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キラメキビーチバケーション

#スペースシップワールド #ビーチリゾート船

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#スペースシップワールド
#ビーチリゾート船


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●ビーチリゾート船にて
 本艦の特徴は何と言っても豪華なビーチリゾート区画です。贅沢に人工海水を使った海。そこから打ち寄せる波は、星の海岸そのもの。水温は人間の体温と同程度に設定されていますので、遊泳も可能です。広い砂浜ではビーチスポーツを堪能することも! もちろんバーベキュー設備も完備。一年を通して真夏の気分を味わえます。
 と言うような説明の書かれた看板が、ビーチの入り口に立っている。そしてビーチには、遊泳やバーベキューを楽しむ者の姿が多数見られた。
 ビーチリゾート船であるこのスペースシップには、一年を通して数多の観光客が訪れると言う。
 この日も、ビーチには笑い声があふれていた。
 しかし、平和は突然崩れ去る。
 ――ニクイ。
 ――ユルセナイ。
 ――引き締まったカラダ、ユルセナイ。
 ――可憐なスタイル、ユルセナイ。
 ビーチに黒いタール状の生命体が現れたのだ。騒然となるビーチ。悲鳴が上がり、すぐに警報が鳴った。警備ロボが避難誘導を開始する。
 ――ニクイ。
 ――ユルセナイ。
 だが完全に避難が終わる前に、数体の生命体が人々に襲い掛かった。
 ――ニクイ。
 ――ユルセナイ。
「憎いのならば、奪え! ほら、そこにもあそこにも、美しい肉体を持つ者ばかりだ!」
 その背後には、黒い騎士の姿。
 タール状の生命体は、言われるがまま、水着姿の一般人に覆いかぶさっていった。

●キラメキビーチバケーション
「みんな、大変だよ。スペースシップワールドで事件が起こるよ」
 ルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)が猟兵たちに呼びかける。
 一年中海水浴やバーベキューが楽しめるというビーチリゾート船に、黒いタール状の生命体が現れて一般人を襲うというのだ。
「この黒いタール状の生命体はね、『醜き嫉妬の生命体』と言うんだよ。自分よりも優れているものが許せないみたい。今回は、ビーチで遊んでいる水着姿の奇麗な人が許せないんだって」
 まあ、水着姿が素敵な人はうらやましいと思うけどねと、ルビナが苦笑いを浮かべた。
「それに、背後には銀河帝国の騎士の姿もちらっと見えたんだよね。あ、でも! とにかく、まずは生命体だよ。何体か居るから、やっつけてほしいんだ。観光客はスペースシップの警備ロボが避難誘導しているけど、もし気になるようなら何か敵の気を引くことも考えたらいいかもね」
 ルビナが転送できるのは、スペースシップ内のビーチだ。広い場所なので、その場で戦うのが良いだろう。
 敵は触手などを使い攻撃してくる。広範囲の攻撃方法も持っているが、落ち着いて対処すれば勝てる相手のはず。
「みんな、ビーチリゾート船の平和を守ってね。それに! もし事件がスムーズに片付いたら、ビーチで遊べるかもしれないよ! 今は冬? でもでも! 寒い時こそ常夏のリゾート船でビーチバケーションって、とっても楽しいと思うんだよね」
 何して遊ぼうかな。
 泳ごうか、ビーチバレーか、それともバーベキュー?
 ルビナは瞳を輝かせて、ビーチリゾートに思いを馳せているようだ。
「それじゃあ、よろしくね! 敵をやっつけて、ビーチリゾートだよ!」
 そう言って、片手の拳を大きく天に掲げた。


陵かなめ
 こんにちは、陵かなめです。
 ビーチリゾート船で遊びたい。常夏のリゾート地は、広くてとっても楽しいようです。
 そんなわけで、まずは黒いタール状の生命体を何とかしましょう。数体いますので、頑張って蹴散らしてください。
 2章ではボス戦、3章ではビーチバケーションを予定しています。3章のみ、声をかけていただきましたらルビナもお邪魔させていただこうかと思っております。

 それでは、プレイングお待ちしております。
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第1章 集団戦 『醜き嫉妬の生命体』

POW   :    妬心の暴虐
【対象の優れた部位を狙う触手】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    精巧贋物
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【喉から手が出るほど欲しい他者の所持品】を作った場合のみ極めて精巧になる。
WIZ   :    縋る腕
【醜い羨望】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【粘着性の高いぶよぶよした黒い塊】から、高命中力の【対象の所持品を奪おうとする触手】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

星海・耀
えぇー、何あの黒いの。敵?でもちょい可愛くない?
あたし好きだけどなー、ミニサイズのキーホルダーにしてカバンに付けたいぐらいな好き加減?
てゆーか何ー?敵の気を引けって、水着で遊んでこいって事?別にいーけど。ちゃんと守ってね?大変な事になったら放送禁止じゃん?
あと水着のリクエストもよろー。やっぱほら、期待されてるやつ着たいじゃん?

んじゃ、あたし遊んでくんねー。だいじょぶだいじょぶ、別にカナヅチじゃないしー、フロート持ってきたしー。
あー、いちおー灰の呼び鈴で霊ちゃんと骨ちゃんだけ呼んどくから。
じゃ、あとよろー。にひひビーチ一番乗りー。てゆーか貸し切り?パンピー皆逃げちゃうもんね?役得ラッキーちゃん?


アリア・ティアラリード
「うう…触るの少し嫌です…えいっ!『フォース・スパーキング』!!」

アリアの両掌から桃色の雷撃が迸り
黒い粘液の動きを鈍らせようと焼き固めます

水着姿で囮になれとの事でしたので、お店で一番大胆なビキニを…と店員さんに
選んでもらったのですが、本当に大胆で色々露出していると言うか
【存在感】の塊な胸も【誘惑】的なお尻もほとんど隠れていなくって
…お姉ちゃん流石に恥ずかしいです…でも!これもお仕事っ
【恥ずかしさ耐性】で【覚悟】を決めて【おびき寄せ】ます

…そういえば『いいかいアリア、サービスシーンも女騎士のお仕事だよ』
と昔お父様が仰ってましたが、もし捕まったら…
ほ、本当にこれも女騎士の仕事なんでしょうか〜っ!?


アルエット・ブラン
【SPD】

「ん、ちょっとキツイ…」
去年の水着だから、少し胸のあたりがきつい…けど、動けない事はない、よ?
水着は学校指定のスクール水着、です…尻尾がでるから問題なく、動けるよ?

「変身、しても、だめなのに…」
斬糸で攻撃するね、特に精巧なものから、切り刻んでいく…
志気を下げれるかな…?

「ん、危ない…」
ピンチの人がいれば、助けるね?
みんな怪我無しで、海で遊びたいし…



●きらめく水着の乙女たち
 猟兵たちが転送されるのと、タール状の生命体が出現するのはほぼ同時だった。
 ビーチは悲鳴と非難する人の怒号で大混乱している。
 ――ニクイ。
 ――ユルセナイ。
 そんな中、『醜き嫉妬の生命体』の恨めしい声が辺りに響く。
 今まさに民間人に飛び掛かろうとしている黒いタール状の生命体を見て、星海・耀(Loveは愛を救う・f02228)は顎に指をあててにこりと笑った。
「敵? でもちょい可愛くない? あたし好きだけどなー」
 どのくらいの加減かと言うと、あの黒いタール状のものをミニサイズのキーホルダーにしてカバンに付けるくらいには、可愛いとは思う。
 それから、グリモア猟兵の説明を思い出し、水着売り場を眺めた。
「敵の気を引けって、水着で遊んでこいって事? 別にいーけど」
 ともあれ、囮役として期待されるのは、醜き嫉妬の生命体が嫉妬してやまないほどの美しい水着姿である。大人びた耀のボディにぴったりな、生地の部分が少ない感じのビキニを店員から手渡され、更衣室へ直行する。男性でも女性でも魅了してしまいそうな、たわわな胸が、きっと敵の目を引いてくれることだろう。
 水着売り場で水着を選んでいたアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)も、店員おすすめのビキニを受け取り着替えてみた。
「本当に大胆で、色々露出してると言うか……」
 というか、確かにお店で一番の大胆な水着をお願いしたのは自分だけれども、大胆過ぎてどういう事なのか確認するしかない。
 存在感を塊にしたような胸は、その大部分が露出してしまっている。
 他者を圧倒的に誘惑するようなお尻も、その大部分が露出してしまっている。
 もちろん、魅惑的な足も、背中も、例外ではなく、その大部分が露出してしまっている。とにかく、その大部分が露出してしまっている。
 だが、この姿ならさぞや敵の目を引くことになるだろう。
「……お姉ちゃん流石に恥ずかしいです……でも!」
 今回の使命を思い出し、アリアは首を何度か振って勇気を出した。
「これもお仕事っ」
 大丈夫だ。アリアには恥ずかしさ耐性がある。覚悟を決めて、敵をおびき寄せるべくビーチへと出た。
 一方、アルエット・ブラン(ゆりかごの月・f03968)は学校指定のスクール水着を着てビーチに姿を現した。
「ん、ちょっとキツイ……」
 これは去年のものなので、やや胸のあたりがきつい。しかし、しっぽが出る仕様になっているので、問題なく動けるはずだ。水着を指で伸ばしながら調整する様は、何とも純粋な愛らしさがある。敵の気を引くには十分すぎるほどの姿だった。

