外宇宙に巣食う黄金の獣
宇宙の果てを突破し、誰も踏み入れた事のない未踏宙域を飛ぶ青き船ブルーアース号。
外宇宙に乗り出した船は、新たなる空白の宙域を埋めようと今日も探索を続けていた。
「航海は今のところ順調だな」
ブルーアース号の艦長ハインマンが、敵との遭遇も無く順調に広がっていく航路を見る。
「艦長、次はどの宙域に向かいますか?」
「うむ、次はこの地点を目指そうと思うがどうかな?」
「どこも未開の宙域ですからね、勘に任せて進むしかないので、艦長の勘に任せますよ」
航海長が空中に表示されている立体的な宙域図を操作し、艦長と次の目標地点を相談していると、鋭い声がオペレーターから届く。
「艦長! レーダーに近づく物体を感知しました! 小惑星級の大きさです……これは、クエーサービースト!?」
「無人偵察機を飛ばせ!」
悲鳴のようなオペレーターの声を聞き、急ぎ艦長が指示を出すと偵察機からの映像がモニターに映し出される。そこには巨大な銀河を蹂躙する獣、以前戦ったのとは違うクエーサービーストの姿があった。蠢き変動し続ける黄金のような外殻を纏い、形の変わり続ける怪物。
「以前遭遇したキエリビウムJOXよりも大きい個体です!」
「クエーサービーストから外殻が多数分離しました! これは……宇宙探査機?」
モニターに映った姿にオペレーターが疑惑の声を出す。そこには外殻が変形しスペースノイドの使う無人の探査機に似た機体となる様子が映っていた。
「宇宙探査機らしきものがこちらに向かってきます」
「迎撃準備! 船に近づかせるな!! 猟兵の方々に連絡を! クエーサービーストはこの船の装備では倒せん。彼らだけが頼りだ!」
「アイアイサー!」
艦内にアラームが鳴り響き、すぐさまオペレーターが連絡を入れ、最大戦力である猟兵へと新種のクエーサービーストの出現を伝える。
「新たなクエーサービーストか、ここは奴の領域という訳だな。だが負けるわけにはいかん。敵の宇宙探査機を近づかせるな、弾幕を張れ!」
艦長はじっと敵を見つめ、こちらに向かって来る宇宙探査機と、その向こうに立ち塞がる小惑星の如き圧倒的な敵を相手に、冷静に船を守るための指示を飛ばした。
●
「スペースシップワールドの未踏宙域が発見されてから、今もずっと探索が行われている。そして進んだ先で新たなるクエーサービースト『マインドミナBVA』の襲撃を受ける未来を予知した」
宇宙空間を映すグリモアベースで、猟兵を迎えたバルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が説明を始めた。
「黄金のような外殻を持つマインドミナBVAは、切り離した外殻をオブリビオンの姿に変える能力を持つようだ。『変身外殻』とでも呼んだものか、この群れに船を襲わせようとしている。まずはこれを迎撃しなくてはならん」
数が多く、船の装備では迎撃しきれない。猟兵の力で船を守らなくては撃破されてしまうだろう。
「マインドミナBVAは以前戦ったキエリビウムJOXよりも大きな個体のようだ。それだけ強さも増していると考えていいかもしれん。無限に変化する外殻という武装も厄介だ。未知の敵だけに気をつけて戦う必要があるだろう」
巨大過ぎる敵を相手にしなくてはならない。少しの油断が危機を招くことになる。
「諸君は広大な宇宙での戦いの難しさは実感しているだろう。特にクエーサービーストのような巨大な相手は。そこでマインドミナBVAの変身外殻を手に入れ、何か戦いに有利になれるものを作れないかと考えている」
思うように変形する外殻。利便性の高い素材となりそうだ。
「外殻は大きく、持ち帰るのも大変だろうが、工夫すれば何とかなるだろう」
巨大な外殻は剥ぎ取るのも運ぶのも大変だが、研究する為の素材は多いに越したことはない。
「素材を得る為にもクエーサービーストを倒してもらわねばならん。迫る脅威から船を守りクエーサービーストを撃破せよ」
説明を終えると、バルモアは未知の宇宙を飛ぶブルーアース号へとゲートを繋げた。
天木一
こんにちは天木一です。外宇宙の探索第二弾となります。新たなる脅威マインドミナBVAを倒し、その素材を剥ぎ取りましょう!
第一章ではマインドミナBVAの外殻が変身した宇宙探査機型オブリビオンの群れを迎撃することになります。
第二章ではクエーサービースト・マインドミナBVAとの戦いとなります。小惑星ほどの巨大な敵で、無限に変化する外殻を操る敵です。
第三章では倒したマインドミナBVAの外殻を剥ぎ取って持ち帰る作業となります。
宇宙船であるブルーアース号はシナリオ『未踏の外宇宙を開拓せよ』で出た船で、前回からずっと未踏宙域の探索を行っています。前作を読んでなくても問題はありません。
プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページにて。
それでは宇宙の冒険をお楽しみください!
第1章 集団戦
『宇宙探査機群』
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POW : 探索ノ妨害ヲ感知、障壁ヲ展開スル
非戦闘行為に没頭している間、自身の【全身を障壁で覆い、超光速通信アンテナ】が【データ送信を続ける。障壁が破壊されるまで】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
SPD : 探索ノ障害ニ遭遇、対象ヲ排除スル
【超光速通信アンテナで敵データを送信して】から【対抗策を受信。それに基づいてレーザー光線】を放ち、【素早く的確に弱点を狙うこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 探索ノ続行ハ困難、宙域ヲ離脱スル
【ピンチだと判断すると、収集したデータ】と共に、同じ世界にいる任意の味方の元に出現(テレポート)する。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ドアクローザ・バックチェック
クエーサービーストと言ったか。
戦うのは初めてだが、この世界の希望のためなら、がんばろう。
まずは探査機が相手だな。
では、ブレイドエンジンを起動。
遠距離から衝撃波を放って、撃ち落として行こう。
射程内、かつ障壁を張っていない敵を優先的に狙う。
最初はよく狙いすまして、一撃で仕留める感じで。
相手がこちらの動きに対応してきたら、連続で衝撃波を放って避けきれないようにして仕留めて行こう。
障壁を張った敵は、味方に任せる。他にやる者がいなければ、エンジンの力を溜めて、強引に斬るとしようか。
敵の攻撃は、まあ勘で避けよう。
レーザーは直線で飛ぶだろうから、気を付けていれば、直感的に避けられる気がする。
幻武・極
おや、攻撃を仕掛けてくるかと思ったけど、何もしかけてこないね。
まあ、何だか見られているような気がするから、ボスに情報を送っているって感じかな。
障壁を展開したのは失敗だったんじゃないかな。
それじゃ、ボクの攻撃を躱すのは難しいんじゃないかな。
羅刹旋風で威力を高め、破壊工作・鎧砕き・盗み攻撃でキミの障壁を剥がしていくよ。
そういえば、マインドミナBVAの外郭からできた宇宙探査機の障壁を剥がして持ち帰ってもダメかな?
●宇宙探査機群襲来
「クエーサービーストと言ったか。戦うのは初めてだが、この世界の希望のためなら、がんばろう」
ドアクローザ・バックチェック(Machine Blade・f11864)は宇宙船の外に出ると辺りを見回す。すると遠くに遠近感がおかしくなるような巨大な黄金の外殻を纏う存在を目にした。
「あれがクエーサービーストか、本当に大きいな」
思わず目を奪われる小惑星級の圧倒的な巨体。だが今の相手はそちらではないと視線を逸らし、飛んでくる飛行物体の群れへと意識を向けた。それは外殻が変化して作られたオブリビオンの宇宙探査機の群。
「まずは探査機が相手だな」
ドアクローザは機械太刀に搭載されたブレイドエンジンを起動し、宇宙船に近づく探査機に向けて遠く離れた位置から一振りする。すると刀身から放たれる斬撃の衝撃波が探査機に届き真っ二つにして爆散させた。
「こちらに気付いていない敵から仕留めていこう」
狙い澄ましては衝撃波を放ち、探査機を何機も破壊していくと、こちらを察知した探査機が数機向かってくる。
『障害ニ遭遇。対象ヲ確認。コレヨリ対象ヲ排除スル』
探査機が正確にドアクローザ目掛けてレーザーを放ってくると、ドアクローザは飛び退いて躱した。
「見つかったか、だが船ではなくこちらを狙うのなら好都合だ」
船を守るという目的は達せられると、ドアクローザは旋回する探査機に機械太刀を振るい衝撃波を飛ばす。それを探査機が限界まで旋回角度をつけて避ける。
「こちらの攻撃の軌道を覚えたか、ならこれでどうだ」
ドアクローザは連続して衝撃波を放ち、逃れようとした敵の進路上にも衝撃波が襲い掛かり、探査機は吹き飛ばされ爆散した。
「あれがマインドミナBVAの作った宇宙探査機か。さあかかってこい! ボクの武術を見せてあげるよ!!」
宇宙空間に飛び出た幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)が無手で構えると、警戒した探査機は様子を見るように障壁を展開してアンテナを回転させ、低速になって辺りを旋回し始める。
「おや、攻撃を仕掛けてくるかと思ったけど、何もしかけてこないね」
極はこちらに向かってこない敵を見て、肩透かしを食らったように構えを解いた。
「まあ、何だか見られているような気がするから、ボスに情報を送っているって感じかな」
それならこちらから仕掛ければいいと、近くに浮いているスペースデブリを蹴り、加速して一気に敵に近づきながら腕をぐるぐる回す。
「障壁を展開したのは失敗だったんじゃないかな。それじゃ、ボクの攻撃を躱すのは難しいと思うよ」
回す程に力を溜めた拳を叩き込み、障壁をぶち破って本体をも打ち砕く。衝撃に探査機は爆発を起こして吹き飛んだ。
「次は――!」
次の敵を狙おうとしたドアクローザはゾクッとした嫌な予感を感じて咄嗟に飛び退く。すると先程までいた場所をレーザーが通り過ぎた。
「レーザーは直線で飛ぶからな、直感的に避けるのも難しくはない」
勘でドアクローザはレーザーを躱しながら機械太刀を振るい、レーザーを撃った光源で所在を明らかにした探査機を撃墜していく。
『妨害ヲ感知、障壁ヲ展開スル』
探査機は防壁で全身を覆い、攻撃を止めてドアクローザの衝撃波に対する防御とする。
「防壁は厄介だな、味方に任せるか」
ドアクローザはその敵を無視し、動き回ってレーザーを撃つ敵を標的として衝撃波を飛ばす。
「障壁を張った敵はボクに任せて!」
宇宙を駆けて飛び込む極は、腕を回して掌打を叩き込んだ衝撃によって障壁を破壊し、剥がされた障壁の中に居る探査機に拳をぶち込んで爆散させた。
「そういえば、マインドミナBVAの外郭からできた宇宙探査機の障壁を剥がして持ち帰ってもダメかな?」
この探査機の残骸も使えるかもしれないと考え、次はあまり爆発させないように倒そうと方法を考える。
