#アリスラビリンス
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ほんのりとあたたかな色の光が灯る、森。
「すやぁ……」
星空の下で波がさざめく、海辺。
「すやぁ……」
外から遮断されたまっくらな、お部屋。
「すやぁ……」
寝ても寝ても頭痛に襲われることはありえない、幸福な眠りに満ちた『不思議の国』。
糸や繊維に恵まれたこの国では寝具――お布団やまくらやパジャマ、寝る時に抱きしめるぬいぐるみや抱き枕を作る技術が発達しており、それらのおかげで人々は安眠快眠なのである。
だというのに。
「ッフニャーーーー!」
突如として現れたにゃんこずきんちゃんは、それらをズタズタに引き裂いて回るのだった……。
●
「好きなだけ寝れる最高の国が襲われてるぜ」
集まった猟兵へと、タハニはそのように切り出す。
「今までオウガに襲われたことのない『不思議の国』だったから、オウガたちへの対応が後手に回ってるみてえだな。悪いけど、オウガ退治を手伝ってくれ!」
「不思議の国の住人……愉快な仲間も戦うことはできる。猫のオウガと戦う時は、手助けをしてくれるはずだぜ」
枕を投げる、寝相でプロレス技を仕掛けるなどして、愉快な仲間たちも手伝ってはくれる。
ここに猟兵たちの力が加われば、猫のオウガ――にゃんこずきんちゃんを蹴散らすことは難しくないだろう。
「ある程度倒したら、今度はいばら姫の退治をしてほしい」
いばら姫がいるのは、森の中。
ハンモックや草花のベッドが豊富な、眠るのに最適な森。
今はそこがいばら姫によって、いばらの森に作り替えられているのだ。
「いばら姫さえ倒せば森は元に戻るぜ!」
ただ、いばら姫を倒してもズタズタにされた寝具まで元通りとはいかない。
そこで、綺麗な寝具を繕ってほしいのだとタハニは言う。
「裁縫の技術……ミシンとかは妙に発達してるから、裁縫が得意じゃなくてもまあまあのものが作れるはずだぜ」
よほど不器用でなければだけど、と小声で付け足すタハニ。
愉快な仲間たちは小人サイズ。布や糸、染料などが不足するおそれはないので、猟兵たちの考える素敵な寝具を作ってあげるべきだろう。
「ゆっくり眠れる国、取り戻してあげようぜ!」
遠藤にんし
遠藤にんしと申します。
●1章 にゃんこずきんちゃん 集団戦
小人サイズの愉快な仲間たちは枕投げ、寝相プロレス、寝言暴言などで共闘します
●2章 いばら姫 ボス戦
森の奥にいるいばら姫との戦闘です
●3章 寝具作り
オウガたちによって破壊された寝具の修復等です
縫物が苦手でもなんとかなるミシンがあるので、手先が不器用でもうまくいくことが多いです(よほどの不器用さんを除く)
布、糸、染料などの素材は豊富なので、思い思いの寝具を作りましょう!
皆様のプレイングを楽しみにお待ちしております
第1章 集団戦
『にゃんこずきんちゃん』
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POW : 12時になると自爆するとは何か間違ってるのにゃ。
自身の身長の2倍の【12時になると自爆する『南瓜の爆車』】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD : お魚やめるなんてもったいないのにゃ。
【相手が変形した部位や召喚物を魚】に変形し、自身の【自制心】を代償に、自身の【食欲と魚への反応速度】を強化する。
WIZ : どこかのおばあさんからもらった毒リンゴにゃ。
【毒リンゴを対象の口に放り込むこと】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
イラスト:笹にゃ うらら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
襲来するにゃんこずきんちゃんたちに引き裂かれた枕もお布団も使い物には鳴らない。
森で、浜辺で、あるいは部屋で。
愉快な中間たちは必死に応戦するが、見るからににゃんこずきんちゃんたちが優勢だ。
ーー猟兵たちの力添えがない限り、にゃんこずきんちゃんたちの暴走は止まりそうにない。
アヴィル・ガスフェルト
これはまた可愛い猫ちゃん達だから少し気は引けるけど…
寝込みを襲うのはマナーが悪いよ、君達だってゆっくりぐっすり眠っていたい時くらいあるでしょ?
俺は周りの物の形や性質を変えることが出来る。荒らされたベッドの繊維とかを操って猫ちゃん達を縛り上げるとかして、拘束や攻撃の妨害を。あまり直接手はあげたくないな
そうして1度でも支配下に置いて変形させたものはUCを使って心を宿す。
だからね、君達の罪は被害者達に決めてもらうよ
ボロボロになった寝具達の怒りってどれほどになるんだろうね
自由気ままに駆け回るにゃんこずきんちゃんの一匹が、勢いあまって何かに衝突した。
「フニャ?」
だだっ広い浜辺に障害物なんてないはず――小首を傾げてにゃんこずきんちゃんが見上げた先には、目を細めて微笑むアヴィルの姿があった。
「寝込みを襲うのはマナーが悪いよ」
にゃんこずきんちゃんを抱き上げて、アヴィルは呼びかける。
「君達だってゆっくりぐっすり眠っていたい時くらいあるでしょ?」
「ニャッ!」
しかし悪いねこちゃんは易々とアヴィルの腕の中から逃れ、手にしていた籠の中からまっくろな毒りんごを取り出しては口に放る。
「少し気は引けるけど……仕方ない、かな」
そよ風が、にゃんこずきんちゃんによって引き裂かれた掛布団を運んできた。
アヴィルが掛布団を叡智の杖でとんと叩くのと、にゃんこずきんちゃんが超高速のねこぱんちをお見舞いしようと肉薄したのはほぼ同時。
掛布団が、引き裂かれた口を大きく開けてにゃんこずきんちゃんを呑み込む。
「ニニッ!?」
突然視界を塞がれた上もこもこの綿にくるまれたにゃんこずきんちゃんの鳴き声はくぐもっていた。
しかし毒リンゴを食べたにゃんこずきんちゃんの一撃はお布団を瞬時に引き裂く。勢い任せに迫るにゃんこずきんちゃんを避けるすべは、アヴィルには残されていない。
「――ニャ!?」
だというのに、にゃんこずきんちゃんの爪はアヴィルに届かない。
「君達が粗末に扱ったモノ達の怒りだ」
引き裂かれたはずのお布団は心を得て、にゃんこずきんちゃんへの復讐に動く。
「どれほどの怒りなのか、受け止めてごらん」
告げるアヴィルの目の前で、にゃんこずきんちゃんは再びお布団の中に捕らわれる。
硬度を増したお布団からの脱出は不可能。もこもこもふもふに閉じ込められたにゃんこずきんちゃんの暴れる音がしばらく響いたが、やがてそれは穏やかな寝息に変わる。
「これで良し、と」
愛らしいにゃんこずきんちゃんに直接手を上げたくはない――そう考えていたアヴィルは、無事ににゃんこずきんちゃんを無力化できたことに安堵して、拾い上げた枕でまた別のにゃんこずきんちゃんの攻撃を受け止める。
「ほら、おやすみの時間だよ?」
成功
🔵🔵🔴
オルヒディ・アーデルハイド
絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎
いろんな愉快な仲間たちがいるね
何か半目で眠そうにしてたり
もしかして夢遊病な仲間たちかな
フワリンを呼び出して傷ついた愉快な仲間たちを
『フワリンの癒し』で眠らせ回復させる
寝てる間の愉快な仲間たちはボクが護るよ
でも、不思議だね
ホントに寝てるのかなって思っちゃう
寝れば寝るほど強くなるのかな
もしかして伝説の睡拳使いなのかな
迂闊に近づいたら攻撃されるかも
敵の毒リンゴ攻撃受けるが
それでも任務は忘れず
夢遊病のように戦い続ける
危険を感知したフワリンによりフワリンの癒しで眠らされる
眠ってる間は愉快な仲間たちに護ってもらう
あれ?いつのまに眠っていたのだろう
眠っていた間の事は覚えてない
津久根・麦穂
おお…凄いですね。
さっきから繰り出している
蒸気トラップが次々と魚になっていきます。
罠がもったいない…
あの魚私も食べられたりしませんかね?
