エンパイアウォー㉞~滅せぬもののあるべきか~
●サムライエンパイア・魔空安土城
遂に来たか、猟兵達よ。
エンパイアを滅ぼし、渡来人共の「グリードオーシャン」をも侵略する道筋は、これでほぼ絶たれたか。血塗られし彼奴らの神が如何程の物か、確かめてみたかったがな。
さて、もはや儂に万にひとつの勝ち目も無かろうが……。
億にひとつでもあるのならば、賭けてみるのも一興よ。
秘術「魔軍転生」。サルよ、弥助よ、儂に憑装せよ……!
●グリモアベース
「遂に、第六天魔王・織田信長との決戦ですよぉ」
阿瀬川・泰史(酒と杯さえあればよし・f02245)はいつになく真剣な面持ちで口を開いた。
オブリビオンフォーミュラ、第六天魔王・織田信長。島原に建つ魔空安土城に、ただの一人の欠けることもなく辿り着いた猟兵たちは、いよいよ彼との決戦に挑むに至った。
幕府軍の兵士たちが信長軍との戦いを引き受けてくれた今、猟兵たちの前に立ちはだかるのは織田信長ただ一人。
ここで勝利を収めれば、サムライエンパイアにやっとの平和が訪れるのだ。
「信長は『魔軍転生』という秘術を使って、その身体に魔軍将を憑装させています。
信長自身も強力ですが、憑装によってその力はさらに高まっています。まさしく、鬼に金棒ですねぇ」
今回猟兵たちが相手取ることになる信長は、甲斐の虎『武田信玄』を憑装している。
猟兵たちの【Q】によって復活を未然に防がれ、オブリビオンとなることの無かった武田信玄。その虎の獣人と形容するにふさわしい威容を信長の背後に現し、背後霊のように付き従っている。
信長の攻撃手段は主にその手に握った太刀。だがその太刀による単純な一撃ですら、猟兵を一撃で戦闘不能に陥れるに十分な威力がある。
そこに加えて、炎の刀、黒曜石の甲冑、樹木をまとめた翼を以て自身を強化する能力、白虎と化した武田信玄を召喚して騎乗する能力、武田軍の騎馬武者を大量に召喚する能力を有している。
さらに、泰史の表情が翳りを帯びる。
「加えて言うならば、これらの攻撃を信長は必ず、猟兵たちに先んじて行ってくるんですよねぇ。攻撃に対抗する術を講じていなければ、一刀の下に切り伏せられてしまうでしょう」
そこまで言って、僅かに目を伏せた後。
泰史は手元のグリモアを輝かせた。音もなく開くポータル。その向こうから幕府軍の鬨の声が聞こえてくる。
「でも、それでも。皆さんなら勝てると信じてますよぉ、ここまで来たんですから。
さて、皆さん準備はいいですかぁ?いつも以上に気を付けて、勝って帰ってきてくださいねぇ」
屋守保英
こんにちは、屋守保英です。
いよいよエンパイアウォーも最終局面です。
頑張りましょう、皆さん。
●目標
・第六天魔王『織田信長』信玄装×1体の撃破。
●特記事項
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
●戦場・場面
(第1章)
魔空安土城の城内、天守閣です。
猟兵たちが戦い、信長が騎馬武者を召喚するのに十分なスペースがあります。
遮蔽物はありません。
ここで織田信長が皆さんを待ち構えています。
それでは、皆さんの力の籠もったプレイングをお待ちしています。
第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』信玄装』
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POW : 風林火山
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 甲斐の虎
自身の身長の2倍の【白虎状態に変身した武田信玄】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 武田騎馬軍団
レベル×5本の【武田軍】属性の【騎馬武者】を放つ。
イラスト:UMEn人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
マリア・テミルカーノヴァ
渡来人の信じる神は、強欲な神だったのですね。
私が信じる神様はとは違うということがわかりました。