「それなら頭部らしき場所を潰すのがいいかな?」
目のようなものがある場所を頭と考え、試してみようと極は次の敵に向かって残骸を蹴って跳躍する。無重力の宇宙を弾丸のように飛び、障壁を張った敵に近づくと、蹴りで障壁を抉じ開け、宇宙探査機の頭部らしき部分に拳を叩き込んだ。すると電源が切れたように探査機は動かなくなり宇宙に浮かぶ。
「上手く行ったね! 後で船に回収してもらおう」
一先ず敵を倒さなくては回収する余裕もないと、極が次の敵に向かって跳んだ。
「個々の力は大したことはないが、数だけは多いな」
ドアクローザが機械太刀を振るう度に探査機が破壊され、探査機からの反撃のレーザーは機敏に躱す。
「そうだね、船に近づかせないためにも一機でも多く堕とさないとね」
こちらから注意が逸れている相手に極が近づき、飛び蹴りを浴びせて打ち壊し、その反動で近くを飛ぶもう一機に飛び掛かって殴りつけ、障壁に手を食い込ませると引き千切り、探査機の姿を曝け出させて拳を叩き込んだ。
「さあ、こっちだよ!」
極はスクラップと化した探査機を足場に、周囲を飛ぶ探査機の意識を宇宙船から自分に向けさせようと呼びかけた。
『障害ニ攻撃ヲ開始スル』
探査機が攻撃を仕掛け、囮となった極がそれを躱し、隙を見せる敵にドアクローザが衝撃波を叩き込んで撃墜し、敵機の数を減らしていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
「未踏宙域の探索ですか、鎧装騎兵らしい任務ですね」
【POW】
宇宙服は自前。『アームドフォート』の背面ブースターで戦場に向かいます。
「障壁を展開されましたか……ならば、それごと喰い潰すまで」
エネルギー供給基幹、機械の身体である自分自身にエネルギーケーブルを接続しアームドフォートにエネルギーを補給します。
【スナイパー】として最も『宇宙探査機群』を巻き込める地点を選定して射撃します。
「GEAR:SCHWARZSCHILD HORIZON。マイクロブラックホール生成。事象の地平へ行ってもらいましょうか、投射!」
マイクロブラックホールの【鎧無視攻撃】で敵を少しでも多く間引きましょう。
セゲル・スヴェアボルグ
向こうから電波の送受信をしてくれるのであれば好都合。
そいつに紛れ込んじまえば何とかなりそうだな。
ハッキングでかく乱と情報収集だ。
面積的に翼あたりを使うのがよさそうか。
弱点情報なんてものは奴さんの弱そうな部位にでも誤認させてやろう。
あわよくば同士討ちも狙えるしな。
こちらに攻撃が向かないのであれば、
あとは近づいて叩いてやればいい。
数が多くて骨は折れるが、まぁ問題なかろう。
他の奴に攻撃が向きそうなら、勿論庇うぞ。
ハッキング時に相手から猟兵の弱点情報を吸い出せていれば、
防がなければいけない部分もわかり、対応もしやすいな。
ついでに、残りの敵の位置も吸い出しておくか。
●情報戦
「未踏宙域の探索ですか、鎧装騎兵らしい任務ですね」
自前の専用宇宙服を纏ったクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は、アームドフォートの背面ブースターを点火し宇宙船から飛び立つ。
「あれが目標の宇宙探査機群ですね。射程に入ります、迎撃を開始しましょう」
速度を緩めたクネウスは先頭の敵を狙い、アームドフォートの銃口から光線が発射し敵の中央を貫いた。突然の攻撃を受けた探査機は爆発し粉々に吹き飛ぶ。
『敵ヲ発見。障壁展開。敵情報ノ収集開始』
その様子を見ていた後続機達がクネウスを特定し、障壁で全身を覆いアンテナが動きデータ送信を始めた。
「障壁を展開されましたか……ならば、それごと喰い潰すまで」
クネウスは自分の機械の身体にアームドフォートのエネルギーケーブルを接続し、アームドフォートへとエネルギーを流し込む。そしてゴーグルに周辺状況を表示し、宇宙探査機の群れがもっとも多く巻き込める中心点を特定する。
「GEAR:SCHWARZSCHILD HORIZON。マイクロブラックホール生成。事象の地平へ行ってもらいましょうか、投射!」
エネルギーが充填されたアームドフォートから人工マイクロブラックホールが発射される。そのエネルギーは直撃せずとも射線上の近くの敵を捻じ曲げるように破壊して爆散させ、敵群中央に至るとマイクロブラックホールが一瞬膨張して消失した。それと同時に周囲の宇宙探査機もまた跡形もなく消え去り、空間が抉り取られたようにただ虚空が広がる。
『高エネルギー反応探知。危険。対象ヲ破壊セヨ』
巻き込まれたなかった宇宙探査機は障壁が意味をなさないと判断し、情報を仲間と共有し散開すると、危険だと判断したクネウスに向かってレーザーを放つ。
「散開しましたか、なら各個撃破に変更です」
それを迎え撃つようにクネウスは光線を放った。
「向こうから電波の送受信をしてくれるのであれば好都合。そいつに紛れ込んじまえば何とかなりそうだな」
セゲル・スヴェアボルグ(豪放磊落・f00533)はハッキングによる攪乱と情報収集を行おうと、ゴーグルをかけて電脳戦を始める。
「面積的に翼あたりを使うのがよさそうか」
自らの大きな竜の翼を電脳体に変異させ、敵機のコンピュータへと侵入させる。常の情報収集を行う探査機の中へ易々と入り込み、内部から情報にアクセスする。
『敵情報ヲ共有。障害トナル対象ヲ排除セヨ』
探査機群は互いに情報をやり取りし、猟兵を排除せんとレーザー攻撃を行う。
「弱点情報なんてものは奴さんの弱そうな部位にでも誤認させてやろう。あわよくば同士討ちも狙えるしな」
セゲルはハッキングによって敵の視覚映像データを作り替え、探査機が猟兵に見えるように偽造した。
『敵急接近。攻撃ヲ開始スル』
探査機がその映像に惑わされ、味方へとレーザーを発射して撃ち抜いた。
『警告、警告、味方機ヲ攻撃シテイル。コレ以上ノ攻撃ハ故障トミナシ排除スル』
仲間を撃つ探査機に向け、他の探査機群が一斉にレーザーを発射して撃墜した。
「上手くいったな、この調子で同士討ちさせれば楽なんだが……そうもいかんか」
『ハッキング探知、危険、危険。直チニ障害ヲ排除セヨ』
探査機がコンピュータへの侵入に気付き、セゲルを見つけて突っ込んで来る。だがセゲルのハッキングによって位置情報がずらされ、横を素通りするコースを描いていた。
「気付かれはしたが、電脳戦でもこちらが上だ」
そこへセゲルは槍を投げつけ、機体中央を貫いて破壊した。
「一体ずつ叩いていくか。数が多くて骨は折れるが、まぁ問題なかろう」
新たな槍を構え、セゲルは続いてこちらに向かって来る敵にまた槍を投げた。
「探査機なので戦闘力は高くありませんね。少しでも多く間引きましょう」
狙い定めたクネウスは光線で敵を正確に撃ち抜き、すぐにその場を移動してレーザーを回避する。そしてレーザーの光を放った敵に向けて光線を放ち爆散させた。
「しかし情報収集をしているようですが、あのクエーサービーストへと送られているのなら危険ですね。こちらの手の内を多く晒す前に倒してしまいましょう」
ちらりと巨大な宇宙の獣へと視線を向けたクネウスは、その外殻相手に手間取る訳にはいかないと、次の敵を狙撃する。
『敵性体、脅威度高。データ送信ヲ実行スル』
どんどん数を減らす探査機がアンテナをクエーサービーストに向け、猟兵の情報を伝えようとする。
「こちらの情報をあの化物の元に送るつもりか。送られては後の戦いが不利になりそうだな……阻止させてもらうぞ」
セゲルはその探査機に電脳体を送り込み、ハッキングして猟兵の戦闘情報を弄って全く違うものにすり替える。
「ついでに、残りの敵の位置も吸い出しておくか」
そして敵の場所データを吸い上げると、槍を叩き込んで吹き飛ばした。
「これがあれば宇宙船を守るのも楽になるだろう。共有しておくか」
セゲルはその情報を仲間達に送り、凡その敵の数や方向を報せて迎撃体勢を強固にして、自らも次の敵に向かってハッキングを仕掛けた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
霧島・絶奈
◆心情
情報収集と精査は軍事行動の基本ですね
其を怠れば、手痛いしっぺ返しを食らいます
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」ですよ
◆行動
『暗キ獣』を使用
屍者と屍獣をけしかけ蹂躙
包囲陣を用い可能な限り逃走を阻止
その間に私は【罠使い】の技能を活かし「浮遊型宇宙機雷」を散布
軍勢による攻撃と併せ、【範囲攻撃】と為します
散布後は【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
また、交戦の最中にも【目立たない】様、敵に「サーモバリック爆薬」を設置
情報を持たせたまま、逃がすわけがないでしょうに…
それに…合流して下さるのですね、手間が省けます
合流を確認次第、起爆
負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
コロナ・フレア
宇宙にはびこる悪発見!お天道様に代わってボクが来た!
日輪の戦士コロナただいま到着!
ブルーアース号のみんな!もう安心して!ボクがキミ達の盾になる!
…と思ったけど攻撃はしてこない…?
いや、もしかしたら仲間を呼んでるのかも。ブルーアース号のみんなのためにもここで討つ!
ボクは元から宇宙活動できるからこのまま外に飛び出るぞ!
まずは敵の周囲を『コロナ・クラウン』で[空中浮遊]しながら観察だ。
『コロナブラスター』で牽制してもあの堅い装甲は貫けない、か。
だったら!【落日急降蹴】で一点集中攻撃だ!
コロナ・クラウン・リング、ブースト全開!コロニウムオーバーロード!
いっけぇー!!サンセットォォストラァァァイク!!!
●退路を断つ
「情報収集と精査は軍事行動の基本ですね。其を怠れば、手痛いしっぺ返しを食らいます」
仲間から得た情報から、次にくる敵を待ち構えていた霧島・絶奈(暗き獣・f20096)がクエーサービーストが放った斥候を見て、油断できぬ相手であると認識する。
「『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』ですよ」
ならばこちらも相手の情報を手に入れようと、絶奈は屍の獣と兵の軍勢を呼び出す。
「敵を包囲し、逃げられぬようにしましょう」
軍勢を展開させ、敵の行く手を塞いで行動に制限を掛ける。そうして絶奈は敵の動きを読み取る。
『包囲サレタ宙域ヲ一時離脱スル』
探査機はテレポートして離れた仲間の場所に跳び、包囲を逃れた。
「不利な状況になると仲間の元へ逃げるようですね……ならばその行動パターンを利用しましょう」
絶奈は気配を消すようにして軍勢に紛れて動き、敵の動きを予測して浮遊型宇宙機雷を散布した。
「宇宙にはびこる悪発見! お天道様に代わってボクが来た! 日輪の戦士コロナただいま到着!」
堂々とコロナ・フレア(100万度に燃えるヒーロー魂・f22265)が名乗りを上げ、宇宙船の上に乗って守るように敵と対峙する。
「ブルーアース号のみんな! もう安心して! ボクがキミ達の盾になる!
