2
アースクライシス2019④〜蒼の間隙を穿て

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#ヒーローズアース
🔒
#戦争
🔒
#アースクライシス2019


0




●鎧の氷竜は荒野に
「こーんにーちは! ヒーローズアースの戦争についての予知が見えたんだけど誰か手を貸してくれないかな!」
 グリモアベース、祓戸・多喜(白象の射手・f21878)が明るい調子で猟兵達に呼びかける。その声を聴いて集まってきた猟兵達を見渡し、多喜は説明を始める。
「ヒーローズアースのモニュメントバレー……ユタ州南部からアリゾナ州北部に突然洞窟がいくつも現れて、そこから『神鋼の鎧』を装備したオブリビオンが出て来てるんだ。アタシが見たのもその一つで、鎧着込んだ大きな氷竜が出てくる所が見えた感じ」
 周囲は荒野で人気もないのは幸いかな、と彼女は続ける。
「これは神々の住まうセンターオブジアースから地上に送り込まれた刺客で、放っておくわけにもいかないからばーっと行ってがーっと倒してきて欲しいんだ。全身に着込んだ神鋼の鎧はあらゆる攻撃に対してとっても強い耐性があって、物理攻撃どころか精神攻撃、ガスとかの攻撃でもシャットアウトしちゃう厄介なもの。真っ向から倒すにはちょーっときついかも」
 でも、と白象は一呼吸おいてその突破口になりうる部分を口にする。
「鎧の隙間ってのがあってね。この竜の場合は背中に生えた翼、その間の中心部分が覆えてないみたいだよ。だからそこを狙えば耐性を無視して攻撃できるんだけど、相手もその弱点が分かってるのか、そこを氷で覆って鎧の継ぎ目を判り辛くしてるみたい。氷溶かしたり砕いたりしちゃえば狙い易くなるかも?」
 そこまで説明した多喜は、敵について得られた情報を説明する。。
「攻撃については見た目のまんま、ユーベルコードさえも凍らせる凍気とか吹雪、あと人工物を凍らせる冷気に飛翔能力まで持ってるみたいだよ。とにかく寒い戦いになるだろうし、防寒とか準備してた方がいいかも!」
 そして、説明を終えた多喜はグリモアを取り出し、転送の準備を開始した。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 軍馬とか軍象とか動物用の防具もカッコいいと思うのです。

 このシナリオは洞窟より這い出してきた神鋼の鎧を纏う竜を撃破するシナリオとなっております。
 全身を覆う神鋼の鎧はあらゆる攻撃に耐性がありますが、両翼の間に鎧の隙間があります。
 そこを隠す為に氷で覆い護っているようですが、氷に絶対的な耐性はないので破壊可能です。
 下記の特別なプレイングボーナスがある為、それに基づく行動があると判定が有利になりますので狙ってみるのもいいかもしれません。

=============================
 プレイングボーナス……どこかにある「鎧の隙間」を狙う。
=============================

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
95




第1章 ボス戦 『『清烈なる災厄』フッフール』

POW   :    ホワイトミュート
全身を【全ての人工物を凍結させる冷気】で覆い、自身の【世界に蔓延る全ての悪を滅ぼす執念】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    アイスエイジ
【武具を凍てつかせる純白の吹雪】【防具を凍てつかせる青白い吹雪】【道具を凍てつかせる透明な吹雪】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    アブソリュートゼロ
対象のユーベルコードに対し【ユーベルコードを凍結させる絶対零度の凍気】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:さとあず

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は黒玻璃・ミコです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジャスティス・ボトムズ
★アドリブ歓迎 連携歓迎

弱点守ってる氷をぶっこわせばいいって話なら任せておけ
俺のフルパワーのパンチでぶっ壊してやんよ
敵をぶっ潰すのが俺の正義だ
力任せに派手に正義執行といくぜ

まずは接近だが、アイテムのバトルタンクを使って高速接近するぜ
バトルタンクからの攻撃で敵の気を引くぜ
十分に接近出来たらバトルタンクは乗り捨てる
さっさと敵に組み付いて背中まで登らせてもらうぜ
振り払おうとしてくるだろうが怪力で絶対に逃がさねえ

