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エンパイアウォー㊳~異国の忠義、その憑装

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #オブリビオン・フォーミュラ #織田信長 #魔軍転生

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「さて皆さん、エンパイアウォーも大詰めです。
 魔空安土城の攻略も、後は織田信長を残すのみ……。
 ふふふ、協力していただき、本当にありがとうございます。」
 グリモアベースの一角で、猟兵達に笑顔で頭を下げる八咫。
 そして猟兵達を見渡し、掌でグリモアを浮かべて輝かせると、安土城の天守閣の光景が広がった。
「本来、魔空安土城の中には大量の信長軍が詰めていて、すぐには攻め込めないようになっていました。
 しかし、皆さんのおかげで幕府軍への被害はほぼなく、ここまでたどり着きました。
 彼らは今、信長軍と死力を尽くして戦ってくれています。
 ……なので、私たちグリモア猟兵は、織田信長の元へ直接皆さんを送り届けることができます。
 大将である織田信長さえ倒せば、この戦いを終えることができます。」
 ですが……と口元に指を当て、注意を惹く八咫。
「彼には、忠義を尽くす魔軍将が『憑いて』います。
 文字通りに……です。
 そして、その魔軍将の力を使い、皆さんより間違いなく早く襲い掛かってきます。
 ……必ず、対抗する方法を考えて、挑んでください。
 そうでないと、皆さんの攻撃は通らず、一方的に攻撃をされるだけとなってしまいます。
 今回、送る先にいる織田信長に憑いているのは、弥助アレキサンダーです。
 異国のサムライ、彼の持つ法具は非常に強力で、それと似た技で襲い掛かってきます。
 ふふふ……それでも、皆さんの知恵と力が上回ることを、信じていますよ。」
 よろしくお願いします、と言いつつゲートを開くと、魔空安土城の天守閣へ繋がり……織田信長が、こちらを見ていた。


ヨグ
 ヨグです、エンパイアウォー戦争シナリオ第11弾にして最終戦となります。
 弥助アレキサンダーを憑依させた織田信長は、かなりの強敵です。
 下記の注意をよく読み、必ず彼を打ち倒してください。

====================
 第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
====================
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第1章 ボス戦 『第六天魔王『織田信長』弥助装』

POW   :    闘神の独鈷杵による決闘状態
【炎の闘気】が命中した対象を爆破し、更に互いを【炎の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    逆賊の十字架による肉体変異
自身の身体部位ひとつを【おぞましく肥大化した不気味な鳥】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    大帝の剣の粉砕によるメガリス破壊効果
自身の装備武器を無数の【大帝の剣型】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。

イラスト:UMEn人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ビスマス・テルマール
●POW
○先制対策
『早業』で『属性攻撃(海)』と『オーラ防御』と『激痛耐性』を重ね掛けコーティングした耐久力重視の実体のある『残像』を

『ダッシュ』でばら蒔き、その残像で『第六感と見切り』を持ち『盾受け』

足取りも注意し

もしわたし本体に気付いても実体のある残像に当たる様に『第六感』で『見切り』信長の炎の闘気を誘導

残像爆破の内に『早業』でUCを攻撃力重視で発動

オーマグロ装着後

『地形の利用』もし『ダッシュ』で撹乱しつつ

蒼鉛式ご当地ビーム砲をすかさず『早業』で『オーラ防御』と『激痛耐性』と『属性攻撃(渦潮)』と『誘導弾』と『鎧無視攻撃』を込め手持ちの武装と一緒に『一斉発射』

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


アニー・ピュニシオン
ここで野望は終わりだよ!

先制攻撃対策は、相手と距離を取り、
天井に向けてプリンセスハートを爆発させ、
塵煙を巻き上げて瓦礫も落ちてくるので、それを目くらましに回避。
成功したらアニーのお洋服を『早着替え』して
リボンの蝶にお洋服を持たせて、
その場を『空中浮遊』するだけのダミー作成。
その隙にアニーは小さい体を活かして瓦礫など隠れられる所に!

UCが使える様になったら【Love※Atonement】(POW)を発動!攻撃重視!
信長が攻撃する時に、塵煙で見えない時でも炎の闘気の光が見えるので、
それを元に12本の光剣を奇襲させて信長ちゃんを『串刺し』だよ!

炎の鎖に繋がれちゃったら『火炎耐性』で我慢して、戦うよ!



