1
城内強襲!三つ巴の戦いを制覇せよ!!

#ダークセイヴァー #同族殺し

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#ダークセイヴァー
🔒
#同族殺し


0




●燃え盛る館で起きる事件
 ダークセイヴァーで起きた事件。それは、オブリビオンからしてみても驚愕としか言えなかっただろう。
「私の…私のッ……」
「私の…邪魔をするなッ……!!」
 ブツブツ何か言っているようだが、洩らす譫言に悔やみが混じったような雰囲気のローブを纏ったが人影。彼はオブリビオンである。否、オブリビオンであったのだろう。
「ただ、ただ…私は大事にしたかっただけなのに……」
 彼の足元には、同じオブリビオンの吸血鬼が足元に横たわっていた、が。すぐにその体は黒い霧となって霧散していった。
「私が…私が何した?……こんなにも民を想っていたのに…?わからん、何故だッ……!!」
 ぶるぶると身震いさせるローブがはだけて、現れた姿は骸骨姿。
 男は、燃える館の中で一人慟哭する。
 不可解なオブリビオンによる同族同士の殺傷事件、ダークセイヴァーの世界で一体何が起こっているのだろうか……?

●グリモアベースにて
「皆聞いてくれ、ダークセイヴァーの世界で不可解な事件が起きたんだ」
 上の道着を左腕に担いだ半裸の人狼が一人。蒼い四角錐のグリモアを掌の上で踊らせていた人狼は、ガルムゼノン・フェンリル(月をも砕く蒼狼拳士・f01970)である。
 人狼の浮かべる暗い表情に心配になったのか、君たち猟兵がガルムゼノンへ近寄ると。
「ふ、不安にさせてしまったかな?…失礼、大丈夫だ」
 グリモアをスクリーンの様に投射して、人狼は今回の事件について説明を始める。
「皆はダークセイヴァーに現れた『同族殺し』って聞いたことあるかな?今回は、その同族殺しによる事件なんだ」
 ガルムゼノンが言う『同族殺し』は、ダークセイヴァーのオブリビオンに最も忌み嫌われている存在である。
「その『同族殺し』がオブリビオンの領主と敵対している理由はわからないけれど……此れはチャンスだと思う」
 猟兵でも人間でもなく、同族を殺す狂えるオブリビオンである彼らは、領地を拡げ侵略しているオブリビオン領主たちにとっても脅威なのだ。同士討ちを狙うのであれば、これ以上の機会はないだろう。
 ガルムゼノンは、対象地域のマップをグリモアで映し出して、赤いバツ印がついた位置を拡大してみせる。
「ここの城に『同族殺し』が襲撃するから、領主と同族殺しの両方を撃破してほしい……ということだ。そこで、先に君たちにはこの城へ混乱に乗じる形で城内を強襲、警備しているオブリビオンを叩いてもらうことになる」
 なぜ警備のオブリビオンだけを先に叩く必要があるのか?理由は1つだ。
「お互いに消耗しているところを叩いた方が撃破が早くなるだろうからね。オブリビオン同士に同時討ちさせれば、事件の解決は早くなるだろう?」
 ニヤリと悪い顔を浮かべる人狼。しかし、そんなうまく話が転ぶとも思えない。
「だからこそ、この強襲はお互いを摩耗させてから叩いてしまおうということさ。負担は少なく堅実的に、ね」
 それから──と、一息入れてから領主の説明に入る。
「この城には、炎を操る少女の様なオブリビオンが領主をしているらしくてね。見た目は少女とはいえどオブリビオンだ、気を抜かずに撃破してほしい」
 スクリーンを移動させると、燃えるような紅色の髪の少女が映された。彼女は元々心温かく温厚な性格だったそうだが、とある複数の事件を切っ掛けに人間を恨むようになったという。
「猟兵、領主、同族殺しの三つ巴の戦いが予想されるが、先ずは領主の撃破を目標にしてくれ」
 そして、もう一体の討伐対象についてなのだが、これまた少し変わっているようで。
「狂気を纏った極めて強大なオブリビオンだが、これまでの戦いで摩耗しているだろう。もしかしたら戦闘せずに説得ができるかもしれないね?」
 優しい心が残っているならば、ね……と、小さな声で呟く人狼。
「まさか故郷のダークセイヴァーの予知がこんなことになるなんて思ってなかったよ……」
 尻尾をふにゃりと垂らして、うなだれる狼。
「私は予知をした手前、一緒に行くことが出来ないけれど……君たちなら無事に完遂してくれると信じているよ」
 ガルムゼノンが強引に表情を明るくするなり親指を立てグーサインをすると、グリモアの優しい光に包み込まれた。
「GOOD LUCK!!」
 そう言うと、君たちは荒廃した世界へ送り込まれるのであった───。


不知火有希哉
 おはこんばんにちわーうるふ!不知火有希哉です!

 今回は初めてのダークセイヴァーでの予知になります。
 ダークセイヴァーで起きた『同族殺し』による殺傷事件、猟兵たちはどう対処するのか?
 オブリビオン側の思惑など絡めつつ執筆させていただけたらなーと思っております。

 楽しんでいただけるよう尽力いたしますのでお付き合いの程よろしくおねがいします!

 それでは、今回もよろしくおねがいします♪
44




第1章 集団戦 『首無しヴァンパイア』

POW   :    影移動
【血肉を求め、相手の影から自らの身体】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
SPD   :    影蝙蝠
自身が装備する【再生能力を有する蝙蝠】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    復元再生
自身の装備武器に【驚異的な再生力】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ゲルハルド・バルザーク
計略、謀…勝利の前にはいかなる悪しきも暴力も許される、それが覇道というものである。

【戦闘】
「余はバルザーク皇帝ゲルハルドであるぞ、控えろ!下郎ども!」
攻撃を防ぐ皇帝の覇気(オーラ防御)を纏い、魔剣ヴァーゼルを携え威厳と共に出陣。
UC【突撃号令】により近衛師団を呼び出し、攻撃力重視で突撃させる。
「栄えある帝国の勇者達よぉぉ!余にぃぃ、続けぇぇぇぇ!」
無論、先陣は余が切る。
怪力を以って魔剣を振るい敵を薙ぎ払い、吹き飛ばし、近衛師団と共に速やかに敵勢を殲滅して計略を成功に導く。
「余がこのような策の尖兵になるとは…猟兵とはまこと面白い!」

【アドリブ大歓迎】



●天下は我にあり
 グリモアによる転送から開放され、目の前に広がる光景は寂れた村から搾取を続ける悪が潜む、どんよりと暗い雰囲気が漂う城前。
 その暗い雰囲気の中には如何にも強敵が潜んでいそうな『違和感』も感じ取ることが出来た。……が、城に踏み入っていく大男が一人。無謀にも見えるが、彼は王であり猟兵なのだ。
「計略、謀…勝利の前にはいかなる悪しきも暴力も許される、それが覇道というものである」
 ゲルハルド・バルザーク(覇道の皇帝・f18758)は腰に携えた剣を握り込んで、城内へ突入する!!

