●銀色の鍵
「シルバーキーをご存知でしょうか」
アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は猟兵たちを前に銀色の鍵を置いた。
銀で作られたそれは精巧な彫刻が為されている。
しかし、その彫刻はあまりにも冒涜的で、禍々しく、闇と邪気を孕んでいた。
「当機の予知にて発見された遠き果てに至る為の"鍵"……文字通りの鍵ですね」
彼女曰く。
UDCアースにて完全復活した邪神たちが存在した。
しかし、それはよりおぞましく、冒涜的な"ナニカ"によって別の領域に格納された。
星辰が揃った時、始まると言う「大いなる戦い」、その戦力として。
「儀式魔術により、それは暴かれました」
その中の一つがこの銀色の鍵、シルバーキーである。
これを用いる事で完全復活を遂げた「完全なる邪神」が棲まうと言う「超次元の渦」に赴けるのだ。
「大いなる戦いはUDCアースの明日を左右する戦いになるでしょう」
故に、その前に一柱でも多くの「完全なる邪神」を滅ぼす事。
それが戦いを有利に進める事に繋がる。
「超次元の渦……そこは光輝に満ちた超空間、まるで銀河の中心の如き場所」
されど、そこに重力の類はなく、不思議としか言えないような空間。
そこに「完全なる邪神」が存在する。
「完全なる邪神は予知の限りでは三つの形態が存在します」
第一形態、それはまるで集団で現れるオブリビオンのように無数の個体に分裂していると言う。
しかし、集団で現れるそれと違って一匹一匹ごとの戦闘力は個体で現れるそれに匹敵する。
「一度に複数相手すればまず間違いなく敗北を喫するでしょう」
故に、複数を同時に相手どらず、かつ、多くの分裂個体邪神を葬る必要がある。
非常に困難だが、これを為さねば勝利はまずありえない。
「そして、第二形態は分裂個体が融合し、極めて強大な邪神にへと変貌します」
この融合邪神は、第一形態における分裂個体の融合体である。
つまり、第一形態でより多くの邪神を葬れば弱体化に繋がる。
そう、勝利した上で、より多く葬らねば、この第二の邪神は強大なまま存在する。
「……そして、第三の邪神、その体を脱ぎ捨て、脱皮したより強大な姿です」
その第三の邪神、脱皮した「完全なる邪神」、その戦闘能力は第一、第二などと比べて桁違いに高いことが予見される。
その反応速度は、猟兵のそれを越える。
第三邪神はユーベルコードによって先制攻撃を行ってくる。
そう、かつてのエンペラーたちと同じように。
「ユーベルコードによる防御は間に合いません、己の力と技術を以てしてその先制の一手を防がねば、敗北は必定でしょう」
紫紺の瞳が猟兵たちを一瞥した。
そこに感情の色はない。けれど、いつも通りの信頼がこめられていた。
「当機は、イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
久しぶりのUDCアース、完全なる邪神たちとの戦い。
分裂、融合、脱皮。
……どこの特撮怪獣なのかこいつら。
非常に強力な相手となりますので頑張って倒してください。
第1章 ボス戦
『『絆弄ぶ災厄』クラーク』
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POW : 万物斬り裂く蜘蛛の牢獄
戦場全体に、【オブリビオン以外を斬り裂く蜘蛛の糸】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD : 正邪反転せし鋏と毒
【正の感情を反転させる伸縮自在の魔鋏】が命中した対象に対し、高威力高命中の【秘めた欲望を解き放たせる毒液】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : 悪しき想念の糸紬ぎ
全身を【触れた者の負の感情を増幅させる蜘蛛の糸】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃の回数と負の感情】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:桜木バンビ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「黒玻璃・ミコ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
イデアール・モラクス
クク…この状況ですら問題なく打破出来るとは言ってくれる。
ならばその言葉と信頼、私が応えてみせよう!
・行動
「流石に部が悪いンでな、姑息な手でも遠慮なく使わせてもらう」
『範囲攻撃』で慎重に対象を選別し『高速詠唱』により神速でUC【究極魔法テラスリープ】を行使、有無を言わさず私を認識しそうな個体を全て眠らせた後、魔剣ドミナンスにて一匹ずつ『串刺し』にしそのまま刀身を通して『属性攻撃』『全力魔法』で瞬間凍結し黙らせ『吸血』『生命力吸収』を行い静かに確実に仕留めていく。
「まるでアサシンのようなヤり方だが…これはこれで愉しいものだな」
眠らせてから一匹ずつ殺す、姑息だろうが勝つ為ならやるさ。
※アドリブ歓迎
●死に誘う甘き眠り
「ククッ……」
イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)は無数の邪神を前に笑う。
恐怖でおかしくなったか、それとも目の前に相対するそれを笑うのか。
「この状況ですら問題なく打破出来るとは……言ってくれる」
銀糸のグリモア猟兵の言葉を反芻するようにイデアールは呟いた。
その言葉、その信頼が面白くなって思わず笑ってしまったのだ。
「ならば、その言葉、その信頼、私が応えてみせよう!!」
無数にいる無数の邪神、そのすべてが。
群れているオブリビオンなどではない、一個一個強大なオブビリオン。
されど、それを前にしてもイデアールの自信は欠片も揺らがない。
「流石に分が悪いンでな、姑息な手でも遠慮なく使わせてもらう!!」
魔法陣が足元に広がり、呪文が紡がれる。
その詠唱時間と言う隙を見逃すはずもなく、無数の邪神が殺到する。
されど、その口が紡ぐ呪文は、まるで早送りしたかのような速度で紡がれる。
「残念だが、遅いんだよ!!」
攻撃が届く前にすでにそれは紡がれていた。
解き放たれたのはなんて事はない睡眠を招く魔法。
されど、それは概念すらなき存在すらも眠りに落とす魔法。
言わば、意識をブラックアウトさせるに近い強制失神でもあった。
無数の邪神、その内、イデアールを認識した個体はすべて意識が飛ばされる。
眠りに堕ちた分裂邪神の一匹にイデアールは歩み寄り、その魔剣を突き刺す。
同時、剣身より膨大な魔力がほとばしり、体内に直接凍てつく波動が放たれる。
セルシウス度-273.15℃、あらゆる物質が凍りつく絶対零度。
それが体内に炸裂し、一瞬でその身を凍結させると同時、その生き血を魔剣が啜り上げる。
凍結した邪神の身体はそれで絶命した。
こん、と軽く蹴ればその身は砕け散り、薄氷の華と化す。
「……まるでアサシンのようなヤり方だが……これはこれで愉しいものだ」
姑息であろうが、卑怯であろうが、勝ったものこそが正義である。
魔剣を振りかざし、眠りに堕ちた邪神がまた一つ、絶対零度の華と化した。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
質と量、片方ならどうとでも出来るんだけどね
こっちも自分の強みをぶつけていくとしようか!
