む!痺れによる妨害を狙ったものだ!膝をつく騎士鎧。わんこはヒットアンドアウェイで一旦後退。尚も走り続ける獣の群れが彼女と交代してカッセルを襲う!
「はい!わんこの勝ちー!」
『遊びたいなら帰ってそうしていろ。ここは職場だ』
 だが、致命には至らない。鎧騎士は瞳を光らせて立ち上がり、尚も襲い来る獣達を捌きながら周囲を睥睨した。
「いンや、その剣筋、疲れが見えますでよ」
 物九郎はカッセルの太刀筋にブレを見出す。……だが、まだ致命的な付け入る隙ではない。
『そうであるとしても、相手を“ナめてかかる”連中に遅れを取りはしない』
 騎士鎧は瞳を輝かせ、剣を構えた。そして、禁忌に触れる。超過勤務状態へと変じる。一気に決着をつけようというのだ。
「……狙い通り!」
 鎧の奥で瞳を輝かせた騎士鎧は、理性を失い“速く動くもの”を無差別に攻撃する状態へと至る。……そして、この戦場において、もっとも速く動くものはつかさのユーベルコードによって召喚された百騎野攻の群れである。
『おおおおおおおおおおおおお』
斬撃!強化されたカッセルの剣が鷹を切り落とし、馬を叩き斬り蛇をぶつ切りにしていく。なお、これらの切られた動物たちは分身体なのでもとの動物たちは無事です。ごあんしんください。
 カッセルの剣はワイルドハントの作戦に嵌り、囮である動物たちを追いかけ続ける。遠回りしたが、作戦通りだ。だが……彼らは、決め手に欠いていた。
 彼らの作戦は、残業騎士ハタラ・カッセルの精神に揺さぶりをかけ、惑わせたところを仕留める、というプランであった。誤算は敵の煽り耐性である。骨の髄まで勤労感謝の精神に染め上げられた黒(ブラック)騎士は、心の底で解放を望んでいた兵士達とは一線を画していたのである。また、こたつでゆっくりすることに意識を割いていなければ。片手間や遊び半分ではなく、正面から敵に向き合う猟兵がもっといれば。もう少し違う結果になっていただろう。致命の一撃を叩き込むには、攻撃の手が足りていない。
『ハァ…………ハァ……』
 騎士鎧は超過勤務状態を解く。重篤な疲労が累積しているのが見て取れた。ここまでの交錯でも、与えたダメージは少なくない。だが、まだ奴は立っている。
 ワイルドハントの面々は一時後退する。こたつもやられてしまったことだ。作戦の練り直しが必要だろう。
 ……戦いは、続く!

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

聖護院・カプラ
【POW】
不帰の残業騎士、ハタラ・カッセル……この世界では高名な方と見受けます。
ですがその身は数多の罪業に塗れています。
魔物の生命を緑色だけでは飽き足らず、青や白まで日常的に摂取していた魂の色をなさっている。

その労苦、いい行いに費やされていればと心から思います。

【無敵城塞】を発動した私を打ち倒してごらんなさい。
できる筈です、貴方が真の騎士ならば。
だができはしないでしょう。

何故ならば…ドン!(『存在感』)
私は毎日睡眠を8時間取っているから……身体が丈夫なのです!
週休も……完全2日制だから、身体が無敵だからです!

無理を押したその体は最早限界でしょう…そこにあったこたつのフートンでお眠りなさい……。


メルノ・ネッケル
※アドリブ等超歓迎

・心情
これでほんまもんのワンマン経営になった訳やな……やのに反省の色もなしとは、救えん奴やで。
新入団員はもう来んで、環境改善して出直しや!具体的には団員休ませてあんたも休め!
それが出来んなら残業兵団は今日限りでお取り潰しや!

・行動
白猟兵団は福利厚生もバッチリ、その上やる事終われば早上がり!
何が残業兵団や、何事も速さが肝心!ダラダラ残業しててもしゃあないやろーが!

ここは開けた場所、ならば先に仕掛けるんが大事!
【クイックドロウ】と早上がりへの思いを乗せた『クイックドロウ』、行くで!
反応される前にR&Bを叩き込むっ!
あとは攻撃を【見切り】、回避しつつ距離を離しながら銃撃や!