●邪魔するものは排除のみ
 どがん!!と大きな音を立て扉を蹴破るゲルハルド。
「余はバルザーク皇帝……ゲルハルドであるぞッ!! 控えろ!下郎ども!」
 攻撃を防ぐべく皇帝の覇気オーラ防御を纏うと、魔剣ヴァーゼルを引き抜いて威圧を掛ける。
「──!!」
 迫りくる首なしの吸血鬼の軍勢に臆することなく一閃し、薙ぎ倒すしていく皇帝。
「!!!」
 邪魔はさせないとでも言うように、猛る血肉を求めて影から湧き出てきた虚構の軍勢を前にしても、王は全く動じなかった。
「ハッ この程度で余を斃せるとは思わん事だッ!!」
 回転斬りの要領で振るわれた魔剣は、妖しい覇気オーラを伸ばす様に放って一列分の敵を消し飛ばすと、更に進軍していく。
「出でよインペリアルナイツ……余の敵を粉砕せよ!栄えある帝国の勇者達よぉぉ!余にぃぃ、続けぇぇぇぇ!」
 ユーベルコード『突撃号令』を発動させて自身が統辞するバルザーク近衛師団の団員を召喚すると、号令を掛けることで攻撃力重視の突撃を仕掛ける。
「余は蹂躙し略奪する者なり!!ヒトならざる者よ、心せよッ!!」
 師団の団員が刃を振るい、戦場と化した喧騒が城内を包み込んだ。わらわらと護衛のオブリビオンたちが出てくるが所詮は手下である。この皇帝の敵ではない。
 ゲルハルドは己の怪力を以って魔剣を振ると敵を薙ぎ払い、殲滅していく。
「この程度の攻撃……ぬるいわッ!!」
 追跡してきたであろう影諸共、魔剣の一撃で吹き飛ばして鮮やかに討ち取っていく。近衛師団と共に速やかに敵勢力へダメージを与えていくのだ。
──総ては、王として力を見せつける為。彼にとっては事件を解決する行動自体オマケでしかないのだ。
「ふははははッ!!余がこのような策の尖兵になるとは……猟兵と言うのはまこと面白い!」
 次々に増えていく吸血することのない出来損ない共を屠りながら、皇帝は高笑いを響かせるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

宮入・マイ(サポート)
連携歓迎っス!

マイちゃんは面白いことがありそうなら首を突っ込むっスよ!
それ以外の目的で依頼に行くことはないっス!
まーなんでも面白いと思うタイプなんっスけどね。
ただ、面白いことに集中して依頼の本筋から離れちゃうときもあるっス…

基本は攻撃が来たら喰らっちゃうっス、本体がやられない限り死なないっスから!
後は寄生虫をけしかけてUCにつなげる感じっス。
でもこれにこだわらなくても大丈夫っス!
好き勝手やるときもあるっス!
あ、【裏返しの不幸】は面白いことを邪魔された時にしか使わないっス。

後は~…他人のことをあんまり気にしないっス、面白ければ被害が出ようがなんだろうがオッケーっスよ!

きゃっきゃ。←これ重要っス。


ヒサメ・グラウパール
◎アドリブ・連携歓迎

オブリビオンと共闘ってのも変な気分ね……
なんで同士討ちなんてし始めたのかな

まぁ今は考えても仕方ないか、まずは目の前の戦いに集中しなきゃね!

■行動
首が無くても動けるとは、また厄介な……あとは再生力も自慢なのかな
ここは【UC】を使用、消滅時に強烈な冷気を撒き散らす小型の氷の竜を
出せるだけ召喚!
周囲に蝙蝠がいるならそいつらの駆除、残りは全てヴァンパイアに
突っ込ませて攻撃

撒き散らされた冷気で凍結してるか、動きが鈍くなっている所を
氷槍による氷【属性攻撃】の連続刺突で凍結させつつ粉砕してあげる
再生力が高いみたいだけど、流石に完全に凍っている部位を再生する事までは
できないでしょ?



●大きいのと小さいのと
「オブリビオンと共闘ってのも変な気分ね……?なんで同士討ちなんてし始めたのかなぁ」
 頭を捻るドラゴニアンの少女、ヒサメ・グラウパール(氷槍竜・f21294)。
「なになに?お城侵略するんス?おぉー、何やら面白そうなことしてるっスね?」
 少年の様な口調に乗せた特徴的な声に、高い身長に見合わない色白の肌。可愛らしい桃色の髪が揺れる。
 自身をカタツムリのキマイラと自称するバイオモンスターの女性、宮入・マイ(奇妙なり宮入マイ・f20801)。
「まぁ今は考えても仕方ないか、まずは目の前の戦いに集中しなきゃね!」
 ヒサメは軽く頭を横に振って、氷槍『トリシアラ』を構える。
「さーって、どかんと一暴れしちゃうっス!」
 マイにとっても依頼解決はオマケでしかない。自分が楽しめれば良いのだと彼女は言う。
 先に突撃していった皇帝に釣られる様に、2人は城へ進行していく。

●侵略侵攻!!
 城に侵入を果たした2人が眼にしたのは、正直いってこの世のものとは思えない光景だった。
「うわぁ……。首が無くても動けるとは、また厄介な……」
 ヒサメは思わず小言を漏らしてしまう。実際、目の前にわんさか湧いているのは首が落ちた吸血鬼の群れなのだから。
「あ、壁役なら任せてくださいっス!本体がやられない限り死なないっスから!」
 何気にさらりと怖い発言したぞこの人!?
「ちょ……ちょっとマイさん、その身体で盾役なんて……。其れらしい装備は見当たらないけど、大丈夫なの?」
 ヒサメの問いに、マイはけろりとした表情で返してくる。
「へ?この肉体で問題ないっスよ?マイちゃんカタツムリのキマイラなんで何されても平気っス!」
 むふーっと自慢気に話すマイに、思わず苦笑いしてしまうヒサメ。
 そんな2人に迫ってくるのは首なし吸血鬼御一行様である。
「遊びは此れまで…!」
 思わずヒサメは槍を握る手に力が籠もる。
「さぁさぁ!!首なし吸血鬼の皆さん!このマイちゃんがお相手するっスよー!」
「!!」
 マイの一言を皮切りに、吸血鬼の大群が押し寄せてくる。
「私のとっておき……魅せてあげる!」
 魔力が満ちていく感覚を解き放つ様にユーベルコード『サモン・アイスバーストドラゴン』で小型の氷竜を1つ、2つ、3つ……いや、気づけばたくさんいる。
「皆おいで!今回も頼りにしてるからね!……さぁ、行って!!」
 召喚した氷竜に指示を飛ばすと、うっすらと透けた氷竜の彼らに突撃させた!
 一体が吸血鬼に直撃すると、強烈な冷気を撒き散らして消滅する。
「!?!?!?」
 声を発することもないが、首なし吸血鬼は動揺を隠せないようだった。更に、取り巻きの連中も氷竜が被弾し氷漬けになっていく。
「再生力が自慢みたいだけど、これならどう!?」
 冷気に晒され体温を奪われたのか、がくりと腰が落ちるタイミングを見逃すわけもなく。氷槍『トリシアラ』が吸血鬼の胴を捉え、急所へ一撃を見舞うと全身が凍てついた後に砕け散った。
「ひとつ!」 
 そんな中。
「───!!」
 マイが立っている長い影から更に伸びていく無数の腕が、彼女を捉えて右腿を引き裂いた。
「マイさん!?」
 心配そうにヒサメが声を掛けるが、心配は無用とばかりに手で遮る。
「へぇー、面白い攻撃するんスね!」
 傷ついた身体を抑えてはいるものの、指の隙間から覗くのはうじゅりと蠢く何か。
「平気っスよー!マイちゃんはカタツムリのキマイラっスから!」
 二度目の台詞。傷口からうじゅるうじゅるとうねるは黒く細長い集合体で、マイ自身はキマイラと言っているけれどどう見てもキマイラのそれではないわけだが。
 一瞬、ヒサメの血の気が引く感覚に襲われるが、冷静になってみる。彼女がバイオモンスターの猟兵であるなら不思議と納得できてしまうのだ。
「……気を取り直してっ マイさん、後ろ任せて良い?」
「ガッテンっスー!」
 いつの間にか傷が塞がっているマイの様子をみて、ほっと胸を撫で下ろしながら。猟兵の2人は吸血鬼たちを薙ぎ倒していく。
「ほらほら、邪魔したらアーちゃんの餌食っスよー!」
 首なし吸血鬼に対し液状の何かをぶちまけるのはマイだ。飛ばしているのは自身の肉体に宿る、アーちゃんと名付けられた寄生虫の一種が身動きを封じられた連中にトドメを刺していく。
「流石に完全に凍っている部位を再生する事まではできないでしょ?」
 ヒサメは不敵に笑って見せると、群れた吸血鬼の間を縫って空間の空いた場所へ逃げ込んで、一体を後ろから刺突し撃破。
「まだ来る?なら容赦しないから!」
「楽しいっスねー!いつまでも遊べちゃう気がするっス!」
 片やきゃっきゃと嬉しそうにはしゃぎながら、そして片や確実にオブリビオンを殲滅していくその姿は、紛うことなき猟兵の姿であったとさ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ロイド・テスタメント
ヒッツェシュライア(f16146)と

