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サイケデリック☆ニューイヤー

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「明けましておめでとー!やっぱここに居ると思ったんだ!」
「年明けといえばやっぱここだよね〜。」
「オサイセン済ませた?」
「まだなの!一緒に行こっ。」
  楽しげに騒ぐ人々が、我先にと鳥居を潜って行く。御手水で手と口を清め、お賽銭を入れ、礼と拍を持って神様に年始の挨拶を交わしていく。ーー実に良くある、初詣の風景だ。
 たとえ、サイリウムと同素材で出来たサイバー仕様の鳥居だろうと。
 たとえ、御手水にプロジェクションマッピングを駆使して様々な水辺の景色が投影されていようとも。
 たとえ、本来は神様への合図として鳴らされる鈴とお賽銭箱の位置に金ピカのスロットマシーン怪人が据えられ、お賽銭を吸い尽くしていようとも。…あっ、しかもこいつスロットの出目で御神籤までしてる。合理的な。
 そしてたとえ、御神体がどう見ても美味しそうな頭部の武士だとしても。…あっ振る舞い雑煮の中味、餅巾着だこれ。しかも美味しそう。
 キマイラフューチャーでは、これが新年の迎え方、なのである…?

●明けまして初事件です
「明けましておめでとう!新年くらいゆっくりして…と言いたいんだけど。」
 事件なんだよねコレが、と荒久根・ジジ(f05679)はあっけらかんと笑いながら猟兵達に告げた。
「今回はボクの故郷、キマイラフューチャーで起きた事件だよ。また怪人達が勝手なブームを起こしててさ。」
 不満げな声と共にす、と何もない空間を撫でる。すると不安定だったグリモアベースに、賑やかなキマイラフューチャーの風景が浮かび上がった。
「今回は“初詣”って文化をボクら風にアレンジして流行らせたみたいなんだ。ジンジャに参拝して、オサイセンをして、おみくじを引いたり境内のお店で食べ歩きしたり…あ、お守りなんかも買えるよ!コレ自体はすっごい楽しそうなんだけどね〜と言うか餅巾着のオゾウニ美味しそうだし。」
 想像でもしてるのか、今にもヨダレを垂らしそうな顔である。
「まぁ怪人が主催してる時点で色々とマズいからね〜。キミ達には怪人をサクっとやっつけて欲しいんだ。多分1番最初に襲い掛かって来るのはお賽銭箱…もといスロットマシン怪人だね。」
 キマイラフューチャーに住む人々が無知なのを良いことに、ちゃっかりお賽銭箱兼おみくじスロットとして鎮座している怪人だ。堂々と姿を晒しているので攻撃はし易いが、その分周囲の一般人にも配慮は居るだろう。とはいえ、派手好き・イベント好きな彼らのことだ。オレ達のカッコいい姿を安全な場所から見ててくれ!とでも言えば、退避と怪人を倒す姿の撮影、どっちも進んでやってくれるおいしいオーディエンスになるだろう。
「あと御神体って言われてる奴も控えてるらしいから、連戦は覚悟してくれ。…その代わりっ。」
 猫の様な細い瞳孔をさらに細めて、ギギがニヤリと笑う。
「これだけごリッパな初詣の設備があるんだ。倒してハイ撤収〜、じゃツマンナイだろ?だから終わったら、逆にボクたちが使ってやろーよ!」
  怪人が立ち上げたブームではあるが、内容自体は悪くないのだ。これを猟兵達がブームごと乗っ取って楽しんでしまえば、一石二鳥である。
「年始早々おシゴトで悪いけどさ、ちゃんとご褒美は待ってるから。」
 よろしく頼むな、と一礼し、その手にグリモアを浮かび上がらせた。


吾妻くるる
 明けましておめでとう御座います。新年もどうか皆様にとって幸多き日々となりますよう。

 さて新年1発目、そして私自身も1本目の依頼となります。折角なので願掛けに詣りましょう、と相成りました。
 第1陣はお賽銭をしれっと巻き上げながら鎮座するスロットマシーンの撃破となります。境内は広いので最低限一般人の注意喚起だけして頂ければ、思う存分戦闘に集中して頂けます。倒せたら御神体登場、第2陣へと移ります。
 最終的には危険のなくなったキマイラフューチャー風神社で、各々楽しい初詣をお楽しみ頂ければと思います。

 それでは皆様のご活躍、お待ちしております!
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第1章 集団戦 『スロットマシン怪人』

POW   :    プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

竹城・落葉
 おお、依頼で敵の陰謀を打ち砕き、新年の初詣までできるとは、正に一石二鳥だ。この依頼、元武将の我に任せておくが良い。
 さて、初詣といえば、まずはお賽銭を投げなければならないな。我はサムライブレイドを引き抜き、『剣刃一閃』で切りつけるぞ。さぁ、我からのお賽銭だ、有難く受け取るが良い!おい、賽銭箱が動くんじゃない!狙いが付けにくいだろう!?
 我は戦闘中、冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ殆ど無言で攻撃を仕掛けるぞ。使用するユーベルコードは『剣刃一閃』だ。
 おっと、戦闘前もしくは攻撃を仕掛ける前には、人々に離れておくよう注意喚起をしておくぞ。



ライトアップされた眩い境内に、楽しげな喧騒が響いている。ちゃりんちゃりん、とコインを入れられたお賽銭箱、もといスロットマシン怪人が7のゾロ目を出せば、投じたテレビウムの少女がきゃあ!と嬉しげに声を上げる。
 その後ろに、黒髪の女性ーー竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)が、すっと歩み寄った。そして良く通る涼やかな声で、危ないから下がるよう周囲の人々へ避難を促す。初めは不思議そうにしていた人々も、落葉が躊躇いなくサムライブレードを抜いた瞬間、わっと散らばり空間を広げた。
「さて、初詣と言えば、まずはお賽銭を投げなければならないな。」
 その言葉を皮切りに、それまでの嫋やかな雰囲気は一変し、武人の如き風格が露わになる。同時に、サムライブレードを前に構え、あっという間にスロット怪人へと距離を詰めた。ようやく事態を察した怪人たちの回避はすでに遅く、正面に捉えた一体へ斬撃が振り下ろされる。ーー剣刃一閃。余すことなく力の全てを乗せた一撃は、スロットに深くめり込み、呆気なく崩れ落ちさせた。その余りの早業に鎮座していた残りのスロット怪人が慌てふためき、やってられるかと動き出す。動くと狙いが付けにくいじゃないか、と内心苦く思うものの、わらわらと散る怪人達に向け、落葉は再度刀を構えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

