おにぎりの具は食べるラー油が好きです(過激派)
●握り飯祭り、通称「おにぎりフェス」
おにぎり……という料理は御存知だろうか。炊いたご飯を握り、三角型等に成型した携行性に優れた食べ物だ。塩をまぶしたシンプルなお握りから、鮭、昆布、ツナ……様々な具材を中具に握られた物もある。そんな可能性が秘められた食品、お握りの、お握りによる、お握りの為の祭典が東京某所にて開かれるのであった。
●グリモアベース
「どうも、皆さんはお握りという食べ物は御存知でしょうか?」
夏も終わり秋も深まった今日この頃……アロハシャツにハーフパンツ姿の芦屋・晴久は扇子を大仰に開き、集まった猟兵達を見渡す。
「美味しいですよねぇ、中の具をおかずとして食べるも良し、道中等の携行食としても良し。万能の食料です。さて、今回私が視た予知はUDCアース……あるお祭りでの光景でした」
オニギリ・フェス。各地のご当地お握りが集まる握り飯の祭典。一風変わった具材、見た目のインパクトを狙った物から、一流の素材を使用し た高級志向の物、ホール内に並んだ出店で所狭しと陳列されるお握り達は壮観という言葉が全てであった。
「先ずは皆さんに行って頂きたいのはこの祭りに客として参加して頂く事……」
事件が起こるというのにのんびり祭りに参加なぞ良いのか、という意見に晴久は軽く頷き理由を述べる。
「どうやら今回のオブリビオン、用心深いのか臆病なのか、警戒心を読み取られると中々表に出てこないみたいなのです」
猟兵達も祭りに参加し、騒ぎが起きて出てきた所を叩いて欲しいとの事。
「周囲には一般人もおります、戦闘は難しい様に思えますが弱点があるみたいです」
───食欲。
人が何かを食べた時に放たれる満足度。これが相手にダメージを与えるエネルギーとなるらしい。原理は不明だ。
「先程皆さん自身が祭りに参加して欲しいと言った理由はここにもあります。食べてください。食べて、満足し、満足エネルギーを蓄え敵を倒すのです」
お金の心配は要らない。UDC職員から手配があるだろうから。足りなかったら目の前のサングラス男が払ってくれるだろう。
「説明は終わりです。さぁ、皆さんのお握り力……見せて貰いましょう」
ゲートを開き猟兵達を会場まで送り届ける晴久。その姿を見ながら言葉を贈る。
「やる事は単純、全力で楽しみ、喰らい、お握りの力を見せつけてオブリビオンを撃退してください。頼みましたよ」
サングラスに隠された瞳、彼が思う事は一つ。
「……私も行きたかった……」
グラサンマン
食べるラー油おにぎりが好き。グラサンマンです、宜しくお願い致します。
今回はUDCアースのあるお祭。武器を持って切った張ったではなく、少し珍しい戦闘となります。それでは章の説明を。
・一章。
日常という事で先ずはお祭りに参加してお握りばかりの出店を食べ歩きしましょう。皆様が知る美味しいお握り、好きな具材、なんでも良いです。真面目でもネタでもプレイングに好きなお握りのレシピを書いて頂き食べる章となります。何も書いてなかったら私が好きな具材を食べさせます。
・二章。
そんなお祭りの最中にトラブルが!ある出店のお握りが突如増殖を始めます。理由は特に考えてません。食べても害は無いので猟兵達が食べて減らしましょう。食べる以外の選択肢は私が許しません。調味料、飲み物、その場で運動……あらゆり方法を使って美味しく完食してください。フードファイター的なアレ。
・三章。
ケーキです。お握りの雰囲気を感じ取り現れたケーキとの集団戦。UDC職員によるなんか良い感じの工作により、一般人とは隔離された場所にて戦闘です。お握りの素晴らしさを語りながら無双してください。満足度エネルギーを放出させながらケーキに入刀して退治してもらう章となります。
ギャグみたいなシナリオです、軽い気持ちでの参加、お待ちしております!!
第1章 日常
『おにぎりフェス開幕!押しの味で殴り合え!』
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POW : おにぎりは素材が命!俺が気合を込めて揃えたおにぎりの味を見ろ!
SPD : おにぎりは握り方も重要!我が技を味わうがいい!
WIZ : おにぎりはシンプルゆえに味付けが何よりも重要!我がおにぎりを味わうが良い!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
とても楽しそうなイベントですねぇ。
好きな具、となりますと、定番では有りますが「鮭」ですねぇ。
辛塩の鮭を、海苔のしっとりとしたおにぎりに入れると、とても美味しいですぅ。
後は「焼きおにぎり」でしょうかぁ。
醤油味が好みですが、少しお味噌を入れると美味しいですぅ。
とは言え、どれも非常に美味しいですし、【豊饒現界】で[大食い]を強化、高級品から変わり種まで「会場にある品の全種制覇」を目標に、食べられるだけ食べて参りましょう。
同時に[料理]も強化出来ますので、「少しこうするとより美味しい」「組み合わせると美味しい」等の案が出ましたら、試してみるのも良さそうですねぇ。
「楽しそうなイベントですねぇ」
───オブリビオンを誘き出す為にもここは先ず楽しませて頂きましょう。
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は会場の外、入口に立ち周囲を見渡す。老夫婦、親子、老若男女様々な組み合わせの人々が建物の中へと入っていく。るこるもその波に乗るように会場へと進んでいくと、大きいホールの中には所狭しと出店が並んでいた。中には箸休め、お供にどうかと漬物等の出店も入っているが、それ以外は全てお握りの店となっている。
「これはまた壮観ですねぇ。どこから回ろうか……いや、全て頂きますが……」
近くの係員にパンプレットを貰い眺めてみる。休憩スペースも用意されており、お茶もサービスだという行き届いたサービスに思わず微笑む。さて、早速何処の店へ足を運ぼうか。やはり最初は好きな物から攻めていきたい所であるが……
「くださいなぁ」
るこるが訪れたのは看板に大きく鮭の絵が描かれていたお店。その絵の通り、ここは中具が鮭専門という鮭おにぎりの店。並べられたおにぎり達は鮭フレーク、焼鮭等のポピュラーな物から鮭マヨネーズ、鮭いくらのような変わり種まで様々だ。
先ずは定番、焼鮭のお握りを買って封を開ける。パクりと口に含むと、一口目から鮭が口内へ入り込んで来る。香ばしい鮭のお焦げと揉みこまれた塩が白米と良く合うのだ。しっとり目の海苔も噛む毎に風味が存在感を残していく。
「ん〜流石おにぎりのお祭りと言うだけありますぅ。お米も美味しい……あらぁ?」
少し離れた一角、鮭とは違う香ばしい香りにるこるは誘われるがままに向かってみると。
「焼きおにぎりですかぁ。これもまた定番ですねぇ」
焦げた醤油の匂い、それと。
「味噌……ですかねぇ」
味噌を塗り、焼いたらその上に軽くハケで醤油を塗り再度焼く。厚めに塗られた味噌はそれ単体で美味しく食べられるおかずにもなっている。早速一つ貰い食べてみると、味噌と醤油の焼き目が互いに味を高めて邪魔をしていない。何個でも食べられるようだ。
「これは……いけませんねぇ。思った以上ですぅ……本腰、入れますよぉ」
自身のUCである豊饒現界を発現、お腹にはまだまだ余裕があるがそれだけでは無い、素早い目利きから、より高みに上がるであろう具材の組み合わせを探し出し食す……るこるは今ここに豊饒を冠する者として本気を出した。
「玄米茶……お味噌汁……しば漬け……サイドはこれで……沢庵のラー油和え……なるほどぉ……」
この後るこるは冗談では無く全店制覇した上で自分好みの組み合わせを発案させ、売上の芳しくない店に案を提供、一つの店舗を救うまでしたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
嘸口・知星
WIZ判定*アドリブ歓迎
客として参加すればよいのだろう?
