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戦場に死者は還る

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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 冬の冷えた風吹き抜ける枯れた平原。
 そこは、かつて大きな戦のあった古戦場である。戦は凄惨を極め、数多の武士が命を落とし、ここで死んだ。
 この地は、その数多の死体がそのまま葬られた土地でもある。
 そこに今、一人の男が立っていた。
 男から放たれた青白い炎はその大地へと広がり……地から這い出したのは身の毛もよだつような腐怪の蟲であった。

 賑わうグリモアベースに、一人のケットシーが入ってくる。
 彼は肩にかけた羽織翻し、そばにあった椅子に軽やかにとび乗ると、眼の前にいる猟兵達へと鋭い眼光を向ける。
「皆の衆、よく集まってくれた。それがしはケットシーの剣豪、久遠寺・篠だ。早速だが、皆の衆にはサムライエンパイア世界に向かってもらいたい。古戦場近くの村に危機が迫っている」
 篠はそう説明しながら、懐から古戦場と村の地図を取り出すと机に広げた。
 古戦場は山の麓にある平原で、かなりの広さがある。そして、広くも浅い川を隔てて小さな村があった。
 人口三百人ほどのごく小さな村である。
「ここは戦国の時代に数多の戦があった土地だ。この村は、その時代この古戦場で亡くなった武士の装備などを回収して生計を立てていた背景がある」
 もちろん今では農耕一筋だが、と説明を付け加え、篠は話の本題へと入る。
「そして今、この古戦場に腐怪の蟲というオブリビオンが数多湧き、村を飲み込もうとしているのだ。皆の衆には腐怪の蟲が湧き出ている最中の古戦場へ向かい、敵を殲滅して欲しい」
 そう話しながら机の上に提示するのは、腐怪の蟲を描いた姿絵である。なにかの幼虫を巨大化させ、さらに嫌悪感を増すような色味を纏う姿に猟兵の幾人かが距離をとった。
「この腐怪の蟲を生み出したのは、青き髪を持つ男の姿のオブリビオンだった。蟲を殲滅すればその姿を現すだろうが、大きな力を持つものであることが予想される。くれぐれも気をつけて欲しい」
 篠はそう話を終えると、尻尾をゆらりと揺らす。
「これは戦闘とは関係のない話だが。皆の衆に守ってもらう村で作られている米は、一際美味いと評判のようだ。戦いが無事終わり村を守りきれたら、沢山のおにぎりでも振る舞ってもらえるのではないだろうか」
 篠は広げていた資料を全て回収すると、それらをまとめて文にし、表に『依頼状』と認める。
「古戦場に生まれる腐怪の蟲。何やら、そこに昏い思惑があるように思えてならないのだ。皆の衆、頼んだぞ」


三橋成
 皆様こんにちは、三橋成(みはし・せい)です。

 今回は戦場であちこちから生まれる蟲と戦う集団戦から始まります。文字通り地面から湧き出てくるので、それを踏まえた立ち回りをしていただけると良いかと思います。
 古戦場なだけあって戦いやすいフィールドになりますので、思う存分暴れてください。

 格好良い物語を皆様と紡いで参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『腐怪の蟲』

POW   :    腐敗の瘴気
【腐敗の瘴気 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    粘着糸
【尻尾から発射する粘着糸 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    腐敗の溶解液
【口から発射する腐敗の溶解液 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を腐らせ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジルバ・アイト
この腐怪の蟲って奴の正体は古戦場で死んだ武士達だったりするのかな
だとしたらこんな姿で甦りたくはなかっただろうなぁ…
せめて早く眠らせてやらないとな

戦闘:
【エレメンタル・ファンタジア】を発動し、かつ【2回攻撃】【全力魔法】を使用
戦場のあちこちの地面から湧き出てくるなら、空からなるべく広範囲に魔法を放てばいいんじゃないかな
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるって奴だな

まず大量の雷の雨を降らせる
雷は高速で落ちてくるので避けにくいだろうから、攻撃を受けて鈍った所にさらに炎の雨を降らせる…火葬も兼ねてな

また溶解液が川に入ったら水が汚染されそうなので、なるべく敵を川から離れた位置に誘導しながら戦う

仲間との共闘歓迎


フォルター・ユングフラウ
【WIZ】

ふむ、我が居城の地下室と似た空気を感じるな
怨嗟にまみれた、行き場の無い魂が彷徨っている…とでも言おうか
まぁ、我は暴れられれば何でも良い
有象無象の始末、精々愉しませてもらうとしよう

蟲は蟲らしく、蛇の餌食となるが良い
UC:ヒュドラにて、心ゆくまで蹂躙してやる
九つの顎にて噛み砕き、巨体にて潰し、絞め殺し…さあ、どこまで抗える?
我の攻撃には、誘惑や恐怖、呪詛、催眠、毒といった効果がある
それらも併せて、たっぷり可愛がってやろう
変身に伴い体力は削るが、吸血や生命力吸収である程度は賄いたいところだ
変身解除後は後方に下がり、黒の血玉より召喚する使い魔を交えた遠距離戦に移行する

※アドリブ歓迎


国木田・光星
ここがサムライエンパイアか。初めて来たが…確かに江戸時代だな。
…なんて、観光気分じゃいられねぇか。
古戦場より沸き立つ蟲か。餅は餅屋、蟲は蟲使いに任せてもらおうか。

到着早々に【七つ星】を使い【古き蒼き空の覇者】を喚び出す。
トンボってなぁ肉食でな。しかもこいつはデカさも並じゃねぇ。
てめぇらみてぇなUDCもどきだってこいつらから見りゃ餌なのさ。

