8
テンタクルアンドテンタクルアンドテンタクル

#UDCアース

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


0




●絡みつく悪意
 グリモアベースに集った猟兵達を、嘸口・知星(清澄への誘い水・f22024)はしっかりとした視線で見回し、やがて頭を下げた。
「まずは、あなたたちが召集に応じ、集まってくれたことをありがたく思う」
 知星は、そう言うと感謝の意もそこそこに、早速依頼についての説明を開始する。
「今回はUDCアースで邪神教団の活動を阻止し、強力なオブリビオンを打倒してもらうという依頼だ。連戦が予想される、厳しい戦いになる」
 その邪神教団は廃工場を改造した一角に一般人を拉致し、自ららが開発したサイボーグの強度試験に協力することを強制している。
 このサイボーグはオブリビオンだ。その並外れた耐久性を前に。やすやすと切り抜けられるはずもない。実験に協力してくれたあかつきには解放すると約束し、一般人がオブリビオンになぶられるのを観察しては、実験材料不足として新たに誘拐してくる。
 そして、幾たびの失敗を経たこの実験成果は偶然にも、UDC怪物の召喚という最悪の結果を引き起こすきっかけになってしまう。
「さて、あなたたちはさぞかし興味を持ったことだったろう。当然、私も同じ気持ちだ。……だからこそ、必ず、皆の手でこの依頼を完遂してほしい」

 「強度試験」のインターバル、すなわち邪神教団員たちが被害者のストックを切らし新たに一般人を拉致しに向かおうとするタイミングで突入し、サイボーグと相対する。
 廃工場には特に、奇襲や、物陰に潜めるような戦法をとるには向いている地形はなく、逆にいえば周囲への被害は気にすることはない。
「つまり、サイボーグのオブリビオンとの戦いにまずは集中してもらいたいということである。件の巨兵『ギガサイボーグ・リューコ』は、特に腕っ節が自慢の怪物だ」
 単純で重い膂力から繰り出される打撃は一撃で地形を粉々にする。さらに邪神教団の改造によって寄生させらている触手がそのパワーを活用できるように自動的に蠢き、肉体を絞り上げるような拘束や、感度を飛躍的に高める粘液で敵対するものを封じ込めようとする。
「そして、高い嗜虐性と暴力欲に塗り固められた思考がもっとも脅威となる。その精神性を利用して、攻撃後の隙を狙ったり、敵の攻撃が命中し相手が慢心しているタイミングで逆襲するのは効果的であろう」
 なお、その場に居合わせた邪神教団員たちは、戦闘が始まると我先にと逃げ出すが、外でUDC組織が確保し然るべき処置を施すため、猟兵たちが特段の対処を行う必要はない。

 予知によれば、戦闘の余波で飛び散った触手の一部が研究サンプルを苗床に寄生して大活性、そのエネルギーで邪神と邪神の眷属を呼び寄せる。到来の目的はサイボーグ・オブリビオンへの接触だろうが、猟兵たちと鉢合わせれば戦闘は避けられない。
 真っ先に戦うことになる眷属は名を『『豚房流鞭術士』子豚・美花』。気弱に見える表面上は戦いを厭うように感じるが、寄生した触手を振るう「豚房流鞭術」なる武術を扱う。触手を意のままに操る分先の敵よりもタチが悪い。
「彼女たちは苗床の肉体の複製体で、意識を共有しているため、説得は不可能である。見た目に惑わされることなく、いかに敢然と挑んで触手を封じるかが課題だ」
 触手を切断したり引きちぎったり、時には自ら囮になって引きつけたりすることも効果的に働く。ただしいずれも、生半可な対処では触手の餌食となってしまう結果を招くことだろう。

 眷属たちを退けられればいよいよ、より恐ろしいUDC怪物もその本性をさらけ出して参戦してくる。
 予知によれば、その名は『灼紅の女王・ブラッドクィーン』。上半身は美女だが下半身からは幾多のおぞましい触手を生み出す魔性だ。
 彼女は半身を構成する触手から、敵対感情を持つものに酸溶液を飛ばしたり、亡霊を呼び出して使役したりと、本来自身が動くのを好まない魔性らしい狡猾な攻め手を持つ。そして、理性を失い世界に隠匿された真の邪神の身姿をひとたびさらせば、その超攻撃力と耐久力は生半可なものではなくなるだろう。

「説明は以上だ。このオブリビオンは強力で、なおかつ対処は厄介である。だが、だからこそ頼りである皆の力を貸してほしい」
 そう言って知星は猟兵達に再び頭を下げる。
「あなたたちはさぞ素晴らしい吉報を持ち帰ることだろう。武運を祈るぞ」


地属性
 こちらまでお目通しくださりありがとうございます。
 改めましてMSの地属性と申します。
 以下はこの依頼のざっくりとした補足をして参ります。
 今回は戦闘オンリー、触手の三乗が参上で惨状です。

 この依頼はセクシー系もといお察しとなっておりますので、嬉し恥ずかしダメージが多目となっております。
 クールに切り抜けるもよし、ピンチプレイングを演出するもよし。仮に演出上ひどい目に合ったとしても、🔵は得られますしストーリーもつつがなく進行します。思いついた方はプレイングにどうぞ。
 基本的に集まったプレイング次第でどうとでも転がる仕様になっています。

 続いて、敵について補足をば。
 触手については、お色気な感じになっても構いませんが、ガチ目に洗脳してきたり、絞めてきたりする場合もあります。暴力的な部分も同様です。
 どちらになるかはこれまたプレイングによりけりですが、傾向が違うものが揃った場合は、少々時間をいただきまして、別々に描写をしたいと思います。

 では皆様の熱を帯びた(?)プレイングをお待ちしています。
161




第1章 ボス戦 『ギガサイボーグ・リューコ』

POW   :    剛力で叩き潰す
単純で重い【超剛力から繰り出される拳あるいは蹴り 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    剛速で轢殺する
【触手による拘束攻撃 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【豪脚から繰り出される突進攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    剛肉体で嬲り倒す
【自身に絡みつく触手の群れ】から【感度を著しく高める粘液】を放ち、【触手や肉体による直接拘束】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はジョイフィル・メルディネです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

有栖河・鏡
おいおいイイオンナじゃねぇか、たまんねぇ…ギンギンになっちまうぜ!

●俺の服装
タートルネックセーターに赤チェックのミニスカ、下着はボクサーブリーフ。

●戦闘
触手を《見切り》で躱し、刀でぶった斬りながら肉迫だ。
「ハッ、イイカラダしてやがる!」
そのまま腹に鋼すらブチ抜くUC《鬼崩し》をカマして怯ませ、そのまま俺様の猛りをブチ込んでやるぜ!
「んぉぉぉっ!ハァッハァッ。く…うぅっ!」
スッキリ1発カマしたら…そのまま触手に捕まって今度は俺が掘られちまうかもな、正直俺はどっちもイける口なんだよ。
「くっ…アハ…なんだこれ…たまんねぇ…うっ」