 耀、アリア、アルエットは、ビーチに出るとそれぞれ別の場所に向かって走り出した。
「霊ちゃんと骨ちゃんだけ呼んどくから」
 そう言って、灰の呼び鈴を発動させた耀は、そのまま真っ直ぐ海に向かう。
 ――豊満な、肉体、ユルセナイ。
 その後ろを、敵が追いかけてきた。
 耀は気にせず、持参したフロートを海面に置き、ふわりと飛び乗った。
「じゃ、あとよろー。にひひビーチ一番乗りー」
 ちゃぷんと、波の音がする。呼び出した霊ちゃんと骨ちゃんに戦闘を任せ、自分は海の上で波を堪能するというわけ。一般客は逃げ出したので、この海は耀の貸し切り状態である。
 黒いタール状の生命体が戦う姿を眺めながら、耀は優雅に波に乗った。

「……そういえば『いいかいアリア、サービスシーンも女騎士のお仕事だよ』と昔お父様が仰ってましたが、もし捕まったら……」
 迫ってきたタール状の生命体を眺め、アリアはごくりとつばを飲み込む。もし、あのねっとりとした形状のものにつかまってしまえば、きっとあんなことやこんなことなど、筆舌に尽くしがたい何かが待っているに違いない。ちょっぴりそんなことを想像して身震いしてしまうアリアであった。
「ほ、本当にこれも女騎士の仕事なんでしょうか~っ!?」
 叫んでみても、答えはない。
 そうこうしているうちに、アリアにも敵が迫ってきた。
 ――ニクイ。
 ――美しい、姿、ユルセナイ。
 恨めしい声が襲ってくる。タール状の敵は、触れるのもはばかられた。
「うう……触るの少し嫌です……えいっ! 『フォース・スパーキング』!!」
 アリアは必死に両掌からピンク色のフォース・スパークを放つ。
 強烈な電撃を受け、敵の動きが一瞬止まった。
 その隙にと走り出す。観光客の姿は少なくなったが、まだまだ避難は十分ではないだろう。自分が敵の注意を引きつけなければ。あと、敵につかまるのは凄く嫌だ。アリアは、必死の思いで戦場を駆けた。

 アルエットは自分を追いかけてきた醜き嫉妬の生命体を見据えて告死の糸・線を放った。
「変身、しても、だめなのに……」
 伸ばされた触手を、次から次に斬糸で切り刻んでいく。
 ――アア、ニクイ。
 ――可憐な、スガタ、ウラメシイ。
 だが、敵の勢いもなかなかのもの。アルエットの可憐さに嫉妬した黒いタール状の生命体が、諦めることなく追いすがってくる。
「……」
 それでも、敵の体を正確に素早く斬り刻み、攻撃をしのいだ。
 ふと、敵に追いかけられているアリアの姿が目に留まる。醜き嫉妬の生命体を一般の観光客から引き離していることには成功しているが、少々辛そうだ。
 すぐに判断し、アルエットはアリアの元に駆け付ける。
「ん、危ない……」
 アリアを狙っていた黒いタール状の触手を斬り刻み、敵の攻撃を撥ね退けた。
「ああ、ありがとう~っ」
 感謝の言葉を述べるアリアに向かって、アルエットがコクリと頭を下げる。
(「みんな怪我無しで、海で遊びたいし……」)
 アルエットは胸の中でそう思った。

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

花巻・里香
素敵なビーチね、折角の休暇だもの。邪魔はさせないわよ。
私は魅惑の外装人形で艶やかな姿に、身体を使って敵を誘き寄せ、仕掛けるわね。
私の魅了が何処まで通じるかわからないけれど、
敵を自由に操ることに成功したなら「敵が望む姿」に私が操作して作り上げてあげるわ。
綺麗なブラックタールも居るもの。あなたに出来ないとはいわせないわよ。
敵の変身に成功してもしなくても裏切り敵同士で争わせるつもりだけれどね。
例え生き残っても残念ながら貴方を残すことはできないの。
その姿は貴方の努力の成果ではないの。でも良い夢をみれたでしょう?
からくり人形で騙し討ちするわ。


アイシス・リデル
海ってすごいね!
おっきくて、きらきらしてて、すっごくきれい
そこで遊ぶ人たちも、みんな楽しそうで……

……わかるよ、あなたたちの気持ち
人間っていいな、って、わたしもそう思うもん
でもね、きれいなものをたくさん拾っても、自分がきれいになれるわけじゃ、ないんだよ……わたしも、あなたたちも
ううん。それどころ、誰かからきれいなものをうばったりしたら、今よりももっときたない存在になっちゃう
あなたたちはそれでいいの?

そう話しかけて、少しでも避難の時間を稼いで
これで止まってくれるならいいんだけど、そうじゃないなら……止める、ね
わたしたちでたくさん集めたきたないもの、捨てられたもの、スクラップを組み上げて武器にして



●嫉妬の生命
「海ってすごいね! おっきくて、きらきらしてて、すっごくきれい」
 アイシス・リデル(下水の国の・f00300)は目の前に広がるビーチを見て、瞳を輝かせた。隣で、花巻・里香(クリスタリアンの人形遣い・f05048)が頷く。
「素敵なビーチね」
 すでに避難は終わりかけているが、そこで遊んでいた人々の笑顔はまぶしかった。
「折角の休暇だもの。邪魔はさせないわよ」
 里香はそう言って、敵へと走り出す。
 アイシスもその後に続いた。
 すでに仲間が数体の敵を誘い出している。残りの個体も引き離してしまえば、こちらに都合よく戦うことができるだろう。
 ――ニクイ。
 ――ユルセナイ。
 ――引き締まったカラダ、ユルセナイ。
 ――可憐なスタイル、ユルセナイ。
 黒い塊が、呪詛のように恨みのこもった声を上げる。
 その前に、アイシスが躍り出た。
「……わかるよ、あなたたちの気持ち」
 人間って良いなとアイシスも思う。うらやましく思う気持ちがわからないわけではない。
「でもね、きれいなものをたくさん拾っても、自分がきれいになれるわけじゃ、ないんだよ」
 ――ナニヲ。
 アイシスは少しだけ目を伏せ、小さく付け足した。
「……わたしも、あなたたちも」
 ――チガウッ!
 ――ウバエバ、イイ!
 ――取り込めば、奇麗になる!!
 敵が怒りの声を上げた。
「ううん。それどころか、誰かからきれいなものをうばったりしたら、今よりももっときたない存在になっちゃう」
 それでいいのかと、問う声は届かない。
 黒いタールの塊が、一斉にアイシスに襲い掛かってきた。
 ひらり。
 その間に里香が舞う。
 魅惑の外装人形を発動させた里香が、艶やかな姿で舞い降りた。
「私の魅了が何処まで通じるかわからないけれど」
 言いながら、敵を引き寄せるようにしぐさを見せつける。
 ――アア、ニクイ。
 ――美しい、スガタが、ニクイ。
 醜き嫉妬の生命体は、嫉妬心を露わにして里香に覆いかぶさっていった。
 やはり、言葉では止められないというのか。その様子を見てアイシスは覚悟を決める。
「やっぱり、止まってくれないのね。それじゃあ……止める、ね」
 そう言って、アイシスの落とし子:収集体からスクラップをくみ上げて武器にした。
 一番近くにいた敵に武器を振るい、里香から引きはがす。
 一方、里香は襲ってきたうちの一体の自由を奪っていた。
「綺麗なブラックタールも居るもの。あなたに出来ないとはいわせないわよ」
 ――アア、ア、ネジレ、る。
 黒いタール状の生命体は、自らの異常を感じこれまでとは違う声を上げる。
 構わず、里香は敵の形状を自由に操って、美しく整えてやった。
 ――アア、ア、うつく、シい。
 すらりと伸びた手足。くびれた腰。なまめかしい尻。崩れたような形状だったものが、里香によって強制的に作り変えられた。
 ――ニクラシイ。
 ――美しい姿が、ニクラシイ。
 途端に、変化していない醜き嫉妬の生命体たちが、その一体に襲い掛かった。
 ――ア、ギャ、アアァ。
 たまらず悲鳴を上げる黒いタール。
 すでに一般客へ襲い掛かる黒いタール状の生命体はいない。
「その姿は貴方の努力の成果ではないの。でも良い夢をみれたでしょう?」
 里香の操っていたタールが崩れ落ちる。
 アイシスが最初に攻撃した敵も同士討ちの末に消え去った。
 アイシスと里香は、2体のタールを崩し、一般人を逃がすことに成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

星群・ヒカル
ひゃー、こんな船もあるとは!おれの育った無骨な船とは大違いだッ!
こりゃ一気呵成に攻め入ってプールを満喫するしかないッ!
番長バケーション計画の始まりだ!

●行動:SPD
【ワンダレイ】と行動

今回は周りに人もいるから、被害や混乱を生まないように戦わないと
ならこれだ!「超宇宙・真正面堕星拳」ッ!
ビーチサイドからバイク「銀翼号」で突撃、そのまま喧嘩形態で突撃だ!
攻撃の正確性は望遠鏡「ガントバス」で手に入れた超「視力」で補うぞ。
このシルバーの籠手が羨ましいか?だがおれ、超宇宙番長の輝きまでは手に入れられないな?
真似されたって正確性は視力のおかげで違うしな
撃ちあいに勝つ自信はある!