背中に回ったらUCで氷をぶっ壊すぜ
鎧の隙間を見つけられたら怪力と鎧砕きをのせた全力のパンチでぶん殴る

力任せに問題解決!
敵は問答無用で叩き潰す
それが俺の正義だ


クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
「“鎧の隙間”を狙えですか……」

【POW】

●準備
『サーチドローン』を展開し、敵の“鎧の隙間”を【撮影】。『電脳ゴーグル』にその位置をポイントしいつでも狙えるようにします。

●POW UC対抗
モニュメントバレーの【地形の利用】を行い、奇襲を行い飛翔前に奇襲。
『蒸気マシンガン』と『スチームアーマー』をフル稼働させ熱を自ら発し凍結までの時間を稼ぎます。
「今は身体が動ければそれで良い……」

●攻撃
「CODE:LUCIFER。ブースト展開。仕掛ける!」
マシンガンの『制圧射撃』を浴びせつつ、背後から接近。続けて、“鎧の隙間”に『パイルバンカー』の【零距離射撃】(【鎧無視攻撃】)。


トリテレイア・ゼロナイン
無敵の鎧に氷の竜……不謹慎ですが御伽噺のようで少し感情も浮ついてしまいますね
いえ、倒せなくばあの力が無辜の人々に向けられる以上気を引き締めましょう
さあ、竜退治です

●防具改造で全身に凍結防止措置を施し、UCで飛行しつつ接近
相手の上から背中の隙間目掛けて格納銃器での●スナイパー射撃
当然防ぐ為、相手も飛翔し此方の上を取ろうとするでしょうね
上昇し攻撃を加えようとする竜に対してわざと飛行能力を切り、不意を打つように落下
攻撃を盾を犠牲に防ぎつつ(●盾受け)
上昇と落下で交差する瞬間を●見切ってワイヤーアンカーを射出し絡め●ロープワークで竜に取りつき背中に●騎乗
●怪力でしがみ付き背中の隙間に剣を突き立てます



 巨大な竜はが空へと吼える。鋼の色の鎧は氷竜自身の冷気に冷やされ鱗の色に似た蒼白色となっていた。
「“鎧の隙間”を狙えですか……」
 氷竜の撒き散らす冷気は全ての人工物を凍らせるもの。カメラ付きのサーチドローンを展開し鎧の隙間を探るクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)も冷気に落とされないよう注意しつつ、何とか撮影に成功。鎧の隙間の位置を電動ゴーグルにポイント、奇襲の為の準備は十分。
 堅牢な鎧――けれども弱点はある。いくらそれを隠そうとしてもどうしても脆くなる箇所。
 水陸両用戦車に乗り込んだジャスティス・ボトムズ(正義の執行者・f22965)は赤茶の瞳に闘志を燃やしていた。
 一方、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は少しだけ高揚していた。
 無敵の鎧に氷の竜、それは不謹慎ではあるがまるで御伽噺のよう。機械の身でありながら騎士である彼にとっては無辜の人々を守る事、つまりはあの力が人々に向けられる前に打ち倒すことが何よりも重要だと気を引き締め直す。
「さあ、竜退治です」