●補足
アドリブ歓迎NG無し、絡みOK


桐嶋・水之江
研究施設…ね
確かにとても興味をそそられる一件だわ
彼らの研究が何を産み落としたのか調査させてもらいましょう

◆WIZ◆なんでも可◆

文字通り全身筋肉の塊のようね
私は見ての通り理系だし暴力沙汰じゃ勝ち目は無いわ
姑息な手段を採らせてもらうわね

触手捕縛は敢えて受けてあげましょうか
何をされるのかは大体予想が付くけれど…感覚なんて所詮は脳内の科学反応よ…
まあ乗せられすぎないよう注意ね…

私を虐めるのに熱中してる所を見計らってラジエルを介しUCで不意打ち
脳までは拘束できないでしょう?
触手を介して電流を流し込んであげる
私も感電してしまうのでしょうけど電撃耐性があるから大丈夫…って
感覚が増強されてるのを忘れていたわ…



 もぬけの殻と化した研究施設に、ボゴオ、ドゴッ! と、金属製の階段が、壁が、器具が壊される音が響く。
 その音の主にかけられる、二つの声。
「文字通り全身筋肉の塊のようね」
「おいおいイイオンナじゃねぇか、たまんねぇ…ギンギンになっちまうぜ!」
 桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)は施設とその研究によって産み落とされたものへの興味、有栖河・鏡(悪に咲く狂刃・f22059)は成果たる肉体そのものへの興味をあらわにした。
 立ち上る煙をかき分け、超剛力から繰り出される拳。
「死んだぞ、テメェ!」
 その力任せの一撃は鏡に見切られて空を切り、一蹴する《鬼崩し》の報復が突き刺さる。
 加えて、露出した肉の窄まりにさらなる猛りを貫き差し入れた。
「んぉぉぉっ!ハァッハァッ。く…うぅっ!」
 背徳的なスリルと、眼裏に閃光がチラつく程の活気に身震いすると、突き出されていた鏡の下半身に、ギガサイボーグ・リューコの宿す触手が絡みつく。
 赤チェックのミニスカを内から膨らませて肉厚の触手に探られると、うめき声を漏らしてしまう。
「くっ…アハ…なんだこれ…たまんねぇ…うっ」
 溢れた触手のうち幾本かは水之江を捕らえんと迫る。
 塗りたくられる粘液にとっさに身をすくめさせるも、涌き出る感覚には生理反応を起こす。……猟兵にはオブリビオンを食するものもいるらしいが、逆もまた然り、なのだろうか。
「いえ…何をされるのかは大体予想が付いていたけれど…感覚なんて所詮は脳内の科学反応よ…」
 整った相貌に火照りが見えてなお、水之江は冷静に策を遂行した。
 狙うは触手の操作にかまけて防御をおろそかにした本体。
「脳までは拘束できないでしょう?」
 インプラントのラジエルを起動し、触手を媒介に電撃を放つ。
 電流が迸り、刺激の波が行き場を失ったようにぐるぐる渦巻いて頭を揺らし、絶叫のような喘ぎ声が喉から木霊した。
 声の主は巨女か、感覚増強された水之江か、それは判然としなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヘザー・デストリュクシオン
あなた、強そうね!壊しがいがありそうなの!

筋肉がすごいから攻撃が当たったらまずそうだけど、きっとそんなに素早くないの。
首元のリボンを外して速さを上げて素早く立ち回るの。
触手の拘束攻撃を避けて反撃しようとしたけど、死角から粘液をかけられて…。
やだっ体があっついの…!気持ちいいことしにきたんじゃないのに…!
触手に拘束されて、触手が服の中にまで入ってきて…。
だ、だめ!そういうことは、好きな人とするの!
にゃああっ!そんなとこさわったら…気持ちよくなっちゃうのお!

気持ちよくなって力が抜けると拘束もゆるくなって、その隙に素早く抜け出して爪で攻撃するの。
好きな人とする方がもっとずっと気持ちいいんだからー!


カナ・リーアス
【心情】一般人を拉致なんてそんな事はさせないんだよー!このカナが相手だー!ってうわー!なんかすごいでっかいねーちゃんがいるんだよー!これがサイボーグー!?でも、私も腕っ節なら負けないんだよー!

【作戦】いれば仲間と協力。おらー!私が相手だー!こーい!と【挑発】して敵に攻撃させるんだよー!そこを【見切り】で回避してその隙に【だまし討ち】を利用した【二回攻撃】のぐるぐるパンチを食らわせてやるんだよー!ってわー!触手がからみつくんだよー!く、苦しい…でも【怪力】でほどいてやるんだよー!負けるかー!【アドリブ・絡みOK】



「なんかすごいでっかいねーちゃんがいるんだよー!これがサイボーグー!?でも、私も腕っ節なら負けないんだよー!」
「あなた、強そうね!壊しがいがありそうなの!」
 相対した猟兵のうち、前に出た2名、カナ・リーアス(鬼の元気っ娘・f04987)とヘザー・デストリュクシオン(白猫兎の破壊者・f16748)はそれぞれに高まった気迫を見せている。
 外見は華奢だが羅刹の並外れた膂力を持つ闘士と、可憐な容姿とは裏腹に負傷も恐れないたくましい戦闘狂。この巨兵とは対照的だ。
「一般人を拉致なんてそんな事はさせないんだよー!おらー!私が相手だー!こーい!」
「ふふふ、楽しいね!わたしにそんなに素早くない攻撃は当たらないの!」
 挑発に乗り、カナに繰り出された剛力任せの蹴りは空を切り、豪腕からずるりっと伸びた触手はヘザーの落としたリボンを捉えるにとどまる。
「グ……ルァア゛あ゛ッ!」
「ぐーるぐーるぱーんち!! ってわー!!」
 筋肉の塊がグラつく威力の《ぐるぐるパンチ》がオブリビオンに打ち込まれる。確かな手応えとともに、その腕には絡む不快な感触があった。
 《シーブズ・ギャンビット》で立ち回るヘザーにも、死角から粘液が吹き付けられ全身に浴びてしまう。
 液の滴る肌、粘膜、浸透して体の内に至るまで、情楽が高ぶり蝕んでいく。
「やだっ体があっついの…!気持ちいいことしにきたんじゃないのに…!」
 触手の一部が彼女たちの首元から服へと挿入されると、ぬるぬるの体液をまといながそこかしこをグリグリ押し込み、最後にはずるんと奥底を目指して突き刺さっていく。
「く、苦しい…」
「だ、だめ!そういうことは、好きな人とするの!にゃああっ!そんなとこさわったら…」
 口端を歪めたサイボーグが、慢心した刹那。
「「でも……」」
「負けるかー!」
「好きな人とする方がもっとずっと気持ちいいんだからー!」
 怪力と、爪の連撃が触手を千切り刻む。
 一進一退の攻防は未だ続いていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

子豚・オーロラ
WIZで行くわ

なるほど、随分と強烈な技を使うようね
そんなあなたにこの言葉を教えてあげるわ
『柔よく剛を制す』

相手の攻撃を【見切り】、そのまま【爆乳白刃取り】でとらえるわ
その自慢の剛腕も私の胸を断ち切ることはできなかったみたいね

でも、何かしら、この感覚……
く、触手の毒の方が胸からしみ込んできたのね…
やだ、体が、熱い……

触手に体を縛られ、とらえている敵の体を解放させるため胸に特に殺到されそうね
潜り込み、搾り、叩き……
【恥ずかしさ耐性】で耐えるけれど、いつまで耐えられるか……
胸が限界に達したら、【捨て身の一撃】で感度の高まった胸と股間を揺らし、そこの刀で切りつけるわ