アイン・アブソリュート
「今回はワンダレイが誇る超宇宙番長の活躍を生中継だよっ☆配信スタートッ♪」
【ワンダレイ】の皆と参戦

撮影ドローン『ユーイ』にヒカルの活躍を配信して貰ってる間に周囲に居る人達を避難させるよ

【飛空戦艦ワンダレイへの避難】用のドックタグを持って戦ってるヒカルの仲間だと名乗り他の猟兵達も全力で戦えるように少しでも早く避難を終わらせるのに協力をお願いする

避難が終わったら戦闘に参加

【ダッシュ】と急停止で【残像】が残る程の緩急をつけて翻弄して隙を作り【ジャンプ】からの【空中戦】でアクロバットな動きと脚技での【範囲攻撃】を決める

もちろん避難先にも皆の活躍は配信するねっ☆


月影・左京
【ワンダレイ】の仲間と参戦よ。

人工ビーチのある船ね……素敵だと思うわ。
私も夏が大好きだから、遊んでいきたいわね。
その為にも、まずはこれらを何とかしなきゃね。
水着姿が素敵な人が羨ましい気持ちは分からなくもないけれど……だからって襲うのは、ねぇ?

【ジャッジメント・クルセイド】で手近な敵から攻撃していくわ。
各個撃破を狙うの。
「はわっ!どんどん行くわよ!」

一般人の皆さんを巻き込まないよう、立ち位置には気をつけないとね。

UCで倒しきれなかったら、【忍び足】で【目立たない】ように敵の背後に回り込み、メイスの【気絶攻撃】を【2回攻撃】!

敵からの攻撃は【聞き耳】と【見切り】で回避するわ。
「はわっ!はわっ!?」



●飛空戦艦ワンダレイから
「ひゃー、こんな船もあるとは! おれの育った無骨な船とは大違いだッ!」
 広いビーチや砂浜の設備を見て、星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)が大きく手を広げた。
 すでに仲間が戦いを始めている。
 一般客が楽しんでいる姿は見えないが、それでも素晴らしいビーチだと思った。
「こりゃ一気呵成に攻め入ってプールを満喫するしかないッ!」
 番長バケーション計画の始まりだと、声を上げる。
 ヒカルの言葉に同意するように、月影・左京(夫婦ゲーマーのはわっ担当・f06388)が言った。
「人工ビーチのある船ね……素敵だと思うわ。私も夏が大好きだから、遊んでいきたいわね」
 とは言え、まずは目の前の敵をどうにかしなければならないだろう。
 その時、上空にアイン・アブソリュート(大空の王を目指す・f06053)のドローンが飛んだ。
「うん。ユーイの準備はばっちりだよ!」
 これで、仲間の活躍を生中継するのだ。
 GOのサインで、左京とヒカルが敵に向かって走り出した。
「今回はワンダレイが誇る超宇宙番長の活躍を生中継だよっ☆ 配信スタートッ♪」
 同時に、アインの生配信が始まる。

「水着姿が素敵な人が羨ましい気持ちは分からなくもないけれど……だからって襲うのは、ねぇ?」
 左京の指先が敵を狙う。
 まずは一体。
 海に出た仲間を追っている黒いタール状の生命体を捉えた。
 仲間が方々に敵を引き付けているおかげで、一体ずつしっかりと狙い撃ちできる。左京のジャッジメント・クルセイドが炸裂した。天からの光が、敵の体を確実に撃ち抜く。
 ――ア、アア、ニク、イ。
 すでに仲間との交戦で体力が減っていたのだろうか。敵の体がその一撃でどろどろと崩れていく。
「はわっ! どんどん行くわよ!」
 敵の消滅を確認し、左京は次の目標へと走った。

 ヒカルは逃げていく一般客の後姿を見て、頷いた。今回は周辺に人もいるので、被害や混乱を生まないよう戦わなければと思う。
「ならこれだ! 超宇宙・真正面堕星拳ッ!」
 ビーチサイドからバイクの銀翼号に飛び乗って敵に突撃する。
「銀翼号、喧嘩形態起動!」
 のけぞった敵の前で、銀翼号を喧嘩形態起動で籠手に変形させた。
 ――アア、ニクイ。
 ――可憐な姿が、ユルセナイ。
 仲間に襲い掛かっていた敵が、ヒカルを見る。
「この超宇宙番長の拳、骨の髄まで食らいやがれッ!」
 と、同時に、超高速の超宇宙・真正面墜星拳を叩き込んだ。すさまじいラッシュが、敵の体を休みなく打ち続ける。タール状の形態は、一度打ち込むだけでは、ぐにゃりとした感触だけだった。しかし休みなく打ち込むことで、確実に敵にダメージを与えることができた。
 ――美しく、輝くもの、ユルセナイ。
 敵がヒカルの籠手に触手を伸ばす。
「このシルバーの籠手が羨ましいか? だがおれ、超宇宙番長の輝きまでは手に入れられないな?」
 ――ア、アア?
 敵の触手が弱弱しく攻撃を繰り出してきた。
 だが、撃ち合いになって、負ける気がしない。いや、勝つ自信はある!
「ここで、沈めッ!」
 気合のこもった連打で、ついに敵の体を打ち抜いた。

「大丈夫っ☆ これに触れば安全な場所に避難出来るよっ♪」
 ビーチから逃げる一般観光客を、アインは次々に避難させた。
 飛空戦艦ワンダレイへの避難を発動させ、ドックタグを使い誘導しているようだ。
「少しでも早くみんなが避難できれば、後は猟兵がちゃちゃっと敵をやっつけちゃうからね!」
 そう言って安心させながら、場の整理を急いだ。
 幸い、猟兵と聞いて一般人はほっと安心した表情を浮かべた。それに、仲間たちが十分敵を引き付けているおかげで、避難はかなり順調に進んでいる。
「これから、ここはどうなりますか?」
 それでも、不安になる者もいるようだ。
「避難先で皆の活躍を見ていてね☆ 配信しているから! きっと、安心できると思うよ♪」
 明るい声でそう言ってあげると、観光客は納得して避難していった。

 左京は更に次の敵と交戦を開始していた。
 タール状の触手が伸びて風を切る。
 その音を聞き分けて、右へ左へと攻撃を避けた。
「はわっ! はわっ!?」
 左京は走りながら反撃の機会をうかがっている。
 敵がいったん動きを止めた。
「はわっ!」
 チャンスだと、一気に攻撃に切り替える。指先で敵を狙い、天からの光を呼び寄せた。見事に攻撃は命中する。
 ――ニクイ。光が、ニクイ。
 だが、一撃で敵は沈まなかった。
 しかし、それも想定していた範囲だ。
 左京はすぐに敵の背後に回り込み、メイスを振るった。最初の一撃で敵が傾ぐ。一つも呼吸を置かずに、続けて二撃目。
 メイスが敵の頭上から、その体を叩き潰す。
「ナイス一撃だね!」
 ふと、顔を上げるとアインが戦場に戻ってきた。
「避難は完了したのね?」
「もう、ばっちりだよ☆」
 二人は頷き合い、残りの敵へと走っていった。
 ――アア、ニクイ。
 ――可憐な、スガタ、ウラメシイ。
 黒いタール状の生命体は、仲間の数が減ってもなお、恨み言を呟いていた。

「もう一体! 撃破だ!」
 ヒカルの超宇宙・真正面堕星拳が敵の体を打ち砕く。
「ほら、こっちこっち☆」
 アインはアクロバットな動きで敵を翻弄し、次々に仕留めていった。
「あと、少し。こいつで最後ね!」
 左京がジャッジメント・クルセイドで最後の敵を打ち抜くと、浜辺に攻めてきた黒いタール状の群れはすべて消えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『帝国騎士』

POW   :    インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●場違いな鎧騎士
「おのれ……邪魔立てするのか」
 猟兵により、醜き嫉妬の生命体は一掃された。被害者はいない。
 その浜辺に、帝国の騎士が降り立った。
 可憐な水着姿や楽しげな人々とは対照的に、黒い鎧に身を包んだ騎士だ。
 あまりにも場違いな姿に、猟兵たちは騎士を凝視した。
「あんな生物を一掃したことが、何だと言うのか」
 騎士は剣を構える。
「やれビーチだ、やれバカンスだと、明日の安全を信じ騒ぐ愚民ども。この私が、すべて奪ってやる!」
 そう言って、猟兵たちに向かってきた。
「くそ! 私には、休みなどない。戦うだけだ! 決して、うらやましいとは言わぬぞ!」
 この騎士は、先ほどの黒いタール状の生命体よりは歯ごたえがありそうだ。しかしこの敵をどうにかしなければ、ビーチでのバカンスは無い。
 猟兵たちも応戦すべく武器を手にした。
花巻・里香
でもぼっちよね?だって、綺麗になるはずだった貴方のお友達はもういないもの
例えここを手に入れ束の間の休息を得ても一人で寂しく過ごすの
ねえそれならチョットだけ一緒に楽しみましょ?適度にサボるのも優秀な人の証拠よ
なんだったら誰も入ってこれない秘密の小部屋で2人っきりでも良いわよ?

