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年末年始も働いてる奴ら

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「働けー!働けー!」
 とある工場。季節外れのクリスマスケーキが労働者を鞭打つ音が響く。
「休ませてください。もうクリスマス前からずっと働き続けているんです。」
 働き続けるキマイラたちは既にボロボロ、あるいは鬼気迫る戦士の面構えで作業にあたっている。
「ああん?ここで製造を止めたら全ての人々に餅が生き渡らんだろう?餅を食べなければ新年を迎えられんのだ。餅を食えなかった者たちが未来永劫2018年に取り残されて苦しんでもいいというのかー?」
「そ、それは――!」
「分かったら働けー!俺も好き好んでこんなことをやってるわけじゃないんだ!」
 叫ぶ怪人の顔には生クリームで汚れた半額のシールが輝いていた。

「と、いうわけなのよ!」
 今日もグリモアベースでフェアリーのグリモア傭兵、ネミ・ミミーニーズ(f00595)はおもちをもちもちしながら騒がしくしていた。
 『キマイラフューチャー』の世界で怪人が現れ、キマイラたちを強制的に働かせているらしい。
「キセツギョウジ?をやらないと許さないっていう怪人の一派がお餅を作ってみんなに配ってるらしいの。」
 それだけならいい話で終わりそうなものだがそこはオブリビオン。それだけで終わるはずがない。
「怪人たちの主張はキセツギョウジ?をやらないと時間の流れに取り残されて世界が破滅してしまうということなのよ。」
 それはそれとしてお餅製造で強制労働させられるキマイラたちを解放しなければ命に係わる。
 ネミは手元のおもちをもちもちしながら詳しい説明のために資料を広げた。

●工場とキマイラたち
 地上部分の工場では出来上がった餅の袋詰め作業と出荷作業が行われている。作業員は強制的に連れてこられたキマイラたちだ。彼らは猟兵が救助にやってくれば素直に従ってくれるだろう。
 工場の区画は主に3つ。キマイラたちが働く包装エリアと出荷エリア、そして監督が多数控える事務所だ。また、事務所には地下へ通じる階段もある。
「キマイラたちの他に怪人に従順な戦闘員があっちこっちにいるわ。彼らは抵抗してくるけど戦闘力はないのでささっと制圧することが大事ね。」
 密かに潜入して様子を伺うか、施設の制御を奪うか、猟兵の力なら正面から乗り込んでも十分制圧出来るだろう。

●集団戦と怪人
 地上を制圧したら地下に潜入することになる。こちらは原料のもち米から餅へと加工している製造ラインとなる。
 ここでは20~30名ほどの『量産型クリスマスケーキ怪人』が製造作業を行っている。戦闘力はさほど高くないが1つ注意がある。食べ物を粗末にすると諸事情により怪人の戦闘力が一時的に上昇して手痛い反撃を受けることになるらしい。
「戦闘になるとつきたてのお餅とかクリスマスケーキが飛び交うわ!必要に応じてお醤油やフォークで武装してね!いい?すべて受け止めるのよ!」
 ちなみに機械の方は壊しても怒られないらしい。思う存分暴れよう。

 地下工場を制圧したらここのボスである『餅巾着侍』との戦闘になる。
「年末年始も休まず働いている怪人よ!そこらの怪人とはわけが違うわよ!」
 そうなの?ともかくこの餅巾着侍も食べ物を用いた攻撃を行ってくる。食べ物を粗末にしないよう要注意だ。

「だいたい美味しくおもち食べてれば何とかなるわ!食べ過ぎにだけは注意よ!あとあけおめね!」
 最後の最後に新年の挨拶をしてネミは猟兵たちを送り出した。


背腹かえる
 新年あけました。
 背腹かえる(せにはらかえる)です。
 今年もよろしくお願いします。

 今回はキマイラたちを解放したあと、戦闘、そして戦闘、となります。
 怪人相手なので気楽にいっていいと思います。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『敵アジト攻略戦』

POW   :    正面から殴り込み、戦闘員を力技で叩き伏せて制圧する。

SPD   :    密かにアジトへ潜入し、重要個所の爆破や敵の分断といった内部からの撹乱を行う。

WIZ   :    外部からアジトのコンピュータをハッキングし、施設の制御を奪ったり、偽の指令を出して自滅させたりする。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


元旦から餅工場は忙しく稼働していた。大量の餅を積み込んで最後のトラックが出発する。早朝の出荷作業が終わり、僅かな休憩を挟んで本日2度目となる午前の部の出荷が始まる。地下では既に新たな製造作業が始まっていることだろう。
竹城・落葉
 ……ん?オブリビオンは確か、過去より現れ未来を食らう存在だった筈。だが、怪人達の主張は「時間の流れに取り残されて世界が破滅してしまう」というのもだ。自分達の存在意義を否定するとは、一体……?
 謎は多いが、まずは工場の制圧だ。我はPOWで判定をしよう。堂々と入り、戦闘員を攻撃して気絶させるぞ。具体的には、サムライブレイドを柄に入れたまま殴りつけ、当て身の要領で気絶させる。我とて元武将、剣術関連は朝飯前だ。あと、強制労働をさせられているキマイラ達が戦闘に巻き込まれないに注意し、彼らが逃げられるよう手伝ったりするぞ。戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ殆ど無言で攻撃を仕掛ける。