絡ませ、アドリブ歓迎


不破・明憲
●実験施設、ですか。何とも昔の事を思い出しますね。私は実験をする方もされる方も両方経験していましたが。いずれにせよ、このような場は世には不要。知己の子豚・オーロラさんも見かけましたし、できれば共闘とかしてみたいですね。

●さて、診察開始です。パワー特化と思いきや、触手は自動制御ですか。
攻撃は「早業」「見切り」で躱しつつ、触手に「衝撃波」での「鎧無視攻撃」を撃ち込んで本体に肉薄できる機会をうかがいましょう。
肉薄できれば【触震】を用い、サイボーグの弱点……エネルギー制御や生命力を司る器官を射貫きます。あるいは…彼女が嗜虐に興じている所を狙うのも選択肢に入れておきましょう。

●アドリブや絡みOKです。


御剣・里佐
【マギアルツインズ】
おーほっほっほ!ここが我々の世界と似ているといわれているUDCアースですのね
確かに目立てないかもしれませんが、平和の為に頑張りましょう
一般市民の為にもやりますわよ

あ、あら?少し…別の意味で身の危険を感じますわね…
予知を聞いた時は何と無くピンと来た訳ですけど…と、ともかく
攻撃が命中時の慢心がチャンス、それならば私はいい技がありますわ
ブルーをかばうように前衛に立ち、正面から殴り合いですわね…私は剣ですけど
多少の攻撃は"激痛耐性"で無視しつつ相手の大振りに合わせて攻撃力を高めた『マギアルカウンター』!
あっ…痛くは無いですけど、妙な気分になるのは止められませんわ

※協力・アドリブ歓迎


武弓・祐里
【マギアルツインズ】
はぁ、確かに似ているようですが…事件を隠蔽する…と言う事は目立てねーですよねぇ…
…はいはい了解です…まぁこれも仕事
しかしやってる事は何か過激なヴィランと変わってねー感じで

…嫌な予感のする敵でやがりますね
こう、薄い本的な意味で…私達の格好が格好なので割と洒落にならねーのですが…
…レッドの後ろから援護射撃です、拘束だけは駄目ですから
や、自分に絡み付くのも拙いですから、ちょ、突進だけは絶対に回避ぃ!?
はふぅ…妙な気分は仕方ないとして痛いのは勘弁です…UCの魔法を準備
レッドが反撃を決める攻撃の隙を狙い、"追跡"する"誘導弾"の魔法の矢を背中にプレゼントですよ…!

※協力・アドリブ歓迎



 割れた窓から漏れる光をさながらスポットライトのように背負い、足場から戦場を見下ろす一対の影。
「おーほっほっほ!ここが我々の世界と似ているといわれているUDCアースですのね」
「はぁ、確かに似ているようですが…事件を隠蔽する…と言う事は目立てねーですよねぇ…」
 御剣・里佐(マギアルツインズ☆マギアルレッド・f19561)と武弓・祐里(マギアルツインズ☆マギアルブルー・f19562)の二人組のヒーロー、マギアルツインズが見参した瞬間である。
「確かに目立てないかもしれませんが、平和の為に頑張りましょう。一般市民の為にもやりますわよ、ブルー!」
「…はいはい了解です、レッド」
 そのコンビのすでにかなり目立つ登場に、下にいた子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)と不破・明憲(ドクターノーフェイス・f21700)は自然と顔を見合わせた。
「……いずれにせよ、このような場は世には不要。でしょう? オーロラさん」
「そうね、明憲。……それにしても、随分と強烈な技を使うようね」
 気を取り直し、研究施設という場に、似たような実験に携わった自らの過去に想いを馳せる明憲に、修練仲間であり猟兵の先達であるオーロラは注意を促す。
 ギガサイボーグ・リューコはもはや怒りを隠そうともしない。
 その眼前に華麗に飛び降りた里佐が巨兵の右側面、抜き身の刀を構えたオーロラが巨兵の左側面から、前衛として立ち向かう。
「グラア゛あ゛あ゛ッ!」
 右腕で放つ剛力の手刀が肌を掠めると、里佐は顔をしかめる。多少の痛みは耐性でいなし、振りかぶった隙を逃さず《マギアルカウンター》を叩き込む。
 血しぶきの如く散った粘液が付着すると、妙な気分を催した。
「あっ…私としたことが、少し…別の意味で身の危険を感じますわね…」
「こう…割と洒落にならねーのですが…や、自分に絡み付くのも拙いですから、ちょ、突進だけは絶対に回避ぃ!?」
 背を守り援護射撃していた祐里も、身の危険を感じ飛び退る。誘導弾が命中するのと、祐里が里佐を巻き込むようにリアクションしたのは同時だった。危惧した薄い本的な意味で、フラグは回収されてしまったらしい。
「あなたにこの言葉を教えてあげるわ。『柔よく剛を制す』--豚房流剣術奥義の一、爆乳白刃取り! ふんぬぅ!」
 左の鉄腕が、オーロラの肉体に、否、豊満な胸に包み込まれ、ピタリと止まる。
 その強固なホールドを振り解こうと潜り込み、搾り、叩き……ばちん! むちん! と、ゴム毬のように形を変えるたびに、むしろ誇示するように体を反らす。
 おびただしいほどの昂ぶる感覚が、熱っぽい体をさらに高ぶらせる。
「でも、何かしら、この感覚……く、触手の毒の方が胸からしみ込んできたのね…やだ、体が、熱い……」
「さて、診察開始です。あなたの弱点、見切らせて頂きます」
 眼前の巨兵が嗜虐に興じるのを見て取ると、明憲は堂々正面から《触震》の手を走らせた。
「ほう。パワー特化と思いきや、触手は自動制御ですか。ですが、生命力を司る心臓部を射貫けば!」
 そっと手を当てての衝撃波が、ズンとその肉体に浸透する。
「では、ヒーロー活動をしている者同士、とどめは協力して参りましょう」
 信頼する知己にサインを送る、その合図を号令に。
 魔力を最大限にこめた斬撃のカウンターが、
 回避不能の追跡を行う誘導弾の魔法矢が、
 限度の絶頂に達した侠客の放つ五つの剣技が、
 寸分違わぬ狙いを澄まして、放たれる掌底が、
 四方八方から命中する。敵の肉体を、暴虐を、制御不能の活動そのものを刈り取る合わせ技。それらのダメージが蓄積し脳天に達すると半機械の巨体はオーバーフローして仰向けに音を立てて崩れ落ちたのだった。

 あたりに粘液を散らして、ちぎれ蠢く触手。遺棄された空間に、ひとときの静寂が舞い戻る。
 響く水音。滑る音。宿主から離れた「絡みつく悪意」が新たな惨劇を生むことを、居合わせた猟兵たちはすぐに知ることになる。その身をもって、たっぷりと。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『『豚房流鞭術士』子豚・美花』

POW   :    豚房流鞭術・触手さんに美花を全部あげちゃいます
自身の肉体を【より侵食させ、快感と共に乳内の触手の栄養】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
SPD   :    豚房流鞭術・触手さんおっぱい揺らしちゃだめぇ!
【爆乳を揺らし、両乳の触手での高速連続殴打】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    豚房流鞭術・美花を苛めていいのは触手さんだけです
【右乳から生える触手による殴打】【左乳から生える触手による絡みつき】【ブルマから伸びる触手による突き刺し】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ちぎれたうちの触手の一部はより強い宿主を求めのたうち回り、やがて活性化する。
 触手と触手は絡み合い、中から生まれ出ずるのは、その身のほとんどを触手に捧げた邪神の眷属。
 その一部は倒れるサイボーグに、そして、残る大多数は……新鮮な獲物である猟兵に襲いかかってくるのであった!
子豚・オーロラ
不破・明憲(f21700)と共闘
SPDで行くわ

