2
森林の一頭

#アックス&ウィザーズ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ


0





 グリモア猟兵は申し訳なさそうに頭を掻きながら、話をする。
「今回、皆さんが向かってもらう地点周辺にオブリビオンが潜んでいる、そこまではわかっているのですが、実は詳しい場所の特定には至っていないのです」
 そこで、とグリモア猟兵は猟兵たちを見回し、
「皆さんには、この地での依頼を受けて解決してもらいながらオブリビオンの情報を得てほしいのです、では皆さんをアックス&ウィザーズの世界にお送りします、後はお願いしますね」


 一行が着いたのは周辺に草原が広がる集落だった。すると、そこに、
「いや、参ったなぁ」
 と、羊の群れを前に悩んでいる男がいた。見れば松葉づえをついている。
「どうしたんですか」
 声をかけると、サンチョスと名乗る小太りで口ひげを生やした男は猟兵たちに話してくれた。
「この羊25頭を草原の向こうの隣の集落に送らなきゃならないんだが、俺は足を怪我しちまってな……ああ、俺みたいに慣れてる奴なら丸一日かければ着くだろうけど、そうでなきゃ、草原で一泊はしなきゃならないだろうな。だがそうするとな……闇にまみれて獣どもがヒツジを狙ってくるだろう、オオカミならまだいい、下手すれば魔獣なんかも出てくる、この村の皆には気軽には頼めないんだ」
 一体どうしたものやら、そういってうなだれるサンチョスに猟兵たちはその仕事を代わりにやってやろうと申し出た。
「そいつはありがたい! 隣の集落に着けば、俺の弟のポンチョスに引き渡してくれればいい、顔がそっくりだからすぐわかるはずだ」
「ところで、その魔獣って奴はとてつもなく強いやつか?」
「いいや。せいぜいオオカミよりは、たちが悪いってぐらいだな。強い魔獣の噂は俺は知らないが弟のポンチョスはそういう話を聞くのが好きだから、何か知ってるかもしれないな。頼まれてくれるかい? それじゃあ、お願いするよ」


八雲秋
 村人のお願いを聞いてあげつつ、オブリビオンの居場所を突き止めて、退治する。そのような冒険です。よろしかったら、ご参加ください。
23




第1章 冒険 『家畜の運搬』

POW   :    襲いかかってくる野獣たちを追っ払います

SPD   :    後ろから家畜たちを追いたてたり、前に出て先導したりします

WIZ   :    動物と触れ合って移動に協力してもらう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

木目・一葉
では仕事に取り掛かる
――動物は正直どう扱えばいいのか、わからない
な、情けないことだとは思うのだが
でもカワイイ……
いや!腑抜けてる場合ではない!

【Pow】遅いかかってくる野獣たちを追っ払います

隣の集落までのルート、また野獣に襲われやすいポイントを地図で確認する
ルートを確認したら、羊の群れより数m先を先行して進み続け、羊を襲う野獣がいないか警戒する
もし見かけたら笛を吹くなどして、野獣に牽制すると共に仲間に知らせる
野獣の群れがやってきたら、僕はその群れにグラウンドクラッシャーをしかけて地形破壊を行う
これで野獣も足場が崩れて身動きがとれにくくなるだろう
またこのとき、決して羊を巻き込まないよう注意する


フェリス・シー
羊と遊んで仲良くなってからフェアリーランドに入れて移動なの
撫でてみたり、踊ってみたりしてみるのなの

もこもこさんにほっぺにスリスリ〜

でも、むしろ彼女が遊んで貰ってるかも
ひとしきり遊んだ後フェアリーランドに入って貰って移動なの


藤井・花火
ひつじ~ひつじ~可愛いなぁ~♪
ぬいぐるみも持ってるよー、モフモフで可愛いよね~。
本物にあえるなんてすっごくうれしい、しっかりとお世話しながら移動するよ!
って、でかっ!? なにこれ、私より大きいじゃん!?
もしかしたら、乗れ……いやいや、私はお仕事で来てるんだからそんなことはしないけども。
羊達と他の人達にちゃんとあいさつしないとね。みんなよろしくねー。
群れからはぐれそうな子羊とかいたら抱っこして群れに戻してあげよう。
毛皮に顔をつっこんじゃっても事故だよね? うんうん、お仕事にちょっとした事故はつきものだもの!
わ~、モフモフだ~。私は今日の為に生まれてきたんだね~。うふふ。


樫倉・巽
用心棒か、悪くない
出るのは果たして狼か
骨のあるヤツだといいのだが

基本方針は羊を守ること重視

野営地に着いたらまずは身を休め夜に備える
何かあれば見張りを担当している猟兵に起こしてもらう
対応後は眠り自分の見張り番に備える

夜半過ぎに起き出し、見張りに立つ
月明かりと音を頼りに近づいてくるものがいないかを探る

羊を襲う者が現れたら仲間を起こし、刀を抜いて対処する
相手の前に立ち、視線で威嚇しながら囲まれないように、他の見方から孤立しないように注意しつつ立ち回り一体ずつ倒していく

攻撃するときは剣刃一閃を使い少ない手数で相手を行動不能にできるように足などを狙う
一撃で倒せるようなら積極的に相手の急所を狙う


アーネスト・シートン
今回は、羊たちをあちらの村に動かすということですか。
コレは、早ければ早いほどいいですね。
野生動物が襲い掛かってくることもあるでしょうが、ここは慎重に行きましょう。

今回に関してはWIZで行こうかと。
獣奏器を駆使して羊たちを楽しませたり遊んだりしながら、移動していく寸法で。

あと、影の追跡者を牧羊犬の形にして羊を誘導してみたりしてみる。
「まぁ、昼間でも、油断しないようにしないとですね。」


アイン・ローレンス
【WIZ】楽器演奏

まあふわふわもふもふ!夢のような光景です!
私も動物とお友達になるのは少しだけ得意なんです
サンチョスさんのように…とまではいかなくともお役には立てるかと
この子達を無事に送り届けましょうね

「友の証」でぽんず(たぬき)とみりん(きつね)にも手伝ってもらいます
羊たちを挟み込むように位置取り誘導してあげて下さい
私は羊たちが着いてきたくなるような陽気な音楽を奏でながら先導します
何だか楽しくなってきますね

夜は獣に驚いてバラバラになってしまっては大変ですね
1箇所にまとまってもらい、子守唄を奏でて深く眠ってて貰いましょう
獣の退治はぽんずとみりんに任せます頼みますよ!

