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冒険者といえばまずはゴブリン退治

#アックス&ウィザーズ

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「すまない、このままだとアックス&ウィザーズでジーパ村が襲撃されるから防衛に向かう必要がある」
 事件を予知したグリモア猟兵、涼風・穹は集まってきた猟兵達へ向けて依頼の説明を始めた。

 ジーパ村は農業と狩猟で生計を立てているどこにでもありそうな小さな村だ。
 そこをハーピーに率いられたゴブリンの群れが襲ってくるから撃退して村を護ってくれ。
 今から出発すれば村が襲われる三日前には到着するけど、今回は先に村人達に事情を説明して協力して貰うべきだろうな。
 ゴブリン達がやってくる方向や時間は分かっているけど、俺達だけで対処するには相手の数が多過ぎる。
 村人達は特に閉鎖的という訳でもないし、猟兵達の事は戦いの専門家である冒険者として認識する。
 ゴブリンの襲撃のような事態ともなれば余程の無茶でもなければ指示に従ってくれるだろう。

 村の戦力については、戦いを生業としているような方はいないし、本格的な武具も村にはない。
 ある程度でも戦えそうなのは猟師や大人の農民達位だから適切な作戦を指示する必要がある。
 しかし猟師なら弓矢の扱いに慣れており、農具でも鍬やフォークのような長物はあるし必要なら周辺の森の木から即席の槍や棍棒を作る事も出来る。
 集団であれば投石でも立派な戦力になるし色々とやりようはあるだろう。

 村は周囲を頑丈な柵で囲われているから、上手く使えばある程度はゴブリン達の襲撃も防げる筈だ。
 但し、もしも柵を突破されてしまえば確実に村人の犠牲者が出るから事前に補強するなり追加で罠を仕掛けたりと備えはしておくべきだろう。

 それと、村人達の避難については、少なくとも村から逃がすのはお勧めしない。
 子供や老人もいるから村の外で獣にでも襲われればそれまでだし、そうでなくても大規模な村人達の移動は目立つからゴブリン達にも察知される可能性が高い。
 何もしなければ村人達は緊急時には非戦闘員は全員で村にある集会所に立て籠もる手筈になっているみたいだな。

 相手の戦力については、ボスのハーピーは別格としてもゴブリン達は一匹ごとならそう強くはない。
 村人達だけでも適切な対処さえ出来ていれば撃退までは難しくても暫くの間なら充分持ち堪えられるだろう。

 まずは村人達と協力してゴブリン達の襲撃を凌ぎ切って、その後は残ったゴブリン達の対処は村人達に任せてボスのハーピーを仕留めてくれ。
 ゴブリン達はハーピーの虜にされている状態だから、ハーピーさえいなくなれば戦意を喪失して逃げ出すので無理に殲滅する必要はない。

「……まあ、無いとは思うけど、ハーピーは巨乳だから妙な気を起こしたりするなよ?」
 それじゃ、頼んだぜ。
 穹は最後に妙な忠告をいれつつ会釈をして話を締めくくった。



 新人マスターの暁です。

 この度は第六猟兵のマスターとして初のシナリオを出させて頂きました。
 プレイングはシリアスでもネタでも、折角の人力RPGですので色々とやってみるのも面白いかと。

 それでは宜しくお願いします。
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第1章 冒険 『砦の建設』

POW   :    砦の建設に必要な力仕事を行う

SPD   :    周辺の探索を行う、仕掛け罠を用意する

WIZ   :    砦を利用した戦い方を提案する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

藤色・藤乃
巨乳と聞いて!!……あっいや、冗談であります冗談!

さて、流石に村人の前では真面目にお仕事するでありますよ!
まずは村長と接触、事実を告げて協力を要請

ハーピー等手強い相手は我々が相手するであります故ご安心を!
但し、住居やご老人・童達を皆守り切るにはどうしても村民の方々の協力も必要であります
と真摯に説明

防護柵の補強を提案の上
村のある一点の柵は敢えて補強せず囮とし、そこに攻撃を集中させて我々が待ち伏せ
更に相手の進軍に備え、村外に堀のような落とし穴を作って隠しておく等が定石でありますかな

もし落とし穴に嵌ってくれたら御の字、村民たちの投石や矢等でも効率良く攻撃できるでありますからな!

以上の策を村民と共有



グリモア猟兵の力によりジーパ村へと転移した猟兵達は、まずは村人達へ事情を説明すべく村長へと面会を求めた。
 突然来訪した冒険者達からゴブリンの群れによる村の襲撃という話をされて、始めは訝しんでいた村長も藤色・藤乃(夜に咲くから私は花火・f00761)による真摯な説明を受けて徐々に危機感を募らせたのか、説明が終わる頃には藤乃に意見を求めるようになっていた。
 藤乃の提案した防護柵の補強や、柵の外側の堀の作成には村人総出での作業を約束してくれたのも当然だった。

 しかし、柵の一ヶ所を敢えて補強せずに囮とする案だけはどうしても首を縦に振らなかった。
 これは藤乃達を信頼していないというよりも、村長という立場としてもし柵が破られて村にゴブリンが入り込んでしまえばどうなるかという万が一の事態を恐れたのだろう。
 囮を用意するのは戦術としては効果的かもしれないが、戦いに慣れていない村長からすれば致し方ない判断であろう。

 それ以外の策については村長自らが全面的な協力を約束してくれた為、藤乃の提案した策は速やかに他の村人達へも共有されていった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

一条・閃
さて、と。何はともあれ砦を補強せねばどうにもならぬでござるね。
拙者、これでも人並み以上には力があるつもりでござる。
木を運んで柵を補強し、より高く強くするでござるよ。
簡単に壊れぬように二重構造にもしときたいでござるね。
あとは堀も作っておかねば。
ザクザク穴を掘って……余裕があれば罠も仕掛けておきたいでござる。

よし、堀の中に落とし穴も掘っとくでござる。
あとは見張り台も欲しいでござるが……軽くやぐらを組んでおくくらいが妥当でござろうか?
余った木材で弓と矢も作っておきたいでござるが、これは村の衆にお任せしても良いでござろうか?
特に矢は何本あっても良い。
備えあれば憂いなしでござる。