「あんたを助けに来る奴も、新入団員ももう来んで!環境改善して出直しや!」
 一旦後退した猟兵たちに代わって前線に飛び出したのは、メルノ・ネッケル(f09332)だ。愛用のR &Bが光を放つ。閃光が騎士鎧を襲った。
『この程度の労働環境に耐えられぬ兵どもなど、もはや必要ない。俺だけで案件は十分に解決可能だ』
 剣を掲げてカッセルは応戦。ユーベルコード・闘鎧の秘技によって射線を見切り、紙一重で躱しながら反撃の機会を伺う!
「ほんまもんのワンマン経営になった訳やのに……これで反省の色もなしとは、救えん奴やで!」
「……はい。彼の身は数多の罪業に塗れています」
 沈痛な面持ちで応えたのは、聖護院・カプラ(f00436)である。
「メルノさん。彼は生前、多くの犠牲を出してきたのでしょう。魔物(モンスター)の生命(エナジー)を日常的に摂取していた魂の色をしています」
 それは想像を絶する労働と苦難の道だっただろう。カプラは生前のカッセルの生き方を偲ぶ。
「そんなら、もう休ませたろやないか!うちらはこれから早上がりなんやからな!」
『早上がりだと。貴様、舐めているのか』
 黒騎士はメルノに追い縋り剣を振りかざす。とん、と地を蹴り間合いを離し、太刀筋を見切りながら剣閃を躱してゆくメルノ。先の猟兵との戦いで摩耗したカッセルの剣技は、容易とはいかないまでも集中すれば回避も不可能ではなかった。敵の斬閃の合間を縫ってターゲット。トリガーを引きしぼり反撃!ばぢッ!鎧の表面で閃光が爆ぜる!
「せやで!早上がりや!白(ホワイト)猟兵団は福利厚生もバッチリでやること終われば早上がり!」
 メルノのトークと同様にその身のこなしは軽く素早い。半ばジョークのような言動をしている時でさえ、その瞳は油断なく敵を射抜いていた。
『く……!』
「なにが残業兵団や!なーにが残業騎士や!何事も速さが肝心!ダラダラ残業しててもしゃあないやろーが!」
 ぱぁん!閃光が迸り、騎士鎧の胸元でひときわ大きく炸裂!ついに残業騎士が膝をつく!
『ハァ……ハァ……ふざけるな……!ならば、俺の、俺の業務はなんだったというのだ……!俺が、俺が、誤っているはずがない!』
「では、試してみませんか」
「団長さん!?」
 吼える残業騎士のもとへと進み出たのは、カプラだ。彼はユーベルコードを起動。防御形態をとり、カッセルへ向き合う。
「私を打ち倒してご覧なさい」
『……なんだと』
「できるはずでしょう。あなたが真の騎士なら」
『……』
 騎士鎧は剣を手に取り、カプラへと向き直る。そして、ユーベルコードを起動。戦鎧の妙技にて、カプラへと襲いかかる!

 キンキンキンキンキンキンキンキン!

 一撃!続けざまにもう一閃!切り下ろし。薙ぎ、突き、袈裟懸け、踏み切って大上段!まだ止まらない。反動を利用して回転し、更に追撃!

 キンキンキンキンキンキンキンキン!

 剣と鋼が撃ち合う音が強かに響き渡り、メルノはハラハラしながらカプラの様子を見守る!一方、カプラは……凌いでいる!無数に繰り出される高速の剣技を、一つ残らず受け止めていたのだ!
『この俺の、剣を……!』
「できはしないでしょう。……何故ならば!」
 カプラから“圧”が放たれる。来たで!団長さんの説教タイムや!メルノはグッとガッツポーズして続く言葉を待つ!

「私は毎日睡眠を8時間とっているから……身体が丈夫なのです!!」
『睡眠、だと……!』
 すごい説得力だ!あまりの圧力にたじろぐカッセル。そこへ更にカプラが畳み掛ける!
「週休も……完全2日制だから、仕事の疲れをしっかりとリフレッシュすることができ、この無敵の力へ繋がっているのです!!」
 すごい説得力だ!!
『馬鹿な……!馬鹿な!世迷い言を!早上がりだと?睡眠8時間だと?週休2日だと……!そんな惰弱な精神に、この俺の勤労精神が屈するはずがない!月月火水木金金!月月火水木金金!!』
「もうええやん。……ええ加減、あんたももう休みや!」
「はい。無理を押したその身体は最早限界でしょう……。そこにあったこたつのフートンでお眠りなさい」
 カプラとメルノへ向けて、騎士鎧は傷つき摩耗した身体を引きずりながらも尚戦意を向ける……!まだ、彼の残業時間は終わっていないのだ。
 戦いは佳境に入っている。猟兵たちよ、敵は手負いだが油断してはならない。気を緩めずに戦うのだ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カナ・リーアス
【心情】うえーっぺっぺ!ひどい目にあったんだよー(肌についた物を振り払いつつ)
あんたがボスー?たまには休みも大事だと思うんだよー?まあ、どっちみち倒すんだよー!
【作戦】他の仲間と連携。作戦には付き合うよー!。ワタシは敵の攻撃には【見切り】で対応しつつ【二回攻撃】を駆使してグラウンドクラッシャーを使うんだよー!たまにはゆっくり休むんだよー!!!!


