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奇跡と輝石の軌跡

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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 グリモア猟兵、ネルウェザ・イェルドットは大きな椅子の背もたれにぐったりと身を預けながら、ぼんやり上を見上げていた。グリモアベースに呼び出した猟兵の到着に気が付くも、彼女は椅子から立ち上がらずげっそりとした顔で口を開く。
「ああ、よく来てくれた……と言いたいんだけど……猟兵のお仕事って疲れない? ほら、たまには温泉にでも入ってぱーっとさ……」
 そこまで言ったところで、ネルウェザは苦笑して頬を掻き首を振った。グリモアベースでグリモア猟兵が猟兵に呼びかけるということはつまり、どこかの世界で誰かが危険に晒されている、ということだ。そんな状況で無駄口をきく暇なんてないよねぇ、と自らを戒めるように、ネルウェザはぱんぱんと頬を叩いて気合を入れ直す。
「さて、真面目な話をしようかねぇ」
 ネルウェザはそう言って、椅子に座ったまま手元のメモを見て語りだした。彼女が見たのは、アルダワ魔法学園の地下迷宮をオブリビオンが攻め上がってくる予知。ネルウェザが猟兵に伝えたのは、災魔が全階層を突破し、学園の施設と人々を襲撃する惨状だった。
 戦闘能力のある学生だけでなく、力を持たない人々まで巻き込まれる事態。それを防ぐために地下迷宮の中層にて敵を迎え撃つことが、今回の任務である。
「――そして、敵は強化されたミレナリィドールの集団。まあ、あの迷宮から脱出する予知を見せるほどの災魔だから……それなりに覚悟して向かってねぇ?」
 軽くからかうように、同時に意思を確認するように笑いかける。しかし出撃を決めその場を動かない猟兵に、ネルウェザはそうでなくちゃと頷いて椅子から立ち上がった。
 そして、他に伝えるべき情報はないかと記憶を辿り、ネルウェザは片手で自分の肩をぐりぐりと押しながら、もう片手でグリモアを浮かべる。
「さて……地下迷宮の中層、そこの少し開けた地点に送るよ。現在進行形で奴らは迷宮を上がってきているから、そこで災魔を迎え撃ってほしい」
 転送を始めようとした瞬間、ネルウェザは何か思い出したように手を叩く。グリモアに力を込めるのを一旦止め、彼女は人差し指をぴんと立てて『関係ない話だが』と一言置いてから告げた。
「最近、アルダワの湯と蒸気を活かした温泉ができたらしくてね。今回予知があったのもそこだから、任務ついでにみんなで楽しんでくるといい」
 手をひらひらと振るネルウェザ。彼女のその言葉を最後に、猟兵の視界はふわりと白く染まっていった。


みかろっと
 こんにちは、みかろっとと申します。今回はアルダワ魔法学園にて、オブリビオンの侵攻を食い止める依頼となります。まず一章、ミレナリィドールの集団を迎え撃ちましょう。
 第二章のボス戦を突破したあとは、皆さんでゆっくり温泉に浸かる第三章を経て任務完了となります。プレイング、心よりお待ちしております。
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第1章 集団戦 『宝石人形』

POW   :    【ダブルUC】ジャムバレット+テレポアタック
【宝石弾で対象を攻撃する。また、敵意】を向けた対象に、【瞬間移動で任意の場所に転移し、両手の剣】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    【ダブルUC】テレポアタック+彼岸の投剣
【敵意を向けた対象に、瞬間移動で任意の場所】【に転移し、両手の剣でダメージを与える。】【また、複数人で投擲する様に剣】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    【ダブルUC】ジャムバレット+スーサイド・ドール
【宝石弾で対象を攻撃する。また、中枢の宝石】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【瞬間移動後、対象に自爆攻撃を行う状態】に変化させ、殺傷力を増す。

イラスト:せつ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 迷宮の中へ転送された猟兵の前には既に、グリモア猟兵が語っていた"災魔"の姿があった。皆一様に白い髪をしたミレナリィドールが二十体ほど集まり、軍隊のように列を作って向かってくる。猟兵を見るなり揃って足を止めたものの進む意思は固いらしく、彼女等の赤い目は猟兵の背後――上層へ向かう道を捉えていた。
 隊列の後ろには一際目立つ緑色の人形が見えるが、指示を出し司令塔となっている彼女には護衛が複数付いており、はじめからそこを狙うのは難しいことが伺える。
「全員、掛かれッ!!」
 緑のミレナリィドールの指示によって、それぞれ胸に宝石が埋め込まれた白い機械人形たちは武器を構える。
 彼女等は道を切り開かんと一斉に駆け、猟兵へと襲い掛かった。
メグレス・ラットマリッジ
【SPD】
オブリビオンなら親族友人の類はいないのでしょうが
人形や機械の相手は恨まれる心配がないから精神的に楽ですね!
……猟兵の方々が特別なだけで普通は無いですよね?

瞬間移動で背後に回られるのを防ぐ為に壁を背にします
UCで防御面を補助しつつ、近接は雷杖で叩き砕き、離れた場所へは手斧を投擲して対応します。
手斧は何者(人形は存在の格が低いので含まない)も知覚していない状態の時のみ手元に瞬間移動させられます

投剣は仲間に刺さろうとお構いなしに投げてくるやつですよねこれ……心という物が欠けてるんですかね!もう!
躱せるなら良し、そうでないなら近くの人形を盾にしてなるべく被害を抑えましょう。

