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アースクライシス2019③~量産型ジェスター

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●ヒーローズアース
 ダストブロンクスを恐怖で支配した『肥溜めの王』、スカムキングによって侵略作戦が開始された。
 スカムキングは、卓越した暴虐センスにより『全米を恐怖に陥れる暴虐な作戦』を思いつき、配下のオブリビオン達に実行するように命令した。
 この暴虐指令が遂行されると、アメリカ大陸全域の人々の正義を信じる心が弱まり、悪に平伏すようになってしまう。
 それを阻止するため、猟兵達が行動を開始するのであった。

●量産型ジェスター
「破壊……破壊……破壊だァァァァァァァァァ!」
 スカムキングの命令に受け、街に現れた量産型ジェスター達は、ビルを破壊するため、行動を開始した。
 逃げ惑う人々をヨソに、量産型ジェスター達はビルに攻撃を仕掛け、狂ったように笑い声を響かせた。
 そして、量産型ジェスター達の攻撃によって、過度なダメージを受けたビルが、悲鳴をあげるようにして崩れ落ちるのであった。

●ガジルからの依頼
「このままだと、沢山のビルが瓦礫の山と化しちゃうんだよ!」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が慌てた様子で、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 今回の目的は、ビルの破壊を阻止した上で、量産型ジェスター達を撃破する事。
 量産型ジェスターは10体ほど確認されており、スカムキングの命令に従って、ビルの破壊活動を行っているようだ。
 そのため、街に住む人々がパニックに陥っており、不安と恐怖と絶望で心が押し潰さそうになっているようである。
 そう言った意味でも、スカムキングにとって都合のいい状況になりつつあるため、最悪の事態になる前に量産型ジェスター達を倒して欲しいという事だった。


ゆうきつかさ
 この依頼は戦争シナリオです。
 スカムキングの暴虐指令は『沢山のビルを破壊しろ』です。
 そのため、量産型ジェスター達は、ビルの破壊を最優先に行動しています。
 ただし、挑発に弱く、頭に血が上りやすいため、そうする事によって、ビルの破壊を遅らせる……もしくは防ぐ事が出来ます。
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第1章 集団戦 『量産型ジェスター』

POW   :    道化の呪い
見えない【呪詛】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD   :    バトルジェスターズ
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【小型ジェスター型使い魔】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    グラビティハンマー
【手にしたハンマー】から【衝撃波】を放ち、【命中した対象を超重力に捕らえること】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:シャル

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イヴ・クロノサージュ
◎アドリブと連携歓迎します


――

●心情
ここはヒーローが集まる世界!
女の子のヒーローといえば、魔法少女!


今回はビルを沢山こわすわぁるい子発見なのです!
大変!みんなの街が壊れちゃう!


そんな事はこの魔法少女がゆるしません!
みんなの夢と希望を守る為に助けにいきます!

●戦闘
『魔法少女 キュア・サージュ!
皆の笑顔を守る為に ここに推参です!』

量産型ジェスターに対して、魔法少女の口上と心情を語る事により
相手を引き付けます!

聖なるバリアを張り
自分と周囲のビルを守ります!
ビルを壊せないジェスターさんは『怒!!』なったら
挑発成功☆なのかな?

まあいいや!
そのまま、重い聖槍をズドンと突き抜けやっつけちゃいましょう!


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「わー、ビルが大変なことになっているよ」
フィオ姉ちゃんと一緒に量産型ジェスターの暴走を食い止めるんだ
【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに(騎乗)してジェスターに接近するよ
「やーい、そんな攻撃あたらないよーだ」
超絶子供レベルの(挑発)を繰り広げつつジェスターの注意をこちらに向けるよ
ハンマーを振りかざしてきたら(高速詠唱)でバーラ・スーペルノーバだよ
とにかく動きを止めないとだね
「おっと危ない。鬼さんこっちらー」
(見切り&ダッシュ)で巧みに攻撃を躱しながら大振りになったところで
(高速詠唱)でロンギヌスの槍を至近距離で叩き込むね


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「被害が大きくなる前に食い止めないとね」
とにかく急がないと。
■作戦
弟と一緒に量産型ジェスターを挑発してビル破壊を中断させる
■行動
「いきなり飛び出すと危ないわよ」
グラビティハンマーの衝撃波を[高速詠唱]の【アイギスの盾】で防ぎながら
Flying Broom GTRに[騎乗]してフォルセティの元へ
「まあビルを壊すくらいの低レベルな作業しかできないみたいだけど」
と言いながら量産型ジェスターを[挑発]する
「あら、一応戦う気はあるのね」
巧みな[操縦]でハンマーを[見切り]で躱していきながら、隙を見つけて
[全力魔法]の【ロンギヌスの槍】を叩き込む


