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ブラック上司をぶっ潰せ

#アリスラビリンス

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#アリスラビリンス


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●辛い現実
「…………」
 くたびれたスーツ。
 隈の出来た目元。
 20代のはずなのに纏う雰囲気は最早壮年、否、おっさん。
 そんな男性が始発の電車に乗っていた。
 彼は"帰宅"していた。
「…………」
 彼がそんなことになっている理由。
 それはブラックな会社での激務、そして襲いかかるパワハラ。
 嫌な上司が彼に仕事を押し付けまくり、そしてねちねちと嫌味を言う。
 同僚たちはそんな彼に厄介事を押し付けて素知らぬふり。
「……死んでまう」
 そんな彼は、始発電車に乗って帰った後に。
 シャワーを浴びてまた電車に乗って出勤するのだ。

●嫌な現実
「と言う予知です」
 嫌な……現実だったね……。
 アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は突きつけた現実であった。
 ところで、これどこの予知?
「アリス・ラビリンスにて2010年代日本に非常に近しい世界が確認されました」
 ……嫌な……現実だったね……。
 モニターに示された男性は最早死に体であった。死にたい。
「彼をこのようなブラック労務に追い込み、メンタルアタックをしている相手こそが元凶です」
 なんだって、それは本当かい?
 映し出されたのは50代にも見えるバーコードハゲのおっさんだった。
「彼はバーコードハゲのおっさんにしか見えませんが、その実オブリビオンです」
 なんだって特徴的なガワ被ってんな。
 と言うか周りの同僚たちも全身タイツとかエキセントリックだな。
「ぶち倒せばいいと思いきや予知で、正体を現す前に襲いかかると確実に逃げられます」
 確実に? はい、100%。
 その為に手順を踏む必要があるのだと。
「このくたびれた青年"アリス"を穏当でかつ現実的な手段で庇ったり、慰めたり、あるいは彼の激務を軽減したりしてください」
 周りの同僚がエキセントリックなのでエキセントリックな格好でも猟兵は受け入れられるでしょう、と付け加える。
 エキセントリックな格好はいいのに、現実的な手段じゃないとだめとはこれ如何に。
「彼の知り合いを装い、彼を救えばオブリビオンであるオウガはもだもだして尻尾を出すでしょう」
 そこを捉えられればすぐにでも正体を表すはずです。
 そうなれば最早猟兵の独壇場。
「あとは出てきたオウガをポーンすれば終わり。ね、かんたんでしょう?」
 簡単なようで割と難しい案件ですよね? それ。
 と言うかエキセントリックなイェーガーで大丈夫? それ?
「大丈夫です。現実的な癖に妙にアホな部分が多々見受けられるのでごり押ししましょう」
 転送の門が今開かれる。
 開かれた先に見える現代の町並み。
「イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」


虎河豚天
 虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
 ブラック企業に務めるアリスを救い出すシナリオでござい。
 現実的な手段で彼を救いあげれば、オウガは尻尾を出してオブリビオンを繰り出します。
 そうなればあとはこう、くちゃっとしてくれれば大丈夫です。
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第1章 冒険 『嫌な現実の国』

POW   :    嫌な奴の嫌がらせに対して、「アリス」を正面から庇う

SPD   :    素早く細工や手回しを行い、嫌な奴の嫌がらせをわかりやすく妨害する

WIZ   :    親身になって「アリス」の話を聞き、慰めてあげる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルク・フッシー
心情◆うう、このアリスさん、とても辛そうですね…仕事帰りのお父さん(※アルダワ魔法学園某所の会社勤め)の姿を思い出します…(くすん)

行動◆アリスさんが務める会社で飼われている愛玩動物を装います
人の言葉を話さず、感情を「きゅー」「きゃうっ」などの鳴き声で表現します

ぷにぷにした鱗を触ってもらう事でアリスさんを癒したり、アリスさんのグチを聞いたり、こっそりUC【材質塗装】を使い、アリスさんが使う道具を高級品のように塗り、本物の高級品に変化させます

パワハラするオウガの足元をうろつき、物理的に足を引っ張る事で嫌がらせや仕事の邪魔をします

アドリブ、絡み等、歓迎します


テニエ・ミスチヴァス
◎アドリブ連携歓迎

私の知っている不思議の国と違う…!
いや、不思議の国が不思議じゃないのであればそれはある意味不思議なわけであって
つまりここも十分に不思議の国…?