…という風に誑かし油断した隙に小さな花に擬態した蟲達の小部屋(蟲惑の小部屋)へ送りましょ
小部屋から脱出した瞬間もからくり人形で更なる騙し討ちを仕掛けるわね。
また食べられた恐怖が残っているうちに、蘭花の饗宴で目晦ましと恐怖を。

もう出てきたの?堪え性がないわね。早い子は(蟲達に)嫌われるわよ?
(男女問わずに誘惑と騙し討ち戦法)


星海・耀
うわぁ、ブラック社畜じゃん。あ、黒騎士ってそーゆー意味の黒?あれ、黒って言ってたっけ。
てゆーか、なんでここでその格好?ギャップってやつ?あたしは割と好きだけどー。そのヒラヒラとか可愛いし。
でも、どーせならあれ着ない?ビキニアーマー?ビーチにぴったりじゃん?
おねーさんだかおにーさんだかわっかんないけど、いいじゃんもー、サボってビキニで肉パでもしようよー。

ほら、あたしがお手本見せたげるからさー。
黄の呼び鈴、ちーす金ちゃん。
必殺、金ちゃんスクリューボートスプラッシャー!(尻尾で泳ぐ九尾狐に乗って海上を波乗りみたいに疾走る)
どーどーこれ、見てて楽しくなってこない?あ、水飛沫めっちゃ飛んだ?ごっめーん。



●ブラック騎士さん
 休みなどないと言いながら武器を構える敵の姿を見て、耀が素直な感想を口にする。
「うわぁ、ブラック社畜じゃん」
「貴様、私を馬鹿にしているのか?!」
「え、別にそう言うのじゃなくて」
 じりじりと距離を詰め、帝国の騎士は武器を振り上げた。
「まあ、良いわ。貴様たちなど、斬り捨ててくれる。この船は、私がもらうのだ!」
 そこに里香の声が割って入る。
「でもぼっちよね? 綺麗になるはずだった貴方のお友達はもういないもの」
「ぐっ?!」
 帝国騎士はよろめいた。戦力であったはずの醜き嫉妬の生命体はもういないことは事実。しかも、こんな素敵なビーチに『ぼっち』であると言うことが、なぜかとてもつらく感じるようだ。
 いや、と、騎士は首を振った。
「うるさい! 私は一人でもやり遂げてみせる!!」
「ねえねえ、てゆーか、なんでここでその格好?」
 耀は言う。騎士の姿は、明らかにこの浜辺にそぐわない。もちろん、否定するつもりはないのだ。もしギャップを狙っているのならそれでも良いし、耀は割と騎士の格好も好きだと思う。
 しかし、である。
「どーせならあれ着ない? ビキニアーマー? ビーチにぴったりじゃん?」
 と、提案してみた。
「一体何が言いたいのだ?」
 騎士は困惑して首をかしげる。耀はにこりと笑って片手をあげた。
「いいじゃんもー、サボってビキニで肉パでもしようよー」
「肉パ?!」
 戸惑う騎士に対して、魅惑的なビキニ姿の耀が走って海へと向かう。黄の呼び鈴を鳴らし、九尾の狐を呼んで泳がせた。狐は尻尾を振りながら器用に海を泳ぐ。
「ほら、あたしがお手本見せたげるからさー」
 一度騎士のほうへ振り向き、耀は九尾の狐へ飛び乗った。
「必殺、金ちゃんスクリューボートスプラッシャー!」
 まるで波乗りのよう。
 耀は狐の上から大きく手を振ってみせる。
「どーどーこれ、見てて楽しくなってこない?」
「どうしろと言うのか」
 海の上ではしゃぐ耀の姿を見て、帝国騎士は茫然と立ちすくんだ。
 狐が体を反転させ、方向転換をする。ばしゃりと飛沫が上がり、海水が騎士に降り注いだ。騎士の鎧が海水でびっちゃりと濡れる。ごっめーんと声を上げた耀を見て、騎士は怒りで肩を震わせた。
「やはりッ! 私をッ! 馬鹿にしているのだな!!」
 今にも攻撃を繰り出しそうな騎士を見て、里香が穏やかな表情で語りかける。
「ねえ、チョットだけ一緒に楽しみましょ?」
 例えここを手に入れ束の間の休息を得たとしても、一人で過ごすのは寂しい。そのように騎士へ訴えかけた。
「適度にサボるのも優秀な人の証拠よ」
「しかし」
「なんだったら誰も入ってこれない秘密の小部屋で2人っきりでも良いわよ?」
 それは甘い誘惑だった。あくまでも穏やかに、里香は騎士に近づく。じりじりと、二人の距離が詰まった。
 だがさすがに帝国騎士もおかしいと思ったのか、一歩引く。
 しかし遅い。
 まるで戦いが始まっていないかのようなビーチだったが、いつだって里香は敵の隙を狙っていたのだ。
「蟲惑の小部屋」
 里香の口の端が上がる。
「な――」
 瞬間、小さな花に擬態した蟲達が騎士を飲み込み、喰らい始めた。
「――、ガ、ぁ! は、はなせ!」
 小さく騎士の悲鳴が聞こえる。蟲達は執拗に騎士の鎧に喰らいつき、ダメージを与えていった。
「この、いい加減にっ!」
 蟲達に貪られながら、騎士は念動力で帝国の旗を形成する。大きく旗を振るうと、何とか蟲達を振り払った。これは、戦いだ。騎士は思い出したかのように、高らかに旗をかかげる。しかし、待ち構えていた里香は、無数の蜂、蘭の花びらを放った。
「もう出てきたの? 堪え性がないわね。早い子は(蟲達に)嫌われるわよ?」
「くっ、だが!」
 騎士は追撃を振り払うように、再び旗を振る。同時に砂浜を蹴り、里香と距離を取った。
「ここを我が領土とするまで、負けるわけにはいかぬのだ!」
 大きな声で宣言し、旗を地面に突き立てる。一層気合が入ったのか、騎士の体から戦いの気がみなぎってきた。
「残念ね。一緒に楽しめたらよかったのに」
 里香はそう言って、いったん引いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリア・ティアラリード
アルエットと連携希望

「暗黒面に堕ちた剣になど…掛かってきなさいっ!」

水着姿の私達を嘲笑うような打ち込みを【武器受け】で弾こうと!
互いを繋ぐ鎖をあえて受け入れ
【礼儀正しく】かつ【挑発】的に対峙して
日頃もっと大雑把で勘任せな剣法だが
今は恐ろしく型通りに【二回攻撃】からの『飛櫻剣』!
鎖に繋がれたまま一合、二合…数十合も帝国騎士とフォースの刃で斬り合って

殊更に自分の存在に意識を集中させるべく、幾度も打ち込んで
その都度キワどすぎるビキニを着た…と言うより絡みつけただけの肢体が強調
相手の意識を【誘惑】したりもするでしょうか

そして、彼の意識がこちらに完全に向いたその時こそ

「……今です!アルエットちゃん!!」


アルエット・ブラン
【SPD】告死の糸・線を使用
アリア・ティアラリードさんと一緒

ん、怪我しないように…頑張る、ね…
遊びたいから、ね…

「ん、隙だらけ、かも…」
アリア、おねーちゃんは目立つから…
私は《目立たない4》ようにして、死角から《だまし討ち1》《暗殺3》で攻撃する、ね…
糸でぐるぐる巻きにして、斬っちゃう

「危ない…よ…」
アリアおねーちゃんが、危なくなったら…《敵を盾にする1》とか…自分で庇ったり、するね?

「なんだか可哀そう、だけど…悪い事はダメ…だよ?」
キツい水着姿、だけど…お説教、しちゃうよ…
ダメな事はダメって言わないと…ダメ、だから…
いう事、聞いてくれないよね…うん…



●二人の連携
 力のみなぎる騎士の姿を見て、アリアはアルエットに視線で合図した。
「ん、怪我しないように……頑張る、ね……」
 アルエットは静かに頷き、その場から離れる。ここで頑張れば、あの煌めくようなビーチで楽しむことができるだろう。考えながら、気配を殺し静かに移動を開始した。
 それに対して、アリアは敵の真正面に堂々と立つ。
「ほう? 次は貴様が相手か?」
 騎士がインペリアルブレイドを構えた。その姿を見据え、アリアも飛櫻剣を用意する。
「暗黒面に堕ちた剣になど……掛かってきなさいっ!」
「ふん! 言われなくとも!」
 先に動いたのは騎士だった。
 アリアを斬り刻まんと、気合を込めた斬撃を飛ばしてくる。念動力を宿した斬撃は、勢いを増してアリアに襲い掛かってきた。だが、その一撃をアリアの斬撃が弾く。ぶつかり合った斬撃は、閃光を放ち掻き消えた。
「だが、これなら!」
 次の斬撃を弾くと、続けて念動力の鎖が伸びてくる。
 アリアは鎖を視界にとらえながらも、あえて避けずに腕を取らせた。
「ふ、余裕のつもりか?」
「さあ。けれど、貴方こそ逃げ場を失ったのかもしれませんよ?」
 そう言って、微笑んで見せる。
「馬鹿め! 近接ならば、そんなちゃちな鎧で何になると言うのか」
 騎士もまた、笑った。
 確かに、アリアの水着はあからさまに布の面積が少ない。防御力という点では、騎士の鎧は万全のようにも見える。しかし、アリアは気にせず踏み込んだ。
「試してみましょうか?」
 一撃、フォースの刃を飛ばす。騎士が斬撃で相殺させるのが見えた。続けてもう一歩踏み込み、追撃の飛櫻剣を放った。
「何の!」
 じゃらりと鎖が揺れる。
 騎士がブレイドで二撃目も弾き返した。と、同時に斬撃を繰り出してくる。互いに距離を取ることもできない。何度も近接攻撃を繰り出し、撃ち合った。
「くく、面白い。そのような装備で、よく持ちこたえる」
 騎士は攻撃を繰り出しながら、声を漏らす。水着で戦うアリアとの勝負に夢中になっているようだ。
 また一撃、攻撃がぶつかり合う。互いによろめいたが、逃げ場はない。と、思ったその時、アリアは叫んだ。
「……今です! アルエットちゃん!!」
「ん、隙だらけ、かも……」
 いつの間に近づいていたのか。アルエットが騎士の死角から飛び出してきた。
 戦いに夢中になるあまり、騎士は周辺の変化に気づいていなかったようだ。何かしら反応する前に、アルエットの糸が騎士の体に巻き付いた。
「な、あ?!」
「なんだか可哀そう、だけど……悪い事はダメ……だよ?」
 糸は騎士の体を絡め取り、アリアから引きはがす。さらに、鎧に食い込んで、ぎりぎりと締め上げた。
「は、はなせ……」
 悪い事は駄目だと言ったアルエットの言葉は届かないようだ。
 アリアがピンチになれば自分がかばおうと思って見守っていた。だが、その必要はなかったようだ。それならアルエットは完全に攻撃に集中できる。説教も騎士には届かないのなら、と、糸に力を込めた。騎士に絡まった糸が張り、騎士の鎧を斬り裂いた。まったく予想していないところからの攻撃に、騎士はなすすべもない。
「あ、ぅあ」
 鎧ごと斬り裂かれ、騎士はよろよろと後退した。だが、戦う意志は変わらず。騎士の周りに赤いオーラが立ち昇った。
「いう事、聞いてくれないよね……うん……」
 騎士の鎧を斬り裂いた手ごたえを感じながらアルエットは言う。ダメなことはダメだと伝えておきたかった。だが、やはり聞き入れてはもらえないようだ。
「黙れ! よくもやってくれたな!」
 不意打ちをくらわされた騎士が、怒りの電撃を放つ。
 アルエットはひらりとその一撃を避け、その場を引いた。
「やったね、大成功よ」
 騎士の目を引く役割を担っていたアリアが走り寄る。
「ん」
 アルエットは静かにコクリと頷いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