さぞ賑わいを見せていることだろう。私も心踊るものだ。
作り立てのお握りほど真心こもった料理はないからな。
さて、やはり辛いものを探したいところだ。
刺激的な、辛ければ辛いほどいい。
定番は梅ワサビや唐辛子味噌あたりだろうが、何か変わり種はないか?
出店者や他のお握り愛好家に聞いてみるとしよう。
ん?! あれは甘い、あんこお握り!?
おはぎとは違うのであろうか……気になる。さぞ美味に違いない。
む……いや。私が実は甘党ということはないからな。決してだ。
なんだ。ち、違うぞ……むう。
御園・桜花
「これがおにぎりの無限の地平…」
塩昆布を全体にまぜて握ったもの
中に醤油漬けのいくらを入れて海苔で巻いたもの
中にすき焼きの牛肉が入ったもの
味噌をつけて焼いたもの
牛そぼろのしぐれ煮を全体にまぜて握ったもの
チキンライスとカレーライスを薄焼き卵で握ったもの
「ご飯以外は具材も巻く素材も自由と言う事でしょうか…はっ!?」
そばめしを握って薄焼き卵で巻いたもの
短く切った焼きそばを無理矢理もんじゃのような薄い小麦粉で焼きまとめ海苔で無理に三角っぽく成型した物を発見した
「米からすら脱却…新しすぎます」
これ以上は胃が苦しい
残りはノームを召喚して彼らが気に入ったおむすびを探して貰いそれを一口ずつ分けて貰うことにした
●知星の場合
「この賑わい……なんとも心踊るものだ。作りたてのお握りほど真心のこもった料理は無い」
嘸口・知星(清澄への誘い水・f22024)は瞼を細め、いつもの鋭い眼光を弱める。目的はオブリビオンの撃破、だがグリモアベースで示された通り標的と会敵する為には潜入し向こうの警戒心を回潜らないといけないという。
「客として参加しなければならないというなれば仕方ない。役に徹しようではないか」
これは任務である、決して楽しみでウキウキ気分だった訳では無いのだ。決して。
「さて……辛いの……辛いのはっと……」
会場内に入り係員からパンフレットを受け取る。辛党である知星はそれらしき物が出している店舗を探してみる。
「ふむ……これ、一つ頂けるか」
案内に沿って歩き、ある出店に顔を出すと、迷いなく注文を口にした。
『へい!梅ワサビね!150円よ!』
梅ワサビ。名前の通り叩いた梅干しとすりおろしたワサビを混ぜ合わせた物。味噌、砂糖を隠し味に混ぜる場合もある。口に含むと、ワサビの爽やかな風味が梅の味を引き立て、且つ酸味を適度に抑えてくれて食べやすい。すりおろされたワサビがツンっと鼻にくる、辛みという刺激が口内に広がるが不快では無い。
「流石だ、辛いだけでは無く、ちゃんとこれ一つで料理と言える。唐辛子味噌も気になる所だが折角だし何か変わり種も食べてみたいな……」
『おう嬢ちゃん!ならもう三件程向こうにあるチャンジャなんてどうよ!』
「チャンジャ……?」
興味が勝ったのか、言われた道を歩いていくと確かにあった。赤い看板に辛味注意!と注意書きが書かれている。
「すまない、このチャンジャお握りを一つ」
見た目は普通のお握り、少し眺めてからおそるおそる齧ってみると……
「……っ!唐辛子の辛さか……!潮の風味……コリコリした食感だな。何より……辛い」
知星からすれば食べられない辛さでは無いが、一般人には辛いだろうなと思いながら食べ進めて行く。刻んだ大葉が混ぜられており、魚介の生臭さを抑え辛い中でも食べやすい工夫が為されていた。
「薬味を混ぜて臭いを抑えているのか……確かにそこまで残らなかったな……ん……?」
食べ終わりウェットティッシュで指を拭く、どうしようかと顔を上げて見回したその時、目に入ってしまったのだ。
【あんこお握り】
「な、なんだあれは……おはぎと違うのか……?いや、おはぎだろう……気になる……!さぞ美味に違いない……」
ふらふらと吸い寄せられる様に足を運んでいく知星。
「違う……私が実は甘党だなんて事実は無い……くっ……!」
どこに、誰に言い訳しているのかは不明だがその語尾は段々と尻すぼみになっていき、やがて店の前へ。
「ひ、ひとつ頂けるか……」
重量感あるお握りを受け取り恐る恐る口に運ぶ。
「ほわーーーー」
知星の瞳が今日一日で一番輝いた時であったとさ。
●桜花の場合
「これがおにぎりの無限の地平…」
ごくり……と、喉を鳴らし建物を見上げる、ドキドキと緊張しながらも中へ足を進めると見渡す限りの出店に、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は感嘆の声を上げた。
「これ全てがおにぎりの……?いや、所々付け合せ用のお漬物のお店とかも見られます……」
興味深さ故にパンフレットに気づかず、どんどん奥へと歩いていく。
「塩昆布を混ぜ込んだ物……醤油漬けのいくら……すき焼きなんて物もあるのですか」
目に入った物を片っ端から買っていく桜花、牛肉のしぐれ煮、カレーオムライス……定番のメニューから変わり種まで気になった物は手に取っていく。
「ご飯以外は具材も自由……巻く物も海苔でなくても良いのでしょうか」
つい先程買ったそば飯おにぎりなるものを食べてみる。濃いめのソースが絡んだ米と短く刻まれたそばが口の中でぱらぱらとほぐれていく。青海苔が混ぜられているからだろうか、濃いソースだけで飽きが来ると思っていたがそうでも無い。一つアクセントを加えるだけでも印象が変わる物なんだなぁと思いつつ漸く落ち着いたのか歩調もゆっくりとなり余裕が出てきた……筈だった。
「……はっ!?」
もんじゃ。いや、もんじゃじゃないが、と心の中でツッコミを入れて再度看板に目を向ける。間違いないもんじゃと書いてある。見てみると、細かく切った焼きそばを極薄の小麦粉を溶かして焼いた物で包み、無理矢理三角形に纏めて海苔を巻いた一品であった。
「米からすら脱却……新しすぎます……」
おにぎりとはなんなのか気になる所だがこれは食べてみたい。しかし桜花、ここまでの道のりで食べすぎて既に胃が苦しい。どうしたものかと考えた末、彼女のUC……ノームの召喚を発現させる。一般人も居る為人気の無い場所で彼等に好きなおにぎりを選んでねと告げて買い求めて行く。勿論もんじゃもだ。
