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天外牙城

#アックス&ウィザーズ #群竜大陸 #天空城 #天空城の戦い

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●グリモアベースにて
「群竜大陸……その在り処が掴めるかもしれん」
 プルート・アイスマインドはグリモアからアックス&ウィザーズの雄大な光景を映し出しながら、猟兵たちにそう告げた。
 映された景色は青き空。
 そこに、無数の巨岩に囲まれた荘厳な城が浮遊していた。
 剣と魔法と竜の世界であるアックス&ウィザーズとはいえ、本来、地に根差して築かれるはずの城が天空にあるというのは俄かには信じがたい光景だった。
「この浮遊する城は、現在、あの世界のあちこちに出現している。各地のクラウドオベリスクを破壊したことで『帝竜ヴァルギリオス』の幻術が解け、我々にも視認できるようになったようだな」
 群竜大陸の所在地を隠すためにヴァルギリオスが世界に掛けた巨大幻術――『クラウドヴェール』がついに破れはじめている。群竜大陸の発見は確実に近くなっているのだ。
 だが、まだ幻術を完全に破れたわけではない。
「姿を現したこの城もまた、クラウドヴェールの一端を担っているらしい。だからおまえたちには頼みたいのだ。天空城の制圧をな」
 プルートが映像の中の城を指差し、猟兵たちに頼みこんだ。
 空に浮かぶ城に乗りこみ、城主たるオブリビオンを討つ。
 それが猟兵への依頼であった。
「天空城には接近を阻むための魔法が働いているようで、直接の転移はできない。せいぜい外縁に浮いている岩までしか送れん。そのあとは巨岩を渡って城を目指してくれ」
 飛行手段があれば多少は楽になると思われる。
 しかし城の周辺には魔法による気流が渦巻いているため、ひとっ飛びというわけにはいかない。それなりの対策がなければ最悪、墜落してしまうだろう。
「もちろん、城内にはオブリビオンがいるから、ある程度まで接近したら守備兵が出てくるだろう。浮遊する足場の中での戦いになる。十分に注意してくれ」
 敵の守備を突破したあとは、城主を倒すだけだ。
 天空城を制圧できたならば、クラウドヴェールの破壊につながる。ついでに城に眠る古代の財宝なんかも獲得できるかもしれない。ひゃっほうかもしれない。
「危険を負うのはおまえたちだからな、手に入れた物は好きにしてくれて構わない。
 ではアックス&ウィザーズに送るぞ。武運と幸運を、祈る」
 プルートのかざしたグリモアが、光でもって猟兵たちを包みこんだ。

●牙城、在り
 風に撫でられた草が、さわさわと波を作る。
 見渡す限りに柔らかな草が並ぶ平野は、のどかだった。近くの村に住む子供たちが駆けまわるさまは、見ているだけで顔が綻ぶよう。
 ――だが、遠く天を見上げる冒険者たちの顔は険しかった。
「……おいおい、ありゃあいったい何なんだ? 昨日まではあんなモンなかったぞ!」
「岩と城が……空に浮いてやがる」
 晴れやかな空を、胡乱に見つめる人々。
 およそ一晩で築けるはずもない城が、あろうことか天空に浮いている。そしてそれを取り巻き、守るかのように夥しい巨岩も浮遊している。
 その異様な威容に、冒険者たちは息をのむ。
 そしてその場にいる誰もが、ひとつのおとぎ話を思い出していた。

 かつて、戦乱に明け暮れていた古代帝国があった。
 だがその古代帝国は、魔力の暴走により天空に放逐されてしまった。

 この世界中のどこに生まれても、耳にするだろう有名なおとぎ話。
 だが、たった今、天空に浮かぶ城を見ている冒険者たちの中に、それを単なるおとぎ話と笑える者は一人もいなかった。


星垣えん
 ロマンですね。天空の城はロマンです。
 だからもう乗りこむしかないんだぜ。

 1章:天空城への道中。
 周辺に浮かぶ巨岩を足場にして、天空城を目指します。
 吹きすさぶ魔法の気流へ対処しながら、どんどん進んでいきましょう。
 飛行手段があれば動きやすくなりますが、気流の影響は受けやすくなるのでご注意を。

 2章:天空城目前での、オブリビオンとの集団戦です。
 城の守備のために出てきたオオカミっ娘たちと戦います。
 浮遊する巨岩を飛び移ったりしながらの戦闘となります。
 危なっかしい足場ですが、上手く活用すれば有利になれるかもしれません。

 3章:天空城内に乗りこみ、城主とのボス戦です。
 城内の広大な広間にて、古代帝国の騎士と戦います。
 双剣を振るい、竜を使役して猟兵たちに襲いかかってきます。
 力でもって討ち取りましょう。
 あとなんかプレイングに書いとくと財宝を持ち帰れるかもしれねえ!

 それでは、皆様からのプレイングお待ちしております!
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第1章 冒険 『天空城をめざして』

POW   :    気合や体力で気流に耐え、巨岩を足場に進む

SPD   :    素早く気流を切り抜け、巨岩を足場に進む

WIZ   :    気流を見極め、回避したり利用したりしながら巨岩を足場に進む

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナイツ・ディン
【SPD】
ナイツ「空の城か。いかにも竜族って感じだな。」
ディロ(紅竜)『ふむ、我にふさわしい巣になるとよいのだが。』
竜連れの妖精さんとしては興味がある。こういうのがあるから旅が楽しいだよな。

妖精だから飛行することも出来るが流石に軽すぎて吹っ飛びかねないな。素早く、行けるところまでは槍をピッケル代わりに地面を刺しながら行こう。咄嗟の一撃や空中戦、第六感を使えば最悪は逃れられるだろう。
厳しそうなら安全な場所で【竜の血】を使って変身、一気に突破するぜ。寿命が削れちまうから急いでな!
「ディロ、さっさと行くぜ!」
『ぐぬぬ、誇り高き我らが竜をこのような道具として使うとは……城についたら分け前を寄越せ!』


祝聖嬢・ティファーナ
WIZ≧SPDの判定で

*アドリブ・支援は可能な範囲で

聖風のフェアリーだから風の精霊と共に気流を見つつ風に乗りながら進んで行きます♪ 巨岩や大岩には戦乙女の攻撃で流れや行く手を変えて進みます☆
『エレメンタル・ミューテーション』で強化風精霊と化して速度と感知力を上げて進みます♪
岩や障害物には『神罰の聖矢』で聖攻撃『エレメンタル・ピクシィーズ』で光/風(雷)属性攻撃を仕掛けます☆
避け切れない障害物は『月世界の英霊』で回避します♪

時々手伝ってくれている精霊・聖霊に“金平糖”を配ります☆
怪我人や負傷者には『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒してあげます♪


ナイ・デス
おとぎ話の、天空のお城が本当にあった……人々はここへの冒険を志す、でしょうか?
夢や浪漫、ありそうです。けれど、そのお城がオブリビオンの巣では、残念ですね
お掃除、いきましょうか

変身して得た飛翔能力使い
秒速約72mでひとっ飛び
には目指さず確り【地形の利用】風の影響受けてもすぐ掴まったりできるよう巨岩の傍を飛んで渡っていきます

電脳ゴーグルで【情報収集】気流を解析し【見切り】穏やかなルートを狙ったり
【念動力】エネルギー放ち自身【吹き飛ばし】ブーストで風に負けなかったり
【鎧無視攻撃】で巨岩に拳突き刺して確り掴まったりして

オブリビオンがでてくる辺りでは、もっと風、穏やかになるでしょうか……?