……と思ったけど攻撃はしてこない……?」
『情報収集開始。対象ノ情報ヲ共有スル』
コロナが身構えると、敵はこちらの様子を窺うようにして一定距離を飛び、自らを障壁で覆って何やらアンテナを動かしていた。
「いや、もしかしたら仲間を呼んでるのかも。ブルーアース号のみんなのためにもここで討つ!」
とうっと船を蹴ると、コロナは体を浮遊させる頭部と脚下の光輪をコントロールして無重力空間を飛んで敵の群れに近づく。だが敵は攻撃してこずにこちらの情報を集め続けているようだった。
「攻撃してこないならこっちから攻撃するぞ!」
コロナは武器を銃モードに変形させて構え、太陽の如きエネルギー・コロニウムを熱線として撃ち出し敵に直撃させる。だが硬い障壁を砕いたところで熱線が減衰し、中の機体には軽傷しか与えられなかった。
『被弾。損傷軽微。障壁補修完了』
そして障壁もまたすぐに補強され、敵は守りを固める。
「あの堅い装甲を貫いて倒せない、か」
自分の遠距離武器では難しいコロナは判断し、敵の頭上を取るように宇宙を飛ぶ。
「だったら! 一点集中攻撃だ!」
そして急降下するように向きを変え敵に向かって突っ込む。
「コロナ・クラウン・リング、ブースト全開! コロニウムオーバーロード! いっけぇー!! サンセットォォストラァァァイク!!!」
大きな光輪を輝かせ最大まで加速したコロナは、右脚を伸ばしてその先の光輪のコロニウムを高め飛び蹴りを障壁に叩き込む。するとガラスのように粉々に硬い障壁が砕け散り、勢いを弱めずコロナは敵の身体も貫き爆散させた。
「よーし! この調子でどんどんやっつけるぞ!」
笑顔をみせたコロナは次の敵に向かって飛翔する。
『防御不能、散開セヨ』
探査機は障壁でも防げないと判断し、散り散りに逃げようとする。
「ではもう一度包囲するとしましょう」
それを阻止せんと絶奈は屍の軍勢に敵を囲ませ逃げられぬように襲わせる。対して探査機はレーザーを放って吹き飛ばす。だが恐れを知らぬ軍勢は、構わず接近して取り付き探査機を攻撃する。それに紛れて絶奈も剣を手に斬り掛かり、衝撃波で薙ぎ払い入り乱れる混戦の中、負傷の少ない敵のボディに爆薬を仕掛けた。
『危険ナ状況ヲ確認。退避セヨ』
また探査機達がテレポートで近くの包囲を逃れた味方の場所に跳ぶ。
「情報を持たせたまま、逃がすわけがないでしょうに……。それに……合流して下さるのですね、手間が省けます」
絶奈が爆薬を起動させ、爆発に巻き込まれ探査機達が砕ける。爆発の連鎖から逃れようと探査機が移動すると、その動きを察知した機雷が動き、連鎖的に爆発して探査機が砕け、動けぬほどのダメージを負っていく。
「情報は持ち帰らせません。此処で宇宙の塵になってもらいます」
そこへ絶奈が軍勢を突っ込ませ、押し潰すように群がる軍勢が探査機を粉々に破壊した。
『障壁ヲ展開、防御状態デ退避セヨ』
障壁を張って軍勢の攻撃を凌ぎながら探査機は逃げようとする。
「いっくぞー! サンセットォォォストラァァァァイク!!」
そこへ流星の如く飛び込んだコロナが飛び蹴りを叩き込み、障壁ごと敵を貫き、さらにその針路上に居た敵をも貫通して纏めて爆発させた。
「守ってばかりいるならボクの蹴りのいい的だ!」
コロナは往復するように飛び蹴りを放ち、次々と敵を破壊していく。
「これでこの周辺の敵は片付きそうですね」
その様子を眺めながらも絶奈は周囲への警戒を怠らず、次の敵の索敵を始めた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月守・咲凛
【ワンダレイ】の番長さんとメンカルさんと参加、SPD使用、アドリブOKです。
おっきい敵楽しみなのです。でもまずは普通の敵がいっぱいいるのですね、援護は任せてください。
仲間の動きに合わせてアジサイユニットを展開、盾として飛ばしながら、自分は敵の攻撃を見切りで回避しつつ、敵の注意を引きつけるために前に出て射撃戦を開始します。番長さんとコンビニサンなのです!
基本的に番長さんやメンカルさんを狙う敵をガトリングやミサイルで優先的に攻撃していきます。
メンカルさんありがとーです、いきますよー。
敵に隙ができたら、火線砲を連結させて極太ビームの範囲攻撃やユーベルコードの一斉射撃で敵の数を減らしていきます。
星群・ヒカル
【ワンダレイ】の咲凛、メンカルと一緒に戦うぞ
「早速敵のお出ましだ。 ふふふ、この超宇宙番長と咲凛のコンビネーションをまた見せる時が来たようだなッ!」
宇宙バイク『銀翼号』に『騎乗』して宇宙を駆けよう
果敢に敵の近くへ攻めていき、アンテナや駆動部を中心にヒットアンドアウェイでダメージを与えていくぞ
盾は咲凛が放つアジサイユニットだ。実に助かるぞッ、咲凛!
敵のレーザー攻撃は『第六感・視力・早業』で見切って回避をしていこう
「敵の動きが……そうか、サンキューなメンカル!」
メンカルが放つカウンタートラップで隙が出来たら一気に畳み掛けるぞ!
『超宇宙・強襲流星撃』で一気に遠くも含めて敵群を撃ちまくっていこう
メンカル・プルモーサ
【ワンダレイ】で参加。
……ふむ、バリアを張っている間にデータの送受信、ピンチになったら逃げる、か…
…障壁を張っていてもデータの送受信を行う、データの収集をしていると言うものが狙い所だね…
…【開けてはならぬ玩具箱】を応用起動、如何にも怪しい圧縮データを宇宙探査機群に向けて送信…
…探査機がデータを解析・送信しようと解凍したら…中に罠として入れておいたウィルスによりハッキング…今までの収集データの破壊と各種機能の停止及び低下を狙うよ…
…機能低下を確認したら【連鎖する戒めの雷】でまとめて動きを封じ…ワープされないようにして援護……ヒカル、咲凜、一斉射撃をよろしく…
●連携
「早速敵のお出ましだ。 ふふふ、この超宇宙番長と咲凛のコンビネーションをまた見せる時が来たようだなッ!」
星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)は宇宙バイク『銀翼号』に乗って颯爽と宇宙の戦場に現れる。
「おっきい敵楽しみなのです。でもまずは普通の敵がいっぱいいるのですね、援護は任せてください」
その隣では、遠くにいるはずなのに大きく見える巨大な敵を月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は視界に収め、戦ってみたくてうずうずするのを堪え、まずは目の前の敵に集中する。
「……ふむ、バリアを張っている間にデータの送受信、ピンチになったら逃げる、か……」
他の猟兵が戦っているのを観察していたメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)が、敵の戦闘力以外の厄介な特性について思考する。
「……障壁を張っていてもデータの送受信を行う、データの収集をしていると言うものが狙い所だね……」
その僅かな情報から敵の弱点を分析し、一瞬にして敵を倒すまでの道筋を頭の中で思い描いた。
「よーし! おれが突っ込むから、フォローは任せたぜ!」
ヒカルは銀翼号のエンジンを吹かし、速度を上げて敵に向かって突っ込む。そして敵の駆動部を狙い、銀翼号に搭載されたガトリングガンをぶっ放す。するとブースターが小爆発を起こして敵の動きが鈍くなった。
『攻撃ヲ受ケタ。反撃ヲ開始スル』
すると探査機はレーザー砲をヒカルに向けて光線を発射する。
「おっと!」
その光が砲門に集まった瞬間、ヒカルは咄嗟に銀翼号を傾けて飛んで来た光線を避けた。
『命中セズ。援護ヲ求ム』
探査機が仲間に支援を求め、近くの探査機が集まって来る。
『攻撃開始、障害ヲ排除セヨ』
探査機が包囲するように一斉にヒカルを狙ってレーザーを斉射する。
「これは避けられないか!?」
ヒカルは回避運動を取るが、その先にも光が迫っていた。
「ここは任せてください」
そこへ咲凛が円盤状の遠隔操作武装アジサイユニットを複数飛ばし、レーザーとの間に割り込んで盾となる。
「番長さんとコンビニサンなのです!」
そして咲凛は腕のガトリングと肩のミサイルを発射し、弾幕を張って敵の追撃をさせぬように抑え込む。
「実に助かるぞッ、咲凛!」
攻撃を逃れたヒカルは、銀翼号を疾走させて包囲を抜ける。そしてガトリングガンで弾を撃ち込むが、連携した複数機のレーザーによる反撃もすぐに飛んできて思うように撃墜できない。
「……開けてはならぬ玩具箱を応用起動、如何にも怪しい圧縮データを宇宙探査機群に向けて送信……」
メンカルが探査機にユーベルコードによって罠を仕込んだデータを送信する。それを探査機が受信して解凍すると、ウィルスが探査機のコンピュータに侵入しハッキングが行われ、今まで集めたデータの破壊と、探査機の機能を狂わせる。それは連鎖するように周囲の探査機にも広がっていった。
「ハッキングに成功。連鎖する戒めの雷でまとめて動きを封じ……ワープされないようにして援護……ヒカル、咲凜、一斉射撃をよろしく……」
無数の魔法陣を展開したメンカルが雷の鎖で敵の群れを繋げ、動きを封じ込めた。
「敵の動きが……そうか、サンキューなメンカル!」
援護に気付いたヒカルはメンカルに感謝の言葉を贈り、隙を見せた敵の群れを望遠鏡ガントバスと神経融合して捕捉する。
「一気に畳み掛けるぞ!」
しっかりと狙いをつけるとガトリングガンを連射して、敵機を纏めて蜂の巣にして爆発させた。
『敵――情報――迎撃――退避――ウィルス――』
データが破壊され探査機は正常な機能を失い、とにかく身を守ろうと障壁を展開する。
「メンカルさんありがとーです、いきますよー」
続いて咲凛は火線砲を連結させた大型ライフルを向けて極太ビームを放ち、障壁もろとも探査機を消し飛ばした。
『危険――データ送信――不可不可不可――宙域ヲ離脱セヨ』
『ワープ不能――最大船速デ離脱開始』
残った探査機は散って逃げようとする。
「逃がしませんよー。一斉射撃で数を減らしますー」
咲凛がガトリングの弾をばら撒いて足を止め、全弾発射したミサイルの爆発で吹き飛ばしていく。それから逃れた敵にはビームを放って撃ち抜いた。
『撤退、撤退セヨ。コノママデハ全滅ノ危険アリ』
戦いに巻き込まれずに無事な、残り僅かとなった探査機が反転して戻ろうとする。
「……ふむ、いい判断だけど、遅すぎたね……」
そこへメンカルがまたウィルス入り圧縮データを送りつける。
「……罠と分かっていても、情報収集が目的なら、解析せずにはいられないはず……」
その読み通り、探査機は収集したウィルス入りの圧縮データを読み取り、コンピュータが汚染されて機体機能が低下した。
「……そして互いにデータをやりとりしているなら、ウィルスもまた感染していく……」
あっという間に、無事に残っていた探査機群にもウィルスが広がって、移動速度が落ちたり、ふらふらと酔っ払いのように怪しい動きをし始めた。
「……敵はそこに残っているので最後だ……ヒカル、咲凜、後は任せた……」
自分の役目はここまでだと、メンカルは後の事を仲間に託す。
「任せておけ! このまま全滅させてやるぜ!」
ヒカルが銀翼号の速度を上げて追いつき、ガトリングガンの弾を浴びせて探査機を穴だらけにして吹き飛ばす。
「こっちもしかけますよー」
咲凛も構える大型ライフルから発射される極太ビームで、残った敵を一掃した。宇宙に眩い爆発が起こり、探査機は全て撃墜された。
「ふふふ、どうだ! おれたち3人の手にかかれば宇宙探査機なんて敵じゃないッ!」
仲間の元に戻り銀翼号を止めたヒカルが胸を張る。
「次はおっきい敵が相手ですね、楽しみです!」
笑顔を浮かべた咲凛が次なる敵、クエーサービーストへと視線を向けた。その姿はどんどん近づき大きくなっているようだった。
「……巨大な相手だ、油断せず戦うよ……」
ノリノリで突っ込んでいってしまいそうな2人に、メンカルが少し落ち着かせるように冷静な声をかけ、次の戦いの作戦を考え始めた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『クエーサービースト・マインドミナBVA』
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POW : BVAジェノビック
【無限に変化する外殻が超殺戮形態 】に変形し、自身の【防御力】を代償に、自身の【攻撃力と攻撃速度】を強化する。
SPD : BVAエクスタリ
いま戦っている対象に有効な【無限に変化する外殻が変形した殺戮兵器 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ : BVAリモーフ
対象のユーベルコードを防御すると、それを【無限に変化する外殻によって再現し 】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
イラスト:はるまき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●クエーサービースト・マインドミナBVA
「針路そのまま。クエーサービーストとの距離を一定に保て」
全滅した探査機の残骸を避けてブルーアース号が宇宙を進む。
「艦長! クエーサービーストが速度を上げてこちらに近づいてきます!」
冷静に務めようとしても焦りが滲む声がオペレーターから届く。
「猟兵がクエーサービーストを倒すまで何としても近づけさせるな! 全速で振り切れ!」
モニターを見れば小惑星が突進してくるように、クエーサービースト・マインドミナBVAが画面の端から端まで覆うように近づいている。
「何という巨大さだ……だが信じろ! 必ず猟兵があれを倒してくれる。その間、船を守り続けるのが船乗りである我々の仕事だ!」
「「アイアイサー!!」」
落ち着きを保つ艦長の声にクルー達も冷静さを取り戻し、自らの仕事に専念し始める。
「頼むぞ……この船の命運は君達に懸かっている」
艦長は震える手を組んで、モニターに映る巨大な敵に立ち向かう勇敢な猟兵の背中を祈るように見つめた。
ドアクローザ・バックチェック
巨大で、硬い。今まで戦ったことがないタイプの敵だな。
ワクワクする。
奴の体は見たところ、金属質だ。
耐熱性に差はあるが、金属は熱すれば軟らかくなる。
ネオンで焼き斬ろう。
通常の温度では駄目だな。【力溜め】で、刀身に纏うネオンの温度を、限界まで高めよう。
溜めている間は、【オーラ防御】や【武器受け】で身を守りつつ、奴の弱点を探す。
機械に似てるから、弱点探しには【メカニック】の知識も役立つかもしれない。
ネオンの力が溜まったら、攻勢に出る。まずは焦らずに、攻撃を避け続けて、弱点に近づこう。
チャンスが来たら、【カウンター】で全力の一撃を叩き込む!