しかしあのにゃんこ達も、
【自制心】が無いのか魚にばっかり夢中ですね。
何匹かは私を警戒しているようですが。
そうですね、愉快な仲間さんには寝ぼけながらも
比較的冷静な猫の魚を奪ってもらいましょうか。
なに、本当に盗らなくてもいいです。
餌を奪われそうになった猫は
本能で必死に餌を守ろうとするものです。
さらに自制心はなくなるでしょう。
うんうん、いい感じです。
皆魚に必死ですね。なんか和む光景です。
…じゃ、そろそろ戦いますか。
なんか物凄く罪悪感がありますけど銃に弾を込めてっと。
「おお……凄いですね」
呟く麦穂の目の前には、彼自身が仕掛けた罠がある。
蒸気を噴き出す罠を用意したのだが、それらはすぐさま魚へと変えられてにゃんこずきんちゃんのおやつになる。
「もったいない……」
びちびち跳ね回るお魚を輝く目で追うことで、にゃんこずきんちゃんの猫ぱわーが強化されているのだ。
お魚を捕まえようと愉快な仲間たちは眠そうにフラフラ追いかけっこ。半目でゆらゆらしている彼らの様子に、オルヒディは思わず笑みをこぼす。
「もしかして夢遊病な仲間たちかな」
「それはそれで心配になりますね……」
せっかくのお魚を追い掛け回す愉快な仲間たちの様子に、にゃんこずきんちゃんたちは毛を逆立てて警戒中。
あとちょっとでお魚の捕獲に成功しそうだ、となった愉快な仲間が引っ掛かれたのを見ると、オルヒディはフワリンを呼び出して。
「なぁ~ん」
途端にこてんと就寝する愉快な仲間たち……エーデルシュタインヘルツを煌めかせるオルヒディにようやく目を向けたにゃんこずきんちゃんが、
「ニャッ」
と叫んでオルヒディの口の中に毒リンゴを放り込めば、オルヒディもまた睡魔に襲われる。
「オルヒディさん、大丈夫ですか?」
「うーん……」
麦穂が尋ねるもすでに半分は夢の中。それでも戦おうと白銀の槍を手にしてにゃんこずきんちゃんをなぎ倒すが、そんなオルヒディへとフワリンが近づいて。
「なぁ~ん」
「うぅ~ん……」
ふらりふらり、揺れるオルヒディが倒れこんだ先はフワリンの背中。
そのままくうくう寝息を立てるオルヒディを守るように、こちらも眠っている愉快な仲間たちがにゃんこずきんちゃんに立ち向かう。
寝ているとは思えないほどに的確な回避、そして寝相ジャーマンスープレックスを決める愉快な仲間。
むしろ半分起きていた先ほどよりも強くなっている気がする――にゃんこずきんちゃんも迎撃にお魚守りにと大忙しだ。
麦穂の目の前で繰り広げられている、お魚をめぐる争いは実に和む光景。
オブリビオンのことなどを忘れて、このままぼんやり眺めていたい気分になってしまう。
「……でも、そうもいきませんよね」
追いかけっこに夢中のにゃんこずきんちゃんは、麦穂にはほとんど気を払っていない。
「じゃ、そろそろ戦いますか」
物凄く罪悪感があるのは否めない――とはいえ、やるしかない。
「あれ……?」
鳴り響いた銃声に、オルヒディがぱちりと目を覚ます。
「いつの間に眠っていたのだろう?」
気付けばにゃんこずきんちゃんの数は少し減っていて、愉快な仲間たちは寝ながら八面六臂の大活躍。
フワリンは跳ね回るお魚を眺めながら、のんびりと優しい声を上げている。
「なぁ~ん」
かくして、にゃんこずきんちゃんの脅威が去った近辺には、愉快な仲間たちの寝息だけが満ちるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マリス・ステラ
「主よ、憐れみたまえ」
『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
全身から放つ光は『オーラ防御』の星の輝きと星が煌めく『カウンター』
「皆さん、手筈通りにいきましょう」
愉快な仲間達に声をかける
作戦はこうです
光の『存在感』で猫達を『おびき寄せ』る
その一方で、近寄って来ない猫を愉快な仲間達が攻撃
弱った猫に弓を撃ち撃破します
多数の猫には【神に愛されし者】を使用
天高く舞い上がり、流星のような輝きと共に体当たり
苦戦する仲間達には弓で『援護射撃』
攻撃されそうなら『かばう』
「あなたたちの相手は私です」
猫じゃらしを取り出して更に『おびき寄せ』ましょう
愛らしくとも彼らはオブリビオン
「灰は灰に、塵は塵に」
骸の海に還します
「主よ、憐れみたまえ」
瞳に光を、マリスは祈る。
「皆さん、手筈通りにいきましょう」
「わかったー……むにゃ」
愉快な仲間に呼びかければ、寝ぼけまなこの仲間はうなずく……星の輝きを纏い、マリスは暗い森の中へ。
「ニャニ?」
暗がりの中に灯る光ににゃんこずきんちゃんは目を惹かれたようで、邪知暴虐の手を止めてマリスへ視線を送る。
興味を抱いて近寄るねこちゃんもいれば、警戒してか距離を取るねこちゃんもいる……距離を開けたにゃんこずきんちゃんの元へ、愉快な仲間たちは眠たそうにしながら接近。
ぽこぽこと攻撃を行う仲間たちに対抗するにゃんこずきんちゃんは南瓜の馬車を召喚。守りを固めつつ、轢き倒そうと準備万端だ。
「あなたが感じなくとも、神はあなたを見ています」
そうして駆けだした馬車の前へ、ひらり、舞い降りる流星はマリス。
重い衝撃。強い衝撃。自分の身体でもってにゃんこずきんちゃんの攻撃を止めたマリスの手には、猫じゃらしが握られている。
「あなたたちの相手は私です」
「フニャ~!」
歓声を上げるにゃんこずきんちゃんは、耳をぴこぴこさせながらマリスの元へ集まってくる。
そんなにゃんこずきんちゃんを背後から愉快な仲間たちが攻撃。
にゃんこずきんちゃんの注目を浴びつつ天高く舞い上がるマリスは、弓矢を番えている。
――いくら愛らしくても、彼らはオブリビオン。
ならば、与えるものはひとつだけ。
「灰は灰に、塵は塵に」
にゃんこずきんちゃんに命中した矢は、星屑のごとき煌めきと共に彼らを骸の海へと還していく――。
成功
🔵🔵🔴
清川・シャル
【せるぽむ】
葎(りっちゃん
デリック(兄様
リヴェンティア(リヴェちゃん
アイシャさん
好きなだけ寝れるですって!?