この世界の豚房流は触手を鞭にするのね
次はその柔らかささえも断つ太刀筋を見せてあげましょうか

【絶対肉感】を発動し、明憲の攪乱に合わせて高速移動
【残像】を残して移動しながら混乱している敵を【2回攻撃】で切り裂いていくわ
相手の高速連続殴打は胸の刀で【武器受け】し、そのまま【カウンター】で切り落とすわ
触手を失った体を明憲の方へ蹴り飛ばして、彼の間合いへほうり込んだりもするわ

さて、粗方片付いたかしら…え、なに、まだ触手が生き残って…
刀を伝って、まさか、私の胸に寄生しようと?
そんな、胸に、入って…
絶叫と共に胸に迸った快感を電流として放射、触手を焼き尽くすわ


不破・明憲
●同行者:子豚・オーロラ(f02440)

●……新手ですか。この方々はもはや倒すしか手はないようです。オーロラさんと同じような武術の使い手なら、少しは対処できますね。

●【クロックアップ・スピード】発動。敵の攻撃を「見切り」、「早業」で躱して触手を打ち払っていきます。敵がUCを使ってきたならそれは好機。「衝撃波」で押しやっての同士討ちを誘っていきましょう。そうやって攪乱すればオーロラさんの攻撃も十全に活きてくるでしょう。

●とはいえ、先ほどの改造人間戦のように何かいかがわしいことが起こりかねませんから、いつでも助けに行けるよう注意しましょう。そして、あの改造人間の骸。あれにも警戒しておきましょう。



「待っててねえ! いまっ美花のあげられる全部あげるからねえ!」
「あああああ! 苛めるならあっちを苛めてよお!」
「触手さん触手さん触手さん触手さん触手さん触手さんんンぁ……!」
 その児童のような「なり」はあからさまに弱いものを象徴している、あるいは多数の弱者を屈服させた異形の雄姿ともいえるだろうか。多少の差異はあれど、共通してその目は虚ろで、正気は失われていた。
「……新手ですか。この方々はもはや倒すしか手はないようです。オーロラさんと同じような武術の使い手なら、少しは対処できますね」
 そんな異形を前にして放たれる明憲の心強い言葉に、オーロラも負けじと武者震いで身体を震わせる。
「この世界の豚房流は触手を鞭にするのね。次はその柔らかささえも断つ太刀筋を見せてあげましょうか」
 すでに鞘から得物は抜き放たれている。
 同じ武術、と称されたように、『豚房流鞭術士』子豚・美花は鞭術士さながらにその懐からぬらりと触手を抜き放った。より有機的で、毒々しい色合いの真紅の鞭。気弱そうな眼差しに、その脅威を制御する意思は微塵も感じられない。
 パチンと鳴らされる指。その音をきっかけに動き出す魔の手を、《クロックアップ・スピード》を始動した明憲は置き去りにした。一度、二度。縦に、横に。肉感的な両の肢体を存分に揺らして迫る触手を、すんでのところで見切り間一髪打ち払っていく。
「豚房流剣術奥義の一、絶対肉感! うおぉぉぉっ、お、お、おぉぉ~~~~ん!」
 オーロラが奥義を発動すれば、筋肉が脈動を速め、通電された体の内奥からチリチリと疼く。惜しげも無く外気にさらされた身体からはさらに大量の汗が溢れ出し、彼女の胸の刀が触手を受け止めるたび何度も気が引き締まるようだ。
 数瞬、激しい殴打と斬り合いの末、ボロボロにされた眷属の触手を引きちぎって丸裸にしてやれば、残りを衝撃波でまとめて吹き飛ばすのは明憲の役目。戦場を俯瞰して見る、ドクターノーフェイスの目が光る。
「とはいえ、先ほどの改造人間戦のように何かいかがわしいことが起こりかねませんか」
 あの改造人間の骸。あれにも警戒しなければならないだろう。おそらく敵の真の狙いは……。
「くふうう! あはぁああああ!」
「くっ、まだ生き残りが!」
 懸念は残るが、まずは眼前の敵を処分してからか。
 寄生先を捨て新たな宿主を求める触手は、刀に巻きつき、緩くなったガードをこじ開けるように侵攻を進める。さながらその刀を固定している肢体に寄生するかのように。本能のまま、ねじり上げ、絞り上げ、苛めようとする。放置すれば、たとえ猟兵といえど致命的な変化を遂げてしまうことは避けられまい。
 その後、放電と衝撃波で辺りを綺麗に焼き尽くすまでしばらくの時がかかったことは言うまでもない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御剣・里佐
【マギアルツインズ】
うぅ…こういうオブリビオンも居ますのね
でも私達はヒーロー、決して負けませんわ…色々の意味で…
次のオブリビオンも気を付けなくては

この状況、私ならともかくブルーは避け続けるのは厳しいですわね
ならば、強化魔法『マギアルヒーロー』!
私が"存在感"を出し、敵の攻撃を"おびき寄せ"ますわ
敵の攻撃は"見切り"、武器で防御…特に触手はなるべく切り伏せましょう
そして隙を見つけて"カウンター"で斬り、確実に数を減らしますわよ
ブルーも援護してくれます、きっと何とかなりますわ!
ただ、数が多いのが少し気になりますわね…
先程の影響も残っていますし受けきれると良いのですけど…

※協力・アドリブ・お色気歓迎


武弓・祐里
【マギアルツインズ】
はぁ…はぁ…いや、冗談じゃねーですよ…
そりゃ確かに目立ちたいとは言いましたけど…触手には勘弁ですよ…
…次は数が多い、気を付けねーといけないですね

相手の数と行動が厄介ですね、
…ここは強化魔法『マギアルヒーロー』を発動…使い方は本来とは逆ですけどね
"存在感"をなるべく消す事でレッドに攻撃を"おびき寄せ"ます
もし私に攻撃が来てもそれを"見切り"、回避です
…この使い方、目立つ所か消えるのであまりやりたくねーんですけどね…
攻撃は気配を消したまま暗殺気味に麻痺"属性攻撃"の魔法の矢を射りますよ
…さっきの影響も残っていて、全ては避けるのは少しきついですかね…

