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いたずらようせいとさんだつしゃ

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●きょういのぎゃくしんこう
『キヒヒヒッ、ここにもイタズラしがいのある機械があるぜぇ!』
『マジか! オレにも見せろよ』
『しっかし、どこもかしこも機械だらけでたまんねえぜ!』
 ここはアルダワ魔法学園の地下、学園迷宮のとある階層。そこかしこで上がるキンキン声の歓声は、コウモリのような翼を持つ小悪魔めいた生物たちが発するものだった。そこへ。

『……オマエタチ、ホンライノシゴト、ヲ、ワスレルナ……』
 地の底から響くような、恐ろしい声がこだました。
『ヒエッ、わかってますよぅ』
『オレたち、機械と見るとつい、ね。キヒヒッ』
 小悪魔めいた生物たちは、チラリと声の方を見ると、本当に分かっているのかいないのか若干怪しい返事を返す。その先には、何とも得体の知れない生物がたたずんでいた。

●おしごとのじかんです
「皆、約束の時間より少々早いが説明を始めさせて貰いたい」
 虹色の星型のグリモアを片手に、珍しくやや急いた様子でニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)が切り出した。

「アルダワ魔法学園の学園迷宮で、強力なオブリビオンが配下を引き連れて階層を上へ上へと攻め上がってくるのを視た。此のまま捨て置けば、地上まで到達してしまうだろう。皆にはどうか、其れを阻止して貰いたい」
 地上の学園施設には非戦闘員も多く存在する、最悪の事態は避けたいとニコは言う。幸いにして予知が早かった為、学園迷宮の中層のとある開けた階層にニコが猟兵たちを転送できるので、あらかじめ待ち伏せをした上で迎撃戦を仕掛ける事ができるという。

「敵についてだが、先遣隊としてやって来るのは『グレムリン』と呼ばれる個体だ。機械に悪戯をする妖精として知られているが、此奴は時に自身の姿を消す事もあるので、くれぐれも交戦中の不意討ちには注意して欲しい」
 今回は大挙して押し寄せてくるので全員が全員最初から姿を隠して……という事態はまずありえないのでそこは安心して欲しい、と申し添えるニコ。

「グレムリンを率いている親玉にあたるオブリビオンは『シェイプシフター』、其の、何だ、表現し難い形状をしている敵でな。主に此方の攻撃方法などを奪い取る『簒奪』の悪魔だ、此方は単体で非常に強い。しかし攻撃方法に惑わされず、油断せずに戦えば、皆ならばきっと大丈夫だろう」
 いつも自分の要請に応じて最良の戦果を持ち帰ってくれる猟兵たちに全幅の信頼を置いているニコは、そう言って強敵の存在に対しても臆するなと激励と共に説明をする。

「無事に此の『逆侵攻』を阻止した暁には、学園の方で労いの宴を催してくれるそうだ。どうか其れを励みに、一つ頑張って来て頂きたく」
 一通りの説明を終えると、いつものように深々と一礼し、ニコは猟兵たちを送り出すのだった。


かやぬま
 かやぬまです、今回はアルダワ魔法学園の世界からお届け致します。グレムリン、可愛いですね。

●舞台
 有り体に言えば、だだっ広く開けたとある階層で集団戦・ボス戦共に連戦を行っていただきます。大小様々な瓦礫がありますので、皆様の初期配置はそれらに身を隠して攻め上がってくる敵を待ち伏せる、というシチュエーションをご想像いただければと思います。不意を突くなり正面から叩くなり、皆様の思うさまカッコよく戦って下さいませ。

 それでは、皆様の熱いプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『グレムリン』

POW   :    スパナスマッシュ
【巨大なスパナ】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ツールボックス
いま戦っている対象に有効な【分解用の工具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    ハイドアンドシーク
自身と自身の装備、【アイコンタクトをとった】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

花宵・稀星
ふむ、姿を消す能力がやっかいな敵ですか。
姿を消すといっても、実体そのものを消せるわけではなさそうです。
では、何かが当たれば跳ね返るのではないかと思うです。

姿を消した敵のたてる物音をたよりに、大まかな位置にあたりをつけ<エレメンタル・ファンタジア>で水属性の局所豪雨を引き起こすです。
水滴が姿を消した敵の表面をつたって流れ落ちる様から、敵の姿が浮かび上がるはずなのです。

雨が降ったら、かくれんぼの遊びは終わりなのです。
災魔はおとなしく迷宮の奥に帰って引きこもるといいのです。


アイ・エイド
オレは正面から
囮も兼ねて叩くぜ!
腐れ人狼を発動する!
これで嗅覚、聴覚も超強化だ!

そして敵に有効な
独特な色をした痺れ毒は動きを鈍くさせることも出来るだろう!
んでメンタリティ・ギャンビットも活性化する!
毒の色目印に
他のヤツが戦い易いようにとにかく当てりゃいいんだ!

ま、オレもメカニックだ
ある程度の工具の使い方なら分かるぜ!

敵の攻撃は
第六感にも頼って見切ってダッシュで回避するか、
手に巻いた気呪の紐を気合い入れて
盾のように展開させて受けるか、
それとも…
攻撃が放たれる前に
ダガーの切っ先を突き出して
先制攻撃を狙う!
回避も防御も知るか!!
ダガー握ってない手の爪も脚もある!
攻撃は止めねぇぞ!!オラァ!!



●はいどあんどしーく
 グリモア猟兵に転送された先の空間は、確かに待ち伏せにはうってつけの場所であった。ゆうに人間二人は姿を隠せそうな瓦礫の陰に、アイ・エイド(変人腐れ狼・f10621)と花宵・稀星(置き去り人形・f07013)は身を潜めつつ、初動の作戦を話し合っていた。

「オレは正面から囮も兼ねて叩くぜ! 任せな、オレに考えがあるんだ」
「わかりました、頼もしいです。そうしましたら、私も万が一グレムリンが姿を消した際には、策がひとつありますので」
「決まりだな、じゃあ行くぜ!」
 アイと稀星が簡単な打ち合わせを終えると同時、階層の奥の方からワイワイガヤガヤとした声が複数聞こえてきた。恐らく、件のグレムリンの群れであろう。よっしゃ、とアイが一声上げると、嬉々として身を隠していた瓦礫から身を躍らせてその姿を晒す。

『キキッ!? こ、こんな所に……まさか、猟兵!?』
 群体の中でも勘の良い輩はいるのだろう、グレムリンの中の一体がアイの姿を見て本能的に『敵だ』とみなす。機械類へのイタズラは一旦さておき、グレムリンたちが臨戦態勢に入る。それを見たアイも得物のダガーを強く握り直すと、あらかじめ宣言していた通り、囮として、そして一番槍として派手に立ち回ることを選択した。

「早速だが時間が無いんでな……こっからが本番だァ!!」
 宣言と同時に、アイの必殺技【腐れ人狼】が発動した。――自身に眠る腐れ狼の因子を1/2解放し、以後の近接攻撃において確率によるが敵に有効な毒を付与することが可能となる、超強化の技だ。
「ハハッ、これで嗅覚、聴覚も超強化だ!」
 アイはこの技を発動しつつも理性を保つため、その核となる不屈の精神を宿して様々な超強化を得るが――代償として、とある状態異常を背負うこととなる。
「……クソ、今回はコレかよ」
 舌打ちひとつ、アイは自らの身体のあちらこちらから流れてくる血を見やる。今回の代償は『流血』のようだ。額の鬱陶しい血をひとつ拭うと、これはますます余計な時間はかけられないなと考え、完全に「先手必勝」の構えを取る。

 アイの様子を見てどよめくグレムリンたちの隙を突き、あちらからの攻撃が放たれる前にダッシュで一気に距離を詰め、ダガーの切っ先をおもむろに突き出すと、手近なグレムリンの身体を容赦なく貫く!
『ギャアアッ、痛ってえぇ!!』
『なんてヤツだ、やらなきゃやられっぞ!!』
 先程まで面白おかしく進軍していたグレムリンが突然の本気の襲撃を受け、いよいよ反撃せねばという思考に頭を切り替える。が。
「これで終わりと思うなよぉ!?」
 アイの大声が響くと同時に、ダガーを握っていないもう片方の手の爪が、鋭く別のグレムリンを切り裂いた!
『なっ、コイツ……!?』
 そう、武器は文字通り手にした得物だけではないのだ。空いた手には爪がある。まだ両脚も残っている。すなわち、とめどなく血を流しながらも、アイの攻撃は止まることを知らない!

『ぐえぇ、気をつけろ、毒が……』
『何ィ!? そういう大事なコトは早く言おうぜぇ!?』
 アイの攻撃をモロに受けたグレムリンの一体が、ようやくアイが今宿している危険な毒の存在に気付く。独特の色をしたその痺れ毒は、攻撃を喰らったグレムリンたちの動きを確実に鈍らせていた。
『毒に、毒に効く道具ってねえの!?』
『さすがにそりゃあねえよ!!』
 グレムリンたちは【ツールボックス】で対抗を試みるも「分解用の工具」でどうこうできる毒などあるはずもなく。

『クソっ、こうなりゃ一旦ドロンだ!!』
 遂に、動ける個体が次々と姿を消し始めた。
「あっ、こいつら! オレもメカニックだ、工具のひとつも見てみたかったが……。しょうがねえ、おーい!」
 もう何度目かもわからないが額の血を拭うと、アイは待機していた稀星に向けて声を上げる。
「だ、大丈夫ですか!? すごい血です……!」
「こんなん慣れっこだ、心配すんな! それより頼んでいいか」
「は、はい! お任せあれです」
 稀星がアイと入れ替わるかのように進み出る。可憐なミレナリィドールはしかし臆することなく、何もない――ように思われる――空間を見据えながら思案する。『姿を消す能力が厄介』とは聞かされてはいたが、実体そのものまで消えてしまう訳ではなさそうだ、と稀星は目星をつけていた。

 そう、例えば、何かが当たれば跳ね返り、それを見て位置を特定出来るのでは?