藤乃の提案により柵の補強と堀の作成という方向性が決まると、次に活躍したのは一条・閃(刀魔忍者・f00594)だった。
 人並み以上に力があるという本人の申告通り、協力して作業をしている村人達を遥かに凌ぐ勢いで柵の補強を進めていた。
 今までの柵を更に高くしていき、高所での作業も楽々とこなすその動きはまるで専門のとび職もかくやというものだったが、現代に生きる刀魔流忍者にとっては造作もないのだろう。
 柵の要所を二重構造にして強化した後は堀を作成して更には物見櫓まで用意する…村人達だけではゴブリン襲来までにはとても間に合わなかったであろう工程も閃が中心となり進める事によりどうにか目途が付いた。

 また、並行して弓と矢の作成は村の猟師達の主導により進められていた。
 矢は何本あっても良い、備えあれば憂いなしという閃の言葉に籠められた、矢が尽きればどうなるかという意味を汲み取った村人達は自分達の作業の重要性を感じつつ矢の作成を続けていき、予定よりも多くの矢を準備する事ができていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
あ゛?巨乳?
別に嫉妬してるわけじゃねーけど(貧乳談)

けしからん乳を粛清…もといハーピーを成敗するにはゴブリンを凌がなきゃな。
SPDメインで探索と罠作成だ。
地形を見て使えそうなものを探そう。
木が多ければ足元に紐を張って引っかかったら樹上からネットを降らせるようにしてやるか。もがいているところを矢で狙い撃つよう狩人に言っておこう

…でもなーんかまだ物足りないんだよな。
やっぱ罠は浪漫だよな♪
紐に引っかかったら振り子で丸太がドーンと突っ込んでくる力作を作るぜ。
半ば自己満足の作品が出来たら帰りがてら、ハーピーと戦う際に強襲につかえそうな木々や物陰を見ておこう

はぁ…アタシの胸、せめてCカップにはならねーかな


秦田・麻弓
周囲の探索がてら、森の奥に音の鳴る罠を設置してみようかと思います

音が柵の内側に聞こえるくらいの距離の、下草に隠れるくらいの位置に糸を張って、木の鳴子を吊します

後から地形と罠の配置を村の人と他の猟兵に共有できるように図も用意

一人でぐるりを回り切るのが難しそうなら、案内に猟師さんとかについてもらえるように誘惑交えて交渉を

…できれば若い男の人、付いてきてくれたりしないかなー

あと、戦える人の指揮高揚のためにもなるなら、ハーピーに対抗して、そういう応援をしてみようかなって。
「みなさん、一緒にがんばりましょうねっ、後で活躍、聞きたいですからねっ!」
「一緒に」を強調しつつ、無駄にぴょんぴょん跳ねながら。



閃が中心となり村人達と共に柵の補強を進めている中、秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)は戦いに不慣れで不安もあるであろう村人達のやる気を引き出すべく、応援を始めていた。
「みなさん、一緒にがんばりましょうねっ、後で活躍、聞きたいですからねっ!」
 その応援に、特に村の男性達は大いに奮起した。
 麻弓はスタイルが良く、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら応援したものだからその大きな胸もよく揺れて、男性達の目を釘付けにしていたのだ。
 その後、一部の村人達は何故か暫くの間は前屈みの姿勢になって作業をしていたが、それを責めるのは酷というものだろう。

 なお、その応援を、特に揺れる大きな胸を見ていた四王天・燦(月夜の翼・f04448)から不穏な気配がしたが…気付いた者達も何かを察したのか誰も突っ込まなかった。
 ……麻弓はハーピーに対抗して"そういう"応援をしたようだが、身体的に対抗しうるものを持つ麻弓と、嫉妬するしかない燦とでは色々と捉え方も異なるのだろう。

 その後、二人は村の外にも罠を仕掛けるべく行動を開始した。

 麻弓まず村の外の地理に詳しい猟師に案内を求めた。
 その際に、体力的にも申し分ない若い男性の猟師に協力を要請するのは合理的ではあるのだが…まるで相手を誘惑するかのような交渉により猟師は骨抜きにされてしまい、ハーピーの虜にされたゴブリンよりも従順になっていた。

 猟師の案内もあり村の周囲を探索は順調に進み、ゴブリン達との戦闘の際にポイントとなりそうな箇所を確認していく麻弓と燦。
 麻弓は索敵用の鳴子を設置していくなか、燦はゴブリン達の通り道となるであろう箇所に相手の頭上からネットを降らせる罠を仕掛けていた。
 足元に紐を張り、引っ掛かれば頭上から網が降ってきて相手の動きを封じる、そこを弓矢で狙い撃つ作戦だ。
 これなら危険も少なく戦果も期待出来るだろう。
 罠の出来栄えも申し分ないが、しかし燦は若干の物足りなさを覚えていた。

 紐に引っかかったら、襲ってくるのは網よりも丸太の方が浪漫があるのではないか?
 そう思ってしまえばもう止まれない。
 振り子の原理で丸太がドーンと突っ込んでくる罠という力作が完成する頃にはもう日が暮れかけていたが、燦はやり遂げた顔で額の汗を拭うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

久遠・翔
レプリカクラフトを使って罠を大量に作っておいて、設置するのを一度村人に見せてから配り村の周囲に設置してもらうっす
幸い先ほど閃さんが柵の強化をしてくれたので俺はこっちに集中できるっす
後は周囲の地図を簡単に書き、そこに仕掛けた罠の種類を記し付きで記入して村全体で共有します



久遠・翔(性別迷子・f00042)は男性のような恰好をしているが、見る者が見ればスタイルの良い立派な女性だと分かるだろう。
 しかし本人は自分は男で呪いのせいで女体化したと主張している色々とややこしい存在である。
 ……お手洗いや公衆浴場等、困る場面も多いのではないだろうか?