なら、主の名において、希望を抱くことが間違いではないことを証明してみせます。
騎馬武者には遠距離攻撃型に調整した戦闘機械の一斉射撃で対抗です。
武田騎馬軍団には長篠の戦いを思い出させてあげましょうかね。
攻撃を受けても、鼻から息を吸い口から息を細く吐き出す独特の呼吸法で痛みに耐えようかと思います。
そして騎馬軍団の攻撃をしのいだら反撃の時です。
聖痕から発する浄化の光で、第六天魔王を打ち破ろうかと思います。
この戦いは、私の命の意味を知る戦いになるでしょう。
主よ、私に力をお与えください。
●思へばこの世は常の住み家にあらず
島原の地にその威容を現す魔空安土城。
その天守閣にて、しっかと地に足をつけて猟兵を見やる織田信長の前に。
マリア・テミルカーノヴァ(電子の海を彷徨う光・f00043)は一人、まなじりを決して立っていた。
常から身につけるシスター服の襟元を、ぐっと握り締めるようにしながら、声を震わせてオブリビオンフォーミュラへと言葉を発する。
「……渡来人の信じる神は、強欲な神だったのですね。私が信じる神様とは違うということがわかりました」
「神とは一つに定まらぬもの、異教の神を信じたところで何とする。
貴様の奉ずる神が何であれ、貴様が儂に相対する事実が変わろうか」
そも、コルテスめの奉ずる神など儂も信じてはおらぬ、などと零しながら、信長は自身の背後にゆらり、と揺らめく『それ』を見出す。
それは、白き毛皮を持つ毛皮のようで、百戦錬磨の勇猛な武将のようで。
「グルルル……」
獣の唸り声を上げるその白虎がマリアを睨めつけるや、否や。
信長を守るように、数多の、数多の鎧武者がマリアに槍の穂先を向けた。
そして鎧武者が一挙に、マリアへと突貫する中で。
「主の名において、希望を抱くことが間違いではないことを証明してみせます」
マリアの周囲に出現する戦闘機械。その銃口がじゃきっと音を鳴らしながら、鎧武者へと狙いを定めた。
槍の穂先が近付く中で、火を噴く銃口。
放たれた銃弾が鎧武者の身体を射抜くが、口惜しくはその物量差。前衛の鎧武者を配しても、まだまだマリアを狙う槍は多い。
戦闘機械が次々に槍に貫かれ消えていく中で、マリアの腹部にずぶりと槍が突き刺さる。
「ふっ、う……!」
鼻から吸い、口から細く吐き出す呼吸法を駆使して痛みを軽減しようと試みるも、次から次から突き刺さる槍。
崩折れる前に残った力を振り絞って後方に下がるマリアが、震える指で信長を指差す。
天より降る光に視界を覆われながら、信長はその目を殊更に細く、細くするのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
ルドルフ・エルランゲン
※絡み、アドリブ増し増しで!
右府どの…
いやさオブリビオンフォーミュラー、第六天魔王、平朝臣織田右大臣兼右近衛大将三郎信長よ……
もはやそなたの勝ち目は夢幻の如くである
我ら天下自在の猟兵軍、徳川の治世を盤石とする為、討伐いたす!
■迂直の計(wiz)
武田の騎兵隊か。その対処法は長篠にて信長公自身が示されていますね
工兵隊で即席の障害物による守備陣地を構築し、弓や銃器によるアウトレンジで牽制させて堪える(おびき寄せ、時間稼ぎ、恐怖を与える、戦闘知識、拠点防御)
さぁ騎兵隊と信長本体は切り離しました
猟兵諸君、持てる全てを以て第六天魔王に引導を渡してやりましょう!
(※味方に助言とか鼓舞とかアレンジよろです)
ルルティア・サーゲイト
【援護:f03898 ルドルフ・エルランゲン】
では、本体への攻撃は妾が承ろう。足止めされている騎馬武者を飛行で飛び越え、信長本体へと強襲をかける。
「信長と名乗る者との戦いは何度目か、お主の名は三千世界に知れ渡っておるぞ……フリー素材としてのう!」
上空からの大上段の振り下ろし、そのままでは避けられるじゃろうから着地と同時に勢いを横に逸らして横凪の斬撃に切り替え。これも避けるなら跳躍と共に下旋回からの切り上げに繋ぎ、そのまま宙返りで逆からの横凪へと繫ぐ。
暴風の如き連撃。刃を逆に向ければ槌による打撃、合間にポールダンス的な蹴りも挟む旋回式加速戦法の妙技を見るが良い!