 降り立った巨岩は、地にあるかのように安定している。
 だが吹き荒れる風は安定とは程遠い。
 絹のような白い長髪が暴れるのを押さえたナイ・デス、今いる岩場よりもさらに上方にある天空城を見上げた。
「おとぎ話の天空のお城……夢や浪漫、ありそうです。けれど、そのお城がオブリビオンの巣では、残念ですね」
「変なことになる前に手を打たないと、ですね!」
 ナイの肩のそばでパタパタと飛んでいたフェアリー、祝聖嬢・ティファーナが両手を握りながらナイへと顔を向ける。
 そして、今度は逆側に向ける。
「ですね! ナイツさん!」
「ああ、そうだな」
 ティファーナの声に応じたのは、同じくフェアリーのナイツ・ディンだった。
 紅い槍を肩にかけたナイツは、はるか空にある厳かな城を見上げる。
「しかし、空の城か。いかにも竜族って感じだな」
『ふむ、我にふさわしい巣になるとよいのだが』
 楽しげなナイツに紅槍に宿る竜『ディロ』が答えた。
「まあ話していても始まらない。登っていくとするか」
『足元に気をつけるのだぞ』
「わかってるって」
 強風の吹く中を、ナイツは羽ばたいて飛び出した。
 だがそのまま上を目指すわけではない。急ぐようなことはせず、すぐ前方に浮かぶ巨岩に紅槍を突き刺して止まる。そしてまたそこから次の岩へ飛び移る。
「風に煽られれば、さすがに俺じゃ軽すぎて吹っ飛びかねないからな」
『まどろっこしい。陽が暮れるのではないか?』
「思慮深いって言え。ほら、向こうでもそうしてるぜ?」
 岩に刺さった槍の中から文句を言うディロに、ナイツは横に浮かぶ別の岩を指差した。
 そこにいたのは――2m半にも及ぶ巨躯だった。
 鋭く物々しいフォルムを誇る巨大な黒鎧が、拳で岩を貫いて体を固定。気流の影響を避けるためにナイツと同じような手法を取っていた。
『誰だ?』
「誰だっておまえ――」
 岩に留まっている鎧に目をやったナイツが、固まる。
「そういえば誰だ……」
『わかっていないではないか』
 ナイツもわからなかった。
 戸惑っているうちに、黒鎧がこちらを向く。
「あの、私、です」
「あ、ナイなのか?」
「はい」
 鎧をがしゃりと鳴らして頷いたのは、ナイだった。
 ユーベルコードで変身したその姿は鎧に包まれて顔も見えないし、そもそも体格からして本来のナイに倍するぐらいになっている。一見して気づけるほうがきっと珍しい。
 ナイは岩に掴まったまま、電脳ゴーグルを装着した。
 視界に、可視化された気流の動きと、数値化された風力が表示される。
「あっちのほうが、安全そうです」
「お、そうか」
 ナイツに方向を指し示すと、ナイは翼をひろげ、浮遊する巨岩の列に寄り添うようにして飛翔した。強風が吹いても盾になるし、最悪掴まれば落下は避けられるという考えだ。
 ディロににやりと笑うナイツ。
「ほら見ろ。やっぱり注意深く進むのが正解なんだよ」
『ならばあれはどう見る』
「あれ?」
 ディロが示す方向へと振り向くナイツ。
 ひゅるるーー、と何かが視界を横切っていった。
「さあ、風に乗ってお城まで向かいましょう☆」
 にこにこと愉快に笑いながら、ティファーナが気流の中を堂々と飛んでいた。
 精霊術士でもある彼女は、風の精霊の力を借りることができる。その助力でもって気流を掴み、むしろ自身を運ぶ力として活用しているのだ。
 ユーベルコードによって自分さえも精霊化させたティファーナは、まるで魚が水を泳いでゆくかのように、巨岩の間をするすると上昇してゆく。
 時折、気流に押されて岩にぶつかりそうになったりするものの――。
「邪魔なものはこうです!」
 手元から放つ無数の魔法矢を岩にぶつけ、軌道をそらして回避する。
 ティファーナは難を逃れて胸をなでおろすと、荷物からごそごそと金平糖を取り出した。
「ありがとうございます、皆さん。お礼ですよ☆」
 彼女の周囲を飛ぶ精霊・聖霊が、わーいと嬉しそうにはしゃぎだす。小さな金平糖を両手で受け取ると、皆は幸せそうに齧りついた。
 そんなノリで、ティファーナの背中がみるみる遠ざかる。
 ナイツは「うーん」と少考した。
 そして考え抜くこと2秒。
 彼は紅槍で自分の手をピッと傷つけていた。
「ディロ、さっさと行くぜ!」
『ぐぬぬ、誇り高き我らが竜をこのような道具として使うとは……城についたら分け前を寄越せ!』
 竜の血(ドラゴブラッド)――竜槍で自傷することで紅い竜人へと変貌したナイツが猛然と上へと飛んでゆく。
 寿命が削れるほどの力だからね、そら速かったよ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です



あれは……、新天地!
冒険心が疼きますね!

お誂え向きに天空の城からこぼれた様に岩が浮いてるじゃありませんか、【空中戦】の要領で、地上と巨岩を往復して、岩にペグを撃ち込んでロープを張り、後の人が登り易いようにしましょう。

はい、どんどん道を作りますので、飛べない人はちょっと待ってて下さいね。
落ちたら死ぬほど痛くて危ないですよ。

(と、言う銀花は既に気流に煽られた岩と岩にグチャッと体を挟まれ地上にベチャッと落ちた後なので全身血塗れ、骨が服を突き破ったので服も穴だらけです)
(傷はユーベルコードの不死身の人狼で再生済み)


テラ・ウィンディア
おとぎ話でもおれの好きな話だったな

だからずっと憧れてたんだ
あの空の雲の中に城があるって

本当にあったんだなぁ

それなら是非とも向かわなければいけないよな!

モードグランディア発動
風か
風はシル(姉)が得意だったな
だというなら易々と負ける訳にはいかないな!
この暴風に挑むぞ!
【空中戦】で更に機動力を高めつつ風の動きを読む
【第六感・見切り】でその風の変化と安全な場所を見切り時に巨岩にしがみ付きながら登ろう

おれの重力フィールドと暴風との対決だとも!

