疾走怪奇、ブルマ失踪事件
キーン、コーン、カーン……。
本日最後の学校のチャイムが鳴る。
部活動の無いものはこれで学業から解放され、各々下校しながら羽を伸ばすのだろう。部活動のあるものならば、運動着に着替えて身体を動かし学業の悩みを発散するはずだ。
廊下からはこれから部活だと喜びはしゃぐ女生徒たちの声が木霊する。
薄暮れの学校、傾く夕日が窓を通りロッカールームを赤く照らす。
窓辺に休む小鳥の影がまるでロッカーを指すように矢印を作り、そこに何かがあるのだと言っているようであった。
陽がさらに傾くと、ドアから入る光が弱り部屋を薄闇で包んだ。
目を凝らせば微かに輪郭が見えるような闇の中、ロッカーの前で蠢く影が潜む。時折ロッカーを開閉するぎぃ、という音と布ががさがさと擦れる音だけが支配する中、女生徒たちの声が部屋の目の前に来るとビクリ跳ねて立ち上がった。
何も知らない女生徒が扉に手を掛けようとすると……ガララッっと勝手に開き、何者かが飛び出して走り去る。
驚いた女生徒は声も無く尻もちをつき、咄嗟に目を瞑ってしまった。
女生徒が目を開けると既に影は無く、震えながらも立ち上がる。
しかし、どうにも胸騒ぎが納まらない。なぜならばここは女子ロッカーなのだから。
震える女生徒を友人たちが抱きしめて慰めると、そのまま勇気を出して足を揃えて前に出す。先ほどの影が「ナニ」をしていたのかを調べるために。
薄闇に染まる部屋の電気をパチリと付け、彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
「ってことがあったんだって!続きが気になるよね~!」
そういうと、グリモア猟兵の明石・真多子(軟体魔忍マダコ)が動画の停止ボタンを押す。百聞は一見に如かず、拙い説明より動画を見せたほうが楽な現代っ子だ。
「まぁ、実際この後は荒らされたロッカールームが映るだけなんだけどね。プライバシーで映せないんだって。問題は、予知だと暗くて犯人の姿が全然分からないことなんだ~。」
溜めたわりにしょうもないオチに、たははと笑う。
「で、ここからが本題なんだけど、実はロッカーから『ブルマだけ』が大量に盗まれてたの!ほとんど全部だよ!信じられないよね~。」
再び再生ボタンを押すと、資料映像としてブルマが映る。
「まず皆にしてほしいのは【街中へ逃げた犯人の捜索】!犯人について分かってることは二つ!すごく逃げ足が速いこと!ブルマに執着心があること!この2点について絞って捜索して犯人を捜索してね!」
ピッとボタンを押すと黒づくめの犯人像が画面に浮かぶ。
「そのあとは【犯人を懲らしめてブルマを取り返す】こと!もし犯人がオブリビオンなら手加減しなくていいからね!早く犯人を捕まえないと、あの子たちが安心して学校生活を送れないから皆頑張って!!」
念押しすると、真多子はキミ達が準備したのを確認してから学校内へと転移を始めた。
ペプシ派
夏の終わりのホラー……ではなくネタ依頼です。
第一章は犯人の追跡・探索です。
既に学校内にはいないようですが、ロッカールームで手掛かりを探すのもいいですし、街中で聞き込みや不審者を探してもいいです。
あえて犯人の執着心を利用してブルマを身に着けての囮捜査もいいかもしれません。
方法は自由なので皆さんにお任せします。
第二章は犯人が見つかるかもしれません。
オブリビオンなら懲らしめてブルマを取り返しましょう。
街中なので周囲に被害が出なければ何してもいいんじゃないでしょうか。
第1章 冒険
『窃盗事件の調査』
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POW : 強引な手段を用いた現場調査や、気迫のこもった聞きこみで情報を得る
SPD : フットワーク軽く現場を回ったり、多くの人から話を聞くことで情報を得る
WIZ : わずかな手がかりから、推理力や論理的思考力、魔法力を駆使して情報を得る
👑11
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郁芽・瑞莉
あの止めた部分までは映像はまさにホラーでしたよ!?
真相はただの変態の仕業でしたが……。
とはいえ女子高生、いいえ。女性の敵をこのまま放置できません。
まずは相手の姿を捕らえることから始めましょう!
……、手っ取り早いのは私が履いて囮でしょうか。
最初に黄色の符で八咫烏を呼び出しておいて、
雷の如し速さを付与しつつ隠れて貰って。
「ブルマってどうしてこうもお尻が気になりますよね……」
取られたら八咫烏と視覚を共有、犯人の顔をしっかりと刻みこみますよ。
「こいつですね……。って私の履いていたブルマで何してるんですか!?」
そして下着が見えている状況にも気づいて顔を真っ赤にしつつ、しゃがみこんでしまいますよ。
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
「きゃぁぁぁぁっ!!」
グリモアベースにて説明を受けていた郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)が、動画内の女生徒たちが叫ぶのにシンクロさせて叫び声をあげた。
周囲の猟兵仲間は彼女の意外な一面にギョッとしながらも宥めて落ち着かせる。
丁度そこで動画も止まり、先へ展開が進まなかったのもあって瑞莉はすぐにいつもの調子を取り戻す。
「ちょ、ちょっとこれ資料映像なんかじゃなくて完全にただのホラーでしたよ!?……いえ、真相はただの変態の仕業のようでしたが……。」
目の前でしょうもないオチをたははと笑いながら明かすグリモア猟兵に、瑞莉がじとっとした上目遣いで睨みながら愚痴をこぼす。
分かってしまえば怖くも無いが、女の子らしい叫び声を周りの仲間たちに聞かれてしまったのは恥ずかしい。落ち着いて先ほどの自分を思い浮かべると少しうつむき、作戦を考えるフリをしながら真っ赤になった自分の顔を隠した。
「とはいえ女生徒、いいえ。女性の敵をこのまま放置できません!」
普段の顔色に戻ると、バッと顔を上げてそんぼ瞳に闘志を燃やす。
力強くグリモア猟兵に頷くと、瑞莉の視界がグリモアの淡い光に包まれ景色が変わっていく。
瑞莉が再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
「先ほどの変態は走り去って既にいないんでしたね。ではまずは相手の姿を捕らえることから始めましょう。そうですね……変態が相手なら、手っ取り早い手段は私がブルマを穿いて囮になることでしょうか。」
既に成人したものであるならば、自らブルマを穿こうなどという考えには至らないものである。ブルマとは学生、うら若い少女たちにのみ許された象徴的存在なのだから。
しかし、生憎と彼女にはそんな知識が無くなっており、こと任務であるならばこの程度の衣類などに抵抗は無いのだ。
早速と付近の女生徒を捉まえると、事情を説明して予備のブルマを一着借用する。ご丁寧に運動着の上着までセットにしてくれたので、囮としての容姿に申し分ない用意になっただろう。
瑞莉がブルマと運動着に着替えて街中へ出ると、囮捜査を開始する。
「それにしても……ブルマってどうしてこうもお尻が気になりますよね……。」
歩くたびにブルマが引き締まり、ぐいとお尻を圧迫する。声を掛けた女生徒がまだまだ成長期であり、貸してもらえたのが小さくなったお古だったからだろうか。
ぴちっと身体のラインに沿って張りを出しており、時折後ろのズレを直さないと下着がハミ出てしまう。そのため、瑞莉は先ほどからこうしてお尻を気にしているのだ。
その仕草が余計に道行く大衆の目を引いていることに瑞莉は気が付いていないが、囮としては重畳だろう。
「とりあえずこの辺りで張ればいいですかね。あの子にも手伝ってもらいましょう。」
そう呟くと、体操着の胸元のゼッケンの内側、身体で挟んでいた霊符をするりと抜き出し放り投げる。
空に舞い落ちる黄色地に鳥と書かれた霊符が淡い炎で燃え尽きると、炎が地に着く前に黒く変色し一羽のカラスが現れた。
「今回もよろしくお願いします。しっかりと犯人を視界に捉えるんですよ。」
瑞莉にそう念押しされながら撫でられた八咫烏は、了承の返事だとカァと一つ鳴き、空へ飛び立つ。
これで準備は整った。後は待つだけだと、成人したブルマ女子が街中のショーウィンドウを眺めてうろつき始める。
瑞莉は真新しい新商品に夢中で気が付かなかったが、際どいその後ろ姿は一般人の携帯に何度も撮られており、UDCアースのSNSで中々にバズっていたという……。
しばらくすると、瑞莉が急に背中を押されて前のめりに倒れ込む。
「きゃっ!」
そして、顔を上げる隙も無くブルマをツルンと剥がされ、後方へと走り去る足音が地面を伝って瑞莉の耳に響く。
「くっ、やられました。ですが八咫烏があなたをバッチリ追跡しています!」
八咫烏から送られてくる視界に集中し、逃がすものかと瑞莉が勢いよく立ち上がるとそのまま駆け出した。
犯人は人を撒くのに慣れているらしく、人通りの多い所を何度も経由し、やがて人気のない路地へと向かっている。しかし八咫烏の視界に集中していれば、答えの描かれたパズルのように容易く同じ経路を通り追い付けた。
「追い詰めました!こいつですね……って私の穿いていたブルマで何してるんですか!?そ、そういえば私、今まで下着のまま
……!!!」
送られてくる共有視界に集中していたため、自分の格好にまで気が回らなかった瑞莉。
しかし、既に多くの人目に自らの下着姿を晒していたこと、目の前の変態がさっきまで穿いていたブルマに頬擦りしていたこと、それらを同時に自覚したため瑞莉の顔は茹でたタコのように真っ赤に蒸気し、顔を手で隠してしゃがみ込む。頭隠して尻隠さず。
今度は怒りで顔を真っ赤に蒸気させると、犯人を軽く締め上げる。どうやらオブリビオンではなく一般人のようで、真犯人ではなかったようだ。
しかし、よく話を聞くと最近見かけた謎の人物に感銘を受けて模倣したとのこと。
瑞莉はその情報を基に、目撃現場へと向かった。勿論ちゃんとブルマを穿き直して。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
こ、これはまた、何とも凄い事件ですねぇ(ぷるぷる)。
「殆ど全て」が盗まれた、となりますと「盗まれなかった品」も有るみたいですから、其方に共通点が有れば「細かい嗜好」が解るかもしれません。
【饒僕】と一緒に、足跡や遺留品等の証拠共々、ロッカールームで調べてみましょうかぁ。
その後「体操服&ブルマ」に着替え、聞き込み兼囮調査ですねぇ。
「判明した嗜好」が有れば、ブルマの方向性は其方に合わせますぅ。
私自身の体型的に「大きいサイズがNG」以外であれば、[恥ずかしさ耐性]で耐えつつ何とか?(ぷるぷる)
その際は【饒僕】の皆さんに、周辺警戒と[情報収集]をお願いしますねぇ。
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
グリモアベース内、ブリーフィング用の動画がそこで止まる。
そしてグリモア猟兵の口から明かされる真実、犯人は現場からなんとブルマを大量に盗みだしたというのだ。
「こ、これはまた、何とも凄い事件ですねぇ……。」
ぷるぷると身体を小刻みに揺らし、怯えているのかはたまたただの癖なのか、流れる長い黒髪と共に夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の身体のあちこちもつられて揺れた。
「衣装は女の子の命ですから、このような方は許せないですぅ!早速現場へ行きましょう!」
普段は見せないやる気を出し、夢ヶ枝が頬を膨らませてぷんぷん怒る。
様々な衣服をアレンジしたりと、服装には一家言ある夢ヶ枝にとってこの事件はとても許せるものではなかったのだ。
早く早くと腕を振ってグリモア猟兵を急かす夢ヶ枝。その大きな上下運動でいつにもまして各部が大きくぷるぷると跳ねまわっていた。
ようやく夢ヶ枝の視界がグリモアの淡い光に包まれと、次第に景色が変わっていく。
夢ヶ枝が再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
夢ヶ枝の目の前に広がる光景は悲惨なものであった。
辺り一面にブルマ以外の衣類が散らばり、まるでブルマ以外が邪魔だったとでも言いたいようである。さらに衣類を仕舞っていたロッカー扉の蝶番は、無残にもねじ切られて破片が下に転がっている。
「そういえば、ブルマは『殆ど全て』が盗まれたと言っていましたねぇ。となりますと『盗まれなかった品』も有るってことですぅ。其方に共通点が有れば『細かい嗜好』が解るかもしれません。」
己の推理を口に出すと、夢ヶ枝が散乱した現場をいそいそと物色の準備を始める。
片膝を着きしゃがむと、両手を合わせ祈りを捧げる。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、女神の僕達よ、私の元へ。」
その言葉に反応するように、薄暗い部屋に淡い光の球が天井を突き抜け降り落ちる。その光球が地面に当たり弾けると、無数の小さな球となって部屋中に散らばった。
小さな球は次第に形を変貌し、やがてぷるぷると可愛らしく震えるチンチラ達の群れとなった。
チュゥチュゥと愛らしく鳴く彼らが整列すると、夢ヶ枝の指示で部屋に散らばる痕跡を探し始めた。
床に散乱した衣類のほとんどがブルマ以外であるため、ブルマ狙いは間違いない。
ようやく何点か手付かずのブルマを見つけると、じっと観察して共通点を探り出す。一見すると何も違いが見当たらない。
共通点なんてもとより存在せず、偶々残っただけなのだろうか。
「……いえ、分かりましたぁ!これらはどれも『新品』!誰にも穿かれていないブルマなんですぅ!」
衣類には一家言持つだけはあり、目聡くその共通点を見抜き答えを導く。何も違いが無いのはどれも未使用だったからなのだ。
「なるほどですねぇ。使用済みだけを狙ってる変態さんですかぁ。あっ!なら私がブルマを穿けば使用済みですよねぇ!これなら囮になれるじゃないですかぁ!」
夢ヶ枝が名案だ、と手をポンと叩き歓喜すると、僕のチンチラたちもチュゥチュゥと小さな手を挙げ称賛する。
善は急げと、未使用だったブルマを一着拝借して着替え始めた。ちなみにチンチラたちにはたとえ僕といえども、小さな手で目を覆って見ないでもらうことにしたようだ。
幸いにも、判明した犯人の嗜好は使用済みのブルマであること。
夢ヶ枝の少女というには出るとこ出過ぎた体系のために、パンパンに張り詰めたブルマであっても囮として問題はないはずだ。
ついでに服装は雰囲気に合わせるために運動着の上着をアレンジして着用している。こちらは借用しようにも流石に入るサイズが無かったからだ。
どこもかしこもぱつぱつに張った格好は、人前に出るには憚れる。しかしこれも衣服を盗まれた女生徒のため、意を決して我を殺し街中へと出向く。
小さな僕たちは、人間社会の中では隠れるところが豊富で隠密性に長けている。そこでいくつかのグループに分けて、その内一つを夢ヶ枝の周囲で見張らせ、その他を情報収集に走らせる。
あまりにも目立つ恥ずかしい格好で街を闊歩していると、やがておかしな男が近付いてきた。最初はキャッチーかスカウトかと疑ったが、どうやらそのどちらでもないようである。
詳しく話を聞いていくと、彼はブルマ愛好家であると自称した。さる特異な光景を観てからというもの、感化されて活動しているのだという。
しいては、是非その穿いているブルマを買わせてほしいので値を付けてくれというのだ。
「えぇ~そんなの無理ですぅ!これ脱いだら下着丸出しになっちゃうじゃないですかぁ!」
血走った眼でブルマに手を掛ける青年に、身の危険と青年の異常性を感じた夢ヶ枝がぷるぷると首を横に振りながら抵抗していると、彼女の相当な質量を持った胸部が青年の頭面にクリーンヒットし吹き飛ばす。
「あっ!ごめんなさい!」
う~んと呻きながら再び立ち上がった青年は衝撃で正気に戻ったようで、こうなってしまった経緯を夢ヶ枝に語ってくれた。『特異な光景』を観てからおかしくなったのだと。
目撃した場所を聞き出すと、これ以上放置してはいけないと夢ヶ枝がぷるぷると身体のあちこちを揺らしながら走り出した。
大成功
🔵🔵🔵
アイ・リスパー
「ロッカールームを荒らす犯罪者は許せません!
