アースクライシス2019⑯〜デュアリティ・グラビティ
「さて、UFOを奪取してくれた皆に感謝しつつ……次の作戦だ」
グリモアベースにて一台のUFOにぽんと手を置き、ネルウェザ・イェルドットがにやりと笑う。彼女がすっぽり収まりそうな、人の背丈よりは少し大きめの機体。上半分が透明なガラスになっており、中に入っても視界が遮られることは殆どないだろう。
今回はこれに乗り攻め込むのだとネルウェザは言った。
「具体的にはジェネシス・エイトの一人『スーパープルトン』の居城、スーパーステルス宇宙船に乗り込むことになる。敵は侵攻に対抗する為、宇宙船を『決戦モード』に変形させているそうだよ」
そうしてネルウェザはUFOから手を離し、ぽんと何かモニターのようなものを取り出す。画面が光って映し出されたのは、無機質な鋼の壁に包まれた空間だった。
さらにそれがぐっと視点を絞り拡大すると、周りの機械やオブジェに対して随分と大きな体をした『何か』が画面いっぱいに映し出される。
「宇宙船の内部に控えているのは巨大な『スーパープルトン』のクローン。本体と同じく殺した奴の能力を奪う能力を持っていて、現在は昔殺したヒーロー『マジェスターズ』のユーベルコードを使ったり、彼等を仲間として召喚したりするそうだ。いやぁデカいよねぇ……こんな大きさで動けんのかって話だけど」
ひゅっ、とズームが解除され、画面が再び空間全体を映す。
「これ、地球を侵略した後に星をプルトンと同じ環境に変えるための『環境ブロック』の中なんだ。とはいえ皆が活動できる程度に空気とかはあるから、その辺は心配しないで良い。但し……重力の環境が全く違う。ほぼ無重力と言っていいだろうねぇ」
故に、巨大なスーパープルトンも素早い動きで襲い掛かってくる可能性がある、と彼女は続ける。そんな状態で侵入者を待ち構えているのだから、鉢合わせた瞬間先制を取られることは間違いないだろう。
「だからこそ、これを使うのさ」
ネルウェザはモニターを消し、再びUFOをぽんと叩く。ラグランジュポイントへの移動手段に続き、宇宙船内部の無重力空間で動き回る為にも利用しようというのだ。
「一応、攻撃やユーベルコードの邪魔にならないようしっかり改造しておいた」
そう言ってにやりと笑うと、ネルウェザが手元のモニターをUFOの中に放り込んでバン! と扉を閉める。そして手を翳して念動力を放ち、中からモニターを勢いよく飛び出させた。モニターはUFOのガラスのような部分をすり抜け、近くの地面に叩き付けられて粉々になってしまった。
「まぁこんな感じ。外からは防弾ガラス程度の防御力を持つけれど、中から武器や光線を撃ってもちゃんと通るようにしてある。だからこれに乗ったままの戦闘をオススメするよ」
ネルウェザはモニターを片付けつつグリモアを浮かべる。
「勿論邪魔臭けりゃ宇宙船に到着次第UFOから降りてもいい。念の為重ねて言うけど、宇宙船の中は無重力――相手もビュンビュン動いて先制取ってくる可能性が高いからねぇ。UFOに乗る乗らないに関わらず、きちんとその対策を取ってから出撃してくれ」
そして、グリモアがくるくる回って光を放つ。猟兵がUFOに乗り込むと、ネルウェザはUFOごとヒーローズアースへの転送を始めた。
●
宇宙船内部の環境ブロックの中は広く、周りは無機質な壁で囲まれていた。謎の機械がしっかりと壁に固定されており、ふわふわと小さな塵や余り物のような部品が浮いて漂っている。つまり、ここはやはり無重力となっているのだろう。
そんな空間へ猟兵が辿り着くと、その奥からヴンと何かが近づいてくる音が聞こえてくる。
「ギシャーシャシャシャ! くろーんトハイエ、ワレワレハムテキダ!!」
音と声の主は『スーパープルトン』の巨大クローン。自信に溢れる笑いと共に、彼は猟兵に向かって突撃してきていた。
スーパープルトンは今にも猟兵への攻撃を仕掛けようとしている――!