もういいよ!訳が分からなくなってきた!

■行動
【UC】を使用、今回は茶トラ柄の猫に変身
ばれないよう【忍び足】でアリスに近づき、気付いてもらえたら
普通の猫の【演技】で甘えてアニマルセラピーで心を癒やしてあげる

彼が誰かにパワハラを受けていたら、透明化して元凶のデスクに向かってから
猫奥義『キーボード踏みつけ横断』『飲み物にぶつかり盛大にこぼす』
そして止めの『足を引っかけてPCコンセント引っこ抜き』でトラブルを引き起こして
パワハラを中断させるよ!



●あにまるせらぴー
「うう……仕事帰りのお父さんを思い出します……」
 この憐れな姿を見て父を思い出すとなるとその父も壮絶な環境なのでは?
 ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)の呟きにテニエ・ミスチヴァス(変幻自在の虹縞猫・f20445)は思った。
 思ったけどあえて言うのはやめた。なんか酷い地雷っぽいし。
「……ところでほんとにここ、不思議の国?」
 自分の知識と違う不思議の国にテニエは疑問を覚える。
 いや、だが待ちたまえ。
 不思議の国が不思議でなければそれはある意味不思議なのだ。
 つまりここもまた十分不思議の国なのである……!!
「いや、そんなわけないよ!!」
 自身の胸中に突っ込みをいれた。
 不思議の国が不思議でなければ何が不思議なのだ。
 この不思議の国はどこかおかしい。
 それ故にアリスは救わねばならない、あの悪鬼暴虐なオウガを取り除かねばならぬ。
 そんなわけでルクとテニエは戦術を練った。
 アニマルセラピー大作戦である。
「なんだ……この、なんだ?」
 バーコードハゲの上司はルクを見て首を傾げた。
 こんなマスコットいたっけ?
「どうですか、部長、可愛いでしょう」
 エキセントリックな同僚たちはルクをつやつやぷにぷにしていた。
 同僚たちがそう言うものだからそうなのだろう、とバーコード部長は納得した。
「きゅー、きゃう」
「にゃあ」
 猫と竜の愛玩動物がアニマルセラピーよろしくアリスな青年に寄り添う。
 もふもふふかふかとつやつやぷにぷに。
 ああ……良い……これは癒やしだ……。
 アリス青年が癒やされていると、部長がやってくる。
 どうやらパワハラをするようだが、そこはこのルクとテニエが決して許さない。
 部長の足元をルクがうろつき、物理的に邪魔なせいで近づけず。
 席に戻ればテニエがキーボードを踏んづけて横断し、飲み物を盛大にぶちまける。
 挙げ句の果てには二人がかりでPCのコンセントをぶっこ抜いてやった。
 部長の悲痛な叫びが響くが、決して誰も彼と彼女を叱れない。
 だって動物ですし。
「……」
 その様子をアリス青年は眺めていた。
 すこし、心の淀みが解消されたような気がする。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

嫌な現実だ…完膚なきまでに日本だな…
嗚呼、私の部下にも社畜が…だが、このアリスの職場環境は彼奴よりも尚悪いようだな…呆れて声も出ん…
あはははっはは!はは、はははは!!(一頻り爆笑)
ふぅ…嗤い疲れた
仕事をしよう…猟兵の勤務環境はそこそこまともで良かったな…

よし、来い【暗闇よりの使者】…【七血人】だとやり過ぎそうだからな…いや、間違えなくやり過ぎるな…

露骨な妨害工作を見せてやろう…序に「呪詛」で不幸な目にあうように呪ってやろう…なに、遠慮するな…存分に苦しめ


カタリナ・エスペランサ
「エキセントリック……大丈夫なのかなコレ」
微妙に常識を捨てきれない様子で自慢の双翼を気にしながら、戦闘時以外では珍しく《目立たない》技術で気配を抑えながら潜入。

(キミに幸あれ……アタシは応援してるよ、うん)
使用UCは【衛生兵特級資格】。アリスの幸せを《祈り》つつ、今は嫌がらせの妨害に専念。
《第六感》《情報収集》で嫌な奴の行動を《見切り》、可能なら《罠使い》技能も活かし簡易の《拠点防御》を構築してスタンバイ。
相手がいざ動けば《早業》《念動力》《援護射撃》《庇う》等の技能をフル活用してアリスを守ります。