※アドリブ、組み合わせ大歓迎


カーニンヒェン・ボーゲン
このジジイめは羊達と共に参りましょう(WIZ)
サンチョスどのに頼み、特徴とお名前を教えて頂きたい。
『高速詠唱』の要領で素早く頭に叩き込みましょう。
一泊とはいえ、仲良くなりたいのですよ。
信頼とは名前を呼ぶ事、としておりましてな。

移動は歩調を整えつつ先導を。
とはいえ一朝一夕には成りますまい。率いる際には幾らかの好物を持参。
はぐれる者がおらぬよう目を配っておきますが、万が一の際にはその場を任せて向かえに行きます。
はぐれただけならば叱咤して群れに向かわせます。必要ならば獣姿を取り、追い立てましょう。
最終手段ではありますが。
怪我なら共に歩きましょう

夜営地には『地形を利用』した『目立たない』所を選択します



「このジジイめが羊達と共に参りましょう」
 カーニンヒェン・ボーゲンが自身の胸に手を当て、サンチョスにお辞儀する。
「こいつは、どうも、ご丁寧に」
「つきましてはこの羊たちの特徴とお名前を教えて頂きたいのですが」
「え、こいつらのですか、25頭もいるんだが」
 サンチョスが驚くのを、何でもないというようにカーニンヒェンは答える。
「それぐらいでしたら大丈夫です。一泊のお付き合いとはいえ、仲良くなりたいのですよ。信頼とは名前を呼ぶ事、としておりましてな」
「まあふわふわもふもふ! 夢のような光景です!」
 アイン・ローレンスは手を合わせると嬉しそうに笑む。
「私も動物とお友達になるのは少しだけ得意なんです。サンチョスさんのように……とまではいかなくともお役には立てるかと」
「ああ、頼むよ」
 アインはサンチョスに頷くと、猟兵の皆にも言う。
「この子達を無事に送り届けましょうね」
 アーネスト・シートンは群れの様子を見ながら、
「今回は、羊たちをあちらの村に動かすということですか。コレは、早ければ早いほどいいかな」
 フェリス・シーは首を横に振り、アーネストに言う。
「ううん、羊と遊んで仲良くなってから」
「確かに少しはコミュニケーションも必要でしょうね」
「ひつじ~ひつじ~可愛いなぁ~ ぬいぐるみも持ってるよー、モフモフで可愛いよね~」
 藤井・花火が楽しげに言うと、フェリスも頷いて、
「うんうん、撫でてみたり、踊ってみたりしてみるのなの」
「本物にあえるなんてすっごくうれしい、しっかりとお世話しながら移動するよ!
 そして羊たちの前で、花火が喜びの声を上げた。
「って、でかっ!? なにこれ、私より大きいじゃん!?」
 いや、驚きの声だった。
「もしかしたら、乗れ……」
 羊の背に乗っての移動はとても楽しそうで、花火ならできそうではあるけれど、自分はお仕事で来てるんだからと自制する。代わりに、
「みんなよろしくねー」
 羊たちに挨拶する、それからくるりと振り返り、
「それに、みんなもよろしくね」
 猟兵の仲間たちにも挨拶した。
 フェリスは羊に抱きつくと、 
「もこもこさんにほっぺにスリスリ〜」
「メ~」
 彼らの中で、フェリスがひらひらと舞い踊ると、羊たちも楽しげに鳴き声を返す。
 すっかり、打ち解けた所でフェリスが声をかける。
「さぁ、フェアリーランドに入ってなの」
 よくわからないままに、2頭ほどは彼女に従って壺に入っていったが、その様子に驚いた他の羊たちが騒ぎ出す。  
「んー仲良くはなったけど、抵抗なくというのは難しかったかもなの」
 残念そうなフェリスに樫倉・巽が言う。
「大丈夫、俺たち猟兵で行けば、無事に送ってってやれるだろうよ。俺にまかせろ。用心棒も悪くない」 
「では仕事に取り掛かるか」
 そう言って木目・一葉は羊たちの正面に立ったが、
(「だが、動物はどう扱えばいいのだ……わからないな、情けない」)
 困ったように、群れを見ると、羊たちが見つめ返す。
「でもカワイイ……いや! 腑抜けてる場合ではない!」
 思わず頬を緩めるが、慌てて首を横に振り、自分に言い聞かせるように言葉を付け足した。
「僕が前を行こう。地図も確認しているからね」
 一葉が羊の群れの数m先を歩いていく。地図に従い、危険な地帯に入れば羊を襲う野獣がいないか特に警戒しつつ移動する。
「あれは狼? 違う、コヨーテ?」
 一葉は牽制の笛を吹く。コヨーテは警戒して遠ざかっていった。
「わたくしも何か演奏しましょう」
 そういってアーネストは獣奏器を操る。その音楽に羊たちの足取りも心なしか軽やかになる。
「でしたら、私も」
 アインもアーネストに合わせるようにして、陽気な音楽を奏でる。
「ああ、そっちに行ったら、駄目だよ、えーと」
 花火が一頭の子羊に声をかける。
「その子はトムでございますな、好奇心旺盛で群れからはぐれがちだそうで」
 カーニンヒェンが説明する。
「ありがとう。ほらトム、こっちに戻ろうね。うんしょと」
 子羊を捕まえると抱っこする。と、子羊はバンザイの格好をして花火にもたれ、花火の顔が背中がもふりと、毛皮の中に埋まる。
「これって事故だよね? うんうん、お仕事にちょっとした事故はつきものだもの!」
 そんな言い訳をしつつ、自分の顔を軽くぐりぐりとさせる。
「わ~、モフモフだ~。私は今日の為に生まれてきたんだね~。うふふ」
 いつもと勝手が違うせいか、段々と羊の群れが散らばってきた。
「気が散ってしまってるみたいなの」
 フェリスが言うと、アインが、
「それなら、紹介しましょう、ぽんずとみりんです、この子達に手伝ってもらいましょう」
 と友の証を発動させ、ぽっちゃりたぬきとすらっときつねを召喚する。
 2匹が両側から羊たちを挟み込むような位置に立ち、誘導を手伝う。
「わたくしのも役立ちますか」
 アーネスト影の追跡者が牧羊犬の役割を果たすように羊たちの周りを移動する。
「まぁ、昼間でも、油断しないようにしないとですね」
 やがて、日も暮れてきた。
「今日はここで野営か」
 巽が辺りを見回す。
「うん、この辺なら比較的安全みたい」
 地図を確認しながら一葉が答えると、
「しばし、お待ちを」
 カーニンヒェンが土地を見、なかでも、なるべく目立たない場所を選ぶ。
「おいで」
 アインは羊たちをできるだけ1箇所にまとめると、子守唄を奏で、聞かせる。獣に驚いてバラバラになってしまわないよう深く眠って貰うために。
「獣が出たら退治はぽんずとみりんに頼みますね!」
 任せてくださいというように、2匹はしっぽを振った。
「じゃあ、先に寝るが、交代の時間になったら、あるいは何かあったら起こしてくれ」
「わかった」
 巽の言葉に一葉が返した。
 時は経ち。
「そろそろ、交代の時間かな」
 巽が身を起こし、尋ねると、
「丁度起こそうとしたところです」
 一葉がバトルアックスを構え、前方を見ている。
「現れたか」
「はい」
 狼の群れが、彼らと羊らを狙っていた。
 カーニンヒェンは獣姿を取り、ただ一言告げる。
「失せなさい」
 狼たちは怯んだ、が、その狼の群れを二手に分けるようにして一回りほど大きな狼が2頭出てきた。いや、その頭には角が生えている。狼に似た魔獣なのだろう。
 グルルル。
 魔獣らが唸り声をあげ、猟兵たちに向かって来ようとするが、それよりも早く、一葉がバトルアックスを振り上げ、地に叩きつける。魔獣らの足元の地面がひび割れ、地が崩れる。
 突然の深い地割れに足を取られる身動きが取れなくなった一頭にぽんずとみりんが飛び掛かる。
「そちらは任せる」
 巽はもう一頭に対峙し、サムライブレイドからの剣刃一閃。魔獣は抗う余裕もなく一斬で足を斬られ動きを封じられ、二斬を胴にくらい。三斬で首を落とされ、倒れた魔獣は消滅する。サムライブレイドの切っ先を狼たちに向け、尋ねる。
「お前らはどうする?」
 群れのボス代わりとなっていた魔獣らが倒されたのを見て、自分たちと猟兵たちとの実力差を思い知ったのだろう、狼の群れは逃げ去っていった。
「夜が明けるな」
 一葉が東の空を見ながら呟いた。羊たちは十分に睡眠が取れた。この分なら、昼前には目指す集落に着けるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 冒険 『手負いの飛竜』

