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アースクライシス2019⑨~筋肉がデカァイ説明不要ッ!

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #ラグランジュポイント

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 身長20m近く、アメリカンに言うと21ヤードオーバーの長身とッ!
 ビキニアーマーを纏う己の肉体のみで戦うための鍛錬によって鍛え上げられた筋肉がッ!
 合わさりッ!
 最強にッ!
 マッチョォォ!!

「皆に相手してもらいたいのはこの武人オブリビオンだ」
「武人……」
 ヒーローズアースでの戦いのため忙しく猟兵達が行き交うグリモアベースで、仙堂・十来の言葉に集まった猟兵達はちょっと遠い目をした。
「こちらのオブリビオンは、大気圏外にあるラグランジュポイントまでのルート上で防衛を行っている。皆に頼みたいのは、このオブリビオンの撃破だ」
 ちなみにラグランジュポイントまでは、アメリカ軍が光線『ビームハイウェイ』によって照らし出してくれている上に、エリア51から確保した1人用UFOが利用できる。もちろん敵も空中戦を挑んでくるのだが――、
「元から巨大なオブリビオンなのではなく、元は人間サイズのオブリビオンが巨大化したことで、攻撃の威力は上がっているが機動力がかなり下がっている。本来は軽装で戦う戦士、かなりの素早さを誇っていただろうにな……」
「軽装……」
 まぁうん、ビキニアーマーは軽装である。うん。
「しかし逆に言えば、こちらが華麗な空中戦によって有利を得ることが出来る。1人用UFOは様々な形状のものがあるので自分の戦い方に合ったものを選んでもらえばいいし、操縦も簡単なものがほとんどだ」
 無論、試運転して選ぶこともできる。普段空を飛ぶ能力がなくても、思い通りの空中戦が可能になるだろう。
「連日の戦いで大変とは思うが、ヒーローズアースの防衛に向けて……よろしく頼む」
 そう言って十来は、猟兵達に深く頭を下げた。


炉端侠庵
 こんにちは、炉端侠庵です。
 今回はヒーローズアースの戦争シナリオをお送りします。
 プレイングボーナスの条件は『華麗な空中戦』!
 華麗なら華麗なほど強い!
 ぜひとも立体機動でぶいぶい言わせ、空に走る光のハイウェイにてあなたの考える最強の空中戦をお見せ下さい!
 よろしくお願いします!
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第1章 ボス戦 『マスター・ビキニアーマー』

POW   :    ワシにうぬらの強さを見せてみせい!
【後の先の構えを取る自分 】に変形し、自身の【背の武器を使わないこと】を代償に、自身の【防御力と回避率およびカウンター攻撃】を強化する。
SPD   :    堅牢鉄壁・真・アーマー・ビット
自身が装備する【ビキニアーマーのパーツ 】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    ビキニアーマー格闘術最終奥義『鎧包解脱求道拳』
【カウンター攻撃 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【光り輝く拳型のオーラ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ミュリエル・フォルクエインです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

デュナ・ヴァーシャ
なかなか鍛えられた身体をしている……うむ、惜しいな。元の身体であれば、強敵となり得ただろう。だが、己の身体を持て余しているようでは、貴様に勝ちはない。

権能を発動し、同じ大きさに巨大化する。貴様と違い、我はこの巨大な身体を持て余すような事はないのでな、同じ大きさとそれ以上の速度で相手を翻弄しよう。相手の攻撃を巧みにかわして拳や蹴りを叩き込んでいく。
相手が後の先の構えを取ったら、まず牽制の拳を打ち込んでカウンターを誘い、その攻撃をガードして絡め取る。そのままその肉体に組み付いて、コブラツイストあたりに持ち込んでやろう。
貴様の肉体より、我が肉体のほうが上だ。それを思い知るが良い!