私が犯人を突き止めて見せましょう!」
【チューリングの神託機械】で万能コンピューターにログイン。
犯人の心理をシミュレーションで分析します。
「犯人心理から、このブルマ姿での囮が有効な可能性84%ですか」
UDC組織にブルマを用意してもらって体操着姿で街中を歩き回りましょう。
「……ところで、このブルマという体操着、肌が露出しすぎじゃないでしょうか?
UDCアースではこれが常識なのでしょうが、宇宙出身の私には恥ずかしいです……」
それに、やけに周りの人たちの視線を集めているような……?
「って、きゃああっ!」
突然何者かにブルマを奪われて下着姿で悲鳴を上げるのでした。
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
「きゃぁぁぁぁっ!!」
グリモアベースにて説明を受けていたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が、動画内の女生徒たちが叫ぶのにシンクロさせて叫び声をあげた。
グリモアベース内、ブリーフィング用の動画がそこで止まる。
そしてグリモア猟兵の口から明かされるしょうもない落ち、犯人は現場からなんとブルマを大量に盗みだしたというのだ。
「ご、ごほん……なんと非道な変態さんなんでしょうね、ええ!ロッカールームを荒らす犯罪者は許せません!私が犯人を突き止めて見せましょう!」
日頃から科学に囲まれているため、非科学的な心霊現象にはめっきり耐性の無いアイ。そのため、途中まで完全にホラーな展開で進行していたブリーフィング映像で思わず声が出てしまったのだ。
自身の失態を誤魔化しつつも、必死に犯人への怒りの声を上げてイメージを塗り替えようと取り繕う。
そのわたわた具合は、傍から見れば既に十分なドジっ娘にしか見えないのではあるが。
それに勘付いてかは知らないが、これ以上人前で失態を重ねる前に向かってしまおうとグリモア猟兵に合図を送ると、アイの視界がグリモアの淡い光に包まれ景色が変わっていく。
アイが再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
アイの目の前に広がる光景は悲惨なものであった。
目につく範囲では辺り一面にブルマ以外の衣類が散らばり、まるでブルマ以外が邪魔だったとでも言いたいようである。さらに衣類を仕舞っていたロッカー扉の蝶番は、無残にもねじ切られて破片が下に転がっている。
しかしこれだけでは犯人の真意は断定できない。もしかしたら何かを隠すためのかく乱として場を荒らしただけの可能性もあるからだ。
現状目に付く痕跡をいくつかリストアップすると、どこからともなくアイは空中に半透明のホロディスプレイとホロキーボードを呼び出し浮かべた。
淡く桜色に発光するそれらに触れると、アイの周囲がホログラムのようなエフェクトに包まれ彼女の専用解析ルームを作り出す。
「電脳空間への接続を確認。万能コンピューターへログイン。オペレーション開始します。」
完全に起動すると、彼女を中心としたホログラムに様々な状況証拠、人間心理、類似犯罪パターンなどが提示されては高速で取捨選択されていく処理が行われている。
しかしディスプレイとキーボードは可視されていても、手を添えるだけで使われてはいない。彼女は今接続された電脳空間上で高速処理を行っており、現実世界での負荷を抑えているのだ。
一切何もせず動いていないように見えるが、彼女は先ほど見せたドジっ娘らしさからは想像もつかない量の仕事を一気にこなしている。彼女は電脳の天使、あちらの世界でこそ彼女の真価を発揮できるのだ。
やがて数分も掛からず、彼女は少ない証拠から答えを導き出す。
ピッと音を立ててホログラムの光が収束すると、見開き続けていた彼女の瞳が大きく瞬きを数度繰り返し、肺にため込んだ息を吐き出した。
「ぷはぁっ!……はぁ、ふぅ。なるほど、状況証拠、人間心理、類似犯罪パターンから、一番有効な捜査法はブルマ姿での囮が可能性84%で最高値ですか……え?」
自分で導き出した答え、それを口に出して思わず自分に聞き返す。自分の計算なのだから万に一つないのだが、何かの間違いであってほしかった。
囮捜査、つまり誰かがブルマと呼ばれるあの衣類を着用して、人目に付く場所に出向き、犯人がのこのこと誘い出されるまで待てというのか。
「うぅ……仕方ないですよね、これが事件解決のために最も効率が良いんですから……。」
想像しただけでも羞恥心で顔が火照るが、アイがしぶしぶUDC組織が証拠品として保管していたブルマを手にすると、おずおずと足を通していく。
「……ところでこのブルマという体操着、実際着るには肌が露出しすぎじゃないでしょうか?UDCアースではこれが常識なのでしょうが、宇宙出身の私には恥ずかしいです……。」
ブルマ、ついでに体操着を着込んだアイが、街中の通りを一人歩いて呟いた。
気密性の高い肌を覆う全身タイツなどが主流の宇宙世界におけるファッション常識に対し、リゾートでもないのにここまで素肌を晒すことが一般的ではない。
公衆の場において肌の露出、とりわけ股周りのスーっと空気の触る感触がアイの背徳心を多分に煽る。
体操着の裾を両手で必死に伸ばし、なんとかブルマを隠そうともじもじするその姿は、男女問わず被虐心が湧くことだろう。
「な、なんだか計算以上に人目を集めているような……?うぅ……早く終わってほしいです……。」
自意識過剰ではなく、実際その容姿の良さと街中という場所での不適切な格好で囮として過剰なほど効果を発揮していた。
ついには人だかりが周りを遠巻きに囲むと、恥ずかしさでアイの顔が湯気を上げて上気し、思わず裏路地の方へと逃げ込んでしまった。
しかし、裏路地の入口の物陰、じっとアイのブルマを値踏みしていた人影がここぞとばかりに飛び掛かり彼女のブルマを剥ぎ取った。
「きゃああっ!」
下着姿ですっころぶアイだが、ここまでは想定道理。ブルマにはGPSを埋め込んでいるから追跡可能だ。
問題はこのまま表通りに戻らなければならないことである。やはりドジっ娘なのかもしれない。
涙目になりながらも必死に運動着の裾を伸ばして下着を隠し、アイは犯人を追って駆け出した。
大成功
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相馬・雷光
オブリビオンになってまで起こす事件がブルマ泥棒って……
人喰いとかされるよりはずっとマシだけどさぁ
まずは現場を探るわ
犯人は現場に百回戻るって言うし……なんか違うわね?
ロッカーの鍵は開けられたのか、壊されたのか
魔術的な儀式の痕跡とか
まぁ、そっちは見つかれば儲け物
本命は囮作戦よ
というワケで、体操服とブルマ(潜入装束)を身に着けたら捜査開始!
動き回ったら当然食い込むけど、直さずに放置
【誘惑】して【誘き寄せ】るにはそっちの方が都合がいいでしょうしね
強奪されたらパンツ丸出しでも【ダッシュ】で【追跡】するわ!
ワザととはいえ盗まれっ放しじゃ忍者の沽券に関わるのよ!
殺さないように雷撃パンチ(気絶攻撃)で確保よ!
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
グリモアベース内、ブリーフィング用の動画がそこで止まる。
そしてグリモア猟兵の口から明かされる真実、なんと犯人は現場からブルマを大量に盗みだしたというのだ。
「オブリビオンになってまで起こす事件がブルマ泥棒って……。まぁ人喰いとかされるよりはずっとマシだけどさぁ……。」
ハァとため息を漏らし、相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)が呆れた顔で事件の概要欄を流し見る。
故郷、UDCアースでのこの手の事件、とりわけニンジャと呼ばれていた者の末裔である雷光が呼び出されるのは怪しげな儀式の阻止や悪の撲滅であるべきはずである。
期待値を大きく下回る幼稚な事件ではあるが、それでも故郷の人間が困っているというのであれば無下にはしない。
なぜならば彼女は雷霆の降魔忍、忍びに属する者。どんな事件であろうと難なくこなし、平和の一助として影から表の世界を明るくする照らすのが使命なのだから。
「まぁいいわ!この事件、私が疾風迅雷で解決してあげるわよ!」
そう言い放つと、懐から二丁拳銃をクルリと指先に引っ掛けて取り出し、バキュンと撃ち放つ仕草をブリーフィングモニターに向けた。
グリモア猟兵はそれが合意の合図と受け取ると、雷光の視界がグリモアの淡い光に包まれ景色が変わっていく。
雷光が再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
そして雷光の目の前に広がる光景は悲惨なものであった。
目につく範囲では辺り一面にブルマ以外の衣類が散らばり、まるでブルマ以外が邪魔だったとでも言いたいようである。さらに衣類を仕舞っていたロッカー扉の蝶番は、無残にもねじ切られて破片が下に転がっている。
「さて、と。先ずは現場を洗うわ。犯人は現場に百回戻るって言うし……うん?なんか違うわね?」
単独任務の多い忍びとしての職業病か、口から漏れた独り言へセルフツッコミを入れる雷光。
とはいえ気を抜いているわけではない。影に生きる者として、即座に現場の特徴や怪しい箇所を頭に叩き込むことは下忍のころから叩き込まれている。
既にさきほど部屋の状況は把握しており、雷光は迷わず痕跡を確かめにロッカーへ近づく。目的はねじ切られたロッカー扉だ。
材質はこの世界では特になんの変哲もない薄い金属扉に、簡易的なカギが付いているタイプ。学校内なのだからこれで十分なのだろう。
簡易的なカギだ、窃盗犯なら簡単に解錠できるからその線は無し。同族、忍びならこんな目立つ真似はしないだろう。
しかし金庫ほどではないとはいえ金属製だ、素手でこのような芸当が出来るということは余程大柄な体格の持ち主が犯人なのだろうか。
「或いは人ならざる者、オブリビオンの仕業ってところね……。既に逃走しているとなれば一般人に被害が及ぶ前におびき寄せないと不味いわね。だったら囮作戦ね!」
街中をぶらつく一人の少女。女の子らしい長い髪を運動しやすいように束ね、『そうま』と慎ましやかな胸元に書かれたゼッケンが目立つ運動着と、ピッタリとフィットしたブルマを身に着けている。
夕刻過ぎのこの時間だ、体力を使い切るほど厳しい部活が終わり帰路に就くところなのだろう。ほのかに香る汗の臭いと汗を吸って張り付く衣服が、インモラルな雰囲気を漂わせていた。
しかし、これらは全て犯人をおびき寄せるための雷光の変装である。ブルマと運動着は自前だが、ただそれを着るだけではなくわざと汗を流し部活少女として完璧な工夫まで凝らしているのだ。
ただ一つ問題なのは、一向に成長しない胸に対し、昨年よりも豊かになったお尻が窮屈だと主張してくることだった。そのせいか張り詰めたブルマが綺麗な曲線を描き、予想を遥かに超えて囮としての価値を高めていた。
「ん……またなの、もぅ……。」
ただ立っているだけでこれなのだから、歩き出したらブルマの裾が耐え切れずに捲れて、股へ深く食い込んでいく。何度直してもこの有様で、少しも歩を進めることが出来なかった。
つまり被写体としては絶好だったようで、その様子を道行く人々に写真や動画として舐めるように盗撮されていく。当然これに犯人も嗅ぎつけてくるはずだ。
(胸が成長しないから体操服一式を新調していなかったことを除き)どこまでも計算されたクノイチの誘惑術の応用。
しばらくすると、間抜けな犯人がノコノコと餌にかかり、後方から忍び寄る気配を雷光が感じ取る。
「(来たわね……後は現行犯としてわざと盗ませれば、公衆の場で多少乱暴してもお咎めないから
……。)」
UDC機関に迷惑をかけないよう配慮するため、雷光が落とし物を拾おうとお尻を後方に突き出す。すると、我慢できなくなった犯人が雷光に体当たりで突き倒し、ブルマをバッと剥ぎ取り逃走する。
「痛っ!ちょっとあんた可憐な女の子相手なんだから少しは手加減しなさいよ!」
思いっきり鼻をぶつけたのか、手で摩る雷光だったが、そこは忍び。後追いでもあっという間に追い付き回り込む。
「ワザととはいえ盗まれっ放しじゃ忍者の沽券に関わるの、よ!」
そのまま倍返しだと言わんばかりにスタンガンのようにビリっとくる刺激を込めた拳を犯人の鼻っ面に叩き込んでねじ伏せた。
結果として、彼はただの模倣犯であり学校の件とは無関係であった。
しかし、詳しく尋問するとある『特異な光景』を観てからおかしくなったらしい。
目撃した場所を聞き出すと、UDCエージェントに後を任せて彼女は雷のように走り去った。
大成功
🔵🔵🔵
イーリス・ロイス
ブルマどろぼー!
昨日部活キっツくて、疲れきってたんで間違えてロッカーん中おいてっちゃったボクのブルマ!