アドリブ歓迎です。



 広いフロアを駆け向かってくるミレナリィドール達の姿が、突如ふっと消えた。
「障害を排除します……」
 メグレス・ラットマリッジはその声のする方向――真上へと視線を移す。二体のミレナリィドールが胸の宝石を煌めかせ、メグレス目がけて両手の剣を振り下ろした。
 猟兵が身を捻って間一髪、二本の剣が床へ突き立てられ、ズゴン、と床を抉る衝撃音が響く。もう一体が剣を投げつけるが、メグレスはそれを先読みしていたかのようにワンテンポ早くその場を離れ、同時に手斧を投擲し返す。
 不意の一撃に、一体のミレナリィドールの頭がいとも容易く吹き飛んだ。
「……十四番、戦闘不能。戦闘員を補充します」
 機械的な声と共に、頭を失った人形がいた位置へ同じような人形が現れる。淡々と仲間の死も気にせず道を切り開こうとする人形に、メグレスは苦笑しながら口を開いた。
「人形や機械の相手は恨まれる心配がないから精神的に楽ですね! ……猟兵の方々が特別なだけで普通は無いですよね?」
「感情は不要。死を悲しむ時間など、無駄なだけです」
 ミレナリィドールがカクカクと首を回す。が、彼女等が見た方向には既にメグレスの姿は無かった。猟兵は一瞬の隙にフロアの隅、背後を取らせないよう壁を背にする位置へと転移し、雷杖を構えて人形を手招く。
「こっちですよ」
 メグレスのいる方向へ、二体のミレナリィドールが飛び出す。揃って再びふっとメグレスの目の前へ瞬間移動すると、間髪入れずに剣を振った。
 ――同時に、離れた地点からの気配。
「……おっと!」
 至近距離の人形の攻撃を避ける直前、メグレスの頭上へ弓矢のように剣が飛んでくる。頭を下げてそれを躱すとその剣は近くにいた人形の腹を貫いた。
「外しました。再度試みます――」
 無機質で小さな声と共に、再び空気を裂くような音がメグレスの目の前を掠める。次はそれが人形に当たることは無かったが、仲間の危険を顧みない攻撃にメグレスは頬を膨らませた。
「……心という物が欠けてるんですかね! もう!」
 自分の真横で剣を振る人形へと雷杖を叩き込み、腹を貫かれた人形にも確実に一撃を入れる。そしてメグレスは剣を飛ばしてきた人形の方へ視線を移し、先程手放した手斧を自らの手元へと瞬間移動させた。
「仲間の痛み、味わってください!」
 メグレスの手元から手斧が放たれる。だが人形はそれを避けることもせず、二本の剣を失った腕をひらりと持ち上げ、あろうことか一歩前へと進み出た。
「武器がもうありません。護衛に徹します」
 ゴッ、と人形の首が飛ぶ。周囲の人形も、その背後にいた緑の人形も、それに反応することなく淡々と猟兵のいる方向――ではなく、魔法学園へ続く道の方向を見ていた。
「分かってはいましたが……ここまで情が無いとは」
 メグレスは手斧を再び手元に戻しながら目を細める。ミレナリィドール達は三体の仲間を失ってもなお、ただただ『道を拓き、上層へ侵攻する』という『目的』だけを見ているようだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルネ・プロスト
最近、なんか学園侵攻狙いの人形達多いね
まぁ、それはそれとして

君達を壊し(弔い)に来たよ

人形達は死霊憑依させて自律行動

ポーン8体で前線構築、銃剣の乱れ撃ち&制圧射撃で敵の接近妨害
クイーンは後方から炸裂魔法(範囲攻撃)で敵陣を攻撃

近接戦はキングとルークが対応
森の友達は敵陣を監視、転移を警戒
キングは森の友達と連携して転移してきた敵にカウンター
ルーク2体は盾受けでルネをかばう
ビショップ2体もオーラ防御で守りを堅固に
受け損ねた攻撃はUCで敵を喰らって補完

量産型の子達が機械的なのは以前戦ったから知ってる
ルネのやってることがエゴの押し付けでしかないことも
――そうだとしても
亡骸を野晒しにはしておけないから、ね



「……君達を壊しに来たよ」
 宝石人形達の前に現れた猟兵、ルネ・プロスト。彼女は、仲間を消耗品のように、機械的に扱う人形達を冷淡な眼差しで見つめながら前へ出た。
 ルネは自らが操る人形に死霊を憑依させ、それぞれに指示を出す。チェスのように配置された操り人形が銃や剣を構えると、宝石人形達も戦闘に応じるように隊列を組み直した。
「さぁ……行くよ」
 前線に八体並ぶ"ポーン"が、ルネの声を合図に銃剣からの一斉射撃を放つ。小刻みな破裂音と銃撃音が敵を威嚇するように鳴り響くが、四体の宝石人形が剣を振り上げ、瞬間移動によって一瞬でルネとの間合いを詰めた。素早くそれを知らせるように、ルネの操り人形"森の友達"が周囲の人形に合図を出す。
 ――ガキン、と金属のぶつかる音。人形が振った剣がルネの首を切り裂くことはなかった。
「何ッ……!」
 ルネを護衛するように立つ"キング"と"ルーク"がその剣でミレナリィドールの剣を跳ね除ける。同時にルネの後方、"クイーン"の人形が何かを唱えると、向かってきた宝石人形四体すべてに広範囲の魔法攻撃が激しく炸裂した。
 しかしやはり、宝石人形達が負傷ごときで身を退くことは無い。溝が刻まれ汚れた体で、彼女等は再び剣を取り立ち上がる。
 その姿にルネは既視感を覚えながら、ポーン達に迎え撃つよう合図を出して呟いた。
「君達が機械的なのは以前戦ったから知ってる。ルネのやってることがエゴの押し付けでしかないことも――そうだとしても。亡骸を野晒しにはしておけないから、ね」
 ポーンの銃撃が響き、再びの瞬間移動――斬撃。キングがそれを打ち返し、隙を突いた宝石人形の剣もルークが盾で、ビショップがオーラで防ぐ。宝石人形達はルネに刃が届かないことを薄々察しながらも、ただ淡々と猟兵に向かって剣を振り続けていた。
 そして何度目か、放たれたクイーンの魔法が激しく土埃を舞わせる。
「――好機。突撃します」
 宝石人形達は一斉に駆ける。
 視界の悪い一瞬、豪速で近づく人形の剣。"森の友達"が警戒の合図を送るも、四体いるうちの一体が護衛を抜け、ルネのすぐそばへと辿り着く。
 微かに笑みを見せた宝石人形が、斬撃を繰り出そうとしたその時だった。
「おいで、妬み羨む悪霊達(お友達)。ルネが君達の望みを叶えてあげる。――さぁ、ルネと一緒に数多の命を食い荒らそうか」
 ユーベルコード、『悪霊憑依・骸顎噛砕』。ルネの小さな手は巨大な髑髏頭に変形し、宝石人形の頭を齧り取った。
 そして、周囲にいた護衛の操り人形がそれぞれ三体を真っ二つに切り裂く。
 視界が晴れた頃には、四体のミレナリィドールが地に伏していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ファルシェ・ユヴェール
好き勝手に暴れられては困りますよ
魔法学園にはちょっとした魔石の取引をするお客様もいらっしゃいますし

――それに
宝石の核を持つとは、なかなか興味深い
態々足を運んでみた価値があると良いのですが

ひとりで集団の相手は骨が折れますから、
先ずは頼もしい味方を増やすと致しましょうか
水晶の破片をイメージの触媒とし、UCにて水晶の騎士を創造

透いた鎧越しに人形の動きや弾道を見、
弾は騎士を盾にするよう動いて凌ぎ

そうしていれば恐らく術者である私を狙って転移するでしょう
ええ、狙い通りです
残念でしたね
私は自ら攻めるよりカウンターが得意なのですよ
見切り、武器で受け止め抑え込んだら
騎士に止めを刺して貰いましょう