「よし……じゃあ皆で頂きましょう」
休憩スペースの端、ノーム達に一口ずつ貰いながら、彼等が美味しそうに頬張る姿を見る。もんじゃも見た目のインパクトに驚くが、ソースと小麦粉、そばの組み合わせが不味い筈も無く、とても美味しく食べられた。少し食べにくかったのはご愛嬌と言った所かもしれないが。
●おまけ
「ほわーーー」
「!?」
少し離れた所、謎の叫び声に驚く桜花であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エミリロット・エカルネージュ
●POW
おにぎりフェスかぁ……変わったお祭りをしてるみたいだけど、一応餃子の付け入る隙はありそうだよね
と言う事で『餃子おにぎり(天むすの要領で具の餃子が、はみ出てる)』を『料理』して作り一般人の方々や他の猟兵の皆に配り歩くね
勿論ボクも食べるけど。
ついで招餃功・餃怪変で
頭と尻尾を宇都宮餃子怪人にして配り歩けば、より映えるかも
具の餃子は宇都宮餃子に、なめろう餃子……後、デザートも用意しなくちゃ。
デザートは、餃子おにぎりの要領で、おはぎの中に、中身がバナナとクリームチーズのスイーツ餃子を入れた物を
スイーツ餃子もバナナ丼も実在するし、組み合わせ的に悪くない筈
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
水貝・雁之助
おにぎりには自分で米や海苔を育てたり拘りがあるからねえ
先ずはしっかりおにぎり用に海苔の味に負けない様に研ぎを短めにしっかり水をきって炊いた奴を用意、と
炊きたてをまな板の上にひっくり返し熱々の状態で
塩は指三本の腹につく位
具によって岩塩とかも使うんだなー
力を入れずふんわりなる位に、なんだなー
具は王道の僕が漬けた梅干し
少し変わり種、辛めに味つけした肉味噌
焼き鮭をほぐしてイクラと混ぜた奴
海苔はパリッパリの僕が育てた味が濃厚なアサクサノリ
この三つに鰹節の出汁と混ぜた味噌が具の焼おにぎりに焼きトビウオと昆布でとった出汁汁をかけた汁と暖かいほうじ茶をつけて完成なんだなー
うん、おにぎりは美味しいんだなー
●エミリロットの場合
「おにぎりフェスかぁ……変わったお祭りだなぁ」
エミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)はトコトコと会場へ向かいながら独りごちる。依頼とは言え楽しめと言われているのなら遠慮は要らないだろう。
「……うん、これなら一応餃子の付け入る隙はありそうだよね」
付け入る隙とはなんなのか、不穏な思考が見られてしまったが時は待ってくれない。会場の入口でパンフレットを貰い、目を通す。UDC職員がこっそりと申請してくれた猟兵用の販売ブースを確認して歩き始める。
「さて、今回作るのは勿論……餃子おにぎり。一般の方々に配って餃子の良さも一緒に知ってもらおう。中具は宇都宮餃子になめろう餃子……別にデザート餃子も作らなきゃね」
おにぎりフェスで行われる餃子の宣伝。UDC職員も「え?」という顔をしているが許可が降りたのだから特に問題は無いのだ。すぐ隣の調理ブースの一角を借りて食材を貰いに行く。
「食べ歩きだし余り匂いが強くない方が良いよね」
宇都宮餃子、野菜が多めのヘルシーさが特徴のそれは、今回の食べ歩きのお祭りという趣旨に合わせ、ニラとニンニクを少な目にする代わりに鶏挽肉とキャベツに塩胡椒でしっかり味付けをする事により、あっさりめでもジューシーで餃子という印象を残せる様な味に工夫していく。
「なめろうの方も良い感じ」
叩いたアジと刻んだニンニク、大葉、味噌、その他調味料を混ぜて更に叩く。出来た種を皮で包んでフライパンへ。
「こっちは少し大葉は多めにっと……出来た出来た。デザートにはバナナとクリームチーズ、柑橘系のジャムを少し乗せて包み焼いたスイーツ餃子をおはぎに入れ込んだデザートおにぎりを用意して」
手馴れた手つきで餃子を作りこんでいくエミリロット。
「デザートは完成……後は炊いたご飯で包むだけなんだけど……」
ご飯を貰いに職員の元へ行こうと顔を上げたその時…………
●雁之助の場合
「おにぎりには自分で米や海苔を育てたり拘りがあるからねえ。他の店の人達にも負けない美味しいおにぎりを作るんだなー」
水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)は、いち早くブースを確認、調理スペースまで来ると早速手洗い消毒を済ませて米の前までやってきた。勿論ここに来るまでに他の出店も覗き、各店自慢のおにぎり達に舌鼓は打っている。赴いた店のおにぎりには全て拘りが感じられ、雁之助はそれだけでも来てよかったと思える日であったが、やはり思うのだ。
(自分も作りたいんだなー)
……と。炊いてあるご飯では無く、研がれている前の米と浄水されている水を貰い、優しく研ぎ始める。
「海苔の味に負けない様に研ぎは短め……研ぎ始めは水も良く吸うから、最初に加える水は大事なんだなー」
長い時間、また、力を入れて研いでしまうと米が欠けてしまうという欠点もある。表面のぬかを取ることが目的でもあるので加減は大事なのだ。
「ぬかの水を吸わせない為にも初回はある程度洗う様に研いだら水は捨てるんだなー」
その後、水をしっかりと切って炊飯器へ。
「その間に中具の準備を」
雁之助が漬けた梅干し、変わり種には辛めの辛味噌を、焼き鮭を解しイクラと混ぜ合わせた種を用意し、海苔はこれまた自身で育てたこだわりのアサクサノリ。準備も万端という所で炊飯器から炊きあがりの音が鳴る。炊きたてをまな板の上にひっくり返し熱々の状態で塩を加える。それぞれの具を入れ優しくふんわりと握る、最後に海苔を巻いて完成だ。簡単な様で奥深い、拘りのおにぎり……これだけじゃない。鰹節の出汁と混ぜた味噌の焼きおにぎりに焼いたトビウオと昆布から取った出汁をかけた出汁茶漬け、ほうじ茶を付けて雁之助のおにぎりセットの完成だ。
「美味しいんだなー」
休憩中の職員にも振る舞い、憩いの時間と化した調理ブース、ふと一角を見てみると……?