アリスを守る内になんだかテンション高くなって無闇に全身全霊を懸けている、そんな《救助活動》です。



●呪いと救助
「……嫌な現実だ……完膚なきまでに現代日本だ……」
「なんでそんなにおかしそうなの?」
 一頻り爆笑している死之宮・謡(原初と終末の悪意・f13193)にカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は首を傾げた。
 人はあまりにも呆れすぎると笑いが出るものなのだ。
「……はぁ。呆れて声も出ん。酷い職場環境だ……猟兵の方がマシとはどういうことだ」
「その分命はってるけどね」
「いや、このアリスも十分命がけだろう……?」
 最早死に体、否、死にたいである。
 謡は徐に影法師を召喚する。
 極めて発見されにくいそれを召喚するのだ。
「……何するの?」
「呪う」
「呪う」
「ああ、呪う」
 ああ、そう……カタリナは思った。
 じゃあ妨害はそっちに任せようと。
 カタリナは防御を担当しようと思ったのだ。
 果たして作戦は実行……されてしまった。
 ハゲ部長がアリス青年に嫌がらせをしようとすれば影からカタリナがそれそ妨害し、救助する。
 そしてハゲ部長はどんどん何か良い感じに嫌な事ばかりが起こるようになった。
 そう、これが呪いであった。
「抜群だろう? 呪いの効果」
「実際に効果がある呪いってやだなぁ……」
 靴紐が千切れる、植木鉢が目の前に降ってくる、鉄骨の落下事故に巻き込まれかける。
 缶コーヒーのプルタブが千切れる、自販機が詰まる、お釣りの数え間違いがある。
 様々な事がハゲ部長を追い詰める。
「あいだぁッ!?」
 今日もカタリナが気づいた拠点の壁の角にハゲ部長は足の小指を打ち付けた。
 これ、地味に効く呪いなんだよな、と謡は後に供述した。
 その後も地味な嫌がらせのような呪いと妨害は続き、ハゲ部長がむしろ追い詰められていく。
 それを見てアリス青年へのパワハラは軽減されていく。
 だがまだ足りないのである……何故ならば、直接的パワハラはなくなった。
 それは事実だが、彼にのしかかるブラック業務と言うパワハラは消えていないのだから……!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鍋島・小百合子
WIZ重視

上司への報いは十分に果たせたようじゃの
後は厄介な仕事の山との戦か…よし

「ほれお前達。かの者にしっかり仕え奉仕するのじゃぞ」
職場の者と同じ格好に変装と早着替え
UC「侍女招集陣」発動にて召喚した幼侍女51人を救助活動の名目で仕事の助っ人として引き連れて馳せ参じる
うち40人はありすの仕事の手伝い、20:20の人数配分で交代に勤務し仕事を円滑に進められるよう尽力させる
残り11人はありすへのおもてなし、食事・飲み物の提供やありすへの応援・助言をもって心身面での介護を担う
わらわもありすとの会話にて相手の心に寄り添いながら勇気づけられるように鼓舞す(パフォーマンス、コミュ力併用)

アドリブOK



●仕事を片付ける
「上司への報いは……うむ。十分じゃの」
 ゴッ、と言う鈍い音と共に再度足の小指を打ち付ける様を見つつ鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)は頷いた。
 地味に痛そうな呪いじゃの、とかも思いつつ。
 自分はかかりたくない。くわばらくわばら。
「ほれお前達、かの者にしっかりと仕え奉仕するのじゃぞ」
 ユーベルコードが発動し、馳せ参じるは51人の幼い侍女たち。
 彼女たちに職場の者と同じ格好に変装……変装。
「……。…………不要かのぅ」
 エキセントリックな格好の同僚や多種多様な猟兵を見て思った。
 が、これもまた一つの楽しみである、スーツ姿に着替えさせる。
 あら、可愛らしい。おしゃまなOLの完成です。
「……。…………年齢は大丈夫かのぅ?」
 エキセントリックな猟兵たちがいるから多分大丈夫。
 40人の侍女が青年アリスの仕事を交代で担当していき、その仕事の数が見る見るうちに減っていく。
「……おお、積んであったタスクがもうこんなに……!!」
 40人のサポート、そして11人のおもてなしや食事補助、心身の介護。
 20代ながらくたびれたおっさんに見えていた青年アリスは年齢通りの若々しさを賦活するのであった。
 なんと言う……!!
 小百合子のサポートによって青年アリスのみならず、職場環境は改善され、皆が定時にあがれるようになった。
 これにより、実績も(何故か)うなぎのぼり、給与も改善されたのである!!
「うむ、やはり人は幸せであるべきよのぅ」
 小百合子も彼を勇気づけながら、そう呟いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『つばくらさま』