それはきっと上質な睡眠ですね!
皆さん張り切って参りましょ…転けないんだから!
にゃんこずきんちゃん可愛いね…でも油断せずです
私は皆さんのサポートをしましょう
皆の寮長ですもの。
敵攻撃時には皆さんの前に氷の盾を展開します
あとは援護射撃です
ぐーちゃん零でマヒを付与
ちょっと気が引けますがUC発動です
視力で周りを確認しながら、第六感と声掛けて連携を取りたい
りっちゃんのマタタビ爆弾ナイスっ
リヴェちゃんの攻撃は的確でいい!
兄様のサポート頼もしいなぁ〜ありがとう!
アイシャさんの歌声にうっとりしちゃう〜
リヴェンティア・モーヴェマーレ
【せるぽむ】
流石は不思議の国いっぱい寝れる国まで出来るだなんテ!
デモ…寝てばかりダト皆さんと遊ぶ時間が減ってしまいますネ…
それにしても…オシャレで可愛らしい敵さんなのでス
そんな事を考えている場合ではありませんネ!
シャルさんとデリックさんがサポートに回ってくださっているので後方は安全ですネ
流石です、心強いデス!
にゃんこずきんちゃんさんとの距離感を詰めないように気をつけながらスナイパーで確実に当てていきますネ
あわよくば二回攻撃を狙ってダメージを稼いでいきたいナ
葎さんのマタタビ爆弾でどうなるのか少し気になるノでワクワクです!
と…思っていたらアイシャさんの素敵な歌声で眠くなってきましタ…(うとうと)
アイシャ・ラブラドライト
【せるぽむ】
●呼び方
シャルちゃん、リック、葎さん、リヴェンティアさん
●口調
通常→穏やかな風
リックに対して→華やぐ風
※ステータス参照
にゃんこずきんちゃん…なんて愛らしい姿なんでしょう…
皆さんと一緒に戦うのは初めてですね!
戦うお姿を見るのも初めてなので、新鮮でドキドキします
にゃんこずきんちゃんとは高いところを飛ぶことで距離を取ります
攻撃は皆さんにお任せして、
UCで歌を歌って愉快な仲間たちを含めた味方の回復役に回ります
ふかふかのお布団でぐっすり眠る喜びを思い出す歌を。
にゃんこずきんちゃんを倒して寝具を新たにしたら
今日は良い夢が見られそうですね!
ところでマタタビって猫にあげたらどうなるんでしたっけ…?
デリック・アディントン
【せるぽむ】
寝ることをさして必要としないこの身でも
上質な睡眠は幸せだと思うよ
セルポムの皆とも初の依頼だからね
頑張っていこう
シャルは張り切りすぎて転けない様にね?
レディ達を矢面に立たせる訳にもいかないね
皆が近付かれすぎないように視野を広くして
攻撃はリヴェンティア嬢と葎嬢にお任せするよ
私はUCで動きを止めることにしよう
第六感を使って皆との連携も出来ればいいね
間違えてもrigorosoでアイシャの歌声は集めないように
…うん、いつ聴いても良い歌声だ
マタタビ味…どんな味なのか少し気になるな
おや、リヴェンティア嬢、まだ寝るには少し早いよ
目覚めの曲が必要かな?
硲・葎
【せるぽむ】
連携は第六感で。
呼び方:アイシャさん
リックさん
リヴェちゃん、シャルちゃん
【S】
スピードを強化してくるならこっちもそのスピードを上回る動きをするだけだね。第六感を使ってどちらに行くか予想して、おびき寄せしてダッシュで引きつけよう。スキを見て騙し討ちでUC発動。爆発の威力もちょっとだけ気絶するくらいに弱めてあるからね。
「今日はちょっと控えめな爆発だよ♪味もマタタビ味☆」
にゃんこずきんちゃんの攻撃には見切りとカウンターで対応しようかな。みんなが怪我しないようにかばうも使おう。
マタタビは猫さんが酔っ払いみたいになるから、動きが鈍くなるみたい。……人間が食べるにはかなり、苦いみたいだよ?