※協力・アドリブ・お色気歓迎



「うぅ…こういうオブリビオンも居ますのね」
「はぁ…はぁ…いや、冗談じゃねーですよ…」
 マギアルツインズの里佐と祐里、もといレッドとブルーは、普段と勝手の違う異形のオブリビオンに対し見解を新たにする。
「でも私達はヒーロー、決して負けませんわ…色々の意味で…」
「そりゃ確かに目立ちたいとは言いましたけど…触手には勘弁ですよ…」
 すでに『豚房流鞭術士』子豚・美花はその抜き身の凶暴な得物を抜き、さながら舌舐めずりするようにぬらりと光を反射させている。周囲を取り囲む眷属たちは、多少宿主にしている肉体に違いはあったとしてもどれも強靭で、掴まれることは避けたいところだ。
 ならば、答えは一つ。
 二つの力を、一つにする。
「「《マギアルヒーロー》!」」
 ―Mageal Hero―
 説明しよう! 《マギアルヒーロー》は、(今回は)自らの存在感に強化をかける魔法である! そのパワーを行使することで戦場にて大いに目立つのも、逆に視界から消え失せることも自在になるのである!
「…この使い方、目立つ所か消えるのであまりやりたくねーんですけどね…」
 使用者である祐里がぼやき気味なのが玉に瑕ではある。
 しかし、そこは使命感が優ったのか、子豚・美花の目が一斉にそれたのを確認すると、麻痺属性の矢をつがえ、一匹ずつ確実に命中させていく。
 ひとり、またひとりと、宿主の機能を停止させる急所が粉砕される。
 暗殺者もかくやと言わんばかりのスナイパーっぷりに、傍らの里佐もさらに勇気を持った。ブルーの援護があれば、なんとかなる。そんな信頼感は、存在感が消えていようとも感じられるほど強く滾っている。
 宿主を失い、蠢く触手もろとも、斬りふせる。特に不用意に攻撃の手を伸ばしてきたものからカウンターして重点的に。
 ようやく周りを囲んでいた包囲を突破できそうな頃合いに差し掛かるまで、果たしてどれほどの眷属を射抜き、斬ったことだろうか。
 廃工場にこもった空気が熱を帯びて充満した頃、外れてもなお振り回し続ける触手の高速連続殴打が肌をかすめる回数は、確実に数を増していた。眷属は減少しているのにもかかわらず、だ。
 白い腹、へそ、すらりとした脚、鼠径部、そして大小の尻部が打ちつけられれば、体をくの字に曲げたり内股になるのを堪えられない。
 里佐の首に触手が巻きつくと、包囲の輪に引き戻そうと強引に打ちすえた。真紅の触手たちはその本能のまま、鬼門を大きな掌でぐちゃぐちゃに、執拗に揉みほぐされるような、普通には感じ得ない衝撃を身体に流していくのだ。疲労した相手にも容赦なく。
「あぁ…もうこんなのばかりですね」
 命中する必殺の一矢。
 本体を失った触手はすぐに動かなくなり、ヒーローの体はすぐに支えを失って重力に引かれ崩れ落ちていく。肩を貸し、その場を切り抜ける二人。ともあれ、包囲は脱した。脅威は、まだ去っていない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

有栖河・鏡
おいおい今度はカワイコちゃん達かよ、俺様の愛刀が乾く暇もねぇな…キャハハハ!

●俺の服装
タートルネックセーターに赤チェックのミニスカ、下着はボクサーブリーフ。

●戦闘
「ああいうカワイコちゃんを見ると滾って仕方ねぇ…楽しませてもらうぜ!」
まずは数を減らして邪魔者を葬るか…《見切り》で触手を避けながらUC《颯》で女共と触手を微塵に斬り裂く。
「子豚ちゃん、可愛がってあげるからねぇ…キャハハハ!」
1匹だけ残したらそいつの触手を《咄嗟の一撃》で斬り飛ばして丸裸にし、組み伏せて俺様の【愛刀】で《串刺し》にしてやるぜ。
「イイ具合じゃねぇか…中までウネってやがる!」
最後は一撃ぶっ放してトドメだ。

●アドリブ歓迎


桐嶋・水之江
あの生体兵器…強力な再生機能と一種の召喚能力を持っているようね
兵器じゃなくて邪神だったかしら
まあ同じものよ

◆WIZ◆なんでも歓迎◆

先の筋肉の塊同様見た目通りの攻撃を仕掛けてくるようね
私にとってはフィジカルでどうこうするタイプじゃ無い分やり易いかもね
勿論油断するつもりは無いわ
危なげなく駆除する為に、先ずはお得意の攻撃手段を奪ってしまいましょうか

蠢く機械触手をダウンロード
狙いは本体では無く敵の触手そのもの
絡め取って動きを封じるわ
お相手は有機生物のようだし耐性が無いなら麻痺毒も通るでしょう
目には目を
触手には触手をね
本体の方は他の猟兵さんにお任せするわ
私が抑えている内に何とかして貰いたいところね


カナ・リーアス
【心情】はーっ!はーっ!さっきの戦いでちょっと熱があるんだよ…でも、負けてられないんだよー!今度は…うげっ!巨乳のお姉ちゃん達からさっきのうねうねみたいなのがでてるんだよー!こうなったらうねうねもどんどん倒していくんだよー!

【作戦】仲間と連携。「お胸にはお尻だよー!やーい!うねうねー!
ここまでおいでー!ぺんぺーん!とパンツ下ろして丸出しのお尻ペンペン(巨乳に対抗しているつもり。)で【挑発】するんだよー!触手が寄ってきたら武器を掲げて【二回攻撃】のグラウンドクラッシャーを浴びせるんだよー!それでも触手が来たら【見切り】で回避。もしくは【怪力】で防ぐんだよー!


ヘザー・デストリュクシオン
また触手なの?うう、嫌な予感がするの…。
とにかく早く壊しちゃうの!

ジャンプやダッシュ、スライディングで素早く立ち回って相手の連続攻撃を回避しつつ触手を切り落とすの。
だけどさっきの触手より元気?思ったより攻撃が当たらないの。
気付けば後ろに回られておしりを叩かれて、足に絡みつかれて逃げられなくなったところに、大事なところを突き刺されて…。
みゃあああっ!やだっぬいてええ!
さっき変な汁かけられて体あっつくなってるのに、そんなことしたら…!
いや、なのにっがまんしなくちゃ、なのに…きもちくなっちゃうのおおお!

