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エンパイアウォー㉞~語らぬ虎

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #オブリビオン・フォーミュラ #織田信長 #魔軍転生

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「皆、お疲れ様。でも、まだ気は抜けないわね」
 ホワイトボードを背に、度重なる戦いを切り抜けてきた猟兵達を労りながら、瑠璃凰花・未来(神避の熾天使・f13139)は真剣な眼差しで続ける。
「残り時間もあまり残されてない状況よ、戦いが終わるその時まで、お互い頑張るしかないわ」
 ホワイトボードを見やると、現在までの情勢を簡単に纏めた資料が載っていた。
「街角や噂とかで、もう皆知っての通りだと思うけど、オブリビオン・フォーミュラの『織田信長』との戦いは、ここまでの皆の頑張りのおかげで残ってる幕府軍が敵主力部隊を引きつけてくれてるから、私達は敵の頭を叩くことに集中出来るわ」
 狭い道を抜け、幾多もの戦場を乗り越えた事による大戦果。この結果がなければ、今頃残り僅かの時間を気にしながら敵主力部隊を切り抜け、更に少ない時間で信長との決戦を迎えていたことだろう。猶予が少ないことに違いはないが、それが多いと少ないとでは出来ることも変わってくる。
「信長は、秘術を使って配下の魔軍将をその身に纏ってるわ。いや、憑依してるという方が正しいかしらね」
 信長が憑依――もっと正しくは憑装――させられる魔軍将に制限はなく、それまで戦ってきた七体の魔軍将全てがその身に降ろせるらしい。
 しかし、猟兵達の頑張りで、七体のうち既に五体は撃破。一体に至っては召喚阻止にすら成功している。既に亡き魔軍将を憑装させることは叶わない。
「つまり、あと一体……と思うだろうけど、厳密には違うわ」
 どうやら、信長には隠し玉があったらしく、魔軍将の数は全部で八体。更に、召喚阻止した一体も、厳密には倒したわけではないため、憑装が可能らしい。つまり、現在信長が憑装しているのは生き残る一体と、召喚阻止された一体、そしてその隠しの将の一体、計三体となる。
 この依頼では、そのうちの一体、召喚阻止した『武田信玄』を憑装させた信長と戦うこととなる。
「どんな力をその身に纏ってようと、私達が相手取る敵は『織田信長』一体のみ。振るわれる技の種類が多いことなんて、対策を練ればどうとでもなるわ」
 逆に言えば、その対策がなければ返り討ちは免れない、ということでもある。
「あなた達がこれから向かう予想される攻撃パターンはここにある通りよ。十分に対策を練って、その攻撃の対応方法を考えて頂戴」
 未来が指し示すホワイトボードには、大きく三種類の行動が書かれている。
 攻撃はほぼ回避出来ないと考えていいだろう。転送直後には敵攻撃がすぐに飛んでくる、そう考えた方がいい。ならば、取れる行動は防御のみ。生半可な防御では破られるのがオチだ。
 最も、完全に回避不能、というわけではない。信長でも考え得ない思わぬ回避法があるならば、それを試すのも一つの手だろう。
 また、先制攻撃後も油断はできない。単体であっても相手は敵の親玉。憑装なくとも歴戦の将だ、猟兵達一人ひとりの練度だけではまず敵わない相手であることを想定した戦いをしなければならない。ユーベルコードを使わない攻撃やそれを応用した攻撃一つ一つにも十分気をつけなければならないだろう。
「それじゃ、吉報、待ってるわ」
 そう言って、水晶玉に念を込める。淡い輝きを放ち、何らかの文様が浮き上がったかと思うと、未来の足元に魔法陣、そして少し離れた場所にも同様の陣が展開され、一つの扉が現れた。


るっこい
 どうも、るっこいです。
 出す出す詐欺してる……お待ちしていた方、長らくお待たせしてしまい申し訳ございません。夏バテは回復してるのですが少しゴタゴタしております。執筆には影響しませんのでご安心くださいませ。

====================
 第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================
 では、各章解説。

●第一章
 詳細はOPに記載しています。敵の技に関してはイラスト下部を参照にて。
 前述、OPの通り対策がなければ強制的に苦戦判定以下となる依頼です。複数UC利用などにもご注意ください。