 魔空安土城、天守閣。
「来たか……猟兵達よ。」
 弥助アレキサンダーの姿を背後の炎の闘気に映し、織田信長は猟兵達を待ち構えていた。
「ここで野望は終わりだよ!」
「その命、ここで終わらせていただきますよ!」
 勢いよく指を指して宣言する、アニー・ピュニシオン(小さな不思議の国・f20021)とビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)。
 二人の幼いと言ってもいい少女達の姿に、信長は不敵に笑いを浮かべていた。
「ふ……倒しに来たのが、お主たちか。儂もどうやら、見くびられたとみえる。」
「それはどうかしら!」
 アニーは飛び退りながら、プリンセスハートを天井に放って爆発させ、
「わたしたちの強さ、見せてあげますよ!」
 塵煙と共に落ちる破片、その陰に素早く動くビスマスの残像が複数現れた。
 幼くとも猟兵……戦う力のある者たち。
「……よかろう、相手をしてやろうではないか!」
 信長もそれを認めて刀を振るうと、炎の闘気を二人に向けて解き放った。

「そっちではありませんよ。」
 ビスマスの残像が闘気に呑まれ、その数を減らす。
「それではこちらから」
「キャアア!」
 悲鳴に振り向くと、アニーの足元へ向けて炎の鎖が伸びている。
 ……よく見れば、アニーに見えたのはリボンの蝶に持たせて浮かせた服で、足元に隠れていたアニーが鎖につながれていた。
「ふん、気配が消せておらぬわ。」
「『Namerou Heart Omaguro!』……その手を放してください!」
 クロマグロ型水陸両用鎧装オーマグロを装着したビスマス。
 そのまま蒼鉛式ご当地ビーム砲を構え、炎の鎖をビームで薙ぎ払って断ち切った。
「さぁ、次はあなたですよ。」
「よかろう、来るがいい!」
 信長がビスマスの側を向いた瞬間、塵煙の中から光り輝く剣『光剣プニツィオーネ』がいくつも飛び交う。
「何事だ」
「まだ……アニーは倒れてないよ!」
「く……!」
 その数12本、それが全て信長へ飛んだ。
 刀で弾き落とそうとするが、全ては落とせず……1本が腕へと突き刺さる。
「これでどう!」
「いい攻撃です、じゃあ逃げますよ!」
 追い打ちに、ビスマスは肩の砲台からミサイルを放ち……それは着弾と共に爆風で視界を塞ぐ・
 その間に、炎の鎖を引きはがしたアニーを抱えて天守閣を飛び出していた。

「ふん……。」
 煙が落ち着いた時には、猟兵達の姿はなかった。
「見くびっていたのは、儂のほうか。」
 腕に突き刺さった剣を抜き捨て、信長は次の猟兵を待ち構えた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

依神・零奈
……諦めないんだね、第六天魔王も忠義の将も
……その意思は敵ながら見事

数による無数の範囲攻撃、めんどくさいね
自分の周囲に【破魔】の力を込めた霊符を防壁の代用として
複数枚展開して花びらを阻もう

その上で【破魔】と【呪詛】を込めた還矢を
放ちこちらに向かってくる花びらの撃墜をできる限り狙うよ
矢での迎撃が間に合わない距離まで接近されたら
【第六感】、もしくは【情報収集】で軌道が読めれば
花弁の動きに注意しながら無銘刀で対抗して少しでもダメージを
減らせるように耐える

花びらの数が減ってきたらUCを発動
花びらを防ぎつつ禍言による【呪詛】で信長の動きの阻害を狙いながら
霊符を展開した状態で接近を狙い無銘刀で攻撃を狙う


霧島・絶奈
◆心情
信長公、貴方は良き臣を得たのですね
しかし、退けないのは互いに一緒です
そして、力を束ねて戦うのは貴方の専売特許ではありませんよ

◆行動
敵の先制攻撃対策として、【オーラ防御】を展開しつつ回避行動
加えて【衝撃波】の【範囲攻撃】を【二回攻撃】で放ち、花びらを迎撃
可能なら回避しつつ【罠使い】として持ち込んだ罠を【衝撃波】に乗せて散布
即席の盾としつつ、反撃の足掛かりとしても利用

負傷は【生命力吸収】で回復

『DIABOLOS LANCER=Replica』に【範囲攻撃】の力を込め【二回攻撃】
一撃目は敢えて自分や味方の近くに撃ち込み強化効果を得ます
続く二撃目に【マヒ攻撃】を加えて攻撃

さあ、決着を付けましょう



「信長公、貴方は良き臣を得たのですね。」
 こちらを見る信長、そして彼と共にある弥助の様子を見て呟く、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)。
「……諦めないんだね、第六天魔王も忠義の将も。」
 その強い繋がりに、そして折れぬ意思に言葉が漏れる、依神・零奈(忘れ去られた信仰・f16925)。
「……その意思は、敵ながら見事。」
「しかし、退けないのは互いに一緒です。」
「ふん、解っておるではないか。」
 そんな二人の神を前にした信長も、応えるように大帝の剣を掲げる。
「此度の戦、儂が残れば勝ち。それを望む者どものためにも、儂は生き残らねばならんのだ!」
 咆哮のような声と共に剣を握る手に力を籠めると、粉々に砕け散る。
 破片の一つ一つが大帝の剣を模した花びらとなり、二人の神へと嵐となって襲い掛かる。

