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勧善懲悪! 続編映画怪人成敗

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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 かつて、名作と呼ばれた映画があった。
 漁師町を舞台に、繰り広げられる渡世の義理人情物語。そこへ現れる、世の裏で平和を壊す悪の手先。困り果てる町に、どこからともなくやって来る旅人。彼は悪の所業を暴き、弱きを助け、強きを挫いて町に平和を取り戻す。そして旅人は、何処かへと静かに去っていくのであった――。

「まぁ、そんな名作映画があったわけですよ。ジダイゲキ? って言うんでしたっけ。ちょっと似てますよね、サムライエンパイアに」
 グリモア猟兵、レニー・ヴァッサー(赤いグリフォン・f02063)は頭を掻いた。
「キマイラフューチャーでは廃れた文化ですけどね、漁師町とか。でもその古風な作風が逆にウケまして。で、その続編がこの度発表されることとなったんです」
 それ自体は喜ばしいことだ。だが、その続編が前作同様の名作になるかどうかは……観てみなければわからない。
「そう、そこが問題です。それを憂えたオブリビオンが現れましてね」
 おいおい、いきなり話が飛んだぞ。
「どうも2とか3とか、続編映画が許せないようで、それを上映している映画館を襲撃しに来るんです。皆さんにはそれを食い止めて頂きたく」
 怪人を倒す、観客の避難誘導、他にもやること、出来ることはあるかもしれない。
「必要なら映画のチケットも用意できますが、まあ必要ないでしょう。怪人出現のどさくさに紛れて堂々と入ればオッケーです」
 まさか怪人の襲撃中に、モギリを行う職員もいまい。それどころか、その職員も避難させなければ危険だ。
「まったく、里帰り中にとんでもないもの視ちゃって、慌ててグリモアベースに引き返しましたよ。ともかく、よろしくお願いしますね」
 碧色に透けるグリモアを弄びながら、レニーは猟兵達をキマイラフューチャーへと送り出すのだった。


天風あきら
 こんにちは、天風あきらです。

 今回は時代劇っぽい続編映画怪人が敵です。思う存分成敗してやってください。
 よろしくお願い致します。
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第1章 冒険 『名作映画の台無し続編許さない怪人!』

POW   :    正面から怪人を叩く

SPD   :    観客を素早く避難させる

WIZ   :    怪人に続編映画の良さを説得する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神流派・赤跳
物語の続編がどうなるかは確かに興味をそそりますが恐怖や不安があるのも本音…しかしその目で確認する前に潰すのはいけないことです!

とにかく避難が完了するまでの間、少しでも時間を稼ぐために正面から怪人の相手をします、倒すというよりもとにかく自分に集中させて時間を稼ぐという感じでしょうか?

避け、攻撃、受け流し、攻撃の繰り返しになりそうですが
相手に大きな隙がある様なら「剣刃一閃」での大きな一撃を入れることも視野に入れたいと思います



映画館に到着した神流派・赤跳(守護ペーパーナイフ・f03650)は、既に怪人によって混乱の最中にある観客席を前に、目を閉じた。彼が入って来た入り口には観客が殺到しており、赤跳はその流れに逆らって、小さな身体で尚立っている。
「――そこまでです!」
 赤跳は漆黒の瞳を見開いた。そしてその場で跳躍する。その身体は、一息に大きなスクリーンを擁するステージの中央に聳え立つ、怪人の元へ。
「何奴!」
「名乗る程の者ではありません!」
 無名の刀を抜き放ち、一閃。赤跳の一撃を受け止めたのも、やはり刀。
「その台詞は……この名作の主人公、サビマルの決め台詞ではないか……!」
「……これを知っているということは、あなたも相当のファンですね」
 口から出まかせだった。赤跳が先の台詞を発したのは偶然であり、それに反応した怪人に乗ったまでだ。しかし怪人は、上手いこと赤跳に意識を集中した。彼に向かって刀を振り下ろし、赤跳はその攻撃を避ける。
 その間にも観客は劇場から次々と逃げ出していたが、怪人は構うことなく赤跳を攻撃しだした。
「そうだ! 故に私は、許せん! 1は確かに名作だった……名作は名作のまま、終わらせておくべきなのだ!」
 怪人の刀が再び、打ち下ろされる。赤跳はひらりと躱し、後方へ。そこへ追撃が迫る。
 赤跳の刀がそれを受け止めた。刃と刃の鍔迫り合い。
「物語の続編がどうなるかは確かに興味をそそりますが、恐怖や不安があるのも本音……」
 赤跳が怪人を弾く。そして怪人が体勢を崩した隙に、彼は剣戟を繰り出した。
「しかしその目で確認する前に潰すのはいけないことです!」
 怪人の纏う外套が、大きく裂かれる。しかしその一撃は、怪人にそれ以上のダメージを与えるには至らない。
 だがそれも承知の上。赤跳の狙いは怪人の注意を引きつけ、観客達の逃げる時間を稼ぐことなのだから。
 結果、彼の行動は目的を達していた。怪人は観客になど見向きもせず、赤跳へと集中していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

未不二・蛟羽
続編が許さなくても、やっちゃダメなことってあるっす!
映画になるんだから、それだけ人気ってことっす、愛されてるってことっす!こんなことしたら逆に皆んな嫌いになっちゃうっす!

とりあえずパワーで敵を押しとどめるっす!
ブラッド・ガイストで解放した刻印を手に纏わせて、正面から殴りにいくっす!捨て身の一撃で、ちょっとヒーローっぽく正々堂々いくっす!

避難が完了するまでは、敵の攻撃がお客さんとか、職員さんとかに攻撃が向かうようなら水守を撃って、注意を引きつけるっす!こっちみるっすー!

っていうか、普通に考えて嫌なら見なけりゃいいじゃないんすか?
あ、映画の内容に関しては、わからないっす!
俺、難しい話苦手っすから!