 アメリカ軍の巨大ライトが大気圏外に位置するラグランジュポイントを照らし、まさに『ビームハイウェイ』の名に相応しい光の直線通路を浮かび上がらせる。
 無論、進軍経路が目に見えていれば守る側も集まるというもの。その防衛ラインの1つを担うオブリビオン『マスター・ビキニアーマー』は、艶すら感じられる分厚い皮膚と、それに覆われて存在感をむしろ増す鍛え上げられた筋肉を、光の道に照り輝かせて挑戦者を待ち受けている――。

「なかなか鍛えられた身体をしている……うむ、惜しいな」
 豊かなる金髪。
 逞しく雄々しい筋肉。
 豊満かつ官能的にして美しいボディライン。
 やや肉厚で紅など塗らずとも健康なる血流を感じさせる唇が、完璧な肉体よりそう声を発した。
 そう!
 完璧!
 なぜなら!
 彼女は『肉体』を司る極躰の女神、デュナ・ヴァーシャだからだ!!
「元の身体であれば、強敵となり得ただろう。だが、己の身体を持て余しているようでは――貴様に勝ちはない」
「ほう……うぬも一柱の神たる存在と見受けるが、しかしこの修羅道へと進んだワシに必勝する、と?」
「当然だ――特別に見せてやろう、神の肉体とはいかなるものであるかを」
 完璧な、しかし通常の人間とほぼ同じサイズであった肉体が変貌を遂げる。否――一切変わらぬ完璧さのまま、ただその制約を解き神格としての権能を明らかにすることで、マスター・ビキニアーマーと同格の巨体へと己の肉体を解放したのだ!
「貴様と違い、我はこの巨大な身体を持て余すようなことはないのでな」
「ふむ、ならばワシにその神たる力、とくと見せてみるがいい!」
 まるでそこに地面があるかの如く、すっとマスター・ビキニアーマーが腰を落とし、ほんの軽く握った手を顔の上下にかざすように構えを取る。背中のこれもまた巨大な斧は抜く気も一切ないという様子、そしてまたこれは、まずは相手の一撃を待ち受けるという後の先の構え。
 それに対してデュナ神は空中を滑るように距離を詰めると、まずは牽制の一打を放つ。それを身体を斜めにし半身の体勢でかわし、大木の幹のような脚が軸足を払おうとすればすっと上昇しつつ回転、デュナ神の勢いを付けた回し蹴りはけれど巨大な掌に受け止め掴まれる。しかし必中かという状況で放たれた右フックを、女神はぐっと上体を捻り倒して避けた上で、その腕の下に己の左腕を潜り込ませて大蛇のようなしなやかさで首の後ろまで巻きつけた。
 浅黒い格闘家の肌に、色白のデュナ神の肉体が絡みつく。
「ぬぐぅっ!?」
 極められた右腕の痛みに脚を掴んでいた左手が緩む瞬間を、女神は見逃しはしなかった。手の中から右足首を引っこ抜く勢いそのままにマスター・ビキニアーマーの後ろまで回り込み、すかさず相手の左腿を自らの左脚でフック、背筋を伸ばし引き上げれば美しきコブラツイストの完成――!
「貴様の肉体より我が肉体の方が上だ、それを思い知るが良い!」
 女神の宣言に痛みに耐える咆哮が混じる。巨体に応じて耐久力こそ上がってはいるが、機動性が落ちた状態では抜けることは困難、高い体力といえど極められたままではじわじわと削られていく――!
 それでも豪腕と筋力に任せて固めを解き距離を取る男に、ほうとデュナ神は完璧なる笑みを浮かべてみせた。
「なるほど、貴様とは面白い戦いができそうだ!」
「それはこちらの台詞ぞ力強き女神よ!」
 そして再び。
 白い拳と黒い拳が交錯する!

成功 🔵​🔵​🔴​

伊藤・毅
「ドラゴン01、空域侵入、味方の離脱支援を開始する、マスターアーム点火、エンゲイジ」
UFOではなく外部から自前の機体でやってきて、敵に【空中戦】を仕掛ける
中距離【誘導弾】の【一斉発射】で敵の足を止め、ビットの使用を制限、【操縦】の腕を生かした失速機動を多用し相手の攻撃を誘い、相手のカウンターを封じたうえで、相手の攻撃を躱したところに【零距離射撃】の【カウンター】で確実にダメージを与えていく
「巨大化してくれたほうが、戦闘機ならやりやすい」


ヘスティア・イクテュス
大きくなるのはいいけど、それで機動力と防御力を失ってどうするの…?
しかも空って四方八方から攻めれるから…

ティターニアで【空中戦】
可動域の届かない場所、死角の位置へ位置取り
鎧とか着てないから弱点が狙い放題ね…

ミスティルテインで関節や、血管の集まってる位置(首、脇等)、顔等弱点を攻撃!