ジャスティス・ボトムズ
★アドリブ歓迎 連携歓迎

ビルを破壊させるかよ
民間人の生活にダメージでるよな真似は絶対にさせねえ
正義を執行するぜ

正義を執行するという強い意志でUCを発動させる
大声で存在感を出しつつ敵を挑発して注意をひくぜ
あんたらは動かず反撃してこないビルくらいしか攻撃できねえのか?
とんだチキン野郎どもだ
あんたらじゃ束になっても俺一人倒せねえだろうよ

敵が挑発にのろうとのるまいと関係ねえ
少しでも気を引けたらさっさとぶっ飛ばすぜ
一気に飛んで距離を詰めてぶん殴る
怪力と鎧砕きをのせたフルパワーのパンチを食らいやがれ
俺は正義を執行するためなら何も躊躇しないぜ
敵は叩きつぶす
それが俺の正義だ


トリテレイア・ゼロナイン
豪快で単純な破壊活動ですがその分威力は折り紙付きというわけですか
倒壊する建物その物が精神への攻撃となり得ます
人々の生活圏と精神を護る為、なんとしてでも阻止せねばなりませんね

破壊活動に赴くジェスターにはワイヤーアンカーを射出し●ロープワークで拘束。●怪力で引き寄せてUCを展開した檻に閉じ込めます
ビルの壁面を●かばうように発振器を設置するのも良いかもしれませんね
引き寄せる手間が省けます
なるべく複数閉じ込めたいものですが…

形成した檻…決闘場で相手に電磁波を浴びせ弱体化させつつ、放たれる呪詛を発生動作を●見切り回避したり●盾受けで防御
●怪力で振るう剣で斬り捨てていきます


ジェスター・アルルカン
やあやあ、おあつらえの舞台こりゃどうも。ああジェスターだけど敵ではないから誤射はよしてくれないか?

ただ壊すなんて芸がないね、それこそ猿でも出来るというものさ。
挑発なんてのは苦手で仕方ないが、戦闘はもっと苦手な私無能道化師。頑張って気を引いてお味方様に助けてもらうのを待つとしよう。

第一クローンと言うのがいただけない、役柄が被っているにも程があるじゃあないか。10体それぞれの個性が出ていないならミスキャスト。基礎から勉強し直したまえよ君。

笑われる事を忘れた道化師に滑稽さと無様さで負けるわけないさ。無能で勝って戦闘で負けるのが正しいかは分からないけどね。
ま、死ぬ前に味方が助けてくれる事を祈ろうか。


クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
「ジェ……何でしたっけ。そう、“ジェンガー”さんでしたね」

【POW】

●挑発
挑発の基本は「相手の名前をワザと間違えること」だそうですね。
「“ジェンガー”さん、ビルでジェンガ遊びするのは程々でお願いします」

●戦闘・対抗
「呪詛を操るなら、それごと貫く」
「CODE:LAXIS。聖銀貫通弾、装填。打ち貫く!」
【破魔】の力を宿した『聖銀弾』を装填し、アームドフォートにて敵を狙撃します(【スナイパー】)。
狙いは頭部及び胴体。

●ビル修理
「エンジニア故、嗜みです」
【メカニック】技能を生かし、周囲の鉄骨やコンクリート片を『フォースセイバー』の【早業】で溶接し突喊で修理し崩落を防ぎます。


フィロメーラ・アステール
「なんてひどい事を!」
許さないぞ!
ビルだって怒っている!

ビルの怒りを思い知れー!
【はじまりを刻む地の新星】を発動!
【全力魔法】の波動で、ビルとかビルの残骸を魔力生命体に変換!
自我も与えて超つよいビルにして戦わせる!
【武器改造】と【防具改造】の魔法でビルパンチとかビルガードを強化してビルの戦闘力アップ!

ビルを破壊したければ、まずはコイツを倒すんだな!
光の魔法でデコレーション!
大々的に【存在感】を放つ【パフォーマンス】で、敵を挑発!
敵の攻撃が来たら【オーラ防御】によるビルバリア!

もし重力に捕らわれたら!
今のビルは物質ではなく魔力生命体!
重力には縛られない!
と【気合い】で【空中浮遊】させて虚を突く!


尾崎・ナオ
へえ、挑発に弱いんだぁああ(にんまぁ)

「はぁ~い!命令が無ければ動く勇気のない量産型ジェスターさぁん、聞こえますかぁ」

UC『煽りは任せろ』+挑発技能

ナオちゃんのように自らの意思で戦場に向かう覚悟もなく、ビルの破壊にだけ勤しんでいる量産型の皆さぁん。『全米を恐怖に陥れる暴虐な作戦』に参加さえてもらえず、下準備に駆り出される量産型の皆さぁん。なんて可哀想!めっちゃ哀れ!ナオちゃんみたいに強く凛々しく美しくないと難しいのかなぁ。戦闘力を期待されてないってクッソ哀れですねぇ☆

爆発的に上げたスピードと反射能力を利用+クイックドロウ161
二丁拳銃で連射。銃本体も弾丸も、ガトリングガンだってあるんだからね!