UC【天災輪舞】を発動して加速、自慢の翼で縦横無尽に《空中戦》を展開。
雷羽の《属性攻撃+マヒ攻撃+生命力吸収+範囲攻撃+乱れ撃ち+制圧射撃》をばら撒いていくよ
《先制攻撃+ダッシュ》の要領でヒット&アウェイ、敵が実際に攻撃を放つ前に射程外に離脱するような立ち回りを心がけよう
動きを読まれないように《第六感+戦闘知識+見切り》で警戒したり、《存在感》を持つ《残像》を作って自分が《目立たない》ようにしたりする小細工も活用するよ
鋏は伸縮自在ならアタシまで届きかけた奴から《早業+怪力+カウンター》で先に斬り落とすかな
●自分の強み
「質と量、片方ならどうとでも出来るんだけどね」
ふわふわ、と漂う最中、翼で虚空を打ち姿勢を立て直すカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)。
群がる無数の分裂邪神を眼下に小さく首を傾げる。
無数にいる質を兼ね揃えた邪神群。
「こっちも自分の強みをぶつけていくとしようか……!!」
神をも殺す蒼き雷がカタリナの身を覆う。
紫電がほとばしり、空を焦がす。
まるで雷のような速度で、光り輝く銀河を縦横無尽に駆け巡る。
蒼き雷を纏って散った無数の羽が弾丸の如く放たれ、邪神群を撃ち抜いていく。
そして、突き刺さった羽がまた爆弾の如く蒼雷を撒き散らし、周囲を焼き焦がす。
連鎖反応の如く、それが次々と巻き起こり、その末端神経を痺れさせ、麻痺させる。
動けなくなった所に集中豪雨の如く羽を打ち付け一匹ずつご丁寧に処分していく。
「さ、次ッ!!」
蒼雷がほとばしり、残像が残るかの如く速度。
決して自身の姿を捕らえさせない高速機動で翻弄していく。
成功
🔵🔵🔴
ウィンディ・アストレイ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡みOK
「近づく敵は、こちらで対処します。
クネウスさんは、砲撃に専念して下さい」
バーニア全開で舞い上がり、乱数機動と戦闘勘で回避運動を取りつつ
クネウスさんの戦車をウィル・オーとガトリングで援護
更に必要な一撃の為に、バニシング・フィンガーの振動波を高めます
(空中戦&第六感&見切り&スナイパー&援護射撃&一斉発射&力溜め)
クネウスさんの砲撃を抜けた敵が現れたら
乱数機動を取りつつ推力全開で当該対象に迫り
振動波を高めた【選択UC】を叩き付け、敵を戦車に近づけません
(空中戦&ダッシュ&怪力&力溜め&カウンター&鎧砕き&鎧無視攻撃)
「そう簡単には、やらせません…!」
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「ウィンディさん、承知。今はコイツの扱いに専念しましょう」
【POW】砲撃
●準備
ホバー戦車『ヴォルフ』に乗り込み参戦します。
「完全なる邪神相手ならこれぐらいしなければ」
●砲撃
【スナイパー】として最も敵を巻き込める砲撃ポイントの【情報収集】、そこにUCを叩き込みます。
「CODE:GROUND ZERO。敵陣を一掃します!」
●防御
「盾がなければ造りましょう」 ホバー戦車から降り、遠隔【操縦】し敵陣に突っ込ませ味方陣営の盾代わりに使用します(【武器受け】)。 砲撃後はマシンガンで味方を援護します。
●鋼の重舞
「近づく敵はこちらで対処します。クネウスさんは砲撃に専念してください」
言うが否や、ウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)はブースターを展開。
スラスターとバーニアに火が灯り、光輝銀河に飛び立つ。
その眼下を鋼が疾駆する。
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)のホバー戦車だ。
「承知しました、ウィンディさん。今はコイツの扱いに専念しましょう」
超重装甲ながらホバーにより機動性を確保された『ヴォルフ』が、光輝銀河を駆け抜けながら砲塔を回転させる。
重粒子に電圧がかけられ、荷電し、加熱される。
同時、射出されたソレは亜高速の粒子線となり、光輝銀河をまっすぐに引き裂いた。
「FASLOCK……!!」
ウィンディのウィル・オーが眼下の無数の邪神を捕らえ、光粒子が雨の如く降り注ぐ。
それと同時に手にしたガトリングが圧縮されたサイキックエナジーを同時に吐き出す。
無数に降り注ぐ光の雨が分裂邪神の足止めとなり、足を止めた邪神に突き刺さる荷電粒子砲。
普通の群体オブリビオンならば駆逐できていようそれを受け止めても、分裂邪神は止まらない。
砲撃の雨をくぐり抜けた邪神がその挟をきしませる。
ギチギチ、と言う音をあげ、迫るそれにクネウスがマシンガンの火線を集中させる。
甲高い音が響き、弾丸が弾かれる音が響く。
ろくなダメージにもなっていないソレ、されど足止め、否、時間稼ぎには十分に過ぎた。
「そう簡単には……やらせませんッ!!」
ウィンディの拳が超振動しながら広げられ、その挟腕目掛け叩き込まれる。
潜在開放されたバニシング・フィンガー、物体固有振動数が共振を起こし、挟腕を握撃する。
鋼の装甲よりも強固なハサミが握りつぶされ、弾け飛ぶ。
ハサミが弾け飛んだその刹那、ウィンディは全力で光輝銀河に飛び上がっていた。
『ヴォルフ』の砲塔が、邪神に向けられていた。
「至近距離から受ければ、さしもの完全なる邪神と言えども痛いでしょう」
砲口が青く輝き、至近距離から亜高速の荷電粒子が叩き込まれ、分裂邪神に巨大な風穴が開いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ロバート・ブレイズ
冒涜の時間だ。
闇堕ち発動。
自らに漆黒の毒弾・精神を蝕む流動体・膨張する心臓模様を付与。
肌や肉が爛れるが、対象を滅ぼす、否定する為ならば呪いも構わない。
狂気耐性で己を揮い、情報収集で邪神の弱点を定める。
一体一体確実に仕留めるべく、接近戦を試みる
――貴様等は全く滑稽な絆だ。私に正負の感情が『在る』と。総ては否定だ。冒涜と記された無意味が、私そのものを『創り』出すのだ。
未知への信仰が欲望だった。だが。もはや総てが『既知』と成り果てた。
故に。鋏も毒も、愛すべき、忌々しい、絶望を殺せない。
各個撃破に徹し、囲まれたならば一時後退。
恐怖を与えて怯ませ、離脱。
世に完全など存在しないのだ。過去現在未来、絶対に。
●冒涜の時間
「冒涜の時間だ」
ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)の身がへしゃげる。
その身が邪悪なる毒に犯され、精神を蝕む泥に侵され、その表面に心臓模様の刻印が走り、膨張する。
肌は溶け、肉は爛れ、それは否定し、滅ぼす呪詛と化す。
うごめく流動体、呪詛そのもの、滅びと言う概念。
狂気に満ちたソレすら、冒涜たる翁・ロバートの心を侵す事はままならぬ。
何故ならば彼そのものが狂気であり、冒涜的なものなのだから。
それは即ち完全なる邪神と同位体であり、同質であり、同等。
己の弱点もまたそれらと同質そのものである。
――――滑稽だ。
全くもって滑稽だ、無意味、無為、無意義、無意、無稽。
正負の感情など彼には存在しない。
そこにあるのは否定そのもの、否定と言う概念、否と突きつけるソレ。
冒涜たれと記された無意味、冒涜たれと記された無意義。
そこに意味などは存在しない、そこに意義などは存在しない。
そして、それこそが彼であり、彼そのものであり、彼を創り出すものである。
未知が既知へと変わったその時、彼は新たな未知を求めた。
しかし、その総てが最早既知へと成り果てた。
最早、鋏も毒も、彼の忌々しい愛すべき絶望を殺せない。
それは即ち、絶望と言う呪詛と化したロバートを殺し得ない。
邪悪なる毒を纏い精神を殺す泥が、また一匹と邪神を食い殺す。
一匹ずつ、一匹ずつ、丁寧に、犯し、冒し、侵し。
世に完全などは存在しない、過去、現在、未来、その総てにおいて。
存在しえぬのだ、絶対に。
成功
🔵🔵🔴
クリスティアーネ・アステローペ
彼等には「私なんて存在しない」世界を見ていてもらいましょう
感情も攻撃も、受けているのに気づかない、受けているはずなんてない
他に誰もいないのですもの。攻撃なんて受けるハズ、ないわよねえ?