汗染みまくって全体的に色暗くなっちゃってる奴!
朝ロッカー開けたら中汗くっさくてさぁ、あーこれ帰ったら持ち帰らないとなーって思ってたら……ね!
ちょーどよくボクがUDCに移り住んでから通ってるガッコの映像だし……これは間違いないですわ
こちとら現役JKじゃけぇブルマの備蓄もバッチリよ
なもんだから穿いてーの街くりだしてーの……ウィスプを控えさせておく!
ドロボー逃げたら足元のアスファルトを凍結させて滑らしたる!
オラッ待てや!ボクが恥ずかしい恥ずかしさごときで脚とめると思ったら大間違いだどー!(顔真っ赤
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
「き゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ゛!!」
グリモアベースにて説明を受けていたイーリス・ロイス(絶望より出し復讐者・f22190)が、動画内の女生徒たちが叫ぶのにシンクロさせて叫び声をあげた。
グリモアベース内、ブリーフィング用の動画がそこで止まる。
そしてグリモア猟兵の口から明かされるしょうもない落ち、犯人は現場からなんとブルマを大量に盗みだしたというのだ。
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……(すぅ)ブルマどろぼー!」
先ほどからやたらとオーバーリアクションで叫び続けていたイーリスが、一呼吸おいて再び叫ぶ。泥棒と。
説明にあった通り確かに犯人は泥棒なので間違いは無いのであるが、そこまで強調する必要はないはずである。
ギョッとした周囲の猟兵仲間たちがイーリスに注目すると、それに気が付いた彼女が実は……と言葉を続けた。
「昨日部活キっツくて、疲れきってたんで間違えてロッカーん中おいてっちゃったボクのブルマ!汗染みまくって全体的に色暗くなっちゃってる奴!朝ロッカー開けたら中汗くっさくてさぁ、あーこれ帰ったら持ち帰らないとなーって思ってたら……ね、この映像ですよ!ちょーどよくボクがUDCに移り住んでから通ってるガッコと一緒だし……これは間違いないですわ。」
身の上話かと思えば、まさかのカミングアウト。彼女、イーリスは被害者側だったのだ。
こうしてはいられないと、グリモア猟兵に目配せするとイーリスの視界がグリモアの淡い光に包まれ景色が変わっていく。
イーリスが再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
そして彼女の目の前に広がる光景は悲惨なものであった。
目につく範囲では辺り一面にブルマ以外の衣類が散らばり、まるでブルマ以外が邪魔だったとでも言いたいようである。さらに衣類を仕舞っていたロッカー扉の蝶番は、無残にもねじ切られて破片が下に転がっている。
「無事かー?ボクのブルマー!?」
着くや否や、自分のロッカーに向かい一目散に駆け寄る。
「って、あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛
……!!」
ところが他のロッカーの例に洩れず、イーリスのロッカーも無残に破かれもぬけの殻となっていた。
その光景の前に、へなへなと膝を折りその場にへたり込むイーリス。
僅かな期待を挫かれ、彼女は今絶望の淵に佇んでいた。
「絶対に、絶対に許さないぞブルマどろぼー!!」
しかし、過去に自分が一度そうしたように、今再び怒りの炎を胸に灯し復讐者として立ち上がる。
目には目を、ブルマにはブルマを。彼女の怒りがブルマによるブルマでの反逆劇の幕を開けた。
夕焼け沈む街の中。
表通りを肩きり歩く勇ましい少女がいた。
「こちとら現役JKじゃけぇブルマの備蓄もバッチリよ!どっからでもこいやブルマどろぼー!!」
バシンと自身の穿いたブルマを叩き、気合を込めるイーリス。
洗いたてのパンと張ったブルマを穿いて、自ら囮となって犯人に立ち向かおうというのだ。
勿論怒りに燃えた彼女がただで済ますはずもない。
小柄な身長には不釣り合いに大きいロッドを高く掲げると、若干うろ覚えな呪文を唱えていく。
「え~こほん。『精霊よ 冷気纏いしものよ 我が呼びかけに応え集え』……あ、光った!よしおっけ成功!」
淡白く光る円形の魔法陣展開すると、その内から雹が降るのと逆で、かき氷ほどのの小さな氷の粒が噴き出し空中に集まっていく。
するとイーリスの目の前には、夕日で朱に染まる冷気の球がふよふよ浮かんでいた。一見するとヒンヤリとした不思議な球体だが、立派な精霊の一種であり特殊な力を秘めている。
しかしこのままでは目立ちすぎて警戒されるため、隠れるように指示を出した。
表情の無い球が言葉を理解したのかは分からないが、そのままふよふよと地面に吸い込まれるように透過していくと、その場にヒンヤリとした空気だけを残し姿を消した。
これで準備は整った。後は犯人がノコノコ顔を出すのを待つだけだろう。自前の体操着とブルマという出で立ちで、表通りの中央を陣取り仁王立ちで構えているとついにその時が訪れる。
堂々としたイーリスに対し、これまた堂々とブルマで覆面をした変態が目前に現れたのだ。
イーリスが目を凝らしよく見れば、被っているのはやたらと見覚えのあるブルマ。
「これはキミのかね!実に感動したよ、こんなにスゴイのは初めてだ、お礼を言わせてもらおう!」
ブルマ越しのくぐもった男の声。わざわざ礼の一言を告げるためにここまで出向く潔い変態であった。
汗染みまくって全体的に色暗くなっちゃってる(イーリス談)のだから、好事家には堪らない物だったのだろう。
それを聴いたイーリスは思わず顔から火を噴く勢いで真っ赤に染める。
まさか公衆の面前で、こんなに正面切って性癖を押し付けられるとは予想だにもしなかった不意打ちだったからだ。ましてや自分のブルマを被って、それに感動もされれば無理も無いだろう。
言うこと言ったことで用事が済んだのか、それでは失礼、と踵を返し逃げようとする変態。
「オラッ待てや!ボクが恥ずかしい恥ずかしさごときで脚とめると思ったら大間違いだどー!」
イーリスが潜めていた精霊を呼び出すと、地面を凍らせ変態を転ばせる。
うつ伏せで倒れる変態の背中に馬乗りになって押さえ付けると、覆面にされていたブルマを取り返し尋問する。
結果として、彼はただの模倣犯であり学校の件とは無関係であった。
ブルマは拾ったとのこと。
しかし、詳しく尋問するとある『特異な光景』を観てからおかしくなったらしい。
目撃した場所を聞き出すと、ブルマを握りしめたまま現場へと駆け出した。
大成功
🔵🔵🔵
彩波・いちご
ブルマ…まだあったんですねぇ
さすがに私もブルマを履くのはちょっと…なんですけど
今回は私も囮しないとですかねぇ…?
いえ、男の娘のブルマなんて需要あるかわかりませんけど
…股間目立たないように裾の長い体操服着ていきましょう
なるべく見えないように隠し隠し…(赤面
ロッカーに入るのもなんですから、ブルマ姿のまま盗まれた人たちに聞き込みです
と、情報収集してたら急に襲われてブルマ剥ぎ取られて?!
「っ?!」
男でも見境なしですかー?!
え?それがいい?そんなー?
とにかく、生放送用のドローン召喚して、いま私から盗んだ人を追わせます
さすがに下着(女装ゆえ下着も女物)のまま動けないので、せめてスカート履いて私も追いますね
薄闇に染まる部屋。日常の見慣れた雰囲気とは全く異なる異質な空気が溢れ出し、女生徒たちの頬を撫でるように通り過ぎていく。
気味の悪さでか細い腕に鳥肌を立て、何もないことを祈るように恐る恐ると部屋の電気をゆっくりパチリと付ける。
そして彼女達が中を覗き見ると、そこには……。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
グリモアベース内、ブリーフィング用の動画がそこで止まる。
そしてグリモア猟兵の口から明かされる真実、なんと犯人は現場からブルマを大量に盗みだしたというのだ。
「盗まれたのはブルマですか…。ブルマ…まだあったんですねぇ。」
この世界では既にブルマはマイノリティであると聞きかじっていた耳年増な彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が呟く。
見た目は少女の様な容姿の少年は、自身が穿く機会の無いものであるためか、どこか他人ごとのようであった。
ブルマとは女性用なのだから当然だろう。今後絶対に彼がブルマを穿く機会なんて、この先も全く無縁のはずだ。
しかし、ブリーフィングを聞く限りで、大きな問題があることに気が付く。
事件現場は女子ロッカー。つまり男子禁制の禁断領域なのである。
「うん、流石に…ね。すみません今回は……。」
手を挙げてグリモア猟兵に辞退を申し出ようとしたところ、何故か彼女は頷き転送の準備を始めだした。
「え、違う待って!私男だからむr」
その見た目から女子だと思われており、挙手が作戦同意の合図だと勘違いされたのだろう。最後まで言い切る前に、いちごの視界がグリモアの淡い光に包まれ景色が変わっていく。
いちごが再び眼を開けると、そこは先ほどの映像でも観た現場、ロッカールームであった。
そして彼の目の前に広がる光景は悲惨なものであった。
目につく範囲では辺り一面にブルマ以外の衣類が散らばり、まるでブルマ以外が邪魔だったとでも言いたいようである。さらに衣類を仕舞っていたロッカー扉の蝶番は、無残にもねじ切られて破片が下に転がっている。
「はぁ……来てしまったからには仕方がないですね。幸いまだ人気も無いですし、見つかって騒がれる前に痕跡を探りましょうか。」
女子ロッカーに男子がいれば、あらぬ誤解を招きかねない。そわそわと落ち着かない様子でいちごが辺りを見回すと、どこもかしこも一面散らばった女生徒たちの上着が目につく。
女子寮の管理人として見慣れたものと腹を括っていたが、いざ知らない女生徒たちの衣服を前にするとドキドキと心臓が高まり、自分がイケないことをしているんじゃないかと錯覚してしまう。
「ち、違いますよ。私は事件解決のためここにいるんです!決してやましい気持ちなんかありませんよ!」
思わず動揺してか、誰もいないのに必死に言い訳を取り繕い、赤く染まった顔を手で覆う。
その時、いちごの声に反応したのか、部屋の外からノックとともに教師らしき大人の声が室内にまで響いてきた。
「おい、誰かいるのかー?今は立ち入り禁止のはずだぞ!」
その声に、顔を覆っていたいちごの両手はそのまま口を塞ぎ、びくりと身体を大きく跳ね上げた。前途の通り、男子がいては不味いことになる。
咄嗟にいちごは証拠品として保管されていたブルマと体操着を手にすると、持ち前の技能で早着替えする。
バタン――
勢いよく扉が開くと、ロッカールームには一人の見慣れない体操服の女生徒が佇んでいた。
しかしこの学校の指定運動着を着用しているからには生徒なのだろう。教師は疑うことなく、勝手に立ち入った理由を尋ねると、女生徒はおずおずと答えた。
「えっと、ショックを受けた友達の代わりに家のカギを取りに……。」
「む、そうか。まぁ仕方ないか、今度からは職員室に一声かけろよ。それと、街の表通りに最近不審者が出るから、必ず二人以上で下校するんだぞ。」
上手く誤魔化すと体操服の女生徒、に変装したいちごが息を漏らして安堵する。
まさか無縁だと思っていたブルマを穿くことになるとは思わなかったが重畳だろう。教師の話から、犯人らしき人物が街にいる情報も掴めたのだから。
「でも、流石に私もブルマのまま人前に出るのはちょっと……なんですけど、流れ的に私が囮になるしかないですよねぇ……?」
答えの返ってこない自問自答。先ほどは荷物で股間を隠せていたが、いちごはれっきとした男子である。スカートと違い、女性用のブルマは食い込むために性別がバレバレだったのである。
決心着いたのか、街中に出向いたいちご。勿論その格好は先ほどの体操服とブルマだ。
「うぅ……男の娘のブルマなんて需要あるかわかりませんけど。来るなら来い、です!」
羞恥心で俯き、前傾姿勢で運動着の裾を必死に伸ばして、ブルマの前面をひた隠す。
情報にあった表通りを歩いていると、不意に丸出しになっていたブルマの後ろ側を引っ張られる。
「ひゃいっ!?男でも見境なしですか!?」
思わず変な声が出たが、ズリ降ろされない様にいちごは必死に抵抗する。
「え、それがいい?そんなぁ!!!」
華奢ないちごでは力負けしてしまい、ツルンと剥かれ男子にしては可愛らしい下着が露わとなる。
そのまま犯人は逃走を図り、裏路地の方へと走り出した。
「ま、待ってくださ~い!!」
今まで以上に顔を真っ赤にしながら、上手く走れない自分の代わりにドローンを飛ばして犯人を追跡させる。
いちごはというと、このままでは歩くことすらままならないため、予備に用意していたスカートを穿いてから後を追う。
どうにかこうにか追い付くと、ドローンに映った顔と現行犯として証拠を提示し観念させた。
「まったく、どうしてこんなことをしたんですか?それも、その、男でも見境なしなんて……。」
話を聞くと、彼はただの模倣犯であり学校の件とは無関係であった。
しかし、詳しく尋問するとある『特異な光景』を観てからおかしくなったらしい。
目撃した場所を聞き出すと、取り返したブルマに履き替え現場へと駆け出した。
その方が新犯人に近付けそうだったからだ。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『『都市伝説』ターボばあちゃん』
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POW : 真夜中のシルバーウォーキング
【Lvmを超高速移動する事で、周囲に衝撃波】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 空飛ぶ老婆の都市伝説
【背面装備のロケットブースターの内部燃料】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【飛行可能な推力を発揮する大出力ブースター】に変化させ、殺傷力を増す。
WIZ : ハイウェイフレンズ
【首なしライダーと人面犬 】の霊を召喚する。これは【大型バイクによる轢き逃げ攻撃】や【野犬の様に噛み付き、鋭い爪】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:AKKBeryl
👑11
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キミ達は掴んだ情報を基に現場へ赴くと、とあるトンネルの前だった。
その外見は寂れ、トンネル名の書かれた入り口のアーチは朽ちて読むことが出来なかった。どうやら今は使われていないのだろう。
しかし、よく目を凝らすと、トンネルの暗闇の奥から二つの光がこちらへと向かってくる。車のヘッドライトだろうか。
確認しようとキミ達がトンネルの入り口に近付くと、トンネルから反響した地獄から漏れた怨嗟のような音が反響していることに気が付いた。
オォーン、オォーン――
鳥肌の立つその声に身構えると、既に光緒正体はキミ達の目の前にまで迫っていた!