シャーロット・キャロル
ビル街の破壊だなんてそんなことはこのマイティガールが許しません!きっちり阻止しますよ!

ビルへの破壊工作をしようとしているオブリビオンを発見したら名乗りを上げてから戦闘開始です!

「破壊活動はこのマイティガールが許しませんよ!さぁ覚悟なさい!」
この名乗りでまずは敵の目を引き付けますよ。これで敵の意識が破壊目標から私に移るはずです。

敵が襲ってきたら逆に掴み掛かってからの【マイティバスター】で反撃です!
※怪力には自信があるんですよ、逃げられるとは思わないことですね!
他の特にビルへの被害が心配なので遠くに投げ飛ばすのではなく地面へ叩き付けるとしましょうか。

【アドリブ、連携大歓迎です】


ドロレス・コスタクルタ
量産型ジェスターの背後から頭に瓦礫を投げつける。
「空っぽなだけに音が響くようですわね?」
相手を見下し、神経を逆撫でするような声音で話しかける。
「反撃してこない無機物相手にしか戦えませんか? さあ、かかってきなさい!」

UCの腐食と二丁拳銃で攻撃しながら敵の足元を液状化させ機動力を奪う。また、地面や建物の壁を隆起させて質量攻撃としてぶつける。

地面や周囲の建物から壁を生み出し盾にして防御。

波に乗るサーファーのように地面ごと自身を移動させ回避と移動。また、地面の隆起や陥没によって高低差を生み出し回避の補助とする。

止めは液状化した地形を集めて大波にして巨大質量で押し潰す。
「最後ですわ。潰れなさい!」


メンカル・プルモーサ
…ビルの破壊、か…シンプルだけど被害が出そうな…阻止しないと…
…まずは箒に乗って上空から量産型ジェスターを探索、見つけたら術式で作った光の矢ををぶつけてこっちに注意を引いて…
…こっちの方を向いたら「掛かってこい」と言わんばかりのジェスチャーをしながら
…ビルの破壊の命令優先するのは…私達を相手にしたらすぐに倒れるからかな……?
…その間に少しでもビルを壊そうとするのはいじましいね
…と挑発をしよう…
……上手く挑発に掛かったら【連鎖する戒めの雷】で纏めて雷鎖で縛り上げて…
…動きが止まったところに【空より降りたる静謐の魔剣】を叩き込んでトドメを指すよ…


ルディア・ディアマンテ
このままでは混乱により被害が拡大してしまいますわ。必ず阻止しなければ!

現場に到着したら真っ先に破壊活動で降り注ぐ破片から人々を保護。
オラトリオの翼を広げながら人々に言います。
「大丈夫?辛かったでしょうがもう安心よ。奴らの好き勝手にさせませんわ」

邪魔者が現れたと認識されるはずなので、怒気を含みながら挑発を兼ねて言います。
「その下品な笑い方ももう終わりよ。その変な仮面ごと叩き割ってやりますわ」

戦闘が始まったらまずUC精霊共鳴で金色の風を纏い、戦闘力の強化と高速飛翔力の獲得。
後は飛翔速度と白銀のハルバードの遠心力を利用し、豪快に薙ぎ払ったりランスチャージで突撃しつつ縦横無尽に駆け巡る。



●量産型ジェスター:ふたりは猟兵
「壊せ、壊せ! 壊しまくれ!」
 スカムキングの命令を受け、量産型ジェスター達が辺りのビルを壊しまわっていた。
 その影響で、幾つものビルが音を立てて崩れ落ち、辺りには瓦礫の山が出来ていた。
「このマイティガールがいる限り、ビルを壊す事は出来ませんよ!」
 そんな中、量産型ジェスター達の前に颯爽と現れたのは、シャーロット・キャロル(マイティガール・f16392)であった。
 シャーロットは量産型ジェスターが壊そうとしていたビルの上に立ち、声高らかに叫び声を響かせた。
「なんだ、お前は……」
 その途端、ガラの悪い量産型ジェスターが殺気立った様子で、シャーロットがいるビルを見上げた。
「ビルを沢山こわす、わぁるい子発見なのです! そんな事はこの魔法少女がゆるしません! 魔法少女キュア・サージュ! 皆の笑顔を守る為に、ここに推参です!」
 その間にイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)が量産型ジェスター達の背後に立ち、魔法少女の口上と心情を語っていった。
「い、いつの間に!」
 これにはスタイリッシュボディの量産型ジェスターも、驚いた様子で体を強張らせた。
 おそらく、イヴが口上を述べずに攻撃を仕掛けていたら、辺りは血の海と化していた事だろう。
 そう言った光景を容易に想像する事が出来てしまう程、まったく気配を感じなかった。
「だったら、ビルを壊すついでに、纏めてぶっ殺してやる!」
 すぐさま、ガラの悪い量産型ジェスター達が額に1と刻印された戦闘用小型ジェスター型使い魔を召喚し、一斉に攻撃を仕掛けていった。
「そんな事はさせません!」
 それと同時にイヴがオーラ状の広範囲シールドを発生させ、ビルごと自分自身を覆って、量産型ジェスター達の攻撃を防いだ。
「こんなモノで、俺達の攻撃が防ぎきれると思っているのか!? すぐにぶっ壊してやる!」
 それでも、ガラの悪い量産型ジェスター達は諦める事なく、戦闘用小型ジェスター型使い魔と共に、何度も攻撃を仕掛けていった。
「破壊活動は、このマイティガールが許しませんよ! さぁ、覚悟なさい!」
 それに気づいたシャーロットがビルの屋上から飛び降り、量産型ジェスター達の目を引きつけながら、戦闘用小型ジェスター型使い魔達を蹴散らしていった。
「聖槍よ。私の声に応えてっ! 皆を守る力を……! 《聖槍聖域》プリズム・セイントランス!!」
 その間にイヴが《聖槍聖域》プリズム・セイントランス(イヴノリョウイキ・プリズム・セイントランス)で聖槍を召喚すると、スタイリッシュな量産型ジェスター達に迫り、重量級の高速突きで、その体に幾つもの風穴を開けた。
「打撃だけじゃないですよ! こういうのはどうです!!」
 それに合わせて、シャーロットがマイティバスターを仕掛け、ガラの悪い量産型ジェスターに高速で接近すると掴み取るようにして放り投げ、そのまま地面に叩きつけた。
「グギャアアアアアアアアアアア!」
 その一撃を喰らった量産型ジェスターが地面のシミになる勢いで、身体を激しく打って息絶えた。
 そして、シャーロット達は仲間達の援護に向かうため、その場から離れるのであった。