 しかし猟兵としての実力は性別や恰好とは無関係である。
 翔はジーパ村の状況を冷静に分析すると柵の補強は閃達に任せて、自身は村周辺へ敷設する罠の作成に集中。
 レプリカクラフトで次々にトラバサミやくくり罠ような仕掛け罠を作成していった。
 かつて数々の遺跡を調査した際に目にしたものを再現したのであろうか、罠の出来栄えも見事なものである。
 翔自身はそのまま罠の量産を行うべく、村人達に作成した罠の効果を説明して設置を依頼していた。

 そして充分な量の罠を作成した後は麻弓とも協力して村周辺の地形や、麻弓や燦が設置したものも含めた罠の設置場所を記した地図を作成。
 村全体での情報共有に努めたのだ。
 これによりジーパ村周辺には不案内な猟兵達も地の利を得て、戦術の幅も大きく広がる事となった。

 猟兵達の手により着々と防備を固めていくジーパ村は、既にジーパ砦とでも表現しても良いのではないかと思われる程になっていた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アララギ・イチイ
仲間と連携を意識して孤立化しない様に注意よぉ

柵の内側で召喚・剣豪悪鬼を使用だわぁ
装備は着物の袖から取り出したハンドバルカンと投擲砲を引っ張り出してぇ
(一斉発射)の技能で同時使用だわぁ、薙ぎ払う様に(範囲攻撃)しつつ相手の足止めを狙って(毒使い)の技能で補強した(マヒ攻撃・気絶攻撃)も付与させるわぁ
もちろん(2回攻撃)でぇ、召喚した鬼の大口径砲と同時使用よぉ、(援護射撃)の技能で射撃行動を補強しておくわぁ
射撃武器持ちは優先的に処分ぅ

柵を突破されてぇ、近接された場合はサムライブレイドで近接戦闘よぉ
カタナでバッサリとゴブリンを斬殺するわぁ


秦田・麻弓
ゴブリンがハーピーに誘惑されてるのなら、もう一度対抗してみたらもしかして、動きを止めたりくらいはできないかな…?

先と同じように、今度はゴブリン相手に、あくまで戦闘中の動きの中で、跳ね回って見せたりお尻を振って見せたり、直接的なアピールを試みます。
油断して近づいて来たり、動きが止まるようならクイックドロウで攻撃を

誘惑としての効果がダメならダメで、おびき寄せてるうちに村人からの攻撃を期待します
そちらで対応できるようなら倒してもらって労う形で、自信をつけてもらいたいと思います
「わぁ、ありがとう、助かりましたっ、すごい、カッコ良かったですよーっ!」



猟兵達がジーパ村へとやってきて三日目…ついにゴブリン達による襲撃の日となった。
 村長を始めとした村人達にも予め襲撃日を伝えた上で協力を得て村の防備を固めてきたのだ。
 今やジーパ村は柵と堀に囲まれ、更に村の周辺には多数の罠が仕掛けられていた。
 既に戦えない村人達は全員で村の集会場へ立て籠もり、戦いに参加する村人達は弓矢や投擲用の石等各々の武器を構えて襲撃に備えていた。
 村中が緊迫した雰囲気に包まれている中、アララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)は態度にこそ表してはいないものの、ゴブリン達の襲撃を心待ちにしていた。
 なにせ獲物が向こうからやってきてくれるのだ。
 これから始まるであろう血生臭い光景を想像するだけで興奮してきてしまい、笑みを隠すのに苦労する程であった。

 カランカランカラン…!
 森の方から鳴子の音が響いた直後、次々にゴブリン達の悲鳴も聞こえてきた。
 恐らく森に仕掛けた罠に引っかかったのだろう。
 ようやく森を抜けてきたゴブリン達も村の周りを囲む堀に阻まれて柵まで近付く事すら出来ていなかった。
 元々ゴブリンの知能はあまり高くない上に、今はハーピーの虜になっていて正常な判断力まで失っているのだ。
 効果的な対処も出来ず攻めあぐねている所を、柵の外側へ飛び出していった秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)のブラスターで次々に撃ち抜かれていった。
 麻弓が比較的安全な柵の内側から敢えて危険な外側へと飛び出し、直接ゴブリン達と相対したのには理由があった。
 ゴブリン達がハーピーに誘惑されているのなら、此方も誘惑してみれば相手の動きを止める位はできないかと考えたのだ。
 そして、あくまで隙を作らない範囲の動きではあるものの、跳ね回って胸を揺らしたり、お尻を振ったりと直接的なアピールを試みた。

 そして、その試みは効果は抜群だった。
 寧ろ効果があり過ぎる程だった。
 麻弓にその知識があったのかは不明だが、ゴブリンというのは異種間交配が可能であり妖狐も性欲の対象となりうるのだ。
 戦闘による興奮もあり正常な判断力を失っている状態でそんなアピールをされれば、飢えた獣の前に餌をちらつかせるようなものである。
 麻弓を視界に収めていたほぼ全てのゴブリン達は一様に獣欲に満ち溢れた視線を向けると、その衝動のままに一斉に麻弓へと襲い掛かった。

 これには堪らず麻弓も逃げ出しつつ、走りながら器用にクイックドロウで攻撃、更には村人達も弓矢で援護してくれた。
 しかし理性を失い獣欲に支配されたゴブリン達は隣で仲間が死んでいこうとお構いなしに麻弓を追い続ける。
 そんな中、心底楽しそうなアララギの声が響く。
「何が出るかなぁ、何が出るかなぁ~」
 召喚・剣豪悪鬼が発動して、3m程度の大きさの幻影の悪鬼が召喚された。
 召喚された悪鬼はアララギの動きをトレース、その身長に見合った巨大なハンドバルカンと投擲砲を一斉射撃!
 麻弓を追いかけていたせいで固まっていたゴブリン達には無数の弾丸や砲弾の爆発を回避する術はなく、一気に殲滅する事に成功した。

 その後、麻弓は援護射撃をしてくれた村人達を労っていた。
「ありがとう、助かりましたっ、すごい、カッコ良かったですよーっ!」
 村人達もアララギの凄まじい攻撃を見た後では自信を持つ事はできなかったものの、魅力的な女性に労われて嬉しそうにしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
まずはゴブリン…って言うけどこいつら案外ムキムキだな。
まー、アタシにしてみりゃ雑魚だけど