未不二・蛟羽(絢爛徒花・f04322)は、未だ観客の避難が完了しない映画館に乗り込み、怪人目掛けて走った。
「おおおおっ!」
 雄叫びと共に、刻印に秘められた力を解放し、拳に纏わせて正面から殴り掛かる。
「ぐっ……!」
 それを頭部と思われる箇所に受け、怪人は後退った。
「続編が許せなくても、やっちゃダメなことってあるっす!」
 蛟羽はまるで映画のヒーローのように堂々と、言い放つ。
「映画になるんだから、それだけ人気ってことっす、愛されてるってことっす! こんなことしたら逆に皆嫌いになっちゃうっす!」
「ええい、黙れ! 名作が穢されるくらいなら、万人に愛されずとも良い! 隠れた名作であることもまた誉れだ!」
「違うっす、愛されてこその名作っすよ!」
 両者の意見はどうやら平行線のようだ。どちらの意見にも、映画ファンとして正否を断ずることは不可能だろう。
 しかし、その意見を元に非道を行うことは許されはしない。
「貴様も、あの観客共と同じようだな……! 名作の何たるかも知らぬ愚か者よ! 身をもって、その愚行を知るが良い!」
「危ない!」
 怪人が、観客達の後ろ姿に向かって斬撃を放った。蛟羽はそれを阻む為に咆哮を上げる。映画館に響くそれは、龍の如く。
 蛟羽が咆哮により放った氷の礫が、斬撃を受け、更に細かな粒となって暖かな空気に溶け消えた。その礫は観客に届くことなく、怪人の攻撃だけを防いだのである。蛟羽のユーベルコード、水守(ミズノカミ)。
「こっちみるっすー!」
「おのれ……!」
 怪人の注意が再び蛟羽に向いた。
「っていうか、普通に考えて嫌なら見なけりゃいいじゃないんすか?」
「ええい、黙れ黙れ黙れ! 名作を穢したモノが世に存在することが問題なのだ!」
 怪人は狂乱したように蛟羽に迫る。
「貴様にわかるのか、あの郷愁を誘う世界観、心打つ名言、人に温かさを齎す義理人情が! それら無くして続編を騙る等言語道断!」
「あ、映画の内容に関しては、わからないっす!」
「――何ぃぃ!?」
 怪人が綺麗に磨かれた床の上で、水守によって出来た僅かな水溜まりに足を取られ、すっ転んだ。倒れた怪人に、蛟羽は清々しいまでの笑顔で告げる。
「俺、難しい話苦手っすから!」
 蛟羽の眼鏡が、きらりと光った。

成功 🔵​🔵​🔴​

メイロン・ミラー
うーん……
何というか、あたしも映画の2とか3で落胆することは少し覚えがあるから気持ちは分からなくもないかな
でもまあ、「続編映画が許せない」まで行くなら見なきゃいいんじゃないの?
まぁ続編映画も良い作品は多いから、もっと視野を広げた方が幸せだと思うけどねぇ……

それはそれとして!映画館を襲撃して上映を止めた馬鹿野郎はぶっ飛ばす!
全力「ダッシュ」で怪人に近付きつつ「力溜め」をして、物凄い「早業」で【達人の拳撃】を繰り出す!
襲撃したのが個人的にムカつくから「2回攻撃」でボコボコにしてやるぜ!



「うーん……何というか、あたしも映画の2とか3で落胆することは少し覚えがあるから、気持ちは分からなくもないかな」
 映画館に辿り着いたメイロン・ミラー(堕ちた武人・f01473)は、戦いに赴く前に呟いた。
「でもまあ」
 床を蹴る。疾走。劇場にまだ残る観客を避け、一直線に怪人の元へと。
「『続編映画が許せない』までいくなら見なきゃいいんじゃないの?」
 迫るメイロンに気づいた怪人が、体勢を立て直し、刀を構える。正しい所作で大上段から振り下ろされる一撃をすり抜け、下から拳を思いっきり振り抜いた。顎(と思しき箇所)に綺麗に決まるアッパーカット。
「ぐっ……」
 怪人が呻く。放物線を描いて倒れ、口らしきものを抑えてごろごろしていた。口の中を噛んだらしい。
 それに対し、メイロンは何も言わない。
「……いや、何か言って」
 懇願する怪人に、メイロンは次撃をもって応えた。倒れたままの怪人の胴に、拳を叩き込む。ユーベルコードの力が乗った拳は、高威力高命中の寸勁となって波動を怪人の体内へ流し込んだ。
「うぉ……っ!」
 体内で荒れ狂う気の奔流に、身悶える怪人。そこへ、更なる追撃。再びの達人の拳撃に、怪人はステージ裾へと吹き飛ばされた。
 しかしメイロンは不機嫌そうな顔で、それに対し口を開くことはなかった。只管に拳を振るい、気を送る。……ボコボコである。
「ちょ、ま、語らせて……!」
 映画館を襲撃して上映を止めた馬鹿野郎に貸す耳などない。拳が答えである。
 目にも止まらぬ早業で繰り出される拳に、怪人は観客に気を向ける暇もなく、只管にサンドバッグと化していた。
 メイロンは、余程怪人の行動が腹に据え兼ねているようだ。その一言も漏らさない攻撃が、彼女の不機嫌さを如実に表わしていた。
(「まぁ続編映画も良い作品は多いから、もっと視野を広げた方が幸せだと思うけどねぇ……」)
 内心で零しながら、メイロンは怪人を殴り続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

向坂・要
こりゃまたご大層なこって…。
さて、他のお人らが奴さんのお相手してくれてる間に人々の避難誘導しちまいましょうかね。
大丈夫ですからね
落ち着いて
足元に気ぃつけてくださいね

安心させる様に目線合わせたり手を貸したり
全体の様子に気を配り
取り残されたり迷子や怪我人がいねぇかは常に注意しますよ

手のひらサイズの狼の石像の分身を生み出し誘導灯を咥えさせるなどして避難する人達の誘導&護衛
まぁ攻撃よりは盾になったり防御優先、避難が完了するまでの時間稼ぎ、注意を逸らす、てのが目的ですからねぇ



「こりゃまたご大層なこって……」
 舞台上の惨劇を横目に、向坂・要(黄昏刻・f08973)は観客席を見渡す。既に多くの観客は外に出ていたが、それでもまだ残っている者は少なくない。往年のファンらしき老人が座席の間に蹲っているのを見つけて、手を貸し立ち上がらせた。
「大丈夫ですからね。落ち着いて。足元に気ぃつけてくださいね」
「ああ、ありがとう……」
 目線を合わせて様子を窺えば、老人は連れの子供と共に劇場外へ避難しようとする。要は手のひらサイズの狼の石像の分身を生み出し、その口に誘導灯を咥えさせた。石像は要の指示に従い、老人と子供を出入口へ導く。
 同じようにいくつかの分身を造り出し、要は取り残された観客を次々と発見、避難させていった。特に迷子や怪我人がいないかを常に注意する。
 そうして効率的に誘導を行う彼の元へ、怪人の放った波動が飛来する。
「!」
 それを石像を盾にすることで防ぎ、要は観客の一人を庇った。砕かれた石像の破片が飛び散る。波動は阻まれ、観客に届くことなく霧散した。
 敵の注意は舞台上の者達が引きつけてくれている。
「さて、他のお人らが奴さんのお相手してくれている間に」
 自分の役目は避難誘導、それが完了するまでの時間稼ぎ。そう決めて、要は仕事を果たすべく次の逃げ遅れた者を探すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