●量産型ジェスター:ハンマータイプ
「わー、ビルが大変なことになっているよ」
 一方、フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)はFlying Broom GTSに騎乗し、上空から街の様子を確認していた。
 量産型ジェスター達によって破壊活動が行われており、ビルが悲鳴を上げるようにして崩れ落ち、辺りには瓦礫の山が出来ていた。
「これ以上、被害が大きくなる前に、食い止めないとね」
 フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)もFlying Broom GTRに騎乗し、フォルセティに答えを返した。
「……来るわ!」
 その途端、フィオリナがただならぬ気配を感じ取り、高速詠唱でアイギスの盾(エスクード・デ・エイギス)を展開すると、量産型ジェスターが放った衝撃波を相殺した。
「ば、馬鹿なっ!」
 それを目の当たりにした量産型ジェスターが、信じられない様子で体を震わせた。
 本来ならばビルであっても破壊するほどの力を持った一撃が、驚くほど呆気なく相殺された。
「……随分と乱暴な挨拶ね」
 フィオリナが『全く効いていない』と言わんばかりに、量産型ジェスターを見下ろした。
「ま、まあ、これはほんの挨拶代わりだ。その……本気を出していたわけじゃないからな」
 その途端、量産型ジェスターが自らの動揺を隠すようにして、必要以上に強がった。
 だが、心の中では逃げる事ばかり考えており、白旗を大漁旗の如く振っていた。
「そんな事を言いつつ、本当は焦っているよね? やーい、やーい!」
 そこに追い打ちを掛けるようにして、フォルセティが超絶子供レベルの挑発をし始めた。
「まあビルを壊したくらいで調子に乗るほどだから仕方がないわよね」
 フィオリナも勝ち誇った様子で、量産型ジェスターを小馬鹿にした。
「ふざけるなァ!」
 その事に腹を立てた量産型ジェスターが、力任せにハンマーを振り上げ、援護にやってきた量産型ジェスターの頭を叩き潰した。
「ふざけているのは、お前の方だ!」
 それは単なる事故であったが、頭を潰された量産型ジェスターは怒りが収まらず、ハンマーを握り締めた量産型ジェスターを問答無用で殴り飛ばした。
「つーか、お前がいきなり後ろから来たからだろうが! 一声かけろ! 助けに来たぞってさ! それが出来てねーんだから、テメエが悪い!」
 殴られた方の量産型ジェスターも、我慢の限界と言わんばかりに、頭の潰れた量産型ジェスターに殴りかかり、そのまま喧嘩が始まった。
「随分と余裕だね? それじゃ、こっちも遠慮なく行くよ!」
 その間に、フォルセティが高速詠唱でバーラ・スーペルノーバを発動させ、銀河を象った魔道帽から漆黒の魔力弾を放ち、超重力の磁場を発生させて、ハンマーを持った量産型ジェスターの動きを封じ込めた。
「自業自得だ。勝手に死ね! 俺は知らん! もう助けてやるか!」
 すぐさま、頭の潰れた量産型ジェスターが捨て台詞を吐き捨て、その場から逃げるようにしてフォルセティ達から離れていった。
「お前達だけは……許さん!」
 次の瞬間、量産型ジェスターが激しい怒りを爆発させ、強引に体を動かすと、勢いよくハンマーを振り上げた。
 ……もう背後には誰もいない。
 その事で強気になっているのか、全力全開。
 半ばヤケになりつつ、塵ひとつ残さぬ勢いで、ハンマーに力を溜めた。
 それと同時に、まるで大地が怯えているかのように、激しく上下に揺れ始めた。
「……さすがに、これはマズイかな。だったら、速攻で終わらせるしかないね」
 そんな空気を察したフォルセティが、色々な意味で危機感を覚え、量産型ジェスターに突っ込んでいった。
 それは一見すると、自殺行為のようにも見えたが、フォルセティに迷いはない。
「そうね、速攻で終わらせましょう」
 フィオリナも量産型ジェスターを牽制するようにしてジグザグに飛ぶと、フォルセティと息を合わせるようにして、ロンギヌスの槍(ランサ・ロンギヌス)を発動させた。
「それじゃ、行くよ!」
 それに合わせて、フォルセティも高速詠唱でロンギヌスの槍(ランサ・ロンギヌス)を発動させ、超至近距離から神を貫く閃槍を放った。
 ほぼ同時に放たれた二本の閃槍は、真っ直ぐ量産型ジェスターに向かっていった。
「なんだと!?」
 それは量産型ジェスターがハンマーを振り下ろすよりも素早い一撃ッ!
 量産型ジェスターが、その事に気が付いた時には、胸元に風穴が開いた後だった。
「自分の力を過信し過ぎたようね。こんな感じで他の量産型も同じように倒せるといいんだけど……」
 そして、フィオリナ達は量産型ジェスターが息絶えたのを確認してから、仲間達の援護をするため、その場から飛び立つのであった。