ちなみに、はいてない。
高柳・源三郎
【ルドルフ・エルランゲン】殿との共闘
わしは酒好きなので戦場でも酒を飲まずにはいられない。
戦場の後方に陣取りアイテム【銘酒・狸酔】を飲み出す(攻撃が来たら【第六感】【見切り】【武器受け】で全力で防御・回避をします)。
酒を飲んで気持ち良くなり前回の戦争で気になって勉強をしたキマイラフューチャーのうんちくをを語り出す(UC酔っ払いの戯言を発動)
猟兵達は「そうだよね」とか「そうなんだ」等と共感するだろう。
しかし織田信長はサムライエンパイアのオブリビオンなのでキマイラフューチャーの事は知らないだろうから共感出来んじゃろう。
これで猟兵だけを強化出来るだろうから優位になるはずじゃ(わしは酒を飲むだけじゃが)
カミリア・オリヴィオン
ルドルフ(f03898)様達と
心情:
魔王、ならばわたくしの悪魔とどちらが強いのですの?
敵のUC対抗:
皆様の援護に甘えてもよろしくないので、最低限の防御は致しましょう。
UCにて姿を変え、【オーラ防御】で攻撃を防ぎます。
攻撃:
「この姿になるのも久しぶりですわね。わたくしの人工悪魔と織田信長様の魔王の力、全力で交えればどうなるのでございましょう?」
大鎌の攻撃は【フェイント】、ロイド様(f01586)が本命となります。
攻撃される場合は【オーラ防御】で庇いましょう。
「あぁ、お別れをしなければならないのが悲しいのが過去」
【呪詛】を込めた【なぎ払い】で攻撃。
「この場所が、貴方様の悪夢となる事を祈りましょう」
ロイド・テスタメント
ルドルフ(f03898)さん達と
心情:
さて、この戦いもよいよ織田信長のみとなりましたね。
気は抜けれませんが。
戦闘:
敵のUCは【第六感】で回避と【武器受け】で防ぎます。
「戦とは、こうでなければ楽しくない」
カミリア(f01650)さんが突撃している間にUCで罠を仕込みます。
(戦国的な世界とはいえ、通常のUDCアースでの知識より、この戦いで直に見た方が良いだろう)
【目立たない】様にして、頃合いを見て『咎人の双剣』を【2回攻撃】で二本とも【投擲】する。
カミリアに目立ってもらい背後に【暗殺】で回り、【捨て身の一撃】で暗殺ナイフを刺す。
「眠れ、貴様の居場所はもうこの世界には、ない」
戦いが終る事を祈る。
●草葉に置く白露
入れ替わるようにして、信長の前に姿を見せたのはルドルフ・エルランゲン(黄昏に抗う白梟・f03898)だ。
「右府どの……いやさオブリビオンフォーミュラ、第六天魔王、平朝臣織田右大臣兼右近衛大将三郎信長よ……もはやそなたの勝ち目は夢幻の如くである」
「ふん、身の丈に似合わぬ物言いは存外に重みの無い。儂を称えんとするならば、もっと言い方があろうに」
眉間に皺を寄せながら、信長は顎をしゃくってルドルフを見やった。
その表情はなんとも、侮蔑と憐憫に満ちている。
「して、その方もよもや、儂にただ一人で立ち向かおうというのではあるまいな?」
「無論、信長公を相手に一人で立ち向かうなど、無茶な真似はいたさぬともさ」
そう告げて、くいと眼鏡を押し上げるルドルフの背後から、姿を見せるのはルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)。
