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アースクライシス2019⑥~波間に燃える戦神の剣

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #サーフィン魔法

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 グリモア猟兵、詩音・マコトは急いでグリモアベースに猟兵達を呼び出す。
「皆さん、お集まり頂きありがとうございます。かのヒーローズアースにて戦争が起きているのは皆さんもご存じかと思いますが……次はなんと世界を滅ぼす儀式が開始されているようなのです!」

 マコトはその手に持った地図のハワイ沖、儀式の行われる地点を指差して語る。
 大いなる『海を統べる者』、レディ・オーシャン。彼女は今、かつて一度世界を滅ぼした『大海嘯』を再び引き起こそうとしているらしい。その予兆としてハワイ沖ではビッグウェーブが発生しており、アメリカ軍やヒーロー・ヴィラン連合軍が近づくこともできない状況なのだ。
「ビッグウェーブを乗り越え、大海嘯を阻止する為に必要なのはずばり……ハワイの古代部族に伝わる『サーフィン魔法』と呼ばれるものです。これを利用して波を乗りこなせば、ビッグウェーブの勢いを操り、鎮めることが可能となります」
 マコトは両手を動かし、波のジャスチャーを交えながら話を続ける。
「皆さんなら魔法の習得は問題ないかと思われますが……敵も同じくサーフィン魔法を使い、こちらとは逆に波の勢いを強めようとしてきます。つまり……サーフライダー同士の、水上の戦いです」
 そう言ってマコトは何やら伝統的な模様が描かれたサーフボードを取り出し、それにぴょんと乗ってポーズを決めた。
「敵より上手く波に乗ってビッグウェーブを鎮め、そしてばばーんと撃破する。それが今回の任務となります!」

 一瞬、しんと静まるグリモアベース。するとマコトはいそいそとボードから降りてグリモアを浮かべた。
「さ……さて、それでは皆さんをヒーローズアースにお送りしますね。サーフィン魔法を伝授して下さる方もそこにいらっしゃいますので、魔法を教わりボードを借りてください」
 ぽうっとグリモアの光が強まり、猟兵達の身体は不思議な浮遊感に包まれる。
「では……健闘をお祈り致します!」



 ヒーローズアース、ハワイ沖。陸を呑み込むような大波が轟く中、その水塊の間に人影がちらつく。
「ははっ、良いねえ! 乗れば乗る程波がデカくなるってのは!」
 その姿は、原初の戦の女神『戦神アシュラ』――の、クローン体。彼女はその身に炎を纏いつつも、水飛沫の交うビッグウェーブを巧みに乗りこなしていく。サーフボードが滑る度にビッグウェーブはみるみる勢いと大きさを増し、砂浜に影を落としていった。

 猟兵達はハワイの部族の祈りが籠められたサーフボードを取り、習得した魔法を発動させて大波へ向かっていく。その姿を目にしたアシュラは、少し苛立ったような顔で唸るように声を放った。
「アタシ達の邪魔をしにきたのかい――やっぱりムカツクな、猟兵ってヤツは!」
 アシュラは波に乗りながら、猟兵に向かって武器を構える。その瞬間にも波は轟き、さらに勢いを強めていった。

 一刻も早くビッグウェーブを鎮め、戦神アシュラを撃破しなければ。


みかろっと
 こんにちは、みかろっとと申します。今回はヒーローズアースにて、サーフィンで戦うシナリオです。敵を撃破するのは勿論、波に上手く乗りビッグウェーブの勢いを削っていくことが目的となります。
 波を見極める、パフォーマンスを入れるなど、上手い事大波に乗ってください。

 こちらはアースクライシス2019の戦争シナリオで、集団戦一章で完結です。プレイングは頂いた順にどんどんリプレイをお返しする予定です。
 皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
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第1章 集団戦 『量産型戦神アシュラ』

POW   :    六剣陣
【手にした六剣のいずれか】が命中した対象を切断する。
SPD   :    阿修羅六業刃
【殺戮への欲望に身を委ね、連続斬り】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    降魔調伏剣
レベル×1個の【剣の形】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。

イラスト:otomo

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

栗花落・澪
サーフィンは友達が好きで知識はあるんだ
体幹も【ダンス】で結構あるつもり
なにより…自然を操れるのはこっちも同じ

風魔法で体を支えバランスを安定させる
ひっくり返るレベルの波は【見切り】無茶は避けつつね

体重の使い方を工夫し大波の中でもスムーズな移動や方向転換
攻撃回避ついでに宙返りしてみせたり
足を置く位置さえ気をつければボード上でのダンス【パフォーマンス】も出来るよ
合間に氷の【高速詠唱、属性攻撃】で敵前の水上に氷塊を作り妨害

それじゃ、スピード勝負といこうか?
波に乗って位置調整
敵は攻撃を当てるために距離を詰めて来る筈
その瞬間に【指定UC】の【範囲攻撃】
当たる前に…迎え撃ってあげる
光は剣じゃ防げないよね



 サーフボードを手に、栗花落・澪が巨大な波へと立ち向かっていく。サーフィン魔法は付け焼刃であるものの、サーフィン自体の知識については得意な友人から得ている澪。ダンスの経験とそれに付随した体幹をもつ彼にとって、波の制限はあれど戦場はそれほど不利な状況ではないだろう。