ナイア・アルハズラット
さぁって、残りは大将首一つ……。
なんだか、正直……ここまでブラックだと思ってなかったというか……。
ちょっと、同情しちゃうわね。いいのよ?そんな根を詰めなくてもっていうか……。
真面目さもわかるし?もう頑張らなくていいのよ?
というか、オブリビオンとして死後も酷使されるなんて哀れに過ぎない?
サクッと家(過去)に返してあげるのが情けなのかしらね。

きっと、馬鹿正直に真正面で待ってるんでしょうねぇ…………。
『クシュル・クシャルの鉄馬』の《盗賊の瞬撃》(トップスピード)で跳ねてあげましょう。
ひと思いに。
これは慈悲なのよ、うん。
残業騎士、ハタラ・カッセル。定時(お昼時)よ、家(過去)に帰りなさい。


キリエ・ニール
【ワイルドハント】
寝ー過ごしたー!?
遊撃担当寝過ごし・ニールはこちらになります。
コタツムリしてたら仮眠しちゃったぜ…

皆より幾らか遅れて参戦。
POWで挑戦さ!
寝ながら聖者的な力を溜め、鎧の妙技による無差別攻撃がコタツに重大な危機が迫る可能性があるので、危険域での発動を第六感で察知。
無銘天剣乱れ斬りを発動。
攻撃回数重視に二回攻撃、衝撃波を加えた無数大量の迎撃。
質の縦横無人なんちゃらと無数の量で真っ向勝負。
…刀剣が壊れるのはいつものことさ!(震え声)

今回、乗り遅れた僕は攻撃を学習し迎撃に徹するよー。
終わったらコタツムリ帰還、あーねむねむ。
目の前で寝ます、多分シンプルに頭にくるやつ。

「おつかれさーん」


ベラドンナ・ベルティネッリ
あー、ちょっとだらけすぎたわね。相手もかなりできる手合いみたいだし……ここから挽回するしかないわね。

両手で【死の風】を連発、反撃を許さないほど苛烈に攻めながら距離を詰めていくわ。ユーベルコードで回避されそうになったり、近づいたときに切りかかって来たら【死の嵐】で【範囲攻撃】ね、場所がなければ避けようがないもの。

他の猟兵とも積極的に共闘していきたいわ、失敗の負担を押し付けるみたいであまり好ましくないけど、やらかしっぱなしじゃ居られないから。


荒谷・つかさ
……流石におふざけが過ぎたわね、反省。

私は後退したと見せかけて更に転進。
そこから「ジャンプ」技能での全力跳躍から
【荒谷流重剣術・稲妻彗星落とし】を発動。
高度を稼いでの重力加速度に加え「怪力」「鎧砕き」技能を乗せた、大剣「零式・改二」の全力の一撃を騎士に叩き込む。
騎士のスタミナ減少による動きのキレの低下や、直前のやる気ナシ状態からのギャップ込みで、私の「本気」を見誤らせて当てに行くわ。
当たっても外れても「早業」技能を生かし「2回攻撃」を狙っていく。
反撃には「刃噛剣」での「武器受け」防御で対処し、絡めとりながら反撃も狙う。