さらにはカミリア・オリヴィオン(人工悪魔・f01650)とロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)も、ルドルフの背後から現れて彼の横に並び立つ。
「信長と名乗る者との戦いは何度目か、お主の名は三千世界に知れ渡っておるぞ……フリー素材としてのう!」
「素材……」
「ルルティアさん、フリー素材はさすがに通じないと思います。さて、この戦いもいよいよ織田信長のみとなりましたね」
「ええ。魔王、ならばわたくしの悪魔とどちらが強いのですの?」
口々に所見を述べ、各々の武器を構える中で、ふらり、ともう一つの人影がルドルフの背後から姿を見せる。
すっかり赤ら顔で酒臭い息を漏らす、高柳・源三郎(流浪の酔いどれおやじ、たぬき人形と共に・f15710)である。
「ふぅ~っ、いよいよ総大将との戦いじゃなぁ。わしは飲めば飲むほど強くなるからして、ここでも飲むのじゃ」
「えぇい、貴様ら悉く、儂を侮りおってからに!!」
眉間の皺を一層深くしながら、信長は自身の周囲に武田の騎馬軍団を召喚した。天守閣を埋め尽くすほどの人数が握る槍の穂先が、猟兵たちに一斉に向けられる。
その武者の足が、床を蹴った時に。
「我ら天下自在の猟兵軍、徳川の治世を盤石とする為、討伐いたす!行きますよ、皆さん!!」
「「おぉっ!!」」
ルドルフの号令と共に、彼の周囲に立つ猟兵たちが一斉に声を張ったのだった。
●水に宿る月よりなほあやし
怒涛の勢いで、床板を音高く鳴らしながら、猟兵たち目掛け突き進んでくる騎馬兵隊。
それをしかと見据えて、ルドルフがさっと手を横に伸ばした。
「武田の騎兵隊か。その対処法は長篠にて信長公自身が示されていますね」
刹那の間に、猟兵たちと騎兵隊の間に出現する、笠を被った工兵部隊。彼らが組み立てた即席の障害物と柵によって、騎兵隊の侵攻が幾分か鈍った。
その足が止まった瞬間を狙って、ルドルフの放った大量の矢と銃弾が降り注ぐ。
長篠の戦いで信長が武田信玄相手に披露したとされている鉄砲三段撃ちをなぞるように、継ぎ目のない銃弾と矢の雨を降らせていった。
勿論、ルドルフ一人で抑えきるには限界があるわけだが、それにはその行動を支える源三郎の存在があった。
ルドルフの後ろで座り込んで酒杯に日本酒を注ぎながら、訥々と薀蓄を語って語って語り続けている。
「お前さん知っとるか、テレビウムはの、顔のテレビ画面からならどこでも飯や飲み物を食ったり飲んだりできるんじゃ」
「そうですよねぇ、ソフトクリームを顔にべしゃあとやってるのを、初めて見た時はビックリしました」
「ストローをテレビ画面にぶっ刺して飲んでいたりもしたのう」
源三郎の薀蓄にルドルフとルルティアが納得の返事を返す。その二人も、カミリアとロイドも、動きに普段よりもキレがある。
源三郎の酔っ払いの戯言は、薀蓄を聞いて共感した対象の戦闘力を増強する。猟兵たちは数ヶ月前にキマイラフューチャーで戦争をやって来たから分かるだろうが、サムライエンパイアにいるばかりの信長も、信玄も、騎馬兵隊たちも何が何だかわからずにきょとんとしている。
騎馬兵隊たちの足が止まり、矢で射貫かれて少しずつ人数を減らしつつあるのを見て、ルドルフが高く声を張った。
「さぁ猟兵諸君、ここからが正念場ですよ!持てる全てを以て第六天魔王に引導を渡してやりましょう!