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
ブルマに体操着という服装に身を包んだババァが、しわがれた猫なで声でそう叫ぶ。
現れたのは、『都市伝説』のターボばあちゃん(青春仕様)だ!!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
お、お婆さん、幾らオブリビオンとはいえ、御無理はいけませんよぉ?(ぷるぷる)
取り敢えず、何とかしましょう。
武装の『FRS』『FSS』を展開、両腕の『制御器』も含めた全砲門を[一斉発射]、【指定UC】を用いた[範囲攻撃]を行いますぅ。
速い上複数名居そうとは言っても、トンネルという「上と左右」が封鎖された空間で、前全体を覆う「面」の攻撃を行えば躱しようが無いでしょう。
お婆さんの【UC】も、近づかせなければ良いのですぅ。
お婆さん達は「主犯」ではなさそうな気もしますが、「主犯」の方からしますと、「ブルマを穿いたお婆さん達」はストライクゾーンに含まれるのでしょうかぁ?(ぷるぷる)
今穿いているブルマを売ってくれ。
そう強要してきた様子のおかしい青年の目撃情報の基、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が訪れた廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくも夢ヶ枝と同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
「お、お婆さん、幾らオブリビオンとはいえ、御無理はいけませんよぉ!」
トンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードで夢ヶ枝の周囲を走り回っている。
まるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようである。
だからといって、見た目が見た目なだけにいつポックリと腰をいわすのではないっかと思うと心配になり、夢ヶ枝がやめてくれとぷるぷる顔を横に振っていた。
しかし、若くぷるんと艶のある少女がブルマを穿いているのが余程気に入らないのか、老人扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんは夢ヶ枝をキッっと睨み付けるとさらに加速していく。
鬼のような形相で加速した老婆の包囲により、逃げ場を失った夢ヶ枝がぷるぷると身体を震わせていると、ついにその速度は音速の壁をも超えて風圧の衝撃波が夢ヶ枝を襲った。
「きゃぁぁぁぁっ!!」
反撃の隙も無く、奇襲された夢ヶ枝が身体を浮かせてトンネルの方へと飛ばされる。その際、夢ヶ枝の身体の各部はいつにも増してぷるぷると震わせていた。
ドスンと大きく尻もち着き、夢ヶ枝の体操着がはち切れんばかりに揺られて伸びると、ようやく周囲の状況を飲み込む。
「い、痛いですぅ……。あっここはもしかしてぇ、やられましたぁ!」
ここは傾く夕陽の灯も届かない、暗く逃げ場の無い廃トンネルの中。つまり老婆のテリトリー、まんまと相手の狩場へと誘い出せれてしまったことになる。
そのことに気が付くと、周囲には既に老婆が迫っていることを夢ヶ枝は感じ取る。暗くて目では捉えられないが、音が、風が、振動が、その露出の多い衣装越しに身体をぷるぷると震わせて伝わってくるのだ。
感覚を研ぎ澄ますと、どうやら老婆は円形になっているトンネルの構造を利用して縦横無尽に走り続けており、一瞬も立ち止まる気はないようだ。
「うぅ……グルグル目が回ってきましたぁ。もうこうなったら
……!!」
感覚だけで追っては相手の速度に追い付けず後手後手になる。ましてやこの閉鎖空間で先ほどの衝撃波を出されては、今度こそ危ういだろう。
だが、逆をいえば『相手も閉鎖空間にいる』のだ。
トンネルという上下左右が封鎖された空間で、空間全体を覆う面での攻撃を行えば躱しようが無いはずである。
「ふんっ……しょっと。」
夢ヶ枝が両腕をぷるぷると震わせて装着したのは、まるで大きな盾が付いたような籠手と、さらに小さな筒状の機械を4つほど。
「FRS、FRS展開してください!お婆さんこれでお別れですぅ!」
籠手に連なっていた盾のようなもの、浮遊砲台が次々に分離し夢ヶ枝の周囲を旋回する。小さな筒状の機械、ビームシールドはシールド用のエネルギーを砲塔に集中し浮遊砲台を追って飛び立った。
「フル、バーストォォォ!!」
夢ヶ枝の両腕の二門と旋回する計十門の銃口が周囲を睨むと、全エネルギーを解放しながら回転しトンネル内を埋め尽くす。その光はどれだけ速く動けようとも関係ないと全てを飲み込み塵へと還す。
夕陽を押し返すように発光する光の渦がトンネルから退いていくと、やがて暗闇の中から人影が一つ姿を見せた。
「はふぅ。凄い熱量でしたぁ。汗がびしょびしょで気持ち悪いですぅ。」
張り付いて薄らと肌の色が透ける体操服の中に、ぱたぱたと空気を送り込む夢ヶ枝である。
「それにしても……お婆さんは凄かったですけど『主犯』って感じではなさそうでしたねぇ。もしかしたら、あのお婆さんすらもストライクゾーンな方が真犯人だったりするのでしょうかぁ?」
幸いにもその柔肌は無傷で済ませることが出来た。
しかし、何やら物騒なことを予見する夢ヶ枝。これが真実となるか、それはまだ分からないが、それらしい痕跡が無いか周囲を探すことにしたようだ。
大成功
🔵🔵🔵
郁芽・瑞莉
今度はまごう事なきホラーですよ!?
トンネルの向こうからロケット背負った、
体操服とブルマの出で立ちの老婆なんて!
「色々とツッコミどころ満載ですが!悪霊は退散して貰いますよ!」
機先を制する先制攻撃で苦無を一息で複数投擲。
誘導弾の如く当てて速度を落して。
相手の一撃は残像と迷彩で距離感狂わせ、
第六感と相手の動きを見切ってダッシュやスライディング、
ジャンプで回避。
秘幻と合一しつつカウンターで早業の一撃で相手の防御を砕いて、
返す刀で砕いた防御を串刺し。
さらに傷口を抉りながら衝撃波も叩き込みますよ。
合一しようともなぜかブルマに体操服姿。
動きに合わせて上下の下着が見えそうに。
「運動の為の服ですよね、これ!?」
穿いていたブルマに頬擦りしていた様子のおかしい青年の目撃情報の基、郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)が訪れた廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくも瑞莉と同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
「ひっ!トンネルの向こうからロケットを背負った体操服とブルマの出で立ちの老婆が!!失礼ですけど今度はまごう事なきホラーですよ!?」
トンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードで瑞莉の周囲を走り回っている。
まるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようである。
若く艶のある少女がブルマを穿いているのが余程気に入らないのか、ホラー扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんは瑞莉をキッっと睨み付けると奇声を上げて背中のロケットへと手を伸ばす。
「っ!!怪しい動き!色々とツッコミどころ満載ですが!悪霊は退散して貰いますよ!」
その動きに敏感に反応した瑞莉。戦闘以外の知識に乏しいことが、余計な考えに逸れなかった事が幸いしたのだろう。
どうやって仕舞っていたのかブルマの中から苦無を取り出し、老婆の背中に向けて投擲する。
しかし、老婆も易々と当たるつもりは無く、先ほどから機敏に動いているために真っ直ぐ放たれる苦無では当たらない。そのはずであった。
勝ち誇った顔でロケットのエンジンに手を掛けていたターボばあちゃんであったが、ふと手に痛みを感じて視線を向けるとそこには苦無が貫通し、ロケットへと突き立てていたのだ。
「あぎゃぁぁぁ!!」
「苦無が真っ直ぐにしか飛ばないと思っていましたか?考えが古いですよ!」
苦痛の声を上げて恨めしそうに苦無を見つめるターボばあちゃんだったが、怒りが痛みを上回ったのか、力任せに苦無を剥がしロケットのエンジンを着火する。
その瞬間、爆発するような轟音が辺りに響き、衝撃が瑞莉の頬を撫でた。
熱風が目に入り熱さで目を瞑ってしまったが、再び瑞莉が目を開けたときにはターボばぁちゃんが姿を消していた。
「違う、これは!?」
遅れてやってくる音、ソニックブームがようやく鼓膜を叩く。
瑞莉が振り返ると鬼のような形相のターボばあちゃんが、宙を翻しこちらへと飛び掛かって来ていた。
「やっぱりホラーじゃないですか!」
相手のこの速度では考えている暇もない。手荷物をばっと放り投げると、手入れのされていない足元の草むらに目掛けて滑り込む。
しかし一瞬の内に、ターボばあちゃんは獲物を捕らえ引き裂いた。そのまま悠々と返り血を拭おうと顔に手を当てるが、付着しているのは布切ればかり。
「んがぁ?」
「残念ですが、空蝉の術ってやつですよ!」
瑞莉は放り投げた荷物に幻術を重ね、ターボばあちゃんの隙を狙っていたのだ。
相手が背を見せたこの一瞬、畳みかけるチャンスはこの時しかないだろう。
ターボばあちゃんにぶつけた荷物から零れ落ちた刀を拾い上げ、目線の高さで水平に掲げる。
「お願いします、秘幻。そのお力を、今!」
瑞莉が刀に声を掛けて、スッと鞘を剥いて刀身と見つめ合った。
そこに映るのはもう一人の自分。鏡写しの『秘幻』が瑞莉に微笑みかけた。秘幻は応えてくれた。もはや瑞莉は負ける気がしなくなった。
獲物を逃したことに気が付いたターボばあちゃんが、とんぼ返りで引き返し本物の瑞莉に狙いを付ける。
今度は小手先の小細工に騙されるつもりは無いようで、先ほど以上の爆発力でこちらへと迫っていた。
「心配しなくても今度は逃げません、よ!」
瑞莉の掛け声に合わせ、後ろにピッタリ重なるように控えていた秘幻と共に、ターボばあちゃんの突進をいなして捌く。そして返す手で刀を取り出しロケットの両脇を同時に突き刺した。
「はんぎゃぁ!?」
そのまま、ターボばあちゃんは自らの勢いに乗せてたまま制御の効かないロケットが引き裂かれていきトンネルの中へと消えていく。
外気を取り込み炎上したエンジンの灯でトンネル内が明るくなったかと思いきや、次の瞬間、大爆発の爆風がトンネルを抜けて瑞莉達を吹き飛ばした。
しかし、猫のようなしなやかに難なく着地。大きく身体を曲げて衝撃を逃すことくらいはわけないのだ。ところが秘幻がこちらを見つめて何かを言いたそうにしている。
「運動の為の服ですよね、これ!?」
何のことかと顧みれば、爆風の衝撃と身体を大きく曲げたことにより下着がモロに見えそうだったのだ。
大成功
🔵🔵🔵
相馬・雷光
特異な光景って限度があるでしょうが!!
【帝釈天雷迅閃】で登場と同時に雷撃をぶっ放す!
二挺のヴァジュラブラスターで雷撃弾(属性攻撃)を撃ちまくる!
トシ考えろってのよ! ババアのブルマなんてグロ指定よ!
今ほど【狂気耐性】持ってて良かったって思った事ないわ!
速いだけでも厄介なのに、空まで飛ばれちゃ困るわね
でも、それを逆手に取れば……ニンジャツールからまきびしを取り出してばら撒く(罠使い・フェイント)
避けるために空を飛ぼうとしたら、そこを狙い撃ちよ!(スナイパー)
材料がなんだか知らないけど、燃料なら雷撃で誘爆してやる!
自慢の電撃パンチで叩きのめした様子のおかしい青年の目撃情報の基、相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)が訪れた廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくも雷光と同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
「うぇっ何よコレ!?いくら特異な光景って言ったって限度があるでしょうが!!」
雷光が目にしたのは、控えめに言ってもグロテスクなバケモノの類。さきほど叩きのめした変態なんて可愛いものだろう。
そしてトンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードで雷光の周囲を走り回っていた。ここまで雷のように駆けて来た雷光とも引けを取らないほどに見える。
その姿はまるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようであった。
敵意を感じた雷光が逸早く二丁拳銃を掲げて身構えると、晒されたブルマがターボばあちゃんの目に入る。
若く艶のある少女がブルマを穿いているのが余程気に入らないのか、バケモノ扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんは雷光をキッっと睨み付けると奇声を上げたまま先手を打って奇襲する。
だがしかし、不意打ち、奇襲は忍びの本分。先手必勝は兵法の常套手段である以上、雷光は忍びとしてその対策と警戒は常に踏まえているのだ。
「遅い!因陀羅耶莎訶!帝釈天雷迅閃!!」
ターボばあちゃんの奇声に返す雷光の叫び声と共に、ターボばあちゃんの視界が白の世界に染められる。
その眼前にいたはず獲物の姿は既に無く、まるで自分だけ時間を飛ばされたような感覚が湧き上がった。そして、ようやく全身が焼け付くような痛みに襲われていることを知覚すると、腹の底から絞り出したような呻き声でけたたましく鳴いたのである。
「ぐんぎゃぁぁぁ!!!」
雷霆の降魔忍と呼ばれる所以、彼女がその体質と向き合い磨いて来た技の極致。
雷霆を纏うそのあまりの速さに、すれ違った敵は焼かれたことにすら気が付けなかったのだ。音よりも速く、光よりも強く、そして流れる風よりもしなやかな一閃と共に、雷光はターボばあちゃんの遥か後方へと移動していた。
「まだ立っていられるなんて……本当にバケモノね。でも、これで終わりよ!」
自身の纏った雷霆が焼いて草むらの中に作った道を振り返ると、鋼黒のヴァジュラブラスターを燻る怪異へと向ける。
雷光が引き金に指を掛けようとしたその時、前方で爆発音が鳴り響く。先ほどの電撃で、ターボばあちゃんのロケットエンジンが暴走したのだ。
その爆風に乗るように、大きく手を広げて空を舞う老婆を見上げる雷光。狙いを付けようにも、何度も爆発を起こしありえない軌道を描いて二丁拳銃の銃口から逃れていく。
「速いだけでも厄介なのに、空まで飛ばれちゃ困るじゃない!」
もはや狙うのも無駄と、両手に握る引き金を乱射し数撃ち当てる作戦に出るが、手負いの獣は異様にしぶとく避け続ける。
風圧で顔のシワが伸びビラビラとはためきながら、当たるものかと嘲笑うターボばあちゃん。その顔は血が出ているわけでもないのにスプラッターな規制モノである。
「キモッ!?トシ考えろってのよ!鬼ババアの笑顔なんてグロ指定よ!」
雷光の雷撃弾を完全に見切ったのだろう。勝利を確信したターボばあちゃんは、一際大きな爆発で天空へと昇ると、そのまま急降下で目下の獲物をハヤブサのように狙い出した。
先ほどのスピードで負けたのが余程悔しかったのか、今度の強襲は大技の準備をさせるつもりもないらしく一瞬の内に雷光を捕らえる速度を出している。
「チッ、いい加減しつこいのよ!私の体質に合わせて作ったとっておきのニンジャツールで黙らせるわ!」
多少移動したところで避けきれないと判断した雷光が腹を括ると、服の内に隠していた忍具袋からまきびしを取り出し真上に向けて放り投げる。
そして同時に二丁拳銃から雷撃弾を重ねて放った。特殊金属で作られたまきびしは雷撃弾を引き寄せ導線になり、稲妻のように散らばり電気網となってターボばあちゃんを迎え撃ったのだ。
「んがががが!!」
自ら罠へと飛び込んだターボばあちゃんが痺れて痙攣し隙を作る。
油断と慢心。それを忍びに見せてはいけなかったのだ。
「材料がなんだか知らないけど、そのロケットも金属よね……だったら電気が通るわね!」
空中で動きを止めたターボばあちゃんを二つの銃口が睨み、その咆哮が容赦なくロケットを撃ち抜き誘爆させる。
夕闇を照らす花火が一つ、雷光の頭上で瞬いた。
「ま、最後くらいは綺麗になれて良かったわね。」
大成功
🔵🔵🔵
イーリス・ロイス
はぁっ、はぁっ、はぁっ……
…………………
なんだこのババァ!?(驚愕と困惑)
思わずフリーズしちゃったじゃんかよコイツめっ
予想(脂ぎった変態大王とかそういうの(てきとう))とは大きくズレたけども!