心情:
父さん、あれはなかなか楽しめそうな獲物ですね

戦闘:
「再生能力とは厄介な……」
【罠使い】【目立たない】を駆使してUC使用、【戦闘知識】を基礎に【暗殺】を活用する
敵の攻撃は【鉄の処女】で【武器受け】か、【第六感】で回避
「その考え、父さんらしいです。サポートは全力で致しますので……」
【暗殺】で【咎人の双剣】を【投擲】して援護
再び【目立たない】【暗殺】【罠使い】で、罠を張ってから背後を取って【暗殺ナイフ】で【捨て身の一撃】に【傷口をえぐる】【生命力吸収】をする
(確実に倒す為とはいえ、やはり侮れないですね。再生力は)
鉄の処女で殴り飛ばして、ナイフで止めを入れます


ヒッツェシュライア・テスタメント
ロイド(f01586)と

心情:
あぁ、素晴らしく喰い応えのありそうだ獲物だ

戦闘:
「簡単な事だよロイド。再生する暇を与えぬようにすればいいだけの事だ」
悪いが、再生能力にあるお前に興味があっても、殺戮衝動は止まらないのだよ
UC使用、【光線銃】から【呪殺弾】を撃って牽制してから、【Attentat】に魔力を込めておく
「喰らえ、喰らえ……殺戮の衝動で、全てを喰らい尽くせ!」
敵からの攻撃は【オーラ防御】で防ぐ、もしくは【戦闘知識】で相手の攻撃パターンを読みとって回避だ
最悪、大鎌で攻撃されるまえに【なぎ払い】【吹き飛ばし】てしまえば問題はない
「喰らって欲しいモノから来るがよい」
力を溜めた大鎌で切り刻むだけ…



●燃え盛る館の宴
 館での事件。それを解決するべく館に赴いていたのは先の猟兵たちだけではなかった。
 燃え尽きないか心配になるほど猛る炎の館の前へ足を踏み入れた羅刹とダンピールの男性も、また猟兵だったのだから。
「父さん、あれはなかなか楽しめそうな獲物ですね」
 くすりと小さく笑って、『父親』と称した羅刹の男性に微笑みかけるのは、ダンピールの青年ロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)だった。
 また父親と呼ばれた男性の方も、うっすらと笑みを浮かべている。
「あぁ、素晴らしく喰い応えのありそうだ獲物だ」
 ざわり、と身の毛がよだつような殺気を纏うこちらの男性はヒッツェシュライア・テスタメント(死を恐れぬ魔術師・f16146)、羅刹…異世界の鬼でありながらテスタメント姓を持っている名家の出身だという。
 ……もっとも、肉体年齢は止めてあるので外見よりも長い時間を生きている彼にとって、同じ苗字なのは所詮古い記憶でしかないのだけれど。
 今は確かなつながりとしてここにある。
「それでは往きましょう、父さん」
「楽しませてもらえそうだな……?」
 二人は全く同じタイミングで館の中に飛び込むと、一帯の吸血鬼を薙ぎ払った!!

●二人の鬼は夜に踊る
「───!」
 物音ひとつ発せずに、消し飛ばしたはずの部位が再生していく。
 首が刎ねられて既に絶命している筈のその身体は、ゆらりと立ち上がると損傷した部位を補っていくのだ。
「再生能力とは厄介な……」
 その再生速度に驚愕の意を示すのはロイドだ。
 だが、再生を済ませてしまう前にオブリビオンとしての活動を止めてしまえばいいだけのこと。
「簡単な事だよロイド。再生する暇を与えぬようにすればいいだけの事だ」
 呪殺弾を籠めた光線銃『die Merseburger Zaubersprüche』を構えて牽制射撃。
 着弾した不運な個体は無残にも霧散していく。
「───……!」
 父も意見は合致していたようで、息を合わせた華麗な動きで確実に、踊り、舞うように数を減らしていく。
「───!!!」
 殺気が纏まって襲い掛かるが、ロイドは微笑みを浮かべつつも第六感で回避、ナイフを急所へ投擲して斃す。さらに背後から迫る不意討ちは鉄の処女で防ぐ。
 ガィン!!と大きな音を立てて攻撃を弾くと、ヒッツェシュライアが構えた大鎌『Attentat』で薙ぎ払う。
 黒い霧が立ち上り、襲い掛かった連中の始末が出来たことを確認してから、ロイドは言葉をつづる。
「その考え、父さんらしいです。サポートは全力で致しますので……」
 ナイフを構えると、ヒッツェシュライアの動きに併せる形で、暴れている父が狩り損じた個体を始末する。
「父さん、他の仲間もこちらへ駆けつけているようです。彼らと合流したほうが戦いやすくなるのでは?」
 ロイドが提案すると、ヒッツェシュライアはうなづいて。
 屋敷のホールで亡骸を塵に変えてから二人は仲間との合流を目指して進んでいく。それでも、集団が迫ってくることには変わりがなかった。
「ふふ、楽しませてくれる……!」
 部位破壊してもすぐに再生能力にあるこの個体に興味が湧くものの、鬼としての殺戮衝動は止まらない。
「───!
「飽くまで立ちふさがるか……?」
 ヒッツェシュライアへ放たれる首無し共の攻撃は、戦闘知識を活かし相手の攻撃パターンを先読みすることで回避。不意打ちにはオーラ防御で対応する。
「ここは私に任せてください、父さん」
 すぅ……と深く息を吸い込んで、ふっと姿を消すとロイドは詠唱を重ねた。
「惑え、この領域に踏み込めばこそは、深淵に隠された蜃気楼という名の……トラップ、だ」
 刹那、ロイドが纏う『空気』が変わり、暗殺者の『空気』に一変した。
 ユーべルコード『完全なる闇の蜃気楼(ペルフェクトゥス・テネブラエ・ファタ・モルガナ)』で十字架から透明な鋼糸を放つと、視認できない罠により首無したちの動きを一時的に封じることに成功する。
「喰らえ、喰らえ……殺戮の衝動で、全てを喰らい尽くせ!」
 ヒッツェシュライアの中で、殺意が高まっていく。溢れる衝動に身を任せて大鎌で胴体を二分割するかの如く、拘束した獲物らを薙ぎ払っていく。
 ロイドが罠を張り、鮮やかな手際で数を減らしていく二人だったが、如何せん獲物の数が多すぎる。
「飢えし狗どもよ、我が衝動を糧とし、我の代わりに殺戮せよ……!!」
 更なる殺戮衝動を感じ詠唱を始めると、狗神が36匹召喚された。彼ら狗神は殺戮衝動を与えた対象を追跡すると攻撃し始めた。
「ガゥッ!!」
 血に飢えたケモノは、容赦なく首無し共を食い荒らし血祭にあげていく。
(確実に倒す為とはいえ、やはり侮れないですね。再生力は)
 小さく感嘆を漏らしながら、ロイドは鉄の処女で殴り飛ばした一体の胸にナイフを穿いて引導を渡す。胸の中に満ちていくこの感覚は、生命力を奪ったものだろう。
「喰らって欲しいモノから来るが良い……!!」
 まだまだ暴れたりない。幾ら残っていようとも、力を溜めたこの大鎌で切り刻むだけなのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