レクイエム・アビス
POW使用。レクイエムは言葉を話せない為身振り手振りでの意思表示になります。
UCを使用。目につくモノを全て破壊するほど暴れまわる。あくまで動くモノ限定。躰全体に泥を纏っており『GAAAAAAA!!』という叫び声を上げて存在する限りの全ての生き物を殲滅する為に人形は暴れる。



竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)は思案していた。
(オブリビオンは確か、過去より現れ未来を食らう存在だった筈。だが、怪人達の主張は「時間の流れに取り残されて世界が破滅してしまう」というのもだ。自分達の存在意義を否定するとは、一体……?)
 小窓から注意深く中の様子を伺う。中では構成員と思わしき2人組がお茶を飲みながら休憩している。

「今日の出荷はあと3回だっけ?」
「だなー。それにしても餅頭の旦那はどうしてこの仕事に拘るんすかね?」
「なんでも昔いろいろ食えなかったらしい。餅とかケーキとか。」
「へー。それで季節物過激派の道に――。」

 落葉の耳には構成員たちの話し声が届く。しかし、末端の構成員の噂ではオブリビオンたちの核心に至るような話はなさそうだ。落葉は思考を切り替え、突入と制圧に向けて中の状況を整理する。
 出荷エリアは休憩時間のようで、キマイラたちは隅に固まっている。構成員と思われる連中は、休憩する者に機械の点検を行っている者、清掃作業を行っている者と部屋のあちこちに散っている。
 落葉は突入後の進路を頭の中に描き、後方に控えるレクイエム・アビス(呪われた人形・f09861)に合図を送る。レクイエムは了解と手を振り、ユーベルコードを解き放つ。

『GAAAAAAA!!』
 出荷用のシャッターを突き破り、「ソレ」は工場へと突入した。
「なんだアレは!?」
「人形ッ!?泥の……?なんなんだ!?」
「ラ……ラインが!?まだ3回も出荷があるのに!?」
 全身に泥を纏う古き呪神――レクイエムが変化した「ソレ」は手当たり次第に工場内の機械へ構成員へと襲い掛かる。
「機械と製品を守――!?」
 機械を守ろうと飛び出してきた構成員は成す術も無く、暴れまわるレクイエムに吹き飛ばされる。レクイエムが腕を振るう度に梱包用の機械が吹き飛び、小奇麗に並んだビニール袋と段ボールが舞う。
「ああーー……、アアアアーーー!?」
 その有様にある構成員は頭を抱えて蹲る。仕事が!職場が!命より仕事の心配をしていた構成員はそのまま呪神の一撃によって沈黙した。

「クッ!このままじゃメチャクチャだ!まずは上の指示を――。」
 連絡に走ろうとする構成員を落葉がサムライブレイドの柄で手早く無力化する。急な事態に混乱し、身動き出来ずにいるキマイラたちに落葉は静かに語りかける。
「あなたたちを助けにきました。」
 一通り暴れて落ち着いたレクイエムの脇を、落葉に導かれたキマイラたちが逃げてゆく。

 1つ目のエリアを制圧し、猟兵たちは次の目標へと動き出す。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミーファ・ミーファ
【SPDで行動】
ミーちゃんは、力仕事とか不向きだから(ツッコミ希望)こっそり内部に潜入するのら~。小さい身体は潜入向きらけど、いろいろぶつかったり、落っことしたりして音を立てないように注意するのら~。
そして、梱包エリアで…梱包前のお持ちを食べて、怪人達を混乱させるのら~。ミーちゃんがお持ちを食べられて、出荷するお持ちも無くなる、まさに一石二鳥の大作戦なのらね~。
食べた後には、こっそりキマイラさん達に逃げるように支持したメモを置いておいて…ミーちゃんは適当にたくさん食べたら怪人にわざと見つかって、怪人達をおびき寄せるのら~。その間に逃げてくれると良いんだけど~…



一方その頃、ミーちゃんことミーファ・ミーファ(大食い妖精・f04191)は――本人曰く、力仕事は不向きとのことで――包装エリアに潜入していた。現在は早朝と午前の仕事の合間らしく、監視の構成員は1人のみ、キマイラたちもラインを離れて休憩している。

 おもちを食べて怪人たちを混乱させる作戦のため、小さなフードファイターがふらふらしていると、大きな音を立てて作業用のエレベーターが上がってきた。エレベーターからは自動でコンテナが1つ降ろされる。
「おもちいっぱいなのら!」
 ミーちゃんは目をキラキラさせながらコンテナいっぱいの、透明で簡素なビニール袋に包まれた切り餅に飛びつく。

 出来立てとはいえそのままじゃ硬いんですけど。てかフェアリーの身体の体積以上食べてますよね?
 ――そこは猟兵なのでご安心ください。

 ミーちゃんがコンテナを空にした直後、また新しくおもち満載のコンテナが送られてくる。
「おかわりきたのら~。」
 ふわりと飛び出したミーちゃん。
「む?何者だ!……なっ!餅がない!」
 2つ目のコンテナに被害が及ぶ前になってようやく、侵入者に気付いた構成員がミーちゃんに向かってくる。
「ごはんの邪魔なのらー!」
 明らかに力仕事出来るだけの強力な拳が構成員を吹き飛ばす。