 大波の動き、流れ、そして敵の位置を読み取り――澪はボードの上に立ち上がった。更に風の魔法を発動させ、体勢を安定させていく。
 そこへ、今もサーフィン魔法で波を操るアシュラが滑り来る。
「さあ、さっさとコケちまいな!!」
 アシュラが澪の横を滑る。その直後ぐらり、と波が突然歪に膨らんだ。
「……っと!」
 澪はボードがひっくり返りそうなその波を避け、同時にくるりと華麗に身を返す。傾いた体を自らの体幹と風魔法で戻しながら、彼はアシュラの方を見て笑みを浮かべた。
「自然を操れるのはこっちも同じ……見せてあげるよ」
 ドッ、と巨大な波。アシュラがその波を掴み大きくしようとボードを向ける。だがそれよりも早く、澪は水飛沫纏う翼を煌めかせ、水の壁に大きく弧を描いた。
 同時にくるり、ふわりと澪は波間を踊る。陽の光を浴びながらビッグウウェーブの上で舞う姿は、まるで大海の妖精のようであった。
「調子に乗るなよ、猟兵ッ!!」
 アシュラは澪を妨害するべく、波へ向かう。激しく波を揺らすその戦神へ、澪は瞬時に氷の魔法を口ずさみ放った。
「ぐッ!!」
 氷塊はアシュラのすぐ目の前に沈み、彼女の足元を乱す。
 単純なサーフィン勝負では不利な状況。アシュラはそれを察してか、手に携える剣を構えて澪の方へ滑りだした。

「それじゃ、スピード勝負といこうか?」
 澪がサーフボードの上にしっかりと立つ。波の上下に体を安定させ位置を調整しながら、彼は刃を振りかぶるアシュラに向かってユーベルコードを発動した。
「全ての者に光あれ」
 澪から放たれる光。一気に距離を詰めるアシュラにそれを避けることはできず、彼女は正面から『Fiat lux』に包まれる。
「あ……ああァァッ!!!!!」
 その心の内に邪なる感情を満たすアシュラは、浄化の光に激しく苦しみ呻いた。

 波に呑まれていく戦神アシュラのクローン。澪がサーフィン魔法を巨大な波に掛けて一滑りすると、波は勢いを弱めて少しずつ海へと帰り始めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
波乗り初めてなんだが…スキーと同じ感じでいいんだろうか?
確か勢いよく水面に当たると、コンクリート相当の硬さがあると聞いた事あるからいけるな。多分。

波を【見切り】、【騎乗】でボードを操る。【第六感】【地形の利用】で上手い事【ジャンプ】したりして相手の攻撃をかわしていく。
相手の妨害はUC五月雨とさらに投擲した柳葉飛刀で弾幕にように攻撃。
当たれば上等、かわされてもその間はサーフィン魔法とやらは使えんだろ。

敵の攻撃は【第六感】で感知、【見切り】で回避。回避しきれない物理攻撃は黒鵺で【武器受け】から受け流し、胡で【カウンター】で体勢を崩させる。それ以外は【激痛耐性】【オーラ防御】【火炎耐性】で耐える。



 戦神アシュラのクローン達は未だ波間を滑り続けている。黒鵺・瑞樹は借り受けたサーフボードを抱えて巨大な波へと向かいながら、頤に指を添え呟いた。
「波乗り初めてなんだが……スキーと同じ感じでいいんだろうか?」
 サーフィン魔法は習得したものの経験のない彼は、見様見真似でボードの上に乗る。浅く静かな波打ち際から少しずつ沖へと移動していくと、サーフボードはぐわりと上下に揺れ始めた。

 瑞樹はボードの上に立ち、暴れ馬を制するような要領で波の上を滑りだす。同時にサーフィン魔法も発動して波の勢いを操っていくと、それを察知したアシュラクローンの一人が瑞樹に狙いを定めて武器を構えた。
「邪魔をするんじゃないよ、猟兵! 沈んじまいなっ!!」
 アシュラの剣が瑞樹の横を掠める。沈めるというよりは最早命を取りに来ているような勢いで、アシュラは次々に斬撃を繰り出した。
 波を滑り、時折宙を舞いながら、瑞樹はその攻撃を躱していく。その間にも両者のサーフィン魔法は発動し続け、ビッグウェーブの勢いを不規則に歪めていった。
「ちょこまかと……ッ」
 苛立った顔でアシュラは瑞樹を斬りつける。サーフィン自体が初めてであり不慣れな瑞樹にとって、水上を争い敵の攻撃に流され続けるこの状況はあまり好ましくないだろう。アシュラもそれを察してか乱れ撃ちのように剣を振るってくる。

 しかしそんな中でも打刀『胡』でアシュラの体勢を崩し隙を生みながら、瑞樹はユーベルコード『五月雨』を発動した。
「喰らえ!」
 瑞樹の本体、黒刃のナイフ。一瞬にして六十もの数に複製されたそれらは、アシュラの剣と肉体に向かってギュンと直進する。
「チッ」
 アシュラは身を傾けて躱すが、ナイフはそれを追い軌道を変える。念力で動く刃は確実にアシュラを捉えて波の間を縫っていった。
 更に瑞樹の手は『柳葉飛刀』を取り、アシュラに向かって投擲する。追尾する黒刃に気を取られていたアシュラはそれに気づかず――無防備な腹部へ、深々と刃が突き刺さった。
「が、はッ……!」
 バランスを大きく崩したアシュラは、途端にサーフボードから落下し海の中へと沈んでいく。同時にアシュラのサーフィン魔法も収まったようで、波は安定を取り戻し始めていた。