八坂・操
【SPD】

ワカルマン! いや、オブリビオンと同意見なのはちょっとかもしれないけど、これは分かっちゃうモンだからねぇー。
個人的には、続編映画よりも名作のパクリ映画の方が被害大きいんじゃないかな? パケ絵まで似せてるのとかさ。

とりあえず、観客の避難誘導に動こっか♪
「はーい☆ 避難口はこっちだよー♪ 押さない押さなーい!」
そして【オルタナティブ・ダブル】操ちゃんカモーン! 観客と一緒に避難して貰って、観客へのフォローして貰うよ!
「イェーイ! 『ドッキリ大成功!』」
「猟兵とオブリビオンの戦いからの避難って、結構簡単だったでしょ? 本番でもこんな感じでヨロシクー☆ 猟兵代表(自称)操ちゃんでした♪」



(「ワカルマン! ……いや、オブリビオンと同意見なのはちょっとかもしれないけど、これは分かっちゃうモンだからねぇー」)
 八坂・操(怪異・f04936)は流石に観客達に不安を与えることは口には出さなかったが、麦わら帽子の下で深く頷いていた。観客席の混乱を前に、笑顔すら浮かべて。
「はーい☆ 避難口はこっちだよー♪ 押さない押さなーい!」
 その笑顔は、結果的に客達を安心させる要素の一つになった。操が立つ傍の出入口に、人が殺到する。
 しかしその数は、彼女一人に捌き切れるものではなくなっていった。そこで。
「操ちゃんカモーン!」
 操はユーベルコードを発動し、自らの分身を生み出す。操と寸分違わぬ分身は、観客と一緒に外へと流れて行った。
 不安げな表情の残る観客達の前で、分身は明るく大きな声を上げる。
「イェーイ! 『ドッキリ大成功!』」
 大きな看板まで掲げて、分身は観客の注目を集める。観客達の空気は不安から怪訝なものへ。
「猟兵とオブリビオンの戦いからの避難って、結構簡単だったでしょ? 本番でもこんな感じでヨロシクー☆ 猟兵代表(自称)操ちゃんでした♪」
 今回の事件を予行練習と思わせて、不安を完全に取り除く。操の作戦は彼女の明るい雰囲気も相まって功を奏し、元が能天気なキマイラフューチャーの観客達はほっとした様子で映画館を立ち去って行った。
「ま、個人的には、続編映画よりも名作のパクリ映画の方が被害大きいんじゃないかな? パケ絵まで似せてるのとかさ」
 最後に自分の意見をぽつり。帽子の隙間から覗いたオブリビオンに向く視線は……ぎらついていた。その視線が彼女が多重人格者故かは、誰にもわからない。
 だがそれも一瞬のことで、彼女はすぐに元のハイテンションな女性に戻っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『マグロ怪人ツーナー』

POW   :    止められない止まれない
【食べられるという恐怖心から無限のスタミナ】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    そんなことより助けて欲しい
レベル分の1秒で【腕を振り払うことで自らに噛み付いてる猫】を発射できる。
WIZ   :    水を得たお魚
【水鉄砲】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を水浸しにし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「おのれ猟兵共、私の邪魔だてをするなら、これ以上容赦はせぬ! いでよ!」
 怪人が舞台袖に向かって合図を送ると、そこからわらわらと現れる者達があった。マグロの頭部に筋骨隆々のほぼ全裸、腰元に赤い褌。そんな怪人が多数……猫に追われてきた。
「うおおおお!」
「我らマグロ怪人ツーナー!」
「我らが主の障害となる猟兵共、許すまじ!」
「ちょっ……助けてー!」
 ツーナー達は猫に追われながら、猟兵達に迫る!
八坂・操
【SPD】

ヒヒッ、ヒヒヒヒヒヒッ!
あ、ゴメンゴメン。いやーつい笑っちゃったよ。うーん、これはB級映画! ソファでだらだらしながら見るのが最高なヤツだね♪
最近じゃ殺人鬼側が倒されるのも珍しくない訳で、さっくりやっちゃおう!

「あ、もしもし、メリーちゃん? 猫とおまけがいるけど来ない?」
まずは【メリーさんの電話】で遊撃を頼むよ。操ちゃんは『忍び足』で『目立たない』よう『暗殺』スタイルでバックスタブだ!
「操ちゃんパーンチ!」
『鎧無視攻撃』の『串刺し』貫手! 「パンチじゃないじゃん!?」という文句は受け付けておりませーん☆
「予算の掛け方間違えた続編映画だって、虚無に塗れたクソ映画よりはマシだよ!」



「ヒヒッ、ヒヒヒヒヒヒッ!」
 観客席から舞台に躍り出た操は、猫に追われるツーナー達を目に思わず笑い声を上げた。その声、正直気味が悪いがツーナー達程ではない。
「あ、ゴメンゴメン。いやーつい笑っちゃったよ」
 その魚眼を剥くツーナー達に、操は笑いながら謝罪する。その目尻に浮かんだ笑い涙を拭いつつ。
「うーん、これはB級映画! ソファでだらだらしながら見るのが最高なヤツだね♪」
「何をぅ!? この作品を愚弄するか!」
 愛する名作を馬鹿にされたのかと勘違いしたボス怪人が憤慨する。
「違う違う。アンタ達が繰り広げてるこの光景の方だよ☆」
 操の訂正。怪人は……黙った。ツーナー達が猫に追われる光景に、思うところがあったのだろうか。
「最近じゃ殺人鬼側が倒されるのも珍しくない訳で、さっくりやっちゃおう!」
 その隙に操が取り出したのは、電話。何処かへ通話をかける。
「あ、もしもし、メリーちゃん? 猫とおまけがいるけど来ない?」
「なっ!」
「我らを! おまけ呼ばわりするか!」
「我ら誇り高き怪人、猫如きのおまけとは不届き千万!」
「だから助けてー!」
 逃げ惑うツーナー達の隙間に、劇場の暗闇からぬうっと少女が現れ、手にした刃物を振り回す。小柄ながら大振りな動きで、ツーナー達を更に翻弄した。
「ぎゃっ!」
「なんだこの女!?」
 ツーナー達が混乱している間に、操は背後から忍び寄り、そして。
「操ちゃんパーンチ!」
 繰り出したのは貫手。彼女の指先が、マグロ怪人の胸を貫く。
「がっ……」
「『パンチじゃないじゃん!?』という文句は受け付けておりませーん☆」
「おのれ!」
 別のツーナーが、腕を振り払う。すると噛みついていた猫が、文字通り飛んできた。
「おっと」
 操はそれを受けるが、所詮は猫。ツーナー達程のダメージは受けない。だが、それも積み重なれば危険だ。マジで。
「ふはは、見たか! これぞ本物のキャットファイト! 映画さながらである!」
「予算の掛け方間違えた続編映画だって、虚無に塗れたクソ映画よりはマシだよ!」
 操が吐き捨てた台詞は、怪人にも映画自体にも向けられていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メイロン・ミラー
おう、まずは映画を見に来たお客さんへの謝罪だろうが
謝らないってならもう手加減しねえからなコノヤロウ

