アースクライシス2019⑤〜永久に借りておくだけだぞ
グルーム・レイク空軍基地。
エリア51の名で知られるこの場所は、現在敵の占領下にある。
突如空より飛来してきた大量のUFOに制圧され、地球侵略の拠点として次々に一人用UFOが運び込まれて来ている。
陳腐を通り越して様式美と化しているような話だが、残念ながらこれは現実の出来事である。
このままUFOを放置しておく訳には行かない。
幸い、このUFOは小難しい認証機能や起動手順が付いていないタイプの様だ。
やろうと思えばやんちゃな子供でも楽々動かせるだろう。
そこで猟兵達はこのUFOを奪い去り、ラグランジュポイントへの侵攻の足掛かりとする事を考えた。
エリア51の警備は然程厳重ではない。
せいぜい空を一人用UFOに乗ったプルトン人の警備隊が巡回している程度だ。
猟兵達の技能や身体能力を以ってすれば、格納庫に忍び込むのは容易いだろう。
或いは、少々手荒い手段でそのパイロットを闇討ちしてUFOを奪い取っても良い。
陽動等、UFOを奪う前に目立ってしまう事は警備を厳重にしてしまう可能性が有る為余りお勧めはしない。
スマートに、且つ迅速に行動すれば警備の目を掻い潜るのは難しくないだろう。
脱出の際はそのままUFOに乗って直帰してくれて構わない。
多少の追撃は有るだろう。
だが基地を遠く離れる事は出来ないので執拗に付け狙ってくる事は無い。
それに、猟兵達の技術と度胸が有れば振り切るのは簡単だ。
密かな潜入と華麗な脱出劇、スパイ映画の主人公の様な活躍を期待している。
「……とまぁ、こんな感じでどうですかね!」
雰囲気作りの為に落としていた照明を付けながらにこやかな笑みを浮かべる望月・鼎。
最近エイリアンから地球を取り戻すゲームにハマったらしく、指令書の様な説明で今回の作戦の概要を伝えてきた。
「えー、と言う訳で今回は潜入と奪取と脱出がワンセットなやつです。皆さんはこっそりとUFOを奪って来てくださいな! 格納庫に忍び込んで乗り込むのも良し、巡回中のUFOに乗ってるプルトン人をアサッシンして奪い取ってオサラバしても良しです! 重ねて言いますが、UFOを奪うまでは静かにひっそりお願いしますよー♪」
一ノ瀬崇
寝て起きたら戦争始まってました。
こんばんは、一ノ瀬崇です。
今回はスニーキングミッションですね。
静かにひっそりと潜入して、奪ってスタコラサッサ。
色々なルートが考えられると思います。
皆様の素敵な潜入プレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『UFO奪取ミッション』
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POW : 巡回中のプルトン人を襲ってUFOを奪取。強行突破で追手を振り切って脱出します
SPD : 巡回と巡回の間隙を縫って潜入しUFOを奪取。ハイスピードで追手を振り切って脱出します
WIZ : 綿密な潜入作戦を立ててUFOを奪取。頭脳的な作戦で追手を振り切って脱出します
👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
八月・九木
派手なアクションは探偵の本分ではないが、犯罪組織への潜入なら任せてくれたまえ、日夜怪盗と戦っている想定をしている我々には容易いことだとも。
一つ推理をしよう、実はプルトン人は睡眠不足で警備が覚束なく簡単に闇討ちしてUFOを奪取できるという推理だ。きっと新作ゲエムか何かで……推理の途中だが見つかってしまった!
仕方がない、対象が一人なら騒ぎになる前に首を絞めて気絶させよう。オラッ!眠れ!眠れ!眠れ!回復するから平気だ!オラッ!眠れ!POWじゃなくWIZだから無事だ!眠れっ!
睡眠不足な彼をそっと地面に横たえてUFOを奪取するとしよう。まさしく頭脳の勝利だね。探偵かくあるべしさ。
「派手なアクションは探偵の本分ではないが、犯罪組織への潜入なら任せてくれたまえ、日夜怪盗と戦っている想定をしている我々には容易いことだとも」
そう胸を張るのは八月・九木。
安楽椅子探偵を自称する彼女は物陰に隠れながらすいすいと基地を進んでいく。
制圧時の影響か、所々施設は破壊されていたり真新しい建造物が有ったりと中々に雑多な印象を受ける。
本来有ったのであろう戦闘機や整備車等は見当たらない。
代わりに良く解らない物資コンテナや謎の箱が有ったりと、隠れ場所には余り困らなさそうだ。
「一つ推理をしよう、実はプルトン人は睡眠不足で警備が覚束なく簡単に闇討ちしてUFOを奪取できるという推理だ。きっと新作ゲエムか何かで……」
「グゲ! ナニモノダ!」
「推理の途中だが見つかってしまった!」
偶々周囲を巡回していたらしきプルトン人が此方を見ていた。
翻訳機でも付いているのか、微妙にイントネーションのおかしい言葉が発せられている。
発見されてしまったが九木は慌てず現状の確認をする。
此処で慌てふためくのは探偵として二流だ。
ちらりとプルトン人の背後を見れば着陸した一人用UFOが見える。
周囲はコンテナが詰まれており視線は通らない。
気配はこのプルトン人のものしかなく、他に隠れている者は居ない様子。
「仕方がない、対象が一人なら騒ぎになる前に首を絞めて気絶させよう。オラッ!」
相手が単騎と見るや否や、九木はするりと背後に回って首を絞めた。
突然の事に両手を振り回して抵抗するプルトン人。
「ガ! ヤ、ヤメロ!」
「眠れ!眠れ!回復するから平気だ!オラッ!眠れ!POWじゃなくWIZだから無事だ!眠れっ!」
威勢の良いセリフと共に腕をぎりぎりと締めていくと、程無くしてプルトン人は力を失ってだらりと両腕を下げた。
念の為にもう少しだけ締め上げてから解放し、そっと地面に横たえる。
意識は完全に無い様だ。
それを見て、九木は満足げに微笑む。
「まさしく頭脳の勝利だね。探偵かくあるべしさ」
早速UFOに乗り込んでみる。
概観は昔ながらのアダムスキー型で上半分は透明なドームカバー。
操作は上昇と下降のレバーと前後左右斜めとグリグリ動かせるスティックで行うようだ。
エンジンスイッチはレバーの横、出力はスティック表面のホイール。
「ゲエムで操縦するような感覚で行けそうだね」
苦も無くUFOを発進させると、流石に気付いたのかレーダーに次々と反応が現れる。
「残念だが気付くのが遅かったね。ボクを捕える事は出来ないさ!」
警備隊が此方を捉えるよりも早く、九木のUFOは空へと旅立つ。
見事な手腕と卓越した頭脳戦で警備隊を出し抜き、彼女は悠々と凱旋するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
月代・十六夜
てれれってれー、プルトン人なりきりセットー(青狸のアレのイントネーションで)
いやまぁ、単なるキグルミなんだが、【照猫画虎】で【変装】で違和感ない程度の【パフォーマンス】ができれば紛れ込むのはそこまで難しくもねぇだろ。
まぁとはいえバレるリスクは少なくしたいし、【聞き耳】でできるだけ居ないタイミングを狙って怪しまれないように押さない駈けない喋らないってな。
首尾よく格納庫にたどり着ければちょっと強欲に。
他の猟兵の騒ぎに紛れて【鍵のかかった箱チェック】で一つと言わず、今後のためにUFOを幾つか回収。
帰りはてんやわんやであろう基地内を兵隊に紛れて撤収させてもらうかね。
おっけー、ミッションコンプリート!