 サーフィンを楽しむには激しすぎた波も、今では最早サーファーも垂涎する絶好の大波だ。瑞樹は波の間を滑り抜け、サーフィン魔法を操りながらビッグウェーブの勢いを弱めていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

闇之雲・夜太狼
ライアーヒーロー「クライウルフ」参上!
俺が来たからにはお遊びはここからだよ!

波乗りはほぼ未経験だけど、俺の辞書に不可能の文字はないから大丈夫でしょ
自分の体とボードに【念動力】働かせてバランスを取りつつ、
俺の【第六感】の囁くままに波に乗っていこう

さあ、ルール無用の波乗りバトル!
まずはボード操作でアシュラレディの前方へ
そこから後方目掛けて、ガオウ丸の水球弾の【属性攻撃】を【乱れ撃ち】!
苛立ってこちらへ攻撃してきたら、もう俺の手の平の上さ
ボードを掴んで選択UC発動だよ
ボードごと死角へ飛んだら、ガオウ丸で【全力魔法】巨大水球弾を発射!
体が燃えてるから、消火してあげようかな、って



「ライアーヒーロー『クライウルフ』参上! 俺が来たからにはお遊びはここからだよ!」
 闇之雲・夜太狼はアシュラのクローン達に向かって宣い、ハワイ民から借りたボードを掲げて海の方へ駆けていく。サーフィンの経験はなく初めての波乗りとなる彼――だが。
「俺の辞書に不可能の文字はないから大丈夫でしょ!」
 好奇心と自信に満ち溢れた表情で、夜太狼は浮かべたボードの上へばっと飛び乗る。巨大な波に向かってサーフボードを漕ぎ進め、念動力でバランスと整えながら立ち上がると、彼は早速ビッグウェーブへと滑っていった。

 アシュラがサーフィン魔法で波を操る中、夜太狼はその目の前にボードを動かしていく。するとアシュラはキッと夜太狼を睨み、六本の腕に武器を構えた。
「来たね、猟兵……!」
 好戦的な笑みに、夜太狼は笑い返してアシュラの方へ狼頭の形をした銃『ガオウ丸』を向ける。その銃口から無数の水球が放たれると、アシュラはその足元を乱され大きく体を傾けた。
「んなッ!?」
 水球の乱れ撃ちが続き暴れる水上では、サーフィン魔法を操るどころではない。アシュラの顔はみるみる苛立ちに歪むと、構えていた武器を素早く振りながら夜太狼の方へとボードを突き進めた。
「小賢しいんだよッ!!」
 連続する斬撃。高速で空を切るその刃の先で、夜太狼はサーフボードを掴みユーベルコードを発動した。
「いないいなーい……♪」
 ――ふっ、と。
 アシュラの視界から夜太狼の姿が消え、一面が深い青に染まる。しかし勢いのついた斬撃は止まらず、そのまま大波を斬りつけた。

 背後、ガオウ丸を構えた夜太狼が笑う。
「ばぁっ!」
 放たれた巨大な水球は、アシュラが振り向くより先に彼女の燃える体を包んだ。

 重い一撃と共に海中へと沈んでいくアシュラ。夜太狼は消化完了、とばかりにガオウ丸を収めると、サーフィン魔法を使いビッグウェーブを華麗に滑っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
サーフィン魔法で波を操るとは、ほんといろいろな魔法があるものです。
オブリビオンとのサーフィン勝負、受けて立ちます。

波の動きは【第六感】とスマートグラスのAIで対応します。
飛行機もサーフィンも上を採った方が強いんじゃない?ということで、
高い波狙いで上を目指します。
方向転換には【念動力】も駆使して、クイックターンします。

アシュラに対してはヨーヨー『コメット』で戦います。
【武器落とし】したり、アシュラをボードから叩き落そうとします【衝撃波】。
ワイヤーをつかまれたら、逆に【サイキックブラスト】を打ち込みます。



 黒木・摩那はサーフィン魔法を習得し、ボードを手にして波へ向かっていく。
「サーフィン魔法で波を操るとは、ほんといろいろな魔法があるものです」
 摩那は海の上を滑り波に乗ると、早速サーフィン魔法を発動する。すると大きな波はみるみるうちにその勢いを弱めていった。
 しかし、アシュラ達もそれを見過ごすわけにはいかない。敵もまたサーフィン魔法で波を強めながら、摩那のほうへと滑りだしていく。
「サーフィン勝負、受けて立ちます」
 摩那はそう言ってボードの上で体勢を整え、波の動きを掴む。飛行機もサーフィンも上を取ったほうが強い――そう思った彼女は近くで激しく轟く波に視線を移すと、そちた目がけて真っ直ぐに突き進んだ。
 スマートグラスによる判断を駆使しながらアシュラの脇をすり抜け、摩那はそのまま高い波の上部まで一気に駆け上がっていく。
「この……ッ」
 アシュラが猟兵の波乗りを阻止するように無数の炎を放つ。剣の形をしたそれらは一斉に一点を向くと、水飛沫の間をひゅんひゅんと抜けて摩那を追った。
 摩那は念動力で巧みにボードを回し、くるりとアシュラの方へ急降下。その勢いに任せてヨーヨー『コメット』を構えると、長いワイヤーを伸ばしてアシュラへと投げ放った。