源三郎さんはそのまま薀蓄を!ルルティアさん、カミリアさん、ロイドさん、よろしくお願いします!」
「相分かった」
「了解ですわ」
「任せてくれ。戦とは、こうでなければ楽しくない」
「コンコンシステムは、正式名称をシステム・フラワーズと言ってじゃなぁ……」
指示を飛ばすルドルフと、薀蓄を垂れ流し続ける源三郎を後方に置いて、ルルティア、カミリア、ロイドの三人は組まれたバリケードを飛び越えた。
「ひぃっ!」
「ば、化け物!」
突然に目の前に現れた三人の、正確にはルルティアとカミリアの姿を見て、騎馬兵隊たちは恐れ戦いた。
それもそのはず、ルルティアは真の姿を解放して正しくキマイラらしい姿に変身し、身の丈以上の大鎌を振り回して命を刈り取っていく。
カミリアはその身に宿したバフォメットの姿に変身して、こちらも手にした大鎌を振り回しながら敵陣に突貫していた。
その混乱に乗じてロイドも、騎馬兵隊の間を駆け抜けては手にしたナイフでその命を刈り取っていく。
そうして混乱しながら骸の海に還っていく騎馬兵隊たちの群れを抜けて、悪魔と混獣がその手に持った大鎌を振りかざしながら信長へと踊りかかる。
「あぁ、お別れをしなければならないのが悲しいのが過去」
「旋回式加速戦法の妙技を見るが良い!」
「化け物共が……小癪な真似を!」
臍を噛むような表情をして、カミリアの振るった大鎌に合わせるように刀を振るった信長だ。そのまま返す刀でルルティアの上段からの振り下ろしを受け止める。
「ほう、やるのう!」
「流石はオブリビオンフォーミュラ、ですわね」
「貴様らごとき、一刀の下に切り伏せて――!?」
攻撃を受け止められたカミリアが、ルルティアが数歩下がるのを追いかけるように、刀を振りかぶった信長だったが。
不意に、その身体が静止する。まるで何かに縛られているかのように。
そしてその次の瞬間に、信長の表情が醜く歪んだ。
「ぐぁっ……!?」
苦悶の声を吐き出す信長。ルルティアとカミリアはその身体の向こうに、ロイドの赤い髪の毛を見た。いつの間にか信長の後方に回り込んで、見えない鋼の糸でトラップを仕掛け、双剣を投じたロイドを。
「眠れ、貴様の居場所はもうこの世界には、ない」
「この場所が、貴方様の悪夢となる事を祈りましょう」
「うむ、悪夢を見せてやろうぞ!」
そして三人は各々の武器を握りしめて同時に地を蹴った。鋼糸に捕らわれ身動きの取れない信長へと、躍りかかっていく。
「おのれ……!」
「これが、真の連携というものです!」
ぐっと歯を噛み締める信長に、ルドルフが高らかに告げた瞬間。
三つの刃が一斉に、信長の身体を切り裂いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
ルード・シリウス
騎馬軍団の突撃開始に合わせ、【刻印解放・斬獲せし者】発動
暴食剣・呪詛剣構え、騎馬兵の突撃攻撃のタイミングを見切り、二刀で受け止め或いは受け流し、攻撃と攻撃の隙を突いて掻い潜っていく
致命傷となる攻撃を防ぐ事に意識を注ぎ、それ以外の負傷は受けても構わない。UCの効果である攻撃を受ける事による自己強化に繋げる
騎馬軍団の攻撃を凌ぎ切れたら、一転攻勢
強化した戦闘能力を以て肉薄、二刀による乾坤一擲の一撃叩き込む。受けた傷は攻撃と同時にUCで強化した捕食能力(吸血&生命力吸収)で癒していく
俺の中の『獣』が叫ぶんだ
お前の命と血肉は、俺を更なる高みへ引き上げると…っ
だからもっと寄越せ、一つ余さず全部だっ
●金谷に花を詠じ、榮花は先立つて無常の風に誘はるる
信長の身体が僅かにぐらりと傾いだタイミングで、飛び出したのはルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)だ。
その両手に二振りの剣を携えて、その身に宿る呪詛の刻印を活性化させて。
「俺の持てる総てを以てお前を喰らうと決めた。だから……俺の内に渦巻く憎悪と狂気、そして衝動を開放する」