UFOに占拠されたエリア51。
警備隊の目を掻い潜って近くまでやってきていた月代・十六夜は一息付きながら周囲の様子を窺っていた。
此方側にはプルトン人がサボりがてら休憩をしている場所が有り、奥の格納庫へと向かうにはそこを通らなければ行けない。
回り道をしても良いが、そちらは物陰が多く不意の遭遇が無いとも言い切れない。
「用意して来て正解だったな」
十六夜は手に持っていた小包の様なものを広げる。
「てれれってれー、プルトン人なりきりセットー」
全国的に有名な家庭用青狸のイントネーションとダミ声で取り出したのは、プルトン人そっくりのキグルミだった。
遠目に見れば違和感は無いこのキグルミに、十六夜のユーベルコード【照猫画虎】を組み合わせれば近付いても切り抜けられるだろう。
変装とパフォーマンスの技能を駆使して軽く動いてみるが、観察したプルトン人と然程変わりは無いように見える。
「まぁとはいえバレるリスクは少なくしたいし、聞き耳でできるだけ居ないタイミングを狙って怪しまれないように押さない駈けない喋らないってな」
なるべく怪しまれない様に自然体で歩いて行く。
この自然体で、と言うのは言葉以上に難しいものだが十六夜は気負う事無くプルトン人に成りきっている。
数々のバイトに従事した経験からか、度胸は人一倍のようだ。
サボっていたプルトン人達と軽く手を上げて挨拶を交わし、何事も無く格納庫へと辿り着く。
開きっぱなしの扉からはUFOが見えるが、此処を巡回している警備は居ないらしい。
「流石に全部とは行かないが、幾つかは貰って行きますかね、っと」
ユーベルコード【鍵のかかった箱チェック】でUFOを収納していく。
三つ目を仕舞い込んだ所で違和感に気付いたらしきプルトン人が此方に向かって来ているのが見えた。
「おっと、さっさと退散しますかね」
手近なUFOに乗り込んで起動していく。
内部は少し前に流行ったロボットゲームの筐体の様になっていた。
これなら手馴れたもんだとばかりにすいすい動かし、滑走路から飛び立っていく。
侵入に気付いた警備隊が追ってくるが、巧みなブースト機動に付いて来れず、十六夜は易々と防衛網を突破していった。
「おっけー、ミッションコンプリート! ……序に持ち帰った分にボーナスとか付くかね?」
相変わらず懐事情は厳しいらしい十六夜。
もう少し物色しても良かったかなと、ちらりと振り返り基地を眺めるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ルネ・プロスト
人形達は死霊憑依&自律行動
開幕UC発動
内容が内容だから、ちょっと本気出すよ
UCで隠密能力・情報収集能力を強化した森の友達を放って敵の数や巡回ルート、警備の厚い場所薄い場所なんかを調査させて敵に気づかれないよう侵入ルートを最適化する
で、目的の場所までは森の友達に斥候をしてもらって進んで問題なさそうなら進む感じに
脱出も森の友達の調査内容を元になるべく目立たないタイミングに脱出
……万一見つかっちゃったらアレ
敵の口や喉に悪霊集めて悪霊達の呪詛で呼吸器不全起こして窒息狙う
で、酸欠で苦しんでるとこを『悪意』でさくっと
暴れられてバレたりしたら嫌だし
真っ先に口を封じれば近くに他の敵いない限りは大丈夫……かな?