テスアギ・ミナイ
私の知っている初詣と似ています。
皆で共有する新たな一歩を祝い、賑やかに、そして厳かに過ごす。
はい、とても良いものです。

……ところで。お賽銭はスロットに使うものでしたでしょうか。
私の記録は、それを否定しています。
警笛も鳴っています。
はい、修正不可能なエラーは壊しましょう。
悪い子は悪いですから。

一般キマイラの方、危険を回避して下さい。
観戦は自己責任でお願いします。
……と呼びかけます。

……こういうシーンでは、意に反して注目を浴びてしまいがちで。
そんなつもりはないのですけど……。どうにもならないのです……。
ああ……あまり見ないでください。

スロット機には地下の老女をけしかけてやります。ご褒美です。



開かれた戦端に、もはや観客と化した参拝客たちが熱気に満ちた歓声を上げる。その戦いの様子を少しでも近くで撮影しようと、周りより今一歩踏み出したキマイラの青年の前に、テスアギ・ミナイ(さがさないでください・f04159)の白い手が伸びた。
「一般キマイラの方、危険を回避して下さい。観戦は自己責任でお願いします。」
 機械的な忠告に、大人しく青年が下がるのを確認してから、改めて怪人の方へと歩を進め…
「…ところで、お賽銭はスロットに使うものでしたでしょうか。」
 至極まっとうな疑問を口にした。もちろん答えはNoだ。脳内に響くエラーに従い、間違った現実を正すべく、さらに怪人たちへ歩み寄る。
「――届いて、私の槍。」
 そう告げた瞬間、彼女の傍らに新たな人影が浮かび上がった。シャーマンを思わす神秘的な雰囲気に、視界を塞がれた姿。また唐突な出現も相まって、キマイラたちが興奮した様子でケータイ端末からシャッターの連射音を響かせる。目立とうというつもりは毛頭ないのだが、そんなテスアギの意に反して周囲は一層の盛り上がりを見せていった。ああ、あまり見ないでほしい――。そう願いつつも、怪人を倒すことは決しておろそかにしない。呼び出されたシャーマンが呼応するようにスロット怪人を指させば、晴れやかなはずの空からは青々しい稲妻が迸り、彼らを打ち据えていく。そうしてダメージを負い動けなくなったところを、いつの間にか現れた鳥たちが嘴で
啄み、スロットの部品という部品を露わになっていった。そうして分解されていく様子を静かに見据えて、
「ご褒美です。」
 テスアギは、冷ややかに言い切ってみせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

シトリー・コーウェン
おーおー、新年早々派手にやってるなー!
んじゃ、おいらも乗り込むぜ!

(鳥居の上から逆光を浴びつつ)
確かにお賽銭とお神籤を同時できるのはごーりてき、かもしれねぇ
でも、本来お賽銭は神様への捧げもの!(※おいら調べ
それを自分の懐に納めるとかごんごどーだん、なんだぜ!
そんな罰当たりにはこの猟兵のおいらが神罰を下してやるんだぜ!
(鳥居から飛び降り、翼はためかせて着地)

『野生の勘』で既にむき出しになってるパーツの中でも
特に重要そうな部分を羽根をダーツに変化させての
【千里眼射ち】による『投擲』で射抜いてやるぜ!
もちろん、一撃じゃすまさねぇ!
『2回攻撃』も駆使して、連続で叩き込んでやる!



徐々にスロット怪人の数は減って居るが、削り切るにはまだ足りない。残った怪人たちが足並みが揃わないなりに、反撃を試みようとスロットを回し出したその時ーー境内にひとつ、大きな影が落ちる。
 気づいた参拝客達がなんだなんだ、と次々に振り返れば、サイバー鳥居の上に翼を広げ立つキマイラの姿が見えた。
「ーあのなぁ、確かにお賽銭とお神籤を同時できるのはごーりてき、かもしれねぇ。」
光を背に、シトリー・コーウェン(縁を繋ぐ翼・f02448)が叫ぶ。確かにそれはちょっと思った。
「ーけど、本来お賽銭は神様への捧げものだろ!」
そう、合理性により失われたものが余りに大き過ぎるのだ。捧げ物を自分の懐に納めるなど言語道断、そんな罰当たりにはーー
「この猟兵のおいらが神罰を下してやるんだぜ!」
 そう高らかに宣言し、鳥居から堂々と飛び降りて見せた。
 地に着くやいなや、野生の勘を走らせる1秒。既に別の猟兵から受けたダメージの残る怪人を、素早くその目に捉える4秒。翼から羽を数枚選って構える7秒。スロットの出目が揃う直前、一瞬ガタついたパーツ目掛けてーー10秒。行動しながらも高めたコンセントレーションに、打ち出された羽が矢の如き速さで迫り、違わず的を穿っていく。既に歪んでいたフレームが崩壊し、それでもガチャガチャと耳障りに足掻くスロット怪人達。その背中にはーー追撃の準備を終えたシトリーの、不敵な笑みが浮かんでいた。

成功 🔵​🔵​🔴​

初神・ザラメ
●オサーセン?
「あー? 欲しかったら持ってってイイヤツだろなんか」
「レキシよくわかんないけど」

「オラおまえら痛い目見ないウチに逃げなー」
「ザラメの手がとどくトコで見てっと見物料もらうぜ、キヒ」
キマイラパンピーズを避難させる方便ですが
なんだかマジでやりそうな雰囲気(恫喝/盗み/早業)もあります


●スナッチ
「じゃー、なんだっけオトシダマだっけ、回収すっか」
エレクトロレギオンを呼び出して数の暴力で貪ります
ザラメ自身はSPDを活かしてレギオンに便乗するように翻弄します