●量産型ジェスター:頭部破損型
「こりゃ、ヒデェな。民間人の生活にダメージが出るような真似をした以上、正義を執行するしかなさそうだな」
 ジャスティス・ボトムズ(正義の執行者・f22965)が目の当たりにしたのは、量産型ジェスターに破壊された街並みであった。
 見上げるほど高かったビルは崩れ落ち、瓦礫の山と化し、街の平和を象徴していたモニュメント像が倒れ、虚しく空を見上げていた。
 そんな中、ジャスティスの前に現れたのは、頭の潰れた量産型ジェスターであった。
 一体、何があったのか分からないが、頭が潰れた影響で顔が歪み、少し間の抜けた感じになっていた。
 それでも、普通に動いているところを見ると、見た目ほど頭にダメージを受けていないのかも知れない。
「畜生ッ! もう少しだったのに……!」
 その途端、頭の潰れた量産型ジェスターが、見えない呪詛を放って、ジャスティスに瓦礫を飛ばしてきた。
「まさか逃げ出すつもりだったのか? とんだチキン野郎だな! まあ、あんたらが束になっても俺ひとり倒せねえだろうからな。逃げたいと思うのも仕方がねえか。だからと言って、逃がす気はないけどな」
 すぐさま、ジャスティスがスーパー・ジャスティスを使い、黄金のオーラで全身を覆うと、頭の潰れた量産型ジェスターの前に陣取った。
「おいおい、勘違いしてもらっちゃ困るぜ! 俺はただ誰にも邪魔されず、任務を果たしたかっただけだ! それとも、まさか……お前程度の雑魚相手に、俺がビクつくと思っていたのか? だったら、勘違いもイイところだぜ!」
 頭の潰れた量産型ジェスターが、再び見えない呪詛を放ち、辺りにあった瓦礫を浮かせて、そのすべてをジャスティスめがけてぶち当てた。
「そっちこそ、何か勘違いしてねぇか? こんな豆鉄砲で、俺を仕留める事が出来ると思っているんだからよぉ!」
 次の瞬間、ジャスティスが傷つく事も恐れず、飛ぶようにして頭の潰れた量産型ジェスターに突っ込んでいき、怪力と鎧砕きを乗せたフルパワーのパンチを叩き込んだ。
「ぐわっしゃば!」
 その一撃を喰らった量産型ジェスターが、ボールのように転がりながら、何度も地面をバウンドしながら、肉の塊と化して息絶えた。
「俺は正義を執行するためなら何も躊躇しないぜ。敵は叩きつぶす。それが俺の正義だ!」
 そう言ってジャスティスが拳についた血を払い、仲間達の援護に向かうのだった。