(【権能覚醒「月の鍵」】の短い詠唱を《高速詠唱》でラジオのノイズの如き音へと圧し)
彼等の中から私が消えている間に糸の影響を《呪詛耐性》で抑えながら
一体ずつ慈悲深きエヴェリーナの《祈り》を込めた《破魔》の刃が起こす《衝撃波》による《鎧無視攻撃》で首を《吹き飛ばし》て行きましょう
処刑人、クリスティアーネより銀なる鍵に隔離されし異界の尖兵へ
汝が魂に永き平穏の有らんことを
…もっとも、この声も届きはしないのですけれど、ね?
●届かぬ声のエヴェリーナ
「さ、始めましょう」
クリスティアーネ・アステローペ(朧月の魔・f04288)の瞳が真紅に染まる。
それは悪夢を綴る赤き瞳、まるでルビーのような色の視線に射抜かれた邪神たち。
そこに広がるのは光輝銀河。
何者も存在しえぬ邪神よりももっと悍ましきものの懐。
そこにクリスティアーネと言う少女は存在しない。
果たして力は此処に。その瞳は悪夢を綴る。
そこには誰もいないのだから。
そこには邪神しかいないのだから。
彼らが放つソレすら与えるものはおらず。
ギチギチ、と冒涜的なきしむ音をあげるだけ。
斬、と言う音が響き、邪神の首が一つ飛ぶ。
慈悲深きエヴェリーナ、その慈悲は祈り。
慈悲深きエヴェリーナ、その慈悲は魔を祓うもの。
慈悲深きエヴェリーナ、さあ、頭を垂れなさい。
一切万象何の区別もなく、有象無象その総てに区別なく。
エヴェリーナは慈悲深く、首を刎ねる。
「処刑人、クリスティアーネより銀なる鍵に隔離されし異界の尖兵へ」
また一匹、その首が慈悲を賜る。
刎ねて飛んで、ごとり、と銀河に流れ墜ちるは邪神の頭。
「汝が魂に永き平穏の有らんことを」
慈悲深きエヴェリーナ、嗚呼、また一つ首が刎ねられ飛んで徒花を落とす。
その慈悲深き祈り、その慈悲深き斬首、その慈悲深き断頭台。
嗚呼、けれど。
――――その祈りとその声は決して届かない。
だって、彼らは首が墜ちたことを認識できないのだから。
成功
🔵🔵🔴
秋津洲・瑞穂
正負の感情に、秘めた欲望ねー。
いくさ場にそんなもの持ち込む者ばかりじゃないけどね。
神代より続く世襲巫女にして、剣豪の称を持つ太刀遣い。
入神ならずして神楽は届かず、無心ならずして剣は定まらず。
その両方を修めるのが秋津洲流よ。
心を持たぬ神懸かりの剣、とくと見るがいいわ。
神獣刀を正眼に構え、呼気とともに心身を調える。
ありったけの狐火を呼び出して敵陣をかき回す。
「新当流太刀術・秋津洲瑞穂、参ります」
振るうは兵法・一乗寺下がり松。
敵中を全力で駆け抜ければ、全ては一対一になる。
連続する一瞬の相対を、ひとつ残らず一太刀で終わらせる。
心を動かしている暇なんてあるもんか。
身に染みついた剣術だけが結果を決めるわ。
●新当流太刀術・日の本の姓(かばね)
「正負の感情に、秘めた欲望」
秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)は太刀を下げたまま歩く。
光輝銀河、その最中に満ちた邪神を前に。
戦さ場に情を持ち込むものはまま多い。
されど、日の本の姓を背負う少女はそんなものを持ち込まない。
呼気を正して、刃は真っ直ぐに。
神代より続いて、繋いできた世襲の巫女。
剣豪の銘を打たれた太刀遣い。
入神ならずして神楽は届かず、無心ならずして剣は定まらず。
その双方を鍛えて、修めて、剣と結ぶ。
瑞穂の秋津洲の流儀がそれである。
「心を持たぬ神懸かりの剣、とくと見るがいい」
構えるは神成る獣の刀、刃は冷え冷えとした冷気さえ帯びたかの如く見える鋼。
青眼に構え、呼気を整える。
心身を調伏し、狐火を灯す。
ボッ、と言う音をあげ無限の宇宙(そら)に幾つもの火が灯る。
言葉を発する事もなく、それは光輝銀河を乱舞し、無数の邪神たちの気を乱す。
「新当流太刀術、秋津洲瑞穂」
――――参ります。
大地なき光輝銀河、その足に広がる銀河を踏みしめ、疾駆。
邪神の群体、その一つ、すれちがい様に一閃。
その腕が飛ぶ、されど相対は一瞬、その相対は刹那。
群と戦うのではない、軍と戦うのではない。
一瞬の相対、一太刀を放つ。
刃は交えない、ただ一太刀で切り抜ける。
その全てが一太刀の一瞬で終わる、故にそれは連続する一対一。
是、兵法・一乗寺下がり松。
その心は無心、動く暇もなく。
ただ無窮の鍛錬によって身体に染み込ませた剣の御業。
身体が望むがままに刃を振るい、銀河を踏みしめ、疾駆する。
切り結ぶことはない、刃はただ振るうのみ。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『遺骸の甲殻』
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POW : 怨念の甲殻爪
単純で重い【怨念の宿る甲殻の爪】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 怨念呪詛の衝撃
【怨念の宿る甲殻の爪】から【呪詛の衝撃波】を放ち、【呪い】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 刺し貫く怨念の爪弾
レベル×5本の【呪詛】属性の【怨念の宿る甲殻爪の鈎爪】を放つ。
イラスト:純志
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「八剣・花蓮」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●それは融合し、胎動するもの
無数の群れ、無数の群体。
無数にいた邪神はその数を減らされていく。
数が減った事に気づいたか、それとも生存本能か。
群体は一つの場所に終結していく。
一匹の邪神が、近くにいた邪神を喰らった。
砕ける音、へしゃげる音、咀嚼音が響く。
そんな共食いの光景が広がり、幾重にも重なり。
音が止み、光輝銀河に満ちていた邪神はただ一つ。
それは無数の力を一つに束ねた融合体。
そして同時に胎動するもの、脈打つもの。
イデアール・モラクス
何とも禍々しき力よ…生半な魔法では太刀打ちも出来んだろう。
だが、それゆえに面白い…受けて立とう、真っ向からな!