POW   :    するどいつばさ
【翼】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    スワローテイル
【尾羽】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    きりっ
【きりりとした瞳】を向けた対象に、【翼】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:橡こりす

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●つばくらさま
「くっ……何故私がこんなことに……!! ぐぉ!?」
 またゴッ、と言う音と共に足の小指を打ち付けた。
 心身ともに改善されたアリスは最早健康体。
 追い詰め、弱ったところを食うつもりが埒外の事態になった。
 最早こうなれば物理的に弱らせる他あるまい。
「さあ……行けお前達……!!」
 路地裏でバーコートハゲは解き放つ。
 それは自らの下僕であるオブリビオンたちである。
 なんか丸くてもふっとしてる変な燕っぽいものが物理的に青年アリスに襲いかかろうとしていた……!!
ルク・フッシー
きゅー!?(ああっ、アリスさんが危ない!)
きゃうーっ!(ぼ、ボク達が守らないと!)

きゅーっ(【花宴描画】により絵筆を塗料の花びらに変化させ、バリアのようにアリスさんを包みます)
きゅ(遮蔽物を作りオブリビオンの視線からアリスさんをかばう作戦です)
きゃう!(アリスさんの安全に確保したら、花びらをオブリビオンに向かわせます)
きゅー!(塗料の花びらをべったりと貼り付けて動きを封じます。追撃は味方に任せようと思います)

きゅっ、きゃう?(アリスさん、大丈夫ですか?ケガとか、してませんか?)
…あ、もう演技しなくてもいい…ですよね
…うー、恥ずかしくなってきました…


鍋島・小百合子
SPD重視

心身共に健康になられるのがそんなに嫌か
ならば不愉快にしてしんぜようぞ

「数には数で挑むのが定石じゃ」
幼侍女たちを下がらせてUC「群制御動陣」発動
召喚した51人の苦無装備のメイドを戦闘知識活用にて指揮
うち21人をありすの防衛に、残り30人でわらわと共に敵の迎撃にあたらせる
わらわが薙刀を振るって敵の引き付けを担い(なぎ払い、範囲攻撃、鎧砕き併用)メイドが側面や背後からの不意討ちを主とする戦法をとる
敵からの攻撃には残像を用いた回避か薙刀での武器受けにて防御
一体の敵を複数人で仕留めるように指示し、他の猟兵との連携も視野に入れる
敵の数を減らしこちらが優勢になれば防衛部隊にも号令をかけて一斉突撃


死之宮・謡
アドリブ歓迎

さてと、直接行動に出て来たな…だが、無駄だ…貴様にはもっと不幸な目に会って貰う…何?遠慮はするな…解ってるとは思うが拒否権は無い
【使者】には戦闘に加わらず継続して奴を不幸にさせるために動かす。私の「呪詛」も貸そう…

さて、私はあのクッション擬きをぐちゃぐちゃにしようか…
【霧消脚撃】で手当たり次第に四散させ
「怪力」でロードギアを振るい「なぎ払い」叩き潰しながら「生命力吸収」で喰らう
此奴でバーコード禿もかち割ってやりたいな…(逝った眼で舌なめずりしながら)