須藤・莉亜
【ワンダレイ】の人たちと参戦。
建前:平和を乱す輩を成敗してやる。
本音:水着のおねーさんはよ。

大鎌を複製して敵さんに放つ。16本を攻撃にまわして、3本は防御に。
狙いは足、【傷口をえぐる】でぐちゃぐちゃな傷をつけれるように頑張ろう。
敵さんの足止めが出来たら、番長(ヒカル・f01648)も狙撃しやすくなるかも。

「休みたいなら素直にそう言えば良いんじゃないかなぁ。」
帝国ってなかなかブラックなとこなんだね。


月守・咲凛
見切り2、残像10、鎧無視攻撃3、空中戦25、視力1、フェイント1、2回攻撃3、援護射撃4、スナイパー5

【飛空戦艦ワンダレイ】のみんなと共に行動。

「羨ましくないと本人が言ってますので羨ましくはないのでしょう。……でもなんでこの船を狙ったのでしょうか?」
素朴な疑問で騎士の心を抉りに行きます。

戦闘では自律型戦闘機の1号ちゃんと一緒に空中を飛び回り、敵の攻撃は普通に見切りや残像で回避。仲間の攻撃が当たりやすいよう援護射撃で敵の動きを妨害します。

「じゃあ、私達はバカンスを楽しんできますので安心して骸の海に帰ってくださいね!」
消えゆく騎士が安心して骸の海へ帰れるよう、最後に言葉をかけておきます。


星群・ヒカル
ふふふ、この超宇宙番長たるおれと【ワンダレイ】の仲間たちが来たからには、年貢の納め時だぜ!
(なお既に学ラン+水着に着替えている!)

●行動:SPD
高速移動が得意なようだな?なら超宇宙望遠鏡「ガントバス」と神経融合だ!(地味に痛い)
そのまま超宇宙・強襲流星撃で、動き回る敵を「視力」でロックオンしてガトリングで攻撃!
混戦になってきたら「地形の利用」で浜辺にある高いものの上へ移動してから敵を狙い撃ちするぜッ

てめぇの正体が『視えた』ッ!てめぇもあの怪物と同じ、自分が手に入れられなかったものを嘲ってるだけだ。
僻みのままに人を傷つけるなんざ、シャバいったらありゃしないぜーッ!!


アイン・アブソリュート
「超宇宙番長の活躍で悪の黒幕が登場だねっ☆敵は強大だけど皆の声援があれば猟兵達が絶対に成敗してくれるよっ!それじゃ激闘の配信スタートッ♪」【ワンダレイ】の皆と参戦

撮影ドローン『ユーイ』に撮影をお願いする

敵は早いけどスピードでは負けてられないねっ

【ダッシュ】と急停止での【残像】が残る程の緩急と【ジャンプ】を用いて立体的な【空中戦】で咲凛と連携して翻弄し莉亜やヒカルのサポートする

ヒカルが決めに行くタイミングに合わせて【スカイステッパー】で方向転換から装備の【封印を解く】事で解放された超スピードで挟撃

左京のUC には「そのまま倒しちゃえっ☆」って共感しておくね


アルフレッド・モトロ
ビーチで遊ぶ準備をしてたらすっかり出遅れた俺

エンジン音を轟かせながら「いっけねー遅刻遅刻!」とUC【ゴッドスピードライド】

【改造宇宙バイク【OROCHI-999】】に【騎乗】したまま帝国騎士に【先制攻撃】【捨て身の一撃】でそのまま勢い良く突っ込んで【吹き飛ばし】ちゃうぞ(事故)。

事故った後は心配そうに様子を見るも、「…あ!さてはお前、銀河帝国だな!?」と気付くや否や【二回攻撃】でもう一回轢く。無慈悲。

左京のUCには「ナイス左京!」とサムズアップで共感

後は【ワンダレイアンカー】【怪力】【鎧砕き】で足を狙って莉亜の攻撃を通りやすくしたい

「休暇が欲しけりゃくれてやらあ。永遠の暇だぞ、喜びな!」


月影・左京
【ワンダレイ】の仲間と参戦よ!
ビーチに不似合いな方のご登場ね。
騎士というのなら、騎士らしく弱いものや儚いものを守る戦いをしたらどうなのかしら!?
妬んで僻んで暴れるなんて、騎士道にも武士道にも反するわ!