●プレイングについて
 同行者の方がいる場合は一行目にお相手さんのお名前とID、もしくはグループ名をお書きください。お名前の場合はフルネームでなくて構いません。
 絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎の方、字数に余裕があればお書きいただけると助かります。ステシでもOKです。とてもとても書きやすくなります。
 また省略文字もご利用いただけます。詳しくはマスターページを御覧くださいませ。

 まだまだ不慣れな部分が多く拙い文章になってしまうかもしれませんが、よろしくお願いします。
 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『第六天魔王『織田信長』信玄装』

POW   :    風林火山
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    甲斐の虎
自身の身長の2倍の【白虎状態に変身した武田信玄】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    武田騎馬軍団
レベル×5本の【武田軍】属性の【騎馬武者】を放つ。

イラスト:UMEn人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イヴ・クロノサージュ
アドリブ◎

――

●心情
信様、カッコイイ……!

隠れ歴史マニアな彼女
中でも織田家の彼のファンであり
少し、うっとりしてしまっている

――いいのだろうか

戦場では鬼といった印象の彼は
実は忠実では女性や子供に優しかったとか

偉業を成すはずの名誉ある者が
オブリビオンという悪者に変わってしまっては可哀相ですね

●戦闘
武田の赤備え隊ですか

機械鎧兵(アイテム枠)に搭乗し戦闘
後退しつつガトリングを掃射
地面を穴だらけにして(地形の利用)騎馬隊の速度を殺します

高機動型の機体を生かし、瞬発力を生かして回避します(見切り)
隙があれば、信長さんに重力ビームを放ちます(援護射撃)

今度は正しい歴史の人物として蘇って下さいね
お祈りしてます



「猟兵ども……あのようなものまで保有しているとはな」
 既にその周囲を赤備え――武田軍の精鋭部隊――が臨戦態勢で待機しているその場所に差す、一つの影。
 見上げる信長の視界に移るのは、一機の人型機械だ。
「信様、カッコイイ……!」
 その操縦室の中でうっとりした様子を見せているのは、イヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)。どうやら、信長の熱烈なファンらしい。実物を目の前にして、彼女の心はくすぐられてしまっているようだ。
 ――しかし、戦いは既に、始まっている。
 無言で示された腕の動きに合わせ、騎馬隊は駆け始めた。
 女子供には優しい一面もあるらしい信長だが、それはあくまでも家臣の妻など、味方であればの話。女子供である以前に、オブリビオンである今の信長にとって、イヴは敵でしかない。そもそも搭乗している為に、その姿が信長に見えているわけではないのだが。
「……武田の赤備え隊ですか」
 迫る騎馬隊に、冷静さを取り戻したイヴは、それが何であるかを瞬時に理解する。歴史マニアだからこそわかる情報とも言うべきところだが、オブリビオンである信長と、憑装された信玄が放つその攻撃が、史実通りになるとは限らない。現に現在空を翔け、イヴを倒そうと迫ってきている時点でおかしな話だ。そもそも、“信長に憑装される信玄”という時点でおかしいだろう。