え?おしりっ?そこはまだしたことないから…だめなの!
なんとか触手を切り裂いておしりは守るの。



 戦場に、触手の操り人形と化した哀れな眷属たちの悲鳴が木霊する。その姿は拘束と麻痺毒により不規則に痙攣し、見る影もない。本来触手を操り、もとい触手に操られる眷属が、ついに宿主に牙を剥いたかと思われるが、実はそうではない。その触手が炭素筋繊維と特殊な液体金属から構成される「人工物」であることがそれを物語っている。
 操者は機巧の魔女、水之江だ。
「これは拘束や尋問用に作ったものなのだけれど、色々と応用が利くのよ」
「あはははは! 触手さんがいっぱい! いっぱいにいっぱい!」
「まさか本体の方から絡め取られにくるとはね。でも先ずはお得意の攻撃手段を奪ってしまいましょうか」
 《蠢く機械触手》の効果はてきめんだった。
 狙いは本体では無く敵の触手そのもの、どれほど高速で躍動しようともそれは本能のなす技。独立AIを備えた機械触手に分析されればその術中にはまっていく一方だ。そして、宿主も触手に動きを委ねている以上、面白いように動きを封じられていく。
 水之江は振り返って頷く。
「私が抑えている内に何とかして貰いたいところね。お任せしてもいいかしら」
「任せな! ああいうカワイコちゃんを見ると滾って仕方ねぇ…楽しませてもらうぜ!」
「いいけど、また触手なの?うう、嫌な予感がするの…。とにかく早く壊しちゃうの!」
 火照る愛刀を隠そうともせずニヤリと不敵に笑う鏡と、警戒心で毛を逆立てんばかりのヘザーが身構える。
「はーっ!はーっ!さっきの戦いでちょっと熱があるんだよ…でも、負けてられないんだよー!今度は…うげっ!巨乳のお姉ちゃん達からさっきのうねうねみたいなのがでてるんだよー!」
 カナは嫌な予感を感じ取ったのか、悲鳴のようなリアクションからは生理的な嫌悪感が見て取れる。
 血気にはやる鏡は、その様子を気取ったのか、まずは邪魔者を葬るか、と縮地で残像を残しながら目まぐるしく接敵移動する。奥義である《颯》はそう簡単に見切られるはずもない。
 ヘザーも、呼応するように連続攻撃を回避しつつ、触手を切り落としていく。しかし、空を切ること二度、三度。空ぶるたびに焦りが募る。
「このっ!さっきの触手より元気?思ったより攻撃が当たらないの!」
「子豚ちゃん、可愛がってあげるからねぇ…キャハハハ!」
 両陣営ともに、そのターゲットを絞ったらしい。タートルネックのセーターに手をかけるのももどかしく、忍ばせた愛刀を手にかけたまま鏡が子豚・美花を組み伏せたのと、後ろに回り込まれたヘザーが打たれるのを最も苦手とする部位をしこたま叩かれて、肌を打つ乾いた音とともに倒れこんだのは同じタイミングだった。
 ともに組み付かれ、絡まれて、敵も味方も、もっとも防備の薄い箇所を外気に晒す。
「俺様の愛刀で串刺しにしてやるぜ!」
「みゃあああっ!やだっぬいてええ!さっき変な汁かけられて体あっつくなってるのに、そんなことしたら…!」
「へえ…イイ具合じゃねぇか…中までウネってやがる!」
「ああっ!いや、なのにっがまんしなくちゃ、なのに…きもちくなっちゃうのおおお!」
 触手相手に必死に急所を守るヘザーと、眷属を押さえフィニッシュに持ち込もうとする鏡。
 さながら阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されていた。
「あの生体兵器…強力な再生機能と一種の召喚能力を持っているようね。兵器じゃなくて邪神だったかしら」
 その状況を冷静に分析する水之江に対し、カナは声を大にして喚起する。
「ピンチなんだよー!こうなったらうねうねもどんどん倒していくんだよー!ほーら!お胸にはお尻だよー!やーい!うねうねー!ここまでおいでー!」
 ぺんぺーん! と、めくりあげた衣装を隠そうとせず、むしろ挑発的にふりふりと振ってみせる。すでに宿主を失い、新たな寄生先を求めるものも多い。その桃のようなしりたむらを目の前にちらつかせられれば、ふらふらと手繰り寄せられる触手も、文字通り群れをなして殺到する。
 にっと笑みを浮かべ、振りかぶっていた得物を振り下ろす。《グラウンドクラッシャー》の一振りだ。たまらず吹き飛ぶ眷属たち。
「じゃ、もいっぱーつ!だよー!」
 返しの二撃目が、残る触手たちをも一網打尽にする。
 全てを捧げた宿主が茫然自失とする中、バーバリアン少女は高らかに、勝利の喝采をあげたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『灼紅の女王・ブラッドクィーン』

POW   :    敵から護る赤黒くおぞましきモノ
【敵対 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【絡みつく赤黒き触手の群れ】から、高命中力の【高粘着性の強酸溶液】を飛ばす。
SPD   :    解放されてはならない狂気の姿
【世界に隠匿された真の邪神の身姿 】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
WIZ   :    死しても逃さぬ邪悪なる降霊
【 自身に挑んで返り討ちにあい支配された敵】の霊を召喚する。これは【生前に使用したユーベルコード】や【得意としていた武器】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:雨色

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアイリス・スノーキャッスルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 しかし、猟兵たちは一瞬意識の外に置いていた。
 触手を武装の一とするサイボーグを呼び水とし、触手に操られる哀れな眷属をけしかけ、現世に権限しようとするUDC怪物の存在を。
 倒れ臥すギガサイボーグの屍、同じく倒れ臥す子豚の宿主たち、戦闘の余波で散らばった触手。
 それらが泡立ち、渦巻いて、合わさり、やがて『灼紅の女王・ブラッドクィーン』は姿を現わす。
 赤黒いおぞましき触手(モノ)を携えて、世界を蹂躙するために。
カナ・リーアス
【心情】うわー!全部合体したー!?でもこれならあの蛇ねーちゃんを倒せば終わりなんだよー!やってやるんだよー!

【作戦】仲間と連携。さっきのように「私はこっちだよー!」と【挑発】。そしてこっちに攻撃してきた所を【見切り】を使い敵の攻撃を回避しつつ、そのままヒップドロップを食らわせてやるんだよー!「お前を倒せば終わりだー!」


桐嶋・水之江
集合しひとつの生命になった…?
再生能力の応用?瞬時に自らをゲノムレベルで再構築したように見えたわね
怪物が成せる所業なのかしら
いずれにせよあれが本体と呼ぶべきでしょうね
駆除して終わらせましょう

◆WIZ◆なんでもOK◆

あちらが数で来るならこちらも数でお迎えよ
追う氷球を高速詠唱
全ての氷球の解放タイミングを合わせて面で制圧するわ
何を召喚してくるか判らないけれど、数を揃えて動き出される前に凍て付かせてあげましょう
完全に凍結できなかったとしても動きを鈍らせるだけで戦いやすくなるわ
あとはエグザストロッドで精製した大氷柱で突き刺し砕いてしまいましょう
不意を突かれないようプロテクトフィールドの展開も忘れずにね



「ククク……我……灼紅ノ女王、此処ニ顕現セリ……!」
 おぞましい毒々しさの色彩を放つ淀みから体を持ち上げるようにして、のそりとたたずむ妖艶な美女。現世に顕現したものの未だ不完全な、過程の中途らしく耳を傾けるのも憚られる金属質な声で語りかけるのだ。
「集合しひとつの生命になった…?再生能力の応用?瞬時に自らをゲノムレベルで再構築したように見えたわね。怪物が成せる所業なのかしら」
「うわー!全部合体したー!?」
 カナと水之江は、その声もさることながら現れ出でた所作にも衝撃を受けた様子で、地続きに展開する戦闘を予感して身構える。
「供物ト成レルヲ栄エアリト思イ……疾ク首ヲ捧ゲヨ……!」
「お断りよ。駆除して終わらせましょう」
「そのとーりなんだよー!あとはあの蛇ねーちゃんを倒せば終わりなんだよー!やってやるんだよー!」
 灼紅の女王・ブラッドクィーンはその気迫にも怯むどころかむしろ余裕そうに笑ってみせる。女王を名乗るにふさわしい、傲慢で他者を見下した視線。
「愚カナ……ククク」
「私はこっちだよー!このうねうねー!」
「ソノ挑発ガ命取リダ……!」
 手をかざせば、そのサインを受けて、肉体の大部分を構築する触手が湧き立ち、この場に溶解液を撒き散らす。
 その手筈であった。しかし。
 ワンアクションの所作よりも早い高速の詠唱で、水之江の《追う氷球(コールドストーカー)》は発動を可能にする。
「あなたは逃げ切れるかしら?」
 その問いには結果と、ブラッドクィーンの感嘆で答えられた。立体的な氷球の制圧陣が触手の炸裂よりも前に完了したのである。その解放タイミングは完全に同一。
 足場まで凍りつく先手の一撃に、敵の動きは阻害される。
 余裕の表情に、ごくわずかな苛立ちが陰る。
「小賢シイ真似ヲ……ダガ我ガ肉体ハ無限、幾ラデモ、増エルゾ!」
「お前を倒せば終わりだー!お尻でドーン!なんだよー!」
 凍結した足場を遥か下に見て跳躍するカナが、くるりと宙で一回転すると身動きの取れないブラッドクィーンに強烈なヒップアタックの一撃をお見舞いする。その余波で瓦礫や残骸、凍る地形に至るまでに衝撃が浸透し、ビキバキとひび割れる。
「グォ……!」
「参ったかー!なんだよー!」
「我ガ魂魄モマタ……無限ヨ……!」
 揺らいだ姿勢のまま、身体の構造物の隙間から溢れた瘴気が人の形を象ると、手から火炎弾や雷撃--猟兵のユーベルコードに酷似したものを放つ。
 しかし、それもまた水之江の発動した大氷柱に当たり霧散した。
 ズドオ! と、ヒップアタックの衝撃を殺しきれず、砂煙を上げて倒れ込む女王の頬に、肉体に泥がつく。
 玉座の崩壊の時は、刻一刻と迫っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

有栖河・鏡
コイツは流石にやべぇな…クソ、なのに見てるだけでバキバキになっちまう、つくづく俺はイカれてるようだぜ!