派手に燃やしてやろう。
幻武・極
へえ、かなりの大きさだね。
ってことはボク達が持ち帰る外殻もたくさんあるってことだね。
それじゃあ、張り切って倒しますか。
まずは目立たないように接近し、槍を持ってないけどランスチャージから先制攻撃で突撃するよ。
トリニティ・エンハンスⅡで攻撃力を強化して外殻を掘り進んでいくよ。
防御力が減り外殻が柔らかくなってきたら敵の攻撃に注意するよ。
外殻を突破し内側に入り込んだら、とりあえずの目標は達成かな。
攻撃力と攻撃速度を強化した攻撃を防御力の減った自身の方に向けて放つのは自殺行為だからね。
まあ、そこまでの知能がないかもしれないから、攻撃はしっかり回避するよ。
●小惑星級
「へえ、かなりの大きさだね。ってことはボク達が持ち帰る外殻もたくさんあるってことだね」
極は視界を覆うような巨大なクエーサービースト・マインドミナBVAを見回し、その黄金の外殻を目にして船に積めない程の量がありそうだと目測する。
「それじゃあ、張り切って倒しますか」
持って帰るにはこの巨大な敵を倒さなくてはならない。目立たぬように探査機の残骸を蹴って宇宙空間を跳んで接近を始めた。
「巨大で、硬い。今まで戦ったことがないタイプの敵だな。ワクワクする」
小惑星並みというとんでもない大きさと、自在に変形する黄金の外殻を持つ敵に、ドアクローザは闘争心を燃やして宇宙空間を跳んで進み出る。
「奴の体は見たところ、金属質だ。耐熱性に差はあるが、金属は熱すれば軟らかくなる。ならネオンで焼き斬ろう」
そして間合いに入ると、刀身にエネルギーを宿す機械太刀を振るい敵に斬撃を浴びせるが、硬い手応えと共に黄金の外殻に弾かれた。傷は入っているが、断ち切るには至らない。
「通常の温度では駄目だな」
ならばとドアクローザは機械太刀に搭載してある装置の稼働率を上げ、ネオンのように光るエネルギーによって刀身を輝かせる。
「これならどうだ」
振り下ろす一撃が今度は黄金の外殻を破壊し、内部にまで刃が通る。
するとマインドミナBVAは漸く外敵の接近に気付き、外殻が無数の巨大ドリルとなってドアクローザに襲い掛かる。それを機械太刀で受け流そうとするが、圧倒的質量に押し負けて弾き飛ばされた。それを追いかけるようにドリルが飛んでゆく。
「追撃はさせないよ」
そこで忍び寄った極が一気に突撃し、雷・氷・土の魔力を手足に宿して攻撃力を高め、真っ直ぐに拳を叩き込む。ひびが入ると外殻が砕け、拳と蹴りで連続して打撃を与えて削り取り、内部へと掘り進んでいく。すると先のドリルが方向を変え、極に向かって突っ込んできた。
「もう少し内部に入れたら安全だと思ったけど、まだ掘りが足りないかな」
掘った穴から飛び出し、極は飛んでくるドリルを蹴って反動で避ける。次々飛んでくる。その一つ一つが宇宙船ほどもあり、当たれば一撃で潰されてしまいそうだった。
「この大きさだと当たったらただじゃ済まないね」
それを蹴って身軽に移動し、外殻に着地するとそこにもドリルが突っ込み、ぶつかって外殻が弾けた。
「自分には当てないと思ってたけど、そこまで知能は高くなかったみたいだね」
これでは安全地帯はなさそうだと、極は動きを止めずに攻撃を避け続ける。
「でもこれじゃあ攻撃する暇がないね」
どうしようかと周りを見ると、敵に近づくドアクローザの姿が視界に映った。
「こっちの事は忘れてるみたいだな」
それならこのチャンスを活かすと、ドアクローザは機械太刀を振るって放つ衝撃波の反動で宇宙を移動し、先ほど切り裂いた外殻にまで舞い戻った。
「全力の一撃を叩き込む!」
最大まで刀身にエネルギーを溜め、眩いほどのネオンの輝きが機械太刀に宿る。
「派手に燃やしてやる」
ドアクローザの振り下ろす刃が外殻のない個所を叩き斬り、ネオンサインのように輝く炎が内部へと侵入し、内から敵を燃やした。周囲にも炎が移り、内から破壊された外壁が剥がれて宇宙を漂う。
マインドミナBVAはドアクローザの存在を感知し、新たなドリルを生み出して一斉に突っ込ませた。ドアクローザは跳躍し、機械太刀から放つ衝撃波の反動でドリルを避ける。ドリルはそれを追いかけるように軌道を曲げて飛んだ。
「自分を傷つけるなら、これを利用して自分に穴を開けさせてやろう!」
そこへ極が飛び込み、魔力を込めた蹴りをドリルに叩き込んで針路を変え、マインドミナBVAの外殻に突っ込ませた。
「さあ、どんどん来い!」
大きく声をかけた極は次々と突っ込んで来るドリルを蹴り、マインドミナBVA自身にぶつけて、損傷させていった。
「これが最大のチャンスだな」
混沌とした状況を利用して、ドアクローザは接近しながらもう一度刀身にネオンの輝きを纏わせる。
「行くよダブルシリンダー」
ドアクローザはドリルを掻い潜り、輝く機械太刀をドリルで開いた大穴に叩き込む。深くまで炎を侵食させると、その一点から大地が崩壊するように内部が砕けていき、マインドミナBVAの内部から爆発が起きる。
マインドミナBVAはドリルを纏めてさらに巨大化させ、ドアクローザを仕留めようと飛ばす。
「大きくて威力は凄いけど、戦いで大事なのは術理だよ。それを知らないんじゃあ怖れる必要はないね」
それを極が横から蹴って軌道を変え、さらに拳を叩き込んで先ほど崩壊した場所に向けて突っ込ませた。
ドリルが突き刺さった場所が爆散し、ごっそりとマインドミナBVAの内部を抉り取る。
ダメージを感じたマインドミナBVAはドリルを戻し、外殻を強固にして守りに入った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
二天堂・たま(サポート)
ワタシは流血を伴わない攻撃手段が主だ。
武器:ケットシーの肉球による“負の感情浄化”や、UC:常識を覆すピヨの波動によるスタミナ奪取を多用する。
直接触れないような相手(体が火や毒で覆われている等)の場合はUC:アルダワ流錬金術を応用した攻撃が主力だ。
(火に覆われているなら水、毒液で覆われているなら砂嵐等)
しかし実際には直接的な戦闘以外の方が得意だな。
ボビンケースの糸を使った即席の罠の用意、料理や情報収集や掃除。
UC:親指チックで呼びだした相棒による偵察と、同UCによる居場所交代(テレポート)で潜入・解錠して味方の手引きとかな。
もふもふが必要ならなでても構わんぞ。UCで呼んだ相棒達(ひよこ)もな。
クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
「これが『変身外殻』ですか、厄介な」
【POW】
「後で外殻を持ち帰ることを考えると内部のみを破壊した方が良さそうですね」
『アームドフォート』に『聖銀弾』を込め、マインドミナBVAの中枢(コア)を狙います(【スナイパー(狙撃)&鎧無視攻撃(貫通射撃)】)。
「CODE:LAXIS。聖銀貫通弾、装填。打ち貫く!」
●小惑星の中枢
「これが『変身外殻』ですか、厄介な」
少し離れた位置から仲間の攻撃を受けるマインドミナBVAが、全身を覆うように黄金の外殻を広げたのを見て、クネウスはどう撃ち壊そうかと思案する。
「後で外殻を持ち帰ることを考えると内部のみを破壊した方が良さそうですね」
外殻への損傷は最低限に、内部の破壊を試みようとアームドフォートに聖銀弾を装填する。
「外殻で全面を覆っているなら、一点の装甲は薄くなっているはずです」
狙いを定めてアームドフォートから聖銀製の貫通弾を発射する。真っ直ぐ飛んだ弾丸は外殻に穴を穿ち内部へと入り込む。そして弾丸が光となって輝き周囲を消し飛ばした。
「内部の破壊には成功しましたが、中枢(コア)には届きませんか……」
あまりにも敵が巨体過ぎて、正確にコアを狙うのが難しいと顔をしかめる。そこへ黄金の外殻の一部が幾つものドリルとなり、クネウスに向かって飛んでくる。
「まずはあれを迎撃しましょう」
クネウスはアームドフォートとガトリングで弾幕を張り、ドリルを弾いて軌道を逸らす。
「これは大きいな……。それに厄介な相手のようだ。なら攻撃をこちらで受け持つとしようか」
宇宙空間に飛び出した二天堂・たま(神速の料理人・f14723)は、敵の姿に驚きながらも怯まず肉球から大小さまざまなひよこを呼び出す。それがぴよぴよと飛び回り敵の気を引いた。ドリルが狙いを変えて突っ込んでくると、たまは肉球でドリルを弾いてその衝撃で飛び退く。だが次々襲って来るドリルに捌き切れなくなっていく。そこでぴよぴよと好き勝手に跳び回るひよこがピヨの波動を放ち、エネルギーを奪い取ってドリルの回転速度を落とし、飛ぶスピードも遅くした。
「小惑星規模の存在であろうとも、この相棒達のもふもふには勝てんだろう」
自慢気に胸を張ったたまは大きなひよこに騎乗すると、宇宙を駆けてドリルを躱して、ドリルの攻撃を引き付けた。
「攻撃に外殻を使った分だけ守りが手薄になりましたね」
クネウスは全身を覆う外殻が薄くなり、先に仲間が攻撃を仕掛け大きく砕けた部分が露わになっているのを見つけた。
「あそこからなら更に深く中枢を狙えるはずです」
狙いやすい場所へとクネウスが移動し、アームドフォートの銃口を向けた。
「CODE:LAXIS。聖銀貫通弾、装填。打ち貫く!」
放たれた聖銀弾はぽっかりと抉れた場所から敵内部へ深く突き進み、敵の中央近くで光となって弾け、内部を破壊した。
一瞬マインドミナBVAの動きが停止する。だがすぐさま再起動したように動き出し、明らかな敵意を持ってクネウスへ向け、数え切れぬドリルの飽和攻撃を開始した。
「手応えはありましたが、致命傷には至りませんでしたか。もう一度撃てばもっと効果を出せそうですが、危険な敵だと認識されたようです」
こうなれば攻撃継続は難しいと、クネウスは背面ブースターを全開で噴射して距離を取る。それを追うドリルを背面撃ちで迎撃しながら逃げるが、ドリルは次々と迫って来る。
「怒っているようだな。それならこれでリラックスさせて怒りを取り除くとしようか」
たまが肉球でマインドミナBVAにタッチし、ぽよんと柔らかく温かな感触で心落ち着かせ負の感情を取り除く。だがそのサイズに合わせて感情の動きも鈍いのか、反応が悪くドリルの一部がたまに向けられる。
「このもふもふの良さが分からないとは残念だな」
軽口を叩くと騎乗する大きなひよこが慌てて羽ばたき、宇宙を飛んで逃げる。
「このままでは追いつかれるか、それならこれでどうかな?」
ボビンケースから糸を伸ばし、ドリルに絡ませると、その先端を他のドリルにも巻き付かせる。するとドリル同士がぶつかり合い、弾けて明後日の方向へ飛んで行った。