「邪魔を…しないでくれ……!!」
 同族殺しは呪詛のように、只管この言葉を吐きながら首無しを屠っていく。
「──!?」
 オブリビオンがオブリビオンに狩られる。この異様な様子を観て君たち猟兵は何を思うのだろうか?
 ローブ姿の骸骨が向かう先は、一体どこなのだろう?
 彼との戦闘は避けつつ、調べてみる必要がありそうだ。
ヒッツェシュライア・テスタメント
「邪魔、とな?」
骸骨に言い寄って問う
「だが、この争いが迷惑だからこそオレ達が駆り出されているんだ。理由は幾らでも聞いてやろう」
戦うだけでは得られぬモノがあるのは、暗殺家業とて同じ事なのは一番理解しているのはオレだからな
「お前達が倒そうとしている敵のド真ん中につれて行ったら……分かるだろう?」
受け継いだ狗神が喰いたがってそうにしているのを見せる
「まぁ、良い。邪魔はせぬが、こちらに攻撃されたらし返す位は許せ」
【オーラ防御】とUCの狗神で反撃するので、大鎌は使わない様にする
(攻撃はするな、追跡だけしろ)
骸骨の後を追いかけ、殺戮衝動を抑え気味に狗神達の方が早いだろうから追わせる
百聞は一見にしかず、か



●同族殺しとの邂逅
 倒しても倒してもキリがなく湧いてくる首なし吸血鬼を、衝動に駆られるまま殺めていく骸の男性。
「邪魔をするな……!私は、私はッ………!!」
 懺悔なのか、それとも償いなのか。骸はただひたすらに亡骸を重ね、黒い霧へ還していく。
「邪魔……とな?」
 同族殺しの骸骨が漏らした一言に羅刹の猟兵、ヒッシェシュライアは思わず噛み付いた。
 彼は亡骸であるはずの、この世のものでない骸へ言い寄って問う。
「この争いが迷惑だからこそオレ達が駆り出されているんだ。理由は幾らでも聞いてやろう」
 ヒッシェシュライアは戦闘をいつでも行えるように身構えながらも、同族殺しとの会話を試みる。
 けれどこの亡骸は会話がまともにできるようなオブリビオンには思えなかった。
「お前ら猟兵に話すことはなにもない……!」
 同族を多数殺めている彼は、既に狂ってしまっているのだ。同族殺しが攻撃を仕掛けてくるとヒッシェシュライアは踏んでいたが、同族殺しは攻撃態勢を解いて先へ進んでいく。
 骸の男性から微かに滲むように感じるのは、恐らくは後悔の念だろう。この世界のオブリビオンなら、元々ここらの領主であったと考えるのが正しいだろう。
 それなら、何故同族を殺めるという鬼業へ走ったのか?
「私は助けななければならないんだ……ッ」
 同族殺しの盲言を汲み取ると、彼が堕ちてオブリビオンになってなお、かつての過去に囚われているようにも思えた。
「お前達が倒そうとしている奴のド真ん中につれて行ったら……分かるだろう?」
 ユーベルコードで呼び出した、ぐるるっ……と低く唸る狗神たちをみやって。
 狗神らが彼を喰いたがってそうにしているのを一目見て、骸はヒッシェシュライアへ言い放つ。
「……これ以上私の邪魔をしないでくれ」
「まぁ、良い。それだけ言うのであれば邪魔はせぬが、こちらに攻撃されたらし返す位は許せ」
(攻撃はするな、追跡だけしろ)
 小さく命令すると狗たちに骸骨の後を追わせる。狗神達の方が脚が早いだろうから、去っていく骸の男を追わせる。
「百聞は一見にしかず、か」
 小さくつぶやいて、周りに残った首なし共を屠りに掛かる。
「さぁ狗神共!まだまだ食い足りぬだろう!食事の時間だッ!!」
 呼び出した少数の狗神を解き放ち、自身も大鎌を構えて残りの掃除を始めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『炎獄姫』

POW   :    《小さな流星群》天災よ、降り注げ!メテオコール!
【複数の隕石】を降らせる攻撃。効果は【隕石】が命中した対象を燃やす。放たれた【隕石】は周囲を広範囲に焼き払い、【灼熱の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    《炎の魔法剣》力を貸して。マグナロートクヴァール
自身に【危機】が迫った瞬間。 【死神のオーラ】をまとい、高速移動と【炎属性の斬撃】による高範囲の【衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    《炎獄迷宮》わるいこは、炎獄行きです。さようなら
戦場全体に、【固有結界】を作り出し、領内(屋敷)に【炎】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はイヴ・クロノサージュです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●紅の姫は何を想う
 燃え盛る美しき城の最奥。
 広々とした空間の部屋の奥に用意された玉座に座るは少女の姿をしたオブリビオン。
「……誰かしら」
 鈴の音の様な可愛らしい声だが、その声に籠もる音は冷淡なものであった。
 扉が開くとローブを被った男性が一人、彼女の元へ歩いていく。
「誰もこの城へ招待した覚えはないのだけれど?」
 ゆらり、と彼女が纏う炎が揺らぐ。
「君はこの城の主には相応しくない。ここは私と民の城だ…返してもらうよ」
 骸の男性は同族殺しと紅の炎姫。お互いに力を開放させて2人は激突する!
「何を考えているのかしら?既にここは私の領土なの、貴方の出る幕はないわッ!!」
 炎が舞い、同族殺しを包むもすぐに振り払われる。
「何が何でも……返してもらうッ!!」
 騒ぎを聞きつけ、猟兵たちがたどり着いたときにはオブリビオン同士の戦闘が繰り広げられていた。
 この騒ぎに乗じて、先ずは城主の少女を先に撃破してしまおう!
宮入・マイ
連携アドリブ歓迎っス!

よかったっス…実に面白かったっス…

そして面白第二弾っス!
すでにバトってるっぽいっスけどちゃちゃを入れていくっスよ~!

