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アースクライシス2019③〜芸術防衛戦

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●芸術を護れ
 オイフェ・アルスター(妄信する神の代行者・f12262)は少し慌てた様子で状況を説明する。
「ニューヨークにある美術品が狙われてますの」
 現在、ヒーローズアースで繰り広げられている戦いの最中、火事場泥棒のようなことをしている部隊がいた。

 『肥溜めの王』スカムキング。臭そうな通り名ですが、性根は腐ってますの。ニューヨークにある美術館や博物館を狙って、美術品を強奪しろだなんて三下がやるような命令をしているようですわ。そして、動いているのはデュランダル騎士の部隊。今はまだ部隊が向かっている最中ですが、作品を奪われるわけにはいきませんわ。

 皆様には美術館周辺に陣取っていただいて向かってくるデュランダル騎士を撃退してもらいたいのですわ。ただし、敵は正面と裏手で分かれて来てますの。何故か門がある場所から入ろうとしてくれていますの。周辺は高い塀で囲まれているので、門を超えられなければ大丈夫ですわ。正面で守る人、裏手で守る人、どちらか決めて準備をしてくださいませ。

 注意するとしたら、広範囲攻撃や無差別攻撃をしてしまうと美術館に影響が出てしまう可能性がありますの。デュランダル騎士も十数体程度なので、派手な対策はしなくても大丈夫ですわ。一体一体もネームドと比べたら強くはありませんの。それでも、一撃は重いですし、連携されると厳しいですわ。

 私は現地に行けませんが、皆様の無事を祈っておりますわ。肥溜めに芸術なんて不要ですの。それを思い知らせてやりましょう。


保坂咲蘭
 ヒーローズアースのニューヨークでの依頼です。
 集団戦となりますので、複数に対応することとなります。

 『正面で敵を迎撃する』『裏手で敵を迎撃する』
 どちらか片方を選択して記載いただくようお願いします。
 例)【正面】、「正面で陣取る」等。
 どちらも選択することはお控えください。
 ※どちらも描写されますので、ご安心ください。

 プレイングボーナスは『命令の実行を妨害する』です。今回は、美術館に侵入されないこと、撃退することが該当します。
 また、美術館を巻き込むような行動は被害が発生することがありますので、ご注意ください。
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第1章 集団戦 『デュランダル騎士』

POW   :    デストロイブレイド
単純で重い【量産型魔剣デュランダル】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ケイオスランサー
【魔槍】が命中した対象に対し、高威力高命中の【仲間のデュランダル騎士との怒濤の連携攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    不滅の刃
【量産型魔剣から放たれる光】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。

イラスト:弐壱百

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

スカル・ソロモン
『裏手で敵を迎撃する』

まるで盗賊か火事場泥棒だな。せめて優雅に盗むべきだ、とは言わないがね。ともあれここに立ち入るのは阻止させてもらおう。
派手に動くと周囲に被害が出ると言うなら、今回はこう行こうか。
ユーベルコードを使い、敵の魔槍と魔剣を作り出し、それを武器として扱い、戦う。

敵の攻撃に対しては敵の魔槍に当たらないように作り出した武器で弾きつつ、武器を使い潰す勢いで反撃を繰り出す。もし敵の連携攻撃を許してしまった場合は、その連携の基点を潰すことで連携を崩し、対処しよう。
作り出した武器が破損すれば、また同じものを作り出すだけだ。

所詮量産型の量産品だが要は使いようだとも。それに、在庫は無尽蔵だからね。


フィランサ・ロセウス
オブリビオンに芸術は分かるのかしら?
私はよく「お前のセンスは理解できない」って言われるわ!

私は『裏手』を守るわ。何となくだけどこっちの方が私に合ってそう!
気休めだけど、門に続く道にはバリケードを作っておきましょうか

デュランダル騎手が現れたら、咎力封じを放って応戦よ
動きを封じてから、その辺にあるもの(武器「D.I.Y.」)を使ってステキなオブジェにしてあげる❤
いわゆるゼンエーゲージュツってヤツね!
敵の魔槍は停めてある車や看板、ベンチ……美術館以外のあらゆる物を盾にしたり、フックシューターを使った高速移動で回避するわ【地形を利用】


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

裏手からやってくるヤツをやっつけるよ!
美術品、みんなで楽しむものなんだから盗ませたりしないよ!