とりあえず折角仕掛けた罠を草むらに隠れて観察。
派手に決まったらご満悦。特に丸太は自信作なだけに

ネットや丸太を突破してくる奴が来たらパニックのうちに忍び寄ってダガーで刺し仕留めていく

盾を捨てて掛かってくる奴がいたら挑発と受け取った…アタシも上着を脱ぎ捨て最軽装(パッツパツのアンダーウェア着てるけど)のシーブズ・ギャンビットで応戦。
加速勝負に勝てば一気に背後に回りこんで…頚動脈を掻っ捌く。
「小鬼風情がお狐様に喧嘩売ってんじゃねーよ」
返り血浴びたくねーから後ずさるけど

さ、木々の陰や繁みに隠れてハーピーを探すぜ



ジーパ村付近でアララギや麻弓らの集った猟兵と村人達が多数のゴブリン達との激戦を繰り広げている頃、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は村から少し離れた草むらに潜んでいた。
 自分で作った罠の戦果を確かめる為である。

 少し前に鳴子の音が響いた方角からは今もなお断続的にゴブリン達の悲鳴が聞こえてくる。
 翔が作成したジーパ村周辺の地図を確認するとゴブリン達の悲鳴が聞こえてくる辺りと予め罠を仕掛けていた箇所は大凡一致していた。
 そして燦の仕掛けた、頭上から網が降ってくる罠や、自信作である丸太が突っ込んでくる罠も十二分に機能していた。
 燦は罠の戦果に密かに悦に入りつつも、網に捕らわれたり丸太に吹き飛ばされたりして動けなくなったゴブリン達に忍び寄ると確実に仕留めていった。

 しかし、中には罠を突破してくるゴブリンもいた。
 恐らくは罠にかかった仲間を踏み台にしてきたのだろう一匹は、燦の姿を認めるとまるで今まで足止めされた鬱憤を晴らそうとするかのように即座に盾を投げ捨てて身軽になると、素早く攻撃を仕掛けてきた。
 その動きは確かにゴブリンにしてみれば最速だったのかもしれない。
 だが、燦の動きはその最速を遥かに凌駕していた。
 自分相手に盾を、防御を捨てて攻撃してくるさまを挑発と受け取り、燦もまた上着を脱ぎ捨てて身軽になるとあっさりとゴブリンの背後を取り、ダガーで頚動脈を切ったのだ。
「小鬼風情がお狐様に喧嘩売ってんじゃねーよ」
 血だまりに沈むゴブリンが最後に聞いたのは燦の言葉だったが、恐らくは後悔する暇もなく絶命しただろう。

 近くにいたゴブリン達を始末し終えた燦は茂みに身を潜めつつ、いずれやってくるであろうボスのハーピーを探すべく動き出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

犬憑・転助
俺のユーベルコードは超嗅覚、キナ臭さだってかぎ分けるぜ

着物姿

敵の奇襲や発見は超嗅覚(ユーベルコード、第六感、野生の観、聞き耳)で感知し、仲間に知らせる

戦闘時は二刀流。
かなりの敵の人数に囲まれた場合、全開で殺気を放ち、怯んだ所を斬りまくる

俺はキナ臭い場所が解るのよ、来ると思ったぜ(かばうったり避けたり)

戦いが膠着したら、頭脳派な仲間の指示に従う。またはやろうとしてる作戦をフォローする。

自分の世界との違いにはいちいち感心する

俺は「転んでも助ける」って書いて転助だ
コロ助じゃねー! てん助だ!

※アドリブ歓迎、他PCと絡み希望、失効日ギリギリまで待ってなるべく大人数と一緒に描写してもらえると嬉しいです。


ミケ・ナーハ
戦う村人の傍で地味なマントで体を隠し
「囮は有効みたいですね♪」

『ミケ分身の術』
私そっくりの人形を作成♪
人形のマントを脱がせ
ハーピーにも負けないであろう
はちきれそうな巨乳が目立つ
男性を【誘惑】するビキニ姿に♪
本物の私のマントの中もこうです♪
思わず前屈みな村人には優しく微笑み♪

「人形を囮にします!」
戦う村人に心配させないよう声をかけ
人形のポーズを整え、掘に投げ入れます♪

「きゃーっ!?」
【歌唱】で鍛えた声量を活かし、悲鳴を♪
ゴブリンが見つけるのは、掘の中で
尻餅をつき、無防備な巨乳のビキニ姿の人形♪

「今です!」
村人に援護射撃してもらい
【ミケの手裏剣コレクション】を投げ
集まったゴブリンを【暗殺】します♪


秦田・麻弓
引き続きゴブリンたちを誘惑しながら逃げながら攻撃し、村人たちにも攻撃してもらっては誘惑したり褒めたりして調子にのせます

繰り返すうちに油断して後ろに跳んだ拍子に滑ってずるべしゃあ
誘惑されたゴブリンに追いつかれてスーツに手を掛けられたり触られたりしても、すぐに攻撃されるとかでなければ村人の方に「た、助けてくださぁい…」と攻撃をお願いします。すぐにダメージのある襲われ方をするようであれば阻止するためにブリッツで攻撃を

立ち上がれたら、一旦柵の内側に戻って、助けてくれた村人がいれば笑顔でお礼を
「はー、ホントに助かりました、ありがとうございますっ」


…え?服…服がどう…ひゃああああっ!?