今度はこのお姫様を…うっ、炎使いっスか。
マイちゃん頑丈さには自信があるっスけど炎は苦手っス…後、塩も。
カタツムリっスからね。

だからここは…あえて受けるっス!
そのまま丸焼き瀕死コースっス!
でも、マイちゃん瀕死になれば使えるUCがあるっスからね~。
【竜頭代務】で冷徹でクールでマイちゃんの事が嫌いなマイちゃんにバトンタッチっス~!
丸投げっス!
お姫様も死んだマイちゃんが元気に出てきてびっくりするはずっスから不意打ち一発は入ると思うっスよ~!

きゃっきゃ。



●死線すら彼女には玩具になり得る
「よかったっス…実に面白かったっス…♪」
 お腹いっぱいにしたような表情を浮かべて嬉しそうな様子の女性は、自称カタツムリのキマイラ、宮入・マイである。
 先程の首なし吸血鬼共を退け、異変(という名の玩具)を嗅ぎつけどの猟兵よりも真っ先に目的地へたどり着いたマイは目を輝かせた。
 そこには、紅の髪を揺らす少女の姿と、ローブ姿の男性らしき人物が一人。恐らく、この男性らしい姿の人物が『同族殺し』なのだろう。
 2人は既に戦闘状態で、互いにユーベルコードを発動させ激突していた。
「ここは私の城だ……早く消えてくれ」
「聞き分けのない人。ここは既に私の領域なの……ッ!!」
 少女が纏った焔が舞うと、男性の魔力が其れを飲み込んで爆ぜた。
 最初はその戦闘の様子を静かに眺めていたマイだったが、いても経ってもいられず飛び込んでいく。
「なにやってるんスかー?マイちゃんも混ぜて欲しいっス!!」
 突然飛び出してきた巨大な女性であるマイを視界に入れるなり、紅蓮の少女は炎の斬撃をマイへ打ち込む。
「なんで猟兵がいるの?部外者ははやく消えて頂戴」
「わっ 危ないっスよー!?」
 間一髪攻撃を退けた。この少女の外見を眺め、撃破対象のオブリビオン『炎獄姫』である事を認識するマイ。
「このお姫様を撃破……うっ、炎使いっスかぁ……」
 正直な話マイは炎が苦手だった。体の丈夫さには自身はあるけれど、炙られるのはなんとしても避けたい。あと塩も。
「邪魔しないでって言ったでしょうッ!!」
 少女の素早い動きに翻弄されるマイ。
「この攻撃は……あえて受けるっス!」
 下手したら全身丸焼き瀕死コースだっただろう。エスカルゴの丸焼きが完成するどころか消し炭になるレベルの豪炎。
 放たれた一撃をそのまま受け止め、全身が灼けていく痛みが全身を疾走る。しかし、マイにとってこれは意味があることである。
 燃え尽きたのか、その場に残された煤は外から吹いてきた風に乗って消えていく。
「邪魔をするから……ッ」
「残念だけど、そんな簡単にやられるわけにもいかないんだよね」
 先程とは異なる声音が部屋に響く。
 少女は苦虫を噛み潰した表情を浮かべて、再び現れた“彼女”を視認する。
「私に従え、蟲ども。……待たせてしまったね?」
 ざわり、と全身の毛穴が逆立ち違和感を感じ取る炎姫。
「これは───?!」
 燃やし尽くしたという確かな感触。殺ったと確信していた。それなのに、煤で汚れた絨毯の上に彼女は立っている。
「早速で悪いが死んでくれないかな?君のようなオブリビオンに関わっている暇はないんだ」
 マイが炎に巻かれた直後に発動させたユーベルコード『竜頭代務』によって、寄生虫の支配権を奪った新たな宮入マイが召喚されていたのだ。
 暗く冷たい口調で言い放ったマイは少女に対して一気に距離を詰めると、鳩尾に一発お返しと言わんばかりに打ち込んだ!
「ぐぅ……ッ!」
「こちらを忘れてもらっては困る……!」
 男性が放った黒い魔力の渦が、姫を食らわんとばかりに襲い掛かり少女は防戦を強いられる。
「こんなところで、倒れるわけには行かないの……ッ!天災よ、降り注げ!」
 炎獄姫によるユーベルコードの詠唱が入る前に、すかさずマイが攻撃を打ち込むことでコレを阻止する。
「まだまだ楽しませてもらうっスよ~」
 いつの間にか戻っていたマイは、いつもの調子できゃっきゃと喜ぶのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゲルハルド・バルザーク
ほぅ、つまりこの同族殺しは自らの領地と民を力で取り戻しに来たと…よい!よいぞ!
その気概気に入った!

【戦闘】
「バルザーク帝国皇帝ゲルハルドであぁぁるぅ!
そこな男の気概、余は気に入った!
ゆえにぃ!余が力を貸してやろう!」
攻撃を防ぐ皇帝の覇気(オーラ防御)を纏い、魔剣ヴァーゼルを携え威厳と共に場へ推参。
UC【デュエリスト・ロウ】を炎を操る女に当て、ルール宣誓。
「ゲルハルド・バルザークが命じる…うぬが炎を使う事を禁ず!」
これで多少は同族殺しが有利になろう、余も魔剣を振るい敵を薙ぎ払い、吹き飛ばして加勢してやるとしよう。
「力こそ正義!支配とは、唯一無二の力によって成されるのだ!」

【アドリブ大歓迎】


ヒサメ・グラウパール
◎アドリブ連携歓迎
うーん、聞いている限りだと民思いの良い領主様なんだけど……
狂ってなくて、オブリビオンでもなければ純粋に助けてあげられたのに
残念ね

■戦闘
せっかく強力なオブリビオンが戦ってくれるなら
最大限に頼らせてもらわなきゃね
というか、熱すぎてあまり近寄りたくないし……

【UC】発動、飛翔後に上空で会話を聞きながら待機
同族殺しが隙を見せたところを狙われたりしたら、最高速度で突撃
【ランスチャージ】の要領で氷槍による氷【属性攻撃】の【串刺し】を
お見舞いして凍らせてあげる
すぐ溶かされるだろうけど、隙を作るくらいはできるはず

隕石が降ってきたら速度を活かして回避、纏った冷気を強めて炎の影響を相殺していくわ



●交じり、混じる思惑
「ほぅ、つまりこの同族殺しは自らの領地と民を力で取り戻しに来たと…よい!よいぞ!!」
 暴虐の皇帝ゲルハルド・バルザークは、同族殺しの思惑を汲み取ると高らかに笑い声を上げ、部屋へ足を踏み入れていく。
 その光景を、もうひとりの猟兵が眺めていた。
「うーん…?彼の話を聞いている限りだと民思いの良い領主様なんだけど……」
 ドラゴニアンの少女であるヒサメ・グラウパールも、たどり着いた答えは先の皇帝と同じだったようで。
「狂ってなくて、オブリビオンでもなければ純粋に助けてあげられたのに……残念ね」
 彼がオブリビオンでなかったら、手を差し伸べることができたかもしれない。
 彼が堕ちていなければ、助けられたかもしれない。過ぎた時間を取り戻すことはできないから。
 悔やんでも仕方ないと割り切ると、少女は崩れる様子のない焔に包まれた部屋へ飛び込んでいった!!