メガネウラに指示を出し、羽ばたきと牙で攻撃を行わせる。
その際は他の猟兵との連携、イレイザーレーザーによる支援射撃も平行して行う。
可能であれば、移動は【大地を穿つ深緑の双斧】に騎乗して移動しつつ、だな。
地面から沸き出るっつーんなら少しでも役には立つだろうさ。


紅葉・華織
うげ。姿絵でも思ったけどナニコレ……。倒さなきゃ……。

本当なら近づいて斬るのがいいんだけど、ちょっとこれは自分の愛刀「月華」じゃ斬りたくない……。
だから、直感(【UC:天性の超直感(SPD)】)で蟲の攻撃を避け(ダッシュ5,ジャンプ1)つつ、妖手裏剣【炎蛇】を投げる。
原理はわからないけど、投げる(投擲1)と炎を纏って(属性攻撃1)飛んで、敵を追いかける(誘導弾3、追跡2)。そして、適当なところで手元に戻ってくる不思議な手裏剣。
ついでに、妖手裏剣【煌刃】は投げると光り輝いて眩しい(目潰し1)から、うまく動きを潰せる気がする。

「加熱消毒すればきっとへーきだよね、うん……加熱ってか燃やしたけど」


榛・琴莉
…芋虫ですね。
別段苦手ではありませんが、あそこまで大きいと…まぁ、触りたくはないです。
「仕事ですし、いざとなったら嫌だなんて言っていられないんですけど」
鉄砲玉撃ち込んで、どうにかなれば良いんですけどね。

頭、出来れば口を狙い【スナイパー】で【CODE:ドリフタ】
上手く凍らせてしまえば、溶解液を吐けなくなって少しは楽になるかもしれません。
腐った地面は動きにくそうですし、何より地の利を得られては厄介です。
発射された溶解液は氷の【属性攻撃】で凍らせ、地面に着弾させないように。
着弾してしまい腐った部分にはUCを撃ち、凍らせて上書きを。
地面を凍らせて蓋をしたら、蟲が湧くスピードも落ちませんかね?



 猟兵達がやってきた古戦場は、奇妙な程に静かだった。そして、そこに立っているだけで、足元から震えが上る。それはこの季節からくる寒さのせいだけではない。
「ふむ、我が居城の地下室と似た空気を感じるな」
 美しく艶めく漆黒の髪を揺らし、フォルター・ユングフラウはその場の空気を感じ取る。
「怨嗟にまみれた、行き場の無い魂が彷徨っている……とでも言おうか」
 一時の後、辺りにモゾモゾという物音が響く。
 音の主は、地面から湧き出る腐怪の蟲。それらは地面のあちこちから這い出、一様に川の方へと動き出す。その川の向こうには、人々の暮らす村がある。
「うげ。姿絵でも思ったけどナニコレ……」
 ごく一般的な反応を示し、一歩退いたのは紅葉・華織。けれどその後に、倒さなきゃ、という台詞が続いたところが彼女を彼女たらしめている。
「……芋虫ですね」
 華織の何これ、という言葉に榛・琴莉は律儀に答える。
「別段苦手ではありませんが、あそこまで大きいと……まぁ、触りたくはないです」
 琴莉は、渾身の同意を示す華織と頷きあい、アサルトライフルを構えた。
「古戦場より沸き立つ蟲か。餅は餅屋、蟲は蟲使いに任せてもらおうか」
 その行く手を阻むよう川の前に立ちふさがり、そう言い放ったのは国木田・光星。彼はその口に笛を咥える。それは蟲笛『七つ星』。
 彼が高らかに音を鳴らすと、笛から蒼き煙が立ち上った。
「さぁ、還ってこい…大空翔ける空の覇者」
 彼がそっと囁くと同時、空から蟲の羽ばたきが聞こえ、巨大な羽蟲……メガネウロプシス・ペルミアーナが現れる。
「トンボってなぁ肉食でな。しかもこいつはデカさも並じゃねぇ。こいつらから見りゃてめぇらは餌なのさ」
 光星が咥えた笛で指示を飛ばすと、彼の使役する羽蟲がその鋭い牙で腐怪の蟲を立て続けに襲っていく。
「この腐怪の蟲って奴の正体は、古戦場で死んだ武士達だったりするのかな」
 その様子を眺め、ジルバ・アイトは呟く。腐怪の蟲は口や体のあちこちから赤黒い溶液を吐き出し、うごめていていた。その姿は、どこか苦しげに藻掻いているようにも見える。
「だとしたらこんな姿で甦りたくはなかっただろうなぁ……」
「まぁ、我は暴れられれば何でも良い。有象無象の始末、精々愉しませてもらうとしよう」
 蟲に同情を向けるジルバに対し、フォルターは冷酷だ。そのすんなりとした華奢な手には、物々しい黒の爪鞭が握られている。
 しかし、彼女はその武器で直接蟲に手を下すことはなかった。
「蟲は蟲らしく、蛇の餌食となるが良い」
 彼女が言葉を放った瞬間、その黒きドレスを纏った体がずるりと伸び、瞬く間に巨大な九つの首を持つ大蛇へと変化した。
 彼女はその九つの顎にて辺りの蟲を噛み砕き、長体でつぶし、絞め殺す。その姿はまさに、暴れるという形容に違いない奮戦。
「おお、すごいな。俺も頑張らないとな」
 フォルターの様子に、ジルバは手にしたロッドを振るうと、元々どんよりと曇った空にさらに雷雲を呼び寄せる。
「せめて早く眠らせてやろう」
 彼がロッドを振り上げた瞬間、辺り一帯の空から雷の雨が降り注ぐ。それら自然現象である雷をどこに落とすか制御し狙いをつけることは難しい。しかし、この場合には制御する必要はない。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるって奴だな」
 ただこの辺りを全て焼き払ってしまえば良いだけだからだ。
 ジルバと共にこの蟲の大群に炎でもって対処するのは華織だ。彼女は根拠はない天性の勘でもって蟲の吐き出す粘着糸の攻撃を避けながら、手裏剣を投げる。
 その武器はただの手裏剣ではない。炎を纏い、投げれば敵を追いかける妖手裏剣『炎蛇』だ。
「本当なら近づいて斬るのがいいんだけど、ちょっとこれは自分の愛刀「月華」じゃ斬りたくないからなあ」
 そう、苦肉の策としてとった攻撃手段ではあったものの、炎による攻撃は蟲には効果絶大のようであった。
 炎の纏った手裏剣が当たるたび、腐怪の蟲はきゅうと奇妙な鳴き声を上げて体を縮こませ、燃え上がる。
「加熱消毒すればきっとへーきだよね、うん……加熱ってか燃やしたけど」
「仕事ですし、いざとなったら嫌だなんて言っていられないですからね」
 広範囲攻撃やその巨体を活かした活躍を繰り広げる仲間たちの間を縫い、琴莉は討ち漏らした蟲へと狙いを定める。
「装填、ドリフタ」
 彼女の握ったライフルから放たれた銃弾は、溶解液を吐き出す蟲の口を的確に射抜く。瞬間、銃弾の当たった個所から、その全身へと冷気が周り凍りついていった。
「腐った地面は動きにくいですからね。地の利を得られては厄介です」
 彼女がそう呟くと、すでに吐き出された溶解液にも凍れる銃弾を打ち込み地面ごと凍てつかせる。そうして地形を確保する琴莉の働きは、紛れもなく全ての猟兵の動きを活性化させていた。