ジーパ村での戦いも佳境を迎えていた。
 アララギにより多数のゴブリン達が殲滅された後、新たにやってきたゴブリン達も秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)の胸を強調したポーズに誘惑されて村へと向かわずに彼女を追いかけていた。
 麻弓はそのまま仕掛けていた罠や村人達が攻撃し易い箇所へと上手く誘導していく事で効率よくゴブリン達を仕留めていく。

 しかし、順調すぎて油断もあったのか一部のゴブリン達に回り込まれてしまい咄嗟に後ろへ跳ぶも、足を滑らせて大きく足を開いた状態で尻餅をついてしまう。
 ゴブリン達は下卑た表情を浮かべると自らの獣欲を満たすべく、一斉に飛び掛かり麻弓を地面へ組み伏せると乱暴に身体を弄り始めた。
「た、助けてくださぁい…」
 怯えているのか弱々しく村人達へ助けを求める姿にゴブリン達は更に興奮していくが、麻弓を助けるべく駆け付けてくる犬憑・転助(孤狼の侍・f06830)の放つ殺気に怯み硬直する。

 その隙を逃さず、転助は二振りの刀を自在に操り麻弓を組み伏せていたゴブリン達を次々に斬り捨てていく。
 どうにかゴブリン達から解放された麻弓は助けてくれた転助に笑顔でお礼を伝えていた。
「はー、ホントに助かりました、ありがとうございますっ」
「気にするな、俺の鼻は特別性だからキナ臭い場所が解るんだ。あんたの窮地もかぎ分け、ら、れ…」
 麻弓につられて笑顔で答える転助だったが、言葉は徐々に尻すぼみになり視線を逸らした。
 予想外の反応に訝しむ麻弓だったが、自分の方を見ないようにしながら服、服…と繰り返している転助の様子から自身の服装を確認してみるとあちこちが破れていた。
「…え?服…服がどう…ひゃああああっ!?」
 悲鳴を上げると着用していたスーツをゴブリン達に破られたせいで露出していた胸や下半身を慌てて隠していた。

「どうやら囮は有効みたいですね♪」
 そんな二人の傍らに地味なマントで体を隠して現れたのはミケ・ナーハ(にゃんにゃんシーフ・f08989)だった。
 ミケの言動から何か作戦があると感じて手伝いを申し出た転助だったが、扇情的な姿の人形を囮にしてゴブリン達を誘き出すという説明を受けて複雑な表情をしていた。
 男性の立場としてはそのような作戦が有効だと認めるのは憚られるが、先程ゴブリン達は麻弓に誘惑されて彼女を追いかけており咄嗟に反対できなかったのだろう。

 そんな転助の胸中は気にせず、ミケは『ミケ分身の術』を発動させてミケ自身を模した等身大可動フィギュアを作成、人形のマントを脱がせると男性を誘惑するような扇情的なビキニ姿の肢体、そしてハーピーにも負けないであろうはちきれそうな巨乳があらわになった。
 そして、人形を囮にすべくポーズを調整して堀の中へと放り込み、ゴブリン達を誘き寄せるべく悲鳴を上げていた。
 なお、転助から服を破られている麻弓にマントを貸すように言われた際は、わざわざミケ本人がマントを脱いでビキニ姿を披露、本物の私のマントの中もこうです♪と悪戯っぽく笑うと麻弓にマントを渡していた。

 常識的に考えれば戦闘の最中、堀の中にビキニ姿の美女が一人でいるというのはかなり不自然ではある。
 しかし人形の精巧な出来栄えのせいかゴブリン達はあっさりと囮にひっかかった。
 ……余談だが、ビキニ姿のミケや、服が破れて色々と露出していた麻弓の姿を見た村人達の一部も暫くの間前屈みの姿勢になっていた。
 その辺りは人間でもゴブリンでも変わらないようだ。
 哀しい男のサガというやつであろう。

 ゴブリン達は自分達が襲おうとしているものが人形だとも気付かずに次から次へと自ら堀の底へと飛び込んでいく。
 真っ先に美女に襲い掛かったつもりで直接人形に触れたゴブリンには偽物だと分かっただろうが、後から迫る仲間達に押されてもうどうしようもない。
 しかも、狭い堀の底で身動きの取れない彼らへ向けてミケの手裏剣や麻弓のブラスターでの攻撃、更には村人達の弓矢や投石が降り注ぐ。
 殆どのゴブリン達は為す術もなく倒され、僅かにいた囮に引っかからなかったゴブリン達も転助の刀の錆となった。

 そして、次々に討ち取られていくゴブリン達に痺れを切らしたのか遂にボスであるハーピーが姿を現した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『ハーピー』

POW   :    エキドナブラッド
【伝説に語られる『魔獣の母』の血】に覚醒して【怒りと食欲をあらわにした怪物の形相】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ハーピーシャウト
【金切り声と羽ばたきに乗せて衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ハーピーズソング
【ハーピーの歌声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

秦田・麻弓
ついに出てきましたね…飛んでるし、柵とか堀とかも効かないだろうし、食い止めていかなきゃ、ですね…

(マントを借りた理由も忘れて)ハーピー相手にもゴブリンと同様に、三たび誘惑を試みます。といってもダメ元なので、おびき寄せの方を主眼にして大きく動きます。

他に攻撃をする人がいるようなら、その人にハーピーの背面が向くように誘導
自身の攻撃は翼や喉を狙い、飛行能力や声を封じるよう試みます

…え? あ、えっ、マントマント…わ、わざとじゃないんですーっ!


四王天・燦
「お、おまっ。見えすぎだー!」
冒険気分一転、裸姿に赤面…同性でも恥ずい

少しでも人がいないタイミングでSPD勝負。
符術『力場の生成』で宙に撒いた符を足場に使いジャンプで近づいて体当たり。
アークウィンドを羽に突き立て、抱きついて地に落とす

茂みに落とし周囲の目を遮れている内に。
「何も残せず過去に返されるんじゃ哀しいだろ。魔物でも多分大丈夫。あ、アタシの糧とおっぱいになれっ」
真の姿に近づき尻尾が3本に増える。妖狐の本性を現し…唇を重ねて生命力吸収―精気を喰らう!
「口を塞げば歌えねーって作戦だ作戦!あとこれも寄越せっ」
真っ赤になって荒い息のまま盗み攻撃でレアっぽい綺麗な羽根を一枚抜くぜ

胸、育たないよな…



ジーパ村での戦いも最終局面を迎えた。
 ゴブリン達を束ねるボスであるハーピー自らがついに前線に出てきたのである。

 秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)は飛行するハーピーを見て、柵や堀では防げない為この場で確実に食い止めようと意気込む中、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は全裸でその大きなおっぱいも露わなハーピーの姿に同性ながら恥ずかしさを覚えて赤面していた。