みかろっと
こんにちは、みかろっとと申します。今回は一人用のUFOに乗って宇宙船へ攻め込むボス戦シナリオです。こちらはアースクライシス2019の戦争シナリオで、ボス戦一章で完結です。
巨大化しているクローンはその大きさに反し、無重力空間を利用した素早い動きで先制攻撃を繰り出してきます。敵のユーベルコードに何らかの対策をとり反撃することが出来れば良い結果となります。
無重力で上手く動けない猟兵さんも、UFOに乗れば何とかなる……はずです。
皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
第1章 ボス戦
『スーパープルトン』
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POW : マジェスティック・ミックス
【「マジェスティックマン」の武装化する骨】【「ミス・タイフーン」の風を操る力】【「アバドンボーイ」の全てを喰らう口】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : マジェスティック・アッセンブル
【5人組のヒーローチーム「マジェスターズ」】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : マジェスティック・ツインズ
戦闘用の、自身と同じ強さの【炎と光を操る「ザ・サンシャイン」】と【ダイヤの体を持つ「ダイヤジャイアント」】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:傘魚
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
闇之雲・夜太狼
ライアーヒーロー「クライウルフ」参上!
俺が来たからにはお遊びはここからだよ!
出たね、スーパープルトン!(クローンだけど)
UFOを返しにあげに来たよ!
2人?5人?何人出てこようが自我が存在することに賭けて選択UC!
欲球が放つ音と光に、更に俺の【催眠術】の思念波も乗せる!
どうしたのさマジェスターズ!かつての宿敵にいいように使われて!
この戦いの意味を分かっているの?
ヒーローズアース滅亡計画の片棒を担がされてるんだよ!?
ヒーローとしての威厳も!尊厳も!
それらを忘れたきみたちに「マジェスターズ」を名乗る資格は無いよ!
涙ながらの【演技】で【言いくるめ】て……
この戦いだけでも寝返ってくれるといいんだけどなー
「出たね、スーパープルトン! UFOを返してあげに来たよ!」
突進してくるスーパープルトンへ、闇之雲・夜太狼は勢いよくUFOと共に立ち向かっていく。その距離が縮まってく中、スーパープルトンの身体がグン、と大きく動いた。
「サア『まじぇすたーず』!! オロカナチキュウジンドモヲムカエウテ!」
その瞬間スーパープルトンの周囲に二つの人影が出現する。その姿はあたかも『ヒーロー』といった風貌だったが、それらは世界を救おうとしている夜太狼の味方となる素振りを見せない。それどころかスーパープルトンを守り、夜太狼を倒さんと各々が武器や能力を構えていた。
夜太狼は現れたマジェスターズ『ザ・サンシャイン』と『ダイヤジャイアント』に少しでも自我があると信じて、ユーベルコード『CODE:GB』を発動する。
「さあ、願いを叶えてあげよう」
ぽんと魔法の『欲珠』が発生し、きらりきらりと煌めきながら向かってくるマジェスターズの目の前へと移動していく。神秘的な音を響かせるその球に催眠の力を纏わせながら、夜太狼は突然感情の籠った声でマジェスターズへと語りかけた。
「どうしたのさマジェスターズ! かつての宿敵にいいように使われて!」
マジェスターズの足は止まらない。しかし夜太狼の声が響き欲球が接近した瞬間、彼等に僅かな動揺が見られた。
「この戦いの意味を分かっているの? ヒーローズアース滅亡計画の片棒を担がされてるんだよ!?」
そして夜太狼はさらにその演技に感情を籠め、鬼気迫る表情で大きく手を広げる。
「ヒーローとしての威厳も! 尊厳も! それらを忘れたきみたちに「マジェスターズ」を名乗る資格は無いよ!」
「――!!!」
欲球の輝きが一際大きくなり、無重力空間に満ちる空気が激しく震える。
夜太狼の目の前まで迫っていた、マジェスターズの輝く炎、煌めく拳――その、矛先が。
――突如、後ろを向いた。
「ナニヲシテイル、まじぇすたーず!!?」
ズガゴン! と混ざり合った衝撃音。スーパープルトンの身体が大きく跳ね返され、吹き飛ばされていく。
「マジェスターズ……!」
夜太狼が笑顔で見つめる先で、二人のヒーローが振り向きすっと親指を立てる。
ユーベルコードで一時的に呼び出された彼等は、いつまでも猟兵の味方となることはできないのだろう。しかし夜太狼の言葉で意識の奥深くにあった”何か”を思い出したのか、その姿はとても勇敢で誇らしく見えた。
今だけでも大切なものを思い出させてくれた夜太狼に礼を言い、マジェスターズの二人は静かに消えていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
天星・零
【星氷天】
【戦闘知識+世界知識+情報収集+追跡+第六感】で戦況
弱点や死角を把握し警戒、臨機応変に人格を変え対応
操縦も上記技能でUFOの機能を把握して行う
※防御は星天の書-零-で【オーラ防御】
先制攻撃は炎の方は十の死の溺死を使用
水流を起こし威力軽減
ダイヤモンドは一定方向の衝撃に弱いので圧死で岩を出現させ
地面の方向に叩きつけ粉砕、更に※を行い対応
零
遠距離は十の死を戦況に合わせ使用
近接はØ
敵意が向いたら指定UCで敵を閉じ込め爆発
夕夜
Punishment Blasterを敵背後から出現させ騙し討ちを仕掛ける
上記武器とØで味方と連携し戦闘
口調ステシ
ヘスティア・イクテュス
【星氷天】
貴方のおかげでいい装備(S.F.O)が作れたわ!ありがとうね!