「……ほう?」
 即座に依神が霊符を展開するのを見た信長。
「そのようなもので防げると」
「ええ、思っておりませんよ。」
 防壁と化した霊符すらも切り裂かんとする花びらは、霧島の手から放たれる衝撃波に勢いが殺される。
「……すべてを防ぐ必要は、ないんだ。」
 二人へ至る花びらが依神の無銘刀に切り裂かれ、散らされる。
 その影から飛び出す霧島の手には、光り輝く槍のような物体が握られていた。
「少しの隙ができればいいのです。」
 しかし……その振り下ろす槍は、身を躱す信長には届かず、床に刺さる。
「ふん……それを活かせぬようでは、儂は倒せんぞ!」
「……それは、どうかな。」
 信長は周囲に舞う花びらを霧島へ向けるが、それを防いだのは飛び交う霊符。
 銀の雨が降りしきる中、依神の放つそれは花びらをはじき返していた。
「力を束ねて戦うのは、貴方の専売特許ではありませんよ。」
 かつて何処かの世界で在り得た可能性、『銀の雨の物語』が紡ぐ生命賛歌の力。
 霧島の槍が物語のレプリカであろうとも、それを受けた二人の神の力は高められていく。
「……そういう事だよ。……足が、止まっていないかい?」
「戯言を……!?」
 依神の言葉が鎖となり、信長の足を縛り付ける。
 その足を、霧島の持つ槍が貫いた。
「ぐぅ、お主ら……!」
「力を貸されても、所詮あなたは一人ですから。」
「……私たちに、キミは勝てない。」
「ぐああああ!」
 そして、依神の刀が信長の腕を切り裂いた。

 しかし、悲鳴の後に信長の口が不敵な笑みを浮かべるのを見た二人は、一斉に飛び退る。
「……構わぬ、弥助! その命を持って儂を守れ!」
 背に浮かぶ弥助アレキサンダーも笑みを浮かべ……その姿が炎と化し、周囲を吹き飛ばした。
 後に残るのは、最後まで諦めぬ将の姿。
「……最後の力、ってところだね。」
「ええ、後は任せましょう。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

山路・紅葉
🐺最終決戦には間に合ったわね…ッ
🐰う、うん!出遅れた分私達に出来る事を頑張ろうっ!
🐺そんな訳だから暴れさせてもらうわよッ!
🐰相手はあの有名な織田信長…行こう、織子ちゃん!

🐰近寄らない様に二丁銃や手榴弾で牽制
動体"視力"を生かして"見切り"、回避し続けるよ
それでも全ては回避できないと思う、けれど…(『Black Bout』@演出)

🐺それも私達の狙い通りなのよねッ!
全力で『黒犬』の"オーラ防御"を展開、爆破で見えない内に繋がった鎖を"怪力"で思いきり引き寄せ…
(物理的な物でないなら鎖を頼りに接近して)
"カウンター"で『Black Bloom』!この拳、叩き込むッ!

※協力・アドリブ歓迎


花月・椿
【POW】
武器:右手の赤手『燎原の火』

よしっ、ようやく敵の大将首ですね。戦争最後の戦い、派手にぶん殴っていきますっ!!って、なんか濃いお化けが憑いてるっ!!!

気を取り直して。敵の先手をいなすところからですね。正直、数で攻められるよりは何倍もマシです。
敵の炎の闘気は【火炎耐性】【気合】【武器受け】【覚悟】で真正面から受けとめます。私だって普段から炎を扱っているんです、炎の耐性は人一倍ですし正面から来るとわかっている攻撃なら耐えられますっ!

鎖だってお互いが逃げられなくなるならむしろ望むところ、【ダッシュ】で懐に入って全力の『灰燼拳』を食らわせてやりますっ!
『さぁ、次は私の番ですよっ!』


テリブル・カトラリー
第六天魔王。その可能性を潰す。

自身を吹き飛ばしブーストダッシュ。
できうる限り信長から距離を取り、炎の闘気向けてスタンロッドを投擲。
スタンロッドが爆破される瞬間を見切り【蒼い戦機】発動。

装甲…完了。

早業で素早く鎧を身に纏い、
粒子のシールドを多重に張り爆炎や炎の闘気を防ぎ(炎耐性)
クイックドロウ。機関銃の面によるなぎ払い掃射で攻撃を払い、
スナイパーライフルによる鎧無視攻撃を放ち、フェイント。
信長が弾丸に対処した瞬間、超機動力を発揮し、突撃