 グレムリンも迂闊なもので、姿を消してのち黙ってその場に立ち尽くしていればまだボロを出さずに済んだやも知れないのに、彼らときたらウロウロと歩き回るものだから、床のあちらこちらで石礫が蹴られて跳ねる。それを、稀星は当然見逃さなかった。
「あたりをつけるとしたら大体あの辺ですね……いえ、本当はもっと広いんですが、欲張りはいけないのです」
 謙虚なお嬢さんである。グレムリンたちがさあどうしたものかと右往左往しているまさにその空間目がけて、稀星は【エレメンタル・ファンタジア】を行使する!

「水属性の局所豪雨です、水滴があなたたちの表面をつたって流れ落ちる様から、居場所を暴いてみせるのです!」
 精霊術師の間でも行使と制御が困難とされる【エレメンタル・ファンタジア】だが、属性攻撃の腕に長けた稀星にとっては、イメージ通りの局所豪雨を展開することも容易いことであった。階層の天井に突如発生した雨雲から、ざあざあと激しい雨が降り注ぎ――見事稀星の予想通り、そこにいるものたちの姿を雨粒の反射で明らかにしてみせた!
『ひいひい、今度は雨かよ!』
『どういうこった、ここは外じゃねえんだぞ!?』
 グレムリンたちがこりゃあたまらんとばかりに次々と姿を現すのを見て、稀星はしたりとひとつ頷いた。
「雨が降ったら、かくれんぼの遊びは終わりなのです。災魔はおとなしく迷宮の奥に帰って引きこもるといいのです」
 豪奢な造りのエレメンタルロッドをグレムリンたちに向けて突きつけ、凛々しく宣言する稀星。想像を絶する攻撃を次々と繰り出してくる猟兵たちに、恐れおののくグレムリンたちであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヘスティア・イクテュス
むっー…グレムリン…機械に悪戯なんてわたしの天敵ね…
絶対退治してやるわ!


瓦礫に身を隠して【スナイプモード】を起動
【スナイパー&属性攻撃:ビーム】

瓦礫で身を隠してエネルギーをオーバーチャージ【地形利用&力溜め】
できるだけ多く巻き込めるようロックオン【誘導弾】
ミスティルティン…薙ぎ払え!【範囲攻撃&なぎ払い】
よし、完璧な砲…狙撃ね!

一発撃ったら流石に気づかれるから狙撃モードを解除
後は逃げ回りながら味方の援護へ【逃げ&援護射撃】

姿を消したグレムリンは足音に特に注意ね【聞き耳】
近づかれたらミスティルティンでなぎ払うわ(物理)【気絶攻撃】


白神・杏華
機械を分解するのが好きな小悪魔かぁ……それは、叱ってあげないとね。

機械の存在を嗅ぎつけて、それを分解しに来るみたいだから、餌代わりに目立つところに私のスマホを置いとこう。万一分解されたらと思うとすごい怖いけど。
そして、その疑似餌のスマホの周囲に【レプリカクラフト】で作成したトラバサミとか、踏んだら起動するくくり罠とかを仕掛けておくよ。
「地形の利用」を使ってできるだけわかりづらい位置に罠を仕掛けておこう。

その後は殺したりはしないけど、抵抗するためのアイテムとかはフック付きワイヤーで引っ掛けて没収しようか。
「悪戯はめっ! だよ。困る人がたくさんいるんだからね」



●おいたはいけませんよ
 毒に雨にと散々な目に遭ったグレムリンたちは、既に半数以上が戦闘不能に陥り、残り半分も戦意をほぼ失いかけているという有様だった。ここまでの道のりがイタズラし放題の楽しい道中だっただけに、落差による気落ちもひとしおだったろう。その時だった。

『お……おい! スマホだ! あんな所にスマホが置いてあるぜ!』
『何っ!?』
『貴重なスマホが!!』

 にわかに沸き立つグレムリンたち。目線の先には、これ見よがしに床に置かれたスマートフォン。もしも彼らがもう少し冷静な判断を下せる状態であったならば、あるいはこれは罠ではないかと疑うこともできただろうが、現状、それは無理な相談であった。

(機械を分解するのが好きな小悪魔かぁ……それは、叱ってあげないとね)
 このスマホを置いたのは誰だァ! 白神・杏華(普通の女子高生・f02115)だ! 彼女は先の猟兵二人が大立ち回りを繰り広げている隙に、餌代わりにとわざと目立つ所に自分のスマホをスッと置いたのだ。もちろん、ただスマホを置いただけではない。疑似餌としたスマホの周辺に【レプリカクラフト】で作成したトラバサミやくくり罠を実に合計15個、周囲の地形を利用して巧みに隠した上で設置するという念の入れようである。

(万一分解されたらと思うとすごい怖いけど、これも作戦のためだもんね)
 一見すると普通の女子高生だというのに、この用意周到な罠の仕掛け方、只者ではない。そうですよね猟兵ですものね。でもやっぱり自分のスマホは心配である。そうですよね普通の女子高生ですものね。

『うおおおおスマホだああああ!!!』
『一個しかねえぞ、早いもん勝ちだ!!!』
『オレが! オレがそのスマホを魔改造するんじゃあ!!!』
(ひえええええ)
 杏華が仕掛けた罠に目論見通り殺到するグレムリンたちと、戦々恐々とする杏華。だが次の瞬間、グレムリンたちの悲鳴がそこかしこで上がったのだ!
『ぐえええこんな所にトラバサミが! ちくしょう!』
『クッソ、落ち着いて考えたらこんなの罠に決まってますよねー!?』

 ある者は足をトラバサミにがっつり喰われ、またある者は宙吊りになって、そこでようやくこのスマホの存在が罠であったことに気付いていく。ある程度喧騒が落ち着いたところでようやく杏華が物陰から姿を現し、グレムリンたちに向けて言い放つ。
「悪戯はめっ! だよ。困る人がたくさんいるんだからね」
『ぐぬっ……』
『可愛い女子高生にめっされた……』
 ちょっとおかしな性癖な個体も混ざっていたようだが杏華は華麗にスルーし、念の為にと手持ちのフック付きワイヤーでグレムリンたちの工具箱などをひょいひょい引っ掛けて没収していく。
「あとは、お任せしちゃっていいかな」
 そう言って杏華は自らのスマホが無事だったことに安堵しつつ、瓦礫のうちひとつにチラリと目線を向けたのだった。

「むっー……グレムリン……機械に悪戯なんてわたしの天敵ね……絶対退治してやるわ!」
 とある瓦礫の陰に身を隠しつつ、杏華のスマホを巡る一部始終を確認していたヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)は、スペースノイドとしての本能か、グレムリンたちを決して許すまいと決意をいっそう強いものにしていた。

 そんなヘスティアは、このまま身を隠しつつの狙撃を敢行することにした。間違っても杏華を巻き込まぬように慎重に狙いを定め、自分の姿がまだ露見していないことを活かして悠々エネルギーをチャージ。可能な限り多くの敵を巻き込めるように最終照準を合わせると――。
「風向把握……弾道予測……射軸安定……今!」
 その名も【ミスティルテイン(長距離狙撃モード)】を放つ! 充分に力を溜めたビーム砲は、狙い違わずグレムリンたちの残存戦力を綺麗さっぱり薙ぎ払ったのだった。

「あ、あれっ、もしかしてもうおしまい……? もっと色々言ってやりたいこともあったのに」
 瓦礫からひょこっと顔を出し状況を確認したヘスティアは、グレムリンたちの相当完了を確認すると、ほんの少しだけ残念そうな顔をしつつそう言った。
「よ、よし! 完璧な砲……狙撃ってことで!」
 そう言うとヘスティアは、誰にともなくサムズアップ。絶対退治の心意気、お見事でした!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『シェイプシフター』

POW   :    思考の簒奪
【自身を対象の姿へと変化させ思考を読み取り】対象の攻撃を予想し、回避する。
SPD   :    血肉の簒奪
戦闘中に食べた【対象の血肉】の量と質に応じて【捕食した対象の姿と戦闘経験を簒奪し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    秘技の簒奪
対象のユーベルコードを防御すると、それを【強化し体内へ取り込み】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●けいじょうしがたいもの
 猟兵たちの活躍で、逆侵攻の第一波であるグレムリンの群れは見事一掃された。
 だが忘れてはならない、グリモア猟兵が「強力な親玉が居る」と言っていたことを。

『ヤクタタズ……ドモメ……』

 ずるり、ずるり。猟兵たちはその姿を見て、事前に何故「形容し難い姿をしている」としか知らされなかったのかを、理解する。

『……リョウヘイ……オソルルニ、タラズ……』
 不敵な台詞を言い放ち、異形――便宜上シェイプシフターと呼称する――は、ゆっくりと身を引きずるように猟兵たちに迫り来る。

 ここを凌げば逆侵攻の野望はひとまず阻止される、気合の入れどころだ!
荒谷・つかさ
ブラックタール……とは、また違った手合いかしら。
まあいいわ、相手が何者だろうがやる事は一つなのだから。

何はともあれ、先手必勝よ!
接敵後「ジャンプ」技能で高さを稼ぎ、【荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落とし】を発動。
まずは直撃狙いで打ち込むわ。
直撃すれば御の字、直撃しなくてもそれはそれ。
気にせずにガンガン同じ技をブチ込むわ。

真の狙いは地形破壊による、回避行動そのものの阻害。
ついでにそれに伴う「衝撃波」と、瓦礫を「吹き飛ばし」ての攻撃。
直撃はいずれするでしょう、っていう脳筋思考。

私の思考、読んでるならわかるわよね?
こういうのを「予測可能、回避不可能」っていうのよ!


