「唐突だけど、みんな、クェーサービーストって、もう知ってるかなっ?」
グリモアベース、集まってくれた猟兵達へ向けて、グリモア猟兵の蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)は問い掛けた。
既に知っているという声をあれば、初耳だという声も上がる。
レモンはおさらいの意味も込めて、一から説明を始めた。
「儀式魔術【Q】を成功させたことで、未知の宙域の存在が発見されたよっ! そこは、あの銀河帝国ですら手出し出来なかった宙域で、その理由がクェーサービースト……小惑星級という規格外のサイズを有する、意思疎通不可能な超巨大宇宙生物群がいたからなんだよっ!」
そんな生物群がいただなんて……!!
ちなみに、今回の任務は……?
「みんなには未踏宙域の探索に名乗りを上げた宇宙船に同乗してもらって、一緒に探索をしてほしいんだよっ! 居住可能惑星を発見する可能性は、今の所、これまで以上の危険が予想される『未踏宙域』にしかないっぽいから、みんな、気合を入れて頑張ってねっ!」
グリモア猟兵の話によれば、未踏宙域であるがゆえに、デブリ除去や周囲への警戒、それに周辺宙域の地図データの作成など、やることは山ほどあるのだという。
「あっ、今回はクェーサービーストの尖兵と戦うって予知を見たよっ! それでも超巨大だよっ! 物質を分解する波動や光線を放ってくるから気を付けてねっ! それと、前哨戦というか、滅んだ銀河帝国の調査船団たちがオブリビオン化して襲ってくるよっ! 旧型の哨戒艦隊だけど、侮ったら駄目だからねっ!」
まずは戦闘、次に捜索、そしてその後に予見されるクェーサービーストとの対峙。
どれも、今後の宇宙開拓に必要不可欠な行為である。
「みんな、人が住める惑星を見つけるこれが第一歩だよっ! 頑張ってねっ!」
レモンの激励とともに、猟兵達はスペースシップワールドの宇宙船内へ転送された。
七転 十五起
七転十五起、なぎてんはねおきです。
儀式魔術【Q】の成功により、宇宙世界に新たな動きが出ました。
新航路開拓のため、皆さんの手をお貸しください。
第一章は集団戦、第二章は冒険、第三章はボス戦という3つの章で構成されています。
それでは、皆様の挑戦をお待ちしております!
第1章 集団戦
『銀河帝国哨戒艦隊』
|
POW : 一斉発射(対艦ミサイル)
【火器管制レーダー照射】が命中した対象に対し、高威力高命中の【対艦用の反物質ミサイル(一斉発射)】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 一斉発射(対艦ビーム砲)
【対艦用の加粒子ビーム砲(一斉発射)】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 一斉発射(電磁投射砲)
【複数の艦船に搭載された、電磁投射砲の砲身】を向けた対象に、【砲身から超高速で発射された高速徹甲弾】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:Moi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヴェスター・アーベント
心情/
未知の地に未知の生物…この世界は本当に涯が見えんな。
だがそんな場所でも強く生き抜く人々がいる、ならば俺は彼らの為に戦うのみ!
戦術/UC【暗黒竜】を使用
「剣で斬っていてはラチが開かない…ならば!」
『見切り』を駆使して敵の迎撃を巧みに避けながら敵中に突入し【暗黒竜】へと変身。
強化された『念動力』で艦船同士を衝突させ、『怪力』で爪を振るい敵艦を易々と両断し、暗黒のブレスを吐いて艦隊を『なぎ払い』、敵の攻撃を暗黒の力で『生命力として吸収』し黒きレーザーとして放ち『カウンター』で攻撃。
強大な力を頼りに孤軍奮闘で敵軍に壊滅的打撃を与える。
「グォォォォォ!」
補足/アドリブ歓迎
フランチェスカ・ヴァレンタイン
未踏宙域の探索はわたしの方でも何度か同行しましたけれども…
あれだけのデカブツが彷徨いている危険宙域に突っ込もうとは、皆さんもたいがい酔狂ですわね?(笑って)
あら…? 迎撃の要を認む、ですか
では――フランチェスカ・ヴァレンタイン、出ます…!
全速噴射なバーニアの残光を曳いてのジグザグ機動で、艦隊の合間を縫うように飛んで邀撃と参りましょう
対空砲を残像と迷彩を駆使して躱しつつピンポイント砲撃で黙らせ、対艦ミサイルの一斉発射はデブリに紛れてレーダー照射を攪乱してからのサーカスめいたマニューバで振り切ったり撃ち落としたり
お返しには機動の裏で宙域に満遍なく張り巡らせておいたUCの爆導索を、どうぞ召しあがれ?
未踏宙域に到達した有志宇宙船。
フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)は、船内で苦笑いしながら遠方から迫る銀河帝国の調査船団……オブリビオンの集団を眺めていた。
「未踏宙域の探索はわたしの方でも何度か同行しましたけれども……あれだけのデカブツや銀河帝国軍の亡霊が彷徨いている危険宙域に突っ込もうとは、皆さんもたいがい酔狂ですわね?」
彼女は既に未踏宙域を体験済みで、今回も有志宇宙船の船員たちに、自身の経験談を参考ばかりに聞かせていたのだ。
その傍らでヴェスター・アーベント(孤独な剣士・f09560)が鋭い眼光のまま敵襲に備えていた。
「未知の地に未知の生物……フランチェスカの話を聞く限り、この世界は本当に涯が見えんな。だが、そんな場所でも強く生き抜く人々がいる。ならば俺は彼らの為に戦うのみ! ゆくぞ!」
銀河帝国攻略戦で用いられた透明な特殊宇宙服に身を包み、ヴェスターは船外へ飛び出してゆく。
「あら……? 迎撃の要を認む、ですか」
フランチェスカも鎧装騎兵として宙域戦闘へ参加を要請された。
完全武装モードとなったフランチェスカ、カタパルトの上で発進を待つ。
「では――フランチェスカ・ヴァレンタイン、出ます……!」
安全装置が解除され、カタパルトが火花を散らしながら前方へフランチェスカを射出させると、彼女は全速噴射なバーニアの残光を曳いて不規則なジグザグの超高機動で銀河帝国哨戒艦隊へ接近してゆく。
苔生すような緑色に覆われた銀河帝国哨戒艦隊は、猟兵2名をすかさず脅威と認識して砲門を向けてきた。
「やらせるか! ハッ!!」
ヴェスターは守護の光を宿す片刃の長剣『聖剣リヒトクライス』を抜き払い、念動力で暗黒の力を纏う漆黒の巨剣『魔剣ブラッドイーター』を操りながら敵艦に張り付くと、砲塔と機関部を切り刻んで内部から爆発させた。
「見たか、我が聖魔二刀流の煌めきを! むっ?」
敵艦の火器管制レーダー照射に勘付いたヴェスターは、素早くその場から離脱。直後に対艦用の反物質ミサイルの一斉射撃がヴェスターの後方を通過してゆき、他の敵艦に同士討ちする形で命中、轟沈させてゆく。
「なるほど……どうやら人間のような小さな標的を狙うのは苦手のようだな?」
どうにも敵の照準精度が甘いのは、オブリビオンの艦隊が旧型のせいであるためか、人間サイズの敵との交戦を想定していない設計になっているのだろう。
だとしても、ヴェスターの表情は苦々しい。
「剣で斬っていてはラチが開かない……ならば!」
全方位から照射される火器管制レーダーを、持ち前の見切りの技能ですり抜けてゆくヴェスター。照準の甘さも相まって、どれも紙一重で敵艦隊の攻撃を回避してゆき、同士討ちを誘ってゆく。
それでも、多勢に無勢、ヴェスターの前方に押し寄せる緑色の艦隊!
いっそ好都合だと彼はユーベルコードを使用するべく闇の力を高めてゆく。
と、そこへフランチェスカがバーニアの軌跡を描きながらヴェスターの真横を超高速通過!
「露払いは任せてくださいませ」
緑色の艦隊の合間を縫うようにフランチェスカは変則的かつ鋭角的に軌道を変えてゆけば、たちまち最前線の敵艦集団が吹き飛び、爆裂し、粉砕されてゆくではないか!
「どこを狙っているのですか? それはわたしの残像でしてよ?」
あまりにも早すぎるフランチェスカの機動力は、未踏宙域に幾つものの残像を生み出し、敵艦隊の火器管制レーダーを混乱に陥れた。しかも本人は光学迷彩めいたカムフラージュ装甲を纏っているため、敵艦の砲撃手が目視で彼女を捉えるのは不可能に近い。
更にデブリに紛れて反物質ミサイルの一斉射撃を撹乱・やり過ごすと、長短2対のテールバインダー型重流体加速砲『アウトレイジ・ブラスター』が反撃の砲火を噴く!