舐めてかかったのは謝罪するわ。
お詫びに【斬り込み担当】の本気、見せてあげる。



「ぺっぺっ。うええ……さっきはひどい目にあったんだよー」
 カナ・リーアス(f04987)は、さっき瓦礫に埋もれてしまったときに積もった埃をぱしぱしと手で払いのけながら戦場に到着した。
 時を同じくして、こたつでゆっくりしていたらうっかり遅れてしまったキリエ・ニール(f00824)が到着。先行していたワイルドハントのメンバーと合流する。
「来たわね、【遊撃担当】」
 荒谷・つかさ(f02032)は【斬り込み担当】の面目躍如とばかりに剣を携えた。零式・改二。出刃包丁に似た大型の刃である。
「ちょっとだらけすぎよ。……私たちも言えた義理じゃないけど」
 ベラドンナ・ベルティネッリ(f02642)はワイヤーグローブの感触を確かめる。淡く燐光が線を結ぶ。糸状のエーテルをグローブから伸ばし、あらためて戦闘準備を整えた。
「あんたがボスー?」
 リナが見つけたその姿は、もはや鉄屑と呼ぶべきであった。有り体に言って満身創痍であり、傷がない部分を見つける方が困難だ。その駆動力は風前の灯火といえる。社会の歯車として戦い続けた魂の末路であった。
『1人残らず、潰して、やる……』
 オバケめいた足取りで剣を構えながら、騎士鎧はリナへと足を向ける。
「……たまには休みも大事だと思うんだよー?」
『黙れ。貴様、にも、労働の、喜びを……』
「どのみち、倒すしかなさそうだねー!」
 話を聞いてくれるような状態ではなさそうだ!リナはバトルアクスを構えて突貫!勢いを乗せた重量級の得物がぶぉん、と風を切り、カッセルへと襲いかかる!
『その程度の、技で!この俺をォッ!』
 カッセルは即座に迎撃に転じようとし——その身体が動かぬことに気づく。なんだこれは。鎧に固着した魂ごと、『何か』が俺を縛り付けている。——エーテルだと!?
「ここから挽回させてもらうわね?」
 ベラドンナだ。先までのだらけようとはまるで打って変わって、彼女は狩人の目をしていた。今度は遊び半分や片手間の手緩い技ではない。吹く風は真に敵を縛り屠る死の嵐だ。
『貴様……!』
「舐めてかかったのは謝罪するわ」
 そこへ割り込んだ声はつかさのものだ。どこから——上か!彼女は上方へ高く跳躍することで、これより振り下ろす剣の威力に落下の勢いを上乗せしようと考えていたのだ!
「お詫びに、【斬り込み担当】の本気、見せてあげる」
「まずはこっちがどーん!!」
『ぐァ……!』
 力任せに叩きつけられたリナのグラウンドクラッシャー!地形すら破壊する凄まじい威力の一撃がエーテルに絡め取られ身じろぎもできない騎士鎧へと叩き込まれる。めきめきと軋む音!
「この剣に、打ち砕けぬもの無し!」
『オオオオオオオオオオオオオオッ!!!』
 轟、ッ!!畳み掛けるように、つかさの大剣がカッセルを捉えた!これぞ荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落としである!あまりの衝撃にカッセルの身体が宙を舞う。その姿はもはやがらくた同然だ。全身がひび割れ、へこみ、鎧の胸部が大きくえぐり取られてがらんどうの内側が覗いている。へしゃげた兜の隙間に、爛々と呪しい魂の炎が灯っているのが見えた。
『ま、だだ……!まだ、終業時間では、ない……!』
「だからもう休みなってー!」
「とっくに終わって残業もいいところよ!もう!」
 まだ敵意を残している!ベラドンナは油断なく指先の感触を確認。エーテルを再び糸状に伸ばし距離を詰めに行く。キリエもまたユーベルコードの準備をした。ケースを叩いて開けば飛び出す無数の無銘剣!
『オオオオオオオオオオオオオオッ!!』
「ここに揃えた名も無き剣!」
 カッセルが身体を酷使し、またもユーベルコードを起動する。『戦鎧の妙技』!無数にして高速の斬撃!
「僕が振るえば天下の名剣!」
 無銘天剣乱れ斬り!一振りの剣を卓越した技術によって無数の斬撃を放つ騎士に対し、キリエは無数の刀剣によってその“無数”を迎撃!ぶつかり合う剣と剣!金属同士が撃ち合う音が甲高く響き渡り、オーケストラもかくやというほどに奏でられる鋼の交響曲!
「……壊れるのはいつものことさ!」
 ばぎ、ッ!剣戟に耐えきれない無銘が悲鳴をあげてへし折れる。まずい、このままじゃ押されるぞ——だが、そうはいかない。ベラドンナは指先を踊らせ糸を繰る。エーテルが煌めき、輝く糸が張り巡らされた!ユーベルコードを起動!生き物のように踊る糸の群れがカッセルを襲う!反撃の手までも止めさせる死の嵐が吹き荒れた!
『また貴様かッ!』
「やらかしっぱなしじゃいられないもの!」
 そして防戦一方へとなったカッセルへリナとつかさの2人が武具を構えて迫り、バトルアクスが、零式が咆哮する!
「はああああああああああ……!」
「どーん!!」
『グアアアアアアーーーーーーッ!!!』
 重撃!グラウンドクラッシャーと稲妻彗星落としの同時攻撃が炸裂する!球技めいて吹き飛ばされたカッセルは頭からまっすぐ床へと落下!鉄の砕ける音!
「やったか!?」
 逸るキリエ!いや、まだだ!カッセルはまだ立っている。これが地獄のような労働環境を耐え抜いた業深き魂の姿である!
『ハァ……ハァ……』

 ここで一旦視点が変わる。
 ナイア・アルハズラット(f04959)は、迷宮内の残業兵団を始末し終えたのを確認してから、この戦場へと向かっているところだ。彼女は残業兵団の悲壮な叫びに若干心を痛めていた。
「正直、ここまでブラックな奴らだなんて思っていなかったわ……」
 休暇と解放を求めながら潰えていった残業兵団の兵士たちの姿を思い出す。ちょっと同情しちゃうわね——。
 真面目なのはわかるし、そんなに根を詰めなくてもいいのに。というか、オブリビオンになってまで酷使され続けるのだって哀れじゃない?
 自由を愛し好き勝手に生きる魔女を標榜するナイアであったが、さすがに今回の残業兵団たちはあんまりにもかわいそうだった。
「終わらせてあげるのも慈悲ね……きっと」
 小さく呟いて、ナイアはアクセルを吹かす。
 ——アクセルである。何故ならば彼女は愛用のバイクである《クシュル・クシャルの鉄馬》に騎乗しているのだ。漆黒のボディが唸り、スピードを上げる。