 しばらくの後。
 人の姿へと戻ったフォルターが、どこか満足げにその口元を手の甲で拭う。
「終わったな……」
 辺りには千切れ、焼き尽くされた数多の蟲の死体。惨状には変わりないが、誰一人怪我を負うことなく、この場に沸いた蟲の殲滅は終わった。
 しかし。
「なにか来るよ」
 華織が声を上げる。それは、彼女特有の、そして的確な直感であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『刻命』の阿頼耶識』

POW   :    私は今、『禁忌の果て』に至る
対象の攻撃を軽減する【半人半獣の戦闘形態】に変身しつつ、【蒼炎を纏った矢】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    『刻命』よ、力の一端を開放しなさい
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【仮初の命を与えた絶対服従の傀儡】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
WIZ   :    では…切り札といきましょう
自身が戦闘で瀕死になると【自身と全く同じ姿をした2体の分身】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はセリオン・アーヴニルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 蟲の死体に満ちた古戦場に、一人の男が出る。
 蒼き髪を持ち、蒼き炎纏うその姿は人のものと変わりないが、纏う気配の禍々しさが、その者が尋常ならざる存在であると告げていた。
 その者はどこからともなく現れ、辺りの蟲の死体を……どこか愉しげに眺めた。
「地に……死が溢れていますね」
 男が口を開く。その声には、聞くもの全ての心を凍てつかせるような冷たさがある。
「さらに死を増やしてあげましょう」
 冷えた眼差しが、ようやく猟兵達を捕らえるのであった。
フォルター・ユングフラウ
【WIZ】

ほぅ、主菜の出番という訳か
数は多くとも、蟲では質が落ちる…貴様を喰らう事で、漸く満たされそうだ

相手は単独なのでな、今回は我も得物を用いて遊んでやるとしよう
奴の能力…特にSPDに由来するものは、斃した蟲共をまた傀儡として使役する可能性がある、という事か?
もしそうであれば、蟲の始末を優先せねば厄介な事になるな
命中に優れるUC:トイフェルスシュピースにて迅速に始末しよう
奴自身も瀕死となれば分身を2体呼ぶが、裏を返せば我を愉しませる玩具が3体になったという事
誘惑・恐怖・呪詛・催眠・毒等々で弄んでやる
傷を負えば、吸血や生命力吸収で賄うとするか

※アドリブ歓迎


榛・琴莉
お出ましですね。何者でしょう?
死を増やす…というのは、つまり。
宣戦布告なのでしょうか。
「残念ですが、増えるのは1つだけですよ」
もちろん、私達ではありませんが。

死して尚も動くのなら、動けなくしてしまえば良いだけの事。
動ける状態の傀儡を【スナイパー】で的確に狙い【CODE:スカジ】
移動手段の足や、攻撃に使用する部位を凍らせて弱体化を図ります。
密集している場所には【全力魔法】で氷の【属性攻撃】【範囲攻撃】でまとめて。

阿頼耶識は他の方に任せて傀儡の対応に回りますが、動ける傀儡がいないならば標的を阿頼耶識にシフト。
傀儡同様に足、それから武器を扱う手を狙います。


紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎

これが元凶。遠慮はしない。唯、寄って、斬る。それこそが、私にできる、唯一の戦いなんだから。

やる事は定まっている。ただ、寄る(ダッシュ5)、そして斬る(鎧無視攻撃7)。断つ。(【UC:唯絶】)それこそが、赤枝流剣術の基礎。【UC:唯寄斬(SPD)】なのだから。