「小僧が……侮るな!」
「ガォォォッ!!」
信長がルードをねめつけ、その背後に立つ信玄が吼え立てた瞬間。その周囲に現れる騎馬兵隊。
騎馬兵隊の乗る馬たちが床を蹴ったタイミングで、ルードの身体を漆黒の炎が覆った。
突撃してくる騎馬兵。槍が、刀が、ルードの身体を貫かんと押し寄せてくるのを、彼は二刀の剣を構えることで応える。
「……っく!」
繰り出される槍を払い。
振るわれる剣を打ち。
致命傷となる攻撃だけを防ぐことに意識を注ぎ、それ以外の攻撃を受けることも厭わない様子で、ルードは大剣と鉈を振るい続けた。
そして、騎馬兵隊が通り過ぎ、いずこかへと消えていった後。
そこには全身から血を流し、それでもなお立ち続けるルードの姿があった。
「どうした小僧、諦めも悪くなおも足掻くか」
「俺の中の『獣』が叫ぶんだ。お前の命と血肉は、俺を更なる高みへ引き上げると……」
信長の嘲るような言葉にそう返すと、彼は矢のように飛び出した。
全身から血を流す、負傷した身体であるとは想像もつかないほどに素早い動き。
信長が目を見張るよりも数瞬速く、肉薄したルードの二刀が信長の身体を切り裂いた。
「がっ……!」
目を見開いた信長は、恐らく気が付かなかっただろう。
漆黒の炎に覆われたルードの身体の傷が、見る間に癒えていくのを。
「もっと寄越せ、一つ余さず全部だっ……!」
成功
🔵🔵🔴
紬雁・紅葉
ティファ―ナ、宴・段三郎と同行
魔王に挑むは勇者の誉れ
総力を以て立ち向かう!
羅刹紋を顕わに戦笑み
天羽々斬を鞘祓い十握刃を顕現
敵の先制を見切り咄嗟のカウンターを合わせ
破魔雷属性衝撃波UCを最大範囲にて放ち雷鳴轟音(恫喝+目潰し)にて止める
UCの強化効果が出たら範囲攻撃で味方に付与
情けは味方 仇は敵
人の城にて参る!
正面からするすると接敵
炎の刀を水氷の刀で受け流し
黒曜石の鎧に空風の衝撃波を徹し
樹の翼に火雷を見舞う
白虎に光と闇の刃を揮い
回数に任せ範囲ごと薙ぎ払う
窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃
(無駄とは思うが訊く)
森蘭丸はどうした?何処に居る!?
※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで
紅葉(f03588)と行動を共にします
*アドリブ・共闘・支援は可能な範囲で
状況と相手を見て精霊・聖霊・月霊・死霊に力を貸してもらいます☆
『クリスタライズ』で姿を隠して『月霊覚醒』で敵の武田騎馬軍団を少しでも封じてみます♪
『神罰の聖矢』で聖攻撃『エレメンタル・ピクシィーズ』で光/闇で属性攻撃を仕掛けます☆
紅葉や猟兵には『祝聖嬢なる光輝精』で癒して『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を治します♪
<祈り/歌唱/鼓舞/属性攻撃/勇気/第六感/手をつなぐ/オーラ防御>を使います☆
『エレメンタル・ミューテーション』で強化して『月世界の英霊』で窮地や予測不能な状態を空間飛翔して回避します☆
宴・段三郎
紬雁・紅葉、ティファーナと同行
【目的】
信長の鍛刀し、伝説の妖刀を産む
【行動】
漸く会えたの。
この時を待ちわびた。
エンパイア史上…これほどの原料は滅多に現れんからのう
使用する妖刀は
号 『化生炉』
号 『無声慟哭』
号 『火雷毒王』
号 『酔月』
まず壱の太刀『火雷毒王』。
最初は紅葉殿の後衛として遠距離から毒王で【スナイパー】で遠距離から狙いつつ【鎧無視攻撃】を行い敵のユーベルコードを阻害させる。
接近戦なら弐の太刀『酔月』酒を飲む。小型の月を浮かび上がらせ全方位範囲攻撃を実行。
次いで参の太刀『無声慟哭』で太刀を破壊予定
肆の太刀は『化生炉』
【地国炉開闢】をもって信長を、伝説に名を残し妖刀へと鍛刀す