 かくして午前の部に出荷されるはずであったおもちは全て小さなフードファイターの中に納まったのであった。ぁ、キマイラの皆さんは無事に逃げ出しました。

成功 🔵​🔵​🔴​

アンナ・フランツウェイ
行動はSPD。事務所の監督役を奇襲し指揮系統の混乱を狙う。キマイラ達に正月休みを与えに行こう。

道中は見切りを使って周囲の動きを見計らいつつ、物陰に隠れながら進み事務所を目指す。もし従業員のキマイラに見られたらあなた達を救いに来たと伝え、この事を黙っていてもらおう。戦闘員なら悪いけど攻撃して気絶してもらう。

事務所前に到着したらドアを叩いて物音を出し、中の監督役達を誘きだそう。誘き寄せたら背後から奇襲し、中の連中を誘きだす事を手伝って欲しいと脅は…もといお願いする。拒むなら傷口をえぐるしてからもう一度お願いする。後は誘き寄せてからの奇襲を繰り返す。


紅葉・智華
全世界サイボーグ連盟で参加・レクイエム・アビス(f09861)さんと共闘

【行動指針:WIZ】

「工場という事は、色々と設備が整っている筈でありますな。……ここは、施設の制御を奪えば、味方の突入も楽になるかな……。であります」

 どんな設備かが不明なので、そこは調べてその上でハッキング。ドアとか監視カメラとかを此方の制御下に置く事で、友軍の突入を容易にできれば、リソースの削減にもつながるかと。
 ロックされた扉を開けたり、逆に締める事で構成員を閉じ込めたりできたら愉悦……であります。
 ある程度攪乱して道が開けたら、自分も突入するでありますよ。

【使用技能:鍵開け1,時間稼ぎ1,ハッキング2,情報収集1】


クネウス・ウィギンシティ
全世界サイボーグ連盟(旅団)の仲間と参加

「猟兵労働基準監督署の出動です。」
 
 以下内容で工作開始。
・【WIZ】
・UC:SPARTOI
・説明:レベル×5(90)体の、バトルドロイドを召喚
・技能:メカニック、ハッキング、破壊工作(ライン停止)

【UC】
(キマイラ達を退避させつつ)
「こちらは交代要員のドロイド作業員になります」
(バレたら全機戦闘開始で)

【ライン停止】
「工場のラインを包装エリアの機器を止めますか。
 これで働けませんよ」

【放送】
(事務所のみに放送)
「包装エリアと出荷エリアの無菌エリアにて雑菌混入の恐れあり。
 調査のため該当エリア外への通路を閉鎖します」
(事務所の出入り口だけ封鎖する)



表で他の猟兵たちが暴れ始める少し前、アンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)は事務所を目指して工場内を進んでいた。
 工場内は所狭しと物が置かれ隠れながら進むにはうってつけであった。警戒らしい警戒もしていないらしく、道中すれ違った構成員を気絶させて段ボールに詰めてもアンナの侵入が露見した様子はない。
 労なく事務所の扉まで辿り着くアンナ。扉の小窓からは事務所で休憩する構成員たちの姿が見える。彼らの会話からすると次の作業開始まで30分程度の猶予があるらしい。
 作戦時間を確認し、アンナは後方に控える仲間へ合図を送る。

「工場という事は、色々と設備が整っている筈でありますな。……ここは、施設の制御を奪えば、味方の突入も楽になるかな……。であります。」
「猟兵労働基準監督署の出動です。」
 紅葉・智華(紅眼の射手/サイボーグの戦場傭兵・f07893)とクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)が動き出す。
 既に無人となった包装ラインへ、クネウスは無数のドロイドを展開する。
「工場のラインを包装エリアの機器を止めますか。これで働けませんよ。」
 ドロイドたちが手際よく機械を解体していく。それと同時に智華が部屋の中央の操作パネルのハッキングを試みる。
「ここから制御出来るのは作業用のエレベーターと火災用の防火扉と、あとは事務所への内線のようであります。」
「それならば、内線で呼び出して扉で閉じ込めることができますね。」
「監視カメラは……、ないのでありますね。手間が省けるであります。」
 工場の設備はキマイラフューチャーに相応しくないほど旧式で簡素なもので、サイボーグである2人が設備の操作を掌握するのに数分とかからなかった。
 智華とクネウスは、事務所の前で待機するアンナに合図を返す。

『包装エリアと出荷エリアの無菌エリアにて雑菌混入の恐れあり。調査のため該当エリア外への通路を閉鎖します。』

 事務所に連絡が入ると呑気に構えていた構成員たちが一斉に騒ぎ出す。
「何やったんだあのキマイラたち!」
「次の作業開始まで10分だぞ!すぐ復旧しろ!」
 監督役の構成員たちは一斉に事務所の扉から飛び出す。入れ違いで事務所に入る影に気付きもせずに――。
 構成員たちは包装エリアへと通じる短い通路の先の扉に手をかける。
「おいロックかかってるぞ!」
「まさか火事か!?一旦もど――。」
 戻ろうにも後ろの扉もロックされてしまう。火事だ仕事がと騒ぎ立てる構成員たちは猟兵の存在に気付くこともないまま狭い通路に閉じ込められてしまった。