●邂逅
「……お、おいしそう……」
エミリロットは見ていた。雁之助の手で握られる美味しそうなおにぎり達を。そして気になるのだ。
(雁之助さんの作ったお米でボクの餃子を包んだら……最高なのではないのだろうか……と)
どうしたものかとそのまま考え込んでいると雁之助のも此方を見ている事に気づいた。目が合った二人、先に動いたのはエミリロット。
「お願いがあるんだけど……」
雁之助にお願いし炊いてもらったお米、餃子という具材でもそれに合った物にしてもらい、ここに至高の餃子おにぎりが出来上がった。
「じゃあ雁之助さんのおにぎりも宣伝してくるね」
招餃功・餃怪変で頭と尻尾を宇都宮餃子怪人に変化させる。見た目の印象を深く残し宣伝するのだと言う。確かにおにぎり一色の中の餃子怪人は目立つのだろう。
「無理しない程度で良いんだなー。そう何個も作れないから」
はーい、と返事をしてブースを歩き去るエミリロットを見て思う。
「餃子おにぎりなんてものもあるんだなー」
物珍しげに眺める雁之助は新しいおにぎりの形に関心しながら再度出店を見て回るのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『売れ残りだなんて言わせない!』
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POW : 胃袋の許す限りとにかく大量に食べる
SPD : 賞味期限に間に合うよう素早く食べる
WIZ : 売り方を工夫して全て売りさばく
👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「ゔれ゙ま゙ぜん゙でじだぁぁぁぁぁ!!!」
思い思いにおにぎりフェスを楽しんでいた猟兵達、だがここでUDC職員から招集がかかる。一体なんなのか集まってみるとそこには泣き崩れた職員達とテーブル一杯にあるおにぎりの山。
これは一体……
猟兵達の中の一人が聞いてみるとそこには深い事情があった。
「潜入捜査として我等も販売者側に回っていたのですが……」
「全く……全く売れんのです!!!!え?あくまで潜入だからそこは気にしなくても?」
「くやしいじゃないですか」
どことなく煽ってきてるのかな?と思わせる職員達だが、本人達なりに悔しがっているらしい。試しに一つ齧ってみると、塩味さえもしなく、ご飯は固かったり柔らかすぎたり食感も宜しくない。食べられなくはないが純粋にここに来てまではちょっと……というもの。
「皆さんにお願いしたいことが……時間もある事だし、ね?」
お、こいつ後で覚えてろよ?と思うのも無理は無い。
その頼みとはこの大量のおにぎりを捌いて欲しいとのこと。加工して売るのも良い、はたまた手を加えて美味しく頂いても良い。
おにぎりのフェスでおにぎりを捨てるなんて以ての外、猟兵達の創意工夫でこのおにぎり達をどうにかしてほしい。
☆──────────────────☆
どうにかしてください。
調味料、具材等は職員に言えば持ってきてくれるでしょう。
おにぎりは塩味もついてない謎仕様。美味しく調理して食べてもよし、売ってもよし。無理矢理フードファイトしてもよし
プレイングは随時募集中となります!
☆──────────────────☆
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
成程、そういうことですかぁ。
職員の方にお願いし、以下の品の御用意をお願いしますぅ。
・「温かいお茶(緑茶・烏龍茶)」複数種
・お湯
・お茶漬けの素
・「鮭」「梅干し」「食べるラー油」等、可能な限りの「具」
・「お椀」等の食器
此方の「おにぎり」を「お茶漬け」にしていただきますねぇ。
元々「おにぎり」を「お茶漬け」として食べるレシピは有りますし、お湯に浸すことで「固さ」も誤魔化せますぅ。
まだまだ入りますので、【豊饒現界】で強化した[大食い]をショーとして見せつつ、興味を持たれたら「お茶漬け用おにぎり」として販売しましょう。
それでも残りそうでしたら、私が全て食べますので。
エミリロット・エカルネージュ
●POW
なんて残念なおにぎりを……
こうなったら食べられる様に『料理』するしかないよねっ!
みじん切りしたキャベツ、ニラ、豚挽き肉、各種調味料、生姜汁、片栗粉を混ぜて、其処に暖めたご飯(バラしたおにぎり)を混入、ご飯粒潰さない様に混ぜて、餡を作って
餃子の皮で包んでフライパンで焼き上げるっ!
その途中で焼き色が付いたら羽の元(小麦粉、粉チーズ、水を混ぜて作った)を回しかけ蓋して蒸し焼き
その後、水分飛ばして仕上げにゴマ油でカリっと焼いて
ご飯入りチーズ羽餃子の出来上がりと
どうせ食べるなら美味しく頂かなくちゃ。
ボクもだけどシャオロンにも『大食い』手伝って貰うかな、皆にもお裾分けを
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
嘸口・知星
SPD判定*アドリブ歓迎
事情はわかった。さぞ忸怩たる思いだったろう
だが案ずることはない。真心こもったこの料理、すべて平らげてみせよう!
とりあえず一ついただこうか
む。これは……かなり味が迷子、あるいは虚無寄りだな。これはいけない
そこのあんた、調味料をもらおうか
なんでもいい。ワサビでもカラシでもコチュジャンでも胡椒でも
……いや、微量でなくていい。いや、ううむ。……だから、そうではなく
ええい!全部渡せ!