この位置、いくら筋肉を鍛えようと鍛えようがないわよね!
下半部に向かってマイクロミサイル【一斉発射】!
うん、なんていうか申し訳ない…



 光の直線通路『ビームハイウェイ』を真っ直ぐに駆け抜けるすらりとした航空機が1機。
 JSFライトニングと名付けられた普及型ステルス戦闘爆撃機、そのパイロットは通信機に向かって告げた。
「ドラゴン01、空域侵入、味方の離脱支援を開始する、マスターアーム点火、エンゲイジ」
 伊藤・毅、正規の訓練を受けた上で民間軍事会社、それもうっかりUDC組織と繋がりのある企業に転職してしまった彼にとって、邪神とその眷属にミサイルぶち込む戦いはもはや日常である。
 無論、己の愛機が最も信頼できる武装であるのはこのヒーローズアースでも同じだ。

 その頃ヘスティア・イクテュスはそれとは対極に、普段通りの軽装で空を駆けていた。
 ティターニア、妖精の女王の名を冠した繊細ながら高推進力のジェットパックは、まさに妖精の羽根のようにヘスティアの背で飛行力を与えている。
「大きくなるのはいいけど、それで機動力と防御力を失ってどうするの? しかも空って四方八方から攻めれるから……」

 戦闘爆撃機と軽装のジェットパック、戦闘に挑む外見こそ違えど、毅とヘスティアのコンセプトはかなり近いものだった。
 要は機動力で翻弄して高威力火器を叩き込む。
「ぬぅん!?」
 もはやマスター・ビキニアーマーが敵影を捕捉した時には、戦いは始まっている。JSFライトニングから誘導弾の一斉発射、空中を踏みしめるように戦うマスター・ビキニアーマーにとってそれは確実に足止めの1手となる。そのまま相手に向かって緩く回り込むような軌道を取り、無論マスター・ビキニアーマーは戦闘機を迎撃しようと一瞬速度が緩んだ隙を突いて拳を繰り出す。その瞬間再び急加速、そしてまた挑発するように失速すれば振り下ろされる掌底をすり抜けてその瞬間に零距離の射撃によって着実に当てる。
「ええい、羽虫のようにちょこまかと……!」
 苛立つ様子で何とかJSFライトニングを叩き潰そうと奮闘、ビキニアーマーパーツを大量に複製して念力で操作してぶつけたり挟み撃ちにしたりと試みはするマスター・ビキニアーマーであるが、巨大化したがゆえに落ちた敏捷性は細かな攻撃や操作を思い通りにさせてはくれない。
 さらには毅のユーベルコード『撃墜王』――機体性能を限界まで引き出すことで空中戦と機体操縦の技術を常人には不可能な領域まで引き上げ、失速機動や急旋回といった高度テクニックを駆使する戦いを可能にする。ある意味『自分を狙ってくるパーツ』など、軌道が丸わかりなので回避も苦ではない。そして。