「ギヒャヒャ、まいどあり」

怪人の残骸にハッキング、音声やライティングを弄って
サイケでゴアでトリッピーな音楽をかけ境内(フロア)をアゲておく



倒れる怪人、派手に戦う猟兵、湧き上がる参拝客。まるでその盛り上がりを読んだように、流れていた流麗な笛音がトリッピーなゴアミュージックに書き換えられる。加えてライティングも先程よりよりサイケデリックに彩られ、釣られたように境内の熱気は最高潮に高まっていった。
「オラおまえら痛い目見ないウチに逃げなー、ザラメの手がとどくトコで見てっと見物料もらうぜ。」
 その人波を、初神・ザラメ(探命・f02625)がキヒ、と笑いながら掻き分けた。片手に持った電気コードは、恐らく境内の装飾をハッキングした名残だろう。ーーそして今噛み砕いたチョコスナック棒は、掻き分けがてらこっそり客のポケットからスったものかもしれない。シケてんな、と呟いたのは聞かなかったことにしたい。
「じゃー、なんだっけオトシダマだっけ、回収すっか」
 食べ終えるやいなや、ザラメの周囲に大量の小型兵器ーーエレクトロレギオンが集まりだした。一体一体は一撃で破壊出来る強度だが、数と素早さに物を言わせれば、それは一気に脅威へと変わる。加えてザラメも撹乱するように、レギオンの合間からスロット怪人達をクラッキングしていく。機械と電脳クラッカー。その相性は最高にーーいや、サイコーに悪く、怪人達はまたもその数を減らしていった。
「ギヒャヒャ、まいどあり」
 動かなくなったスロットが吐き出したコインを掠め取り、ザラメが満足げにニヤリと笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
「いやはや、派手なことになってきましたねぇ」
言葉とは裏腹、ふふと笑って。
ひのふのみ、と。倒れた、或いは居残る怪人を数えながら。
僕の知る初詣という文化は、もっとこう厳かなものだった気がしますが、
そこはそれ。郷に入っては何とやら。
「はーい、遠景の方が綺麗に撮れますよー」
冗談めかして一般人を遠退けつつ。

緩いです?
でも戦場では、いつでも本気ですよ♪

トリニティ・エンハンスで攻撃強化。
フック付きロープで絡め取るなど、敵の動きを阻害、
或いはそれを起点に跳んで背後に回り込む等、トリッキーに立ち回り。
鋼糸に触れる悉くを、2回攻撃も用いて断ち切って参りましょう。

倒せたなら。
さぁ、如何出ます?
視線は更に、その先へ。



猟兵たちの圧倒的な攻撃に、多勢だったはずのスロット怪人は3体にまで数を減らしていた。
「いやはや、派手なことになってきましたねぇ。」
歯車や電飾部品が散らばる境内に、疎んじたような言葉が降る。だが、ひのふのみ、と居残る怪人を数えるクロト・ラトキエ(戦場傭兵・f00472)の顔に浮かんでいたのは柔和な笑みだった。
 本来初詣とは、無事に迎えられた新年を寿ぎ、厳かに行われる年初行事のはず。ゴアミュージックに溢れ、ライティング華々しい神社には“厳か”さの欠片もないが、それはそれ。郷に入っては何とやら、キマイラ流も楽しめば粋というもの。遠景の方が綺麗に撮れますよ、ともはや踊りだしそうな参拝客を冗談めかして誘導しながら、クロトはさらにゆるゆると笑った。――でも、それもここまで。
「戦場では、いつでも本気ですよ♪」
 弾むような声音に反して、周囲には猛々しいほどの魔力が渦巻き始める。炎、風、水。その三位が束られ、投擲したロープの速度を跳ね上げた。もはや逃げるが勝ち、と背を向けていたスロット怪人たちを、ロープ先のフックが鮮やかにからめとり、転がしていく。起き上がる努力もむなしく、軽やかに振るわれた鋼糸がフレームを、レバーを、金色の足を。滑らかな断面を見せながら切り飛ばしていった。初撃を逃れた最後のスロットも、抜かりなく放たれていた2度目の鋼糸で真っ二つに切断され、ついに境内の怪人が一掃された。参拝客が、猟兵が、歓喜に沸く。だが、クロエの視線は未だ鋭く、更にその先を、と見据えるように遠い。手先は倒された、ならば――さぁ、如何出ます?

 その音にはならない問いに答えるかの如く、拝殿の襖が勢いよく開かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『餅巾着侍』

POW   :    御澱流・田楽刺し
【長巻を用いた鋭い刺突攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【煮え滾る味噌だれ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    御澱流・チカラモチ
自身の肉体を【つきたての餅めいた形質】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ちくわと鉄アレイ
【伝説的なニンジャマスター】の霊を召喚する。これは【食べると体力を回復出来るちくわ】や【当たるとダメージを受ける鉄アレイ】で攻撃する能力を持つ。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ハヤト・ヘミングです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


――バァン!!