【ライオンライド】で呼び出した体長40cmほどの子ライオンくんに「騎乗」して裏手の見回りをするね!
敵の1体を「おびき寄せて」連携させないように戦うよ!
魔槍の攻撃も「見切り」で回避して、連携攻撃の起点になんてさせないぞー☆

こっちからの攻撃は、「動物と話す」「動物使い」を使ったライオンくんとのコンビネーションで
相手の足元を駆け回って、足元を重点的に攻撃!
相手が立っていられなくなったところで顔の鎧の隙間を狙った「鎧無視攻撃」でトドメを指すよ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


石守・舞花
【裏手】
クロックアップスピード使用
入り口付近で待ち伏せし、侵入しようとする敵のもとへ素早く駆けつけて妨害します
お供のワニガメにも敵の足元に這っててもらって、転ばせて行動阻害を試みます

武器は包丁使用
リーチが短く振り回しやすい武器を使うことで誤って美術館の設備などに引っかかる事故を予防します
可能なら敵の槍を【部位破壊】

どうしても突破されそうなら、【激痛耐性】で耐えながら槍を受け止めます
ギリギリ倒れず戦闘続行できたら、【生命力吸収】で回復しながら攻撃します
いしがみさんは、死なない限り倒れないのですよー



 周囲が戦闘で激しい轟音を響かせる中、美術館に集った猟兵たち。美術品を奪おうとするデュランダル騎士たちの迎撃に向けて準備を進めている。気休めではあるが、バリケードを設置し、防衛準備に余念はない。

 裏手を護る猟兵たちは四名だが、誰もが個性的だった。連れているワニガメと打ち合わせをする石守・舞花(神石の巫女・f17791)は、足元を狙うようにお願いしている。
「ほたるさん。いしがみさんが邪魔するから足元を崩すのです」
 周りの者からは伝わっているか不明だが、会話を聞くかぎりは伝わっているようだ。

 体長四十センチメートルほどのライオンに騎乗している妖精。ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は周囲の警戒に当たる。
「ボクたちのコンビがはちゃめちゃにしてやるんだよ!」
 元気いっぱいに走り回るティエルたちは、戦場となる地面の状態も確認しているのだろう。

「あぁ! 可愛いです! 好き!」
 そんな二人と二匹の光景を見ていたフィランサ・ロセウス(危険な好意・f16445)は、目の前にある絆を破壊したい衝動に耐えていた。この気持ちはオブリビオンにぶつけよう、来るのが待ち遠しくなるほどにフィランサのテンションは高く波打っていた。バリケードの設置は彼女の提案で、周囲に合った瓦礫や壊れた車などで頑丈に作られた。
「それにしても何で美術品なのでしょう。価値がわかっているのですかね?」
 フィランサが疑問の言葉を投げかけた人物は骸骨だった。黒き衣を纏い、立ち姿は堂々としており、ダークヒーローのようにも見えてくる。
「どうだろう。私には見当がつかないが、優雅に盗む相手ではないのは確かだ」
 低く響く声がマスクから聞こえてくる。スカル・ソロモン(目覚める本能・f04239)が応えると、そうですねとにっかり笑顔を浮かべてフィランサが返す。

 警戒をしていたティエルが裏通りから現れたデュランダル騎士たちを見つける。数はそこまで多くなく、恐らく盗み出す担当なのだろう。隊列を崩さず裏手へと進軍していく。
「来たよ! 来たよ!」
 ティエルが後退しながら伝達していく。デュランダル騎士たちは歩みを止めることなく、槍や剣を構えて進んできていた。

「ここに立ち入るのは阻止させてもらおう」
 スカルが作り出した魔剣を掲げて号を告げる。ティエルがデュランダル騎士の足元をダッシュで駆け抜けていく。小さい上に素早い的を捉えられないのか、攪乱は成功していた。隙をついて、足元を攻撃していく。
 別のデュランダル騎士はワニガメに怯んでいる。得体のしれない生物を見るように警戒をしていると高速戦闘モードで近づいた舞花の刃に鮮血を散らしていた。ほたるの行動は事前に決めていた通りに動いており、順調に応対していた。
 目には目を、歯には歯を、魔槍には魔槍を。作り上げた魔槍を構えるスカルは相手の槍を弾きながら全力で攻撃を仕掛ける。相手の連携に押され気味になるが、デュランダル騎士たちに手枷、猿轡、ロープが放たれ動きを阻害していく。
「オイタは駄目ですよ」
 フィランサの咎力封じで動けなくなったデュランダル騎士を鉄パイプで叩き、砕き、壊していく。

 個々に対処をしていたのもあって、デュランダル騎士の数は減っていった。しかし、それでも疲労とダメージは負っている猟兵たち。隙をついてバリケードに辿り着いたデュランダル騎士もフィランサが笑顔で叩き壊していく。静かになった裏手にはデュランダル騎士たちの鎧だけが残骸となって残り、防衛作戦は完遂された。

「お疲れ様です」
 舞花が屈んでほたるを労っている。多少甲羅に傷は見られるが怪我はしていないようだ。
「うんうん、凄かったね!」
 舞花の傍を飛んでいるティエルが身体を揺らして喜びを表現していた。

「何とかなったようだね」
 スカルは皆が無事であることに安堵していた。最初は不安を抱いていた気持ちも、終わってしまえばなんてことはなかった。

「これをこうして……こっちは……」
 一心不乱にデュランダル騎士の残骸を組み立てるフィランサ。そのセンスは異質であり、常人には理解できないものだろう。しかし、本人は嬉々として作り上げ、奇妙なオブジェクトが裏手に鎮座していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

シスカ・ブラックウィドー
この美術館を守ればいいんだね。よし、頑張るぞ、ボクのぬいぐるみ達!