●量産型ジェスター:漆黒のジェスター
「……ビルの破壊、か。シンプルだけど、既に被害が……」
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は箒に乗って、上空から街を見下ろした。
 量産型ジェスター達が現れたことによって、街は酷い有り様になっており、崩れ落ちたビルから煙が上がり、辺りが焦げ臭くなっていた。
 その間も量産型ジェスター達によって、破壊活動が行われており、爆音と共にビルが崩れ落ちていた。
「このままでは混乱によって被害が拡大してしまいますわね。……必ず阻止しなければ!」
 一方、ルディア・ディアマンテ(金色の風・f18851)はオラトリオの翼を広げ、空を飛びながら一般人達の避難誘導を行っていた。
「死ねぇ!」
 そんな中、漆黒の量産型ジェスターが現れ、一般人達もろともビルを消し飛ばす勢いで、ハンマーを振り上げた。
「……危ない!」
 それに気づいたメンカルが術式で作った光の矢をぶつけ、漆黒の量産型ジェスターの注意を引いた。
「なんだテメエは!」
 その事に腹を立てた漆黒の量産型ジェスターが、殺気立った様子でメンカルを睨みつけた。
 すぐさま、メンカルが『掛かってこい』と言わんばかりのジェスチャーをしながら、漆黒の量産型ジェスターのまわりを飛び回った。
「あなたに名乗る名前などありませんわ。そんな事より、自分の身を心配すべきではありませんか?」
 ルディアが一般人達を守るようにして陣取り、怒気を含みながら挑発を兼ねて、漆黒の量産型ジェスターに言い放った。
「クククッ! だったら、何の心配もねぇ! もうすぐ、此処に仲間が来る! そうなれば、お前達はお終いだ」
 漆黒の量産型ジェスターが、勝ち誇った様子で高笑いを響かせた。
「ひょっとして、仲間って……あれじゃないよね……?」
 その途端、メンカルが何かを思い出した様子で、崩れたビルの向こう側を指さした。
 そこには、量産型ジェスターだったモノが転がっており、メンカルが『散歩途中で一狩りしたけど、何か問題でも』と言わんばかりのノリで、キョトンとした表情を浮かべていた。
「ば、馬鹿なっ!」
 漆黒の量産型ジェスターが信じられない様子で、持っていたハンマーを震わせた。
「だったら……、試してみようか……」
 次の瞬間、メンカルが連鎖する戒めの雷(ライトニング・チェイン)を発動させ、周囲に展開する無数の魔法陣から同じ性質の存在に伝播する雷の鎖を放ち、【電撃と共に雷鎖を漆黒の量産型ジェスターの全身に絡みつかせた。
「その変な仮面ごと叩き割ってやりますわ」
 それに合わせて、ルディアが精霊共鳴(ソウルレゾナンス)を発動させ、全身を金色の風を覆い、高速飛翔速度と白銀のハルバードの遠心力を利用し、ランスチャージで突撃すると、その勢いで漆黒の量産型ジェスターの顔を砕いた。
「停滞せしの雫よ、集え、降れ。汝は氷雨、汝は凍刃。魔女が望むは数多の牙なる蒼の剣」
 そこに追い打ちをかけるようにして、メンカルが空より降りたる静謐の魔剣(ステイシス・レイン)を発動させ、漆黒の量産型ジェスターの身体を無数の剣でザクザクと貫き、心臓の鼓動を止める勢いで体を凍結させた。
 そして、メンカル達は他の場所で戦っている仲間達を援護するため、その場から移動するのであった。

●量産型ジェスター:ダメージタイプ
「これは、酷い……」
 同時刻、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は、瓦礫の山に立っていた。
 かつてそこにはビルが建っていたものの、その姿を想像する事が出来ない程、変わり果てていた。
「……!」
 次の瞬間、風を切るようにして飛んできたのは、量産型ジェスターが放った衝撃波であった。
「……なるほど。豪快で単純な攻撃ですが、その分威力は折り紙付きというわけのようですね」
 間一髪で衝撃波を避けたトリテレイアが、冷静に相手の攻撃を分析した。
 ある意味、破壊力に特化した一撃。
 その分、犠牲になっているモノも多いようだが、量産型ジェスターにとっては些細な問題でしかないのかも知れない。
「おいおい、勝手に避けてもらっちゃ困るなッ! せっかく纏めて掃除しようと思っていたのに……」
 量産型ジェスターがハンマーを担ぎ、不満げな様子で溜息を漏らした。
 その体には幾つも傷があり、これまでに何度も戦場を潜り抜けてきたような貫禄があった。
「なるほど、掃除……ですか。ならば人々の生活圏と精神を護る為、なんとしてでも阻止せねばなりませんね」
 すぐさま、トリテレイアがワイヤーアンカーを移出し、ロープワークで拘束しようとした。
「随分と見くびられたものだな。この程度の実力で俺と戦おうと思っていたとは……」
 量産型ジェスターがハンマーを放り投げ、ワイヤーアンカーを掴み取るようにして引っ張った。
「……!」
 だが、トリテレイアは、まったく動かない。
 まるで、その場に固定しているのではないかと思う程、ビクともしなかったため、量産型ジェスターが無言になった。
「何も驚く事はありません。ただ力の差があり過ぎただけです」
 そう言ってトリテレイアが怪力で量産型ジェスターを引き寄せ、攻勢電磁障壁発振器射出ユニット(バリアジェネレーターランチャー)で展開した檻に閉じ込めた。
「ぎゃあああああああああああああああああ!」
 それと同時に量産型ジェスターに向けて電磁波が浴びせられ、辺りに悲鳴が響き渡った。
 そして、トリテレイアは完全に弱った量産型ジェスターを剣で斬り捨て、仲間達の援護に向かうのだった。