超高速移動で魔王に接近し、稼いだ距離の分も勢いをつけ怪力でガントレット、超重金属の塊を残像すら残さない速度で信長に叩きつける



「ああ! 濃い顔のお化けの人が!」
 信長を守るために散った、弥助アレキサンダーの霊を見て叫んだ、花月・椿(百鬼粉砕・f12960)。
 吹き付ける炎を巨大な戦籠手『燎原の火』で払い、身構えて信長と相対する。
『でも、なんとか最終決戦には間に合ったわね……ッ。』
「う、うん! 出遅れた分私達に出来る事を頑張ろうっ!」
 隣に浮かぶ試験兵器『黒犬』の織子と共に、山路・紅葉(白い兎と黒い犬・f14466)は2丁拳銃を構える。
「……第六天魔王。その可能性を、潰す。」
 言葉少なくトレンチコートからスタンロッドを抜き、油断なく構えるテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)。
 そんな3人の様子を見渡し、信長は大きく笑う。
「はっはっは! 最後まで儂の相手は女子供とはな!」
 だが……と目つきが変わり、傷ついた腕を横に広げ、
「ここまで追い詰められたのだ、儂も最後まであがいてやろうぞ!」
 炎の闘気を燃え上がらせ、猟兵達を飲み込まんと解き放った。

 それを見て動いたのはテリブルだけだった。
 即座にブースターの炸裂により距離をとり、信長との間にスタンロッドだけが残る。
「……信じるしかないか。」
 蒼い鎧と粒子を纏ったテリブルの目の前で、花月と山路が闘気に巻き込まれ……スタンロッドと共に爆発した。
「ふん、他愛もない。」
 繋がれた炎の鎖は二つ……。
 突然、その二つに信長は強く引っ張られ、宙を舞った。
「なん、だと!」
「……それはどうかな!」
『それも私達の狙い通りなのよねッ!』
 爆炎の中では、織子が二人を覆うようにオーラを張り、さらに花月の戦籠手が炎を薙いで、その勢いを殺していた。
 そして、繋がれた炎の鎖を引くのは、サイボーグの山路と羅刹の花月……どちらも見た目にそぐわぬ、怪力の持ち主だった。
 その力を見誤った信長の体が、勢いよく二人の元へ飛んだのも無理はない。
「ぐ、は!」
「まずは鎧だ。」
 空中の信長の身体を覆う黒い甲冑を、テリブルのスナイパーライフルが貫く。
 鎧の一部が砕け、やがて爆炎の中へ飛んでくるのを鎖の手ごたえで感じた山路。
「この拳、叩き込むッ!」
「ぐほぁ!」
 オーラを手に溜め、壊れた鎧の隙間へ叩き込んで炸裂させて殴り飛ばす。
 今度は逆に飛ぶ信長だったが、それを追い越す蒼い影。
「……もう一度だ。」
「がはぁ!」
 流れる粒子を残し、急速旋回したテリブルの拳が信長を捕らえる。
 超重金属の塊と化したその勢いに、甲冑が全て吹き飛びつつ宙を舞う。
 そして……爆炎が晴れた中から花月が飛び出した。
「さぁ、最後は私の番ですよっ!」
「ぐあああああ!」
 ダッシュの勢いと共に振るわれた拳が信長の頬を捉え……天守閣の壁を貫き、外へと落ちていく。
「ふ……ふはははは! よくぞ儂を倒した!」
 信長の声が魔空安土城に響く。
「だが、これで終わりではない! その事努々、忘れぬことだ! ふはははは!」
 その声を残し……織田信長は、その生涯を閉じたのだった。

「勝った……あの有名な織田信長に。」
「そうだ、よくやったな。」
 少し放心したように呟く山路へ、淡々とだが労いの言葉をかけるテリブル。
「よしっ、戦争最後の戦い、大将首を派手にぶん殴ってやりましたっ!!」
『お疲れ様、後は……。』
 大きくガッツポーズをする花月を見ながら、揺れる天守閣で織子が呟く。
『崩れる前に帰りましょう。』

 こうして猟兵達は、第六天魔王・織田信長を打ち倒すことができた。
 エンパイアウォーは幕府軍の勝利で終わり、しばらくは平穏な統治が続くだろう。
 しかし……いつかは新たなオブリビオンフォーミュラーが現れる。
 それがいつかは解らないが……今は、勝てたことを喜ぼう。
 そう心に刻み、猟兵達はグリモアベースへと帰還していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月28日


挿絵イラスト