アイ・エイド
流血してた訳だから
まあ狙われるわな。

ふっ逆に利用してやらァ!オレは囮として敵の注意を惹きつける!血肉の簒奪っつーのに警戒して出来るだけ中距離を保ちつつ、走りながら双気弾銃の早業で撃ちまくるぜ!
残念だが、スナイパーも白兵戦じゃ半分以上が第六感だと教わっててなァ…。たとえオレの考えが分かったとしても、この速さ!アンタに全て避けきれるか!!?

間合い詰められそうになったら、地面に威力高めの気弾撃って頭突き狙いつつ上に緊急回避!

もし隙が出来たら、右の銃をしまい、袖からダガーを取り出して、メンタリティ・ギャンビットを発動!
左の銃で壁が壊れない程度の威力で背後を撃ってさらに加速!捨て身の一撃喰らわせてやる!



●ちょうぜつぱわーぷれい
 余裕綽々と登場した今回の事件の首謀者、名を仮に『シェイプシフター』を前に、先ず立ちはだかったのは二人の猟兵だった。

「ブラックタール……とは、また違った手合いかしら。……まあいいわ、相手が何者だろうとやる事は一つなのだから」
 一人は戦巫女装束が凛々しい荒谷・つかさ(護剣銀風・f02032)、もう一人は、先のグレムリンとの戦いでの代償として受けた流血の痕が未だ痛々しいアイ・エイド(変人腐れ狼・f10621)だった。大丈夫かと言わんばかりに一瞥するつかさに、アイはしかし不敵に笑って言い放つ。
「こんなに流血してりゃあ、まあ狙われるわな」
 実際、シェイプシフターの目線……らしきものは、つかさよりもアイに向いている。手負いのものから先に始末しようという算段なのだろうか。
「ふっ、逆に利用してやらァ! オレは囮としてヤツの注意を惹きつける! アンタはその隙を狙え!」
「いいの? ……ううん、愚問ね。ありがたく乗らせてもらうわ。チャンスは絶対に逃さないから、任せておいて」
 意見の一致を見た二人は、言葉を交わし終えるや同時にシェイプシフター目がけて走り出した。

『……オロカナリ……ミズカラ……シニニクルトハ』
 シェイプシフターは二人の予想通りアイに狙いを定め【血肉の簒奪】でおぞましい形での自己強化を試みるべく、その不気味な両腕をアイ目がけて伸ばして迫る。対するアイは可能な限り中距離の間合いを保ちつつ、巧みにシェイプシフターの両腕を時に回転し、時に急激な方向転換でかわすと、逆に隙を突いては二丁拳銃「師匠の双気弾銃」を乱射して反撃する。
「残念だが、スナイパーも白兵戦じゃ半分以上が「第六感」だと教わっててなァ……」
 僅かに残る流血を汗と共に散らしながら戦う様はまさに圧巻、どこにそんな力が残っていたのかと敵が僅かにひるんだ所に、実弾のない気弾が複数命中する。

『オノレ……シニゾコナイ、カト、オモッタラ……ユダンシタカ……』
 心底忌々しげに言うと、シェイプシフターはゆらりと一度その体躯を揺らし、急激な勢いでアイ目がけて突進してきた。アイが保ってきた間合いを、一気に崩そうというのだ。対するアイはようやく来たな、と人知れず口元を歪めて笑う。二丁拳銃の銃口を地面に向けながら――その時を待つ。
「たとえオレの考えが分かったとしても、この速さ! アンタに全て避けきれるか!!?」
 あっという間だった。シェイプシフターがアイに覆いかぶさるような姿勢になったまさにその瞬間、アイは地面に向けて気弾を放ちその反動で自らを宙へ舞い上がらせ、緊急回避を兼ねてシェイプシフターに強烈な頭突きをかましたのだ!

『グア……アアッ……!?』
 突然の、そして予想外の反撃にシェイプシフターが大きくのけぞる。その隙を、注意深く見極めていたつかさは無論見逃さなかった。先手必勝の一番槍こそ譲ったが、いつでも攻め込めるように立ち位置を見計らっていたつかさは、大きく踏み込むと思い切り「ジャンプ」で高々と舞い上がる。その姿は、ちょうど天を仰ぐ形となっていたシェイプシフターの視界にもしっかり入っていたことだろう。単純で重いつかさの愛刀「大悪魔斬【暁】」による超重量級の一撃、その名も【荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落とし(ライトニング・シューティンスター)】が発動し、愚直な一撃が高々度から思い切り叩きつけられる。
「重剣術奥義……この剣に、打ち砕けぬもの無し!」
 裂帛の気合いを込めて、つかさが愛刀を振り下ろした!

『ガアアア……ッ! オノレ、オノレェ……!』
「あら残念、一撃で楽にしてあげようと思っていたのに」
 飄々と言い放ちながら着地したつかさの背後では、色々な事が起こっていた。かろうじて身をよじり直撃をすんでの所でかわしたシェイプシフターは上半身を袈裟懸けに斬られて派手な裂傷をこさえ、地面にはシェイプシフターを斬ったそのままの勢いで地面に叩きつけられた武器による派手な亀裂が入り、いかにも大技を放った痕跡にふさわしい有様であった。
「まだまだ、これで終わりと思わないことね」
 おかわりもあるぞ。そんな声が聞こえた気がした。つかさは再び得物を構え直すと、手負いのシェイプシフター目がけ再度【荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落とし】を叩きつけに行く! しかし敵もさるもの、徐々に攻撃の命中精度が落ちていく。遂にはつかさの攻撃は空を切り、階層の床を叩くのみになってしまった。
『オナジテガ、ナンドモ……ツウジルト、オモウナ……』
「そう思う? 本当に? だとしたらあなた、何もわかってないのね」
 冷ややかに言ったつかさが、何度目かの必殺技で床を打った時。シェイプシフターに表情があるならば、愕然としたものになったに違いない。自身の身体にはいつの間にかおびただしい数の「衝撃波」によるさらなる裂傷と、吹き飛ばされた大小無数の瓦礫が食い込み、深刻なダメージを与えていたのだ。初撃のインパクトがあまりにも大きく、それ以上の被害ではないと無視をした結果が、これだ。つかさはつかさで、いずれは直撃するだろうという思考で技を繰り出し続けていたのだから、見事な脳筋思考である。

「私の思考、読んでるならわかるわよね? こういうのを「予測可能、回避不可能」っていうのよ」
 そう言うとつかさは、ふとアイの方を振り向いて薄く笑う。一方目線を向けられたアイも笑みだけ返し、右手の銃をしまうと、袖からストンとダガーを落として取り出し、目の前の敵に攻撃を当てることだけに集中した。怒りの矛先が完全につかさに向いているその隙を狙い、アイは【メンタリティ・ギャンビット】を発動させて、シェイプシフターの背中をダガーで大きく切り裂いた!
『キ……キサマァ……!』
 心底忌々しげに振り返ると、シェイプシフターは巨大な瞳でアイを凝視する。
「油断大敵、ってなァ!!」
 こうなればもはや止まらない、左の手に残っていた気銃で背後を撃ち自身を前へと加速させる推進力とし、アイはシェイプシフターに捨て身の一撃を喰らわせる……!

 アイのダガーが深々とシェイプシフターの胴体に突き刺さると同時に、つかさが即座に割って入り、アイを半ば強引に引きはがすと安全圏まで一気に下がる。
「……生きて帰るまでが仕事よ。それに、あなた一人にばかりいい格好はさせないわ」
 つかさは油断なく言いつつも、手負いのシェイプシフターを確認し、戦果は上々だと満足げな表情を浮かべるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

白神・杏華
何だかドロドロしてるね……パッと見UDCっぽくもある。
しかしあの形状、もしかして液体がベース?
だとすると、炎とか高熱に弱いんじゃないかな。

バトルキャラクターズを展開し、8体を合体させて敵とある程度渡り合えるものを作り出すよ。あくまで時間稼ぎ目的で、相手に食べられすぎない程度に戦ってもらおう。頑張って!
残る7体は個別に散開。グレムリンが悪戯していたような蒸気ベースの機械なら高温に熱されているものもあるはず。
それを探してきてもらって、破壊か分解して高温の部分を取り出しそれをシェイプシフターに投げつけよう。
(バトルキャラクターズは小さい戦士とか勇者みたいなRPG的な形状で、合体すると大きくなります)


ヘスティア・イクテュス
なにあの気持ち悪いの…UDCとかいうのかしら?
さっさと片付けちゃいましょう

攻撃方法を奪い取るなら使う暇もないもしくは返されても避けられる攻撃
つまり高速戦闘ね

ティターニアを全開
常に動いて動きを補足されれないよう
【空中戦&ジャンプ&ダッシュ&逃げ足&見切り】

ミスティルティンは他の人に対して使われた場合を考えて
回避しやすそうな攻撃力重視モードで
【属性攻撃:ビーム&吹き飛ばし】

避けきれない攻撃はガーデイアンのバリアでね
【オーラ防御&火炎耐性】

防御するとそれを1度使えるみたいだけど
2つ以上の攻撃を受けた場合はどうなるのかしら?【援護射撃】
もし有効なら呼びかけて皆で囲んで一斉攻撃よ!