「ピンポイント砲撃で撃ち抜いて差し上げましょうか、さぁ、次に沈みたい艦はどちらさま?」
超立体軌道のサーカスめいたマニューバで敵の照準を振り切りながら砲撃で先んじて撃ち落としてゆくフランチェスカ。
おかげでヴェスターへの攻撃が止んだ。
「恩に着る……! グォォォ……ガァァァァァ!」
ユーベルコード『暗黒竜(ダークドラゴン)』……ヴェスターは見る見るうちに真の姿である巨大な翼を持つ暗黒竜に変身すると、敵艦隊へ向かって咆哮!
「グォォォォォ!」
すると、強化された念動力によって敵艦同士がしっちゃかめっちゃかに衝突を始めて自損を繰り返してゆく!
慈悲の心と理性を失った今のヴェスターはもはや破壊の化身に等しい。
目の前の敵意は、容赦なく破壊するのみ!
「ガァァァァァァーッ!」
念動力で密集した敵艦の塊を、その黒く鋭い爪で一思いに切り刻み、その奥に控える第ニ波の敵艦隊へ向けて暗黒のブレスを吐き出して薙ぎ払ってゆく。
だが、全長15mまで巨大化した今のヴェスターは敵艦隊の格好の的である。次々と浴びせられる反物質ミサイルの一斉射撃に、暗黒の竜が身をよじって悶える!
ヴェスター、絶体絶命!
「グルゥゥゥ……」
ミサイルが炸裂した暗黒竜だったが、その体表はキズひとつ付いていない!
闇に囚われた心が憎悪を力に変え、漆黒の炎として変換させてゆく。
そして、先程のブレストは比にならないほどの火力を、暗黒竜は一気に口から噴き出した!
「グォォォォォーッ!」
ブレスを浴びせられた艦隊が、次々に花火となって未踏宙域に散ってゆく!
「では、残りはわたしが請け負いましょうか」
フランチェスカが指をパチンと鳴らすと、彼女の背後で次々と誘爆が発生! 爆発に巻き込まれた敵艦隊が、あっという間にデブリと成り果ててゆく。
「実は、今までの機動の裏で宙域に満遍なくユーベルコードの念動式ワイヤーアンカービットを張り巡らせておいたのですよ? さぁ、お返しに爆導索を、どうぞ召しあがれ?」
その連続爆発の様子は、まるで猟兵達が未踏宙域へ到達したことへの祝砲めいて盛大な吹っ飛び具合であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
水鏡・怜悧
人格:ロキ
宇宙戦とは…さすがに生身で外へ出たら死にますね。
…勝手がわかりませんが、適当な戦闘機か兵器などお借りできると助かります。
お借りした戦闘機とゴーグル型HMDを接続。
さらにゴーグル型HMDと義眼を接続。
脳内で組み立てたプログラムを義眼経由で戦闘機へロード。
世界知識・メカニック・ハッキングの技術を生かして
戦闘機を意志の通りに扱えるようにカスタマイズ。
あまり攻勢には出ず、戦闘知識で敵の動きを予測しつつ、
援護射撃で味方や宇宙船へ被害が及ばないように対応しましょう。
…ついでに、戦闘機のデータや技術情報も可能な限り貰っておきましょう。
怒られない程度に。
ミスタリア・ミスタニア
ハハッ!旧型の哨戒艦隊で鎧装騎兵に対抗できるとでも!
宙間戦闘の主役は戦闘艦ではなくオレら鎧装騎兵だと教えてやる!
対艦ミサイルがそうそう鎧装騎兵に当たるものか!
ビットを展開してアームドビットでミサイル迎撃したり、レーダービット『戦闘知識、情報収集、追跡』で通信量や陣形から艦隊旗艦を探すぜ
旗艦が見つかれば『空中戦、ダッシュ、見切り』マニューバで敵の攻撃を躱しながら『捨て身の一撃』で旗艦に突っ込むぜ!見つからなければ一番隙がある艦に突っ込むぜ
懐に潜り込んだら艦橋か機関部に対艦用大型パイルバンカーの『鎧砕き』で装甲ぶち抜いて『2回攻撃、零距離射撃』でメガビームランチャーの対艦ビームをぶちかましてやる!
先行する猟兵達の活躍に続けと2名の猟兵が宇宙船から飛び出そうと準備を進めていた。
水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)の3つの人格のひとつ『ロキ』は、宇宙船から小型哨戒艇を借りて乗り込んでいた。
「宇宙戦とは……さすがに生身で外へ出たら死にますね」
「そんなことはないぜ!?」
哨戒艇のコクピットを叩くのはミスタリア・ミスタニア(宇宙を駆ける翠の疾風・f06878)、スペースノイドの鎧装騎兵だ。
「この透明の高性能特殊宇宙服があれば、生身と変わらぬ姿で宇宙空間を移動できるんだぜ!」
「そのようなものがあったのですね!? あとでサンプルとして一着貰えるでしょうか?」
ロキは哨戒艇のコクピットを開けると、興奮気味にミスタリアに問い掛けた。
「お、おう? 此処の船員にいえば無償で提供してくれるはずだが?」
知識欲の圧にミスタリアは思わず一歩退いてしまうが、その様子に思わず笑ってしまう。
「ハハ……! お前、なんか面白いやつだな。オレはミスタリア・ミスタニア。お互い死ぬんじゃねぇぞ?」
「水鏡・怜悧……私のことはロキと呼んでください。ミスタリアさんこそ、お気を付けて」
両者は互いに握手を交わすと、それぞれ発進シークエンスを経て戦闘宙域へと出撃していった。
その姿、翠緑の水星が如し。バーニアの光を曳きながら疾風めいた鎧装騎兵が縦横無尽に未踏宙域を翔け巡る!
「ハハッ! 旧型の哨戒艦隊で鎧装騎兵に対抗できるとでも!? 宙間戦闘の主役は戦闘艦ではなく、オレら鎧装騎兵だと教えてやる!」
ミスタリアは自身の周りにアームドビット――小型飛行兵装群を女性鎧装騎兵用軽装型鎧装から分離させて自律攻撃モードを起動させる。その一部であるレーダービットが敵の火器管制レーダーの照準を感知する。
「対艦ミサイルがそうそう鎧装騎兵に当たるものか!」
レーダーで反物質ミサイルの一斉射撃を掻い潜り、アームビットとダガービットで射線を塞ぐミサイルを破壊・迎撃してゆけば、ミスタリアの移動速度が更に上昇してゆく!
「ハッ! やはり旧型だな! そんなチャチな暗号化なんざ、レーダーが簡単に傍受できるぜ!」
レーダービットから送信される情報を高速解析してゆくと、敵艦隊の旗艦がどこにいるかあっという間に割り出すことが可能なのだ。
「いたぞ、逃がすかぁぁぁっ!」
人外じみたマニューバで超鋭角的に敵艦隊の前衛部隊をすり抜けてゆき、アームビットとビームセイバーで敵艦隊の動力部へのピンポイント攻撃を敢行!
「なるほど、これが鎧装騎兵の戦闘ですか。映像データとして保存させてもらいましょう」
前衛部隊が次々と壊滅してゆく光景を、ロキは義眼に接続したゴーグル型ヘッドマウントディスプレイのローカルメモリにデータ保存してゆく。
そんなロキは、ミスタリアの攻撃が通りやすくなるように支援砲撃に回っていた。
小型の哨戒艇に見合わない火力で、迫りくる艦隊を制圧してゆくロキは思わず苦笑い。
「流石に魔改造すぎでしょうか……火力がやはりおかしいですよね」
哨戒艇に追加装備されたビーム・キャノンやらミサイルポッド、それらはすべてロキが宇宙船の予備武装を、船長の許可を得て使用させてもらったものだ。
ロキの世界知識・メカニック・ハッキングの技術を生かして戦闘機を意志の通りに扱えるようにカスタマイズした結果……『駆逐艦なのに戦艦をワンパンクリティカルで沈めそうな魔改造』が実現してしまった。
「まぁ、慣れない宇宙戦闘、武装は大いに越したことはないでしょう」
敵艦隊のビーム砲撃も、小型の哨戒艇には回避することは容易である。
そんなロキのコクピットの内部、なんと彼はハンドルを握っていない!
