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メイズ&クラッシュ!

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●集えゴーレムスレイヤー
「本日はお集まり頂きありがとうございます。早速ですが任務です。【アルダワ魔法学園】の地下迷宮の一つ『ゴーレム迷宮』にオブリビオンが発生、さらにそれがフロアボスとなった事で迷宮の変異を引き起こしています。よってこれを掃討し、迷宮を攻略して下さい」
 メンテ・サンタバーバラ(エルフのクレリック・f00018)が、グリモアベースに集まった猟兵達に挨拶をする。
「オブリビオンがフロアボスに君臨した迷宮は、その危険度が飛躍的に上昇します。誤ってそこに迷い込んだ生徒を容易く殺し、またそうでなくとも勢力を強めたオブリビオンが地上へ逆侵攻してくる例も多数報告されています。現状『ゴーレム迷宮』に関連する予知は報告されていませんが、このまま放置すれば恐らく時間の問題でしょう」
 グリモアによる予知が発生すれば、それは即ち一刻を争う事態となることも珍しくない。そのために十分な準備を取れないこともあり得る。そこでその前に万全の体制を整え、先んじて迷宮を攻略することになったという訳だ。

「今回攻略する『ゴーレム迷宮』の名前の由来として、迷宮に点在する【なぞなぞゴーレム】の存在があります。守護者を自称するこのゴーレムは、突破しようとするものに謎かけを行います。正解すればそのまま通してくれますが、間違えたり無理やり突破しようとすると強烈なパンチで殴り倒してくるそうです。猟兵の皆さんの実力があればなぞなぞゴーレムの撃破、あるいは無視による強行突破も十分視野に入るでしょうが、問題を解けば無用の体力を使うことなく突破することも可能です」
 皮肉にもこのなぞなぞゴーレムの存在が、迷宮奥で雌伏の時を過ごしているオブリビオンと学園生徒の不幸な遭遇を防いでいる。だが生徒の中には殴り倒されて大怪我を負った者の報告もあり、この迷宮をオブリビオンも含めて看過出来ない状況としている。オブリビオンではない故に撃破が必須でない点も含め、なぞなぞゴーレムとどう付き合うべきかも本迷宮攻略の鍵となるだろう。

「恐らくなぞなぞゴーレム地帯を突破した先に、目標となる敵性オブリビオンが存在するものと想定されます。現状なぞなぞゴーレム地帯を突破した者がいないため詳細は不明ですが、そちらとの戦闘の準備もお忘れなく」
 例え何者であっても、オブリビオンが立ちはだかるなら倒すまで。それが猟兵の使命だ。
「それではこれより、ダンジョン入口まで転移を行います。大丈夫、皆さんならやれるはずです」
 メンテは一礼し、転送の準備を開始する。ゴーレム迷宮を攻略し、アルダワ魔法学園の安全を守るための戦いが始まる。


前後
●ごあいさつ
 初めましての方は初めまして、以前私のシナリオに参加して頂いた方は今回もよろしくお願いします。前後です。
 今回は【アルダワ魔法学園】です。ゴーレムです。

 第1章はなぞなぞゴーレムとのクイズ対決もしくは強行突破、第2章と第3章は戦闘となります。頑張ってくださいね。
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第1章 冒険 『なぞなぞゴーレム』

POW   :    ゴーレムを破壊して進む

SPD   :    ゴーレムの攻撃を回避しすり抜けて進む

WIZ   :    ゴーレムのなぞなぞに答えて通してもらう

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「皆さん、こんにちは! 私の名前はなぞなぞゴーレム。資格なき者から迷宮を守る者」
 『ゴーレム迷宮』に侵入した猟兵を迎えるのは、複数体のなぞなぞゴーレムだ。ゴーレム達は出題と共に、その両腕を引き絞りながら、頭と思わしき部分から赤い光を放つ。誤答した場合や強行突破を試みた場合、パチンコの如く引っ張られた拳が猟兵目掛けて襲い掛かるに違いない。問題に対しどのように『回答』すべきか。猟兵達の判断が問われる。
「では問題です」

●問題1
 アルダワ魔法学園に、算数が得意な天才少年がいました。先生は天才少年に問題を出しました。『1+1は?』と。少年は『2!』と答えました。
 先生が続いて2問目に『3+3は?』と問うと、何故か天才少年は『3!』と答えました。そして3問目に『○+○は?』と問うと、天才少年は『4!』と答えました。

『先生は3問目にどのような問題を出したのでしょうか? ○の中に入る数字を答えなさい。なお○は必ずしも一桁の数字とは限りません。』

●問題2
 市住○船○奥町○街所城港関○祭国
 次の文字は、ある規則に沿って並べられたものです。

『穴あきの4カ所に入る文字の候補は幾つもありますが、読み方は必ず1つです。さて、それぞれ何と読むべきでしょうか?』

●問題3
 アルダワ魔法学園に通う男子生徒が急病になったので、彼の父親が学園付属病院の医者の所まで連れて行きました。医者はその生徒の顔を見るなり、こう言いました。
「ああ、彼は私の息子だ」

『男子生徒と父親、そして医者との間に一体何があったのでしょうか?』
緋月・透乃
【WIZ】
なぞなぞに答えないといけないなんて面倒だね……
ぶっ壊すほうがわかりやすくていいよ!
といいたいけれど、たまには強行突破以外もしてみようかな。
お楽しみの戦闘は後に残しておくってことだよ。
よーし考えよう。
(持ってきた食べ物を食べたり、歩き回ったりしてかなり考えてから答えます)

●問題1
答えは【12】
階乗だね。

●問題2
埋めるとこうなるね【市住ひゃく船まん奥町けい街所城港関せい祭国】
一十百千……だね。

●問題3
【医者は男子生徒の母親】
ってことだね。『医者』は男とは限らないよね。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「『ゴーレム迷宮』とかなんでもありだな。」
学園の迷宮の多種多様さに感心しながらなぞなぞゴーレムの元へ
なぞなぞゴーレムの問いかけに、同行するフォルセティと
合わせて即答する

問題1
「〇の答えは12だな」
4!は4の階乗、すなわち1×2×3×4=24
問題2
「順番に『ひゃく、まん、けい、せい』だな」
那由他や不可思議といった表記も面白いが…

問題3
「医者は生徒の母親だな」
そもそも女医だって普通にいるだろう

ちょっと拍子抜けする感じだが、素直に答えてよいと判断
「先に進ませてもらうから」
とゴーレムに断って、さらに迷宮の奥を目指す。


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
ふふーん、謎解きなら任せてよね!
ボクこう見えてもクラスで成績一番なんだよー
「って、フィオ姉ちゃん待ってよ~」
なぞなぞゴーレムのところまで姉を追いかけていく。

問題1
「〇の答えは12だよね~」
この天才少年は誰なんだろー。今度勝負してみたいな
問題2
「順番に『ひゃく、まん、けい、せい』だよね」
漢字で書くと百、万、京、正だよね
「ヒャクマンケイセイ」って何度も言っていると呪文みたいに聞こえるよ?