・行動
牽制兼防御用の魔導ビット『乱れ撃ち』を放ち『武器受け』の布陣を整えた上で究極の一撃を放つ。
「呪うばかり、負の力だけでは世界は回らぬ…闇と光のシンフォニー、七色の煌めきこそ世界だ!」
UC【七星覇天煌】を『全力魔法』と『属性攻撃』で威力を増した上で『高速詠唱』を用い一瞬で行使、膨大な魔力光線の『一斉発射・制圧射撃』による『範囲攻撃』で眼前の敵を跡形も無く『なぎ払い』消し去る。
「まだコイツは底を見せていない…この戦い、まだまだ面白くなりそうだ」
※アドリブ歓迎
●真っ向勝負
禍々しい闇の叫びが光輝銀河に満ちる。
全てを冒涜し、全てを狂わせる禍々しき力が銀河を満たす。
「何とも禍々しき力よ……生半な魔法では太刀打ちも出来んだろうな」
イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)はその生命を冒涜する、禍々しき、正気を失わさせ、狂わせる狂気の叫びと魔力を前に立ちふさがる。
その顔に恐怖はない。むしろ、不敵に笑ってすらいた。
「だが……それゆえに面白い……受けて立とう……!!」
無数の光が、虹色の魔力が銀河に溢れ、その果てなき宇宙(そら)、余す所なく魔法陣が展開される。
魔導ビットも放たれ、その補助を受けて並列処理される魔法陣の数は最早数え切れるものではない。
「真っ向からなッ!!」
放たれるは無数の呪詛を帯びた禍々しき鉤爪。
掠っただけで、恐るべき呪詛が侵食し、汚染し、食い散らかし、冒涜的な、背徳的な毒を撒き散らす狂気の呪詛。
それが光輝に満ちた狂気の銀河を満たすほどに放たれる。
されど、同様にその銀河を満たすほどに展開された虹色の魔法陣から七色の光輝が放たれる。
聖なる光が、漆黒の闇が、紅蓮の炎が、凍てつく薄氷が、吹きすさぶ風が、砕け散る大地が、滅ぼし食らう虚無が鉤爪の群を飲み込み、消し去った。
そして、勢いを殺されぬままにそれが完全なる邪神にへと突き刺さる。
「ハハハハハハッ!! まだ底を見せてなかろうッ!? この私に貴様の本気を、貴様の狂気を見せつけてみろ、早くせんと貴様が先に消え去るぞッ!!」
まるで押し寄せる津波の如く、一部の隙すらもない七色の光が邪神に叩きつけられる。
放たれる鉤爪の一つも、彼女には届いていない。
されど、その怒涛の攻撃に、揺らぎすらせず、邪神はそこに在った。
「この戦い、まだまだ面白くなりそうだなぁ……ッ!!」
その揺らがずに光輝銀河、その中央にそびえ立つ邪神を見て、イデアールはまた不敵に笑ってみせた。
成功
🔵🔵🔴
虚偽・うつろぎ
アドリブ連携等ご自由にどぞー
ほほう、甲殻類
あの中に何が入っているのかなー
かに味噌かなー脳ミソかなー
爪も頭蓋も堅そうだしいっちょ自爆してみるかーヒャッハー
とりあえず速攻で自爆だよ
ユーベルコードの射程範囲内に敵が入っていれば即自爆
間近まで近づかないよー
自爆の威力で敵の爪や甲殻にダメージを与えてひび割れやすく出来るかな
開幕の合図かオチくらいにはなってみせるよ
技能:捨て身の一撃を用いてのオウサツモードによる広範囲自爆
対象は範囲内の敵
強化は攻撃力重視
自爆は1回のみ
自爆後はボロボロになってその辺に転がってるね
放っておいてもそのうち復活するんじゃないかな
●うに味噌かに味噌のう味噌うつろぎは爆発だ
「ほほう。甲殻類」
虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)はブラックタールである。
どこから見てもうつろぎと言う風にしか見えない名状しやすきものである。
うつろぎは完全なる邪神を前に思った。
必ずあの完全なる邪神の味噌を確かめねばなるまいと。
うつろぎには狂気はわからぬ、と言うか自爆せねばなるまいと考えていた。
爪も頭蓋も硬いのならば、自爆するのが常識である。
それこそがうつろぎであり、うつろぎ現象である。
うつろぎはうぞうぞ、とうつろぎながら邪神に近づく。
対する邪神もうつろぎを駆逐せんとその足を賢しく動かしながら接近する。
両者肉薄――――すると思ったか、馬鹿め!!
射程範囲、攻撃範囲に入った直後にうつろぎは自らの身を起爆させる。
そう、これがうつろぎの鏖殺モード、一爆鏖殺、指定範囲内の全ての対象を爆殺する自爆である。
自爆前に興奮することで、その破壊力は桁違いに上がっている。
なにせこの猟兵、持つ技能は全てこの自爆と言う捨て身の一撃に極化している。
特化ではない、極化である。
その破壊力は最早言うに及ばず、光輝なる狂気の銀河が震撼した。
文字通りに震撼した。
震えるはずのない銀河が文字通り、揺らいで、揺れて、震えたのである。
爆発、その振動波のみで、この銀河が揺れたのだ。
想像を絶する破壊力、銀河すら揺らす大爆発。
その強固な鉤爪は、その強固な頭蓋は。
自爆の発した爆熱で熱され、焦げ付いていた。
自爆の発した衝撃と言う振動だけでひびが入り、一部は砕け散っていた。
うつろぎは、爆発の中に散った。
そのへんにぼろぼろになって焦げ付いて転がっていた。
死して屍を拾うものなし、多分そのうち蘇るし。
成功
🔵🔵🔴
ロバート・ブレイズ
「鏖殺だ」
先程の闇堕ちを解除し、別の闇堕ちを発動
鉄塊剣を空間に突き刺し、仁王立ちで『殺気』を放出する
恐怖を与えると同時に呪いを消し飛ばし、対象を『殺そう』と試みる
相手が『殺気』で微動だにしない場合は鉄塊剣を構え直し
接近戦に持ち込む
狂気耐性で呪いを『抱擁』し、叩き潰す
必要ならばフック付きワイヤーを使い、対象の動きを鈍らせる
苦戦するならば鈍らせた状態を維持して撤退
「兎角。生存に縋った時点で。力を欲した時点で。貴様は『人間』に等しい。故に私は『邪神』ども【も】冒涜するのだ」
●総てを殺すが如くして鏖殺と読む
「鏖殺だ」
侵食する流動的な呪詛と化していたロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)。
その身が再構成され、人型を象る。
されど、それは人の形を持っているだけの狂気、そして、絶望。
人の姿をしていれど冒涜的な狂気を撒き散らす闇色の塊。
その身に鍛たれた刃なぞまるで意味を成さぬ質量兵器、鉄の塊そのものと言う巨剣。
剣とは、斬る為の武装であるにも関わらず、叩き斬ると言う用途にすら用いれぬ叩き潰す為だけの剣。
それが光輝銀河、その中央、光の螺旋に突き立てられた。
刹那、放たれたそれは殺意の塊。
気当たり……それは生物の生存本能に根付く恐怖の根源である。
自身が死に瀕するイメージを幻覚するほどの裂帛の気合。
そう言ったものは生物の意識を飛ばし、失神させると言う現象を起こし得る。
されど、今ロバートが、ロバートと言う絶望の黒が放ったものは桁も格も違う。
死と言うイメージを植え付け、意識を飛ばす?
生温い。その放った殺意の気配は、物理的な現象すら引き起こす。
恐るべき殺意の気が、ひび割れた爪を砕き、塵へと返す。
放たれた呪詛ですら、その殺意の気配の前に"殺された"。
「生者に縋り、力を欲した時点で」
ロバートと言う殺意が巨剣を光の螺旋より引き抜いた。
光の螺旋はその殺意の前に死に絶え、光輝銀河を満たす一つが闇に堕ちた。
「貴様は『人間』に等しい」
抗うように突き出された鉤爪に、殺意の巨剣が振るわれ、爪が砕け散った。
勝負にすらなっていない。
「故に私は『邪神』ども"も"冒涜するのだ」
総てを冒涜する絶望、殺意と言う暗黒の帳。
嗚呼、嗚呼、そら、そこにお前たちの絶望がいるぞ。
成功
🔵🔵🔴
秋津洲・瑞穂
クリスティアーネ(f04288)と一緒
アドリブ歓迎
「わぁいクリスティアーネー。やっぱりいたー」
すりすりしてますが。無心はどーした。
「んで、あの骨さんはどーしよか」
フォックスファイアを呼び出して、二人分の防御を任せよう。
衝撃と爪弾とは狐火の壁を立ててストップ。
ある程度は牽制攻撃もやらせるわ。
わたし自身はいつも通りダッシュ20・ジャンプ20で駆け、
相手の攻撃は残像40で避けるかオーラ防御30・呪詛耐性20で弾き、
鎧無視攻撃30・2回攻撃30を乗せた神獣刀で斬りまくるっ。
クリスティアーネが高所を狙うらしいので、足元に駆け込んで
肩の上に立ってもらってジャンプ。二段ロケットで飛んでもらう。
「飛ぶよっ!」
クリスティアーネ・アステローペ
アドリブ歓迎
瑞穂(f06230)と
「あら。瑞穂もいたのねえ」
軽く首を傾げてぽんと軽く頭撫で
「どう、と言ってもねえ」
敵を見上げる
先の手がうまく嵌った結果脅威度が図りきれない
結論は先と同様
「全力で叩いてみる他ないでしょうね」
軽く距離を取って武具を構え
振り下ろされる爪に合せての【咎を穿て、赫き杭】
あわよくば《串刺し》にしたその爪縫い止め
そうでなくとも破壊の対象を乱立する杭に留めましょう
顎下に口、鼻腔に眼窩
串刺した程度じゃあまだ死なないとはいえ
その大きな頭を固定されれば動きようもないでしょう?