頭にきすぎて冷静になってきた。……いや、戦闘中は冷静なんだけど
……なっ、猫を、武器にした……?
お前……もう何を言っても絶対に許さんからな
猫に攻撃を当てないように軌道を「見切り」受け止めて、出口に向けて猫を優しく「投擲」だ
……ここからは「カウンター」タイムだ、「覚悟」しろよ

【三点打ち】でマグロを裂いたり貫いたり殴る……それはもうボッコボコにな。「2回攻撃」による六点打ちで効果は更にアップだ
あたしの「早業」から逃げようとしても無駄だ。時折「フェイント」も入れつつ、ズタズタに「料理」してやるぜ



「おう、まずは映画を見に来たお客さんへの謝罪だろうが」
 メイロンは怒り心頭の様子で、怪人達を睨み据えた。
「謝罪? 駄作をわざわざ見に来る者共へ謝ることなどないわ!」
「……謝らないってならもう手加減しねえからなコノヤロウ」
 その言葉を最後に、メイロンは口を閉じた。ここからは戦闘モードだ。
(「頭にきすぎて冷静になってきた」)
 鋭い眼光が、ツーナーを捉える。その矢先。
 猫が、飛んできた。
「……なっ」
 それをさっと避けると、猫は背後で音もなく着地したようで、何事もなかったかのように再びツーナー達を追い回し始めた。
(「猫を、武器にした……? お前……」)
 ――もう何を言っても絶対に許さんからな。
 普段柄の悪い者ほど、猫を愛する傾向にあるという。
 再び飛んでくる猫。メイロンはそれに攻撃を当てないよう軌道を見切って受け止め、出口に向けて優しく投擲した。猫は一瞬、名残惜し気にちらりと振り返ったが、メイロンの打って変わって優しい眼差しに何か感じ取ったのか、そのまま出口を潜る。
 メイロンは何発かの猫ミサイルでそれを繰り返した。その異常に気付いたツーナー達は、慌てて対策を取ろうとするが、時すでに遅し。
 ……ここからはカウンタータイムだ、覚悟しろよ。
 最後に飛んできた猫をそっと放し、メイロンは構えを取った。投げる猫が周囲にいなくなって、慌てているツーナーの一体に、拳を打ち込む。手刀、貫手、正拳突きの三点打ち。それぞれが額、喉笛、鳩尾を捉え、更に連打はフェイントも交えつつ続く。ツーナーは悲鳴を上げる間もなく、ズタズタのボッコボコにされた。
「きゅう……」
 瘤だらけ痣だらけになって倒れ込むツーナー。その前に立っていた鬼神のようなメイロンに、他のツーナー達が怯む。
 そしてメイロンは無言で次のツーナーに狙いを定め、フルボッコタイムは続くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

未不二・蛟羽
へ、変態っすー!じゃなかった、新手っす!

ここで俺のとるべきことはっ!猫ちゃんごと美味しく頂くっす!
スカイステッパーで飛んでくる猫や攻撃を避けるっす!
速さで相手を翻弄しつつ、空中から攻撃っす!尻尾をガチキマイラで変化させるっす!
マグロはーもぐもぐっすー!ライオンもほら、ネコの仲間みたいっすし!
猫ちゃんももぐもぐなのは、えーっと、弱肉強食っす!

奥にいる怪人にびしっと指をつきつけて
手下呼び出してやってしまえーってださくないっす?ヒーローに倒される悪役っぽくないっす?
なんやかんや小難しいこと語るわりに、行動がついていってないっすよ!



「へ、変態っすー! じゃなかった、新手っす!」
 慌てているようで蛟羽は落ち着いていた。が。
 その取った行動は、驚くべきものだった。
 空中を駆けるように飛び回り、猫を避けたまでは良い。その速さでツーナーを翻弄しつつ、蛟羽は自らの尻尾をライオンの頭部に変形させ、ツーナーの一体にかぶりついたのだ。がぶがぶ。もぐもぐ。ごっくん。……ごっくん!?
「ライオンもほら、猫の仲間みたいっすし!」
「ひぃぃぃ!?」
「にゃー!?」
 彼が非難を受けそうな気がするのは、猫ごともぐもぐしているところではなかろうか。
「き、貴様、血も涙もないのか!?」
「えーっと、弱肉強食っす!」
 自分の配下を追い回していた猫相手だが、ボス怪人が思わず凄まじい所業にひっくり返った声を上げると、蛟羽はお茶目に言い放った。
「そんなことより!」
「そんなこと!?」
 彼は怪人に向かってびしっと指を突き付ける。
「手下呼び出してやってしまえーってださくないっす? ヒーローに倒される悪役っぽくないっす?」
 怪人が怯んだのは、蛟羽の尻尾が赤い血を口の端につけながらげっぷをしたからだろうか。
「なんやかんや小難しいこと語るわりに、行動がついていってないっすよ!」
「ええい、うるさい! 私はこの名作を守れるのなら、悪に身を落とそうとも構わぬ! 愛される悪役だっているのだからな!」
「すくなくともアンタは愛されないっすよ!」
 二人の激闘は舌戦でも続いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

神流派・赤跳
こ、これは予想外な大混乱…
あの、猫さんは関係ないんですよね?倒さなくていいんですよね?

相手が真正面から攻撃を仕掛けてくるならこちらも真正面から迎え撃つまでです!『剣刃一閃』で切り身にしてしまいましょう!

攻撃を仕掛けられたら『残像』で避け隙を作り別ヶ所から切りつけます
「これは別に関係ない話ですが……ボクの好物はお刺身です!」
食べる気だなんてないですけれどなんとなく言ってみたかったんです!
猫さんとは違うので無差別に食べたりだなんてしませんよ!