 そうした情報が無駄になるということはないだろうが、今はそれに囚われるべきではない。高機動型の特性を活かして素早く横に滑るように移動、騎馬隊の進行方向と垂直の位置へ。
「なるほどな、速さでは敵わぬか」
 変わらぬ表情で瞬時にそれを見抜いた信長。
「だが、この場所でその巨体は不利かろう?」
 そこは、開けた外ではない。魔空安土城という室内だ。イヴの搭乗するリィル・ガーランドの大きさは六メートルという巨体。人という大きさであれば難なく戦える広さはあるその場所も、流石に六メートルという巨体が暴れまわるには狭いエリアだ。
 信長か、或いは信玄の意思か。赤備え隊はイヴの動きに合わせその方向へと進軍。整った隊列は急な方向転換にも対応するようで、それが隊列を崩すということには繋がらず。
「その程度で崩れては精鋭の名折れですね―――オープンコンバット!」
 最も、イヴ自身も、“その程度”で崩せる相手などとは思っていない。後退しつつ、数ある武装の中からガトリングガンを選択して構える。
 両肩に載せられる四つの砲身を持つその機構を回転させて赤備え隊のいるその場所目掛け、《オープン・コンバット》による掃射。
「遠距離砲、というわけか」
 史実通りであれば信長や信玄が知るはずもないその装備に、取り立てて慌てる様子も見せない落ち着きよう。やはりそこはオブリビオン・フォーミュラということだろう。
 弾幕のように降り注ぐ光線の雨を前に、しかし赤備え隊はその進行を止めることはなく突き進む。当然ながら、その光線の餌食となってやられる個体もあったが、掃射している割にその数はあまり減らない。最も、それはイヴの思うところではないが。
「これで少しでも速度を殺せれば……」
 イヴのそもそもの狙いは赤備え隊を撃破することではなく、その速度を殺すこと。故に、掃射の意図は、安土城内部の床を、味方の攻撃に影響が出ない程度に破壊することである。
「大きいだけで大したことはないな」
 後退を続けていれば、室内ではやがて壁に当たる。結果的に追い詰められるイヴ。
「手に持つそれは、ただの飾りか?」
 赤備え隊に紛れ、迫る信長自身の一撃に、ついにイヴはそれを、愛機の手に持つ武装、クリムゾンLランサーで受けた。
「やはりな」
 受けられたことに特別驚くこともなく、信長はそれを足場代わりに蹴飛ばして飛び退く。
 ――だが、信長は、イヴのその真の狙いに、気づいていなかった。
「何っ……!?」
 着地したその場所は、多くの穴が空いた床。その穴の一つに、見事に足を取られた信長に。
「――今度は正しい歴史の人物として蘇って下さいね、お祈りしてます」
 容赦のない重力ビームが、降り注いだ。
「なるほど、地形を利用していたつもりが利用されていたか」
 その一撃では終わらない。信長自身も無傷では済まされなかったが、重力ビームを凌ぎきったらしい。
 だが、信長のいるこの地を穴だらけにすることは出来た上、一撃でも与えられたなら十分。既にその機体に搭乗していては出来ることも限られ、対策もされるだろう。
 あとを他の猟兵に託すことにし、一旦イヴは退くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
いよいよ信長との決戦ですね。甲斐の虎を纏っているとは厄介ですが、
何としても勝ってこの世界を守り抜きましょう。
「緑の騎士ウィルヘルム・スマラクトヴァルト、推参!
貴方を討ち、この戦争を終わらせる!」