下から首を狙うのは厳しいかと見上げれば
瑞穂に合せてもらって二段跳躍
「ええ、お願いするわ」
首を刎ねに行きましょう
●斬撃世界、断頭の刃
「わぁいクリスティアーネー、やっぱりいたー」
秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)は共に光輝銀河にやってきていたクリスティアーネ・アステローペ(朧月の魔・f04288)に抱きつきにいく。
それをクリスティアーネは軽く抱きとめれば首を小さく傾げてから優しく撫でた。
「あら。瑞穂もいたのねえ」
虹色の閃光、大爆発、絶望の殺意が満ちたこの光輝銀河。
全く似合わぬやりとりがここに展開されていた。
甘えるように瑞穂は頬を擦り寄せる。今の彼女に無心の剣は使えまい。
「んで、あの骨さんはどーしよか」
「どう、と言ってもねえ」
一つとなった邪神の身は焦げ付き、ひび割れている。
邪神そのものの脅威度がいまいち読みきれず、図りきれず。
強いのか、弱いのか。否、紛れもなくそれは強いのだろう。
されど、どれほど強いのか、それすらもわからぬ。
なればたどり着く結論などと言うものはただ一つしかなくて。
「全力で叩いてみるぐらいじゃない?」
「じゃあ全力で叩く!!」
結論:物理で殴る。
瑞穂が無数の狐火を呼び出し、放つ。
呪詛も爪も炎と相殺され、彼女たちの身には届かない。
攻性防御結界、自律して稼働する炎の盾。
光輝の銀河の星々、その一つを踏みしめ、瑞穂が駆け抜ける。
雷霆雲曜の如く走り、刹那の内にて肉薄する。
神獣の刃が、まるで踊るかのように激しく打ち付けられた。
鋼と鋼を打ち合わせた甲高い音が幾度となく響く。
鉤爪に走っていたひび割れがさらに広がり、深くなっていく。
その鉤爪が打ち下ろされる刹那、瑞穂が後ろに飛び退き、銀河の光と闇の中を赤き杭が切り裂くように迸った。
無数の乱立する赤き、緋き、朱き赤紅の釘。
それは、遍く呪詛にて編まれた断罪の鉄杭。
それは、遍く祈りにて鍛たれた制裁の鉄杭。
鉤爪が砕け散る、されど侵食するかの如くその真紅の杭は、鉤爪のついた手を攀じ登るかの如く。
内部より侵食し、内側より炸裂するかの如く真紅のソレを撒き散らす。
最早、鉤爪は赤き杭によって食い滅ぼされた。
その赤き杭は一体どこに繋がっているか。
光輝に満ちた銀河、その光、その闇、踏みしめるそこより鎖の如く繋がりしもの。
その身を縛るには十分な楔と化した。
クリスティアーネが跳躍すると同時、瑞穂がその足元に駆け込む。
瑞穂の肩をその足が踏みしめた。
「飛ぶよッ!!」
「ええ、お願いするわ」
同時、自らの脚力のその全てを踏みしめた星々に伝播させる。
それは高き跳躍であった。
「クリスティアーネッ!!」
その呼び声に応えるように、ダンピールの少女は狐の少女の肩を蹴りぬいた。
より高みに飛ぶはクリスティアーネ。
手にするは断頭の刃、慈悲深きエヴェリーナ。
「さあ、首を刎ねるわ」
高みより振るわれた断頭の刃。
首を刎ねるには至らずとも、その一撃は深く、深く食い込んだ。
呪詛のようにどす黒い血が噴水のように噴き出した。
光り輝く星々と闇、その最中を黒い雨が降り注ぐ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
カタリナ・エスペランサ
うん、数が減っただけやり易い
実は呪縛系の能力相手はニガテなんだけどね
まぁそれならそれでやりようはある、押し切ってみせようじゃないか
いつも通り《第六感+戦闘知識》で《見切り》行動を常時先読み、今回は《オーラ防御+呪詛耐性》も引き上げておくかな
《目立たない》よう《ものを隠す+迷彩+忍び足》で《存在感》を消して《ダッシュ》で死角に回り込もう
そのまま《だまし討ち+暗殺》の要領でUC【閃紅散華】を発動するよ
《早業+怪力》を発揮して《ダンス+空中戦》の技術を活かしながら叩き込むのは《属性攻撃+鎧砕き+部位破壊》の乱舞。
敵が反撃してきたら増えた手数で《カウンター+破魔+衝撃波》をひたすら連射して押し返す!
●閃き瞬き紅に散る華
「うん、数が減っただけやりやすい」
無数にいた邪神は一つとなり、その邪神も今はぼろぼろ。
爪は砕かれ、髑髏にはひび割れが無数に走る。
されど、その狂気の瘴気は決して薄れる事はない。
冒涜的な気配を撒き散らしながらぎちぎち、と音をあげる。
瘴気を纏った鉤爪が放たれるが、カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)はおおげさなまでに回避する。
決して掠らせすらしない、否、掠れば侵食する狂気の呪詛に身を灼かれる。
故に自身の身に気を巡らせ、狂気の呪詛に対する精神防壁も張り巡らせる。
それをしてなお、短期で仕留めねばならぬほどに冒涜的な気配を纏った邪神。
その身を陽炎のように揺らがせ、その気配を霞のように殺す。
カタリナと言う存在が死に、場にあるは完全なる邪神のみ。
その死角より、放たれる超神速の九連斬。
紅雷の刃が邪神の身を穿ち、切り裂き、雷が焼く。
それでも、その邪神は決して死なず、生き延びる。
「……まぁ、押し切ってみせようじゃないか」
その反撃にすらカウンターで放たれる九種斬撃。
自らの血肉を削り、自らの命を削る乱れ撃ち。
それは、瞬く閃きのように鮮血の徒花と散るかのようで。
自らの力を増幅させた蹴撃が炸裂し、邪神が大きく弾かれた。
「さてと、まだまだいけるかな?」
閃雷の如き乱舞はまだ終わる事なく。
成功
🔵🔵🔴
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
「数が減るとは……ありがたい」
【SPD】
●SPD UC対抗
「バンカー、セット。受けきれれば……先程(第1章)から、戦車から降りて戦闘。 パイルバンカーを盾に【武器受け】し衝撃波の防御を試みます。 『動きを封じる』呪いは【破魔】で耐えつつ受け入れます。
●戦闘
「ウェポン、オート」 武装を自動【操縦】モードに変更。 背中と肩に背負ったアームドフォート、降りたホバー戦車をオートで起動します
「CODE:CYCLOPS。起きろ、単眼の狩人よ」
UCでセントリーガンを周囲に展開し、撃ち続けます。
ウィンディ・アストレイ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&他猟兵との連携や絡み歓迎
「重量級の一撃を、まともに受け止めるのは無益ですね…」
速度と残像、先頭知識と見切りによって
怨念の宿る甲殻の爪を回避
衝撃と余波を盾とオーラに吸収させて、反撃の態勢を整えます
(空中戦&戦闘知識&見切り&第六感&残像&盾受け&オーラ防御)
余波を凌いだら反撃開始
クネウスさんの弾幕による着弾が多い箇所か
ダメージの大きい箇所を狙い
【選択UC】によって増強した戦闘力と速力をもって
シールドザンバーによる、速力を乗せた痛烈な一撃を叩き込みます!