「上手くいったようだが……数が多過ぎるな」
後ろを見れば、まだまだ数え切れぬドリルが飛び交い、相手をしていられないとひよこを全速で飛ばす。細長くドリルが変形し速度を上げて追いつくと、そこへ銃弾が叩き込まれドリルは軌道を逸らして衝突コースを外れた。
「近づくのは難しそうです。外殻を引き付けながら離れるとしましょう」
「それが良さそうだ。一旦引くとしようか」
銃を撃ちながら飛ぶクネウスが援護し、たまも糸を巻き付けて足止めにし後退した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月守・咲凛
【ワンダレイ】の番長さんとメンカルさんと参加、SPD使用、アドリブOKです。
おっきい敵ですねー。どこに撃っても当たりそうなのです!それに、味方の艦を守らなきゃなのです。
アジサイユニットは半数を味方の防衛に回し、残り半数は気を引くために敵本体への攻撃に向かわせます。
外殻が対象に合わせて変化するみたいなので、先ずは実弾のガトリングで攻撃して行動を誘発、実弾に対応した殺戮兵器が出て来たら火線砲やビームチェーンソーでの攻撃に切り替えて対処していきます。
番長さんとメンカルさんの攻撃に合わせて自分もUC発動、呼び出した武装ユニット達をユニットシフト【テンペスト】で巨大ビームサーベルに変形させて攻撃します
星群・ヒカル
【ワンダレイ】で参加
メンカルにまた案があるようだなッ……ふむふむ、いいじゃねぇか、それでいこう!
宇宙バイク『銀翼号』に『騎乗』し突撃だ
今度は咲凛は艦を守っているから、おれはおれで慎重にいかねぇとな
スピード上げて敵の上を走り抜け、攻撃の隙間を縫いながら車載ガトリングガンでダメージを加えていこう
対抗ユベコの発動は『視力・第六感』で察知し、『逃げ足・早業』で全力で逃げ続ける
『地形の利用』で敵の巨体を利用し、その攻撃(or射線)上に敵のデカい図体が入るようにしよう
この自滅で外殻は脆くなるはずだ
『超宇宙・真正面墜星拳』でトドメの一撃、一気に外殻を砕くッ!
今だメンカル!星の輝きを!見せてやれーーッ!!
メンカル・プルモーサ
【ワンダレイ】で参加…うーん、大きい…サイズ差による距離感の狂いには注意してね……
ひとまずマインドミナBVAの動きを止めるために【連鎖する戒めの雷】を発射…電撃の鎖で動きを封じるよ…
外殻がユーベルコードを再現したらそれは防御している以上、一度私が見ている……なので【崩壊せし邪悪なる符号】で打ち消す……
戦闘中に砕けた外殻は…確かこれ、ユーベルコードを伝達して意思によって変化するから……【尽きる事なき暴食の大火】に変換するよ…
そしてその外殻によって出来た巨大な炎を使って他の外殻を飲み込んで…星ほどの大きさまで大きくしたらマインドミナにぶつけよう……
●星を焼く炎
「おっきい敵ですねー。どこに撃っても当たりそうなのです! それに、味方の艦を守らなきゃなのです」
敵を見ていた咲凛はちらりと振り返って、向かって来る超巨大なマインドミナBVAから逃げるブルーアース号を見やり、そのサイズの違いにぶつかれば一溜まりもないと危機感を覚える。
「……うーん、大きい……サイズ差による距離感の狂いには注意してね……」
敵を目の前にしたメンカルもその大きさに唖然としながらも、冷静さを失わぬように気をつけて仲間に注意する点を伝える。
「メンカルにまた案があるようだなッ」
「……では、こういうのはどうかな………」
ヒカルが作戦を尋ねると、メンカルが2人に有効と思われる案を伝える。
「……ふむふむ、いいじゃねぇか、それでいこう!」
話を聞くが早いかすぐにヒカルは銀翼号に乗って突撃する。
「半分は船とみんなを守るのです! 残りは敵に向かって突撃なのです!」
咲凛は円盤状の武装アジサイユニットの半数を防衛に回し、残りを敵に向かって飛ばして回転するビームチェーンソーで攻撃を行い、外殻を裂いて敵を引き付ける囮として運用する。
そのアジサイユニットを迎撃するように飛び交う外殻が変形したドリルが襲い掛かり、アジサイユニットはそれを回避して空中戦が繰り広げられる。
「……ではマインドミナBVAの動きを止める……電撃の鎖で動きを封じるよ……」
敵が気を取られている間に、メンカルは無数の魔法陣を展開し、雷の鎖を放って敵の巨体の凹凸に引っかける。すると強力な電撃が放たれ感電させて動きを一瞬止めた。
「動きが止まったッ、今のうちに仕掛けるぞ!」
接近したヒカルが迎撃に自動で飛ぶドリルを躱し、銀翼号に搭載されているガトリングガンをぶっ放して外殻を撃ち砕いていく。
「こちらも続くのです!」
同じように咲凛も腕部のガトリング砲を展開してありったけの弾を撃ち込む。
そうして外殻を破壊していると、分離した外殻の形が変わり、円盤にチェーンソーを装備した、まるでアジサイユニットを何十倍にも大きくした殺戮兵器が無数に生み出された。それは盾として弾丸を防ぎながら襲い掛かり、轟音を上げるチェーンソーで切り裂くどころか、ミンチにしようとしてくる。巻き込まれれば一瞬でミンチになってしまいそうな巨大な回転する刃が迫り、ヒカルは慌てて回避運動を取る。
「デカすぎだろッ、ミンチになるのは御免だぜ!」
銀翼号を駆り敵本体の表面ギリギリを走る。
「どうする? おれを狙ったら自滅しちまうぞ」
見上げながらヒカルが円盤の動きを目で追っていると、円盤は構わず突っ込んできて外殻を削りながら迫りくる。
「うおッ! お構いなしじゃねぇか!」
ヒカルは逃げに徹し、何とか攻撃から逃れて走り続ける。
外殻が蠢き、電撃を遮断するとマインドミナBVAが動いてヒカルにぶつかろうとする。それをヒカルが機首を上げて避けると、今度は外殻が雷の鎖を再現して作り出し、ヒカル目掛けて放とうとする。
「……外殻がユーベルコードを再現した……だがそのユーベルコードは元は私のもの……そして一度見た魔術を打ち消すのは容易いよ……」
じっとその敵の作った雷の鎖に視線を向け、メンカルは情報を分解する魔術を行使し雷の鎖を掻き消した。
「チャンスなのですー!」
咲凛はガトリングの実弾では効果が低いとみて、火線砲のビームを撃ち込み、アジサイユニットのビームチェーンソーで敵の円盤を破壊していく。
「やっぱり実弾よりもエネルギー弾の方が効果があるみたいです!」
ガトリングの弾を防ぐ為に変化した殺戮兵器ならば、こうして攻撃の種類を切り替えれば効果があると、咲凛はヒカルを追う円盤を撃墜した。
「いい具合に自滅して外殻が脆くなったみたいだな、ならこいつでトドメの一撃、一気に外殻を砕くッ!」
ヒカルは銀翼号を巨大な籠手に変形させて装着し、拳のラッシュを放ち外殻を打ち砕く。
「この超宇宙番長の拳、星の芯まで食らいやがれッ!」
超高速の打撃に外殻がどんどんと砕け散り、内部の金属なのか生物なのか分からぬ硬い体も打ち抜き、ラッシュは止まらず星を叩き潰していく。
「……砕けた外殻は……確かこれ、ユーベルコードを伝達して意思によって変化するから……【尽きる事なき暴食の大火】に変換するよ……」
宇宙に漂う黄金の外殻を見たメンカルは、それを利用しようと白色の炎を放つ。それが壊れた外殻に触れると、燃料にして燃え上がり炎がどんどん大きくなっていく。
「……巨大な炎を使って他の外殻を飲み込んで……」
そして周辺の外殻まで巻き込み、炎は留まることなくサイズを拡大していった。
「まだまだいくぞッ!」
ラッシュを続けるヒカルを円盤が上から押し潰そうとするが、咲凛が連結した大型火線砲のビームで撃ち抜いた。だが円盤は次々と押し寄せ、撃ち落とすのが間に合わぬ物量でヒカルを抹殺しようとしていた。
「番長さんの邪魔はさせないのです! アーマーフルパージ、シフト【テンペスト】!」
咲凛は纏う装甲を全てパージし、その武装ユニットが巨大なビームサーベルへと変形する。
「これで薙ぎ払うのです!」
何処までも長く伸びるビームサーベルを一振りすると、巨大円盤が纏めて薙ぎ払われ一瞬にして消し飛んだ。
「今だメンカル! 星の輝きを! 見せてやれーーッ!!」
ようやくラッシュを終えたヒカルがぼこぼこになった敵の体から飛び退く。
「……小惑星ほど大きくなったよ……後はこれをぶつけるだけ……」
メンカルの目に敵より一回り小さな炎の塊が出来上がっていた。それを動かし敵に向かって衝突させる。閃光と共に大爆発が起こり、炎はまるで太陽を思わせる熱量を撒き散らした。目の眩む灼熱から銀翼号に乗ったヒカルと装甲を纏った咲凛がスラスターを吹かして逃れてきた。
「……この熱量なら無事ではいられないはずよ……」
メンカルがじっと炎が収まり結果を見ようと目を凝らす。すると炎が小さくなっていく中に大きな影が映った。それは半壊したマインドミナBVAの姿。質量が半分以下にまで減っているが、黄金の外殻に守られてその存在を保っていた。
「嘘だろ、まだ生きてやがるのかッ」
「わー、おっきいだけあってタフですねー」
それを見たヒカルが目を見開き、咲凛もその耐久力に驚いていた。
「……なるほど……円盤を装甲に戻し中枢を守ったのね……」
驚きながらもメンカルは冷静に状況を判断し、敵の状態を推測してあと少し足りなかったと呟き切り替えた。
「……力を出し切った後の戦闘継続は危険ね……後は任せ船を守るのが最善よ……」
「仕方ねぇな。あと一息だが、船を守るのもおれたちの仕事だ!」
「ではブルーアース号の護衛をしますねー」
全力を尽くしてマインドミナBVAを半壊させた3人は、船へと退き傷一つ付けさせないとその周囲で攻撃に備えることにした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
霧島・絶奈
◆心情
星を殺す様なものです
きっと愉しいのでしょうね
◆行動
『暗キ獣』を使用
軍勢を嗾け総攻撃
私は軍勢に紛れ【目立たない】様に行動
【罠使い】として持ち込んだ「サーメート」「指向性散弾」「サーモバリック爆薬」を設置
特に指向性散弾とサーモバリック爆薬は軍勢を壊すのに適しています
私のユーベルコードを模倣しようとも無駄です
軍勢を運用する私が軍勢を壊す術を持つのは自明でしょう
設置後は軍勢や罠と呼応し【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
…私の持てる、全て性質が異なる多重攻撃です
全ての攻撃に同時に耐性を持つ装甲を展開出来る等と自惚れられては困ります
負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
コロナ・フレア
ここにいたのか諸悪の根源!!