POW   :    体力を生かし、足でワイバーンを探す

SPD   :    罠や監視

WIZ   :    情報や痕跡探し

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


隣の集落ではポンチョスが羊を待っていた。
「おや、サンチョスは」
 猟兵たちは事情を話し、それとは別に魔獣の噂はないかとポンチョスに尋ねた。
 ポンチョスは彼らに丁寧に礼を言い、口ひげをさすりながら、魔獣の噂……と考えるしぐさをした。 
「そうだ。村に遊びに来てた子が見たって言ってたな、こっから東に向かうと大きな池がある森があるんだが、その中の池の近くにいたって。青く光る角を四本も持ってて、体に草木を纏ってるみたいだったとか。綺麗だけど怖かったって言ってたな」
「その子は大丈夫だったの?」
 ポンチョスは頷き、
「ああ、無事に戻ってきたよ、気づかなかったのか、子供に興味がなかったのか……ただの気まぐれだったのかもな。その子はもう自分の村に帰っちまってるけどな」
 その森の地図はないかと尋ねると、
「あるにはあるが……森に行く気かい? やめたほうがいいな、その森に行く途中の道にな、今、ワイバーンが出るんだよ」
「ワイバーン?」
「と言っても、手負いの奴なんだけどな。どうもどっかで縄張り争いをしていて、負けたらしいんだ。そいつが傷を癒そうとこの辺の草原に飛んできちゃあ、そこいらで食い散らかしていくんだ。俺も羊を食われちまってな、それで兄貴に譲ってもらったんだよ」
 猟兵の一人が、それなら丁度いいとポンチョスに笑顔を見せる。
「ついでに俺たちがワイバーンも退治しておきますよ」
カーニンヒェン・ボーゲン
弱肉強食の掟とはいえ、世は非情にございますな。
されど人には人の生活圏が必要。縄張りは渡せぬのです。
ポンチョスどのに礼を告げ、現地で更なる『情報収集』を行います(WIZ)。
道沿いから、そう遠くない場所に身体を休める居を構えているのでは?
大きな身体を隠すなら場所は限られてくるはず。
『世界知識、地形の利用』からそういった場所を探し、怪しい場所を見つけたら『迷彩』で『目立たない』ように様子を伺いましょう。
皆様と協力して、頂いた地図に成果を書き入れながら、捜索範囲を広げるのがよろしいかと。
開けた場所ならば真新しい狩りの跡がないか、木々や下草のある場所ならば爪痕やなど、岩場なら不自然な血痕などを探します。