「こ、これは予想外な大混乱……」
 まだまだツーナーは残っている。猫に追い回されているのがほとんどだが。
 赤跳はその惨状に、つい戸惑ってしまった。
「あの、猫さんは関係ないんですよね? 倒さなくていいんですよね?」
 思わず周囲の猟兵に尋ねる。猟兵達も猫の処遇に困っているようだったが、そこかしこから首肯が返って来た。
「よし、ならば!」
 そこへ、猫に追われながらツーナーが突進してくる。恐怖に襲われながらも無尽蔵のスタミナを発揮し、赤跳に連続攻撃を仕掛ける。
 しかしその攻撃は当たらなかった。ツーナー以上の高速で避けた赤跳の生み出した残像が、掻き消えただけだ。
「これは別に関係ない話ですが……ボクの好物はお刺身です!」
 気合一閃。閃いた刃がツーナーを切り刻み、その身を綺麗に切り分けて、尾頭付きのお造りにしてしまった。
「た、食べる気だなんてないですけれど何となく言ってみたかったんです! 猫さんとは違うので無差別に食べたりだなんてしませんよ!」
 でも美味しそうだ。
「……」
 そこへ、その元ツーナーを追いかけていた猫が、お造りに齧り付く。
「あっ」
 もぐもぐ、ごっくん。
「にゃー」
 猫は元ツーナーを綺麗に平らげると、満足そうに鳴いてその場を立ち去った。
「……食べない方が、良いですよね?」
 赤跳の問いは、空に掻き消えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

向坂・要
たーすけてーとか言ってる奴もいるんですが…
愉快な敵の登場に苦笑しつつも油断はせず

それじゃ、仕事始めと参りましょうかね。頼みますぜ、お前さん達
精霊達に呼びかけ招くは無数の炎の鮫による演舞

鮫に襲われる、てぇのも映画じゃよくある話、いわゆる鉄板、てやつでございやしょ?
さ、美味しく焼かれちまいなせぇ。

ま、こんな出来じゃ、とてもじゃねぇが銀幕デビュー、なんて出来やしませんがね
なんて嘯きながら映画館への被害は最小限に留めるよう留意

ついでにあちらさんが水浸しにした所も乾かせりゃいいんですが



「たーすけてーとか言ってる奴もいるんですが……」
 苦笑しつつも、要は油断などしない。既にツーナーの数は大分減っているが、逆にその分猫が増えている気が若干しないでもないが、油断などしない。
「それじゃ、仕事初めと参りましょうかね。頼みますぜ、お前さん達」
 要が精霊に呼びかけ、召喚したのは炎の鮫。それも無数のものだ。それらが燃え盛りながら宙を泳ぐ様はさながら演舞。
「鮫に襲われる、てぇのも映画じゃよくある話……いわゆる鉄板、てやつでございやしょ? さ、美味しく焼かれちまいなせぇ」
 炎の鮫は残り少ないツーナー達に襲い掛かり、その身をこんがり焼いてしまう。マグロは刺身ももちろん美味しいが、タタキも意外と美味しい。しかし彼らの筋骨隆々赤ふんの肉体を見ると、食欲も削がれそうだ。
「ま、こんな出来じゃ、とてもじゃねぇが銀幕デビュー、なんて出来やしませんがね」
 めらめらと燃える炎を背に、要はその隻眼を閉じる。しかし、炎はツーナーを焼くに止まらず、映画館の緞帳に燃え移りつつあった。
「おっと……被害を広げる訳にはいきやせんね」
 少々慌てて鮫を消そうとするが、鮫は暴走状態になりかけていた。鮫自体は消えても、燃え移った炎は消えない。
「こりゃまずいですかねぇ」 
 その緞帳を、斬り割くものがあった。燃え移った部分を綺麗に切り取り、水浸しになった床に落ちて消火される。
 それを成したのは……残った最後の怪人だった。
「……まさか敵さんに助けられるとはねぇ」
「勘違いするな。この劇場はあの名作を初演した記念すべき場所。私も焼失などは望んでおらぬだけだ」

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『餅巾着侍』

POW   :    御澱流・田楽刺し
【長巻を用いた鋭い刺突攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【煮え滾る味噌だれ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    御澱流・チカラモチ
自身の肉体を【つきたての餅めいた形質】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ちくわと鉄アレイ
【伝説的なニンジャマスター】の霊を召喚する。これは【食べると体力を回復出来るちくわ】や【当たるとダメージを受ける鉄アレイ】で攻撃する能力を持つ。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ハヤト・ヘミングです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


緞帳を切り落とした怪人は、猟兵達の注目する中でその身を隠していた外套を脱ぎ捨てた。
「よくぞ手下共を倒した! ここからは私が相手するしかないようだな……この餅巾着侍が!」
 今、銀幕の前で最後の決戦が始まる……!
未不二・蛟羽
お前が映画を愛する気持ちはしっかりと受け取ったっすよ…

だからこそ、人の笑顔を壊すその行い、見てられないっす。もはやここまできたら言葉は不要っす、拳と拳で勝負っす!

あ、今の?前に見た映画のセリフっす!カッコいいっす!

そういう映画がいっぱいあって、それでみんなが笑顔になる。そんな映画が俺はすごいと思うし、それだけでいいなって思うっす!

要さん(f08973)と連携するっす!
飛んでくる味噌ダレを、水守で撃ち落とすっす!
そのまま怪人も狙って、氷の属性攻撃、マヒ攻撃で手足を凍らせるっす!その隙に要さんに攻撃して欲しいっす!
おでんは熱いのが美味しいけど!俺、猫舌っすから!