●南楼の月を弄ぶ輩も 月に先立つて有為の雲にかくれり
その身に深い傷を負ってもなお、しっかと床を踏みしめて立ち続ける信長の前に、とどめを刺さんと姿を見せたのは三人の猟兵だった。
「魔王に挑むは勇者の誉れ。総力を以て立ち向かう!」
紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)が薙刀を手に気炎を上げると。
「漸く会えたの。この時を待ちわびた。エンパイア史上……これほどの『原料』は滅多に現れんからのう」
宴・段三郎(刀鍛冶・f02241)がその口元にうっすらと笑みを浮かべる。
その口ぶりに、さしもの信長も思うところはあったらしい。鋭い視線で段三郎を刺すようにねめつけては、その歯をぐっと噛み締めた。
「原料だと……この儂を、素材のように言いよって」
「そうとも、おんしは素材じゃ。おんしを鍛刀し、伝説の妖刀を生むことこそ我が悲願。この機会を逃す手など、そうあるまい」
段三郎の物言いに、いよいよ額を震わせる信長が、背後に立つ信玄にちらと視線を送ると。
「グォウッ!!」
一声吼えた信玄が両手を床に付け、四足の巨大な虎へと姿を変じた。
そうして白虎状態に変身した信玄に跨ると。その手の太刀を信長はこちらに突き付けてくる。
「侮るな小童、この第六天魔王・織田信長、易々とその刃にかかる相手ではないと知れ!」
そうしてこちらに突撃してくる織田信長、その周囲にわらわらと武田の騎馬兵隊たちが出現しては共に突貫してくる。
「身体も貴方も水晶の様に透明に……あっ!」
「小癪な!」
身体を透明にした上で攻撃を仕掛けようとした祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は、別方向から唐突に出現した騎馬兵隊に弾き飛ばされて後方へと消えていった。
具体的な対抗策もなく、ただユーベルコードで対応しようとするのは無策も同然だ。紅葉の援護の手も届かない。
九本の剣を顕現し、騎馬兵隊の攻撃を防ごうとそれを振るう紅葉が声を張る。
「森蘭丸はどうした?何処に居る!?」
「オブリビオンたる儂にそれを問うか、小娘!」
白虎に騎乗した信長が呵々と笑うと、その刃の切っ先を紅葉へと向けた。
彼女の方へと一挙に突撃してくる騎馬兵隊。それを紅葉は雷の剣を手にすることで応えた。
「情けは味方、仇は敵。人の城にて参る!」
振るわれる刃、降る雷。衝撃を伴って発生する雷撃が騎馬兵たちを吹き飛ばした。
そうして押し返された騎馬兵たちを、段三郎が次々にレールガン状の刀身を持つ火雷毒王で撃ち抜いていく。
その高速で飛来する弾丸は騎兵のみならず、信長にも及んでいた。弾丸に撃たれ、その身から血の華を咲かせながらも、信長は止まらない。
「この程度の弾で、儂と信玄を止められると思うたか、小童!」
そう高らかに吼えて、紅葉の横をすり抜けた信長が刃を振るうと。
段三郎はすぐさまに刃を持ち替え、振るわれる刃に合わせるようにそれを打ち付けた。
刃の銘は、無声慟哭。
信長の振るった剣を止めることこそ敵わず、その身に刀傷を作った段三郎だが、無声慟哭の打ち付けられた信長の刃が、確かにひび割れた。
割れた箇所からぼろぼろと崩れ往く、炎の太刀。
「な……」
信じられぬ、と瞠目する信長へと、段三郎はもう一つの太刀を振りかぶった。
「地国炉開闢。おんしを、鍛刀する」
一つ、振るわれる炎。
それが信長を、信玄を、まとめて紅蓮の炎で覆い尽くす。
断末魔も聞こえない中で、徐々にその身体の線が溶けていき、やがて。
カランと音を立てて床に落下する一振りの妖刀。
炎を収めた段三郎が、それを拾い上げると。
「ああ……やはり、いい刀じゃ」
三日月のように口元を持ち上げながら、その切っ先につぅと指を這わせたのであった。
苦戦
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