藤井・花火
ワイバーンかぁ。やっぱり大きいんだからそれなりにあっちこっちに痕跡は残るよね。
空を飛べる生き物なんだから、突然大きな足跡が出てきて不自然に途切れていればここに降りてきて、また飛んで行ったって事だろうし。
そういう足跡を探して爪の向きを調べればどちらから来てどちらに行ったのかとかヒントになりそう。
飛び上がりと着地なんて体重をいっぱいかけるだろうし、地面がえぐれてるぐらいありそうかな?
というわけで足跡を探すよー。爪の向きがわかれば、どちらか2方向から飛んでくる可能性が高いのでそっちを監視するよー。
もし間違ってても、他の人が違う方向を監視すれば問題ないしね。
羊たちは私が守るよ!


木目・一葉
あぁ、羊とはお別れかぁ
「だがワイバーンが手負いということは、噂の魔獣にやられたのかもな」
その傷から魔獣がどのような攻撃を行うか予測出来るかもしれない

【WIZ】痕跡探し

羊を食らったから、羊の骨も転がっている筈
この集落から森に繋がる経路で、羊の骨が転がってる箇所を見つける
どれか一つは今もワイバーンの狩場であるだろうから、不用意に羊の骨には近づかず、まずは地図に記録して仲間と情報共有する
今度は記録した箇所毎に少し離れた位置に罠を用意
誰も罠を仕掛けない場合、僕が集落で手に入れた肉を罠とする
ワイバーンが現れたら妖剣開放の衝撃波で羽根を落とし、地に落とそう
ワイバーンを倒したら、この戦闘前からの傷を確認する


アイン・ローレンス
【WIZ】
この子たちを無事にお届け出来て良かったです!
…羊が、食べられた?穏やかな話ではないですね。
この子たちまで狙われてしまう前にしっかりと撃退しましょうか。
手負いならば尚更今のうちに片付けておきましょう。

動物を襲うなんて絶対に許しません…
もし発見したら「エレメンタル・ファンタジア:氷の落雷」で翼をズタボロにしてあげましょうね。
その為にも情報を集めなくては。

・過去に動物等が襲われた場所や時期
・分かればワイバーンの飛んで来た方向、飛んでいく方向
ポンチョスさんや集落の人たちに聞いてまわります。
草原にも足跡や血の跡なんかが残ってるでしょうか…
新しい痕跡へと向かっていけばきっとたどり着くはずです!


樫倉・巽
竜か
図体も大きいだろうしどこかに跡を残してるかもしれないな
歩き回って足跡やえさ場を探してみるか
相手は手負いの獣だ、身長にいかねばな
臭いを気取られぬように風が流れない場所とはいかないか

【wiz】で手がかりを探す
まずはワイバーンが食べた動物の残骸や骨を探しどこをえさ場にしているかを探る
できれば2カ所以上のえさ場付近で足跡を探し足跡の方向が収束する方角を調べてワイバーンの寝床が無いかを調べる

調べるときにはできれば地盤の軟らかいところ、沼地や湿った場所など跡が残りそうな場所を重点的に調べる

可能なら仲間と情報交換をしながら調査する
調べるときには太陽の向きなどで方角を確かめつつ、紙に図を書きながら調べる


フェリス・シー
集落の他の人にもワイバーンの情報がないか聞きまわってみるのなの
直接の目撃だけではなく、ワイバーンの手の可能性がある家畜や作物の被害等その辺を聞きまわってみるのなの

その後、その情報を元に近くを調べて痕跡がないか調べてみるのなの


アーネスト・シートン
ここは、状況的に、自らの足で探してみたほうが良さそうですね。
ともかくとして、この大自然、私達なぞ、小さいものだって感じるところですけどね。
まぁ、状況的に、ユーベルコードは使わないでおきましょう。
長年の大自然で歩き回っているので、こういうのは何とかなると思うのですよ。
根気がいるのですけど、動物を探すなら、こういう地道に行くのも手かと思いますよ。