怪人撃破に沸く境内へ、突如2枚の襖が空を舞った。すわ何事か、と飛来先を追えば、拝殿――構造的には本殿と拝殿が一緒になった建造物の入り口に、襖を蹴り飛ばしたであろう人物が立ち塞がっている。
「ええい何事でござるか!某が作業に忙しいのをいいことに騒ぎおって…すろうっと、すろっと、であったか?貴殿らも座ってないで不届き者はとっとと手打ちにsキャアアアーーー!!??」
 南無三、もはや元の形状も怪しい残骸になり果てたスロット怪人たち。その姿に神社の御神体たる今回のボス――餅巾着侍があられもない悲鳴をあげた。
「なん、何でござるかこれは…!?はっ、よもや貴様ら、猟兵などと申す奴でござるか!!ええい口惜しや、某の同志をこの様に惨い姿に…成敗、成敗でござる!!」
 状況の把握が追いつき、怒りに身を震わせながら構えを見せる侍。そして素早い一閃にて――銀色に輝くお玉を振りぬいた。
「アイエェーーーー!!ち、違うでござる、これはさっき味の調節をしてて…!」
 何のことかと襖を失った本殿奥を覗いてみれば、そこには馥郁たる出汁の香り立ちのぼる寸胴鍋に、使い捨ての汁椀、下茹で済の根菜類が並んだ簡易台所になっている。どうやら振る舞い雑煮は侍の手作りだったようだ。器用だな。
「ええい忘れるでござる!今度こそ我が剣技、食らうがいい!」
 よほど恥ずかしかったのか、凄まじい勢いでお玉を投げ捨て、今度こそ佩刀していた長巻を抜刀する。御澱流・田楽刺し。音にも迫る速さで振るわれた刀からは、先ほどの出汁と合わせればさぞ美味になるだろう香ばしい香りの味噌だれが――
「イヤー!やめてー!!!美味しそう~って感じで鼻をひくつかせるでない!!ゆ、油断ならぬ奴らめ、ならばこちらを食らうでござる!!」
 長巻を鞘に納め、今度はその手を振りかざす。御澱流・チカラモチ。みるみる白く、まるで搗き立ての餅のような柔らかさに変化した腕が、もーちもーちと伸びて迫り――
「馬鹿ー!!これ切り落としたらただの搗き立てお餅になるんじゃね?みたいに見つめるのよくない!そういうのよくないでござるーーー!!か、かくなる上は…いでよ、ニンジャマスター!!」
 伸びた腕を戻し、今度は高らかに声を上げる。その瞬間、虚空を割いて黒い忍び装束姿が現れた。ニンジャマスター。研鑽の末に編み上げたであろうかの忍術は、颯の如き速さで人の波を縫うようにすり抜けながら、各々が手にしている椀に滑らかな舌触りが容易に想起できる焼き色も見事なちくわを――
「ハイ完成~!完成しちゃった!!もう美味しいお雑煮の出来上がりだこれ~~!」
 悲壮な声が響いた。しかし侍はもはやただのパフォーマーに見えているのか、参拝客は美味しそうに出来上がったお雑煮をすすっている。あったまるね~、なんて微笑ましいコメントが、巾着心を深く抉った。それと同時に、この光景をみていた猟兵たちに、一つの解が浮かんだ。

――あれ、こいつ、余さず全部食えるんじゃね?

思い至るや、出汁をよそった汁椀片手に迫る猟兵たちをみて
「く、食われてたまるかーーーーー!!?」

虚しく叫ぶ侍の、目玉などない筈の巾着頭から、出汁色の涙が流れた…気がする。
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特殊戦闘:ボスを雑煮で食い尽くせ!!

POWで味噌、SPDで餅、WIZでちくわをゲット。
ユーベルコードや技能でうまく攻撃をいなしつつ
希望の素材をもぎ取ってください。
基本的な野菜は本殿奥に。その他具材持ち込みOK!
味噌なしでお澄まし、侍を挑発すれば白、赤、合わせなど味噌各種ご用意。便利!
多種地域に対応したお雑煮を召し上がりつつ、餅巾着侍の身を削g…
倒していきましょう!!
苦戦判定時にはやけどの可能性もありますが、雑煮は食べれます。多分。

勿論通常の攻撃での戦闘も大歓迎。アツくいきましょう!

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竹城・落葉
 何と、怪人自らがお雑煮になると言うのか。自分の身を挺して御馳走を振舞うその心意気、我は感動した。良いだろう、その意志を無駄にせぬよう、我が食してやろう!と、盛大に勘違いしながら襲い掛かるぞ。
 我はPOWで判定をするぞ。『剣刃一閃』を用い、怪人を切りつけて味噌を頂こう。また、【2回攻撃】を駆使して、味噌を搾り取れるだけ搾り取るぞ!もし怪人が逃げようとした場合は【だまし討ち】で不意を突く。
 戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ殆ど無言で攻撃を仕掛けるぞ。そして、出来上がったお雑煮を頂くとしよう。味噌の種類と味はマスター殿に一任するぞ。



「なんと…怪人自らお雑煮になるというのか。その心意気、我は感動した。」
「某そんなことひとっっことも言っておらぬでござるわーーーー!!」
ぶるんぶるんと中身がこぼれそうな勢いで顔を左右に振る餅巾着侍。しかしその否定も悲しいかな、竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)の耳にはなにひとつ届かず、ただ味噌を搾り取るべしと、すさまじい気迫で抜刀した。
「…ぬ、お主も剣客か。なれば某も刀でお相手いたそう!」
 落葉の構える姿に自らも長巻を握り、御澱流の構えを見せる。交わる視線、踏み込む刹那。両者の激突は同時に見えた。だが、落葉と餅巾着侍では僅かに刀を振る速度が、打ち込む角度が、そして何より“心構え”が違う。――そう、自分の身を挺して御馳走を振舞う、その意志を無駄にせぬよう食さんとする思いの差が!!更に一撃で終えた侍と違い、落葉は先を見据えた二段構えの剣撃。慌てて再度の刺突を繰り出すも追撃に軽くいなされ、放たれた味噌だけが虚しく空を彩った。ちなみに味噌はこの後境内の雇われスタッフ(一般人)がきちんと受け止めました。
「くっ、これは分が悪い、か…ひとまず体制を立てなすでござrぶべっ!???」
「させるかっ!」
悪役定番の逃走撃も、あっさり足を引っかけられて失敗。

潤いたっぷり文字通りのもち肌に境内の砂利を張り付かせながら、暫くじたばたともがく侍が、そこにはいた。

後にスタッフから手渡された椀は、合わせ味噌に人参と蕪、仕上げにきらきらと輝くいくらをあしらった北の大地を思わす一品に仕上がっていた。一口すすり、磯と味噌の風味豊かであたたかな味わいを感じれば、表情の失せていた落葉の顔に、やわらかな笑みがさした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シトリー・コーウェン
最近、大好きなにーちゃん(異母兄)がかじるのさえ許してくれないんで
この飢えはお前で勘弁してやるんだぜ!
でも、雑煮はカマボコ入り澄まし汁だろJK(文化圏の違い

この縁を結ぶ権能を持った翼で手下のニンジャマスターごと『誘惑』してやんよ!
さ、好きなだけおいらに惚れて練り物を供出するといいんだぜ!
愛及屋鷲ーグリュプス・エールー!