尚、何度も吹っ飛ばされても復帰しつつ【戦闘知識】も利用して風の流れの完全把握も務めていく

因みに昇りぬく途中でも絶景は見据えて心に納めるぞ

世界ってのは綺麗なもんだな



「新天地! 冒険心が疼きますね!」
「雲の中の城……本当にあったんだなぁ」
 天上に浮かぶ城を見て胸を躍らせる弥久・銀花の横で、テラ・ウィンディアは幼き頃より好いていたおとぎ話を思い出していた。
 雲を見上げては憧憬していた天空城が、今は目前にある。
 向かわなければ――と考えたときにはすでに、テラは足場を蹴って跳躍し、果てしなく高い天空へと身を投げ出していた。
「テ、テラさん!?」
 絶望的な身投げを見た銀花が慌てて岩の縁から下を覗きこむ。
 が、テラがいたのは遠く下方ではなかった。
「グラビティフィールド……展開!」
 自分の周囲に超重力の力場を形成したテラが、登り龍のように飛翔する。その重力場と速度たるや凄まじく、空間を歪ませながら上昇するテラはあっという間に銀花を置き去りにしていた。
「風はシルが得意だった。なら易々と負ける訳にはいかないな!」
 空を上昇しつづけながら、テラは精神を研ぎ澄まし、風の流れを注視する。
 荒れ狂う風は獣のように見えた。獣が大口をあけて獲物を――テラを待っている。
 だがそれしきで、少女が怯えることはない。
「おれの重力フィールドと暴風との対決だとも!」
 真っ向から気流に突っこむテラ。
 行き交う風の中にわずかな間隙を見つけたテラはそこに一直線に突入して――次の瞬間には、獣の腹を貫いて、凪いだ風の中に躍り出ていた。
「よし、この調子で昇ってやる!」
 加速をつけて、テラが城へと飛んでゆく。
 もう風の流れも幾分読めた。おかげで周りを見る余裕もできて、少女は上昇しつつも天空からの絶景を楽しんでいた。
「世界ってのは綺麗なもんだな」
 ふとその場に滞空し、青き世界に嘆息をつくテラ。
 そのときだ。
 下のほうで、並ぶ巨岩を行き来する影が見えた。
「ふぅ。結構しんどい作業ですね」
 額の汗を拭って一息つくその人影は――銀花である。
 ぐるぐると何十巻きにもしたロープを肩に抱えながら、彼女は岩にペグを打ちこんでいた。
 そこにロープを固定して岩と岩と繋ぐと、今度はまた次の岩に跳び移って同じ作業を繰り返してゆく。
 その行動が気になったテラは、ひとまず彼女のもとまで下りてゆく。
「なあ、お前なにしてるんだ?」
「ああ、テラさん」
 不躾な口ぶりで尋ねてきたテラに、銀花はにこりと笑った。
「後から来る人のために道を作っているんです。落ちたら死ぬほど痛くて危ないですから」
「あーそうかー」
「では、私は作業を続けますね」
 少し得心したっぽいテラに会釈し、銀花がまた次の岩に飛び移る。
 だがそれを見送りつつ、テラは首を傾げていた。
「それにしてもあいつ……何かボロボロだな?」
 じっと、銀花を見つめるテラ。
 献身的に岩にペグを打ちつづける銀花の全身は、引くほど血塗れだった。
 おまけになぜか服も穴だらけであり、ただ事じゃねえ感が凄まじい。
 銀花がすでに岩と岩に挟まれたり、地上まで高高度から落下しているという事実をテラが知るのは、もうちょっと先のことであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ウォルファン』

POW   :    みんなでコウゲキだ!
【足の速い個体の攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【群れの集中攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    つかまえろー!
【高速移動】から【飛びかかり】を放ち、【抱きつき】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    わたしにマカせろ!
自身の【群れの目的の達成】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。

イラスト:たぢまよしかづ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 巨岩の足場を渡り歩き、あるいは豪胆にも飛んだ猟兵たちは、ついに天空城まであと少しというところまで昇り詰めた。
 遠く小さかった城の外観も、建材の石の質感まではっきりと見て取れる。
 しかし、それは城内にいるオブリビオンにとっても同じだった。

「ガーッ! そこで止まれー!」
「城への侵入は許さないぞー!」

 城壁上部の見張り窓から、2人の娘が飛び出してくる。
 猟兵たちに立ち塞がるように巨岩に着地したその娘たちは、オオカミの耳や尻尾、爪の生えた手足を持っていた。
 どことなくコスプレしてる女の子っぽく見えるけど、そういうんじゃないはず。
 オオカミ娘たちはその場に留まる猟兵たちを見て、キッと険しい顔になる。

「退かないの? だったら実力行使するからね!」
「みんなー! デアエデアエーー!」

 ぴゅうーっ、と娘の1人が指笛を響かせた。
 すると城門がひらき、中からオオカミ娘の大群が姿を見せる。
 彼女らは素早かった。無数の巨岩の上に敷かれた陣形によって、城へのルートは瞬く間に塞がれてしまう。
 どうやらこのオオカミ娘どもを倒さねば、入城は果たせないようだ。
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブ・支援・共闘は可能な範囲で

漸く越えて精霊に「気を付けて!」と教えられ<第六感>を駆使して警戒します☆
速度に自信がある様なので『エレメンタル・ミューテーション』で真神聖霊/上位精霊と化して速度に追加します♪
●わたしにマカせろ!には『月霊覚醒』で可能な範囲で封印します☆

『月世界の英霊』を駆使して飛翔移動して避けながら『神罰の聖矢』でし攻撃『エレメンタル・ピクシィーズ』で光/雷の属性攻撃を仕掛けます♪
タイミングを見て『クリスタライズ』で姿を隠して敵を翻弄します☆

猟兵には『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治して『シンフォニック・メディカルヒール』で除隊異常を癒します♪
最後に金平糖を☆


弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です



えぇ……、こんな立派なお城なのに近くで見てはいけないんですか?

どうあっても通さないと言うのならば致し方有りませんね

【空中戦】の要領でお城の下側へ迂回しちゃいます
左腕の負ケジ乃腕でボロボロと穴を開けると言うより土台を崩す感じでお城へ入っちゃいますよー?

ユーベルコードの無視できない煽り攻撃も使用して挑発します
勿論言った事は一部ですが有限実行!
お城の下方にペグを打ち込む穴を開ける音をガンガンと鳴り響かせましょう
私よりも獣っ娘してるあの子達が襲ってきたらまた空中に行って、【誘導弾】で撃ち落します
でも墜死は可愛そうなのでロープで縛って吊るしておきましょう


草剪・ひかり
POW判定
キャラ崩し・お色気描写、即興連携歓迎

できればティファちゃん(f02580)と共同参戦

真打の前に露払いを片付けなきゃね!
プロレスでも団体の王者と闘う前には
“門番”と闘うべしという不文律が(ry

ともあれ、狼らしく集団戦が得意な子達だね
私はプロレス界の絶対女王だし、多数に狙われるのも常のこと

群れで襲ってくるウォルファンの勢いを渾身の踏ん張りで受け止める
一旦は押し倒されるかもだけど
そこからが「女王」の女王たる所以の魅せ場

フォールを跳ね返すキックアウトの要領で敵を跳ね飛ばしたら
片っ端から必殺ラリアットで薙ぎ払う!
負けて悔しいなら、リングに立ってる私に挑んでおいで?
リング上の私は今以上に凄いよ1


紬雁・紅葉
ティファ―ナと同行

成程、群狼ですか…
羅刹紋を顕わに戦笑み
然るべく、適した仕方を♪

先制でUC発動、飛翔しつつ破魔雷属性衝撃波にて範囲を薙ぎ払い雷鳴電光にて目潰し

主に弓、近づく時には九曜(剣)を使用
地形を利用し、上空を飛びつつ
破魔雷水属性衝撃波を以て範囲を薙ぎ払い

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければ破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で受ける