「この子たちを無事にお届け出来て良かったです!」
「確かに25頭、お引き渡し致します」
「本当にありがとうな」
 アイン・ローレンスとカーニンヒェン・ボーゲンに礼を言うポンチョスにアインが尋ねる。
「あの……羊が食べられた、のですか? 穏やかな話ではないですね」
「まったく忌々しいね、でも相手はワイバーンだしな」
 ポンチョスも眉を曇らせるが仕方がないと首を振る。
「この子たちまで狙われてしまう前にしっかりと撃退しましょうか」
「怪我してるって言っても相手はワイバーンだぜ」
 アインは答える。
「手負いならば尚更今のうちに片付けておきましょう」
「あぁ、羊とはお別れかぁ」
 ポンチョスと羊たちに手を振りながら木目・一葉は残念そうにため息をついた。だが、待てよ、と呟き、口に手を当て、考えるしぐさをする。
「ワイバーンが手負いということは、噂の魔獣にやられたのかもな」
 その傷から魔獣がどのような攻撃を行うか予測出来るかもしれない。
「んー、それなら、フェリスちゃんは集落の他の人にもワイバーンの情報がないか聞きまわってみるのなの」
 ワイバーンを見かけなかったかと聞いて回るフェリス・シーに村人は身を震わせて、
「あんな、おっかないのは、俺は会いたくもないよ。直接見たのはポンチョスさんぐらいだろう」
 フェリスは重ねて尋ねる。
「それなら家畜や作物に被害があったりしたか知りたいのなの」
 男は首をひねり、
「村の周辺の作物は今の所大丈夫だが……あー5日前、森の方に向かって逃げ出してた馬が帰ってこなかったってのは聞いたかな。ポンチョスさんも新しく羊を手に入れたって言っても大丈夫かね」
「お話、ありがとうなの、羊も他の家畜も守ってみせるなの」
 驚いた顔の村人にフェリスはお辞儀し、微笑んで見せた。
「弱肉強食の掟とはいえ、世は非情にございますな」
「ええ、常識を逸した存在と思われても、動物は動物なのかもしれませんね」
 カーニンヒェンの言葉にアーネストが返す。
「されど人には人の生活圏が必要。縄張りは渡せぬのです……さて、ジイは道沿いを中心にあの大きな身体を隠せそうな場所を探してみるとしましょうか。ご一緒しますか?」
「そうですね、わたくしは念のため別の所を少し足で探してみましょうか」
 広大な草原を前にすると多少怯みそうなものだし、実際、アーネストも大自然の中での自身の小ささも意識しないでもなかったが、
「長年、こうした環境の中を歩き回っているので、こういうのは何とかなると思うのですよ、根気がいるのですけど、動物を探すなら、こういう地道に行くのも手かと思いますよ」
「ワイバーンかぁ。やっぱり大きいんだからそれなりにあっちこっちに痕跡は残るよね」
 藤井・花火が足跡を探していると、
「おぬしも来たか」
 樫倉・巽と顔を合わせた。地面を手で指し示しながら言う。
「この辺りの動物の残骸はどうもワイバーンのもののようだな」
「あ、ここにあるの、足跡じゃないかな」
「そのようだな、地盤の柔らかい所を探してよかった、いろいろわかりそうだ。大きさはさほどではないか……それに爪が」
「うん、ここの所でグッて力入れてるみたいになって、ここから途切れてる。爪の向きを見たら向こうに飛んで行ったかな」
 花火が指さす方を見ながら巽は、
「そうだな、向こうの方面も見に行くか。できれば2か所は特定しておきたいからな……ああ、西側を経由していくか、なるべく風下でワイバーンに気取られない方がいいだろう、手負いだけに厄介かもしれぬしな」
 しばらく時間を置いてから巽の提案で猟兵たちは集まり、捜索の結果を報告しあう。
「俺の記録はこんなもんだな」
 巽が花火との成果を説明すると、成程とカーニンヒェンが地図に書き加える。
「私の歩いた方面には荒らされた痕跡も巨大な獣に襲われたような動物の死骸は見つかりませんでした」
「じゃあ、集落から森へ向かう道を横切るように北南を往復するように移動してるという事なの?」
 アーネストが言うと、フェリスが尋ねる。
「そうだな、通り道のようなものだと思う、時折、そこをえさ場にしている」
 巽のえさという言葉にフェリスは反応し、手を上げて、
「あのね、村の人に聞いたら畑や作物は狙われてなかったみたいなの」
 なるほどとアーネストが頷き、
「おそらくは肉食という事ですね」
 花火が、ワイバーンの痕跡を詳しく書いた地図を見ながら、
「この爪の向きを見たら、どちらか2方向から飛んでくる可能性が高いから私はこっちから監視しようか。もし間違ってても、他の人に違う方向の監視をしててもらえれば問題ないしね」
 その提案に一葉は、 
「どうせなら罠を仕掛けよう。肉なら僕が集落で分けてもらったから、それなら、この辺とこの辺がいいかな」
 カーニンヒェンが地図を指さし言う。
「この特に怪しい箇所はジイめが迷彩で目立たないようにして仕掛けてまいりましょう」
 えさを仕掛け、各自の場所で待機していると、ゴウッと頭上で風が巻いた。
「現れたね」
 花火が呟き、
「そうだな」
 一葉がフードを少し上げ、空を仰ぎ、姿を確認すると妖刀を構える。
 やがてワイバーンが、えさに向かって徐々に降りていく。
「今だ!」
 一葉は妖剣解放でその身に妖刀の怨念を纏わせ、ワイバーンの前に躍り出る。躊躇うことなく斬撃による衝撃波をまだ高い位置にある、その羽根に向かって撃ち放つ。
 ズバン! ワイバーンは、その片翼の半分ほどを切り落とされ、不意の攻撃にバランスを崩し、仰向けにその身を地に打ち付ける。
 アインも生命の杖を構え、呟く。
「動物を襲うなんて絶対に許しません……翼をズタボロにしてあげましょうね」
 エレメンタル・ファンタジア、組み合わさった属性と自然現象から発動されたのは、氷の落雷、 氷が侵食するように羽根を凍てつかせ、電撃のショックのあまりワイバーンが激しく痙攣する。
 彼女の怒りもあって、その羽根どころか身をも傷つけ、ワイバーンがのたうち回る。
 他の猟兵たちの援護の中、ワイバーンは更に体力を失っていく。
「あと一息!」
 一葉がワイバーンに斬りつける。苦しんだ拍子にが一葉への打撃となる。一葉が思わず膝をついた所に、ワイバーンが踏みつけようと足を上げる、が、
「もう抵抗はやめなさい!」
 アインによる更なる氷の落雷、気絶するかのようにグラリとその体を揺らめかす。
 そのすきに、一葉が態勢を立て直し、改めて刀を構えなおし、声を上げる。
「つっ……これぐらい……とどめ!」
 ワイバーンとの距離を詰め、一気に斬り上げる。
「グガァアアア!」
 腹から胸への斬撃を食らったワイバーンは絶命の叫びをあげ、倒れ伏した。
「……これで羊たちはもう安全だね」
 花火がほっとしたように息をついた。
「傷は……どうやら、同じ種類のワイバーン同士の争いによるものだけのようだね」
 アーネストがワイバーンの死骸を見ながら判断した。
「森のオブリビオンの手掛かりは無しか」
 アーネストの傍らでその見立てを聞いた一葉は残念そうに言いながらも立ち上がり、森を見て言う。
「でも、手負いとは言ってもワイバーンが森に入るのを躊躇するほどの敵がいるということだね」
 彼女の言葉に他の猟兵たちも森を見やった。そこに力を持つオブリビオンがいるのは確かだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『ヒューレイオン』