 猟兵を認識した白竜の全身に纏う冷気が一段と増し、周囲の気温を極寒へと変える。ジャスティスのタンクを用いた竜への接近だけれども機関部が凍てつきそれ以上の接近は出来ない。中まで冷気が伝わってくるこの状況だと砲撃を行うにしても下手すれば暴発の危険もある。
 だがこれだけ接近できれば十分、ハッチを開け飛び出したジャスティスが竜に飛びつきその足から駆け上がろうとする。
 彼の思考はいたって単純、急所が判明しているのだからさっさと組み付き、そこにフルパワーのパンチを叩き込む。敵対するものは問答無用にぶっ潰す。力任せに、派手に執行する事が彼の正義なのだ。
 振り払おうとするが怪力でしっかりと掴まる彼、それに苛立った白竜は翼を広げ空へと飛翔せんとする。
 だが、そこに荒野の岩伝いに白竜の背後へと回り込んだクネウスが奇襲を仕掛ける。白竜の纏う冷気は彼へも効果を及ぼしていたが、武器と鎧、その動力である蒸気に熱せられ凍結には至らない。
(「今は身体が動ければそれで良い……」)
「CODE:LUCIFER。ブースト展開。仕掛ける!」
 クネウスがマシンガンの弾丸をばら撒き、無防備な竜の背中に銃弾の嵐を叩き込む。鎧に弾かれる銃弾はけれど動きを一瞬止める事に成功。即座にクネウスは竜の背に飛び込み、ライオットシールド一体型パイルバンカーを鎧の隙間にねじ込む。
 三度、液体火薬を炸裂させれば強烈な杭の三連撃の衝撃は竜に大きな手傷を負わせる。
 痛みに竜は呻くが、同時に、鎧越しに背を走る振動を白竜は感じとる。ジャスティスだ。
 これだけ近ければ鎧と氷の境もはっきりと分かる。ならばぶち砕くのみ。
 審判のグローブを握りこみ、単純で重い正義の一撃を蒼き竜の背に叩き込む。彼の正義の心を体現した怪力の一撃は鎧の間隙を正確に打ち抜き、鎧のように覆う氷を砕ききった。
 それだけの衝撃を受けても流石は竜、その苦痛を噛み殺し、空へと強引に飛翔する。追うべくトリテレイアの纏う外套がスラスター付き追加装甲へと変化し、彼の全身を覆う。シールドと追加スラスターを一体化した増加装甲は彼の攻防、そして速度を引き上げる。スラスターを吹かせ空へと舞いあがり、肩と前腕の銃器を展開。まずは遠距離からの射撃で竜を狙うが、竜の速度もかなりのもの、鎧と氷に妨げられ上手く貫けない。
 上方からの攻撃に苛立った白竜が上昇し彼の上を取ろうとする。けれどもそこでトリテレイアは飛行能力を切り突然降下。突然の慌てて爪で引き裂こうとするも、巨大な騎士の盾はその爪を防ぎ切る。そして白竜の全身に細い糸のような物――ワイヤーアンカーが巻き付けられる。
 それは人工物、白竜の全身に纏う冷気が凍結し破砕、竜の動きを拘束する事はできないが、その切れるまで間にトリテレイアはワイヤーを手繰り、白龍にしがみついていた。翼の付け根にしがみつき、眼前に見える砕かれた氷の間から覗く鎧の隙間に騎士の剣を突き立てた。
 激痛に白竜が吼え、滅茶苦茶に空中で暴れて猟兵を振り落とす。
 最初の一撃は成功、けれど怒り狂った白竜は猟兵をしっかりと敵と見定め、全身に纏う冷気をより強めていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
すげぇ! カッコいい!
……なんて見惚れてるヒマはないか。
防寒着に身を包み、シャーリーと一緒に奴を迎え撃つ。

シャーリーが奴を抑えている隙にその背中に飛び乗り、身体を覆っている氷を【鎧砕き】で砕くと共に【神火の竈】の業火で溶かし、鎧の隙間を露わにする。
邪魔な氷を破壊したらシャーリーや他の猟兵に知らせ、そこを狙って炎の【属性攻撃】を付与した大包丁の【二回攻撃】で【部位破壊】!

戦闘が終わったらみんな体が冷えてるだろうから、【料理】の腕前を駆使して暖かいスープを作る。
(※連携&絡みOKです)


シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
Σただでさえ強そうなのに鎧まで着込んじゃったら完全に勝てる気しないよね!?
なーんて、ね
ボクとウィーリィくんが力を合わせれば勝てない敵はいないよ!

いつものスペーススク水だけだと寒そうなので上から防寒装備を着こみ、【エクストリームミッション】発動!
地上のウィーリィくんと連携してボクは空中から【クイックドロウ】でブラスターの熱線をお見舞いする
敵が空を飛んだら【空中戦】を挑み、周りを飛び回りながら【ロープワーク】+【罠使い】でワイヤーロープで翼を絡め取って開かない様にして地上に落下させる
そして【スナイパー】で翼の間の鎧の隙間を狙って集中攻撃!