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

風を利用し雷と雨を矢に乗せて嵐と成して放つ

番犬
忠義、大儀である
だが我々は、奥に進まねばならぬ
この上は是非も無し
堂々戦い、名誉の内に討たれよ

去り罷りませい!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


ナイ・デス
一章引き続き『エクストリガー『ブレンホルズ』』姿

退けば実力行使、しないのでしょうか?
それなら少し好感、ですが
オブリビオン。全て骸の海に、かえってもらいます

【地形の利用、情報収集】ゴーグル視界に気流情報表示
そうして風を読み、秒速約73mで飛翔【空中戦】
【念動力自身吹き飛ばし】クイックブースト。最大飛翔速度を超えた短距離【ダッシュ】を【第六感】で感じるまま【見切り】適宜行って
全身鎧が黒剣。全身凶器の攻撃回数9倍高速戦闘
最大で秒速約1.4kmにまで加速して

【暗殺】急所狙い【鎧無視攻撃】
苦しませず、一瞬で仕留める

【激痛耐性】負傷は気にしない
動き封じられたら全身から【生命力吸収】する光放って消滅させる


ナイツ・ディン
「狼女が警備兼ハーレムってとこか?ここの城主はいい趣味してるな。」
『畜生が竜に歯向かうとはいい度胸だッ!』
飛びかかってくるところを見切り、『ディロ』のドラゴニックロアーで迎撃。怯んだところをもう一本の竜槍『ローア』で咄嗟の一撃、薙ぎ払う。

他PC連携する場合はある程度倒し、城ルートへの隙間が出来たら気配を消して飛行し潜入(目立たない、忍び足)、背後から奇襲して混乱させる。

ところでコイツら、こんなところでその姿は流石に寒いだろ。……まさか主人と仲間たちでもふもふおしくら饅頭か?羨ましけしからんな。……いや俺の身長だと潰されるか。でも尻尾なら
『阿呆なこと考えてないで犬畜生を殴れ!』

アドリブ/共闘可



『気を付けて!』
「!?」
 気流を突っ切って飛んできたティファーナが、傍らの精霊の警告を受けて急ブレーキ。
 すると次の瞬間、彼女が通過しただろう空間にオオカミっ娘――ウォルファンの鋭い爪撃が奔った。
「ガウー! 仕留めきれなかったー!」
「危なかった……精霊さん、ありがとうございます!」
 悔しげに体を震わすウォルファンから離れたティファーナが、精霊にピース。
 同時に、その隣に2人の人影が並んだ。
「間一髪だったみたいね、ティファちゃん!」
「お怪我がなくて何よりです」
「ピンピンですよー! ひかりさん、紅葉さん、ありがとうございます!」
 ティファーナがダブルピースを繰り出す相手は、草剪・ひかりと紬雁・紅葉だ。
 二人は、目前にて構えるウォルファンたちに目を向けた。
「群狼ですか……」
「真打の前に露払いを片付けなきゃね! プロレスでも団体の王者と闘う前には“門番”と闘うべしという不文律があるし!」
 紅葉がその肉体に羅刹紋【ムラクモ】を浮かべて微笑み、ひかりが戦闘服たるリングコスチュームで堂々と前に立つ。
 ウォルファンたちは、体を慣らすようにトントンと巨岩の上で跳ねた。
「ただの門番だなんて思わないでね!」
「誰ひとり、城の中には入れさせないよ!」
 言うが早いか、群れの中の一体がひかりに飛びかかる。
 その一撃は速い。避けきれずに爪で肌を裂かれると、それに呼応した動きで他のウォルファンたちが雪崩のように畳みかけてきた。
 数体がひかりに組み付き、さらにその数体の背中を数体が押しこむ。
 ひかりは瞬く間に巨岩の縁にまで追いやられた。
 絶体絶命、土俵際――だが絶対女王の表情には、余裕があった。
「私はプロレス界の絶対女王! 多数に狙われるのも慣れっこだよ!」
「ッガガ!?」
「お、押し返され……!?」
 ぎりぎりで踏ん張ったひかりが、のけ反った上体で人間離れしたパワーで戻す。
 カウント2.9――そこから盛り返すことこそが、プロレスラーの真骨頂だ!
「そぉれっ!」
「わわぁぁーー!?」
「いっくよぉぉーー!!」
 フォールを跳ね返すキックアウトの要領で組みついたウォルファンを吹っ飛ばしたひかりが、必殺の右ラリアット『戦女神の断罪の斧(アテナ・パニッシャー)』で次々と相手をリングアウトさせてゆく。
「み、みんなー!?」
「落ち着いて! 総がかりで反撃だよ!」
 ひかりの反撃で混乱しかけたウォルファンたちだが、冷静な個体の一声で落ち着きを取り戻す。そして真正面からひかりに与するのを諦め、揃って紅葉へと眼光を送った。
「まずはあっちを倒してやるぞー!」
「おぉー!」
 先頭で駆けてゆく素早い個体を追い、ウォルファンたちが一斉に群がってくる。
 まず速い者が攻撃し、生まれた隙を突いて皆で襲いかかる。
 ひかりに対して取った戦法と同じである。
 一度見ているだけにその狙いは見抜くのは容易い。紅葉は襲いくる初撃を、雷雲をまとって飛び上がることで回避すると、後続のウォルファンたちを雷光の衝撃波で薙ぎ払った。
「ぎゃあーー!?」
「すごい力……飛んじゃってて近づけないし、どうしよー!?」
「というか目が見えなーい!」
 衝撃波が生んだ土煙に覆われたウォルファンたちは、目を覆って慌てふためいていた。眩い電光の輝きが一時的に彼女らの視力を奪っていたのだ。
「容赦はしませんよ」
 冷静に破魔重弓『鳳翔』を引き絞り、岩の足場へ掃射する紅葉。矢の雨はウォルファンたちを的確に捉え、着実に無力化してゆく。
 ティファーナは、風の精霊と顔を見合わせた。
「こうしてはいられないね! ボクたちも!」
 ぱちん、とハイタッチを交わすティファーナと精霊。すると彼女の透き通った翅が形を持った風へと変わり、その力でもってティファーナは弾丸のように飛び立つ。
「このまま飛ばしちゃいましょう☆」
「な、何か来る!?」
「ここは……わたしにマカせろ!」
 突進してきたティファーナの前に、わずか目が見えるようになってきたウォルファンが立ち塞がる。もちろんあえなく吹っ飛ばされたが、その体が岩を離れて中空に放り出される前に、彼女の身体に強大な力が宿った。
「逆にこっちが飛ばしてやるー!」
 空中で無理やり転回したウォルファンが、水をかくように脚を振り、その推力でティファーナへ突撃をやり返す。
 ――だが突如として飛んできた月の形の力を受けて、その速力が大きく鈍る。
「んな……これは!?」
「月霊覚醒! これであなたを封印しちゃいましたよ☆ あとは紅葉さん、おねがいします!」
「ええ、任されましょう」
 ティファーナの合図を受けた紅葉が柔らかく微笑む。
 しかし、弓をウォルファンらへ引くときにはもう、その顔は純然たる羅刹のそれになっていた。
「番犬。忠義、大儀である。だが我々は、奥に進まねばならぬ。この上は是非も無し。堂々戦い、名誉の内に討たれよ」
 身に纏う雷雲から電光が迸り、弓を伝って矢へと宿る。
 そうしてそれ自体がひとつの雷となった矢を、紅葉は解き放った。
「去り罷りませい!」
 ひときわ大きな雷鳴が、響く。
 ウォルファンたちがそう感覚した瞬間には、彼女たちは神の怒りにも似た雷撃で消し飛ばされていた。