 燃え盛る部屋に飛び込んだは良いものの、やっぱりというかこの空間は暑いし炎が熱い。館が燃え尽きていないのが不思議なくらいだ。
(せっかく強力なオブリビオンが戦ってくれるなら、この状況はこちら側が有利なはず。最大限に頼らせてもらわなきゃ)
 熱過ぎてあまり近寄りたくないのが本音だけれど、コレも仕事。
(さて、まずは情報収集をできる範囲でやるとしましょうか)
 ユーベルコード『氷槍竜の闘気(フリージング・オーラ)』を発動して飛翔、天井近く上空で会話を聞きながら待機する。
(戦闘に夢中でこちらの方には気づいてないみたい……?)
 2人の魔法がぶつかり合って爆発した。お互いに傷を負いながら、身をすり減らしていく。
 そんな中、二人の意識が別の方向……大きな扉へへ吸い寄せられた。
「バルザーク帝国皇帝ゲルハルドであぁぁるぅ!」
 ばたん!!と大きな音を立て扉を蹴破る男が一人、攻撃を防ぐ皇帝の覇気を纏いながら魔剣を携え威厳と共に場へ現れる。
 如何にも王であると体で表現する男性。炎に絡まれても気にも留めずに部屋に飛び込んでいったゲルハルドは、ローブ姿の男性の隣に立つや手に持った魔剣ヴァーゼルを掲げて……吼えた。
「そこな男の気概、余は気に入った!故にぃ!余が力を貸してやろう!!」
 しかしながら、同族殺しの男性はあまり機嫌が良いわけでもなかったようで。
「……邪魔だけはするな」
 と小さく毒つくのだった。
「無論、今ここで貴様の邪魔をするつもりはない。あるのは斃すべきが同じ者であるという事実だけよ!」
 凶悪なオブリビオンとされる同族殺しをここで仕留めてしまうのはまずい。できるならここで力を奮ってもらった方が良いだろう。
「頭数が増えた所で同じことッ!!」
 魔力で増強した剣を振るう焔の少女は、炎に包まれた細剣でゲルハルドの一撃を受け止める。
「やるではないか、小娘!!」
「加勢します!」
 更に高い天井から、ヒサメによる冷気を纏った氷槍の鋭い刺突が放たれた。
「伏兵か……ッ!」
 額に汗をにじませながら、攻撃を受け流すと反撃に出る炎姫。
「はぁッ!!」
「ぬゥん!!」
 振るわれた剣を今度はゲルハルドが受け止めると、タイミングを計った同族殺しの一撃が炎姫の右脛を捉え傷をつける。
「ぐ…! 天災よ、降り注げ!メテオコール!」
 距離を取り、短い詠唱で天井に転移された隕石が放たれ、着弾した箇所をはじめ部屋の広範囲を燃やし始める。
 このまま部屋を燃やされてしまえば、城自体が倒壊して大惨事になりかねない。
「隙を作るくらいはできるはず……!」
 ヒサメは再び宙を舞うと、氷のオーラを纏った状態で自身の速度を活かし隕石を回避。炎の影響を相殺しながら少女に突進する。
「そこッ!」
 きィん!!と高い音。ヒサメが氷槍で剣を弾き飛ばしたその隙を活かし、ゲルハルドが秘策を講ずる。
「ゲルハルド・バルザークが命じる…うぬが炎を使う事を禁ず!」
 ユーベルコード『デュエリスト・ロウ』によって、ばしりと全身が縛られる錯覚に囚われる獄炎姫。
「拘束技……!?きゃぁッ!!」
 ゲルハルドが大きく魔剣を振ったことで生成された暴風で派手に吹き飛ばされた少女は、なんとか空中で体制を整え着地。剣を再度手にしたもののだいぶ消耗している様子だった。
「力こそ正義!支配とは、唯一無二の力によって成されるのだ!」
 皇帝が吼え、がくりと片膝をついた紅髪の少女は苦虫を噛み締めた表情で猟兵らを睨みつけたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルーヴェニア・サンテチエンヌ(サポート)
(※アドリブやアレンジ、協力大歓迎!)
ダークセイヴァー出身の人狼ですけれど、普段はUDCアースに滞在しておりますの。
どんな歌でも心惹かれ、聞いた歌は歌いたくなりますわ。
エレキギターからは軽やかに澄んだ音からぐちゃぐちゃに歪んだ音まで。思いのままに、奏でてみせますの。

~さま呼び、ですの、ですわ口調ですけれど、歌う時は自由なのですわ。

実は戦いは得意でなく……少し離れてエレキギターで衝撃波攻撃、オーラ防御したり(狼耳は伏せる)、歌や演奏で魔法を掛けるような戦い方ですの。
回復系は、歌を媒介として神の御技(みわざ)を分けてもらう(唐突なクレリック要素)のですわ。
新たな設定・戦い方の提案、歓迎しますわ!


ヒッツェシュライア・テスタメント
ロイド(f01586)と

心情:
争い事は好きだ。
で、なければ暗殺者などしておらん。

戦闘:
「邪魔者は排除だ。騒ぎはオレが広げてやるから、さっさとあの赤い姫は喰らうてこい」
UCで争うオブリビオン達を喰らって、喰らって、喰らい尽くしてやる。
『Attentat』でただオブリビオン共を【なぎ払い】ながら姫を倒す機会を与える事を優先にしよう。
「喰らえ! 貪れ! 同士で血と血で洗う戦いは、飽きていたがオブリビオンとなれば興味が尽きぬ」
攻撃は【戦闘知識】と【オーラ防御】で防ぐ。
当たったらその時、だ。
同士討ちは魚類や虫でさえ空腹に耐えかねてするし、人間の欲望でする事なんて珍しくは無い。
「そろそろ、喰らうてやろう」


ロイド・テスタメント
父(f16146)

心情:
私は務めを果たすまでです。
全てを、無へ……

戦闘:
「むちゃ……いえ、思う存分にかき乱して下さい」
【暗殺】の要領で【目立たない】様に行動し、姫に接近しましょう
「さぁ、貴様はどんな面を見せてくれるんだ?」
Τισιφόνηで【捨て身の一撃】で攻撃して【傷口をえぐる】
UCを使用して、【罠使い】を駆使してBlau Kreuzで捕縛か足を動かせない様に床に固定する。
敵の攻撃は【第六感】か鉄の処女で【武器受け】もしくは【敵を盾にする】
「そろそろ、手をかしていただけませんか?父さん」
魔術師であり、暗殺者である養父のクセは抜けませんね。
技術の面は父さんの方が遥かに上です。



「……。」
 悲哀を含んだ表情を浮かべた人狼の少女が1人、部屋の隅から猟兵たちの戦闘を眺めている。
 ルーヴェニア・サンテチエンヌ(人と狼の狭間が産むのは・f13108)はぽつりと呟いた。
「哀しい歌が……聴こえてきますわ」
 このダークセイヴァー出身である彼女は、何やら城で騒ぎが起こったと聞きつけやってきていたのだ。
(争い事は好きだ。でなければ暗殺者などしておらん)
 ヒッシェシュライアは戦いが好きだ。だからこそ戦場を駆ける。
「私は務めを果たすまでです。全てを、無へ……」
 ロイドは小さく呟いて、大鎌を振り回しながら無双している父の後を追う。

