呪われたフリーマーケット
●ここはどこかのいつか
それは一件なんの変哲もないフリーマーケット。しかしこのフリーマーケットには少し前からとある噂が流れていた。
『ここで買い物をした人はそう遠くないうちに命を落とす』
とはいえ噂は噂。それを信じる人はほぼいない。故に今日もこのフリーマーケットは大繁盛。数多くの人で賑わっていた。
「お、そこのお姉さん。これなんていいんじゃない?」
―――その噂が真実だとは誰も知らずに。
●グリモアベースにて
「コホン、今日はよく集まってくれたわね。新たな予知が出たわ。今回の舞台はUDCアースのとある地方都市。そこで開催されているフリーマーケットよ」
猟兵たちをグリモアベースで出迎えたのはアンジェラ・アレクサンデル(音響操る再現術師・f18212)。自身も違和感がないようにUDCアース風の装いに身を包み猟兵たちを待っていた。といっても猟兵なのだから違和感など出る筈もないがそこはアンジェラの気分次第だろう。
「予知によるとそこで買い物を楽しんだり、お店を出したりした人が呪いを受けてしまうらしいの」
今わかっているのはたったそれだけでこれ以上はなにもわかっていない。つまりこれ以上の情報を探るには現地へ赴き実際にフリーマーケットに参加するしかないということだ。
「だからみんなにはまずフリーマーケットをめいっぱい満喫して欲しいの。そうすればきっと呪いの矛先もみんなに向くわ。そこから呪いを辿ればいい。危険だけど平気でしょ? 売る側に回るのもよし、買う側に回るのもよし。とにかく楽しみなさい」
そうすればきっと事態は先に進むから。とアンジェラは言う。
「呪いが出たらあとはその場の状況に応じて臨機応変にね。つまりいつものやつよ。それじゃあ頑張って」
虚空に描きあげられる紫色の魔法陣。数々の文字で彩られたそれが猟兵たちを包みこみ転移は完了した。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
今回はたまには使ってあげようと思いグリモア猟兵がいつもと違います。といってもノリや注意事項はいつもと変わりませんので悪しからず。
今回の1章はとりあえずフリーマーケットを楽しんでください。そうすれば勝手に自体は進みます。2章で進んだ事態を解明し事件の影に隠れるオブリビオンを討伐する、と言うのが今回の流れです。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
注意事項などはMSページをご覧ください。
第1章 日常
『フリーマーケット!』
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POW : 人混みをかき分けてお目当てのものを探す/たくさんの品物を持ち込んで売る
SPD : 素早くたくさんの店を回る/素早い対応で接客をする
WIZ : 値切り交渉しながら賢くお買い物/お客様の目に付きやすいようしっかり考えて配置
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●まだ何の変哲もないフリーマーケット
ここは何処にでもある何の変哲もないフリーマーケット。実体はそうではないかもしれいが今はまだそうとしか見えない。やはり呪いを確認するためにまずはフリーマーケットを楽しむしかないようだ。
いらなくなった物や自分で作った物を売ってもいい。
気になる物があるなら買ってもいい。
―――さぁ束の間の平穏を楽しもう。
アレク・アドレーヌ
【選択:SPD】
呪いのフリーマーケットねぇ…なんとなく原因が想像できたがあくまでも想像でしかないから予想で有って確定ではないので警戒するに越したことはないのだが。
まぁとりあえず【変装】して一般人に紛れて事態発生まで周囲から少しでも情報でもかき集めておくかね。
まぁ【変装】すると言うより中の人…要するに依り代の方で活動するってだけだが猟兵であるということも怪しまれないだろう。そもそもほとんど知ってる人おらんし
でも物は買う気はないし売る気はないから本当に見て回るくらいだな
※殆どの行動の大部分が見て回るだけなのでアドリブ大いに歓迎
薔薇薪・薫
フリーマーケットを満喫しろと言ってもよ、俺様は別に欲しいものなんざ…(次の瞬間、かわいいぬいぐるみと視線が合い、その場で身動きが取れなくなる)
そんなつぶらな瞳で見つめてくるんじゃねェよ!