 まるで嵐に見舞われたような落雷が、遠くで閃く。
 それを横目に見止めた銀花は、目の前のウォルファンたちへと視線を戻した。
「今一度尋ねますけど、この立派なお城を近くで見させてはもらえないんですか?」
「しつこいぞー!」
「主様からは誰も通すなと言われてるんだー!」
 銀花の問いに、ガウーと威嚇を返すオオカミっ娘たち。
 問答は終わりとばかりに一団で駆けだすと、捕捉も難しいほど速力を上げて、猟兵たちの喉元めがけて突っこんでくる。
 ナイツは携えた紅槍をくるりと華麗に回すと、穂先をウォルファンたちへ向けた。
「狼女が警備兼ハーレムってとこか? ここの城主はいい趣味してるな」
『畜生が竜に歯向かうとはいい度胸だッ!』
 もはや朧気にしか見えぬスピードでウォルファンの爪が迫る。
 が、その爪の先がナイツに届く寸前で紅槍『ディロ』が燃え上がる。炎を奔らせると同時に竜の咆哮が放たれ、大気を突き抜けて向かいくるウォルファンの群れを迎え撃った。
 ごろんごろんと転がったウォルファンたちが、吹き飛ばされまいと岩に爪を立てる。
「プ、プレッシャーがぁ……!」
「何とか堪えるんだー!」
「耐えさせるかよ! ローア!」
『ええ。わかっていますよ』
 ナイツが持ち出したもう1本の蒼き竜槍『ローア』が、静かにその穂先に力を高める。
 そうしてその闘気を振るえば、ウォルファンたちは容易く薙ぎ払われた。まるで枯葉でも払ったかのように飛ばされて、オオカミっ娘たちが次々と巨岩から弾き出されてゆく。
 戦況は順調。
 しかしナイツはどうしても気になることがあるようで――。
「コイツら、こんなところでその姿は流石に寒いだろ。……まさか主人と仲間たちでもふもふおしくら饅頭か? 羨ましけしからんな。……いや俺の身長だと潰されるか。でも尻尾なら――」
『阿呆なこと考えてないで犬畜生を殴れ!』
 ぼぼうっ、とディロが炎を踊らせる。うらやまとか言ってる場合じゃねえんだ。
「い、いったん退避だー!」
 仲間がみるみる減るのを見て、まだ無事だったウォルファンたちがナイツから離れはじめる。態勢を整えなくては瓦解するという判断で、それは確かに正しかった。
 だが、彼女らに落ち着く暇はなかった。
 どこかから、ゴンゴンと地面を突き上げるような音が聞こえだしたからだ。
「これ……何の音?」
「いったいどこから……」
 きょろきょろと音源を探るウォルファンたち。そうしている間にも謎の音は大きくなって、ついでにパラパラと小さな岩の破片が舞うのが目につくようになってきた。
 いよいよ何か起きている、と思ったとき、下のほうの巨岩にいるウォルファンが慌てて城のほうを指差した。
「だ、誰か取りついてるー!?」
『!!?』
 一斉に天空城を見上げるウォルファン。
 すると、密かに接近していたらしい銀花が城を支える岩の下側に引っ付いていた。
「ほーら城に入っちゃいますよー? 土台を崩して吹き抜けにしてしまいますよー?」
 巨大なエネルギーで形成した義腕でもって、ガンガンと容赦なく殴りつける銀花。そのたびに岩が砕け、砕片が気流に乗って辺りに散らばってゆく。
 豪快すぎる潜入だった。
「な、何してるんだー!?」
「やーめーろー!?」
「いやいや、やめるはずがないでしょう? 敵に『入らないで下さい』と頼むのが門番の仕事なんですか? そんなことではこの城も大したことなさそうですね」
「言わせておけばー!」
 銀花の挑発に乗せられて、ウォルファンたちが制止するべく跳んでくる。
 だがその瞬間、銀花はひらりと身を翻し、ウォルファンたちに正対した。そして空中で自由に動けない彼女らへ誘導弾をお見舞いする。
「あああぁーー!?」
 遠き地面へ落下するウォルファンたち――が、ロープに絡まって止まる。
「落ちて死ぬのは可愛そうですからね。そこで大人しくしていてください」
 銀花がにこりと笑う。
 彼女らが痛いことにならぬよう、予め下のほうにロープの予防線を張っておいたのだ。

 巨岩から巨岩へ飛び移ってきたウォルファンたちが、四方から殺到してくる。
 そんな状況の中だったが、巨大な黒鎧――ナイは焦燥も動揺も、見せなかった。
「退けば実力行使、しないのでしょうか? それなら少し好感、ですが」
 逃げ場なく迫るウォルファンの包囲網の内で、ナイの目が赤く光る。
 ――その次の瞬間には、彼女は一発のミサイルのように、直上に飛び上がっていた。
「んなっ!?」
「は、速い!?」
「オブリビオン。全て骸の海に、かえってもらいます」
 はるか天空に飛翔したナイが、狼狽するウォルファンたちを見下ろす。
 しかしウォルファンとて馬鹿ではない。1体が手を組んで足場となり、そこへもう1体が足をかけて2人分の力で跳躍。ナイの脚に手がかかるかというところまで上昇してきた。
「捕まえてやるー!」
「捕まえますか。その速度で、できるでしょうか?」
 中空に止まっていたナイが猛スピードで弾かれ、ウォルファンの手から遠ざかる。
 自身を衝撃波で飛ばすことによる急加速。それは予備動作なく急速な方向転換を可能とする。右へ左へ、あるいは上下へ。
 翻弄するように空を旋回するナイを捉える術が、飛べぬウォルファンたちが持ち合わせるわけもなかった。
「ど、どうすれば……!?」
「攻撃が当たらない……!!」
「せめて苦しませず、還してあげます」
 ぐるりと翻り、ウォルファンへ正対したナイがその巨鎧でもって吶喊する。
 姿は鎧。
 しかしその正体は防具ではなく、剣だ。
 全身凶器となったナイが、その鎧のボディから無数の剣を現出させる。
 そのまま一直線に飛ぶさまは、まさしく黒い嵐。猛風と斬撃にさらされたウォルファンたちは、あまさず空から地上へと落ちていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

テラ・ウィンディア
随分と高い所にきちまったなー

だからこそ…すげー風景だ…地上が遠いな

しかしあの敵…何かすげー負けた気がするけど気のせいだな
これでも戦いでは易々と負けてなるもんか

【戦闘知識】で敵の陣形、岩の位置も把握

【属性攻撃】で炎を槍と全身に付与

【空中戦】も使って岩を飛び回り

おれ達もそのお城には用があるんだ

あぽいんとはないけどな!

【見切り・第六感・残像】を駆使しての回避と共に

【グラビティチェイン】使用
敵に向けて打ち出したり
岩場に繋いで高速で復帰
更に己と岩場を繋いで動きを読ませ難く立ち回る

更に周辺の岩場も利用して飛び回りながらも槍で【串刺し】に

これでも空中戦はそれなりになれてるんだぞおれは

星の海でも戦ったしなっ!