問題3
「お医者さんは生徒のお母さんだから」
お父さんのほうが元学園生徒で、禁断の恋とかだったら
ドラマ化決定だよね。

「わー、フィオ姉ちゃん。置いていかないでってば!」


春霞・遙
WIZ
オブリビオンを倒して安全なゴーレムに戻るのなら放置してってもいいよね。
問題二は桁、問題三は私みたいに女医さんだったってことかな。わたしはまだ結婚してないけどサー。
問題一が一番悩んだけど、1文字も余さず読めってことなんだね。感嘆符ってどう発音するんだろう…。
というわけで、12、ヒャク・マン・ケイ・セイ、お医者さんは生徒のお母さんで父親の奥さん。きゅーいーでぃー?
あ、ダメ元で。通過するときにもしEMETHみたいに動力みたいのがみつかれば後続の安全確保のために壊しておきたいけど…オブリビオンの影響なら期待はできなさそうだね。



●問答に挑む者たち

「なぞなぞに答えないといけないなんて。ぶっ壊すほうがわかりやすくていいよ!」
 『ゴーレム迷宮』最初の関門、『なぞなぞゴーレム』に挑むは4人の猟兵。その先頭に立ち、その関門を面倒そうに語るは緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)。名前に違わぬ赤いポニーテールを揺らし、生のにんじんを先端からポリポリと齧りながら迷宮を進む。
「それにしてもゴーレム迷宮になぞなぞゴーレムとは。全く、地下迷宮は何でもありだな」
 透乃に負けぬ赤毛を持つフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)は、その多種多様さにある意味感心を覚える程の呆れを見せた。アルダワには一体どれ程の迷宮があり、それらは一体誰が考え付いたのであろうか。フィオリナは迷宮を作り出した先人達に思いを馳せる。
「ふふんっ、謎解きなら任せてよね! ボク、こう見てもクラス成績一番――」
 フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)は特徴的な麿眉をピコピコさせ、目の前にカメラを仮定したかのようにドヤ顔で自慢を始める。その後ろを姉のフィオリナが無言で通り過ぎる。
「って、フィオ姉ちゃん待ってよ~」
 パタパタと足音を立てながら姉の後ろ姿を追いかける。
「オブリビオンを倒せば安全なゴーレムに戻るんですかね?」
 三人の最後尾を進むのは、伸びっ放しの髪を無造作に纏め、使い古した白衣を羽織る姿が目を引く春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)だ。ゴーレムのせいで怪我人が出ているという報告は医師である彼女にとって気がかりだ。正答さえすれば自分達には無害だが、後続の安全確保のため破壊なり何なりで機能停止させておきたいと考えていた。
 
●第一のなぞなぞゴーレム

 猟兵達の前にまず現れたのは一体目のなぞなぞゴーレムだ。4人の猟兵を見定めるように、顔と思わしき部分から赤い眼光を放ち、視線を合わせていく。今回の挑戦者をすべて確認すると、どこから響いてるのか分からないような合成音で先ほどの最初の問題を復唱する。

◇◇◇

 アルダワ魔法学園に、算数が得意な天才少年がいました。先生は天才少年に問題を出しました。『1+1は?』と。少年は『2!』と答えました。
 先生が続いて2問目に『3+3は?』と問うと、何故か天才少年は『3!』と答えました。そして3問目に『○+○は?』と問うと、天才少年は『4!』と答えました。

『先生は3問目にどのような問題を出したのでしょうか? ○の中に入る数字を答えなさい。なお○は必ずしも一桁の数字とは限りません。』

◇◇◇

「うーん、うーん……こいつぶっ壊していい?」
 にんじんの葉を口に咥え、両手を組んで歩き回りながら悩み始める透乃。
「やはり後続のためにも、あえて壊しておいた方がいいのでしょうか」
 遙もこの問題には苦戦している模様だ。早速戦闘か、と思ったその時。遙が閃く。
「ゴーレムさん、よろしいでしょうか?」
「ヒントは与えられない決まりとなっています」
「いえ、もう一度問題を確認したいんです」
「分かりました。アルダワ魔法学園に――」
「問題の所です。三つ問題があったと思いますが、少年はそれぞれ何と答えましたか?」
「『2!』『3!』『4!』と答えました」
「『2』『3』『4』ですか?」
「……『2!』『3!』『4!』です」

「ん? どうしてこのゴーレム、こんなムキになってるのかな。しかも二回目の復唱、すっごい不機嫌そう」
 問題や質問の意図はいまいち分からなかったが、だからこそなぞなぞゴーレムの不審な挙動にいち早く気付き、にんじんの葉をモグモグと口の中に噛み込みながら首を傾げる透乃。
「やっぱり。語尾を強めることで数字の後ろにビックリマークが付いていることを示したいんです」
 遙の閃きは的中したようだ。
「つまり階乗か。『2!』つまり2の階乗は1×2、イコール1+1。続いて同様に『3!』これも3の階乗は1×2×3、3+3と矛盾しない。そして3問目、天才少年は『4!』つまり4の階乗と答えた。1×2×3×4、つまり二つ足すと24となる数字――」
 ここまで答えれば大丈夫だろうとフィオリナが他の三人に向き直る。遙は黙って頷き、透乃とフォルセティもほぼ同時にポンと利き手で反対の掌を叩く。
「せーの!」
 フォルセティの合図とともに、
「「「「12!」」」」
 四人の猟兵が一斉に答える。
「正解です。そこまでお分かりなら、解説の必要はありませんね。ご武運を」
 一体目のゴーレムは引き絞った腕をゆっくりと戻しつつ、同時に目の光を消灯させその場で項垂れる。そんな回りくどい答え方をする天才少年に会ってみたいな、とフォルセティが独り言ちると、一瞬だけ再起動し「あ、問題の登場人物は架空の存在ですので」と結構どうでもいい補足をする。遙は後続猟兵の安全確保のため、通しはしたも機能自体は停止していないゴーレムを完全に止めるべく、躯体を調べ始める。

●第二のなぞなぞゴーレム

 遙とその護衛を買って出た透乃がゴーレムの完全停止を目指している間、フィオリナ・フォルセティ姉弟がその脇を通り、二体目のなぞなぞゴーレムに対峙する。顔面にパネルを取り付けたそれが、彼らに問題文を見せつけ、改めて合成音で二つ目の問題を復唱する。
 
◇◇◇
 
 市住○船○奥町○街所城港関○祭国
 次の文字は、ある規則に沿って並べられたものです。

『穴あきの4カ所に入る文字の候補は幾つもありますが、読み方は必ず1つです。さて、それぞれ何と読むべきでしょうか?』

◇◇◇

「いち、じゅう、『はてな』、せん、『はてな』、おく、ちょう、『はてな』、がい、しょ、じょう、こう、かん、『はてな』、さい、こく……?」
 フォルセティがパネルに提示された問題文を読み上げる。一見するとそれは、人々の住む場所や営みに関連する文字を並べたように見える。そして穴開き『はてな』の部分には幾つもの文字の候補があるが、読み方は必ず指定されるという。つまり、実際には意味ありげな文字自体には何の意味はない。どう読むかが重要なのだとフォルセティは理解した。
「……あ! 一、十、『百』、千、『万』、億、兆、『京』……」
「垓、𥝱、穣、溝、澗、『正』、載、極。ちなみにこの後には恒河沙、阿僧祇、那由他、不可思議、そして無量大数と面白い表記が続く」
 弟をフォローするように続きをスラスラと唱えるフィオリナ。そう、なぞなぞゴーレムが提示したのは桁の単位と同じ読みの言葉。それさえ(ついでに普段使わないような極大の単位が)分かればもう正答したも同然だ。
 姉妹が一斉に「ひゃく・まん・けい・せい」と答えると、ゴーレムもパネルの下から二人を認めるような合成音を出し、機能を停止した。その響きが面白いと感じたのか、フォルセティはしばらく「ヒャクマンケイセイ」と何度も呪文のように連呼しながら歩みを進める。そこに遙と透乃が追い付き、慣れた手つきで二体目のゴーレムを弄り出す。どうやら一体目も含めた完全停止の手段を発見したようだ。これで後続の増援も容易に来られるだろう。