購入衝動が抑えきれなくなんだろうが!…くそッ。落ち着け、俺様。
───…。
結局、購入することにした。
「おい。この子を俺様にくれねェか。いくらだ?」
ぬいぐるみを指差しながら店主に値段を尋ねる。
さっきから周囲の視線が痛ェ。
テ、テメェら!ジロジロ見てくるんじゃねェ!散れッ!
他猟兵に警戒しつつ、ちゃっちゃとぬいぐるみを購入すんぞ。
こんな姿を目撃されちまったら俺様のキャラ崩壊は必須だからな。
◎アドリブ・ギャグ・連携歓迎
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
うむうむ、賑わっておるのう。
これならよい商いができそうじゃわい。
よい陽気じゃし、日当りの良さそうな場所を選んで敷物をの上に店を広げるのじゃ。
今日の商品は、キマイラフューチャー産の原石を使ったお守りじゃ、髪飾りやブレスレットに加工してあってオシャレにも使えるのじゃよ。
まあ、キマイラフューチャーの不思議鉱石も混ざっているようじゃが小さい事は気にしないのじゃ。
準備ができたら【巨狼マニトゥ】のふかふかの毛並みにもたれ掛かりながらのんびりお客を待つとするかの。
おお、それに目をつけるとはお目が高いのう。わしの部族に伝わる厄除けの護符じゃ、小さいが希少な精霊石の欠片を使った逸品じゃよ。
●マーケット開催
『つーわけで今回はよろしく頼む』
「あ、はい」
今回の一件に警戒心を募らせるアレク・アドレーヌ(仮面の英雄・f17347)は自身の思い浮かべる原因の審議を探るべくマーケットまでやってきた。しかし猟兵故の認識阻害により違和感がなくなるとはいえアレクの風貌は些か目立つ。なので今回は変装も兼ねて依り代たる女性に行動を任せ情報収集を行うことにした。
『とりあえず見て回ってくれればいい。何かわかれば御の字だ』
「わかりました」
こうしてアレクの本体たるマスクは女性の鞄にそっと仕舞われ今回の調査は開始される。
「人も物もいっぱい……」
ここは一地方都市の開催するフリーマーケットにしては規模が大きい。学校のグラウンドが2つほどすっぽり入ってしまいそうな広場に所狭しに並べられた露店の数々。おいてあるモノもバリエーション豊かで様々なモノがある。
区画ごとに整備され衣類を売る場所は食べ物を売るところもある。これだけ物が多ければ見ている方も飽きない。人が人を呼び、ここまでの規模になったということだろう。
「フリーマーケットを満喫しろと言ってもよ、俺様は別に欲しいものなんざ…」
フリーマーケットを見て回る彼女の目に飛び込んできたのは何とも厳つい男性。ガンを飛ばしながら歩いているその男と関わらぬように目を逸らそうとしたその瞬間、男の動きが急に止まった。
(そんなつぶらな瞳で見つめてくるんじゃねェよ! 購入衝動が抑えきれなくなんだろうが!…くそッ。落ち着け、俺様。)
それは男、薔薇薪・薫(薔薇薪探偵事務所所長・f22586)がただかわいいぬいぐるみと目が合い視線を外せなくなっているだけだった。しかし周囲にはそうは見えない。
(……何してるのかな)
しばし薫は立ち止まりそのまま動かない。店主であるアラサー女性も微動だにしない薫を怖がり動けないでいた。
「おい」
「は、はひ!」
先に動いたのは薫。ぬいぐるみを指差しながら店主に値段を尋ねる。店主とはいえここはフリーマーケット。家ではただのお母さんである女性にとってこの状況は泣いてしまいたい気持ちでいっぱいだった。
「この子を俺様にくれねェか。いくらだ?」
「せ、千円ですぅ……」
傍目から見れば恫喝しているようにしか見えないこの状況。なんだか気づけば人だかりができてた。集まった皆の視線の先はもちろん薫。周囲の視線が薫に突き刺さる。
「テ、テメェら!ジロジロ見てくるんじゃねェ!散れッ!」
薫の声と共に見物しに集まっていた人だかりが散り散りになっていく。その隙をついて薫は財布から千円札を取り出し店主へと差し出した。店主も恐る恐るそれを受け取るとぬいぐるみを薫へと差し出した。
「い、いじめないでくださいね……」
「いじめるかッ!」
受け取ったぬいぐるみを脇に抱え周囲を見渡す薫。ほかの猟兵に見られていてはこれまで培ってきた薫のキャラが崩壊してしまう。幸いなことに先ほどの薫の大声で周囲にそれらしき者はいなかった。安堵し胸を撫でおろす薫だが既に見られているとは考えていなかった。幸いなのはアレクも依り代もそれを言いふらすような性格ではないということだろう。