「巨大化してくれたほうが、戦闘機ならやりやすい」
 ――毅がマスター・ビキニアーマーをひきつけている間に巨体の死角へと回り込んでいたヘスティアも、その呟きが聞こえていたら深く頷いて同意を示しただろう。
「鎧とか着てないから弱点が狙い放題ね……」
 一応ビキニ『アーマー』なので鎧と言えるのだろうが、露出部分が多いという意味では全く完全にその通りである。ビームライフル『ミスティルテイン』の狙いをつけると、背後から弱点、いわゆる人体の急所を的確に撃ち抜いていく。
「ぬおう!? くっ、羽虫もどきは陽動だと!?」
 がばっと振り向くマスター・ビキニアーマーの土手っ腹に、毅が全く容赦なくガンポッドから対戦車砲を連続でぶち込んでいった。ほぼ零距離の巨大標的に、もはや反動のブレなど考慮するまでもない。ついでに言うと陽動と言うには明らかに本人、というか本機体は高火力。
 が、ヘスティアとて負けてはいない。ビームライフルは破壊力では戦闘機の積載火器に幾分劣るがポイント射撃ならばお手の物、さらにティターニアによる飛行は戦闘機以上の可動性で3次元機動が可能だ。戦闘機に気を取られた一瞬の隙を突いて目を狙い、はっと掴もうとした手をすり抜けて頭上を後方へと抜けながら手首の腱を撃ち抜く。さらに動脈走る首筋へと一撃、かと思えばすぐさま振り向く方向とは逆に飛んで後ろから膝関節を撃つ。即座に飛んできたローキックの上を飛び越えると――、
「この位置、いくら筋肉を鍛えたって鍛えようがないわよね!」
 うん。
 まぁビキニアーマーの思いっきり防護範囲ではあるが、衝撃だけでも当然、だいぶ、うん。
「マイクロミサイル、一斉発射――!」
 直下から。
 急所へと。
 直径5cmほどのマイクロミサイルが炎を纏って300発ほど襲い掛かる!
「っ――――!!!」
 そして、爆発。
 もはや悲鳴すら出ずに一瞬硬直したかと思うと、次の瞬間膝から崩れ落ち空中にうずくまるマスター・ビキニアーマー。
「うん、なんていうか申し訳ない……」
 反省するならやらない方が、と言うのは簡単ではあるが。
 やっちゃってから「あっこれやばかったな」って思うことも、あるのだ。
 ちなみに戦闘機のコックピットで、毅も痛そうな顔をちょっとしたかは定かではない。
 が。
 JSFライトニングは動かないマスター・ビキニアーマーに即座に追撃を開始する。歴戦兵というのは――強い精神を持っているからこそ歴戦となるまで生き延びている、それを体現するかのような伊藤・毅、その見事な戦いぶりであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユーフィ・バウム
※アドリブ・連携歓迎

サーフィン型のUFOがある気がしますので足場にして
挑みますよ!

【空中戦】の心得もあります、ここは巧みにUFOを操り、
舞いを踊るような華麗な動きを見せて
マスター・ビキニアーマーに打ち掛かりましょう
培った【戦闘知識】に天性の【野生の勘】も生かします

軽装に鍛えた体、「分かっている」相手ですね
けれど!
仲間の攻撃に合わせ【鎧砕き】の一撃を打ち込む
今日は華麗さを重視
左右、上、後ろ!とUFOでの高速移動を生かし打ち込みます
敵の攻撃は【オーラ防御】にて凌ぎカウンターを入れる

相手の消耗が分かればUFOフルドライブ!
飛び込んでの《トランスクラッシュ》
闘気纏うヒップアタックにて倒しに行きますよ!


ミルケン・ピーチ
SPDで行きます

上に立てるようなボード型UFOを借りていきましょう
幸いサーフィンの練習はハワイで散々してきました

周囲を星の海に乗りながら駆け回り、機動力が落ちているらしい相手を翻弄しながら攻撃を加えていきます

相手がビキニアーマーのパーツを周囲に浮かせてきたら、こちらも【アナザーミルクプリーズ】を発動、幼女ボディのぺしぇを呼び出します

UFOは一人用で立つところがない?
いいえ、あるじゃないですか、ビキニアーマーのパーツがこんなにたくさん!

体の小さいぺしぇは相手の操作するビキニアーマーを飛び渡って攻撃の妨害と攪乱
私はUFOに乗ってサーフィン風にアタックしての一撃離脱の繰り返しの【2回攻撃】です


チトセ・シロガネ
空中戦ならオテノモノ!
今回はサーフボード型のUFOに乗ってみるネ。
サーフィンはよくネットでやるから余裕だよ。

いきなりだけどボクはUC【神威体系】を発動させ、
UFOを全速力で飛ばしてビッグなユーにぶつける!
その際、相手はカウンターを狙うハズね。

カウンター攻撃を仕掛けるタイミングを第六感ではかって
早業でUFOを踏み台に空中浮遊、さらに斥力場で速度を上げて回避、
そのまま相手の頭上を飛び越えて背後を取るヨ。UFOは囮ってヤツネ。

ユーがカウンターを狙うならボクもカウンターで返すネ!
稲妻をまとったムラクモで縦一閃!ビキニごとツーピースにしてやるネ!



 海には波があるならば、空には風という波がある。
 つまりサーフボード型UFOは確かに存在するし、ある程度バランスを取れれば平面の足場を確保しつつ戦えるというわけで、案外数も多かったのだ! もしかしたら娯楽用UFOまで徴用してきたのかもしれないけれど!