 事務所の中には構内の異常を地下に知らせるため1人の構成員が残っていた。しかし、内線に手をかけたところで背後から抑え込まれる。
「なな何奴!?」
「キマイラ達に正月休みを与えにきた者だ。協力してくれる?」
 アンナは背後から構成員を押さえつけながら語り掛ける。
「業務を妨げるような協力はできな――やややります。やらせていただきます!」
 一瞬会社への忠義を示すかと思われた構成員であったがちょっと締め付けるとあっさり折れてしまった。

 アンナが事務所の制圧が終わると、智華とクネウスが合流する。
 カメラこそなかったが事務所のパネルから地下の作業状況がおおよそ推測できる。地下は大きな一つのエリアで、既に餅の製造作業が始まっている。機械の稼働状況からすると上の異常事態には誰も気づいていないようだ。
 侵入に使えるのは事務所から降りる階段と包装エリアの作業用エレベーターの2つ。事務所の館内放送を使えば敵を誘導することも出来るだろう。

 地下へと続く階段から年始の香りを感じながら、猟兵たちは次の作戦へと移る準備を始めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『売れ残ったクリスマスのケーキ怪人』

POW   :    恨みのローソク
【ケーキの飾りのロウソク 】が命中した対象を燃やす。放たれた【赤い】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ふかふかボディ
自身の肉体を【スポンジケーキ 】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    生クリームブラスト
【両掌 】から【生クリーム】を放ち、【ベトベト感】により対象の動きを一時的に封じる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


目の前に広がる光景はなんなのだろうか。
 ささやかな幸せを願ったクリスマスケーキたちが正月の祝い事を作り上げていく。
 季節に取り残された者が季節を生む、ここは移り行く季節が生んだデストピア。
竹城・落葉
 戦闘前に尋ねるとしよう。オブリビオンは過去より現れ未来を食らう存在の筈。だが、貴様らは「時間の流れに取り残されて世界が破滅してしまう」と主張して今回の騒動を起こした。何故、自身の存在意義を否定するような計画を実行しているのだ?それに、好き好んでやっているのでないなら、何故このような事をしているのだ?
 質問が終われば戦闘だ。我は『剣刃一閃』で怪人を切り伏せていくぞ。また、戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ殆ど無言で攻撃を仕掛けるぞ。
 そして、食べ物を粗末にしてはいけないと聞いた。ならば、貴様らケーキ怪人を食べるのも当然の帰結。我は怪人を切り伏せる度に食してくぞ。味はマスターに一任する。



地下工場へと乗り込む影がある。
 竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)は怪人たちに正面から相対し、一方、怪人たちは猟兵の存在を認識しつつも黙々と作業を続けていた。

 落葉は目の前で作業を続けるクリスマスケーキ怪人に尋ねる。
「オブリビオンは過去より現れ未来を食らう存在の筈。何故、自身の存在意義を否定するような計画を実行しているのだ?」
 落葉の言葉に一人の怪人が手を止め――、いや、機械にもち米を入れ起動ボタンを押してから答えた。
「我々の行動は全て骸の海で繋がっている。『現在』しか知らぬお前に我々の『過去』と『未来』などわかるまい!」

 曰く、オブリビオンの行動は全て繋がっている。一見無関係とも矛盾ともとれる行動の数々は、いずれ結びつき世界を『過去』で埋め尽くすのだと。
 お前の知る『過去』も、我々が捨てられた『過去』も、時間の消費の中の1つの姿に過ぎないのだと。
 ――ぶっちゃけ俺らもよくわかってないけど。

「我々はケーキに生まれ、そして食べられぬまま世界の外へと追いやられ――。そこにも我々の居場所はなかったのだ!」
 まじめそうだった話は途中で怪人の身の上話にすり替わっていた。泣き崩れるクリスマスケーキの後ろでは、おいしそうな餅が出来上がっている。
 質問が終われば戦闘のつもりであった落葉だが、目の前の怪人は無抵抗なままだ。刀の先で怪人の頭のケーキをそっと斬り取ってみる。

 落葉がケーキを口にすると――無念が晴れたのか――怪人は音もなく静かに崩れ去ってしまった。
 ケーキの味は――、普通。お世辞にもおいしいと言えるものではなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アンナ・フランツウェイ
目的かどうあれオブリビオンなら倒すだけ。あと金が無いからここで食料をゲットしよう。

食べ物が飛んで来たら見切りで軌道を見切り、餅なら持参した紙袋へ入れ、ケーキなら紙皿でキャッチ。この場で食べないのかと言われたら、数日分の食事にすると答える。

攻撃は断罪剣・ラストブラッドの鋸の刃で攻撃、命中したら傷口をえぐるを使いつつ断ち切ろう。アンタ達も私の食事にするから安心して。



アンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)が工場内に踏み込む。
 その刹那、クリスマスケーキ怪人たちに緊張が走る。アンナから放たれる食料ゲットオーラはそれほどまでに凄まじかったのだという。

 アンナは場内を一瞥する。持ち帰りに適した、簡素なビニールに包まれた切り餅がコンテナに無造作に詰め込まれているのが見て取れる。数日分の食料はすぐそこだ。
「餅だ!餅を守れ!」
 突然の侵入者に対し、怪人たちは頭のロウソクから次々に炎を放つ。狙いはアンナの手にある紙袋、我らの生活の糧を持ち帰りはさせない!