う~っ、さすがに冷えちゃったね



「すげぇ! カッコいい!」
 空へと飛翔し猟兵達と戦う鎧の白竜、感動しやすいウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)がそう感じたとしても無理はないだろう。
「ただでさえ強そうなのに鎧まで着込んじゃったら完全に勝てる気しないよね!?」
 びっくりしたようにいつもの服装だけだと寒そうだからと防寒着を着込んだシャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)が言う。
 防寒着をしっかりと着込んだ二人でも周囲の冷気を感じ取れる辺り、空の白竜が相当な力を持つことは疑いがない。
「なーんて、ね。ボクとウィーリィくんが力を合わせれば勝てない敵はいないよ!」
 けれどもシャーリーに恐れはない。なぜならウィーリィが隣にいるのだから。
 ウィーリィの方も流石に見惚れているだけというわけにもいかない。ここに来たのはあの存在を討つ為なのだから。
「行こう、シャーリー!」
 包丁と鍋、料理人としての道具でもあるが彼にとっての武器でもあるそれを構えたウィーリィが言うと、シャーリィも元気に頷く。
「史上最大の凶暴すぎる竜巻、戦う覚悟はある?」
 そして彼女がユーベルコードを起動すれば、鮫型宇宙バイクが変形しパワードスーツに変化。それを纏った彼女は飛び立ち空へと、白竜のさらに上へと飛翔する。
 そしてマスケット銃型のブラスターの熱線を速射で何度も放ち、白竜の背を狙う。怒り狂った白竜は向けられる攻撃に反応、敵を討たんと高度を上げる。
 シャーリーはそれに対し距離を程々にとり、ブラスターで応戦しつつ空を舞う。段々とその高度を落としながら、罠を準備しながら。
 まともにやり合わず、鎧でほぼ防げるとは言えちくちくと狙ってくる猟兵に苛ついたか、急加速し体当たりを狙う。それを竜の背に回り込むよう間一髪で回避しつつ、彼女はワイヤーロープを空に広げる。体当たりする竜の翼に引っかかったそれは凍結し砕ける前に一瞬動きを拘束する事に成功、高度をかなり落としていたこともあり白竜は墜落する。
 すぐに体勢を立て直し再び飛翔しようとした白竜だが、その落下地点にいたウィーリィ――シャーリーがこの場所を狙ったのだが、彼は白竜の尾を踏み台に背に飛び乗ってその手の鉄鍋を叩きつける。
彼の料理人見習いとしての勘は正確に氷の割れやすいラインを捉えており、氷の下の鎧、その合間の継ぎ目を露にする。
「人類で最初に火を手にした人間はこう叫んだ!! 『我こそは料理人なりィィイイイーーーッッ!』」
 そして同時に三昧真火刀――ルーンを刀身に刻んだ大包丁を取り出し、ユーベルコードにより業火を噴出させる。白竜に叩きつけられたことで凍てついた鉄鍋も赤熱する程に強烈な炎は鎧の継ぎ目から竜の背を焼き、冷気を得手とする白竜が苦手とする強烈な熱に暴れだす。
「氷は溶かした! いまだシャーリー!」
 振り落とされる間際、炎を纏う大包丁で露出した鎧の継ぎ目を狙い二度斬りつけウィーリィは白竜の背から落下する。
「ナイス!」
 それと同時、上空のシャーリーが息を合わせてブラスターを放ち、正確に白竜の背に燻る炎――その下の鎧の隙間を撃ち抜いた。
 苦痛に唸る白竜だが、まだその瞳の敵意は失われていない。その執念はこれだけの傷を受けても薄まるようなものではないのだ。
「う~っ、さすがに冷えちゃったね」
 シャーリーがウィーリィの傍へと降りる。
「戦いが終わったら温かいスープを作るかな」
 かつて戦いに疲弊した人たちが一杯のスープで笑顔になった事を思い出し、ウィーリィが言う。
 これだけの冷気、戦い疲れた猟兵もきっと笑顔でほっこり温まるだろうと、そんな光景を想像しながら二人はまた竜との戦いを再開したのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テラ・ウィンディア
氷のドラゴンか
それはもう竜騎士として挑まずにはいられないな

【属性攻撃】
炎を武器と全身に付与

【戦闘知識】で敵の動きと立ち方と癖の把握を行う

ああ、吹雪ってすっごい命を容赦なく奪う災害だよな
だけど…おれも易々と負ける訳にはいかないんだ!

【見切り・第六感・残像・空中戦】で空を飛び回りながら回避に努めその間も常に動きを見据え

弱点を覆うのは良い作戦だ
おれだってそうする!
だから…まずそれを破らせて貰うぞ!

紅蓮神龍波発動
炎は分裂は少なめに
弱点を覆う氷を弱点ごと巻き込むようにぶつけ
溶かしてやるよ…!
おれの炎とその凍結
どっちが上か勝負も面白い!!