(空中戦&カウンター&鎧無視攻撃&鎧砕き&怪力&力溜め)
「乾坤一擲の一撃…いざ、参ります!」
●銃後の守り、空の遥か高みへと
「数が減った方がありがたいですね……!!」
すでにその身は朽ち果てたと言わんばかりにぼろぼろの完全なる邪神。
しかし、その身を覆う冒涜的な気配は掠れることも薄れる事もなく。
ギチギチ、と昆虫のような音を軋ませ、その砕けてぼろぼろな鉤爪を放つ。
激しい音が鳴り響き、ホバー戦車が大きく弾み、その装甲が歪む。
「バンカー、セット」
すでに戦車より飛び出していたクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は放たれた追撃に対応すべき、バンカーを地に突き立てる。
装甲展開、鉤爪の一撃がその鋼に突き立てられ衝撃が周囲に伝播する。
呪詛は宿した破邪の力によって散らされた。
「ウェポン、オート……!!」
再度、バンカーシールドにその鉤爪が振りかざされた瞬間。
装甲を歪めたはずのホバー戦車が自律稼働し、至近距離よりその砲口より弾殻を放つ。
大口径のそれが突き立ち、邪神の体躯が大きく揺らぐ。
「起きろ、単眼の狩人よ……一斉射撃開始ッ!!」
無数のセントリーガンが周囲にばらまかれ、その銃口を邪神に定める。
クネウスの号令と共に弾幕が展開され、甲高い音を響かせながら邪神の足を止める。
「ウィンディさんッ!!」
「はいッ!!」
ウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)の姿が光輝に満ちた銀河、その遥か高みにあった。
無限なる虚空、その彼方、何処までも、いずこまでも。
高く、遠く、速く、疾く。
纏ったオーラが、内包したサイキックエナジーが。
ウィンディの身を堅牢な鋼の楼閣のように覆う。
「乾坤一擲の一撃……ッ!!」
背面部ブースター、スラスターが展開。
青い火が灯り、その身が流星の如く、彗星の如く。
光輝に満ちた銀河、その光の最中を、闇の最中を、蒼い一筋の流星が切り裂いていく。
「いざ、参りますッ!!」
可変式の巨大楯が展開され、彼女のユーベルコードによって増幅した膨大な内包サイキックエナジーがそこに収束し、流入する。
展開された光の刃、それは光輝銀河、その銀河の光よりも明るく、輝きに満ちていた。
その光の刃、流星よりも速い加速した一撃が邪神の頭蓋に突き立てられる。
猟兵たちによって無数の攻撃に晒され、なおも堅牢さを示していたその頭蓋。
それが砕け散り、そして、刃が突き立てられ、黒い、黒い、宇宙(そら)の帳よりも黒く、そして流動的で、粘性の高い液体が溢れて、溢れて。
邪神の四肢が銀河に落ちて、ぴくりとも動かなくなった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『無名の天使』
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POW : 【耐久戦型UC(24時間)】少女審判
自身の【身体に一定時間の完全無敵状態を付与、寿命】を代償に、【一定時間、無限に出現する異形の天使の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【強靭な肉体(時間経過で全ステータス強化)】で戦う。
SPD : 【耐久戦型UC(24時間)】少女審判
自身の【身体に一定時間の完全無敵状態を付与、寿命】を代償に、【一定時間、無限に出現する異形の天使の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【強靭な肉体(時間経過で全ステータス強化)】で戦う。
WIZ : 【耐久戦型UC(24時間)】少女審判
自身の【身体に一定時間の完全無敵状態を付与、寿命】を代償に、【一定時間、無限に出現する異形の天使の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【強靭な肉体(時間経過で全ステータス強化)】で戦う。
イラスト:伊瀬井セイ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アララギ・イチイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●そして、それは生誕し、再世し、生まれ堕ちる
崩れ落ちた四肢、砕け散った頭蓋。
どろどろ、と溢れこぼれ落ちる闇色の粘液。
ぐちゃり、と言う音をあげて、その闇色の沼より、白く、細い手が突き出した。
びちゃり、と言う音が響き、赤い瞳の少女が沼より這い出る。
闇色の沼より出でる少女はその背の闇色の翼を大きく広げる。
その後背の空間が歪み、その歪みの向こう側、空の城。
そこより無数の異形がやってくる。
――――そう、彼女は今ここに"殻"を破り、生まれ堕ちたのだ。
この"孵化"した姿、それこそが、"完全なる邪神"の本体である。
カタリナ・エスペランサ
さて、大詰めだね
確か絶対先制に耐久強制だっけ?
理外はお互い様、こっちも理不尽に踏み躙るとしようか
まず先制を捌かないと始まらない
《咄嗟の一撃+衝撃波》を翼から全方位に放って一瞬の《時間稼ぎ》、《第六感+戦闘知識+見切り》で敵の動きを把握しつつ《ジャンプ》でその場を離脱。《空中戦》に移行するよ
使用UCは【失楽の呪姫】。
引き出した魔神の権能で《属性攻撃+全力魔法+生命力吸収》を強化、攻撃全部に上乗せしよう
劫火を放って《範囲攻撃+ハッキング》で世界ごと天使たちの法則を改竄、無敵や無限の性質を終焉で塗り潰しに掛かるよ
黒雷の《破魔+乱れ撃ち》はもっと単純、耐性を貫通して直接仕留められないかの概念勝負だね
●パラダイス・ロスト
「さて大詰めだね」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)がその背の翼を大きく広げる。
光輝銀河に広がる異界の門、空の城より異形のモノがやってくる。
神々しい光を帯びながらも、その姿は禍々しく、そして、狂気に満ちていた。
無限に等しい数の異形天が光輝の銀河に咆哮を響かせる。
殺到するようにやってきたソレに対してカタリナはその白翼で虚空を打った。
破裂音が鳴り響き、空間が揺らぎ、炸裂した衝撃が無数の軍勢を蹴散らす。
出来たのはほんの僅かな一瞬の間隙。
されど理(ことわり)の外にあるのは互いも同じ。
その一瞬で動きを把握し、跳躍にてその場を逃れる。
光輝の宙(そら)、白翼を羽ばたかせ、少女と異形の天使が乱舞する。
「理外はお互い様、理不尽をそちらが突きつけるなら」
その手に宿るのは終焉の炎、終わりをもたらす破却の劫火。
世界の理(ことわり)を塗り替えるはユーベルコード。
その法則を破却し、燃やし尽くし、焼却する。
滅びの炎が異形の天使を焼き尽くし、その数を減らす。
決して蘇る事のない、魂魄から焼き尽くす劫火。
されど、それは新たなる無限の軍を呼び寄せるばかり。
概念と概念のぶつかり合い、終焉と無限は互いに相殺された。
左手に宿した黒き雷、それを振りかぶり、本体の少女天使へと放つ。
絶対の守護、その守護を貫く黒雷。
互いに矛盾し、相反する要素、反作用で空間が歪む。
刹那、重々しい轟音と衝撃が光輝の銀河を揺るがす。
「……初戦は五分五分ってところかな?」
揺るがした衝撃がカタリナを傷つけ、同様に少女天使を傷つけていた。
成功
🔵🔵🔴