ヒカルさんの戦いを援護するように、【忍び足】で【目立たない】ように敵の背後に回り込み、メイスによる【気絶(させる勢いの)攻撃】を【2回攻撃】で繰り出していくわ。

そして攻撃を受けそうになったら【聞き耳】を立てて動きを予測し、【見切り】で回避よ!
「はわっ!やったわね!」

自身を含め、前線で戦う仲間の誰かが怪我をしたら【気合のげんこつ】で全員回復よ。
「はわっ!こんなことでへこたれる私たちじゃないわ!」



●襲撃、追撃、最後の一撃
 攻撃を受け、傷を負った騎士は、それでもなお浜辺に立っていた。次はどこから攻撃が来るのか、周辺を警戒し、武器を構えている。
 その時、辺り一帯に派手なエンジン音が響いた。
 騎士は振り返り、音のするほうへ目を向ける。と、大きな影が騎士に落ちた。
「な――」
 避ける間もない。
 あっと思ったときには、大きなバイクが騎士のすぐ目の前に迫っていた。
「いっけねー遅刻遅刻!」
 改造宇宙バイク【OROCHI-999】に騎乗したアルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は、遊ぶ準備をして遅くなったこともあり、勢いよくビーチへ突っ込んできた。ゴッドスピードライドを発動させた驚くべきスピードで、ブレーキなど踏むはずもなく、騎士へと突撃していく。
「あ――」
 騎士は懸命に身を引こうとした。だが、爆走するバイクを前にして一体何ができると言うのか。
 結果、アルフレッドの乗る改造宇宙バイクは、帝国騎士を思い切り吹き飛ばした。
「お、おお?」
 何かにぶつかった感触を感じ、アルフレッドが吹き飛んで宙を舞っている騎士を見上げる。その容貌、を眺めて気づいた。
「……あ! さてはお前、銀河帝国だな!?」
 これはいけない。さっそく追撃しなければ。
 ちょうど地面に落ちてきた騎士を、アルフレッドは容赦なく二度轢きした。
「お、おのれ。帝国の騎士である私を粗末に扱うとは……!」
 ビーチの砂まみれになった騎士は、それでもけなげに立ち上がる。
 左京はその様子に、あきれたような表情を浮かべた。
「騎士というのなら、騎士らしく弱いものや儚いものを守る戦いをしたらどうなのかしら!?」
「何だと?」
「妬んで僻んで暴れるなんて、騎士道にも武士道にも反するわ!」
 とにかくこのビーチに不釣り合いな帝国騎士に、ビシリと言い放つ。
「くそ。新手か……。だが、私は負けるわけには!」
 騎士が見据える先に、ヒカルたちの姿もあった。
「ふふふ、この超宇宙番長たるおれと【ワンダレイ】の仲間たちが来たからには、年貢の納め時だぜ!」
 すでに水着に着替え、その上から学ランを羽織っているのがヒカルだ。
「あれが平和を乱す輩か。よし、成敗しよう」
 須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)は、仲間の攻撃でややくたびれた感じの騎士を眺めた。あの騎士さえ倒せば、水着のおねーさんたちがきゃっきゃうふふと楽しむバカンスに違いない。
 帝国の騎士はワンダレイのメンバーを見ても、武器を置かなかった。
「……っ。ふん。帝国のために休みなく剣を振るう私が、負けるはずない!」
 そう言って、気合を入れなおしたようだ。
「休みたいなら素直にそう言えば良いんじゃないかなぁ」
「休みたくなど、なぁい!」
 莉亜の声にも、必死に反論してくる。
 それを聞いていた月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は、にこやかにこう言った。
「羨ましくないと本人が言ってますので羨ましくはないのでしょう」
 それから素直なまなざしで騎士を見る。
「……でもなんでこの船を狙ったのでしょうか?」
「くっ」
 莉亜から向けられた純粋なまなざしが、激しく騎士の心を抉った。攻撃的な言葉でもなく、口きたなく罵るでもなく、ただ素直な心で放たれたであろう一言が騎士に突き刺さる。
「う、う、う、うるさい! 貴様らまとめて宇宙の藻屑にしてくれる!!」
 騎士は気合を入れた。
 真っ赤なオーラを纏い、インペリアルブレイドを構え踏み込んでくる。その姿を、アインのユーイがしっかりととらえていた。避難した人たちにも、この戦いを中継すると約束したのだ。
「超宇宙番長の活躍で悪の黒幕が登場だねっ☆ 敵は強大だけど皆の声援があれば猟兵達が絶対に成敗してくれるよっ!」
 カメラに向かって解説を入れ、アインはキューを出す。
「それじゃ激闘の配信スタートッ♪」
 帝国騎士との戦いの配信が始まった。猟兵たちは一斉に砂浜を蹴り、それぞれの配置へと散る。
「負けるものか!」
 ブレイドを構えた騎士も走り出した。素早い動きで猟兵たちとの距離を測っているようだ。最初の一撃は、斬撃。鋭く斬り裂く刃がいくつも周辺に飛び回った。
 その刃を回避しながら咲凛が自律型攻撃機1号ちゃんを呼ぶ。
「さあ行きますよ1号ちゃん、ワンダレイ対空戦闘開始です!」
 自らも空中に飛び、残像を残しながら可憐に敵の攻撃をかいくぐってみせた。
 敵の刃が空を切る音がする。
 左京はその音をよく聞き分け、右へ左へとステップして攻撃を回避していた。
「はわっ! やったわね!」
 そうして、気配を殺し静かに戦場を駆け抜ける。仲間の攻撃を信じ、自分は敵の背後へと回り込むのだ。
 敵の攻撃が降り注ぐ中、咲凛は体を反転させて銃口を騎士に向けた。敵の斬撃がもう一つ飛んでくる。それもひらりと躱して、射撃の態勢を取った。
「避けるだけではありません」
 敵の姿を捕捉し、一斉に射撃する。
「ふんっ、当たるか!!」
 騎士はその攻撃を避けようと、後ろへ後退した。
 ところが、下がった先には待ち構えていた左京の姿。
「な、一体いつの間に」
「はわっ! 狙い通りね」
 と、言葉と共にメイスで殴りつける。気絶させるほどの勢いのある攻撃に、騎士がバランスを崩した。続けて、もう一撃。体を回転させた左京は、更に騎士を殴りつけた。
 たまらず、攻撃の手を止め騎士がその場を飛び退いた。逃げることに専念した動きは素早い。
「でもさ、スピードでは負けてられないねっ」
 ところが、その速さにアインも負けてはいなかった。騎士が逃げる先を見据え、ダッシュで追いすがる。騎士は更に一度地面を蹴って跳んだが、アインも同じように跳んで空中で攻撃を繰り出した。
「くっ」
 帝国の騎士が守る姿勢を取る。
「咲凛!」
「はい!」
 宙を舞う騎士の背後に再び咲凛が迫り、援護射撃で追撃した。
「はわっ! いいタイミングよ!」
 左京が莉亜を見る。
 莉亜はすでに大鎌を複製し、攻撃のタイミングを待っていた。
「バラバラにした方がいっぱい血が出るよね?」
 致死舞曲を発動させ、狙いをつけて16本の大鎌を放つ。飛ばした大鎌を、狙う場所――騎士の足に向け突き立てた。
「――ぁ、あ」
 足をかばう騎士。
 だが、莉亜の大鎌は容赦なく騎士の足に襲い掛かった。一つの刃がついに傷をつける。すると、残りの大鎌が、その傷口をえぐるように、傷を切り開いた。
 敵の体が浜辺に転がる。
 受けた傷をかばいながら、立ち上がったが、戦いはじめのころのように素早く動くことは不可能なようだった。
「少しは足止めになりそうかな」
 莉亜は動きの鈍った騎士を見て、頷く。
「ふんっ! だが、それがどうした!!」
 しかし、騎士はあきらめない。その場で大きくオーラを立ち昇らせ、激しい電撃を放ってきた。
 宙を舞っていた仲間に、しびれる一撃が襲い掛かる。
 その様子を見て、左京が気合のげんこつを発動させた。
「はわっ! こんなことでへこたれる私たちじゃないわ!」
 仲間を鼓舞するように声を上げると、仲間の傷が癒されていく。
「ナイス左京!」
 サムズアップしたアルフレッドは、敵の自由を奪うためワンダレイ・アンカーを飛ばす。錨が敵の足に絡みつき、更に敵の動きを鈍らせた。
 アインたちも畳みかけるように攻撃を重ね、敵を押し込んでいく。
 そして、浜辺近くの崖の上から狙っていたヒカルが、ついにガトリングを起動させた。
「てめぇの正体が『視えた』ッ!」
 仲間の活躍により、敵の動きはかなり鈍っている。超宇宙望遠鏡「ガントバス」と神経融合した今のヒカルには、弱った敵の動きを捉えることなど造作もなかった。
 すべてロックオンし、火器管制にゴーを出す。
「てめぇもあの怪物と同じ、自分が手に入れられなかったものを嘲ってるだけだ」
 騎士がヒカルを見上げるのが見えた。
「僻みのままに人を傷つけるなんざ、シャバいったらありゃしないぜーッ!!」
「な――」
 だが、もう遅い。ガトリングガンが一斉に火を噴いた。
 まさに蜂の巣。
 ヒカルの放った弾丸が、騎士の体を打ち抜いた。
「確実に、トドメだよ♪」
 同時に、アインは空中で方向転換し、装備の封印を解いて帝国騎士に攻撃を加える。ヒカルとアイン、二人の攻撃は騎士に逃げ場も与えない。
 二人の強力な挟撃に、騎士の体は吹き飛んだ。
 そのまま砂浜に打ち付けられ、崩れていく。
「じゃあ、私達はバカンスを楽しんできますので安心して骸の海に帰ってくださいね!」
「ぐふっ」
 最後に咲凛の言葉が鋭く突き刺さり、騎士は息絶えた。
「帝国ってなかなかブラックなとこなんだね」
 莉亜の言葉に、一同はうんうんと頷き合った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『スペースビーチバケーション』

POW   :    バーベキューとかスイカ割りとか、食べて遊んで楽しもう!

SPD   :    ビーチフラッグとかビーチバレーとか、スポーツで汗を流そう!

WIZ   :    ゆったり水面や砂浜でまったりタイム、のんびり過ごして癒されよう!

👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


猟兵たちの活躍により、ビーチの平和は守られた。
 そして、皆の目の前に広がるのは、ビーチリゾート船が誇る楽しいビーチリゾート区画だ!
 贅沢に人工海水を使った海。そこから打ち寄せる波は、星の海岸そのもの。砂浜ではビーチスポーツを楽しむことができ、バーベキュー施設も感じされているという。
 さあ、後はバカンスだけ!
 平和を守ってくれた仲間に感謝しつつ、楽しいビーチバカンスを楽しもう。
 バーベキューにスイカ割り、ビーチバレーも楽しそうだ。ゆったりと海で泳ぐのも良いかもしれない。仲間と一緒に。いや一人で優雅な時間を満喫しても良いだろう。
 今まさに、猟兵たちのバカンスは始まった。
花巻・里香
実は蟲惑の小部屋で食べられたモノは、魂の欠片、呪詛となって残る…という訳ではないのだけれど。
私はグールドライバーでもあるのよね。
からくり人形の刻印に、蟲達が喰らった帝国騎士の一部を移しましょう。
そしてからくり人形を帝国騎士が、ただ一人の人間として楽しみに来た姿に擬態させるわ。
そのまま擬態を解かずに、一緒に楽しみましょう。
例え私が指を動かさずとも、勝手に動く呪詛が人形に宿っていても好きにするといいわ。
但し度を過ぎてはダメよ、公序良俗など守るところはしっかりと守りなさい。

…本当のあなたはもうここにいないかもしれないけれどせめてもの手向けにね。


アリア・ティアラリード
アルエットと合同【WIZ】

「お姉ちゃんの見立て通りです…アルエットちゃんにこの水着、最高です…♪」

スク水着を校外で着る、と言う背徳感も堪らないのですが
ここはお姉ちゃんセンスで新しい水着をプレゼント♪

それは13歳の少女が着るには少々過激な黒の三角ビキニ
年に似合わぬ巨乳を三角形の布が隠し
尻尾の邪魔にならないようボトムは凄いローレグ
彼女の甘いボディラインを強調して

え?私の水着?
さっきのビキニですよ?私の事なんてどうでもいいんです

周囲の注目に戸惑いを隠せない彼女を見てると
お姉ちゃんもう辛抱たまらず抱き付いてしまいます
思わず胸の谷間にぎゅ〜って!可愛い!可愛い♪

「さ、あっちでオイル塗ってあげますねっ!」


アルエット・ブラン
【WIZ】
アリア・ティアラリードと一緒

「あの、これ…はずかしい…よ…」
こんな、水着初めて…恥ずかしい…から声、いつもより小さくなっちゃう…よ…
で、でも…おねーちゃん、すすめてくれた、から…我慢して、着るね…
あう、動くだけで、ずれちゃいそう…

「おねえちゃんは、恥ずかしくないの…」
心配だから聞いちゃうね、不思議なんだ…
え、抱きしめられた…

「わぷ! ん…み、水着ずれちゃう…」
でも力つよくて抜け出せない…から、最後まで一緒、でいるね…
恥ずかしい、けど…二人なら、大丈夫…かも?