 アンナは手にした武器で迫りくる炎を叩き落す。『断罪剣・ラストブラッド』の錆びた刀身が揺らめく炎で不気味に照らされる。
 返す刀で怪人たちに斬りかかる。処刑とも拷問とも違う、スポンジケーキを切る独特の感触が手元に返ってくる。

「ハッピー……ニューイヤー……、でもケーキも食べて。」
 アンナの一撃を受け、不穏な台詞を残しつつ力尽きる怪人たち。
 この餅は紙袋よりコンテナのまま持って帰っていいかな。そんなことを思いながら、アンナは怪人の残したクリスマスケーキを紙袋に詰め込む。

やっと食べてもらえる。その安心感を胸に、怪人はサラサラと消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クネウス・ウィギンシティ
全世界サイボーグ連盟(旅団)の仲間と参加

「まさか、食べるという手があったとは」

以下内容で食事開始。
・【WIZ】
・UC:SPARTOI
・説明:レベル×5(95)体の、バトルドロイドを召喚
・方針:「包装エリアの作業用エレベーター」から乗り込みUC、ドロイドに食器を持たせケーキ・餅バイキング
・技能:メカニック

(UC:召喚したバトルドロイド達)
「ケーキ、クウ」
「オデハ、クウ。ゼンブ、クウ」
「ウチュウ、アマイノ、スクナイ」
「オミヤゲ」
「(召喚されたドロイドって喋るんですか!?)
※戦闘になった場合は、ドロイドにフォーク(アームドフォート)を構えさせつつ盾にします。


紅葉・智華
全世界サイボーグ連盟で参加

「手が足りない分は数を補うでありますよ」

食べ物を粗末にするのは良くない事だけど、これは少し難儀でありますな。【エレクトロレギオン(WIZ)】に皿を装備させて、飛んできたケーキや餅をキャッチしてもらうとしましょう。後で大事に頂くであります。
機械兵器の壁に隠れる形で【支配者の弾丸】で怪人及び機械を狙うでありますよ。余裕があれば連続攻撃が理想かな。(【連鎖する支配者の弾丸】)
あとは、場合によっては制御を奪った放送設備を使って何かをやるなら、それの援護(ハッキング)も、でありますな。

【使用技能:スナイパー2,戦闘知識3.目立たない1,2回攻撃1,援護射撃1,ハッキング2】


ミーファ・ミーファ
ケーキなのら~♪
ミーちゃんはたくさんケーキを食べ……違った、退治するのら~。
きっと生クリームで攻撃とかしてくると思うらけろ、攻撃の生クリームも含めて食べちゃうのら~。



鈍い音を立てて製造エリアに作業用エレベーターが下りてきた。いつもであれば、製造した餅を乗せて包装エリアへ上がり、再び帰ってくるエレベーターである。
 クリスマスケーキ怪人たちは一瞬にしてその異常事態に震え上がる。さっきみたいに猟兵が1人2人やってくるくらいなら製造作業続けてても大丈夫、そんな油断はエレベーターの到着を知らせるブザーと共に消え去った。

 エレベーターから降りてきたのはいつもの空のコンテナではない。やってきたのは食器を装備した、ドロイド、歩行兵器、更には宙を舞う食器そのもの。合わせて200を超える小さなお食事部隊は、どう見たってライン上の餅を壊滅させるには十二分な数が揃っていた。
 ミーファ・ミーファ(大食い妖精・f04191)、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)、紅葉・智華(紅眼の射手/サイボーグの戦場傭兵・f07893)の3人は、それぞれ一斉に小さなお食事部隊を解き放った。

「や、やめろーー!」
 餅を守るためクリスマスケーキ怪人が動き出す。そんなケーキ怪人の頭上に最初の脅威が迫る。
「ケーキなのら~♪」
 大食い妖精ことミーちゃんが怪人のケーキ頭に齧り付く。続いて食器たちが飛んできて大きなケーキを食べやすい妖精サイズに切り分けていく。
 怪人は慌てて生クリームで反撃するも、反撃ごとミーちゃんに美味しくいただかれてしまう。

 瞬く間に1つ目のケーキ、いや怪人を討ち取ったミーちゃんは次の獲物に狙いを定める。
「ミーちゃんはたくさんケーキを食べ……違った、退治するのら~。」
 小さなフードファイターと空飛ぶ食器たちの快進撃は始まったばかりだ。