ここでお前を逃せばブルーアース号、それどころかスペースシップワールドの皆にまで魔の手が伸びる!
そんなこと、お天道様に代わってボクが見逃すもんか!!
スライドチェンジ『コロナブレード』!
灼熱の刀身でいく!ボクたちの宇宙から出て行けぇ!
ダメだ…大きすぎて止められない…。
このままじゃブルーアース号のみんなが、この宇宙にいるみんなの笑顔が、失われちゃう!
そんなの許せるか!【白夜光】、日輪の戦士として全力を出すぞ!
リングは出し惜しまない!ボク自身が太陽になって突っ込むぞ!
サンライトォォ!!オーバードラァァァイブ!!!
リングの攻守一体となった全速力の体当たりで穴だらけにしてやる!
●星を砕く一撃
「ここにいたのか諸悪の根源!! ここでお前を逃せばブルーアース号、それどころかスペースシップワールドの皆にまで魔の手が伸びる!」
コロナはビシッと黄金の外殻に包んた巨大な敵に向けて指を指し示す。
「そんなこと、お天道様に代わってボクが見逃すもんか!!」
とうっとコロナは光輪を使って飛翔し、敵に向かって真っすぐに飛んだ。それを迎撃しようと、マインドミナBVAからは外殻が変形した無数の巨大なドリルが突っ込んで来る。
「そんなものでボクを止められるものか!」
コロナは銃のグリップをスライドチェンジして剣モードに変え、ドリルを斬り捨てて前へと進む。だがドリルは次から次へと間断なく現れ行く手を阻む。
「邪魔をするな!」
それを前にしても怯まずに、コロナはブレードを振るい前へ前へと進撃する。
「正に小惑星の如く。此れを倒すのは星を殺す様なものです。きっと愉しいのでしょうね」
絶奈は半壊してもまだ巨大な星のようなサイズの異形を眺め、それを完全に破壊する様を想像して微笑む。
「外殻で無数の殺戮兵器を作るというのなら、此方も数の力で対抗しましょう」
蒼白き燐光の霧を纏い、神の似姿となった絶奈の周りには、死して動く屍の獣と兵の軍勢が現れる。
「道を切り開きなさい」
軍勢は一斉に無数のドリルを迎撃し、その身をドリルにぐちゃぐちゃに粉砕されようとも、屍はまだ動くのならその身体を使ってドリルを押さえつける。だがその軍勢を突破して一部のドリルはコロナや絶奈へと突進しようとする。
「想定内です。元より全てを防衛出来るとは思っていません」
絶奈がスイッチを押すと、仕掛けていた気体爆薬が爆発し、ドリルの針路を曲げた。そして旋回してもう一度突進しようとするドリルに軍勢が掴み掛かり、押さえつけて動けなくする。
「此れで本体までの道が出来たようです」
見れば屍の軍勢がドリルを身を挺して防ぎ、マインドミナBVAへの細い道ができていた。
「灼熱の刀身でいく! ボクたちの宇宙から出て行けぇ!」
その道を突っ切ったコロナは、超高熱なコロニウムで作った刀身を振るい、外殻を切り裂いて傷を入れる。だが余りの質量の大きさに、多少のダメージを与えても変わらずマインドミナBVAはブルーアース号へと前進していた。
「ダメだ……大きすぎて止められない……」
コロナが幾重に刃を振るっても、表面が傷つくだけで奥深くにまで到達するのは困難だった。
「このままじゃブルーアース号のみんなが、この宇宙にいるみんなの笑顔が、失われちゃう!」
振り向き船を守ろうとする仲間とブルーアース号へと視線を向け、強い意志と共に敵へと視線を戻す。
「そんなの許せるか! 日輪の戦士として全力を出すぞ!」
飛び上がったコロナはコロニウムで大きなリングを何重にも生み出し、光輪で全身を覆う。そして突進しようと身構えると、その大技に感づき阻止せんとドリルの群れが迫ってきた。
「行かせはしません」
事前に絶奈が配置していた屍の軍勢を動かし、ドリルを迎え撃って屍が肉の壁となって阻止する。するとドリルが変化を起こし、屍の軍勢を同じように獣や人の形を外殻の金属で真似て襲い掛かって来た。
「私のユーベルコードを模倣しようとも無駄です。軍勢を運用する私が軍勢を壊す術を持つのは自明でしょう」
対して予想していた絶奈は罠を作動させ、爆発と指向性散弾によって金属の軍勢の出足を挫いた。だが金属の軍勢はすぐに攻撃に対応し、防弾や衝撃に強い身体に作り変える。
「罠に対する耐性を持ちましたか、ではこれでどうです」
そこへ屍兵達の陰に隠れるように接近した絶奈が飛び出し、左右に構えた剣と槍を振るって金属の兵と獣を薙ぎ払う。
「……私の持てる、全て性質が異なる多重攻撃です。全ての攻撃に同時に耐性を持つ装甲を展開出来る等と自惚れられては困ります」
一歩も進ませはしないと絶奈が近づく軍勢を斬り払い、立ち塞がって時間を稼ぐ。
「リングは出し惜しまない! ボク自身が太陽になって突っ込むぞ!」
その間にコロナは眩く輝くリングで全身を包み込み、急加速して流星の如く敵に向かって突っ込む。
「サンライトォォ!! オーバードラァァァイブ!!!」
己がヒーロー魂を燃やし、熱く燃え上がった全身で体当たりをぶちかます。分厚く防御しようとした外殻が砕け、内部を貫いてマインドミナBVAの中心にまで届こうとする。それを防ごうとマインドミナBVAは内部構造を変形させて防壁を作る。
「そんなものでボクの熱いヒーロー魂は防げない! このまま貫いてやる!」
防壁を赤く溶かすように突っ切り、中央の輝く結晶のようなコアに達した。それを打ち砕き、そのまま反対側に飛び出るまで勢いを衰えずに飛び出た。
「どんなもんだ!!」
コロナが敵を見下ろす。するとマインドミナBVAの中心で爆発が起こり、星のような体が粉々に砕け、命を失い宇宙の塵となって漂った。
「やったーー! 倒したぞー!!」
「作戦成功ですね。後はこの外殻を回収するだけです」
ぴょんぴょんとコロナが勝利を祝うように元気に飛び跳ね、絶奈は武器を仕舞って外殻に戻った金属の軍勢を見渡した。他にもあちこちに黄金の外殻が漂っている。
「此れを集めるのは骨が折れる仕事になりそうですが、希少な素材だというのなら集めない訳にもいきません」
だがまずは船に連絡を入れようと、絶奈は通信機に手を伸ばした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 冒険
『マインドミナBVAの外殻を剥ぎ取ろう!』
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POW : 腕力と体力を活かして大量の外殻を剥ぎ取り、運搬する
SPD : 巨大な外殻を器用に解体し、運搬効率を高める
WIZ : 思念によって形を変える外殻の特性を利用し、変形させた外殻を運搬する
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●宇宙を漂う黄金
「クエーサービーストの反応消滅!」
「猟兵からも連絡が入りました! 目標を撃破! 目標を撃破とのことです!」
興奮気味のオペレーターの声に、クルー達の歓声が上がる。
「やってくれたか……!」
艦長も立ち上がり、その目にモニターに映るクエーサービーストの残骸と、それを打ち破った猟兵達の姿を捉えた。
「猟兵の諸君、よくやってくれた! 君達のお蔭でこのブルーアース号は傷一つ無い。船の代表として感謝の気持ちを伝えさせてもらう。ありがとう!」
艦長の声が全員に伝わり、窓のあるクルーは猟兵に向かって大きく手を振った。
「さて、本当なら休息を与えたいところだが、せっかく倒した敵の素材が流れていってしまっては勿体ない。すまないがもう一仕事してもらう」
艦長はクルーと猟兵に呼びかけ、戦いが終わった直後だがまだ仕事が残っていることを告げる。
「作業班は外に出て外殻の回収に当たれ、格納庫に入るものは収容し、それ以上はワープポイントまで船で牽引して運ぶことになる。猟兵の方も余裕があるなら手伝ってもらえると助かる」
船のクルーの作業量だけでは大した量は剥ぎ取って運べず、マインドミナBVAの崩壊した体に張り付いたまま散り散りになった外殻も何処かに流れていってしまう。
それならば猟兵達は自分も手伝おうと、キラキラ光りに反射して輝く黄金の如き外殻を回収に動き出した。
ドアクローザ・バックチェック
外殻を剥ぎ取って持ってくればいいんだな。
とりあえずやってみよう。
取りやすいところから、さくさくと千切って持っていけばいいか。
外殻がクエーサービーストに癒着して取れないなら、剣刃一閃、断ち切って、引き剥がそう。
それにしても、この外殻、なかなか便利そうな代物だったな。
探査機にしたり、ドリルにしたり、単純に防壁としても使っていたか。
厄介だったが、その分研究のしがいがありそうだ。
うーむ。
新素材か…………欲しいなあ。
ダブルシリンダーを強化できそうな気がする。
艦長さんに、正直に言ったら、一個くらいくれないかな。
幻武・極
そういえば、さっき倒した探査機の残骸も回収しておかないとね。
それじゃ、張り切っていこうか。
まずは遠ざかっていく残骸を宇宙船の方に寄せないといけないよね。
宇宙空間だし、押せばそのまま寄っていくよね。
この調子でどんどん寄せていこうか。
●素材の利用法
「外殻を剥ぎ取って持ってくればいいんだな。とりあえずやってみよう」
ドアクローザは宙域にバラバラに浮かぶ黄金の外殻に近づき、クエーサービーストの鉱石のような残骸から引き剥がす。パキッと割れるような音と共に外殻が外れ、それを船の方まで運んでいく。
「もう砕けてるのは簡単に剥ぎ取れるみたいだな」
これなら簡単だと、ドアクローザは往復して次々と外殻を集める。
「そういえば、さっき倒した探査機の残骸も回収しておかないとね。それじゃ、張り切っていこうか」
極は先ほど撃破した探査機の残骸を見渡す。破壊されたことで探査機は元の外殻へと半ばまで戻った状態で宇宙を漂っていた。
「このままではどこかに飛んでいってしまうよね。まずは宇宙船の方へ寄せないとね」
残骸に飛びついては手で押したり蹴ったりして、極は宇宙船の外で働く作業員の方へと探査機を送りつける。そしてその反動で次の残骸へと移動し、次々と移動させていった。
外殻を集めていると、20mはある隕石のような外殻に包まれたクエーサービーストの欠片が流れていく。
「これは大きい塊だな。見逃すのも勿体ないが、手では剥がれなさそうだな」
ドアクローザはそのカチカチに防御を固めてそうな外殻の前で機械太刀を抜き放った。
「なら断ち切って、引き剥がそう」
刃を一閃し、ざっくりと隕石を両断した。そうして切れ目を作ると、そこからさらに機械太刀を振るい、外殻を引き剥がしていく。
「じゃあボクが運ぶね」
その一際大きな外殻に極が拳を叩き込み、宇宙船の方へと誘導する。
「これだけ大きいと必要な量はすぐに集まりそうだね」
とはいえ多く集めればそれだけ研究も捗るだろうと、極は大きな外殻を一つ残らず宇宙船に運ぶ。
「それにしても、この外殻、なかなか便利そうな代物だったな。探査機にしたり、ドリルにしたり、単純に防壁としても使っていたか」
敵が好きに形を変えて、遠隔操作していたのを思い出し、色々な事に使えそうだとドアクローザは想像する。
「そうだね、かなり硬かったし、武器とか防具にも使えそうだったよ」
実際に今こうして叩いても、しっかりとした強度を保っていると、極は外殻に軽く拳を当てる。
「敵としては厄介だったが、その分研究のしがいがありそうだ」
この外殻を自在に使えるようになれば、便利な道具が生まれるのは確実だ。
「うーむ。新素材か…………欲しいなあ」
じーっと剥ぎ取った黄金の外殻をドアクローザは見つめる。
「ダブルシリンダーを強化できそうな気がする。艦長さんに、正直に言ったら、一個くらいくれないかな」
「それじゃあこの大きな塊を運んで聞いてみようよ」
ドアクローザがむむっと悩んでいると、極が朗らかに意見を出し、剥ぎ取った外殻の残りを押して宇宙船に向かう。
「素材持ってきたよ、ここに置いとけばいいのかな?」
極が外殻を宇宙船の近くに寄せると、OKだと作業員が回収しワイヤーで纏めていく。
「艦長さん。この素材を少しもらいたいんだが、ダメかな?」
そしてドアクローザが外殻を分けてもらえないかと艦長に通信で尋ねた。
『もちろん構わないとも! その素材が手に入ったのは君達の活躍のお蔭だ。それに研究に必要な量は十分に集まりそうなほど残っている。君達が使う分なら減っても全く問題ないだろう』
艦長から自由に持っていって構わないという了承を得て、また浮かぶ外殻集めに戻る。
「ではもっと量を集めて、新素材を持って帰るとしよう」
「この素材でどんなものができるのか楽しみだね」
ドアクローザと極は好きに使う分も合わせて、一つでも多く外殻を持ち帰ろうと、浮かぶ黄金の輝きを追った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
虎熊・月霞(サポート)
「まー焦らずのんびり行こー。とりあえず昼寝しよぉ」
面倒臭いけど、僕とーじょーってねぇ。いつもどーり野太刀でバッサリと斬り捨てちゃうよぉ?