「あ、あの…よろしければこれを……おまけで配ってるんです……」
店主の女性が差し出してきたのは一つのお面だった。最近のキャラクターだろうか。かわいらしいお面だったがここで渡されるのは違和感があった。
「なんでぬいぐるみのおまけでお面なんだ?」
「こ、ここの場所を借りるときに何枚かいただいたんです……おまけにでも使ってくださいって……」
「そうか、まぁいらん」
「はい……」
お目当てのぬいぐるみが手に入った薫におまけなどいらないのだ。顔には出さないが上機嫌で店を後にした。
日も登りお昼も近くなってきた頃。依り代の女性は広場で最も日当たりのよい暖かな区画へとやってきていた。そこでは大きな狼にもたれ掛かり店番をしている少女お店があった。そこではちょっと前に話題になったパワーストーンを使ったお守りを売っている様だった。それも見たこともない石ばかり。並べられた髪飾りやブレスレットはどれも可愛らしく女の子は好きそうだった。
「今日はいい天気じゃのう」
その店の主はエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)。自身の故郷であるキマイラフューチャー産の原石を使い作ったお守りは結構な人気商品でそこそこ売れていた。
そんな人気店にまた一人。
「あのーこれってなんですかー?」
「おお、それに目をつけるとはお目が高いのう。わしの部族に伝わる厄除けの護符じゃ、小さいが希少な精霊石の欠片を使った逸品じゃよ」
「なんだかわからないけど凄そう! 見た目もかわいいしこれください」
こうしてまた一つ商品が売れていく。この調子ならエウトティアの店はそこそこの売り上げになるだろう。
「あれ? ここはお面を配ってないんですね」
「お面は売っておらんのう」
「そうなんですねー。あ、これありがとうございます。大切にしまーす」
護符を買った女性はこうして再びフリーマーケットの人ごみに紛れていってしまった。
『で、どうだった?』
「うん、いろんなお店もあったし楽しかった。人気の理由はわかった気がする。それと……お面を持ってる人が多かった、かな」
『お面か……』
何事もなく進んでいるように見えるフリーマーケット。その裏では今も着実に呪いが進行していた。それが猟兵たちに降りかかるのは今か未来か……
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『この死のワケ』
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POW : 足を使って地道に調査する
SPD : 書類や遺品を纏め目ぼしい記録を見つける
WIZ : 現場の状況から何があったか推理する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●終わりを告げるフリーマーケット/始まりを告げる悲劇
フリーマーケットを楽しんだ猟兵たち。そこで何かが起こることはなかった。そう、そこでは。
調査を続ける猟兵たちの耳に入ってきたのはフリーマーケットに参加した者が行方不明になっていたり命を落としているという知らせ。おそらくこれが呪いなのだろう。しかし何故猟兵に被害が及ばなかったのか。それを調べなければ自体は次へは進めはしない。
フリーマーケットに参加していた者の話を聞けば何かわかるかもしれない。
参加者名簿や遺留品になにか手掛かりがあるかもしれない。
死体を調べることはもう叶わないが現場ならば見れるかもしれない。
この悲劇を止めるために必要なのは情報。
―――猟兵よ、呪われた催しの謎を解明し悲劇を止めよ
アルファ・オメガ
「がう、しまったフリーマーケット間に合わなかった」(がーん
でもここからが猟兵の本番だから良しってことにする、した!
調査なら探偵倶楽部に入っている(だけともいう)ボクの出番だ!
ふむふむ、猟兵には何故か呪いの被害が及んでいないんだね
うーん、身も蓋もないこと言うと『猟兵だから』って気がしなくはないけど
そうじゃないなら呪いの起点となる共通点が何かあるはずだ
野生の勘と失せ物探しの能力を活用して
遺体のあった現場を調べよう
現場近くに鳥や小動物がいれば、動物と話す能力でちょっとお話してみよう
ボクも猫だし、警戒心は抱かれないはず?