信長の先制攻撃は、「第六感」を働かせつつ「見切り」によって、
緑の大盾で確実に「盾受け」して止めます。
受けきれない、もしくは受けてもダメージが入るようであれば、
「オーラ防御」と「激痛耐性」で耐えます

先制攻撃を耐えたら、「ハイパー・ガーディアン・モード」を使用。
「怪力」で緑の斧槍を振るいつつ、数合打ち合ったら「フェイント」で
機を作り、「ランスチャージ」での「串刺し」を狙います。



「緑の騎士ウィルヘルム・スマラクトヴァルト、推参! 貴方を討ち、この戦争を終わらせる!」
 必ず守り抜くという志を胸に、ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)は果敢に踏み込む。
「その心意気や良し、全霊を持って相手しよう……!」
 その騎士精神に感銘を受けたか、信長もまた会敵早々、その力を余すことなく見せてきた。
 ――相当に速い攻撃だ。感銘を受けて正面からまっすぐ攻撃されたのでなければ、見切ることは難しかっただろう。
 振るわれる炎を纏う刀。これまで培ってきた数々の戦いの経験と勘を巡らせつつ、決して見逃さない様にその動きを全身から捉えたウィルヘルムは、然とその攻撃を己の緑の大盾で受けることに成功。
「なかなか重い……ですが――私は、必ず護り抜く!」
 盾越しに信長を睨みつける。その強き意志は如何様にしても決して揺るがさないという決意の表れか。ウィルヘルムの全身をエメラルド色の輝きが包み込み始めた。
「まだまだ小手調べよ」
 警戒してか一旦飛び退く信長。合わせるようにウィルヘルムも距離を取り、手にする緑の斧槍を構える。
 暫くのにらみ合い。互いに隙を伺うように、場が膠着し、動きたくても動けなくなる。
 ――そして、それは刹那に訪れる。
 先に動いたのは一歩ウィルヘルムの方が早い。
 《ハイパー・ガーディアン・モード》により繰り出される四千を超える時速を不意に振るわれれば、さすがの信長とて一溜まりもない――そう思われたが。
「なるほど、早い」
 見事に躱された。
 距離にして言えば僅か百メートルにも満たない。最大時速になるには少し距離が短すぎるか。だが、避けさせたのであればやり様はある。ウィルヘルムの隙を狙って振るわれた刀は、しかし大盾がその迎撃を許さない。
 盾越しでも重く、そして熱気による一撃は、無対策であれば殺られていたのは安易に想像が出来る。見越して神避の加護を展開したのは正解のようだ。
 信長の刀を受け、出来た敵の隙を突くように再び振るう斧槍。しかしそれは、黒曜石という猛烈に硬い装甲が通さない。
「……くっ、惜しいな」
 その攻防の末、二人は再び飛び引く形で距離を取る。
「儂の下に欲しい人材……敵であることが誠に惜しい」
 悔しそうにしているのは、どうやら敵であることを悲しんだものの様子。
「御託はそれだけか?」
 そう言い切って再び先手を取るウィルヘルム。気がつけば戦場に身を置いていた彼からしてみれば、そんなものは誘惑にすらならない。敵相手に喋るのも無意味だろう。
 動いたウィルヘルムに、信長も己の翼を広げ、低空飛行。嵐の如き勢いでウィルヘルムに応戦する。
 空中でぶつかり合う二つの剣閃。先に動いたのはウィルヘルムだが、ある攻撃を狙うべく、敢えて先と同じ攻防を展開。己の攻撃を躱させ、刀を盾で受け、また己の攻撃を躱させる。そんな打ち合いを数回繰り返し――
「取ったっ!」
「ぬぅっ!?」
 四度目の攻防、そこで繰り出したのは、斧槍でなく盾。わざと攻撃を単調にさせる、そんな安直だがシンプルな戦法にしてやられた信長に、十分に引き絞られて振るわれる長い一撃。狙うは、硬い黒曜石の装甲ではなく、関節部。
「ぐぅっ……やりおる」
 大きく退いた信長。展開される嵐に、ウィルヘルムは追撃を狙えない。
(……同じ手は効かないでしょうね、一度退きましょう)
 まだ自分以外にも戦える人間はいる。刀を持つ右腕関節部にダメージを負わせられただけでも今は戦果。一旦そちらに任せ、己は次なる手を考えるべく、一旦退くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御剣・里佐
【マギアルツインズ】
ここが猟兵の最前線ですわね!
私達新米猟兵がどこまでやれるかはわかりませんが…
ヒーローの一員である身としては平和の為に頑張らせて頂きますわ!

赤き魔法の力を乗せて、マギアルレッド、ここに見参ですわっ!
先制攻撃に対しては…"激痛耐性"を生かして防御するしかありませんわ
ブルーの壁になるように、UCを展開できるまで耐えますわよ
そして高速の相手には私達も対抗するまで!『マギアルチャリオット』!
二台のバイクに牽引された戦車(古代)を"運転"し、少しでも良い位置をとりますわよ
ブルーならきっと隙を作ってくれる筈…その隙を見逃さずに戦車突撃、マギアルソードで叩き切りますわ!

※協力・アドリブ歓迎


武弓・祐里
【マギアルツインズ】
あー…きちまったですねぇ
私達がどこまでやれるか確認するってのは賛成ですけど…何もあれで試さなくても
ああもう、やりますよ全く…レッドは強引です

青き魔法の力を借りて、マギアルブルー、ただいま参上ですよ
先制…レッドの背に隠れて牽制射撃をする位ですかね?
反撃はレッドが動いてから…展開した戦車に同乗して…まぁこの場合は攻撃は私ですよね…UC発動
私が放つ魔法の矢は相手を"追跡"する"誘導弾"になりますよ
ただ、私だけだと最終的には攻撃力が足りないんで…
良い所で虎相手に麻痺"属性攻撃"の矢を混ぜて少しでも動きを止めます
…相棒なら、これ位でもなんとかしてくれやがりますから