 ハーピーはその飛行能力を活かし、猟兵達の手の届かぬ上空へ留まるとそのまま羽ばたきに乗せて衝撃波を飛ばして攻撃してきた。
 猟兵達は素早く回避すると応戦を開始、麻弓はまずは飛行能力を奪うべくハーピーの翼に狙いを定めてブラスターで射撃、燦もアークウィンドでつむじ風を巻き起こし攻撃するも、どちらも決定打にはならなかった。

 麻弓は膠着状態を打破すべくハーピーを地上へと誘き寄せる方針へと変更すると、本日三回目となる誘惑を試みた。
 なお、麻弓の装備は薄型ボディスーツ、ボディラインがはっきりと分かるどころか大きな胸やお尻が色々と強調されるデザインである。
 しかも、そのスーツもゴブリン達にあちこち破かれてしまっており、薄い生地が破けて白く弾力に満ちた肌を露出させている様はやけに扇情的だ。
 そんな恰好で誘惑されれば村人達やゴブリン達なら簡単に魅了されただろうが、同性であるハーピーには効果は薄かった。
 しかし、周囲に残っていたゴブリン達はあっさりと誘惑されて麻弓へと向かっていった。
 ハーピーからすれば虜にした筈のゴブリン達が自分以外の女に魅了されたのが気に入らないようで、怒りとあらわにした怪物の形相へと変貌すると金切り声を上げてゴブリン達へ衝撃波を放ち次々に粛清していく中、麻弓は羞恥で真っ赤になった燦からそんな格好でなんて事をしているんだと指摘されていた。
「…え? あ、えっ、マントマント…わ、わざとじゃないんですーっ!」
 麻弓はようやく自身の格好を思い出して慌ててミケから借りたマントで身体を隠していた。

 そして多少のトラブルはあったものの、ハーピーの注意が自分達から逸れている好機を逃す燦ではない。
 素早く宙に符を撒くと、まるで空中に固定されたかのようにその場に留まった符を足場にして跳躍。
 まるで空中を駆けるようにハーピーへ突撃すると勢いに任せて体当りを敢行、衝撃でバランスを崩したハーピーの翼へ素早く短剣を突き立てるとそのまま抱きついた。
 翼を傷付けられて思うように羽ばたけないハーピーに自身と燦の二人分の重量を支えて飛び続けられる筈もなく地面へと落ちていくが、燦は落下中に空中の符を蹴ると茂みの中へ落ちるように強引に軌道を修正した。

 燦がわざわざハーピーと一緒に茂みの中へ落ちるように仕向けたのには理由があった。
 これから人前でするには些か憚られる事をする為である。
「何も残せず過去に返されるんじゃ哀しいだろ。魔物でも多分大丈夫。あ、アタシの糧とおっぱいになれっ」
 燦は真の姿を解放すると三尾の妖狐となり、妖狐の本性を露わにするとハーピーの唇を貪るかのように激しく口付けをしたのである。
 唇を重ねて精を喰らっているのだが、確かに人前で行うには恥ずかしいと思う者も多いだろう。
 なお、巨乳の対象から精を喰らうと自身の胸も育つのかは定かではない。
「口を塞げば歌えねーって作戦だ作戦!あとこれも寄越せっ」
 時間をかけてたっぷりと唇から精を喰らった燦は、照れ隠しのつもりなのか真っ赤になって口付けは作戦だと主張すると、荒い息遣いのままハーピーの綺麗な羽根を一枚抜きとった。
 ……本人の意図は兎も角、傍目にはツンデレな彼女がハーピーとの逢瀬の後に『愛の名残』を持ち帰った、と受け取られなくはないだろうか…?

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
「楽しそうねぇ、私も混ぜて頂戴?」
片方の翼を貫かれても、もう片方が無事なら
鳥は本能的に飛んで逃げようとするものよね。

だからその隙に服を脱いでおき
ハーピーが不安定ながらも飛んだ直後に
【呪詛】の苦しみで落ちてきてもらうわ。
服を脱いだ事で加速した『シーブズ・ギャンビット』で
もう片方の翼も貫き、そのまま後ろから抱きしめるわ。
彼女の後ろに居れば衝撃波も食らわないはず。

「私の歌声はいかがかしら?
次は貴女の甘美な声を聞かせて頂戴……♪」

彼女の首筋に噛み付き【吸血】しながら
その巨乳を堪能させてもらうわ。
ふふっ、確かに大きいわ。私ほどではないけどね♪

安心して、貴女は死なないわ。
私と一つになり、永遠に生き続けるの


四王天・燦
可愛い魔物の精気がもっと欲しい…って何考えてんだ!?
性癖を悟って顔を赤らめるが、衝動は抑えて戦闘継続

速攻でシーブズ・ギャンビット。
人体の中心線を狙うとフェイントを入れて、羽や羽毛に覆われた手足を斬る。
傍から見れば効率重視、本音は顔や肌を傷つけない為。
初めて唇を許した相手に情が湧いてる…だからせめて綺麗に逝かせてやる!

息を大きく吸うなり金切り声の兆候が見切れたら伏せて衝撃波を低減する

エキドナブラッドで形相変わっても本質は可愛いという認識。
アタシの意志は変わらない

鼓舞の内容には共感はできねーけど歌声は綺麗だと魅入られる。
「お前らには勿体ねえ歌声だ」とゴブリン共にフォックスファイアで炎の雨を降らすぜ



茂みの中での四王天・燦(月夜の翼・f04448)とハーピーとの熱い口付けの直後、二人の耳にどこか蠱惑的な響きを持つ声が掛けられた。
「楽しそうねぇ、私も混ぜて頂戴?」
 声の主はドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の姫君・f10671)だった。
 父親は吸血鬼、そして母はその吸血鬼が複数侍らせていた人間の女性の内の一人。
 しかも母親はドゥルールを身籠った途端に父親である吸血鬼に捨てられたというかなり特殊な境遇だった為か、独特な感性を持つ半吸血鬼の女性である。