そうやって情報を集めて整理すればきっと何かわかるはずだ
※指定UCの発動は無し
●何事もまず現場から
「がう、しまったフリーマーケット間に合わなかった」
そう落ち込んでいるのはアルファ・オメガ(もふもふペット・f03963)。しかし猟兵としての仕事はここからが本番。アルファは気を取り直してフリーマーケット参加者の遺体があった家へと向かう。参加者はフリーマーケットが終わって即座に死したわけではなくタイムラグがあったようだ。
「でもなんで猟兵には呪いの被害が及んでないんだろう?」
アルファの考えている通り何故猟兵には効果がなかったのか。恐らくそこに今回の事件を解決するヒントがあるのだろう。それを探るべくアルファは家の周囲に集まっている野良猫や小鳥に話しかける。幸い自身も猫であるアルファには皆警戒心を抱かず近づいてきてくれる。
「このうちの人の事を教えてほしいな」
集まってきた動物たちに語りかけるアルファ。動物たちはあれこれ会話しながら断片的な情報をアルファへと伝える。
『帰ってきたときはなんともなかったよ』
『いっぱいお買い物してた』
『楽しそうだった』
『お面つけてた』
『お面ないね』
『ないない』
「ふむふむ、やっぱりお面……そう言えば聞いた話だと他の猟兵さんはお面を貰ってなかった。となるとお面が原因……」
しかしそうなると遺留品にお面がなければおかしい。だがお面は発見されていない。
「どういうことだ……?」
『わかんない!』
『気がついたらなかった!』
「やっぱり答えは仮面……」
これ以上ここの小動物達から得られる情報もないだろう。最も重要な答え、お面についてのことがわかった。これだけでもここに来た価値がある。猟兵たちに呪いが降りかからなかったのもお面を所持していなかったから。やはりこの事件を追うのならお面の存在は避けて通れないだろう。
アルファはここで集めた情報を他の猟兵へと伝え、また別の遺体発見現場へと去っていく。
大成功
🔵🔵🔵
薔薇薪・薫
被害者にはなんらかの"共通点"があるはずだ。
俺様は遺留品を徹底的に調べることにしよう。
会場で配布されていたお面の存在も妙に引っ掛かることだしな。
近場の漫画喫茶にパソコンを持ち込んで、ドリンク飲み放題を満喫しつつ【情報収集】すんぞ。
いやァ、快適快適。購入したぬいぐるみちゃんは俺様の隣に座らせておくぜ(時々撫でる)
そうだな…警察のデータベースに【ハッキング】して、サクッと気になる情報を抜き取っちまうか。
行方不明者や死亡者が出た以上、警察もこの件に関して捜査を進めているはずだからな。
勿論、データベースに侵入した痕跡は完全に消させてもらうぜ。
面倒なことになると厄介だしな。
◎アドリブ・ギャグ・連携歓迎
●被害者の共通点
「まずは被害者の洗い出しだな」
そういって広場近くの漫画喫茶にPCを持ちこみ今回の事件の捜査を開始したのは薔薇薪・薫(薔薇薪探偵事務所所長・f22586)。薫が怪しんだのは被害者の遺留品。フリーマーケットで配っていたお面が頭の隅に残り続け妙に引っ掛かる。
捜査を初めて早数十分。飲んだドリンクは数知れず捜査は徐々に進んでいた。
「いやア、快適快適」
フリーマーケットで購入したぬいぐるみをソファの隣に置き薫はキーを打ち続ける。時折その手が止まりぬいぐるみの頭に手が伸びる。誰かいれば決してしないだろうこの行為も周囲からの視界が遮られる漫画喫茶ならば問題なく行える。
「次は警察のデータベースに行ってみるか」
これ以上は少々危険な橋を渡らねば情報も得られない。既に行方不明者や死亡者が出ているということは現地の警察も動いている筈。薫の次のターゲットはその警察の管理している情報。
アクセスしたデータベースにはここ最近の行方不明者や死亡者のリストがずらりと並ぶ。その莫大な数のデータを総当たりで調べていてはどれだけ時間があっても足りない。故に薫はデータの絞り込みを行う。どうやら流石に警察もフリーマーケットが起因している事件が起こっているとは考えてもおらずその方向で絞り込むのは難しそうだった。
「ん? なんでどこにもお面のことが出てない……?」
フリーマーケットではなくこの近隣都市で起こった不審死を調べる薫だがそのデータに違和感を覚える。あれだけ印象的だったお面がどこにも出てこないのだ。そう、どこにもお面の単語は出てこない。あの日たまたま配っていたとしても何処にも出てこないのはおかしい。まるでこれでは誰かが証拠を残さないために隠蔽しているかのようだった。
「この事件のカギはお面か……」