※協力・アドリブ歓迎



「ここが猟兵の最前線ですわね!」
「あー……きちまったですねぇ」
 転移ゲートを潜り、景観を確認する、マギアルツインズの二人。場所は室内、床は先程までの戦いが影響しているのだろう、あちこちに穴が空いている。
「私達新米猟兵がどこまでやれるかはわかりませんが……ヒーローの一員である身としては平和の為に頑張らせて頂きますわ!」
「私達がどこまでやれるか確認するってのは賛成ですけど……何もあれで試さなくても」
 御剣・里佐(マギアルツインズ☆マギアルレッド・f19561)ことマギアルレッドの言葉に、目の前の中空にこちらを睨みつける姿の信長を一瞥しながら講義を申し立てる武弓・祐里(マギアルツインズ☆マギアルブルー・f19562)ことマギアルブルーだが。
「ああもう、やりますよ全く……レッドは強引です」
 マギアルレッドの表情に、諦めの色を見せる。
「――来ますわ!」
 レッドの言葉に、即座に二人は戦闘態勢。ブルーは大きく牽制しながら飛び退き、レッドは真正面からその攻撃を受けた。
 しかし、巨大な白虎に騎乗する信長。牽制攻撃攻撃を物ともせず、とても腕に負傷を受けてるとは思えない強力な一撃に。
「ぐっ……!」
 レッドはたまらずふっ飛ばされた。
「っ――!」
 ふっ飛ばされるレッドを見ずに、信長を見据えていたブルーにも、その手は迫る。牽制しようにも、近づかれすぎた。己もふっ飛ばされることを覚悟するが――
「通しません!」
 ――手にするマギアルソードをブルーと信長の間に滑り込ませ、それを阻止。だが、踏ん張っているわけではない。その防御の上から、ブルーもろとも二人で吹っ飛んだ。
「子供の女が二人か」
 子供の女とて容赦しない、その表情で、ふっとばした先を見据える信長。壁が大きく凹み、砂埃が巻き起こって見えない。追撃をしないのは、それを利用した反撃を警戒してか。
「ブルー、大丈夫ですの?」
「はい、なんとか……」
 瓦礫を押しのけ、立ち上がる二人。
「不意打ちとは酷いんじゃなくて?」
「ほう、あれを受けて無傷とは、なるほど猟兵とは不思議なものよ」
 興味津々な様子を見せる信長。二人が無傷なのはヒーロー装束の装甲のおかげか。最も、その装甲も無敵ではない。長引けば不利なのはこちらなのは明白。
「赤き魔法の力を乗せて、マギアルレッド、ここに見参ですわっ!」
「青き魔法の力を借りて、マギアルブルー、ただいま参上ですよ」
 ヒーロー活動の上では欠かせない名乗りはしっかり遂げつつ、レッドはマギアルソードを、ブルーはマギアルボウを改めて構え直し、陣形を作りながら、間髪入れず次の手へ。
「――マギアルチャリオット!」
 レッドが持つライドルビー、そしてブルーが持つライドサファイア二つのバイクを用いて現れるのは、その名の通りのチャリオット。それに二人で搭乗し、レッドが操る。
「速さ勝負か? 良かろう、少し付き合ってやる」
 白虎を走らせ、応じてきた。その速さは、ほぼ互角。
 古代チャリオットに同乗したブルーは、マギアルボウを用いて信長へ連射。
 放たれるのはただの矢ではあるが、それ一つ一つが誘導性能を持つ特殊な魔導の矢。
「追ってくる矢とは、面白い仕掛けだな」
 鬱陶しそうにそれを刀で切り落とす信長。先程の牽制とは異なり、然と狙われたら嫌な場所を的確に狙う誘導弾。それも、絶え間なく放たれる為に、さしもの信長も直接手出しは出来ないようだ。
 そしてそれは、レッドの位置取りも影響している。初手でふっ飛ばされたのが逆に幸運を招いたようだ。
 崩落した瓦礫がいい感じの遮蔽物となり、位置的に更に敵の上を取れた。このアドバンテージは非常に大きく、遠隔攻撃をメインとするブルーから一方的な攻撃が出来ている。
「……やはり、攻撃力が足りませんね、何処かでレッドが叩かないと」
 だが、若干優勢、という程度のものであり、矢の殆どは切り落とされている。刺さっても信長の鎧が殆どを阻んでおり、信長に直撃した数は片手の指で数えられるほどだ。どれも致命傷に至ってない。
「何か、きっかけがあれば……」
 二人だけにしか聞こえない声で相談。その時――
 ガラガラという騒音を立て、更に瓦礫が崩落する。
「――ここです!」
 巻き上がる砂埃を利用し、ある矢を混ぜ込んで、己がなせるそれまでで一番多い連射。
 レッドもチャリオットを走らせ、砂埃から飛び出す。そこには――
「来ると思っていた!」
 目の前に信長。だが――
「ぬうっ!?」
 騎乗する信長の体がブレた。
「――はぁっ!!」
 その隙を決して見逃さない。入れ違いざまに、大きくマギアルソードを振るう。
「ぐぅっ……!」
 バランスを崩した信長に、その攻撃を避ける術はなく。受けようにも、体勢が悪すぎる。振るわれるマギアルソードの剣閃は、白虎と信長を纏めて攻撃する軌道――すなわち、白虎の腹の下からの攻撃。
 白虎に大きなダメージを与えただけでなく、信長の足を一本、その空へと舞わせた。
「貴様ら、何を……っ!?」
 一体何をしたらバランスを崩すのか。その原因がわからず苛立ちを見せる信長。しかし、すぐにそれに気づいて、息を呑む。信長の視線の先、白虎の後ろ足。そこには、一本の矢。
 それは、先程ブルーが連射と砂埃に紛れ込ませた、とある一本の矢だ。麻痺の攻撃属性を載せた矢。それが、信長の体勢を崩させる要因となったのだ。
「……やはり猟兵、子供や女とて侮れぬ。手練でなくとも、ここまでしてくるとは」
 己の油断を恥じる信長。女の子供だからと、そして初手の不意打ちが通ったことによる慢心が生んだ、大きな隙。マギアルツインズの二人は、それ以上の追撃は危険と判断して、一度撤退するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御剣・刀也
第六天魔王、織田信長
王者の風格を感じる
これで武人だったら尚良かったんだがね。そこまで言うのは高望みか