――さあ、今です



 残る宝石人形は十三体。ファルシェ・ユヴェールは訝し気にため息をついて戦場へと歩み出た。
「好き勝手に暴れられては困りますよ。魔法学園にはちょっとした魔石の取引をするお客様もいらっしゃいますし」
 しかし、猟兵は敵の身体――胸に埋め込まれた宝石に、ふと視線を移す。
「宝石の核を持つとは、なかなか興味深い。態々足を運んでみた価値があると良いのですが……」
 ミレナリィドール達の胸の宝石はきらりと微かな光を受けて煌めいている。
 紅く輝く半透明の石はルビーやガーネットにも似ているが、宝石商を名乗るファルシェは一目でそれが紛い物であることを見抜いた。つまりそれは飾りつけの為の、名前のない"ただの綺麗な石"。
 少し期待外れ、といった微笑を浮かべながら、ファルシェはユーベルコードを発動した。
「ひとりで集団の相手は骨が折れますからね」
 すっと猟兵が手を掲げ、思い浮かべるのは水晶の輝き。
 ぱきり、ぱきりと透き通る石が生まれ、組み上げられるようにして、ファルシェのそばには水晶の騎士が創造されていく。
 宝石人形達は警戒しながらも剣を構え走り出した。
「――突撃!」
 気持ちいい程に揃った掛け声と足音で、四体がファルシェを囲むように転移し飛び掛かる。
 水晶の騎士は素早く反応して敵の剣を弾き、ファルシェを守るように立ち塞がった。宝石人形は次々に斬撃を叩き込み、水晶の鎧に傷を付けていく。
 人形達は隙の無い騎士との攻防を繰り広げるが、やはり複数が一斉にかかれば騎士も防ぎきれない隙が生まれいった。
 ――少しずつ、少しずつ、宝石人形の攻撃が僅かな隙を生み出していく。
 騎士が剣を振るい、集団で襲い掛かってきた人形の剣をその身で受け止めた瞬間。
「……捕らえました」
 透ける鎧から敵の攻撃を見続けるファルシェ――その視界から、人形が一体ふっと消える。瞬間移動で人形が転移した先は、水晶騎士とファルシェの間だった――のだが。
「残念でしたね」
 ファルシェは人形の攻撃を受け止め、同時にその体を抑え込む。
「――さあ、今です」
 水晶の騎士はその掛け声に振り向き、身動きの取れない人形へと剣を突き立てた。そして騎士が跪くように上半身を下げたところへファルシェが横一線、仕込み杖を変化させた刃で人形の首を三つ落とした。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携/アドリブ可)
「二体で一体となった攻撃を仕掛けてくるみたいね」
■作戦
息ぴったりの姉弟の連携攻撃で残った宝石人形を殲滅する
■行動
先行した猟兵達と宝石人形の戦闘を少しだけ確認して戦場へ
「攻撃パターンは大体分かったわ。フォルセティ、先手を取るわよ」
オートフォーカスでロックオンしつつ、弟に攻撃を促す
宝石弾は[高速詠唱]で【アイギスの盾】を展開し相殺する
続いて[全力魔法]で【ロンギヌスの槍】を発動。
敢えて連携攻撃にせず、雷の槍で左側の宝石人形を撃破していく
「動きがパターン化しているから分かりやすいわよ」
スーサイド攻撃は[見切り]で躱しつつ[ダッシュ]で距離をとる


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「ちょっと出遅れたけど間に合ったみたいだね」
フィオ姉ちゃんと宝石人形をやっつけるんだ!
【行動】()内は技能
「ボクに任せてよね、フィオ姉ちゃん!」
(先制攻撃)でバーラ・スーペルノーバだよ!重力磁場で宝石人形の動きを封じるよ。
宝石弾はフィオ姉ちゃんに防いでもらいながら、瞬間移動される前に(高速詠唱)でロンギヌスの槍を放つよ。
単独で発動させて、無数の氷の槍で右側の宝石人形を貫いていくんだ。
(スナイパー&部位破壊)で中枢の宝石を狙い撃ちだね。
自爆攻撃は(ダッシュ&見切り)で躱していくよ。
「連携攻撃ならいつもやっているからね」
場数が違うよ~と自慢する。



 どの宝石人形もあと一歩といったところで戦闘不能に陥り、地に伏した。部下の死を悲しむというよりは、一刻も早く敵を排除せよといった面持ちで緑のミレナリィドールが腕を高く掲げる。すると残っていた九体の人形は全員が一斉に武器を構え、無表情のまま捨て身の勢いで駆けだした。
 それに対峙するのは、猟兵の姉弟フィオリナ・ソルレスティアとフォルセティ・ソルレスティア。既に人形の残骸が散らばっている周囲を見渡しながら、二人は戦場へと躍り出る。
「ちょっと出遅れたけど間に合ったみたいだね」
「攻撃パターンは大体分かったわ。フォルセティ、先手を取るわよ」
 瞬間移動や投擲を使い不意を打ってくる戦闘スタイルは、先の猟兵の戦闘を見て把握している。フィオリナは駆けてくる宝石人形達に視線を定めながら、フォルセティと目を合わせて攻撃を促した。
「ボクに任せてよね、フィオ姉ちゃん!」
 頷き、フォルセティが先手を打とうとユーベルコードを準備する。フィオリナは高速詠唱を開始し、フォルセティを守護するように"アイギスの盾"を展開した。
 人形は宝石弾を放ちながらフォルセティに近づくが、弾はフィオリナが展開する盾に防がれ、相殺される。フォルセティは足を止めず、冷静にユーベルコード”バーラ・スーペルノーバ”を発動した。
「常闇の淵に彷徨う黄昏よ。其に捧げるは原初の神韻」
 フォルセティは宝石人形に向かって無数の漆黒の球体を射出する。
「――ッ!」
 攻撃かと警戒し、宝石人形は飛来する球体を容易く回避する。しかし、それが彼女等の足下に着弾した瞬間、そこに強力な引力が発生した。
 ガクンと人形達が膝をつき、動きの鈍るその場から離れようと瞬間移動を試みる。胸の宝石がふっと光を帯びた瞬間、他の猟兵の戦闘から予兆を見切っていたフィオリナはフォルセティへ呼びかけた。
「フォルセティ、行くわよ」
「フィオ姉ちゃん、任せて」
 猟兵姉弟は同時にユーベルコードを発動する。
「全てを貫け、ロンギヌスの槍よ!」
 フィオリナの雷槍が人形集団の左、フォルセティの氷槍が右へと異なる輝きと共に放たれ、人形の胸にある宝石を貫く。制御を失った二体を蹴とばすようにもう二体が飛び出すと、彼女等は表情一つ変えず猟兵に視点を定めてカタカタと震えた。
「スーサイド・ドール、発動します」
 機械的な呟きと共に、砕けた胸の宝石が融けるように消え去る。――直後、前に出ていたフォルセティの目の前に人形の剣がふっと現れた。
 だがフォルセティは瞬時にそれを見切り躱す。ギュン、と真横を掠めた剣は床に突き刺さった瞬間爆発を起こし、フォルセティの背後で大きな炎を上げた。
 そしてフィオリナのそばにも剣が転移し、不気味な熱を帯びる。命中こそしなかったがフィオリナの背後でも凄まじい爆発が起こり、その威力を物語った。
 宝石を砕かれた人形と既に宝石を融かした人形たちを見れば、同じ攻撃を放つ様子はなくただぐったりと倒れているのが分かる。宝石が媒体となっていることを察し、猟兵二人は真っ直ぐに目線で人形の胸を捉えた。
 人形は宝石弾を放ちながら、残る五体で連携し揃って剣を猟兵へ向ける。機械的に列を作り斬撃を繰り出す動きは何度も見ていれば回避は容易く、フィオリナは身をよろめかせる事なくふわりとそれを躱した。
「動きがパターン化しているから分かりやすいわよ」
 二人の槍は正確に胸の宝石を狙い、撃ち砕く。残る宝石人形は置き土産の爆発を試みるが、術を発動する前に宝石を失い力なく倒れていった。二体ずつを撃破した猟兵は残る人形の方へ駆け出し、息を合わせて槍を構える。
 最後の一体が宝石弾を放ち剣を振り上げた瞬間、フィオリナとフォルセティの槍は神を貫く閃槍と化し、無機質な体を粉々に砕いた。