これ以上の情報は警察のデータベースでも探し出せそうにない。そう判断した薫は今回得た情報を他の猟兵へと送信し、ぬいぐるみちゃんを脇に抱え漫画喫茶を後にする。もちろんデータベースに侵入した痕跡は消しさり証拠など残さない。
「しっかし随分隠すのが下手くそな奴だ」
大成功
🔵🔵🔵
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
うーむ、犠牲者が出てしまったのう。フリーマーケットでは特に怪しい気配は感じなかったのじゃが見落としがあったようじゃな。
怪しいと言えば当然お面が怪しいのう。
まあ、その辺りは他の者が調べるじゃろうし、わしは周囲を調査するかの。
【精霊のささやき】を発動して、風の精霊達を呼び出し、会場内を歩き回って周囲を虱潰しに探索するのじゃ。
風の精霊よ、辺りに怪しい物がないか調べて欲しいのじゃ。オブリビオンの気配の残滓等も注意するのじゃよ。
犠牲者や行方不明者の中にわしのお守りを買った者が居たらそこを切り口に調査するのもよいのう。
石に宿る精霊と接触を図れたらもう少し詳しい情報が分かりそうじゃわい。
●風の知らせを聞きとどけ
「うーむ、犠牲者が出てしまったのう」
エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は改めてフリーマーケットが開催されていた広場へとやって来ていた。もう既に数日が経過しているそこに物理的な痕跡などはもはや存在しないがエウトティアにとっては問題ない。【精霊のささやき】を使い召喚された風の精霊。その精霊たちが広場を飛び回りかすかに残った気配もくまなく探す。
「フリーマーケットでは特に怪しい気配は感じなかったのじゃが見落としがあったようじゃな」
しかしいくら歩いてもそれらしい気配はない。時間経過で消えてしまったのか。そもそも残滓が残るほど濃い気配を発するオブリビオンではないのか。理由は定かではないが未だエウトティアは手掛かりを得ることができていなかった。
「仕方あるまい……」
エウトティアは切り口を変え、自身のお守りを買った者たちの痕跡を追うことにした。
呼び出された石に宿る精霊はエウトティアに所持者の最後を伝える。それはエウトティアの想像通りだった。
フリーマーケットでお面をおまけとしてもらいそのまま帰宅した所有者。そのお面を所有者が手にとった時、突如その面が所有者の顔に貼りつき所有者が暴れまわったという。恐らく呼吸ができずにもがき苦しんだのだろう。暫くしてそのまま動かなくなってしまったそうだ。そしてお面は独りでに何処かへ消えてしまった。だから証拠はなにも残らなかった。
「やはりあのお面が原因だったんじゃのう。となると実物が欲しかったが仕方ないのじゃ」
お面がもたらす呪い。それが今回の事件の顛末。お面自体がオブリビオンなのかはたまた関係しているだけなのか。そこまではわからないがお面が原因であるということは精霊の知らせで判明した。
「あとはお面を叩くだけじゃな」
大成功
🔵🔵🔵
アレク・アドレーヌ
【選択:WIZ】
さて、情報収集も終わり予知通り事件は起こったわけだが。
おおよその予想は出来たがまだ確定ではないのでまず被害者の洗い出しと現場の検証をした方がいいだろう。
特に調べるべきは被害者が持っていたものや被害者に共通するもの。
予想としてあのフリーマーケットの大半の店で『お面』を配っていたという所が引っ掛かる。仮に被害者全員がそれらを持っていたとした場合
確実に言えることは『呪い』ではなく明確な意図があって被害にあったということだろう。勘で言えば『邪神の贄にされた』と取るべきかね。
尤もあくまでも憶測なのだが、もしそうであるならばお面の提供元を調べるのも視野に入れた方がいいかもしれない
●調査の終わりに
「ま、予想通りだな」
依り代たる彼女を再び仕舞込みアレク・アドレーヌ(仮面の英雄・f17347)。他の猟兵からの情報と自身の予測。それらが合わさり今回の事件は解決へと向かう。だが肝心のお面の出どころは未だわからない。
「明確な意図があって被害にあったということなら邪神の贄にされたと取るべきかね? いや、そうすると死体が残った意味……生気だけを奪ったのか? どうでもいいか」
アレクはこの事件の真相を明らかにすべくお面の出所を探る。しかしお面を所有してた者は呪いの被害に合ってしまっている者がほとんど。痕跡はあろうと後を追うのは少々難しい。
「さて、どうしたもんか。まずは運営にでも当たってみるかね」
「は? お面なんて知らない?」