とりあえず自分が食べそうな位置にあるものにはふんだんに辛味というスパイスをかけておこう。勝手に持っていくのは厳禁である
万一間違えてひとの口に運びにでもすれば、さぞ苦しみのたうち回ることであろう
「事情はわかった。さぞ忸怩たる思いだったろう」
軽く頷きUDC職員に同情めいた視線を送る知星。
「うーん……でもおにぎりをそんな不味く作れるもんなのかな」
「少し食べてみましょうかぁ」
エミリロットとるこる、知星もおにぎりを一つ手に取って食べてみると……
「……味が迷子すぎる。なんだ、かなり虚無寄りだな……これはいけない」
「ご飯の固さもバラバラで食感も良くないしなんて残念なおにぎりなんだ……」
「塩も均一に行き届いていないのかしょっぱい所とそうでない所がありますねぇ」
各々満場一致で『美味しくはない』という意見が纏まったのであった。
“申し訳ありません、流石にこれ程までに売れないと我々のプライドが……”
プライド云々の前に思う事はあるだろうと思うがそこはそれ、三人は顔を合わせ視線で意思統一していく。とりあえずこのまま食すのは米にも失礼だし何より食べ切るのもきつい。ならばやる事は一つ。
「料理をしよう!」
先に声を上げたのはエミリロット、無理矢理食べても良い事は無い。折角ならば少しでも美味しく加工して食するべきだろう、と。
「私は生憎と料理とは縁遠かった故、調理は任せる。何か必要な物があれば取りに行くとしよう」
「あらぁ、それでしたら、えーと……これをお願いしますぅ」
「ボクは作った餃子の材料はまだあるし……これだけお願いして良いかな」
任せろ、と、二人から渡されたメモ用紙を受け取り内容を確認して取りに行く知星、その間にエミリロットは下準備、るこるはその手伝いとしてキッチンの前に立っていた。
「るこるさんの方は大丈夫なんです?」
「えぇ、特に下拵え等は無いので大丈夫ですよぉ」
エミリロットが食材を切り、るこるがそれを混ぜ合わせる。キャベツ、ニラを刻み豚ひき肉と生姜汁、片栗粉を加えて混ぜる。温めたおにぎりをバラして入れると更にそれを混ぜていく。ご飯粒が潰れない様に優しく……
「待たせたな」
知星が持ってきた物とは。
「まずエミリロット、粉チーズだ。そしてるこるは、お椀と烏龍茶や緑茶、玄米茶……後は中具になりそうなものを適当に見繕ってきた」
「おー、ありがとう」
「沢山ですねぇ、知星さんありがとうございますぅ」
「いやいや、さて……私は私で……と」
何処から取り出したのか、おにぎりを取り出して……
“お、これは手を加えたんですか?味見味見……”
「あ、こら……!」
職員Dが一口齧りもしゃもしゃと咀嚼すると、突然顔が青くなりその場で椅子に座り込んでしまう。
“か、からい……”
「だから言ったろうに……」
自分用に調味料を混ぜたご飯を握り直したおにぎりであり、お触り禁止!と注意書きしておくつもりであったが遅かった。
「知星さーん!餃子の皮に包むの手伝ってー」
餃子は具を包む段階まで来た。知星が呼ばれ手伝いを始めると入れ替わる様にるこるが自身の案を実行するための準備を行う。
「私のはおにぎりを調理する……というより更に手を加えると言った方が正しいかもしれませんねぇ」
お茶、お湯、具材、お椀、そしてお茶漬けの素。そう、お茶漬けである。お椀におにぎりを入れて具材を乗せてお茶漬けの素をかける。その上からお湯を注いで完成だ。簡単でありながら味を一変させる事が出来る良いアイデアである。
「おにぎりについている塩味がまばらでしょっぱい可能性もあるので、お茶漬けの素は小袋の半分……代わりにお茶を温めて注いでも良いかもしれませんねぇ。薄目だったら具材で調整してもらいましょう」
お茶の香りとおにぎりの塩味が全体に行き届いた事で食べやすく、するするっと箸が進んでいく事だろう。
「よし、後は最後にゴマ油を足して焼くだけ」
エミリロットの方は仕上げの段階まで来たようだ。包まれた餃子を粉チーズ、小麦粉、水を混ぜた羽の素を回し入れて蒸し焼きに、水分が無くなったらゴマ油を足してカリッとするまで焼き上げる。ご飯をツナギとした「チーズ羽餃子」の完成だ。
「うん、これならいけるね。あれ、知星さん、これは?」
味見も完了し皿に盛り付けて机に乗せようとした時、こっそりと机に置かれているおにぎり達が目に入った。
「元のおにぎりでもないですねぇ」
「あぁ、それはおにぎりを一度解体させて蒸しなおした、それから少量のふりかけと胡麻を混ぜてから握ったんだ。味は問題無い……筈だ」
すすす……と自分用の調味料おにぎりを隔離しながら。ともあれこれにて調理は済んだ。職員含め、エミリロットは餃子に似た子龍のシャオロンを呼び出し席に座る。
「それではこの恵みに感謝して───」
いただきます!
るこるの言葉に手を合わせて試食会が始まる。あれ程残念なおにぎり達が食欲を唆る料理に変わった、職員達は感謝しながら美味しい、美味しいと涙を流し食べ続けている。するりと入るお茶漬けにご飯のおかずになるチーズ羽餃子、元の塩味を考慮して敢えて薄く手を加えたおにぎり。どれも原型は残っておらず、これなら商品として売れる事だろう。
るこるはこの後、自身の食事風景を来場者に見せて、寄ってきた客に「お茶漬け用おにぎり」「チーズ羽餃子」として販売した。豊饒現界で強化した食欲はとても美味しそうに食べている風景として写り、客の関心を引き寄せる大きな要因となったそうな。
「さて、まだ元のおにぎりが残っているが……」
「大分減ったのにねー。後は後続に任せよう。準備もしてるみたいだしね」
半分以上消費されたおにぎり達、残りは準備を始めている他の猟兵達に託し、知星とエミリロットはるこるの美味しそうに食べている食事風景を眺めているのであった。
大成功
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御園・桜花
「これはみんなで考えた方が良さそうです」
「売り方を工夫して全て売りさばく(WIZ)」
ユーベルコード「ノームの召喚(ノームノショウカン)」使用
「みんなは自分がどんなおにぎりなら食べたいと思ったかしら?そのおにぎり作り、手伝って貰える?」
一緒におにぎりを選んだノーム達に気になったり食べたいと思ったおにぎりの種類を相談
直径5cmサイズで作り6個で1セットを「小手毬おにぎり」と銘打ち販売
可能ならノームにも小さなおむすび作りの手伝いを依頼
「セットごとに内容が違うと華やかだし選ぶ楽しみもあるかと思って」
肉巻き、ふりかけ、カツブシ、昆布、とろろ昆布空き、鮭塗し、梅干塗し、味噌焼き、とどんどん作って販売する
水貝・雁之助
塩もないとかおにぎり舐め過ぎでしょ?