「まさか、食べるという手があったとは。」
 クネウスは食器で武装したドロイドたちの様子を眺めていた。機械からは一定量毎につきたてアツアツの餅が流れてくる。
 本来ならコンベアで運ばれながら成型して熱を取られるはずであるが、コンベアの脇で待ち構えるドロイドたちが流れてくる餅をフォークでつついている。
 こうなる前に餅を守ろうとしていた怪人は、というとこちらもこちらでドロイドたちに寄ってたかってフォークでつつきまわされていた。

『ケーキ、クウ。』
『オデハ、クウ。ゼンブ、クウ。』
『ウチュウ、アマイノ、スクナイ。』
『オミヤゲ。』

 カタコトの機械音声を発しながら食事するドロイドたち。
 ドロイドって喋るんですか!?その様子に、召喚したクネウスが一番驚いていた。

 のんびりとした食事風景の横で智華は歩行兵器と共に戦っていた。生クリームと弾丸が飛び交う様は戦場傭兵の知る世界とは程遠かったが。
 歩行兵器たちは、1つ、また1つ、と怪人の放ったケーキを受け止めて消えていく。状況はやや押されていた。
 そんな戦場に突如構内放送が流れる。

「む?もうこんな時間か。そろそろ昼の休憩に――んなわけあるかい!」
 智華のハッキングした放送にノリツッコミを入れる怪人。攻撃の手が緩んだ隙に【支配者の弾丸】が怪人の半額シールを貫く。
 流れを引き込んだ智華はそのまま【連鎖する支配者の弾丸】で畳みかける。
 そして、崩れゆくクリスマスケーキは歩行兵器がおいしくいただきました。

 こうして、地下工場の機械群と怪人たちは全て沈黙した。
 ごちそうさまでした!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『餅巾着侍』

POW   :    御澱流・田楽刺し
【長巻を用いた鋭い刺突攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【煮え滾る味噌だれ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    御澱流・チカラモチ
自身の肉体を【つきたての餅めいた形質】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ちくわと鉄アレイ
【伝説的なニンジャマスター】の霊を召喚する。これは【食べると体力を回復出来るちくわ】や【当たるとダメージを受ける鉄アレイ】で攻撃する能力を持つ。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ハヤト・ヘミングです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


地下の工場が制圧されたその時、配送に出ていた1台のトラックが帰還した。
 トラックから降りたその影は工場の有様を見て、ふらりと餅の巾着頭を揺らす。

「これは――。めでたい新年に似合わねぇ、とてもめでたい連中がいるようでさ!」
竹城・落葉
とりあえず、黒幕である貴様にも訪ねておこう。オブリビオンとは過去より現れ未来を食らう存在の筈。何故、自身を否定するような計画を実行している?
質問を終えたら戦闘だ。我は『剣刃一閃』で切り伏せるぞ。戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ殆ど無言で攻撃を仕掛けるぞ。
しかし、ケーキの次は餅巾着か!新年に相応しい食材ではないか。我は怪人を切って食す事にするぞ。味はマスター殿に一任するぞ。
我とて元武将、侍には負けんぞ。


アンナ・フランツウェイ
キマイラ達に休みを与える為、そして数日分の食料を確保する為にアンタを倒す!

行動はPOWで御澱流・田楽刺しに対処し攻撃する。

見切りで敵の刺突攻撃を見切り回避。回避が間に合わないなら武器受けを使い、鮮血の鋼鉄処女で防ごう。2回攻撃が来てもこれで多分大丈夫。

攻撃に対処出来たらカウンターで断罪式・薊ノ花を使い攻撃する。命中したら傷口をえぐるで追撃、深手を負わせてやる。

「この場で断罪されるか、食料を渡して裁かれるか好きな方を選んで」



「オブリビオンとは過去より現れ未来を食らう存在の筈。何故、自身を否定するような計画を実行している?」
 竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)は改めて自らの疑問を怪人にぶつける。
「わかっちゃおりませんなお嬢さん。あっしは確かに餅を配ることで新年の祝いをもたらしちゃあおりますが――。」
 餅が配られたキマイラはほんの一握り。残る大多数のキマイラが旧年、すなわち過去に取り残される。ならばこの怪人たちの真の目的は――。

「さて、互いに刀を構えて長話も野暮ってもんでございましょう。」
 怪人の言葉に冷酷な元武将は言葉なく答える。戦いの火蓋は切って落とされた。

 流れるように放たれた『剣刃一閃』、迎え撃つのは『御澱流・田楽刺し』。
 互いのユーベルコードを乗せた刀身が火花を散らす。無表情の落葉と、顔無き顔で愉快に笑う怪人。
 一瞬の邂逅ののち、互いに1歩引く。
 初撃は五分。ならば勝負を決めるのは次の一手となるであろう。

 先に踏み込み、刃を走らせたのは落葉。
 それは確かに長巻を構えた腕を斬り飛ばした――はずであった。

 この手応え――餅!
 一閃を受け流された落葉。攻撃後の硬直に、煮え滾る味噌だれが迫る。
 このタイミングでは決して躱せない。

 しかし、2人の侍の間に割って入る影があった。
 アンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)が鮮血の鋼鉄処女を構えて味噌だれを受け止める。
 敵の攻撃を見切り、助けに入るタイミングも完璧であった。
 が、味噌だれと拷問具のせいで戦いの流れは完全に変わってしまった。