猟兵達の暗躍により次々とUFOを奪取されているエリア51。
普通ならば警戒を厳にして蟻の子一匹も通さぬ体制を敷いてもおかしくは無いのだが、おおらかなのかやる気が無いのか警備に当たっているプルトン人に焦った様子は無い。
奪われたUFOの追跡もそこそこに、見失ったら戻って来て直ぐに元の巡回を続ける程だ。
「あんまり真面目に警備してないのかな……?」
潜入したルネ・プロストは首を傾げながらコンテナの陰で様子を窺っている。
ユーベルコード【人形王国・諜報勅命】で飛ばした人形の一団『森の友達』が集めてきてくれた情報を整理しているのだが、本当に警備する気が有るのかと言う疑問さえ浮かんでくる。
最も別の区画では引っ切り無しに警報が鳴り響いているらしく、此方が特に警戒の薄い場所と言えるかもしれない。
とは言え潜入が楽に進むのならば文句は無い。
プルトン人の巡回から外れた場所や視線の切れる物陰を地面に書いて地図を作っていく。
見る間に侵入に最適なルートが見付かる。
「後は何も無ければ良いだけどね」
森の友達を先に進ませ、周囲に警備隊が居ないかを見張らせながら進む。
物陰に身を隠しつつゆっくりと、時には大胆に。
巡回のプルトン人が通り掛かったら森の友達が身振りで教えてくれるので、その場合は近くの影に潜む。
幸いサーマルゴーグル等の装備は付けていないらしく、此方を一瞥もしないで通り過ぎていった。
十分に離れたのを確認して、また静かに動き出す。
そうして格納庫付近までやってきた所で事件は起きる。
「ンー……ンォ?」
なんと空のコンテナの中でサボって寝ていたプルトン人が偶然起き出してきた、
即座に森の友達に憑依させていた悪霊を集め、間抜けに開いた口へと滑り込ませる。
「ングッ、ッッ……!?」
急に何かが喉に詰まる感覚に襲われ、プルトン人がもがき始めた。
左手に持った鎌『悪意』で首を切り裂きコンテナの中へと押し返す。
首を刈ったので叫び声を上げられる心配も無い。
「……ふぅ」
突然の接敵に少し焦ったが問題は無い。
額に浮かんだ汗を拭い、ルネは素早く格納庫へと滑り込む。
格納庫内に警備は居ない様だ。
手近なUFOに乗り込むと、操縦が下手な人向けの機体だったのかイラストが付いた操縦マニュアルがポケットに入っていた。
「これならルネでもいけそう」
くい、とレバーを引くとUFOが浮遊を始める。
丁度その時、巡回に出ていたUFOが別の格納庫へと入って行くのが見えた。
先程偵察を頼んだ時に見た巡回交代のタイミングだったらしい。
出るなら今と、ルネはレバーを倒した。
入れ替わる様に発進したUFOに最初は誰もおかしいと気付かず、進路がエリア51から離れていくものと解った時にはもう遅い。
ルネは追撃を受ける事も無く、鮮やかな手口でUFOを運び出したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アララギ・イチイ
ふむ、この薬が役に立つ日が来るとわねぇ
折角だから有効利用させてもらいましょうかぁ
【選択UC】を発動よぉ
上記の薬で身体を妖精に変化させ、小柄な体と、追加された特性である無機物の透過能力を利用、敵に警戒されない様に、基地の壁や床を透過して移動するわぁ
監視装置もあるでしょうから、対象物の透明化能力で自身を透明化させておきましょうかぁ(移動中に施設の設備に【ハッキング】して【情報収集】して最短経路や監視装置の位置を確認しておく
UFOに到着、侵入出来たらUCを解除して脱出だわぁ
追撃部隊の攻撃を【見切り】、回避行動を行いつつ迅速に逃走するわぁ
このUFOを実験用に1個欲しいけど、駄目よねぇ……
「ふむ、この薬が役に立つ日が来るとわねぇ。折角だから有効利用させてもらいましょうかぁ」
そんなセリフと共に怪しげな薬を嚥下するのは、我等がマッドサイエンティストことアララギ・イチイだ。
超兵器でオブリビオンを消し飛ばしたり、超兵器で敵陣を薙ぎ払ったりが得意な彼女だが今回の任務は潜入。
果たして如何するのかと思えば、こんな事もあろうかと作っていた薬が有るらしい。
ユーベルコード【禁忌薬・妖精薬】と言うものだ。
小さな小瓶に入った透明の液体を飲み乾したイチイの身体が、徐々に変質していく。
縮んでいく姿はまるでフェアリーの様だ。
あっと言う間に身長を五分の一以下に縮めた彼女は自身の身体を確かめるように動かして感覚を掴んでいく。
「副作用も無くてイイ感じねぇ」
早速薬で追加された特性、無機物の透過能力を試してみる。
アスファルトで塗装された地面は抵抗を返す事無く、イチイの身体を沈ませた。
「ふむふむ、地面も潜れるのねぇ。でも土中の小さな有機物には引っ掛かるでしょうし、普通に壁とかを通過していきましょうかぁ」
特性で自身の透明化もして準備万端。
進んで行くと詰め所らしき建物が見えてくる。
数人のプルトン人が暇を潰しているが、此方は見えていない様だ。
そのままスルーしようとしたイチイだったが、壁に有るコンソールに目が留まる。
(地図情報でも抜き出しておきましょうかぁ)
透明なのでプルトン人とぶつからない様にだけ気を付けて手早くハッキングを行う。
目的の地図データは直ぐに見付かった。
時間さえ許せば他のデータも根こそぎ持って行ってしまいたいが、流石にそこまでしている時間は無いだろう。
後ろ髪を引かれつつ、文字通りの最短経路を通過して格納庫へ。
UFOが多く並んでいるが警備は居ないらしい。
ユーベルコードを解除してコクピットに乗り込み起動させる。
玄人仕様の複雑そうな操作パネルも有ったが、彼女の前では問題にならない。
格納庫の扉も遠隔操作で開けていざ帰宅。
「あらぁ」
「ゴガ?」
不運にも丁度やってきた警備隊と目が合う。
「悪いけど頂いて行くわねぇ」
「シンニュウシャダ、ツカマエロ!」
妙に甲高い声で叫ぶ警備隊の面々。
一足先に飛び去ったイチイを追って次々にUFOに乗り込み後を追う。
ベテランの部隊なのか、的確な射撃で電磁ビームらしき光線を放ってくる。
だがイチイの操縦技術には及ばないらしく、紙一重の所でひらりひらりと躱されていってしまう。
警備隊を翻弄しつつ迅速に逃走する彼女だったが、追っ手を完全に振り切った辺りで小さく溜息を吐いた。
「このUFOを実験用に1個欲しいけど、駄目よねぇ……」
多分だけどダメじゃないですかね。
大成功