「死が増える。そうだね、一つだけ、できるよね」
「――それがお前だ。迷わず逝くといいよ」

近づいた上で、危険が迫るようなら、まあ直感(【UC:天性の超直感】)でどうにかなるよね。多分。



「お出ましですね。何者でしょう?」
 そのただならぬ男の存在に、警戒を強めながら榛・琴莉は観察を続ける。
「ほぅ、主菜の出番か」
 フォルター・ユングフラウは目の前に立つ男を目にし、その端正な面立ちにどこか愉悦めいた笑みを浮かべた。
「数は多くとも、蟲では質が落ちる……貴様を喰らう事で、漸く満たされそうだ」
 彼女の言葉に反応し、男の錆色の瞳がフォルターを捕らえた。
「ほう……人の領域を超えられぬものが私を食らう、か。興味深いことを言うものですね」
「あなたこそ、死を増やす…というのは、つまり。宣戦布告なのでしょうか」
 隣に並んだ琴莉はそう言葉を返す。アサルトライフルを握る指には緊張からか力が籠もっているが、その落ち着いた表情を見れば、その緊張は決して悪いものではないことが分かる。
「死が増える。そうだね、一つだけ、できるよね」
 さらに言葉を継いだのは紅葉・華織。
 彼女は刀身青白く輝く刀を鞘から抜き放つと、その切っ先を男へと向ける。
「――それがお前だ。迷わず逝くといいよ」
 男はもう会話のための言葉を紡ぐことはなかった。ただ一笑に付し、掌を振ることで宙に漂う蒼き炎を操る。
「『刻命』よ、力の一端を開放しなさい」
 操られた炎は辺りに散っている蟲の死体を覆い、命を失い動きを止めていたはずのそれらを再び蠢かせた。死体に満ちたこの戦場は、男にとって武器の宝庫に他ならない。
 四方八方から再び襲い来る蟲の大群に、猟兵達は退き行動を狭められる。
「死して尚も動くのなら、動けなくしてしまえば良いだけの事」
 最も早く対応に動いたのは琴莉だった。彼女はアサルトライフルを構えると瞬く間に氷の魔力を籠めた弾丸を装填し、跳びかかって来た蟲を撃ち抜く。
 その早撃ちは、的確に次々と蟲を仕留めていく。しかし、蟲はただの死体。動きが鈍く、生前のような技を使用してこない代わりに、いくら撃ったところで足止めにしかならない。
「これはきりがないですね」
「やはり思ったとおりか。蟲の始末を優先せねば厄介な事になるな」
 男の能力を予見していたフォルターは、両の掌を上へと向けると魔力を集中させる。その指には鈍色の輝きを放つヘマタイトを戴く豪奢な指輪がはまっている。
「トイフェルスシュピースにて迅速に始末しよう」
 呟く呪と共に、彼女の手に魔術による錬成した杯が現れる。その杯を差し向けた瞬間、虚空より幾本もの鉄杭が現れ、次々と蟲を貫いてゆく。
「見よ、杯は紅で満たされる……血と臓腑で彩られた此処が、今宵の輪舞の舞台だ」」
 その杭に濡れた血は蟲から垂れる体液か、はたまたフォルターの魔力によるものか。
 琴莉とフォルターが蟲を一掃し作り出した、一筋の男へと通じる道。
「唯、寄って、斬る!」
 そこを尋常ならざる速度で駆け、男へと迫ったのは華織。
 男はさらに蟲を傀儡とし自身の盾としようとするが、琴莉の撃った弾が貫き動きを止める。その隙に、華織の実直な一太刀が男を袈裟斬りにした。
「これこそが、私にできる、唯一の戦いなんだから」
 斬られた男の体から血が溢れることはなかった。ただ、その傷口から噴出したのは青白い炎。
 仲間が道を築き、与えた一手は確実に男へ傷を負わせた。しかし、その体が蹌踉めくことはなかった。
「私の領域にまで迫るには、まだ足りません」
 その言葉と様子に、しかしフォルターは口角を上げる。
「長く我を愉しませてくれる、という訳だ」
 戦いは未だ、始まったばかり。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ジルバ・アイト
さらに死を増やす、か。なら俺も増やしてやるよ、『死』霊をな!

戦闘:
【リザレクト・オブリビオン】使用
魔法陣を浮かび上がらせ、死霊騎士と死霊蛇竜を召喚
2体により敵を挟み撃ちにし、蛇竜が敵に巻き付いて動きを封じ、騎士にランスで攻撃してもらう

敵が2体の分身を召喚したら蛇竜と騎士にはそれぞれ分身の相手をしてもらう
また【フェイント】を混ぜつつ【武器落とし】狙いで攻撃

俺自身は攻撃を受けると召喚が解除されてしまうので、【見切り】により回避に専念する
もし攻撃を受けてしまったら【生命力吸収】で回復し、体勢を立て直す

「あんたも死者を操る力があるみたいだが、『死』がいつもあんたの味方だと思うなよ?」

仲間との共闘歓迎


榛・琴莉
※真の姿
翼が巨大化、腕のように扱う事も可能な構造に
飛行能力は保持

数が多い。死なない。息切れもしない。
…面倒くさ過ぎるでしょう。
端から叩いていては、消耗するばかりですね。

地上だと蟲が邪魔なので【空中戦】。蟲の攻撃が届かない高さを飛びます。
飛んで来る矢は【見切り】回避、避け切れないなら【オーラ防御】で対応。
阿頼耶識との距離を一気に詰め、【CODE:グランディニーリ】で【零距離射撃】
「此の距離では、弓は使い辛いでしょう」
着弾後、そのまま【2回攻撃】で同様の攻撃。
先程華織さんが斬った傷に追撃を。
逃がさないよう翼で掴んで捕らえ、攻撃されても【オーラ防御】で耐えて離さないよう。
【捨て身の一撃】上等です。


国木田・光星
よぉ、色男。こんな事して楽しいか?
俺は侍じゃねぇけどさ。それでも許せねぇと思うわけさ。
それに…虫の扱いがなっちゃいねぇ。教えてやるよ、本物をな。

メガネウラを喚び、イレイザーレーザーとで中距離から攻撃だ。
…実力がまるで足りてねぇのはよくわかるよ。
全く嫌になるくらい凡人だよ俺は。そんで相手は鬼強ぇときたもんだ。

だけどよ。だからこそ出来る攻撃っつーのがあるんだぜ。
俺の攻撃の悉く、多少は効くだろうが致命傷にはならねぇだろ。
思ったろ?弱い奴だ、ってな?