職員は同情しないけどおにぎりが可愛そうだし頑張るけど
先ず王道の焼きおにぎり
僕が常備してる干しトビウオと昆布、宗田節を一月位漬け込んだ醤油で味噌を
溶いたタレをつけゆっくり焼いた奴
熱々で香ばしい焼きおにぎり
おにぎりを少し千切りサイズを調節
オーブン用ペーパーを敷いた耐熱皿に並べラップをかけず電子レンジで約二分加熱
ひっくり返し更にもう一度加熱
水分を飛ばし油に投入し作ったおこげ
此れに豚肉、人参、小松菜、きくらげが具の鶏がらスープの餡かけをかけ餡かけおこげの完成
熱々サクサクのおこげと其れに染みる餡かけが溜まらないんだなー
此れにほうじ茶を加えたおにぎりセット販売なんだなー
「塩もないとかおにぎり舐めすぎでしょ?」
開口一番訥々と呟いたのは雁之助。決して怒っている訳ではないのだが、愛するおにぎりをこの様に作って売ろうとしていたのには呆れもするだろう。
「他の猟兵さん達が半分以上加工に成功していましたがまだこんなにも残っているのですね……みんなの意見も聞いてみても宜しいでしょうか」
「構わないんだなー、僕も聞いてみたいし」
頷く桜花が呼び出すのは先程迄共にフェスを回っていたノーム達。
「みんなは自分がどんなおにぎりなら食べたいと思ったかしら?そのおにぎり作り、手伝って貰える?」
コクコクと頷くノーム達、一からでは無く作られたおにぎりを加工するのではまた勝手が違う。先の猟兵達の工夫を目にしていた桜花達は少しでも案が欲しい所だった。身振り手振りで自分達の意思を伝える小人達、二人はそれを聞いて早速調理へと取り掛かる。
「僕が作った焼きおにぎりも食べてたなんて気づかなかったんだなー。でもあれなら確かにこのおにぎりでも美味しく作れそう」
雁之助は自らが常備している干しトビウオ、昆布、宗田節を漬け込んだ醤油に味噌を溶いたタレをおにぎりに塗る。タレが濃厚な旨味が混ざりあっている物なので染み込ませずゆっくりと表面に色付かせる様に。
「桜花さん、これを弱火でお願いしたいんだなー」
「お任せください」
フライパンにゴマ油を垂らして熱していた桜花におにぎりを渡し次の作業へ。
「うーん、これは塩味が強すぎるんだなぁ」
一口含んでみれば今度は塩っ辛いおにぎりと対面だ。焼きおにぎり等にしてもこれは頂けないと考え、ならばと雁之助は包丁でおにぎりを切り始める、刻む、というよりは適度な大きさに切り分けると言った方が正しいか。オーブン用のペーパーの上に伸ばすようにして敷き、オーブンで両面を加熱する。粗熱を取り、水分を飛ばしたおにぎりに再度包丁を入れて適度な大きさに切る。深めのフライパンに油を入れて熱し、おにぎりを投入。きつね色に焼き色がつくまで揚げてトレーに乗せる。
「お待たせしました、焼きおにぎりと餡掛けの餡ができました」
豚肉、人参、小松菜、きくらげを鶏ガラスープと水溶き片栗粉、調味料を加えた餡を桜花が持ってくる。
「ありがとうなんだなー。これをかけて……後は特製のほうじ茶を付けて出来上がりなんだなー」
焼きおにぎりと餡掛けおこげのセット。あっさりと優しい味付けの餡掛けおこげに濃いめの焼きおにぎりが合わない訳が無いのだ。熱めのほうじ茶で口の中をリセットさせればどんどん食べられる品だろう。
「これにはノーム達も御満悦ですね、あ、まだダメですよ、私達も作らねば」
桜花もまた、ノーム達の案を元に一品作ろうとしていた。
「雁之助さんが言っていた通り味がしない物もあれば塩辛いのもありますね……これは一旦解体しましょう」
海苔を外しボウルに入れると、しゃもじで優しく解していく。塩味が混ざるのと、ほんの少し水を垂らしてからレンジで温める。ホカホカになったご飯を取り出すと。
「では、お手伝いお願いできますか?」
小人達が腕まくりをして任せろ!と息巻いている様子を見て微笑む桜花。彼女が作ろうとしているのは……
「俵型のおむすびかな」
「当たりです雁之助さん」
一口大の俵の形を模したおにぎり、ノームは勿論、小さい子や女性も食べやすく、味付けのバリエーションも増やしやすい。
「食べやすくしたとはいえ元が元で、温め直した物を加工した物ですし、肉巻きやふりかけで食感も足してあげて工夫しなければですね」
小さめのプラケースに中身のバリエーションを変えつつ六個敷き詰めて完成。
「小手毬おにぎり……完成です」
●おにぎり達の行方
味見もばっちり、残るおにぎり達も加工し終えて改めて出店に並べていくと、調理時の香りで寄ってきていたらしく。あっという間にはけていくおにぎり達。
「よかったです」
「なんとかなったみたいなんだなー。今度またああいうおにぎりを作るようだったら一言物申さないと」
「ふふ……おにぎりが大好きなんですね……」
こうして大量に残っていたおにぎり達は猟兵達の機転により全て美味しく処理された。ありがとう猟兵達!!
そして場面は次の展開へと進む。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『ケーキ戦隊』
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POW : 甘い香りでパワーアップ!
【空腹を誘う甘い香り】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 自慢のケーキをご馳走しよう!
【食欲】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【伸縮自在のフォーク】から、高命中力の【様々なダメージを与えるケーキ】を飛ばす。
WIZ : ほらほら美味しそうだろう?
【心惹かれる美味しそうな香り】【目を奪う美味しそうな見た目】【とろける甘さと美味しさ】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
イラスト:笹にゃ うらら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ケーキ、それは甘味
おにぎりフェスも終わりが近づいてきていた。沢山のおにぎり達、来場者も猟兵達もお腹いっぱい満足な一時を過ごせただろうか。
「た、大変です!!!来ました!!」
「遂に来たか……!来場者の隔離は!」
「完了済みです!閉館のアナウンス、誘導で館内には我等のみです!」
「よし!!!!頼んだぞ皆さん!!!」
頼んだぞじゃねぇ。
猟兵達は元々の依頼内容を果たす為に武器を取る。打ちのめすだけでは無い、ここはおにぎりの祭典だ、今、この時、ここだけはなによりおにぎりが優先されなければならない。
ここまで堪能したおにぎりの力、ぶつける時が来たのだ。
☆───────────────────☆
VSケーキです。正確にはケーキ型オブリビオン。
MSコメントではおにぎりの想いを〜と書きましたが普通に戦ってもらっても良いですし、おにぎりへの愛を叫びながら戦っても良いです。
ケーキ達は武器も使ってきますが、巧みな誘惑でケーキを腹一杯食べさせようとしてきます。胃もたれしそう。
おにぎりを語ると、謎の衝撃波がケーキ達を襲うという仕様になっています。どう襲うのかは皆様のプレイング次第ということで。
皆様の楽しい、美味しいプレイングをお待ちしております!!
水貝・雁之助
UCで呼んだ悉平太郎に『地形を利用』した『拠点防御』をして貰いおにぎりを語る
まあ奥さんや義娘が生前に良く作ってくれたおにぎりに嵌って稲作、海苔の
養殖、塩田、漬物とやってておにぎり愛は其れなりになんだなー
個人的におにぎりはご飯は炊き立てを熱々な内に握った奴、塩がしっかり効いてて
焼きたての海苔で包んだ奴が一番好きかな?
冷めた奴も塩が馴染んでアレはアレでだけど
塩は海塩も良いけど岩塩も中々
口に含むと先ずパリッとした海苔の食感
其処から塩の効いた熱々のご飯が口の中に広がって海苔も口の中でほどけていくと
尚良し
具は他のも良いけど刻んだ沢庵が特に好きかな?