●狼少女の機転は鬼2人を救う?
「哀しい歌が……聴こえてきますわ」
 このダークセイヴァー出身であるルーヴェニアは、何やら城で騒ぎが起こったと聞きつけこの燃え盛る城へやってきていた。
 するとどうだろう?傷だらけの城主は視線に気づくや否や、自分より幼い彼女へ攻撃してくる。
「貴女も私の邪魔をしに来た猟兵ね……!?覚悟しなさい!!」
 剣のひと振りで放たれた攻撃は、ルーヴェニアが咄嗟にエレキギターを掻き鳴らしたことで音波として生成したオーラ防御で防ぎきる。
「姑息な真似をッ……!」
「嘆き、苦しみ、苛立ち……『哀しい』が詰まった音色ですわ」
 今まで城主の彼女がどんな面持ちでこの城に君臨しているのか。なぜ同族殺しが彼女を殺害しようとしてるのか?途中で入ってきたルーヴェニアにはわからないが……。
「むちゃ……いえ、思う存分にかき乱して下さい…父さん」
 暗殺の要領で目立たない様足音を消して動き炎姫に接近するのはロイドだ。
 その慣れた一連の動きは、執事というよりスイーパー(掃除屋)そのもの。
「わたくし……戦闘は苦手ですの。ですから、変わった方法でお相手いたしますわ」
 エレキギターでしんみりとバラード調に奏でてみたり、小さい体を活かしてちょこまかと動き回ってみたり。炎姫の標的を逸らすのに一役買って出た。
「同士討ちは魚類や虫でさえ空腹に耐えかねてするし、人間の欲望でする事なんて珍しくは無いだろう?」
 ニヤリ、と悪い笑みを浮かべた養父は大鎌を担ぐと。
「邪魔者は排除だ」
 先程嫌という位に狩った首無し共が湧いて出てくるので、大鎌で胴体から下を真っ二つにしてやる。
 殺戮衝動が高鳴る。
 ──喰らって、喰らって、喰らい尽くしてやる。
 ヒッシェシュライアは大鎌『Attentat』で湧いてくる首なしオブリビオン共をなぎ払いながら、狗らに炎姫を倒す機会を与える事を優先する。
「喰らえ!貪れ!同士で血と血で洗う戦いは、飽きていたがオブリビオン同士となれば興味が尽きぬ!!」
 高笑いを上げながら、ヒッシェシュライアは敵を血祭りにあげていく。
「騒ぎはオレが広げてやるから、さっさとあの赤い姫は喰らうてこい」
 血に餓えた狗たちは、首なしを平らげるのに飽きたのか、城主の少女に視線を移して殺到する。
「甘く……見ないでッ!!」
 傷だらけの紅少女は叫ぶと轟音とともに炎が立ち上る。
 戦場となった大きな空間が拓けた王室に、強い魔力を伴った固有結界を生成し屋敷内に炎で出来た迷路を作り出した。
「ほぅ、炎で燃え盛る迷宮ですか……」
 ロイドが関心したように呟くと、ひょっこりと足元を縫うように出てきたルーヴェニアがロイドの手を引いた。
「もし、お仲間さまかしら?出口は恐らくこちらですわ」
「ふむ?そこの小娘、出口がわかるのか?」
 先程まで殺意に塗れて気づかなかったのか、狼耳を生やした少女が持ってきた和やかな雰囲気に一瞬飲まれる。
「さぁ…こちらですわ。わたくしの野生の勘……ですけど」
「ありがとうございます、小さなレディ。それでは道案内をお願いできますか?」
 こういうときは、素直に聞くのに限る。少女に噛みつき掛けた養父を諌め、ロイドはついていく。
 途中にメテオが落ちてきたりしたけれど難なく超えることができた。野生の勘……恐るべし?

●決着、そして
 燃える迷宮を突破したことで、ユーベルコードの効果が消えて再び戦闘へ移る猟兵たち。
「さぁ、貴様はどんな面を見せてくれるんだ?」
 殺戮の復讐である女神の名を冠した暗殺ナイフ『Τισιφόνη』で、城主の少女に捨て身に近い一撃で、四肢へダメージを与えていくロイド。
「負けてらんない……貴方たちなんかにッ!!」
 頭に血が登ったまま、獄炎姫による詠唱無視のメテオコールが降り注ぐ。その一発がロイドの足元へ着弾し爆発した。
「ッ……!」
 連戦が祟ったのか反応が遅れ、少し腕を灼かれたが戦闘継続には支障はない。
「負けてられないのはこちらもだ……ッ!」
 ユーベルコードを『血統覚醒』で自身をヴァンパイアに変身し、苦虫を噛み潰した表情を浮かべながらもナイフで傷口を抉る。
「あぅ……っ!!」
 城主が再び膝を落としたタイミングを暗殺者が見逃すわけもなく、罠使いの技能を駆使して『Blau Kreuz』で捕縛する。
「そろそろ、手をかしていただけませんか?父さん」
 技術の面は養父の方が遥かに上だ。魔術師であり、暗殺者であるヒッシェシュライアのクセをそのまま引き継いでいるので簡単に抜けるわけもなく。
「そろそろ、喰らうてやろう……!」
 受けていた傷が深かったのもあるだろう。往生したのか紅少女は力なく床に伏すと、待ちわびていたと言うように狗らが群がっていき、程なくして黒い霧が上がった。
 城主のいた場所に残されたのは、迷宮が取り払われてかすかに残った紅炎の揺らめきに、傷だらけで立ち尽くす同族殺しの姿だけだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『導師・サッシナス』

POW   :    教団の御業・不惜身命の型
自身に【不可視化する呪詛】をまとい、高速移動と【呪詛を纏った両手の骨爪】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    暗殺者の外套
【装備者に同様の効果をもたらす影の外套】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
WIZ   :    暗殺者教団
【敵の死角】から【教団の暗殺者】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑8
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリーヴァルディ・カーライルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「これで…戻った……私の城が」
 燃え盛っていたのが嘘のように、焼き痕も何もなくなって、大広間に冷たい風が吹き込むと骸の男性のフードが捲れて骸骨姿が露出した。
 まともな会話は今までのようにはできないだろう。
 彼は同族殺し。狂気を纏っている極めて強大なオブリビオンだが、ここまでの戦いで傷つき消耗している。
 このまま彼を討伐することもできるだろうが、他の解決策も残されているかもしれない……
宮入・マイ
連携アドリブ歓迎っス!

あー面白かったっス!

…それで残ったのはこの骸骨ちゃんっスか。
なーんかもうボロボロでやってもあんまり面白くなさそうっスね!
でもマイちゃん説得とか苦手っスしなー…うーん…帰るっスかね!
ほっといても良さそうっスし!

…むぅ、『サナダちゃん』お願いっス、骸骨ちゃんの友達になってあげてほしいっスよ。
いくらオブリビオンでも1人ぼっちは可哀想っスし…かといってマイちゃんが残るわけにもいかんっスから。

骸骨ちゃん!
やることないならその子可愛がるといいっスよ、頑張ったの空っぽの城だけじゃ寂しいっスし!

じゃーまたねっス、撃つなりなんなりご自由にっスよ、それぐらいなら死なないっス!