「にゃんこずきんちゃん……なんて愛らしい姿なんでしょう……」
自由気ままに動き回るにゃんこずきんちゃんを前にして、アイシャはついつい目を輝かせる。
アイシャが嬉しいのは、せるぽむの面々と戦うのが初めてだから。
「油断せずですよっ」
むん、とシャルが気合を入れているのは、シャルが寮長だからというのも関係しているのかもしれない。
五名が訪れたのは小奇麗な湖のほとり。愉快な仲間たちはにゃんこずきんちゃんと戦いながらも気持ち良さそうに眠っている。そんな仲間たちの眠りはさぞかし上質なのだろうと思って、シャルは笑みをこぼす。
「上質な睡眠は幸せだと思うよ」
眠りを必要としないデリックだが、その言葉は本心からのもの。
デリックの言葉にリヴェンティアはうなずくが、デモ、と呟いて。
「寝てばかりダト皆さんと遊ぶ時間が減ってしまいますネ……」
「確かにそうだね。じゃあ――」
にゃんこずきんちゃんも猟兵たちに気付いたようだ。葎が彼岸花ノ葬を手にするのと同時に、にゃんこずきんちゃんはお魚横目に走り出す。
にゃんこずきんちゃんがどう走るかが葎には感じられた――おびき寄せるように速度を緩め、かと思えば追いつかれないようにダッシュ。
緩急つけた葎を追いかけるにゃんこずきんちゃんは鋭い爪でひっかこうと飛びかかって来るが、その爪は氷の盾に阻まれる。
「させませんっ」
盾を作り上げたのはシャルだ。にゃんこずきんちゃんの見た目からは想像もつかないほど力強い一撃を受け止めながら、シャルはイケてるピンクのぐーちゃん零で支援にも回る。
デリックは彼女たちを守るかのようにリボルバー銃を構え、弾丸を放つ。
「頑張っていこう。シャルは張り切りすぎて転けない様にね?」
「……転けないんだから!」
そんな二人のやり取りにくすくすと笑いをこぼして、アイシャは空から柔らかな歌声を広げる。
戦うみんなの姿にドキドキしているからか、歌声はどこか跳ねるよう。
まるで新しい寝具ではじめて寝る時のようなワクワクと、ぐっすり眠る喜びを引き出すかのような歌声――眠る仲間たちの顔もどこか楽しそうに見えるのは、その歌のお陰かもしれない。
「寝具を新たにしたら、今日は良い夢が見られそうですね!」
「……うん、いつ聴いても良い歌声だ」
そんな歌にデリックは微笑をこぼす。
癒しに専念すると決めているから、アイシャがにゃんこずきんちゃんへの攻撃に回ることはない。
その分もダメージを与えられるように、爆音を秘める弾丸にアイシャの歌だけは籠めないようにと思いながら、デリックは攻撃を重ねていく。
「流石です、心強いデス!」
「頼もしいよね~ありがとう!」
リヴェンティアやシャルへ襲い掛かろうとしたにゃんこずきんちゃんの攻撃は、デリックの撃ち込んだ弾丸に阻まれて届かない。
盤石な護りと癒しがあるからこそリヴェンティアは、遠慮なく青と紫の薔薇を散らしながらの攻撃に専念できるのだ。
一度、二度と畳みかける攻撃。
不意にリヴェンティアが背後から気配を察してにゃんこずきんちゃんと距離を取ると、ころりと転がる何かがある。
「爆発しちゃえ!」
葎がベビーロリポップを投げつければそこかしこで小爆発が発生。
爆風に目を回したらしいにゃんこずきんちゃんが、不格好にダンスを踊ってから倒れ伏す。
「今日はちょっと控えめな爆発だよ♪ 味もマタタビ味☆」
「マタタビ爆弾ナイスっ」
声を上げてハイタッチを交わす葎とシャル。
「マタタビ味……どんな味なのか少し気になるな」
「少し気になるノでワクワクです!」
デリックとリヴェンティアの視線の先で、にゃんこずきんちゃんはぐるぐる目になってへにゃりと倒れ込んでしまった。
「マタタビって猫にあげたらこうなるんですね……」
にゃんこずきんちゃんの様子に、目を丸くするアイシャ。
「マタタビは猫さんが酔っ払いみたいになるから、動きが鈍くなるみたい。……人間が食べるにはかなり、苦いみたいだよ?」
そんなアイシャへと、葎はそんな風に補足するのだった。
倒れ込んだにゃんこずきんちゃんをも包み込むのがお布団というもの。
まんまるになって寝ている姿は見ているだけで気持ちが良く、アイシャは子守歌のように優しい歌声で辺りを包み込んだ。
「うっとりしちゃう~」
「素敵な歌声で眠くなってきましタ……」
目を細めるシャル、細めるを通り越して目が閉じかかっているリヴェンティア。
「おや、まだ寝るには少し早いよ。目覚めの曲が必要かな?」
「じゃあ、もっとアップテンポに――」
アイシャの歌声は勢いを増し、シャルはきょろりと周囲を見渡して戦場の様子を確認。
起きて戦っているにゃんこずきんちゃんは、数こそ減ったものの、まだ愉快な仲間たちに頼るには多すぎる気がした。
ならば――気が咎めると思いながらも、シャルは武装を展開し。
「戦場に響きし我が声を聴け!」
持ちうる力を、一斉に解き放つのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『いばら姫』
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POW : 死体の森の眠れる美女
戦場全体に、【UCを無力化し、侵入者を攻撃する茨】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD : 千荊万棘フォレスト
【UCを無力化する広大な茨の森】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : カニバリズムローズ
【周囲の地形が広大な茨の森】に変形し、自身の【森に侵入した者の生き血(敵へのダメージ)】を代償に、自身の【森の、UCを無力化し、侵入者を攻撃する茨】を強化する。
イラスト:ぬる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アララギ・イチイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
森の中はいばらに満ちてちくちく痛い。
安眠もできそうにない森の中、ちいさな寝息はひとつだけ。
「……ん……」
いばら姫は目を閉じたまま、取り巻くいばらがゆらり揺れる。
猟兵たちーー眠りを妨げる者の気配を感じて。
津久根・麦穂
困ったことになりましたね。
いばら姫の存在については
事前に聞いてたので
対抗策として枯葉剤の準備はしておいたのですが