その感情がほしかったんだぜ。本当は使いたくねぇが…仕方ねぇ。
『七つ星』を吹き、喚ぶ。
誰もが目を背ける【悪意無き黒の天幕】だ。腹いっぱい食らってけ。



 戦場は、猟兵達は、『死』に囲まれていた。
「数が多い。死なない。息切れもしない……面倒くさ過ぎるでしょう」
 次々と迫りくる蟲を撃ち落としながら榛・琴莉は愚痴るようぽつりと呟く。
「端から叩いていては、消耗するばかりですね」
 その言葉に同意を示したのはジルバ・アイト。彼は手にしていたロッドを素早くオーブへと持ち替える。
「全くだ。蟲を抑えながらも、根本を叩かないとな」
 闇色の輝きを放つオーブは、ある特定の術を使用することに長けているからだ。
「さらに死を増やす、か。なら俺も増やしてやるよ、『死』霊をな!」
 彼はそう言い切ると掌へと載せたオーブへ魔力を注ぐ。彼の紅い瞳が煌めくと同時、オーブの奥で星が怪しげな紅い炎が灯った。その炎は彼の体を伝って数多の死に塗れた地面に二つの魔法陣を描き出す。
「行け」
 魔法陣からせり上がるよう生まれたのはランス携えた死霊騎士と、長大な体を持つ死霊蛇竜。
 ジルバは彼らに短く命令を下すと、自身はそのままその場に留まり死霊二体に魔力を注ぎ続けることに注力した。
 召喚中は戦闘が出来ない使役主を守るよう、死霊蛇竜はジルバの周囲にいる蟲を処理し、死霊騎士が男へと着実に一歩ずつ迫る。
 ジルバの術に呼応するよう、琴莉の身にも変化が起きた。彼女の背にある天使の翼が光り輝き、その大きさが巨大化する。まるで地獄のような厄に包まれた戦場において、神々しい、と言って差し支えない出で立ちであった。
「よぉ、色男。こんな事して楽しいか?」
 己が身のままで戦場に立ち、ただまっすぐに男睨みつけるは国木田・光星。
「俺は侍じゃねぇけどさ。それでも許せねぇと思うわけさ」
 男は応えない。ただ、仮初めの命を与えた蟲を操るだけだ。
 蟲として利用され、そしてさらにその死体さえも利用される過去の武士達に、光星は想いを馳せずにはいられない。
「それに……虫の扱いがなっちゃいねぇ。教えてやるよ、本物をな」
 眉を寄せながら、光星は口に咥えた蟲笛を吹く。煙に呼び寄せたメガネウロプシス・ペルミアーナは男へ向かって一直線に飛んでいった、が。
「この程度の召喚で私に対抗出来るとでも?」
 男は一言吐き捨てながら、手にした弓に蒼炎を纏った矢を番え、彼の使役した蟲もろとも光星の身を射貫く。その弓矢の威力は、圧倒的であった。空の覇者である蟲が地へ落ち、腹部を射抜かれた光星の口から血が溢れた。
「光星!」
 その光景を目撃したジルバが叫ぶ。
「……実力がまるで足りてねぇのはよくわかるよ。全く嫌になるくらい凡人だよ俺は。そんで相手は鬼強ぇときたもんだ」
 光星が口を開けば、血が絡まって咳が漏れる。彼は腹部を抑えながら地に膝をつく。
「だけどよ。だからこそ出来る攻撃っつーのがあるんだぜ」
 血の垂れた口元を歪め、その顔に浮かんだのは、笑顔。
「今思ったろ? 弱い奴だ、ってな?」
 彼は手を上げ、男を指差す。
「その感情がほしかったんだぜ。誰もが目を背ける悪意無き黒の天幕だ。腹いっぱい食らってけ」
 光星に喚ばれ出で、男へと向かっていったのは黒き数多の蟲。その蟲の大群は男の弓矢に纏い付き、行動を阻害する。
 その隙をつくよう琴莉は地を蹴ると飛翔し、地上の蟲の攻撃が届かない高度を保ち男へと一気に迫る。
「装填、グランディニーリ」
 凍てつく声の詠唱の後、手にしたアサルトライフルを男へ押し当てると仲間がつけた傷跡に追撃をかけるよう零距離で氷の銃弾を撃ち込んだ。
 瞬間、男の悲鳴が上がり……その声はそのまま人ならざる咆哮へと変わる。
「これは……」
 至近距離でその变化を目の当たりにした琴莉は驚きの声を漏らす。男の身を蒼色の炎が包み、その身が何の動物とも言い難き半獣の姿へと变化した。その肉体の変化は、琴莉が与えたたった今の超威力の攻撃を無効化したようだ。
 しかし。
「捨て身、上等です……ジルバさん!」
 琴莉は半獣の男を巨大化させた翼で逃さないよう掴んで捕らえる。
「任せろ」
 その声に応え、ジルバに使役された死霊騎士が迫る。騎士はボロボロの闇色のマントを翻し、間合いへ踏み込むとその身にランスを突き立てた。
「あんたも死者を操る力があるみたいだが、『死』がいつもあんたの味方だと思うなよ?」
 ランスは的確に男の心臓付近を貫いた。常人ならば確実に致命傷となるはずの一撃だ。そう、常人ならば、だ。
「では……切り札といきましょう」
 漏れた男の声は弱々しく、しかし、そのすぐ傍の地から男と全く同じ姿をした分身が二体生まれ出るのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