●第三のなぞなぞゴーレム

 そして関門となる最後のなぞなぞゴーレム。ゴーレムは遙を見やり、遙もゴーレムの赤い眼光を見つめ、猟兵達も一人と一体を交互に見つめる。
「ねえ、これ答える必要あるかな?」
 懐からおにぎりと漫画肉を取り出し、どちらを食べようか少し迷った末、肉を仕舞いおにぎりを頬張る透乃。明らかに出題相手間違えたよね、と中の梅に被りつきながら見つめる。
「えー、あー、規則ですので。オホンッ!」
 ゴーレムも合成音から非常に気まずそうな波長を出しながら、何故か遙から目を逸らすように問題を復唱する。

◇◇◇

 アルダワ魔法学園に通う男子生徒が急病になったので、彼の父親が学園付属病院の医者の所まで連れて行きました。医者はその生徒の顔を見るなり、こう言いました。
「ああ、彼は私の息子だ」

『男子生徒と父親、そして医者との間に一体何があったのでしょうか?』

◇◇◇

「医者は男子生徒の母親。……『医者』は男とは限らないよね?」
 梅干しの種を口に転がしながら、若干軽蔑した目つきでゴーレムを見やり即答する透乃。怪訝な表情と突き刺すような赤い視線を隠そうとしないフィオリナ。お父さんの方が元学園生徒で禁断の恋だったらドラマ化決定不可避だよねと語るフォルセティ。私も女医だけど子供どころか結婚もしてないけどサー、と内心複雑に思う渦中の人物の遙。

「正解っ、正解ですっ! あーっ、早く通ってさっさと迷宮攻略して下さいっ! ご武運お祈りしてますよっ!」
 投げやりな祝福と共に最後のゴーレムは速やかに機能を停止をする。
「なぞなぞゴーレムなどという割りには、ちょっと拍子抜けだな。正解してしまう生徒が迷い込まなくて良かった。……じゃ、先に進ませてもらおうか」
 もっと歯応えのある問題を期待していたフィオリナにとって、彼らの問題は若干期待外れであったが、無事に通れるに越したことはない。猟兵達は無事最初の関門の踏破に成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ラビリンスセンチネル』

POW   :    アクセルブースト
【脚部に内蔵した推進器で急接近し】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    マジックバーレッジ
【腕部に内蔵された魔術機関】から【多量の魔力の弾丸】を放ち、【弾幕を張ること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    コアスーサイド
【魔力炉を自壊させ暴走した魔力】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


なぞなぞゴーレムの群れを突破した猟兵の前は、薄暗い広間に辿り着く。広間は不気味な青色で照らされていた。
 青い光の発生源は、ランタンから手足を生やしたような真鍮色の異形のゴーレム。体の中心部から青白い炎を灯し、手足から同じ色のそれが残り火の如く放出される。『迷宮の番人』を名を持つ【ラビリンスセンチネル】級オブリビオンだ。
 炎を灯した魔力炉のそれから連想されるように、それは炎を操る使い手。そしてその焼けつく炎を、氷の如く冷徹さと正確さで操る殺人機械。猟兵を捕捉したラビリンスセンチネルの群れは、一糸乱れぬ足並みでズシン、ズシンと迫る。当然、侵入者である猟兵達を排除するために動いたのだろう。

 ゴーレム迷宮の攻略、そしてこの先に存在が仮定されるフロアボスを撃破するため、このゴーレムの集団との戦いは避けられない。猟兵達は戦いを挑む。
緋月・透乃
なんとか突破できたけど頭を使うっていうのはやっぱり慣れないねぇ。
闘争!殺傷!破壊!これがいいよね。今度の敵は数もいるしなかなか強そうだし、我慢した分存分に戦うよ!

敵は炎を使うみたいだね。それならこっちも炎で対抗するよ。どっちの炎が強いかな。
できるだけ敵が密集しているところへ突っ込んで、横薙ぎに【火迅滅墜衝】を繰り出して、纏めて複数の敵を攻撃していくよ!
攻撃後も離れずに引き続き攻撃、倒したらすぐに近くの敵へ近寄って攻撃、ととにかく攻撃を続けていくよ。ダメージも覚悟の上だね。
敵は間合いを詰めたり遠距離からの攻撃もあるみたいだから、こっちからガンガン仕掛けていって、やられる前にやる、ってことだね。


月守・咲凛
「ゴーレムですか、かたそう……。やってみます!」
いつも飛んでいて走るのが少し苦手なため、迷宮内でもどうしようもない時以外は飛行しています。

SPD使用。敵の群の隙間を縫うように飛び回って敵を撹乱、二刀流チェーンソーの鎧無視攻撃でクルクル回りながらなぎ払い抜けます。
味方が攻撃を受けそうなら援護射撃で支援、攻撃を躱しきれなそうになったらUC発動して、髪のクリスタルを煌めかせながらバレルロールで回避、お返しに武装ユニットから一斉射撃で範囲攻撃します。


春霞・遙
攻撃力のある方々の補助をしましょう。
拳銃で攻撃と敵の意識を逸らす。生まれながらの光で傷を負った方を癒す。
負わせたはずの傷が高速で治ったら少しは「疑問」を感じてくれるかな?うまく「疑問」の感情を与えることができたようなら「謎を喰らう触手」で魔力炉の魔力ごと喰らってあげよう。

アドリブ共闘大歓迎



●炎対炎

「頭を使うのってやっぱり慣れないねぇ。戦うよりもかえって疲れた気がする」
 左右に首を回して音を鳴らしながら、透乃は油断ならぬ敵の群れの眼前に迎える。闘争・殺傷・破壊、気まぐれでそれらを封じて分かったことは、やはりそれらこそが自分の本来のやり方であるという事実の再認識だ。オブリビオン相手に、もはや我慢も容赦も不要だ。

 戦斧を軽やかに回転させ、桃色の炎を纏わせながら、センチネルの真っ只中目掛けて駆け寄る。対するセンチネルの群れも、前衛が脚部の推進器から青い炎を噴射しながら次々に透乃目掛けて突進し、後衛が浮かび上がって炎の弾丸を連射する。
 走る勢いそのままに最小限の重心移動で魔力炎の弾幕を避け、もはや炎そのものと化した戦斧を振りかぶる。突進したセンチネルも透乃に接触するタイミングに合わせ、一斉に拳を振り上げ、殴りつけようとする。暖色と寒色、二つの光が一カ所で激突する。

「……桃火の一撃、焼き尽くせ!」
 横薙ぎの一撃【火迅滅墜衝】が、突進するセンチネルを右から左へと薙ぎ払う。桃色の炎に包まれた斧頭が、迫るセンチネルを枯れた柴の如くバキバキと叩き砕き、動力である青い炎を透乃の炎で包み込み覆い隠す。センチネルの叩きつける殴打は、だが大半は振り上げた状態のままで吹き飛び、残りの大半は空を切るのみだ。

 だがそうして前衛を完全に叩き伏せた先から、桃色の炎が延焼するのも構わず次の前衛が後ろから補充され、加速された拳が透乃の顔を掠め横切る。同時に真上からただでさえ薄着の透乃を丸裸にせんとする勢いで魔力の炎が降り注ぎ、素肌にチリチリと焼かれる痛みに透乃も歯を食いしばる。