その間も炎の槍で【串刺し】で突き刺
刺さったら【踏み付け】で火力増強!



 氷のドラゴン、それは騎士の物語において討たれるべき存在である。
(「それはもう竜騎士として挑まずにはいられないな」)
 テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は他の猟兵が白竜と戦う姿を観察していた。
 あらゆる攻撃に耐性を持つ神鋼の鎧、唯一その効果がない鎧の隙間を氷で覆い狙い難くするのは敵ながら良い作戦だと彼女は思う。破壊されたとしても、脆くはなっているようだが自身の冷気で氷を再生する事もできるようだ。それでもそこを狙って穿つ事自体は他の猟兵達もやれている。だから、まずは彼女は敵の癖の把握を試みる。
 冷気を全身に纏い飛翔する相手の速度はかなりのもの、重力を制御する黒のローブと背の光輪の力を合わせて空中戦を仕掛けるにしても何度も打ち合うのは厳しそうに見える。ただ、地上に降りてから再度飛翔するまでの間にほんの少しタイムラグがあるように見える。
 料理人と宇宙海賊の二人組が白竜を地に落とし、背に一撃加え白竜が暴れ出す。今が好機、テラは炎を武器と全身に纏わせ空へと飛ぶ。それに反応した白竜が喰らいつこうとするがそれは残像。第六感で見切り、一撃を回避した彼女は白竜の上を取る。
 真横を通り過ぎた竜の頭、その余波の冷気を感じ、敵の強大さをテラは感じていた。
(「ああ、吹雪ってすっごい命を容赦なく奪う災害だよな」)
 命を易々と奪うそれは、例え騎士であっても個人でどうにかできるような存在ではないのかもしれない。
 けれど、
「だけど……おれも易々と負ける訳にはいかないんだ!」
 テラはそう言い切ると、詠唱を開始、
「母なる大地よ、闇夜を照らす炎よ……赤き龍神の怒りに応え、我が前の敵を焼き尽くせっ!」
 エルフの少女がそれを言い終えた瞬間、大地が裂け赤く赤熱する溶岩が龍の形の炎として四本噴き出した。溶岩の龍は清冽なる白竜に巻きつき捕らえようとする。白竜は身に纏う冷気をユーベルコードを凍結させる絶対零度の冷気で対抗しようとするも、複数を少数に束ねたそれらを凍結させきるには厳しかった。そして鎧越しにぐるりと巻き付いた龍は背の氷を溶かし、そしてそこでようやく溶岩の熱量は失われる。
 白竜が一息つく間もなく、テラが炎を纏う紅龍槍『廣利王』を構え空から突撃、既に冷え固まり岩となった龍ごと鎧の隙間を貫いた。
「まだまだっ!」
 さらに槍の石突に蹴りを入れ、鎧の隙間のより深くに槍の穂先を突き込めば、さしもの氷竜も咆哮をあげ、尾で背に乗った敵を薙ぎ払おうとする。慌てて槍を引き抜き白竜から距離を取ったテラは少し離れた地面にふわりと降り立つと、憎しみに満ちた白竜の視線を真っ向から受け止め、そして再び槍を構え地を蹴るのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘスティア・イクテュス
神鋼の鎧、あんな大きい竜用もあるのね…

フェアリーズを展開、数で攻めるわ
四方八方から撃って全周囲(オールレンジ)攻撃
ビーム(熱)なら氷も溶かせるでしょ?

他の猟兵の攻撃を警戒すればフェアリーズで
フェアリーズを警戒すれば他の猟兵の攻撃が…ってね【援護射撃】


とまぁ、目立つフェアリーズを囮に
わたし自身光学迷彩【迷彩】で姿を消して
自身のホログラムでそこにいるように偽装【フェイント】

こっそり近づいて弱点部にビームセイバーでグッサリと


荒谷・ひかる
なるほど、弱点を覆い隠して防御してるんだねっ。
頭いいなぁ……でも、氷で覆ってるんならやりようはあるんだよ。

凍結で封じてくるなら、冷気と凍結を司る【氷の精霊さん】の出番だよっ
最大で295本生成できる氷の槍のうち、150本程度を用いて敵の攻撃からの盾(氷の壁)を生成
残りの内140本は正面からの弾幕として逐一投入、射出
こうして真正面からぶつかり合う……ように見せかける
本命の攻撃は、残りの5本
「隙間を覆う氷」から、直接氷の槍を発生させて隙間をゼロ距離で貫くんだよっ!