空澄・万朶
すみません、遅れました……!
……それにしても、何だか凄い事になっているようだね
遅れたお詫び分ぐらいには役に立てると良いのだけれど

戦闘:
半人半獣の姿で攻撃を軽減される前に【先制攻撃】したいところだね

ドラゴンランスの虚空にはぎりぎりまでドラゴンの姿でいてもらい、敵の至近距離まで近づいたら漆黒の槍の姿に変身させ、敵を【串刺し】にして動きを封じてから【ドラゴニック・エンド】を放つ
獣奏器の零れ桜は日本刀の見た目をしている分、こちらを武器として警戒してくるだろうしね(【フェイント】使用)

移動には翼を使い(【空中戦】)、敵の攻撃には【見切り】を使用

「どうです?少しは効きましたか?」

仲間との連携・アドリブ歓迎


榛・琴莉
※真の姿は継続

まったく、しぶとい…その上増えるとは。

本体は弱って来ているようですし、このまま押し切りたいですね。
距離を離されたくないので、翼で捕まえたまま逃がさないよう。
2人も増えていますし、大分しんどいでしょうけど…
【オーラ防御】【激痛耐性】で耐えつつ、【零距離射撃】で【捨て身の一撃】を叩き込み続けます。

そのうち限界が来るでしょうねぇ、私の方に。
それが狙いなんですけど。
「選手、交代です」
意識を飛ばさないよう気を張りつつ、【戦場の亡霊】を召喚。
銃撃で戦ってもらいましょう。
私は亡霊と入れ替わるように、翼で【なぎ払い】、相手と距離を取ります。
「すみません、あとは任せます」



「私は今、『禁忌の果て』に至る」
 男の低い声が戦場に響いた。それは一つではなく、男が増やした分身の分だけ、三つの声が重なって響くのだ。
「まったく、しぶとい……その上増えるとは」
 男の本体を逃さぬようにと巨大化させた翼で取り付いたままの榛・琴莉はそう呟く。
 そこに漆黒の翼を羽ばたかせ舞い降りたのは宝石のような深い青の瞳を持つドラゴニアン、空澄・万朶であった。
「すみません、遅れました……!」
 彼は戦場の惨状を一瞥し、猟兵達の前に立ち塞がる男とその分身を見やる。琴莉が組み付いていなければ、その本体がどれであるかは判断が難しい。
「……何だか凄い事になっているようだね」
 万朶がそう状況に感想を述べた瞬間であった。
 男と至近距離を保ち、絶えずライフルで攻撃を行っていた琴莉の口から痛みによる叫びが放たれた。
 攻撃主はもちろん、呼び出された男の分身二体である。
 彼らは蒼炎を纏った矢を放ち、琴莉を集中的に狙っていた。彼らの放つ一矢は一つ一つが絶大な威力を持ち、それを同時に受けた彼女が平静を保っていられる訳がなかった。
 男に組み付いていた琴莉の体から力が抜ける。
 が、体から大量の血を流し蒼白になる彼女の面差しに浮かんだのは笑み。
「選手、交代です」
 琴莉が最後の力を振り絞り、白き翼で男を薙ぎ払うよう羽ばたき飛ぶ。
 彼女と入れ替わりに召喚された女神のごとき戦場の亡霊が男に組み付き、彼女の代理を務めるようライフルでの射撃を続ける。
 その術は、男の行使した分身を呼び出す術に似ている。しかし、決定的に違うことがある。それは、猟兵達は一人で戦っている訳ではない、ということ。
 力尽きた琴莉は後方で仲間の猟兵の一人に受け止められ呟く。
「すみません、あとは任せます」
 その言葉は戦場の亡霊に向けられたものでもあり、そして、仲間に向けられたものでもあった。
「承知しました」
 万朶は言うなり地を蹴り、漆黒の翼はためかせ琴莉の亡霊が組み付いているからこそ本体だと分かる男へ肉薄する。
 男は万朶の腰に下げられた日本刀へと視線を向けていた、だが、それは彼の本当の得物ではない。
「虚空!」
 万朶の伸ばした手が、傍を飛んでいた小さなドラゴンへと伸び、そして次の瞬間には漆黒のランスを握っていた。彼はそのまま隙をつき男の体を深々と貫く。
「どうです?少しは効きましたか? まだ、終わりじゃないんですよ」
「馬鹿な……!」
 男の分身が反撃し万朶を射抜く。だが、彼の策は放たれた後。
 そこに現れたのは万朶の召喚した巨大な漆黒のドラゴン。それは全てを焼き尽くす炎を吹き出し、分身もろとも男を飲み込むのであった。

 最後にそこに立っていたのは、猟兵達。
 男の術が絶え、ただの肉塊に戻った蟲の骸が転がる戦場には、静寂が戻っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『大食い大会!』

POW   :    大食いは気合。どんなに満腹でも、決して手をとめず最後まで諦めない!

SPD   :    大食いは速さ。満腹感で手が止まる前に、次から次へと口に入れる!