 だがそれらも覚悟の上。やられる前にやる。相手の炎をそれよりも激しい炎で包み込み焼き尽くす。それが透乃のやり方だ。相手の武器である十分な加速を付けた打撃も数に任せた弾幕も生かせぬ至近距離を保ち、半ば柄を叩きつけるような暴力的な戦法で、センチネル達を来る側から焦げた屑鉄へと変えていく。

●空対空

「ゴーレムですか。かたそう……でもやってみます!」
 飛行ユニットで薄暗い迷宮にふわふわと浮かぶのは、月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)だ。漂白されたように白い肌と青い髪を持ち、空で揺れる長い髪からは幾つもの結晶体が伸びている。彼女と同様、センチネルの一部は遊兵になることを避けるために推進器を吹かし宙に浮いており、咲凛も飛行するセンチネルも、互いを攻撃対象とみなす。

 咲凛がスラスターを吹かし、空飛ぶセンチネルの群れに迫る。センチネル達はそれを迎撃しようと、腕部の火炎砲を咲凛に向けて放つ。彼女は大きく左右にスラスターの火を放ち、稲光の如く軌道を残してセンチネルに肉薄。顔の前で両手のチェーンソーを交差させ、そして左右に振りかぶり、二体のセンチネルの躯体を僅かな抵抗で引き裂いていく。横に一回転しながら通り過ぎると、輪切りになったセンチネルが地上へと墜落していく。そのままの勢いで次のセンチネルに接近し、同様に抵抗する間も与えず各個撃破を狙っていく。

 だがセンチネルも黙って見てる訳ではない。互いの距離を離し、炎の魔力弾をあえて精度を落としばら撒き、回避を困難にする。結晶体に火炎弾が掠めては割れ落ち、咲凛の肉体や装甲ユニットに流れ弾が命中し、損傷を受ける。
 そして、咲凛を一気に撃墜せんと、地上のものも含めた全センチネルが彼女目掛けて一斉に弾幕を展開する。全方位からの攻撃が彼女から逃げ場を奪う。

「大射手は、空から降り注ぐ無数の雨を全て避けるそうです……私にも!」
 咲凛はそれを避けんと、【雨の中のサーカス】を発動する。主観時間が鈍化し、一見逃げ場のない炎の雨に道筋が見える。空中で体を捻りながら回転させ、致命傷ならざる攻撃はあえて体に掠め、そして同時に搭載した幾つもの武装ユニットを展開。弾幕の嵐を最小限のダメージで避け切った咲凛は、髪のクリスタルを煌かせながら今度は弾幕でお返しをする。必殺を期し一瞬だが防御を捨てて弾幕を展開したセンチネルにその攻撃を避けられるはずもなく、多種多様な火器から放たれる弾体がセンチネル達を射抜いていった。

●白対青

 遙にとって本業は医師であり、猟兵はあくまで副業だ。そして副業の中でも、特に自分は荒事である戦闘には向かない。それが彼女の自己評価であった。
 とは言え、目の前の相手は話し合いの通用しない殺人機械。そして先ほどなぞなぞゴーレムを完全に止めてしまった以上、今ここで倒しそびれれば、以降いつ魔法学園の生徒がいつ迷い込みオブリビオンと遭遇してもおかしくない。

「向いてないなりに、出来ることをしましょうかね」
 遙は整った構えによって反動を抑えた拳銃の援護射撃を行いつつ、同時に己の内に輝く【生まれながらの光】を放つ。羽織った白衣の色と合わせ、暗い迷宮の中で白く清廉に輝く射手の存在は、センチネルの致命的な攻撃を的確に阻止し、いつ鉄や炎に呑み込まれてもおかしくない透乃や咲凛を持ちこたえさせる活力を与える。

 センチネルが構成する前線から数体が飛行しながら離れ、青い炎で全身を包みながら遙目掛けて飛んでくる。遙の存在を看過出来ぬと悟り、集団の一部を差し向けてきたか。自壊しながら高速で飛来するセンチネルが取り得る攻撃手段は恐らく、魔力炉の暴走による自爆特攻だろう。

 遙は敵の意図を悟ると、タクティカルリロードだけを行い、その場で銃を降ろし立ち尽くす。センチネルは体を崩壊させながら青い炎を激しく燃やし飛来する。遙はただ煌々と光を放ち続けるのみで回避行動すら取らない。センチネルはさらに加速し自爆シーケンスを続行すると同時に、遙の『不可解』な行動が何を意味するかを演算し始める。それが命取りだった。

 不可解という名の『疑問』を抱いたセンチネル達が一斉に、突如何かに引っ張られるように空中で制止する。推進器を持つ脚部に紫色の触手が絡みつき、動きを封じたのだ。
「我慢比べは私の勝ちですね」
 予め仕掛けておいた【謎を喰らう触手の群れ】がすべての特攻センチネルを阻止したことを遙は改めて確認する。自爆シーケンスを中断出来なかったセンチネルが爆散するも遙には届かず、残ったものも触手によって動力炉そして思考回路を食い尽くされ、単なる鉄塊と化し墜落していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【WIZ】
「えー、今度は実力行使なの?」
なんだか機械仕掛けのゴーレムが一杯でてきたよ
氷系のユーベルコードは持ってないのだけど
「やっぱり機械には雷だよね」
コアスーサイドされる前に、確実に破壊するしかないね!

【行動】()内は技能
戦闘に入ったら散開して距離を取るよ
確実に動きを止めるためUCに(属性攻撃:雷)を付与するよ
(先制攻撃×高速詠唱)で反撃する隙を与えずに
カラミダド・メテオーロを(全力魔法)で叩きつける
手数を増やすため(2回攻撃)にするよ!
可能であれば(スナイパー)で魔力炉を狙うつもり

「これで全部倒せたのかな?」


フィオリナ・ソルレスティア
【WIZ】
「確かに話し合いが通じる相手ではなさそうだな」
ウィザード・ミサイルで一気に蹴散らしたいところだが
炎の使い手に分が悪い。
「ここは確実に数を減らしていくか」

■行動
十分な距離を保った状態で、自身のオートフォーカス越しに
ゴーレムをロックオン
「大人しく寝ていなさい!」
バベルの光で(技能:高速詠唱×全力魔法、属性攻撃<雷>)
確実に粉砕する(技能:2回攻撃)

攻撃後はすぐさま距離をとり、反撃に備える
特にコアスーサイドに警戒し、不用意に接近しないよう心掛ける
「全部倒せたのか、それとも…」



●星対風

「えー? なぞなぞの次は実力行使なの?」
 センチネルもなぞなぞ合戦で倒せればいいのにな、とフォルセティは愚痴る。
「確かに、話し合いの通じる相手ではなさそうだな」
 フィオリナが至極当然の指摘を行う。相手は敵性オブリビオンにして、プログラムで動く迷宮の守護者。なぞなぞゴーレムが例外中の例外であって、本来ゴーレムはこういうものだ。センチネルもまた、最後の一体が倒されるまで戦い続けるだろう。故に全滅させる他あるまい。
 そして先ほどの交戦で半数近くが倒されたとは言え、まだまだその群れは健在だ。

 まず動いたのはフィオリナだ。一気に蹴散らさんと【ウィザード・ミサイル】を放つ。百発近い炎の矢がセンチネルの群れを穿つも、それらは体の一部を焦がし、あるいは装甲を部分的に溶かすのみであっという間に鎮火し、大したダメージを受けているようには見えない。フィオリナにとってもある程度予想の範疇であったが、センチネルは魔力炉の炎から己を守るために高い耐火性を備えており、生半可な炎では焼き尽くすことは出来ないだろう。
「敵も大方片付いた。ならば、確実に数を減らしていくか。行くぞセティ」
「おっけー、フィオ姉ちゃん!」