アドリブ&絡み歓迎



●どろどろしたものだもの
「なにあの気持ち悪いの……」
「何だかドロドロしてるね……」
「UDCとかいうのかしら?」
「パッと見UDCっぽくもある……って、やっぱりそう思います?」
「……ええ、さっさと片付けちゃいましょう」
 次にシェイプシフターと対峙したヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)と白神・杏華(普通の女子高生・f02115)は、意見の一致を見たところでそれぞれの戦いを開始する。

「攻撃方法を奪い取るなら、使う暇もない、もしくは返されても避けられる攻撃……つまり、高速戦闘ね!」
 かたやヘスティアは妖精の羽を象ったジェットパック「ティターニア」を全開にし、常に動き回り捕捉されないようにする作戦を取る。
「では私は……っと、バトルキャラクターズ! お願いね!」
 かたや杏華は合計15体の【バトルキャラクターズ】と呼ばれる――杏華が喚んだそれはRPGに登場する勇者のような、剣と盾を持った凛々しい姿をしていた――小さな戦士たちを喚び出し、二手に分けて展開する。

(ヘスティアさん、こちらのバトルキャラクターズのうち8体は時間稼ぎに使うよ。残りの7体には、ちょっとやってもらいたいことがあるから散らせるね)
(了解よ)
 縦横無尽に飛び回るヘスティアと交差した一瞬、杏華は口早にささやく。次いで即座にバトルキャラクターズに向けて指示を出す。
「バトルキャラクターズ、1番から8番は合体して敵にあたって。食べられすぎない程度でいいから、頑張って! 9番から15番は散開、指示したアレを探してきてね!」

(あのUDCっぽいアレ、あの形状、もしかして液体がベース? だとすると……炎とか高熱に弱いんじゃないかな。うまく見つかればいいんだけど)
 杏華の指示を受けたバトルキャラクターズがそれぞれ動き出す。8体はまるで組体操のピラミッドを作るかのようにピョンピョンと重なり合い、数が揃うと同時にポンっと巨大化した。額には「8」の数字が輝く。シェイプシフターと並び立つ程の大きさになったバトルキャラクターズは果敢にも手にした剣で挑みかかる!
『……コザカシイ……!』
 まだ余力を残していたのか、シェイプシフターは両手を交差させると振り下ろされた剣を受け止めた。正確には、不定形の身体に半ば呑み込ませたような形になったのだが。だが、それでいい。こちらのバトルキャラクターズの役割は、時間稼ぎなのだから。
 しかし、反撃の【血肉の簒奪】が繰り出され、バトルキャラクターズの一部が文字通り『捕食』されるのを見た杏華は思わず眉間にしわを寄せた。
(まさか、本当に食べちゃうとか……正直ちょっと引くわ……)
 シェイプシフターの身体の一部がバトルキャラクターズの勇者然とした姿を模し始めるのを見ながら、しかし杏華はぐっと堪えるのであった。

 一方のヘスティアは、そんな攻防の隙を突いて【ミスティルテイン(短距離モード)】の発動を狙っていた。この技を選んだ理由は、万が一他の猟兵に対して使用された場合になるべく回避しやすいようにとの配慮からだった。
 そしてちょうど杏華のバトルキャラクターズが若干劣勢に置かれているのを見たヘスティアは、高速移動からすかさず姿勢を制御してビームライフル「ミスティルテイン」を構え、シェイプシフターへと狙いを定める。
「そこよ!」
 鋭い声と共に【ミスティルテイン(短距離モード)】がシェイプシフター目がけて放たれる。バトルキャラクターズが抑えに回ってくれているお陰で、完全にノーマークの状態から発動できたことが功を奏し、見事シェイプシフターの横っ腹に派手に命中。勢いでシェイプシフターを吹き飛ばし、かわいそうに身体のあちらこちらをかじられていたバトルキャラクターズから引きはがすことに成功した。

『……ッ!!!』
 声もなくズシャッと地を這うシェイプシフター。別の相手と交戦中だったとはいえ、全く攻撃を予想することさえできなかったことにひどく悔しがりながら、ズルズルと身体を引きずりながら起き上がろうとしていた。
 そこへ、ワイワイ賑やかな声、というか正確には機械音のようなものが響く。
『ミツケタ! ミツケタ!』
『ジョウキカンニ、グレムリンガイタズラシテタ! スゴイネツ!』
 合体させずにどこぞへと散らせていた残りのバトルキャラクターズたちだ。それぞれが剣と盾の代わりに分解してきたと思われる蒸気管の一部を手にしている。
「ありがとう、みんな! じゃあ、やっちゃって!」
『ワー!!』
 杏華がしたりと指示を出すと、高熱を帯びた蒸気管の一部を持ったバトルキャラクターズたちが、いっせいにそれらをシェイプシフター目がけて投げつけた!

 ジュッ。ジュワッ。
 熱した蒸気管の部品がシェイプシフターに命中するたび、嫌な音が立つ。
『ヤッ、……ヤメ……! トケ……ル……!』
 異形の翼や腕をめちゃくちゃに振り回し、必死に部品を払いのけようとするシェイプシフターと、それを見て満足気にうなずく杏華。そばに着地したヘスティアが尋ねる。
「どういうこと?」
「いやあ、あのUDCっぽいの、あんな形状だからもしかして液体がベースなのかなって。だとすると、炎とか高熱に弱いんじゃないかなーって、試してみたんだ」
 実際効いているようで何より、ともう一度うなずく杏華に、ヘスティアがなるほどと感心しながらシェイプシフターに目線を戻す。バトルキャラクターズをかじっていた相手が、今度は逆にかじり返されたかのようにところどころ溶け出していた。

『ヨクモ……ヨクモ……!』
 シェイプシフターは心底忌々しげに、しかしまだ屈する様子は見せずそこに立っていた。大したものではあるが、確実にその体力も精神力も削り取っているのは明らかだ。ヘスティアと杏華は、背後に感じた新たなる猟兵の気配に、後を託すべく道を譲るのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

叶・雪月
【KORで参加】

思考を読んで攻撃を避ける、ね
んじゃ無意識化の攻撃は避けにくいと考えられるな
メインの攻撃は避けられても無意識に放つ【カウンター】攻撃は避けにくいよな

まあそうは言ってもシンプルにぶった切るのが性にあってるけどな
俺の刃の前に沈め!

同行者はどっちも近接よりじゃないからな
俺が前に立つかって、……まあいい、俺がかばえるならかばう感じで動くか
とはいえ、あいつらだって一筋縄じゃないからな、むしろ俺のがかばわれるような

ヤドリガミの前で贋作まがいのことをするとなずいぶんな奴だよな

お疲れ、みんな大丈夫か?


五條・桜花
【KORで参加】

写し鏡のような敵ですね、なんとも厄介な
サクラコさんと同じ手で私も攻撃的なユベールコードを使わずに参るべきか
いえ、私は攻撃に回りましょう
攻撃を返された時は、ここはでっかい雪月の後ろに隠れてやり過ごしましょう
頑張ってください、雪月。きっとサクラコさんが癒してくれますよ♪
ええ、どれほど写し取ろうとも本物に勝てると思わないでください!
さあ咲き誇れ、我が桜よ!
サクラコさんに気付いた敵が動いたらそこが狙い目です
行きましょう!息を合わせて一気に行くのです

お疲れ様です!旅団での行動は初めてでしたけどうまく動けたかしら


鏡彌・サクラコ
【KORで参加】
なかなか厄介な敵ですねい
特に「秘技の簒奪」は使われると困ります
でも対策はできます
こちらから攻撃的なユーベルコードを使用しなければいいわけでいす
「思考の簒奪」を避けるために出来る限りこちらの姿を見せないように
物陰に隠れます
マシンヘルム、暗視ゴーグルなどを利用して敵の位置を把握しつつ移動
離れた場所からマスケット銃で攻撃します
近寄らなければ血肉の簒奪も防げます
敵に気づかれたらヒットアンドアウェーでまた隠れる、という行動を繰り返します
他に戦闘に参加しているメンバーに何かまずい事があれば
フォローしたり、助けられれば試みます
戦闘後は仲間の安否を確認
「サクラコの初仕事としては上出来でいす」



●さんりんのはながさく
 道を譲られその姿を現したのは、【KOR】の三人だった。叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)、五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)、そして鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)。彼らは同じ旅団に所属する仲間同士、チームを組んで馳せ参じたのであった。

「写し鏡のような敵ですね、なんとも厄介な」
「はい、なかなか厄介な敵ですねい」
 桜花とサクラコが油断なく分析する横で、雪月はまた違った感想を漏らす。
「ヤドリガミの前で贋作まがいのことをするとな、ずいぶんな奴だよな」
 そうして、各々が役割を果たすべく散開する。