 ドゥルールを新たな敵と認識したハーピーは咄嗟に飛び退りそのまま空中へ退避しようとするも、翼を傷付けられているせいか、或いは燦に精を喰われた影響か思うように飛べないようだ。
 そして燦は自分から離れていくハーピーの姿を目にして、自身の内側から今までに感じたことがない衝動が湧き上がるのを抑えきれないでいた。
 考えないようにしても自覚せざるおえない程に強い『可愛い魔物の精がもっと欲しい』という欲求である。
 今まで意識したことすらなかった自身の性癖を否応なく悟らされた燦は羞恥で顔を赤らめていた。

 そんな燦の胸中など知る由もないハーピーは空中へ逃げるのを諦めると、咄嗟に虜のゴブリン達を呼び寄せるべく美しい歌声を響かせた。
 その効果は本来ならゴブリンのような知性の低い対象を虜にしたり、歌声を聞いて共感した対象の戦闘能力の増強であったが、ここでハーピーにとっては予想外の事態となってしまう。
 虜にしたゴブリン達が救援に駆け付けてくるのは兎も角、なんと敵である筈の燦まで歌声に共感してしまったのだ。
 しかもハーピーの歌声に魅入られるゴブリン達の姿は燦の嫉妬心を刺激してしまったのか、燦はまるで自分以外がハーピーの歌声に魅了される事が許せないとばかりに次々に狐火を生み出しゴブリン達を倒し続けるのであった。

 事態の推移に対処しきれず動きを止めてしまったハーピーの耳にドゥルールの歌声が響くと、その歌に籠められた呪詛に耐え切れずとうとうハーピーは地面へと落下していく。
 そして予め服を脱いで身軽になっていたドゥルールの動きに反応しきれず、無事だった片方の翼をダガーで貫かれると、そのままドゥルールに背後から抱きしめられた。
「私の歌声はいかがだったかしら?次は貴女の甘美な声を聞かせて頂戴……♪」
 そしてドゥルールは自身の中に流れる半分の血、吸血鬼としての本性を露にするとハーピーの白い首筋に噛み付きその血を吸い始めた。
 更に、ドゥルールは血だけではなくハーピーの身体をも堪能すべくその巨乳を揉み始めた。
 始めは肌の感触を味わうかのように優しい手つきで撫で回し、徐々に力を加えて揉みしだいていくさまは、ドゥルールには女性相手にもそれなりに経験がある事を窺わせていた。
「安心して、貴女は死なないわ。私と一つになり、永遠に生き続けるの…」
 まるで睦言のように甘い言葉を囁きつつハーピーの血とその肉体を味わうドゥルールだったが、ハーピーにしてみればまさに身の危険どころか命の危機を感じる状況である。
 ハーピーは怒りと食欲をあらわにした怪物の形相へと変貌すると、力づくでドゥルールの拘束を振り切った。

 しかし、まるで待ち構えていたかのように続けて燦がハーピーへ攻撃を仕掛けた。
急所が集中する人体の中心線を狙うと見せかけて、フェイントで的確にハーピーの翼や手足を攻撃して確実にダメージを与えて戦闘能力を奪っていく。
 傍目には効率的な攻撃、しかし燦の本心は違っていた。
 異形へと変貌した今のハーピーの姿を見てもその本質は可愛いままだと認識しており、初めて唇を許した相手として情が湧き、せめて顔や肌を傷付けずに綺麗に逝かせてやりたいと考えていたのだ。

 様々な思惑が入り乱れつつ、ジーパ村の存亡を賭けた猟兵達とハーピーとの戦いは激しさを増していく…。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四王天・焔
四王天・燦(f04448)の行動をフォロー、四王天・燎(f04435)と一緒に参加。

■心情
燦お姉ちゃんが色々とお世話になったみたいだね、
ハーピーさん。ここからは焔たちが相手するよー。

■行動
SPD判定の行動。
『ガジェットショータイム』でガジェットを召喚し戦う。

ハーピーの魅力に負けない様に
焔も『誘惑』で対抗するね。
戦闘が始まったら、『先制攻撃』で先手必勝という事で、
『すけーぷふぉっくす』を使用して攻撃を行う。
その後は、『フェイント』を織り交ぜて『2回攻撃』を行い
確実に攻撃を当てる様にするよ。

ハーピーシャウトが来そうになったら、
一旦距離を取って、回避することにするね。


ドゥルール・ブラッドティアーズ
ふふっ、怖い顔になっても素敵♪
とはいえ、今のハーピーに近づくのは危険ね。
彼女はもう飛べないし【空中戦】で飛んで【呪詛】で弱らせるわ。
彼女の顔や肌を傷つけたくないのは私も同意見よ。

ハーピーが衝撃波を飛ばしてきたら
こちらも【衝撃波】で相殺。
仮に押し負けても、直撃を食らうよりダメージは軽くなるはず。
あら、私もハーピーみたいな戦術になってる?
うふふっ、お揃いね私達♪

ハーピーが弱ってきたら『リザレクト・オブリビオン』で
死霊騎士と死霊蛇竜を召喚。

「貴女も私と永遠になるの……この子達のように!!」

死霊蛇竜の長い体をハーピーに巻きつかせて動きを封じ
苦痛を与えないよう、死霊騎士の剣でハーピーの心臓を貫くわ。


四王天・燦
燎姉・焔、力を貸してくれ。
アタシの手でオブリビオンの呪縛から解きたいんだ

人目は気にしていられない。
鞘ごと刀を捨てた軽装のシーブズ・ギャンビットで突撃。ダッシュ・激痛耐性でハーピーシャウトを突っ切る!
全力時の真の姿で手を伸ばし―抱きついて背中からアークウィンドで貫くぜ

「現世にお前の居場所がねーんだ。頼む、アタシの中に居続けろ」
目を覗き込んで不器用な誘惑。
願わくば魔物の形相が解けて欲しいな…『戦闘』じゃ哀しいぜ。
誘惑か催眠術か、単にダメージの影響か。抵抗が弱ったら優しい接吻で精気を奪う。
生命力吸収でその命を飲み下す。
―苦いな

