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アースクライシス2019④〜神代の鋼

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019

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●強固堅牢なる鋼の鎧
「ふしゅるるるるるるるる……!!」
 重々しい音をあげて、鎧を纏った男が進む。
 その身に纏った重厚な鋼。
 傷一つない神の時代より伝わりし神秘の鋼。
 一見普通の鋼のようにしか見えぬそれは神代の鎧。
 その背には、子供の掌ほどの大きさ。
 小さな菩提樹の葉のようなマークが刻まれていた。
「ふしゅるるるるるる!!」
 男は拳を打ち合わせ、激しく放電を始めた。

●モニュメントバレーから来たる刺客
「イエス、イェーガー。戦争の時間です」
 アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は紫紺の瞳で猟兵たちを一瞥した。
 展開された電子マップ、そこにはユタ州南部よりアリゾナ州北部。
 モニュメントバレー、そこに無数に光点が示されていた。
「モニュメントバレーに突如として出現した洞窟より武装したオブリビオンたちが出現しました」
 展開されたオブリビオン、それは鋼の鎧を纏っていた。
 ただ、それだけのようにも見える。
「この鎧は、鋼神ウルカヌスが授けた"神鋼"であり、物理的・精神的はおろか、毒やガスなどすら遮断する耐性を有する恐るべき鎧です」
 完全無敵、と言うわけではない。
 しかし、恐るべき強固堅牢さを誇り、ありとあらゆる悪意や攻撃を減衰させる。
 そんな恐ろしい神代の鎧である。
「弱点はただ一つ、"鎧の隙間"と呼ばれる部位を穿つ事のみです」
 如何な超耐性を誇る神代の鋼であっても、ただ一つだけ弱点が存在する。
 それが"鎧の隙間"と呼ばれる代物である。
「そこを集中的に攻撃すれば問題はないでしょう。しかし、敵もそこは分かっているはずです」
 故に、どうにかして敵のそこを露呈させた上で殴りつける必要がある。
 紫紺の瞳が猟兵たちを一瞥する。
「当機は、イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」


虎河豚天
 虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
 ヒーローズアース戦争第二弾。神代の鋼をぶちぬいて。
 弱点がどこかにあります。オープニングにはなんかそれっぽい部分があります。
 それを鎧の隙間と言い、そこをぶち抜くだけのお仕事です。
 ぶち抜かずともゴリ押しでも倒せますが相当苦労すると思いますので鎧の隙間をぷすぷすしてください。
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第1章 ボス戦 『オールドスパーキー』

POW   :    ハンマースパーク
【身体】から【発電された高圧電流を纏った一撃】を放ち、【感電】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ボルカニッカー
【全身から火山の噴火のような激しい空中放電】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    イートタイム
戦闘中に食べた【引きちぎった電線から取り込む電気】の量と質に応じて【全身の細胞に電力が充電され】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。

イラスト:もりさわともひろ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠レイチェル・ノースロップです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ソフィア・リューカン
鎧の隙間……見つけることは困難でも、当てることならできるかもしれないです。やれるだけやってみましょう。

手始めに人形を召喚、盾役のジェファーソンの比率を多めにして、行動します。
見た所相手は電撃を放つ存在。であるならば、ジェファーソン達の持つ『星縫い』を避雷針として相手の電撃を誘導し、私たちに攻撃が来ないよう【かばう】ように動かします。弱めの【電撃耐性】でも数がいるならば何とか耐えきれるかもしれません。
その間に私はレイニー達を操作し、一斉に相手に攻撃。攻撃する場所は鎧の隙間を見つけるため、とにかく当たればいいという事を念頭に、『星縫い』や奇妙な仕掛けを作動し、多数の針を【投擲】して場所を探ります。