あ、でも丸白餅はちょっと分けて欲しいんだぜ
あとは三つ葉と醤油を少しかなー(じゅるり



「…はっ!?某いったいどうなって…!」
 ようやくいじけ…もとい短い気絶から復帰した餅巾着侍。起き上がるところに立ち塞がったのは、今にもよだれをたらしそうなシトリー・コーウェン(縁を繋ぐ翼・f02448)。
「最近、大好きなにーちゃんがかじるのさえ許してくれないんで…この飢えはお前で勘弁してやるんだぜ!」
「なんで某を食べる気満々なんでござるかおぬしら!??」
侍の嘆きは悲しいかな耳に届かず(パート2)、シトリーが見事な翼を広げて見せる。…ところで兄をかじるとはこれいかに。しかしなにやら高度な嗜好の匂いがするので深追いはやめよう。そうしよう。
「ふん、所詮はお主一人。ニンジャマスターを呼べば頭数はこちらが上よ!」
「それならこっちはまるごと相手してやんよ!」
 魔力の具現たる鷲めいた翼から羽が放たれる。侍と呼ばれたニンジャも軽い身のこなしでその多くをよけるが、数で追い込まれればやがて1つ、2つと身に刺さっていった。だがダメージは少ない。なんのこれしき、と侍が鼻で笑った瞬間、足を踏み出せないことに気が付いて巾着が青ざめた…ように見えた。それどころかなんだか…その赤くて丸い瞳がかわいく見え…い、いやいやいやそのヒョウ柄の体なんて…ちょう頬擦りしたい…あれぇ?
「お、効いてきたな?さ、好きなだけおいらに惚れな!そして練り物を供出するといいんだぜ!」
愛及屋鷲ーグリュプス・エールー。それは『魅了』の魔力を秘めたユーベルコード。その効果たるや、ニンジャマスターがシトリーの椀に溢れんばかりのちくわを盛る様子で明らかだった。
「ま、マスター殿ぉぉぉぉ!?あっ、でも某も…なんだか…♡」
「あ、お餅は丸白餅はちょっと分けて欲しいんだぜ。あとは三つ葉と醤油を少しかなー。」
「はぁい!ただいま!」
 率直なおねだりにも秒で腕から丸餅をひねり出し、秒で本殿から三つ葉と醤油を持ち出して、お雑煮を完璧に仕上げてみせた。

美味しそうに雑煮を頬張るシトリーを、この上なく幸せそうに見つめる侍の姿が、そこにはあった。あとニンジャマスターも。

大成功 🔵​🔵​🔵​

金原・子夜乃
タダでおめでたいごはん、食べれる?
まだ準備?
そう…。子夜乃、料理は上手じゃないけど、おいしそうなものはわかる
お手伝い、しよう

だから、もぎ取れるものは全部もぎ取る
来てくれたライオンもやる気満々だ
金色、とってもおめでたい きっと
彼の牙や爪、そして子夜乃のなぎなたで本体のおいしそうなところを削っていこう
子夜乃、おもちを食べるのは初めて
モチモチしててちょっと斬り辛いけど…
あなたなら大丈夫
そうよね、ライオンくん
ねえねえ、餅巾着っておいしいの?
みんなで食べれる分、お手伝いしなきゃ!

…子夜乃、そういえばお雑煮も食べたことなかった
おいしい
あたたまる
もちもちする
餅巾着侍、ありがとう

他の人との絡みも大歓迎、です


阿久根・ジジ
福袋の行列に並んで結局買えなかった僕の前によくも現れたね、タダメシ侍
徹夜だったから空腹さ、お餅を搾り取ってくれよう

侍に暴れられて一般人にメーワクかけても困るし拘束に掛かろう
蜘蛛の糸、のように見えるワイヤーを展開して拘束
正月からいい仕事しちゃったね

ヘイヘイ、これから根こそぎ食われる気分はどう?
もっと締め付けたらいっぱい出してくれるワケ?
と挑発してみる



お正月がヘンテコになっても、これだけは変わらない方がいいね
そう言いながらお雑煮を啜る
うわこのお餅めっちゃ伸びる、見て見て

他PCとの掛け合い絡み等大歓迎です!



「…ってちがぁぁぁぁう!!やだもう乙女モード解除!かーいじょー!!」
食べる姿を存分に眺め終わって、ようやく魅了が解けたらしい餅巾着侍が絶叫する。若干憐れみを感じないでもないその様子を意に介さず、今度は2人の猟兵が歩み寄った。
「タダでおめでたいごはん、食べれる?」
「福袋の行列に並んで結局買えなかった僕の前によくも現れたね、タダメシ侍。」
ただひたすらに食材として侍を見つめる金原・子夜乃(孵る・f06623)と、個人的な怒りを容赦なくぶつける阿久根・ジジ(クリムゾンタイドの少年・f06285)。
「誤解と言いがかりもここまでくるといっそ清々しいでござるなー!なー!!」
侍の嘆きは悲しいかなやはり耳に届かず(パート3)、子夜乃は黄金のライオンを呼び侍らせ、ジジはワイヤーを手繰り寄せる。
「こちとら徹夜で空腹さ、お餅を搾り取ってくれよう。」
「…お手伝い、しよう。」
自然と呼吸を合わせ、まずは動きを止めようと境内にワイヤーが放たれる。そのスピードと正確性で、刀を抜くより先に侍の手がとらえられる。ならば、と餅状に体を変化させ、間合いをすり抜けようとするも、そも迫る手は一糸ではない。追うように伸びた有刺ワイヤーが踏みしめた足へ刺さり、網目状の鉄線が伸びきった体を余さず絡めとる。それでも逃れようと再度餅化――御澱流・チカラモチを発動しようとして、力の抜ける感覚が体に広がった。
「な…!?何故、変化しないでござる…!?」
「わかんない?よぉく周りを見なよ…君は蝶ちょ、目の前に蜘蛛の糸、その中心に僕がいるのさ。」
 捕食者の巣中において、獲物の足掻きは自ら糸を引き寄せる愚行に過ぎない。それを体現するようにみるみる動きが鈍る侍を尻目に、ジジは声をあげた。
「じゃ、追撃よろしく。」
「ん、まかせて。」
呼び寄せたライオンに跨り、今度は控えていた子夜乃が攻勢に出る。狙うは最初に餅状になりつつ、もはや戻せなくなっている部分。抵抗しようにもジジのユーベルコードにがっちりと絡めとられた侍は、下ろされる鋭い爪に、獰猛な牙に、子夜乃の薙刀に、成すすべなく刻まれていく。餅状の体は些か切りにくくはあったが
「あなたなら大丈夫…そうよね、ライオンくん。」
寄せられた信頼に答えるよう、ライオンは百獣の王に相応しい猛攻を見せる。共に武器を振るう度描かれる光の軌道は、新年を寿ぐかのようにきらきらと美しかった。