「連携攻撃ならいつもやっているからね」
 姉の元に駆け寄り、フォルセティは人形を振り返りながら自慢げに言う。
 散らばる残骸の中、フィオリナとフォルセティは同時にふうと息をつき、顔を見合わせて笑っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『宝石人形』未来のエメラルド』

POW   :    ノーフューチャー・ジャム
レベル×5本の【未来において敵の身体に必ず命中する、未来】属性の【大威力で、非常に高い命中率の宝石槍】を放つ。
SPD   :    運命の蔦
【自身の足元】から【UCを無力化する能力を持つ植物の蔦】を放ち、【捕縛する事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    ノルン・ザ・フェイト
【対象に対しての未来予知】が命中した対象に対し、高威力高命中の【UCを無力化する能力を持つ植物の蔦】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。

イラスト:クロマス

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 白い宝石人形達を全て失い、緑の人形『未来のエメラルド』は首を傾げる。
「……全く、護衛すらまともにできないだなんて、役立たず」
 吐き捨てる様に、散らばる人形の残骸を見下ろすエメラルド。
「まあ良いわ。こんな未来も見えていた。ならば、私一人でも地上へ上がって見せる」
 そう言って薄暗い天井を見上げ、そして上層へ続く道を見て、エメラルドは胸の宝石を輝かせた。エメラルドが体に纏う植物が、宝石の輝きに似た光を帯びて蠢く。そして、白い宝石人形の残骸を飲み込むようにフロア全体へと長い蔦を伸ばすと、エメラルドは猟兵に向き直った。
「さあ、邪魔者はさっさと消えてもらうわよ」
 その目に砕かれた人形達への哀れみや倒した猟兵への恨みなどは籠っていない。ただただ上へ、魔法学園へ辿り着こうという目的だけを瞳に宿し、エメラルドは微かに笑っていた。
ルネ・プロスト
アドリブ連携◎
未来予知が出来てこの様か
兵が役立たずなのは指揮下手の無能な主のせいじゃないかな

人形達は死霊憑依&自律行動

開幕UC
ポーン達は各自複雑な軌道を描くように飛翔
ビショップ2体は雷撃魔法で攻撃(属性&マヒ攻撃)
ナイト2体もランスで敵に突撃
フェイントを交えつつタイミングをずらして絶え間なく攻撃し続ける
敵の防御には別角度からポーンの魔法弾で追撃
攻撃に転じる隙は与えないよ

予知が出来ても所詮は一人
それなら処理しきれない情報量(数の暴力)で攻めるだけ
UCを使うなら使うがいいさ
その一瞬の隙に放たれる人形達の総攻撃を甘受できるならね

君もちゃんと弔うよ
けどね
その前に同族を使い捨てる悪い子にはお仕置きだよ



 蔦の這うフロアにて、ルネ・プロストは『役立たず』と評された宝石人形達の残骸を見渡した。
「未来予知が出来てこの様か。兵が役立たずなのは指揮下手の無能な主のせいじゃないかな」
「あら、言ったわよね。このくらいは予知していたのよ……屑石を埋め込まれた程度の人形なんて、ただの捨て駒にしかならない事くらい、ね」
 バチン、と触手のように蔦が地面を叩き、散らばる人形の手足を石ころのように弾き飛ばす。そして、エメラルドはルネの操り人形を蔦で差して嘲笑った。
「貴方の使う人形だって、壊れようが崩れようが、ただの駒でしかないでしょ?」
 その言葉にルネはすっと目を細める。偶然にも、この場で対峙する二人は"ミレナリィドール"であり、"人形遣いの人形"であった。しかし、両者の操り人形への想いは正反対と言って良いだろう。
 ルネは冷ややかな目で敵を睨みながら、ユーベルコード『人形王国・駒盤遊戯・軽装姫兵』を発動した。
「……君達を、ルネの友達を侮ったこと……存分に後悔させてあげよう」
 力の奔流と共に、ルネの操る人形達は麗しい騎士へと姿を変える。エメラルドが反撃をとユーベルコードを構える間もなく、死霊の宿った操り人形達は一斉に攻撃を始めた。
「行くよ」
 辺りを飛び回るポーンがエメラルドの注意を逸らす。その瞬間、二体のビショップが雷撃を放ち激しい光がフロアを包んだ。
「この……ッ、調子に乗らないことね!」
 エメラルドはユーベルコード『ノルン・ザ・フェイト』を放つ。しかし目も眩む閃光がエメラルドの視界を奪い、ルネに蔦を撃ち込むことは出来なかった。
 そしてエメラルドが耐えきれず目を閉じた瞬間、ルネの"ナイト"の人形が二体揃って槍を突き出す。両腕を貫かれ、閉じた目を大きく見開くエメラルド。慌てて蔦で壁を作ろうと宝石を輝かせるが、操り人形達の攻撃はその隙すらも与えない。
 上空のポーンが銃剣を構えると、ルネはふっと腕を振り上げて一瞬彼等を制止する。そしてその行動を合図に、ナイトが力強く床を蹴り跳び退がった。
「君もちゃんと弔うよ。けどね、その前に……」
 ルネは振り上げた手をすっとエメラルドへ向ける。それはエメラルドの――白い宝石人形達の、仲間の被弾を気にも留めないような戦術とは全くもって違った。
 エメラルド一人となった場に向かって、飛翔していたポーンが堰を切ったように上空から魔法弾を乱れ撃つ。
 ルネの傍でナイト二体が槍を収め静かに佇むと、猟兵は静かに、諭すように言葉を放った。
「同族を使い捨てる悪い子にはお仕置きだよ」
 ズガガガ、と激しい衝撃音が響く。
 ポーンの一斉射撃が終われば、そこには両腕を失い全身に深い溝を刻まれた緑の宝石人形の姿があった。