●楽園の人形たちは神代の鋼に踊る
「鎧の隙間……見つけることは困難でも……」
 当てる事ならばできるかもしれない。
 絶対の守りであってもそれは外に露出しているのだから。
 ソフィア・リューカン(ダメダメ見習い人形遣い・f09410)は自らの人形たちを呼び出す。
「ジェファーソン、お願い」
 オブリビオンの攻撃から身を守るための防御手段、ジェファーソン。
 攻撃に晒されるが故によくぼろぼろになる不遇な青髪人形。
 人形たちは手にした針『星縫い』を掲げる。
「ふしゅるるるるるるるるッ!!」
 男は自らの身から雷撃を迸らせる。
 その雷撃はジェファーソンが掲げた針に収束する。
 びりびり、ばちばち、と爆ぜる音を響かせながら、賢明に雷撃を受け止めていく青髪人形・ジェファーソン。
 彼らの献身を盾に、ソフィアは無愛想な白髪人形・レイニーたちの見えざる力で操る。
「レイニー、一斉攻撃ッ!!」
 雷撃放電を繰り返す大男の周囲はレイニーたちが陣取った。
 手にした『星縫い』、そしてレイニーに仕込まれたギミックによる多段攻撃。
 剣山ハリネズミが如く、殺到した『星縫い』、その多くは神代の鋼に阻まれた。
 しかし、菩提樹の葉のような小さな文様刻印、そこに穿たれた針山群。
 それだけは絶大なダメージとなってそこから鮮血が吹き出た。
「ふしゅるるるるるるるるる……?!」
 神代の鋼が穿たれた。
 その事実は男を困惑させる。
「見つけました、鎧の隙間……!!」
 ソフィアの攻撃は、神代の鋼、その弱点をむき出しにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

メンカル・プルモーサ
ふーむ……神代の鋼で出来た鎧、ね……
…弱点を攻撃しないといけないけどそれ以外は無敵…確かに、神話で良くあるパターン、か…

…まずは【愚者の黄金】による対電撃用の黄金の杭を周囲に配置…さらに【彩り失う五色の魔】で電撃耐性を高めるよ…
…怪しいのはあの小さな菩提樹の葉のマーク…試す、か…
…【空より降りたる静謐の魔剣】を発動…周囲に浮かぶ様々な数百の氷の魔剣を全周囲から一斉発射…
…的が弱点を判っているなら思わずガードするはず…それを確認してから…その部分に発射せず待機させておいた「小さな」「透明の氷」で出来た静謐の魔剣を軌道操作して差し込むよ…
…弱点があればそこから破られる、神話のお約束だね…



●是、邪竜の鎧殺し也
「ふーむ……神代の鋼で出来た鎧、ね……」
 研究対象としては興味深い。
 しかし、それを流用する事は出来ないだろう。
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は小さくため息をついた。
「確かに……神話で良くあるパターン、か」
 先の猟兵の攻撃で、菩提樹の葉の刻印、それが弱点と容としれた。
 なれば、そこの守りに入るのも必然。
 男は雷撃を迸らせながら、その背への攻撃を警戒していた。
「――――愚者の黄金」
 周囲に金色の杭が立ち並ぶ。
 さらに彩りを失った魔素が周囲に定着していく。
「――――五色の魔、金」
 それは金色の守り、神鳴るものを打ち払う黄金の盾。
 男の放つ雷撃は全てが逸れて、金色の杭に誘導され、そして霧散する。
「――――静謐の魔剣」
 魔素が紡がれ、魔法陣が周囲に展開され、数百の氷刃が浮かび上がる。
 掲げた手を振り下ろせば、それが合図だったかの如くそれは神代の鋼に降り注いだ。
 激しい氷刃の砕け散る音、それを弾き返す神代の鋼の甲高い音。
 その守りは決して揺らがない、膨大に至るはずのダメージもそのことごとくが減衰する。
 腕で覆われた菩提樹の刻印にはそれは届かない。
「――――弱点があれば、そこから破られる」
 それは神代の時代より変わらぬ法則にして掟、そして運命でもあり宿命でもある。
 あらかじめ仕込んでおいた細工。
 小さな、そして、目にも見えぬ程の薄氷。
 透き通るような氷、否、文字通り見えざる氷の魔剣。
 それが男の意識の間隙より菩提樹の刻印に突き立てられた。
「ふしゅるるるるるるるるるるるるッ!?」
「神話のお約束……だね……」
 氷の魔剣、それは菩提樹の葉に突き立ち、男にダメージを与えたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