「氷」という自然現象を身に纏う限り、氷の精霊さんからは逃れられないんだよ。
お願い、精霊さん。
あいつの内側から凍り付かせちゃって!



「神鋼の鎧、あんな大きい竜用もあるのね……」
 ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)
「なるほど、弱点を覆い隠して防御してるんだねっ」
 頭いいなぁ、と荒谷・ひかる(精霊ふれんず癒し系・f07833)は敵の戦術に感心する。
(「でも、氷で覆ってるんならやりようはあるんだよ」)
「かちこちにしちゃおう、精霊さんっ」
 そしてひかるは氷の精霊を召喚し、氷の槍を生成。半分を盾に、半分程度を周囲に浮かべる。
「来なさい! フェアリーズ!」
 さらにユーベルコードを起動したヘスティアの周囲に三百体の妖精の形をしたドローンが召喚され、号令と共に巨大な白竜の周囲を取り囲むように展開、其々がビームを放つ。ビームは熱、氷を溶かす攻撃は確かに白竜の纏う氷も解かすだろう。
 だが、神鋼の鎧はそのビームを難なく無効化する。うっとおしい、とばかりに白竜がユーベルコードを凍結させる冷気を放つ。回避できぬ速度で放たれたそれを受けたドローンは消滅するが、周囲ばらばらに展開している全てを一度には捉えきれない。ヘスティアが合図すれば、その穴を埋めるように妖精型ドローンは陣形を整え直しほぼ元通り。
 そこで、ひかるの放った槍が白竜に直撃。神鋼の鎧を傷つける事こそできなかったが、白竜の注意は彼女へと向かう。
 真正面からのぶつかり合い、同じ氷を操る者としての矜持が白竜にそれを意識させていた。
 飛来する数十本の氷の槍を絶対零度の凍気でさらに冷却、ひび割れた硝子よりも脆くなった氷槍は竜の羽ばたき一つで粉雪のように砕け散る。
 だが次の瞬間、白竜の背に激痛が走る。反射的に冷気と意識を背の方へと向けるが、そこに誰かがいる気配はない。
(「上手くいったみたいだね」)
 それを仕掛けたのはひかる、彼女の本命は五本の槍だ。大雑把に半分ずつを攻防に用いている様に見せかけていたが、それは氷の槍を生成できる限界から五本だけ少ない数。
 白竜の背は氷に覆われている。ならばその氷から直接槍を発生させられないかと考え、実行したのだ。氷であるならば、氷の精霊の支配からは逃れられない。
「お願い、精霊さん。あいつの内側から凍り付かせちゃって!」
 ひかるの言葉に白竜の背に食い込んだ氷の槍が竜の体内を凍り付かせていく。
 だが、それを断ち切るかのような白竜の咆哮、絶対零度の冷気を身体に纏い、外部からの体内の氷への干渉を遮断したのだ。
 しかし猟兵の攻撃はまだ続く。ビームの援護射撃、ヘスティアのフェアリーズの一射は白竜の頭部に命中し、その注意を前方のヘスティアへと向けさせ、冷気を彼女へと向ける。
 けれど、その冷気をまともに受けた妖精を操るヘスティアは、その像をぶれさせる。そこに居たのはホログラムによる偽装、あるいは冷静な状態ならば気づけたかもしれないが、これまでの猟兵の攻撃で苛立っていた白竜はその事に気付けなかった。
 ヘスティア本人はというと、白い妖精の翅を象ったジェットパックを吹かせ、光学迷彩で姿を隠し直接仕掛けに来ていた。正面に意識を向けさせたフェアリーズの攻撃は囮、それを悟った白竜が凍気で背後へと迎撃しようとするももう間に合わない。竜の背に飛行する勢いのまま、フェアリーズに撃たせたビームが竜の背の氷を溶かすと同時にヘスティアは鎧の隙間にビームソードを突き立てる。
 度重なる攻撃を受け、それでも白竜は暴れ背の敵を振り落とそうとする。だけれどその動きは少しだけ弱弱しくなっていた。
 だが、まだ倒れない。全ての悪を滅ぼすという執念は、未だ白竜に地に付すことを許しはしない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クーガー・ヴォイテク
「放っておいたら危険がヤバイ……か」
ここで氷竜を止めると【聖者の誓い】によって"祈り"を捧げる