●量産型ジェスター:理想と現実
「はぁ~い! 命令が無ければ動く勇気のない量産型ジェスターさぁん、聞こえますかぁ」
 そんな中、尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は量産型ジェスターを徴発するようにして、煽りは任せろ(イエーイ)を使うと、自画自賛をする事によって全力で相手を馬鹿にする軽口マシーンに変身した。
「ナオちゃんのように自らの意思で戦場に向かう覚悟もなく、ビルの破壊にだけ勤しんでいる量産型の皆さぁん。『全米を恐怖に陥れる暴虐な作戦』に参加さえてもらえず、下準備に駆り出される量産型の皆さぁん。なんて可哀想! めっちゃ哀れ! ナオちゃんみたいに強く凛々しく美しくないと難しいのかなぁ。戦闘力を期待されてないってクッソ哀れですねぇ☆」
 それと同時にナオの言葉が、鋭い刃物の如く勢いで量産型ジェスターに降り注いだ。
「その言葉……、聞き捨てならんなッ!」
 身体に不気味な模様を入れた量産型ジェスターが、殺気立った様子でハンマーを握り締め、ナオをジロリと睨みつけた。
「オラ達は哀れじゃないど!」
 いかにも頭の悪そうな量産型ジェスターも、イラついた様子でハンマーを抱え、ナオの前に陣取った。
「頭の中がカラッポでも、プライドだけはあるようですわね」
 ドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)が量産型ジェスター達の背後に立って、その頭に瓦礫を投げつけ、相手を見下し、神経を逆撫でするような声音で話しかけた。
「オラは馬鹿じゃないど! 脳味噌ギッシリだぞ!」
 頭の中でカラカラと音が響きそうな勢いで、量産型ジェスターがハンマーを振り回して反論した。
「構わん、放っておけ! ワシらには、やるべきことがある!」
 その言葉で冷静になったのか、身体に不気味な模様を入れた量産型ジェスターが、いかにも頭の悪そうな量産型ジェスターの肩を掴んだ。
「もしかして、反撃してこない無機物相手にしか戦えませんか? そうでなければ、かかってきなさい!」
 すぐさま、ドロレスが二丁拳銃で攻撃しながらエクリプスを発動させ、量産型ジェスター達の足元にナノマシン群を撃ち込み、液状化させる事によって自由を奪った。
「ば、馬鹿なっ!」
 身体に不気味な模様を入れた量産型ジェスターが、信じられない様子で足元に視線を落とした。
 地面が液状化した事によって、身体を動かすたび両脚がズブズブと沈んでいった。
「ほら、やっぱり哀れな量産型のザコじゃない」
 その間に、ナオが爆発的に上昇したスピードと反射能力を利用し、クイックドロウを仕掛けると、目にも止まらぬ速さで二丁拳銃を連射した。
「イデェ! うぐぐ……よくもやったなぁ!」
 その途端、いかにも頭の悪そうな量産型ジェスターが勢いよくハンマーを振り上げ、ズボッと胸まで沈んでいった。
「最後ですわ。潰れなさい!」
 次の瞬間、ドロレスがナノマシン群を体の一部の如く操り、液状化した地面で大波を作り、まるで並の乗るサーファーの如く勢いで、量産型ジェスター達を飲み込み、巨大質量で押し潰した。

●量産型ジェスター:角なしタイプ
「なんてひどい事を! ……許さないぞ! ビルだって怒っている!」
 一方、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)はプンスカと怒った様子で、角のない量産型ジェスターのまわりを飛び回っていた。
「ええい、鬱陶しい!」
 その事に腹を立てた量産型ジェスターが、フィロメーラを振り払うようにして、勢いよくハンマーを振り回した。
「ビルの怒りを思い知れー!」
 次の瞬間、フィロメーラがはじまりを刻む地の新星(コズミックイニシャライザー)を使い、全力魔法の波動で、ビルやビルの残骸を魔力生命体に変換した。
 その気持ちに応えるようにして、魔力生命体となったビルが、フィロメーラのまわりに次々と現れた。
 それはまるでまるでビルファミリー。
 この時点で何やらツッコミどころがあるものの、『みんなビルだからイイんじゃね?』的なノリで、ビル達が勢揃いしていた。
「一体、何が起こっているんだ!?」
 それを目の当たりにした量産型ジェスターが、唖然とした様子でビル達を見つめた。
「ユルシマセーン」
「テンチューデェース!」
「ハラキリシナサァーイ!」
「叩き潰されて死ぬか、殴られて死ぬか、とりあえず死ぬか、好きな死に方を選んでクダサーイ!」
 しかも、ビル達はフィロメーラのユーベルコードによって自我を与えられ、武器改造と防具改造の魔法で戦闘力もアップしているため、かなり強気ッ!
 そのため、量産型ジェスターの逃げ道を塞ぐようにしてまわりを囲むと、いつでも合図ひとつでフルボッコが可能な状況を作り上げた。
「ビルを破壊したければ、まずはコイツらを倒すんだな!」
 そこに追い打ちを掛けるようにして、フィロメーラが光の魔法でビル達を飾り立て、大々的に存在感を放つパフォーマンスで、量産型ジェスターを圧倒した。
 この時点で、ビル達がクリスマスイルミネーションで如く煌びやかになったため、量産型ジェスターが違う意味で恐怖を覚えた。
「なんで、こんな事に……」
 この時ばかりは量産型ジェスターも、自らの運命を呪った。
 一体、何処で選択を間違えたのか、そもそもビルファミリーってなんだ。
 そんな気持ちをハンマーにこめ、半ばヤケになりつつ、ビル達に攻撃を仕掛けていった。
 だが、ビルガードは砕けないッ!
「今度は、こっちの番デェース!」
 そうしているうちに、ビルパンチ、ビルキック、ビルサンダー、ビルホームランなどを繰り出され、量産型ジェスターは肉の塊になった。