 フィオリナはオートフォーカス越しにセンチネルを捕捉する。赤い瞳にロックオンされたセンチネルは、次に来る攻撃が回避が不可能だと悟るとスラスターを吹かしこちらへと突進する。捕捉を続けつつもなお、ユーベルコード詠唱の時間を稼ぐために腕から炎の矢を放ち続ける。一発一発の効果が薄いとは言え、当たり続ければ蜂の巣になることには変わりない。センチネルは体を左右に振りながら回避し、その結果接近までの時間を稼がれる。時間にして僅かではあるが、フィオリナの【高速詠唱】をもってすれば十分過ぎるものだ。

「大人しく寝ていなさいっ! 貫け、【バベルの光】よ!」
 詠唱を完了させたフィオリナの合図と共に、センチネルの真上から青白いレーザー柱の一撃が降り注ぐ。【全力魔法】の一撃がセンチネルの体の左三分の一を消し飛ばし、戦闘不能になったかに見えた。だが残った躯体をオーバーロードさせて接近し、フィオリナ諸共自爆しようと接近する。やはり【コアスーサイド】か。すかさず先ほどの着弾地点から瞬時に座標を再計算し、偏差を加えた【2回攻撃】で二発目のバベルの光を放つ。今度は動力炉を確実に射抜き、爆散して消し飛んだ。。
 
 フィオリナ、フォルセティ両名がセンチネルの攻撃の中で最も脅威と感じたのは、自爆特攻技コアスーサイドだ。完全な起爆を許そうとものなら、自分だけでなく他の猟兵もただでは済まない。ならば近づかれる前に確実に破壊する他あるまい、それが二人の下した結論だ。

「悠久に揺蕩う無限の星屑よ――」
 ユーベルコードの詠唱を唱えながら、目の前で彼のトレードマークである聖箒を回し始める。その体の周りに赤い光、そして青い雷電が煌めく。センチネルは彼に対し高い脅威度を算出し、二体が脚部スラスターを噴射して突進する。
「星柩満ちて此へ集うは、漆黒の紅炎――」
 極限まで圧縮した詠唱文による【高速詠唱】と、箒の柄頭を地面にカンッ、カンッと二度叩きつける音がフロアに響き渡る。二体のセンチネルが迫るが、なおも詠唱を続ける。間に合わなければ自爆を諸に受け、だが怖気付き詠唱を中断すれば距離を詰められてジリ貧だ。故にここでコードを紡ぎ切らねばならない。

 一体がついにフォルセティを迫り、地面に叩き伏せようと腕を振り上げる。
「星よ降れ、【カラミダト・メテオーロ】!!」
 筆先を迫るセンチネルに向ける。センチネルが腕を振り下ろす。だがそれがフォルセティに届くことはなく、赤と青、二つの光を纏った隕石が逆にセンチネルを地面に押し潰す。その後ろからもう一体が、今にも爆発せんとする勢いで突っ込む。
「……もう一回だよっ!」
 詠唱を巧妙に重ねることで、二重の詠唱を行っていたフォルセティが、すかさず次の自爆センチネルに箒を向ける。【2回攻撃】によって降り注ぐ流星が、【スナイパー】の如く魔力炉を正確に穿つ。不十分な爆縮ではフォルセティを殺し得る爆発半径と衝撃を発揮することは出来ず、炎は彼の目の前で消え去り、彼を傷つけることはなかった。

 各個撃破に徹し、一体ずつ確実に撃破していくソルレスティア姉弟。最初のうちは若干危うい場面があったものの、センチネルがその数を減らすごとにむしろ余裕が生まれてきた。やがて敵の攻撃も散発的になり、もはや起死回生の逆転技のはずのコアスーサイドは、ただでさえ少ないセンチネルの数を闇雲に減らすだけの文字通り『自爆技』へと堕した。センチネルの群れはついに、彼らに傷の一つすら与えることは叶わなかった。

「これで全部倒せたかな?」
「それとも……」
 姉弟が暗い部屋の中、青い残り火が灯る戦場を見渡す。戦闘開始時にはあれだけの数を誇ったセンチネルも、残るはかつてそれであった残骸のみだ。念のため生き残りがないかに気を配りつつ、猟兵は青白いゴーレムの墓場を突破していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『トレジャリーガード』

POW   :    ロケットパンチ
【剛腕】を向けた対象に、【飛翔する剛拳】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    コアブラスター
【胸部からの放つ熱線】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    マジックバーレッジ
【自動追尾する多量の魔力の弾丸】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【絶え間ない弾幕】で攻撃する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●赤い炎

 【ラビリンスセンチネル】級オブリビオンを倒した猟兵達は、ついにゴーレム迷宮の最深部に到達する。彼らの大半が予想していた通り、最後に待ち受けるフロアボスもまた、ゴーレムであった。センチネルの躯体を何倍にも拡張し、炎を青から赤に変えたような巨体。センチネルのそれは若干頼りなかったが、こちらの四肢は驚くべき重厚感を持ち、どっしりと構えている。
 【トレジャリーガード】級と呼称されるそれは、単独にしてセンチネルに何十倍もの出力と戦力を誇るという。魔力炉から供給される膨大な炎の力は、当たり所は愚か、掠り所ですら場合によっては命取りになりかねないだろう。

 やはりというべきか、トレジャリーガードはこちらを捕捉すると、即座に炎を激しく燃やし、戦闘態勢に入る。距離が離れていてもなおその熱気は猟兵に降り掛かり、隙あらば五臓六腑を焼き尽くさんと体表にチリチリとした痛みを走らせる。
 迷宮最後のオブリビオンを掃討し、そしてゴーレム迷宮を攻略するため、猟兵達は戦いを挑む。
春霞・遙
「目立たない」ようラビリンスセンチネルの残骸とかに身を隠して視認されないように立ち回、りたかったんだけどボス戦は別の空間だよね。
身を隠せそうな岩陰とか扉陰とかがあれば、シャドウチェイサーを迷宮の壁や天井に這わせてトレジャリーガードの行動を細かく監視しながら死角から攻撃したり敵の動向を味方に伝える。

小手先でどうにかなりそうになければ真正面から向かうしかない、か。
仮面とローブと帽子で全身を隠した真の姿を解放して視覚に回り込んで全力射撃。
出来るのかわからないけど、影の追跡者の影を身にまとえるなら「忍び足」以上に発見されないように翻弄できないかな。

アドリブ共闘歓迎です



●影対炎
「……やっぱりそうですよね。ここは敵の本陣、そううまくは行かないか」
 遙はざっとフロアボスの間を見渡す。壁は愚か障害物の一つもないだだっ広い空間。トレジャリーガードがその巨体と武装を最大限に生かすために変貌させた専用の殺し間に、身を隠す場所など何一つない。
 彼女の目論見はいきなり外れるも、それでも方法はいくらでもある。遙の顔が帽子と仮面に覆われ、そして体がローブに包まれていく。その姿はアルダワの地に蘇ったペスト医師の如く。そして同時に彼女と同じ体形の【影の追跡者】が虚空から現実世界へと歩き出た。