 味噌だれで満たされ、鈍い音と共に閉まる拷問具。これで数日分の味噌だれが確保出来た計算だ。
 どこか誇らしげな顔のアンナを、落葉は無言で見つめていた。
 血で錆びた拷問具に食べ物を入れても衛生的に大丈夫なのだろうか?
 本来なら助けられた礼を言うべきところなのだがあまりにもあまりな光景に言葉が出てこなかった。
 先ほど切り落とした元怪人の腕である餅も食料としてちゃっかり回収されていた。

「この場で断罪されるか、食料を渡して裁かれるか好きな方を選んで。」
 味噌を確保した勢いのまま血で錆びた処刑兼拷問用の剣を構え、怪人に言い放つアンナ。
 それに対し、頭の巾着を揺らしながら答える怪人。
「人様の喧嘩に横槍入れるような無粋な輩に渡せるもんは、喉に詰まらせる餅くらいなもんですぜ。」
 新たな挑戦者に相対し、餅のようにぐにゃりと身体を歪ませる餅巾着侍。

「決まり、ね。」
 何が決まったのかっていうと恐らくあの餅を切り分けて持ち帰ることだ。
「キマイラ達に休みを与える為、そして数日分の食料を確保する為にアンタを倒す!」

 後に落葉が言う。特製の味噌だれでいただく新年の餅は格別であったと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミーファ・ミーファ
お餅の次のケーキの次はお餅なのら~~♪これはさすがにミーちゃんもお腹一杯に……あれ?一人なのらか~?それじゃ~お腹一杯にならないのらよ~!?(不満気)
まぁでも、無いよりは良いから倒して食べるのら~。
相手は侍っぽいから、食器投げて遠距離攻撃なのら~。ん~~、なんか相手も遠距離攻撃してくるけど…なんでちくわ投げるのらろ~?しかも美味しいし~?鉄アレイはさすがに食べられそうに無いから避けるのらけど…鉄アレイを避けながらちくわを食べるのら~。



「お餅の次のケーキの次はお餅なのら~~♪」
 るんるん気分でやってきたミーファ・ミーファ(大食い妖精・f04191)であったが餅巾着侍の姿を見るなり急に不満気になってしまう。
 せっかくお餅いっぱい食べられると思っていたのに相手の怪人は1人だけなのだ。
「一人なのらか~?それじゃ~お腹一杯にならないのらよ~!?」

「やれやれ、小さなお嬢さんに出せるお年玉はこれしかありませんぜ。」
 怪人の影からすぅっと音もなく現れるニンジャマスターの霊。その手には何故かちくわが握られている。

 ミーちゃんの呼び出した食器と、ニンジャマスターのちくわと鉄アレイが飛び交う。なんとも奇妙な光景だがこれもフードファイターと怪人の戦い。これは紛れもなくユーベルコードのぶつかり合う真剣勝負である。
 食べられない食器と鉄アレイがぶつかり合い、一瞬の閃光を伴い虚空へと帰ってゆく。一方、ちくわはミーちゃんのお腹の中に次々と消えてゆく。

 まずい!
 どこが顔なのかイマイチわからない顔を歪ませ、餅巾着侍は自らの敗北を悟る。
 胃袋は1つ、ちくわの数は無限。勝てる勝負と踏んでいた。
 なれどニンジャマスターを呼び続けられる時間は有限。限られた時間の中で投げられるちくわもまた有限。
 小さくても相手は歴戦のフードファイターなのだ。

 自らの敗北を認め、膝をつく侍。
 そんなことは気にも留めずミーちゃんはちくわを食べ続けていた。
「ちくわ美味しいのら~。」
 ちくわだけじゃお腹いっぱいにならなかったけどまだお餅もあるもんね。でもなんでちくわ投げるのだろう?

 その疑問に答える影は既になかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クネウス・ウィギンシティ
全世界サイボーグ連盟で参加

「めでたい日には、笑ってませんとね。少なくともここの従業員は怪人含めて笑顔はありませんでした」

以下、内容で攻撃。
・【POW】
・技能:視力、先制攻撃、武器受け
・方針:フォースブレードを用いた示現流抜刀術にて、一の太刀で敵POW UCの【長巻を用いた鋭い刺突攻撃】を払い(【視力】・【武器受け】)、二の太刀で斬りつけます(【先制攻撃】)。【煮え滾る味噌だれ】は以前に私のバトルドロイドが「オミヤゲ」にした餅を用いてブロックし、みそ味のお餅を食します。
「御澱流......おでん流か、示現流にてお相手仕る」

「上手い、中々のモノですね。こんなことはせず、屋台をすれば良いぐらいに」


紅葉・智華
全世界サイボーグ連盟で参加

「其方こそめでたい奴であります。……状況を開始するでありますよ!」

友軍が敵と近接戦闘中であれば、【支配者の弾丸】による援護射撃を行うでありますよ。乱戦でも敵だけにに必中であります。
特に、何か大技をしようとしてる瞬間なら、隙を作って友軍の援護になる筈。あるいは攻撃をあらぬ方向に変える、とか。
あと、何か食べ物が飛んできたら【電脳世界の倉庫】で回収するであります。……あとで掃除しなきゃ。