イデアール・モラクス
まるで無垢なる邪神だ…危険極まりない。
・対先制
魔導ビットを展開しての『乱れ撃ち』と魔剣ドミナンスによる『薙ぎ払い』の全周囲、遠近二種の『武器受け』にて天使の軍勢を迎え討ち先制を防ぎ切る。
・攻撃
「無尽蔵の兵力とは恐れ入る、だが生憎こちらもでね」
UC【魔剣の女帝】を『高速詠唱』行使。
『全力魔法』の力で威力を増した魔剣を無尽蔵召喚し『一斉発射』で雨霰と射出、圧倒的弾幕の『範囲攻撃』と成して『制圧射撃』をかけ無尽蔵の兵に無尽蔵の剣で相殺。
「魔剣帝の一刀、受けてみよ!」
そして巧みな『空中戦』で本体へ斬り込み『属性攻撃』で炎を纏わせた魔剣ドミナンスで『串刺し』にし『吸血』して『生命力を吸収』
※アドリブ歓迎
●無限の軍勢と無限の剣
「まるで無垢なる邪神だな……」
その白い手、白き足、白き肌、真紅の瞳。
何者にも染まらぬ白い少女、されどその闇の翼。
それを見てイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)は小さく呟いた。
危険極まりない『完全なる邪神』、それを前にして。
彼女の髪が銀色に染まり、刻印が浮かび上がる。
真の姿を開放する。
無限の異形天使が真の姿と化身したイデアールに殺到する。
同時、彼女が放った自律浮遊する魔導機が、魔力弾を撒き散らす。
殺到する軍勢を魔剣の一撃が薙ぎ払い、先制の一撃を完全に"殺した"。
「無尽蔵の兵力とは恐れ入る……だが」
それでも無限の天使兵はなおも空間を超えてやってくる。
だが、イデアールとて対策がないわけではない。
その背の空間に無数の魔法陣が展開される。
「魔剣……展開ッ!!」
無数の魔法陣より無数の魔剣が展開される。
相手が無限の軍勢なれば、イデアールが放つは無限の剣。
無限の軍勢と無限の剣が打ち合い、互いに互いが砕け散る。
その無限の雨の最中、イデアールは魔力を開放し、少女天使に肉薄した。
「魔剣帝、その一刀、味わうがいいッ!!」
炎を纏った魔刃、それが少女天使に突き刺さる。
されど、絶対の加護を持った彼女にその刃が突き立とうとも、その血を流す事は能わない。
そう、血を流す事は出来ない。
「分かっている、そんなこと――――だが」
――――これはどうかなぁ!?
その裂帛の叫びとともに、魔剣がざわめくように波打つ。
魔剣が突き立った所から少女天使の命そのものをすすっていく。
絶対の守護、絶対の守り、それは攻撃に対するもの。
直接命をすすると言う行為に対する守りではない。
危険を察知したか、少女天使は無限の軍勢の守り、その一部をイデアールにぶつけ、距離をとった。
突き立てられた傷よりは血は流れない、されど。
「どうやら命は食らえるようだな」
イデアールは、笑ってみせた。
成功
🔵🔵🔴
秋津洲・瑞穂
クリスティアーネ(f04288)と一緒
「なんか可愛いのが出てきたねー」
「霊力は大きいんだろうけど。使えなければ無も同じ」
まずは敵ユベコ。前に出て囮になろう。
無限沸きするものなら一発目は無限数でもないんでしょ?
短距離のダッシュ20を連発+残像40で回避っ。
さて反撃だけど。ただ突っ込むのもなんだから、
囮を続けてクリスティアーネに倒してもらいながら隙を待つ。
出てくる端から倒しちゃえばステータス強化もないでしょ。
「おー。派手ねー」
機を見て駆け込んで、【縛繭】を天使にお見舞いするよ。
発動をでなく、ユベコ自体を封じ続ける技だから維持も切れる。
あとはクリスティアーネに任せて、縛繭を維持するだけねー。
クリスティアーネ・アステローペ
アドリブ歓迎
瑞穂(f06230)と
「性質はともかく外見は、と言ったところねえ」
後から続くのはより元々の形に近いのかしらね
先手対策は
マルツェラのトリガーを引いての《高速詠唱》で刺突の《属性攻撃》
多数の槍を生成し《衝撃波》で撃ち出し《串刺し》に
後は【消失する地平】で相手をしましょう
無数の光源に無数の遮蔽
広がり連なる影こそが貴女の敵と知りなさい
《怪力》による《鎧無視攻撃》や《傷口を抉る》ことで傷を広げ《吸血》する影の魔獣を呼ぶ《全力魔法》
無限に出現?ならばこちらはその血を糧に立ち続けましょう
こじ開けるわよ。動きを止めるのは瑞穂、任せるわ?
本体はそうねえ…噛み砕きなさい
どんな味がするかしら?
●封印の魔獣
「なんか可愛いのが出てきたねー」
「性質はともかく、外見は……と言ったところねえ」
秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)とクリスティアーネ・アステローペ(朧月の魔・f04288)はその外見を見て称した。
されど、その内部・その内面・その性質。
それは人とは一線を画するもの、決して理解の及ばぬおぞましきもの。
少女は突き立てられた傷に構う事もなく、手を振るえば無限の軍が殺到する。
瑞穂が一歩踏み込み、光輝銀河を踏み抜いた。
天使兵に肉薄し、それを蹴り込めば、跳躍。
無限の軍勢を足場に虚空を舞うように翻弄する。
その瑞穂に殺到する軍勢、彼女がどうにもならぬ部分をクリスティアーネがフォローする。
無数の槍が衝撃とともに放たれ、鋼の矢と化して軍勢を縫い止める。
無数の槍が飛び交う最中、それすらも足場にしながら瑞穂は跳ぶ。
「我、流るるものの簒奪者にして領を侵せしものへの誅戮者なり」
クリスティアーネが鋼の槍を打ち出しながら、言霊を唱える。
その詠唱に反応しようとする天使兵をまた瑞穂が蹴り飛ばした。
「然れば我は求め訴えたり……」
光輝銀河、光に満ちた世界に闇色が広がる。
光の銀河に広がった闇、それは即ち連なる無限の影。
「喰らえ、ただその闇の欲する儘にッ!!」
それは消失する地平線、闇が世界を覆う。
天蓋の全て是また深淵、光輝の銀河が放つ光によって生まれる無限に連なる影法師。
無限の天使兵から生まれた無限の影より、影の魔獣が浮かび上がり、食らいつく。
バギリ、と言う咀嚼音が響き、天使兵は影の魔獣に喰らわれ闇に沈み、堕ちる。
「おー。派手ねー」
闇に堕ちゆく天使兵を蹴りぬき、瑞穂がその手に金色と銀色の糸玉を生み出す。
また闇に堕ちたそれを踏み抜き、少女天使に駆け込むと同時。
「封妖金糸、封道銀糸……絡め取れッ!!」
放たれた金糸、銀糸が少女天使の動きを封じる。
無限の軍勢を呼び出す御業、その一つが理外の理によって封じられた。
「クリスティアーネッ!!」
「わかってるわ……――――噛み砕きなさい」
少女天使の影より浮かび上がった魔獣。
それが少女天使に食いつき、その右腕を噛み砕いた。
決して血は流れない、失われた腕から流れ落ちるもの。
それは黒い、黒き呪詛の如く流動する粘体だった。
成功
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クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「これは厄介というよりは面倒ですね」
【POW】
●UC弱点指摘
『電脳ゴーグル』で【情報収集】し弱点を指摘します。
「完全無敵は身体のみで『内部や精神を含まず』、無限召喚は『翼で背後の空間を歪ませる必要あり』、肉体は『時間経過』で強化……」
「弱点は『時空間の歪み』でしょうか、時が意味を成さず空間が接続できなければ残るは完全無敵だけですね」
後はこの実証した弱点を【メカニック】として再現した空間に自分と敵を取り込みます。