正面に陣取ってぬいぐるみ劇団を展開!美術館の正門に近付いたら強制的に足止めされるようにするよ。ボク自身は周りにオブリビオンが来ていないか注意深く見ておく。
見つけたら攻撃用のぬいぐるみ達で襲撃!お引き取り願おうか!


須野元・参三
美術品は守らねば気品高き守護者の私に任せなさい
正面入り口で『優雅な歩調を敷物の道(エレガント・ステップ・カーペット)』を張って待ち構える
まぁ、美術館に到着するまでの【時間稼ぎ】を行いつつ、迷宮内なら攻撃したって美術品には問題ないだろう
それに美術的価値が高い気品を持つ【存在感】がある私が【挑発】や攻撃を交えつつ【おびき寄せ】迷宮出口に行かせないよう誘ってやろう
フフーフ、下等なお前たちがゴールにたどり着けるかな?
まぁ、美術品よりも気品力を楽しんで行ってくれたまえよ
(アドリブはお好み歓迎)


神山・楼炎
【正面】
心情:
かかってこい!
戦場で死ぬ事が我が一族の誇りだ!
※人数の問題があればUCで場所移動します

戦闘:
「ここは一族の誇りに掛けて守り抜こう!」
『魔剣フェンリル』で戦おう
敵の攻撃は【第六感】で避け、【2回攻撃】で【鎧砕き】の【衝撃波】を放つ。
「相手の鎧を壊してしまえば!」
破壊出来てない相手には【鎧無視攻撃】があるから問題はない
先陣を切って戦い、仲間を守りながら【鼓舞】しよう
「大丈夫だ! 力を合わせれば、鎧を着た騎士の集団なんぞ退けられる!!」
変な動き、回り込もうとしているならば仲間に伝える
深追いはせぬが【追跡】で追いかけられる距離ならば向かう
「覚悟は出来たか?」
慈悲はなし

※連携、アドリブ可


セシリア・サヴェージ
【拠点防衛】は私の得意とするところです。【正門】の護りはお任せください。

オブリビオンの攻撃で美術館の施設が破壊されないよう【先制攻撃】することで未然に防ぎます。
私たちの戦いでこの場所が荒れてしまっては元も子もありませんからね。

UC【闇の魔力】で敵を拘束し、その隙に暗黒剣による【鎧無視攻撃】で鎧ごと両断します。
1体との戦闘に気を取られて他の敵に侵入を許さぬよう常に周囲を警戒し、不届き者がいたら【咄嗟の一撃】で阻止します。

暗黒騎士の鉄壁の護りを今こそお見せしましょう。


霧島・絶奈
◆心情
芸術其の物には疎い方ですが…
殺しの美学とでも言うのか、戦技・戦術・戦略の持つ機能的な美しさは追及してみたいものですね

◆行動
正面を防衛

何れの場合も美術館に被害が出ない様に注意

『暗キ獣』を使用
こういう正面切っての集団戦こそ、我が軍勢の持ち味を活かせると言う物です
屍者の槍衾にて迎撃体制を整え、屍獣が機動力を活かし側面や後方より遊撃
【二回攻撃】する【範囲攻撃】の如き「鉄床戦術」で敵を殲滅

加えて私が【罠使い】の知識と経験を活かし【目立たない】様に「魔法で敵を識別し起爆するサーメート」を設置
設置後は【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



 今回の目的は美術館の防衛。拠点防衛を得意とするセシリア・サヴェージ(狂飆の暗黒騎士・f11836)は正門を背に周囲を見渡していた。障害物の少ない大通り、細い街路樹や標識がある程度で視界は十分に確保されている。
「進行を遅らせる何かがあるとさらにいいのですが……」
 敵を視認しやすい状況は対処がしやすい。しかし、その分相手も動きやすくある。美術館に影響を出さないためには、前に出るしかないと思案を巡らせた。そんなセシリアの視線に気になる姿を見つける。大通りの脇で屈んで作業をしている白衣の猟兵。
「あなた、そこで何をしているのでしょうか?」
 セシリアが声をかけると白衣の猟兵、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)がフードを被ったままだが振りむいた。
「私でしょうか? これを設置しています」
 絶奈が見せてきたのは黒い筒状の物体だ。敵が近づいてきた際に爆発して超高温の渦に巻き込むトラップだと説明がされる。セシリアも防衛戦で設置型のトラップがある方がいいだろうと協力して設置していく。