魔導蒸気機械が作動してくれません。
手動で撒いていくしかないですね。
茨の森に超常の力を防ぐ力があるなら
ある程度の範囲の茨を枯らし中継地点にして
味方の陣地を徐々に増やす手もあります。
これなら負ける要素はほぼありますまい。
ただ、いくら私が調合した後遺症の無い特殊な毒といえど
森を全て枯らしてしまっては意味が無いのです。
もちろんいばら姫だって困るでしょう。
これはハッタリですね。
奴がこの策を驚異に感じ
真っ向勝負を挑んてきてくれれば
他の猟兵がなんとかしてくれ……
いやまあ私も少しは戦いますけど……
マリス・ステラ
「主よ、憐れみたまえ」
『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
私はいばら姫に告げる
「あなたを骸の海に還します」
真の姿を解放
刹那、世界が花霞に染まる
頭に白桜の花冠
纏うは聖者の衣
背からは聚楽第の白い翼がぎこちなく広がる
【光をもたらす者】を使用
蝶の姿をした星霊達が広がり、荊棘に翳る森をその瞬きが照らし出す
星霊達が光線を『一斉発射』
星屑の弓が放つ矢は流星の如く
響く弦音は『破魔』の力を宿して彼女の動きを鈍らせる
「せめて安らかなる眠りを」
彼女を守る荊棘の『封印を解く』ように手を翳す
愛の『属性攻撃』はいばら姫を抱きしめて、彼女を浄化します
「大いなる海に抱かれて、おやすみなさい」
いばら姫の魂の救済を願います
動かない魔導蒸気を前にして、困ったことになりましたね、と麦穂は呟いた。
「枯葉剤の準備はしておいたのですが、手動で撒いていくしかないですね」
超常の力であるユーベルコードを防ぐいばらの森は広大に広がる。
その森へと麦穂は手ずから枯葉剤を撒き、少しずつではあってもいばらを殺していく。
「……ん……」
眠っていても、手近ないばらが失われたことには気づいたのか。
いばら姫が薄く目を開ければ、そこには祈りを捧げるマリスの姿がある。
「主よ、憐れみたまえ」
マリスの片目に灯る光は、いばら姫を淡く照らす。
「あなたを骸の海に還します」
暗く閉じられた森に広がる花霞――渦巻くそれらは冠となってマリスの頭の上に。
白き衣は聖者の証として、聚楽第の白い翼を背からぎこちなく伸ばすマリスの全身は、尽きることない煌めきに満ちている。
麦穂はマリスの壮麗な姿に目を細め、次いでいばら姫へ目を向ける。
「これなら眠っていられないはずですね」
失われゆくいばら、眠りを妨げるほど眩しい星の光。
いばら姫が完全に目を開くのと同時に、いばらから生えるバラの花が牙を剥く。
「夜が明け、明けの明星が昇るまで、暗闇に輝く灯火として」
牙の先にはマリス。真っ向勝負の恰好となったマリスは星霊たちを広げ、森に翳りを許さない。
光線がいばらを貫き、いばら姫の姿を焼く。
それと同時にマリスは矢を放ち、弦音を響かせた。
「まあ、私も戦いましょう」
森を枯らしていた麦穂は枯葉剤を撒く手を止め、代わりにリボルバーを手にする。
背後に回って伏せて、引鉄を引く麦穂。
弾丸は矢に宿る破魔の力に動きを鈍らせるいばら姫に命中。あたりに散る血は、バラの花と同じくらい鮮烈だ。
撃ちこみながらも麦穂は自身の位置を調整し、いばら姫の体力を掠め取る。
「……っ、……!」
荒い息を吐いて、いばら姫は全身をいばらで包み込む。
「せめて安らかなる眠りを」
いばらの繭へ手を翳すマリス、
「残弾はまだまだありますよ」
間断なく弾丸を叩き込む麦穂。
何発目かの弾丸がいばらを綻ばせ、いばら姫の白い姿が覗く――その瞬間、マリスの放つ輝きがいばら姫を抱きしめる。
浄化の力は、愛に満ちて。
「大いなる海に抱かれて、おやすみなさい」
魂の救済を願う言葉と共に、森にひときわ眩い光が差した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
デリック・アディントン
【せるぽむ】
さて、お姫様のお出ましだね
皆、茨に引っかからないよう気を付けて
露払いは引き受けるよ
シャルが凍らせた茨をUCの衝撃で広範囲に割って行ってしまおう
いばら姫への道はこれで開けるかな
姫への攻撃が可能になっても
皆がそちらへ集中できるように私は茨へ気を配っておこう
こちらは任せて思う存分暴れておいで
私は仮初の身だから傷付いても問題ない
…とはいえUC無力化は困るからgrandiosamenteで防御もしておこうか
ある程度目処が立ったら私も攻撃へ加わろうかな
第六感と声掛けで連携も取って、ね
清川・シャル
【せるぽむ】呼び方は前章と同じ
茨って本人は痛くないのかな…
平和な国を取り戻す為、骸の海へ還って頂きますね
お覚悟!
私は先程と変わらず皆さんのサポートから入ります
まずは茨をなんとかしたいですね
最初に氷の魔弾を込めたぐーちゃん零をランダム広範囲発射です!
着弾すれば凍る仕様。凍ったら皆に攻撃をお願いして割ってもらいましょう
タイミングを見計らってUC発動
そーちゃんをチェーンソーモードにして、なぎ払いと鎧砕きの捨て身の一撃を
念の為に激痛耐性で備えておきます
視力で周りを確認しながら、積極的に声掛けて連携を取りますね
敵攻撃時には見切り、武器受け、カウンターを
サポートとして皆さんの前に氷盾を展開します
硲・葎
【P】【せるぽむ】
呼び方は前章と同じで。
さあ、いばら姫様におしおき!
見切りで凍るまで茨を避けつつ、みんなをかばうよ。彼岸花之葬で粉々にしてやる。ダッシュしながら本体に捨て身攻撃。
「無効化する前に壊しちゃえばいいってことかな?粉々にしてやるね!」
迷路にしてくるなら、野生の勘で出口を探すまでだよね。
出口を見つけたら忍び足で背後から斬りつけよう。
「おいたはそろそろ、おしまい、かな?起きないとだめ、だよ☆」
リヴェンティア・モーヴェマーレ
【せるぽむ】
アドリブオッケー
皆さんとの連携を大事に行動
シャルさんとデリックさんが今回もサポートしてくださるみたいで有難みです(そっと二人を拝む)
シャルさんが凍らせてくれたら、茨を叩いて破壊していきマス
今度はお綺麗な方ですネ…
攻撃しても良いのでしょウか…(しますが)
きっとこういう敵さんにはうちの子達が合いそうな気持ち!
いでませー!ひびちゃん!(ハムスター)らんらん!(チンチラ)バリバリぼりぼりして欲しい気持ち!(気合を入れてバリバリする森の動物達)
ふわふわのもこもこだからって二度寝はいけませんヨ?