コレはコレでむしろなんかこうムカつく!!!
はーいおばあちゃーんおネンネの時間ですよー(前パートから召喚しっぱなしのウィスプから催眠冷気発射)
そしてシねっ!(バトルロッドぶんぶん)寝てても寝てなくてもシねっ鎧すら砕く棒術を味わえーっ!
逃げようなんて考えるなよ、逃げたところで足滑らせて転ぶだけなんだからなーっ(ウィスプから路面へ凍結冷気発射)
穿いていたブルマを覆面にするような様子のおかしい青年の目撃情報の基、イーリス・ロイス(絶望より出し復讐者・f22190)が訪れた廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくもイーリスと同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……ここらへんk」
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
「…………………。」
イーリスが目にしたのは、形容しがたい何か。意味が分からな過ぎて思考が理解を拒んでいる。さきほど叩きのめした変態がしていた覆面なんて可愛いものだろう。
そしてトンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードでイーリスの周囲を走り回っていた。
その姿はまるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようであった。
「いやなんだよこのババァ!?」
放心していたイーリスがようやく目の前のナマモノが老婆であることに気が付く。
「思わずフリーズしちゃったじゃんかよ妖怪ババァめっ!」
脳が何とか理解し始めると、途端に陳腐な気がして怒りが込み上げる。その悪態をついて地団太踏んでいると、大きく開いた股部、ブルマがターボばあちゃんの目に入る。
若く艶のある少女がブルマを穿いているのが余程気に入らないのか、妖怪扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんはイーリスをキッっと睨み付けると狼の遠吠えのように奇声を上げた。
「おんばぁぁぁぁぁ
!!!!」
「まったく耄碌老人の深夜徘徊には困まるよね!もっと脂ぎった変態大王とかそういうのが出て来るかと心配して損したよ!さぁオブリビオンはオネンネの時間ですよー!」
見た目が奇妙ではあるがさほど脅威ではないと判断したイーリスは、身の丈に不釣り合いなほど大きなロッドを構えて早々に決着を着けようと迫る。
しかしイーリスがロッドを振りかぶったその時、トンネルの奥からさらに二つの気配が増える。イーリスの耳には微かにエンジン音と獣の遠吠えが混じる不気味な声が入って来た。
腕を頭上で止め、音の正体へと視線を向けるとバイクに乗った一人の男が佇んでいた。先ほど感じた気配は二つあったはずである。
「…………??」
イーリスが訝しんでいると、唐突に首がぽとりと外れ地面に落ちる。
おまけに首は独りでに動き歩き回っていたではないか。
「ひぃ!?」
悲鳴を上げながらもよくよく見ると、一人歩きする首の下に、草むらで隠れて見えていなかった犬の身体が目についた。所謂人面犬という怪異だろう。
どうやら首が落ちた方が首なしライダーのようで、二体とも先ほどのターボばあちゃんの遠吠えを聞き加勢に来たようだ。
「バケモノがバケモノ呼んでバケモノだらけに!コレはコレで恐怖超えてむしろなんかこうムカつく!!!」
恐怖が一周しむしろ闘志へと変えると、一度飛退きターボばあちゃん達から距離を取る。攻撃のチャンスよりも、今やられて不味いのは複数の敵に囲まれることだ。
睨み合う一人と三匹。
まず我先にと動き出したのは首なしライダーだった。アクセルを振り絞り、前輪を上げてイーリスを踏み潰そうと迫ってくる。
「おっと、ボクが一人で来たとは言ってないよ!いけーウィスプ!!」
イーリスが目の前の地面に向かい声を掛けると、冷気を纏う球体が地面を透過しにゅっと頭を出す。すると、冷気の流れがバイクへと向かっていき地面を凍らせ摩擦を無くしていく。
不安定なウィリー走行の首なしライダーは、そのまま後輪が空転し自分のバイクの下敷きとなって痙攣してしまった。
「まずは一匹!」
自分を乗せて来たライダーが倒れたことに激怒したのか、今度は人面犬が大きく一吼えして飛び出す。
先ほどと同じ轍を踏むつもりは無いのか、敏感な鼻をひくつかせて冷気の流れを読みジグザグに走っている。
しかし、それを見越してかイーリスはウィスプに別の命令を出していた。冷気で道を凍らせているのはあくまでも時間稼ぎである。
ウィスプがひっそりと作らせていた秘策、ようやく固まった氷の塊がイーリスへと投げられた。
「おっけー待ってました!お前も犬なら、これでも取ってこぉぉぉい!そしてシねっ!!」
飛んで来た氷魂をロッドで打ち返すと、ターボばあちゃんの顔面にぶつけて昏倒させる。
「これで二匹目!」
本能からか、氷魂に気を取られた人面犬の心の隙を突き、ウィスプが催眠させて動きを止める。
そこへトドメとばかりに、ロッドをゴルフのように振ってケツを叩いて空の彼方へと吹き飛ばした。
「逃げようなんて考えるなよ、もう眠気で頭も動いてないだろうけど!それっファーーーー!!これで三匹!今日も絶好調!!」
大成功
🔵🔵🔵
アイ・リスパー
「うう、GPSの反応だとこちらのはずですが……」
体操着の上着を引っ張って下着を隠しつつトンネルに向かいます。(なお、後ろから丸見えなことには気付いていない模様
「何としても犯人を捕まえてブルマを返してもらいますからねっ!」
トンネルから現れる犯人に電脳魔術を放つ準備をしますが……
敵のあまりのインパクトに呆然としてしまいます。
「けどオブリビオン相手なら容赦はしませんっ!」
【バタフライ効果】で竜巻を起こして攻撃します!
ですが、私は運動が苦手な上に動きにくい体勢。
これでは敵の反撃を避けることはできません。
「きゃ、きゃあああっ!」
人面犬に襲われて鋭い爪と牙で体操着の上着をビリビリに破かれてしまうのでした。
「うう、GPSの反応だとこちらのはずですが……トンネル内にいるなら反応が分からないのでどうしましょう……。」
何者かに剥ぎ取られたブルマ内のGPS情報の基、道中前を隠すことに集中し過ぎて後ろが丸見えなことに気が付かないアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が訪れた廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくもアイとほぼ同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
突如としてトンネルから風を纏って現れたのは、控えめに言ってもグロテスクなバケモノの類。
その衝撃的な見た目に、アイは叫び声を上げようか迷うように口を半分開け、瞬きもしないで硬直していた。
しかし、本当の衝撃はその後に訪れる。トンネルという空気の篭った閉所から勢いよく飛び出してきたため、衝撃波が真正面からアイを襲ったのだ。
「きゃ、きゃあああっ!」
いくら小柄な身体といえど吹き飛ぶほどではなかったが、衣服はそれどころではなかった。体操服は派手に捲れあがり、アイの可愛らしい青と白のストライプの下着が丸見えとなる。それどころか剥き出しのおへそが綺麗にスジを作っている所まで見えていたのだ。
そしてトンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードでアイの周囲を走り回っていた。そのせいか風は吹き乱れ止まることを知らない。
その姿はまるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようであった。
当然、晒されたアイの少女らしい下着がターボばあちゃんの目に入る。
若く艶のある少女が可愛らしい下着を穿いているのが余程気に入らないのか、バケモノ扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんはアイをキッっと睨み付けると狼の遠吠えのように奇声を上げた。
「おんばぁぁぁぁぁ
!!!!」
ターボばあちゃんの声がトンネルの奥へと木霊すると、トンネルの奥からさらに二つの気配が増える。アイの耳には微かにエンジン音と獣の遠吠えが混じる不気味な声が入って来た。
必死に下着を隠そうとしながら、音の正体へと視線を向けるとバイクに乗った一人の男が佇んでいた。先ほど感じた気配は二つあったはずである。
「あれ、GPSの反応が
……??」
アイが急に復活したGPS反応に訝しんでいると、唐突に男の首がぽとりと外れ地面に落ちる。
おまけに首は独りでに動き歩き回っていたではないか。
「きゃっ!?」
悲鳴を上げながらもよくよく見ると、一人歩きする首の下に、草むらで隠れて見えていなかった犬の身体が目についた。所謂人面犬という怪異だろう。おかしな点があるとすれば、黒いヘルメットだと思っていたのはブルマであることだ。
どうやら首が落ちた方が首なしライダーのようで、二体とも先ほどのターボばあちゃんの遠吠えを聞き加勢に来たようだ。
「この反応間違いありません!それ私のブルマじゃないですか!何としても捕まえてブルマを返してもらいますからねっ!」
威勢良く声を張り上げたものの、アイは先ほどからターボばあちゃんに包囲されており、さらに現れた増援の首なしライダー、ブルマ覆面の人面犬までもがアイを取り囲みだしたのだ。
現状、相手は多数でこちらは単騎。多勢に無勢の戦況である。
敵がばらけて囲んでいる以上、電脳魔術を用いて一匹づつ倒してもこちらが先にやられるだろう。
今はまだ敵がこちらの様子を伺っているが、いつまでこの状態がもつかは分からない。
そもそもアイは運動能力が秀でているわけではない。囲まれた時点で脱出の手は無いのだから、まとめて迎え撃つ術しか残されていないだろう。
「……もう覚悟は決めましたよ。障害を持つ方や御老人、動物さんに手を出すのは気が退けますが、オブリビオンなら容赦はしませんっ!」
空中に淡く桜色に発光するホロディスプレイとホロキーボードを呼び出すと、アイと電脳空間を繋げて現実世界の理に干渉していく。
「大気中の気体分子の運動、解析完了。初期運動量コントロール。ローレンツ・アトラクタ・プログラム起動します」
しかし、敵もぼうっと見ているわけではない。アイが奇妙な動きを見せた瞬間に動き出し、彼女へと鋭い牙あるいは体当たりで飛び掛かる。
「地から離れた時点でもう遅いですよ!」
アイの干渉した現実での現象は、最初は地を這うつむじ風であった。しかし、元よりターボばあちゃん達が起こしていた風を巻き込むときゅげきに肥大し、砂埃どころか草木も巻き上げ大竜巻へと変貌する。
飛び掛かろうと足を上げていたオブリビオンたちはまとめて天空の彼方へと吹き飛び合いの視界から消えていた。
「……なんとか、なりましたね。うぅ、自分の近くでやっちゃったから体操服は無事じゃないですけど……。」
周囲一帯が草木も残らない更地となった中心地。
裾がビリビリに破け、おへそと下着が丸見えになっているアイが佇んでいた。
その上空から、人面犬の被っていたブルマが慰めるようにアイの頭に振ってくる。
大成功
🔵🔵🔵
彩波・いちご
取り返したブルマはいてますけど……やっぱりこれは慣れません
下着も女物着てるのに今さらといわれるかもですけど、慣れないものは慣れないんです!
とどこかに向けて主張しつつ、おばあさんに遭遇
うわぁ…見た目が十分ホラーですよね
なるほど特異な光景とはこの事か……え、違う?
まあそれはおいといて
「あの、やはりファッションは、似合うものを着るべきだと思うんです…」
素直なアドバイスなんですけど、怒らせました?!
仕方ないので【異界の抱擁】
ターボの動きだって、触手て捕まえてしまえばっ!