向坂・要
劇場を守る、とはねぇ。
単なる我儘さんかと思いきや筋は通すんですねぇ
緞帳を切り落とした相手の行動に口笛なんか吹いてみたりしつつ礼はきちんと

未不二(f04322)さんと連携

餅巾着は嫌いじゃねぇんですがね
なんで苦笑しつつも油断なく相手の動向に注意を払い
力づくで、てのはちょいと感心できやせんねぇ

味方が凍らせたり動きを封じたのに合わせて狙い撃ち

その妄念共々、砕かせて貰いやすぜ

こんな風に無理やり、なんてしてもなんもかわりゃしませんぜ
逆にあんたの好きな一作目にまで泥を塗りかねねぇ、って考えなかったんですかねぇ

後片付けして帰りますか
こんだけ大事にされてりゃ、いつか御同輩(ヤドリガミ)になるかもしれませんしね



「劇場を守る、とはねぇ。単なる我儘さんかと思いきや筋は通すんですねぇ」
「ふ……私は私のしたいように行動しているだけだ」
「ひゅう……それでもお礼は言っておきますよ。ありがとうございやす」
 要は律義に餅巾着侍に向かって礼を述べた。双方共に、劇場への被害は望んでいなかったのだ。
「お前が映画を愛する気持ちはしっかりと受け取ったっすよ……」
 蛟羽も感じ入ったように、胸に手を当てる。
「だからこそ、人の笑顔を壊すその行い、見てられないっす。もはやここまできたら言葉は不要っす、拳と拳で勝負っす!」
「そっ、その台詞はかの『そしてあなたは炎と共に』の名台詞ではないか!」
「あ? 確かにそんなタイトルの映画だった気がするっす!」
「そのチョイスをするとは……やるな」
「よくわからないけどカッコいいっす! そういう映画がいっぱいあって、それでみんなが笑顔になる。そんな映画が俺はすごいと思うし、それだけでいいなって思うっす!」
「映画談義はひとまずやめていただけやせんかね」
 蛟羽と餅巾着侍の間で、噛み合っているようで微妙にずれている会話が展開しそうになっていたところに、要が止めに入る。コアなファンと俄か、いつかは破綻するのが目に見えているからだ。
「どうせあんた、最後には力尽く、なんでやしょう? ちょいと感心できやせんねぇ」
「続編の発表時には既に制作も佳境だった……こうするしか私には手がなかったのだ!」
「聞く耳持たず、ですか」
 両者の距離がじりじりと縮まる。決して油断せず、緊張感が高まる。やがて動いたのは雪駄の足だった。
「喰らえ! 御澱流・田楽刺し!」
 長巻が餅巾着侍の手から突き出される。その刺突は鋭く、蛟羽に伸びる。
「くっ……!」
 その初撃を、蛟羽は辛うじて紙一重で避けた。その先から高温の味噌ダレが放たれるが、それも水守で撃ち落とす。じゅう、と蒸気が発生した。その白い垂幕の向こうから、氷の礫が飛来する。
「何っ!?」
 餅巾着侍は不意を突かれ、刀の先から伝って手を、そして足を凍らされる。
「要さん、今っす!」
「その妄念共々、砕かせて貰いやすぜ」
 目にも止まらぬ熱線銃の早撃ち。餅巾着侍が動けずにいた一瞬の隙に、熱線が複数撃ち込まれる。それは餅巾着侍の凍った手足を正確に撃ち抜いた。
「おでんは熱いのが美味しいけど! 俺、猫舌っすから!」
「餅巾着は嫌いじゃねぇんですがね」
 蛟羽と要は視線を交わす。それも餅巾着侍が体勢を立て直すひとときの間で、次の瞬間には二人共敵に向き直っていた。
「こんな風に無理やり、なんてしてもなんもかわりゃしませんぜ。逆にあんたの好きな一作目にまで泥を塗りかねねぇ、って考えなかったんですかねぇ」
「……それでも、最早止まることは出来ぬ……!」
 攻撃を躱され、傷を負って尚、彼は立った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

八坂・操
【SPD】

避難完了! 謎のザコ敵軍団成敗! かーらーのー大ボス登場! って餅巾着侍て……映画好きならもっとこう……あ、そっか、憂いてるのって時代劇だっけか。うーん、一応セオリー通りなだけにB級映画臭が凄いなー。

とりあえず【咎力封じ】でBS付与する形に動こうかな? 餅巾着はおでんの中で一番好きだけど、指を突き立てる気にはならないからね☆
乱戦中なら『忍び足』でこっそり背後に回り込んでも『目立たない』でしょ♪
「背後がお留守だよ☆」
そしてドスでざっくり! お餅とはいえ『傷口をえぐる』なら、ちょっとは痛いんじゃないかな?
「真に恐ろしいのは、続編映画ではなく漫画の実写映画の方さ……」
何とは言わないけどね。



「餅巾着侍て……映画好きならもっとこう……」
 目の前で交わされた会話と攻防に、操は脱力した。あまりに斜め上のものが来て気を削がれたようだ。
「うーん、一応セオリー通りなだけにB級映画臭が凄いなー」
 仲間が敵の気を引いている間に、操はその背後へと忍び寄った。そして手枷と猿轡、拘束ロープを放つ。
「背後がお留守だよ☆」
「何っ……ふぐぅっ!?」
 それらは餅巾着侍の右手首と胴を拘束した。猿轡は口と思しき箇所に飛んだが、その弾力性からか上手く絡みつかなかったようだ。
「くっくっく……その傷口、抉っちゃおう♪」
「――ぐぉぉ!」
 操は手枷を引き、餅巾着侍を引き寄せて射撃によって傷ついた右腕をドスでざっくり抉った。
「どう? ちょっとは痛い?」
「ぐぅぅ……! こ、こんな時『ゴッドハンター』の主人公ならば……そう、『痛くなどない、痛むのは我が心、我が希望!』 あれもまた名作であった……3がなければ……」
「……真に恐ろしいのは続編映画ではなく漫画の実写映画の方さ……」
 ――何とは言わないけどね。
「何をぅ!? 実写化は確かにリスクも大きいが、僅かながら成功した例があることもまた事実! それに比べて続編は大抵期待を裏切ってくるのだ……!」
「僅かって言っちゃうんだね☆」

成功 🔵​🔵​🔴​

神流派・赤跳
「餅巾着侍殿…あなたの映画に対する思いは本物だ、しかし、それはこの映画を作り上げた者たちも同じ!名作だろうが駄作だろうが見てもらうためにこの映画は生まれたのだ!」
「真剣勝負願おう、この映画とそこに込められた思いを守り抜く!」

手加減なし、不正なしの真剣勝負を挑む
基本的な攻撃は武器での受け流し、あるいは最低限の動きで避けすぐに次の行動へ移せるように心がける
刺突攻撃だけは次の攻撃の危険性が高いので「残像」などを利用して必ず避けられるようにしっかりと相手を見ておく
「残像」の直後なら攻撃の隙も生まれると思うので、そこで大きな一撃(ユーベルコード)を入れられないか試みる