私は攻撃を受けないようにそっと目立たないようにしておきマスね
アイシャ・ラブラドライト
【せるぽむ】
同行者の呼び方、口調は前章のプレイングの通り
綺麗な薔薇には棘があるといいますが…
ぱっと見可愛らしいのになかなか手強そうな方ですね…。
シャルちゃんが凍らせてくれた茨を、muguetから放つ音の波で破壊します。
森の中はとても静かで…
眠るのには最適でしょうが、音の波を作るには物足りないかも。
リンリンとベルを鳴らして音をプラスしましょう。
いばらのお姫様、もしもし、朝ですよ。
茨には十分気をつけますが、体が小さいので茨の隙間を通り抜けたりできるかも。
それを活かして皆さんをサポートできたらいいな。
いばら姫への攻撃は皆さんにお任せ。
疲れたり、怪我しちゃったら私の歌をきいていってくださいね。
ぽつり、森の中に赤い光が宿る。
「さあ、いばら姫様におしおき!」
声を上げる葎の手には彼岸花之葬が握られている。
光を灯す彼岸花ノ葬が照らす周囲はいばらに満ちている。その鋭さに、シャルは小さく首をかしげて。
「茨って本人は痛くないのかな……お覚悟!」
シャルは鋭いいばらのトゲにぐーちゃん零を向けると、目にも止まらない速度で氷の魔弾を解き放つ。
魔弾がどこへ飛んでいくのかはシャル自身にすら分からない。跳ねる魔弾がいばらに激突するたびにいばらは凍り、デリックは凍れるいばらへと指揮棒『spiritoso』を向けた。
「皆、茨に引っかからないよう気を付けて」
音波の連なりに、氷ごといばらにヒビが入り。
「散らしてあげるよ」
澄んだ音を立てて、いばらが散っていく。
魔弾が撃ちだされるたびに崩れ去るいばら。
氷の破片が散るたびに、森は少しずつ元の姿を取り戻していく。
リヴェンティアが氷の破片を手のひらで受け止めると、手の上でじわりと溶けて消えていく。
凍るたび砕け、消えていくいばらの氷。
シャルとデリックの作り出したそれらが、五名の視界を開いていった。
「有難みです……」
そんな二人をそっと拝んでから、リヴェンティアもいばらの破壊に加わるのだった。
いばら姫を囲うのはトゲだらけのいばらだけではない。美しく、それでいてこちらに牙を剥くバラの花もある。
「綺麗な薔薇には棘があるといいますが……ぱっと見可愛らしいのになかなか手強そうな方ですね……」
アイシャはつぶやいて、鈴蘭型のワンドから音を放つ。
とても静かな森の中は、きっと眠るには最適。
だけれど音の波を作るには物足りないから、アイシャは手にしたベルの響きを森に加える。
リンリンとベルを鳴らせば音の波。広がる音の響きに、いばら姫が薄く目を開けた。
「いばらのお姫様、もしもし、朝ですよ」
「ん……――」
ゆらり、頭を眠気に揺らすいばら姫の周囲、焦げ落ちたいばらは急激に緑を取り戻して迷宮を築き上げる。
あっという間に阻まれ見えなくなるいばら姫の姿。
「うぅ、もう一回ですね!」
「その必要はないよ――こっち!」
悔しそうにぐーちゃん零を構えなおすシャルにかぶりを振って、葎はいばらの薄い部分を第六感で感じ取ると彼岸花ノ葬を振りかぶる。
迷うことなくいばらを断ち切る葎が、隠れていたはずのいばら姫の背中を暴き出す。
「――!」
いばらが葎を貫いて再び障壁を作ろうとした刹那、シャルの作り出した氷の盾がいばらを弾く。
「身体と精神を蝕むこの呪詛に耐えられますか?」
弾けたいばらのトゲが刺さっても、チェーンソーを振り回すシャルの動きが止まることはない。
一歩踏み出してチェーンソーモードのそーちゃんを突き出せば、込めた呪詛が惜しみなく注ぎ込まれる。
眠たげだったいばら姫の瞳が、かすかに見開かれるのをシャルは間近で見る。
それと同時に叩きつけられるいばらが誰かを傷つけることがなかったのは、葎、そしてデリックの護りがあるからだ。
「おいたはそろそろ、おしまい、かな? 起きないとだめ、だよ☆」
「こちらは任せて思う存分暴れておいで」
仮初の身であるデリックのそばには譜面の形の盾がある。
「アイシャ、いばらに気を付けるんだよ」
「もちろんよ、デリック」
言葉を交わしてから、アイシャは歌声を広げる。
いばらの大振りな攻撃は、小柄なアイシャには回避が容易なもの。
ひらりひらりと揺れるアイシャの身体に合わせてベルが鳴り、アイシャの歌によって傷の癒えたリヴェンティアは可愛い武器で可愛い敵へと立ち向かう。
「いでませー! ひびちゃん! らんらん! バリバリぼりぼりして欲しい気持ち!」
ぴょこんと姿を見せたハムスターの響とチンチラの藍は気合いたっぷりにいばら姫の元を駆けていく。
曲がりくねったいばらの上をくるくる器用に走り回り、隙あらば目を閉じようとするいばら姫を文字通りたたき起こす。
「ふわふわのもこもこだからって二度寝はいけませんヨ?」
そんなふうにリヴェンティアが言えば、アイシャはくすくすと微笑むのだった。
微笑がまじったアイシャの歌は、デリックにはどこかくすぐったい。
「頃合いだね、私も戦いに加わるとするよ」
音を重ねるためにspiritosoを振れば、見えないオーケストラの調べが広がりだす。
「さぁ、グランドフィナーレだ」
旋律に、思わずリヴェンティアは目を細める。
揺れる大気がいばらを千切り、ばらの花弁は散り落ちた。
消えゆくいばらとばらを追うようにいばら姫は手を伸べる――でも、その手の先にはもう何もなく。
まるで彼女自身が夢そのものだったかのように、いばら姫の姿はかき消えた。
いばらが消えれば、森は元の静寂を取り戻す。
薄暗く、それでも微かに届く光。
穏やかな空気は透き通っていて、息をするだけで安らいでいくよう。