●量産型ジェスター:格の違い
「そこまでです。えっと、何でしたっけ。ジェ、ジェ……ジェンガーさんでしたっけ。ビルでジェンガ遊びするのは程々でお願いします」
 クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は量産型ジェスター達に遭遇し、ワザと名前を間違えた。
「随分と、くだらんジョークを飛ばすゴミがいたものだな!」
 その事に腹を立てた量産型ジェスターが殺気立った様子で、クネウスを見下ろした。
 よほど腹を立てているのか、辺りに漂う殺気のせいで、息苦しく感じてしまう程だった。
「まあ、落ち着け。どうせ奴は死ぬんだ。今のうちに好きな事を言わせておけ」
 そんな空気を察した片目の量産型ジェスターが、その気持ちを落ち着かせるようにして、量産型ジェスターの肩を掴んだ。
「どうせ死ぬとは、これまた物騒だね。……あっ! 自己紹介が、まだだったか。僕はジェスター。君達と同じジェスターだ。だからと言って、君達とつむる気はないけどね。そう言う訳だから、誤射はよしてくれよ」
 ジェスター・アルルカン(本日絶賛公演中!・f19068)が軽く冗談を言いながら、クネウスに加勢するようにして、量産型ジェスター達の前に陣取った。
「そりゃあ、残念だなァ! こっちの仲間になれば、少しは長生き出来たのによ!」
 血の気の多い量産型ジェスターが、皮肉混じりに呟いた。
「それにしても、ただ壊すなんて芸がないね。それこそ猿でも出来るというものさ。第一クローンと言うのがいただけない、役柄が被っているにも程があるじゃあないか。10体それぞれの個性が出ていないならミスキャスト。基礎から勉強し直したまえよ、君」
 ジェスターがまったく怯む事なく、小馬鹿にした様子で、量産型ジェスター達を見下した。
「なんだと、テメエ!」
 その途端、量産型ジェスターが猪の如く鼻息を荒くさせ、ジェスターに迫っていった。
「だから、落ち着け! これは罠だ!」
 片目の量産型ジェスターが、危機感を覚えて警告した。
「だから、どうした! 俺はやる! 絶対にやってやる!」
 それと同時に、量産型ジェスターが見えない呪詛を放ち、猟兵達を攻撃しようとした。
「呪詛を操るなら、それごと貫く」
 それを迎え撃つようにして、クネウスが破魔の力を宿した『聖銀弾』を装填し、量産型ジェスターの頭を撃ち抜いた。
「貴様ァ! 塵すら残らず、消し去ってやる!」
 これには、片目の量産型ジェスターも腹を立て、勢いよくハンマーを振り上げた。
 次の瞬間、援護にやってきた猟兵達が、片目の量産型ジェスターに集中攻撃を仕掛けた。
「なん……だと!?」
 それは片目の量産型ジェスターにとって、予想外の出来事。
 目の前の敵を倒す事だけ考えていたせいで、背後が無防備になっていたせいで、身を守る事さえ出来ずに崩れ落ちた。
「やれやれ、一時はどうなるかと思ったけど、何とか助かったみたいだね。戦うのは苦手だから、どうやって倒すべきか、悩んでいたところだったからさ」
 その途端、ジェスターがホッとした様子で、援護にやってきた猟兵達を見つめた。
 どうやら、猟兵達によって、他の量産型ジェスターは、すべて撃破されたようである。
「それでは、残ったビルの修理に行ってきますね。せっかく守り抜いたのに、何かの拍子に崩れてしまったらシャレになりませんからね」
 そう言ってクネウスがメカニックの技能を生かし、周囲の鉄骨やコンクリート片をフォースセイバーの早業で溶接すると、崩落しそうなビルを探して修理に向かうのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月07日


挿絵イラスト