 ぱんっ、とアシュラがワイヤーを掴み、もらったと言わんばかりの表情を浮かべる。
 ――その瞬間、摩那のコメットは激しい閃光を纏った。
「!?」
 バツンと高圧電流がアシュラの身体を襲う。ヨーヨーを通じてその身に伝わったのは、摩那のユーベルコード『サイキックブラスト』の電撃だ。
 痺れ動けないアシュラへ、摩那は衝撃波を放つ。
 アシュラの身体は軽々とボードから離れ、そして海へ沈んでしまった。

 摩那が波打ち際へと戻りながらサーフィン魔法を発動させていくと、高く激しく蠢いていたビッグウェーブもだんだんと穏やかになっていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヒルデガルト・アオスライセン
故国には板切れ遊びどころか清浄なる海洋がなかったので素人丸出しで恥ずかしいのですけど…
ははぁ、これを利用しましょう

空中戦の経験を活用し、戦闘中に学習力で無理くりサーフィンを覚えます
ボードが破壊、遭難した際は背の大剣で波乗り、落ちそうになったら密かに飛んでリカバー。大~丈夫、バレやしませんよ
いかにも、よたよたふらふら危なっかしい乗りこなしで
しかし不思議とワイプアウトはしない、玄人から見れば微妙な塩梅で敵前まで近付き、量産アシュラの六剣陣を誘います

これを受け止めようとして武具をわざと破壊させ、オーラ防御で編んだ光の隠し腕で先祖帰りを使用
切断の剣を掴んで奪い、相手が乗っている波ごと真っ二つに割ります



 ヒルデガルト・アオスライセンはサーフボードを借り受けると、ビッグウェーブを眺めながら少し眉を下げる。
「故国には板切れ遊びどころか清浄なる海洋がなかったので素人丸出しで恥ずかしいのですけど……」
 しかし彼女はそう言いつつも水上へ踏み出していく。空を駆ける要領で体重を動かして波を掴んで行けば、何とかサーフィンの形になっていく。そして習得したサーフィン魔法も発動していけば、すぐさま戦神アシュラのクローンが彼女の前へと飛び出してきた。
 サーフライダー同士のサーフィン対決――かと思いきや、ヒルデガルトのボードは大きくよろめいてアシュラの方へと投げ出される。
 咄嗟にアシュラが剣を振るうと、ボードはすっぱり両断されて海中へと沈んでしまった。
「ははっ、ボードもなくなっちまえば魔法も使えないだろ!?」
 だが、ヒルデガルトは波の上を滑り続ける。
「……は!?」
 アシュラは二度見した猟兵の足元。そこにはサーフボードではなく、猟兵の背に掛かっていた大剣が波を裂き滑っているのが見えた。
 何とも高度な技術に見えるが、ヒルデガルトの身体は時折宙を舞いながら、危なっかしくよろよろふらふらと傾き揺れる。アシュラがサーフィン魔法で波の勢いを増せば、ヒルデガルトのボード――もとい大剣はぐらりと大きく揺れて波間を移動した。
 しかしどういうわけかヒルデガルトの姿が波に呑まれることはない。それどころか少しずつアシュラの方へ近づいていき、その間合いを詰めていく。

「何なんだよッ!!」
 アシュラは六本の剣で再びヒルデガルトの足元を斬りつけ、大剣を破壊した。ボードと同じように大破するヒルデガルトの剣。それと同時、ヒルデガルトは光の隠し腕でユーベルコード『先祖帰り』を発動した。
「押し止める」
 がしっ、とヒルデガルトの手がアシュラの剣を掴む。
「!? は、離しなッ!! 何するんだ!!」
 そのまま慌てるアシュラの剣を奪い取ると、ヒルデガルトは敵の乗る波へと大きくそれを振るった。

 ――ザン、と衝撃、斬撃音が響く。
 真っ二つに割れた波の中、呆然としたアシュラが深い青に飲み込まれていった。
 ヒルデガルトはふわりと波打ち際まで戻ると、その大波を静かに見つめながら真っ二つになったサーフボードを拾い上げるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

中村・裕美
今回は副人格のシルヴァーナの方で参戦
「腕が多いのは、波乗りに役に立つのかしら?」
サーフィン魔法ということで、潮目を【情報収集】で読み、【地形の利用】で波に乗って津波を小さく出来ないか試みる。
相手よりも有利なポジションを奪うことが出来れば、
「戦闘ばかりでこういったスポーツは苦手なのかしら?」
と、毒を吐いて【精神攻撃】し、冷静さを奪わせる