それはまるで、朝の訪れを示しているかのようだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『ワーク・ワーク・ニードルワーク』
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POW : 気合でやればどうにかなる、とりあえず針を手にしよう。
SPD : こういう物は機械を使えば早くできるものだ、手早く縫う。
WIZ : こういう事は知識が物を言う、情報を仕入れてから作り始めよう。
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
穏やかさを取り戻した不思議の国に、しかし戻らないものがある。
それは、にゃんこずきんちゃんやいばら姫によって切り裂かれてしまった寝具だ。
枕、シーツ、布団にパジャマまで。
寝る時に大切なそれらが、壊されてしまっていたのだ。
幸いにも、この国に布や綿はたっぷりある。
縫い物をするための針もあれば、よほどの不器用さんでない限りは綺麗に縫えてしまうというミシンまで揃っている。
猟兵たちは、愉快な仲間たちのために――そして、自分たちのためにも、針仕事を始めるのだった。
黒鵺・瑞樹
WIZ
ちょうど寝具一式欲しかったんだ。
縫い物は手縫いならまぁ一応一通りは。
だってエンパイアの田舎、寺の和尚の元にいりゃあそれなりに一通りは出来る(ようにさせられる)わけで。
自分用の敷布団と枕はしっかり綿を詰めて、厚みがあっても柔らかすぎずに。
掛け布団は重くなりすぎないよう程々に、でも冬の寒さをしのげるぐらいの加減で。
パジャマ、というか寝巻きとしては浴衣着てるから、浴衣もニ三枚縫えたらいいな。毎日着るものだから洗い替えは必要。
全部大小はあってもまっすぐ運針すればいいから難しくないし。
自分の縫い終えたら手伝いを。ミシンは使ったこと自体が無いので操作が怪しいから避けてもいいだろうか。
ちくり、瑞樹は布に針を通す。
ちょうど寝具が欲しかった瑞樹からすれば、これはまたとない機会。
エンパイアの田舎で、寺の和尚の元にいた瑞樹は手縫いの心得もある。縫い付けて袋状にしたところに綿をたっぷり詰め込めば、厚みがあっても柔らかすぎない敷布団と枕がたちまち完成する。
次いで取り掛かるのは掛布団。
「これは重すぎないようにしないとな」
安眠のためにはある程度の重みは必要、とはいえ重すぎれば寝苦しくなってしまう。
少しずつ綿を足して、軽さと防寒の二つの面から瑞樹は布団を作っていく。
「このくらいと、後は……」
手元にある布は黒色。黒鵺を思わせる水色のアクセントが入った布に糸を通し、瑞樹はてきぱきと繕い始める。
袖や裾など、布の大小こそあれどまっすぐな運針に変わりはない。
あっという間に縫い終えた瑞樹が自分の手元から視線を移すと、愉快な仲間たちも一生懸命縫い物の最中だ。
枕の中に綿をぎっしり詰めている途中の仲間の傍らには、しつけ糸で停められただけの布が落ちている。どうやら、この布はこれから枕カバーに変身するようだ。
「それを手伝おう」
言って瑞樹が手を伸べれば、愉快な仲間はぱあっと顔を明るくする。
「コレ、使うか?」
仲間が指すのはミシン。これを使えば見る間に縫物が完成する――とはいえ、と瑞樹はかぶりを振る。
「使った事自体が無いからな」
そう言いながら、瑞樹は手元の布に針を通し始めるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
清川・シャル
【せるぽむ】呼び方1章と同じ
さて、ラストと行きますか〜
お裁縫ですね?人並みに仕込まれているので出来ます!テストは満点でしたからね!
ミシンがあるならお借りしましょう
手縫いも大丈夫です
情報収集と世界知識をすまーとふぉんで仕入れておきます、予習です!
私はタオルケットを推します、気持ちいいですよね
毛布も布があるなら縫いましょう
下地の中に羽毛を入れてカバーをかけて。
あったかくて気持ちの良い羽毛布団です!
良い夢が見られるように、ラベンダーのポプリなんかも塗って作りましょうか
寝心地が1番大事だと思いますから
ついでにおまけなんですけど「人をダメにする」なんていうビーズクッション作ってみましょうか!
リヴェンティア・モーヴェマーレ
【せるぽむ】
家事関連ならばお任せあれなのデス!
このメイドールポン子2が華麗に…(以下省略)
こほんっ
私はパジャマを作りましょうか
沢山あっても困らないですものネ!
フリーサイズのモノとフェアリーさん用の小さいのも作れればいいなぁ。もしかしたら居るかもですシ(アイシャさんの方を見ながら)
いくら得意でも事前知識を頭に入れておくのと何も無いのでは全然効率が違うので、情報収集を使ってしっかり下調べしておきますヨ
葎さん、飲み込み早いですネ!
あ、シャルさん!ポプリも良いですネ!
気持ちよく眠れそうなのデス!おまけのビーズクッションもまた睡眠欲をそそりそうデス
皆とお話しながら和気藹々と作れたらとっても楽しい気持ち♪
硲・葎
【せるぽむ】【S】呼び方は1章と同じ
へえ、お裁縫かー。あまり得意ではないんだけど、機械ならなんとか!
みんなに教えて貰いながら頑張るね。情報収集と世界知識も使って、ふわふわのちょっと大きめの抱き枕を作ってみよう。
私、寝る時抱き枕あると安心して寝れるんだよね。あと、柔らかい掛け布団も頑張ってみよう。機械だから指に気をつけて。出来上がったらアイシャさんに渡してカバーをかけてもらおう!
寝心地はどんな感じかな?どんな夢が見られるんだろう……?