 突風。
 ひときわ強烈な風が、正面からテラの顔を吹き過ぎていった。
 乱れた髪をなでつけて、蒼穹の世界を見渡すテラ。
「随分と高い所にきちまったなー。だからこそ……すげー風景だ……」
 見下ろせば地面は遥か彼方。村々は粒のように小さくて、その連なりを見ているとまるで地図の上に居るような錯覚に陥りそうだった。
 が、間近に迫る敵の声が、テラの意識を引き戻す。
「おまえみたいな子供に負けるかー!」
「絶対に落としてやるぞー!」
 巨岩を素早く飛び移り、テラの立つ岩まで距離を縮めてくるウォルファンたち。
 走る。跳ぶ。
 そのたびになんか揺れる胸。
 毛皮一枚で守られたそれを見てテラは目を細める。
「……何かすげー負けた気がするけど気のせいだな、うん」
「くらえー!」
「おっと!」
 ウォルファンが繰り出した爪を跳躍してかわしたテラが、シャキッと表情を引き締める。体が中空にある間に敵の陣形、岩の位置を瞬時に読み取ると、着地も待たずに紅龍槍『廣利王』を構えた。
 紅い柄から巻きあがった炎が、鎧のようにテラに纏わりつく。
「どうしても城に入らせたくないみたいだけど、おれ達もそのお城には用があるんだ。あぽいんとはないけどな!」
「入れさせないって言ってるだろー!」
 ウォルファンの一体が岩場を駆け、高速で突っこんでくる。
 風のように速い。
 だが、そんな速さは、テラには見慣れたものだった。
「おれにそんなのは通じないぜ!」
「ガウッ!?」
 ウォルファンの放った爪が空を切る。
 テラの体が後方に遠のいていた。いや、遠のくというレベルではない。
 岩の縁を越えて、その体は天空に投げ出されていた。
 下へと落下してゆくテラを見て、ウォルファンは大笑いした。
「こっちの攻撃をかわせても、落ちちゃったら意味ないぞー!」
「落ちる? だれが落ちてるって!?」
「!?」
 耳朶を打ったテラの声に、ウォルファンが驚愕する。
 声は上から降ってきた。
 首を後ろへ振り向けると、そこには、鎖を握って宙を舞うテラの姿があった。
 ユーベルコードによる超重力の鎖――それが巨岩に繋がれていた。その鎖をターザンロープのように駆使して、岩の下を回ってウォルファンの背後に現れたのだ。
「これでも空中戦はそれなりになれてるんだぞおれは! 星の海でも戦ったしなっ!」
「ガ、ガァァーー!?」
 業火を纏うテラの槍が、ウォルファンの胸を貫く。
「おまえたちもだ!」
 槍を引き抜くと、テラは振り返り、他のウォルファンたちを槍の炎で薙ぎ払った。
 その炎で次々と岩から落ちてゆくウォルファン。
 炎がやんだとき、もうそこにはオオカミ娘たちの姿は、なかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『十字騎士シュラウディア』

POW   :    堕天十字斬
【手にした双剣】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    凶乱と殺戮のダンスマカブル
自身の【真紅に変じた瞳】が輝く間、【手にした武器】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    滅龍ヌア・ティティム顕現
自身が【危機感】を感じると、レベル×1体の【滅龍ヌア・ティティム】が召喚される。滅龍ヌア・ティティムは危機感を与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:モメ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠白石・明日香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 城門を守るオブリビオンを退けた猟兵たちは、その勢いのまま入城を果たした。
 門を抜けて石畳を進む。石造りの城は見てわかるほどに古びていて、また生き物の気配というものがわずかたりとも感じられなかった。城外ではウォルファンたちが賑やかに迎えてきたというのに、城内は猟兵の足音が響くほど静かだ。
 いくらか歩くと、広大な広間がひろがった。
 何百人と集めて夜会でも催せそうな円形のスペース――その中央には、全身を黒い鎧に包んだ一人の騎士が待ち構えていた。

「この天空まで昇ってきたか。やはり猟兵とは侮れぬ存在だな」

 ハニーブロンドの長髪をなびかせた黒騎士は、マントの下から得物を抜く。
 双剣。
 歪ながらも端麗な直剣を十字に交差させた黒騎士は――駆けた。
 猟兵たちへ、紅く冷たい瞳を向けて。

「私の名はシュラウディア。覚えたならば、それを胸に冥府へ往くがいい」
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。



貴女が城主ですか? お邪魔してます。

クラウドヴェールを破壊し、群竜大陸の発見とその奥に居ると言う帝竜ヴァルギリオスへの足掛かりの為、この城は制圧させて頂きますので悪しからず。
後、財宝とかあったらそれも頂戴しますね。


こんな他国の領空に防衛設備である城を隠していたのです、よもや戦意が無かった、等とは言わせませんよ。



言いたい事を言い終えたら、愛刀を抜き放ち刀で挑みます。
【見切り】で相手の剣筋を読んだら【怪力】で強引に押し切ります。
刀が届くのなら【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】でダメージを与えていきます。

相手の攻撃によって致命傷を受けたら不死身の人狼で回復です



 命を刈るべく、音もなく駆けてくる黒騎士――シュラウディア。
 その吶喊に、銀花は真正面から対峙した。
「貴女が城主ですか? お邪魔してます」
 小さく会釈をする銀花の振る舞いは、戦場に似合わぬほど丁寧。
 いや、というよりは慇懃無礼と言うべきだろう。
「クラウドヴェールを破壊し、群竜大陸の発見とその奥に居ると言う帝竜ヴァルギリオスへの足掛かりの為、この城は制圧させて頂きますので悪しからず。後、財宝とかあったらそれも頂戴しますね」
「制圧、か」
 双剣を両の手に携えたシュラウディアが、鼻を鳴らす。
 当然だろう。銀花が語っているのはすべて『戦いの後』のことだ。自身が勝利した先のことを語っている。だがそれはシュラウディアにとっては在り得ない未来である。
「できるか、貴殿に」
 シュラウディアの双剣が、左右より銀花の首元へ奔った。
 銀花の手が、愛刀『白嵐玉椿』の柄に触れる。
「こんな他国の領空に防衛設備である城を隠していたのです、よもや戦意が無かった、等とは言わせませんよ」
 刀が抜かれる。
 飛び出した刀身は瞬く間に左右に振られ、シュラウディアの双剣を弾き返した。
「!」
「では、斬らせてもらいましょう」
 銀花の腰が落ち、白嵐玉椿が低く構えられる。
 一刀が来る。
 機敏に察したシュラウディアの双剣が、振られた。一度ではない。
 左右から、上下から、弾幕のような激しい連撃が銀花の前に壁を作る。
 しかし銀花は怯むことなく、むしろ踏みこみ、振るわれる斬撃に強引に愛刀を差し挟んだ。
「……止める、か!」
「ええ。これしきの斬撃、私には届きません」
 一閃。
 銀花の剛腕の一刀が、シュラウディアの胸元を切り裂いていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

テラ・ウィンディア
そうか…お前は騎士か
黒騎士…か

おれはテラ・ウィンディア
竜騎士だ

躯の海におれの名を持ち帰るんだな

【属性攻撃】
炎を剣と太刀に付与
【戦闘知識】で彼女の動きの癖と周辺構造の解析

【見切り・残像・第六感】を駆使しての回避
回避しきれるとは思わないが致命だけは避ける

【早業】で剣と太刀を抜いて反撃

【串刺し】での刺突
【空中戦】で飛び回りながらも常に己の斬撃と黒騎士の斬撃の軌跡を把握

何度も何度も切り結びながら

追い込まれながらも黒騎士が己と相手が作りだした斬撃の軌跡が集中する場所へ誘導

やっぱ強いな
だけどな
…おれだって易々と負けるつもりはない
我が痛み…我が悔恨を味わえ!