●演技をするのも
「な、なんだ……この……。……なんだ?」
 燕とは認識しがたいものを前にした青年アリス。
 心身ともに健康になった彼に襲いかかるもの、それはオブリビオン。
「きゅーッ?!」
 ああ、アリスが危ない、とルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)が飛び出す。
 無数の塗料によって構築された花びらが青年アリスの守護防壁のように取り巻いた。
 つばくらさまが突進を仕掛けるもべちゃん、とそれを阻まれた。
「数には数で挑むのが定石じゃ」
 鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)が侍女たちを下がらせ新たに呼び出すは武装メイド総勢51名。
 各々が瞬時に苦無を構える。
「総員……かかれぃッ!!」
 号令と共に21人のメイドたちが青年アリスの直衛に入り、飛びかかるつばくらさまを阻み、撃ち落とす。
 塗料の花びらの守護防壁、21人のメイドの守護。
 青年アリスへの守りはすでに十二分。
「ゆくぞ、わらわに続けぃッ!!」
 小百合子が薙刀を片手に突撃し、残りの30人の武装メイドがそれに続く。
 ルクの塗料の花びらも乱舞し、それを支援する。
 振るう薙刀での無双働き、そのせいで派手に目立つ小百合子に攻撃が集中する。
 そうして出来た隙を武装メイドとルクの花びらが追撃を加えていく。
「クッションもどきが出てきたか……」
 謡も、その右足を振るい、とてつもない破壊を撒き散らす。
 ふと、その足を止める。
 クッションもどきことつばくらさまが謡に猛然と襲いかかる。
「……ボールを相手のゴール目掛けてシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
 飛んできたソレ目掛け、蹴りがめり込んだ。
 酷く鈍い音と共に吹っ飛び、別のつばくらさまにめりこむ。
 そしてボーリングの如く弾け飛び始めた所に。
「かかれッ!!」
 小百合子の号令と共に、武装メイドたちが一斉に飛苦無を放ち、塗料の花びらが乱舞する。
 一瞬にして構築された弾幕がつばくらさまたちを次々と射ち墜とす。
 だが、それでもクッションもどきたちは諦めず、仲間を次々と呼び出す。
「心身共に健康になられるのがそんなに嫌か」
 小百合子は笑った。
 あまりに短絡的でかつ直接的な行動を始めたオウガに。
「ならばもっと不愉快にしてしんぜようぞ」
 武装メイドたちがさらに苦無を引き抜き、謡が大戦斧を肩に担ぐ。
「……こいつでアレもかち割るか」
 謡のその目はなんかいい感じに死んでいた。舌なめずりもしてる当たり最早危険人物でしかない。
 そんな二人を横目にルクは一瞬思い、そして思わず口に出してしまった。
「…………。そろそろ演技しなくてもいい……ですよね」
「むしろ最初からいらんのでは?」
「いらんだろ」
「うーーーっ、恥ずかしくなってきました……!!」
 ルク・フッシー、彼の演技は最初から不要であった。
 そう思うと恥ずかしさがこみあげてきたのか、顔を赤くしてその場で伏せてしまう。
 つばくらさまはそんな猟兵たちを前に尻込みしていた。
 何こいつら怖い。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
「っ――やだこの燕(?)超キュート……!」
「とはいえ、うん。折角元気になったアリスをイジめさせないよ!」
愛でたいモフりたい持ち帰りたい願望は胸に秘め、つばくらさまにも伝わるよう《動物と話す》技能を用いた口上を述べて。

基本は雷を帯びた羽の《誘導弾》《属性攻撃》で《範囲攻撃》。
敵の動きは《見切り》つつアリスを《庇う》ように立ち回り、接近してくれば《念動力》の拘束で動きを鈍らせUC【閃紅散華】を発動。
「ホントは斬り合うよりも抱き合いたかった……!」
敵の頭数に対してはUCの手数で対応。尾羽に対する雷刃の間合いの利を活かして後の先を取り、《早業》《カウンター》《先制攻撃》を決めて《吹き飛ばし》ます。


テニエ・ミスチヴァス
◎アドリブ連携歓迎

うわ、可愛い!
あの上司、意外と可愛い物好きだったりするのかな

可愛いけどアリスは守らないといけないしなぁ
まぁ燕は猫に狩られるものだし……ごめんね、上司!

■戦闘
ド派手な戦闘はあれかもしれないし、ここは【UC】を使用して透明化
敵にも気づかれない様に【忍び足】で移動しながら常にアリスの傍で護衛するよ

他の猟兵もいるからあまり来ないかもだけど、それでもアリスを攻撃しようとする敵が
近付いて来たら、横からその攻撃に【カウンター】でフォークによる【暗殺】攻撃を仕掛けて阻止

あまりアリスを驚かせたくないし、そのまま仕留めた獲【物を隠す】には……
あ、上司の机とロッカーが良いところに!ごめんね、上司!