 まずサクラコは、特に【秘技の簒奪】を使用されることに対し強く警戒をし、こちらから攻撃的なユーベルコードを使用しないと己に定め、マスケット銃を構えると物陰に隠れる。
 一方の桜花は、敢えて攻撃に回ることにした。いざとなれば、身体の大きい雪月の後ろに隠れてやり過ごす算段だった。
「頑張ってください、雪月。きっとサクラコさんが癒やしてくれますよ♪」
 そんな風に半ば無茶振りをされる形となった雪月はといえば、同行者二人が揃って近接攻撃寄りのタイプではないと見て、もとより前に立つ心づもりでいた。
「……まあいい、俺がかばえるならかばう感じで動くか」
(とはいえ、あいつらだって一筋縄じゃないからな、むしろ俺のがかばわれるような)
 内心でそんなことを考えながら、雪月は自らの本体でもある太刀を構えて前に出た。

「思考を読んで攻撃を避ける、ね。……んじゃ、無意識下の攻撃は避けにくいと考えられるな」
『ナニヲ……ゴチャゴチャ、ト……』
「いいや、こっちの話だ!」
 鋭い声とともに、雪月が気合一閃、自身と同じ名を冠した太刀を振るう。しかし刃は虚しく空を切る。はたと雪月が顔を上げると、そこには自分と瓜二つの姿をした『何か』が、余裕の表情を浮かべながら身を反らしているのが見えた。
(――くそ、これが【思考の簒奪】か!)
 シェイプシフターであるはずの、雪月の姿をしたものが、本人ならば決して見せないような邪悪な笑みを浮かべながら迫り来る。しかしそれこそが、雪月の狙いであった。
「俺の刃の前に沈め!」
 身体が勝手に動く感覚。鍛え上げられた「カウンター」の技能が冴え、まさに無意識のうちに放たれたのは必殺の【月下氷雪】。雪月自身の力を与えられた刃が、今度こそシェイプシフター――今は雪月の姿をしているが――の身体を一刀両断する勢いで豪快に斬り伏せた!

『バカナ……コンナ、コウゲキガ……!?』
 見る間に本来の姿に戻っていきながら、シェイプシフターが呻く。自分自身を斬るというのはいささかためらわれるかとも思ったが、所詮は贋作、いざ斬ってみればどうということもないではないか。
「まあ、色々言ってもこんな風にシンプルにぶった切るのが性にあってるけどな」
 雪月は、結局はそこに行き着くのだと言わんばかりに、そう一言つぶやいた。

 一方、マスケット銃を抱えて物陰に隠れたサクラコは、雪月と敵との攻防を注意深く見守りながら攻撃のチャンスを狙っていた。かっこいいナビゲーションシステムが搭載されたマシンヘルムや暗視ゴーグルを装着して準備は万端、さあ来るでいすと虎視眈々と狙いを定めていたところに、その時は来た。シェイプシフターが雪月に反撃すべく、こちらに背中を向けたのだ。
「今でいす! ――シュート!!」
 パァン! 長い銃身から放たれた一撃は、狙い違わずシェイプシフターの背中に直撃する。ユーベルコードによる攻撃ではないため威力はさほどではないが、相手の気を惹くには充分な一撃だった。

『……マダイタ……ノカ、イマイマシイ……!』
「ひえっ、こっち見たでいす! 移動でいす!」
 あくまでヒットアンドアウェーを心掛けるサクラコは、前転しつつ別の瓦礫の陰まで移動する。そしてさらにその時を――サクラコが敵に気付かれるその時を待っていたのは、桜花だった。彼女は敵に手の内を盗み取られようと、なお負けない気概を持って挑みかかる!
「どれほど写し取ろうとも、本物に勝てると思わないでください!」
 高らかに宣言すると、魔導書「Cerise lapin」を開き、強く念じる。本のページがパラパラとめくれるに従って、次第に自然とページが取れて宙を舞い、やがてそれは無数の桜の花弁と化す。
「――咲き誇れ、我が分身よ」
 桜花を中心として宙を舞う無数の桜の花弁は、桜花の一声と共にいっせいにシェイプシフター目がけて襲いかかる。これが桜花の必殺【桜の乱舞】である!
『フフ……バカメ……!』
 しかし敵もさるもの、異形の翼で自らを包むような姿勢を取ると桜の花弁の嵐をしのぎ、勢いを失い周囲に浮いた花弁を体内に取り込んだ。これでシェイプシフターは、桜花の必殺技を一度だけ放つことができる状態となった。

「桜花さま、これで良かったのでいすね?」
 反撃を危惧して、いつでも桜花のフォローに入れるように位置取りをしたサクラコが問う。
「はい、予定通りです。言った通り、偽物が本物に勝てる道理はありませんし、後には心強い援軍が控えていますから」
 それに対して力強く答える桜花。彼女が振り返った先に『居た』影を見て、雪月も納得する。
「……そういうことか。では、後は任せようか」

 サクラコは雪月と桜花の無事を確認して、安堵する。
「サクラコの初仕事としては、上出来でいす」
 そう、仲間の無事こそが最大の戦果なのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

花宵・稀星
さすが地下迷宮というですか、気味の悪い敵もいたものです。
その不気味な姿を仲間に変化させようと、私は惑わされないです。
傍目から見ると仲間の姿をしたものを容赦なくやっつける危ない光景に見えるかもしれないですが、猟兵仲間になら分かってもらえるです、きっと。たぶん。おそらく。

むむ、しかし防御した技を真似して放ってくるとはやっかいです。
ここは、私も仲間の技を少しお借りするです。

シェイプシフターが仲間の技を真似て放ってくるのを<ミレナリオ・リフレクション>でさらに模倣し、相殺してやるです。
仲間が放った段階で、その技は一度見ているですから、成功率はさらに上昇するはずなのです。



●みれなりぃどーるはみた
 【KOR】の三人が後を託したのは、花宵・稀星(置き去り人形・f07013)その人であった。三人の戦いの一部始終を見届けた彼女は、いざ準備万端とばかりに進み出る。
「さすが地下迷宮というですか、気味の悪い敵もいたものです。その不気味な姿を仲間に変化させようと、私は惑わされないです」
 場合によっては、傍目から見ると仲間の姿をしたものを容赦なくやっつける危ない光景を繰り広げるところだったのだが、既にシェイプシフターの姿は雪月のものから元の不気味なそれに戻っており、その危険は幸いにも回避することができた。
 万一の時でも、猟兵仲間になら分かってもらえるはず。たぶん。おそらく。
 そこまで覚悟をしていた稀星だっただけに、心配事がひとつ減ったのは幸いだった。

「むむ、しかし防御した技を真似して放ってくるとはやっかいです。ここは、私も桜花さんの技を少しお借りするです」
 そう、これこそが稀星の狙いであり、先に敢えて桜花が攻撃を呑ませた理由でもあった。さあいつでも来るですと稀星がシェイプシフターの前に更に踏み込むと、相手も意気揚々と手に入れたばかりの力を放たんと、その翼を大きく広げた。
『……サッソク……タメシテクレル……!』
「それを待っていたです!」
 稀星目がけていっせいに放たれる桜の花弁は、しかし彼女に届くことはなかった。それどころか、稀星の方が完璧に模倣して、一切を綺麗さっぱり相殺してみせたのだ。

「桜花さんがユーベルコードを発動した時点で、その技は一度見ているですからね。絶対成功すると思っていたです」
『キサマ、ソレヲ……マッテイタノカ……!』
 稀星の思惑通りに事が運んだことに業を煮やした風に低い声を出すシェイプシフターに対して、可憐な笑顔で返す稀星であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アメリア・イアハッター
『簒奪』の悪魔、ね
私の技を、私自身が受けることができるって事よね
ふふ、面白いわ!
あわよくば自分の技の弱点とか、研究させてもらおうかな!

・方針
他人から奪った技をその場で使う事はできても効果的に使用する事はでき無いと踏み、
あえて多くの攻撃方法で攻撃し、敵の選択肢を増やし混乱させる事を狙う

・行動
【マジック・ミサイル・ダンス】使用
爆煙で視界を遮った所で【Air Heart】を使用し敵に接近
爆煙が晴れそうになる前にエアハートから跳躍
【スカイステッパー】を駆使し敵の側面或いは裏を取り【空蹴】で攻撃
その後は攻撃を積極的に狙わず回避専念
初見で無い自身や仲間の攻撃ならある程度攻撃の予測ができる筈

共闘アドリブ歓迎


納・正純
・作戦
人語を介し、兵を指揮する程度の知能を有した敵なので、隙を突かれないよう規則性を作らずに瓦礫を利用し移動し続ける
不定形なため恐らく他の部位よりは目玉部分への攻撃が適切だと思うが、確証はないので火力で殲滅できるならその方策が望ましいという認識で挑む

・行動
他の参加者に目、他に意見があればその他の弱点を狙うという意思を瓦礫に隠れながら説明し、同時攻撃の協力を要請
その後は攻撃せず回避に専念し、敵を観察
猟兵達の全力攻撃が行われる際は隙を作るため、敵の脚か腰に匹敵する部分への狙撃を【魔弾論理】で行う
既に隙が出来ているなら、防がれないように狙いは腕部分に変更

・台詞

一発勝負だ

お前の面は見飽きたぜ、消えな!