口に含むとパリポリした感じの食感が楽しいしご飯と合うしね
『米よりケーキ!米よりケーキ!ケーキ!ケーキ!ケーキ!ケケケケケケケ!!』
なんともわかりやすい相手である。だがこの様ななりをしていてもオブリビオンはオブリビオン。猟兵達は油断なくケーキ達を見やるのだ。
「奥さんや義娘が生前に良く作ってくれたおにぎりに嵌って稲作、海苔の養殖、塩田、漬物とやってておにぎり愛は其れなりになんだなー」
雁之助は悉平太郎を呼び出し、会場内の無用な破壊を防ぐ様に頼む。隅々まで歩き回った会場だ、屋台の撤退もほぼ終わっているし守るべきスペースも把握している。おにぎりへの愛を語れば良い?彼にとってそれは特別考える必要も無いのだ。
「持ち運びも出来て腹持ちも良いけど、個人的には熱々炊きたてのご飯を握って、焼きたての海苔で巻いた物が一番好きかな?冷めたおにぎりも塩の塩梅がまた違って好きだけどね」
目の前にあったかいおにぎりがあるのでは無いかと錯覚させるような語り、ケーキ達は怯みながらも負けじとケーキを喰らわせようと飛び跳ねて雁之助を襲う。だがそれを許す悉平太郎では無い。爪を薙ぎ、牙で噛み切り主を護る。
「塩は海塩も良いけれど岩塩も中々、岩塩のしっかりとした味はおにぎりにも勿論合うんだなー」
ケーキはじりじりと後退し始める。攻められない……雁之助に攻撃しようにも柴犬の霊がそれを阻む。焦る、あのシャーマンズゴーストからはケーキにとって嫌な気が出てる気がするのだ。早くこの戦闘を終わらせなければ……
『け……けけけけ……』
「パリッとした海苔の食感、香ばしい香りに熱々ご飯が口の中で解れて塩味と甘さが広がっていくと尚良し」
何処からかだしたおにぎりを差し出す。炊きたての甘い米と焼きたての海苔の香り、ケーキ達は直視出来ない、やめろ!それをこちらにむけるな!
「具は色々あるけれど、沢庵が特にすきなんだなー。パリポリとした食感にご飯に合うしょっぱさ。おにぎりと食べても塩辛すぎない塩梅だと尚良……」
おにぎりを持つ手を更にケーキ達へと近づける、そして遂に。
『ケ────もう我慢できんケ────>』
『『『モンブラァァァァン!!!!』』』
差し出されたおにぎりを頬張るモンブラン。沢庵と海苔、ご飯が素晴らしい味をだして…………あぁ……美味しい……
完食したモンブランオブリビオンは満足そうな顔をして消えていった。
「…………おにぎりはやっぱり美味しいんだなー」
ケーキの中の一体を倒した猟兵達、この調子でオブリビオンを倒せるのだろうか。
次回に続く
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「カフェのメインメニューが…ケーキが人を傷つけるなんて嘘ですのー!」
「アルラウネの悲鳴」を使用
「ケーキは優しくて甘くて人を幸せにしてくれる食べ物ですの。人をほっこりさせるおにぎりを、腹持ちよくてすぐエネルギーになってお弁当のメインメニューなおにぎりを、帝都の万民に愛されるおにぎりを、ケーキが襲うなんてありえませんのー!」
予告をあっさり忘却し血涙流して高周波悲鳴攻撃
パニックして無差別な分、誰かにおにぎりを口に突っ込まれたらあっさり止まって隅でもぐもぐしていそうです
「すみません、カフェ店員なので取り乱しました…」
戦闘後は一生懸命謝って片付けとおにぎり作りを頑張って皆様に振る舞います
『ケケケケ……これより始まるのはケーキの侵略ケー』
ケーキ達が意気揚々と此方へ向かってくる、如何な外見であろうともオブリビオンはオブリビオン、このまま放置しておけば多大な損害になってしまうだろう。
『この世界の食べ物全てをケーキに変えてやるケー!!……ん?おぉい皆!ここに震えている奴が居るケー!我等の恐ろしさに恐怖しているに違いないケー!見せしめにこいつからやったるケー!』
目をつけたのは俯き肩を震わせている桜花、手をギュッ握り、その表情は影に隠れていて読めない。オブリビオンは手に持ったケーキを見せつける為近寄っていったその時……俯いていた桜花が勢いよく顔を上げ目を見開きながら
「カフェのメインメニューが…ケーキが人を傷つけるなんて嘘ですのー!」
『えっ』
これにはケーキ焦る。なんだ急に、怯えていたんじゃないのかと焦る。
「ケーキは優しくて甘くて人を幸せにしてくれる食べ物ですの」
『はい』
そして目が見開かれたままケーキに視線を移して叫び語り始める。
「人をほっこりさせるおにぎりを……腹持ちよくてすぐエネルギーになってお弁当のメインメニューなおにぎりを……っ!帝都の万民に愛されるおにぎりを……っ!!」
『…………』
血涙も流し始めた、ケーキはその様に恐怖を禁じ得ない。血の涙を流しながら此方を睨み、凄い迫力で叫んでるからだ。当然である。そして。
「ケーキが襲うなんてありえませんのーーーー!!!!!!」
『はい』
桜花から放たれるはアルラウネの悲鳴……高周波悲鳴の一撃。桜花の食欲を刺激、攻撃しようと最も彼女に接近していたケーキは恐怖の表情を宿しながらその身を風に散らされる小麦粉の様に霧散させていった。
『チーズケェェェキィィィ!!!!』
チーズケーキ、散る。まだオブリビオンは残っているとはいえ、高周波攻撃は他の個体達への牽制にも繋がっていた。
戦闘はまだ続く……
尚、その後の桜花は……
「……のー!!……むぐっ!?」
止まらぬ悲鳴、高周波の波を掻い潜ってきた他の猟兵の手により口におにぎりを放り込まれ漸く落ち着くのであった。
「すいません……ケーキがおにぎりを襲うなんてと取り乱してしまいました……」
もぐもぐとおにぎりを食べてから謝る桜花。戦闘が終わった後、会場跡には人一倍片付けに力を入れて勤しむ桜花の姿が見られるだろう。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
随分と美味しそうな方々ですねぇ。
食べさせようとしてくる、ということでしたら、丁度良いのでデザートにいただき、食べ尽してしまいましょうかぁ。
「全店舗制覇」&「大食いショー」を行ってもまだまだ余裕は有りますし、甘味は別腹とも言いますので。
最初は普通にいただきましょう。
その後【翳華】を使用、体をブラックホールに変換してケーキの皆さんを「食べる」形にしましょうかぁ。
美味しそうな方々ですし、幾らでも食べられそうですねぇ。
「様々なダメージ」として「体重へのダメージ=異常な高カロリー」を受けても、体重を確認してから【白翼衣】で消費すれば良いですぅ。
御馳走様でした、美味しかったですぅ。
エミリロット・エカルネージュ
●POW
じゃあボクは巡るめく