●かわいい
「……やだ……この燕(?)……」
 カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は思った。
 超ッ!! キュートッ!!
「うん、可愛いよね」
 テニエ・ミスチヴァス(変幻自在の虹縞猫・f20445)も同意した。
 二人は愛でたい、モフりたい、持ち帰りたい。
 そんな願望が発露していた。
 けれど仕方ない。相手はオブリビオン。
 悲しいけれどこれって戦争なのよね。
「可愛いけど……アリスはイジメさせないよ!!」
「可愛いけど……燕は猫に狩られるものだし!!」
 結論、ここでぶち殺す。
 猟兵とオブリビオンは決して仲良くなれない間柄なのだ……。
 カタリナが雷羽を展開し、蒼雷を帯びたソレをまるで散弾の如く放つ。
 空気を焼き、酸素を焦がす不快臭を漂わせながら蒼雷は燕(?)諸共空間を焼き払う。
「ホントは斬り合うよりも抱き合いたかった……」
 しかし、それは届かぬ願望。
 ダガーより迸る赤雷は、その長さ90cm前後。
 無数の斬撃がモフりたかった彼らをずんばらりん。
 ところで気づけば、テニエがいなくなっていた。
「……あれ、どこいったの?」
 刹那、つばくらさまが青年アリスに襲いかかろうとした瞬間。
 ぷすり、と言う音が響き、つばくらさまが大地に墜ちた。
「護衛はお任せだよ。……」
 フォークに突き刺さってびくん、びくん、と生々しく痙攣するつばくらさま。
 正直エグいしグロい。
 青年アリスに見せたらきっとドン引きだろう。
「……あ、良い所に」
 バーコードハゲの上司の机とロッカーが近くにあったのだ。
 机をあけて、そこに突っ込む。
 びちゃぁ、と鮮血が引き出しの中に広がるが気にしない。
 ロッカーにも突っ込む。
 びちゃぁ、と鮮血がロッカーの中に広がるが気にしない。
「ごめんね、上司!!」
 生々しい鮮血がぼたぼた、とたれているソレ。
 はっきり言ってそっちのがやばいんでは、とカタリナは思ったが口にすることはやめた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『人喰いピアノ』

POW   :    死の旋律
【見えない破壊音波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    メメント・モリ
【自身が喰い殺したアリス】の霊を召喚する。これは【聞いた者の生命力を奪う童謡】や【生きているアリスに憑依し、操ること】で攻撃する能力を持つ。
WIZ   :    闇の幻想曲
【物悲しいピアノの曲を演奏すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【臨死体験の白昼夢による精神攻撃】で攻撃する。

イラスト:猫家式ぱな子

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠守田・緋姫子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●あしのこゆびがいたい
 ドゴォ、と言う鈍い音が響いた。
 最早強打数は四桁を越えた。
 最早我慢ならぬ。
 あの悪逆非道な猟兵を生かしてはおけぬ。
 バーコードハゲの上司には政治は……わかるのかもしれんが。
「ちくしょおおおお!!」
 いい加減足の小指の痛みにも耐えきれぬ。
 故にオウガであるバーコードハゲはその姿を晒した。
 そうして現実世界の不思議な世界は崩れ落ちて崩壊する。
 崩壊していく世界、その只中にオウガが真の姿を現す。
「うわ、部長……?! なんなんですか、その姿!?」
 青年アリスは思わずその異形に声をあげた。
 ここまで来たら最早逃げられる心配はない、猟兵の真価を発揮する時である。
カタリナ・エスペランサ
「正体現したね。因果応報だし同情はしないよ」
そもアリスたちを苛み喰らい、死後まで使役する外道なぞ普通に相対すれば不倶戴天に等しく。

UCは【失楽の呪姫】で自己強化。
敵の攻撃には《オーラ防御》《呪詛耐性》に《気合い》を重ねて対処し、更に《歌唱》および装備のスピーカーから流す《楽器演奏》による《祈り》を込めた鎮魂歌で対抗。
まだアリスに憑依してくるなら《破魔》《吹き飛ばし》の性質を持たせた風の《属性攻撃》で障壁のようにアリスを包み《庇う》方針です。