甲斐・ツカサ
背中に菩提樹の葉……なんかそういう話を読んだ気がするんだよね……
神話とか伝説とか、そういう感じの話だったから、神代の鎧が元になってるのかも?

まずは荒野を駆け抜けるようにバイクで一気に距離を詰めよう!
でも、敵が見えてくればドライブはおしまい。
車体を蹴ってジャンプして、まずは正面から最速の一撃!
これは止められても仕方ない。
狙うのは敵の反撃!
未知標を地面に突きさして電流を逃がしながら、観察だ!

無差別攻撃なら、敵自身にも効果があるはず。
だから、鎧の中で他の部分と違う反応があれば、そこが隙間さ!

後はそこめがけて一撃!
でもこの一撃は、さっきとは違うよ!
余計な武装は放り捨てた、最速を更新する最速の一撃さ!



●最速よりも早く、速く、疾く
「背中に菩提樹の葉……なんかそういう話を読んだ気がするんだよね……」
 それは神代に伝わる話、古の神話、古の伝説、古の伝承。
 甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)は古きより始まりし伝説、その最新の開拓者であり、冒険者である。
 古き、古き伝説、英雄譚、物語、叙事詩、御伽噺。
 故にこそ、彼は覚えている。
 その神代の鋼とよく似た伝説、その一端。
 荒野を鋼で疾駆して一気に距離を詰める。
 目標物、即ち敵が見えれば荒野の大移動、荒野の冒険はここでおしまい。
 ここから始まるのは物語の一端、それを飾るであろう戦いの一幕。
 自らを運んだ鋼の躯体を軸に蹴り出し、最速の一撃。
 是、神速に至る一撃、されど神代の鋼にはそれは届かない。
「ふしゅるるるるるるるるるッ!!」
 男の体から稲光が迸る。
 未知を示す標の鋼糸、それが地に突き立ち、雷撃を受け流す。
 迸る蒼き雷、その最中、ただ一つ、違う輝きを見つけた。
「見つけた……鎧の隙間ッ!!」
 放電が終わったその隙、自らを守った未知標を手放す。
 ガジェットも蒼き光刃も置き去りにして、手にするは黒き刃のみ。
 先の一撃よりも早く、速く、疾く。
 神速に至る? 否、神速をも超えていく。
 最速を凌駕して、超神速のピアッシング。
 菩提樹の葉を穿ち、男の体そのものにその一撃が穿たれる。
「ふしゅるるるるるるるるるッ!!」
 激痛に苛まれ、男が吼える。
 紛れもなく、隙間にいれられた一撃である証左。
「最速を更新しちゃったなッ」
 一歩離れれば、さらなる速度の高みへと。
 未知を道行く最新の冒険家は、さらなる先を見据える。

成功 🔵​🔵​🔴​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

今度こそ!愉しそうな!相手だ!(謎のハイテンション)

鋼神ウルカヌスか…私はそっちと戦いたいんだが…まぁ良い…真っ向から相手をしてやろう!