伊吹流から派生した雷鳴を組み込んだ伊吹"雷切"流、僕の場合は『紫電』を利用した剣術を使ってー雷の速度で近付いてー敵さんを真っ二つにするよぉ。まぁ面倒臭くなったら首刎ねちゃえばいっかぁ、そうすれば大体の生き物って死んじゃうよねぇ?
首の無い敵さん?……うん、まぁそこは高度な柔軟かつ臨機応変に対応していこー。
あ、あとお願いされたら他の猟兵さん達と共闘もするしぃ、お手伝いもするよぉ。ご飯一回奢ってくれるならね!
アレンジ・共闘可
スバル・ペンドリーノ(サポート)
「困ったことがあるなら教えて、力になるわ」
シスコンなことを除けば面倒見が良く、人当たりも良い善人
UC台詞などで気取った言い回しをすることもあるが、口調は年相応
生まれ育ちは現代日本風世界(TW4)、アルダワ魔法学園に通学中
グリモア猟兵
◆能力
「影の蝙蝠を操る魔法」によるサポートか、「吸血鬼の身体能力」を生かした前衛(力任せの爪攻撃、耐久力を生かして盾に)
後者は夜(星灯りの下)だと強くなるので、イメージに合いやすいです
◆備考
家事万能
機械音痴(な、何もしてないのに壊れたのよ!)
星と海が好き
狂気・呪詛耐性(ああ、ごめんなさい。生まれつき効かないの、そういうの)
◆NG
過度のお色気
残虐な行為
吸血
●素材集め
「面倒臭いけど、僕とーじょーってねぇ。いつもどーり野太刀でバッサリ……え? 素材剥ぎ取り?」
颯爽と宇宙船に現れた虎熊・月霞(電紫幻霧・f00285)は、今日の任務が倒した敵の素材集めだと聞いて首を傾げた。
「素材集めね。確かにこの量だと人手が要りそうね。力になるわ」
隣に並ぶスバル・ペンドリーノ(星降る影の六連星・f00127)が辺りを見渡し、戦闘であちこちに飛ばされた黄金に輝く大量の外殻を目で追った。
「しょーがないねぇ。じゃあ、ささっと集めちゃってご飯奢ってもらおっと」
面倒なことは速攻で終わらせるに限ると、月霞は船を飛び出し近場にある一番大きな黄金の塊へと向かう。
「あれを運ぶのは大変そうね。私も手伝うわ」
何十メートルもありそうな外殻を見てたスバルも、その後を追って宙を飛んだ。
「おー、目の前にするとおーきーねー」
近づくほどのどんどん大きくなる外殻に、見渡した月霞は驚いて目を丸くする。
「宇宙だと遠近感がおかしくなるわね。ここまで大きいとそのまま運ぶのは難しそうね」
追いついたスバルもきょろきょろと目を動かし、右から左に視界全てを埋めるような外殻の大きさに驚きを見せる。
「それじゃーバッサリ斬っちゃえばいーよねぇ」
ならばとすらりと月霞は野太刀を抜いて上段に構えた。
「いくつかに砕くねぇ」
一閃。落雷のように振り下ろされた刃は、一撃で巨大な外殻の塊を打ち砕いた。
「これくらいの大きさなら運べそうね」
それでも自分よりも大きな外殻にスバルは近づき、無数の影絵の蝙蝠を召喚して取り付かせた。
「これをあちらの船まで運びなさい」
指示を出すと、蝙蝠達は懸命に羽を動かして外殻の運搬を始めた。
「便利だねぇ。それじゃあ僕は運びやすく砕く役をするよー」
蝙蝠達が運びやすいサイズまで、月霞は野太刀を振るって砕いていく。
「では私が蝙蝠で船まで運ぶ役ね」
それをスバルが操る蝙蝠達が次々と船まで運び往復する。
「この調子ならすぐにご飯が食べられそうだよぉ」
宇宙船ならどんなご飯が食べられるのだろうかと想像しながら、月霞は野太刀を振るう力を強め、すっかり食事の気分になって仕事を急ぐ。
「宇宙食ね。それは私も少し興味あるわね」
料理が好きなスバルも興味を示し、宇宙の食事の話をしながら2人で協力して大きな外殻を解体しあっという間に全てを運び出した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月守・咲凛
【ワンダレイ】で参加、番長さんの銀翼号にメンカルさんと一緒に乗っていくのです。
魔力全開なのです!先ずはユーベルコードを発動、強化した視力で外殻の破片を探しましょう。あっちに大きい破片があるのです!こっちには小さめの破片がいっぱいあるのです!キョロキョロしながら指差して方向を示します。
念動力で運べるだけの外殻をメンカルさんのユーベルコードの範囲まで持っていくのですよ。
おそうじ本能的な物があってデブリ等は出来るだけ綺麗に片付けたがるので、みんなでおそうじできるのは嬉しいのです。
上機嫌で鼻歌(下手)を歌いながら破片をまとめて行きます。
魔力の操作に集中したいので、移動は番長さんにお任せなのです。
星群・ヒカル
【ワンダレイ】で参加
あとはアレを持ち帰るだけって寸法か。よし、もうひと頑張りするか!
宇宙バイク『銀翼号』に『騎乗』し外殻の近くまで移動
メンカル、咲凛もついでに乗せて行こう
なぁに、追加で女の子2人乗せるくらい造作もない
これからもっとデカいもの運ぶんだからなッ!
着いたら『第六感・視力』で、現状把握
皆で分担して運搬作業に入ろう
おれは先程に引き続き『超宇宙・真正面墜星拳』で大きすぎる外殻を手頃なサイズに分割
『超宇宙牽引ワイヤー』での『ロープワーク』で外殻を一纏めにし、銀翼号と結びつけ、牽引して船まで持って帰ろう
咲凛と一緒に鼻歌を歌いながら帰還するぜッ!
これからも、またみんなで宇宙に来ようなッ!