…お婆さんの触手プレイって誰得ですかねーと遠い目をしつつ、そのまま拘束して絞め落としますよっ
※アドリブ歓迎
「んっ……ブルマは何とか無事でしたけど、やっぱりこれは慣れません……。」
一歩進む度ににきつく締め上げてくるブルマの違和感に、内股になりながらもじもじと歩くいちご。不安げに運動着の裾を掴むいじらしい姿は非常に女性的だ。
だが『彼』は普段から女性物の柔らかな肌着を身に着けているのに、なぜこうも今更恥じらうのか。
「うぅ……慣れないものは慣れないんです!」
誰に向かって言うでもなく、一人そう呟くとやがて目的の地が見えて来た。
男の娘の穿くブルマでも欲情する様子のおかしい青年の目撃情報の基、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が訪れたのはとある廃トンネル。
しかし、待ち構えていたかのように突如として現れたのは、年甲斐も無くブルマと運動着姿の婆。奇しくもいちごと同じ出で立ちの『特異な光景』であった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……ここらへんk」
「心はいつでも17歳ぃぃぃぃ
!!!!」
「うわぁ
…………………。見た目がとてもホラーなお婆ちゃんですね。」
いちごが目にしたのは、形容しがたい何か。意味が分からな過ぎて思考が理解を拒んでいるが、腐った魚でも見るような目をしながらもなんとか言葉を選ぶ。
いちごはこれでも土地神様の化身兼寮の管理人。人前でそうそうはしたない言葉を出したりしないのだ。
そしてトンネルより飛び出してきた件の老婆は、眼から怪しい眼光を放ち、ご老体とは思えないほどのスピードでいちごの周囲を走り回っている。
その姿はまるで獲物を見つけた獣、あるいは縄張りに入った外敵を威嚇する猛獣のようであった。
「な、なるほど特異な光景とはこの事ですね。」
悪寒の走る視線に晒されて、間違いないだろうと確信するいちご。
腕を組んでうんうんと頷くと、隠していたブルマがターボばあちゃんの目に入る。
若く艶のある少女(に見える少年)がブルマを穿いているのが余程気に入らないのか、ホラー扱いが気に障ったのか、ターボばあちゃんはアイをキッっと睨み付けると狼の遠吠えのように奇声を上げた。
「おんばぁぁぁぁぁ
!!!!」
「え?え!?なんで怒らせちゃったんですか!?」
ターボばあちゃんの声がトンネルの奥へと木霊すると、トンネルの奥からさらに二つの気配が増える。いちごの耳には微かにエンジン音と獣の遠吠えが混じる不気味な声が入って来た。
恐る恐る音の正体へと視線を向けるとバイクに乗った一人の男が佇んでいた。
いちごが暗がりの男をよく見ようと目を凝らしていると、唐突に男の首がぽとりと外れ地面に落ちる。
おまけに首は独りでに動き歩き回っていたではないか。
「きゃっ!?」
悲鳴を上げながらもよくよく見ると、一人歩きする首の下に、草むらで隠れて見えていなかった犬の身体が目についた。所謂人面犬という怪異だろう。
どうやら首が落ちた方が首なしライダーのようで、二体とも先ほどのターボばあちゃんの遠吠えを聞き加勢に来たようだ。
「これは
…………!?」
いちごはその光景に衝撃受け絶句する。
なぜならば、その首なしライダーの男も人面犬も皆ブルマを穿いているのだ。
筋骨隆々のむさくるしい男とぶさいくな面のおっさん犬に穿かれていてはブルマの風評被害というものだろう。流石にこの衣服への冒涜に、温厚ないちごも口を開く。
「あの、皆さんこれは素直なアドバイスなので落ち着いて聞いてください。やはりファッションは、各々に似合うものを着るべきだと思うんです!」
相手がオブリビオンといえど、過度のショックを受けないよう気を付けながら思いのたけをぶつけるいちご。
相手が怒るのも覚悟で、遠回しに似合わないと伝えたが、どう出るかと見守る。
ターボばあちゃん達はお互いの格好を見直すが、どこも変だとは思わないようで、むしろ貶められたと激情していた。
「この反応……もしかしてこのオブリビオン達もあの青年のように……?」
もはや正気ではないとわかれば話し合いも無駄だろう。
「仕方がないですね。……でもお婆さんどころか筋骨隆々の首なしとオッサン人面犬がコラボレーションした触手プレイって誰得なんでしょうね……」
周囲を囲むオブリビオンが皆俊敏であることを見抜くと、すぐさまいちごは解決策を導き出す。どれだけ速くとも、動けないようにしてしまえばいいのだ。
「ふんぐるいふんぐるい……星海の館にて微睡む我が眷属よさぁいでよ!」
夕焼け陰るこの時間帯。いちごの影は大きく広く伸びてオブリビオン達の影と交わっていた。
いちごの声が影に届くと、名を呼ばれた異界の触手達が溢れ出し、ターボばあちゃん達をまとめて絡めとる。
いちごが両手を広げて影を増やすと、触手の数は倍以上に膨れ上がり、まるで繭のように包み込むとギュッ絞めて固まった。
程なくして夕陽が傾き、薄闇が寂れたこの広場を支配すると、薄まった影へ逃げ込むように触手の塊は沈んでいく。
やがて静寂が訪れると、オブリビオンは影も形も消え失せていた。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『『変態紳士』ブルマニア』
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POW : 【武】ブルマァインパクト!!
【名状し難きブルマ】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 【龍】湿ったブルマを……抱きしめる!
【湿ったブルマを抱きしめる】事で【興奮が限界突破してドラゴブルマニアン】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 【魔】ブルマジック・バースト!!
戦闘力のない【戦場に、ブルマ強制装備波動を放つブルマ】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【戦場のブルマ者全員の、ほど良い生命力吸収】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:カス
👑11
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キミ達はなんとかターボばあちゃんを退けることが出来た。
しかし、どうもブルマ泥棒の真犯人ではなさそうである。ターボばあちゃんのブルマ姿は確かに『異様な光景』であったが、不快なだけでキミ達には何の影響もなかったからだ。
だが肝心の痕跡がない以上、これ以降の追跡は無理かと思われた。
そこへ、トンネルの奥からまた一人、ヒタヒタと足音を立てて何者かがキミ達へ近づく気配がする。
「んん~、ダメじゃないかバンビーノ。彼女はようやく私の同志となってもらったというのに。」
整えた清潔感のある髪に、嫌味の無い丸眼鏡。そして貫禄あるパイプをふかす完璧な紳士。
唯一おかしな点があるとすれば、似合うはずのタキシードではなく何故かブルマに体操着であることだろう。
それは先ほどのターボばあちゃんと同じ出で立ちである
「そう。バンビーノ達が探しているのは私だ。何を隠そう私は無類のブルマ愛好家なのだよ。しかし、何が悪いのかね?私は彼女達よりもブルマをより愛していたのだ。そして、今バンビーノ達が穿いているブルマも、ね。さぁ、私にブルマを差し出すか、ブルマを穿いたまま小鹿のように跳ねて見せるか、選ばせてやろう!」
そう自白すると、変態紳士のブルマニアはキミ達のブルマを剥がそうと襲い掛かって来た!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
あ、或る意味で非常に恐ろしい方がきましたねぇ(ぷるぷる)。
取り敢えず、対処しましょうかぁ。
「体型」「能力」の両面から、相手は接近戦主体の方と考えて間違いなさそうですぅ。
であれば、【白翼衣】の速度と飛行能力を生かし、徹底して距離を取りつつ、『FRS』『FSS』による射撃で攻撃しましょう。
出来るだけ動き易い様、トンネルの外に出たいですねぇ。
「配置上距離を取り辛い」等の場合には、穿いているブルマを脱ぎ、投げて囮に使いますぅ。
その際には[早業]で「予備」を取り出し、着替えますねぇ。
それにしても、よくこの方が着られる様なサイズの体操着とブルマが有りましたねぇ。
特注品でしょうかぁ?
この世のものとは思えない『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けた夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)。
しかし、あの鬼ババアがどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の住処、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯る。
夢ヶ枝の前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ!ふふふ、鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
夢ヶ枝が目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「あ、或る意味で非常に恐ろしい方がきましたねぇ……。」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、鳥肌を立てながらもぷるぷると震える夢ヶ枝。
何所からどう見ても変態である。
「少し種明かしをしようかバンビーナ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーナは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。んん~やはりワインとブルマは寝かせた物が一番香しい、ここからでもそのテイストが伝わってくるよ。」
そしてどう聞き直しても変態の台詞である。
「えっとぉ……変態さんですし、取り敢えず対処しましょうかぁ。」
常日頃から、夢ヶ枝の過剰且つまだ発育が進む体型に群がるこの手の変態に遭遇することは珍しくないため扱いには心得がある。
『変態は話しても無駄』なのだ。
心苦しいが、撃退する以外に自分の操を守る手段は無いのである。
「では、早速そのブルマが温もりを失わないうちに頂こうか!」
変態紳士のブルマニアが臨戦態勢となってこちらへ接近するそぶりを見せる。
ここはトンネル内、ある程度往来できる広さは確保されているが閉所に変わりはななく、接近を許せば明らかにパワータイプのブルマが有利だろう。
まずは何とか距離を保ち、反撃の隙を作りたい夢ヶ枝がぷるぷると頭を抱え、アイディアが出るように振っていると名案が浮かぶ。
ブルマニアの狙いは穿いているブルマ。ならば剥ぎ取られる前に脱いでしまえばいいのである。
持ち前の豊満な体型故に、激しく運動すると衣服が破れることも多いことから身に着けた早着替えの技能がここで日の目を浴びる。
「私のブルマが欲しいんでしたよねぇ?それなら……えーい!」
変態に見せるサービスシーン等無いと、下着がチラとも見えないよう女性特有の早着替えで予備のブルマに穿き替えると、脱ぎたてほやほやのブルマをブルマニアの後方へと投げて時間稼ぎを狙う。
「むっ!これはありがたい
……!!」
変態紳士は律義に礼を言いながらも、飛んでいくブルマ一直線に踵を返して走り出した。
「背中を見せましたねぇ。いきますよぉ!」
隙を見つけた夢ヶ枝は、ターボばあちゃん戦でも見せたフル装備を呼び出し、ブルマニアの隙だらけな背中目掛けてフルバーストする。
けたたましい発射音、そして着弾による土煙が上がりブルマニアの姿が隠れるが、依然としてその中にいる黒い人影が倒れることは無かった。
「んん~無防備な背中を狙うとは紳士淑女のやることではないねバンビーナ。これは少し、お仕置きが必要かな?」
「うそぉ!?効いてないんですかぁ!」
舞い上がる土煙の中から、ずっしりとした足取りでブルマニアが姿を見せる。その身体には傷一つ無く、むしろ闘気が溢れオーラを纏っているかのように見えた。
「バンビーナ……私にブルマを差し出す、その愚策を後悔するべきだろうね。この芳醇なフレグランスにより私はもう負ける気がしないのさ。」
ブルマを力強く握りしめ、ブルマニアが夢ヶ枝に向かって走り出してきた。もはや時間稼ぎは出来ないだろう。
無傷であることに驚愕しぷるぷると震えていた夢ヶ枝だったが、覚悟を決めると次の手段に移る。
「《大いなる豊饒の女神》の使徒の名に於いて、その証たる衣を此処に!」
夢ヶ枝が聖なる淡い光に包まれると、ゆっくりとその身体が重力の枷を断ち切り浮き上がる。
「もう退けませんねぇ。なら全身全霊をぶつけますよぉ!」
そのままブルマニアに向けて高速で飛翔する。武器は効かないならその身をぶつける最後の手段、ブルマヒップアタックである。
「素晴らしいぞバンビーナ!ならばこちらも、ブルマァインパクト!!」
対するブルマニアも反転し跳び、身体をくの字に曲げてブルマヒップアタックで対抗する。
パァン!!
ぶつかり合うブルマとブルマ。衝撃は相殺されたかに見えた。
しかし、男性には無い部位。夢ヶ枝の大きすぎる胸が遅れて彼女の体へと追撃。
1発目の打撃で物体の抵抗力を殺し、瞬時に2発目を打ち込むことで完全に破壊するという原理により生じる『二重の極み』によりブルマニアを圧倒しトンネルの壁に叩き込みその身体を沈めた。
「やりましたぁ!それにしても、よくこの方が着られる様なサイズの体操着とブルマが有りましたねぇ。特注品でしょうかぁ?」
その後、トンネルの奥で見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
相馬・雷光
次から次へと……変態パレードかってのよ!
見たところ、攻撃手段は徒手空拳……【ダッシュ】や【ジャンプ】で距離を保ちつつ、ヴァジュラブラスターで雷撃弾(属性攻撃・2回攻撃)を撃ちまくるわ!
弾幕で封じ込めてやる!(乱れ撃ち・制圧射撃)
元々汗とかでぴっちりしていたブルマ、一戦交えたあとだと更に汗だくに(誘惑・誘き寄せ)
二挺拳銃で両手が塞がってるから食い込みも直せない
弾幕ン中からにじり寄って来るなぁぁ!
(元々ブルマ着用済みなので波動の影響を受ける)ぅあああぁあ!?
なんか微妙にぞわぞわするぅー!?
【全力魔法】【一斉射撃】で【帝釈天降魔砲】をぶっ放す!
こうなりゃ全開よ! カートリッジ解放、帝釈天降魔砲ッ!!
控えめに言ってもグロテスクなバケモノの類の『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けた相馬・雷光(雷霆の降魔忍・f14459)。
しかし、あの鬼ババアがどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の根城、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯る。
雷光の前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ!ふふふ、鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
雷光が目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「げっ!次から次へと……変態パレードかってのよ!!」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、嫌悪感で顔をしかめる雷光。
何所からどう見ても変態である。
「少し種明かしをしようかバンビーナ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーナは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。んん~やはりワインとブルマは寝かせた物が一番香しい、ここからでもそのテイストが伝わってくるよ。」
そしてどう聞き直しても変態の台詞である。
「うっさいわいね!変態の御託を並べられたって嬉しくないのよ!自白で裏も取れてるんだし、雷霆の降魔忍としてこの相馬雷光が退治してあげるから覚悟しなさいよ変態!」
まんまと敵の術中に嵌り、無意識にブルマを穿かされていたのが気に障ったのか、単に相手が変態すぎてとっと処理したいのか、すぐさま二丁拳銃に指を掛けていつでも引き抜ける体勢を取る雷光。
「御託はいい、か……では早速そのブルマが温もりを失わないうちに頂こうか!」
変態紳士のブルマニアが臨戦態勢となってこちらへ接近するそぶりを見せる。
ここはトンネル内、ある程度往来できる広さは確保されているが閉所に変わりはななく、接近を許せば明らかにパワータイプのブルマが有利だろう。
しかし、相手は裸足に素手、そしてブルマと体操着だ。到底武器になるような金属を持っておらず、どう見てもインファイターなのだろう。
「あんた徒手空拳のくせに、私に近付けると思ってるの?」
こちらへ向かってくるとわざわざ教えるような素振り、雷光からしてみればあちらの方がカモである。
黒鋼に鈍く光るヴァジュラブラスターをくるりと指に掛けて引き抜くと、目の前の的に向けて勢いよく飛退く。
近付かれた分だけ離れれば万に一つも負けはしないのだ。
「しばらく痺れて転がってなさい筋肉達磨!」
雷光が二丁拳銃をリズミカルに連射し雷光弾の弾幕をブルマニアへとぶつける。
トンネルという距離を取れる閉所において、盾を持たない相手でもなければ防ぐことはまず不可能の攻撃だ。
「徒手空拳……バンビーナ、キミの瞳は節穴かね?私にはこのブルマがあるだろう!ブルマァバリア!!」
女生徒から盗んだであろうブルマを力強く両手に握りしめ、握った拳から放出される闘気(ブルマオーラ)により雷光弾をかき消していく。
「何よソレ!?こっちに来るな変態!!」
一進一退。
ブルマニアは雷光弾の弾幕をものともせずにブルマを振り回してにじり寄ってくる。
対する雷光も時折飛退きながらも弾幕を絶やさないが、それもトンネルを出るまでが限界だろう。
直線に広がるこの空間だからこそ弾幕で動きを封じているが、トンネルを出てしまえばあのブルマバリアと機動力で抑え切れなくなることが明白だ。
雷光の額を冷や汗が伝い、二丁拳銃を握る手に汗を感じる。思えばこの閉所でこれだけ雷光弾を放っているのだ、気が付けば空気が温まり雷光の身体も汗でぐっしょりとして気持ちが悪い。
汗でぴったりと張り付いた衣服が熱を篭らせ、引き締まったブルマが飛退く度に食い込んで気に障った。
「んん~バンビーナ、とても良いブルマに仕上がって来たではないか!ますます、いや絶対に欲しくなってきたぞ!これは本気を出さなければならないようだな!」
汗で湿った雷光のブルマを見つめていたブルマニアが、そこから流れて来る香りに反応し身体中の筋肉がより一層盛り上がり迫ってくる。
「ぅあああぁあ!?キモイキモイ!!弾幕ン中からにじり寄って来るなぁぁ!」
悪寒が背筋をぞわりと走ると、これ以上の牽制は無理だと直感する。間違いなくこのままではブルマを剥ぎ取られる、と。
この変態にブルマを剥ぎ取られるのだけは御免だと、雷光が弾幕を張るの止めて最後の手段に出る。
少々のチャージ時間は必要だが、かき消せないほどの出力、フルパワーの雷光弾をぶつけるのだ。
「こうなりゃ全開よ!カートリッジ解放、帝釈天降魔砲ッ!!」
「小賢しい静電気が消えたかバンビーナ!さぁ頂こうか、ブルマァインパクト!!」
チャージ時間のためにブルマニアの接近を許したが、雷光の身の丈ほどもある特大雷光弾が放たれブルマニアに迫る。
しかしブルマニアも本気であり、闘気(ブルマオーラ)を込めたブルマに包むその手が特大雷光弾にぶつかりせめぎ合う。
「んん~強い、いや強かったよバンビーナ。だがそのブルマ、やはり私の物だな!」
ブルマニアが更に力を込めると雷光弾が押し返され始める。このままではやがて弾かれるだろう。
「誰が一発だっていったのよ。私は初めから二丁持ちよ!因陀羅耶莎訶、帝釈天降魔砲!!」
特大雷光弾の影でもう一丁のヴァジュラブラスターをチャージしていた雷光が再びフルパワーの特大雷光弾を重ねる。
「ぐ、ぬ、ぅおおおおおおお!そのブルマ、欲しかったぞぉ!!!」
トンネルを埋め尽くすほどに巨大雷光弾がブルマニアを飲み込み塵と化す。
「はぁ、変態の相手って本当に疲れるわ……。」
その後、トンネルの奥で見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
イーリス・ロイス
……
…………
ナンテコッタイ
出て来ちゃったよ変態大王がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
!!!!!!