「ん…私も、塗るね…?」
お返しに、オイル塗ってあげないと…
おねえちゃん、あまくてミルクみたいな匂いするなぁ…


月影・左京
いよいよね!楽しみにしてたわ。
【ワンダレイ】の仲間たちと参加するわ。
行動は【POW】!
スイカ割りはやったことが無いわね……まずは咲凛さんたちがやるのを見学してみるわ。

「もうちょっと右よ!……あぁ、行き過ぎ、戻ってきて!……一回転!?どこ行くの!?」

声掛けをしつつ、迫ってくるチェーンソーは【聞き耳】を立てて【見切り】で回避!
万が一怪我をした人がでたら、【生まれながらの光】で治療するわ。

割れたスイカはいつもより美味しく感じるわ。
サムライエンパイアのお城ではこんな豪快なこと、できなかったもの。

その後のバーベキューというのも初体験よ!
くんくん、あぁ、良い香り♪
お肉と野菜をバランス良くいただきます。


アイン・アブソリュート
「ブラック騎士の企みもワンダレイの皆や猟兵達の活躍で見事に粉砕っ☆避難していた皆も思う存分エンジョイしようねっ♪」
撮影ドローン『ユーイ』を通じて避難中の人達に連絡

その後は【ワンダレイ】の皆と合流

スイカ割りとバーベキューみたいだねっ☆

毎週土曜に行われるワンダレイでの宴会に上映する動画の撮影を『ユーイ』にお願いしてスイカ割りは実況として賑やかそう

(このメンツだと咲凛の黒いオーラの対象って左京のみな気がするけど言葉には出さないよ)

バーベキューは作る方に回ってつまみ食いをしつつ楽しむよっ♪

リリーナのあーんにはお肉をあげるねっ!

こんな楽しいイベントに誘ってくれたヒカルには感謝だねっ♪

アドリブ歓迎だよっ☆


リリーナ・ロリポップ
【飛空戦艦ワンダレイ】
POWで行動。
「海だー! いっぱい遊ぶぞー!」
とりあえず意味もなく砂浜を駆け回る!

スイカ割りしている仲間を見て、方向を教えてあげるよ。
でもたまに、わざと違う方向を教えちゃう。
「あははっ、引っかかった♪」

わわっ、咲凛ちゃんチェーンソー危なっ!
間一髪で避けられたかな……?

みんなが割ったスイカ食べるよ♪
甘くておいしーい

バーベキューは食べる専門!
「おにく! おにく!」
野菜もちょっとくらいは食べるよ?
食べ物の好き嫌いは無いから、何でも美味しく頂きます♪
あーんってしてたら、誰か美味しいものくれるかな?

(アドリブ歓迎です!)


須藤・莉亜
【POW】
【ワンダレイ】の人たちと、スイカ割り&バーベキュー。

スイカ割りの時は見学してようかな。割るのは若いもんに任せるよ。
僕はパラソルの下でお酒でも飲んで見物してよう。
「後ろー、右ー、一回転して前ー。」
とか、適当に声かけとこう。

バーベキューの時は、お酒お酒お酒お酒肉お酒の順で行こうかな。
たまには野菜も食べとこう。

「たまには、こういうのもいいもんだね。」


アルフレッド・モトロ
【ワンダレイ】の皆とバカンスを楽しむぞー!

スイカ割りでリリーナと一緒に方向を教える係をやってみるぞ!
「はいそこでクルッと回りまーす!」などと、たまによくわからない指示も出して茶化す!

額側は石頭だから間違えて殴られるギャグも歓迎。
「番長!俺はスイカじゃねえぞ!?」

スイカは美味しくいただくぜ!

バーベキューはバーベキュー番長の指示に従いながら焼きつつ食いつつ超楽しんじゃおっかな!
沢山動いたからな、その分腹も減るってもんよ!5人前くらい食うぞ!

あとは、そうだな
ヘルカイトでサーフィンしてみたり
「リリーナ、野菜食え野菜!」などとちょっと年長者ぶってみたり?

(折角のバカンスですし、アドリブも大歓迎です!)


星群・ヒカル
いよいよバカンス本番だ!行くぞ野郎どもーッ!

●行動:POW
使用技能:第六感
【ワンダレイ】のみんなで全力で楽しむぞ!
まずはスイカ割り大会だ。目隠しをして、いざ出陣ッ!
ふふふ、この超宇宙番長の手にかかれば、適当に棒を振り落としてたらいつかは当たるはず!
まあいくら失敗したってめげずにチャレンジだ。これが番長魂だ!

他のみんなの出番の時は右とか左とか声をかけてるぜ。
「もうちょっと右ーッ!あっ違う後ろー!もう一回転してー!」

その後はみんなでバーベキュー
肉やとうもろこしを焼いていくぜ。鍋奉行ならぬバーベキュー番長だ!
いやー、こんな風に宇宙船の中でバカンスが楽しめるなんて最高だなッ!

※アドリブ歓迎


月守・咲凛
【ワンダレイ】で行動
ニクイ……ユルセナイ……。
なんか黒いオーラを発しながら、おっぱい担当の胸をいじっておきます(物理)

「スイカ割り、ですか。確か砂浜に埋まった人の頭を棒で殴る儀式、でしたっけ?」よくわからないけどやってみます!
「こ、ここですか?こっちですか??」
砂をめっちゃ跳ね上げながらチェーンソーでスイカ割り、回転とかしたら周りがヤバいことになりそうな気はしますが見えないのでわかりません。多分スイカには当たらないので、スイカは結局普通に切って食べます。
スイカでお腹いっぱいになっていてバーベキューはあまり食べられないので焼く方を頑張ります。
みんなにあーんさせてからフーフー冷まして食べさせます。



●バカンスの始まり
 広がる青い海の前で、アルエットはもじもじと身体を縮めた。
「あの、これ……はずかしい……よ……」
 隣には、満面の笑みを浮かべたアリアの姿がある。
「お姉ちゃんの見立て通りです……アルエットちゃんにこの水着、最高です……♪」
 と、言うのも。
 スクール水着を着ていたアルエットに、アリアが水着をプレゼントしたのだ。それは、13歳の少女が着るには、少々過激ともいえる黒の三角ビキニであった。大きな胸を頼りない大きさの三角の布が隠してはいるけれど、非常に心もとないつくりである。少し動くだけでズレてしまいそうだ。
 アルエットは今まで着たこともないような水着にドギマギしながら、ローレグのボトムのラインを確かめた。
「おねえちゃんは、恥ずかしくないの……」
 チラリと見れば、アリアも戦いのときから着ているビキニ姿だ。
 アリアは一瞬きょとんとした表情を浮かべ、ひらひらと手を振った。
「さっきのビキニですよ? 私の事なんてどうでもいいんです」
 と、何でもない風にさらりと流す。彼女のビキニもまた、魅力的な部分がいろいろ露出してしまっているのだが、この際それはどうでも良いという雰囲気だ。
「……え、そう、なの?」
 戸惑うアルエット。アリアの勧めだからこそ着用している水着だが、本当はとても恥ずかしい。それに、なんだか周辺の視線が集まっているようで落ち着かないのだ。
 そんな初々しいアルエットを見て、アリアの心は弾んだ。
 思わず、胸の谷間にぎゅっとアルエットを抱きしめる。
「可愛い! 可愛い♪」
「わぷ! ん……み、水着ずれちゃう……」
 しかし、抱きしめられる力も強く、アルエットはアリアの胸の中から抜け出すことはできなかった。ぷよぷよとふくよかな胸に抱かれながら、最後まで一緒にいようと思うアルエットであった。
 存分に抱き合た後、二人はオイルを塗り合う。
 まだまだバカンスは始まったばかり。
 波打ち際では、仲間たちのはしゃぐ声が響いていた。