大量にもぎ取られぐったりした侍を放置し、抜かりなく餅を回収したところで、境内のスタッフに出来上がった雑煮椀を渡された。
「…子夜乃、そういえばお雑煮も食べたことなかった。」
立ち昇る湯気に鼻をくすぐられながら、興味深そうに中身を眺める子夜乃。
「そ?どんなに正月がヘンテコになっても、これだけはって思えるよ、きっと。」
食べてみな、と自らも椀を受け取りつつ進めるジジ。手渡された椀は鶏肉、大根と人参、そしてやわらかな丸餅を落とした、白味噌仕立ての雑煮に仕上がっている。
「うわこのお餅めっちゃ伸びる、見て見て。」
「ほんとうだ、もちもち…おいしいし、あたたまる…餅巾着侍、ありがとう。」
優しい味わいと餅の食感に舌鼓を打ちながら、ほのぼのと談笑する2人と。

「お礼言われても…あんまりうれしくないでござる…。」
餅っぽい部位と心を削げるだけ削がれ、どこか痩せて見える侍が、そこにはいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォンミィ・ナカムラ
うちのお雑煮は根菜たっぷりでお醤油味のごった煮だよ。
お餅は焼いたやつ!
でも、お味噌やちくわを入れるのも美味しそうだよね!

エレメンタル・ファンタジア使用
属性は「かつおと昆布」、自然現象は「渦」…
つまり、お出汁の渦潮だよっ!
「ほらほら、溺れたくなかったらお味噌もお餅もちくわも全部ちょうだい?」
抵抗するようなら【属性攻撃】【全力魔法】でさらに脅しちゃうよ☆

お家のお雑煮も好きだけど、テレビで見た餡子餅のお雑煮も気になるなー。
白味噌のおつゆに、餡入りの丸餅が入ってるやつ!
甘じょっぱい系の味好きだから、ぜったい美味しく食べれると思う!


ウルフシャ・オーゲツ
 ふふふ、いままで封印しておった伝説の技、
【錬成カミヤドリ】をとうとう解放する時が来たようじゃ!
(本当に今まで未使用)
 いけ!ウチの分身たちよ!餅を余さず喰らい尽くすのじゃ!!
 餅ばかりで飽きてくる? 問題ない! 各種調味料は常備しておるわ!
 最近はやきおでんというのもありらしいからのう。
 ガスバーナーで炙ってみるのも一つかもしれん。
 ふふふ、さぁ行くぞおでんサムライ(もはや食欲の前に正式名称すらあやふや)お餅の在庫は十分か!

 アドリブはなんでもこいじゃな!



「アイッ、ヤー!もう我慢ならん、貴様ら皆生きては返さん!」
 漸く効果が解除され、拘束が解かれた侍が怒りも露に叫ぶ。しかしその憤怒もなんのその、にこやかな笑顔でフォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)と、既によだれをたらしているウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)が歩み寄る。
「うちのお雑煮は根菜たっぷりでお醤油味のごった煮だよ。お餅は焼いたやつ!
 …でも、お味噌やちくわを入れるのもいいよね!」
「美味しそうじゃの!しかしなんにせよ…餅は欠かせんと見た。」
 二人の視線が、ぴたりと餅巾着に注がれる。
「もうっ…もう…削ぎ取られるのは嫌でござるーーーー!!」
 侍の嘆きは悲しいかな最後まで耳に届かず(パート4)、フォンミィが可愛らしい精霊杖『ホッピポッラ』(愛称は「ピポちゃん」)を、ウルフシャはF14RB-TYPE【雷槌】VxV-Custom……なん、なんて??ええと、なんかすごくかっこいい雷槌を構えた。うんすごいかっこいい。
「おなご子供が相手とはいえ容赦はせん!くらえ、我が剣戟!」
「そうはいかないんだよっ!エレメンタル・ファンタジア~!」
 侍が放つ御澱流・田楽刺しの鋭い刺突を翻弄するように、フォンミィから魔力の渦が巻きあがる。その属性は「かつおと昆布」、自然現象は「渦」…つまりはお出汁の渦潮!更に刺突から放たれる味噌が混ざり合い、渦の攪拌によって香りが広がり、参拝客たちがうっとりとした顔になる。
「ふふふ、いままで封印しておった伝説の技…
 【錬成カミヤドリ】(本当に今まで未使用)を解放する時が来たようじゃ!」
 其処へ追い打ちをかけるようにウルフシャのユーベルコードが発動する。
「なんの、そのような小物、我が体でからめとってやるでござる!」
 錬成カミヤドリによってわらわらと湧き出る箱たち…ヤドリガミの本体分身を、侍の伸びた餅体がいくつか絡めとる。しかし、ウルフシャの本体…それは未開封のまま百年たってしまったという、もはや開けることすらはばかられるお菓子箱!
「アレェーーーーこれ触って大丈夫?お餅(食品)でからめとって大丈bぎゃー!!」
「ちょ、うちも予想してないダメージを受けるでないのじゃ!」
侍の精神的ダメージ(大)はさておき、逃げる複製体を深追いして餅の体はすでに伸び切っていた。その柔らかく伸びた部分を、複製体が容赦なくむしゃむしゃと食べ始める。
「あー!また喰いつきおって…ニンジャマスター!引き離すでござる!」
「なんのっ♪やらせないよ~!」
 フォンミィが呼んだ出汁の渦が更にその速度を増し、召喚された瞬間に巻き込んでいく。ちなみにこの渦、ニンジャスレイヤーがばたばたともがくときに繰り出される鉄アレイは吐き出し、ちくわだけは取り込んでいく。すごい有能。
こうして出汁の渦と菓子箱の分身体によって、侍は成すすべもなく屈していった。