ゴーグル型ヘッドマウントディスプレイからダイレクトに伸びる回線を哨戒艇に接続することで、義眼からの視界情報を脳内でデータ処理しているのだ。
処理したデータは哨戒艇にインプット、なかば強引に自動操縦を可能としているのだ。
「どうやらミスタリアさんが敵旗艦を見付けたようですね。私からも敵旗艦の構造を解析したデータを送信しておきましょう」
もはやこの哨戒艇はロキの肉体そのものになっているのだ。
「さて、戦闘中ですが、逆にこの哨戒艇のデータを吸い上げさせていただきましょうか。怒られない程度に、っていってもバレるような仕事を私がするわけないのですけどもね」
ウキウキしながらロキは哨戒艇に関するデータを抽出すると、コピペして脳内とヘッドマウントディスプレイのローカルメモリに保管するという徹底ぶりを披露するのだった。
「んっ? これは……! ハハハ! ロキのやつ、気が利くじゃないか!」
旗艦の位置情報と全体の構造データを受信したミスタリアがニタリと口角を歪める。
「もう逃げても無駄だ! オレの捨て身の一撃! 通してみせるぜぇぇええ!」
目指すは旗艦の艦橋、司令室!
メガビームランチャーに付随した対艦用大型パイルバンカーを構え、バーニア最大出力噴射!
音速を超えるが如き速度で旗艦に接近!
「ユーベルコード『グリュンシュトゥルム』! バンカー、捉えたぁぁぁっ!」
敵旗艦に対艦用大型パイルバンカーを射出しながら突撃!
艦橋が巨大なパイルが貫通!
「ゼロ距離、これで!」
パイルを突き刺したまま、メガビームランチャーを急速チャージ!
ミスタリアはトリガーに指をかけて引き絞った!
「い っ ち ま え よ や ぁ ぁ ぁ ぁ !」
砲口から極太の高熱ビーム光束が艦橋全体を飲み込むと、ミスタリアは砲身を下げ、旗艦を両断するように射線を通してゆく。
左右真っ二つに分かれた旗艦は、旗艦部を破壊されて誘爆を開始!
「よっし! 撃破あぁぁぁぁっ!」
『お疲れさまです、ミスタリアさん。残存敵艦隊は、私が粗方片付けておきました』
ロキからの通信を受け、ミスタリアは振り返って遙か後方のロキの哨戒艇へ手を振った。
「おお、マジで助かったぞ、ロキ! それじゃ、あとは掃除の時間(スイーピングタイム)だな!」
『あと一息です、頑張りましょう』
こうして、猟兵たちの猛攻撃によって、銀河帝国の亡霊たちは跡形もなく骸の海へ帰っていったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『宇宙航路開拓作戦』
|
POW : 探索や転移の障害となるデブリなどを取り除く
SPD : 周辺の警戒を行い、敵襲に備える
WIZ : 宙域の地図データを作成する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵の獅子奮迅によって脅威を退けた有志宇宙船。
ここからは未踏宙域での調査活動が始まる。
「なにせ何が起こるか、何があるか判ったものじゃない。心して作業にあたってくれ」
船長の言葉に乗組員たちは一様に頷いた。
「猟兵の皆さん、もしよろしければ調査にご協力いただけませんか?」
君達は船長の申し出を快諾し、各々の得意分野で未踏宙域の調査に乗り出すのだった。
ヴェスター・アーベント
心情/
未踏宙域の調査か…一介の剣士に過ぎない俺に無茶を言う。
大した役には立たんだろうが、やれる事はやるとしよう。
調査補助/
俺は味方艦に随行、やや先行して進路の邪魔となる危険なデブリや障害を【終焉ヲ齎ス闇】で『薙ぎ払い』消し飛ばし前進する。
「船の安全は俺が守る、安心していい」
UCによる破壊のみならず『怪力』や『念動力』を使って物を動かすのも得意だ、船から指示をもらい逐次役割を果たしていこう。
「何でも指示してくれ、俺はその通りに動くよ」
補足/アドリブ歓迎
ヴェスター・アーベント(孤独な剣士・f09560)は剣士である。
銀河帝国攻略戦で宇宙戦闘は経験済みだが、宇宙空間での調査活動は彼にとって手探りの行為だった。
「未踏宙域の調査か……。一介の剣士に過ぎない俺に無茶を言う」
頭を振りながらも、ヴェスターは特殊宇宙服を着込んで宇宙船の外で随行する
「だが、何もしないというもの甚だしい。大した役には立たんだろうが、やれる事はやるとしよう」
魔剣ブラッドイーターを念動力で遠隔操作しながら、彼は目を凝らして宇宙船の周囲を見張り始めた。
「む……、先程の戦闘で発生したデブリか」
どうやら、一部のオブリビオン敵艦の残骸が、骸の海へ帰らずにそのまま残っているようだ。
「破壊されても俺の行く手を阻むか。いいだろう。ならば、全てを滅ぼす暗黒の炎で、今度こそ無に還すまでだ!」
ヴェスターは宇宙船から先行すると、デブリ群を消し去るべくユーベルコードの準備動作に入った。
「魔剣ブラッドイーター! 全てを滅ぼす暗黒の炎を宿せ! 食らえ、『終焉ヲ齎ス黒(ダークエンド)』!」
漆黒の大剣が更に黒々と燃えて煌めきながら、念動力をもってデブリ群に叩き付けられた!
暗黒の強大なエネルギーがデブリ群に直撃すると、眼前の物質はあっという間に焼き払われてしまった。
「船の安全は俺が守る、安心していい」
宇宙船へヴェスターは通信を入れ、そのまま先行して障害物をユーベルコードで除去してゆく。
すると、宇宙船から前方に小惑星群を発見したと通信が入る。
「……そうか、破壊するか?」
『いえ、オブリビオンの残骸と違って、そこに何かが潜んでいる可能性があります。攻撃すれば刺激することになりますし、今はまだ調査データが集まっていないので、みちを退けるだけでお願いします』
「了解した。他にも何かあれば、何でも指示してくれ、俺はその通りに動くよ」
宇宙船は小惑星群の合間を縫うようにゆっくり航行してゆく。
ヴェスターは怪力を発揮して、宇宙船前方に漂う岩石を押し退け、航路を確保していく。
彼は宇宙空間を眺めて、独り言ちた。
「一面、見渡す限りの闇、それを彩る星の輝き……まるで人の心のようだ」
どこまでも広がる闇と光の空間に終わりは見えない。
かつて宿敵を倒し、狂気の心が晴れたヴェスター。
「俺の心の風景も、もしかしたら、このような情景が広がっているのだろうか?」
自問自答しながらも、ヴェスターは職務を全うしてゆくのだった。
成功
🔵🔵🔴
水鏡・怜悧
人格:ロキ
(ふむ、長時間探索となると全力は厳しいですね。このタイミングで理性をトばすわけにはいきません)
光の触手1本、雷の触手2本を組み合わせて
測定装置(望遠鏡モドキ)と通信ユニットを作成
周囲に30セットほど射出し、HMDでデータを受信
哨戒艇のリソースも活用しながらデータ解析を行います
第一優先は居住可能惑星
水素の雲、表面温度、大気の有無、周辺惑星や恒星との距離等
集めたデータは地図に生かして頂きましょう
第二優先はクェーサービーストの尖兵
超巨大というからには光学でも見つけられるかもしれません
第三優先で希少な鉱物
光学での表面スキャンしか出来ませんが面白いものが見つかれば回収をお願いしましょう
水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)こと人格:ロキは、魔改造した哨戒艇を操縦しながら宇宙船の周辺を巡回していた。
「こちら、異常なしです。引き続き探索を続けます」
そろそろ目視での探索も限界を迎えてきた。
故にロキはユーベルコードでの探索を考えるのだが……。
(ふむ、長時間探索となると全力は厳しいですね。このタイミングで理性をトばすわけにはいきません)
彼等(3人の人格有する水鏡なので、敢えて複数形で呼称する)の服の下に纏っている『UDC-黒く玉虫色に光る液体金属』は、触手状に変化させて使役することが可能だ。だが、使役する度に彼等の理性が弱まる諸刃の刃でもある。
「此処は、必要最小限に力を抑えて探索に当たりましょう」
ロキの手元には『銃型魔導兵器-オムニバス』が握られていた。
「さぁ、触手ちゃんの応用と活用ですよ」
銃型魔導兵器の属性パワーを取り込んだ、光の触手1本と雷の触手2本を組み合わせてゆくロキ。
すると、絡み合った触手が望遠鏡めいた測定装置と通信ユニットへと変貌を遂げたではないか。
「うまくいきましたね。さて、これを量産していきましょう」
ロキはこの組み合わせを計30セットも量産すると、哨戒艇からランダムに放出してゆく。
「ヘッドマウントディスプレイでデータを受信、データの解析はこの哨戒艇のリソースも活用しながら行いましょう」
完全に哨戒艇を自分の手足と頭脳として掌握しているロキは、未踏宙域の情報を着実に集め始めた。
ロキの集めたがっている優先情報は3つ。
第一優先は居住可能惑星。
水素の雲、表面温度、大気の有無、周辺惑星や恒星との距離等、とにかく全方位にアンテナを張って情報をかき集めてゆく。
「集めたデータは地図に活かして頂きましょう。……しかし、あまり芳しくないですね」
肉眼で星の煌めきがみえるので、惑星若しくは恒星や衛星があることは確かだ。
しかし、それらはあまりにも遠すぎるのだ。一体、何光年、いや何十光年離れているか見当も付かない。故に、情報がなかなか集まってこないのだ。
「やはり此処よりも遠方の探索を行うためには、ワープドライブとやらに頼るしかないのでしょうか。ただ、幾つか候補は見付かったので、今はその情報をアップロードしてきましょう」
ロキは宇宙船へデータを送信しながら、同時に周囲を警戒していた。
何故ならば、第二優先はクェーサービーストの尖兵の発見だからだ。
「超巨大というからには、光学でも見つけられるかもしれません。勿論、レーダーに掛かれば一発ですが……おや?」
遥か遠方、レーダーに一瞬だけ巨大な反応が感知されたのだが、次の瞬間には忽然と消えてしまった。
「もしかしてニアミスでしょうか。向こうもまだこちらに気が付いていない……?」
だが、クェーサービーストの尖兵が周辺にいることは確かだ。
ロキは宇宙船に警戒を促した。
そして、ロキの優先する第三の目的は希少な鉱物の回収である。
「光学での表面スキャンしか出来ませんが、面白いものが見つかれば回収をお願いしましょう」
これはロキ自身の知識欲を満たす意味合いもあるが、何がきっかけで惑星探索の活路が拓けるか分からない。
「おお、あの小惑星の表面は、見たことのない鉱物の輝きですね。回収を依頼しましょう」
玉虫色に輝く小惑星の表面を発見したロキが、哨戒艇の窓に顔を近づけてはしゃぐ。
宇宙船のアームでロキが発見した鉱物のサンプルを回収してもらい、また一歩、未踏宙域での研究資料が人類に追加されたのだった。
成功
🔵🔵🔴
鈴木・志乃
※別人格『昨夜』で参戦
あまりこういうのは得意ではないのだけれど……行きましょうか、世界の平和の為にも。
念動力で宇宙デブリを集めて……全力魔法の衝撃波で破壊。もしくは気になるものを回収、艦の方に引き渡しましょう。
私の第六感なら危険なものもある程度は判断できるはず……。
あの小惑星群に例のクエーサービーストがいるのかもね。
注意しながら先へ先へと進んでいきましょう。
いつか居住可能な惑星が見つかりますように、祈りを籠めて。
アルディンツ・セバロス
ちょいと通りすがったので、ひとつお手伝いしてみようかな。
とはいえ、うーん、宇宙に関してはとんと疎いからなぁ。
あまり力仕事も得意じゃないけど、ここは先輩方の指示に従って、使いっぱしりでもしてみようかな。
どうもこんにちは、パシリのセバロスです。
デブリの掃除でも研究試料の回収でも、何でもやってみるよ。
便利屋ぐらいに思って、好きに指示を出してね。
あ、そうそう、おしゃべりなら得意だからね。
ご希望なら雑談のお相手でも……あ、そう、お呼びでない。
じゃあ普通に、お仕事しましょうかね。
この世界にも美味しい紅茶ってあるのかなぁ。
あぁごめんなさい、喋ってる暇があれば、仕事ね、仕事。
(自由に動かして頂いて結構です)
フランチェスカ・ヴァレンタイン
今後宙域探査が増えるようなら、わたしもサーチャーの類を用意した方がいいかもしれませんねえ…
ともあれ、此度は単独先行しての水先?案内人などを
哨戒ついでに艦橋からの要請などあればその都度請け負うと致しましょう
…まあ、アレのいる宙域であまり派手な作業も出来ませんし、ね
航路の前方一帯を広く覆う暗礁宙域をバーニア噴射もそこそこに先行し、宇宙船のバリアでは凌げないサイズの小惑星を順次UCで爆砕していきましょうか
サンプル回収の指定があればワイヤーアンカーで引き寄せなどもしつつ
ナニかが潜んでいないとも限りませんが、何となく迂回ルートの方が危険のような気が致しますのよねー… さて、何がお出でになりますことやら?
未踏宙域の探索はまだまだ続く。
鈴木・志乃(ブラック・f12101)の裏人格『昨夜』……『Ms.Yesterday(ミズ・イエスタディ)』――純白の御髪に純白のドレス、純白の両翼に夕焼けの如き赤橙色に輝く双眸のオラトリオが、光球を携えてそこにいた。
「あまりこういうのは得意ではないのだけれど……行きましょうか、世界の平和の為にも」
特殊宇宙服に袖を通し、船外へ飛び出してゆく昨夜。
先に作業を行っていたフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)のもとへ合流を果たした。
「今後は宙域探査が増えるようなら、わたしもサーチャーの類を用意した方がいいかもしれませんねえ……、って、あら? 新手の猟兵ですわね? わたしの事はフランチェスカでいいですわ。」
昨夜は主人格で名乗るか一瞬逡巡するも、今の姿の状態での名乗りを行った。
「……昨夜よ。微力ながら、お手伝いに参りました。状況は……?」
昨夜の問い掛けに、フランチェスカが視線を流す。
その先には、見るからに巨大な小惑星群が、宇宙船前方を塞いでいた。
「見ての通り、デブリの除去ですわ。此度は単独先行しての水先?……宇宙なので水はありませんが、ともかく先導して案内人などを哨戒ついでに艦橋からの要請などに応じておりましたわ」
「なるほど。ですが、その重装備なら一気に破砕できそうですけども……」
昨夜の疑問にフランチェスカが答えた。
確かに、鎧装騎兵の兵装ならば、小惑星の暗礁宙域など消し飛ばせるであろう。
しかし、そうは出来ない理由がフランチェスカにはあったのだ。
「……まあ、アレのいる宙域であまり派手な作業も出来ませんし、ね」
「クェーサービスト、ですか……」
フランチェスカの言葉に、昨夜も息を呑んで思案しだす。
何度か未踏宙域での冒険とクェーサービーストとの交戦を経験しているフランチェスカの言葉には実感が籠もっている。
「レーダーの反応からして、アレはまだこちらの存在を感知していないようですし、それこそ暗礁宙域を砲撃で吹き飛ばせば一発で此方に襲いかかってくるでしょうね……」
「つまり、迅速かつ慎重に作業を行う必要があると」
「更にはクェーサービーストへの警戒も怠ることも出来ませんわ」
同時に行うべきタスクが多すぎるのだ。
データ解析を行う手前、動かせる宇宙船の残存リソースも限られている以上、警戒活動は猟兵たちが率先して行うべきなのだが……。
「少々、手が足りませんね」
昨夜も人手不足を痛感してしまう。
「せめて、誰かもうひとり、周囲の見張り役を買って出てくれると助かるのですが……」
このフランチェスカの言葉を受け、宇宙船から男性の声で通信の応答があった。
「どうもこんにちは、パシリのセバロスです。ちょいと通りすがったので、ひとつお手伝いしてみようかな。よろしく、先輩方?」
元詐欺師の猟兵、アルディンツ・セバロス(ダンピールの死霊術士・f21934)が駆け付けてきてくれたのだ!
「あー、とはいえ、宇宙に関してはとんと疎いからなぁ。あまり力仕事も得意じゃないけど、デブリの掃除でも研究試料の回収でも、何でもやってみるよ。便利屋ぐらいに思って、好きに指示を出してね」
「それは助かります。是非、宇宙船周辺の索敵をお願いしていいかしら?」
昨夜の頼みに、セバロスは声を弾ませて快諾した。
「もちろんだよ。んじゃ、宇宙船のレーダーを拝借させてもらおうかな? あ、使い方は現在進行系で乗組員に教わってるから安心してよ」
「よろしくお願い致しますわ、セバロスさん。相手は小惑星並みの図体ですので、発見されればレーダーにすぐ反応が出るはずですので」
「了解。美女2人に迫る危険は、いち早く僕が知らせるよ。そっちもデブリ除去、頑張ってね」
こうして、即席だが猟兵3人の連携作業が開始された。
昨夜は自身の人格が表層に出ること事態がユーベルコードと化している。その効果は、第六感、念動力、ロープワーク、呪殺弾の技能を一時的に超強化する事ができる。
「デブリを一箇所に集めましょう」
彼女は光の鎖を操り、目の前の小惑星や漂う岩石をかき集め始めた。
「なるほど、動き回っていちいち破砕するよりも、そのほうが効率がいいですわね?」
航路の前方一帯を広く覆う暗礁宙域を、探索がてらバーニア噴射でそこそこ先行していたフランチェスカ。昨夜の作業に合点がいった様子だ。
「でしたら、わたしもワイヤーアンカーで邪魔な岩石群を引き寄せてみましょうか」
無論、小惑星のサンプル採取も兼ねて、フランチェスカは昨夜のもとまで多数の岩石を牽引してゆく。
「小惑星の表面を少し削ってみましたわ。サンプル回収を要請します」
「こちらも岩石のサンプルを回収したので、セバロス、回収をお願いします」
「了解、作業用アームを伸ばすから待ってて」
宇宙船からロボットアームが伸びてゆけば、美女2人のサンプルを回収して再び取り込んでゆく。
「回収完了だよ。あ、そうそう、僕、おしゃべりなら得意だからね。宇宙は無音だし、心細くならない? ご希望なら雑談のお相手でも……」
「いえ、そのまま索敵をお願いするわ」
「あ、そう、お呼びでない……」
昨夜に断られ、司令室で肩を竦めるセバロス。
だが彼は今まで口先で人生を歩んできた男、自然と言葉が溢れ出てくる。
「じゃあ普通に、お仕事しましょうかね。ところで、この世界にも美味しい紅茶ってあるのかなぁ。大体さ、宇宙食って、僕は味気ないブロック型の栄養補助スナックみたいなのを想像してしまうんだけど、実際のところはどうなのかなぁ? そこの美しい金髪のお嬢さんは宇宙慣れしているっぽいけど、そこんところ僕に教えてくれないかな?」
「ちょっと……あとにしていただけませんこと? 気が散ってしまいますので」
セメント気味に返された言葉に、セバロスは思わず苦笑いを浮かべてしまう。
「あぁごめんなさい、喋ってる暇があれば、仕事ね、仕事」
「まぁ……危険なものが接近していれば、私の第六感である程度は判断できるはずですが……遠方まで気を張り巡らせるのは骨が折れますので、引き続き索敵を頼むわ」
昨夜はセバロスにそう告げると、隣のフランチェスカにアイコンタクト。
「それじゃ、そろそろ破砕作業に入りましょうか、フランチェスカ?」
「ええ、昨夜さん。このまま直進するためにも、前方にかき集めたデブリを速やかに除去してゆきますわよ?」
フランチェスカは愛用の大型の機殻斧槍『ヴァルフレイア・ハルバード』を構えると、ユーベルコード・プロトコルを実行した。
「セーフティ、解除―― 対反動スラスター、噴射待機―― 術式炸薬、フルチャージ……!」
大型機殻斧槍が赤熱して輝きを帯びる!
「ナニかが潜んでいないとも限りませんが、何となく迂回ルートの方が危険のような気が致しますのよねー……」
「そうね、あの小惑星群周辺に例のクエーサービーストがいるのかもね。注意しながら先へ先へと進んでいきましょう」
昨夜も手のひらに魔力を一点集中させてゆく。
そして2人同時に攻撃を併せて解き放った!
「たぁっぷり、召しあがれ? 痛撃、爆砕っ!! 『城塞穿ち 爆ぜ砕くもの(クロスレンジ・ヒートハンマー)』!」
「全力魔法の呪殺弾、その衝撃波とともに吹き飛べ!」
昨夜の魔力弾幕が小惑星群を撃ち抜き、フランチェスカの大型機殻斧槍の戦槌が岩石を粉砕して零距離の炸薬爆裂を発生させた!
いっぺんに吹き飛んだ小惑星群、ユーベルコードによって一瞬で宇宙空間から消滅してしまった。
「さあ、先へ進みましょうか」
昨夜はいつか居住可能な惑星が見つかるように祈りを籠めた、その時だった。
「2人とも、気を付けて! 巨大な反応がこっちへ急接近!」
セバロスが慌てて入電してきた。
「距離、5000……3000……!? 凄く早いよ!」
「ええ、わたしからも見えていますわ、セバロス……?」
フランチェスカが奥歯を噛み締め、前方を睨み付ける。
彼女の視線の先には、奇っ怪な姿の触手の巨大生物……今まさに此方へ突撃してくるクェーサービーストの姿を捉えていた!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『クェーサービースト・キエリビウムJOX』
|
POW : JOXクリアビス
【物質分解波動を帯びた触手による殴打】が命中した対象に対し、高威力高命中の【触手を巻き付けての圧壊攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : JOXストリミド
【高速回転しながら、物質分解波動の連射】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : JOXリガリアム
【触手】を向けた対象に、【頭部の水晶体から放たれる物質分解光線】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:傘魚
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
それは、なんとも名状しがたき生物であった。
頭は水晶体、その下には無数の大小の触手が蠢いている。
目や耳や口に相当する器官は確認できず、ただ目の前の猟兵たちと宇宙船を『外敵』と認識して排除せんと、機械的に襲いかかってくるだけ。しかも小惑星クラスの巨体は、此方が攻撃しても多少のことではびくともしないであろう。
だが、未踏宙域の調査並びに生存可能な惑星探索のためには、目の前の『クェーサービースト・キエリビウムJOX』……クェーサービーストの小さき尖兵を撃破しなければならないのだ。
戦え、猟兵たちよ! 宇宙船を守り抜き、目の前の脅威を打倒せよ!!
ヴェスター・アーベント
心情/
何という存在感…銀河皇帝のような強さとはまた違う異質な力、正面からぶつかるだけでは勝てないか…。
戦術/UC【暗黒剣】で攻撃
「如何に強大であろうと、暗黒の力ならば!」
基本戦術は右手の聖剣と空中に浮遊し『念動力』で操る魔剣による攻防一体の剣技。
敵の動きを『見切り』聖剣を『怪力』で、魔剣を『念動力』で操って『武器受け』や『薙ぎ払い』で攻撃を防ぎながら『カウンター』の【暗黒剣】を繰り出し敵の魂や存在そのものを斬り捨てる。
「この一刀に全てを懸ける!」
傷を受けたら鋭く聖剣で斬りつけ、暗黒の力で生気や魔力を『吸血』し『生命力を奪い』受けた傷を癒す。
「まだだ、まだ負けてはいない」
補足/アドリブ歓迎
その存在……クェーサービーストの尖兵は、ヴェスター・アーベント(孤独な剣士・f09560)が見上げても全容が掴めないほど巨大であった。
「何という存在感……。銀河皇帝のような強さとはまた違う異質な力、正面からぶつかるだけでは勝てないか……」
うねる無数の触手のひとつひとつの直径は、ゆうにヴェスターの身の丈以上を超えていそうだ。
それらが一斉に動きを止めたかと思うと、こぞってヴェスターへと殺到してゆく!
「!? 来るか……っ!!」
未知の生命体の強襲に対して、彼はまずは一旦距離を置き、触手の射程距離を見定めた。
うまく身をかわして攻撃を見切ることに成功したヴェスター。
しかし、彼の周囲に漂っていたデブリを見据えて背筋が薄ら寒くなってしまう。
「これは……物質が分解されているのか?」
小惑星の岩石が、粥状になってドロドロと溶解するがごとく形状を崩してしまっていた。
どうやらあの触手に命中した物質は、総じて同じ運命を辿るようだ。
「これは、物理攻撃を避けるべきか……」
右手に握った聖剣リヒトクライスと、念動力で宙域に浮遊する魔剣ブラッドイーターの二刀流で切り込むつもりだったヴェスターは、どうするべきか逡巡する。
「しかし、如何に強大であろうと、暗黒の力ならば!」
とにかく、武器で触手を受け止める事はできない。当初は魔剣で触手の軌道を逸らそうかとも考えていたが、分解されてしまってはヴェスターの戦力ダウンに繋がる。
故に彼が取った行動は、ただひとつであった。
「あれの触手に触れずに、魂を暗黒の力で斬り捨てる!」
覚悟を決めたヴェスターは、デブリを蹴ってクェーサービーストの尖兵へ向かって突進!