来たれ…【奈落より吹く風】…さぁさぁ殺ろうじゃないか!
(視界を閉ざす瘴気)
(こそこそと誘引の「呪詛」を籠めた金属の塔(=属性攻撃:金で作ったアース)を建て)
ん?正々堂々?
ハハハ…敵の言うことを真に受けちゃあいけないよ?
(風の魔法で彼方此方から歪な嗤い声を発生させて攪乱)
(瘴気の中に潜みながら「全力魔法」で探知を展開して隙間(≒瘴気の入り込む場所)を「見切り」
激烈な神経毒(毒使い)を滴らせるイレリアで滅多刺し)



●正々堂々? 馬鹿を言ってはいけない
「今度こそ!! 愉しそうな!! 相手だッ!!」
「ふしゅるるるるるるるるるるッ!!」
 死之宮・謡(万界覆う死と狂気・f13193)は高らかに笑う。
 ああ、待ちかねた。強い相手と切りあい殺し合う事こそが彼女の愉悦。
 それを満たす相手はそう多くはない。
「鋼神ウルカヌス……そっちの方がいいが……まぁ良い。真っ向から相手してやろう!!」
 神代の鋼、それに真正面から立ち会う。
 常識で考えれば在り得ざる行為。
 神代の鋼と言う鉄壁の守りがある限り、真正面から倒す事は至極困難。
「ふしゅるるるるるるるるるッ!!」
 男がその身に雷撃を纏う。
 同時、謡は人差し指を突きつける。
 そこより瘴気が溢れ出て、荒野は闇色の死に飲まれる。
「ふしゅるる……?! ふしゅるるるるるるるッ!!」
 視界を閉ざされた男は周囲に稲光を奔らせる。
 それは、奇妙な事にアーチを描き一点に収束する。
「!?」
 それは誘引の呪いをこめられた金色の塔。
 黄金で作られた避雷針そのもの。
 視界を閉ざし、見えざる仕掛けを施す。
 真っ向? ハハハ、正々堂々? 何を言う。
「敵の言うことを真に受けちゃあいけないなぁ!!」
 四方八方より謡の歪な笑い声が響く。
 声目掛け雷撃を放っても、それは全て黄金塔に引き寄せられる。
 瘴気の中、闇の只中に潜みながら、謡の真紅の瞳が捉えた。
「お約束だよなぁッ!!」
 神代の時代からのお約束、定形。
 菩提樹の葉の刻印、そこ目掛けて神経毒を穂先より滴らせる魔槍が突き立てられる。
「ふしゅるるるるるるるるるッ!?」
 猛毒が男の身を焼き、菩提樹の葉の亀裂が広がる。
 幾度とない攻撃、背後に振り返り拳を放ってもそこには謡はもういない。
「ハハハッ!! 毒で死ぬか瘴気で死ぬか槍で死ぬか、どれだろうねぇ!!」
 楽しげに、愉快そうに死の狂気は嗤った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィサラ・ヴァイン
神鋼の鎧…毒ガスすら遮断するってどんな構造してるの…?
単純に考えたら全身を覆っている、って事だよね
逆にオブリビオンの力は何故遮断されてないのか…ここに攻略のヒントがありそう
敵が力の放出をしている、その場所に“鎧の隙間”があるんじゃないかな?
[第六感]で攻撃の予兆を読み取り、そのタイミングでカウンターを狙ってみるよ
「どちらが本当の『不滅』なのか、試してみましょう?」
【宝石の谷】で周囲の岩石を宝石にして操り、神鋼の鎧にぶつけるよ
宝石の一部を金属…金や銀にしておいて、避雷針の要領で電撃を地面へと誘導
残りの宝石の[全力魔法]で鎧の隙間をぶち抜くよ
「…まあ、不滅な物なんて、存在しないですけどね」