「ええ、申し訳ないですが私どもはお面など存じ上げないのです……」
運営は関係ない。となるとやはり外部から何者かが手を加えたということだろう。つまり運営はこれ以上関係ないということだ。また調査は息詰まる、かと思われた。
「ああ、ですがそう言えばお面を持っているかもしれない人物には心当たりが……」
「ほう?」
「ボランティアの清掃員さんたちです。フリーマーケットが終わった後に掃除をした彼らならお面について知っているかもしれません」
「なるほどな。情報感謝する」
「いえいえ、私どももそんな不吉な噂は無くなった方がいいですから」
そのまま住所を教えてもらいアレクはそのボランティアたちの元へと急ぐ。
―――手遅れとなる前に。
「お面? ああ、ありましたよ。ゴミ袋の中にあると思います」
「今週はまだ燃えるゴミの日まだだもんね。まだゴミ捨て場にあると思いますよ」
「よし」
ここにきて最大の手掛かりが手に入る。実物さえ手に入ればこの事件は格段に進む。アレクはボランティアの話を聞きそのまま他の猟兵たちにも情報を伝達しゴミ捨て場へ急ぐ。
「で、こうなる訳か。いや、楽でいいな」
大成功
🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『『暗黒面』模造仮面と被せられた一般市民』
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POW : 洗脳装置の発動
【宿主】に【目の前の人物に対する憎悪 】【または嫉妬や劣等感などの悪感情、】【そして強烈な殺意】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
SPD : 偽りの声
【宿主の口を介するように、マスク本体 】から【恨みの念が込められた言葉】を放ち、【攻撃の手を緩めさせる】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 逃走態勢
【宿主の生命力 】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【マスクだけ助かろうとする逃走形態】に変化させ、殺傷力を増す。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●終わりを迎える悲劇
猟兵たちがゴミ捨て場へと赴くとそこには同じタイミングで集まる多数の市民の影。ただ全員がその顔にお面をつけていることを覗けばだが。
フリーマーケットで配られたお面は適合する者は身体を乗っ取り、そうでないものは命を奪った。つまりこれが今回の行方不明と死亡の結末。不幸中の幸いと言えば今仮面をつけている者はまだ命があるということだろう。しかしそれも時間の問題。
―――猟兵よ、呪われし面に操られし無辜の市民を解放せよ
エウトティア・ナトゥア
※アドリブ・連携歓迎
やれやれ、ようやく下手人を見つけたのじゃ。
はよう彼奴らを退治して帰るとするかの。
あれは…逃げの態勢じゃな。散らばると面倒じゃ、まずは退路を断つとするか。
【秘伝の篠笛】を吹き鳴らし、狼の群れを召喚して『暗黒面』共を取り囲み狼の狩りで追い立てるのじゃ。
さらに【巨狼マニトゥ】に【騎乗】し突撃、マニトゥの爪や牙で『暗黒面』を切り裂くのじゃ。
近接戦闘はマニトゥに任せ、わしは狼達が追い立てた『暗黒面』を騎射で射抜くとするかの。
精霊の宿る【誘導矢】じゃ、逃げられぬよ。
生命力を奪われた宿主に対しては、【細流の調べ】で死なぬ程度に最低限度の生命力を維持できる様治療を施しておくのじゃ。
アレク・アドレーヌ
なるほど、そう来たか…おそらく証拠隠滅、並びに猟兵の始末といったところか
だが主犯は詰めが甘いようだ。一つは『助かる命があるものを駒に仕立てて攻撃を躊躇わせる』という事が猟兵に通じるわけがないという事と
もう一つは『そもそも俺はそのような事をする輩に対して加減を知らないし倒すと助ける、矛盾する両方を同時にこなす』という事。
つまり相手が悪すぎた。という訳で…被害者は無傷とはいかんが全部解放してやる。
だから腹括れよ?全力で蹴り飛ばす…マスクだけが逃げようとするくらいやばい一撃になりかねんが流石にこのUCは制御がきかんのでな
アルファ・オメガ
「がう、なんかこんな気がしてたんだよねー」
最近暗黒面が増えてる気がする
ともあれ、被害者の命がまだ助けられるなら
戦わないって選択肢は無いし、急がないとね!