ほぼ骨と皮になるまで搾り取った味噌と餅とちくわを一般スタッフに渡し、2人も温かなお雑煮を受け取る。中身はフォンミィの家と同じ、根菜と醤油仕立ての椀だ。
「お家のお雑煮も好きだけど、テレビで見た餡子餅のお雑煮も気になるなー。」
「ほう、白味噌のおつゆに、餡入り丸餅…あっちにあるかものう。行ってみるか?」
ウルフシャが雑煮をふるまっているブースを指さすと、フォンミィの顔がいっそうきらきらと輝いた。その、楽し気な様子の裏側で。

「もう…現世怖い…やだかえる…。」
捨て置かれた餅巾着侍(の残骸)が消えたことを猟兵たちが知るのは、お雑煮を食べつくした後のことだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『ムーブメント乗っ取り大作戦』

POW   :    パッション溢れるパワームーブメントで席巻しよう!

SPD   :    超絶技巧のスピードムーブメントについてこれるか!

WIZ   :    繊細優美なブレインムーブメントを巻き起こせ!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 怪人たちを無事に一掃し、猟兵たちの活躍も華々しく事件は終わった。だが神社が大きな破損もなくそのまま残されたこと、加えてあれだけの戦闘に動じず雑煮をふるまい続けた一般スタッフの優秀さもあってか、初詣は恙なく継続される運びとなった。
 鳥居や御手水、ついでに音楽やライティングも少々…いやだいぶ派手にキマイラフューチャーナイズされているが、侍が作ったせいなのか基本は押さえた造りになっている。スロットは物理撤去されたものの、元々置かれていたらしい賽銭箱と鈴が再設置され、その横にはお守り売り場がある。置かれているお守りも案外古風な布袋製のものから、動物を象ったかわいらしいぬいぐるみなども並んでいる。
 境内の中にも出店が所狭しと並び、人形焼きやリンゴ飴、たい焼きなどの甘味に、焼きとうもろこしやたこ焼きなど様々なグルメ、他にも娯楽として射的や金魚すくいなど、縁日で楽しめるものはほぼ出そろっている。振る舞い雑煮も続いており、希望すればいろいろな味を楽しめるようだ。境内の少し奥には茶屋もあり、生菓子と抹茶で静かに楽しむスペースも設けられている。
 こうして残されたムーブメントを、楽しみつつ乗っ取ってしまえばこっちのもの。隙があれば一般人に声をかけたり、自ら写真や動画を撮って楽しんでいる様子を伝えれば、怪人たちの目論見もすべて消え去ることだろう。

――さぁ、今度こそ、楽しい年始のご挨拶とまいりましょうか。
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*行動一覧は特に気になさらなくて大丈夫です。
 キマイラフューチャー風初詣を、思うようにお楽しみくださいませ。

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竹城・落葉
 さて、騒ぎもひと段落し、腹も一杯になった事ですし、初詣と行きましょうか。今は業務中ではないので、戦闘用の人格から日常生活時の人格に戻っています。
 賽銭箱に持参したお金を入れたり、祈りを捧げたりしましょうか。
 けど、それよりも気になるのは出店ですね。私はグルメ、故に、キマイラフューチャーの出店を回って食べ歩きをするのは当然の摂理です。という訳で、そうした食事を堪能します。味や食べるものはマスターさんに一任します。


シトリー・コーウェン
ふー、やっと初詣できるんだぜー

(マニュアルを読んで)
まず、鳥居でお辞儀、次に手を清めて
神前でお賽銭投げて、鈴を鳴らしてから、二礼二拍一礼すればいいらしいぜ!
(周囲へのアピールも忘れない猟兵の鑑)

えっと、今年こそは大好きなにーちゃんにおいらの思い(食べたい)が届きますように、と

んで、お神籤ひいて、お守り(五穀豊穣)を買うんだぜ!
ぬいぐるみはこのにーちゃんによく似た銀色のイタチっぽいの!

んで、あとはお小遣いの範囲内で買い食いして帰るんだぜー


初神・ザラメ
●[ZLM, HERE I COME!]
足の爪の先に怪人の血……ではなく朱色の墨(など)を拝借し
音楽に合わせて軽快なステップダンスをしつつ
時折、地面を引っかくようにして
大地にラクガキもといグラフィティ

それは遠い未来の神楽舞……ではないですが
図らずも旧い時代(もはや古代?)の千社札的なムーブ

「ア゛ッ、テメコラソコ踏むな裂くぞ!」

●オミクジ(もしくはアテクジ)
ガチャ感覚で何回かやってみます

「10連でプラス1回とかねーの?」

あまり良くない運勢や要らないモノが出た場合は
近場の誰かさんにコッソリとプレゼント
懐から掏り取るのではなく懐へ掏り渡す
いわば"盗み"の逆をします

「はーい、あけおめあけおめ」



「まず、鳥居でお辞儀、次に手を清めて
 神前でお賽銭投げて、鈴を鳴らしてから、二礼二拍一礼すればいいらしいぜ!」
「猟兵サンが言うなら間違いねーな!俺もやってみよ!」
「あっ私も私も~。まずは鳥居…ってあっちまで戻らなきゃ~!」 
 すっかり安全になった境内で、シトリー・コーウェン(縁を繋ぐ翼・f02448)がマニュアル片手に正しい参拝方法を広めていく。ヒーローとして大人気な猟兵からのアドバイスとあれば、誰もが我先にと真似ていく。その様子を満足げに眺めてから、シトリーは鈴を鳴らした。さて、肝心の願い事は…
「えっと、今年こそは大好きなにーちゃんに
 おいらの思い(食べたい)が届きますように、と!」
…届くといいです、ね?お兄ちゃんがんばれちょうがんばれ。
 続いてお神籤とお守りを貰いに隣の授与所へ。元気よくふって出た御神籤は…。