 そして視点は再び戦場に戻る!
 ガォンッ!!通路を突破し、豪速でナイアの鉄馬が乱入ッ!大詰めを迎えた闘いに参戦する!ワイルドハントのメンバーやリナの横を「ごめんあそばせ!」とすり抜け進行!
「残業騎士、ハタラ・カッセル!」
『むう……!』
 凛とした声!ナイアは更に加速!トップスピードだ。音速にも届かんばかりの機体は——
「終業時間よ、オブリビオン!いい加減、お家に帰りなさい!!」
『グアアアアアアーーーッ人身事故!!!』
 鎧騎士へと、激突する!衝撃!ひと思いに最後のとどめを刺す!衝突に耐えきれずカッセルは床の上を何度もバウンドしてから転がり、爆発四散!ぎゅるん、と車体を制動しナイアは急停車!
「これにて、終業ね!」
 今日一番のキメ顔で、決着をつけた。

「おつかれさーん」
「ゆっくり休んでねー!」
 キリエが気だるげに屈伸し、リナが爆散した騎士鎧に手をあわせる。南無三南無三。
「これで取り返せたかしらね」
「そうね。私も反省……」
 ベラドンナとつかさが顔を見合わせて苦笑い。ああ、だけどこれで一旦終業だ。猟兵たちは踵を返す。
 さあ、地上へ戻ろう。時刻はとうに12時を回ったが、お昼時にはちょうどいい。ナイアは最後に戦いの痕跡が色濃く残る広間をちらと振り返ってから、改めて食堂へ向かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『学園名物 学食風景』

POW   :    学食を作る側、もしくは売る側にまわる

SPD   :    誰よりも早く売り切れ必死の一品を買いに行く

WIZ   :    仲良く誰かと一緒にお昼

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カナ・リーアス
【WIZ】
おー!学食なんだよー!一緒に戦った誰かと一緒に食べるんだよー!
せっかくだしさっきの戦いについて話すんだよー!やっぱり働きすぎってよくないんだよー!適度に働いて適度に遊ぶっていうバランス?が大丈夫だと思うんだよー!って力説しながらむしゃむしゃ食べるよー!


聖護院・カプラ
【WIZ】
規則正しい休息、そして昼食。
こうしていい生活を行うことが何よりも大事だと、残業騎士は身をもって証明してくれたのでしょう。

猟兵という行いですから、我々にも多少の無茶は付き物です。
ですがだからこそ、今日この日この出会いがあった事を思い出し感謝を……
おっと皆さんもう席につかれていますね。話が少々長くなりました。

そして、学食です。
生きとし生ける学生が午後を、明日を、人生の未来を歩んでいく為に必要なエネルギーとカロリーと他必要栄養素を摂取する場です。
食材となった生物に最大限の感謝を述べ、自身に収めることを宣言する言葉が必要ではないでしょうか?

それでは皆さんおっともう召し上がられていますね。


ナイア・アルハズラット
(一人で食事というのも味気ないので、グリモア猟兵ロア・メギドレクスくんと同席したいです。)

ねぇ、王様?今日はいつもの二人も居ないし……一人で食事って言うのも味気ないじゃない?
付き合って頂けるかしら?

労働の後の食事ってホント最高。
特にデザートのチーズケーキが上品なのに濃厚で……疲れた体に染みわたる……。
はぁ……学生でこんな美味しい学食とかずるいわ……。
ねぇ、そう思わない?王様?
こんなにおいしい何て、本格的のこの学園の生徒になってもいいかなぁ……なんて。
まぁ、冗談だけどね?
学生だなんてあんまりに刺激がなさ過ぎてすぐ飽きちゃうでしょうし♪
さ、食べたら次のお仕事ね。今度はどんなの仕事かしら?王様?


メルノ・ネッケル
※アドリブ等極大歓迎

・心情
結局、最後まで己の仕事に殉じたか……。その思想を認めることは出来んけど、敵ながら天晴な奴やったで。
……さて、後は楽しいランチタイムや!

・行動
《SPD》
……学食を舐めとった、まさかこんだけ混むとは!
しかも学食名物・きつねうどんパン目当てに今にも駆け出そうとしとる学生も沢山や。こりゃ確保は無理かな……。
……いや、諦めるなうち。これまでどれだけ修羅場潜ってきたんや。戦う前から負けてどうする、【勇気】を振り絞れメルノ……!
真の姿を解放!危ないで尻尾の炎と狐火は出さへん。
ここでは学生も猟兵も等しくお昼を求める獣……!
出し惜しみは無しやで、全力で駆け抜けて学食名物ゲットやっ!!