●そらとぶまだん
 一方その頃、瓦礫の陰に偶然にも同じタイミングで転送されてきたアメリア・イアハッター(想空流・f01896)と納・正純(インサイト・f01867)の二人は、同じ旅団の団長と団員の関係でもあった。お互い気心の知れた間柄とあって、正純が提案した共闘は自然ななりゆきで成立したのである。

「アメリアが一緒なら頼もしいぜ、俺はあのデカい目玉を狙うのが良さそうだと思うんだが、どう思う? 確証はないから、火力で殲滅する方向でも構わない」
「んー、私からは特にここを狙いたいっていうのはないから、せーじゅんの方針で構わないわよ」
 ところで、とアメリアがいたずらっぽい笑みを見せながら言う。
「『簒奪』の悪魔ね。私の技を、私自身が受けることができるって事よね。――ふふ、面白いわ!」
 あわよくば自分の技の弱点とか研究させてもらおうかな、などとウキウキ気分のアメリアに対し、正純はいかにも彼女らしいと内心で笑む。それでは、と互いに頷きあうと、二人はいっせいに瓦礫の陰から飛び出して、行動を開始した。

 作戦はこうだ。アメリアが様々な攻撃方法を繰り出し敵を翻弄し、正純が必殺の狙撃で隙を作る。そこへさらにアメリアが渾身の蹴りを叩き込む、という寸法である。まず先手を取ったのは――アメリアだ。爆発する魔法のミサイルを大量に叩き込み、爆煙の中に紛れて愛機「エアハート」にまたがると一気にシェイプシフターに接近、もうもうと立ち込める爆煙が晴れるその前にエアハートから跳躍、連続ジャンプでシェイプシフターの側面に回り込む!

 一方、華麗に宙を舞うアメリアの、具体的に何をとは言わないがうっかり見てしまわぬように注意しつつ動きを確認しながら、正純はシェイプシフターへ隙を見せぬよう地上を瓦礫から瓦礫へと移動する。そしてアメリアが敵の側面を取ったことを確認したところで動きを止め、いよいよ打って出る。
「脚なのか腰なのかいまいち分からないのがアレだが……狙うしかねえな」
 スコープ付き長距離用狙撃銃「L.E.A.K.」を携え、万が一にも誤射がないように慎重に狙いを定める。
「――一発勝負だ」
 そう、「L.E.A.K.」には弾丸が一発しかこめられていない。言葉通りの、一発勝負。だが、狙って一発撃つ分には、それで充分なのだ。
 そして、乾いた銃声が響く。正純の視界には、姿勢を崩したシェイプシフターとそれを狙うアメリアの姿が入ってきた。魔弾は狙いを違わない、故に【魔弾論理】と呼ばれるのだ。

「よっし、せーじゅん良くやった! あとは任せて!!」
 距離は既に充分詰めた。正純の援護によって敵に隙もできた。後は自分が――決めるのみ! アメリアは空中で右足を大きく後ろに引くと、裂帛の気合を込めて叫ぶ。
「ちょいさ!!」
『グアァァァァ……ァァ……!!!』
 アメリアはそれを【空蹴】と呼ぶ。常人では考えられない、超高速かつ大威力の回し蹴りが、受け身も回避も取りようがないシェイプシフターの胴体を見事に捉え、豪快に床に叩きつけたのだ!

「どう……かしら?」
 若干フラグめいた台詞を呟きつつアメリアが着地すると、ヒビが入った床の中心にいるシェイプシフターの様子をうかがう。――動かない。念のため正純も一緒に確認したが、完全に、今度こそ、息の根が止まっていた。

「やったな、いや、フラグとかじゃなくてな、本当に」
「やったね! せーじゅんの援護のおかげよ、ありがとう!」
 喜びの会話を交わす二人の背後のシェイプシフターの死体が、まるで姿形を保てなくなったかのごとくドロドロと溶けていく。
「お前の面はここにいる全員が見飽きたぜ、そのまま消えな」
 かくして正純の言葉通り、今回の事件の首謀者は、泥となり果てて迷宮の床のシミと成り果てたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『手に汗握る冒険には宴が付き物』

POW   :    出来上がった料理の配膳をお手伝いしたり大食い選手権を開催したり

SPD   :    空いたお皿のお片付けをしたり食事の取り分けてあげたり

WIZ   :    不思議な力で洗い物のお手伝いしたり料理を効率よく楽しむ最適解の研究したり

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●おつかれさまでした!
「いやあ、今回も猟兵の皆さんにはお世話になって!」
「せめてもの労いにと思いまして、ささやかですが宴の席を設けました」
 魔法学園の職員たちが、心ばかりのとは言いながらも立派なパーティーの準備をして、猟兵たちを出迎えてくれた。やはり、こういう場は嬉しいものだ。

 パーティーは、参加はもちろん行動も自由。食べても良し、手伝っても良し、片付けても良し。どうぞ、自分なりのやり方で存分に楽しんでいって欲しい。
花宵・稀星
宴の準備なのです!

私はミレナリィドールですが、機能として飲食物の味を確かめることはできるのでお食事会も大丈夫、なのです。食べたり飲み物(外見年齢が未成年なのでソフトドリンク)を頂いたりするです。

宴の中では、みなさんのこれまでの戦いをねぎらって、思い出話に花を咲かせるのもよいでしょう。

学習力がありますから、これまでのみなさんの戦闘の記録はしっかりとっているですよ。まあ、そのくせ何故か過去の記憶のほうはないのですが。

私はこの世界の生まれですから、なにかこの迷宮に過去の秘密が隠されていたりとかするかもしれないですね。今後も、機会を見つけては探索を続けていきたいものです。


伊兵・ミカ
給仕なら任せて
食べ物や飲み物を運んだり、空いた皿やグラスの片付けをするよ
注文も聞いたりする。ついでだから

バイトのヘルプみたいだけど、こっちはずっと忙しくて楽しい
食べ物美味しそうだけど、いいんだ
あの中に入ろうと思えば入れるけど、俺にはまだ刺激が強いかなって

すごく楽しいのは、もうちょっと経ってからでいいんだ
それに、給仕の仕事も楽しいし
これは本当の気持ち

よし、もう一仕事しようか!

なんか入れって言われたら、ちょっとだけって言って食べ物いただこうかな

アドリブ、絡み歓迎


篝・燈華
地下迷宮での戦闘、お疲れ様!
宴会をするなら、僕もお手伝いしていいかな。折角だから、みんなの活躍したお話を聞いてみたいし……その、なんかすごく可愛い災魔(グレムリン)が居たとか……っ?(瞳をきらきらさせつつ)

宴会だし、見た目も華やかに演出した方が盛り上がりそうだよね。僕は「ライオンライド」で召喚したライオンに乗っかりつつ、みんなが食事を楽しめるようにそそっとお皿を片付けよう。
それと「あちらの客様からです」と洒落た感じで、美味しそうなジュースを差し入れしたり。場が賑わってきたら、巫女の神楽舞を披露してみようかな。

「笑顔があれば学園の災厄もきっと乗り越えていける筈。今はみんなで楽しもうね!」


アイ・エイド
【SPD・アドリブ・絡み歓迎】
ふぃー…つっかれたァ…!

ん?もし偏った食事とってるやつがいたら
それにバランスのあった
食事持ってくぜ!
まあ、オレも量少ないのに肉ばっかで
偏っちゃいるがな…。
オレの好みの問題だから、人狼とかは関係ないぜ!まあ、食べれなくはねぇがなんだかなァ…。

へっへーん!オレはもう成長期
過ぎてっからいいんですゥー!!

皿に乗せられちゃ、
もったいねぇから、食べるがよ…



●ねぎらい、ねぎらわれ
「地下迷宮での戦闘、お疲れ様!」
「宴会の給仕なら任せて、さあ!」
 ひと仕事終えて地上に帰還した花宵・稀星(置き去り人形・f07013)とアイ・エイド(変人腐れ狼・f10621)を出迎えたのは、伊兵・ミカ(PigeonBlood・f05475)と篝・燈華(幻燈・f10370)の二人だった。さあおもてなししてやるとばかりに待ち構えていた二人は、それこそ腕まくりをする勢いで稀星とアイを歓迎する。

「折角だから、みんなの活躍したお話を聞いてみたいし……その、なんかすごく可愛い災魔が居たとか……っ?」
「お話ですか? 喜んでです! これまでのみなさんの戦闘の記録はしっかりとっているですよ。何でもお話するです!」
 燈華が目をキラキラさせながら主にグレムリンについて興味を示すと、稀星が待ってましたとそれに応じる。一方でアイはミカに注文を聞かれると主に肉料理を希望した。
「ふぃー……つっかれたァ……!」
「本当にお疲れさま、たくさん食べてね。空いた皿はこっちで下げるから」
 悪ぃな、と声をかけるアイに、給仕の仕事は楽しいから大丈夫と返すミカ。早速オーダーが入った肉料理を取りに厨房へと駆けていく。

「……グレムリンは本当に姿を消す能力を持っていたです、そこを【エレメンタル・ファンタジア】で雨を起こして……」
「おおっ、すごいね! 機械にいたずらされるのは困るけど、やっぱり一目見てみたいな」
 燈華の希望に応えて主にグレムリンとの戦いについての話をする稀星は、ミレナリィドールながら機能として飲食物の味を確かめることはできるので、問題なく宴会を楽しんでいた。外見年齢に配慮して飲み物はソフトドリンクでという希望にもミカはしっかり対応し、こまめに食事や飲み物のおかわりを運んできてくれた。