「解析完了。指定領域に時空間の歪みを180秒間生じさせます、空間生成開始」
●戦闘
武器の【一斉発射】、後はウィンディさんに任せます。
ウィンディ・アストレイ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&連携や絡み歓迎
「了解です。時空の歪みは、こちらでも引き受けます」
真の姿発動後、アクティブセンサの発信能力を空間侵略に利用して
空間中にハッキングを仕掛け、敵の空間侵略方法を解析
敵の侵略法をクラックして
可能なら浸食阻止、成らずとも浸食を阻害します
(ハッキング&情報収集&鍵開け&罠使い&破壊工作)
敵を邪神のみに絞ったら
バニシング・フィンガーの出力を高めつつ
乱数機動で被弾を避けながら隣接
(力溜め&空中戦&ダッシュ&戦闘知識&第六感&見切り)
邪神の表面に触れ、【選択UC】の振動波を内部に発生させて
内部からの破砕を狙います
(力溜め&カウンター&破壊工作&鎧無視攻撃)
●鋼の咆哮
「これは厄介……と言うよりは面倒ですね」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)の電脳ゴーグルが天使兵たちを精査する。
特徴や性質、特性、空間、その全てに対して電脳精査が走る。
無数に殺到する天使兵、それにはウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)が浮遊させたライフル・ビットで火線を叩きつけ黙らせる。
クネウスが全てを曝け出し、精査するまでの時間を稼ぐ。
「完全無敵は身体にのみ適用、内部や精神を含まず、無限召喚は翼によって空間を形成する必要あり、肉体そのものは時間経過で強化……」
電脳ゴーグルに走る膨大な情報、それを一つ一つ紐解いていく。
出てくるのはただ一つの答え。
「弱点は『時空間の歪み』でしょうか、時が意味を成さず空間が接続できなければ残りは完全無敵だけですね」
無数の光粒子が無限の天使兵を撃ち抜く。
実証された答えに、クネウスの技術がその答え合わせを始める。
「――――解析完了、指定領域に時空間の歪みを生じさせます。時間は180秒」
「了解です、時空の歪みはこちらでも引き受けます」
「それですと時間は二倍程度には増えますね……では始めましょう」
「はいッ!!」
理外の理(ことわり)は科学によって貶められた。
今ここにあるのは全てが実証・証明された科学と言う理(ことわり)によって成されるもの。
ウィンディが真の姿を晒すと同時、アクティヴセンサーが無垢なる天使の背後に広がる空間そのものにハッキングを仕掛ける。
空間侵食を解析し、その手段をクラックし、侵食を"侵食し返す"。
そして、クネウスの科学によって実証された理外の理によって天使の展開した空間が断絶する。
「残り350秒……!!」
完全なる肉体を有する無垢なる天使、こちらの世界に残存する異形の天使兵。
クネウスの装備が全て展開され、無数の砲火が光輝の銀河に放たれる。
圧倒的多数の砲撃に残存する天使兵が駆逐され、残るは自らを無敵と言う理によって武装した天使のみ。
砲火の弾幕の最中、ウィンディの背面スラスターが出力を最大にまであげ、その身を加速させる。
「バニシング・フィンガー、出力最大……ッ!!」
100%を超えて、安全装置と言う名のリミッターを解除。
その出力はさらに上昇し、その掌の中は空間が歪んですら見える。
異形の天使兵の群れはクネウスの砲火が破壊した。
残るは無敵と言う殻によってでしか武装出来ぬ天使のみ。
その掌の中、空間を歪ませたまた別個の一種の世界殻。
「一撃必倒……ッ!!」
肉薄、その手が少女天使に叩きつけられる。
歪んだ世界殻が天使の内部に打ち付けられた。
「バニシングッ!! フィンガーッ!!」
世界殻一つ、それが体内で炸裂し、その内面を浸透破壊していく。
恐るべき破壊が内側より巻き起こり、その四肢を損壊させる。
赤い瞳が見開かれた。
内側より爆ぜた少女天使、その骸からは鮮血が飛ぶ事なく。
黒い、黒い、コールタールのように、あるいはヘドロのように。
どす黒い粘性の流動体のような何かが飛び散った。
大成功
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ロバート・ブレイズ
「随分と美しい『天使』だが、果たして此れが完全とは奇怪な。我が脳髄は貴様の存在を人類に等しいと定める。否定せよ――我々は裁かれる」
【対策】
天使の軍勢に対して『情報収集』し行動パターン理解
『狂気耐性』で精神を固定し、対象の攻撃を全力回避
フック付きワイヤーで機動力を確保。超次元の渦に『引っかけて』使用。可能ならば天使の死角へ
囲まれた場合は鉄塊剣で薙ぎ払い
【UC】
魂の改竄使用
精神世界から数多の『暴走した魂』を解き放ち、無名の天使の【在り方】を改竄・否定する
這い出た場所は地獄でも天国でも無い。在り来たりな『無意味』だと【恐怖を与えて】やろう
封じたならば脳天へ拳骨
異形を普通に。天使を人間に。邪神を少女に
●総てを否定し、総てを裁く
「随分と美しい『天使』だが……」
ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)はその天使を見やる。
その身は最早内側から爆ぜ、黒いコールタールのような呪詛を垂れ流す。
「果たして此れが完全とは奇怪な」
最後の天使兵の群れがロバートに殺到する。
それを一つ一つ丁寧に捌きながら一つ一つを精査していく。
「我が脳髄は貴様の存在を人類に等しいと定める」
光輝銀河に巨大な剣が振るわれる。
質量に相応しい破壊が天使兵の群れを薙ぎ払う。
黒い、黒い、総てを否定する闇の絶望。
「否定せよ、否定せよ、否定せよ」
無限の天使の軍勢、それを全て血の海に沈め、光輝の銀河は血色に染まる。
そこにあるのは絶望であり、否定であり、闇であり、黒である。
「我々は裁かれる――――幽閉された魂よ」
それは、闇より、黒い否定の絶望より這い上がる。
無数の天使に相対する無数の魂、数多の魂。
行き場を失った、在るべき所を失った魂たち。
それは狂乱し、暴れ狂い、暴走する。
「喜べ、貴様らは『終』より解放される」
それは『終わりを迎えたもの』たち。
それは"終"から解放され、狂喜し、狂気した。
狂い暴れる魂たちは天使の群れを飲み込み、その在り方を損なわせる。
損失、喪失、消失、自らの有り様を維持出来ない。
熱量は意味を損失すれば破綻するのみ。
それは無意味であり、無為であり、無意義である。
総ては否定された、ここにあるのは有意義ではない、無意義であり無意味である。
這い出る場所は地獄でも天国でもない、ただ、ただ静謐なまでの否定であり、虚無である。
異形は普遍的な意味を定められ、その質量を瓦解させる。
天使は人類的な尊厳を定められ、その守りを瓦解させる。
完全たれ、と望まれた邪神はただの少女へとその意味を変貌させる。
「裁きの時は訪れた」
封じられた少女天使、完全なる邪神。
それは最早一個として存在する少女でしかなく。
冒涜的な老人の拳一つ、頭蓋は砕かれ、鮮血と脳髄を撒き散らし、光輝の銀河に崩れ落ちる。
後に残るのは黒いコールタールでもなんでもない。
少女たれ、と定められた無意味な骸がただ一つ。
崩れ落ちて、飲まれて消えて、そこには静謐たる絶望が広がるばかり。
大成功
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