 真の力を解放した遙の銃弾は、その口径以上を遥かに凌駕する破壊力を以て襲い掛かり、ガードの巨体を的確に抉っていく。ガードは円筒型の右腕を向け、そこから無数の追尾魔力弾【マジックバーレッジ】を放つ。途方もない数の赤い炎がフロアを駆け抜ける遙の背中に追い縋るが、遙は銃撃も接近も止めぬまま、体の姿勢のみを変えて的確に回避する。
 痺れを切らしたガードは続いて胸部の炎を昂らせ、灼熱の熱線【コアブラスター】を放つ。地面を走る赤い炎が遙に迫る。遙は両足を合わせ、大きく跳躍する。瞬間、熱線がその位置を薙ぎ払い、勢いそのままに壁や天井までも焼き切っていく。光線の通過地点は急激に熱せられたことにより次々に爆発し、フロアを大きく揺らす。
 
 次にガードが捕捉したのは、先ほど遙が召喚した影の追跡者。ガードの索敵機能をもってしても捕捉が困難なそれは、このまま放置すれば危険と演算し、続けてマジックバーレッジの第二射で撃ち抜こうとする。だがその瞬間、ガードは後頭部に敵を探知した。
 それはブラスター攻撃と共に姿を消した遙本体だ。彼女は影の追跡者を囮に使い、魔力炉を狙う絶好のポジションを確保する時間を稼いだのだ。全弾装填済みの拳銃から、魔力炉目掛けてフルオート連射が叩き込まれる。振り落とそうと体を捻るが、既にマガジン一つ撃ち終えた遙の姿はなく、魔力炉への予想外の直接ダメージと無理な挙動によって、哀れ転倒した姿を衆目に晒すことになった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋月・透乃
いよいよボスのおでましだね!
ボスらしくでかくてごつくて強そうだね。
こっちがひやっとするような強さで楽しませてもらいたいね。

こいつも離れているより至近距離にいるほうが危険はなさそうだね。そして、視界がどの程度なのかはわからないけれど、正面はかなり危険そうだね。
極力胸部の正面にいかないようにして、敵の横や後ろから一気に接近して攻撃を仕掛けよう!
脚部へのグラウンドクラッシャーで脚を弱体、破壊したいね。
動きを鈍らせてから胴体を攻撃するよ。
一度接近したら離れないようにしつつも、できるだけ横や後ろをとり続けるよ。
近付く前に剛腕を向けられたら、グラウンドクラッシャーでロケットパンチの破壊に挑戦するよ!



●力対力
「いよいよボスのお出ましだね!」
 転倒から立ち上がったトレジャリーガード級の巨体と熱気を目の前にしても、透乃の表情は笑みを崩さない。デカくてゴツくて、それでいてヒヤっとするようなアツい強さこそ、彼女のお求めだ。がっかりさせないでよね、と斧を振り回して構え、カンっと地面を蹴って駆け抜ける。

 近づく度に熱気が高まる。透乃の薄手の上からでもなお暑さに汗が零れ、乾いた熱風がすぐにそれを蒸発させていく。ガードは側面から近づく彼女を捕捉し、姿勢を変えず剛腕のみを彼女に向け拳を握る。そして僅かな溜めと共に轟音を放ち、そのサイズからは想像も付かない速度で【ロケットパンチ】が襲い掛かる。
 刹那、透乃が地面を斧で叩く。【グラウンドクラッシャー】の一撃が地面を穿ち、同時に着弾した両腕に損傷を与える。透乃は攻撃の反動でそのまま真上に飛び上がり、宙返りしながら叩きつけた斧を引き戻し、そのまま地面に激突した剛腕の後ろに着地する。質量を持った火の玉とでも言うべき一撃は、直撃を回避してなお熱気と衝撃、そして鋭い痛みが透乃に伝わる。だがそれでこそフロアボスだと、透乃は満足げだ。

 剛腕を撃ちながら方向転換を行い、ガードが透乃を正面に捉えた時には、既に彼女は懐に潜り込んでいた。スライディングで足と足の間を潜り抜け、すかさず足にグリップを利かせて斧をアキレス腱に当たる部分目掛けて振り回す。流石にフロアボスだけあって装甲は硬く、斧が弾かれる。
 ガードは方向転換して正面に捉えようとしつつ、マジックバーレッジを連射、明後日の方向に飛ばした魔力弾は即座にUターンし、透乃目掛けて降り注ぐ。飛来する魔力弾を掠めつつ、正面を取られないように位置取りしながら、グラウンドクラッシャーを片方の足を集中的に叩きつける。幾度となく叩きつけられる強打が、まず装甲に傷を付け、次に亀裂を生じさせ、やがて内部構造にも食い込み打撃を与える。ダメージの蓄積と悪化し続ける足元の状態が積み重なり、ついにガードは膝を付く。

「――もう一回っ!」
 姿勢を落としたガードに、すかさず胴体に渾身の一撃を叩き込む。魔力炉を備えた躯体が歪むほどの強打が、ガードの各部から大小の部品を幾つも剥ぎ取っていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「うわー、でっかいゴーレムだね」
トレジャリーガード(以下ゴーレム)を見上げてびっくりする
強敵なのでまずはダメージを蓄積させることを優先するよ

【行動】()内は技能
戦闘に入ったら(先制攻撃)でデュエリスト・ロウを発動
「動いたらダメだよ」[宣告]
あくまで囮のUCだからダメージは気にしない
ゴーレムの間合いに入りつつ、相手の反撃に備える

フィオ姉ちゃんのアイギスの盾が決まったら再度攻撃
「ボクに任せてよね!」
(高速詠唱)でカラミダド・メテオーロを(全力魔法)で叩きつける
今回も(2回攻撃)にするよ!
「こっちが本命だよー」

すぐに(ダッシュ)で距離を取って防御態勢をとるよ


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「すでに戦いは始まっているようだな」
先行する猟兵達に続いてフォルセティとボス戦に挑む
(ひとまず3種類のUCを確認できたのは幸いだな)

■作戦
事前にトレジャリーガードのUCを確認
相殺でUCを封じながらフォルセティに攻撃させる

■行動
「その動き、見切った」
フォルセティのPOW型UCでガードのロケットパンチを誘い
ガードが攻撃モーションに入った瞬間、
アイギスの盾でUCを相殺(技能:高速詠唱×全力魔法)
「今だ、フォルセティ!」
※他のUCでも即座に対応し同様に相殺を狙う

攻撃後はすぐさま距離をとり、反撃に備える
「これで更に削ることができたのか」
ガードの状態を目視で確認する



●双対個

「既に戦いは始まっているようだな」
 念のためラビリンスセンチネルの残党がいないかを確認しながらフロアボスの地まで辿り着いたフィオリナ。彼女達にとって幸いだったのは、その心配が杞憂であったこと。そしてそれによってトレジャリーガードの攻撃手段を大方確認出来た事だ。それを基に作戦を組み立てていく。
「うわー、でっかいゴーレムだね」
 フォルセティも自身の何倍もあるその巨体を遠くから見上げ、驚嘆の声をあげる。一連の交戦でそれなりのダメージや損傷を受けたはずだが、それを感じさせない威容は流石フロアボスと言うべきか。姉妹はごく短い打ち合わせの後、ガードへの攻撃を敢行する。

「ボクに任せてよね!」
 まず動いたのはフォルセティ。ごく短い加速から相手の間合いに入り、【先制攻撃】で投げ放つは、呪力を込めた白手袋。
「『動いたらダメだよ』」
 それは相手に一方的にルールを宣告し、違反した相手にダメージを与えるユーベルコード【デュエリスト・ロウ】だ。白手袋がガードの体の端に触れ、呪力の契約が成立する。
 しかし呪力の威力は誓約の難易度に反比例する。ガードはそれを完全無視し、手袋ごと吹き飛ばそうと【ロケットパンチ】を放つ。あまりにも高すぎる難易度故、発揮された呪力は体全体をほんの僅か軋ませる程度であり、外れかけのネジが幾らか弾かれる程度。つまりノーダメージであった。
 白手袋の効力を確認することもなく、そのまま次の詠唱に入っていたフォルセティ。端から見ればいくら何でも油断が過ぎるようだが、当然それらはフォスセティにとって想定の内。デュエリスト・ロウの目的は遵守させ相手の動きを封じることでも、違反させダメージを与えることでもなく、それへの『対応』を誘う事だった。