「餅巾着侍殿……あなたの映画に対する思いは本物だ、しかし、それはこの映画を作り上げた者たちも同じ! 名作だろうが駄作だろうが見てもらうためにこの映画は生まれたのだ!」
 赤跳が叫ぶ。作品に出来不出来の差はあれど、見てもらわなければ始まらない。
「ええい、うるさい! 我が思いを認めるのなら、このガッカリ感も認められるべきだ! 私は続編など認めぬ、認めては我が愛は証明出来ぬのだ!」
「……真剣勝負願おう、この映画とそこに込められた思いを守り抜く!」
 赤跳が走る。飛び散る味噌ダレを避け、肉薄。閃いた刃は、餅巾着侍の手にした刀に受け止められる。本来、刀において力を籠めるべきは左手。添えるのが基本の右手は封じられていようと、その力は大きく削がれはしない。
 鍔迫り合い、後、弾かれる。小さな赤跳は僅かに後退した。
 しかし尚も果敢に迫り、切り結ぶ。そんなことを幾度か繰り返しながら、赤跳は再び残像を生み出していた。段々と速く、鋭くなっていく。
「ぐっ……」
 次第に、上背で勝る餅巾着侍が押され出した。その光景は、かつての剣豪が幼い天狗の弟子に敗れ去った逸話の如く。
 やがて、餅巾着侍の刀が赤跳を捉えたか……に見えたが、それは残像。餅巾着侍は大きく刀を振り下ろした体勢で大きくバランスを崩す。
「その身に受けなさい、実戦刀『守護大太刀赤跳』!」
 赤跳の姿に、一瞬大きな影が差す。そして手には光り輝く――大太刀。その腕を振り抜いた時、餅巾着侍は右肩を大きく斬り割かれていた。
「ぐぉぉ……!」
「例え過去のものであれ、確かな想いがあれば今こうして此処に在るものを斬ることも出来るのですよ……」
「お、おお……『我が栄光の覇道』、か……」
「いや、その映画は存じませんが」

成功 🔵​🔵​🔴​

メイロン・ミラー
強そうな気配だな……普段なら強敵との戦いは喜ばしいが、今回に限っては怒りしかない
もう少し違う形で戦いたかったよ。残念だ
……という訳で、大人しくサンドバッグになってくれ
それと、何を言っても聞く耳は持たねえからな

に、忍者……?一体何処から現れたんだ……むっ(「見切り」と「武器受け」で鉄アレイキャッチ)
ん?これはダンベルか?
……何者なのかは知らんが、協力は助かる。ありがたく使わせて貰うぞ

忍者から手に入れたダンベルを侍に【全力投球】で「投擲」する
目にも留まらぬ「早業」でひたすら投げ続け、休む暇は与えない
侍に投げられたちくわは「ダッシュ」で「盗む」、投げ込みは体力がいるからな……ホント助かるぜ、謎の忍者



メイロンは静かだった。
(「強そうな気配だな……普段なら強敵との戦いは喜ばしいが、今回に限っては怒りしかない」)
 映画館を襲撃する愚行、猫を武器にする所業……メイロンの怒りを煽る効果しかなかった。
(「もう少し違う形で戦いたかったよ。残念だ」)
 瞬歩で餅巾着侍に接近、呟いたのは。
「……という訳で、大人しくサンドバッグになってくれ」
「どういう訳!?」
 餅巾着侍の声を聞くことなく、深く深く沈み込む。拳を頭上に突き出し、強烈なアッパーカット。ぼよん。
(「それと、何を言っても聞く耳は持たねえからな」)
 左フック。もにゅん。
「がっ……」
 餅のような妙な手応えだったが、ダメージはいっているようだ。
「くっ……このままでは多勢に無勢……いでよニンジャマスター!」
 虚空から現れたのは、忍び装束に黒覆面の男。
(「に、忍者……? 一体何処から現れたんだ……むっ」)
 飛来したものを軌道を見切ってキャッチする。それは……何故かダンベル。
(「……何者なのかは知らんが、協力は助かる。ありがたく使わせて貰うぞ」)
 メイロンは手にしたそれを、何の躊躇いもなく、投擲した。全力投球で。
「ごふっ!」
 それは餅巾着侍の腹に直撃する。
「……なっ、何をしているのだニンジャマスター……」
 悶絶しながらの餅巾着侍の言葉に、恐縮した様子で頭を下げるニンジャマスター。
 ならばと、ニンジャマスターが取り出したのは……何故かちくわ。餅巾着侍に食べさせようと……したところ、走り込んできたメイロンに掏られた。
「あっ」
(「何だこれ……」)
 取り敢えず口に放り込んでみる。すると、様々なものを投げ殴ってきた両腕に力が漲るようだった。
「おお……」
「ああ……」
 その効果に、双方から思わず声が漏れる。
(「……ホント助かるぜ、謎の忍者」)
 そしてメイロンは、ダンベルを受けては投げ、ちくわを出されては奪って食べるのを繰り返した。
「ぐっ……その投球術……『私と青春の甲子園』のようだ……」
(「いや、知らんし」)

成功 🔵​🔵​🔴​

有澤・頼
餅巾着頭の怪人が暴れてるって聞いてきたけど…何…?このカオス感…いやいやいや、今は倒すことだけに専念しなきゃ…

「剣刃一閃」で餅巾着侍に斬る。ついでに、彼の「傷口をえぐる」よ。ぐりぐりと、ね。

餅巾着侍、お前が続編映画を許せない気持ちはわからなくもないけどだからといって周りの人たちを巻き込んで暴れるのはよくないと思うよ。



「餅巾着頭の怪人が暴れてるって聞いてきたけど……何……? このカオス感……」
 銀幕の前で暴れる餅巾着が猟兵に囲まれている光景を目に、有澤・頼(人間の剣豪・f02198)は絶句した。
「いやいやいや、今は倒すことだけに専念しなきゃ……行くよ!」
 疾走する頼。その腰で鞘を奔るサムライブレイド。抜き放たれた刀身は舞台の照明を受け鈍く煌めき、閃く。
「何っ!?」
 既に拘束され傷だらけの餅巾着侍は、避けることも叶わずその身に太刀を受ける。
「ついでだよ」
 胴に刺さった刀は、そのまま頼の手によって回転され、傷口を抉った。ぐりぐりと。
「ぐああああっ!」
 餅巾着侍の悶絶。何となく緊張感がないのは、その頭部が餅巾着だからか、表情を浮かべる顔自体がないからか。
「少しは反省するんだね」
「ぐぅぅ……なんの!」
 餅巾着侍は、その肉体を突如変化させた。それはまるでつきたての餅のよう。受けていた傷は伸縮性と弾力性に富む身体に呑まれ、みるみる塞がっていく。
「何だって……」
「ぐ……見たか、これぞ御澱流・チカラモチの神髄なり……ぐふうっ」
 ……今までのダメージが消えたわけではないようだが。
「餅巾着侍、お前が続編映画を許せない気持ちはわからなくもないけど」
 ふらふらと足元をふらつかせながらも尚立つ餅巾着侍に、頼は声をかける。
「だからといって周りの人達を巻き込んで暴れるのはよくないと思うよ」
「ええい、知った風な口を! 『先生と高校二年生2』のような台詞を吐くな!」
「……続編映画もしっかり観てるんじゃないか」
 思わずツッコミをいれる頼。
「当たり前だ! 映画は取り敢えず観てから批評するのは必須! そして幾本もの映画を観てきて私は悟ったのだ……やはり続編映画は邪道であると!」
「……聞く耳持たず、か」
 あくまで続編映画を認めない姿勢の餅巾着侍に、頼は改めて構え直した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィゼア・パズル
腰巾着、ならぬ餅巾着、か。2番手を嫌うのは「腰巾着」が捩っているから……なんて、まさか、な?