いやぁガチBBAのアレなコスプレも中々ひっでぇ絵面だったけども、やはり「これぞ変態ッッッ」って具合の嫌な風格すら漂うこれはホントにえげつねぇ
くわえパイプキメ顔もムカツクッ
うん、とりあえず黙らそう
その似合わねぇ服を焼いたらぁ!!!
いけランタン!ごーごーごー焼き払えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
!!!!!
いいや限界だッ服に限らず全身余すところなく焼き尽くすねッ
お前は“火葬”だーーーーーーーーーーーーーーーッッッ
!!!!!!!
意味が分からな過ぎて思考が理解を拒むナマモノである『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けたイーリス・ロイス(絶望より出し復讐者・f22190)。
しかし、あの鬼ババアがどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の根城、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯る。
イーリスの前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ!ふふふ、鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
雷光が目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「…………………………………………………………………………ナンテコッタイ」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、思わず締まる喉から言葉を絞り出すイーリス。
何所からどう見ても変態である。むしろ意味が分からなさは先ほどのナマモノよりもあるだろう。
「少し種明かしをしようかバンビーナ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーナは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。んん~やはりワインとブルマは寝かせた物が一番香しい、ここからでもそのテイストが伝わってくるよ。」
そしてどう聞き直しても変態の台詞である。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ本当に出て来ちゃったよ変態大王がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
!!!!!!なんだよ熟成させたブルマって!!ブルマとワインが同じわけないだろ変態!!」
見た目だけでも相当ヤバい変態であったのに、中身の方まで見事なまでに変態であった衝撃でイーリスが腹の底から虚絶の悲鳴を上げる。
そもそも話を聞く限りでは、イーリスの洗わなかったブルマが盗まれる原因はこの変態ではないか。こんなバケモノを見て正気を保っていられる人間の方が少ないだろう。
いたいけな青年までも変態の仲間入りさせるとは、この変態は相当に危険な存在のようだ。
そう考えると、油断はならないとイーリスが身体に不釣り合いなほど大きなロッドを構えて一歩後ずさる。
イーリスが散々な罵倒を浴びせても、変態紳士のブルマニアは一向に構わないと紳士然とした態度で、自慢の髭を弄りながらパイプをふかす。
まるで目の前の獲物の品定めでもするのに集中していて聞いていないと言わんばかりであった。
そしてまじまじと睨み合い、沈黙の時間が流れると、イーリスは見たくもないのにブルマニアの姿が強烈に目に付いた。
「うぇ……いやぁ、あのガチBBAのアレなコスプレも中々ひっでぇ絵面だったけども、やはり『これぞ変態ッッッ』って具合の嫌な風格すら漂うこれはホントにえげつねぇ……おまけにくわえパイプのキメ顔もムカツクッ!!」
もはやこれ以上睨み合っても、イーリスの正気度まで削れていき発狂しかねない。
「……うん、とりあえず黙らそう!」
早速魔法陣を展開しようと呪文を唱えようとするイーリスであったが、動き出した彼女を値踏みしていたブルマニアがそれに反応する。
ブルマハンターたる彼は、流石に獲物をみすみす逃す気はないということだろう。
「バンビーナ、私は凄く悲しいね。そのブルマはまだ熟成が足りていないではないか。どれ、私が手伝ってあげようかね。ブルマジック!」
イーリスが呪文を唱える前に、ブルマニアがパチンと指を鳴らすと、イーリスの穿いていたブルマが淡く光り出し、ほのかに温かくなってきた。
「んひゃ!?なにこれぇ!!!」
すると、イーリスが甘い声を上げてへなへなとその場にへたり込む。
ブルマが光ってからというもの、やたらと発汗し身体中が火照る。汗がぐっしょりとブルマへと染み込み、その都度力を奪われていくようだった。
「んん~素晴らしいよバンビーナ!ブルマジックはブルマを穿くバンビーノ達から力を奪い、ブルマの熟成を早めることが出来るブルマを極めたブルママニアの秘儀なのだよ。私がなぜサブリミナルを使いブルマを穿かせたと思っていたのだね。」
イーリスは初めから敵の罠に嵌っていたのだ。
「ん……くっくそ!ひ、きょうだぞ!!」
反撃のために呪文を口にしようとしても、声が上ずって上手く唱えることが出来ない。
そして、時間を追うごとに徐々に身体から力も魔力も抜けていくのを感じ、焦燥感がイーリスの思考を真っ白にしていく。
「バンビーナ!キミは素晴らしい逸材だ。このまま永遠に熟成ブルマ生産家畜としてここにいてもらおう!」
このままではあの時の、闘奴として見世物として捕らわれていた無力な自分と同じではないか。
辛い過去が彼女の心に甦ると、秘めていたあの頃の復讐心が、燃料をくべた地獄の窯のように逆巻き燃え上がる。
「五月蠅いぞ変態!その似合わねぇ服ごと焼いたらぁ!!『精霊よ、爆ぜるものどもよ、我が呼びかけに応え集え』!!!いけランタン囂々囂々焼き払えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
!!!!!」
あの頃の自分とはもう違う。一度自由を手にしたのだ、再びここで自由のために乗り越えるのも出来るはずだ。
過去の自分がくれる自信が、過去から燃え続ける復讐心が、それらに呼応するように魔法陣を輝かせて特大の焔球精霊を呼び出した。
焔球精霊は一瞬ビー玉ほどの消えいりそうなほどまでに収縮すると、ブルマニアの懐に飛び込み轟音と共に力を解放させて爆発する。
トンネル内で倒れていたイーリスが目を覚ますと、目の前には消し炭となった灰の塊が積もっていた。
「げほっ、はぁ~何とか火葬出来たかぁ……。ボクは……自由だ。」
その後、トンネルの奥で見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
アイ・リスパー
「あなたみたいな変態……こほん、不審者に誰がブルマを渡しますかっ!?」
ターボなお婆さんから取り戻したブルマを履き直し
新たに現れた不審者に言い放ちます。
こんな人にブルマは渡しません!
「動きさえ見切ってしまえば!」
【チューリングの神託機械】で万能コンピューターに接続。
情報処理能力を高めて【ラプラスの悪魔】を起動します。
「これならばあなたの行動を完璧にシミュレート可能です!
ブルマを奪えるものなら奪ってみることですね!」
敵の動きをシミュレーションし、それに対する回避パターンを検討。
「って、回避パターン1024通り、どれも同じ結果っ!?」
どう避けてもブルマを奪われる未来は変えられないのでした。
控えめに言ってもグロテスクなバケモノの類である『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)。
しかし、あの鬼ババアがどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
何よりも、GPSを仕掛けていたブルマを被っていた人面犬はトンネルから現れたのだから、この付近に盗まれたブルマが集められているのは間違いないのだ。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の根城、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯った。
アイの前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ!ふふふ、鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
アイが目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「きゃぁっ!!なんなんですかこの変態は!!」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、本日何度目かわからない悲鳴を上げるアイ。
思わず変態認定したが、いやよく見ても、何所から見ても、どう見ても完璧に変態である。なまじ紳士然とした態度で常識人のようにふるまうかららこそ余計に際立つ異様さだ。
「少し種明かしをしようかバンビーナ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーナは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。んん~やはりワインとブルマは寝かせた物が一番香しい、ここからでもそのテイストが伝わってくるよ。」
そしてどう聞き直しても、まごうことなき変態の台詞である。
それはアイが電脳空間のデータベースに接続しなくても確実に断定できるだけの説得力であった。
その変態が、熱い眼差しでアイの身体の一部を射す。
「さてバンビーナ。その手に握る芳醇なブルマ、私に渡してもらおうかな。今ならばキミに手を出さないと紳士手として誓おう。」
変態が見つめる先、アイの手には先ほど人面犬から取り返したブルマがあった。
戦闘での負傷確認などで後回しにしていたため、まだ穿いていなかったのだ。
「誰があなたみたいな変態に……こほん、不審者に誰がブルマを渡しますかっ!?」
変態、もとい不審者に注意されて初めて自分もパンツ丸出しのはしたない格好であることに気が付き、若干の後ろめたさから不審者呼びへと変える。
しかし、それとブルマを渡すことは別である。
断固拒否の姿勢を示すべく、アイはそそくさとブルマを穿き直して変態紳士のブルマニアと睨み合った。
「こんな人にブルマは渡しません!」
「んん~なるほど、ならば紳士的交渉はお終いだな。ならば少々手荒だがそのブルマが温もりを失わないうちに直接頂こうか!」
変態紳士のブルマニアが臨戦態勢となってこちらへ接近するそぶりを見せる。
まだ距離が、ある今の内に作戦を練らなければならない。
すぐさまアイが空中に淡く桜色に発光するホロディスプレイとホロキーボードを呼び出すと、電脳空間へと繋ぎ戦況をシミュレートする。
ここはトンネル内、ある程度往来できる広さは確保されているが閉所に変わりはななく、接近を許せば明らかにパワータイプのブルマが有利だろう。
だからといって、この閉所で大掛かりな攻撃を加えれば最悪トンネルの崩壊、奪還対象のブルマの損失など依頼失敗の確立が非常に高くなる。
ならば答えは一つだ。接近戦で相手を圧倒すること。
動きやすいように装備を電脳ゴーグルへと変えて、機能を相手の行動予測と回避運動に全て割く。
「初期パラメータ入力。シミュレーション実行。対象の攻撃軌道、予測完了です。」
蝶のように舞い、蜂のように刺す一発逆転の作戦だ。
戦闘の準備をしているのはアイだけではない。変態紳士のブルマニアも同様に自身のフルコンディションを引き出そうとしていた。
「これは先ほどまでバンビーノが戦っていた彼女(ターボばあちゃん)のブルマだ。走り回りとてもウェットに熟成している……そしてこの湿ったブルマを……握りしめる!コォォォォォ!!!」
ブルマニアが力強くブルマを握りしめると、闘気のような白い湯気が立つ。
「う、嘘……戦闘力、いえ熱量が急激に上昇していますっ!!」
アイのゴーグルに表示される数値がグングンと底無しに昇り、アラートが耳元で鳴り響く。
しかし、よく見れば白い湯気の正体は、湿ったブルマの水分。つまり汗が蒸発したもののようだ。
「コァァァァ!!これがブルマを求め三千里、自力で編み出した武龍魔拳だ。覚悟したまえバンビーナァ!!」
ブルマニアがフッと跳躍すると、その場に白い闘気を残し一瞬でアイの懐にまで、そのブルマを握った拳が迫っていた。
しかし、既に1024通りのシミュレーション結果から基ずく最善の回避行動を取っている。
狙いは顎を狙ったアッパー、だからこそ上半身を逸らし拳の軌道上から離れる最小の動きで隙を減らした。
「くっ速い……けど動きさえ見切ってしまえば!どうです、あなたのインファイトパターンは完璧にシミュレート済みですよ!ブルマを奪えるものなら奪ってみることですね!!」
振りの大きな攻撃、これを避けたのだから後はガラ空きの相手の急所を狙えば勝てる。この時、アイのゴーグルに表示されるシミュレーション通りの展開に、彼女は勝利を確信していた。
そして圧倒的な体格差を埋めるためのアイの秘策、自身の体重載せることで威力を増すドロップキックを仕掛ける。
「んん~インファイトパターンとやらか……それにブルマへの熱い想いまで予測できなかったようだねバンビーノ!!」
ブルマニアが先ほど放った大きな空振りのアッパー。しかし、実際には空振りではなかった。
その手には二着のブルマ、ターボばあちゃんと『アイ』のブルマが握られていたのだ。
「あの一瞬でいつの間に!?それにアッパーなのにどうやって!?変態技術すぎませんか!!」
驚愕するアイだったが、彼女の繰り出したドロップキックがいなされたわけではないため、勝ち誇るようにブルマを掲げる変態に下着姿の少女の金的がえぐるように命中。
満足したような表情のままブルマニアは泡を噴いて崩れ落ちた。
「変態の考えることは……時として計算を超えることがあるんですね……。すごくどうでもいいデータが取れてしまいました……。」
その後、トンネルの奥で見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
郁芽・瑞莉
紳士って顔が紳士風なだけですよね!?