きゃっきゃ。



●これくらいしか出来ないけれど
「あー面白かったっス!」
 城主の撃破も出来て満足げな自称カタツムリのキマイラ、宮入・マイ。
 彼女はウキウキ気分でくるくるとその場を回っていたが、同族殺しを視界に入れると頭を捻った。
「…それで残ったのはこの骸骨ちゃんっスか?」
 城主のオブリビオンとの戦闘が終わり、ほぼ目的は達成したが……。
 問題は、彼の討伐だけなのだが、如何せん彼と戦闘する気力が沸かない。
「なーんかこの髑髏ちゃん、もうボロボロで戦ってもあんまり面白くなさそうっスねぇ……?」
 黒に覆われた虚空をぼーっと眺める傷だらけの同族殺しは、少なくても今はこちらに牙を剥いてくる様子もない。
 マイは説得とか苦手であった。だからこそ導き出した答えは『仲間を置くこと』だった。
(…むぅ、『サナダちゃん』お願いっス、骸骨ちゃんの友達になってあげてほしいっスよ。いくらオブリビオンでも1人ぼっちは可哀想っ…かといってマイちゃんが残るわけにもいかんっスから?)
 仲間といってもオブリビオンはやっつけてしまったから、自身の分身とも言える『アレ』を。
「骸骨ちゃん!やることないならその子可愛がるといいっスよー」
「……?」
 マイは同族殺しへ近づいて、黒くうねうねと蠢く『何か』を渡すと。
「頑張ったのに残ったのが空っぽの城だけじゃ寂しいっスし、遊んでもらうと良いっスよ♪」
 にこーっと浮かべた笑みを導師へ向けて、マイは踵を返して立ち去ろうとする。
「じゃーまたねっス、撃つなりなんなりご自由にっスよ!それぐらいなら死なないっスからー!」
 そういって、ゆったりと部屋を出ていくマイ。
「………?」
 オブリビオンに堕ちていなくても、ぽかーんと間抜け顔を晒していただろう。
「でも、喧嘩売ってくる首無しは倒しちゃっていいっスよねー?」
 了解を得るまでもなく、きゃっきゃとはしゃぎながら唯一残っていた1体の下っ端オブリビオンを満足するまでフルボッコにして黒い霧に変えてから、外からマイは取り戻した元の城主へ手を振りながら城を後にするのだった。挨拶は返ってこなかったけれど。
「こんな経験も……悪くないっスね♪」
 どことなく、暖かな思いで満たされていく気がした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゲルハルド・バルザーク
そうだ、うぬの城だ!
うぬが力で取り戻し、うぬの仇敵を屍とした城である!

【説得】
「バルザーク帝国皇帝ゲルハルドの名において、うぬの領地とバルザーク帝国との同盟を提案する」
攻撃を防ぐ皇帝の覇気(オーラ防御)を纏い、魔剣ヴァーゼルを地に突き立て威厳と共に提案。
「期限は永劫、うぬが居てもいなくてもこの地は永遠に余の帝国の同盟地域となり、物資の支援から防衛の為の戦力提供を行おう」
簡単に言葉は届くまい、ゆえに余は受け入れられるまで此奴の攻撃を覇気と魔剣で受け止め続ける、皇帝の器を示す。
「見返りは要らぬ。
うぬは余に気概を示した、余はそれを気に入った…唯一無二の余が決めればそれは絶対である」

【アドリブOK】


ヒサメ・グラウパール
◎アドリブ連携歓迎
さて、ボスは倒したわけだけど
このまま討伐するだけってのも後味が悪いわね……

■戦闘
会話も儘ならないだろうけど、駄目元で説得はしてみましょうか

領主様、貴方が本当に領民を大切に思うならどうかこのまま躯の海へお帰りください
今の貴方はオブリビオン、存在するだけで世界は滅びに向かいます
そしてそれは、貴方自身が領民を殺すようなものなのです
後の事は私たち猟兵に任せて、安らかにお眠りください……

もし戦闘になったら【武器受け】で骨爪を防ぎつつ、敵の位置を見極めてから
【UC】を放って自身と敵をオーラの鎖で繋ぐ
鎖を手繰って敵を引き寄せたら、槍に氷を纏わせる事で氷槌へ【武器改造】
強烈な打撃で粉砕するわ




「そうだ、うぬの城だ!うぬが力で取り戻し、うぬの仇敵を屍とした城である!」
 呆けたのか、惚けたのか。虚空を見上げながらひたすらに同じワードをつぶやき続ける同族殺しに、ゲルハルド・バルザークは吼えるように声を上げた。
「さて、城主は倒したわけだけど。このまま討伐するだけってのも後味が悪いわね……?」
 ヒサメ・グラウパールは穏便に済ませられる手段を考えていた。
(会話も儘ならないだろうけど、駄目元で説得はしてみましょうか)
 ゲルハルドへ目配せして2人は説得を試みることにするのであった。

●例え伝わらなくても
「バルザーク帝国皇帝ゲルハルドの名において、うぬの領地とバルザーク帝国との同盟を提案する」
 攻撃を防ぐ皇帝の覇気を再び纏って、魔剣ヴァーゼルを床へ突き立てると威厳と共に提案を投げる。正直なところ期待値は低いが反応があれば儲けものだ。
「同盟…だと?」
 聞き取りにくい小さくかすれる声は同族殺しから漏れ出たものだ。
「左様。期限は永劫…うぬが居てもいなくてもこの地は永遠に余の帝国の同盟地域となり、物資の支援から防衛の為の戦力提供を行おう」
 オブリビオンで在る故に言うだけ無駄だと解っているが、ゲルハルドは退かなかった。
 狂人相手に言葉は簡単に届かない。だからこそ、『領主』の彼に対して自分が皇帝である『器』を示すことに拘る。
「見返りは要らぬ。うぬは余に気概を示した、余はそれを気に入った…唯一無二の余が決めればそれは絶対である」
 厳格な表情が一瞬だけ柔らかいものに変わると、控えていた少女に立ち位置を譲るように引いていくゲルハルド。
「領主様、貴方が本当に領民を大切に思うならどうかこのまま骸の海へお帰りください……」
 次に話を切り出したのはヒサメだ。
「今の貴方はオブリビオン……ここに存在するだけで世界は滅びに向かってしまうのです」
 表情を曇らせながら、ヒサメは淡々と言葉を連ねていく。
「そしてそれは、貴方自身が領民を殺すようなものなのです。後の事は私たち猟兵に任せて、どうか安らかにお眠りください」
 先程の姫と一戦交えた際に感じた違和感が、今になって強くなっていく。領民の姿が見えなず、寂れた空間にぽつりと存在するこの城も夢なのだと解ってしまったのだ。
 だからこそ無駄だったとしても、伝えなくちゃならないとヒサメは感じた。
 少しばかりの静寂に、身を震わせたのは同族殺しの方だった。
「あ…りが…と……う」
 同族殺しから告げられたかすかに告げた感謝の声。身体を成していた骨がバラバラになって、サラサラと形が崩れて灰となっていく。
 吹き込んできた風に乗って、その灰がふわりと舞い上がると黒い霧となって霧散した。
「逝ってしまった……」
 肌寒い風が吹いた瞬間、暖かな光が2人を包む。
「ぬぅ……!?」
「な、なに……!?」
 動揺してるうちに光から解放され城の外に戻されていた。
「城が…消えていく……?」
 城がうっすらと消えていく様子に、ヒサメが思わずつぶやく。
「オブリビオンにもあの様な心持ちの者がいるとは……。世界は広いものよな」
 城主と民なき今、役目を果たしたのか……同族殺しの彼が威厳と共に護った城は彼の灰と一緒に闇へ溶けていった。
 ゲルバルドは彼らの最期を眺め、踵を返して歩き出す。
「さ、やることも終わったし……帰るとしますか!」
 ヒサメも皇帝の後を追うように駆け出して、その場を離れるのだった。

 こうして、彼らが対峙した同族殺しの事件は終わりを告げた。
 彼のような優しい心を持った者が、次はオブリビオンへ堕ちる事なく生まれてくると信じて。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年10月31日
宿敵 『導師・サッシナス』 を撃破!


挿絵イラスト