【運勢:吉】
【願い:ほどほどに叶う。欲張るべからず。】
【失物:見つかるが、別のものを失う。】
【旅行:良い出会い有。出かけよ。】

「うーん、程々なら舐めるぐらいできるかな?
 あとこのにーちゃんによく似た銀色のイタチっぽいのちょーだい!」
 売り場で見かけた五穀豊穣のお守りとぬいぐるみを手に、あとはお小遣いの範囲内で買い食いだ!と、シトリーがまた元気よく出店のほうへと走っていった。

 もう戦闘はないだろう、と平時の穏やかな人格に戻り、竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)もまた静かに参拝を済ませて、出店のほうへと足を向ける。詣でるのも目的の一つだが、グルメを自負する落葉にはキマイラフューチャーの出店のほうが気になっていた。ならば食べ歩きをするのは当然の摂理。足取りも軽やかに出店の並びへ踏み入れば、あちこちから人が押し寄せた。
「あんたさっき戦ってた猟兵だろ!ありゃーなかなか面白かったぜ!
 礼といっちゃなんだがほら、これやるよ!」
「有難うございます。しかし虹色の林檎飴とはまた変わっていますね。
 ああ、でも良い香りです。味も中々…。」
「今度はこっちだ!うちの自慢のかば焼きだよ!」
「これは鰻…ではないですね。まさか蛇でしょうか?
 しかしこれも香ばしさとタレの甘味がまた絶品…。」
「まだまだっ!アタシのナシゴレンもサイッコーなんだから!」
「なるほど、米と具を一緒に炒めたものですね。色は真っ青ですが。
 ぴりりと効いた辛味に、豊富な具材が大変美味です。」
 寄ってたかって渡される出店の品々を、落葉は臆さず冷静に、しかも気持ちよく平らげていく。その様子が気に入られたのか、はたまた巷で人気の猟兵に食べてもらえるチャンスと踏んだのか。気付けば落葉の後ろには、自慢の料理を手にした店主たちが、長蛇の列を作っていた。
 
 出店とは少し離れた広間の人波を、初神・ザラメ(探命・f02625)がひょいひょいと抜けていく。
「はーい、あけおめあけおめ。」
「あっ、さっきの猟兵さんじゃない!?」
「うわっほんとだ!カッコイー!」
 そういって近寄ってくる参拝客たちを避けながら、隙だらけのポケットというポケットに早業で紙くずを“プレゼント”していく。モノはというと先ほど授与所で引きまくった10連ガチャ、もとい御神籤のいわゆる“ハズレ”だ。因みに手元に残したのは、1枚だけ出た大吉である。抜かりない。
 適当な広さの場所までぐいぐい進むとぐるん、と唐突に大きく回って、周囲の人々に空間をあけさせる。そして境内の音楽に合わせて軽快なステップダンスを踊り始めれば、歓声と共にザラメを取り囲む大きな人垣ができていた。途中何かを塗ったのか、恐竜の様な足の爪先が赤く染まっている。…怪人の血ではないと信じたいので、朱墨ということにしておく。軽やかにリズミカルに踊りながら、時折その爪で地面を引っかくようにしてグラフィティを施していく。ダンス自体はキマイラフューチャーに似合った近未来的なムーブだ。しかし地面の文様は、どこか旧時代を彷彿とさせる仕上がりになっている。そしてそれはきしくも、かつて参拝の証に神社仏閣へ張られていたという、千社札によく似ていた。その神秘的な雰囲気に誘われて、全体図をムービーに納めようと、うっかりそのグラフィティを踏みそうになる見物客を見て、
「ア゛ッ、テメコラソコ踏むな裂くぞ!」
 ザラメが牙を向いて怒鳴った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
焼き鳥、イカ焼き、焼きもろこし。
射的にくじに金魚すくい…
賑わう境内を、小さなりんご飴一つお供にぶらり回って。
この世界流の初詣を、賑わい活気付く様を、のんびり見物でもして参りましょうか。

ジジは?
留守番ばかりでは退屈でしょう。
これだけ出店もあるんですし、ご一緒に、楽しんじゃいません?
…あっ、変な意味ではありませんので、ご安心を~♪
どうぞ行きたい所に、やりたい様に。
そちらの方をこそ、僕は知りたいし見ていたいですし。

僕は、まぁ…
食べ過ぎは宜しく無いですし、はしゃぐ歳でも無いですしねぇ。
最後にお参りだけ、きっちりこなして行きましょうか。

天下泰平、世は事もなきし。
今年も、良い年になりますように。



 焼き鳥、イカ焼き、焼きもろこし。射的にくじに金魚すくい。出店の種類は数限りなく、人々は店先で楽しげにはしゃいでいる。時折妙な景品が飾ってあったり、前衛的なB級グルメが見て取れるのはキマイラフューチャー流といったところか。そんな喧騒を横目にクロト・ラトキエ(戦場傭兵・f00472)が、先ほど買い求めた小さなりんご飴片手にふらついていた。傍らには、先ほど声をかけた荒久根・ジジ(ビザールイーター・f05679)が並んでいる。
「留守番ばかりでは退屈でしょう。
 せっかくだから、一緒に楽しんじゃいません?」
「ありがとっ。やーこういうイベントは好きだから
 参加できてうれしいよ。買い食いサイッコー!」
言葉通り全力で楽しんでることは、抱えた食べ物の量でうかがえた。一体その体のどこに入っていくのか、さっき買ったカステラ焼きの大袋がもう最後の一つだ。
「クロトはどこか行きたいとか、やりたいことないの?」
「どうぞジジの行きたい所に、やりたい様に。
 そちらの方をこそ、僕は知りたいし見ていたいですし。」
「そう?まぁでもボクに付き合うとグルメ屋台総当たりになるよ~。」
「おや、それはまたすごいですね。
 まぁ僕は食べ過ぎては宜しく無いですし、はしゃぐ歳でも無いですしねぇ。
 ああ、でも――。」
 最後にお参りだけ、きっちりこなして行きましょうか、と。クロトが拝殿のほうへと視線を送る。その様子を見て、牛串を平らげながらジジが首をかしげる。
「お参り?何かオイノリしたいことがあるのかな。」
「いえ何、普遍的なことですよ。そう、ようは――。」

天下泰平、世は事もなし。
今年も、良い年になりますように。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月27日


挿絵イラスト