救われた村の様子を遠目に心中は複雑。
骸はアタシん家の桜の木の下に埋めてやる


四王天・燎
四王天・燦(f04448)と四王天・焔(f04438)と一緒に行動

「燦ちゃんからお手伝い要請とは珍しいわねぇ~お姉ちゃん頑張るわよぉ♪」

【WIZ】行動
燦と焔の行動のサポートに専念。
【オーラ防御】【かばう】を使い二人に向かう攻撃に立ちふさがる。

ハーピーズソングに対してはUC【四神・朱雀】と技能【高速詠唱】【範囲攻撃】を使い妨害。
隙があれば武器【紅葉嵐】を使用し技能【怪力】【力溜め】【捨て身の一撃】で羽の切断を狙う。

燦の接吻を見て。
「燦ちゃん大胆ねぇん…お姉ちゃんもして欲しいわぁん♪」



ハーピーは今までの戦いで既に翼を傷付けられて飛行能力を失い、エキドナブラッドの反作用により徐々に生命力も失いつつあった。
 しかしそれでもゴブリン達を率いていたボスとしての矜持か、或いはもう猟兵達を始末するしか生き延びる道が無いと判断したのか、逃げる素振りは見せずに最後まで戦うつもりのようだ。
 金切り声を上げると傷付いた翼を羽ばたかせて衝撃波を放つと、四王天・燦(月夜の翼・f04448)とドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の姫君・f10671)を吹き飛ばした。

 そしてハーピーは吹き飛ばされて体勢を崩した二人へ更に衝撃波を放とうとするが、燦を助けに来た四王天姉妹がフォローに入り牽制した事で追撃は免れていた。
「燦お姉ちゃんが色々とお世話になったみたいだね、ここからは焔たちが相手するよー」
 素早く燦をかばうようにハーピーの前に立ったのは四王天・焔(妖の薔薇・f04438)、燦の妹にして四王天姉妹の末っ子である。
 ハーピーと対峙している姿は随分としっかりしているように見えるが、大好きなお姉ちゃんの前では甘えん坊らしい。
「燦ちゃん大胆ねぇん…お姉ちゃんもして欲しいわぁん♪」
 既に出来上がっているのか酔っ払っているような声を出している四王天・燎(酔いどれ妖狐・f04435)はどうやら茂みの中での燦とハーピーとの熱い口付けをこっそり覗いていたらしい。
 四王天三姉妹の長女にして燦と焔の母親代わりの女性だが、最近は妹たちも手がかからなくなってきて怠慢な生活を満喫しているそうな。
 しかし燦と焔には相当な甘やかし体質だったせいか、燦から頼られたりするのは嬉しいようだ。

 燎と焔は姉妹なだけに息の合った連携を見せて的確にハーピーへと手傷を負わせていく。
 燎の操るキツネのぬいぐるみ『すけーぷふぉっくす』はディフォルメされた可愛らしい外見とは裏腹に、まるで熟練の戦士のようにフェイントを織り交ぜつつ巧みな連続攻撃を繰り出していた。
 そして燎は長女としての貫禄か攻撃よりもサポートに徹して、ハーピーから焔への攻撃は全て防ぎきっていた。

 ドゥルールも、まるで張り合うかのように悲愴の剣で衝撃波を起こし、ハーピーの衝撃波を打ち消していた。
 しかし、均衡は長くは続かなかった。
 ドゥルールの側には意図せずにハーピーと同じような戦い方になった事に、まるでお揃いだと笑みすら浮かべる余裕があったが、ハーピー側は徐々に押されていった。
 そしてハーピーが弱ってきているのを確信すると『リザレクト・オブリビオン』を発動。
「貴女も私と永遠になるの……この子達のように!!」
 死霊騎士と死霊蛇竜を召喚すると、死霊蛇竜でハーピーを牽制して動きを止めると死霊騎士がハーピーの心臓を狙い剣を突き出した!

 その様子に心を乱されて慌てて飛び出していく燦だったが、ハーピーの所へ行くにはまだ距離がある。
 死霊騎士の剣がハーピーを貫こうとしたまさにその時。
「ごめんねぇ~。お姉ちゃんとしては燦ちゃんの想いを叶えさせてあげたいのぉ♪」
 なんと燎がドゥルールの操る死霊騎士の剣を防ぎハーピーをかばったのだ。
 どうにか死霊達から距離を取ろうとするハーピーだったが、自分へ向けて突っ込んでくる燦の姿を認めると最後の力を振り絞り衝撃波を放った。
 しかし燦は足を止めるどころか避けようともせずに真の姿を解放。
 先程までの三尾から更に尾が二本増えて五尾の妖狐となるとそのまま加速して真正面から衝撃波を打ち破り全力で手を伸ばし…ついにハーピーの身体を抱きしめると、ありったけの想いをハーピーへとぶつけた。
「現世にお前の居場所がねーんだ。頼む、アタシの中に居続けろ」
 相手の目をしっかりと覗き込んでの不器用な誘惑。
 まるで先程のハーピーへの突撃のような、打算もなにもないただ真っ直ぐな告白。
 暴れていたハーピーだったが、燦の想いが通じたのか或いは既に異形へと変貌し続けるだけの余力すら残されていないのかは分からないが、ハーピーはゆっくりと元の可愛らしい姿へと戻っていき、徐々に抵抗も弱まっていく。
 そして燦はハーピーへと優しく口付けをすると残されていた最後の精を喰らい、生命力吸収でその命を飲み下すと、燦の口に中には僅かな甘さと苦みが広がり…ハーピーの身体から命が失われた…。

 その後、ジーパ村では勝利と猟兵達の活躍を称えた宴が始まり猟兵達も大いに盛り上がっていたが、燦だけはそっと離れると密かにハーピーの遺体を回収、四王稲荷神社の桜の木の下へと埋めるのであった。

 なお、その後ハーピーの魂とでもいうべきものは燦の中にいるのか、ドゥルールの操る死霊の列に加わったのか、或いは成仏したのかは分からない。
 しかし、誰にも分からないのなら望んだ願いが叶ったと信じても良いのではないだろうか。
 真実は人の数だけあるものだし、その時に感じた想いは確かに本物だったのだから…。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月07日


挿絵イラスト