他の参加者を盾にしながら接近し、事前に得た情報
氷で覆って鎧の継ぎ目・背中に生えた翼、その間の中心部分へと狙い定め
"怪力"を駆使した【聖者の鉄拳】をぶち込む
「ぶっ壊すのも聖者の仕事のうちってなァ!!」
基本殴打乱舞のため、翼に穴を開けてでも無理矢理掴み位置を確保する
ある程度の痛みは"覚悟"を決めて受け、傷が増えたら【生まれながらの光】による治療

二回目以降の吹雪(アイスエイジ)を視認したら【聖者の宣告】での打消しを試みる

アドリブ、絡み歓迎


ミハエラ・ジェシンスカ
「全ての悪を滅ぼす」と来たか
では私はどうだ、オブリビオン
果たして貴様のお眼鏡に叶う「悪」であるか否か、この場で見極めてみせるがいい

【悪心回路】を起動
「悪」を体現する「人工物」として敵の注意を私へと惹きつけよう
冷却、凍結とは即ち原子運動の鈍化だ
【念動力】で自身と周辺の分子構造に干渉する事でそれを防ぐ
高速で飛翔する敵をフォースレーダーの照射による【情報収集】で捉え
その攻撃を【見切り】【武器受け】で凌ぐ
そうして敵の集中をこちらへと集中させた最中、動きが止まった瞬間を見計らい
まず潜ませていたセイバードローンで背部の隙間に一撃【暗殺】
氷で防がれたでところへもう1基のドローンで追撃【2回攻撃】を加える


闇之雲・夜太狼
ライアーヒーロー「クライウルフ」参上!
俺が来たからにはお遊びはここからだよ!

すごいすごい!ドラゴンだ!
手強そうだけど竜退治って英雄譚の定番だもんね
俺の歴史の1ページに刻まれるのを光栄に思うといいよ!

今回のガオウ丸は炎の【属性攻撃】一択
まず冷気攻撃には、【オーラ防御】を纏ってその上から【念動力】で操るガオウ丸の炎属性の液体をコーティング

もちろん直撃は困るから走り回って炎属性の弾丸を顔に連射
そして唐突に、顔に炎属性の煙幕を!弾丸も煙幕もダメージが目的じゃないさ
視界を遮ったらCODE:PRで背後に転移
情報通り隙間を覆う氷を狙ってガオウ丸の【全力魔法】で炎の光線を叩き込むよ



 そう、悪だ。悪は滅ぼさねばならない。白竜の行動理念はずっとそれなのだ。
「『全ての悪を滅ぼす』と来たか」
 清冽なる白竜に相対するのはミハエラ・ジェシンスカ(邪道の剣・f13828)。
「では私はどうだ、オブリビオン。果たして貴様のお眼鏡に叶う「悪」であるか否か、この場で見極めてみせるがいい」
 起動の一言、そしてミハエラは悪の心に覚醒する。それは彼女が人為的に堕ちたフォースナイトを再現する為に必要な過程。
 当然、潔癖すぎる程に悪を憎む白竜は、眼前の悪をその全力で砕こうとする。人工物を凍結させる冷気は容赦なく暗黒騎士を襲うけれども、ミハエラの体を砕く事はできない。
 冷却とは原子運動の鈍化、ミハエラは念動力による分子構造への干渉によりそれを強引に妨いでいるのだ。
 とはいえ、白竜の放つ冷気は凄まじい。今この瞬間は拮抗しているが、押し切られる可能性は高いだろう。