向こうが戦闘を仕掛けてきた場合
「仕方ないですわねぇ」
惨殺ナイフを両手に構えて攻撃を【武器受け】で逸らし、【切り裂き姫】で身軽にサーフィンを操って反撃を行う。



 サーフィン魔法を操り、高い波をすいすいと滑っていく中村・裕美。彼女は普段のおどおどとした雰囲気とは違い、別人格『シルヴァーナ』の好戦的かつ猟奇的な笑みでハワイ沖を駆けていた。
 巨大な波、ビッグウェーブはアシュラ達のサーフィン魔法によって勢いを増していく。そんな中でも裕美はサーフボードを動かしながらその潮目を読み、うまく乗れる地点を見極めて魔法の力を波に伝えていった。

「チッ、また波が弱くなってないかい!?」
 波の異変に気付いたアシュラが顔を顰める。そして波を鎮めている猟兵に気が付くと、アシュラは六本の剣を構えてサーフボードの向きを変えた。
「……ったく、折角大きくした波が台無しじゃないか!!」
 波を上がり、それを降りる勢いに乗って裕美へ直進するアシュラ。豪速で振り抜かれた剣を躱しながら、裕美は鼻で笑う。
「腕が多いのは、波乗りに役に立つのかしら?」
「五月蠅い!!」
 苛立った顔をさらに歪ませ、アシュラは再び剣を振る。しかし水上を滑りながらの攻撃はやはり隙が大きく、裕美は容易にその横をすり抜けていった。
 アシュラが睨みながら裕美の姿を目で追うと、そこには巨大な波が一つ。飛沫を上げながら高い水壁を駆け上がり、裕美がアシュラを嘲笑う。
「戦闘ばかりでこういったスポーツは苦手なのかしら?」

 裕美はその大波を滑るとともに、サーフィン魔法で勢いを弱めて海面へと下りていく。
 挑発され、そしてビッグウェーブを削られたアシュラ。その背に纏う炎が感情を表すかのようにゴウと大きく燃え上がり、笑う裕美の顔をギロリと睨んだ。
「やっぱりムカツク奴らだ……覚悟しなッ!!」
 アシュラの剣が閃き、彼女はボードを突き進めながら裕美のほうへ斬撃を放つ。
 六本の腕が躱させまいと全方向から襲い掛かる中、裕美はそれを迎え撃つべく両手に『惨殺ナイフ』を構えた。
「仕方ないですわねぇ」
 ガキン! と高く金属音が響き、周囲の空気が激しく震える。
 六本の剣を弾き返すと、裕美はすかさずユーベルコードを発動した。
「わたくし達に立ち塞がる者は、すべて切り裂いて差し上げますわ」

 サーフボードを旋回させながら、裕美のナイフが素早く弧を描く。波の勢いが削がれていくと同時、アシュラの身体には次々と傷が刻まれ――そして、背後からの一撃が胸を貫いた。
「……!?」
 サーフボードからぼたり、と力の抜けた体が落ちる。海中に沈んでいく戦神を見届け、裕美はビッグウェーブを鎮めに波を滑っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋月・透乃
世界を滅ぼす大海嘯なんて、オブリビオンも思いきった方法を考えるものだね。
失くすには惜しいものがたくさんあるし、元気に戦って企みを阻止しよー!

私はサーフィンの経験は殆んど無い上に、普通にサーフィンすると腕の怪力が生かしにくくて不利だね。
そこで、もぐもぐ欲張りスプーンをオールのように使ってサーフィンに腕力と舟の要素をいれちゃおう!
基本的にはサーフィンの技と漕ぎで波に乗り、真っ直ぐ敵に向かうよ。
横から来るようなバランスを崩されるような波がきた時は減速して落ちないように耐えるよ。
ささっと敵を倒したいから、波の勢いは敵に接近しやすいように操りたいね。
接近できたら緋迅滅墜衝での一撃必殺を狙うよ!



 ボードに立ち波に乗る姿が海上に映る中、緋月・透乃はサーフボードを舟のようにして沖の方へと駆けつけていた。
 彼女にサーフィンの経験はない。不慣れな動きをしながら自らの身体能力を活かせない場で戦うのは危険だろう。故に彼女はそれを克服するため、巨大なスプーンをオール代わりに使ってボードを乗りこなすことにしたのだ。
 身の丈ほどもある『もぐもぐ欲張りスプーン』はしっかりと水面を捕らえ、サーフボードを順調に進めていく。幸いサーフィン魔法もどうにか発動できるようで、透乃が通った波はすっと僅かに小さくなった。

 透乃がアシュラの近くまで進めば、気配を察知したアシュラがギロリと睨みつけてくる。そして六本の腕に剣を携えると、アシュラは透乃の方へサーフボードを回した。
「次から次へと……! 沈めてやるよ!!」
 ギュン、と透乃の横をアシュラが滑り抜ける。途端に水面が大きく揺れ、そこには巨大な波が現れた。
「おっと……!」
 透乃はスプーンでボードを安定させ、アシュラのほうへ突き進む。サーフライダー同士の戦いと言うよりはサーフライダーとカヤック乗りの対決といった様子だ。

 ざぶり、とスプーンを漕ぎ、透乃は身を縮めてアシュラの剣を躱す。再び攻撃を仕掛けようとアシュラがボードを旋回させる隙を狙い、透乃はユーベルコード『緋迅滅墜衝』を発動した。
「力の限りぶっ壊せー! 必殺の左! 緋迅滅墜衝!!」
 透乃の左手、巨大なスプーンが水面から飛び出して唸る。
 スプーンが近づいてきたアシュラの腹を捕らえると、そのまま勢いに任せて真横へと振り抜かれた。
 強い衝撃に耐えきれず、アシュラはサーフボードから離れ吹き飛ばされる。
「ぐふっ!!」

 無人のサーフボードを残し、水の中へと叩き落とされたアシュラ。
 透乃はふうっと息をつき、スプーンをせっせと漕いで砂浜へと帰っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フェルト・ユメノアール
世界を滅ぼす大海嘯なんて、起こさせる訳にはいかない!
サーフィンの経験はないけど、絶対に負けないよ!