「その動き、見切った。そして予想通りだ」
 フォルセティが近づくと同時に【高速詠唱】を初め、飛来する拳を構えた時に既にフィオリナが発動していたのは、【全力魔法】の防御型ユーベルコード【アイギスの盾】。光り輝く魔法の防壁が、フォルセティと飛拳の間に遮る。そしてそれは単に敵を守る盾ではなく、ガードのロケットパンチを防ぐことに特化した専用の守りだ。
 アイギスの盾がロケットパンチを受け、たわみ、へこみ、そして食い込む。より深く食い込めば食い込むほど、強い抵抗でそれ以上進むことも、同時に引き戻すことも困難になる。
 これ以上のロケットパンチでは有効打を与えられないと判断したガードは、無理やり拳を引き戻そうとすると同時に、マジックバーレッジを姉弟目掛けて放つ。盾を避けるように左右と上方に分岐した無数の弾幕が、二人を追尾し襲い掛かる。
 ガードのロケットパンチ自身が攻撃方向を制限することである程度軌道は限定される。それでもフィオリナは自身に向かうそれを避け、弟に降り注ぐ攻撃を防ぐので精一杯だ。すかさずマジックバーレッジに対応した次のアイギスの盾を展開するも、防ぎ切れず襲い掛かる火炎弾が体を掠め焼き苛む。だがその中でも、彼女は弟を信じ、そして形勢逆転を確信した。
「……今だ、フォルセティ!」

「本命をくらえー!」
 自身が引き出し、姉が守り抜いた時間。フィオリナが促す中、フォルセティの【高速詠唱】をもってしてもなお多大な時間を要する【2回攻撃】【全力魔法】全部盛りの【カラミダト・メテオーロ】を完成させ、聖箒を向ける。
 ガードのロケットパンチにも匹敵する二発の巨大隕石。片方が飛び出した拳を直撃し大破させる。本体目掛けて放たれたもう片方はバーレッジの連射によって粉砕され、直撃こそ防がれる。だがその破片がガード目掛けてに降り注ぎ、躯体の数カ所に少なからぬ損傷を与え、魔力炉にも異物が入り出力が不安定になる。
 ガードへのダメージと現状をフィオリナは瞬時に確認すると、未だ降り注ぐ炎の雨、長居は不要とばかりにフォルセティに合図。二人は【ダッシュ】で死地から距離を取った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【PSD】
「フィオ姉ちゃん大丈夫?」
傷を負ったフィオ姉ちゃんが心配だよ。
応急処置としてシンフォニック・キュアで傷を癒すんだ
そして第2ラウンドだよ!

【行動】()内は技能
「ここからはスピードで勝負だね」
Flying Broom GTSに騎乗して、フォルマ・ベンダバールを使用するよ。
愛用バイクを箒型?に変形させ、ガードの周囲を高速で移動して
的を絞らせずに翻弄するんだ。
(騎乗)や(操縦)を駆使し、また(地形の利用)を意識して
迷宮内を上手く駆け回って攻撃するよ

でも油断は禁物。ガードの破壊力抜群の攻撃はまだまだ健在だから
無理はしないよ。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「私は大丈夫だ。それよりも一気に畳みかけよう」
心配そうなフォルセティに対して安心するように諭す

■作戦
弟がガードを翻弄している隙に、自身のUCで破壊的なダメージを与える

■行動
(センチネル戦と同じというのは芸がないけど…)
フォルセティがバイクで翻弄している間に
オートフォーカスでガードをロックオン
フォルセティが距離を取った瞬間を狙ってバベルの光を放つ
(技能:高速詠唱×全力魔法×2回攻撃)

マジックバーレッジに対してはエレクトロレギオンを
囮に使って回避する。
「確実にダメージを与えていけば、必ず勝機は訪れる」
あと一押し。なんとかするしかないと自分に言い聞かせる



●姉と弟

「フィオ姉ちゃん大丈夫?」
 フォルセティは自分を庇い流れ弾に体の一部を焼かれた姉を心配そうに見つめる。
「私は大丈夫だ。それよりフォルセティこそ」
 フィオリナもまた、自分が攻撃を防ぎ切れず負傷させてしまった弟を気遣い諭す。

「とりあえず応急処置で傷を癒すよ」
 フォルセティが高い歌声の【シンフォニック・キュア】で自分と姉の傷を癒していく。この程度の傷であれば戦闘に支障が出ない程度までには癒せるだろう。
「それよりも……何てしぶとさだ」
 フィオリナが遠くより見つめるガードの威容は未だ健在だ。出力を不安定化させたことで離脱と回復の時間は稼げたものの、既に全機能を取り戻しつつある。隕石で拉げた左腕も、まだ質量兵器としての機能は十分に発揮出来るだろう。
 ガードのあらゆる攻撃は直撃即ち致命打となる。長期戦に持ち込まれればそれだけリスクが跳ね上がるだろう。一気呵成に畳みかけねば。

 ゴゥン、とガードが再び動き出す。第2ラウンドの始まりだ。
「今度は僕がフィオ姉ちゃんを守る番だ!」
 『空飛ぶ箒』の名を持つ宇宙バイク【Flying Broom GTS】が、【フォルマ・ベンダバール】の歌うような旋律詠唱を受け、文字通りの空飛ぶ箒への変形する。フォルセティがそれに跨りフロアを高速で駆け巡る。
 フィオリナもまた、そうは言うフォルセティの照準を可能な限り逸らすため【エレクトロレギオン】を召喚し、囮と牽制を兼ね備えた無数の機械兵器をガードに向かわせる。続けてオートフォーカスを用いてガードに照準を合わせた。

 エレクトロレギオンの攻撃が次々にガードに命中するも、やはり数に任せた攻撃では大した損傷を与えられない。邪魔だとばかりに【マジックバーレッジ】を放ち、レギオンに避ける間も与えず次々に撃墜していく。
 そこに艦首突撃の如くフォルセティの魔法の箒が体当たりする。魔力と運動エネルギーを兼ね備えた打撃が、ガードに確実なダメージを与える。だがガードは即座に態勢を立て直し、より脅威度の高いフォルセティを焼き払おうと【コアブラスター】を発射する。
 振れれば忽ち切断されるであろう超高熱の熱線がフォルセティを追いかける。彼は巧みな【騎乗】【操縦】技術で狙いを絞らせず、あるいは壁を蹴る【地形の利用】で切り返して熱線の真下を潜って回避する。さらに魔法弾の大群も加わり回避は一層困難となる。
 今はまだ致命打はレギオンが庇ってくれているものの、既に半分以上が撃墜されている。フォルセティ言えどもこのままではもたない。それでも、フィオ姉さんなら何とかしてくれる。さっきだって、事実何とかしてくれたのだから。迫る熱線を背に、『その時』を待ち続ける。