🔵🔵🔵
鳶沢・成美
子供でも動かせる一人用UFOっていったい……まあいいか仕事しましょう
さて、どうしたものかな。占領された空軍基地という事だから
可能ならば見取り図の様なものを見せてもらいたいですね
見せてもらえたなら”学習力”を発揮して覚えて潜入の足しにしましょう
【欺ク光ノ術】で姿を消して”目立たない”様に潜入しますか
後はじっくり慎重に進んでUFOの元へ
たどり着けたら無人のUFOに乗り込んでさっさと脱出しましょう
子供でも動かせるなら操縦は直感的でしょうから”第六感”で何とかいけるかな
後は持ち前の”逃げ足”で逃げ切ればこっちの勝ちですね
アドリブ・絡み・可 ””内技能
「子供でも動かせる一人用UFOっていったい……まあいいか仕事しましょう」
頭上を飛び交っていくUFOをコンテナの陰から見送りながら、鳶沢・成美はエリア51を進んでいく。
外周までは大した警戒も無く進めたが、流石に内部はそれなりの警備隊が居る。
巡回している空の部隊だけならまだしも、巡回をサボってその辺で屯しているプルトン人達が微妙に厄介だ。
「さて、どうしたものかな。占領された空軍基地という事だから可能ならば見取り図の様なものを見せてもらいたいですね」
見学コースが組まれている様な基地ならば未だしも、此処エリア51は昔から色々な噂や都市伝説の部隊となっていただけ有って、殆ど基地内部の露出が無い。
初見で突破するにはそれなりの距離を歩くか、持ち前の勘と幸運を発揮するか、或いは地図データを手に入れるしかない。
出来る事なら一番確実な地図の入手をしたい所だ。
「まぁ、有るとしたらやはり室内ですかね」
詰め所が見付かれば楽なのだが、そこまで辿り着くには少々根気が必要だろう。
ともあれユーベルコード【欺ク光ノ術】で自身を透明化する。
解除するまでは疲労が蓄積しているので、出来れば早めに見付け出したい。
「しかし焦らず慎重に。じっくり探索してみますか」
足早にコンテナから飛び出して目に付く施設を探索していく成美。
偶に通り掛かるプルトン人も彼には気付かず、そのまま歩き去って行く。
見付からないとは言え潜入任務、少しばかりの緊張は予想以上に彼の体力を奪っていく。
一休みがてら近場の建物へと身を潜り込ませる。
如何やらこの建物には警備は居ないらしい。
一息吐いて解除すると、額を汗が伝っていく。
ランニングを終えた時の様な心地良いと言える範囲の疲労が体に圧し掛かっている。
この分なら少し休めばまた動き回れるだろう。
休憩の序に建物の内部を見回すと、如何やら此処は文書が詰め込まれた小部屋らしい。
もしかしたら地図も有るかもしれない。
そう考えた彼が室内を見回してみると、ドア傍の壁に建物周辺の地図が掛かっていた。
「当たりだ! 後は格納庫の位置を……ん?」
英語で書かれている地図だが、書いてある事はなんとなく解る。
格納庫を示すマークに重なる様に書かれた、現在地を示す赤い矢印。
「もしかして……」
成美は入ってきた側とは反対方向のドアから向こうを覗いてみる。
そこには多数のUFOが鎮座していた。
「此処が格納庫だった……?」
少しばかりの気疲れを覚えながら、一番近い位置にあったUFOに乗り込んでみる。
簡単に操縦出来ると有ったがどんな理由で、と疑問を浮かべた彼だったが、その疑問は直ぐに解消された。
見た事の無いパネルやレバーが並ぶ中に見付けた、新しく取り付けられたものらしき差込口と、そこに刺さっているケーブルの先のコントローラー。
二千円から五千円くらいで買える、パソコンに繋げるゲームパッドが無造作にシートに置かれていた。
「こう言う事ですか、ってまた何ともコメントし辛い」
余りにもあんまりな光景に一瞬思考が停止するが、動かせるなら何でも良いかと思い直す。
試しにコントローラーを第六感で動かしてみれば、割と簡単にUFOは空へと飛び立った。
それを見て、警備隊が動き出す。
「さて、早い所逃げますか」
逃げ足には自信が有る。
ブースト加速と制動を駆使して素早くリア51を抜ける成美。
初めてとは思えない的確な操縦に、追撃部隊は為す術無く逃亡を許してしまうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シャノン・ヴァールハイト
強行突破で向かい、プルトン星人をぶっ飛ばとしよう
POW
技能値…526の怪力を利用して、プルトン人を殴りに行きます。
とりあえず、両手に防御用のナックルガードを装備し怪力任せの防御をしながら向かう予定。
なお、隠密技能が無いなりに真面目に潜入するつもりですが、見つかった場合は強行突破を行います。
逃げる時に、UFOが残っているようなら…猟兵が使う分以外は、UCで破壊可能なら破壊して逃走を行います
「隠密は苦手なんだが……四の五の言ってられんか」
コンテナの上から赤い髪の毛が飛び出そうになるのを身を屈めて抑える。
俊敏では有るがその立派な体躯が隠密行動には余り向いていないシャノン・ヴァールハイトは、試行錯誤をしながらエリア51の基地へと潜入していた。
隠密に関する技能は持ち得ていないが、幸運にも基地の奥へと辿り着いた。
だがこの先は巡回ルートが重なっているらしく、先程から引っ切り無しにUFOが空を飛んでいる。
余り時間を掛けていては見付かるかもしれない。
かと言って、無闇に飛び出せば直ぐに発見されてしまうだろう。
「如何したものか」
眉を寄せて悩むシャノンだが、その時コンテナ群の向こうに着陸していくUFOの姿が見えた。
丁度巡回ルートからは見えない位置。
強奪もとい譲り受けるには絶好の場所だ。
早速身を隠しながら近付いてみると、コンテナの端にプルトン人が歩いて行く後姿が見えた。
UFOも近くに有る。
好機とばかりに近付き、気付いた様子の無いプルトン人の背後に迫る。
「よう、大将」
「ン?」
掛けられた声に振り向いた所を右手のナックルガードで一撃。
ユーベルコード【全力全壊の一撃】を使いつつも、叩き付けて周辺地形を破壊しては発見されてしまうかもしれない。
そんな危惧からアッパーに切り替えたのだが、余り有る怪力の余波が空気を穿ち、周囲のコンテナを鳴らしてしまった。
突如鳴り響いた異音に対し、俄に騒がしくなる周囲。
「む、やはりバレたか」
急いで傍のUFOに乗り込んでいくシャノン。
え、殴られたプルトン人?