荒谷・つかさ
【ワイルドハント】
おなか すいたわ。
(真顔で盛大に腹を鳴らしまくる)
(POW系女子は燃費がアホみたいにわるいのだ)
(※実態には個人差があります)

いただきます。
(食べ物確保&着席と同時にひたすらムシャる鬼娘)
(人の分は奪わないけど差し出されたらお礼言いつつ遠慮なく)

とても手ごわい相手だったわ……
それなりに手練れの私達をいとも簡単に、悉くあのように……
恐るべき魔物だったわね。アレは。
私ももっと精進して、負けないようにならないと……
(※実はコタツについて言っています)

(深菜の言葉を聞いて)
……もしかして、あの鎧食べるの?
(盛大にボケた)

アレンジアドリブ大歓迎


白鳥・深菜
【ワイルドハント】

(食事中も真の姿のまま金髪/紫眼。なんかオーラっぽい雰囲気出して)

さて、狩り終わったので。ごはんの時間です。
獲物をしかと頂くまでが、狩りを為すという事です。

持論ですが……
狩りとは命を繋ぐ行為であると、私(わたくし)は思います。
決して遊び半分で行うべき行為でも、ないかと。
狩るという事は、命を繋ぎ生きるという事だと、思っています。

まあ、細かい事ですね。それでは、いただきます。

――え?普段とのギャップが激しいと?
まあ、その。正直自分自身が、こういう性格は嫌だなあと
思ってますので、普段は抑えているというか……
それに、私(わたし)はまだ『15歳の女の子』ですから、ね?


リダン・ムグルエギ
SPD
作戦遂行は仲間に任せ食堂に帰還
ロア君が終わったな、と言ったらすぐ食券をもらい列に並ぶの
コレがアタシのデザイン
売り切れ必死の一品、一通り買わせてもらうわ!
ほら、ロア君も並ぶ並ぶ

戦闘組の人にも戦利品(食堂)を分配よ
でも、この、ハニートーストΩと精霊蒸気焼売はもらうわ
アラヤさんはこの超絶特大肉まんとかどう?
ミナさんには…アナタ本当にミナさん?

んー、真面目ね。凄いわ
オブリビオン退治なんて、面白おかしく楽しみながらでいいんじゃないかしら
ま、今回は二番煎じだけが反省点ってくらいね
(荒谷の言葉に笑い)鎧が喉に詰まっちゃうわね?

うーん、さすが食堂
堅実に美味しいって感じの味ね
大義である、ロアくん!って所ね



 時間は少し遡り、現在時刻は12時少し前。そろそろ昼食を求めて学生たちが学食へ来始める頃合いである。また、迷宮内では残業騎士と猟兵たちとの決戦が行われている真っ只中。そういう時間であった。
「それで、どうして汝はここにいるのだ」
 学食で猟兵たちの報告を待っていたグリモア猟兵、ロア・メギドレクスはみけんにしわを寄せながらリダン・ムグルエギ(f03694)を問い詰める。
「ええ、作戦は順調に進んでいるわ」
「まだ終わっておらぬであろ!」
「仲間を信頼してるのよ。それに、せっかくみんなが戻って来たのに食券が売り切れ……なんて。それじゃあ残念でしょ?」
 疲れて戻ってくる仲間たちのために仕事の後のリフレッシュの準備を進めておくのがアタシの作戦(デザイン)なの、と。リダンは飄々と応えながらロアの手を引っ張って販売カウンターへ向かう。
「ほら、ロア君も並ぶ並ぶ!」
「汝、ちょっと不敬じゃない???身の程わきまえるべきではない???」
 ロアは渋々付き合わされ食券を求める学生たちの列へ並ばされる羽目になるのであった。残念。

 ……そして、時計の針を戻し、今に至る。時刻は12時を若干過ぎた頃合い。迷宮で残業兵団たちとの激戦を終えた猟兵たちが三々五々ぱらぱらと帰還して来ている頃だ。
「急げ急げ……っ!」
 人波をかき分けながら食券購入カウンターへと進んでいるのはメルノ・ネッケル(f09332)である。
「学食を舐めとったわ……!まさか、こないに混むとは思とらんかった!」
 メルノは学生たちから噂で聞いた売り切れ必至の一品を思い浮かべる。きつねうどんパン。それは、つい最近学食に追加されたばかりの新メニューである。転校生……即ち猟兵たちが数多く世界を行き来することで生じた文化交流が生み出した新たなレシピだ。
 ポットパンと言われる、内部が空洞になったパンがある。元々はこれを“食べられる器”としてシチューやチーズを詰め、器ごと食べられるというものだ。きつねうどんパンは、名前の通りポットパンにうどんとお揚げ、そして絶妙な分量のおだしを加えたものである。アルダワ魔法学園世界では元々“ワフー”と言われる食文化は遠い異国のものだったが、“転校生”たちから伝えられた文化として現在身近なものとなり、急速に発展している。そうして生まれたのがきつねうどんパン、というわけだ。
 “ワフー”の味を知るものにとっては慣れ親しんだおうどんがパンに入って出てくるインパクトに加え、おだしを吸ったパン生地が独特の味わいを生み出す新感覚が病みつきになると人気が出ており、アルダワ世界の学生たちも好意をもって新たな食文化を歓迎していた。
 話を戻そう。
「こりゃ確保は無理かな……?」
 食券購入カウンターからはひっきりなしに生徒たちの声が響く。きつねうどんパンを求める声も何度も聞こえてきた。
 しかし、ここで諦めかけたメルノの魂に再び火が灯る。鼻腔をくすぐるのはあの懐かしきおだしの香り。宝玉のように白くみずみずしく輝くおうどんと、優しく包み込むお揚げの姿が脳裏に浮かぶ。
「せや、戦う前から負ける気でどうするんや……!勇気を出せ、メルノ!」
 メルノは自身を鼓舞し、ぱし、と頬を張って喝を入れる。戦いの最中ですら見せなかったマジの顔だ。真の姿まで晒している!気合の入ったメルノの姿に周りの学生たちがどよめく!
「悪いな!ここでは学生も猟兵も等しくお昼を求める獣……!出し惜しみはなしやで!」
 駆ける!歴史に名を刻んだ聖者が海を割った奇跡のように開いた道を疾走!そしてメルノはカウンターで勝利を叫ぶのだ!!
「おばちゃん!きつねうどんパンください!」
「はいよぉ」