ボクの秘策はこれだ!
ボクは手札からスペルカード、【機雷バルーン】を発動!
機雷バルーントークンをバトルエリアに可能な限り召喚する!

この機雷は攻撃の為に召喚したんじゃない
『トリックスターの投擲』で機雷を爆破して爆風を起こし、その風に乗って加速!
一気にビッグウェーブを駆け上がり、アシュラの上、波力の一番強くなる『リップ』部分に移動する!
そして、いつも『パフォーマンス』でやる綱渡りの要領で左右のバランスを取りながら
波の勢いを利用してアシュラに接近、『トリックスター』で『カウンター』の一撃を決めるよ!



「世界を滅ぼす大海嘯なんて、起こさせる訳にはいかない!」
 フェルト・ユメノアールはハワイの人々から借り受けたサーフボードを片手に、急いで沖へと駆けていく。彼女にサーフィンの経験は無いが、世界の危機とあっては立ち向かわないという選択肢はないだろう。

 見様見真似でボードに乗り、ビッグウェーブへと滑り進んで行くフェルト。同じく水面を滑り波の勢いを増していくアシュラクローン達の元へと辿り着くと、彼女は持っていた手札からスペルカード『機雷バルーン』を発動させた。
「ボクの秘策はこれだ!」
 フェルトのユーベルコードにアシュラが気づき周囲を見渡すと、波の間には可愛らしい風船がずらり。
「風船……!? 舐めてんのかい、猟兵ッ!!」
 しかしこれも何かの攻撃――そう確信したアシュラは風船を躱しながら、フェルトのほうへと波を滑り始める。だが、フェルトの狙いはそこではなかった。
「この機雷は――攻撃の為に召喚したんじゃない」
 フェルトが取り出したのはダガー『トリックスター』。くるりと身を回し後方へそれを投げると、浮かんでいたバルーンはトリックスターが触れた瞬間キンッと熱を帯びた。
 ――ドン! と空気が震える。激しい爆風がフェルトの背を強く押す。
「行くよ!」
 波と風の流れを掴み、フェルトはアシュラの後方で轟く大波へ一直線に突き進む。
 綱渡りの要領でバランスを整えながらボードを波のリップへと当てて駆け上がれば、フェルトはアシュラの遥か上へと身を躍らせた。

 激しく水飛沫が舞い、大きな波がふっと勢いを弱める。途端に流れるように降りていくフェルトは、更に近くのバルーンから爆風のアシストを受けて勢いよくアシュラへ突進した。
「このッ!!」
 アシュラが咄嗟に剣を構えようと――するよりも早く。
 重力、水流、そして爆風の力で速度を増したフェルトの『トリックスター』が、戦神の喉元へとその切先を向けていた。
「これで――終わりだっ!」

 水面が大きく揺らぐ。
 きらきらと静かに水が陽の光を返す中、フェルトはぽつりと浮かぶサーフボードを回収し、穏やかなハワイ沖をすいすいと滑って砂浜へ戻っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
この板にはハワイの人達の祈りが込められているんだ。
悪いけど、俺の相手はクローンアシュラどもじゃない。
この荒れ狂う波を鎮める事。それが俺の仕事だ!

波の動きを【見切り】、敵の起こした大波を【カウンター】で乗り上げる事で乗りこなし、逆に【属性攻撃】で波の流れを操ってこちらの有利な流れに変える。
邪魔な敵は【飢龍炎牙】で迎撃し、同時に【フェイント】を交える事で相手のバランスを崩して転倒させる。

調子に乗ってるから足元をすくわれるんだぜ?
乗るのは波だけにしときな!



 ウィーリィ・チゥシャンはサーフボードをしっかりと手に取りながら、ビッグウェーブとその間のアシュラ達を見た。
「この板にはハワイの人達の祈りが込められているんだ。悪いけど、俺の相手はクローンアシュラどもじゃない」
 そう言ってボードに乗り、習得したサーフィン魔法を発動させながら。
「この荒れ狂う波を鎮める事。それが俺の仕事だ!」

 ウィーリィは巨大な波へ直進していく。アシュラがサーフィン魔法で大きくした水塊の動きを見切ると、彼はそれが下がる一瞬を見計らってサーフボードを進ませた。ウィーリィのボードは水流を掴み、波が上がる勢いに乗って高く駆けあがっていく。
 その動きはサーフィン魔法の力を強く波に伝え、勢いを弱めると同時にウィーリィが有利な位置を取るように流れを変えた。
「何っ!?」
 アシュラはそれを見上げ、ウィーリィの動きを止めようと剣を構える。
「邪魔だよ!!」
 ウィーリィを追い、サーフボードを滑らせるアシュラ。六本の腕が閃く瞬間、ウィーリィはそれを迎え撃つべくユーベルコードを発動させた。
「喰らい尽くせ、炎の顎!」