アイシャ・ラブラドライト
【せるぽむ】
同行者の呼び方は1章の通り
ミシンは…私には扱えそうにありませんね
小さな針ならあるので、それで細かい刺繍をしましょう
お裁縫は得意なのです
寝具本体の作成はミシンを使える人にお任せしたほうが早そうです
葎さんからお布団を受け取ったら、
私は使う時のときめきがアップするような刺繍を布団カバーに施していきます
どんな柄がいいかは…使う人に聞いた方が早いですかね
愉快な仲間たちのリクエストも聞きつつ縫っていきます
いい夢が見られるように願いを込めながら
シャルちゃんの、人をダメにするビーズクッション、私も試してみたいなぁ
リヴェンティアさん…それはもしやフェアリー用ではないですか…?(気遣いに、じーんと感動
小さなアイシャの身体には、小人サイズの愉快な仲間たちの使うミシンは大きすぎる。
「これなら、私でも扱えそうです」
そんなアイシャが目に留めたのは、小さな針。
繕いものには小さすぎるかもしれないが、これならあb繊細な刺繍だってお手の物だろう……そう思って、アイシャは刺繍糸を手に取った。
「私は機械ならなんとか!」
アイシャとは反対に葎はミシンなら使えそうだとミシンに手を伸ばす――とはいえ、裁縫そのものの経験はないので、世界の知識を学びながら手探りで動かし始める。
「家事関連ならばお任せあれなのデス! このメイドールポン子2が華麗に……」
「任せてください! テストは満点でしたからね!」
リヴェンティアの言葉に重ねるシャルは自信満々。
こほんっ、と咳ばらいをひとつして、リヴェンティアはパジャマ作りのための布を選び取る。
とろけそうな手触りの布で作るパジャマは、誰でも着られるようにとフリーサイズ。
一枚を縫い上げたところで顔を上げたリヴェンティアの目の前では、シャルがスマートフォンを片手に葎にミシンの使い方を教えているところだ。
葎とシャルの持つ布は同じくらいの大きさだったのに、葎のものは抱き枕に、シャルのものはタオルケットに変身。
「りっちゃんの抱き枕、ふかふかですっ」
「私、寝る時抱き枕あると安心して寝れるんだよね。柔らかい掛け布団も頑張ってみようかな」
言い合う二人に、アイシャは笑みを浮かべて。
「では、そのお布団に刺繍をさせてください」
「もちろん! 楽しみにしてるよ」
うなずいて、すぐさま掛け布団作りに取り掛かる葎。
その動きには無駄がなく、指を刺しそうな危なっかしさもない。テキパキとした葎の様子に、リヴェンティアはびっくり顔だ。
「葎さん、飲み込み早いですネ!」
「さすがりっちゃん!」
嬉しそうなシャルの持つ布団の中には羽毛がたっぷり。
しかしまだ終わりではない。シャルは、布団にラベンダーのポプリを塗って柔らかな香りを足していく。
「ポプリも良いですネ! 気持ちよく眠れそうなのデス!」
「寝心地が1番大事だと思いますから」
気持ちよく眠るためのお布団作りはほとんど完成に近づいていて、リヴェンティアの作るフリーサイズのパジャマも何着かが完成。
「フェアリーさん用の小さいのも、デス」
ちら、と視線をアイシャに向けながら、リヴェンティアはせっせとパジャマ作りに精を出す。
そんなリヴェンティアの視線にも気づかないほど、アイシャは白い刺繍糸でティーポットの刺繍に熱中していた。
柄のリクエストは近くでがんばる愉快な仲間たちから受け取ったもの。
アイシャ自身も大好きなティーパーティを思わせる柄を縫い付けるアイシャは、いい夢が見られるようにと願いを込めて、丁寧に形を刻んでいく。
「寝心地はどんな感じかな? どんな夢が見られるんだろう……?」
みるみるうちに仕上がっていく刺繍を見ながら、葎も口元をほころばせている。
「ついでのおまけも完成ですっ!」
タオルケットと羽毛布団に次いで、シャルが完成させたのはビーズクッション。
クッションのもっちり触感は吸い込まれるよう。
葎がそっと手を載せると、どこまでも沈み込んでいきそうに柔らかで……そんな様子を見て、アイシャは思わず声を漏らす。
「私も試してみたいなぁ」
「睡眠欲をそそりそうデス」
リヴェンティアの言葉に笑みを向けるアイシャは、ふと、リヴェンティアの手元にあるパジャマに目を留める。
おそろいのパジャマはフリーサイズ。ただ、リヴェンティアの手の中にあるその一着だけは、人が着るには小さすぎるように見えたのだ。
――まるで、妖精のために誂えたかのように。
「リヴェンティアさん……それはもしやフェアリー用ではないですか……?」
緑色の瞳を潤ませるアイシャの言葉に、照れたような表情のリヴェンティア。
「うんうん、素敵なお布団の完成だね!」
葎の言葉に、シャルはまばゆい笑顔でうなずくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マリス・ステラ
【風の通り道】を使用
「皆さんにお裁縫をして貰います」
森の妖精達に協力を求めます
「レディの頼みなら喜んで引き受けるさ」
「チクチク!」
「皆はひとりのために、ひとりは皆のために、ですわ!」
アルカイックスマイルで私も取り掛かります
妖精達の一部は音楽を奏でて応援
「温かいミルクもありますよ」
金平糖を一粒落とせば幸せの味
「ベイビー、張り切りすぎて超大作さ」
「モコモコー!」
「ひとり一個は作りましたわ!」
動物の着ぐるみパジャマ
落ち葉を重ねたようなふんわりシーツ
あの"儀式"には欠かせない枕がたくさん
「枕投げの時間です!」
森の妖精達と愉快な仲間達が揉みくちゃになって楽しめば、あとはぐっすり夢の世界に
おやすみなさい
「皆さんにお裁縫をして貰います」
マリスの言葉に、森の妖精たちはキラキラ瞬きながら応える。
「レディの頼みなら喜んで引き受けるさ」
「チクチク!」
「皆はひとりのために、ひとりは皆のために、ですわ!」
妖精たちの身体に合わせてちいさな針。
さっそく糸を通して縫い付け始める妖精たちにアルカイックスマイルを向けるマリスの手の中では、ゆっくりとミルクが温まっていく。
手すきの妖精たちの奏でる音色は軽快に、それでいて眠りを妨げないように落ち着いてもいる。
一生懸命、協力し合っての縫い物はうさぎの耳を作り始めていた。
頭をすっぽり包んでくれそうなゆるやかなカーブ、大きくてまんまるなボタン。冷え知らずに手首を覆う袖……一着が完成するのと同時に、マリスは手元のマグカップの中に金平糖を一粒。
「温かいミルクもありますよ」
わあ、と上がる歓声が、ミルクの湯気を受け入れる。
幸せの味をおなかにたっぷり詰めれば仕事も捗るというもの。
みるまに詰みあがる針仕事の成果を見て、マリスはゆっくりとうなずいた。
「ベイビー、張り切りすぎて超大作さ」
「モコモコー!」
「ひとり一個は作りましたわ!」
着ぐるみパジャマをはじめとして、シーツは落ち葉を重ねたようにふんわりと。
そして、あの『儀式』のための枕は山ほどある――マリスはそのうちのひとつを手に取って、ぽんと軽く放り投げた。
「枕投げの時間です!」
はしゃいだ笑い声と、枕があたりを満たす。
思い切り投げても痛くないほど柔らかな枕。愉快な仲間たちもつられて現れて、もみくちゃの楽しい時間はまだまだ続く。
――へとへとになった愉快な仲間たちと妖精は、思い思いに枕を抱きしめて、やがて眠りに落ちていく。
「おやすみなさい」
そんな彼らを見つめるマリスのまなざしは、降り注ぐ星の光のように優しかった。
大成功
🔵🔵🔵