がうー、数が多い
まとめて攻撃できたら楽なんだけど一般市民巻き込むわけにはいかないし
ここは『すーぱー・もふもふぱわー!』でこっちも強化といこう
ボクの体の小ささを利用して敵の間をすり抜けていくよ
狙うは顔のお面のみ!
お面からお面へピンボールみたいに
キックを繰り返して次々と破壊を試みる。
必殺のけっとしーきっくだよ!
反撃も見切って飛翔能力で回避
「がう!皆を解放しろー!」
薔薇薪・薫
チッ、一般市民のオマケつきかよ…面倒臭ェが仕方ねェ。
多少時間は掛かっちまうが、ここは手堅くいくとするか。
「召喚(コール)!タイヨウセイクン!」
改造済悪魔召喚器からタイヨウセイクンを召喚する【指定UC発動】
《蜃気楼》で俺様の分身を数体作り出し、【挑発】で攻撃を誘う。
敵が分身を攻撃した際の隙を狙い、背後から急襲(【だまし討ち】)
仮面を思い切り引っ剥がすぜ。痛かったらごめん(謝罪)
引っ剥がした仮面は情け容赦なく《灼熱の猛炎》で燃やし尽くす。
…恨み言だァ?
この仮面共、さっきからガチャガチャうるせェんだよ!
ンなもん俺様の知ったことかよ!テメーッ、寝てろ!オラァ!
【呪詛耐性、狂気耐性】
◎アドリブ・連携歓迎
●終幕からのその後
「なるほど、そう来たか…おそらく証拠隠滅、並びに猟兵の始末といったところか」
お面をつけた一般市民に道を阻まれたアレク・アドレーヌ(仮面の英雄・f17347)は周囲を見渡しそう呟く。アレクの言う通りこれは一般市民を利用し猟兵をおびき出し始末する、というシナリオの元に立てられた作戦だったのだろう。
―――しかし黒幕の詰めが甘かった。
そう、猟兵は埒外の存在。つまり命を盾に攻撃を躊躇わせようとしても命だけを守り敵を屠る術を持っている。そしてここにそれを為せる者がいるということ。
「相手が悪すぎたな。という訳で…被害者は無傷とはいかんが全部解放してやる」
「そういうことじゃな。やれやれ、ようやく下手人を見つけたのじゃ。はよう彼奴らを退治して帰るとするかの」
「がう、なんかこんな気がしてたんだよねー」
「チッ、一般市民のオマケつきかよ……」
そしてここに集う猟兵たち。彼らは呪われし面から市民を解放すべく行動を開始する。
「最後は俺が決める。お膳立ては任せた」
「承知したのじゃ」
しかしそれには面に逃げられて貰っては困る。故にエウトティアは狼たちを呼びだすべく『秘伝の篠笛』を取り出しそのまま奏でる。集う狼の群れは市民たちを取り囲み逃げ道を塞ぐ。それにうろたえる面ではあったがすることは変わらない。猟兵たちを始末するべく行動を開始する。
「がう!」
「召喚(コール)!タイヨウセイクン!」
それに応対すべくアルファと薫はユーベルコードを発動し迫る仮面をつけた市民へと突貫する。
アルファはもふもふぱわーで身を包み、その小さな身体を敵と敵の間をすり抜けていく。そして市民の身体を駆けあがりつけているお面へと蹴りを放つ。その反動を利用しピンボールの如く蹴りを繰り返し面へダメージを蓄積させる。
『チッ、小賢しい!』
「がう!皆を解放しろー!」
仮面をつけた市民も反撃を試みるがアルファのスピードを捉えることはできない。苛立ちを募らせた面は宿主のことなど考慮せずその身に憎悪を宿し肉体の限界を超える。その代償として宿主の口元から血が流れようと面にとっては知ったことではない。むしろ邪魔者を排除できて一石二鳥なのだ。