「でもキミに掛ける慈悲は無いね」
ピアノ本体には劫火の《範囲攻撃》で特にダメージの大きいと思われる小指相当部分を炙り出し、黒雷の《スナイパー》を連打します。



●因果応報
「正体現したりってとこね」
 短剣を引き抜き、ピアノオウガと相対するカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)。
 魔神の魂を宿し、黒雷を纏い、その刃に宿すは終焉の劫火。
「よくも邪魔してくれたな!!」
「うるさいわよ、因果応報でしょ」
 黒雷を手に放つ。
 それは雷霆、すなわち光そのもの。
 音速を瞬時に凌駕し突き立つ雷霆が、オウガの身を駆け巡る。
 その身を焼き焦がす黒雷、煙をあげて悶える。
「おのぉぉぉぉぉぉれぇぇぇぇ!!」
 死の旋律がピアノから放たれた刹那。
 ドン、と言う物々しい音がする。
「……なんですかそれ」
「どっからどう見ても何の変哲もないスピーカー」
 されど流されるそれは祈りをこめた鎮魂の歌。
 死を誘うものがオウガから放たれるのならば、死を鎮めるものがスピーカーより流される。
 互いが互いに打ち消しあい、相殺する。
「くそぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 ピアノ部分の口ががっぱんがっぱん悶える。
 そして、カタリナが踏み込み、そして。
「とうッ!!」
 グギィ、と言う音が響いた。
 それはピアノの四足の一角、されど、それにしては妙に生々しい音が響いた。
 カタリナの蹴りが、その設置部分にめりこんだ。
 そう、そこは……。
「おおぉぉぉおおおおおおおおおお!?!?!?」
 先程から何度も強打していた足の小指に当たる部分であった。
 どったんばったん悶えるピアノに、再度の追撃の蹴撃がぶちこまれる。
 声にならぬ断末魔をあげながらピアノは悶え続けていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テニエ・ミスチヴァス
◎アドリブ連携歓迎

ピアノがバーコードハゲに変身してたとか、随分とエキセントリックだね!?
ほんとなんでそんなガワ選んでたの!?ていうか変身上手だね!

ま、まぁ何はともあれ後はぶっ倒すだけだね
さぁ、いくよ!

■戦闘
近距離戦は怖そうだし、遠距離から攻撃していこうかな
【UC】による真空の刃や、武器を【投擲】して攻撃……と言っても硬そうだし、
ここは剥き出しの舌や歯茎のような柔らかそうな部位を狙うよ

あとこいつに喰い殺されたアリスの霊とか、確実にパワハラ被害者だよね……
変化能力の応用で上司の声を声帯模写して、怒声や罵声とかを浴びせれば
トラウマや恐怖の条件反射で硬直して身動きを封じられないかな
(【変装】【演技】)



●えきせんとりっく
「…………」
 じたんばたん、と足の小指(?)を強打して悶えているピアノを前に。
 テニエ・ミスチヴァス(変幻自在の虹縞猫・f20445)は唖然としていた。
「……え? ピアノ? ピアノがバーコードハゲ?」
 随分とエキセントリックな変身してたな、とテニエは思った。
 と言うかよりによってバーコードハゲ。
 何故そんなガワを選んだのか。
 テニエにはわからなかった。と言うか多分本人(?)以外はわかるまい。
「ま、まぁ何はともあれここまで来たら」
 あとはぶっ倒すだけである。
 カテナリー曲線の嘲笑、それはテニエのユーベルコードである。
 武器を振るう事で三ヶ月の斬撃波を放ち、切り裂く。
 狙うのはむき出しの舌、柔らかそうな歯茎。
 そしてさっきから強打させられ続けていた四足の小指(?)である。
 柔らかい部分を何度も責め立てられ鮮血が散る。
 そして何よりも足の小指(?)である。
「いたい!! いたい!!」
 何度も斬撃の刃が放たれ、そこに切り傷を作る。
 そしてその痛みに悶えるたびに今だ継続する足の小指(?)を強打する呪いの影響でなんらかの所にぶつけてまた悶えるのである。
「……なんか可愛そうになってきた」
 足の小指……痛いからね……。
 けれど相手はオウガ、今までアリスにパワハラを加え食ってきた悪い奴なのだ。
 これは因果応報であり、自業自得である。
 だからこそ。
「弱点だし狙わないのは損だよね?」
 真空斬撃波を足の小指(?)目掛け放ち続けるテニエであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鍋島・小百合子
SPD重視

思い通りにならねば駄々をこねるか!
聞き分けのよい幼子のほうがまだ大人じゃ!

「心なく従われているなれば霊体に語り掛けるのみぞ」
敵の音響攻撃への対策として耳栓装備
UC「精錬降魔刀」発動
「霊の類への攻撃に有効な」属性を宿した魔刀(日本刀型)を創造し装備
青年ありすを後ろに下げつつ、召喚されたありすの霊を魔刀で斬っていく(範囲攻撃、鎧無視攻撃、咄嗟の一撃、属性攻撃併用)
ありすの霊を退散させたら人食いの物の怪も斬る
魔刀は能力に疑問を持つと弱体化するとの事なのでそうならないように勇気と自信を確固たるものにして使用する
敵からの攻撃は残像を用いての回避、間に合わない場合は懐の小太刀で武器受けし防御