 ゴウッ、と巨大な炎がアシュラの視界を覆う。しかし背に炎を背負うアシュラにとって、それはそこまで怯むような光景ではない。炎を突き抜け剣を振りかぶり、斬撃がウィーリィの首を――と、アシュラの口元が緩んだ瞬間。

 既にそこにウィーリィの姿は無い。
 高い波の上部で敵を見失ったアシュラは勢いよく剣を空振り、思わず体のバランスを崩した。
「調子に乗ってるから足元をすくわれるんだぜ? 乗るのは波だけにしときな!」
 いつの間にか波の下へと移動していたウィーリィが、再びアシュラに向かって炎を放つ。再び視界を覆われたアシュラはサーフボードを見失い、そのまま重力に逆らうことなくどぷんと海中へ沈んでいってしまった。

 ウィーリィは波を一度大きく滑り、さらにその勢いを弱める。荒れ狂う波を巧みに乗りこなし、彼は少しずつハワイ沖を鎮めていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御形・菘
海辺で映えるモノであるからな、当然サーフィンも体得済みよ
この世界でもパフォーマンスを存分に魅せてくれよう!

まあ所謂一般的な、二本の足で立ってわけでないのでな
安定感があるから、無茶して難しい波にも挑めるということ!
挑むのはより高い波、そしてそこに至る厳しいルートよ!
バランスが危うくなろうが、左腕でボードを掴むなり、尾を巻き付ければ問題ない!

波の頂点まで到達したら、そのまま高く高く跳び上がり、カッコ良く大回転!
さあ、大波ごと粉砕してくれよう! 真上から全力で尻尾を叩きつける!
水面に沈め、楽土裁断!
はっはっは、仮にガードができたとしても、もはや波には乗っていられまい!



「この世界でもパフォーマンスを存分に魅せてくれよう!」
 高笑いと共に現れた御形・菘はサーフボードの上に立ち――ヒトのような二本の足ではなく、蛇のように蠢く体で――激しい波の中へと突き進んで行った。
「猟兵――今度こそ沈めてやるよ!!」
 揺れる水面とその周りを駆け巡るアシュラが菘を睨む。
 単純にサーフィンを楽しむには不規則で危険すぎるハワイ沖。しかし菘は安定した滑りを見せ、サーフィンを続けていく。

 カメラ映えを意識する彼女が狙うは、今最も高く上がる大波。敵のサーフィン魔法によって勢いを増す波間を抜け、菘のボードは大波へと近づいていく。時折ひらりとアシュラを躱し、水飛沫を上げながら、彼女はついに巨大な水塊を掴んだ。
 ボードに尾を巻き付けて体を安定させると、彼女は勢いに乗って大波を駆け上がりアシュラよりも高く高く身を躍らせる。

 ばっ、と菘は波の一番上に乗り上げると、さらに上――上空へと流れるように跳び上がり、見事な大回転で宙を舞う。
「水面に沈め、楽土裁断!」
 菘はサーフボードに巻き付けていた尾をするりと離し、真下の大波とそれに乗るアシュラへと振り下ろす。
 ダン!! と菘の尾が叩き付けられ、波はぐわりと揺らいで裂けていった。
「ぐッ……!!!」
 重い一撃。アシュラは辛うじて菘の尾を受け止めるが、サーフボードの上という不安定な足場ではそれも長く続かない。
「はっはっは、もはや波には乗っていられまい!」
 高く笑う菘はそのまま尾を振り抜く。耐えきれずアシュラの身体はサーフボードからぐらりと傾き、そしてそのまま海中へと深く沈んでいってしまった。

 菘はサーフボードをぱしっと掴み、再び波に乗っていく。そのままビッグウェーブを鎮めるべく、彼女は華麗なサーフィンを披露していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
SPDで判定

ようし、サーフィン、ちょっとずつ練習して上手くなってきたぞー♪
ボクのコツは空を飛ぶときに風に逆らわないように、サーフィンでも水の流れに逆らわないように上手いこと波に乗っかるよ!

オブリビオンの連続斬りは発動タイミングを「見切り」、カットバックでささっと効果範囲から逃げちゃうよ♪
連続攻撃の終わり際に戻ってきて「カウンター」で【妖精の一刺し】をお見舞いしちゃうぞ☆
波に乗った勢いも乗せた強烈な一撃必殺の攻撃だーー!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「ようし、サーフィン、ちょっとずつ練習して上手くなってきたぞー♪」
 ティエル・ティエリエルは浅い波打ち際でサーフィンの感覚を掴みながら、ビッグウェーブを目指していく。風に身を任せて空を飛ぶのと同じ要領で、彼女は水の流れを掴み、それに逆らわないようボードの上で体を動かした。
「コツさえ掴めば結構簡単だねー☆」
 すうっとティエルは波の上を滑り、水飛沫を上げる。暖かい潮風に混じるひんやりとした感触に、彼女は楽しそうにだんだんと顔を明るくしていった。
 そして上手く波に乗ったティエルは、習得したサーフィン魔法を発動させていく。