「幸いサーフィンの練習はハワイで散々してきました」
 ミルケン・ピーチ、今日は花園・桃姫を装備……もとい桃姫に装備させて出撃である。練習の甲斐あって、なかなかの高機動ぶりだ。
「サーフィンはよくネットでやるから余裕だよ」
 チトセ・シロガネがドヤ顔で同タイプのサーフボード型UFOをぶっ飛ばす。
 ところでチトセさん、そのサーフィンってVRによる体験練習とかそういうのですらなく、普通にネットサーフィンじゃないんですかね。
 ――で。
「我は開放する、天を切り裂く雷鳴の魂!」
 ユーベルコード『神威体系』を発動、稲妻を纏いつつ超高速でサーフボード型UFOをぶっ飛ばし、ようやく激痛から回復し体勢を整えたばかりのマスター・ビキニアーマーに突撃!
 UFOを踏み台にジャンプ、むしろ斥力場を操るチトセにしてみれば飛行の推進力を上げる予備動作に近い。
「ぬうん!」
 反射的なカウンターパンチを急上昇で回避したかと思えば、その頭上を飛び越える。やっぱりサーフィン部分は囮じゃないですか!
 ――さて時を同じくして。
「軽装に鍛えた体、『分かっている』相手ですね」
 密林より来たる少女、ユーフィ・バウムの戦闘スタイルはまさにマスター・ビキニアーマーに近い。鍛えられた肉体のバランス良い筋肉の隆起、そして強者との戦いを好む精神性、その生き様はどこかで生きている間にその道行きが交われば、共感を覚えたものだっただろう。
 しかし今はオブリビオン、そしてそれを倒す猟兵としての邂逅。ならば。
 装飾に桃の意匠を加えた刺突剣『エスパーダ・メロコトン』を片手に、もう片方には光線銃を向け、高速のUFOを操り空を駆け巡りながらミルケン・ピーチが幾度となく攻撃を加えていく。一撃ごとが重くはないが、逆に速すぎて防げないマスター・ビキニアーマーは次第に苛立ちを募らせていく。
「ええい、まさか戦略上必要だからと仕方なく掛けられてやった巨大化がここまで邪魔になるとは……ぐぬふがっ!」
 その攻撃に合わせて鎧砕きの一撃、まさにビキニアーマーという『鎧』を戦いの要にしてアイデンティティにする相手には強烈な打撃だ!
 乗り方によっては不安定ともなるであろうサーフボード型UFOに、全く揺らぐことなく立ったユーフィはその高速機動に合わせて次々に巨大武器ディアボロスの連打を浴びせていく。部族に伝わる大剣を鍛え直したという一品は、もはや刃というよりは鈍器に近く、けれどそれを重さなど感じてもいないかのように振り回す。
 反撃と繰り出された巨大な拳は、その着衣に籠められた魔力で布地の量に見合わぬオーラの防護を張り受け流す。
「かくなる上はこちらもビキニアーマーの秘技を現すしか……ない!」
 くわっと開いた瞳と共に、出現するビキニアーマーのパーツ達――しかしそれはミルケン・ピーチの狙った瞬間に他ならなかった。
「特盛おかわりいっぱいぱい! 『アナザーミルクプリーズ』!」
 ユーベルコードの発動により現れるのは、ヒーローマスクたるミルケン・ピーチがもう1人の依代とするボディであるぺしぇだ。
 UFOは1人用でも――そう!
「足場ならあるんですよ、ビキニアーマーのパーツがこんなにたくさん!」
「いっくよー!」
 体の小さいぺしぇであれば、ビキニアーマーのパーツを飛び渡って撹乱ができる。無論他のパーツから隔離した上でぺしぇの乗ったパーツだけひっくり返す、など対策は可能な戦術だが!
「とうっ!」
 受け流した拳をすり抜け、その肘を裏から叩きのめすカウンターを繰り出すユーフィ。
 そしてまさに繰り返し波に乗るサーフィンの如く、一撃離脱を繰り返す桃姫。
 さらに次々にいくつも浮かぶ欠片にジャンプ移動を繰り返し、念力の照準を絞らせないぺしぇ。
 そして、だ。