●幼子か
「子供か貴様は!!」
 思い通りにならぬが故に駄々をこねるオウガに鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)は吠えた。
 聞き分けの良い幼子の方がよっぽど大人である。
 だが、その聞き分けのない大人な子供は今現在足の小指(?)の痛みで悶え打っていた。
「なれば好機よ」
 青年アリスは侍女たちの守りを受けて下がっている。
 敵は何故か悶え打っていて反撃の余力無し。
 今こそ攻め立てるチャンスである。
「我は生む、世の摂理を体現せし降魔の刀……この手にッ!!」
 想像より創造されるは無敵の力を宿した破邪の刃。
 浄化の力を持ったそれは霊体を切り裂くに相応しき刃。
 想像より生まれた破邪の力はそれ故に心の在り方によってその刃を曇らせる。
 だからこそ、小百合子は決意と勇気を以てその刃に力を滾らせる。
「覚悟せよッ!!」
 斬撃が、オウガの身を切り裂く。
 その身に斬撃痕が走るたびにオウガは悲鳴をあげて悶える。
 そして悶えるたびに何故か足の指を殴打するのだ。
 連鎖する痛みに最早ろくな声をあげられぬ。
「……ふむ」
 ドゴッ、と言う鈍い音が響いた。
 懐の小太刀の柄で、先程から強打している足の小指(?)を狙い撃ってみた。
「ぎえええええええええ!!」
 酷く鈍い音をあげてさらに悶えたオウガ。
 最早これは弱点と言う概念と化してはいないだろうか?
「弱点なれば攻め立てぬ道理はないじゃろう?」
 ドゴォ、と言う鈍い音が響く事数度。
 息も絶えかけ、瀕死の状態のオウガは最早叫びすらあげられぬ。
 されど再度鈍い音が響き、びぐん、と大きくピアノは痙攣する。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルク・フッシー
あ、アリスさん…危ないですから、逃げてください…!
…いや、足の小指(?)ぶつけてましたけど…アレでも強敵なので…たぶん…

…うっ!?(臨死体験の白昼夢を見る)
ううっ…逃げたい…
…でも、逃げたら…アリスさんがこんな苦しい目にあってしまう…!
うおおおおっ!

UC【連射塗装】を使用!赤と黄の塗料を精製、絵筆を振り回し爆発属性の誘導塗料弾をありったけオウガにぶつけます!

爆発により音楽をかき消し、鍵盤も歯も舌も徹底的に吹き飛ばします!

上手くオウガを倒せたら…帰る前に、アリスさんに会いたいです
その…いっぱい撫でてもらって、ボク、嬉しかったです…



●あしのこゆび
「……」
 ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)は足の小指(?)を強打されまくって悶えているオウガを見ていた。
 最早ここまで来ると哀れみしかない。
 しかし、ここで情けをかけるわけにもいかない。
 そもそも、ここで終わればまたアリスは犠牲となることは間違いないのだ。
「うう……」
 元来、弱気なルクはそれほど好戦的ではない。
 だが、アリスが苦しい目に遭う事は許せない。
 だからこそ、その弱い心を組み伏せて、勇気を燃やす。
「こ、このおッ!!」
 絵筆を振り回し、放った赤色と黄色の塗料。
 それは爆発を意味する属性、爆発を意味するカラーリング。
 在り得ざる軌道を描いてそれはオウガに殺到する。
 爆発、粉砕、大喝采。
 連鎖反応するかのように無数の塗料が次々とオウガに襲いかかる。
 時折、それが足の小指(?)にぶち当たってびぐん、と大きくオウガの身を痙攣させるが。
「う、うおおおおッ!!」
 弱い心を組み伏せて勇気を糧に、必死に塗料を放ち続けるルクはそれに気づかない。
 弱々しい声でやめて、もう小指いじめないでと聞こえた気もするが爆音にその声はかき消されていく。
 最早死を奏でる音楽も何も聞こえない。
 爆発で焦げた炭にされたピアノはもう動かない。
「アリスさん……」
 目的を果たした。それ故にここにはこれ以上いられない。
 短い間であったが共に過ごした青年アリスとルクは最後の別れを告げる。
「……その、いっぱい撫でてもらって、ボク、嬉しかったです」
 その言葉を告げれば、青年アリスはまた穏やかに笑って。
 ルクの頭を撫でた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年09月13日


挿絵イラスト