POW   :    ディープフォレスト・アベンジャー
【蹄の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【自在に伸びる角を突き立てて引き裂く攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    チャイルド・オブ・エコーズ
【木霊を返す半透明の妖精】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
WIZ   :    サモン・グリーントループ
レベル×1体の、【葉っぱ】に1と刻印された戦闘用【植物人間】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ミレイユ・ダーエです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイン・ローレンス
【WIZ】全力魔法、属性攻撃、範囲攻撃、2回攻撃

ふふ、羊の敵も討ててすっきりしました!
さあこの勢いのまま池の魔獣も退治してしまいましょう。

容赦なく、最初から全力でいきます。
ボス本体には「エレメンタル・ファンタジア:氷の落雷」を発動。
ワイバーンにも効いた一撃、あなたは耐えられますか?
動きを止められるか、角の一本や二本砕けたらラッキーですね。

植物人間には「炎の竜巻」を発動。
そちらが数なら、こちらは範囲で対応します。
敵の間を縫うようにいくつか発動させ、合体する暇も与えず焼き尽くしてあげましょう。
植物と言っても所詮はオブリビオン…覚悟しなさい!

※森に炎が広がってしまったら池の水や水霊の力を借りて鎮火を


藤井・花火
最後だし本気を出していくよー。
両手両足と尻尾の先、鼻からお腹までが白かった毛も真っ黒にかわり尻尾が2本の真の姿にー。どどーん。
皆と連携して真冬の蟻地獄をつかってバンバン攻撃するよ。
そう真の姿をさらけ出した私はコタツ、みかん、お茶を次々と投げつけて相手をダメ人間に変えてしまうのだ~。
ま、冗談はともかく、ユーベルコードを封じられればすっごく戦いやすくなるしね!
上手く封じることが出来たら、今がチャンスだよーとみんなに声をかけるよ。
封じられなくても攻撃力は下げられるんだし、コタツの良さは伝えられるからね! 私頑張る! コタツの為に!
コタツ至上主義者として、コタツの偉大さを皆に見せてあげちゃうんだから!


アーネスト・シートン
ふむ。探して出てきたのは、草食獣ってところですか。
それにしても、あの竜でさえ近づけなかったから、おそらく、彼がオブリビオンではないかと思いますね。
森林を守るのはいいことですけど、人間という生き物を舐めているようにしか思えませんね。

人間は、何でもしでかすのですから。
少なくとも、UDCアースと呼ばれる世界を見て回れば、惨状が見られるとは思いますけど。

まぁ、今回は、あなたを退治に来たのです。致し方ないと思いますけど、これは、あなたが未来を滅ぼす存在だからと言われておりますが故。
わたくしが容赦しても、周りが容赦しないですからね。

わたくしは、遠距離から援護で対処します。
スナイパーで足から狙っていきますね


樫倉・巽
必要ならば斬る
相手が強いならなおのこと好都合だ

相手と目線を合わせ気合いを放ち相手を圧倒しようとする
倒すか倒されるか、ならばその存在が濃い方が勝つ

周りの地形を確かめ
相手の呼吸を探り
間合いを計り
隙を狙い
駆け引きをする

相手の仕掛けの一撃目が肝心だ
仕掛けを見極めそこを突く
お互いに似たような戦い方だ

覚悟を決め見極める
どちらの刃が鋭いか
ただそれだけのこと

相手が仕掛けてきた瞬間に左足を引き回り込みながら【三日月二連】を放つ
一撃目で刀を振り上げ胴を切り、そのまま反時計回りに回り込んで勢いを付けた振り下ろしの二撃目で首を狙う

振るうはただの剣
殺すのも日常
手に残った手応えだけが喜び
ただ斬られるときまでの


フェリス・シー
ようやく怪物にたどり着いたのなの。
フェリスちゃんは対抗呪文で敵の行動をカウンターして仲間を支援してみるのなの

それカウンターなの

カウンターに重きをおいて、あまりアグレッシブに攻撃しないけど、隙があればアシッドスピワーでトロウルの胃液をお見舞いなの


木目・一葉
オブビリオンの威圧に、脚が少し震えそうになるのを堪える
間違いなく強敵だ
「ゆくぞ」

長期戦で不利となる植物人間の召喚は早々に封じたい
そこでゴーストチェイサーを起点とする2つのユーベルコードを活用する
「影人の力、見せてやる」
まず【目立たない】ように中衛で、妖剣解放の衝撃波で戦う
もし接近されても、踵の一撃は喰らわぬよう注意する
敵に隙が見えたら真の姿を解放し、即座にゴーストチェイサーを放って【影の蹂躙舞踏】を使用
これは当たっても外れてもどちらでもよい
本命はその直後に続く、二つ目のゴーストチェイサーを命中させ放つ【影人の縫い針】
この二段構えで、相手のユーベルコードを封印する
「ここからは立ち去ってもらう」



「ようやく怪物にたどり着いたのなの」
 フェリス・シーが前方を指し示し声を上げた。
 猟兵たちは森に足を踏み入れ中央の池まで進み、そしてオブリビオンと対峙した。
 アーネスト・シートンは顎に手を当てるとふむ、と呟き、推測を述べる。
「探して出てきたのは、草食獣型のオブリビオンってところですか。ただし、あの竜でさえ近づけない程の力を持っている」
 そのオブリビオン――ヒューレイオンは彼らを見ると、前脚でカツカツと軽く地を蹴った。おそらくは猟兵たちにこの森を去れと告げている。
 まず、ヒューレイオンの前に立ったのは樫倉・巽だった。
「必要ならば斬る」
 相手の強さは知れる気がした、だが、目は反らさない。こちらの気合をヒューレイオンにも示す。
 この戦いがどのような展開を見せようが、突き詰めてしまえば最後は倒すか倒されるかなのだ。
「ならば、その存在が濃い方が勝つ」
 いたずらに相手の気を反らすように剣は振り回さない。ただ、切っ先をヒューレイオンに向けたままで。
(「足場は……万全とは言わないが、けして動きにくいわけではないな……奴も落ち着いたものだ。だが、気迫は互いに十分」)
 仕掛けてきたのはヒューレイオンだった。立ち上がるように前脚を上げ、巽に向かって素早く蹄を振り下ろす。
(「この仕掛けの一撃、必ず見極める」)
 巽は左足を引き蹄をかわす。ヒューレイオンは巽にかわされ、重ねて食らわせるつもりだった角も、虚しく空を刺す。
(「似たような戦い方となれば、どちらの刃が鋭いか、ただそれだけのこと」)
 懐に入った巽は刀を振り上げる。地の一撃で胴を斬る。剣の痛みに、ヒューレイオンが首を上向け、後ずさる。
巽は、そのまま反時計回りに回り込んで勢いを付けた振り下ろしの二撃目で首を斬る。天の一撃。
「く、思いのほか浅かったか」
 もう一撃をと剣を振るうが、緑色した人の姿を持つ者がどこからともなく現れ、彼の刀の軌跡を反らす。その緑の植物人間は次々と地から生え、巽に襲い掛かる。
「危ない!」
 アーネストがアサルトウェポンで射撃し、巽に襲い掛かるヒトガタを散らした。
「ひとまず、仲間に託す」
 巽は後方に飛び、態勢を整えなおす。
 アーネストはヒューレイオンに向かって言う。
「森林を守るのはいいことですけど、人間という生き物を舐めているようにしか思えませんね」
 彼はUDCアースの世界を思い出す。人のあらゆる情念がオブリビオンを召喚する、その惨状を。
「舐めてはいけませんね。人間は、何でもしでかすのですから」
 ヒューレイオンは再び、蹄を鳴らす、今度は怒りを露わにする様に。
 足元への射撃を続けながらもアーネストは恐らく、その敵意を受けてのみではなく、憐みに似た情をも持って眉を顰める。
「今回は、あなたを退治に来たのです。致し方ないと思いますけど、これは、あなたが未来を滅ぼす存在だからと言われておりますが故。
わたくしが容赦しても、周りが容赦しないですからね」
 羊の敵も討ち、もやもやを一つ解消したアイン・ローレンスは、この勢いのままに魔獣退治に臨む。
「最初から全力でいきます!」
 ワイバーンにも食らわせた氷の落雷、ヒューレイオンの頭部に当たり、一本の角に罅を入れる。
「あなたたちにはこれを」
 続けて、炎の竜巻を発動させる。
 竜巻は敵の間を縫うように複数、周回し、何体かの身体を焼き、または植物人間らが合体し力を手に入れるのを牽制する。
 火事とはならぬまでも炎の竜巻が草木を焦がすのを見て、すまなそうに呟く。
「ごめんね、後で池の水と水霊の力を借りて必ず消すから」
 木目・一葉は相手の強さを感じ取りながら震えそうな脚を堪え、隙を見つけんと中衛の位置から衝撃波での攻撃でヒューレイオンにダメージを重ねていく。
 狙うのはサモン・グリーントループ封じ。
「最後だし本気を出していくよー」
 藤井・花火はどこかのどやかな口調で言うと真の姿へと変わっていく。
 両手両足に尻尾の先、それに、鼻からおなかにかけては白い毛の白黒だった彼女が、全身黒の姿に変わり、更には尻尾が2本になる。
「どどーん」
 真の姿をさらけ出した花火はユーベルコード、真冬の蟻地獄を使った。
「それ!」
 相手への攻撃はコタツ、みかん、お茶、それらは、そう、人間をダメにする物体、、あるいはダメ人間にとっての三種の神器。
「次々と投げつけて相手をダメ人間に変えてしまうのだ~なんて、冗談はともかく、ユーベルコードを封じられればすっごく戦いやすくなるしね!」
 一見、何てことないはずのお茶がかかった途端にに力を奪われるヒューレイオンの心境やいかに。
「コタツの良さを伝えてみせる! 私頑張る! コタツの為に!」
 コタツ至上主義者として、コタツの偉大さを皆に見せんがために! 彼女がえいやと投げたコタツがヒューレイオンに当たると、急激に脱力したせいだろう、一瞬動きを止める。
 仕掛けるなら今と一葉は真の姿を解放する。
「影人の力、見せてやる」
 影よ、踊れ。シャドウチェイサーがヒューレイオンに向かっていくが、避けられる、が、今のはフェイント、もう一撃と構えた所を、ヒューレイオンは一葉に向かって蹄で殴りつけようと前脚を上げた。
 避けるか、更なる攻撃か一葉が判断する前に、フェリスが、ヒューレイオンに言い放つ。
「あなたにできることなんか、みんなフェリスちゃんが簡単に打ち消せることばかりなの」
 フェリスの言葉はただの楽観的な物言いではない、それはカウンタースペル。
 一葉の周りに膜が張っているように蹄の一撃は跳ね返り、ヒューレイオンは足を地に着ける。
 今度こそと一葉は再びシャドウチェイサーを放ち、合わせて、花火がミカンを投げつける。
 シャドウチェイサーがとりつくのとミカンが当たったのはほぼ同時。そして、ユーベルコード、サモン・グリーントループは封じられ、植物人間らが消え去った。
 ヒューレイオンはまだ、闘志を失っていないものの、確実にダメージを受け、力を失い、植物人間の援護の手段も失った。
 猟兵たちは再び、構える。ヒューレイオンの最期は近い、そんな確信をもって。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