【wiz】使用
絡み歓迎、カオス好きです

「知っていますか? 続編映画を観る為に、一作目を観る人も増える事を。…漫画の実写化より、2作目3作目が成功した例は多数あると思いますが?…例えば、稲妻傷の魔法使いや指輪の物語、はるか宇宙の星々で繰り広げられた戦争の数々…。2作目、3作目が有ればこそ映える物もあるのですよ。」

解らない?なら仕方有りませんね
身体で味わいなさい

【地形を利用、敵を盾にする】事で攻撃回避し【カウンター】にて【マヒ、二回、属性攻撃】の【鎧砕き、全力魔法】【爆轟】を叩き込む



「腰巾着、ならぬ餅巾着、か。二番手を嫌うのは『腰巾着』が捩っているから……なんて、まさか、な?」
 ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)の言に、餅巾着侍はその頭部を震わせた。笑った、のだろうか。
「何とでも言うが良い。私には仕える者はない。私にあるのは、映画愛のみだ!」
 餅巾着侍は先手を取り、新たなニンジャマスターの霊を召喚する。ニンジャマスターは餅巾着侍の盾となるような位置に、鉄アレイを構え立った。
「映画を愛する……それも結構。ですが知っていますか? 続編映画を観る為に、一作目を観る人も増える事を」
「ふ……そんな者共は所詮俄かよ!」
「……漫画の実写化より、二作目三作目が成功した例は多数あると思いますが? ……例えば、稲妻傷の魔法使いや指輪の物語、はるか宇宙の星々で繰り広げられた戦争の数々……。二作目、三作目が有ればこそ映える物もあるのですよ」
 ヴィゼアは滔々と語り聞かせる。その言葉は、かつての大ヒット映画を引き合いに出すことで重みを持っていた。だが。
「私に言わせれば、それらの中には一作目から失敗しているもの、二作目三作目の展開自体が怪しいものが含まれている。原作ありきの実写化、とでも言うのだろうか。それも嘆かわしいことではあるが」
 餅巾着侍は言葉を区切り、刀を構え直す。
「やはりわからぬ、何故人は続編と聞くと喜ぶのか! 一作目こそ至高、唯一無二であったというのに! 何故わざわざクオリティを落としにかかるのか!」
「わからない? なら仕方有りませんね。身体で味わいなさい」
「何を!」
 餅巾着侍の声を皮切りに、ニンジャマスターが動く。華麗な投球フォームで鉄アレイをヴィゼアに投げつけるが、ヴィゼアはその場で跳躍した。鉄アレイは放物線を描いて落下し、ヴィゼアは上空へ。餅巾着侍の余人には見分けられぬ目が眩んだ。眩い舞台照明が、強すぎる光で餅巾着侍の視界を灼いたのだ。
「何……っ」
 更にヴィゼアはニンジャマスターの身体を盾に、落下しながら距離を詰める。これでは、餅巾着侍の刀も届かない。
 ニンジャマスターは再び鉄アレイを投げた。しかしその投球した隙に、ヴィゼアのユーベルコードが発動する。無数の鎌鼬がニンジャマスターを、そして餅巾着侍を切り刻んだ。
「うおお……!」
 ニンジャマスターの霊は掻き消え、餅巾着侍の周囲に赤い花が咲く。
「い、今の戦法は……『忍びの道~散華の夜に月は消ゆ』で主人公の親友が取ったものか……敵ながら良いチョイスだ」
「存じませんね……随分マイナーな作品がお好きなようで」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘルミナ・イェルソン
要さん(f08973)に呼ばれてやって来ました助っ人です。
映画も表現のひとつ、そして表現は観てもらって初めて完成です。最終的に評価は見た者それぞれが判断し……御託はこれくらいでいいですね、ええ。
ファイティングポーズを取って「来なさい餅巾着侍!正々堂々勝負です!」と何かの映画で聞いた台詞を吐けば近接戦を釣れるでしょう。
良い間合いを取れたら【ヴァリアブル・ウェポン】、脊椎の機械部から命中重視の槍を組み立てて素早く刺します。殴ると思ったら背面から武器が出てくるのでびっくりでしょう。騙し討ち?いえ、身体の仕様です。正々堂々です。
確かに続編が失敗する例は多いですけれど、全てがそうとは限らないのですよ。



「映画も表現のひとつ、そして表現は観てもらって初めて完成です。最終的に見た者それぞれが判断し……御託はこれくらいでいいですね、ええ」
 要の応援にやって来たヘルミナ・イェルソン(夜を飛び越える・f02267)は、満身創痍の餅巾着侍を前にファイティングポーズを取った。
「来なさい餅巾着侍! 正々堂々勝負です!」
「……その台詞を用いた名作は数あれど、徒手空拳であるならば……やはり『吼える狗竜・暁と共に』だな!?」
「そう、それです!」
 いや、知らない。知らないが、ヘルミナは敢えて彼の言葉に乗った。自らの得手が素手であると思い込ませ、近接戦を誘う為だ。
「よかろう、ならば私も全身全霊をもって挑むのみ!」
 餅巾着侍が、斬り込む。その右足が踏み込み、切っ先がヘルミナに届かんとした瞬間、彼女はサイボーグとして唯一露出している機械部に手を伸ばした。脊椎の冷たい金属部分。そこから伸びたのは、長大な槍だった。
 組み立て、構え、刺突までが一瞬。餅巾着侍の刀が届き切るまでの一瞬で、彼女の槍は餅巾着侍の心臓部を捉えていた。
「ぐっ……」
「殴ると思ったら背面から武器が出てきてびっくりしたでしょう」
 槍が抜かれる。餅巾着侍の胸部には、黒々とした風穴が開いていた。
「騙し討ち? いえ、身体の仕様です。正々堂々です」
「ぐおお……見事……だが私は最期まで認めぬぞ、『魂の旅、終焉の果て』の続編などぉぉ!」
 その台詞を最期に、餅巾着侍は爆発、四散した。
「……確かに続編が失敗する例は多いですけれど、全てがそうとは限らないのですよ」
 ヘルミナの言葉は、餅巾着侍に届くことはなかった。

 かくして、猟兵達の活躍によって続編映画を頑なに拒む怪人は倒された。この映画館では後日、今日上映されるはずだった作品『魂の旅、続く未来』が上演されることだろう。そして多くの人に愛される作品となるに違いない。
 その未来を夢見て、猟兵達は映画館を立ち去るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト