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猟兵と書いて魔法少女と読む

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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 ガシャーン、ガッシャーン!
 イソギンチャクの頭を持った怪人が、キマイラ達が飾り付けたイベント会場を、触手で破壊していく。壊れる会場、悲鳴を上げる参加者。プルプル怖いね。
 ぐちゃぐちゃになった会場内でひしめき蠢くイソギンチャクの怪人達を、高い場所から見下ろす影があった。その影は意味ありげに喉奥で笑うと、こう言った。
「さぁ来るがいい、我らの敵よ!古からの運命と書いてお約束と読むが……」
 バサリとマントのような布を大仰にはためかせ。
「こい!!かわいい魔法少女!!……いや!!可愛い感じの猟兵!!俺が降してやる!!」
 大きな声で宣戦布告(?)をした。

「えぇ、あぁ、はい。そういうことです」
 どういうことでしょうか、と猟兵達が訝しげな眼で煌石・庭園水晶(庭園で佇む静寂・f10825)を見る。
「シンプルに言いますと、キマイラフューチャーの世界で事件が起きます。『魔法少女』をテーマに開かれた会場をオブリビオンが襲撃するようです」
 そして、と庭園水晶は説明を続けるが、要約すると簡単な話だった。
 イソギンチャクの頭を持つ触手を蠢かせた怪人はめっちゃたくさんおり、それらは何者かに統率されて行動している。統率している者は何故かはわからないが、猟兵をというか魔法少女を待ち望んでいるらしく、どっかその辺に潜伏してイソギンチャク怪人達の動向を見守っている、とのことだ。
「ですので現場に向かい、イベント参加者を守るために戦ってください」
 イソギンチャクの怪人は魔法少女っぽい者や、魔法少女を名乗る者に強く反応して襲いかかってくるらしい。
 年齢が少女でなくとも、性別が女性でなくとも、30歳後半の男性でも、魔法少女だと名乗りでれば、それはもう敵にとっては魔法少女ということになるらしい。基準がガバガバだね。
「オブリビオンの脅威を退ければ、魔法少女のイベントは再開するでしょう。怪人達を退けた魔法少女こと猟兵の存在は、住人達に強く印象が残って、人気者になるかもしれませんね」
 もしかすれば戦闘の後、握手やサインを求められるかもしれない。
「今回の目的は、魔法少女を求めてやってきた怪人とその黒幕の退治。そしてキマイラフューチャーの住人を元気づける為のイベント参加ですね」
 ちなみに、魔法少女らしい小道具や服を持っていなくて、など思っているならば心配はないと補足が付く。今回の襲撃されたイベントのテーマは『魔法少女』だ。そう、現地に赴けばそれらしい小道具や衣装は、手にすることができる。もちろん持参したって構わない。
「そう言うわけですので、皆様。猟兵でも魔法少女でもいいですが、怪人達の排除をお願いします」
 言い終えた、と大きく息をつき、庭園水晶は微笑んで見せた。


阿離磨
 2つ目のシナリオです。はじめまして、こんにちは。
 阿離磨(ありま)と申します。
 今回は魔法少女をお届けしたいと思いました。
 情報は庭園水晶の語ったオープニングの通りです。

 ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『イソギンチャク怪人』

POW   :    テンタクル・テンペスト
予め【触手を振り回しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    ウネウネ・アネモネ
自身の肉体を【ウネウネモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ポイゾナス・ポリプ
【頭部】から【毒針のついた触手】を放ち、【麻痺毒】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

人形原・九十九
魔法少女…そういえば旦那様(九十九家当主、50代)が最近猟兵の持ち込んだ魔法少女にハマっていましたね…

ということで呪法少女マジカル九十九ちゃんです
なにか文句でも?


武器のマジカルステッキ(薙刀)でマジカルアタック(物理)でぶった斬ります【なぎ払い&範囲攻撃】
毒針は【見切り】かマジカルドール(人形)【盾受け】で当たらないよう注意

マジカルってつければ魔法少女でいいんですよね?
アドリブ&絡み歓迎


トゥリース・リグル
「魔法少女参上…です?」

アドリブ・連携歓迎。
魔法少女の衣装や道具は現地で借ります。
魔法少女をよく分かってないのでどんなのでも、こういうものか、と素直に着用。
結果的に【誘惑】で敵の気をひけるかもしれません。
【スカイステッパー】で上空に移動し【錬成カミヤドリ】で作った複数のダガーを飛ばして【先制攻撃】を行い、その後は【2回攻撃】で距離を取って戦う。
着地の際はスカイステッパーの回数を1回残して着地しようとし、残りの1回は着地時を狙われた場合の緊急回避に使用。
連携の際は相手の回避ルートを潰すように複製ダガーを飛ばしたり、仲間の猟兵の背後を突こうとする敵を攻撃してサポートをする。



・魔法少女!こーりん!

 キシャー、グシャー。
 イソギンチャクの怪人達が頭の触手をこれでもかとぐるんぐるんとまわして暴れ回る。隅に避難してぷるぷると震えるイベント参加者は壊されるイベントのセットと暴れる怪人を見ていた。
「おまちください」
 そんな悲しみと騒音がマッハになりつつある会場に、凛とした声が響く。怪人達はなんだどうしたと周りを見回す。顔がイソギンチャクでわからなくても見回す素振りをみせる。
 荒れ放題の会場に燦然と現れた少女達は、マジカルウェポン(武器)を手にして名乗りを上げる。
「こんにちは。呪法少女マジカル九十九ちゃんです」
「魔法少女参上……です?えっと、魔法少女怪盗(マジカルシーフ)のトゥリースです」
 流れるような黒髪の人形原・九十九(厄を祓うの守護人形・f09881)は名乗りと共に近くにいた怪人の数匹をマジカルステッキ(薙刀)による必殺技のマジカルアタック(物理)でバッコンと薙ぎ払う。
 フリルたっぷり夢がいっぱいの可愛らしい白とピンクの衣装に身を包んだトゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)もぎこちないながらもポーズを決めて、パチンとウインクをして見せると、タンッと高く跳躍し両手を広げる。
 反応するように周りにキラキラと煌めく複数のダガーが現れ、その切っ先を怪人達に向ける。そうはさせるかキシャー!と怪人達はウネウネと触手を動かしてトゥリースへと柔軟に動く触手をビヨンとのばす。めっちゃのばす。
「いきます!……じゃ、なくて、い、いっちゃえ!」
 ウネウネ触手が届くよりも早く周りを漂うダガーが流れ星の様に怪人達へと降り注ぐ。触手を蹴散らして怪人達の胸にダガーがシュート!!ときめくよりも早くトドメを刺される怪人達はグッチャンパッタンと倒れていく。
「マジカルとつければ魔法少女ですよね?何か文句でも?」
 九十九へ毒針を射出した怪人もいたが、その攻撃は知っている、とマジカルドール(人形)で毒針をしっかりと防ぎきる。
 たじろぎいったん退こうとする数体の怪人を目ざとく見つけると、九十九はマジカルステッキ(薙刀)をくるんくるんとまわして必殺の魔法を放つ。
『斬っても無駄ですよ?いくらでも伸びます…』
 九十九の黒い髪がさわさわと伸び始め、逃げる怪人達の足に絡みつきべっしゃんと転倒させる。そしてそのまま逃がさぬとばかりにずるずると引っ張り、射程圏内へカモンカモンと引き寄せる。
 マジカルステッキ(薙刀)をシュッシュッと素振りしながら、獲物が自分のもとまで来るのを待つ素敵な呪法少女マジカル九十九ちゃん。
 その様子を見ながら苦笑し、トゥリースは再び自身へ伸ばされた触手を二回目の攻撃となるダガーの流星で完封し、敵のハート(胸)を刃でぶっすりしてどっかへいざなう。多分極楽浄土とか天国ではない。
 勇ましく愛らしく可憐に戦う魔法少女達の姿を見たイベント参加者のキマイラ達は、キラキラと目を輝かせてその光景を目にする。中には端末を取り出して動画にして配信しだすものもいる。
「魔法少女怪盗すごい!!魔法もっと見せて!」
「呪法少女マジカル九十九ちゃんもかわいい!!もっと髪の毛靡かせて!」
 イベント会場に舞い降りた猟兵と言う名の魔法少女達に、参加者のドキがムネムネする。ちがう、胸がドキドキと高鳴り、その高鳴りは声援に変わる。
 応援された九十九とトゥリースは、それぞれでポーズを決めて、次の敵へとマジカルウェポン(武器)を向けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

チェリカ・ロンド
魔法少女ね!私の世界にはそうした人はいなかったけど、UDCアースで学習済みよ!
まずは変身ね。【生まれながらの光フルバースト】で眩い光に包まれて、変身した感を出すわ!
武器は剣じゃなくて【プリムラワンド】!魔法少女感マシマシよね!
「聖なる愛の魔法少女、プリムラ・チェリカ! 神に代わって、天罰よ!」

【属性攻撃】付与の【魔導の奔流】で、炎と雷の魔法を軸に攻撃していくわ!
 敵が一か所にまとまったら、【全力魔法】の【チェリカ砲】で一網打尽よ!
「聖なる光よ!私に愛と希望を!ラブリー・プリムラ・チェリカ砲ぅぅぅッ!」

魔法少女に麻痺と触手……嫌な予感しかしないわね。
でも、手加減なしでいくわよ!かかってきなさい!


メルフローレ・カノン
一応で魔法を使える女性、ということで、
呼ばれたような気がして来てみましたが……
私も魔法少女でいいでしょうか?
※格好はイラストのような感じです。

とにかく、オブリビオンは退治ですね。
まずはイソギンチャク怪人達を蹴散らしましょう。
[力溜め]や[二回攻撃]でメイスを振り回して殴り倒します。
硬い装甲部分には[鎧砕き]で砕き、
生物部分はぐちゃっと潰さないよう[気絶攻撃]で麻痺させます。
「全力で叩きますよ!」

一般人やピンチの人を守るようにもします。
[見切り]や[武器受け]は守りに活用します。
必要なら【無敵城塞】で盾になりますか。
「ここは堪えてみせます!」



・ふるぱわぁ魔法少女!!

「魔法少女!!それはしっかり学習済みよ!!」
 イベント会場に響き渡る声。耳があるかもわからないイソギンチャク怪人と、キマイラ達は声の出処を探そうと辺りを見回す。
 次の瞬間、パァァッ!!と会場の出入り口が眩い光を放つ。
『フラァァァァァッシュ!!』
 光の粒子が虹のように輝き、その中からひとつの姿が現れる。
 大きなハートの宝石がついたプリムラワンドをバトンのようにくるんとまわして握りしめ、どこからか拭いてくる風で軽やかにはねるフリルのスカート。
「これは、変身シーン!!魔法少女のけがしてはならない聖域(テリトリー)だ!!」
 参加者のキマイラ数人と、怪人数体がガタンと動いたため、お触り厳禁としっかりそこをわきまえている他のキマイラ達にそっとお座りをさせられる。
「聖なる愛の魔法少女、プリムラ・チェリカ! 神に代わって、天罰よ!」
 ビシッと決めポーズを決めたチェリカ・ロンド(恩寵という異端・f05395)は、さぁあなたも!と言うように後ろにいる猟兵を見る。
「私も、魔法少女でいいのでしょうか?メルフローレ、です」
 手にしたマジカルウェポン(武器)をそっと握って首を傾げながらメルフローレ・カノン(人間のクレリック・f03056)は一歩前に出て、チェリカの横に立つ。
 さらに現れてきた魔法少女にイソギンチャク怪人のテンションは上がりまくったようで、頭部の触手をこれでもかというほどブオンブオンとまわして大歓迎と言う名の攻撃準備に入る。
「魔法少女に麻痺と触手……嫌な予感しかしないわね」
「そういうものなんですか?」
「えぇ。でも、手加減なしでいくわよ!かかってきなさい!」
 それぞれ手にしたプリムラワンドとマジカルウェポン(武器)を構えて、勢いがついて攻撃力の増した触手が振り下ろされると同時に、息の合った動きで左右へと跳び避ける。
「蹴散らしましょう」
 メルフローレは手にしたメイスというマジカルウェポンを勢いよく振るう。力が溜められたマジカルウェポンから繰り出される二回の攻撃は、怪人達の硬くない胸部装甲をバッキンバッキンと砕いていく。
「全力で叩きますよ!」
 防御の薄くなった怪人を見逃すことなどない。チェリカがプリムラワンドを振るうと雷電を纏った炎の玉が宙に出現する。放たれた玉は火花を散らして胸部装甲がなくなったイソギンチャク怪人達に直撃していく。ぷすぷすと焼け焦げた煙を上げてごろりと転がる怪人の群れ。
 直接勝てないならお約束の人質を!!それを感じた怪人達はもっちゃんもっちゃん身体を揺らして隅で震えながら動画撮影をしているキマイラ達に近寄ろうとする。
「そうはさせません!」
 果敢にキマイラ達と怪人の間に割って入ったのはメルフローレだった。
「手を出したいなら私を倒していきなさい!」
 それはどこかのフラグを感じそうなセリフだが、そんなことは知らない怪人達はならば倒してやろうと、頭部をぐるんぐるん、触手をぐるんぐるんとまわす。
その間にメルフローレはメイスを構えて【超防御モード】に入る。
 かくごー!と振り下ろされた触手と、無防備に見えるメルフローレを見たキマイラ達は、キャー!!と悲鳴を上げる。
 だがしかし。攻撃力がマシマシされた触手が直撃しても、メルフローレが動くことはない。揺らぎもしない。動けぬ代わりのほぼ無敵状態の彼女に、ぺちんぺちんと触手を叩きつけに群がってくる怪人達。
「ここは堪えてみせます!」
 それを待っていたと、チェリカはプリムラワンドを構えながら、両掌を怪人達の群れに向ける。聖なる輝きが手の中に集まり、巨大な力の塊となる!
「聖なる光よ!私に愛と希望を!ラブリー・プリムラ・チェリカ砲ぅぅぅッ!」
 その言葉と同時に、ズドォン!と放たれた破壊の力の魔法は群れを成していた怪人達を飲み込むように直撃し、壁に怪人達を叩きつけた。無い目をまわして気絶する怪人達を、ほぼ無敵状態で動かなかったメルフローレが視線を向けて確認する。
「チェリカちゃんラブリー!!」
「メルフローレちゃんに守ってもらっちゃった!」
 キャッキャとはしゃぐキマイラ達は、残る残党のようなイソギンチャク怪人達など見えておらず、キシャーグシャーとさわぐ怪人達は寂しげに触手を揺らした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリルティリア・アリルアノン
「ネガティブハートにスマイル配信♪
バーチャル魔法少女(ウィッチ)、アリルちゃん参上!」
お決まりの名乗り口上とポーズを引っ提げ、今キマフューでいちばんホットな魔法少女(自己申告)のアリルが来ましたよ!
悪い怪人はアリルのバーチャル魔法でちょちょいのちょいなので皆さん安心してください!

まずはイソギンチャク怪人ども!
うねうねして気持ち悪いので、
エレクトロレギオン(魔法少女のマスコット風)を召喚して戦わせます
「みんな、お願いね☆」
インジューにはインジューをぶつけるんだよ!(意味はわかってない)
数の上ではたぶんアリルが有利なので、これは勝ったも同然ですね!(フラグ)


シャナ・ジェンド
「魔法少女がお望みと聞いてきたです」
首飾りを掲げると首飾りの宝石から湧き出す光に包まれ細部をぼやかした全裸姿になると一部分ずつリボンが巻き付き衣装を構成していく。
光が消えると魔法少女衣装に変身
衣装を見せるようにくるっと回転して
「魔法少女まじかるしゃな参上です」
風もないのにスカートと髪をはためかせかわいく決めポーズをとってウィンク

「では、いくですよ」
魔法で強化された大鎌をふるって攻撃
基本近接攻撃、鎌をふって纏ったオーラを飛ばして攻撃することも可能

ノリと勢いで生きる馬鹿
好きに動かして構いません



・きらめく魔法少女!!

「魔法少女がお望みと聞いてきたです」
 寂しげに触手をうねらせる怪人達の前にひとりの少女が現れる。
 なんだきさまは、と怪人達が攻撃する前に、少女はすっと手をあげて、まぁまて、と制止する。
『メタモルフォーーーゼ!』
 首飾りをひとなでして高く掲げると、首飾りの宝石から湧き出すように光が現れる。うわっまぶし!
 湧き出す光に反応するように服が消えると少女の身体に光が纏われ、輝く身体のシルエットを浮かび上がらせる。そして、どこからともなく現れたリボンが、少女の身体に巻きついていくと衣装となっていく。
 パァン!と光がはじけると、くるんとその場で一回転する。
「魔法少女まじかるしゃな参上です」
 風もないのにフワパタとスカートをはためかせ、髪の指ではじき靡かせる。
 その隣で、青い電子の光と羅列が玉のように光り輝いて現れ、その中から元気よくひとりの少女が飛び出す。
「ネガティブハートにスマイル配信♪バーチャル魔法少女(ウィッチ)、アリルちゃん参上!」
 2人の魔法少女は、さらにファンサービスも忘れない!
 ウィンクをしてポーズを決めて見せた、アリルティリア・アリルアノン(バーチャル魔法少女アリルちゃん・f00639)とシャナ・ジェンド(わんこのマジックナイト・f00264)にホットなテンションだった会場のキマイラ達はたちあがってガッツポーズを決め出しはじめる。
「悪い怪人はアリルのバーチャル魔法でちょちょいのちょいなので皆さん安心してください!」
 アリルティリアが元気よく手を振ってキマイラ達を励ますと、魔法少女の尊さと可愛らしさに目頭を押さえて泣きだす方々がいたとかいなかったとか。
「では、いくですよ」
 シャナは魔法のオーラを纏った大鎌を振るい、近くの敵を薙ぎ払う。アリルティリアもそれを見て頷くと、ビシィッ!と怪人達を指さす。
「みんな、お願いね☆」
 その言葉とともに現れたのはたくさんの小型の戦闘用機械兵器(魔法少女のマスコット風)だった。機械だが頑張ってマスコット風の動きを出そうとカックンカックン動いているが、本分は忘れていないようで、しっかりと怪人達に向かって果敢に攻撃を行っていく。
 このまま倒されてなるものかと頭部から毒針を飛ばすが、たくさんの機械兵器がエッサホイサと壁を築き上げ、毒針を全て防ぎきる。攻撃を一撃食らって消滅をはじめたアリルティリアの機械兵器が完全に消滅すると同時に、シャナが大鎌を振るうと、七色に輝く宝石のようなオーラが一閃と共に飛び放たれる。放たれたオーラは最後まで蠢いていた敵にエキサイディングにシュートされ、会場に残っていたイソギンチャク怪人達はすべて魔法少女達の手によって一掃された。
「ま、魔法少女!!魔法少女ぉぉぉぉ!!!」
「シャナちゃんの攻撃めっちゃエクセレント!」
「アリルちゃん!今度配信みにいくね!!」
 テンションが上がってはしゃぎまわるキマイラ達。

 これでハッピーエンドかと思うか、そんなわけがない。
「はーっはっはっは!!よくぞ配下を倒したな魔法少女達よ!!」
 何処からともなく声が響き渡り、キマイラ達は再び隅へ移動しぷるぷる震えはじめる。
「可憐な魔法少女、良い響きだ。しかし、大ボス様がお前達にぢごくを見せてやろう!……ただし!!五分ほどまて!!今からそちらへいく!!」
 格好がつかないが、五分後くらいに声の主は現れるのだろう。
 迫りくる恐怖(?)にキマイラ達は密かに涙した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『パスト・フォーサイス』

POW   :    来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD   :    おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は百目鬼・明日多です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


・またせてごめんな!!俺様登場!!

 五分後に会場に現れた敵は、大仰にコートの裾を翻し胸を張ってポーズを決める。
「ふはははは!!よくぞ配下を…」
 口上を述べようとした敵がふと気づくと、ひとりのキマイラが勇気を振り絞って手持ちのホワイトボードに文字をかいて掲げていた。
『まいてください』
 まけと申すか。早く戦えと。
「なるほどよかろう、理解した!長い口上も大事だが目的を忘れてはいけないな!」
 敵がちょろかった。ちょろすぎた。
「さぁこい魔法少女!!お前達を降してあそんで、俺は楽しくなる!!」
 武器を構えなおして眼光を鋭く細める。子供のような表情を見せていたが、目の前にいるのは子供ではなく、猟兵達の敵、オブリビオンだ。
 猟兵と書いて魔法少女と呼ばれるモノたちは、いったいどうするのか!?
メルフローレ・カノン
オブリビオンは魔法少女というのに拘りがあるのですね……

ともあれ、目前の敵が鎌を持って襲ってくるのであれば、
私がすべきことは、「力づくで殲滅する」のだというのは
理解できましたので、得物(メイス)を構えましょう。

手下をどんどん呼んでくるのであれば、
「なぎ払い」や「二回攻撃」で弾き飛ばしていきます。
オブリビオン自身は大鎌を持ってるようなので、
「見切り」や「武器受け」、【無敵城塞】も活用して攻撃をいなします。
隙を見てメイスで殴ります(「力溜め」含めで力一杯)。
「気絶攻撃」で動きを止められれば、他の人の支援にもなるでしょう。

※魔法少女的なエフェクトはお任せします


人形原・九十九
なるほどまきで…了解しました
呪法少女マジカル九十九ちゃん、巻き巻きで逝きましょう


こう、髪を伸ばして首をギューっと
必殺…ええっと…?マジカル……………………………………………
あっ、そこのキマイラさん名前お願いします(面倒くさくなった)

人形が召喚されてたらまとめて【範囲攻撃】でギューです
ふっふっふ……天国へ連れて行ってあげましょう(物理)

【殺気】を出しながら微笑も浮かべてどこから見てもこっちが悪役風に



・ボスとたたかえ!魔法少女!

「オブリビオンは魔法少女というのに拘りがあるのですね……」
 目を瞬かせて現れたオブリビオン、パスト・フォーサイスを見てメルフローレ・カノン(人間のクレリック・f03056)は言葉を漏らす。
「なるほどまきで…了解しました」
 その隣に立った人形原・九十九(厄を祓うの守護人形・f09881)もマジカルウェポン(武器)をブンブンふって、キマイラの出したホワイトボードを見る。
「呪法少女マジカル九十九ちゃん、巻き巻きで逝きましょう」
 2人の魔法少女がポーズをとって、それぞれのマジカルウェポン(武器)を構える。
「かかってこい魔法少女!まずは小手調べからだ!」
 パストこと敵のボスは、手にしていた武器を頭上でぐるんぐるんとまわす。そして勢いをつけて武器の先端を床に突き立てる。
『来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!』
 ヒビのはいった床からずもずもと現れいでる、モブともとれる無個性の象徴の様な雑魚キャラたちは、持っている様々な武器を振り上げて、魔法少女達に襲い掛かる!
 しかし九十九は気にせず一歩前に歩み出る。いったい何をする気だ魔法少女、と雑魚キャラたちはごくりと唾を飲んで動きを止める。
「いきます。必殺の……マジ、カル……あ、そこのキマイラさん、適当に名前をお願いします」
 急にアドリブを任されたキマイラが、慌ててホワイトボードに必殺技の名前を書きはじめ、それを九十九へと見せると、なるほどと頷いて必殺技の名前を口にする。
「必殺。マジカルツクモ・カミシバリパワー、です」
 さわさわと髪の毛が伸び、黒墨の様に長く艶やかに伸びた髪が雑魚キャラ達をキュッキュと締めていく。締めあげられてじたばたともがく雑魚キャラ。めっちゃもがく。
「ふっふっふ……天国へ連れて行ってあげましょう」
 静かに殺気を放ちながら黒い微笑を浮かべる九十九は魔法少女というより、悪役、そう、まさに敵のボスである。敵から見たら魔法少女も敵だから間違ってはいない!
 雑魚キャラたちの間をすり抜けてボスに迫ったのはメルフローレだ。彼女はマジカルウェポンと書いてメイスと読む己の武器を振りかぶって、ボスに勢いよくその先端を振るう。
 だが、相手はそんなものがどうしたと、構えていた武器を振るってその一撃を相殺する。
 一瞬の視線の邂逅。そしてすぐさま武器の振り合いと相殺が始まる。鈍い金属音を立てながら、互いの武器で相手の攻撃をいなし、受け流し、勢いをころす。その様は魔法少女と悪役のボスというよりも、まるで戦士の戦いのようだった。
 その打ち合いの末に、一手勝ったのはメルフローレだ。敵の攻撃を見切り、受け流し、一瞬の間に繰り出された二連撃は、ボスの武器を力任せに弾いたのち、無防備になった脇腹へと直撃する。苦悶の声をあげて飛びのき、脇腹をおさえて唸る敵を見据え、まずは先手を取ったと、メルフローレはひとつ息をこぼした。
「なかなかやるな、魔法少女!!だが俺様はまだまだ元気だ!」
 すぐさま体制を整えなおしたボスは再び武器を両手でしっかりと握り、構えた。
「九十九ちゃんがんばってー!」
「メルフローレちゃん!怪我しないでねー!」
 そんな魔法少女こと猟兵を、キマイラ達は全霊で応援する。
 ボスとの戦いは始まったばかりだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
諸君、わたしは女装の似合うかわいい男の娘が大好物だ!
え、巻いてるからその手の長口上はやめろ?
アッ、ハイ。

アリスのペット♪で腐海三貴腐神を人工未知霊体として召喚。
絡み付くような魔眼であまねく脚を照らし出す『脚照』(あまてらす)
妄想世界に誘い体感時間を引き伸ばす『突く読』(つくよみ)
当て字だけで説明不要『乳尻太股』(すさのお)
堕女神三姉妹の権能を借りて、全力のぉマインドジャックぅぅぅ!
脳をハッキングしておいでませ妄想世界♪そんなに好きなら魔法少女の格好にしてあげる☆
ラブフェロモンもかけてー、さぁ、性心性意全身全霊で可愛がってあげるわ♪
エナジードレインでちゅっちゅペロペロよ☆


チェリカ・ロンド
 どうするのか、ですって?
んなもん、やることは一つよ!
 オブリビオンを楽しませてやるつもりなんかないわ!

 プリムラワンドに炎を纏わせて殴りつけるわよ!
「うりゃー! 魔法ッ! 魔法ッ! 魔法ぅぅぅッ!」

 大量のザコを召喚してきたら、【全力魔法】の【超チェリカ砲】で一掃してやるわ! 量より質ってとこを見せてやるんだから!
 巨大ぬいぐるみが出てきても、【全力魔法】の【超チェリカ砲】で叩き潰すわ!

 ていうか、もう全部【全力魔法】の【超チェリカ砲】よ!
 なんなら味方と連携して、パストの顔面にゼロ距離でくれてやるわ!

戦闘シーンもまきでいくわよ! まきでね!



・やりすぎ!?魔法少女注意報!!

「さぁさぁ!次々行くぞ!!」
 ボスであるパスト・フォーサイスは再び武器の先端を床にたたきつける。ヒビの中から現れる雑魚キャラ達は次こそはと意気込んで突撃していく。
「さぁ、どうする魔法少女達よ!」
「どうするのか、ですって?んなもん、やることはひとつよ!」
 紫の花びらが揺蕩う様な髪の毛を靡かせて、チェリカ・ロンド(恩寵という異端・f05395)はプリムラワンドをくるりと一回転させる。魔法の炎を纏ったワンドがキュピーンと輝く。
「うりゃー!!魔法ッ!!魔法ッ!!魔法ぅぅぅッ!」
 それは炎の連撃、もとい炎を纏ったワンドによる強力な打撃攻撃の連打だ。それは魔法か!?魔法なのか!?と謎めくキマイラや雑魚キャラもいたが、魔法少女の攻撃はすべて魔法である。
 そんなチェリカから少し離れた場所で、もう一人の魔法少女は妖しく笑った。
「諸君、わたしは女装の似合うかわいい男の娘が大好物だ!」
 高らかに宣言したアリス・セカンドカラー(不可思議な笛吹きの魔少女(発酵中)から何かを察したキマイラのひとりが、再びホワイトボードを掲げる。アリスはちらっとそれを見る。
「え、巻いてるからその手の長口上はやめろ?アッ、ハイ」
 工場を言えず落胆するかと思いきや、アリスは再び妖しく笑う。ボスはその笑みを見て、ゾクリと悪寒を感じたとか。
「さぁ、私の全力を受けてみて!!」
 とたん、まるで何か演出のように一斉に会場が暗闇に包まれる。カッカッカッ!!とすぐに灯りがつくが、それはまるでスポットライトのようにある一部を照らし出す。
「まずは、絡み付くような魔眼であまねく脚を照らし出す『脚照』(あまてらす)」
 カメラが下からグインと足を写して腰の丸いラインまで映し出す。
「次に、妄想世界に誘い体感時間を引き伸ばす『突く読』(つくよみ)」
 ふんわり星屑の様な可愛らしいエフェクトが辺りを漂う。
「最後に!当て字だけで説明不要『乳尻太股』(すさのお)!!」
 すべての用意が整ったと、アリスはビシィっとポーズをとると、スポットライトの当たる影へと爆進する。
「女神三姉妹の権能を借りて、全力のぉマインドジャックぅぅぅ!!!??」
 アリスが突撃したその場所に立っていたのは、可愛らしい魔法少女の衣装にデコレーションされた巨大パスト君ぬいぐるみだったのだ!
「なんだか心が瀕死になる気配がしてな、準備しておいて正解だった!!」
 ぬいぐるみから離れた場所でホッと胸をなでおろすボスと、クッ!!と悔しがるアリスを見て、チェリカは大きなため息をつく。
「遊んでないで!っていうか、とにかく全部倒せばいいのよ!」
雑魚キャラとぬいぐるみとボスを、視覚と射程の内に捉えるとプリムラワンドを突き出す。
『これが私の全力全開! ハァァァァァァァッ!!』
 宝石に輝く光の粒子が収束し、聖なる力は次第に破壊の奔流へと変わっていき、ブォン!!とプリムラワンドを振り抜く。収束された破壊の光は暴力的な波(ウェーブ)となり、ぬいぐるみと雑魚キャラを一気に吹き飛ばし、その後ろにいたボスも巻き込んだ。
「男の娘が!!」
「アレは敵なの!!」
 吹き飛ばされた敵の群れを見て背景に雷と暗雲が立ち込めるアリスに、チェリカが冷静にツッコミをいれる。
「チェリカちゃんの破壊力すごい!」
「アリスちゃんの方がかわいいー!!」
 派手な攻撃とインパクトのあるパフォーマンスに、キマイラ達のテンションがガンガン上がっていく。
 ぬいぐるみと雑魚キャラが消えていき、埃のような煙の中からピョンとボスは飛び出てくる。
「精神攻撃に純粋な破壊の攻撃……いいぞ、魔法少女はこうでなくては!!」
 楽しそうに高笑いをあげて、パスト・フォーサイスは服に付いた埃をパタパタとはたく。まだまだ余裕があるようだ。
「しかし、そろそろ俺様も本気を出さねばな」
 ボスの琥珀の様な両眼がすぅっと細められる。先ほどまで浮かべていた子供の様な笑いではない。オブリビオン、パスト・フォーサイスは、どうやら魔法少女ではなく、相手を猟兵としてしっかりと認識しなおしたようだ。

「さぁ、こい。猟兵ども」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリス・セカンドカラー
ダメ出しされたし、わたしも本気を出しますか。

世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの四天王が一角、腐敗の魔少女ことアリス・セカンドカラー改めて参る。

レビテーションで空中戦。
マインドジャックを自らにかけて深い集中に潜りトランス状態になって神憑り。

雑魚はいくら出しても無駄無駄、グラビティプレスの範囲攻撃で纏めて圧殺してあげるわ。
運よく逃れてもわたしの視界にいるかぎり常にエナジードレインの餌食よ。

身代わりはもう見たわ、二度と男の娘センサー(第六感、野生の勘)が惑わされることは無いと心得なさい。

さぁ、ここからが”真なる夜の到来”よ。
夜に覆い、夜に融け、夜に堕ちましょう?共に深く深くどこまでも深い夜に



・飛んで裂いて!魔法少女の花!

 オブリビオン、パスト・フォーサイスのしかとした殺気を感じとり、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐海の笛吹きの魔少女・f05202)はクスリと笑みを浮かべる。
「そうね。私も本気を出さないとね」
 くるりとその場でターンを決めると、フリルスカートの裾を摘まんで演技のように一礼する。
「世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの四天王が一角、腐敗の魔少女ことアリス・セカンドカラー」
 赤い瞳が妖しく輝く。口が三日月のようにゆっくりと弧を描く。
「改めて、参る」
 言葉と共にふわりと浮き上がり、空中浮遊で宙を泳ぐ魚のようによどみない動きを見せると、パスト・フォーサイスを見下ろす。
 自身を深い集中の中に追いやり、トランス状態になると、ゆったりと微笑を浮かべる。パスト・フォーサイスはソレを見ると、同じ手段しかないのかと思わせるように、雑魚キャラをその場に呼び出す。
 呼び出された雑魚キャラは空中を飛ぶ術を持たない。アリスのいる場所の真下でぐるぐると回りながら、届かない猟兵に手を伸ばして何とか攻撃しようとする。もちろん届かない。
「さぁ、ここからが”真なる夜の到来”よ」
 アリスは愛らしく笑い、凛とした声を響かせる。
『わたしの中で果てなさい♪』
 歌うようなその声に呼応して、アリスの姿は変わっていく。融け出した“夜”は、最も近くにいた雑魚キャラ達を呑み込んで、その動きを止めていく。その夜の中に、パスト・フォーサイスも呑み込もうとしたが、先ほどまでいた場所にその姿はなかった。
 どこへいったのか、と周りを見回すと、殺気を感じ取る。咄嗟に身を捻ると、先ほどまで自身の身体があった場所を特色のない剣が風を切って通り過ぎる。剣が放たれた場所を見れば、そこから何かの影が飛び上がり、煌めくナニかを放つのがわかった。
 殺気のこもったソレを、アリスは反射的に集中した念動力で弾き飛ばす。零れ落ちるそれは、雑魚キャラ達がもっていた“武器”だった。
「使えるモノだけ使う方法、ね」
 先んじて武器だけを回収して、雑魚キャラ達に目が向いている間に消耗できる武器を投げつけて空中を浮遊する“敵”を攻撃する。自分の立ち回りを理解している戦い方だろう。
 残りだ、と飛んできた武器の類を「お返し」するように念動力ではじき返せば、小さな舌うちの後に、タンっと床を鳴らしてパスト・フォーサイスはアリスから離れた場所に降り立つ。
「近づくのは、骨が折れそうだからな」
 ふふん、と生意気な笑顔を向けるが、弾き返された武器を受けたのか、足を庇うように半身を前にする。
「アリスちゃん!!がんばってぇー!!」
 声援が徐々に大きくなっていく。キマイラ達もこの戦いの終わりをうっすらと感じ取っているのだろう。

 決着は近い。

成功 🔵​🔵​🔴​

シャナ・ジェンド
アリルティリアと行動
変身続行中
「次はあたしがいくですよ」
大鎌を一閃して魔法のオーラを飛ばし、それを追うように駆けて距離を詰める
アリルの攻撃に合わせて魔力の光を帯びた鎌で切り付ける
同時攻撃になるようにしたり連続攻撃になるようにしたりと攻撃のタイミングを合わせる
アリルの攻撃とは違う方向から攻撃する

敵に隙がでたら大鎌で切り付けると同時に魔力を放出
タイミングを見計らって可愛く決めポーズ


アリルティリア・アリルアノン
引き続きシャナちゃんと【秘密基地】タッグで戦いますよ
どんな強敵も友情パワーでノックアウトです!

…とその前に、撮影用ドローンを展開
戦いの様子をアリルのチャンネルでも生配信です!
みんなの応援が(グッドナイス・ブレイヴァーの効果で)魔法少女達の力になります!
会場の皆さん、そして動画を見ている皆さん!
アリル達をいっぱい応援してくださーい!

パワーが貯まったら、いよいよアリル達のターンです!
周囲に展開したコンソール画面を操作すると、
どこからともなく放たれたビームで相手にダメージを与えます
…さあ今ですシャナちゃん、その鎌でバッサリやっちゃってください!


アリス・セカンドカラー
はーい♪がんばるわー☆
と、キマイラ達の声援に応えつつ、さて、どうしたものかしら?と思案。
あの逃げ足の早さが厄介よね。
レビテーションは維持。追加でリジュネレーションを発動して、その再生力にあかせてとっかんするわ。
攻撃は敢えて避けずに速度優先よ。
視覚よりも第六感と野生の勘を重視、この腕の中には捕らえてしまえば逃げるのも困難でしょう?
さぁ、傷つけ愛って奪い愛って侵し愛ましょう?
互いに流し愛うこの血よりも甘美なモノは、どんなスイーツ店にもおいていない☆
エナジードレインで奪い尽くしてあげる、身も心も、そして魂さえも。
深い深い深ーい口付けでね♪



・決着!魔法少女!

シャナ・ジェンド(わんこのマジックナイト・f00264)は手にしたマジカルウェポンこと大鎌を薙ぎ振るう。
「次はあたしがいくですよ」
「どんな強敵も友情パワーでノックアウトです!」
 元気よく、くるりと回って、アリルティリア・アリルアノン(バーチャル魔法少女アリルちゃん・f00639)は両手を広げて足元に電子の数字で魔法のような陣を浮かび上がらせる。その陣からポヒュンと召喚された動画撮影の為のドローンがくるくると躍るように宙を回って、会場を動画にとして映し出す。
「会場の皆さん、そして動画を見ている皆さん!アリル達をいっぱい応援してくださーい!」
 いぇい!!とアリルティリアが拳を突き上げると、それにあわせて会場のキマイラ達も、いぇい!!と拳を突き上げる。
「はーい♪がんばるわー☆」
 空中浮遊しながら、その声に答えるように手を振って見せるアリス・セカンドカラー(不可思議な腐海の笛吹きの魔少女・f05202)も愛らしい笑みを浮かべる。
 とはいえ、とアリスは思案する。
(どうしたものかしら?)
 足を負傷したように見えるパスト・フォーサイスをを見るが、大振りの武器をしっかりと構えて依然としてやる気は満々だ。
「あの逃げ足の速さは厄介よね」
「それなら、逃がさなければいいだけですよ」
 シャナは何でもない様に言うと、大鎌を大きく振るい一閃する。そこから放たれた魔法のオーラは滑るように真っ直ぐに飛び、パスト・フォーサイスに向かう。見え見えだ、とパスト・フォーサイスは同じように大きく武器を振るい、衝撃の波(ウェーブ)を放ち、魔法のオーラを相殺する。
 ドンっ!!と音を立てて消える二つの攻撃の後、オーラを追いかけて駆け出していたシャナがパスト・フォーサイスの眼前に迫った。目前のシャナを睨みながら、武器を横から振るおうとするが、その途端にがくりと足から力が抜ける。何が起こったかわからずとにかく攻撃を防ごうと武器を構えて、大鎌の攻撃を受け止める。
 状況を確認するために視線を彷徨わせれば、空中から赤い瞳でじっと見つめるアリスの視線と琥珀の視線が交じり合う。
「あぁ、でも視覚なんかよりも……この腕の中には捕らえてしまえば逃げるのも困難でしょう?」
 ひゅんっと宙を舞ってアリスがパストに近づこうとすると、彼女の目前をいっぽんの光が通り過ぎる。通り過ぎた光はパスト・フォーサイスの胸に直撃し、彼はそのまま後ろへと吹き飛んでいく。
「ふふーん!連携プレイです!さぁさぁ、いよいよアリル達のターンです!」
 周囲に半透明のコンソールを展開してアリルティリアが画面を操作すると、宙に0と1で構築された水色の空間が現れ、そこから無数のビームが連射される。めっちゃいっぱい連射される。
 光線を踊るように避けるシャナとうって変わり、足を引きずっているパスト・フォーサイスは不格好に飛びのき、直撃しそうな光線は武器をもって弾いて防戦をしていたが、アリルティリアの光線と、シャナの大鎌の連撃による手数の違いにやがて眉をひそめる。
 連撃が一瞬止まり、パスト・フォーサイスが体勢を立て直そうとするのをアリスは見逃さない。
「さぁ、傷つけ愛って奪い愛って侵し愛ましょう?」
 膝をついて目を見開くパスト・フォーサイスを抱き寄せ、アリスは艶やかに笑う。
『奪い尽くしてあげる♪なにもかも☆』
 視線と触れ合う掌から、何かが抜け出ていく感覚。それを味わったパストは足から力が抜け、自力で立つことが困難になる。歯を噛み締めてアリスを睨むが、彼女の赤い瞳がゆっくりと近づき、瞳を覗き込む。
 壁際でキマイラ達がキャーキャーと声を上げたところで、何かに気付いたアリスは再び空中へと舞い上がる。
「……さあ今ですシャナちゃん、その鎌でバッサリやっちゃってください!」
 アリルティリアの声が会場いっぱいに響く。
床を蹴って高く高く跳躍したシャナは力いっぱい大鎌を振り上げ、虹色のオーラで軌跡を描く。
「おわりです」
 振り下ろした刃から輝くオーラが飛び出し、それは動くことのできないパスト・フォーサイスに直撃し、壁ごと彼を外へと吹き飛ばした。
 ドゴンと壁の破れる音、そして遠くへと聞こえていく、覚えていろぉ!!の声が会場に静かに残った。
 すべてが終わった瞬間、キマイラ達は大きな大きな歓声を上げた。
「アリルちゃんの攻撃すごくきれい!」
「シャナちゃん!!もう一回オーラ出して!!」
「アリスちゃん、握手してー!」
 がやがやと魔法少女こと猟兵達へと集まる会場のキマイラ達は、イベントを再開できる喜びと、魔法少女の戦いを間近で見ることのできた興奮を感謝にして、猟兵達へと伝えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『無限握手会』

POW   :    気合いでサインや握手の全てに応える

SPD   :    速さと技量でサインや握手に応える

WIZ   :    魔力や賢さを活かしサインや握手に応える

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 魔法少女こと、猟兵達の戦いは動画を通してキマイラフューチャーの住人達へと知れ渡る。
 会場は再び魔法少女をテーマにしたイベントが続けられたが、猟兵の存在を強く知ったキマイラ達は、一目見たいとそれぞれが会場に集っていた。
 握手をしたい、話をしたい、サインがほしい。
 要望はそれぞれ違うだろう。
 猟兵達はどのように彼らにこたえるのだろうか?
人形原・九十九
サインに握手ですか…
不慣れですが、猟兵の仕事として求められるならこなしましょう


無表情のまま、呪法少女マジカル九十九ちゃんです
と挨拶

サインに握手はこう、髪を使って行います
うねうね~っと

なにか文句が?




アドリブ、絡み大歓迎


メルフローレ・カノン
戦闘が終わったらお暇すればと思っていましたが……
せっかく集まってくれたキマイラの皆さんに
挨拶をしていけばいいのでしょうか?
なんか、すごい人数ですけど……

世界のために戦う猟兵です。
今後も頑張っていきますので、
皆さんこれからもよろしくお願いします。
……こんな感じで丁寧にご挨拶しましょう。

サインと握手ですか?
これも相当な人数ですね(汗)
根性(POW)をもって、笑顔を崩さないように気をつけつつ
皆さんに丁寧に握手やサインを対応していきます。
戦闘よりもこちらの方が大変です……
くれぐれも、いやらしい方に手を上げないように気をつけて……(←フラグ)

※アドリブ歓迎です



・猟兵は尊かった

 魔法少女こと猟兵、メルフローレ・カノン(人間のクレリック・f03056)はキラキラとした眼差しを向けてくるキマイラ達を見回す。
(戦闘が終わったらお暇すればと思っていましたが……)
 視線を向けてコテリと首をかしげて見せると、それだけで歓声が上がる。めっちゃすごい。
(挨拶をしていけばいいのでしょうか?)
 チラリと少し離れた場所を見れば、人形原・九十九(厄を祓うの守護人形・f09881)が髪を自在に操り、無表情のまま握手とサインを行っている。
「呪法少女マジカル九十九ちゃんです」
 大仰ではないが小さくポーズを取って見せれば、歓喜の悲鳴がそこらじゅうに響き渡る。ちなみにマジカル九十九ちゃんへのお触りは厳禁なようで、握手もサインもすべて艶やかな黒髪で行っている。
 それでも魔法少女、いや猟兵を間近で見ることができたキマイラ達は嬉しそうにお礼を言って、少し離れた場所からキャッキャと声援を送り続ける。
(なるほど……では、私も)
 メルフローレはぺちんと頬を軽く叩き、花が咲く様な笑顔をキマイラ達へと向ける。その笑顔で嬉しさを振り切ってふわっと意識がどこかへ行きそうになるモノもいたとかいたとか。
「世界のために戦う猟兵です。今後も頑張っていきますので、皆さんこれからもよろしくお願いします」
 少し硬い挨拶をして、ぺこりとお辞儀をする。そろりと顔を上げて見れば猟兵の尊さにノックアウトされそうになるキマイラ達が、湧き上がりそうな喜声を抑えるように口をしっかりと閉じていた。
 話の最中の私語は厳禁らしい。イベント参加者はしっかりしていた。
 ホッと胸をなでおろすメルフローレは視線を感じる。そちらへ向けば九十九が表情を変えぬまま親指をビシッと立てているのが見えた。
 こたえるように手を小さくふってみせ、2人の猟兵はキマイラ達の握手やサインに応えながら賑やかな声援の中で、それぞれが猟兵として彼らに柔らかな視線を向けていた。
 けれど、と思う。
――戦うよりも、大変かもしれないですね。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

チェリカ・ロンド
【POW】
こんなに注目されるなんて、初めてだわ! すっごい気分がいいわね……!
ど、どうせだし、魔法少女プリムラ・チェリカとして、思いっきり弾けちゃおうかしら!

「いえーい! プリムラ・チェリカ、再び参上よー!」
みんなとハイタッチや握手をしながら、質問にもできるだけ答えるわ。変な質問が飛んできたらプチチェリカ砲で驚かしちゃうんだから!

サインは……私、字に自信がないのよね。だからせめて、聖なる光(癒)で祝福してあげちゃうわ! たまには聖女らいしこと、しないとね!



・かわいいは正義!

(こんなに注目されるなんて、初めてだわ!!すっごい気分がいいわね……!)
 会場のキマイラ達が向けるキラキラとした眼差しを受けて、チェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)は内心驚きながらも、笑顔を浮かべていた。
 どうせならば最後まで、と、チェリカは楽しげに笑ってキマイラ達に手を振る。
「いえーい!!プリムラ・チェリカ、再び参上よー!」
 その言葉を聞いたイベントの参加者たちは、活躍した魔法少女こと猟兵と少しでも触れ合おうと、パタパタと忙しなく駆け寄ってくる。
 キマイラ達は応援や戦いをねぎらう言葉と共に、チェリカにハイタッチを頼んだり、握手をお願い、チェリカはそれをひとつひとつ笑顔で対応していた。
「あの、猟兵ってどんなことしてるの?」
「チェリカちゃんとってもかわいかった!」
 握手の際に混じる無邪気な質問にも笑顔で答え、ちょっと口では言えない質問をするようなキマイラがいれば、マジカルウェポンをちらつかせたりする。ぴるぴる震えてごめんなさいをするキマイラはきっと悪い子ではない。
「あの、サインお願いしてもいい?」
 恥ずかしそうに色紙を手にして見せる小さなキマイラを見て、チェリカは考えるように指を口に当てる。
「サインは……私、字に自信がないのよね」
 その言葉に小さなキマイラはしゅんとするが、チェリカは元気に笑って見せる。
「だから、代わりに!!祝福してあげちゃうわ!!」
 チェリカの言葉と共にキラキラとした光が小さなキマイラに降り注ぐと、キマイラは嬉しそうにはしゃぎまわり、照れた笑いをみせながら御礼をいってはなれていく。
(たまには聖女らしいこと、しないとね!)
 うんうんと強く頷きながら、チェリカは他のキマイラ達にも祝福を振りまいて行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

チェリカ・ロンド
【POW】
 うーんうーん、しょんぼりさせちゃうのは申し訳ないわ!
 やっぱりここは、サインを書こうかしらね! 
 えんぴつでゆっくり書けば、私だって名前くらい……!

 まずはさっき断っちゃった子に、あげたいわ。
 あ、あんまり上手じゃないけど、よかったら受け取って!

 あんまり早くたくさんは書けないけど、もし他にもサイン欲しいって人がいたら、全員に答えてみせるわ!

 みんなに注目してもらえるの、すごく楽しかったもの。恩返しよ、恩返し!
 字の練習にもなるし、ね!


トゥリース・リグル
RP絡み・アドリブ大歓迎です。【SPD】で判定。

握手はそのまま応じます。
サインに関してはどう書いたものか、としばし悩んで筆記体風味のサインを書きます。

魔法少女という存在が何を求められてるのかよくわかってないので、よっぽど変な行動でない限り言われるがままのリクエストに応えていきます。
あまり感情表現は得意ではありませんが、愛想笑い程度は返しておきましょう。



・ありがとう!!また会う日まで!!

 キマイラ達はキャッキャと嬉しそうに笑いながら、トゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)と握手を交わす。間近で猟兵と触れ合えたコトを喜ぶように、笑顔を見せる参加者にトゥリースも穏やかな微笑を向けて返す。
「あ、あの!サイン、もらえますか?」
 ペンと色紙を差し出したキマイラの少年に、トゥリースは少し考えるように顎に手を当てる。そして色紙とペンを受け取ると、サラサラと綺麗な手捌きで筆記体風のサインを書き上げる。
「はい、どうぞ」
「わぁっ!!ありがとうございます!!」
 受け取った色紙を大切そうに抱きしめて、少年は手を振って離れていく。魔法少女に求められるものがナニかをわかってはいないが、猟兵として求められるのであれば大抵のことは受けようと考えているトゥリースから少し離れた場所で、チェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)は色紙と鉛筆を持ってサインと格闘していた。
(え、えんぴつでゆっくり書けば、私だって名前くらい……!!)
 芯が折れるのではないかと思うほど、力強い筆圧のサインを時間をかけて書き上げ、チェリカは先ほどサインを求めていた小さなキマイラを探し、その肩をトントンとたたく。
 振り返ったキマイラは、わぁ、と目を輝かせる。
「あの……あ、あんまり上手じゃないけど、よかったら受け取って!!」
 色紙とソレを差し出したチェリカを交互に見た後、小さなキマイラは嬉しそうに笑いその色紙を受け取る
「ありがとうっ!!大事にするね!!」
 満面の笑みを向け、ペコリと頭を下げて御礼を言うキマイラに、チェリカはホッと胸をなでおろす。
「サインでこんなに喜んでもらえるのね」
「うん、僕もびっくりしてる」
 2人のサインを受け取ったキマイラ達を、羨ましそうに見つめる他の参加者の目が、チラチラとトゥリースとチェリカに向けられる。
「もし他にもサイン欲しいって人がいたら、全員に答えてみせるわ!!」
 あんまりたくさんは書けないけど、と小さく付け足したチェリカにスケッチブックや色紙を持ったキマイラ達がパタパタと小走りに駆け寄ってくる。
「これも、なんだか楽しいですね」
 トゥリースは少しだけ口元をゆるめて笑みを浮かべると、自分に向けられる視線に応えるように手を振る。やはりサインは欲しいらしく、様子を見ていた参加者達も走り寄ってきた。

 とっぷりと日が暮れるまで続いた魔法少女こと猟兵達の戦い。
 多くのキマイラ達の胸と思い出に、確かに彼女たちの姿は残っている。
 去りゆく魔法少女こと猟兵達を見送りながら、イベントの参加者たちは、またイベントを開こうと決意する。

「今度は魔法少女じゃなくて、猟兵を応援するイベントだね!!」
 だれともなく発したその言葉に、その場にいたキマイラ達は力強く頷くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月27日


挿絵イラスト