「許さない……許さないわ。大魔王様が折角綺麗にしてくれた体に……」
 エメラルドは震えながら、ところどころ焦げた蔦を蠢かせる。散らばっていた白い宝石人形のパーツを自分の身体に押し付け、キリキリと陶器の擦れるような音を鳴らす。
「貴方達は絶対に倒す。壊す。泣いて跪いて死を願うくらい苦しませてあげるわ!」
 白い人形達の残骸を全て自分の"修繕"に費やしたエメラルドは、歪な形相で猟兵に向かって叫んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メグレス・ラットマリッジ
【WIZ】
広範囲に伸びる手足のような蔦とは、遠距離からの攻撃手段に乏しい私とは相性がよろしくない気がしますね。
出来ないことは人に任せましょう。
他力本願?いやいや、互助精神から生まれる人形にはない友情パワーですよ!
怪しくないですから!全然怪しくないですから!(手をわきわきさせる)

というわけで他の猟兵の外付けHPとして一緒に動きたいですね
蔦を斬り払って場を整えつつロングボウで遠距離から牽制します
UCに対しては……助けてー!ヘルプミー!
私の行動を予知して必ず当てる。それは確かに私に対しては必中でも、他の方からしてみれば阻止するのは容易だったりするのではないでしょうか。


ファルシェ・ユヴェール
エメラルド、叡智の石……
残念です
この石は誠実を失えば輝きを失くすものだというのに

常の表情は変えぬまま、僅かに目を眇め
散らばった残骸を見下ろす
相手に合わせ、懐より手にするのはエメラルドのかけら
此れを触媒にUC発動

迫る宝石槍の方向に対して後ろ向きに一瞬加速
相対的に『遅く』なる切先を外套で巻き込んで束ね
この身に触れる瞬間、杖を正面から当て
威力を大きく削ぐべく槍の破壊を狙う

…… 緑柱石の系列は縦の衝撃に弱い
一見硬くとも、砕くのは然程難しくはありません

ええ、確かにこの槍は必中でしたが
未来とはあくまでも可変、不安定なものなのですよ
お返しと参りましょう
さて、貴女の石の、脆い角度は……

(アドリブ連携歓迎)



 エメラルドは周囲の蔦を高く上げて猟兵を睨みつける。生き物のように蠢くそれらは、近づけば反撃するぞ、と威嚇するように揺れていた。
 メグレス・ラットマリッジはその姿にうーんと眉を下げる。
「あの蔦と私とでは相性がよろしくない気がしますね……」
 そして、メグレスの目はどこか遠くを見るようにそっと上へ泳いだ。
「出来ないことは人に任せましょう!」
 潔くにっこりと笑うメグレス。エメラルドはぎろりと彼女を見つめる。
「……他力本願ってこと? 仲間に頼って戦うなんてだらしないのね」
「いやいや、互助精神から生まれる人形にはない友情パワーですよ!」
 メグレスは近くにいたもう一人の猟兵、ファルシェ・ユヴェールを見る。エメラルドの冷たい視線に反してファルシェは笑顔――胡散臭い商人のような営業スマイルで首を傾げており、メグレスはあわわと慌てながら手をわきわきと動かして首を振った。
「怪しくないですから! 全然怪しくないですから!」
 弁明しながらも協力を仰ぐメグレスにファルシェが苦笑して頷き、二人の猟兵は敵の方へと向き直った。

「エメラルド、叡智の石……」
 ファルシェは人形の胸に埋め込まれた宝石を見つめながら、ゆっくりと敵の方へ歩み寄る。
「残念です。この石は誠実を失えば輝きを失くすものだというのに」
 彼女の胸の宝石は、その持ち主と同じ名の宝石――エメラルド。残念と言いながらも当たり障りの無さそうな笑顔を浮かべて、宝石商は周囲を見渡した。
 散らばっているのは、エメラルドが体の修繕に使ったパーツの残り。それは最早、元が何だったのかも分からないような小さな破片。
 笑顔を崩さぬまま、すぅと目を細めると、ファルシェは懐から小さな欠片を取り出しユーベルコードを発動する。
「上質な物が力を持つ――それもひとつの見方に過ぎませんが」
 ファルシェが手にする欠片は小さな"エメラルド"。透き通るようなその宝石に似た輝きがファルシェを包み、彼は隣に構えるメグレスを見やった。
「……援護、お願いします」
 メグレスはこくりと頷きロングボウを構える。
 攻撃の構えを見せた猟兵にエメラルドは先手を取ろうとユーベルコードを放った。
「見えたわ……『ノーフューチャー・ジャム』ッ!」
 エメラルドの手から射出されたのは、彼女の胸の宝石と同じ色の無数の槍。同時にメグレスが矢を撃ち返し、槍を相殺していく。
「無駄よ。私の槍は"絶対に当たる"んだから!」
 メグレスの矢と衝突し堕ちる槍。エメラルドはそれを予測していたかのようにワンテンポ遅らせて一本の巨大な矢を放ち、ファルシェの方へと向かわせた。
 しかし、緑の光を纏うファルシェは加速して後方へと移動する。槍はファルシェを真っ直ぐに追うが、彼は同じ速度で移動することで動きを捉え、その正面へと杖を振った。
 石の扱いに長けたファルシェは確実に、狙い撃つように一点を叩く。
 無数の槍を同時に相手するのならまだしも、巨大な一本の宝石の弱点を突くなど、彼にとっては赤子の手を捻るようなものだ。
「……緑柱石の系列は縦の衝撃に弱い。一見硬くとも、砕くのは然程難しくはありません」
 コン、と杖が当たった瞬間、宝石槍はいとも容易く無数の破片へと分かれ散った。
「な……なんで……!?」
 エメラルドは目を丸くする。しかし同族すら仲間とも思わない彼女は、砕けた槍ごときをいつまでも気にするような精神の持ち主ではない。
「数で圧せば何とかできるはずよ……あの弓使いが邪魔ね」
 すかさず周囲の蔦へ視線を移し、メグレスを囲むように振り上げる。
「わっ!?」
 メグレスは全方向から向かってくる蔦に目を丸くした。
「わわ……助けてー! ヘルプミー!」
 瞬時にファルシェが仕込み杖を刃に変えて加速し、蔦を切り裂く。背を向けた宝石商にエメラルドはにやりと笑みを零し、再び宝石槍を射出した。
「もらったわ!」
 何十もの槍が、二人の猟兵へ狙いを定め降り注ぐ――が。
「未来とはあくまでも可変、不安定なものなのですよ」
 ファルシェが呟き、後ろを振り向く寸前。メグレスがロングボウを構え、ファルシェの背に迫る槍ひとつひとつへと矢を放つ。
 幾重にも重なる衝突音。ファルシェとメグレスの周囲には、蔦の残骸と緑柱石の破片が舞い散っていた。