●スイカ割りとバーベキューと
「ブラック騎士の企みもワンダレイの皆や猟兵達の活躍で見事に粉砕っ☆ 避難していた皆も思う存分エンジョイしようねっ♪」
 アインがユーイを通して避難していた観光客たちに語り掛ける。浜辺の恐怖は去ったのだ。その背後では、【ワンダレイ】の皆が、ビーチを走り回りはしゃいでいた。
 待ちに待ったバカンス本番である。
「ニクイ……ユルセナイ……」
 黒いオーラを立ち昇らせた咲凛は、じりじりと左京ににじり寄り、ワキワキと両手の指を動かした。
 このメンバーでおっぱい担当になりえるのは左京しかいない。もしかしたら雄っぱい担当はいるかもしれないけれど、それは違う。とにかく、その美しい胸元に手を伸ばした。
「はわ?! ほらほら、スイカ割りが始まるわよ」
 左京は危険を察知し、胸をガードしながら砂浜に用意されたスイカを指さした。
 なるほど、砂浜にはスイカが用意されている。
 海の遊びと言えばスイカ割りだと言うことになり、スイカ割り大会が執り行われることになったようだ。
「スイカ割り、ですか。確か砂浜に埋まった人の頭を棒で殴る儀式、でしたっけ?」
 用意されたスイカの意味とは。
 しかし、咲凛は果敢にもスイカ割りに参戦する決意を固めた。目隠しをして砂浜に立ち、仲間の指示を待つ。
 仲間たちは拍手をして咲凛を出迎え、口々に指示を出した。
「まず後ろー」
「もうちょっと右ーッ!」
 莉亜とヒカルの声に従い、咲凛が進む。
「さっそくスイカ割りが始まったようだね!」
 アインはスイカ割りの様子をしっかりと撮影しながら、解説の声も入れた。
 目隠しをしてよろよろ歩く莉亜は、何となく感覚がつかめてきたと頷いて、チェーンソーの動力をオンにした。誰しもが疑問に思ったことだろう。スイカ割りと言うビーチの楽しい遊びの場に、なぜチェーンソーの駆動する音が響いているのだろうか。しかしチェーンソーの音は止まらない。
「こ、ここですか? こっちですか??」
 咲凛はチェーンソーを振り上げ、砂浜を蹴った。
 チェーンソーの唸りに促されるかのような砂塵。咲凛がチェーンソーを振るうたび、辺りは砂が舞い上がった。
「もうちょっと右よ! ……あぁ、行き過ぎ、戻ってきて!」
 左京がスイカまでの指示を飛ばす。
 咲凛は暴れるチェーンソーを抑えながら、周辺を幾度も攻撃した。その都度、仲間が逃げ惑う声が聞こえる様な気がする。だが、目隠しをしているのでちょっとよく分からない。
「わわっ、咲凛ちゃんチェーンソー危なっ!」
 みんなと一緒に声をかけていたリリーナ・ロリポップ(バーチャルキャラクターのゴッドペインター・f01947)は、チェーンソーの一撃をひらりと避けた。
 チェーンソーがそのまま砂浜に突き刺さる。チェーンが空回りをはじめ、咲凛は手を止めた。
「スイカ割り、すっごく迫力あるよね☆ でもスイカには届かなかったみたいだよ! 残念♪」
 それを見たアインが良い感じのナレーションで締めくくり、最初のチャレンジは終了となる。「残念」「惜しい」など、仲間からねぎらいの言葉が飛んだ。目隠しをしてスイカを狙い、失敗する。ほら、ただのスイカ割りだ。何も問題はなかった。
「ふふふ、次はおれの出番だぜ!」
 次にスイカ割りに挑戦するのはヒカルだ。目隠しをして棒を持ち、さっそうとスイカの前に立った。
「いざ出陣ッ!」
 自らの掛け声とともに、いきなり棒を振り下ろしにかかる。
 仲間たちは再び誘導の声を上げた。
 莉亜は、そんな仲間の様子をパラソルの下で眺めている。手には酒。気が付いたときに適度に声をかけながら、スイカ割りについてはすっかり見学を決め込んでいる。
「一回転して、前ー」
 アルコールを一口口に含み、適当な言葉を投げかけた。
「なに?! 一回転とは?! こうか!!」
 ヒカルは律儀にその場で回転し、全力で棒を振る。
「……一回転!? どこ行くの!?」
 左京があわあわと声をかけるが、ヒカルの攻撃は止まらなかった。棒が空ぶる。一回転と言われても、目隠ししているのでどれくらい回ったのか定かではないのだ。
「こちだよ! 左~!」
 今度はリリーナが声をかける。しかし、ヒカルの左にスイカは見えない。いたずらっ子のような表情を浮かべ、リリーナは声を殺して笑った。
 案の定、ヒカルの一撃は空を切る。
「あははっ、引っかかった♪」
 いたずらが成功し、リリーナは手を叩いて喜んだ。
「なんと!」
 だがヒカルにとって、それは些末なことだった。とにかく、いくら失敗してもめげずにチャレンジする。
「これが番長魂だ!」
 気合を込めて、再び棒を振り下ろした。その都度、仲間から右へ左へと指示が出る。
「はいそこでクルッと回りまーす!」
 アルフレッドも楽しそうに指示を出した。ヒカルは素直に従い、くるくる回りながら棒を振り回す。とにかく、適当に棒を振り回していれば、いつかはヒットもするだろう。
 その考え通り、ついに何かに棒の端がヒットした。
「こ、こ、か!!」
 何か硬いものだ。これがスイカに違いない。
 ヒカルは一心不乱に棒を振り下ろした。何度も。何度も。スイカが割れるまで、棒を打ち付ける。
「ちょ、まって。番長!」
 目隠しして分からないが、ヒカルの前方からアルフレッドの声が聞こえてきた。
「俺はスイカじゃねえぞ!?」
「分かっているぞ! アルフレッドはアルフレッドだ! スイカじゃないッ」
 ヒカルはアルフレッドとアルフレッド自身のスイカ属性の可能性について会話を交わしながら、スイカを打ち続けた。
「おやおや☆ アルフレッドの額部分をスイカと間違えちゃったのかな? 殴った感触が似ていたのかもしれないね?」
 アインの明るい解説の声。ワンダレイでの宴会に上映するには、十分な動画が撮れそうだ。
「スイカ割り、楽しそうだなー」
 莉亜は、スイカに間違われて滅多打ちにされているアルフレッドの姿を、パラソルの下で眺めていた。
 また一口酒を飲む。
 実に愉快なスイカ割りだった。
 一段落したところで、用意したスイカを切り分けて皆で食べ始める。
「甘くておいしーい」
 リリーナがとろけるような声を上げた。
「そうね。いつもより美味しく感じるわ」
 しゃくしゃくとスイカを咀嚼し、左京が頷く。咲凛も二人に並んでスイカを食べた。適度に運動したので、スイカの水分も甘みもとてもありがたい。
 そうしているうちに、香ばしい匂いがビーチに漂ってきた。
 ヒカルたちがバーベキューの準備を始めたのだ。
「やっぱり肉だな! とうもろこしも焼いていくぜ」
「手伝うよ♪ 焼き網大きいね。これならたくさん焼けるんじゃないかな」
 アインは食材を確認し、ヒカルに確認しながら焼き始めた。肉をひっくり返すと、良い匂いが辺りに漂うのがわかる。手元の小皿にタレを用意し、最初に焼けた肉をつまんでみた。
「うん♪ じゅうぶん焼けてるね☆ 美味しいよ」
 アインの声を聞いて皆が集まってくる。
「よし、そろそろだぜ! じゃんじゃん焼くからな」
 ヒカルは仲間に取り皿を配りながら、次々に食材を焼いていく。もちろん野菜もいくつか焼いているが、やはりメインは肉だろう。特に、肉の焼ける匂いを肴にして飲む酒は本当にうまいと思う。
 莉亜はお酒を飲みながら、肉にはしゃぐ仲間の様子を見ていた。
「おにく! おにく!」
 リリーナが大きく口を開ける。野菜もちょっとくらいは食べる所存だけれども、やはり肉がいいなーと、あーんしてみた。
「それじゃあ、リリーナにはお肉をあげるねっ!」
 さっそく、アインが焼けた肉を口に運んでくれた。
「はふ、はふ」
 口の中で広がる肉汁。タレの旨味。そして、炭火焼の香ばしい香り。何をとっても最高のバーベキューの味わいだ。リリーナは美味しさの詰まった肉を堪能する。
「ありがとう! おいしーね!」
「うまく焼けたみたいだね! 良かった☆」
「リリーナ、野菜食え野菜!」
 隣からアルフレッドは焼けた野菜をすすめてきた。もちろん、野菜もいただくつもりだ。見ると、周りの皆もそれぞれ好きなように焼けた肉や野菜を取り始めている。
「はい、どんどん焼いていきますよ」
 咲凛は食材を焼くことに専念していた。
「そろそろ肉をもらおうかな」
 莉亜が肉に手を伸ばす。
「おう! どんどん食えよ!」
 ヒカルは肉の減りを確認するように焼き網を見て数を調整していった。その姿、まさにバーベキュー番長だった。
「あぁ、良い香り♪」
 左京は肉や野菜をバランス良く食しているようだ。実はスイカ割りもバーベキューも初体験だった。それが、こんなにも盛り上がるものだったのはとても嬉しい。
「おっと、そこからそこまで、肉をいただくぞ!」
「いい食べっぷりだね!」
 アルフレッドがごそりと肉を取る様子を見て、リリーナが手を叩いた。
「山動いたからな、その分腹も減るってもんよ!」
 5人前くらいは余裕だと思う。アルフレッドはサムズアップしてそう主張し、肉を食べることに意識を集中させた。
「たまには、こういうのもいいもんだね」
 焼きあがった肉を食べていた莉亜が呟く。
「うん! こんな楽しいイベントに誘ってくれたヒカルには感謝だねっ♪」
 アインがにこやかに頷いた。
「いやー、こんな風に宇宙船の中でバカンスが楽しめるなんて最高だなッ!」
 仲間の笑顔を見ながら、ヒカルも満足げに頷いた。

●波の記憶
 沢山の猟兵たちが遊んでいるのが見えた。バーベキューの美味しそうな匂いも漂っている。
 そんなビーチの間を、二つの影が歩いていた。
 一人は里香。隣を歩くのは、里香が作り上げたからくり人形だった。
「そのまま擬態を解かずに、一緒に楽しみましょう」
 からくり人形は、里香の言葉にそっと頷き返す。この即席の外装人形は、何となく先ほど倒した帝国騎士の雰囲気があった。
 二人は並んで砂浜を歩き、ゆったりとした自由の時間を感じているようだ。
 からくり人形がふと立ち止まる。
 その足元に、小さな波が押し寄せてきた。波に足を浸し、人形は海に目をやる。その姿は、帝国の騎士がただ一人の人として海を楽しんでいる姿のようにも見えた。
 海に飛び込んではしゃいだりはしない。バーベキューを奪って食い尽くすことなどもない。人形はただ静かに海の様子を見ていた。
 もしかしたら、あの帝国騎士も、こんな穏やかな時間を求めてこの船にやってきたのかもしれない。その手段は間違っていたけれど、里香は消えていった者に手厳しい言葉を投げかけるつもりはなかった。
「……本当のあなたはもうここにいないかもしれないけれど、せめてもの手向けにね」
 人形の背に向かって、静かに言う。
 振り向いた人形が、ほんの少し頷いたようにも見えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月10日


挿絵イラスト