一瞬で灰になったよ。
「これは……踏むと上昇するのか」
左のペダルで前進、右のペダルで上昇、ハンドルで操作、レバー切り替えでホバリングと言う操縦方法だ。
シンプルな操縦方法なので直感的に動かし易い。
空へと舞い上がった所で、警備隊のUFOがすっ飛んでくる。
「ふむ」
やってくるUFOは三機。
出来る事なら返り討ちにしてやりたい所だが、何か手は有るだろうか。
攻撃手段を探すシャノンはコクピットシートの下に瓶の様な物が転がっているのを見付けた。
乗っていたプルトン人の私物だろう。
丁度良い、とシャノンはそれを手に取ってカバーを開けた。
「オラァ!!」
気合と共に瓶を投擲。
とんでもない怪力から放たれた瓶はシールドを破りカバーを貫通。
そのまま操縦していたプルトン人の脳天をかち割った。
コントロールを失い、僚機に激突して爆炎を上げながら墜ちていく。
「エェ……」
一部始終を見ていた、残りの一機を操縦していたプルトン人が困惑の声を上げる。
猟兵が突然UFOのカバーを開けたと思ったら瓶を投げ付けて二機を撃墜してきた。
どういうことなの……。
そんな混乱に似たドン引きをしている間に、シャノンは悠々とUFOを駆って帰って行った。
大成功
🔵🔵🔵
アマータ・プリムス
さて、潜入ですか
どうしたものでしょうかね……
監視に見つかるのは危なそうなので極力姿は隠していきます
アルジェントムから光学迷彩の施された外套を出して羽織りましょう
一応監視カメラの類を見つけたらハッキングして無効化も忘れずに、なにを見ているかわかりませんからね
そのまま格納庫まで忍び足で参りましょう
到着しましたらまずがUFOの物色ですね
動かし方がわかりそうな物を選びます
「操作系統は……なんとなくわかりました。それではトバしていきましょう」
そのまま格納庫から飛び立ち最短経路を導きだして最高速で突っ切ります
追手のUFOも機体性能は一緒かもしれませんがそこはそれ
運転手のスキルで差をつけます
「アデューです」
「さて、潜入ですか。どうしたものでしょうかね……」
いつものメイド服の上に黒い外套『ノクス・ラケルナ』を羽織って進むのはアマータ・プリムス。
外套にはちょっとした光学迷彩効果も付いており、夕闇に紛れた彼女を捉えるのは相当に困難な事だろう。
物陰や日陰に身を隠しつつ、するすると滑る様に移動していく。
コンテナや重機の陰から周囲を窺い、建物の上に取り付けられている監視カメラはハッキングで無力化していく。
本職のスパイか何かと見間違えてしまう程の手際の良さだ。
巡回の警備も彼女の存在には一切気付いていない。
緩いとも言える警戒の中をすり抜けて、アマータは一際大きな建物へと辿り着いた。
周囲に警備の気配は無い。
そのまま身を滑り込ませて見れば、そこには多種多様なUFOが並んでいた。
「ふむ、格納庫ですね」
立ち並ぶUFOを眺めていく。
形も然る事ながら、操縦桿も実にユニークだ。
一般的な航空機に見られるものから、操縦桿そのものが見られないタイプまで。
その内の一つに付いた説明書らしき冊子を手に取って捲ってみる。
「これはステージ型UFOですかね。踊っている時の体の向きで進路を、腰を振る速さで高度を、ステップの早さで速度を調整……誰ですか、こんな機体を設計したのは」
お立ち台型UFOは見なかった事にしつつ、アマータは操縦桿型ゲームパッドに良く似たレバーが左右に付いたタイプのUFOに乗り込んでいく。
ボタンは多いが、基本的な操縦方法は恐らく見たままだろう。
「操作系統は……なんとなくわかりました。それではトバしていきましょう」
慣れた手付きでUFOを動かす。
ふわりと浮き上がった機体はそのまま真っ直ぐに格納庫から飛び立っていく。
それに気付いた警備隊が後を追うも、警備の穴を突くようにアマータはUFOを動かしていく。
回り込もうとしたUFOを翻弄する様に切り返し、慌てて動いて隙間が出来れば再度切り返しそこを突っ切る。
追い縋ろうとするUFOには他のUFOと交差するルートで進路を塞ぐ。
まるでサーカスでも見ているかの様な機動だ。
「アデューです」
見事な操縦で警備隊を振り切って、そのまま空の向こうへと駆け抜けて行く。
UFOが過ぎ去った後には白い飛行機雲が出来ており、後に基地のプルトン人達の間で箒星とあだ名される猟兵の噂が飛び交ったとか飛び交わなかったとか。
大成功
🔵🔵🔵
ユキノ・サーメッティア
さってさて、今まで切った張ったしてたけど、ここでスニーキングとはー
ま、やってみますかー
格納庫に潜入でも試みますかね
選択UCで霧の人影を呼ぶのですにゃ~
周囲偵察ってねー
…それだけじゃないけど
とはいえ、堂々と見せるように歩かせたら、ばれちゃうから
こっそりと動かして、自分含めて2重の目線で周囲を探ってみよー
邪魔っぽそうな奴が居たら、
呼び出した人影に存在感出してもらって、移動してもらおう
人影自体は構成が霧だし、壁や床に染みになってもらったり、
そもそも解除すればいいよね
無事に目的の場所に着いたら、奪取させてもらおう
…側に敵が居るかもしれないし、そこは銃のスナイパーで
排除させてもらおう
発射音は絞らせてるよ
「さってさて、今まで切った張ったしてたけど、ここでスニーキングとはー。ま、やってみますかー」
軽い調子で潜入するユキメ・サーメッティア。
散歩にでも来たかの様な口調とは裏腹に、その偵察は驚く程慎重で正確なものだった。
先ずユーベルコード【シャドウネーベル】で霧の人影を召喚。
物陰に潜みながら二つの目線で周囲の様子を探る。
進路上で障害に成り得そうなプルトン人が居たなら、霧の人影を動かして誘い出す。
一瞬の違和感を確かめようと移動した所でユキノがこっそりと通過。