WIZ   :    大食いは戦略。完璧なペース配分で、無理なく華麗に食べ進める!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達の働きは、村人たちの知る所となっていた。
 彼らは命の恩人である猟兵達に、村の名産品である白米を味わい尽くしてもらおうと、おにぎりの大食い大会を企画してくれた。
 大食い大会には村の大食らい達も参加するとのこと。この機会に大食い大会に臨むことができる。
 ただ、無理して大量に食べることもない。
 おにぎりは様々な種類が用意されている。ほかほか絶品のおにぎりをのんびりと楽しむのも良い。
 塩、おかか、梅、鮭、昆布、しらす、高菜などなど……。
 さて、どれから食べようか。
ジルバ・アイト
俺は大食いってのは得意じゃないから、ごく普通におにぎりを食べられるだけ食べる事にするぞ

米の一粒一粒には沢山の神が宿っているって言うしな、俺達ヤドリガミと似たようなものだよな
ゆっくり味わいながら食べるぞ

大食い大会で入賞した人達には拍手を贈る

もし篠がいたら声を掛けたいな
いつもグリモアベースで事務的な話しかしないし、たまにはゆっくり話がしてみたいぞ

篠は何のおにぎりが好きなのかな
猫だからやっぱりおかかとか鮭とかしらすとか、か……?
食べ物の好き嫌いに種族はあまり関係ないかもしれないが

ちなみに俺はおかかや梅が好きだぞ

ところでこのおにぎりはいくらか土産として持って帰れるのかな?

他の仲間との絡み・アドリブ歓迎


国木田・光星
◼️WIZ

やれやれ、大して役には立たなかったが一件落着だな。
おにぎりの礼だなんて、昔見た侍映画みたいだなぁ…ってちょっと待てよ!
いやいやいや!大食いとかそのバトル要素いるか!?

参加は自由って聞いたけど、折角だから参加しねぇとなぁ。小市民的な考え方だな、俺…。

とりあえず、昆布やおかかを食べてみるかな。
異世界とはいえUDCアースみたいなもんだったら、いわゆる無添加ってやつだろ。そんなのうまいに決まってるよな。

ま、みっともねぇことにならない程度に楽しむとするか。

【アドリブ・共闘歓迎です】



 村は祭りのような賑わいを見せていた。
 村の中心部にある広場に即席で沢山の椅子と机が出され、猟兵達はそこに通されていた。幾人かの村人もその席についているが、多くの者は立って広場を囲んでいる。
 猟兵達の前には、沢山のおにぎりがずらりと並べられた。子どもたちは目を輝かせ、村を救った英雄である猟兵達を見つめている。
 広場に出された椅村長である男がその皺の刻まれた面に笑みを浮かべて高らかに宣言する。
「あやかし共から村を救ってくだすった皆様方のために、おにぎり大食い大会を開催する!」
「おにぎりの礼だなんて、昔見た侍映画みたいだなぁ……ってちょっと待てよ!」
 嬉しげにおにぎりを見ていた国木田・光星が咄嗟に突っ込む。
「いやいやいや! 大食いとかそのバトル要素いるか!?」
「存分に我が村名産の米を楽しんでもらうためですので……優勝者には米俵を三つ贈呈しますよ」
 ふぉっふぉ、と、朗らかに笑う村長の様子に、傍に居たジルバ・アイトはつられるように微笑む。
「俺は大食いってのは得意じゃないから、ごく普通におにぎりを食べられるだけ食べる事にするぞ」
「俺は……折角だから参加するか。小市民的な考え方だな、俺……」
 光星は自分の性格をそう振り返りながらも、大食い大会開始の合図と共におにぎりを食べ始めた。まず手にしたのは昆布。
 つやつや輝く白米と、塩味のきいた昆布は豊かな薫りがあり、体に染み渡るほどの美味さである。
「これっていわゆる無添加ってやつだろ。そんなのうまいに決まってるよな」
 ペース配分を考え、できるだけおおくのおにぎりを食べるよう食べ進める光星だが、思わずそう唸らずにはいられない。
「米の一粒一粒には沢山の神が宿っているって言うしな、俺達ヤドリガミと似たようなものだよな」
 ジルバもおにぎりの一つを手にしてそう呟く。神が宿っている。そう形容しても何の違和感もない程、手にしたおにぎりの米一つ一つはふっくらと際立って存在感を持っていた。
 そういえば、と、ジルバは隣の席につきもぐもぐとおにぎりを頬張っていた久遠寺・篠へ声をかける。
「篠は何のおにぎりが好きなのかな。猫だからやっぱりおかかとか鮭とかしらすとか、か……?」
 篠は尻尾をゆらりと揺らし、口に入っていた米をごくりと嚥下してから口を開く。
「それがしが一番好きな具はやはり梅干しだな、この白き米に真っ赤な梅の相性は見た目も味も抜群だ。他の世界の者では梅干しが苦手な者もいると聞き及んでいるが」
「あ。俺も梅は好きだぞ。あとおかかも好きだ」
 そう同意を示すジルバに、篠はもとより目つきの悪い緑の瞳をいっそう細めて笑む。
「おかかも良いな、変わり種の具もあるが、やはりおにぎりは定番に限る。ジルバとは気が合いそうだ」
「ところでこのおにぎりは、いくらか土産として持って帰れるのかな?」
 ジルバがそう尋ねたその時だった。会場がわっと沸いた。
 光星がその見事な食のペース配分で第一回おにぎり大食い大会を制したところであった。村の大食らい共は先に口におにぎりを詰めすぎたせいで記録が伸びなかったようだ。
 彼の元には約束通り米俵三つが届けられる。
「ジルバ、お前も米俵一つ持って帰っていいぜ」
 ふー、と満足げな息を漏らし、光星が告げる。
 ちなみに米俵一つで六十キロ、四百合もの米の量になる。それだけあれば当分の米には困らなさそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