メンカル・プルモーサ
【ワンダレイ】で参加。持ち帰る方法は考えないとね…
……外殻の探索のために【夜飛び唄うは虎鶫】を周囲に放って外殻の場所も把握しておいて…
乗せて貰うヒカルに外殻収集ポイントを教えて貰って集めよう…
…まずは外殻に触れて『周囲の同じ物を引き寄せる』性質を付与…
…これで一々拾いに行かなくてもある程度近寄らせれば外殻が勝手に集まってくる……
あとはこれを牽引して外殻をかき集めて一纏めにすれば良いんじゃないかな……
…ある程度纏めたら艦隊の方にはこんでまた他の外殻収穫ポイントへ向かうの繰り返しだね…
…さて、この外殻で何が出来るんだろう…と言うか装甲車の改造に使いたいからちょっと欲しいな…
●三人の約束
「あとはアレを持ち帰るだけって寸法か。よし、もうひと頑張りするか!」
ヒカルは跨る宇宙バイクの銀翼号に、メンカルと咲凛も乗せて3人乗りで宇宙を疾走する。
「速い速いのですー!」
その高速で流れる景色を眺めて咲凛が楽しそうにはしゃぐ。
「……あっちに外殻を見つけたよ……」
意識を集中し、小型のガジェットを無数に飛ばして周辺を探索させていたメンカルが顔を上げ、見つけた場所を指差した。その方向へ銀翼号が向きを変えて走り出す。
「魔力全開なのです! あっ、あれですね。おっきな外殻の破片がいっぱいあるのです! こっちには小さめの破片がいっぱいあるのです!」
視力を強化した咲凛も、キョロキョロと顔を大きく動かし視界に入った黄金の輝きを指差す。その先には家くらいありそうなのから、掌に収まりそうなものまで、さまざまな黄金の外殻があちこちに浮かんでいた。
「よーし、あれだな!」
ヒカルが車体を傾けて方向を微調整し、正面に数え切れぬ黄金の外殻を捉えた。
「……足があると便利だね……助かるよ……」
自分で移動せずとも高速で向かってくれて楽ができると、メンカルは感謝を告げる。
「なぁに、追加で女の子2人乗せるくらい造作もない。これからもっとデカいもの運ぶんだからなッ!」
銀翼号を走らせ外殻に近くと、視界全てが埋まるかのように砕けた外殻が宙に浮いている。
「近くで見ると本当にいっぱいなのです!」
全部でどれくらい数があるのだろうと、咲凛は顔を大きく動かして数え切れぬ数の外殻を見渡した。
「こりゃ全部を運ぶのは大変そうだなぁ……」
ヒカルも近くで見て、どこから手を付けたものかと口を開けたまま視線を泳がせた。そこでバイクを降りたメンカルがそっと外殻に触れる。
「……『周囲の同じ物を引き寄せる』性質を付与……」
触れた外殻に磁石のような性質を与える。するとそれに引かれ近くの外殻の破片が近づいてきてくっついていく。
「……これで一々拾いに行かなくてもある程度近寄らせれば外殻が勝手に集まってくる……」
「おお! 便利だなッ!」
ヒカルはその様子を面白そうに、破片がゆっくりと集まってくっついていくのを眺めた。
「……あとはこれを牽引して外殻をかき集めて、一纏めにすれば良いんじゃないかな……」
「そりゃあいいッ!」
メンカルがそう提案すると、ヒカルは頷いてその外殻を超宇宙牽引ワイヤーでがっちりと銀翼号に繋いだ。
「これでひとっ走りすればいいんだろ?」
そしてメンカルを乗せると銀翼号を走らせ、引っ張る外殻に周辺の破片をくっ付けていく。
「では私は引っ張られない大きい破片を集めるのです!」
銀翼号からじっと破片に目を向けた咲凛は、離れすぎていたり、重くて引き寄せられない外殻を念動力で動かし集めていく。
「あっちにも破片があるのです!」
破片を見つけてはすぐに動き、咲凛は宇宙のお掃除をしている気分で楽しそうに外殻を集めていた。
「おそうじおそうじー♪」
上機嫌で少々音程のずれた鼻歌を歌いながら、みんなでのお掃除を楽しんでいた。
「ご機嫌だなッ! こっちまで楽しくなってきたぜッ!」
ヒカルも楽しそうに笑顔となって、銀翼号のエンジンを吹かせて宇宙を翔ける。
「……順調だね……この調子ならすぐにこの辺りの外殻は集まりそうだよ……」
その2人の様子を眺め、口元に軽い笑みを浮かべたメンカルは、どんどん集まる外殻を目にして収集工程は順調だと状況を確認していた。
「……さて、この外殻で何が出来るんだろう……と言うか装甲車の改造に使いたいからちょっと欲しいな……」
そういえば他の猟兵が艦長から許可を貰っていたと思い出し、自分も少し貰って帰ろうと決めた。そこで銀翼号が減速しブレーキが掛かる。思考から意識を戻したメンカルが前を向くと、そこにはビル並みの大きな外殻が漂っていた。
「……大きい……」
「おっきいのです! これは私の念動力でも動かないのです!」
念動力に集中していた咲凛も驚いた振り返り、巨大な外殻を見上げた。
「大物が残ってたなッ! よし、ちょっと降りてくれ」
ヒカルの言葉に咲凛とメンカルが銀翼号を降りる。すると銀翼号が変形してヒカルの腕に巨大な籠手となって装着された。
「これで手頃なサイズにまで分割してやるぜッ!」
その腕でヒカルが外殻を殴りつけ、拳がめり込み外殻にひびが入る。そしてもう一撃叩き込むと、ひびが大きくなって外殻は幾つかに砕けた。
「おおー、お見事なのですー!」
パチパチと咲凛が拍手をしながら、飛び散った外殻を念動力で引き寄せる。
「……この量だと一回で全部は運べないね……」
集まった外殻の量を見たメンカルは、少々無理のある物量だと判断する。
「そうだな。それじゃあおれがひとっ走りして置いてくるぜッ! その間にまた集めておいてくれよなッ」
そう言い残し、バイクに戻した銀翼号で、引けるだけの外殻をワイヤーで引っ張ってヒカルは宇宙船へと戻っていった。
「……ではもう少し集めておこうかな……」
「はい! いっぱい集めるのです!」
その後姿を見送り、メンカルは咲凛はまた周辺の外殻の破片を集め始めた。
そうして往復し綺麗に漂う外殻を宇宙船の元へと3人が戻ると、作業員達が引き継いで外殻の処置を行い始めた。
「こんなもんだな!」
咲凛と一緒になって鼻歌を歌っていたヒカルが、ブルーアース号の前でいい仕事をしたと積まれる外殻を見送った。
「……これだけあれば装甲車が改造できるね……」
自分達用に取り分けた黄金の外殻をメンカルは見下ろし、どう改造しようかと今から思案する。
「おそうじ終了なのですー。楽しかったのです!」
咲凛がこれで自分達の仕事は終わったと作業員に手を振った。
「そうだなおれも楽しかったぜ。これからも、またみんなで宇宙に来ようなッ!」
ヒカルは仲間に振り返り、親指を立ててまた宇宙に一緒に来ようと笑顔を見せる。
「はい! また宇宙のおそうじをするのです!」
「……そうね……また一緒に来よう……」
咲凛が元気に体全体で跳ねるように返事をして、メンカルも小さく頷き、また共に宇宙に来ようと約束した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
霧島・絶奈
◆心情
折角の資材です
人類種の繁栄の為、有効活用させて頂きましょう
未知の素材に興味もありますし
◆行動
『暗キ獣』を使用
軍勢による人海戦術で回収作業を行います
手は多いに越した事はありません
半数を剥ぎ取りに、もう半数を運搬に利用
剥ぎ取りは数を活かし、小隊規模で運用する事で効率化を図ります
剥ぎ取った後ですが…
思念で形状を変えられる様ですから、コンテナや兼引用の鎖に変形させて回収を進めましょう
…ああ、折角ですし屍者と屍獣に合わせた甲冑の形状に変形させて着用させても良いかもしれませんね
少なくとも着用分は外殻を確保出来ます
…回収作業が捗った暁には、着用分は其のまま貰って帰っても構わないかどうか聞いてみましょう
コロナ・フレア
ブルーアース号の皆が無事で良かった!
ふふ、みんなの勝利の笑顔が眩しいのはいつ見ても最高だ!
さてもう一仕事といこうか!
あいつの残骸を引っぺがしてくればいいんだね?
ようしそれなら任せておいてほしいぞ!
格納できそうな残骸を見つけたら【皆既日食波】を放つぞ!
コロニウムのエネルギーの塊で網のように包んだら一気に行く!
コロナ・クラウン・リング、ブースト全開!
どんどん運ぶぞ!
格納庫がいっぱいになったら大物も狙う!
ブースト用のコロニウム以外をありったけ使って巨大な残骸をキャッチ!
ふぬぬぬ…とりゃー!!
ふぅ、これだけ大きければ足りるかな。
それじゃ、ブルーアース号のみんなさようなら!
また何かあれば助けに来るよ!
●新たな旅への準備
「ブルーアース号の皆が無事で良かった! ふふ、みんなの勝利の笑顔が眩しいのはいつ見ても最高だ!」
コロナが外で作業している人々に手を振り、振り返って辺りに浮かんでいる黄金の外殻に目をやった。
「さてもう一仕事といこうか! あいつの残骸を引っぺがしてくればいいんだね?」
「ええそうです。残骸を一つでも多く集めるのが最後の仕事です」
その質問に絶奈が頷いて答えた。
「ようしそれなら任せておいてほしいぞ!」
体を覆うようにリングを作り、コロナは加速して飛び出していった。
「折角の資材です。人類種の繁栄の為、有効活用させて頂きましょう」
絶奈は大量にある黄金の外殻を見て、可能な限り回収しようと屍の軍勢を向かわせる。
「未知の素材に興味もありますし」
思うがままに変化する金属とはいかなるものか、知的好奇心を刺激されて絶奈は楽し気に微笑んだ。
「あれはちょっと大きすぎるかな」
飛びながらコロナが運びやすそうな残骸を探す。その視界に、人の大きさ程に分裂した外殻の残骸を発見した。
「ちょうど良さそうな大きさの残骸を発見!」
コロナはそちらに向けて方向を変え、ある程度接近するとコロニウムの波を放つ。放たれたコロニウムは網のように残骸を包み込み、しっかりと固定した。
「コロナ・クラウン・リング、ブースト全開! どんどん運ぶぞ!」
身体を覆うリングを輝かせ最大加速でコロナは飛び、まるで流星が往復しているように残骸を次々と船の格納庫へ収納していった。
「これならすぐに格納庫いっぱいに集まりそうだ!」
何往復もしていると、宇宙船の内部に大量の外殻が詰め込まれていた。
「彼方も頑張っているようですね。此方も負けてはいられません」
飛び交うコロナを見た絶奈は、こちらもペースを上げようと屍の軍勢に指示を出す。
「半数を剥ぎ取りに、もう反芻は運搬を。彼方がスピードなら此方は人海戦術です」
数え切れぬ軍勢を小隊に分け、あちこちに分散させて効率化を図る。
「これでこの周辺の外殻は全て集められそうですが、運搬が問題ですね」
絶奈は軍勢が集めてきた外殻を見て、このまま運ぶのでは効率が悪いと考える。試しに絶奈が思念を通してみると、ゆっくりと形状が変わりコンテナのようになる。
「思念で形状を変えられる様ですから、コンテナや兼引用の鎖に変形させて回収を進めましょう」
さらに鎖も作り、宇宙船と繋げて牽引できるようにした。
「こうすれば幾ら集めても運ぶことが出来るでしょう」
外殻を使ってコンテナを作り、そこに外殻を詰めてさらに外殻の鎖で引っ張る。素材を最大限に利用しようと、いくつものコンテナを用意していった。
「もう格納庫はいっぱいみたいだよ!」
そこへまた外殻を持ち帰ったコロナが格納庫はいっぱいだと言われ、絶奈の用意したコンテナに詰め込む。
「宇宙船の外で引っ張るなら次は大物を狙おう!」
そして忙しなくまた飛び去り、次はすぐに目につく大きな黄金の塊へと向かった。何十メートルもありそうな巨大な残骸は、戦いで受けた衝撃のままどこかへ流れていこうとする。
「この大きさなら十分だね!」
コロナはブースト用のコロニウムを残し、ありったけのエネルギーを放出して巨大な残骸を包み込んでキャッチする。
「ふぬぬぬ……とりゃー!!」
気合を入れてブーストを掛け、巨大な残骸を引っ張っていく。
「ふぅ、これだけ大きければ足りるかな」
汗を拭うような動作をして、コロナは船の近くまで巨大な残骸を置いた。
「これはまた大きな残骸ですね。では運べるように鎖を繋ぎましょう」
このままでの移動は難しいだろうと、絶奈が軍勢を使って鎖を掛けさせ、牽引できるように固定した。
「これで牽引しても大丈夫でしょう」
しっかりと繋がれているのを確認し、絶奈は残骸を持ち帰って来る軍勢を見渡す。
「これ以上は牽引も難しいでしょうか……ああ、折角ですし屍者と屍獣に合わせた甲冑の形状に変形させて着用させても良いかもしれませんね」
そうすれば軍勢に運ばせることができると思いつく。
「回収作業が捗れば貰っても構わないと言っていましたし、其のまま貰って帰りましょう」
自分で使うか、そのまま軍勢に使わせるか、使い道は色々とあると回収することにした。
そうして猟兵達は船だけでは運べぬほどの残骸を持ち帰った。
『これだけあれば十分過ぎるほどだろう。一度帰還して格納庫を空にしなければ宇宙探索もできないな。それに激務のクルーにも休暇を与えねばならん』
一つの山を越え、クエーサービーストの新素材まで手に入れることが出来た。次の航海までの短い休みで英気を養おうという艦長の台詞にクルーから歓声が上がる。
「では私達の任務は此処までですね。お疲れ様でした」
「それじゃ、ブルーアース号のみんなさようなら! また何かあれば助けに来るよ!」
絶奈とコロナ、それに他の猟兵達もまた何かあれば助けにくると別れを告げ、ブルーアース号からグリモアベースへと転移した。
大成功
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