【使用技能:スナイパー2,戦闘知識3.目立たない1,2回攻撃1,援護射撃1】



「めでたい日には、笑ってませんとね。少なくともここの従業員は怪人含めて笑顔はありませんでした。」
「其方こそめでたい奴であります。……状況を開始するでありますよ!」
 クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)と紅葉・智華(紅眼の射手/サイボーグの戦場傭兵・f07893)の2人のサイボーグが餅巾着侍を畳みかけるべく展開する。
「正月早々物騒な花火を持ち出されのご高説、耳が痛い限りですぜ。」
 怪人に目立った傷などはないものの、その姿は最初のときよりだいぶ小さくなっている気がする。

「御澱流......おでん流か、示現流にてお相手仕る。」
 クネウスがフォース・ガンブレードでの接近戦を挑む。実体のないエネルギー刃を味噌だれを纏った刃が受け止める。
 どういう原理なのか不明だが、とにかく触れ合えば一方的に溶けるはずの金属の刃でエネルギー刃を捌いてみせる怪人。
 その光景は、とにかく食欲をそそる香ばしい香りであった。

 クネウスの後方で援護に徹する智華は冷静に敵の分析を行う。
 敵の放つ餅やちくわには限りがない。飛び交う食べ物を電脳世界の倉庫に吸い込んで凌いではいるものの、あとの掃除を思うとそろそろ厳しい。
 このまま長期戦となれば先に力尽きるのは猟兵たちだろう。
 どこか弱点はないだろうか?
 ――あった。

 餅巾着侍の要、替えの効かぬ唯一の弱点。
 智華が放つ【支配者の弾丸】、狙うのは怪人の頭部、巾着を留める干瓢。
「何――!」
 巾着が解ける怪人の声に先ほどまでにない焦りが伺える。
 頭の中の餅が露出した怪人に実体のない刃が迫る。クネウスのフォース・ガンブレードから、おでんの出汁が効いた餅の焼ける香りが立ち込める。

 1番おいしい部分を手にしたクネウスは早速特製の味噌だれでおいしくいただく。
 智華さんもどうですか?との誘いに、トドメは?みたいな顔が返ってきた。
 その奥では長巻で巾着を縫い直す怪人の姿があった。
「上手い、中々のモノですね。こんなことはせず、屋台をすれば良いぐらいに。」

 1人屋台で過ごす正月は辛すぎるぁ。怪人の小さな声が風の中に木霊した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クネウス・ウィギンシティ
アドリブ歓迎

「智華さん、トドメですか? アッハイ」
「というわけで申し訳ありませんが『この距離ならば外しませんよ』」

以下、内容で攻撃。
・【POW】
・UC使用条件:既に30cm付近に接近済み
・技能:零距離射撃・スナイパー・一斉発射・誘導弾・視力(UC)
「もう時間はあんまり無いかも知れませんが、キマイラ達が家族と笑って過ごす時間のために消えてもらいます」

(戦闘後)
「次があれば、忘年会が出来るおでん居酒屋の店主と客になりたいですね」

(帰還時)
「さて、コタツのユーベルコードもありますし打ち上げの準備でもしますか」
※旅団:全世界サイボーグ連盟の自走式コタツ戦車UC、装備中



猟兵たちと餅巾着侍との攻防は続いていた。手痛い一撃を受けた巾着を長巻で補い遠距離攻撃に専念する怪人。放たれる餅とちくわはまだまだ尽きる様子はない。
 しかし、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は知っていた。この激しい食材の弾幕は怪人の弱点をカバーするために苦肉の策に過ぎないと。
「もう時間はあんまり無いかも知れませんが、キマイラ達が家族と笑って過ごす時間のために消えてもらいます。」

 一瞬の隙をついて急接近する。そこは侍相手に最も危険な間合いであったが――、怪人唯一の近接での獲物は巾着を留めるために頭に固定されていて使えない!
「この距離ならば外しませんよ。」

『ZERO-DISTANCE SHOOT!!』
 クネウスの叫びと共にアームドフォートの零距離射撃が巾着の頭を正面から貫く。
 轟音が過ぎ去ると、餅だけとなった身体が力なく崩れ落ちた。
 勝負あり。遠巻きに見守っていたキマイラたちから歓喜の声が上がった。

「さて、コタツのユーベルコードもありますし打ち上げの準備でもしますか。」
 なぜコタツのユーベルコードなのだろう?そんなことは気にせずコタツに続々とみんなが集まり、猟兵とキマイラたちと、怪人の残した食材とでの宴が始まる。
 怪人を倒したヒーローを称える宴の席は、新年を祝う盛大なものになったという。
 そんな宴の喧騒の中でクネウスは1人小さく囁く。
「次があれば、忘年会が出来るおでん居酒屋の店主と客になりたいですね。」

 今があっしにとっての『次』でしてねぇ――。
 ここにいないはずの、誰かの声が聞こえた気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月07日


挿絵イラスト