「ビキニごとツーピースにしてやるネ!」
 稲妻を纏い、けれどその稲妻ごと斬り裂かんばかりの鋭さと、アトランティス星雲のような輝きを宿したフォースセイバー『ムラクモ』が、巨大な頭を飛び越えたチトセの手の中で鋭く光を増し、そのまま背筋に沿うように縦一閃!
「鍛えられた肉体を、めいっぱい叩き込みますっ!」
 UFOの出力をフルスロットルにしたユーフィが、その勢いのままにユーベルコード『トランスクラッシュ』、直撃すれば地形すら変えるという闘気宿したヒップアタックを叩きつける!
「ぐおおおおお……!!」
 機動力からは想像もできぬほどの鋭く、また重い衝撃に、格闘家は巨体を震わせ、吼えるかのように呻いた――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

マックス・アーキボルト
※アドリブ連携歓迎

ヒャア!ビキニのムキムキ!巨大化もして衝撃度がすごい……
でもここで退くわけにはいかない。道を用意してもらったなら、全速力で突き抜けるだけだ!

もらったUFO(戦闘機風)を〈メカニック〉技能で僕の魔力を燃料にしたUFOガジェットへ徹底改造!
……元の部分がほとんど残ってない気がする!

戦闘機の見た目でもUFOだ、〈空中戦〉技能で武装のブラスターを相手に向け射撃しつつ、相手を円の中心に不規則に動こう
回避には【加速魔法】を使用、どれだけアーマーパーツが飛んできたって避けてみせるよ!

そんな軽装をしておきながら、!当たらないわけがないでしょ!


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

でっかい変態さんだーーー!変態さんでも通せんぼするならやっつけてるぞ!

葉巻型UFOに近接格闘用のアームがついたヘンテコなUFOに飛び乗って向かうね♪
飛んでくるビキニアーマーのパーツを「見切り」、ジグザグに飛ぶ鋭角な軌道の「空中戦」で避けて近づくよ!
接近してお腹に連続パンチを叩き込んだら、すぐさま離脱!ヒット&アウェイでボコボコ殴るよ♪
最後はブースターを全開で噴射して【妖精の一刺し】の要領で全速力での体当たりを決めるよ☆

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


石守・舞花
アドリブ・連携歓迎

でかすぎて固定資産税がかかりそうな筋肉ですねー
この世界の税制とかよくわかんないですけど

ブラッドガイスト使用
ペンシルロケット型のUFOを使用し、自分の血を与えて殺戮捕食態にして戦います
ロケット自体を武器にしてしまう特攻スタイルですね
足元とか頭上高くとか死角になりそうなところを飛んで攪乱しつつ、カウンター攻撃を食らわないようにヒット&アウェイです

敵がロケットにばかり気を取られているタイミングで、ロケットから敵の肩らへんに飛び移ります
包丁で頸動脈を【部位破壊】し、溢れる血で【生命力吸収】します
筋肉がでかすぎて中まで包丁通らなそうですけど、他の人が攻撃する隙くらいは作れるでしょう


フィランサ・ロセウス
空は飛べないから、UFOを借りるわ
エリア51から“調達”する時に何度も動かしたから、操縦はバッチリよ!

敵は海でもないのに水着?寒くないのかしら
いいカラダなんでしょうけど、あまりにも大きすぎてピンと来ないわね
まあ巨大だろうとタツジンだろうと、人の形をしているなら視界や体を動かせる範囲には限界があるわ
頭の周り、背中、股の下なんかを飛び回って引っ掻き回してあげる!

攻撃を飛ばしてきたら、クロックアップ・スピードで反応速度を強化して回避
UFOに付いてる武器でこんがり焼いてあげるわ!


村崎・ゆかり
UFOねえ。確保されちゃったら、もうそれは『未確認』飛行物体とは言わないように思うんだけど。エイリアンクラフトでしょ、これ。

ま、言葉遊びはいいわ。あたしは飛鉢法で光の道を行くから。スペースシップワールドでもらった宇宙服って、ここでも有効よね?