 正門から少し離れた場所で精神統一をしている神山・楼炎(蒼銀の堕人狼・f01748)の白銀の髪と尾が風に靡いている。一族の誇りを思い返し、自分が出来る最善を尽くす。
「ここで守り抜いてこそ……我が一族を示すことにもなる」
 深く息をついて瞳を開けると目の前は真っ赤な絨毯が大通りに敷かれていた。思わず目が点になってしまった楼炎。絨毯の上には金髪褐色のエルフが優雅に歩いている。須野元・参三(気品の聖者・f04540)が展開した迷路へ誘う絨毯だ。正門の近くだと他の猟兵の邪魔になると思い、敵が出現して展開するであろう場所に敷き詰めていた。
「フフーフ♪ 私こそが美術品!」
 気品あるポーズを取りながら歩いていく参三のセンスを彼方へ受け流していると、絨毯の周辺に今度はぬいぐるみがトコトコと歩いている。
「よーし、皆。この美術館を護るんだよ!」
 ぬいぐるみたちに支持を出しているシスカ・ブラックウィドー(魔貌の人形遣い・f13611)は楽し気に髪の毛を揺らしている。一方はメルヘンに染まり、一方は容赦のない罠を設置していた。

 準備が完了し、各々が配置につく。大通りを金属音で響かせながらデュランダル騎士たちが進軍してくる。数的有利はあれど、驕ることない騎士の行進が美術館へと向かう。魔槍を構えて突撃してくる。露骨に怪しい絨毯を避け、脇を抜けようとするデュランダル騎士の足元から爆音と爆炎が上がる。息をすれば肺を焼き尽くすが、早いか遅いかの違いである。超高熱のトラップで相手の出鼻をくじく。

「ほらほら、こっちだよ」
 ぬいぐるみたちがミュージカルを始める。警戒するデュランダル騎士を全て魅了することは叶わず、正常なデュランダル騎士が量産型魔剣デュランダルを振るう。ミュージカルは中止となるが目的は達した。ミュージカルで集めたデュランダル騎士たちがいるのは絨毯の上だ。数体が絨毯の中へ沈む間に他のデュランダル騎士が絨毯を超えていく。

 絨毯の中は迷路。出口は一つ。しかし、そこには存在感を放つ参三が待っていた。挑発が上手くいったのかは定かではないが、一心不乱にデュランダル騎士たちが参三へ向かっていく。迷路を熟知している相手と知らぬ相手では追いかけっこも華麗に振り切ってしまう。デュランダル騎士たちは各々が思う方向へと進んでいき、出口に近い敵から参三が迎撃していく。
「下等なお前たちがゴールに辿り着けることはない」
 誰も見ていないが気品あふれるポーズをとる。

 爆炎のトラップ、絨毯を抜けて美術館を目指すデュランダル騎士。数は減ったとはいえ、勢いを維持して突撃してくる。騎士たちの前に屍者が槍を構えて応戦する。一体一体であれば容易に負けるであろうが、あくまで足止め。足が止まったデュランダル騎士を絶奈が黒剣『Guilty』、セシリアが特大剣『暗黒剣ダークスレイヤー』で全身全霊の一撃で斬りかかっていく。特大剣の威力は凄まじく、鎧を砕きながら両断していく。
「コソ泥の騎士が暗黒騎士に勝てると思わないことです」

 同じように力技で押していたのは楼炎だ。魔剣フェンリルで動きを鈍らせながら、鎧の脆くなっている部分を的確に砕いていく。一人だけで戦っていたら、ここまで優勢を保つことは出来なかったかもしれない。戦場で死ぬことも誇りではあるが、まだ自分が戦い続けることができることが最善なのだ。

 迷路にいた敵は参三が対応していたが、流石に誘い込んだ数が多かったらしく、最初の華麗な格好とはうってかわってボロボロの状態となっていた。ぬいぐるみたちも巻き散る破片などで綿が出ていたりと快勝という訳にはいかなかった。時間はかかれども確実に戦い、デュランダル騎士を殲滅していった絶奈とセシリアも疲労の色が見えていた。

「さて……覚悟はできたか?」
 残る騎士は一体。対するは楼炎。楼炎も疲労と怪我もあり、両肩が上下していた。大きく息を吸い、ゆっくりと吐く。楼炎が一歩踏み出すとデュランダル騎士も魔槍を振るう。魔槍をギリギリまで引き付け、身体を捻りながら躱す。低い体勢から渾身の一振りがデュランダル騎士に線を描く。その場に崩れ落ちるデュランダル騎士は二度と動くことない。

 裏手も勝利を収めたのか、戦闘音が鳴らなくなった。美術館は無傷だ。作戦は完璧に完了されたのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年11月11日


挿絵イラスト