榛・琴莉
【WIZ】で判定。

久しぶりに痛い目を見ました…無理に前衛に出るものではありませんね。
後衛からでは有効打が無かったのも事実ですが。
対策練らないといけませんねー。

傷は痛みますが、手当てはしっかりしてもらいましたので。
あとは腹ごしらえです。
しっかり食べた方が回復も早いですし。
「それなりに食べる自覚はありますが、マナーは大事ですね」
とはいえ、おにぎりにテーブルマナーは聞いたことがありませんし、最低限気をつけておけば大丈夫かと。
いただきますとご馳走様もしっかりと。

おかかや高菜…具が入っているおにぎりの美味しさはもちろんですが。
「塩だけで美味しいお米…最高ですね」
農家さんには頭が上がりません。



「久しぶりに痛い目を見ました……無理に前衛に出るものではありませんね」
 仲間に混じり、賑わいの中にあって敵に貫かれた肩の辺りを摩りながら榛・琴莉は呟く。ふと気を抜くと、先程繰り広げた戦いの振り返りをしてしまう。しかし、彼女が仲間に真の敵を教え、そしてその動きを止めていたことは確かであり、その働きは素晴らしいものであった。
 未だ傷は痛むものの、手当をしてもらったおかげで彼女の整った面立ちには血の気が戻っている。それでも場に居並ぶ者たちよりも白い肌は生来のものだ。
「あとは腹ごしらえです。しっかり食べた方が回復も早いですし」
 琴莉は言うなり、眼の前に並べられた大量のおにぎりに手を伸ばす。
「それなりに食べる自覚はありますが、マナーは大事ですね」
 とはいえ、大食い大会が繰り広げられているこの場において食事のマナーなどというものがあるのかは怪しい。そもそもおにぎりに食べるときの作法などあるのだろうか。
「いただきます」
 これは必須であろう、と、琴莉はしっかりと言葉を唇にのせると、あぐりと口を開けておにぎりを頬張る。
 ふっくら炊かれた白米の奥に、しゃきりと歯触りの心地よい高菜。噛めば噛むほど旨味を感じる米に僅か酸味のある高菜が爽やかさをプラスしている。
 この高菜の味もさることながら、と、彼女は思う。
「塩だけで美味しいお米…最高ですね」
 思わず漏れるのはこの米を心を籠めて育ててくれたであろう農家、村人への賛辞。
 幸せに包まれるオラトリオの少女の様子に、村人の老婆がにこりと優しさに溢れた笑顔を送ってくる。
 琴莉はそれに気づくと、目を細めて僅かな、しかし愛らしい笑みを返すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空澄・万朶
オレはこれから猟兵とは別の仕事があるんで、あまり長居は出来ないんだよね
でもおにぎりを食べながら村の様子を眺めたり、古戦場にちょっと立ち寄ってから帰ろうかな

おにぎりをいくつか貰い、オレはしらすのおにぎり、虚空は鮭のおにぎりを食べながら村の人々の表情を見て回る
猟兵の仕事も配達の仕事も、誰かが喜んでくれてるのを見るとやっぱり嬉しくなるよね

大食い大会も盛り上がっているみたいだね
優勝者には何か景品が出るみたいだけど、よく聞こえなかったな
おにぎりの詰め合わせとか、米一升とかかな?(※まさか米俵三つだとは思ってない)

古戦場に寄ったら残りのおにぎりをお供えし、手を合わせる
「どうか安らかにお休みください」



 人々が賑わう様子を、空澄・万朶は村人からもらったおにぎりを手に見て回っていた。
 彼が他の仕事がるのであまり長居が出来ない旨を伝えると、村人は万朶のために三つのおにぎりを竹の皮で包んで渡してくれた。他の世界ではなかなか馴染みのない竹の皮だが、殺菌効果のあるそれは食物を弁当として包むのに最適で、サムライエンパイア世界に住む人々の生活の知恵を感じることが出来る。
 万朶が手にしたおにぎりの中に入っているのはしらす。どこか甘みを感じる米に、塩味と豊かな魚の風味を感じるしらすが絶品である。万朶の肩に乗っている小さな黒ドラゴンの虚空はその手を伸ばして勝手におにぎりを取ると、美味しそうに齧っていた。
 中身をみると橙色の具が覗いており、どうやら鮭のおにぎりを食べているようだ。
「猟兵の仕事も配達の仕事も、誰かが喜んでくれてるのを見るとやっぱり嬉しくなるよね」
 喜びに湧く村と、その満足げな虚空の様子に目を細め、万朶は相棒のふわふわの頭を一撫でしながら村を出て古戦場へと向かった。
 村を出る前、大食い大会の賞品についての説明が耳を掠めたが、彼は大して気に留めない。
 友人がその景品の一部である米俵を持って帰ることになることも知らず。

 古戦場は、戦いの跡が生々しくいまだ血に濡れている。辺りにある蟲の死骸は、しかしいずれ自然に浄化されていくであろう。
 万朶は竹の皮の中から残ったおにぎりを、そっと地に置くと手を合わせ目を閉じた。
「どうか安らかにお休みください」
 その祈りが零れた瞬間、古戦場に爽やかな風が吹き抜け、万朶の漆黒の髪を揺らしていく。
 かぶった帽子が飛ばされぬようにと頭を抑えた万朶の視線は、自然と空を仰いだ。
 そこには、どこまでも見渡せる蒼空が広がっているのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月13日


挿絵イラスト