「なんで……なんでよ、なんでそんなに――」
 エメラルドがわなわなと震え、その言葉の先を紡ぐ寸前。
 加速したファルシェがヒュンと動き、宝石人形の目の前へと現れる。
「お返しと参りましょう。さて、貴女の石の、脆い角度は……」
 顔を青ざめさせるエメラルドの胸、ファルシェは煌めく宝石を杖で叩く。
 ぴし、と確かな亀裂が入ると同時、エメラルドはそれを必死で押さえながら泣き叫ぶような悲鳴を上げ、その場に蹲った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(アドリブ・共闘可)
「宝石人形というよりは森の精霊みたいだね」
フィオ姉ちゃんと一緒に未来のエメラルドを殲滅するよ!
【行動】()内は技能
「予知する前にバシバシやっちゃうよー」
(先制攻撃&高速詠唱)で宝石人形の顔をめがけてクラロ・デ・ルーナだよ
あれこれ考える前に速攻を仕掛けることで、相手を後手に回らせる作戦だよ!
蔦に絡まれるのは嫌だから(ダッシュ)で移動しながら高エネルギー波を連発するんだ。
「そして、これでおしまいだよ!」
最後はフィオ姉ちゃんの炎の矢と同時に、聖箒を振りかざして(全力魔法)のカラミダド・メテオーロだね。
燃え盛る隕石を宝石人形に落として灰にしちゃうんだ


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携/アドリブ可)
「そんな可愛いものではなくて、かなり邪悪な存在だと思うわよ」
相手が手負いでも油断せずに気を引き締めて戦う
■作戦
弟と連携。機械兵器で宝石人形を翻弄して炎の矢で燃やし尽くす
■行動
「弱っている今がチャンスみたいね。未来予知する暇は与えないわよ」
弟がUCで牽制している隙に[高速詠唱]で【エレクトロレギオン】を詠唱。
宝石人形の周りを囲むように無数の機械兵器を召喚し一斉攻撃を仕掛ける。
「一気に畳みかけるわよ」
動きが鈍ったところで[全力魔法]の【ウィザード・ミサイル】を放ち、
周囲に広がった蔦とあわせて宝石人形の全てを燃やし尽くす。
「なんとかなったみたいね」



 エメラルドの蔦はぐねぐねと蠢き、フロアに散らばる人形の残り滓を掻き集めて主の胸に押し付けていく。宝石は亀裂を埋められ何とか形を保つが、それは最早宝石と呼ぶにはひどく濁った色をしていた。
 ふらりと立ち上がり、宝石人形は牢のように蔦で自身を囲む。彼女は植物に守られながら猟兵に鋭く棘や蔓の先端を向けて、胸の宝石を両手で隠すように押さえていた。
「宝石人形というよりは森の精霊みたいだね」
「そんな可愛いものではなくて、かなり邪悪な存在だと思うわよ」
 フォルセティ・ソルレスティアとフィオリナ・ソルレスティアは揃った足音でエメラルドの前に立つ。
「弱っている今がチャンスみたいね。未来予知する暇は与えないわよ」
 フィオリナは蔦の向こうのエメラルドを見やった。既に敵は満身創痍といった様子だが、それ故か蔦の守りは固く、同時に猟兵の隙を今か今かと狙っている。
 空気が張り詰め両者睨み合う中、真っ先にフォルセティがユーベルコードを構えた。
「予知する前にバシバシやっちゃうよー」
 エメラルドは瞬時に蔦の守りを更に固め、動いたフォルセティへ鞭のように蔓を振り上げる。
「放て」
 フォルセティは蔦の攻撃を躱して駆けながら、ユーベルコード『クラロ・デ・ルーナ』を人形目がけて放射した。
 閃光と衝撃が降り注ぎ、エメラルドは隙間なく張られた蔦でそれを防ぐ。しかしそれはエメラルドの視界を奪い、宝石人形は必死に防御に徹するしかなくなった。
「こン……のッ!」
 バッ、と蔦が花開くように全方位に振り放たれる。クラロ・デ・ルーナが霧散して消え、エメラルドも反撃を試みる――が、彼女の周りには無数の小さな兵が構えていた。
「何!?」
 それはフィオリナのユーベルコード、『エレクトロレギオン』。敵がフォルセティの攻撃に耐えている隙に生み出された機械兵器は、諸刃の剣で人形へと襲い掛かる。
 機械兵器は脆く、一撃を放つたびに消滅していく。しかしそれが何十何百と同時に掛かれば防ぎきれないのは自明の理であり、エメラルドは解いてしまった蔦を慌てて呼び戻しながら胸の宝石を必死で守った。
「嫌、ぁアアアアアア!!」
 エメラルドの宝石は今までの比にならない程の光を放ち、フロア中の蔦を一斉にぶるりと震えさせる。蔦はフロアを駆けていたフォルセティを捕らえんと瞬時に伸びるが、五里霧中のその攻撃は彼の足に触れる事さえなかった。
 そして蹲るエメラルドへ、フィオリナの杖がすっと向けられる。
「一気に畳みかけるわよ」
 宝石人形とその周りの蔦を焼き尽くすような炎矢の雨。フィオリナの『ウィザード・ミサイル』が降り注ぐと同時、駆けていたフォルセティがその足を止め、聖箒ソル・アトゥースを高く振り翳した。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
 詠唱とともにフォルセティの頭上に現れたのは――燃え盛る巨大な隕石。 
「そして、これでおしまいだよ!」
 フォルセティは高らかに声を上げ、エメラルドへ聖箒を向ける。
 逃げ道も盾も仲間も失って灼熱の炎に包まれる宝石人形は、悲鳴を上げる間もなく隕石に押し潰された。