霧の人影は壁や床の染みと同化したり、時には解除して身を隠したりして存在を気取らせない。
見に来たプルトン人は気の所為かと思い、また元の場所へと戻っていく。
そこに侵入者の痕跡は一切無い。
見惚れる程に見事な手際だ。
自身の小柄な体躯も相俟って、格納庫周辺へ辿り着くまでに発見若しくは警戒される事は一度も無かった。
そうして辿り着いた格納庫。
油断せずに霧の人影で格納庫内を探らせると、運び込まれたUFOをチェックしているプルトン人の姿が見えた。
他にも居ないか探ってみるが、格納庫内に居るのは如何やらこの一人らしい。
それなら、とユキノは精霊銃『シャルドンナー』を取り出す。
雷の力が籠められており、発射時に雷で銃弾を加速させる事も出来る。
今回は潜入と言う事で加速性能はそこそこに、発射音をなるべく抑えるカスタマイズを加えている。
自身の掌には余る少し大振りの銃身を持ち上げ、ゆっくりと静かに照準を向ける。
狙うはプルトン人がUFOから離れた瞬間だ。
「すてんばーい、すてんばーい……」
囁く様に逸る気持ちを抑える。
やがてチェックを終えたプルトン人が身体を起こし、UFOから離れる。
ぷしゅっ、と圧縮された空気が抜ける音が響く。
同時にプルトン人の脳天に風穴が開き、倒れ込むと共に灰へと変わった。
直ぐ様身を隠し周囲を窺う。
如何やら今の発射音に気付いた者は居ないらしい。
「ふー」
銃を仕舞って一息吐くユキノ。
格納庫を歩き回って操縦出来そうなUFOを見繕って乗り込んでみる。
選ばれたのは丸い畳に卓袱台と座布団が載ったタイプ。
マニュアルを読むと、如何やら座布団の上に乗って正座している間は脳波で自由にコントロール出来るらしい。
早速座布団の上に正座して飛べと念じてみる。
「おおぅ」
ふわりと浮き上がったUFOはユキノの思うがままの機動をする。
何の前触れも無く飛び去って行くUFOに反応出来ずにいる警備隊に見送られつつ、ユキノは空を飛んだ。
「もしかしなくても、めっちゃシュールな絵面じゃないかにゃ?」
しかし彼女は気付いていない。
最大の敵はこの後やってくる脚の痺れだと言う事に。
大成功
🔵🔵🔵
ルカ・ウェンズ
プルトン人、今回はSPDでUFOを奪…借りにきたわよ。
【行動】
夜を待ってエリア51に忍び込み、私は【暗視】持っているので、夜を待ってエリア51に忍び込むわ。プルトン人に見つからないように静かに行動して、UFOを借りたら念のために変身を使っておくわ…変身しないけど変身なのよ!
何故か追手がきたら【空中戦】で戦いプルトン人が乗ったUFOを叩き落して直帰していいと言われたから、そのまま帰って今回の報酬を貰うわよ。
「プルトン人、今回はUFOを奪……借りにきたわよ」
夜の帳が下りた頃。
月の光が少し頼り無く思える暗さの中で、赤い双眸が光る。
ルカ・ウェンズは夜の闇に紛れ、エリア51内を疾走していた。
隠れる影には困らない。
月の光を閉じ込めた様な白い肌、闇に溶け行く様な漆黒の髪、獲物を見定める赤い瞳。
絵画から飛び出してきた様な美しさと妖しさを今は潜ませながら、彼女は次々に影を伝っていく。
暗視能力を持っている為、夜の暗さは身を隠すベールにはなるが行動の支障にはならない。
手持ちのライトに灯を頼っているプルトン人を嘲笑う様に、その警戒網を突破して行った。
物音も立てずに闇を渡り歩く彼女に気付ける者は居ない。
あっと言う間に、ルカは格納庫へと辿り着いた。
格納庫内は薄暗い非常灯に照らされており、巡回の警備の姿も無い。
「拍子抜けしちゃうわ。さて、どれを貰って行こうかしら……?」
多種多様なUFOのコクピットを覗き込んでいく。
良く解らないパネルやボタンが設置されているのを見て、ルカは首を振って別のUFOを見に行く。
出来る限りシンプルな機構を持ったUFOの方が良い。
操縦出来ない事は無いと思うが、どうせ乗るなら自分がピンと来るものに乗りたい。
そうして幾つかのUFOを眺めて、漸く惹かれる一機を見付ける。
「へぇ、良いじゃない。こういうので良いのよ、こういうので」
ルカが乗り込んだUFOはハンドルタイプの操縦桿に足元のペダルが二つ、左右に大きなボタンとレバーが付いた、如何にもと言った形のコクピットだ。
早速ハンドル下のボタンを押すと、出力が増していく。
ペダルを踏み込めばご機嫌な加速度でUFOは空へと飛び出した。
ハンドルを回せば素直な軌道を描いて曲がり、ハンドルを引けば月へ向かって真っ直ぐに昇っていく。
「良いわねぇ、この運動性! おっと、変身しておきましょ」
そう言ってルカはユーベルコード【変身】を使う。
見た目は変わらないが、変身である。
そうしていると彼女の元へと警備隊のUFOが駆け付けた。
「あら、熱烈なファンね」
此方を撃墜しようと迫ってくるのを見て、ルカはペダルを思いっ切り踏み込みながら左のレバーを引き、ハンドルを手前に引っ張った。
鋭い機動で宙返りをするUFO。
一瞬で後ろを取られたプルトン人は混乱しながら逃げようと旋回を始める。
「遅いわよ!」
空中戦のセンスを最大限まで発揮したルカはピタリとUFOの後ろに付く。
ハンドルに付いたボタンを押し込んでみると、機体下部からレーザーが飛んだ。
機関部をやられ、墜落していくプルトン人のUFO。
それを見て恐れをなしたか、警備隊は基地へと戻って行った。
「よっし、任務完了ね。それじゃ帰りましょ」
大成功
🔵🔵🔵
ビードット・ワイワイ
呼ばれておる、このUCを使うときであると
技術の一端を回収せよと
隣人たちが言っておる
ならば声に従うまで、奪い貰おう
人間形態になりて潜入
事前に基地内の構造を情報収集し潜入ルートを作成
構造からUFOを保管できる場所を予め予測をし