「あー、面倒臭ぇことしやがる」
『次は貴様だ!』
仮面をつけた市民の拳が無防備な薫へと迫る。が、その拳は薫の身体に当たることはなく空をきる。
「外れだ」
逆に攻撃を受けるのは殴りかかった仮面をつけた市民。わけがわからずそのまま仮面に手をかけられ引っ剥がされるお面。薫は引き剥がしたその面を灼熱の猛炎で燃やし尽くした。
『ど、どういうことだ!』
そう、今この場にいる薫は5名。否、先程消えた筈の薫が再び出現しているので6名。それらは総て悪魔「タイヨウセイクン」の生み出した蜃気楼による分身。
「どうもこうも説明するわけねぇだろうが」
『お前たちがニクイ』
『ネタマシイ』
『シネ』
『シネ』
「さっきからガチャガチャうるせェんだよ! ンなもん俺様の知ったことかよ!テメーッ、寝てろ!オラァ!」
分身を囮に薫は次々と仮面を剥がして燃やしていく。アルファもそれに加勢し面を蹴り飛ばしていく。
「そろそろかのう?」
「もう少しだ」
「了解したのじゃ」
『巨狼マニトゥ』に跨り狼の群れと共に逃げ道を塞ぐエウトティア。時折、弓を引き市民のつけた面を射ぬくことで前線で戦う薫とアルファの援護も欠かすことはない。仮面をつけた市民はその矢の回避を試みるが増幅した身体能力を持ってしても回避することはできず射ぬかれ弾き飛ばされる。
「精霊の宿る誘導矢じゃ、逃れられぬよ」
「ありがとう! 助かるよ!」
その弾き飛ばされた面はアルファの蹴りで粉々に砕かれる。
こうした猟兵たちの活躍により確実に面の数は減っているがそれでもまだ多くの面が残っていた。
「よし、いける」
「やっとかのう。では合図を出すのじゃ」
準備の完了したアレク。そしてマニトゥの一吠えでそれをアルファと薫に伝えるエウトティア。狼の群れも同時に引き上げながら面が外れ生命力が奪われた市民を引き摺りながら回収し距離をとる。
「出来ればこいつだけは使いたくなかった…これを使わせたことを地獄で後悔しろ貴様ら。こいつは制御ができんのでな」
アレクの発動したユーベルコード【フォームチェンジ・ローカストペスト】それにより現れた凄まじい数の飛蝗の群れと共にアレクの姿が変貌を遂げる。その姿はより凶暴性を増し、背に生えた翅は大きく広がり飛翔能力を得る。
『姿が変わろうと!』
それは一瞬の出来事。一陣の風が吹くと市民たちのつけていた面は外れ、全て砕け散った後だった。とはいえ市民も無傷とはいかず死なない程度の傷を負っている物がほとんどだった。
「随分と手荒じゃのう」
「制御が効かないと言っただろ。手当は頼む」
「承知したのじゃ」
「死ぬかと思ったぜ!」
「がう!」
倒れた市民たちは狼により回収され一か所に集められる。そこで奏でられるのはエウトティアの【細流の調べ】。周囲に響き渡る水精霊の唄。それを聞いた市民の身体の傷は癒され、痛みに歪む顔は安らかな物へとかわる。
「黒幕はわからんがこれで一先ず解決だな」
お面を配った者が誰なのか。それは結局のところわからずじまい。しかし配られたお面は破壊されフリーマーケットはこれまで通り行われるだろう。猟兵たちの活躍により日常は守られた。
面をつけていた市民たちもあの後回収され病院へ。皆そこで回復へと向かっているらしい。
―――仮面による呪いと言う名の悪意を持った事件はこれにて閉幕
大成功
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