よし、じゃあ零、シャオSkyFish団出撃よ!
わたしはS.F.Oに乗って出撃!細かい制御はアベル、よろしく!
ダイヤの体、あれ倒したら売れるかしら?
先制攻撃に対しては零のオーラ防御にわたしのタロスのバリア【オーラ防御】を重ねがけ
更にホログラムでわたし達を複数作り【残像、迷彩、フェイント】
2体から同時に攻撃を受けないように
攻撃を凌いだら動けないプルトン人とダイヤジャイアントをターゲットロッック!
マイクロミサイルとグレムリン、フェアリー、ミスティルテインの【一斉発射】!
ザ・シャインは炎に強そうだし二人に任せたわ
シャオ・フィルナート
【星氷天】
ヘスティアさん…なんであんなに元気なの…
UFO操作は初めてだから、勘で…
先制は念の為★氷の翼で自分を包み防御と【激痛耐性】
同時に★氷麗ノ剣から【早業】で水の【属性攻撃】を放流
炎使いの方だけでも相殺狙い
翼は、何度でも作り直せるから…
【暗殺】経験で殺気の感知は得意
致命傷を避けれれば、充分
売る前に、壊れるんじゃない…?
さて、じゃあ…返してもらうよ…
★死星眼を解放しUFOで飛行しながら
本体か召喚体か…目が合うたび【催眠術】で撹乱
【生命力吸収】でダメージ回復
更に氷の翼から氷の弾丸の【一斉発射】でまとめて攻撃、足止め
巻き込んだらごめんね(棒読み
召喚体、本体ごと【指定UC】の氷の津波で【範囲攻撃】
天星・零、ヘスティア・イクテュス、シャオ・フィルナートの三人は一斉に、UFOに乗ってスーパープルトンへ突撃していく。
三機のUFOは皆同じ――ではなく、ヘスティアの機体のみ何やら変わった動きや音を響かせていた。
「貴方のおかげでいい装備が作れたわ! ありがとうね!」
ヘスティアが乗るのは、プルトン人から奪ったUFOに更なる技術で手を加えた『S.F.O』。スーパープルトンは見慣れた機体が見たこともない動きで飛行してくるのを見て、警戒しながら体勢を整える。
スーパープルトンが何やらユーベルコードを発動しようと身構える中、ヘスティアは両隣を飛行する二人に元気よく声を掛けた。
「よし、じゃあ零、シャオ、SkyFish団出撃よ!」
突撃するUFOの中、見様見真似で機体を操るシャオがぽつりと呟く。
「ヘスティアさん……なんであんなに元気なの……」
シャオがちら、とヘスティアのほうを見れば、その改造故か彼女が扱うAI『ティンク・アベル』の操作故か、ヘスティアのS.F.Oだけが激しく上下左右に動き回っている。流石にあれほどの操作は初めての自分には無理だと、シャオは突撃する前に氷の翼で防御を固めた。
そしてスーパープルトンの手がばっと大きく掲げられる。その瞬間巨体の前に姿を現したのは、嘗てのヒーロー『マジェスターズ』の内の二人”ザ・サンシャイン”と”ダイヤジャイアント”だった。
「コンドコソイウコトヲキケ!! まじぇすたーずドモ!」
スーパープルトンの掛け声に反応し、二人の元ヒーローが床や壁を蹴って無重力空間を駆け巡る。その片方、ザ・サンシャインは両手に炎を纏い、シャオの方へとその拳を大きく振るった。
眩い光を放ちながら襲い掛かる炎の拳。シャオは自分に纏わせていた氷の翼でそれを受け止めると同時に『氷麗ノ剣』を握る。
「……いくよ」
ざぶりとザ・サンシャインの目の前に滝のような水流が現れる。炎を消し潰す程の水がその身を飲み込む寸前、ザ・サンシャインは素早く足を大きく回し後ろへ下がろうとした。
だがその方向には、もう一機のUFO。
「――後ろだぜ」
”夕夜”の人格に身を委ねた零が『十の死』を傍らに、ザ・サンシャインのすぐ背後から飛び出す。彼が”溺死”へと誘う水流を放つと、逃げ道を失った元ヒーローは一瞬にして水塊へと呑みこまれてしまった。
「ナンダト……!」
召喚の反動で動けないスーパープルトンが、驚愕した様子でわなわなと震える。
そして零は意識を”夕夜”から”零”に戻し、消滅するザ・サンシャインを見届けた。
「まずは一体、ですね」
零がシャオに笑いかけようと顔を上げると――そこにUFOの姿はなかった。