●俺の服装
タートルネックセーターに赤チェックのミニスカ、下着はボクサーブリーフ。

●戦闘
「イイオンナァ!一発はカマす!」
《見切り》で酸を躱しUC【剣刃一閃】を《咄嗟の一撃・部位破壊》の併用により触手を斬り裂いて本体に肉薄。
「頂くぜぇ!…ハァッハァッ、うっ…」
そのまま抱きついて触手溜まりか穴かとにかく下半身を俺の愛刀で《串刺し》にしそのままフィニッシュ。
「ふ、ふは…やってやったぜ…」
そこまでで俺の力は使い果たした、後は触手で俺が《串刺し》にされるだけさ。
「アッ、アッ…」

●アドリブ歓迎NG無し


ヘザー・デストリュクシオン
うう、つかれたけど、敵は壊さないと…!

触手から解放されてふらふらと立ち上がろうとしたけど、また新しい触手に絡みつかれたの。
ねとねとした汁をかけられ服が溶けてほぼ裸に。
胸やおしりを叩かれて痛みと快感で体がふるえるの。
みゃううっ!やだっやめてよ…!
ちょっと…!もう、いいかげんにするの!
体の中に入ってこようとする触手を爪で引き裂いて抜け出し、ダッシュで本体に近づくの。
こういうことは、好きな人とするって言ってるでしょ!
もうおこったんだから!触手もオブリビオンもこの場所も、ぜんぶ壊してやるの!
素早くジャンプして攻撃を回避しつつ上空からラビットキックを全力で叩き込むの。

うう、早く帰ってお風呂入りたいの…。



「コイツは流石にやべぇな…クソ」
 常人であれば直視することすら躊躇われる冒涜的な外見の美女を前に、その目に闘志を爛々と燃え上がらせる、女性と見紛うほどの端正な容姿の漢の姿があった。
 優れた剣才を花開かす青年、鏡は、その触手の動きをつぶさに観察する。
 狙うは、本体。その一点のみ。
「なのに見てるだけでバキバキになっちまう、つくづく俺はイカれてるようだぜ!」
「ククク……良キ心構エダ。我ガ寵愛ヲ受ケヨ、コノ灼紅ノ女王ノナ!」
「はっ!イイオンナァ!一発はカマす!」
 怒涛のように生み出されていく触手が、さながら奇妙な肉壁のように展開された。それらは、鏡の手足を絡め取り、さらに粘着質の溶解液をぶちまけようと迫るのである。
 しかし、触手が生きて、指揮の下で動くのであれば、裂いて本体に肉薄するのに専念すれば容易だ。
 観察の甲斐あり、狙い通り、女王に密着すれば、あとは急所へ向けて、無名とは別のもう一本の愛刀をしゃにむに叩きつける。
 愛刀が動くたびに、きつい触手の中で切っ先は引っかかり、峰は弾くように撫で上げられる。グチュ……ズリュと刀身を舐めるように絡みつけば、一度引き抜こうとしてもズチュチュ……ジュボと、万力のように締め上げる。《剣刃一閃》に力を使い果たした鏡は、もはやなされるがまま。
「アッ、アッ…」
 串刺しのまま身動きの取れない媚態を晒す。
 そんな鏡を救おうと、猟兵が一歩踏み出すことを察知していたか、ブラッドクィーンが生やした別の触手はヘザーの足からも自由を奪う。
 拘束された四肢にしなる触手鞭が振るわれると、ひときわ大きな音を立てて、ヘザーの腰から下がブルンとゆれた。
 開いていた足を閉じても、刺激のたびぴょんぴょんと小さく尖り、跳ね、揺れ、震える。
「みゃううっ!やだっやめてよ…!」
 すると一本の触手が伸びてきて、激痛にふるえるヘザーのあごに巻きつき、ぐいっと顔を上げさせる。
 その顔に射出するように、ねとねとした汁を止めどなく垂れ流し、滴る肌には激痛が走り、伝う服はどろどろに溶解した。生臭い感覚が鼻や口を覆ってしまう。
 もはや、身を守るものは何もない。ならば、狙うは、やはり「本体」か。体を隅々まで這い回る嫌な感触を感じて。
「ちょっと…!もう、いいかげんにするの!」
 瞬間、少女は激昂した。バラバラと、ちぎられた触手が形を保てず、床に散らばる。
「こういうことは、好きな人とするって言ってるでしょ!もうおこったんだから!触手もオブリビオンもこの場所も、ぜんぶ壊してやるの!」
「ソノ情念ヲモ、糧トシテクレル……!」
「うるさいの!兎の脚力、なめちゃダメなの!」
 土台、靴などその脚の前には拘束具の一つに過ぎなかったのか、防具まで奪ってしまったことを後悔する時間は女王には与えられない。妖艶な顔つきをたたえる本体の頭部に、両脚を兎のそれに変じた《ラビットキック》がクリーンヒットする。
「ふ、ふは…やってやったぜ…」
「うう、早く帰ってお風呂入りたいの…」
 女王が倒れ込んだのを見ることもなく、己のベタつく体を見回す、鏡。そして、ヘザーの両名だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御剣・里佐
【マギアルツインズ】
今までの敵だと判り辛かったですが…
あれがこの世界を脅かすオブリビオン、UDC
気を引き締めて行きますわよブルー、平和の為に今ここで倒しますわ!

長期戦は拙そうですわね…ですが、私に出来るのは前に出る事だけですわ!
前線に立ち、皆さんに攻撃が向かわないように積極的に攻撃を受け止め【カウンター】ですわよ!
ヒーローとして引く事はできません
私との我慢比べに最期まで付き合っていただきます!
そしてブルーや皆さんと協力して大きな隙を作りだしますわ
高い防御力を持つならばそれ以上の攻撃でぶち破るのみですわ!
合わせなさいブルー!『マギアルフィニッシュ』!(跳躍からの跳び蹴り)

※協力・アドリブ歓迎


武弓・祐里
【マギアルツインズ】
あー…大分今までの奴と違いますね
油断したら酷い目にあいそうです…今までと違って本当に
…いえ、今までのもそれはそれで酷い目にあいましたけど…
はいはい了解ですよレッド、ここで放置はありえねーですよ

あの姿、精神力が削れますね…!出来るだけ手早く行きたいです
レッドの負担を減らす為に隙を狙うように麻痺【属性攻撃】の魔法矢を差し込みましょう
私の攻撃はあまり効かなそうですからね…何とか強力な一撃を叩き込むための隙を…!
今!そっちこそ遅れねーでくださいよレッド!『マギアルフィニッシュ』!(跳躍からの跳び蹴り)
これでも、平和を守るヒーローって奴をやっている身なのですよ…!