物質分解波動を帯びた触手は、ヴェスターの身を叩き潰し、巻き取って圧殺せんと群がってきた!
「させるか……!」
触手の軌道は既に読み切ったヴェスター、身体を左へ旋回させて敵の攻撃を避け切った。
「聖魔二刀流を侮るな。俺は、この一刀に全てを懸ける!」
更にヴェスターはクェーサービーストの尖兵へ接近!
聖剣と魔剣に暗黒の力の顕現である黒炎が宿ると、そのまま彼は急上昇!
敵の頭部に当たる水晶体目掛けて、渾身のユーベルコードをヴェスターは放った!
「貴様の魂を斬る……暗黒剣《ダークブレイド》!」
聖魔2つの刃に宿った『全てを無に帰す暗黒の力』が、防御不能の鋭い斬撃となって水晶体を通り抜けていった。
敵の水晶体は傷ひとつ付かなかったが、クェーサービーストの様子が途端に変化が起こり始める。
ヴェスターの斬撃は、魂、或いは、存在の本質のみを斬り捨てる必殺剣だ。
発声器官……そもそも感情を有しているか定かではない……を持たないクェーサービーストが、狼狽するようにぐるぐるとその場を回転し始めたのだ。
「これは……自分が何者なのか、見失っているのか?」
魂、或いは、存在の本質を斬り捨てられたことで、人間でいう記憶喪失のような状況になっているのだろうか?
だが、ヴェスターが考察するには少々時間が足りなかった。
無差別に振り回される触手が彼の背中を掠めてしまったのだ。
「しま……っ!」
激痛を堪えながら、慌てて緊急離脱を図るヴェスター。だが彼は冷静だった。
「まだだ、まだ負けてはいない」
二度目のユーベルコード発動で、迫りくる触手の束を斬り付ける。武器は多少刃こぼれしても研ぎ直せば済む。大事なのは、斬り付けた触手から、更に敵の魂、或いは、存在の本質を削ってヴェスターへの攻撃の手を緩めることだ。更に攻撃によって敵の活力を奪い、傷の治療を行うのだ。
斬り付けられた触手は硬直したように宙域でピタリと停止し、それ以降、宇宙船やデブリを破壊することはなくなった。
恐らく物質分解波動も帯びることもないため、他の猟兵たちが足場にすることも出来るだろう。
「よし、目論見は上手くいった。一度、態勢を立て直すか」
ヴェスターは他の猟兵と入れ違いで、後方へと退くのだった。
成功
🔵🔵🔴
水鏡・怜悧
人格:アノン
ロキが鎧装騎兵の戦闘データをロードし、自動操縦化した哨戒艇内で高性能特殊宇宙服を纏う
(持って帰れ、ったってなァ…まぁ研究の余りは喰ってイイってんなら異論はねーけど)
どうやって持って帰るか、とデカイ敵に視線を送りつつ宇宙へ出る
「う、わわ」
初の無重力にクルクル回るが、重力属性の触手を手足に巻き付けて移動開始
哨戒艇の攻撃を目眩ましにしつつ、自身への攻撃や流れ弾は野生の勘で回避
尖兵の近くに辿り着いたら最大量の火属性の触手を纏めて剣のように象ると
「デカイってのは当てやすくてイイなァ」
笑いながら片っ端から切り刻む
時を少しだけ遡って、哨戒艇の操縦席では、水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)の瞳の色が緑から赤み掛かった紫へと代わっていた。
内在人格が『ロキ』から『アノン』へと切り替わった証拠だ。
(アノン、今、鎧装騎兵の戦闘データをこの哨戒艇にロードしています。まもなくこの艇は自動操縦化して、クェーサービーストとの戦闘に突入します)
3色の宝玉が嵌ったブレスレットの緑色の宝玉が光る。このブレスレッドを介して、内在人格は外部へ音声で対話が可能なのだ。
(その前に、アノン。足元に畳んである高性能特殊宇宙服を身に纏って、宇宙空間で戦うのです)
「つまり直接ぶん殴れって事か! つーか喰いきれるかァ、コレ……?」
生き物=食べ物と認識しているアノンは、巨大なクェーサービーストを前にしてもブレなかった。
慌てて、内に籠もるロキが忠告する。
(その前に、研究材料としてクェーサービーストの体組織を持ち帰って下さい。アノン、お願いしますね?)
「持って帰れ、ったってなァ……? まぁ研究の余りは喰ってイイってんなら異論はねーけど」
(……分かりました。それで手を打ちましょう)
こうして、ロキとアノンの話し合いが終わると、完全に身体の制御がアノンに託された。
「しっかし、どうやって持ち帰るかな……?」
宇宙服を着込みながら、触手を蠢かせるクェーサービーストへ視線を送りながらアノンは考え込んだ。
いざ、初の無重力下の戦闘。
「う、わわ」
哨戒艇を蹴って目標へ接近しようとしたものの、バランスを崩して途中からくるくると前転しながら宇宙空間を漂うアノン。
「お、おい、止まれ、止まれって……!」
アノンは潜ませていた『UDC-黒く玉虫色に光る液体金属』に重力の属性を付与すると、自身の手足と胴体に巻き付けることでようやく前転がストップした。これはロキに指示されたわけでもなく、彼の野生の勘で発見した行動だった。
「やっぱりなァ……? 重力がねーなら作ればいいだけだな!」
宇宙空間では上下左右はあまり関係ないが、それでも重力で身体を安定させることで、戦闘は格段に効率が良くなった。
「んじゃ、行くぜ! ヒャハハハハ!」
未知の生物との戦闘に胸を躍らせるアノンは、ユーベルコード『暗く玉虫色に光る名状し難き触手の乱撃(ショクシュランブ)』を敢行する。
身体から這い出る『UDC-黒く玉虫色に光る液体金属』の触手が一斉に伸びたかと思うと、クェーサービーストの体表を切り刻み始めたではないか!
更に自動操縦化した哨戒艇から、魔改造と超過積載された兵器の重火力が放たれ、クェーサービーストの触手を数本ほど吹き飛ばすことに成功した!
どうやら、他の猟兵に意識が向かっているようで、アノンの攻撃は奇襲として成立したようだ。
「ヒャハハハハハ! 一気に喰らってやるぜ!」
アノンのユーベルコードは途中で中断できないため、そのままクェーサービーストに突撃してゆく。
だが敵もアノンの攻撃に気付き、身体を回転に始めたではないか。若干、その様子に狼狽を感じられるのは、他の猟兵の攻撃の影響だろう。
「あっぶねぇ!?」
アノンのすぐ脇を物質分解波動の連射が通過してゆく。
クェーサービーストは高速回転しながら、アノンへ向けて物質分解波動の連射を始めたのだ。
「つまり同じ系統のユーベルコードかよ!」
しかし、クェーサービーストにとって猟兵の存在は小さすぎる。狙いを定めるのは困難なようだ。
対して、アノンは目の前の何処を狙ってもクェーサービーストに攻撃が届く。
「デカイってのは当てやすくてイイなァ!?」
光線を避けながら零距離まで接近したアノンは、火炎属性の触手を大剣のように頭上にかざすと、回転するクェーサービーストに添えるように振り下ろした!
「同じ系統のユーベルコードならよォ……攻撃されても止まれねーよなァ!?」
高熱の刃と化した触手が添えられると、まるでドネルケバブのごとくクェーサービーストの体表や触手が削ぎ落とされてゆくのだ。クェーサービーストは攻撃を中断できず、回転しながら身を削られるのを甘んじる他ない。
それはアノンも同様で、未知の生命体を削ぎ落としつつ水晶体を重力の触手で何度も殴打していた。
「こんなもんかァ? 随分とすっきりしたんじゃねーか? ヒャハハハハハ!」
削ぎ落とされたクェーサービーストの肉片を回収したアノンは、哨戒艇の爆撃に併せて宙域を離脱した。
大成功
🔵🔵🔵
フランチェスカ・ヴァレンタイン
キエリビウムの攻撃をバーニアでのマニューバで悠々と躱しつつ
鎧装各部にマウントした重雷装ユニットから、光子マイクロミサイルを誘導弾の一斉発射で乱れ撃ちと参りましょうか…!