それを警備するルートを予想し行動
天井裏を這って移動することで死角を付き
離れた瞬間に忍び足でダッシュし移動
UFOを奪取する
逃亡時にUCを発動
呼び出したUFOに回収させて仲間の居る回収ポイントへテレポート
さて隣人達よ、一時の間この技術を探求しようぞ
度重なるUFOの奪取劇。
徐々に混乱が広がっていくエリア51に、新たな猟兵が潜入を試みる。
「呼ばれておる、このUCを使うときであると」
渋く、低い声。
「技術の一端を回収せよと、隣人たちが言っておる」
月明かりを受け、鈍く光る鋼の肌。
「ならば声に従うまで、奪い貰おう」
人間形態で基地に潜入したウォーマシン、ビードット・ワイワイがその巨躯をゆっくりと起こして立ち上がる。
伏せていたのは基地の外れにある備蓄庫の陰。
此処の周辺には巡回の警備隊も殆ど来る事が無く、身を潜めるには最適であった。
今回の潜入に当たり、ビードットは先ず情報の収集を行った。
雑誌、ネット、内部を知る者からの聞き取り、凡そ考え付く全ての手段で基地の情報を集め敷地内の構造を確認。
日が落ちるまで潜伏し観察に徹して警備隊の巡回ルートも目視で確認済みだ。
準備は万端。
後はイレギュラーに注意しつつ格納庫を目指すだけだ。
その巨体に似合わず俊敏な動作で影を伝い、ビードットは基地内を進む。
事前に得た情報通り、彼が進む道には警備の目が無い。
偶にサボっているプルトン人も居るが、巧妙に視線を切りながら動く彼の姿を見咎める事は出来ない。
問題らしい問題も無く、格納庫へと辿り着いた。
彼にとっては小さいドアを潜り抜けると、整備用デッキの上に出た。
色取り取りのUFOが並んでいる。
「ぬ」
その時、彼の聴覚が此方へとやってくる足音を捉えた。
透かさず巨躯を躍らせ、壁を登っていく。
巨大な格納庫は構造も確りとしている為、彼程の巨体が支柱を登っても崩れたり歪んだりはしない。
ただ、流石に多少の軋んだ音は鳴るようだ。
程無くして、巡回のプルトン人が格納庫内へと入ってくる。
詰まらなさそうな顔をして周囲を見回し別の場所へ移動しようとする。
その時だ。
『…………ギィ…………ギィ……』
「ン?」
金属が軋む音が響く。
頭上を見上げてみるプルトン人。
ライトを当てた先では、無骨な高い天井が佇んでいた。
気の所為か、とプルトン人はそのまま格納庫を後にする。
「流石に我の体躯を支え切るには至らぬか」
支柱を伝いするすると降りてくるビードット。
音が鳴った事に気付いた彼は素早く移動し、見上げたプルトン人の背後へと移動していた。
異音に顔を上げて頭上を確認する事は有っても、余程の事が無ければそのまま振り返って天井全てを確認したりはしない。
更に一度確認した事で此処には異常が無いと判断してしまえば、そこに潜む者を見付けるのは困難だろう。
他にプルトン人が居ない事を確認して、ビードットは忍び足でUFOへと向かう。
偶然にも、此処の格納庫に有るのはサイズの大きなものばかりだ。
彼の巨躯でも問題なくコクピットに座れるだろう。
手元のレバーを倒し操縦桿を握ると、UFOはふわりと浮き上がる。
長居は無用とばかりに、彼はユーベルコード【実行仮想破滅・未知との遭遇】を発動する。
「ロードルーイン、来る隣人。されど見知らぬ者がなぜ力を貸すと思いけり? どこまで行こうと相手は異種族。かくして彼らは滅んだ」
声に応える様に現れたのは全く別の技術で作られたと思しきUFOだ。
彼曰く、異星より来たりし隣人が乗るUFOらしい。
そのUFOに乗った隣人はビードットの乗るUFOへとハンドサインを送る。
次の瞬間、オレンジ色の閃光が迸る。
光が過ぎ去った頃には、もう何処にも空に浮かんでいたUFOの姿は無かった。
大成功
🔵🔵🔵
メンカル・プルモーサ
さて、と…うん、UFOを永久に借りにいこう……むしろ狩りに?
…まずは基地への潜入だね…心理隠密術式【シュレディンガー】を使いながら影から影へと移動…はっきりと発見されない限りは気のせいと思い込むのでそれを利用…
…センサ類はハッキングして一時的に無力化して突破…格納庫に鍵が掛かっていれば鍵開けで対応するよ…
…巡回については【不思議な追跡者】を放って警戒…避けれそうになかったら【世界鎮める妙なる調べ】で眠らせて物陰に移動させておく…
…UFOの場所までたどり着いたら…追っ手になりそうなUFOにハッキングで破壊工作を施して…UFOを操縦して脱出…
…後は安全圏まで空中戦で攻撃を避けつつひとっ飛びだね…
「さて、と……うん、UFOを永久に借りにいこう……むしろ狩りに?」
空のコンテナに腰掛け、足をぷらぷらとさせているメンカル・プルモーサ。
のんびりと暇を潰しているようにも見えるが、実は既に諜報活動の真っ最中だ。
ユーベルコード【不思議な追跡者】による偵察を行い警備隊の巡回ルートを調べつつ、基地内のセンサー類を無力化していく。
離れた場所へのハッキングは中々に手間だったが、これで道中の安全を買えると思えば安いもの。
「うん、そろそろ移動しよう……」
空中に人差し指で陣を描いていく。
発動する術式の名は『シュレディンガー』と言い、自分の存在をはっきり居るものと確信していなければ見付けられなくするものだ。
何かしらのアクシデントで潜入に気付かれない限りは、多少大胆に動き回っても平気だろう。
コンテナから飛び降り、メンカルは基地内を進んでいく。
術式の効果は有るが、念の為に物陰を移動しつつ。
そうして暫く進んで行くと大きな建物に辿り着いた。
地面を見れば薄明かりの中に誘導用の白線が引かれているのが解る。
此処が格納庫だろう。
白線を辿って回り込めば、開いた扉と立ち並ぶUFOが見える。
もう一つ、UFOの隙間からちらりと見える人影が有る。
覗き見てみれば、ドア横の壁に凭れ掛かるプルトン人が居た。
「誘う旋律よ、響け、唄え。汝は安息、汝は静穏。魔女が望むは夢路に導く忘我の音」
透かさず小声でユーベルコード【世界鎮める妙なる調べ】を発動。
強烈な眠気がプルトン人の意識を揺さぶっていく。
序と言わんばかりに、彼女はプルトン人に一番近いUFOにハッキングを仕掛けた。
追って来られては面倒なので、起動しない様にしておく。
その後は一番奥のUFOへと乗り込んで脱出するだけだ。
「おー……これは動かし易い……」
メンカルが乗り込んだUFOは左右のジャイロボールを操り、自意識でコントロールするタイプだった。
この手のものはイメージが大切だが、彼女はウィザード。
幻想も想像もお手の物である。
いとも容易く起動するが、此処で一つ誤算が起きる。
「ン……ア?」
起動音に気付き、眠っていた筈のプルトン人が目を覚ましたのだ。
何とこのプルトン人、警備をサボって邪魔の入らない格納庫で居眠りをしていた。
たっぷり睡眠を取っていたのでおめめパッチリ、異常に気付いてメンカルを視認し自身も手近なUFOに乗り込んで追撃を仕掛けようとする。
が、しかし。
「ウゴケ! ウゴケッテンダヨ、コノポンコツ!!」
がちゃがちゃレバーを動かしているが、そのUFOは先程メンカルが悪戯を仕掛けたものだ。
うんともすんとも言わないコンソールを叩いている間に、彼女は空へと飛び出していく。
数機の警備艇が此方に気付き撃ち落そうとしてくるがメンカルの操縦には届かない。
あっと言う間に、彼女の操るUFOは防空圏を突破して行ったのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
ふーむ……あとで戦うし、今のうちにある程度、ころころしてしまうのも、と思いましたが
警備が厳重になるかも、ですか……
つまり、厳重にならないように気をつけてなら、いい、ですか?
ダメ……にゃ?
電脳ゴーグルかけて【情報収集】
【迷彩】で姿を隠し【忍び足ダッシュ】して潜入
【念動力】で【空中戦】浮遊して
敵をみつけたら
太陽光か照明に紛れて『生命力吸収光』ぱーっと
気付かれないよう衰弱死させる【暗殺】技で
ちょっと加減に加減重ねて、何か疲れたなぁと居眠りしてもらい
そこで【生命力吸収】強め、塵も残さず、行方不明になってもらいます
彼は疲れて、さぼってどこかにいっているだけ
侵入者に消された?ないない
と
そうして奪い、逃走!
「ふーむ……あとで戦うし、今のうちにある程度、ころころしてしまうのも、と思いましたが。警備が厳重になるかも、ですか……」
思案顔で闇に紛れる白髪の少年。
ナイ・デスはエリア51の基地内で巡回するプルトン人を見ながら物憂げに顎を擦る。
流石に度重なる猟兵の侵入に痺れを切らしたらしく、別の区画を担当していた警備隊も巡回に加わっていた。
特に、格納庫周辺はもう厳戒態勢と言って良い。
勿論彼等にとっては、であるが。
潜入しようと思えば潜入出来そうなくらい穴の有る警備だが、そのまま進むのも余り面白くは無さそうだ。
それに少し偵察してみたが、増援でやって来ている警備隊と、元々此処に居た警備隊とは連携が取れていないらしい。
寧ろやる気の落差が酷い。
増援で来たプルトン人達は血気盛んに猟兵を駆り出す心算らしいが、元々居たプルトン人達は「えーそんなん言われてもオレ知らんしー」と鼻をほじりそうなテンションだ。
潜入する側だが色々とツッコミたくなる衝動を覚え始めていたナイだったが、此処で天啓とも言える閃きを得る。
「つまり、厳重にならないように気をつけてなら、いい、ですか?」
突如始まる脳内会議。
ナイ議員、ナイ政調会長、ナイ証人、ナイ軍務長官、ナイ議長全員がおっけーなのではと判断を下す。
「これは行けちゃうのでは」
都合良く、近場に一機のUFOが降りてきた。
近寄って耳を澄ませば微妙に聞き取り辛い声が聴こえて来る。
『オイ、ソコ! カッテニモチバヲハナレルナ!!』
「コチラデアヤシイカゲヲハッケン! シンニュウノコンセキモ、アヤシイカゲモミアタラナイガ、ネンノタメケイカイニウツル! ツウシンシュウリョウ!!」
『マテ、カッテナコウドウハ』
ぶつり、と通信機の信号を遮断するプルトン人。
興味なさげにその辺へと通信機を放り投げ、溜息雑じりに口を開いた。
「ケイカイトカメンドウナコト、ヤリタイヤツガヤレバイインダヨナァ」
如何やらこのプルトン人はやる気の無い方だったらしい。
これは好都合、とナイはユーベルコード【生命力吸収光】を発動する。
俄に周囲を明かりが照らすが、UFOの下部に付いているライトがその違和感を消してくれる。
増えた光量に気付かぬまま、プルトン人は近場のコンテナの上に寝転がった。
「ゲキムデツカレタシ、ヒトネムリデモスルカァ」
どの口が言うのか、彼は大層お疲れだったらしい。
そこへ加減に加減を重ねて放たれた光が、更なる疲労を蓄積させていく。
心地良い疲れを感じた彼は直ぐに寝入ってしまった。
が、光は弱めない。
徐々に光量を増してプルトン人の生命力を搾り取っていく。
唯一の懸念はこの眩い光だが、積まれたコンテナが丁度良い隠れ蓑になっている。
やがて彼の体が灰の様に崩れ始め、吹いた風に全てを散らされて行った。
敢え無く斃されてしまった彼だったが、他のものにとっては警備をサボって何処かで暇を潰しているだけ。
真実が明らかになる頃には全てが手遅れだろう。
「さ、逃走逃走」
ナイは持ち主を喪ったUFOに乗り込み、コントローラーを握る。
「まるでゲームみたい」
操縦するのに支障もなく、あっさりと動きを物にしてナイはエリア51を後にするのだった。
大成功
🔵🔵🔵