 だが猟兵は一人で戦っているわけではない。
 白竜がミハエラに意識を惹き付けられている間、二つの影がその背後に回り込んでいた。
「放っておいたら危険がヤバイ……か」
 静かに祈りを捧げ呟く男はクーガー・ヴォイテク(自由を愛する聖者・f16704)。ここで氷竜を止める――それは祈りというより必ずそれを成し遂げるとの誓願でもある。
「すごいすごい! ドラゴンだ!」
 一方、彼から少し離れた位置で小声ながら高揚を隠し切れない人狼の少年は闇之雲・夜太狼(クライウルフ・f07230)。竜退治は英雄譚の定番だと考える彼は、目の前の敵がそれだという事にわくわくしていた。
 そして夜太狼は、炎の精霊の魔法力を込めた愛銃の『ガオウ丸』を握りしめ、飛び出す。気配を感知した白竜が首だけ振り返り、人狼の少年に吹雪を放つ。純白、蒼白、そして透明な三種の吹雪は容赦なく夜太狼を襲うが、彼は愛銃から放った液状の炎の魔法力とオーラと合わせる事で直撃を防ぐ為の盾とし、吹雪を斬り裂き走る。
 氷に対して炎は月並みかな、とちらっと思ったが、念動力により固定された炎の魔力は上手く装備品を凍結から守る事ができているので問題はないだろう。
 吹雪の密度の高い位置を避けるようにぐるりと白竜の側面へと回り込んだ彼は、ガオウ丸の炎の弾丸で白竜の顔面を狙う。鎧に守られている為ダメージは殆ど通らない。その攻撃を些事とばかりに無視し、目の前の堕ちた騎士を滅ぼさんと正面に意識を向けたが、唐突に白竜の視界が煙に塞がれる。
 弾丸に混ぜて放った炎の煙幕が炸裂したのだ。こちらもダメージはないが、それは承知の上。
「いないいなーい……♪」
 それは夜太狼のユーベルコードを起動する為の言葉。瞬間、彼の姿が掻き消える。
 白竜が煙幕を羽搏きで吹き飛ばしても周囲に彼の姿はない、そして次の瞬間、白竜の背に嫌な感覚。
 転移した夜太狼の現れた場所は白竜の背、既に何度も攻撃された鎧の間隙を真正面に捉えていた。
「俺の歴史の1ページに刻まれるのを光栄に思うといいよ!」
 同時に全力を込めてガオウ丸の引き金を引き、炎の光線を叩き込み、その氷を溶かす。怒った白竜は少年をはたき落そうとするが、それをおちょくるように少年は竜の首、そして頭へと駆け、跳躍する。
 そしてその動きをレーダーで見切ったミハエラが攻撃へと意識を集中する。
 少年に意識を取られた竜の背後から飛び出したフォースセイバー、念動力で操作される刃が竜の背後から間隙を狙い一撃を加える。それは浅い一撃、竜の肉を深く斬り裂くものではなく、凍気で凍らせたのち、正面に飛び出した人狼と堕ちた騎士へと攻撃を加えようとした瞬間、背の鎧の間隙を何かに切り裂かれる。
 刃は二つ、時間差での連撃だった。初撃は油断させる為で、こちらが本命。その痛みにとうとう白竜は絶叫を上げる。
 さらにもう一人、クーガーがこのタイミングで竜の尾を踏み台に白竜の背へと飛び乗る。
 他の猟兵が作ってくれた隙、それを見逃す訳もない彼は手には何も持たない。武器は握りこんだ拳、だけれど最大の一撃を放つ為のそれをこれまで幾度も攻撃されてきた鎧の継ぎ目へと叩き込まんと飛び掛かる。
 背に飛び乗られた感覚に、翼を羽ばたかせ弾こうとする白竜。その翼に拳を打ちつける形で対処したクーガーだが拳に響く頑丈な手ごたえ、翼にまで神鋼の鎧の加護は及んでいるからだ。
 だがそれがどうした。翼の根本に近い縁を掴み、引き剥がされないように身体を引きつけたクーガーは白竜の背、多くの攻撃により痛めつけられた傷と滲む血は既に氷でも隠しきれていないその位置をしっかりと認識する。
「ぶっ壊すのも聖者の仕事のうちってなァ!!」
 冷気による苦痛などなんでもないとばかりにその急所に飛び掛り、鉄拳を竜の背に捻りこむ。超至近距離からでしか使用できないその一撃は、そのリスクに見合うだけの破壊力を持つ。
 人間の拳が氷を、竜の鱗を突き破り、背骨とその向こうの心臓を貫いた。
 最後に白竜が一つ吼える。残したその声は、この世に蔓延る悪を滅ぼせなかった哀しみと、悪への怨嗟。
 そしてどうと倒れた白竜は、雪解けのように神鋼の鎧と共に崩れ去っている。

 周囲を覆っていった冷気が消えていく。勝利を示すそれと共に荒野に猟兵達の歓声が響いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月12日
宿敵 『『清烈なる災厄』フッフール』 を撃破!


挿絵イラスト