消えざる過去の痛み発動!

(斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬!



 鎧の胸部に手を添えるシュラウディア。
 出血はない。
 幸運にも、斬撃は鎧の奥の肉体にまでは届いていなかった。
「紙一重、か。認識を改めねばならんようだ」
「ああ、そうしたほうがいいぜ。黒騎士」
 シュラウディアの前に出てきたのは、両手に刃を携えたテラ。
 星の力を宿した星刃剣『グランディア』。
 テラだけが扱える不思議な無銘『錆鞘之太刀』。
 その二本に炎を逆巻かせて、テラはシュラウディアを見据えた。
「おれはテラ・ウィンディア。竜騎士だ。骸の海におれの名を持ち帰ってくれて構わないぜ?」
「戯言を」
 取り合う価値もなし――そう断じたシュラウディアの双剣が襲いかかる。
 空間をしなやかに走る刀身。
 その軌道に目を凝らし、テラも体を後退させて切っ先をいなしにかかった。
 だが斬撃はそれも計算済みだったかのように喉元へ伸びる。必中を期した剣が蛇のように迫る……が、テラは首をずらすことでその牙を凌いだ。
 シュラウディアは一瞬、目を見開いた。
「かわすか。小娘」
「それしきでおれの命はとれないぜ!」
 一転、テラがグランディアを振り上げる。
 シュラウディアは剣を振り下ろし、下からの一撃を相殺した。だが弾いたのも束の間、今度は横薙ぎの太刀が顔に迫る。
 擦れあう刀身が火花を上げた。
 弾く。逸らす。
 しかし歴戦の黒騎士は涼しい顔で、テラの連続攻撃を捌いてみせた。
 強い――テラは感嘆するしかなかった。
 が、それで済ませる気など、毛頭ない。
「……おれだって易々と負けるつもりはない。我が痛み……我が悔恨を味わえ!」
 にやりとテラが笑うと同時、何もなかった虚空に無数の剣閃が生じた。
 いや、空間に刻まれた両者の斬撃が実体となって蘇ったのだ。
 そしてそのすべてが――シュラウディアの全身を切り刻む。
「これ……は!?」
「勝つのはおれだぜ、黒騎士!
 黒鎧をボロボロにしてよろめくシュラウディアに、テラは会心の笑みをくれてやった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナイツ・ディン
瓦礫に隠れ、目立たない、その後ダッシュして首を狙う。避けられても相手に警戒させられればOK。

「ふむ、良い足さばきだ。シュラウディア、覚えたぞ。あと妖精は冥府に行かないんだ。そもそもあんたに殺されるほど弱くもないけどな。」
『貴様の城、このディロが貰い受けるぞ!』

翅で飛びながら空中戦、相手の攻撃を見切り、武器受け、カウンター、鎧無視攻撃と刃を交える。
「そろそろ潮時か。決着を付けさせてもらうぜ、ディロ!」
『竜の殺意を受けること、光栄と思え!』
竜化の騎士使用、こんだけ広い戦場だ、本能のままに暴れ倒してやろう!
攻撃は竜の鱗で受け止め、激痛耐性でゴリ押して爪や尻尾で攻撃だ。

アドリブ/他PC絡み歓迎



「よし、行くぜディロ!」
『やっとか! 隠れ潜むのも窮屈だったぞ!』
 辺りに散らばる瓦礫に隠れていたナイツは、退屈からの解放を望む紅槍を握り、矢のようにシュラウディアへ飛んだ。
 目指すは首――刺突を繰り出す。
 穂先は、空を切った。
 すんでのところ、黒騎士はその場を退き、槍の軌道を避けていたのだ。
「妖精か。どこに隠れていた」
「ふむ、良い足さばきだ。シュラウディア、覚えたぞ」
 冷徹に揺らぎもせぬ騎士の眼差しに、ナイツが口角をあげる。
「だが妖精は冥府に行かないんだ。そもそもあんたに殺されるほど弱くもない」
『貴様の城、このディロが貰い受けるぞ!』
 頭上へと飛び上がるナイツ。
 燃え盛る紅槍を、シュラウディアに振り下ろした。
「私と斬り結ぶつもりか。面白い」
 迎え撃つシュラウディアが上へ双剣を構える。ナイツの槍を双剣の片方で受け止め、残る一方でナイツを狙うが、対してナイツも槍を回して柄で弾き飛ばす。
 剣戟は一進一退だった。
 だが次第に、シュラウディアの速度が上回る。剣閃を捌ききれず、防御をすり抜けた斬撃が危うくナイツの体を掠めた。
「危ねぇ……!」
「次は当てる」
 シュラウディアの冷たい瞳が光る。
「そろそろ潮時か。なら決着といこうぜ、ディロ!」
『竜の殺意を受けること、光栄と思え!』
 紅槍がちらりと火を噴いた――と思った瞬間、一気に業火が迸る。封印を解かれたディロの炎がナイツを呑みこみ、竜の力でもって彼を巨大な紅竜へと変貌させた。
「竜へ変じるか。だが、竜ごときで怯む私ではない!」
 シュラウディアが嵐のような連撃を叩きこむ。
 しかしその刃はナイツを斬ること能わず、硬き鱗に当たって止まった。
「私の剣を……!」
『今度は俺たちの番だぜ!』
 辺り一帯を震わす咆哮を放って、ナイツが紅き爪を振り下ろす。
 その一撃は、黒騎士の鎧に見事に三本の痕を刻み、その奥の肉体を切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アポリオン・アビス
腹が減った

貴女は……敵か

すまない、もう限界なんだ……

いただきます


常時発動の【貪食の胃袋】と戦闘時発動の【Glatney Hazzard】は自動発動

【Gladney Hopper】と『ダッシュ』で周りを走りまわり撹乱しつつ【Glatney Breath】で鎧と剣を『部位破壊』

攻撃は致命的なものは『野生の感』で避け、それ以外は『盾受け』で力の方向に斜めに弾く

大体の『情報収集』が終われば【貪食王】で真の力を一部『封印を解』き、馬面を脱ぎ捨て素顔で『恐怖を与え』て【Glatney Hopper】で『捨て身の』『大(物)食い』の時間だ