(バイトのヘルプみたいだけど、こっちはずっと忙しくて楽しい)
 稀星と燈華の会話を耳にしては興味を抱いたり、自分が運ぶ食事を見ては美味しそうだなと思いはするものの、それらは自分にはまだ刺激が強いかなとあえて一歩引いたところに己の身を置くミカ。
(すごく楽しいのは、もうちょっと経ってからでいいんだ)
 それに、給仕の仕事が楽しいのは本当の気持ちだから。そう思いながらミカは先程から肉料理ばかり食べているアイを見て、ちょっとおせっかいかなとは思いつつもサラダボウルを抱えて近付いていく。
「アイさん、肉もいいけど野菜も少しはどうかな?」
「へっへーん! オレはもう成長期過ぎてっからいいんですゥー!! ……あっ!?」
 確かに齢23のアイには食育という概念は適用されないかも知れない。しかしそれはそれ、これはこれと、ミカは柔らかい笑顔でアイの前にサラダを盛った皿をスッと置く。
「そ、そりゃ皿に盛られちゃ、もったいねぇから、食べるがよ……」
 しょうがねぇなという顔でもしゃもしゃとサラダを口に運ぶアイはしかし、先程から魚料理ばかりを食べてやはり野菜を摂っていない稀星を見咎めると、残りのサラダをいそいそと口に詰めこみ咀嚼して、サラダボウルを持ったミカを伴い近づいていく。

「稀星、食事はバランスが大事だぜ! ほら、野菜も食え!」
「ひゃっ!? あ、ありがとうございますです……!」
 先程の自分を完全に棚に上げつつ、アイがミカに向かってひとつ頷くと、ミカが丁寧に稀星の前にサラダを盛り付けていく。
「そろそろこっちのテーブルも空いたお皿が増えてきたね、じゃあ……」
 燈華がそう言うと、せっかくの宴会だから華やかにと【ライオンライド】を発動させ、巨大な黄金のライオンを召喚する。おおっ、とどよめきが起こる中、ひょいと黄金のライオンの背に乗った燈華は、これまた器用にたくさんの皿を両手で掲げながら、絶妙なバランスで厨房へと去っていく。

「ライオンライド、すごいです……」
 ほう、と両手を合わせて感心しきりの稀星は、ふとミカが給仕に専念して食事を口にしていないのではと気になり、声をかける。
「せっかくですから、ミカさんも一緒に何か食べませんか?」
「そうだぜ、ちょっとくれぇいいだろ!」
 アイも後押ししたこともあり、ミカはそういうことならちょっとだけ、と先程自分が運んだばかりのローストビーフを皿に取り分ける。そこへ突然、まるで今までのミカの労をねぎらうかのようにとても美味しそうなカラーリングのノンアルコールカクテルが置かれた。
「えっ?」
「あちらのお客様からです」
 モクテルを運んできた別の給仕担当が掌で示した先には、いまだ黄金のライオンにまたがったままの燈華が、いたずらっぽく狐耳をぴこぴこさせていた。

 稀星の抜群の記憶力により、今回の一連の事件の顛末はあらかた語られたが、その記憶力を絶賛されると
「まあ、そのくせ何故か過去の記憶のほうはないのですが」
 と苦笑してみせた。
「……私はこの世界の生まれですから、なにかこの迷宮に過去の秘密が隠されていたりとかするかもしれないですね。今後も、機会を見つけては探索を続けていきたいものです」
 そうだね、と首肯するのは燈華。
「笑顔があれば学園の災厄もきっと乗り越えていける筈。今はみんなで楽しもうね!」
 その言葉に違わぬにぱっとした笑顔を見せた燈華は、それではひとつと巫女の神楽舞を披露し始める。稀星、ミカ、アイの三人は思わず食事の手を止めて、見事な舞に見入るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

納・正純
【Fly】
・行動
アルダワ魔法学園の食事や調理方法、配膳の仕方などに興味を示す
その中で見たものがない料理や魔法による技術などがあれば質問を重ね、自分の知識として修める
余興として【魔弾論理】による狙い撃ちを披露 的はお任せ
飲み、喰い、歌い、騒いで踊って全力で楽しく

・台詞
「へえ、こりゃ……魔法で配膳してんのか?」 「美味いなこの肉! 始めて食う味だ、味付けは何だ?ただ焼いてるだけじゃねえな」 「オイ杏華、何かこっちにも料理くれ。お勧めで頼むぜ」 「つかさ、ヘスティア! 壇上に来いよ、猟兵なんだ!出しもんあるだろう!」「ニコ! アメリア!歌うぞ、持ち歌を出せーい!ガハハ!楽しんでっかお前ら!」


アメリア・イアハッター
【Fly】
わぁ、パーティーなんて初めてかも!
遠慮なくいっぱい美味しそうなの食べちゃおう!
だって…ヤドリガミは、太らない!(願望)

ちょっぴり悪戯妖精になりつつ、様々なテーブルを回って
「ふふふ、私こそ真の簒奪の悪魔!」
せーじゅんに渡される筈の料理を傍から簒奪!

「ちょっと待った! パフォーマンスといえば、ダンサーの私を忘れてもらっちゃ困るわね!」
舞台に上がり、スカイステッパーを使って遠慮なく空中ダンスを披露
「おっと…ふふ、一緒にどう?」
可能なら、観客となっているみっきー(杏華)とニコにぃの手を取って、一緒に踊っちゃおう!
踊らずとも歌を歌ってくれるなら、それに合わせて踊りましょ

絡みアドリブ歓迎


荒谷・つかさ
【Fly】
パーティーだなんて、有難い限りね。丁度、すごくお腹が空いてるのよ……
(真顔ですごいお腹を鳴らす)
(何せちょうぜつぱわーぷれいしてたのでカロリー消費も半端なかったのです)

という訳で一心不乱にお料理をむしゃむしゃするわ。
一段落したら、正純さんの誘いに乗って壇上へ。
【荒谷流乱闘術奥義・明王乱舞】での舞を披露するわね。
(※あくまで演舞です)
「はぐはぐ……ん、ありがと杏華」
「力技は得意分野だから。その分、こうしてお腹も空くからちょっと困るんだけど……はふはふ」
「もぐもぐ……んぐ、そうね。それじゃ演舞でも披露しようかしら」

絡みアレンジアドリブ大歓迎


白神・杏華
【Fly】
わざわざパーティーなんて、どうもありがとう! チキンとかの軽く食べられる感じのものを主に食べつつ、他のみんなに食べ物を持って行くよ。
正純さんには香辛料の利いたお肉を、ヘスティアちゃんには綺麗な色合いの盛り付けのサラダを、つかささんには豪快な感じの肉を差し入れる。
「ヘスティアちゃん、かっこよかったよ! ミストルティンって凄いんだね。あ、じゃあその果物もらうね」
「つかささんもパワフルだったね! 地形が変わってたもんね、こう、グシャーって!」
「正純さん名アシストだったよ! 敵が体制を崩した瞬間、ちゃんと見てたからね! かっこよかった!」
「皆、出し物頑張ってねー(観客側)」



●ふらいはいごいっこうさま
 場所は少しだけ変わって【Fly】の立て札が置かれたテーブルでは、四人の猟兵たちが互いの健闘を称え合っていた。
「パーティーだなんて、有難い限りね。丁度、すごくお腹が空いてるのよ……」
 真顔でものすごい音を立ててお腹を鳴らすのは荒谷・つかさ(護剣銀風・f02032)。シェイプシフター相手に超絶パワープレイの大立ち回りを演じた結果、カロリーの消費も半端なかったのだ。そんなつかさにすかさず白神・杏華(普通の女子高生・f02115)がいかにも豪快な感じの肉を差し入れる。
「そうそう、つかささんもパワフルだったね! 地形が変わってたもんね、こう、グシャーって!」
「ありがと杏華、そうなのよ、アレが効いたわ。力技は得意分野だけど、その分、こうしてお腹も空くからちょっと困るんだけど……じゃあ、さっそくいただくわね」
 そう言うと一心不乱に肉をむしゃむしゃし始めるつかさ。自身も手軽に食べられる骨なしチキンをひょいとつまみながら、次に杏華が料理を持っていったのは納・正純(インサイト・f01867)の先だった――のだが。

「へえ、こりゃ……魔法で配膳してんのか? 興味あるな、どうやってるんだ? 手で運ぶよりやっぱり効率良かったりすんのか?」
「正純さん、正純さん」
「やっぱり魔法学園っていうだけあって色々とすご……っと、杏華か」
 ふよふよと皿を浮かせて給仕を行っていた担当を捕まえ質問攻めにしていた正純の背中を杏華がトントンと叩けば、正純は我に返って杏華の方に向き直る。
「正純さん名アシストだったよ! 敵が体勢を崩した瞬間、ちゃんと見てたからね! かっこよかった!」
「いやあ照れるぜ、だが褒めても何も出ねえぞ?」
 そう言うと笑い合う二人。その隙にこそこそと逃げ出す給仕。

「そういや料理配ってんのか? 何かこっちにもくれ、お勧めで頼むぜ」
「そう思ってもう持ってきましたー、はいお肉!」
「ふふふ、私こそ真の簒奪の悪魔! インターセプト!」
「ファッ!?」
 おおっとここで突然のアメリア・イアハッター(想空流・f01896)だ! 正純に手渡されるはずだった香辛料がよく効いた肉を、ちょっぴりどころかものすごい悪戯妖精と化したアメリアがおもむろに『簒奪』した! これには正純も思わず変な声を出す。

「私、パーティーなんて初めてかも! 遠慮なくいっぱい美味しそうなの食べちゃおう!」
 てへぺろしつつアメリアが奪い取った肉をさっそく堪能する。美味い! と声を上げるアメリアの横で呆然とする正純の元に、ふよふよと肉の乗った皿がやって来た。先程捕まえた給仕だ、一連の様子を見て気の毒に思ったのだろうか。
「あ、ありがてえ……って美味いなこの肉! 初めて食う味だ、味付けは何だ? ただ焼いてるだけじゃねえな」
 自身が初めて経験する不思議な味にアルダワ魔法学園の叡智の一端を見た(気がした)正純は、再び給仕を捕まえて質問攻めにする。あっ結局こうなるのねという顔をしながら、給仕は自分が説明できる範囲で正純に使用されている技術などを説明した。