敵の姿が見えるまでは全速力で上昇。
遭遇したら、小刻みな動きで「空中戦」を挑むわ。
大気圏外だってのに、まったく暑苦しい。
これだけ大きければ当てやすいわね。七星七縛符。余計な事はしないでちょうだい。
薙刀の穂先に魂喰召喚。筋肉の内側の卑小な魂を斬ってあげる。
横をすり抜けざま、「全力魔法」火の「属性攻撃」を乗せた不動明王火界咒の符を放って、お仕舞いにしてあげるわ。



「でっかい変態さんだーーー!」
「誰が変態であるかー!!」
 身も蓋もない。
 ものすごく身も蓋もない。
 ほらティエル・ティエリエルってば妖精のお姫様として大変正直に育てられちゃったから。
 たぶん。
「変態さんでも通せんぼするならやっつけるぞ!」
 むしろ通せんぼしないならやっつけないのか。そんなティエルの騎乗UFOは葉巻型のボディに近接格闘用アーム搭載という謎機体である。流石にこのタイプはエリア51にもあまりなかった。
「ヒャア! ビキニのムキムキ! 巨大化もして衝撃度がすごい……」
 マックス・アーキボルトもごくりと息を呑む。ちなみに戦闘機風UFOは既にマックスの魔力を燃料とするように、さらにその他もろもろUFOガジェットへと徹底改造したので、元からあった部品がまだ存在しているのかすら微妙な状態になっていた。
 形状は割と戦闘機である。うん。
「でかすぎて固定資産税がかかりそうな筋肉ですねー」
そう身長20mサイズの筋肉を眺めて呟く石守・舞花のペンシルロケット型UFOは、既に大変なことになっていた。具体的に言うと殺戮捕食態へと既に変貌を遂げていた。
 ロケット自体を武器にしてしまう特攻スタイル、とは舞花自身の言である。
「この世界の税制とかよくわかんないですけど」
 あと確かにでかいが、持ち歩ける(?)ので固定資産税の対象にはならない。と、思う。たぶん。
「でもここで退くわけにはいかない。道を用意してもらったなら、全速力で突き抜けるだけだ!」
「ええ、エリア51から『調達』する時に何度も動かしたから、操縦はバッチリよ!」
 マックスの隣でオーソドックスタイプのUFOを操るフィランサ・ロセウスが頷く。エリア51での制圧にも何度か参加しているフィランサの操縦は確かに熟練が感じられる。
 ――しかし。
「確保されちゃったら、もうそれは『未確認』飛行物体とは言わないように思うんだけど。エイリアンクラフトでしょ、これ」
 UFOすなわち『Unidentified Flying Object』の略称。まぁそりゃ確保されて確認されて操縦方法まで見つけられちゃったら確かに『未確認』ではない。うん。
 なおそれを言った村崎・ゆかりはユーベルコード『飛鉢法』で呼び出した自前の鉄の大鉢で飛んでいるが、ある意味他の存在による再現性がない地点でこっちの方が未確認という説は――あるかもしれない。

 しかし!
 乗ってるものが違おうがエイリアンクラフトだろうが鉄鉢だろうが、この5人の戦い方の相性は最高、すなわち全員が高速飛行による撹乱を交えた戦法を取ったのである。
「見た目は戦闘機でもUFOだからね!」
 マスター・ビキニアーマーを中心に不規則な円軌道を描きつつ、ブラスターを射撃を繰り返すマックス。
「ええい細々と鬱陶しい奴らよの!」
 ギリィと歯を食い縛りながらマスター・ビキニアーマーが一気に複製ビキニアーマーパーツを展開する。念力によって自在に狙いを付けるそれに、マックスは即座に対抗して魔法式を起動する!
「加速魔法発動! 避けきってみせる!」
 魔法式によって加速するのは、単なる運動速度だけではない。感覚や認知にも加速が及んだ結果として相対的にスローモーションに見える動きを、マックスは丁寧に全てのパーツをすり抜け――他者から見れば攻撃しようと殺到するビキニアーマーを『目に見えるかも怪しい速度の変則的機動』にしか思えぬ様子で避けてみせた。
 さらにこちらも凄まじい鋭角のジグザグ飛行でティエルがビキニパーツを避けていく。普段から飛行能力を持つフェアリーだけあって凄まじい切れ味で接敵、相手の見事なシックスパックへと近づくとそこにロケットの格闘用アームで連続パンチを叩き込む!
「ぐおう!」
 流石に腹筋の守り硬いといえど急所と呼ぶべき腹への攻撃に呻き、けれど捕まえようとしたときにはもうティエルはまた鋭角ジグザグで離脱していた。
「それにしても海でもないのに水着? 寒くないのかしら……」
「というか大気圏外も目前だってのに、まったく暑苦しい」
 指を鳴らし『クロックアップ・スピード』、高速戦闘モードへと移行してビキニアーマーパーツを回避しつつ、ひょいひょいと死角や関節の限界に当たる位置を飛び回りつつUFOに搭載されたレーザービームで攻撃を加えていたフィランサの呟きに、大鉢ですれ違ったゆかりが思わず頷いた。
「でもこれだけ大きければ当てやすいわね……余計なことはしないでちょうだい」
 地上での戦いと同じように投げた白地のトランプカードは、シンプルな外見とは裏腹に強力な呪を籠めてある。空気薄い上空で普段より鋭く飛ばされた七星七縛符は、触れたかと思えば素早く拘束の呪となってその動きを縛り上げた。
「むぅん……!」
 発動しようとしたユーベルコードが封じられたと気がついて、怒りに燃える目がその呪縛の源を探す。――しかし、だ。
 先程まで頭上や足下から、殺戮捕食態武装と化したUFOでヒット&アウェイ攻撃を繰り返していた舞花が、しれっとマスター・ビキニアーマーの肩に飛び乗っていた。
 包丁持って。
 もう一度言う。包丁を持って。
 見た目は超普通、全てのご家庭に1本は常備されているような、お料理初心者にとりあえずオススメしたいような包丁が。
「えい」
 舞花ののびやかな掛け声と共に、マスター・ビキニアーマーの頸動脈をかっ捌いていた。
「ぐおおおおおお!!」
 ほとばしる叫び。飛び散るというか溢れる鮮血。その血からさくっと生命力を吸収する舞花。
 元々が人体の中でも体表近くにある特大急所である。それがデカくなった分狙いやすく、その分位置が深くなったといっても包丁の柄とついでに手も少しくらい抉りこませれば届く程度だ。
「急急如律令! 汝は我が敵の心を砕き、抵抗の牙をへし折るものなり――筋肉の内側の卑小な魂を斬ってあげる」
 さらにその血飛沫に視界を奪われたマスター・ビキニアーマーの脇腹を、薙刀の穂先に魂喰の式神を籠めたゆかりが薙ぎ払う。肉体ではなく、戦い抗うための心を斬り裂く一撃に、ぱしんとフィランサが指を鳴らす。
「それにしてもやっぱり……いいカラダなんでしょうけど、あまりにも大きすぎてピンと来ないわね」
 軽く嘆息してフィランサがさらにその反対側から回り込んで背筋に沿うようにレーザー兵器の連射を叩き込む。実のところ、こういう『ピンとこない』敵とフィランサの相性は微妙に良くないというか、テンションが上がりきらないというか――なのだが、だからといって戦いの手を緩めない程度にはプロの猟兵である。
「とはいえ! きっちりこんがり焼いてあげるわ!」
 ぶっちゃけ等身大の方が、もしかしたらフィランサ的に『好き』な相手だったかもしれないが、それはそうと上手に焼くには十分すぎる大きさだ。筋肉が。
「いっくぞー! これがボクの全開全力だよ☆」
 そしてその分のハイテンションまで担当してるのかって勢いで、ブースター全開のUFOの先端をティエルが全力でぶち込んでいた。
 普段だったらレイピアで繰り出す『妖精の一刺し』、だが要領を活かせばUFOでも可能らしい。原理はわからないけど、多分、きっと、防御をガン無視するとことかが!
「そんな軽装をしておきながら! 当たらないわけがないでしょ!」
 マックスが正論叩きつけながらさらにブラスターをもはや全身くまなくシャワーの如く叩き込んでいく。確かに巨大化して機動性が弱体化しているとか、軽装の利点を完全に打ち消しているに違いない。
 ――そして。
「ノウマク サラバタタギャテイビャク――これでお仕舞いにしてあげる」
 すっと脇を抜けながらゆかりが解き放った不動明王火界咒の符が、触れたかと思った瞬間にはオブリビオンとしての不浄へと絡みつき、灼き尽くす。
「ぐ、ぉ、おおおおおおお!!」
 大気圏外近くの薄い空気すらも揺らがせるような、断末魔の咆哮。
「確かに強者であったぞ、もし機会があればまた……相まみえたい、もの……」
 轟々と燃え上がる炎に包まれ、やがてそれが消えた跡には――ビキニアーマーにその戦いと魂の全てを賭けた男の姿は消えて。
 真っ直ぐ伸びるビームハイウェイは、遮られることなくラグランジュポイントの姿を映し出していた――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月14日


挿絵イラスト