『怪力』による咀嚼音無き一瞬の食事

ありがとう
貴女の命、いただきました



 ふらりふらりと迷いこむ、一人の男。
「腹が減った……」
 馬の被り物をしたその男――アポリオン・アビスは螻蛄の腕で腹を撫でる。
 ちなみに脚は飛蝗、翼は蛇蜻蛉、尾は蠍である。昆虫をツギハギしたようなキマイラは、その馬面をシュラウディアに向けた。
「……貴女は……敵か」
「……何だ、貴殿は?」
 警戒した顔を見せるシュラウディアに、アポリオンが会釈する。
「すまない、もう限界なんだ……いただきます」
 言下、アポリオンの足元に無数の大蝗が現れた。総勢42体の大蝗は地を這い進み、シュラウディアに殺到する。
「悪いが虫は好かない。殲滅せよ、ヌア・ティティム!」
 双剣をかざすシュラウディアの周囲に、夥しい数の龍が顕現する。
 龍たちは大蝗の群れをその爪で、尾で、翼で薙ぎ払う。
 物量差の前にあえなく数を減らしてゆく大蝗。
 だが、それを横目にアポリオンは駆けだしていた。
「なんだかいい匂いがする……」
 飛蝗の脚に力を込めた彼はさながら鉄砲玉。シュラウディアは迎撃すべく剣を取るが、斬りつける前にキマイラは直角に方向を逸らした。
 そして離れざま、口から謎の液体を射出する。シュラウディアの鎧に付着するや溶解させたそれは、彼のユーベルコードによる消化液である。
「私の鎧を……!」
 片側の肩から腕にかけて、白い肌を露にするシュラウディア。
 それを見たアポリオンは、口に湧いた唾液をごくりと飲み下して……己の顔を覆っていた馬面を脱ぎ捨てた。
 露になった素顔は黒い昆虫――マイマイカブリのそれだった。
「虫……いったい貴殿はどういう……」
 言いかけたシュラウディアの視界から、アポリオンが消失する。
 ――そして次の瞬間、彼のマイマイカブリの頭部が、黒騎士の肩に喰らいついていた。
「っが……アアアッ!!?」
「ありがとう。貴女の命、いただきました」
 無慈悲に肉を齧り取ったアポリオンが口を離すと、黒騎士の体は鮮血に濡れるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

紬雁・紅葉
羅刹紋を顕わに戦笑み
先制でUC発動

抜き打ちの十握刃と九曜で敵の剣を受けカウンター破魔雷属性衝撃波で
吹き飛ばす

名乗り返す

我が名は"都牟刈"紅葉!ムラクモたる布都主の巫女!
八雷神と"剣神"の御名に於いて!黄泉への案内仕る!


正面からするすると接敵
射程に入り次第破魔雷属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければUC+破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で受ける
いずれもカウンター破魔雷属性衝撃波UCを以て打ち返す

良き剣閃…
なれど、こちらも推して参る!

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を

*アドリブ・支援・共闘を可能な範囲で

『クリスタライズ』で姿を隠して、『神罰の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピクシィーズ』で光/風(雷)の属性攻撃を仕掛けます♪
猟兵の状態や具合を見ながら『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します☆

●滅龍ヌア・ティティム顕現を使われる際に『月霊覚醒』で封じてみます♪
敵のUCや攻撃には『月世界の英霊』で空間飛翔して回避します☆

常に<第六感>で警戒と状況を見つつ、精霊と聖霊と月霊と<手をつなぐ>で互いに力を与え助け合います♪
合間合間で“金平糖”をしっかり配ってムリの無い程度で頑張ってもらいます☆
「頑張ろう」



 ぐらり、と力なく揺れるシュラウディアの体。
 だがいくら体が傷つこうとも、騎士の矜持は折れはしない。
「……負けてなど、いられないのだ!」
 忠義の言葉とともに振られる黒騎士の双剣。
 その二つの軌道を二振りの剣『九曜』と『十握刃』で受け止めた紅葉は、己が身の羅刹紋を顕すと同時に電雷の衝撃波でシュラウディアを吹き飛ばした。
「我が名は"都牟刈"紅葉! ムラクモたる布都主の巫女! 八雷神と"剣神"の御名に於いて! 黄泉への案内仕る!」
「神の御使いを称するか……!」
 飛ばされつつも身を翻して体勢を直したシュラウディアが、双剣を交差させて構える。
 しかしそのときにはすでに、紅葉は数m先まで迫ってきていた。
「掛けまくも畏き布都主の遍く剣とす御力お越し畏み畏み申し賜う……!」
 言の葉を放ち、その身を剣神の神霊体と変えて、紅葉が九曜と十握刃を振るう。
 無数の衝撃波が奔った。シュラウディアが防御にかざした双剣すらも弾き、さながら暴風のように荒れ狂う衝撃波が辺りの石床を破壊する。
「その力……見上げたものだな」
 渾身の力を足に込め、踏みとどまったシュラウディアが握りなおした双剣を振るう。
 しかし剣閃が紅葉に届く前に、双剣が横合いから風雷を受ける。猛然と飛来したそれに撃たれた手を押さえ、シュラウディアが目線を飛ばす。
 視線の先にいたのは――ティファーナと聖霊・精霊たちだった。
 ユーベルコード『クリスタライズ』で自身を透明にしたフェアリーは、紅葉が生み出した床石の瓦礫などに紛れて、必中の距離まで近づいていたのだ。
「さあ、いきますよ! みんな力を貸してくださいね☆」
 ティファーナがウインクしつつ、精霊たちと手を繋ぐ。その手を通じて魔力を行き来させたティファーナは、シュラウディアに強烈な神罰の光を降らせた。
「くっ……おおッ……!」
 染み入るようなダメージに、黒騎士の端麗な顔もわずかに歪む。
 不味い――そう感じたシュラウディアは、ティファーナへ向けて手をかざしていた。
「奴を喰らえ、ヌア・ティティム!」
 呼びかけるなり、大量の龍が空間のひずみから飛び出す。龍たちは牙を剥き出しに、小さなティファーナを噛み裂くべく殺到する。
「わっ、危なーい!?」
「そうはさせません!」
 びっくりしたティファーナの前に、割りこんできたのは紅葉。迫りくる龍たちを衝撃波で薙ぎ払うと、抜け出た個体を二振りの剣で捌いて地に叩き落とした。
「大丈夫ですか、ティファーナさん」
「あ、ありがとうございます、紅葉さん!」
 ちらりと目を配ってきた紅葉にニコリと笑いを返すと、今度はティファーナが紅葉の前にふわふわと進み出る。
「あの龍、ボクが封じてみます♪」
 そう言って両手を構えるティファーナ。掌からいくつもの『月』が放たれる。
 飛んでいったそれは見事、シュラウディアの体に絡みついた。
「なんだ、これは……?」
 一瞬、訝しんだシュラウディアから、力が抜ける。
 同時にその影響を受けたことで、飛び交っていたヌア・ティティムが次々と消滅を始めた。シュラウディアの力が弱まったことでもはや形を保てなくなったのだ。
「紅葉さん!」
「はい、わかっています」
 ティファーナの目配せを受けた紅葉が、剣を振るう。
 疾走した破魔の衝撃波は中空にあった龍の残滓を吹き飛ばし、その向こうにあるシュラウディアの体を完全に捉えていた。
「馬鹿な……私、が…………」
 衝撃に全身を砕かれたシュラウディアが、驚愕の面持ちで消えてゆく。
 その最期に、紅葉は告げた。
「良き剣閃でした……なれど、此度はこちらが上回ったようですね」
「頑張りましたね、みんな! はい、これはお礼です☆」
 ともに戦ってくれた精霊・聖霊・月霊に金平糖を配って、ティファーナはほっと一息、表情を緩ませた。

 猟兵たちが城門から出てきたとき、バリアのような強烈な気流はすっかり失せていた。
 それは天空城に仕掛けられた魔法が解けている証だ。ヴァルギリオスの巨大幻術『クラウドヴェール』は、これで確かに弱まったのである。
 いずれ近いうち、群竜大陸の所在も掴めるはずだ。
 そんなことを思いながら、猟兵たちは天空からアックス&ウィザーズの世界を見下ろすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年09月17日
宿敵 『十字騎士シュラウディア』 を撃破!


挿絵イラスト