 そこへ、「もう大丈夫だろう」ということで急遽呼び出されたグリモア猟兵のニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)がそんな仲間たちに声をかけた。
「お招き頂き感謝する、楽しんでいるかな?」
「あっ、ニコさん! わざわざパーティーなんてどうもありがとうって、学園の人に伝えておいて欲しいな!」
 杏華が嬉しそうに応えると、アメリアも陽気に手を振って返す。
「ねぇニコにぃ、ヤドリガミは……太らない、わよね?」
「了解した、確り伝えておこう。其れと、ヤドリガミが太らないかどうかは……申し訳無いが、分かりかねる」
「そんなあ!」
 果たして仮初めの身体に体重の変動という概念は存在するのか。謎の解明が待たれる中、無事に肉を食べ終えた正純がおもむろに簡易ステージを用意させ、そこに飛び乗ると声を上げた。

「つかさ、壇上に来いよ、猟兵なんだ! 出しもんあるだろう!」
「もぐもぐ……んぐ、そうね。それじゃ演舞でも披露しようかしら」
 ひたすらに食事に励んでいたつかさが遂にその手を止めると壇上に上がり、戦巫女の真骨頂とばかりに必殺の【荒谷流乱闘術奥義・明王乱舞(ミョウオウ・アサルト)】を、あくまで演舞の範囲で披露する。「零式・改二」「大悪魔斬【暁】」「風迅刀」「殺神剣【轟雷】」「刃噛剣」「白雪桜花」「黒耀」そして「神楽扇」。つかさの装備する武器すべてが乱れ舞うさまは、まさに壮観だった。
「――乱闘術奥義! 明王乱舞、ご覧あれ!」
「つかささん素敵ー!」
 観客に回った杏華が黄色い声を飛ばす中、正純がさらに煽っていく。
「ニコ! アメリア! 歌うぞ、持ち歌を出せーい!」
「も、申し訳無いが、歌だけは勘弁を……」
「ちょっと待った! パフォーマンスといえば、ダンサーの私を忘れてもらっちゃ困るわね!」
 技能でもどうにもできないレベルで歌が歌えないニコと、歌ではなく踊りでエントリーするアメリア。狼狽するニコを残し壇上に立ったアメリアは、颯爽と【スカイステッパー】で何度も宙を蹴り、見事な空中ダンスを披露してみせた。

「おっと……ふふ、みっきー、ニコにぃ、一緒にどう?」
空高く舞い上がった時にアメリアが見たのは、完全に観客側に回った杏華とニコの姿。せっかくだものと一度地に降り立ち、すかさず杏華とニコの手をそれぞれ取って壇上に招き入れた。
「えっ、わっ」
「ちょっ……」
「シャルウィーダンス、ってね?」
 ウインクひとつ、アメリアは二人の手を取ったまま、華麗なリードで踊り始める。

「ガハハ! 楽しんでっかお前ら! 見よ、我が【魔弾理論】!」
「うわっちょっ、危ない危ない!!」
「ちょっとあの人お酒入ってませんかね……!?」
 誰ともなしに、正純のテンションに酒気帯びを疑う。いいじゃない、宴の席だもの。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叶・雪月
【KORで参加】
料理の配膳手伝い後、甘味を楽しむお嬢様方を横目に俺はたしなむ程度のお酒を

さて、俺の【早業】を見せるときはついに来たな
見るがいい、この無駄のない配膳のスピードを
人間どこで特技が役立つかわからないよな本当に

俺は甘いものは普通だな
まあ甘いものにお茶とくれば、茶にあうお酒をこう入れて大人の楽しみをだな
甘味と酒の相性も悪くないんだぜ
桜花に渡されたのは……薬酒の材料だからエキス出さないと意味ない気がするぞ
気持ちの問題だから貰うが……これ効果あるのか
サクラコ、桜花の甘味に付き合うのはほどほどにな
甘味は別腹って言葉は本当なんだと思える奴だからな
俺は……て、俺にも甘いのあんまり押し付けるなよ?!


五條・桜花
【KORで参加】
料理の配膳をお手伝い後、甘味とお茶を満喫です

美味しいものを美味しく食べるためにまずはお手伝いですね
えっとこれはどこにもっていけばより美味しく食べられるか
食べ合わせを【医術】的に考えて並べてみますか
でも一番重要なのは美味しく食べることですけどね

甘いもの大好きです
ここはお茶は甘くなくすっきりとしたものがいいですよね
せっかくですから【医術】の知識で美味しく体にいいお茶を入れますね
お酒がお好きな雪月にはお酒と合わせるといいハーブを
漬け込んで薬効を出すんですけど風味だけでもいい感じなはず

サクラコさんはどこから挑まれます?
私は甘味は片っ端から挑みます
大丈夫、胃薬もばっちり用意済みです♪


鏡彌・サクラコ
【KORで参加】
まずはいっしょに配膳のお手伝いをさせていただきますねい
とはいえ、自慢ではありませんが、こういう家事は苦手でいす
「お、重い…」
よろよろしては雪月さまに助けられたり
うろうろしては桜花さまに教えてもらいながら
なんとか配膳をこなします
その後はゆったりとお茶とお菓子を
「え?挑む、でいす?」
桜花さまの目が真剣ですねい
まさか大食いにチャレンジされるおつもりでしょうか?
サクラコはゆっくりペースでお菓子をいただくことにいたします
「雪月さま、チョコレートなどはお酒に合うそうですねい」
とお菓子を持って行ったり
楽しく過ごさせていただきます



●うさぎのきしだんごいっこうさま
 またまた場面が少々変わり、こちらは【KOR】と書かれた立て札のあるテーブル。鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)、五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)、叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)の三人が、優雅に甘味とお茶を楽しむべく、配膳から始めようとしていた。

「お、重い……でいす……」
 お菓子がたんまり盛られた大皿を運ぼうとしたサクラコは、しかし残念ながらこういう家事が苦手であった。よろよろと危なっかしい足取りになったところに雪月が手を貸し、どのテーブルに置いたものかとうろうろしては桜花に教えられ、どうにかこうにか自分たちのテーブルにお菓子の大皿をどっかと置くことに成功する。

 一方、サクラコの手助けをし終えた雪月は持ち前の「早業」を活かし……見よ! このまったく無駄のないスピーディーな配膳を! あっという間に一通りの甘味がテーブルの上に勢揃いする。
「人間、どこで特技が役立つかわからないよな本当に」
 ひと仕事やり遂げた男の顔で、雪月は額の汗をぬぐう仕草をして一息ついた。

「えっと、これはどこに持っていけばより美味しく食べられるか……」
 さらに桜花は「医術」の観点から食べ合わせも考えてお菓子を並べようと試みる。
「……でも一番重要なのは、美味しく食べることですけどね」
 時に雪月が配膳したお菓子の配置を動かしたりしつつも、最終的にはそこに行き着くのだという結論をそっとつぶやく。かくして、お茶会の準備は整ったのであった。

「ここは、お茶は甘くなくすっきりとしたものがいいですよね」
 そう言うと桜花は、再び「医術」の知識を活かして、美味しく体にいいお茶を淹れることにした。
「まあ甘いものにお茶とくれば、茶にあうお酒を入れて、こう、大人の楽しみをだな」
「そうですね、そんな雪月にはお酒と合わせるといいハーブを」
 分かっていますよ、とばかりに、既に雪月のために用意していた薬酒の材料でもあるハーブをスッと差し出す桜花。それを受け取りつつも、雪月は少々いぶかしむ。
「……エキス出さないと意味ない気がするぞ」
「漬け込んで薬効を出すんですけど、風味だけでもいい感じなはずです」
「お、おう……気持ちの問題だから貰うが……」
 これ、効果あるのか? としばしハーブをつまみ上げては眺める雪月であった。

 そんなやり取りがひと段落したところで、桜花が腕まくりをしてサクラコに話しかけた。
「さあ、サクラコさんはどこから挑まれます?」
「えっ? 挑む、でいす?」
 思わず聞き返したサクラコが見た桜花の目は真剣そのものだ、まさか大食いにチャレンジするつもりだろうか……!?
「私は甘味は片っ端から挑みます。大丈夫、胃薬もばっちり用意済みです♪」
 胃薬沙汰になるとは。医術の観点による食べ合わせとは。色々な疑問符が席の上を飛び交う中、遂に意を決してハーブを酒に入れて呑み始めた雪月がサクラコに向けて言う。
「サクラコ、桜花の甘味に付き合うのはほどほどにな。『甘味は別腹』って言葉は本当なんだと思える奴だからな」
「そ、そうでいすね……サクラコはゆっくりペースでお菓子をいただくことにいたします」
 さりげなく桜花からじわじわ距離を置きつつ、サクラコはチョコレートを持って雪月の近くに歩み寄る。
「雪月さま、チョコレートなどはお酒に合うそうですねい」
「おう、ありがとうよ……って、俺にも甘いのあんまり押し付けるなよ!?」
「さあ、食べますよ! どこからでもかかってきなさい、です!」

 楽しいティータイムは、まだまだこれから――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月07日


挿絵イラスト