「なんとかなったみたいね」
 フィオリナはふう、と息をついて杖を収めた。
 ちりちりと微かな炎が残る中、フロアに出来た大きなクレーターの中心へフィオリナとフォルセティが視線を移す。そこには、バラバラになった人形の残骸と粉々の緑柱石があった。
 敵の消滅を察する猟兵達。しかし、フォルセティはまだ形の残るパーツにふと目を向ける。
 腕と思わしき白い円柱の先には、白い宝石人形の胸に埋め込まれていた石がしっかりと握りしめられていた。
 それが秘めた仲間への想いであったのか、ただの修繕用の備えだったのかは今となっては分からない。フォルセティは宝石からすっと視線を外すと、フィオリナを労うようにくるりと振り向いて静かに笑った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『アルダワ式・魔法蒸気温泉』

POW   :    熱い湯やサウナに長く漬かり疲労回復

SPD   :    たっぷりの泡で全身を洗ってピッカピカ

WIZ   :    魔力も込めたミストで身体の芯から疲れを追い出そう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 任務を終え、魔法学園へと訪れた猟兵達。宝石人形達と戦った地点の最寄りの施設に顔を出すと、そこにはグリモア猟兵が語っていた温泉施設があった。
「迷宮探索お疲れさまです! さあさあ、どうぞゆっくりしていってくださいね」
 息を吸えば、体の芯から温まるような蒸気が肺を満たす。
 温泉は勿論、サウナも入り放題。猟兵達は歓迎されながら施設へと入っていった。

 タオルや浴衣などは借用自由。
 温泉は『男』と『女』――そして『混』の表示がある。少数ではあるが種族性別関係なく人が入っていくのが見え、どうやら混浴のようだということが分かるだろう。その隣、サウナは一つしかないようだ。
 どこに入るかは、猟兵次第である。
ファルシェ・ユヴェール
温泉、というかゆっくりと湯に浸かるという文化は
猟兵としての活動を始めてから知ったのですが――良いものですよね、ええ

普通に男湯へ
気を使わずに寛げますから
……というわけで
身を清めたら湯に浸かってぐったりと

此処を教えてくれたネルウェザさん
同年代だと思うのですけど、ええ、本当に…
(疲れない?なんて言っていたグリモア猟兵を思い出しながらしみじみ)

というか私ちょっと働き過ぎじゃありませんか……?
戦争真っ只中から戦場に出て
いやつい宝石に釣られてるとか言えばそれまでですが
ちょっと今月の収支とか計算するの怖いっていうか

(口から魂吐きそうなぐったり感でぼやいていますが
誰か来たらすっと澄ましたいつもの顔に戻ります)



 施設の入口、ファルシェ・ユヴェールは迷わず男湯へと入っていく。
 宝石に包まれた衣装をするすると取り払って大浴場へと赴けば、そこは微かに不思議な香りが漂う蒸気で満たされていた。
 湯に浸かって体の疲れをとる、温泉という文化。猟兵となってからそれを知った彼にとっても、それは癒しの娯楽の一つだ。
「良いものですよね、ええ」
 温かく湿った空気を吸い込めば、それだけで肩の力が抜けていく。ファルシェはふぅと息をついてゆっくり洗い場へと歩き、空いているスペースの蛇口を軽く捻った。
 備え付けの小さな石鹸は手にすればぶくぶくと簡単に泡立ち、すぐに辺りを爽やかな香りが包む。これもアルダワの技術なのだろうかと首を傾げる間にも、石鹸はさらにぶくぶくと泡を増やしていた。
 はっとして石鹸から手を離し不思議そうに見つめながら、ファルシェは戦いの汚れや汗を丁寧に洗い流す。
 最後に桶いっぱいの湯を浴びて、ファルシェは広い湯船へと体を沈ませた。

 口から魂が抜けそうな程ぐったりと湯に浸かりながら、ファルシェはふと今回の任務を依頼したグリモア猟兵、ネルウェザの姿を思い出す。彼は自分と同年代の筈の彼女がやけに疲弊していたのをしみじみと頭に浮かべた。
 そして、彼はぼんやりと遠くを見つめる。
 白く霞む湯気の向こう。
 ファルシェの視線の先には、目つきの悪い長髪のミレナリィドールが――
「えっ」
 ファルシェは驚いて目を擦る。ここが男湯であることを再確認しながら、すっといつもの澄まし顔に戻ってもう一度その人物を見た。
 ――が、流石に見間違いであった。

「……私ちょっと働き過ぎじゃありませんか……?」
 宝石に釣られては戦場に赴いていたのを振り返り、最早今月の収支を計算するのも怖くなってきたファルシェ。
 見つめられてきょとんとしている長髭の男性にお気になさらず、とにこにこ笑いかけながら、ファルシェは静かにため息をついて湯船に沈んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルネ・プロスト
温泉行く前に彼女達の弔いを済ませないと
元々、それが目的で来たわけだし
森の友達に残骸探させて、埋葬して……
……少し遅くなるかな

一通り弔い終わったら温泉へ
……水着着用前提で混浴ってとこもあるって聞くけど
ここのはどうなんだろう
いや、行く気はないんだけどさ

……ふぅ
ルネは味覚も痛覚も鈍い方だけど
温泉の暖かさを普通に感じられるのはお父様に感謝しないとだね
一仕事済ませた後に身体を洗えるのもありがたい

あぁ、でも帰ったらみんな(人形達)のお手入れしないとだ
ほとんど道化師団がやってくれるとはいえ
さすがに修繕に必要なものは買い集めないとだし
……でも今は
今だけは、それを忘れてゆっくり温泉を楽しむとしよう



 時は少しばかり遡り、静かになった迷宮の広間にて。
 ルネ・プロストは骸と化した人形の残骸――既にエメラルドの物しか残っていなかったが――を『森の友達』に探させ、広間の隅へと集めていた。
 砕け折れた人形のパーツを丁寧に埋め、ルネは静かに目を閉じ彼女等を弔う。激しい戦闘で宙を舞っていた細かい宝石の粒がそっと雪のように落ち、ルネと人形の墓は微かな光に包まれ煌めいていた。
「……行こうか」



 そして、ルネは少し遅れて温泉へと到着する。彼女は温泉の入口の表記、『混』の字をじっと見つめた。
「……水着着用前提で混浴ってとこもあるって聞くけど、ここのはどうなんだろう」
 そう言って混浴風呂へ入っていく人々を見るが、水着等を手にしている利用者は見当たらない。ルネがじっとその入口を見つめていると、混浴の利用者らしき小さなケットシーが首を傾げて彼女を見つめ返していた。
「いや、行く気はないんだけどさ」
 ルネは目を逸らし、女湯の方へとすたすた歩いて行った。

 かぽーん。
 桶や椅子のぶつかる音がよく響く大浴場。魔力を含んだ蒸気に満たされる空間で、ルネはゆっくり体の汚れを落とす。柔らかな香りのする泡に身を包み、一気に桶に溜めた湯を浴びれば、汚れとともに疲れも洗い流されていくようだった。
「……ふぅ」
 ふと洗い場の鏡を見れば、見慣れた自分の身体が映る。ルネはもう一度桶に湯を溜めゆっくり体に掛けて、小さく呟いた。
「ルネは味覚も痛覚も鈍い方だけど、温泉の暖かさを普通に感じられるのはお父様に感謝しないとだね」

 広い湯船へと体を沈ませながら、ルネは自分の操り人形達の姿を思い浮かべる。今回の戦闘で共に戦ってくれた彼等を放ったらかしにしておくなど論外だ。道化師団が手入れの殆どをしてくれるとはいえ、修繕用の道具や素材は準備しておく必要がある。
 まだまだやることはある、とルネは頭の中を巡らせる。
 だが、この温かい湯に浸かっている少しの間。今だけはゆっくりと疲れを癒そうと、ルネは深く息を吸って力を抜いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「わーい、温泉だー♪」
アルダワに温泉あったんだね。フィオ姉ちゃんと別れて男湯に入るよ。
【行動】()内は技能
わー、大きな温泉だ。ひろーい。さっそくダーイブだね。っと思ったら、
壁の向こうからフィオ姉ちゃんの声が!?
「わわ! 分かっているよフィオ姉ちゃん」
大きな声で言われると恥ずかしいよー。むー。
なんだか周りの人が気になってお湯から出るに出られなくなるし。
ボクのセケンテイというのもの考えて欲しいよね。プンプン
あれ、ちょっとクラクラする? 長湯しすぎたかも?
「フィオ姉ちゃん、ちょっとボーっとするよ」
入り口でフィオ姉ちゃん見つけたらヘルプだよ。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【POW】(連携/アドリブ可)
戦いでの疲れを癒すためにフォルセティと温泉へ。
■行動
当然フォルセティと分かれて入るのだけど、近くで見ていないと心配だわ。
「ちゃんとかけ湯をして入るのよ、フォルセティ」
男湯の方で弟の気配を感じたら壁越しに声かけておかないと。
「肩まで使って、ちゃんと100数えるのよ」

私はゆっくり温泉に入って体を思いっきり伸ばしてリラックスするわ。
「たまには温泉も悪くないわね」
今度、弟と二人で温泉旅行もいいかも?
入り口で待ち合わせ。と思ったら、のぼせて出て来たわね
「まったく、しょうがないわね」
近くのソファーで膝枕して介抱しつつ、内心は二人の時間を過ごせてラッキーね



「わーい、温泉だー♪」
 フォルセティ・ソルレスティアは嬉しそうに手を広げて上を見上げる。温泉施設のロビーで微笑ましそうに弟を見つめるフィオリナ・ソルレスティアは、入浴セットを二人分カウンターから受け取ってひとつをフォルセティに渡した。
 男、女、そして混浴の入口。フォルセティが男湯の暖簾をくぐろうとすると、小さな白いケットシーが彼を見てあわわと目を丸くする。
「お嬢さん。ここ男湯ですぜ?」
「ボ、ボクは立派な男の子だよ!」
 むっと頬を膨らませるフォルセティに、白いケットシーは失敬失敬と頭を下げる。女湯へ歩いていくフィオリナを見送りながら、彼は早速服を脱いで温泉の戸を開いた。

「わー、大きな温泉だ。ひろーい。さっそくダーイブだね」
 わくわくしながらフォルセティが広い湯船へと歩き出す――が。
「ちゃんとかけ湯をして入るのよ、フォルセティ」
 突然壁の向こうから響いた声に、フォルセティはびくっと肩を震わせてその場に留まる。聴き慣れたその声の主は、姉のフィオリナに違いない。
「わわ! 分かっているよフィオ姉ちゃん」
「肩まで浸かって、ちゃんと百数えるのよ」
 小さな子供を窘める様な声。物音や水音に紛れながらも、フィオリナの言葉はよく反響して大浴場にこだました。
 大人しくフォルセティは洗い場でよく体を流して湯船へと入る。
 彼はすぐに体が温まり動こうとするが、先程フィオリナに注意されたこともあり、何だか周囲の目が気になってお湯から出るに出られないようだ。
 そのままぶくぶくとあごまで沈んで顔を赤らめ、ボクのセケンテイというのもの考えて欲しいよね、などと心の中でぼやきながら、フォルセティは眉を顰めてじっと湯船に浸かり続けていた。

 一方フィオリナは浴場に入るや否や洗い場へと向かい、ゆっくり丁寧に今回の戦いで付いた汚れを洗い流していた。彼女は優しい石鹸の香りに顔を緩ませながらも、隣の浴場にいるフォルセティを心配してそっと高い壁に視線を移す。
 ふと、ぴたぴたとはしゃぐ足音が聞こえた途端、フィオリナは壁越しにも聞こえる声量でフォルセティに声を掛けた。
 
 たっぷりの湯に浸かりながらぐっと体を伸ばせば、温泉の温かさも相まって疲れが一気に流れ落ちていく。
「たまには温泉も悪くないわね」
 力を抜きリラックスしながら、フィオリナは広い湯船を見渡した。今回は任務のついでで立ち寄ったが、今度はフォルセティと温泉旅行もいいかも、と彼女はにっこり微笑む。
 身体が火照り始めた頃、フィオリナは湯船から上がり一度シャワーで軽く体を冷ましてから浴場を出て行った。



 フィオリナが女湯の暖簾をくぐってロビーへ出ると、そこには顔を真っ赤にしてふらふらと歩くフォルセティの姿があった。
「フィオ姉ちゃん、ちょっとボーっとするよ」
 どうやらのぼせてしまったようで、フォルセティは虚ろな目をしてフィオリナにもたれかかる。近くに置かれたソファーへと誘導し、フィオリナはフォルセティをゆっくり座らせた。
 フィオリナもその横へそっと腰かけると、フォルセティはこてんとその膝に頭を下ろす。フォルセティが膝枕で甘えるように微笑むと、優しい手がぽんぽんと彼の頭を撫でた。
「まったく、しょうがないわね」
 そう言いながらもフィオリナは、心の中で二人の時間を喜ぶ。
 幸せそうに笑いながら、ふたりの猟兵はひとときの癒しを堪能するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年10月23日


挿絵イラスト