※協力・アドリブ歓迎


不破・明憲
●子豚・オーロラ(f02440)と共闘

●ほう、あなたがこの騒ぎの主、ですか。何とも赤い方ですねぇ……では、診察を開始しましょうか。

●どうやら、敵と言うよりはメンタル系の治療対象のような気がしますね。治療したら骸の海での安寧生活が待ってますよ。安心して診察されてください。

●嫌がって暴れる患者には慣れています。動きを「見切り」、「早業」で回避しながら接近していきます。放たれた粘液は「衝撃波」で吹き飛ばします。体の一部に触れられば【触診】をもって診察、患部判断を行います。

●その後は判断した弱点をオーロラさんに伝達。役割交替で私が囮になり、彼女に患部(弱点)を切除してもらいましょう。


子豚・オーロラ
 不破・明憲(f21700)と共闘するわ

SPDで行くわ
【絶対肉感】を使って高速移動を可能にし、素早く動いて【挑発】
相手の攻撃を自分に誘って【残像】を使ってよけ続け【時間稼ぎ】
まずは攻撃より回避に専念、明憲が自分の攻撃を放つ隙を作るのが目的よ

時間稼ぎの為に触手に捕まることも構わないわ
感度超上昇中の体を叩かれ、搾られ、突っ込まれ…
【恥ずかしさ耐性】で身をよじりながら耐えるわ

敵の弱点を知らせてもらえたら【属性攻撃】で剣から放電し、触手を振り払うわ
それから教えられた情報に従って相手に有効な部位に【捨て身の一撃】
部位によっては【2回攻撃】や【なぎ払い】も混ぜて、相手の弱い所を攻め立てていくわ



 すでに施設は見る影もなく破壊し尽くされていた。それはこれまでの猟兵たちの活躍もあるが、一番の要因は灼紅の女王・ブラッドクィーンがいよいよその本性と力を解放し、暴れ回るように攻撃を始めたからである。その凶暴性はギガサイボーグをも凌駕し、蠢く触手の物量は豚房流鞭術士の一団を上回るスケールを誇る。
 しかし、明憲はそれが余裕をかなぐり捨て、焦りから生じているものだと見逃さなかった。
「どうやら、敵と言うよりはメンタル系の治療対象のような気がしますね。治療したら骸の海での安寧生活が待ってますよ。安心して診察されてください」
 顎に手を当て、騒ぎの主を見診する。すでにドクターノーフェイスの診察は始まっているのだ。
 吹き付けられた溶解粘液は、かすめる程度でギリギリまで引き付けてから見切り、回避していく。
「ヨクゾ我ガ間合イに入ッタ……ククク……死ネ!」
 頭部と脚部、さらには両側から覆うように放たれる飽和攻撃。
 女王の顔が嗜虐に歪む。
「豚房流剣術奥義の一、絶対肉感!」
 両手足に頭部に、迫る触手を断ち切る五つの剣閃が、オブリビオンの歪む表情を愉悦ではなく苛立ちからに変えた。
 明憲の手を引いたその指先に走る感覚に悶えながらも、その場を脱する。
「大丈夫ですか?!」
「ええ、でも今は戦いに集中よ!」
 ほぉぉ~っ! と、女王でさえ気圧されそうになるほどの掛け声をあげ、反転して突っ込んでいくオーロラ。一撃必殺の好機を待つため、その体が触手に蹂躙されることも恐れない。感覚が異常に過敏になった体は、限界を超えて打ち震え、おびただしいほどの汗と液を滴らせる。
 そんな触手の十重二十重の包囲を高所から、背中合わせに見下ろし眺め、身構えるヒーローがふたり。
「あー…大分今までの奴と違いますね。油断したら酷い目にあいそうです…今までと違って本当に」
「ええ。今までの敵だと判り辛かったですが…あれがこの世界を脅かすオブリビオン、UDC」
 マギアルツインズの紅蒼のヒーロー、里佐と祐里は、眼前の魔性を世界の敵と認めたようだ。
「…いえ…今までのもそれはそれで酷い目にあいましたけど…?」
「さあ!気を引き締めて行きますわよブルー、平和の為に今ここで倒しますわ!」
「はいはい了解ですよレッド、ここで放置はありえねーですよ」
 そして、その道を、勝利への活路を開くのは白きダークヒーロー。
「嫌がって暴れる患者には慣れています。患部は……そこです!」
 ブヨブヨとした触手の内から、浸透した衝撃波を受けて、たまらず露出させる。それは、この戦いで初めて晒した生命力の中枢。すなわち核。
 弱点を発見するや否や、オーロラはそこに攻撃を集中させる。迫る触手壁をなぎ払い、剣と放電による交互の、守りを刈り取る苛烈な攻め手で女王を追い詰めていく。
「其レガ狙イカ……ナラバ……!」
 ボコッ! ボコボコボコ……!
 口が、黒目から、髪飾りまで、その全てを赤黒く変色させ、肌は毛穴のひとつひとつから爆発的かつ際限なく触手を生やした、狂気の姿に自らを変質させていく。これが今日まで世界に隠匿されていた邪神の姿。数多の犠牲を伴う研究成果を簒奪し、眷属もろともエネルギーと化した、攻撃力と防御力を兼ね備えた鬼神の姿だ。
 その外見は悍しくも、神々しい。
「あの姿、精神力が削れますね…!出来るだけ手早く行きたいです」
「ええ。長期戦は拙そうですわね…ですが、私に出来るのは前に出る事だけですわ!」
 マギアルレッド、里佐は最前線に躍り出る。
 それがヒーローとしての誇りであり、理想のあり方。
 一瞬でも相手よりも速く、僅かでも相手 より強靭な攻撃を叩き込めば勝てる。触手にはその勝機をものにするだけのパワーがあった。惜しむらくは、しかしそれを効果的に扱うだけの理性は、この姿と化した魔性には残っていなかったことだ。
「ナ……アリ得ナイ……! ギャアッ!」
 露出したままの核を抉るように、麻痺属性の矢が突き立つ。祐里は命中を確認すると、里佐にアイコンタクトを送る。
 ……今! ここしかない! と--!
「合わせなさいブルー!」
「そっちこそ遅れねーでくださいよレッド!」
 互いのタイミングを一瞥すらせず、完璧に把握した跳躍。
 身をよじることも、触手の防御壁を張ることもできない数瞬。
『『マギアルフィニッシュ!!』』
 断末魔の叫びを上げることすらできず、ダブルの蹴撃で、コアと、その身を爆散させるブラッドクィーン。女王を仮にも名乗ったものの末路としては、あまりに惨めで、多くの犠牲を生む呼び水となった魔性としてはむしろ当然の結果だった。
 悪は滅びる。滅ぼすのは私たち。
「これでも、平和を守るヒーローって奴をやっている身なのですよ…!」

 そして、絡みつく悪意は消え去った。
 戦いに終止符が打たれたことを知らせるように、割れた窓から穏やかな陽射しが猟兵たちを照らし始めた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年09月24日


挿絵イラスト