餃子おにぎりを餃牙練空拳・緋龍咆で表現するよ
早速発動させて片手に【餃子おにぎりのオーラの乱気流】を纏わせ
餃子とおにぎりの相性の良さと食べた際の食感の一体感を
ケーキくん達に『範囲攻撃』で『衝撃波』に乗せて伝えよう
匂いに対しは
オーラの乱気流に『属性攻撃(熱油)』を付与し餃子おにぎりの部分を揚げて『料理』し、揚げ餃子おにぎりのオーラの乱気流に変え
『範囲攻撃』で香ばしい匂いを広げ甘い香りを塗り潰し
そのままおにぎりの食感と甘み、揚げ餃子の香ばしさと食感とジューシーさが交わるハーモニーを『残像』で動き『グラップル』で全員に叩き込み
他にも……ect。
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
『ケーーーケケケケケ!!!モンブランとチーズケーキの分まで我等がやったるケー!ケーキを食えー!!』
モンブランとチーズケーキは倒されてしまった、だがケーキのオブリビオン達は焦らない。数の利はまだこちらにあるのだから。次こそは猟兵達を倒し、おにぎりをケーキで埋めていくのだ。
「あらぁ、随分と美味しそうな方々ですねぇ」
「えぇ……そうかなぁ」
るこるとエミリロットはケーキ達を見ながら各々反応していく。
「そうですよぉ。食べさせようとしてくる、ならば丁度良いのでデザートにいただき、食べ尽くしてしまいましょうかぁ」
あれだけ食べてもまだ食べられるの!?と驚くエミリロットに笑顔で頷き。
「全店舗制覇……大食いショーとここまで来ましたけれど、まだ大丈夫ですぅ。何より甘味は別腹……というでしょう?」
「確かに別腹だけど……まぁいっか、それならボクがその支援をしようかな」
エミリロットの片手にオーラが集まっていく、視認できるそれは轟轟と大きくなっていきやがて一つの形と成るのだ。
「餃子とおにぎり……おかずとおにぎりを一緒にする事で気軽におかずとしてもおにぎりとしても関係なく楽しめる……」
餃子おにぎりの良さを訥々と語り続けるエミリロット、何処かから出したのか餃子おにぎりを一口噛んだ瞬間、衝撃波となりケーキ達を襲う。
『ケー……餃子おにぎり美味しそうだケー……』
「まだまだ」
思わず動きを止めてしまったケーキ達に追い討ちをかけるべく、エミリロットは属性攻撃(熱油)をオーラに混ぜていく。出来上がるのは香ばしいゴマ油の香りの揚げ餃子おにぎり……のオーラ。
『あ……美味しそう……』
ケーキ達の喉が鳴る。噛んだ時の米の甘みと海苔の食感。香り良い餃子の油分が米と混ざり合い、ジューシーな餃子と共に口に頬張る姿を見させられているようだ。完全にエミリロットに気を取られてヨダレを垂らしながら揚げ餃子おにぎりのオーラから目を離せないでいるオブリビオン。
「お待たせしましたぁ」
背後から聞こえる声。振り向いた時には既に遅い。
「いただきまぁす」
吸い込まれる。るこるの伸ばした腕、胸、腹、全てが漆黒の空間となってケーキ達を吸い込み始める。それが翳華……身体の一部をブラックホールに変換して対象を吸い込むUC。
『ケ、ケーーーーー!!??』
身体から甘い香りを出すも無意味、ただるこるの食欲を無為に足してしまうだけなのであった。次々と吸い込まれ、範囲内最後の一体が漆黒の空間へと連れ去られていく。
「美味しかったですぅ。もう少し……食べたいですね?」
───お待たせ。
食べ終わったるこるが首を傾げていると、エミリロットが『おかわり』を持ってきた。先程と同様に、揚げ餃子のオーラを残像で振りまいて。ノコノコと着いてきたケーキ達は抵抗する間もなく、おかわりとして食べられてしまうのであった。
残りのケーキは少ない。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
嘸口・知星
SPD判定*アドリブ歓迎
ふむ
愛を語り、堪能したおにぎりの力をエネルギーとしてぶつければ撃退できると
ふむ。ほう。いやわからないな?
ともあれ、早速試してみよう
す〜〜〜〜っ、
……実はッ、ケーキもッ! いけるクチであるッ!! あんたが欲しいッッ!!!
さぞかし激烈なダメージが入ったことだろう。
……えー。なに……目の前の対象に愛を語る……
ではないのか? そうか。ふむ。ほう
使用するユーベルコードは《クイックドロウ》
ブラスターを発射する技だが【暗殺】【零距離射撃】【部位破壊】の抜き打ちの早撃ちで
……おにぎりとケーキは別腹ビーんムっ!!(顔真っ赤
終わった話だ。それとこれとは別腹である。別 腹 で あ る!以上だ
「ふむ。愛を語り、堪能したおにぎりの力をエネルギーとしてぶつければ撃退できると」
知星は思考する。今までの戦闘とはまた違う物なのか、おにぎりの力がエネルギーになる原理とは、また、このケーキ共にそれが効くのは何故か。時には口にしてみることで一つ一つの言葉の意味が繋がっていく事もある。
「ふむ」
「ほう……」
「いや、わからないな?」
わからなかった。
だが他の猟兵達は当たり前のようにそれを行っているし、ダメージも与えている。ならばそれは最早理論として成り立っているのだろう。自身にも出来ないはずが無いのだ。物は試し……やってみない事には何も始まらない。
すぅ〜〜…………
「……実はッ、ケーキもッ!いけるクチであるッ!!あんたが欲しいッッ!!!」
『え……いや、そういうのはもう少しお互いを知ってからで……』
さぞかし強烈なダメージが入ったと思ったらこやつ言いよるわ。オブリビオン……!
コホン……と咳払いをして再度考える。目の前の対象に愛を語るのではダメなのか、と。
「そうか……」
ふむ……ほう……?
『ケケケケ、こいつ攻撃してこないケー!しかもなんか叫んでたケー!こいつなら俺でも「おにぎりとケーキは別腹ビーんムっ!!!!!!!」ギャァァァァ!!!!』
知星から放たれるクイックドロウは、その名に違わず目にも見えぬ速さでケーキを貫いていった。顔を真っ赤に染めながら別腹と叫び貫いていく知星。なすすべも無く貫かれるケーキ達。
「そう……これは終わった話だ。それとこれとは別腹である」
姿さえも残さず消えていったオブリビオンの群。未だ収まらぬ頬の赤みを誤魔化すように締める知星にUDC職員が別腹とは……?と聞きに行くと。
「別 腹 で あ る!以上だ!!!」
目をギュッと閉じて恥じらいを隠すように叫ぶ彼女の一言で、このミッションは無事に完遂となったのだ。
おにぎりフェス、猟兵達の活躍により被害も無く、大盛況のまま閉幕となった!
「お疲れ様でした!!!」
職員含めたスタッフの笑顔を見て、猟兵達はグリモアベースへと戻るだろう。
成功
🔵🔵🔴