 このようにして、様々な紆余曲折と戦いを経て、猟兵たちはそれぞれの昼食を確保してテーブルへと集まり始めた。
 そんな最中、聖護院・カプラ(f00436)はグラスを掲げながら猟兵たちを見渡す。
「皆さん、お疲れ様でした。正しい休息、そして昼食。こうしていい生活を行うことが何よりも大事だと、残業騎士は身をもって証明してくれたのでしょう」
 食前の挨拶であった。カプラは話を進める。
「猟兵という行いですから、我々にも多少の無茶は付き物です。ですが、だからこそ、今日この日この出会いがあった事を思い出し感謝を……」
「おなか、すいたわ」
 荒谷・つかさ(f02032)はきゅるると盛大にお腹を鳴らしている。つかさは先の戦いでパワーを使ったのでお腹がもうぺこぺこなのだ。
「団長さん、団長さん」
 きつねうどんパンを前におあずけをくらっているメルノがコンコンとカプラをつつく。
「おっと皆さんもう席につかれていますね。話が少々長くなりました」
 うんうん。これで切り上げていただきますやろな、とメルノはおはしを手に取る。
「そして、学食です。生きとし生ける学生が午後を、明日を、人生の未来を歩んでいく為に必要なエネルギーとカロリーと他必要栄養素を摂取する場です」
 あっこれまだ続くやつや。メルノはずっこけそうになりながらも我慢する。
「食材となった生物に最大限の感謝を述べ、自身に収めることを宣言する言葉が必要ではないでしょうか?」
「もぐもぐ」
「むぐむぐ」
「それでは皆さんおっともう召し上がられていますね」
 存在感(156)が食欲に敗北した貴重な瞬間であった。
 メルノは今度こそずっこけた。

「とても手ごわい相手だったわ……それなりに手練れの私達をいとも簡単に、悉くあのように……恐るべき魔物だったわね。アレは」
「うんうん。たしかにすっごくつよい奴だったんだよー」
「私ももっと精進して、負けないようにならないと……」
「そうだねー。適度に働いて、適度に遊ぶ、バランス?っていうの?それが大事なんだよー!ワタシももっとつよくなりたいんだよー!」
 カナ・リーアス(f04987)は先ほどの戦いの中で共闘したワイルドハントの面々に混ざって、食事とおしゃべりを楽しんでいる。自称グルメの彼女の舌は学食の味にも満足していた。
 両手で持ってちょうどいい大きさの肉まんをむしゃむしゃと食べ進んでいる。つかさも同様に肉まんの味を楽しんでいた。なお、余談であるが先の会話の中でつかさの台詞の中にあった『魔物』とはワイルドハントの面々が抜け出せなかったこたつのことである。噛み合ってない会話だったのだ。話を戻そう。

「獲物をしかと頂くまでが、狩りを為すという事です」
 白鳥・深菜(f04881)は、酢をベースにしたたれをちょいちょいと焼売につけてひとつ食べる。うん。美味しい。こくりと飲み下してからお水をひとくち。ただそれだけの動作であったが、彼女は静かに周囲を圧倒する気配をかもし出していた。なぜならば、深菜の髪は金に。瞳は紫に染まっているのである。真の姿の一端だ。
「あなた本当にミナさん?」
「ごはんのときまで気を張らなくてもいいとおもうよー!バランスだよー!」
 冗談めかしてリダンは問いかけ、ただならぬ雰囲気の深菜へカナが肉まんを食べながら心配するような声を出す。
「持論ですが……狩りとは命を繋ぐ行為であると、私は思います。決して遊び半分で行うべき行為でも、ないかと」
「んー、真面目ね。凄いわ。オブリビオン退治なんて、面白おかしく楽しみながらでいいんじゃないかしら?」
 いいえ、と深菜はゆるくかぶりを振って言葉を続ける。
「狩るという事は、命を繋ぎ生きるという事だと、思っています」
「……もしかして、あの鎧食べるの?」
「うえー!硬くて美味しくなさそうだよー!?」
「あっははは!喉に詰まっちゃうわね!」
「食べませんよ!?!?!?!?」
 ぎょっとしながらツッコミを入れて、それから深菜はけらけらと笑う。そしてみんなで笑い合う。戦場に身を置き、命のやり取りもする猟兵であったとしても、彼女はまだ『15歳の女の子』なのだ。
 女子会は、やかましい。