 鎮まり始める波の中、それを察したアシュラが顔を顰めてボードを滑らせてきた。
「邪魔をするんじゃないよ、猟兵!」
 アシュラは猟兵を鎮めるべく、六本の腕に剣を構えて波間を縫っていく。そしてユーベルコードを発動し、激しい斬撃をティエルに向かって繰り出した。
「喰らいなッ!!」
 素早く振り抜かれる剣。
「――おっと!」
 ティエルはふわりと躱し、アシュラの剣から逃れる。さらにすい、すいと波間を滑って行けば、サーフィン魔法によって辺りの波は弱まっていった。
 負けじとアシュラも水面を滑りながら次々に斬撃を放っていく。ティエルがかなりの距離を取った後も、勢いが止まらないのかアシュラは剣を振り続けていた。辺りの波を裂き、その衝撃で勢いを落としてアシュラは減速していく。
「く、そ……ッ、どこ行った!!」
 アシュラの剣が止まった頃。彼女は波の間を見回すが、視界にティエルの姿はない。

 ざばっ、と大きく波が上がる。
 アシュラの背後、一瞬青く染まったその空間から――ティエルがユーベルコードの発動と共に姿を現した。
「いっくぞーーー!! これがボクの全力全開だよ☆」
 彼女はレイピアを構え、波の勢いと共にアシュラへ突撃する。
 連続攻撃の反動で反応が遅れたアシュラは、それを防ぐことができずぐさりと腹を貫かれていた。

 サーフボードから滑り落ち、深く沈んでいくアシュラ。ティエルはレイピアをひゅんと振って収めると、静かに砂浜へと戻っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルネ・プロスト
君達、轟々背中燃やしてるくせに海上まで出張るんだね……
……あーもう!
ここ人形達展開しづらくくて嫌い
とっとと終わらせるよ

UCで未来を観測して、潮の流れや乗りやすい波を見極めるよ
波の乗りこなしは騎乗でどうにか、なるといいなぁ
あれ、ナイトに乗るためのものだし
騎馬の激しい動きを御すための身のこなしを生かす、みたいな感じでどうにか

クイーン直接操作、他の駒盤遊戯達お留守番
全員の面倒はさすがにみてられない

クイーンの魔法による爆風弾の打ち込みを攻撃の軸に据える
敵の足元狙って、海面着弾と同時に炸裂させる感じ(属性&範囲攻撃)
敵UCはルネのUCで見切って回避
回避したらクイーンの全力魔法で敵の足元爆破して吹き飛ばす



「君達、轟々背中燃やしてるくせに海上まで出張るんだね……」
 ルネ・プロストは波間を滑るアシュラに目を細めながら、サーフボードを操りハワイ沖を漂う。激しい波に揺れる水面で、彼女は少し動きにくそうに顔を顰めた。
「……あーもう! ここ人形達展開しづらくて嫌い! とっとと終わらせるよ」
 不安定な海の上でルネが呼び出したのは、『クイーン』の人形。他の人形達の面倒までは見ていられないと、彼女は少数精鋭に切り替えてアシュラの方へと向かっていく。

「ったく次から次へと……さっさと沈みな、猟兵!!」
 アシュラは六本の刃を構えると、ルネのいる方へボードを滑らせる。同時にサーフィン魔法の力が働いたか、水面は大きく震えて高い波を上げた。
「――とらえた」
 ルネはユーベルコードを発動し、波の動きや潮の流れを読み取る。未来を観測しつつサーフボードを動かせば、彼女はクイーンと共に波の間をするりと抜けていった。

 しかしアシュラのサーフィン魔法で波は不規則に揺れる。同じくぐらりぐらりとゆれるサーフボードの上、ルネは騎馬を操る要領で体重をかける位置を変え、直後の波の流れを予測して体勢を整えていた。
 アシュラがルネの足場を乱していく中、ルネはクイーンへ素早く指示を出す。クイーンの人形はふわりと魔法を発動させ、アシュラの足元へと爆風弾を叩き込んで行った。
「小賢しいんだよッ!!」
 アシュラは苛立ちの抑えられない顔で剣を振り回す。
 六本の剣が襲い掛かる――が、ルネはユーベルコードの予測によってひらりと躱して再びクイーンへ合図を出した。

 クイーン人形は魔力を練るように動きを溜め、そしてアシュラの方へと爆風弾を放つ。威力を増した弾はアシュラの足元、波を滑るサーフボードへと直撃した。
「何、しッ……」
 ――ズドン! と激しい衝撃。バランスを崩したアシュラはそのままボードから離れ吹き飛んでいく。
 そして巨大な波に呑み込まれ、戦神は海の中へと沈んでいってしまった。

 ハワイ沖には、少し高い波と猟兵の姿だけが残る。ルネがすいっとサーフボードを滑らせて波を鎮めていくと、抵抗する敵の居なくなった沖はみるみるうちに穏やかな様子へと変わっていく。
 ざざあ、と爽やかな波の音と共にルネが砂浜に下り立てば、静かになった海の向こうで呑気なカモメの鳴き声が聞こえてくるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月09日


挿絵イラスト