●不滅の輝きは、鋼を超えて
「神鋼の鎧……」
 ヴィサラ・ヴァイン(魔女噛みのゴルゴン・f00702)は小さく首を傾げた。
 毒ガスすら遮断する謎構造をした神代の鋼である。
 単純に考えればそれは全身を覆っているとも思える。
 しかし、目の前の大男は明らかにその顔面を露出していた。
「…………」
 分からない。これがわからない。
 なんでこれで毒ガスも効かないの? 神代の鋼ってなんなの。
 きっとバリアとかなんか不思議なパワーで守られているんだ、きっと。
 そうとでも考えねばヴィサラは納得できなかった。
 大男と対峙したまま、じり、と距離を詰める。
 男の躯体が輝き、全身より雷霆を迸らせる。
 その攻撃の予兆、その赤き瞳はすでに"見抜いて"いる。
「どちらが本当の『不滅』なのか、試してみましょう?」
 荒野に無数に点在する何ら価値のない岩石群。
 それが気づけば、鉄や鋼、金銀、あるいは紅玉、翡翠。
 無数の鉱石と化し、無数の宝石と化して彼女の周囲を漂っていた。
 放電された雷は金銀に誘引され、それは大地に墜ちた。
 無数の鉄や銅、鋼たちはそのまま加速させ、鎧に叩きつける。
 ひどく鈍い音を響かせながら、男自身の守りの意識を別に引き付けさせる。
 赤い瞳が見抜いた"鎧の隙間"、菩提樹の葉の刻印。
 放電の最中、真っ先にそこから力が溢れ出る予兆が在った最も脆き場所。
 そこに宝石群が殺到して、そこを撃ち抜いた。
「ふしゅるるるるるるるるるるッ!!」
 男が痛みにたたらを踏み、絶叫する。
 ヴィサラは不滅の輝きを背負ったまま、それを一瞥した。
「……まあ、不滅な物なんて、存在しないですけどね」
 それがたとえ神代の時代より秘された神秘の鋼であったとしても。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロウガ・イスルギ
連携・アドリブ歓迎

菩提樹の葉……そういう事か
菩提樹の葉が貼り付いた背中が竜の血を浴び損ねて
不死身じゃなくなった英雄の逸話を聞いた事が……あれ?
どこで聞いたんだっけ?まあ今は戦いに集中するか

「始めるかビリビリ野郎。その鎧斬り裂いてやる」
UCを使用した真向攻撃!と見せかけ敵の攻撃を誘発
【フェイント】【残像】【カウンター】を駆使して背後に回る
「実にして朧、朧にして実……貴様の勝ちだ、そこに俺がいたならな」

背後を取ったら菩提樹のマークめがけて集中攻撃
「炎神の矢<アグネヤストラ>の名が伊達か、その身で味わうがいい!!」
攻撃個所を認識したら【誘導弾】スキルで弱点攻撃

「竜殺しを気取るから、虎に狩られるのさ」



●竜狩り、虎と相対し、竜虎相対す
「菩提樹の葉……そういう事か」
 ロウガ・イスルギ(白朧牙虎・f00846)はその背の刻印を見て気づく。
 それは菩提樹の葉が背中に張り付いていたせいで竜血を浴び損ねた不死身の英雄。
 竜血を浴び損ねたそこだけが不死身ではなくなったが故にその弱点をつかれ死に至った英雄。
 その男の逸話を。
 いつ、どこで聞いたのか、覚えはない。
 されど知識の中にしっかりとあるそれを今活かす時。
「始めるか。ビリビリ野郎……その鎧、斬り裂いてやる」
 真っ向勝負、正面に立ち、掌を返し、指先を数度曲げてやる。
 かかってこい、と言うエモーション、それは詰まる所、挑発。
「ふしゅるるるるるるるるるるるるるッ!!」
 男が叫び、その稲妻を迸らせる。
 雷撃がロウガに殺到し、その白き毛を焼き尽くす。
 ――――かのように見えたが、その刹那、その姿が霞み、消える。
 残された影、ただの残影、それは即ち。
「実にして朧、朧にして実……貴様の勝ちだ」
 ――――そこに俺がいたならな。
 すでにロウガは男の背後にいた。
 菩提樹の葉、その刻印に突きつけられた銃口。
「炎神の矢<アグネヤストラ>の名が伊達か、その身で味わうがいいッ!!」
 引き金が引かれ、銃弾はそこに叩きつけられる。
 見た目はただの拳銃に過ぎないソレ。
 されど今を超える科学と今を超える神秘。
 超科学と超神秘、噛み合わぬような科学と秘跡の双方によって生み出された次代の鋼。
 その外観からは予想もできぬほどの破壊を穿つ。
 トリガー、トリガー、トリガー、トリガー。
 幾度となく引き金は引かれ撃鉄はあげられ、その背に惜しみない破壊を加えていく。
 苦悶の悲鳴をあげ、男の身が転がり、そして間合いを取った。
 されど、炎神の矢は決して男を逃さない、その一矢がまた背中を穿ち、男の身を焼く。
「竜殺しを気取るから、虎に狩られるのさ」
 竜虎相対、されど竜を殺した男は虎に狩られる定めにあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