いつの間にかシャオの機体はビューンと遠くまで飛行し、そしてやはり操作に慣れないのかガクンと急ブレーキをかけて空中で静止する。
UFOから覗くシャオの姿は、逃げるようにというよりはどんな顔でどんな言葉を返していいかわからない、といった様子だった。
一方ダイヤジャイアントと対峙していたヘスティアは、ホログラムで敵の目を惑わしながらアベルの力を借りて飛び回り、攻撃の隙を狙っていた。
そしてザ・サンシャインの消滅に両者が一度足を止めると、ヘスティアがキラキラ輝く宝石のような体を見て頤に指を添える。
「ダイヤの体、あれ倒したら売れるかしら?」
「売る前に、壊れるんじゃない……?」
ヘスティアがはっと振り向くと、シャオがこてんと首を傾げながら隣でUFOを動かしていた。彼の言葉に少し残念そうな表情を浮かべつつ、ヘスティアはS.F.Oの操作盤に手を戻してダイヤジャイアントへと狙いを定める。
突如ダイヤジャイアントは煌めく腕を振り回しながら、ヘスティアの方へ突進した。
「ヘスティアさん!」
ダイヤジャイアントが接近する直前、ヘスティアの横を零の機体がひゅんと通過する。その手の中で『星天の書-零-』がオーラを放ち、零とヘスティアへふわりとその力を纏わせた。
「ありがとう、零!」
ヘスティアは零のオーラに加え、球状のドローン『タロス』のバリアを展開する。
ガゴン! と鈍い音がヘスティアのS.F.Oを襲う――が、重なる防御は見事ダイヤジャイアントの拳を弾き返した。
「――ッ!!」
ダイヤジャイアントがぐらついた体を戻そうと身を捻る。無重力で鈍るその動きの隙、零のUFOがくるりと旋回し軌道を変えた。
「ダイヤモンドの弱点は……一定方向の衝撃、ですよね」
十の死から圧死、身を圧し潰す岩を出現させてダイヤジャイアントの身へ落とす。ぴし、とヒビの入る確かな音が響き、ダイヤジャイアントが慌てるようにその岩を蹴って距離をとった。
自身の身体にヒビを入れた零へ狙いを定め、ダイヤジャイアントがグンと駆け出す。明らかに自分に向いた敵意を感じると、零はユーベルコードを発動した。
「おいで……僕のお友達。壊れた時計塔の主が示すのは心音の刻。全ての秒針は狂い、破綻し、地は真紅に染まる」
その詠唱が終わった瞬間、零のUFOの目の前に巨大な眼球が現れる。シルクハットを被ったそれは向かってくるダイヤジャイアントを瞬時にバリアで包むと、声も音も発さぬままじぃっと一点、閉じ込めた元ヒーローを見つめていた。
「――バーストアウト」
零の静かな一言。バリアの内部で激しい閃光、熱、音が炸裂する。
しゅうしゅうと煙を上げるダイヤジャイアントへ、シャオがすっとUFOを動かしユーベルコードで追撃する。
「この絶対零度に……耐えられる……? 凍てつけ……」
途端、周囲が冷えた空気に満ちる。炎に焼かれた体を冷やすには強力すぎる冷気が、ダイヤジャイアントとその背後、召喚の反動で動けないスーパープルトンへ襲い掛かった。
「……巻き込んだらごめんね」
何とも淡々とした棒読みでシャオがそう呟いた直後、巨大な氷の津波が一気に広がる。敵は動けず、なす術もなくその津波に呑みこまれ――そして、その身を芯まで凍り付かせていた。
津波が流れ去り、凍ったまま空間を漂う敵。そこへ更にヘスティアが狙いを定め、ユーベルコードを発動する。
「さぁ! 素敵なパーティを始めましょうか!」
S.F.Oの中でそう元気に宣うヘスティア。その直後、指先ひとつ動かない敵を容赦なく無数のミサイルが囲む。更に彼女の武器が後を追い、一斉に直撃した弾はズダダン! と幾重にも爆発音を響かせ――凍り脆くなった身へと、強い衝撃を叩き込んだ。
「ワレワレ、ハ……ムテキ、ナノニ……ッ!!!!!」
ダイヤジャイアントの身体が砕け散り、スーパープルトンの巨体も大きな亀裂が刻まれ、四散していく。
三人の猟兵、SkyFish団は揃ってUFOを着地させ互いを労うのだった。
大成功
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