3000発超の全弾を撃ち尽くしましたら射程外へ急速離脱、全ての鎧装をパージ
UCにて斧槍を芯として長大な砲身を組み上げれば、顕れるのは兵装類に内蔵した全ての動力炉を直結した超大型主砲
ジェネレーターが超過駆動で唸りを上げ、周辺宙域のエーテルが砲口へと集束していき
反動に備えて念動アンカーで空間固定した発射態勢から、砲身から更に伸びた仮想砲身を通して巨体をも呑み込むほどの規模な超威力砲撃を
穿ちませ… オーバーレイジ――バスタァァッ!!
触手の一部を削ぎ落とされたクェーサービースト。だが、まだまだ猟兵へ残った触手を叩きつける余力があるようだ。
しかし、鎧装騎兵のフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)には、殺到する触手の速度など停止しているに等しい。
「その程度の動きで、わたしを捉えられると思ったら大間違いですわ!」
うねる触手がフランチェスカを補足しようと四方八方から迫りくるも、噴射されるバーニアの推進力での超鋭角的なマニューバで彼女は悠々と躱しつつ、鎧装各部にマウントした重雷装ユニットから、光子マイクロミサイル弾薬庫の蓋を一斉にオープンする!
「それでは、3000発超の光子マイクロミサイル誘導弾、一斉発射で乱れ撃ちと参りましょうか……!」
次々とAR照準がクェーサービーストの巨躯のあちこちをマルチロックオンしてゆけば、重雷装ユニット『プロム・イスキュアス』から極光めいた爆発とともに光子ミサイルの暴風雨が発射された!
KABOOOOOOOOOOOOM!
3000発超の重雷撃がクェーサービーストに着弾して触手を吹き飛ばしてゆく間に、フランチェスカは触手の射程外に逃れるべく一気に後方へ緊急退避を行いつつ鎧装をパージ。
「全鎧装、パージ――!」
すると、フランチェスカはすかさず大型の機殻斧槍『ヴァルフレイア・ハルバード』を芯として長大な砲身を組み上げてゆく!
パージした鎧装が機殻斧槍へ集まり、結合することで顕れるのは兵装類に内蔵した全ての動力炉を直結した超大型主砲!
「さあ、とっておきの見せ場と参りましょうか……!」
超過駆動で唸りを上げるジェネレーター!
周辺宙域のエーテルが砲口へと集束して一極に圧縮装填!
フランチェスカの背後には念動アンカーによる空間固定が厳重に施されており、これから行われる超火力長射程砲撃の反動が凄まじいものだと物語っていた。
「オーバード・アーマメント、イグニッション……!!」
そして、砲身から更に伸びた仮想砲身が出現すると、エーテル充填率が100%を超えて過充填を続けてゆく!
「穿ちませ……! オーバーレイジ――バスタァァーッ!!」
ユーベルコード『九天吼え裂き 灼き征くもの(オーバーレイジ・ヴァルフレイア・バスターカノン)』の敵の巨体をも呑み込むほどの規模な超威力砲撃が、小惑星レベルの巨体のクェーサービーストをまるまる飲み込んでゆく……!
光の中に包み込まれたクェーサービーストの触手が高熱で沸騰するように泡立ち、衝撃で頭部めいた水晶体は方々に亀裂が走る!
だが、完全にクェーサービーストを死滅させるまでに至らななかった……!
「なんてタフですの……!」
未踏宙域に砲火の光が耐えた後にフランチェスカが呟いた。
だが、その表情は勝利を確信したように笑みが浮かぶ。
「どうやら、もうアレに反撃する余力はありませんわね? ですが、此方も弾切れですわね。あとは後続の猟兵に任せましょうか」
フランチェスカの超火力の砲撃により、戦闘の流れは一気に猟兵へ向いた。
あとはトドメを刺すだけだ……!
大成功
🔵🔵🔵
エウトティア・ナトゥア(サポート)
※アドリブ・連携歓迎
精霊と祖霊を信仰する部族の巫女をしておる
自然が好きなお転婆娘じゃ。
あとお肉が大好きじゃよ
活発で単純な性格で事の善悪にはあまり興味はないのう。
自分とその周囲の安寧の為、オブリビオンが害になるから戦っておる。
冒険時は、精霊や動物を使った数に物を言わせた行動で解決を図るが、難しい事はよく分からぬのじゃ
攻撃手段は、精霊を宿した短弓やナイフ、動物や精霊を召喚しての行動(実は未熟ゆえ精霊や動物たちにフォローされている)で、後方からの支援や奇襲が得意じゃ
身体能力や技量は常人並みじゃから個人だと弱い。
まあ、巨狼マニトゥに騎乗しておるし、移動や近接攻撃はマニトゥ任せじゃから不便はしておらぬよ
エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は、故郷の部族で聖獣とされる巨狼マニトゥとともに特殊宇宙服を着込んで準備万端だ。
「宇宙では数える程度しか戦闘をこなしたことがないのう。しかも、宇宙空間での戦闘は初めてじゃよ。マニトゥ、やれるかの?」
エウトティアはやや不安げに相棒の巨狼へ言葉を投げ掛ける。
すると、マニトゥは彼女の不安を和らげるがごとく、鼻先を擦り寄せてきた。
「これこれ、くすぐったいのじゃ! ……うむ、わしらなら草原だろうが星の海であろうが、見事に駆け抜けてみせるのじゃよ」
宇宙船から、巨狼に跨ったエウトティアが発艦する。
マニトゥは小惑星の残骸を器用に足場にしながら、徐々にクェーサービーストへと向けて加速してゆく!
「よいぞ、マニトゥ。その調子であのモジャモジャへ近づくのじゃ」
エウトティアは逸る気持ちを抑えつつ、クェーサービーストとの接敵に身構える。
発艦する直前、船員から大まかな説明を聞いていたエウトティアは思い返す。
「あのモジャモジャを倒さねば、この世界の人々は新たな惑星を探索することすらままならぬ。それはこの世界の安寧を損ねるのじゃ。なれば、どんな巨躯であろうとも、オブリビオンは滅殺じゃよ」
自分とその周囲の安寧の為、オブリビオンが害になるから戦うエウトティアは、船員から言葉を自分なりに解釈をした結果、こうして立ち向かっているのだ。
「とはいえ、矢を射かけたところで対して効くとは思えぬのう」
得意の弓術は歯が立たないと判断したエウトティアは、樹齢千年の胡桃の霊木の枝から作られたノアの長杖を両手で握って前方へ構える。
「やれやれ、これはわしにも余波が及ぶでの、余り使いたくはないのじゃが……」
そう呟くと、長杖の先に真紅の精霊力が宿り始める。
「精霊よ、我が身に宿るのじゃ。共に赤き光芒となりて駆け抜けようぞ!」
詠唱を終えた途端、エウトティアの全身が高密度の紅い精霊力で覆われた。それはマニトゥまでしっかりコーティングしてゆく。すると、今までとは比べ物にならないほどの加速度を獲得してクェーサービーストまで一気に距離を縮めてゆく!
だが、クェーサービーストもユーベルコードを感知して反撃を開始する。
その場で高速回転を行い、物質分解波動の連射を開始!
「似たような攻撃を行ってくるようじゃな? じゃが、速度は此方のほうが上じゃよ。マニトゥ!」
エウトティアは樫の犬笛の強く吹くと、マニトゥは亜光速めいた加速度で光線を掻い潜ってゆく! そして崩壊の概念を強いる一撃を触手に見舞いながら、その上を伝ってマニトゥは全力疾走!
「その水晶の頭に崩壊の概念を叩き込んでくれるのじゃ!」
マニトゥごとエウトティアはクェーサービーストの水晶体に飛び移ると、たちまちエウトティアが触れた場所からボロボロと壊死して崩れてゆくではないか!
攻撃を完了させるまで回転が止まらないクェーサービーストは、為す術もなく自身の崩壊を甘んじるしかなかった。
「作戦成功じゃな! トドメは援軍の猟兵に任せるとしようかのう」
エウトティアとマニトゥは、未だに独楽のように回転し続けるクェーサービーストを放置して、無事に宇宙船へと帰投していった。
成功
🔵🔵🔴
高宮・朝燈(サポート)
『私とおかーさんが居れば、どんなオブリも大丈夫!』
妖狐のガジェッティア×電脳魔術士、7歳の女です。
普段の口調は「ちょっとだけメスガキ(私、あなた、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、機嫌が悪いと「朝燈スーパードライ(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
シキ・ラジル(サポート)
あーあー、てすてす、マイクテスト…OK?
アタシはシキ・ラジル!
戦闘に救助、呼ばれたらなんでもがんばるよ!あっでも頭使うのは苦手だからごめんね!
戦い方…うーんと、基本はWIZ型
サウンドウェポンを持って「パフォーマンス」しながら「衝撃波」「薙ぎ払い」で敵をぶっ飛ばしちゃう!
皆でボスに立ち向かう時は「鼓舞」とか「援護射撃」でサポートするね
敵が多い時、人手が欲しいなら【アミィズ・マーチ】でミニシキちゃんたちがお手伝いするよ!「時間稼ぎ」に「一斉射撃」ちっちゃいけど数はいるからね!
性格傾向
やかましいくらいにハイテンションな音楽大好きっ子
キマフュ民なので楽しいことはなんでも首を突っ込む
☆アドリブ連携OK!
クレア・フォースフェンサー
クェーサービースト。
あれが単純な質量兵器であったなら、太刀打ちなどできなかったかもしれません。
しかし、今はオブリビオンとして存在し、その能力もユーベルコードとして再構成されています。
それならば、私の力が届く可能性があります。
触手が届かない場所で探索デバイスを稼働させ、敵の核を探ります。
遠隔戦闘デバイスを最大稼働させて、光の弓矢を形成。【能力中和】で敵を中心にユーベルコードを無効化する空間を創り出し、隙を突いて核に最大級の一撃を撃ち込みます。
矢を突き刺すことができたなら、それを介してその命を吸収します。
小惑星級と言えどオブリビオン……一度死した存在です。
再び倒されないという道理はありません。
徐々に猟兵たちはクェーサービーストを圧倒し始めている。
勢いに弾みを付けるべく、妖狐の高宮・朝燈(蒸気塗れの子狐・f03207)とバーチャルキャラクターのシキ・ラジル(揺蕩う雷歌・f11241)は、未踏宙域に突入してきた。
「シキさん、よろしくね! ガジェットの『バール先生』と一緒に私も頑張るよ!」
バーテンダーめいた足の生えたグラス型ガジェットの背中に騎乗する朝燈が元気よく自己紹介をすると、相手も手を威勢よく振りながら応えてくれた。
「あーあー、てすてす、マイクテスト……OK? こちらこそ! よろしくね~! って、なにあれ!? おっきぃ~っ!!」
シキが指差す先にクェーサービーストの姿が。
小惑星並みの躯体は、あちこちが破損しているにも関わらず未だ猟兵への敵意を剥き出し手にして襲い掛かってくる。
「わわっ!? こっち来るよ!?」
「迎撃準備だよ! バトルモードアクセス、先生をフルアーマーに変形! チェーンジ・マクシミリアン・モード!!」
朝燈がユーベルコードを発動させると、騎乗していた『バール先生』の両目が突如としてカッと力強く光を放った!
すると、たちまち『バール先生』の機体が2m近くまで巨大化すると、朝燈の身体をすっぽりと覆い尽くして格納してしまった。
腕も変形して巨大化! 両脚もググ~ンと伸びて二頭身を卒業!
気付けば、アーマー化した『バール先生』は八頭身になっていた。
「すごいすごいっ! かっこいい~っ!!」
変形シークエンスの一部始終を見守っていたシキは、感激して拍手を送っていた。
「よーし! アタシも頑張っちゃうよ!!」
シキはユーベルコード『トランス・フォルツァ』で高性能スピーカーを備え付けたサウンドウェポンを握りしめ、自身のスマートフォンから自作の楽曲を流し始めた。音楽はスピーカーを通して未踏宙域に流れ、彼女の歌は衝撃波となってクェーサービーストにぶつかってゆく!
「アタシの歌を聞いていけー!」
ザクザクと刻み付けるギターリフがシキの鼓動を早め、気分を高めてゆく。そこへベースとドラムのリズムが加わり、シンセサイザーの電子旋律が近未来的なメロディーを奏でてゆく!
「♪AhHHH――!!」
シキがシャウトすれば、押し寄せる触手が衝撃波で吹き飛ばされる。頭部の水晶体から放たれる物質分解光線は触手の指す方向へ放たれてゆくようで、衝撃波で触手を散らすことで呂兵たちへ照射されるのを防ぐことが出来たのは僥倖だ。
「シキさん、ありがとう! 今度は私の番!」
アーマー化した『バール先生』の背中からブースターが噴出して急加速!
振り乱される触手を掻い潜るも、圧倒的触手密度に『バール先生』の機体がジワジワと分解されてゆく……!
「先生、頑張って! あとすこしで敵の水晶体に届くから!」
朝燈が諦めずに突撃をしてゆき、触手を殴り倒しながら前へ前へと掻き分ける!
しかし、
全方向から押し寄せる触手に、彼女は遂に足が止まってしまう。
「誰か……助けて!」
天に願う朝燈。
その時だった!
「アンチ・コード……! おまたせしました。クレア・フォースフェンサー(狩猟兵・f09175)、参上しました」
救援に駆けつけたクレアが右手を前方にかざせば、クェーサービーストの全体を透明な力場の球体空間に閉じ込めてしまった。
「クェーサービースト。これが単純な質量兵器であったなら、太刀打ちなどできなかったかもしれません。しかし、今はオブリビオンとして存在し、その能力もユーベルコードとして再構成されています。それならば、私の力が届く可能性があります」
球体空間に封じられたクェーサービーストは、ピタリと動きが止まってしまった。
「あ、ありがとうございます! 今、何を……?」
朝燈の疑問にクレアが答えた。
「敵のユーベルコードを封じる無敵空間を想像から想像して極大展開して、クェーサービーストを閉じ込めました」
「なにそれなにそれ!? すっごくない、それ!?」
シキはクレアのユーベルコードに目を輝かせて興味津々の様子。
「アタシももっと頑張るよ! 音量、最大ー!」
サウンドウェポンの出力をMAXまでシキは引き上げると、デジタルロック調なエモーショナルな歌唱を宇宙へ轟かせ始めた!
「♪ひとりで乗り越えられないなら みんなで乗り越えちゃおう!」
シキの歌声がクェーサービーストの頭部の水晶体にさらなる亀裂を生み出し、触手がちぎれて吹き飛んでゆく!
しかも猟兵2名は歌声で体の底から力が漲ってきた!
「……なるほど。そこですか」
「どうしたのですか?」
何かに気が付いたクレアに朝燈が首を傾げた。
「実は、此処へ到着が遅れたのは、クェーサービーストの射程外に探索デバイスを放っておいたのです。このクェーサービーストの弱点である核の場所を探るために」
「てことは、弱点が分かったのですか!?」
「はい。弱点は、あの水晶体の中です!」
クレアが指差す方向へ、朝燈はガジェットを稼働させて再び突っ込んでゆく!
「弱点さえ分かれば、私と先生のパワーで打ち砕いてみせる!」
シキの歌声が朝燈の限界を超えたパワーを引き出す!
「先生! いっちゃえぇぇぇぇっ!!」
アーマー化先生の豪腕がクェーサービーストの水晶体を瓦割りめいて打ち砕いてゆく!
流石に深刻なダメージを負ったせいか、球体空間の中でクェーサービーストが暴れだした!
巨大アーマーガジェットは緊急離脱!
大穴が空いたクェーサービーストの頭部へ、クレアが虎視眈々と必殺の一撃の機会を伺っていた。
「小惑星級と言えどオブリビオン……一度死した存在です。再び倒されないという道理はありません」
遥か遠くに置いてきた探索デバイスにクレアはアクセス、デバイスを介してクレアのフォースウェポンが顕在化する!
「来たれ、オブリビオンを滅ぼす光の矢よ!」
デバイスを最大稼働させ、超弩級カタパルトへと変形!
超巨大な光の矢が生成・装填されると、クェーサービーストの頭の大穴目掛けて、それは光速で射出された!
光の矢は大穴へ飛び込むと小惑星並みの巨躯をいとも容易く貫き、見事に敵の中枢の核を撃ち抜いてみせた。
たちまちクェーサービーストは、萎れるように朽ちてゆけば、猟兵たちは勝利を喜びあったのだった。
かくして、未踏宙域の調査と異形の尖兵を退ける事に成功した猟兵たち。
この調子ならば、次なる宙域への調査もまもなく行われるだろう。
果たして、次は何が待ち受けているのだろうか……?
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