カタリナ・エスペランサ
今回のお相手は電撃使いか
特化した専門家相手だとそのままじゃ少し分が悪いかな?

UC【失楽の呪姫】を発動、今回は引き出した魔神の魂を《オーラ防御+電撃耐性》の強化に使うよ
とはいえ受けに回るのは趣味じゃない、今回も速攻を狙っていこう

まず劫火の《属性攻撃+範囲攻撃+先制攻撃》で敵の全身を包んで手応えから《情報収集》、《第六感+戦闘知識》も活かして鎧の隙間を探るよ
首尾よく弱点を見つけたら《残像》での攪乱から回り込んで黒雷の《属性攻撃+早業+暗殺+スナイパー》の一撃を叩き込む!

一連の間は《見切り》を欠かさないようにして敵の動きに備えるよ
もしUC撃たれるなら耐性プラス電撃の《衝撃波+カウンター》で軽減だね



●失楽園の姫君
「今回のお相手は電撃使いか」
 カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は紅と蒼と白と黒の雷の使い手である。
 しかし、他にも多種多様な技術の使い手でもあり、雷の化身そのものではない。
「特化した専門家相手だとそのままじゃ少し分が悪いかな?」
 しかし、彼女は受けに回るのは趣味ではない。
 攻め立ててこそ、戦闘の華である。
 魔神の魂を身に宿し、その身は主神の雷にすら耐えうる力と為す。
 右手に炎を宿す、それは終端の炎、終焉の劫火、魂を焼き尽くす炎の一端。
 男が雷撃を迸らせる。
 カタリナの身が焼かれる、されどその身は傷つかない。
 魔神の魂が、自身の身より溢れ出る気力の鎧がそれを許さない。
「じゃあ、一気に燃やしてあげるッ!!」
 神代の鋼なんのその。
 その上から全身を一気に焼き尽くす。
 燃え盛る炎、燃え盛る劫火、その中においても神代の鋼は決して揺らがない。
 されど一点、そこにだけは燃え移らぬようにと守っている部位があった。
 背中に刻まれた菩提樹の刻印。
 弱点はすでに知れた。
 ならばやるべきは一つ。
 纏った魔神の力を雷に変えて、その身は雷霆に至る。
 光に等しい速度、すでに背は取った。
 振り返るよりも速く、左に手にした黒き雷霆。
 それを背に突き立てれば、菩提樹より黒き雷が迸った。
「ふしゅるるるるるるるるるッ!?」
 己の武器であるはずの雷、それと同じ一撃を受けその身が痙攣する。
 全身に雷撃が周り、四肢が痙攣する。
 菩提樹の葉の亀裂がさらに広がった。
「分が悪いだけで、勝てないとは言ってないしね?」
 黒い雷を片手に、小さく笑ってみせる。

成功 🔵​🔵​🔴​

雪・兼光
【SPD/連携とアドリブご自由に】

神代の鋼なァ…。厄介そうなものが出てきたぜ。
弱点っぽいのがあんまり見られねぇんだけどもしかして

あれ(小さな菩提樹の葉のようなマーク)か?
よっし…。久しぶりに弓を使ってみるか。
射程距離内で相手のから離れてよーく狙ってスナイパーも利用してほらー。
千里眼射ちだ…。

