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アースクライシス2019⑮〜黒焔、魔弾、自殺衝動

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #ダークポイント

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「ヒーロズアースでの戦争、お疲れ様~っ! 新たな動きを予知でキャッチしたよっ!」
 蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)は集まってくれた猟兵達に早速、任務の内容を伝達し始めた。
「オビリビオン側の有力敵である『ジェネシス・エイト』の1体、ダークポイントの潜伏場所をヒーローたちが特定してくれたよっ! これもみんなが日々、ヒーローたちと共同戦線を張ってオブリビオン軍団を撃退してくれたお陰だねっ!」
 毎日アメリカ全土で繰り広げられるサバイバルめいたオブリビオンの襲撃を猟兵たちが抑えている事で、手の空いたヒーローたちの懸命な創作活動が実を結んだのだ。

 で、ダークポイントの居場所は何処だ?
「マンハッタン島の高層ビル街の片隅、あらゆる存在から死角となる『不可視の領域』って呼ばれる地域に潜んでいるよっ! でも、そのあまりの強さにヒーローたちは現在進行形で大苦戦中っ! 急いで救援に向かってほしいんだよっ!」
 思っていたよりも状況は切迫しているじゃないか。
 ヒーローもヴィランも見境なく殺す、不気味な正体不明の殺戮者。同じく『ジェネシス・エイト』のスカムキングの命令以外には従うことないと云わてているオブリビオンは、噂以上の実力の持ち主ということらしい。
「単純な技量の差もあるけど、ダークポイントはマンハッタンの高層ビル街を巧みに利用しながら縦横無尽に駆け巡ってくるし、無限の射程距離による先制攻撃がすごく厄介なんだよ……っ! だから、ダークポイントの絶対先制攻撃をいかに防御して反撃するかの作戦が重要だよっ! ダークポイントのユーベルコードは、視認した相手を黒焔で燃やしたり、全方位から長射程の物質透過狙撃を行ってきたり、敵を自殺に追い込む恐ろしいものばかりだから、本当に気をつけてねっ!?」
 今までの戦争の幹部級オブリビオンとの戦闘通り、敵の先制攻撃を対処した上で反撃を叩き込む必要がある。だが、敵は狙撃手な上に無限の射程を持つオブリビオン。余程、上手く立ち回らければ一方的に攻撃を受け続けて苦戦することが想定される。

「ダークポイントは地の利を活かして、一箇所に留まらずに無音かつ高速で滑るように動き回るけど、完全に隠密行動が出来るわけではないはずっ! どうにかして敵の居場所を特定した上で強力なユーベルコードの絶対先制攻撃を対処した後に、猟兵のみんなの特大の反撃でぶっ飛ばしてほしいんだよっ!」
 レモンの言うことはかなり無茶がすぎるわけだが……!
 しかし、今までだって無茶を押し通してきた戦いを経験している猟兵ならば、きっとダークポイントを攻略できるはずだ。
「みんな、くれぐれも慢心せず、索敵と準備を怠っちゃ駄目だからねっ!? 厳しい戦いになるだろうけど、負けないで……っ!」
 レモンの頭上のグリモアが輝くと、猟兵達は次々とヒーローズアースのマンハッタン島へ転送されてゆくのだった。


七転 十五起
『諸注意事項』
 このシナリオは一章構成の戦争シナリオです。
 ダークポイントは【必ず先制攻撃を行います】ので、猟兵も【敵のユーベルコードへの対処法を編みだす事で反撃が行いやすくなり、有利に戦闘を進められます】ので考慮してた抱きたいと思います。

 七転十五起、なぎてんはねおきです。
 敵幹部『ジェネシス・エイト』戦の第1弾、ダークポイント決戦です。
 敵は狙撃手だということを念頭に置いて立ち回ると、更に猟兵は有利に戦えます。

 このシナリオは【難易度:やや難】です。
 それに見合った判定を行ってきます。お覚悟を。
 負傷描写も必然的に増えますので、ご参加の際はその点を踏まえて頂きたく存じます。

 また、同行者との連携をご希望される方は【同行者タグ】若しくは互いのIDと呼称をプレイング内に明記を願います。グループの判別が付かない場合、プレイングの採用は見送らせていただきますので何卒ご了承願います。

 今戦争のリプレイの納品は一両日中を目指しておりますが、人数次第ではプレイング失効ギリギリまで納品がずれ込む可能性もあります。

 それでは、皆さんの熱意の籠もった戦闘プレイングで、ダークポイントを圧倒していただきたいと思います。よろしくお願い致します!
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第1章 ボス戦 『ダークポイント』

POW   :    ダーク・フレイム
【ダークポイントの視線】が命中した対象を燃やす。放たれた【漆黒の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ダーク・リボルバーズ
自身に【浮遊する無数のリボルバー】をまとい、高速移動と【全方位・超連射・物質透過・弾丸】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ダーク・アポトーシス
【銃口】を向けた対象に、【突然の自殺衝動から始まる自分への攻撃】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラモート・レーパー
「いいぜ!いいぜ!お前の宮廷道化師、俺が果たさせてもらう!」
 ヒーローがいる世界だ。こうゆう戦闘を放映するテレビ局くらい一つや二つあるだろ。俺はそれを利用する。
俺はUCを使い、テレビ局を通じて一般人で敵を攻撃させる。銃火器は普通に売ってるだろうし、テレビで休憩中とかの軍人もいるはずだ。軍事兵器も飛んでくるだろう。
 俺自身もUCを発動しながら???で生成した短機関銃や手榴弾、閃光弾等で敵を攻撃する。
 相手がUCを使ってきたら、そのまま攻撃する。なぜかって?お前を攻撃すること自体自殺行為だからだ!
(UC【万人の理想像】【夜の領域】で姿等をUCが少し使えるくらいの一般人に変え、Jと名乗っています)



 マンハッタン島のビル街の片隅、あらゆる存在から死角となる『不可視の領域』に漆黒の狙撃手――『ジェネシス・エイト』の1体であるダークポイントは潜んでいた。
「状況:猟兵到着=包囲網完成
 推論:猟兵→総勢10人以上
 結論:己→猟兵:蹂躙滅殺=己の逃亡濃厚」
 ビルの死角から死角を音もなく移動するダークポイント。
 その眼下に、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)の姿を見据える。
「発見:部外者1名
 疑問:部外者→猟兵の気配なし=一般人若しくはヒーロー・ヴィラン?
 推測:部外者:武器の所持を確認=己への敵性ありと認定
 実行:戦闘開始=蹂躙滅殺」
 見据えたラモートからは、何故か猟兵特有の気配が感じられない。
 だが、ラモートがしっかりとサブマシンガンや各種グレネードを装備しているあたり、ダークポイントへの攻撃の意思は見て取れる。
 故にダークポイントは所持していた両手の重火器の銃口をラモートへ向け、先制攻撃のユーベルコードを放った。

 時間は少し遡る。
 マンハッタン島へ真っ先に駆け付けたラモートはニタニタと口元を愉悦に歪めていた。
「いいぜ! いいぜ! お前の宮廷道化師、俺が果たさせてもらう!」
 まずはスマートフォンで、この戦闘をライヴ中継しているチャンネル若しくは放送局があるかチェックした。
 すると、動画配信サイトで1つ、マンハッタン島の戦闘を望遠レンズで中継している事が判った。
「視聴者数はまずますてっところか? つーか、なんでもっと近付かねーんだ?」
 必要以上に撮影クルーが戦場から離れた場所にいることを不思議に思いながらも、ラモートはユーベルコードで自身の存在を『役割』として書き換えてゆく。
 まずは『万人の理想像』でダークポイントに有利になる姿へ変貌を遂げ、更に『夜の領域(ハンティングタイム)』で猟兵から一般人の存在・気配に己を上書きし、攻撃回数を9倍まで増加させておく。
 今のラモートは“ユーベルコードが多少使える程度の一般人『J』”となり、摩訶不思議な道具から重火器を量産して武装していた。
「これでダークポイントを9倍の手数で蜂の巣に出来るって訳だ! ……しっかし、やけに静かだな? もっとドンパチしているものかと思ったぜ?」
 ラモートは有力敵がいるマンハッタン島へアメリカ軍の支援火力があると踏んでいたようだ。ミサイルがこの地に降り注ぎ、一個師団が鉛弾をあちこちからばら撒く、まさにこれぞ戦争という光景を頭に描いていたものの、現実は時間が止まったかのように静寂が横たわるビル街の路地裏がそこに広がっていた。
 ……正直、強大なオブリビオン1体に対して、毎回街ひとつをミサイルで破壊していたらアメリカ全土が焦土になりかねない。それにオブリビオンに対抗するにはユーベルコードが一番有効であり、一般人が不用意に近付かないはそのためである。ミサイルそのものをオブリビオンのユーベルコードで無効化されかねない上に、撮影クルーも埒外の存在同士の戦闘に巻き込まれたくないのは当然である。
「ま、いいか。んじゃ、まずはテレビに俺が映らないと話にならねぇ……」
 ラモートの犯したミスの1つ目。死角が多いこの『不可視の領域』は、開けた場所に出ないと全ての方角が死角となってカメラに映り込めない。ラモートはユーベルコード『Jは誰にでもなりうる(ジョーカー)』を発動した状態でカメラに映り込み、視聴者への武装蜂起を扇動してダークポイントを攻撃させようと目論んでいた。
 だが、そのためには死角から抜け出なければならない。死角から抜け出るということは、ダークポイントの索敵に引っ掛かる恐れがある。
 実際、ラモートはダークポイントに居場所を特定されてしまった。ラモートも同時にダークポイントの姿を肉眼で捉えた。
 互いが銃口を向け合った次の瞬間、ラモートの眼は信じられない光景を目の当たりにした。
「がは……ッ!? な……ぜだ!?」
 蜂の巣になったのはラモートの身体であった。
 ダークポイントの周囲には浮遊する無数のリボルバーが存在し、そこから想像を絶する速度での連射がラモートに浴びせ倒されたのだ。
 想定していたユーベルコードではないものが此方へ飛んできたことに混乱するラモート。
 そこへダークポイントが言葉を投げかけてきた。
「確認:ユーベルコード→使用能力に対応=複数種のユーベルコード使用にも対応
 肯定:己→絶対先制攻撃=汝の使用したユーベルコード回数・種類に依存
 結論:己→計3回の絶対先制攻撃可能=汝の敗北=死」
 ラモートは失念していた。
 ユーベルコードは複数種使用すれば、敵もそれに対応したユーベルコードを使用する事を。
 ラモートは事前に2回、SPD系ユーベルコードを使用している。
 つまり、ダークポイントはこの時点でSPD系絶対先制攻撃を2回連続で行えることになる。
 手数が9倍になっていても、2連続の100%先制攻撃のあとの行動となるが故に、ラモートは銃弾の嵐をその身に浴びて一瞬で瀕死に陥ってしまったのだ。
 だが、ダークポイントも無傷で済まなかった。ダークポイントは脇腹と左の肩口に銃創と裂傷を負っているではないか。
 9倍の手数で放たれたラモートの銃撃とグレネード投擲が、ラモート自身ではなくダークポイントへ向かってきたことに、オブリビオンは不可解だと首をひねる。
「疑問:猟兵→己への攻撃
 前提:己のユーベルコード→銃口を向けた相手の自殺衝動を増幅し自滅させる
 仮説:己への攻撃は不可能
 現実:汝→己を攻撃可能
 不可解:汝に問う」
「んなこと……当たり前だろ……」
 ラモートは全身を真っ赤に染めながら、その場に仰向けになって崩れ落ちる。
「一般人が……オブリビオンに敵うわけがねぇだろ……これが、俺の自殺衝動だ……!」
 精一杯の力を振り絞り、ラモートはダークポイントへ中指を立てた。
 ダークポイントは静かに銃口をラモートへ向ける。
「理解不能:汝→此処で敗北=自殺願望の実現?」
 乾いた発砲音がマンハッタンの裏路地に轟く。
 黒い影は忽然と消失し、残されたのは硝煙と凶弾に穿たれたラモートだけが残された。
 
 ……不幸中の幸いは、ラモートのユーベルコードの効果で駆け付けた一般人に救助されたことで、どうにか一命を取り留めることが出来たことであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

大神・零児
C-BAに騎乗し手足の様に操縦
グレネードユニットはC-BAに搭載
高速移動による残像や煙幕等のグレネードをばら撒く等して狙われにくく
未来位置に飛来する弾や面制圧射撃も考慮し立体的に行動

リロード等の隙の瞬間にUC発動
敵をUCの範囲内に捉え
弾丸にも敵意は籠る
敵意の「向き」も感知
経験による無意識の思考と反応で回避

敵意の向きの逆算
敵の速度と動きの割り出し
範囲内で敵の敵意・思考を感知した瞬間
無意識の思考と反応で対応

油断
足の停止
思考の一瞬の隙等を衝く

技能
戦闘知識
咄嗟の一撃
情報収集
追跡
第六感
見切り
野生の勘
世界知識
地形の利用
学習力
逃げ足
早業
ダッシュ
ジャンプ
カウンター
武器改造
動物使い
クライミング
空中戦
運転
2回攻撃



「此方がひとりやられたのか? チッ、そう簡単に上手くいく相手じゃねぇってことか」
 連絡を受けた大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は舌打ちをしながら、獣型機械獣『C-BA(Cyborg beast arms)Mk=2』に騎乗し、マンハッタンの『不可視の領域』を駆け抜けていた。
 その移動速度は残像が尾を引き、コンクリートジャングルを立体的かつ縦横無尽に疾走してゆく。
「絶対先制攻撃……いつ来る? 何処から来る?」
 用心のためにC-BAに搭載したマルチグレネードユニットから煙幕やチャフをばら撒き、大神の姿を移動しながら遮蔽するように努めていた。
「数秒先に俺が移動する場所を予測して射撃してくる可能性もある……奴は何処だ……?」
 野生の勘と第六感を常にフル稼働しながらビルの隙間を素早く塗ってゆく。
 と、その時、大神の後方5時の方向から強烈な殺意を感じ取った。
「後ろか!?」
 大神が振り返るのとほぼ同時に飛来する鉛弾のゲリラ豪雨!
 C-BAを跳躍させてその場から退避、真後ろでアスファルトは爆ぜ砕けるのを大神は目の当たりにしてしまった。
「こりゃとんでもねぇ火力だな? だが方角は掴んだ。そこか!」
 大神はC-BAを反転させると、凶弾が向かってきた方向へ風の如くビル街を駆け抜けてゆく。
 その間にユーベルコード『無双の意識』を発動させ、自己の意識は届く範囲を拡大させた。
「これで半径57mは俺の五感が届く場所になった。死角に逃げ込んでも無駄だぜ?」
 大神は過去の戦闘経験から、敵意の向きの逆算し始める。
「流石に一箇所に留まってはいねぇか! だが、俺への殺意の方角はまだ消えていない。けど、おかしい。手応えが、次第に弱まっているだと……?」
 言葉通り、動けば動くほど殺意の感知が鈍くなってゆくのを大神は不審に感じていた。
 そして、徐々に殺意の気配は弱まり、遂に大神はダークポイントを見失ってしまった。
「おかしい……。一体、何処へ消えた?」
 意識を全集中した上で、周囲の気配を改めて探る大神。
 だが、ダークポイントが向ける殺意が完全に途絶えてしまっている。
「どういうことだ? 半径57m以内なら、どんな死角にいても殺意を可視化して察知できるはずだ。ついでにユーベルコードも封じ込めるはずんだがな……?」
 大神は自分の言葉を反芻し、ふと背筋が凍り付いた。
「半径57mの外から狙撃される可能性は……? 奴は無限の射程を有する狙撃手だ、俺のユーベルコードの外から攻撃する可能性は考慮するべきじゃないのか?」
 その考えが過ぎった数瞬後、強烈な殺意が真後ろから音速で迫ってくる!
「まずいっ!」
 大神は咄嗟にC-BAを跳躍させながら180度反転すると、察知した殺意の方角を頼りにありったけのグレネード弾を乱射した!
 感じ取った殺意の正体は、ダークポイントが放った狙撃弾だ。
 大神の危惧した通り、ダークポイントは大神のユーベルコードの射程外を逃れ、無限射程によるアウトレンジからの銃撃を放ってきたのだ。
 凶弾は無慈悲に大神の心臓部へ突き刺さり、C-BAから転落!
 転落の最中、遠方ではグレネード弾が着弾して火柱が上がり、その中から黒い小さな影が慌てて飛び出すのをかろうじて肉眼で大神は確認した。
 どうやら多少はダークポイントへのダメージは通ったようだ。
 だが、すぐに大神は重量に引き摺られ、アスファルトに全身を叩きつけてしまった。
「……痛ッ!? ったく……長距離射撃っていうのは厄介なもんだな……?」
 上手く受け身を取れたゆえに大事には至らなかったものの、全身の激痛でしばらくは戦闘不能だと彼自身すぐに理解した。
「……ハッ、こんなことって、実際にあるんだな……? 呪われてるのか、祝福されているのか、分かりゃしねぇな?」
 大神はアスファルトに寝転がりながら自嘲していた。
 ダークポイントの放った狙撃弾は、胸元に忍ばせていた超耐久改造スマートフォンに阻まれ、心臓まで到達することはなかったからだ。
 かくして、大神は此処で脱落を与儀なくされ、後方支援のヒーローたちに救急搬送されてゆくだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

黒城・魅夜
本当にすべてを透過するなら私自身も透過してしまうでしょう。
つまり、それは相手を視認し対象を選別しているもの。ならば視認させなければいいだけのこと。

高層ビル群は私にとっても有利。108本の鎖を撃ち出して「範囲攻撃」・「なぎ払い」でビルの壁を崩し、無数の瓦礫と濛々たる粉塵を発生させ、「闇に紛れ」て認識を阻害。
「ロープワーク」を駆使してビルからビルへと鎖を撃ちこみ、綱渡りのように高速移動。
「第六感」と「見切り」で発射元を見定め、肉薄します。

間合いに入ればUC発動。全ての鎖があなたの元へと集中し食いちぎるでしょう。
たとえこの身を銃弾が穿ち、視界や意識が薄れようとも、我が鎖は攻撃対象を食い尽くすのです。


シズホ・トヒソズマ
デザイアキメラに騎乗
同乗は私と残りのからくり人形2体
ヴァジラ姫に小型兵士人形を複数周りに浮遊させておき敵を捜索

クロスリベルの効果で上げた反射で敵の銃弾に反応したら
兵士人形一体に強力な◆磁石属性を付与
弾を引き寄せ軌道を変えて回避率を上げます

◆早業の◆操縦でキメラを移動させ銃弾を回避
銃弾が来た方向へ飛ぶ
弾道変化も計算に入れてきたら別の方向の兵士人形の磁力を起動し誘導

UCで弥助アレキサンダーの力使用
半径57m以内の遮蔽になりそうな無機物を雷を放出する起点に変化
光の中や移動した敵が見えたらそこへ飛翔
敵周辺の無機物を(可能なら浮遊銃も)雷に変え動作を封じ
射程距離まで来たらヴァジラの◆炎砲◆一斉発射で攻撃


レイ・アイオライト
無限大の射程……恐ろしいユーベルコードばかりだけど、これを逃したらダークポイントはまた行方をくらましそうね。……やるしかないわ。

【対策】
自身の周囲に『雷竜真銀鋼糸』の鋼糸の結界を構築、莫大な放電で超強力な電磁場を作り上げる。それも、敵の弾丸の軌道さえもねじまがるような電磁場をね。(オーラ防御)
それでもその電磁場の結界を超えてくる弾丸は『見切り・早業・第六感』で回避よ。

【反撃】
UC発動、鋼糸は常にあたしの周囲に散開、増殖していく。襲いかかる弾丸を雷撃の電磁場で捻じ曲げて高速の接近、投射する影の刃の中に『影縫ノ暗剣』を潜ませて行動不能にする。
神速の魔刀の『暗殺』を実行するわ。

その首貰い受けるわよ。


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

物質を透過してくる銃弾とか怖い限りだね。
それでいてアタシらに当たるときっちり痛いんだろ?
やっぱり理不尽を感じる所もあるけど……やりようはあるか。

銃弾を受け止めるのは無理だろうけど、
『念動力』で軌道を逸らして受け流すのはできるだろ。
『オーラ防御』の様にアタシの周囲を斥力のサイキックで囲み、
その中で念を練る。
流れ弾や跳弾は『激痛耐性』でなんとかする。

奴の潜伏場所は、どこからも死角になっているという事なら
逆に掴みやすいだろうね。
周辺の地図から『情報収集』し、
『地形の利用』ができるかどうかまで加味して推理する。
後は奴を見つけるだけ。
地上初使用さ、【宙送りの穴】を食らっとけ!



 次々と仲間が倒れてゆく中、なおも果敢に猟兵達はダークポイントへの包囲網を狭めてゆく。
 ダークポイントも先程の戦いで猟兵のユーベルコードに射程がある事を確信したのか、先程よりも素早くビルとビルの間を飛び回る速度が上がっているようだ。
「逃しません! デザイア・キメラ、ダークポイントを追って下さい!」
 シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)は飛行可能な防御・移動型人形『デザイア・キメラ』に騎乗し上空からダークポイントを俯瞰しながら追跡をしていた。
「確かに射程外に逃れれば、猟兵のユーベルコードはやり過ごせますね! でも、上空からの追跡に、飛べないあなたは何処まで逃げ切れますか!?」
「推論:己への追跡→先制攻撃での突破で阻止可能」
 ダークポイントは自身のユーベルコードと狙撃手の腕に絶対の自信を持っているようだ。この状況でも逃げ果せると冷静さを欠くことがない。
「果たしてそれはどうでしょうか?」
「実証:己→猟兵の蹂躙滅殺を開始」
 ダークポイントはシズホの至近距離で召喚したリボルバー銃での超高速乱射を浴びせてゆく!
「そう来ると思って既に対策済みです! ヴァジラ姫! クロスリベル! 出番です!」
 殺到する銃弾の嵐に向けて、シズホは同乗させていた姫型小型端末指揮人形『ヴァジラ姫』と巨腕型強襲人形『クロスリベル』を起動させる。
 ヴァジュラ姫が放つ小型人形兵が突如帯電すると、周囲に斥力を生む電磁界を発生させる。更にクロスリベルが操縦者であるシズホの移動速度と反応速度を上昇させ、銃弾の密集空間を超スロー映像を見ているかのように見切ってゆく!
「電磁バリアで銃弾の軌道を大きく逸して、強化された敏捷性で銃弾を避けてゆきます!」
 騎乗するデザイア・キメラの上で、2体の人形とマスクドヒーローが華麗に宙を舞う!
「驚愕:汝→己のユーベルコードを完全防御
 認識:改訂→猟兵の危険度を引き上げ」
 先制攻撃がシズホへ全く当たらなかった事に、ダークポイントは同様を隠せない。
「ヴァジュラ姫は先のサムライエンパイアでの戦争で戦った弥助アレキサンダーの3種の神器のうち、『闘神の独鈷杵』と『逆賊の十字架』のパワーを宿している人形です! ユーベルコード並みの性能を持った人形に、たかが銃弾で何とかなるなんて思わないでくださいね!」
「警戒:此処からの離脱を最優先事項に設定」
 ダークポイントの銃声とともに一発の銃弾がシズホに向かって放たれた。
 それをデザイア・キメラの電磁バリアで弾き返すシズホだったが、気が付けばダークポイントは目の前から忽然と姿を消していた。
「あそこから逃げるなんて、さすがは『ジェネシス・エイト』の1体ですね。でも、まだ此方は奥の手を秘めていますよ?」
 再び上空からの捜索を再開するシズホ。更に今回はヴァジュラ姫が放つ小型人形兵を上空へドローンのごとく飛ばして拡散させ、地上の光景を監視させはじめる。
「皆さん、お願いします!」
 シズホの合図で次々と猟兵が包囲網を狭めてゆく。

 黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)は考察する。
(本当にすべてを透過するなら私自身も透過してしまうでしょう。つまり、それは相手を視認し対象を選別しているもの。ならば視認させなければいいだけのこと)
 そのためにレイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)と数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の2人と連携し、これからダークポイントを追い込んでゆくのだ。
 まずは黒城がダークポイントを誘い出すため、ビルの死角から飛び出した。
「ダークポイント! 私は此処です!」
 力の限り叫んだあと、黒城はユーベルコードを発動させ、108本の鎖で周囲のビルの壁を破壊しようと試みる。
 だが、ダークポイントのユーベルコードは絶対先制攻撃の特性を持つ。つまり、猟兵のユーベルコードよりも発動が一段階早い!
 すぐさま黒城に向かって、ビルの壁を透過してくる凶弾の雨が襲い掛かってきた!
「間に合って……!」
 鎖を振り乱し、壁をなぎ払い、無数の瓦礫と濛々たる粉塵により視界を防ぐも、その中へと無情にも弾幕が容赦なく突き刺さる!
(どの鎖も反応を示しませんか。やはりこれは射程外からの狙撃……残念ですが、私は此処までのようです)
 凶弾に貫かれる覚悟で固く目を瞑る黒城。
 単独ならばここで彼女はあっけなく脱落してしまったであろう。
 しかし、一見、この黒城の失策と思しき作戦は、ちゃんと連携として織り込み済みだ。
「アンタの覚悟! 見届けたわ!」
 粉塵の中から姿を見せたのは、黒城を庇うレイの姿であった。
 目の前には、幾重にも折り重なった鋼糸の結界が一瞬で構築されていた。
「魅夜の鎖も拝借して、あたしの『雷竜真銀鋼糸』で作った即席の電磁バリアよ。雷龍の髭は常に放電しているわ。それは超強力な電磁場を目の前に作り上げる。それも、敵の弾丸の軌道さえもねじ曲がるような電磁場をね?」
 先程のシズホの人形よりも強力な電磁バリアを、レイは己の武器で一瞬のうちに構築してみせたのだ。
「たとえ破られても、魅夜の鎖が弾丸に殺到して撃ち落としてくれる。電磁バリアで大部分は弾かれるから、通過する僅かな弾丸の数なら108本の鎖で対処可能のはず。そうよね、魅夜?」
「は、はい……! 私が敵の攻撃を誘い、レイさんが攻撃を庇うことで攻撃をやり過ごす二重の作戦ですから。……正直、もう駄目かと思いました」
「それにしても無限大の射程……恐ろしいユーベルコードばかりだけど、これを逃したらダークポイントはまた行方をくらましそうね。……やるしかないわ」
「そうですね。ここから反撃しましょう、レイさん……!」
 安堵する黒城へ、数宮が叫びながら突出してゆく。
「ふたりとも、急いで! 奴さんの顔が一瞬見えたよ! 2時方向から11時方向へ逃げてった! 此処から100mほど先さ!」
 数宮は3人の中での役割は『観測手』と『斥候』である。
 突出したサイキックエナジーは汎用力が高く、周囲の連携にも柔軟に対応できる気質を持つ。
 確実に追い詰めるべく、数宮は先行してダークポイントを強襲せんとビルの間を曲芸乗りめいた宇宙カブ操縦術で高速移動していった。
 
「シズホさん! あたしが渡した、此処ら周囲の地図情報は役立ちそうかい?」
「とても助かります! お陰で上空からの捜索が捗りますね!」
 人形で飛行するシズホは、操作するヴァジュラ姫の小型人形兵を帯電させたまま磁力を発生させてレーダー代わりに、俯瞰と併せてダークポイントを捜索しているのだ。その際、数宮が提供した『不可視の領域』と呼ばれるこの地区の地図情報と照らし合わせることで、どこがより死角になりやすいかを瞬時に判断できるようになったのは猟兵側にとって大きなアドバンテージである。
「あ、10時方向のビルの屋上にダークポイントを発見です!」
「サンキュー、シズホさん! どこからも死角になっているという事なら、逆に潜伏先を掴みやすいからね! 隠れやすい場所に逃げ込みたくなるのは、ヒトもオブリビオンもいっしょってこった!」
 迷いなく突っ込んでくる数宮とシズホの両名に、ダークポイントは半径50mまで接近を許してしまった。
「不可解:猟兵の索敵能力
 実行:己→絶対先制攻撃
 推論:猟兵→大打撃=己→逃亡可能」
「逃さねぇって言ってんだよ! 見付けた、ダークポイント!!」
 宇宙バイクをフルスロットルで最大加速してゆき、ウイリー走行でビルの縁から数宮は大ジャンプ!
 そのまま真向かいのビルに飛び移った!
 だが着地とほぼ同時にダークポイントの無尽蔵の銃弾の雨が数宮に襲い掛かる!
 その距離、僅か10m前後!
「サイキックパワー全開ッ!! 根性と気合で耐えてみせるよ!」
 数宮の発生させたオーラ障壁が宇宙バイクを起点として増幅・展開されてゆく!
 単純明快、技能の高さでユーベルコードを防ぐシンプルな対策!
 技能の鍛錬を積んだ熟練の猟兵だからこそ出来る荒業である!
「あっだだだだ!? とはいえ直撃しなくても痛いものは痛いさね!? 物質を透過してくる銃弾とか怖い限りだし、それでいてアタシらに当たるときっちり痛い!」
 涙目で必死に障壁維持に全力を集中する数宮。
 傍から見れば一方的な攻防のやり取り。
 しかし、この状況に数宮の顔には悲壮感が全く浮かんでいなかった。
「だけど、どんな理不尽だろうが、猟兵ならやりようがあるってもんさ! ――シズホさん!」
「了解です! その手は二度も喰らいませんからねっ!」
 シズホがすかさずユーベルコード『幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)』を発動させる!
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す! いでよ、大帝剣『弥助アレキサンダー』!」
 彼女が操る人形の中から、大帝剣の名を関する魔軍将の幻影が降臨すると、シズホの身体とひとつに合体!
「ヴァジュラ姫! 闘神の独鈷杵の力を今こそ開放するのです!」
 人形の両目がカッと光を帯びた途端、周囲の無機物――ビルの壁やダークポイントの操る重火器が、たちまち雷光へと変化してダークポイントの身体を縦横無尽に貫いてゆく!
「驚愕:猟兵のユーベルコード→射程内の物質変換?
 決断:この場からの己の全力逃走」
「オブリビオンといえども、光の速さを超えることは出来ませんよ?」
 真後ろのビルに飛び移ろうとしたダークポイントだが、その飛ぶ移ろうとした先のビルのコンクリートが電撃の槍となって全方位から飛来!
 ダークポイントの全身に剣山めいて突き刺さる!
 飛び移ったダークポイントは感電しながらビルの屋上を転がり回り、行動がままならない様子!
「今や私を中心に半径57mは雷撃の檻の中ですよ! ついでにヴァジュラ姫の火砲もお見舞いしてあげましょう!」
 姫型人形の胸元が観音開きになると、そこから強烈な大砲が出現!
 ダークポイントの黒尽くめの服を一気に吹き飛ばす!
「シズホさん、ナイス! んじゃ、あたしも奥の手を出そうかね!」
 数宮は宇宙バイクに備わったコマンドボタンを押し込むと、突然、バイクから強力なサイキック波動が放出された。それは痺れて身動きが取れないダークポイントの周辺の空間を一気に歪ませ、ブラックホールめいた次元崩壊を引き寄せる!
「地上初使用さ、『宙送りの穴(ディメンジョン・コラプス・セカンド)』を食らっとけ!」
「……!?」
 ダークポイントは悲鳴すら上げるまもなく、脇腹の一部と左肩から先が一瞬で亜空間に飲み込まれてしまった。
 そこへ、雷光纏う影の鋼糸と108本の鎖がダークポイントへ殺到する!
 その上に乗って全力疾走してくる黒城とレイ!
「先程のお返し、させていただきます!」
「魅夜、合わせるわよ! 準備はいいわね?」
「いつでもいけます、レイさん……!」
 互いにアイコンタクトを取り、2人は左右に散開してダークポイントを挟撃!
「覆い尽くす影に灼かれて消えなさい!」
 レイの足元から無限増殖する影の鋼糸から迸る回避不能の雷撃波と黒影の刃がダークポイントの全身に叩き込まれた!
「百雷束ネシ陰翳ノ楔(ジ・イクリプス)――その首、貰い受けるわよ?」
 黒影の刃の中に紛れて射出された『影縫ノ暗剣』が、ダークポイントの足元を穿つ。
「否定:己→行動不能
 推論:原因→脚部を貫く短剣?」
 ダークポイントは短剣を抜こうとするも、全身が硬直して身じろぎひとつ出来ない。
 これは、まるで忍法・影縫い!
 そこへジャラジャラと金属音を立てながら飛び掛かる108本のユーベルコード製の鎖――『緋色の弔花は悪夢の深淵に狂い咲く(フューネラリィ・クリムゾン)』!
「間合いに入れば最期。全ての鎖があなたの元へと集中し食いちぎります。さぁ、愚か者の骸を糧に咲き誇れ、鋼の血華――!」
 ダークポイントの体内に潜り込むように貫通する鎖が周囲を赤黒く染め上げ、鮮血の華を乱れ咲かせてゆく。
「窮地:己の重篤な身体的ダメージを確認
 決断:己→この場からの闘争を優先=身体の損傷を度外視」
 ダークポイントは何を思ったのか、貫かれていた身体を自ら引きちぎり、鎖の拘束を振り払ってみせたではないか。
 風穴が開いた身体のまま、ダークポイントは猟兵たちへ銃を乱射しながらビルを飛び降りた!
「待ちなさい! ……って、何処へ行ったのでしょうか?」
 黒城がビルの眼下をくまなく探すも、ダークポイントの死体はおろか血痕すら残されていなかった。
「これは、どういうことでしょうか? まるで幽霊みたいに消えてしまいましたが」
「敵のほうがほんの少しだけ上手だったようね? さすがは狙撃手、身を隠すスキルは一級品ってとこかしら?」
 レイも周囲をしきりに見渡すが、影も形も気配でさえ、ダークポイントの痕跡を辿ることが出来なかった。
 4人は現時点で追撃は不可能と判断し、後方に控えるヒーロー連合に連絡を入れたあと、他の猟兵に対処を依頼すると揃って帰投していったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
量産型は相手にしたけど…ついに本体が登場したと言う訳ね
…幹部的な相手とは戦歴が良くないのだけど…出て来たのならやるしかないわよね

とりあえず相手の攻撃をどうにかしないと
銃口を向けた相手…普通に建物を背に用意した大型の盾を壁にして対象から隠れる位かしら
炎は兎も角そのまま銃を撃たれたら当たるしかないけれど…
まぁ最悪、私の行動には影響がないからいいわ

私がやる事は簡単よ
触れたら爆発する爆弾を仕掛けた『ここに始まるは我が戦場』を【罠使い】の知識で移動しそうな場所にばら撒くだけ
所謂触発機雷ね
動き回るなら勝手に当たってくれるでしょう…相手の位置も分かる筈
流れ弾と同僚さん達だけは避けさせるわ

※アドリブ・絡み歓迎


月凪・ハルマ
流石にボスクラス。普通に強い上に
これまためんどくさい能力が揃ってるな

……こいつは骨が折れそうだ

◆POW

予め【武器改造】で手裏剣に麻痺毒を、そして【防具改造】で
衣服には対炎機能を付与しておく

そして【迷彩】で姿を隠し、さらに【忍び足】と
周囲の遮蔽物を駆使して、とにかく相手の視線に
入らない様に立ち回る

向こうの視線・攻撃は【見切り】で判断
遮蔽物を盾にしたり、【残像】を駆使して回避したい
実体があれば【武器受け】も使おう

手裏剣の【投擲】で牽制しつつ、隙をみて【雷光手榴弾】を使用
向こうが影響を受けたことが確認できたら【早業】で接近
魔導蒸気式旋棍を叩き込む

その後はまた死角へ移動→手裏剣~という流れを繰り返す


ルード・シリウス
先ずは釣り出す為の位置の選定と死角となる位置を把握。選定したら、外套と靴の能力で存在を殺し、囮の為の残像を配置。俺が獲物を狙撃をするなら相手の死角となる位置を取る。そして、常に気配と音を殺して移動してるとは言え、攻撃を仕掛ける時だけは必ず姿を見せる筈だ
攻撃が来た瞬間に相手の位置を特定と同時に、万が一に備えて暴食剣・呪詛剣で攻撃を防御して凌ぐ。特定出来たら再び姿を晦まして、逆に死角を取る形で接近
接近出来たら、先んじて仕掛けられる事を踏まえた上で残像による誤認と二刀による防御で攻撃を凌ぎ、そこから【喪失】の一撃を叩き込む

ここは獲物を狩るのに適した場所だ。逆に言えば、それを踏まえてしまえば捉えやすい


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「…敵はどこから攻撃するかわからない…警戒しないとね」

相手は無音で縦横無尽に高速移動する上で無限の射程距離を持つ…
いわば、相性最悪っというわけだね…ならば!

他の猟兵がダークポイントを見つけるまでの間、おとりになって【気合い】や【火炎耐性】で耐え続ける!
もちろん、どこから攻撃を放ってきたかちゃんと【見切り】ながら把握しておかないとね!

見つけた後は、隙を突いて素早く駆けつけ、"黒焔竜剣"での攻撃で少しでもダメージを与えることによって『黒焔呪縛鎖』を発動、しばらく動けないように拘束しておくよ
みんなの一斉攻撃に合わせてホムラを【槍投げ】して【串刺し】にするよ!!


オーキッド・シュライン
【心情】
・黒焔使いですか。
わたくしの紅い炎とどちらかが熱いか。いざ尋常に勝負…ですわ
【先制対策】
・左腕の封印を解放。全力で燃え上がらせますわ。全身を左腕の炎とオーラ覆いながら、移動しますわ。左腕の炎熱と残像が出るほどのダッシュで陽炎の分身を作って本体を悟られないようにしつつ、ビルの隙間や出っ張りを使っての空中戦で敵を追います。万が一視線で焼かれても左腕は元々燃えていますし、火炎耐性もあります
【戦闘】
・先制攻撃を防いだらUCを発動し炎の左腕を再構成
・蘭の花弁をばら撒きつつ炎の翅で空から追跡
・ブラスターを牽制射しながら、極小の蘭の花弁の爆破を背に受けて加速。最後は細剣で串刺しにしてから体内を焼く



 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は浮遊型魔導蒸気盾を起動させ、自分の身体を全方位覆わせてながら、宝石型の空間投影入出力装置付超高度コンピューターである胸元の宝石――『エメラルドユニット』で、ユーベルコード『ここに始まるは我が戦場(リコネサンスドローン)』で放った魔導蒸気ドローンを操作していた。その数、およそ300機!
「戦いは始まる前から……とはよく言ったものね。最も、もう既に私への攻撃は始まってるみたい。盾から顔を覗かせた瞬間、とてつもなく胸糞が悪くなって死になくなるもの……」
 つまり、エメラに向かて、ダークポイントが銃口を向けてユーベルコードの先制攻撃を行っている真っ最中ということだ。
 それに対して、エメラは偵察兼攻撃用の魔導蒸気ドローンを周囲に飛翔させ、ダークポイントの潜伏場所を急ピッチで割り出している真っ最中である。
「今回の戦争の最中、量産型は相手にしたけど……ついに本体が登場したと言う訳ね。……私、実を言うと、これまでの戦争で幹部的な相手とは戦歴が良くないのだけど……」
「えっ!? そうだったの?」
 ドラゴニアンの龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)が意外そうに目を見開いて驚いた。
 龍ヶ崎とエメラは、過去に何度か依頼で顔を合わせている間柄だ。
「こればっかりはユーベルコードの相性も絡んでくるもの、致し方がないわ」
「というか、エメラが既に狙われてるってことは、私たちの場所がダークポイントに筒抜けってこと!? ……敵はどこから攻撃するかわからない……警戒しないとね」
 エメラは盾の中で苦笑いを浮かべつつ、言葉を継いだ。
「そうね、相手が出て来たのならやるしかないわよね。とはいえ、私は完全に此処で引き篭もりかつ足止めを食らってるから、みんなの力が必要よ」
 四方を盾に守らせて遮蔽することで、銃口を向けられる自殺衝動から何とかエメラは免れているが、それも長くは続かないと彼女自身が危惧していた。
「私自身の自殺衝動は阻止できたけど、敵は盾を燃やしたり撃ち抜いてくるかもしれないわ。そうなったら私は詰むわね……」
「流石にボスクラス。普通に強い上に、これまためんどくさい能力が揃ってるな……」
 月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)は周囲を警戒し、自身とエメラへの攻撃の方向を見極めようとしていた。
「……こいつは骨が折れそうだ。できれば、忍者らしく隠密行動からダークポイントを暗殺したいところだが」
「だったら、俺が暴れてやる……。その隙にさっさと隠れろ、ハルマ……」
 ルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)が真紅の双眸を爛々と輝かせながら、暴食剣「神喰」と呪詛剣「無愧」の二振りを携え、敢えて身を晒す用に前に出る。
「私も囮になるよ! 相手は無音で縦横無尽に高速移動する上で無限の射程距離を持つ……。いわば、私と相性最悪っというわけだね。でも、何も出来ないわけじゃないよ!」
 龍ヶ崎は相棒の白銀の槍竜ホムラと共に、エメラを護るように立ちはだかった。
 ルードは龍ヶ崎を一瞥すると、軽く口角を釣り上げてみせた。
「しっかりエメラを守っておけ……。俺は討って出る。オイ、エメラ!? お前のドローンで位置情報を割り出したら、俺にもそれが分かるのか……?」
「え、ええ、すぐに分かるわ。ドローンの捜索が、そのまま攻撃としてダークポイントに効果を発揮するもの。爆発が起きたら、その方角へ向かってちょうだい」
 エメラの言葉に、愉悦に満ちた狂笑を静かに浮かべるルード。
「爆発、か。そうか、そいつは派手でいい。気に入ったぜ……!」
 ルードはそう告げると、他の猟兵がもたらした地図情報を頼りにダークポイントが潜伏しそうな場所に当たりをつけて向かっていった。
「それじゃ、俺は隠れながらダークポイントのいそうな場所を捜索してくる。2人共、気を付けて」
 月凪は闇に溶け込むように素早く身を潜め、遮蔽物を利用しながらマンハッタンの影から影を渡っていった。
 と、その時だった。
「……来た!」
 龍ヶ崎の白銀の髪の毛先に、黒焔が灯ったのは。

 オーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)は、やや他の猟兵と出遅れてマンハッタンに転送されてきた。
 早速、エメラと龍ヶ崎の元へ合流すると、挨拶を行うべく声を掛けた。
「おーほっほ! お待たせ致しました、オーキッド・シュライン、只今見参ですわって、えっ!?」
 オーキッドの目の前は今まさに、黒焔に包まれている竜人娘が苦笑いしながら後ろを振り返っていた。
「よ、よろしく……! 私は、龍ヶ崎・紅音……。こっちはホムラ……!」
 白銀の槍竜は主が焼かれている姿に右往左往していた。
 最初から地獄絵図の光景に、オーキッドは動揺を隠せない。
「ど、どういう状況ですの!?」
「既にダークポイントの攻撃を受けているわ。私はエメラ。今、必死に敵の居場所を割り出そうと演算中よ。……にしても熱すぎるわ。ごめんなさい、紅音さん。もう少しだけ辛抱してほしいわ」
 盾の中から声を掛けるエメラ。ほぼ遮蔽された空間では、蒸し風呂状態でエメラの体力も奪われてしまう。
「だ、大丈夫! 私も、黒焔を使えるし、熱と焔には、強いから……!」
 自身の呪われた黒焔を全身から噴き上げることで、龍ヶ崎はダークポイントのユーベルコードから身を守っていた。
 それをしばらくポカンと眺めていたオーキッドは、ようやく状況を飲み込めたようで、龍ヶ崎の隣に並び立った。
「――つまり、敵は黒焔使いですか。わたくしの紅い炎とどちらかが熱いか。いざ尋常に勝負……ですわ」
 オーキッドは左腕に巻かれた包帯……強力な水属性の包帯状の呪符『バルボフィラム』をはらはらりと緩め解いた。
 すると、そこから具現化するのは、荒れ狂う真紅の炎の左腕。封印を解かれた左腕が、魔性の黒焔と拮抗し始め、膨張した空気を巻き上げて凄まじい上昇気流を発生させはじめた! そこへ龍ヶ崎の黒焔も合わさり、天へと昇る赤と黒の二重螺旋が、ダークポイントの黒焔の威力を弱めてゆく!
「なるほど、これはまともに受けていたらかなり窮する攻撃ですわ。紅音さんはお強いのね? ですが、2人分の熱量とオーラ障壁が合わされば、火属性のわたくしたち相手にとっては黒焔なんて涼しいものですわ」
「ありがとう、オーキッド! これで反撃に転じられるよ!」
 龍ヶ崎が体中に付いた煤を払いながら、オーキッドへ感謝を述べた。
「2人とも、朗報よ。ドローンがダークポイントの居場所を特定したわ。今まで紅音さんが耐えてくれたお陰よ。それに、オーキッドさんも助けてくれてありがとうね」
 エメラの言葉に、龍ヶ崎は力強く頷き、オーキッドは気恥ずかしそうに照れていた。
 だが、再び龍ヶ崎の衣服の一部が黒焔に侵され始めると、すぐに3人は行動を開始した。
「私のドローンが案内するわ。付いてきて!」
「了解! 燃える強さを確認しながら、私も方角を見切ってゆくね!」
「紅音さん、無茶はおよしなさいな……? わたくしは燃えないように、念には念を入れて身を潜めながら空を飛んで追っていきますわね……?」
 こうして、魔導蒸気ドローンの手引により、龍ヶ崎が盾になりつつオーキッドが後を追い、3人はダークポイントの潜伏先へ急行していった。

 ダークポイントは右肩を上下させて呼吸をしながら、龍ヶ崎とオーキッドを燃やさんと視線を向け続けていた。
「疑問:猟兵2名→焼き尽くせない?
 考慮:己の黒焔<猟兵2名の対策
 否定:己のユーベルコード=絶対先制攻撃による必殺の一撃
 懸念:他の猟兵→居場所を特定できず→不意討ちの可能性?」
 先程の大打撃を受け、ダークポイントは徐々に疑心暗鬼になっているようだ。
 龍ヶ崎とオーキッドには黒焔が効かない。
 盾の中に引き篭もっている金髪のドローン使いは一向に出てこようとしない。
 となると、何処かに潜んでいる男の猟兵2名を探し出し、先に撃ち抜くか焼き払ったほうが得策だ。
 ダークポイントは迫りくるドローンの監視から逃れるべく、音もなくその場から立ち去ろうとした。
 と、その時、ダークポイントは不意に何かを踏み付けた。
「疑問:未確認物体を発……」
 発見、と言おうとした次の瞬間、ダークポイントの身体はマンハッタンの上空に打ち上げられていた。
 起爆したのは、エメラがドローンでバラ撒いていた触発機雷だ。
 索敵と同時に散布することで、ダークポイントが勝手に自滅するのを待っていたのだ。

 空気を大きく震わすほどの大爆発と火柱が、ルードの前方1時の方角にて発生した。
「やはりあそこか。思ったとおりだな……!」
 ルードは“捕食者”の立場から、この『不可視の領域』での“狩り”の行動を相手に置き換えて考察していた。
「ここは獲物を狩るのに適した場所だ。逆に言えば、それを踏まえてしまえば捉えやすい。自ずと敵の居場所が絞られてくる……!」
 ルードはこれまで、ダークポイントに接近を気取られないように幻影の外套と音無しの靴を駆使して己の気配を遮断しながら移動していた。
 念の為に残像を至るところに残しながら、獲物を狙撃をするなら相手の死角となる位置へと移動し続けていたのだ。
 そうして絞り込まれた場所から、エメラの仕掛けた機雷が火を噴いた。
「流石に起爆した場所からは既に移動しているだろうな。……だが、常に気配と音を殺して移動してるとは言え、攻撃を仕掛ける時だけは必ず姿を見せる筈だ」
 その考えと読みは正しかった。
 ルードの右半身がチリチリと熱量が籠もってゆくと、小さな黒い焔が外套に引火しているのを確認した。
「来たか……! だが、視界さえ防げば……!」
 二振りの刃をクロスさせ、自身の顔をガードしながらルードは再び物陰に身を潜ませた。
「鋼は熱せられても燃えにくい……。ましてや俺の剣は簡単に燃えやしないぜ……?」
 ルードは影を伝ってダークポイントを先回りしようと試み、ダークポイントもルードの追撃から逃れるべく視線を配って行く手を燃やして妨害してゆくが、燃えるのはルードの残像ばかりだった。
 そんなイタチごっこが数回続いている様を、ダークポイントの死角から月凪が見守っていた。
(なんか俺だけ無傷で、しかも最高の位置取りが出来てしまったんだが……)
 月凪はとにかくダークポイントの視界に入らないように遮蔽物を伝って移動した結果、他の猟兵が派手に立ち回ったこともあって、完全にダークポイントから存在を忘れ去られていた。
(まぁ、運が良かったんだろう……)
 此処までくれば、忍者の本懐を遂げるまで。
 月凪は予め麻痺毒を塗り込んでおいた手裏剣を一度に3枚、素早くダークポイントの背に向けて投擲した!
 当然、ノーマークだった方角からの不意討ちにダークポイントは対応できず、手裏剣からの麻痺毒で身体の自由が徐々に奪われ始めていった。
「不覚:己→猟兵に忍者の存在を失念
 不能:己の身体の稼働
 把握:己の圧倒的不利な戦況」
「だったら、そのまま不利でいてくれよな?」
 飛び出した月凪が握り込むのは、左右一対の魔導蒸気式旋棍!
 目にも留まらぬ早業でダークポイントを殴打すると、再び別の死角へ飛び込んで、気取られないように移動してゆく。
 月凪と入れ替わるように、今度はルードが二振りの刃を振りかざしながら飛び掛かってきた!
「反撃:猟兵→最大火力で焼失」
 だがダークポイントは視界に入れた途端、ルードの全身が漆黒の焔に包まれてしまった!
 真正面から飛び掛かるからだ、と内心でダークポイントはルードを虚仮にしながら、燃える人形を眺めていた。
 しかし、その人形が次第にルード本人ではなく、残像とともに投げつけた粗大ゴミだったことにダークポイントが気付いた。
 その時、唐突にダークポイント胸元から2つの刃の切っ先が飛び出してきた。
 ルードが燃やされることを織り込み済みで残像を粗大ゴミに被せて突進した後、背後から忍び寄ってきたのだ。
「暴食の刃が血肉を喰らうだけだと思ったか……?」
 呪詛めいた詠唱の文言とともに、暴食剣と呪詛剣による暴食の呪いの刺突がダークポイントの魂と対象の渇望のみを貫いてみせた。
「喪失・魂喰刃(ソウルイーター)……。お前を喰らって、俺は、また強くなる!」
「否定:己の敗北
 事実:身体的損傷の拡大
 推論:猟兵との圧倒的実力差?」
「うるせぇ、とっとと俺に喰われろ、イカスミ野郎が」
 ザンッと更にもう1回、2つの剣がダークポイントの身体をすり抜けてゆく。
 魂を斬り付けられ、渇望……猟兵への攻撃やスカムキングへの忠誠などが、ダークポイントの中で徐々に失われてしまった。
 月凪の手裏剣の麻痺毒も回り始め、ほぼ完全にダークポイントはその場で停止する。
「みんな、今だよ! さぁ、これで完全に動きを封じさせてもらうね!」
 龍ヶ崎は胸元の黒龍焔の呪印から黒焔竜剣を具現化させると、その刃で龍ヶ崎は斬りかかった!
 斬り付けた瞬間、刃はたちまち黒焔の鎖へと変化してダークポイントの体を拘束!
「一斉攻撃ですわ! わたくしに続いて!」
 ユーベルコード『紅蘭の悪魔ファレノプシス(スカーレット・デーモン・ファレノプシス)』で爆発する微小な蘭の花弁を操る魔神の力に覚醒したオーキッドが、蘭の花弁をばら撒きつつ炎の翅で空からインフェルノブラスター・デンドロビウムを乱射!
 更に欄の花弁の小爆発の爆圧で、真紅の瞳をした揚羽蝶の羽根を持つ魔人と化したオーキッドの体が空中で加速してゆく!
 地獄の炎を纏う細剣『フレイムフェンサー カトレア』を前方に突き出し、ランスチャージめいて空中から急降下突撃を敢行!
「封印解放! 豪火絢爛に燃え上がりなさい! わたくしの中の魔の獄炎よ! 蝶のように燃え上がり、悪魔のように貫いて差し上げますわ!」
「ホムラ! お願いっ!」
 オーキッドの攻撃に合わせるように黒焔の鎖を龍ヶ崎は引き上げ、空中へダークポイントを浮かび上がらせると、相棒のホムラを槍の形態へと変化させて全力の投擲!
 空中でダークポイントが上下から刺し貫かれ、全身を焼き焦がされてゆく!
「否定:己の敗北
 否定:己の敗北
 否定:己の敗北
 否定:己の敗北
 否定:己の敗北……!」
 壊れたオーディオ機器の如く、同じ言葉を延々と燃えながら繰り返しながらダークポイントは地表へ落下してきた。
 そこへ、月凪がトドメを刺すべく、懐から取り出したるはユーベルコード『雷光手榴弾(ライトニング・グレネード)』!
「――最期くらい、派手に行こうか!」
 闇を祓う稲妻の魔力を籠めた手榴弾型ガジェットを、上空で燃え盛るダークポイントへ月凪が投げつけてぶつけた瞬間、文字通りに青天の霹靂めいた電光と爆発が上空で広がった。
 肉体を傷付けずに邪心を破壊するこのユーベルコードだが、ダークポイントの精神を完全に打ち砕きたことで、肉体も同時に消失していった。
「肉体の消滅が遅いのが気になるな。ここは念には念を入れて、魔導蒸気式旋棍で頭を潰しておくか」
 忍者の性なのか、うっすらと消えるダークポイントへ月凪は渾身の追い撃ちを叩き込む。
 すると、今度こそダークポイントの全身がガラス細工めいて粉々に砕かれて世界から消滅していった。

 こうして、猟兵たちの手により『ジェネシス・エイト』の1体であるダークポイントの本体のひとつを撃破することが出来た。
 そろそろ、次の『ジェネシス・エイト』のオブリビオンが見付かる頃合いであろう。
 猟兵たちは次なる激戦の予感を感じつつ、マンハッタンの街並みを後にしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月14日


挿絵イラスト