木目・一葉
真の姿を解放したまま、僕は斧を握りしめて中衛から前衛へとシフトする
「頼むよ、グリューアンクル」

踵の一撃に最大限の注意を払って回避に努め、それ以外の攻撃には斧の【武器受け】と【オーラ防御】で対処
今度はこのオブビリオンの脚を止め、そこに決定的な一撃を加える
脚を止めるために使用するユーベルコードは『グラウンドクラッシャー』
たとえ外れたとしてもその地形破壊により、敵の足元を崩して身動きをとりにくくする
これができればすぐさま全員に一斉攻撃をさせる為に声を掛ける
また一斉攻撃の際には『影の蹂躙舞踏』を使用する

しかしこの敵、ワイバーンを追い出したことから他所から来たのだろう
一体どこから来たのか
「気になるな」


カーニンヒェン・ボーゲン
合間見える事の出来た幸運に、感謝したい気分ですな。
人狼にしては長寿を許された身の上ながら、森の主とも見紛う存在にお目通り叶うとは。
…しかし、残念です。貴方も既に、過去の者なのですな…。

真の姿の一部を解放し、敬意を持って一声。
より獣人に近づき全貌が狼面となるのですが、二足歩行、武器は持ったままで構えます。
この姿となると些か手加減を忘れがちでしてな。
貴方も自然界に存在した者の涯。理を外れてはおりましょうが、それはこのジジイも同じ。
今一度、弱肉強食の理の元で一戦、交えませぬか。
…前置きが長くなりました。

さて。貴方の血は何色でしょうか。
老兔にもとくと味わわせてくだされ。

【UC:剣刃一閃】を使用。



「合間見える事の出来た幸運に、感謝したい気分ですな」
 カーニンヒェン・ボーゲンは真の姿を解放させ、ヒューレイオンの前に立った。
「人狼にしては長寿を許された身の上ながら、森の主とも見紛う存在にお目通り叶うとは」
 彼はヒューレイオンに敬意をもって話しかける。気持ちが伝わっているのかヒューレイオンも彼の言葉をじっと聞いている。
「……しかし、残念です。貴方も既に、過去の者なのですな……」
 寂しげに痛ましげに言葉を続けると。
 カツーン、カツーン。ヒューレイオンが蹄を鳴らした。目の前の男も結局は彼の存在を否定する者、そう認識したのだろう。
 耳と尾に狼の姿を見せていた老紳士は、サムライブレイドを手にし2本の脚で立ちながらも、今は顔も身をも狼のそれと変貌を遂げていた。
 唸り声が似合いそうな姿で、彼は、しかし、理性を持った言葉で話す。
「この姿となると些か手加減を忘れがちでしてな。貴方も自然界に存在した者の涯。理を外れてはおりましょうが、それはこのジジイも同じ。今一度、弱肉強食の理の元で一戦、交えませぬか」
 言葉こそ丁寧なままでも、彼の内を駆け巡るのは狼の本能なのか。全力を出せる喜びをもって、戦いに挑む。
「さて。貴方の血は何色でしょうか。老兔にもとくと味わわせてくだされ」
 カーニンヒェンは改めて戦闘の構えに入る。彼の手にあるサムライブレイド――老兔が、木漏れ日を反射し美しい刀身を輝かせた。
 彼らのやり取りに合わせ、中衛の位置で戦闘していた木目・一葉は前へ動く。
 真の姿のまま、握りしめた戦斧に話しかける。
「頼むよ、グリューアンクル」
 前に行くとヒューレイオンは身体を低くし、一葉に向かって襲い掛かってくる。
(「これはユーベルコード? ……いや、違う」)
 彼女は慌てることなく、相手の動きを見極め、動く。一葉がヒューレイオンの体当たりを戦斧で受け、相手の勢いを殺し、弾く。その勢いにヒューレイオンが後退した所で、彼女は両手で握るグリューアンクルを思い切り振り上げ、大地を殴りつけるように振り下ろす。ユーベルコード、グラウンドクラッシャーはヒューレイオンの足元を崩し、その場にとどまらせる。
「皆、今だよ!」
 彼女の掛け声に応え、カーニンヒェンが詰め寄る。足元を揺るがされ、それでも蹄の一撃をくらわそうと振り上げた前脚の下をくぐり、懐に入る。
「僕も!」
 一葉の走らせたシャドウチェイサーがヒューレイオンにとりつき、針のように鋭い剣山をヒューレイオンに次々と突き刺していく。苦しむようにヒューレイオンが天を見上げる。 
 カーニンヒェンが老兔を構えた。血を求めるのは彼か老兔か。刀が走る。剣刃一閃、ヒューレイオンは首から血を吹き出し、倒れると、それきり動かなくなった。ヒューレイオンは地に溶けるように姿を消していく。
 その様子を見届けながら一葉は思う。もしかしたら傷ついたワイバーンはこの森で身を癒したかったのではないか、だが、このオブビリオンがいたために来れなかった。もし、このオブリビオンが元々はいなかったとしたら、どこからか現れたのだろうか。
「気になるな」
 一葉は呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月18日


挿絵イラスト