お?あたりかな?何これたーのーしーいー。
的当てゲームの始まりかな?あっこっちを向いた来やがった。
そういう時はだまし撃ちとコミュ力使って「おい、あれ見ろ」と真後ろに指をさして向くように仕向けて

零距離で射ち込む

まぁ、こっち向いても誘導弾で射ち込むんだけどな。



●千里の果てより射抜く一撃
「神代の鋼なァ……厄介そうだな」
 雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)は彼方より猟兵たちの戦いを見ていた。
 その猟兵たちがこぞってどつく場所に目をつけていた。
 菩提樹の葉の文様、その刻印。
 亀裂が入り始めていたそこ。
「久しぶりに使ってみるか」
 弓に矢を番え、よく狙う。
 照準は定まった、ならばあとはこの手を離すだけ。
 果たして矢は放たれ、菩提樹の葉に突き立った。
「お、当たった」
 再び矢を番え、弦を引き、放つ、それはまた突き立った。
 矢を番え、射る。矢を番え、射る。
「何これ、的あてゲームかなんかか? 楽しいな!!」
 流石に幾度と的あての対象にされれば、それを撃破しようとも思うのか。
 男はふしゅるるるる、と声をあげながら、地を揺らがし、兼光へと迫る。
「あっ、こっち来やがった……」
 男が疾駆し、兼光に肉薄し、拳を振り上げる。
 ふと兼光が視線をずらした。
 あれはなんだ、と言わんばかりに視線がずれた。
「ふしゅるる?」
 男は振り向いた。
 振り向いてしまった。
「もらったぁッ!!」
 矢を零距離で放ち、それが菩提樹の葉を射抜いた。
 深々と突き立ったそれの痛みに男が叫ぶ。
「ふしゅるるるるるるるるッ!!」
 痛みの叫びなのか、屈辱の叫びなのか。
 大地を揺らがすほどの地団太を踏む。
 男が正気を取り戻す頃、そこにはもう兼光はいなかった。
「ふしゅるるるるるるる……」
 どこにいった、と周囲を見回すと同時。
 スコン、と菩提樹にまた矢が刺さった。

成功 🔵​🔵​🔴​

オリヴィア・ローゼンタール
全能なる神以外に、絶対無敵などありはしない!

【偽槍展開】で59本の複製槍を創り出し、【念動力】で操り避雷針に
貫通された分は【オーラ防御】【電撃耐性】で耐える

【ダッシュ】【スライディング】を駆使して機動戦を仕掛ける
本物の聖槍を【怪力】を以って振るい斬り打ち穿つ
飛翔する複製槍を様々な箇所に突撃させ、どこへの攻撃を警戒するか、迎撃するかを観察する(学習力)

複製槍を囮にし、その隙に機動力を活かして背後に回り込み、全霊(怪力・鎧砕き・ランスチャージ)の一撃を以って聖槍で突き穿つ
伝説に曰く、竜の血を浴びた不死身の英雄は、葉が張り付いていた部分だけは浴び損ない完全な不死にはなれなかった……そこですっ!!



●竜狩りの英雄は死せる
「全能なる神以外に、絶対無敵などありはしないッ!!」
 黄金の穂先を持つ槍を手にオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)は叫ぶ。
 絶対などと言う存在は唯一無二たる全能なる神除いて存在し得ない。
「顕現せよ、我が聖槍、その写し身よッ!!」
 無窮の威光、黄金の穂、全五十九より成る破邪なる刃。
 放出された雷を黄金の穂先に絡ませ、いなし、受け流しながら疾駆する。
 聖槍の刃が薙ぎ払い、切り払われ、打たれ、穿つ。
 神代の鋼にその刃は届かない。
 空を舞う五十九もの偽金の穂先が追随するようにその鎧を打つ。
「伝説に曰く……!!」
 複製された聖なる偽槍、それが舞い、神代の鋼を打つ。
 疾駆、猛烈な勢いで打ち穿たれるそれに男の反応が遅れた。
「竜の血を浴びた不死身の英雄、彼は背に張り付いた葉のせいでそこにだけ血を浴び損ね完全な不死にはなれなかった……」
 その聖なる黄金槍、その穂先の切っ先が狙うは亀裂の入った菩提樹の葉の刻印。
 鎧を砕く全身全霊の一撃。
「そこですッ!!」
 繰り出された刺突、それは刻印を穿ちさらなる亀裂をいれると同時。
 男の胸にまで至る深々とした傷をいれる。
 引き抜くと同時、その亀裂より膨大な量の血が噴き出す。
 猟兵たちの積み重なる攻撃にその巨躯が遂に膝をつく。
 絶対の守りなどは存在せず、今ここにあるのは弱点を晒した不完全な守り。
 相対するその構図が如実にそれを証明していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニノマエ・アラタ
武器は軽機関銃。
こっちはアンタ相手に痺れてる暇ないんで。
とりま、暴れンな。
鎧の隙間を探り当てるためにちょいと時間稼ぎを。
UC発動の切っ掛けになる仕草や咆哮なんぞあれば、それもチェック、
ってことで、制圧射撃で動きを止めるように足元を狙いながら、
跳弾に使うための岩並びを値踏みしつつ移動。
岩は電気を遮らないが、ムキムキ拳の盾にはなるだろ。
何にせよ正面からの直撃は避けたいし、コイツの眼が届かない場所と
いえば…背後か。ほら、後ろ向け、後ろ。
UCや大技を発動させないよう動きの隙を見て跳弾で背後を狙い撃ち。
何かアタリがあったと判断すれば、集中的にその部位を狙う。
情報は拡散と共有すべし、だな。



●そして神代の鋼は砕かれる
「こっちは戦争中で忙しいんで」
 アンタ相手に痺れてる暇はない。
 ニノマエ・アラタ(三白眼・f17341)は手にした軽機関銃で弾丸をばらまく。
 神代の鋼を穿つには不足のその弾丸はけたたましい鋼と鋼がぶつかる音を荒野に響かせる。
 それで倒せるとは思ってはいない。
 これはあくまで時間稼ぎでしかない。
 すでにその神代の鋼、無敵の鎧、竜狩りの鎧の弱点は露呈している。
 制圧射撃でその足を止めながら、アラタは周囲の岩を一瞥する。
 すでに準備は整った。
 男がその拳を振りかぶる。
 すでにその巨躯の拳に戦い始めの勢いはない。
 されど人を殺し、大地を砕くにはあまりある一撃。
 その振り下ろされた拳を良ければ、岩石は砕かれ、大地は粉砕される。
 宙に舞った岩石の破片、一瞬の計算、戦闘の経験、そして、自身の勘。
 短いトリガー、数発の弾丸が放たれる。
 それは宙に舞った岩石の破片に弾かれ、大地に向かい、そして、そこをまた跳ねた。
 砕けた破片、背後にまで散っていたそれに当たり、鋼はまた跳ねて、菩提樹の刻印に突き刺さる。
 鋼が穿たれ、遂に亀裂が大きく広がり、神代の鋼は砕け落ちる。
 無数の攻撃が刻まれ、その身がすでにぼろぼろなのは露呈した。
 最早彼の身を護る無敵の鎧は存在しない。
 すでに死に体である彼を倒す事など造作もない。
 アラタは引き金を引き、無数の鉄火は放たれた。
 後に残るのは風穴を穿たれた男の骸のみ。
 神代の鋼は、打ち砕かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年11月04日


挿絵イラスト