 なお、これは完全に余談であるが読者諸君は彼女たちのメニューの共通点に気づいただろうか。肉まんと焼売……そう、すなわち蒸し物である。アルダワ魔法学園世界はオブリビオンによる災いを迷宮に封じ込め、比較的平和が保たれている世界である。それはすなわち、人の営みが余力のある状態で機能している、ということである。
 故に、この世界は食文化の研究も進んでおり、先述のきつねうどんパンのように常に向上が図られている。アルダワ世界は蒸気機関の発展によって技術を向上させた世界であることから、上記を利用した調理という食文化も成熟を迎えているのだ。こうした肉まんや焼売といった蒸し料理は、アルダワでは非常にポピュラーな食べ物なのである。
 話を戻そう。
「まぁ、でも……今回はちょっと反省ね」
リダンは頬杖をついてため息をつく。
「反省ー?」
「さっきの?」
「同じ作戦が二度通用すると思ったのは、ちょっと美しいデザインじゃなかったわ」
「次の狩りに活かしましょう」
 女の子らしく振舞ったかと思えば、こうして戦いへの意識を向ける。どちらの姿も、彼女たちなのだ。愉快なランチタイムは、まだ続く。

 一方、少し離れたテーブルで優雅にランチタイムを楽しんでいたのはナイア・アルハズラット(f04959)だ。美女がティーカップを傾ける姿はたとえ学食のテーブルであっても実に絵になる。まるでそこだけが別世界のようだ。歓談する他の“転校生”たちとはまた違った美しさに、一般の学生たちはやや遠巻きに見守りながら息を飲んでいた。
「ねぇ、王様?ちょっと付き合って頂けるかしら?」
 ナイアはグリモア猟兵のロアに声をかける。(余談だが、ロアは日頃から自身を王であると嘯きそのように振舞っている。彼女がロアを『王様』と呼ぶのはその姿勢を尊重しているためであり、立場は完全に対等である点をあらかじめご了承ください)
「ナイアか。うむ、うむ。此度も見事な活躍であったな」
 よいぞ、と頷きながらロアは対面の席につき、褒めてつかわすぞ、と彼なりに労をねぎらう。
「フフ。身に余る光栄ね」
 ナイアは冗談めかした軽口を返し、皿の上のケーキにフォークを入れる。
「労働の後の食事ってホント最高。特にデザートのチーズケーキが上品なのに濃厚で……疲れた体に染みわたる……」
「そうであろうそうであろう。そのチーズケーキは絶品であるゆえな。余のおすすめでもあるぞ」
 うっとり味わうナイアの表情を見るにつけ、ロアもまた、ぱっと表情を明るくする。通り越して今日一番のドヤ顔である。グリモア猟兵もグリモア猟兵なりに思うところがあるのだ。自分が前線に出られない分は、現場に赴いた猟兵たちをねぎらいたい。仕事を終えた彼女たちがこうして喜んでいる姿は、ロアにとってもうれしいものであった。
「はぁ……こんなに美味しい学食なんて、ずるいわ……本格的に、この学園の生徒になってもいいかなぁ……」
 まぁ、冗談だけどね、なんて。小悪魔めいた笑みで付け加える。ちょっと本気で受け取りそうになったロアは苦笑いした。
「学生だなんてあんまりに刺激がなさ過ぎてすぐ飽きちゃうでしょうし♪ 猟兵として活躍する方がきっと何倍も楽しいわ」
「うむ。余もそう思うぞ。汝は渡り鳥のように、数多の世界を飛び待っている姿が実よく似合っている」
「フフ。お世辞がお上手ね?それじゃ、今度はどんな仕事が待っているのかしら?」
 ナイアは小首を傾げながらぱちりとウインク。こうしてやる気を見せてくれる猟兵の存在は、事件を知らせるグリモア猟兵にあっては大変に好ましく、頼もしい。
「そうだな、次は……」

 さあ、昼食を終えたら次の仕事の準備に取りかかろう。猟兵たちよ、君の助けを待っている人々はまだ大勢いるのだ!
 ……ただし、働きすぎには気をつけて!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月12日


挿絵イラスト