「先ほどの戦いと同じというのは、私も存外芸がないものだな」
 自嘲しながら【高速詠唱】によって座標演算を進めるフィオリナ。彼女がそう語る通り、攻撃手段はセンチネル戦と同じ【バベルの光】。だが完成度の高い攻撃は有効であるからこそ多用されるとも言う。いずれにせよ、ありもしないジョーカーは切れない。故に今持つ切り札で何とかするしかない。フィオリナは腹を括る。
 フォルセティを追い詰め、ついで自分を阻害しようと火炎弾の放射と追尾が苛烈さを増す。絶体絶命のピンチ、だが敵の演算と出力の上昇は、同時に足元のお留守も意味する。奴に一押しを与えるとすれば、そこしかない。充填完了。座標よし。あとはタイミングだ。

 ついにレギオンが全滅する。フォルセティを守るものは何もない。熱線と火炎弾が彼を追い詰め、ある一点へと誘いだされる。それはガードの正面。グシャグシャとなった左手が、空飛ぶ蠅を握り潰すかの如く彼に迫る。
 そこに天上から光が落ちる。Vの字を描くように【2回攻撃】が、そして【全力魔法】の渾身の一撃が、ガードの魔力炉一点に目掛けて降り注ぐ。フォルセティを圧壊しようとしたそれは、直前で動きを止め、同時に多大なダメージで痙攣を始める。間一髪で伸びる腕を回避し、同時に光の余波に巻き込まれぬよう距離を取るフォルセティ。膨大な光線のエネルギーが高い耐火性を持つガードの躯体を、さらなる熱量で焼き焦がしていく。
 最高のタイミングで放たれた天の光が照射を終えた時には、既に元の色、原型から変わり果てた黒焦げのガードが、壊れかけの状態で屹立していた。

 まだ動くか。されどあと一押しだ。戦いは決着を迎えようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ファイン・スタッカート
【f02760(緋月透乃)と共闘】

友を助けるために、この私が参上シマシタヨー!
名乗りを上げたいところデスガ、その隙はなさそうデスネー。
まあいいデス。私のカラテで手垢にしてあげマース。

透乃と敵を挟むように動きマス。横や後ろをとりたいデスネ。
攻撃されたら焦らず回避デス。
隙を見せたらすかさず【疾風QS】デスヨ!その首、討ち取りマース!


緋月・透乃
【f02107と共闘】

流石にしぶといね。
でも、そろそろ限界なんじゃないか?
なかなか楽しめたし、名残惜しいけれど、ここらでとどめといきたいね。

ファインちゃんと左右から敵を囲むように動いて様子を伺うよ。
私を狙ってきたらあまり間合いを離されないように防御に集中、ファインちゃんを狙ったり、ファインちゃんの攻撃で怯んだりしたら、突撃して捨て身の罷迅滅追昇で一気に勝負を決めにいくよ!
一度突撃をはじめたら、途中攻撃されても変に回避とか仕切り直しとか考えずに、被弾してでも攻撃までいっちゃおう!



●士と忍、そして傀儡

「友を助けるために、この私が参上シマシタヨー!」
 決断的にフロアボスの間に入場したのは、白を基調としたパステルカラーの忍者(?)装束を纏った少女だ。
「どうも、私の名はファイ――」
 新たな敵対者を認識したガードが即座に【コアブラスター】を放つと、名乗りをあげようとした少女がそれを回避する。熱線が通り過ぎた先が超高熱で溶解する。
「……と、その隙はなさそうデス。無粋デスネー。まあいいデス。私のカラテで手垢にしてあげマース!」
 名乗り損ねた忍者、ファイン・スタッカート(勘違いNinja・f02107)が、シャドウボクシングをしながらガードに相対する。

「流石にしぶといね。でも、そろそろ限界なんじゃないか?」
 ファインに『友』と呼ばれた透乃は、その快活な見た目とは裏腹に、冷静に現状を分析する。トレジャリーガードは既に半壊し、その魔力炉が不安定に胎動する。先ほどの熱線は戦闘開始時よりむしろ威力が上がっているように思え、それは事実だ。
 だがそれは、出力の揺れ幅の『山』の部分で放ったが故。当然出力の『谷』に差し掛かればガードのあらゆる攻撃は見るも無残な状態となるだろう。
 敵はもはや限界。今の一撃は決して真の力などではなく、単なる苦し紛れ。油断でも傲慢でもない、歴然とした事実をもって透乃は判断する。
「なかなか楽しめたし、名残惜しいけど、ここらでとどめといきたいね。……ファインちゃん、行くよ!」
「喜んでー!」
 二人の少女が、戦いに決着を付けるべく左右二手に分かれ、ガード目掛けて距離を詰める。

 右側に回り込んだ透乃目掛けて、最大出力の【ロケットパンチ】が放たれる。凄まじいバックブラストを放ち、掠っただけでも即死しかねない質量体が透乃に迫る。並の戦士であれば怖気付くほどの一撃。
 だがそれは透乃の【勇気】を一片たりとも挫くことは出来ない。例えあれが寸鉄だろうが、死ぬ時は死ぬ。結局当たらねばどうという事はない。普段通りに軌道の内側に回り込み、的確に攻撃を回避する。
 空飛ぶ鉄拳は蓄積したダメージと発射時の衝撃、そしてフロアの壁の激突によってついに粉々に粉砕される。まずはガードの武器を一つ封じた。透乃は決着を付けるべく一気に距離を詰める。

 それと同時に、左側に回り込んだファイン目掛けて二射目のコアブラスターが放たれる。もはや熱線を超え、直進する火柱と化したそれを背に、細かく大地を蹴りながらフロアを駆けまわる。同時に【マジックバーレッジ】がファインを挟み込むように降り注ぐが、Ninjaを自称する彼女にとってそれらの回避は日常茶飯事。速度を落とすことなく体の重心、体の各部を揺れ動かして回避する。
 例え参考にしたものがおかしくとも、ジョブに忍者要素がなくとも、彼女がNinjaを名乗り、そして心に忍者の魂を宿している限り、彼女は忍者。そして忍者とは決して影に隠れるのみではない。時にそのテンプレートを生かして目立ち、敵を撹乱することもまた立派な忍者であり、忍術なのだ。

 そしてついに、ガードに『限界』が訪れる。魔力炉の酷使により不安定化した出力が『谷』に入り、熱線と火炎の嵐が力を失う。攻撃は愚か、自立すらも困難な程の出力低下により、今のガードは回避すら出来ないだろう。
「その首、討ち取りマース! 疾き事カゼの如くデス!」
 好機を逃がさずファインは瞬時に距離を詰め、左手から【疾風QS】を放つ。残像を伴うチョップがガードの巨体を正面から唐竹割りにする。
「……スラッシュ!」
 確かな手ごたえを感じたファインが目の前で九字印を組むと、致命的な損傷を引き起こした魔力炉が爆発を引き起こす。

「トドメだ! あの世の果てまで――」
 仰向けに倒れようとするガード目掛けて、透乃が背後から【捨て身の一撃】のショルダータックルを放つ。もはや己を支えることすら出来ないガードがフラフラとよろめく。そしてすかさず体を捻りながら放たれる重戦斧の先端が、地面を走りながらガードを掬いあげるようにガード目掛けて襲い掛かる。
「――飛んでいけー!」
 必殺の【罷迅滅追昇】の切り上げをまともに受け、あれ程の巨体が猛烈な勢いでフロアの天井に突き刺さる。ダランと垂れ下がった手足は程なくして動力炉の誘爆に巻き込まれて吹き飛び、ついにフロアボス、トレジャリーガード級オブリビオンは爆発四散した。

 ここに『ゴーレム迷宮』は攻略された。だが、アルダワには未だ無数の迷宮が存在する。全ての敵性オブリビオンを倒すその日まで、猟兵達の戦いは続くのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月10日


挿絵イラスト