貴方こそ無数の模倣犯を生み、女子高生たちのブルマを奪い去った犯人。
お巡りさん、もとい私達猟兵が女性の敵、倒しますよ!
敵のブルマの波動は元からブルマは履いるというブルマに対する精神攻撃、呪詛耐性や狂気耐性で耐えつつ。
「大丈夫です、履いてますよ!
でも履いているで追っかけてくるのが困りものです、ね!」
残像や迷彩で感覚をずらして、
ダッシュ・ジャンプ・スライディングを駆使して回避。
ブルマに触れた手を愛おしそうに嗅ぐ変態紳士にゾワッ。
動くたびに見えそうな下着も気にしつつ。
「貴方のブルマ好きという特性、縛りますよ!」
高速詠唱から破魔の力も込めて誘導弾として放ちますよ!
まごう事なきホラー映像である『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けた郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)。
しかし、あの悪霊がどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
先程トンネルのか中でターボばあちゃんが爆発四散した際に、奥の方で何か見えたたのを目聡く確認していたのだ。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の根城、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯った。
瑞莉の前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ!ふふふ、鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
瑞莉が目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「これはっ!?まだ悪霊が潜んでいたんですね!!」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、咄嗟に身構えて目の前の巨漢を睨む瑞莉。
先程の老婆もブルマ、次いでこの巨漢の男もブルマ。根城を同じ場所に構えるところといい、こいつらに関連性があるのは間違いないだろう。
「少し種明かしをしようかバンビーナ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーナは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。んん~やはりワインとブルマは寝かせた物が一番香しい、ここからでもそのテイストが伝わってくるよ。」
そしてどう聞き直しても、まごうことなき変態の台詞である。
それは『同士』と言っていた。やはり老婆や青年がおかしかった原因はこの変態のようである。
その変態が、熱い眼差しで瑞莉の身体の一部を射す。
「さてバンビーナ。その穿いている芳醇なブルマ、私に渡してもらおうかな。今ならばキミに手を出さないと紳士手として誓おう。」
巨漢の変態は大人の余裕を見せつけるかのように恥ずかしげもなくブルマを穿き、堂々とした態度で瑞莉に交渉、もとい脅迫をして来た。
「紳士って……それ顔が紳士風なだけですよね!?勿論そんなことお断りです!」
そう言い放つと、瑞莉は先ほどから下着が見えそうになっていた際どいブルマをくいと直して整える。
そして多少動いても下着がはみ出ないことを確認すると、ビシっと変態に指を突き付け引導を渡す。
「貴方こそ無数の模倣犯を生み、女子高生たちのブルマを奪い去った真犯人。お巡りさんに代わり、女性の敵は陽炎の戦巫女である私が倒しますよ!」
「んん~なるほど、ならば紳士的交渉はお終いだな。それに先ほどからブルマを直すその仕草……私を誘っているとしか思えず辛抱堪らんのだよ。少々手荒になるがそのブルマが温もりを失わないうちに直接頂こうか!」
変態紳士のブルマニアが臨戦態勢となってこちらへ接近するそぶりを見せる。
ここはトンネル内、ある程度往来できる広さは確保されているが閉所に変わりはななく、接近を許せば明らかにパワータイプのブルマが有利だろう。
しかし、相手は裸足に素手、そしてブルマと体操着だ。到底武器になるような金属を持っておらず、どう見てもインファイターと推察される。
「お断りですと言っているでしょう!それ以上近付けば容赦しませんよ!」
変態紳士のブルマニアがこちらへと走り出してきたのに合わせ、瑞莉も飛退き距離を取る。
近付かれても自慢の運動神経で避けることは出来るだろうが、あの変態と一緒にいるのは生理的に耐えられそうにないと判断したのだ。
そして、飛退きながらも体操着にどうやって仕舞っていたのかはあ分からないが、飛苦無を取り出しブルマニアへと投擲する。
鎖帷子すら来ていない相手なのだからこれでも十分に致命傷を与えることが出来るはずだ。……いや、はずだった。
「甘いぞバンビーナ!フンっ!んん~鍛え上げたブルマは鋼鉄をも超えるということを知らなかったようだね。これも一種のブルマジックの応用というやつだ。」
ブルマニアは穿いていたブルマから取り出したブルマを広げて、飛苦無をいとも簡単に弾いて見せたのだ。
明らかに布地であるのに、どうやってほつれや傷の一つもなく金属の塊を弾いたというのか。
「そもそもブルマジックとは一体何のことなのでしょう……?」
瑞莉が目の間で起こった信じられない妙技に唖然としていると、ブルマニアが不敵な笑みを浮かべて瑞莉を見下した。
いや違う。見下されているのではなく瑞莉がへたり込んで、ブルマニアを見上げていたのだ。気が付けば麻痺毒が下半身を支配しているかのように力が入らない。
「んん~ようやく効いてきたか。私がただのブルママニアだとでも思っていたかね?いいや、ブルマを支配するものなのだよ。これが本当のブルマジックの効果、最初の種明かしも時間稼ぎだったというわけだな。」
まさにしてやったりと勝利を確信し、脚が動かせなくなった瑞莉の目前で立ち止まるブルマニア。
へたり込んだ瑞莉のブルマに顔を近づけると、大きく深呼吸をしてその温もりあるブルマの香りを身体に取り込む。
その行為にゾワッと瑞莉の全身が鳥肌立ち、顔の血の気がサッと引いていく。もはや下手な拷問よりも酷い仕打ちだろう。
「ひぃぃぃ!?って隙を見せましたね!この距離なら霊符を弾くことも出来ないでしょう!」
罠の掛け合い騙し合い。相手の術中に嵌ってもただでは済まさず瑞莉も罠を仕掛けていたのだ。
そして陽炎の戦巫女として全力の破魔の力を込めた霊符をブルマニアのブルマに叩き付ける。
「ぐぅぬ!おいたが過ぎるぞバンビーナ!しかし芳醇なブルマスメルを吸った私にこんなもの……おかしい、パワーがビンビンのギンギンにならない……ブルマで興奮出来ない
……??」
先ほどまでブルマの力を取り込み、肌艶が輝くほどに強化されていたブルマニアが急にしおれていく。
あの破魔の霊符には巫女としての純潔性、禁欲の力が付与されていたのだ。
「残念ですが貴方のブルマ好きという特性縛らせていただきました!世の女性にとっては喜ばしいことですけどね!」
性癖を封じられ真っ白に燃え尽きている変態を一閃、瑞莉は世の女性たちの代表としてまた一つ悪を滅ぼしたのだ。
その後、トンネルの奥で見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
🔵🔵🔵
彩波・いちご
うわぁ……
自分の事を棚に上げて言いますけれど、男にブルマってきつくないですか?
何か見ただけですごくげんなりしてしまいますけど……という私も今ブルマ着用中なんですけど……
あ、やっぱりもしかして私のブルマも欲します…?
「男のものでも見境なしですかー?!」
なんだかんだで捕まってブルマ脱がされそうな(がくぶる
「もう頭にきました!貴方にあげるブルマなんてありません!」
【異界の浸食】で呼び出したスライムに、奪われた私のもブルマニアのもまとめて、ブルマを全部溶かして喰わせてやりますっ
巨漢マッチョの服を溶かして……誰が得をするのかって気もしますけど
……そのままブルマと一緒に溶けて消えてください(溜息
全国のお茶の間に映せばほとんどの青少年達が発狂するであろう『特異な光景』の老婆、ターボばあちゃんをなんとか退けた彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)。
しかし、あの化物がどうも真犯人ではないと睨み、周囲を散策してみることにしたようだ。
ターボばあちゃんの仲間がトンネルから出てきたこともあり、奥に何か見られたくない物、あるいは隠したい何かがいるのかもしれない。
そして年甲斐も無くブルマを穿いて現れた老婆の根城、トンネルの中へと調査の足を進める。
既に夕刻は終わり、朱く足元を照らしていた陽も届かないトンネルの中、廃トンネルの壊れかけていた照明が一斉に灯った。
いちごの前に、待ち構えていた真犯人がついに現れたのだ。
「待っていたよバンビーナ……む?失敬バンビーノだったか!ふふふ、しかし鴨がブルマを穿いてやって来たとはこのことだろうね。」
いちごが目にしたのは、一見すると紳士然としたダンディな殿方だ。
しかし、明らかにおかしな部分がある。筋骨隆々の身体に、はち切れんばかりに伸びるブルマと体操服を着こなしているのだ。
「うわぁ……自分の事を棚に上げて言いますけれど、男にブルマってきつくないですね……。うぷ、流石にこれは拒絶反応が……。」
先ほどの老婆よりもおぞましい衝撃に悪寒が走り、嫌悪感から口元を押さえて込み上げる身のを押しとどめる。
件の老婆もブルマ、次いでこの巨漢の男もブルマ。あの老婆たちはこの変態肉ダルマの悪事を隠すためのデコイだったのだろう。
「んん~事件のことは見透かされているようだね。ならば少し種明かしをしようかバンビーノ。実はあの現場にはいくつかの痕跡を『わざと』残しておいたのだよ。サブリミナルというやつだ、知っているかね?これによりバンビーノは無意識にブルマを穿きたくなり、穿きたてのブルマを汗水染み込ませ熟成させてここまで届けてくれるというわけだな。バンビーノ、例えキミが男であるとしても、ね。」
そしてどう聞き直しても、まごうことなき変態の台詞である。
そして『同士』と言っていた。やはり老婆や青年がおかしかった原因はこの変態のようである。男の娘のブルマでもイケるような性癖に洗脳することが出来るとは、恐ろしい技術だ。
「た、確かに……慣れないのに何故かブルマを穿いてしまうのはおかしいと思っていましたが、貴方の策略だったんですね!」
罠に嵌った悔しさか、ブルマを熱い視線で見つめられているからか、いちごが顔を真っ赤にしながら叫んだ。
そして舐めまわすようにいちごを値踏みしていた変態が、いちごの身体の一部をカッと見開いた眼光で射す。
「さてバンビーノ。その穿いている芳醇なブルマ、私に渡してもらおうかな。バンビーノが穿いてくれたブルマはヴィンテージもののワインと等しく大変に貴重なのだよ。今ならばキミに手を出さないと紳士手として誓おう。」
巨漢の変態は大人の余裕を見せつけるかのように恥ずかしげもなくブルマを穿き、堂々とした態度でいちごに交渉、もとい脅迫をして来た。
どうも男の娘の穿いたブルマには希少価値があるらしという、どうでもいい情報付きだったが。
「男の娘のほうが良いんですかぁ!?ひ、ひぃ……何が何でもブルマを剥がそうとしてる眼をしてます……。ともかく、貴方にあげるブルマなんてありません!!」
悪寒が最高潮に達し、がくがくと身体を震わせていたいちご。しかし、変態を撃退する覚悟を決めると逆に変態へ宣戦布告する。
この容姿であるため、いちごが変態に絡まれることは少なくない。その中で学んだのは、変態に言葉は通じないから撃退あるのみ、ということだ。
「んん~なるほど、ならば紳士的交渉はお終いだな。ならば少々手荒だがそのブルマが温もりを失わないうちに直接頂こうか!」
変態紳士のブルマニアが臨戦態勢となってこちらへ接近するそぶりを見せる。
まだ距離が、ある今の内に作戦を練らなければならない。
ここはトンネル内、ある程度往来できる広さは確保されているが閉所に変わりはななく、接近を許せば明らかにパワータイプのブルマニアが有利だろう。
かといって、下手なものを呼び出し応戦しようものならトンネルが崩落しいちご自身が危険に晒されてしまう。
「幸いにも貴方が明かりを点けてくれましたからね、星海の館にて微睡む我が眷属よ再び現れよ!」
トンネル内の照明が作るいちごの影がブルマニアの影へと繋がり、床に落ちた深淵の中から無数の触手が這い出て蠢く。そして、ブルマニアの四肢を伝って身体を雁字搦めに捉えて取り込もうとうねりだした。
「んん~こそばゆいぞバンビーノ。少々動きにくいが、こんなものブルマ力(ちから)があれば……フンッ!!」
ブルマニアが自分にブルマの中に手を突っ込み、乱暴にもう一着ブルマを取り出し握りして力むと触手達は蜘蛛の巣でも払うように霧散した。
「嘘ッ!この巨漢マッチョ予想以上に力が強すぎます!止められません!!」
「その通りだバンビーノ!私がブルマを前にして退きも止まりもすることは無いッ!ヴィンテージブルマ、ついにこの手に!ブルマァインパクトダッシュ!!」
悲鳴を上げるいちごの言葉にブルマニアが答え、その叫びと共に自身のブルマ力を脚に溜めて解き放つ。
いちごが瞬きを閉じるよりも速く、ブルマニアがいちごとすれ違い土煙を後に残す。その手には勝ち取った戦利品、いちごの温もりを残すブルマが握られていた。
「……い、一体何が……って下着が見えちゃう!?」
いちごからすれば一瞬にして目の前から筋肉の塊が消えていた。そして土煙とともにそよぐ風が股を撫でて、ようやくブルマが無くなっていたことに気が付いたのだ。
「変態変態変態っ!!も、もう頭にきました!これだけは使いたくなかったんですけど、一切容赦しませんからね!ふんぐるいふんぐるい…全てを喰らう形なき我が眷属よ奴を飲み込み貪り尽くせ!」
怒りと羞恥心でさらに真っ赤になったいちごが呪文を唱えると、勝利の余韻とブルマの香りを楽しんでいたブルマニアの頭上から粘性のある水球が零れ落ちて来た。
頭から水球を被ったブルマニアは声が出せないどころか、呼吸もままならず溺れていき、それと同時に皮膚、肉、骨にいたるまで全てが消化されていく。
それは勿論ブルマニアが握っていたいちごのブルマも例外ではない。
「あっ……。」
ブルマニアが消化された後、トンネルの奥で盗まれたブルマは見つかった。
「うぅ……このまま下着姿では帰れませんし、一着お借りするしかないでしょうか……。」
その後、見つかったブルマを女生徒達に返し、無事この事件は幕を閉じた。
大成功
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