風林火山は渦巻く炎の刀ならば、見切り、第六感、残像、武器受けで防御、いなすかしてカウンターで斬り捨てる。
黒曜石の全身甲冑で殴り掛かってくるなら見切り、第六感、残像、武器受けグラップルで受ける、いなす、避けるしながらカウンターで関節を極める。
嵐を呼ぶ樹木の翼なら勇気、ダッシュで嵐の中を突っ切って、踏み込んで捨て身の一撃で斬り捨てる
「お前は確かに王の器かもしれない。が、武人じゃない。世が世なら、お前と酒を飲みながら語らってみたかったが、それも無理だ。もし次があったら、その時はそうしたいね」



「第六天魔王、織田信長……王者の風格を感じる」
 片足を失いながらもまだ戦う意志を見せる信長の前に立ち、そう言う御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)。
「これで武人だったら尚良かったんだがね。そこまで言うのは高望みか」
「……何が言いたい、猟兵」
 武人ではない、そう言われて明確に怒りを露わにする信長。彼とて幾多もの戦いを切り抜けてきたかつての武士の一人。そんな彼が武人ではないと言われたのだ、憤怒するのも無理はない。
 しかし、怒りを見せていてもあくまでも冷静さは維持しており、刀の柄に手を置いて隙を見せない刀也に警戒してかせめてこない。片足を失っている分、かなり慎重になっているのだろう。
「わざわざ教えるほど、俺はお人好しじゃない」
 そう言って体勢を低くし、その刀、獅子吼を抜きながら信長を睨みつける。
 来るか、そう思ったのだろう、信長も身構え、その刀を抜いて応じる。刀也の鋭い踏み込みに、信長は背中の翼を羽ばたかせ嵐を生み出した。迎え撃つには、片足がないという状態は不利。それを補うには足の代わりとなるものを見つけるか、飛ぶかしかない。信長が出来るのは、飛ぶこと。
 巻き起こる嵐に、しかし刀也の動きは鈍るどころか、更にその鋭さを増した。その身に受ける嵐の抵抗を最低限にするためか、その体勢はより低く、止まればそのまま地面に倒れ伏す角度の前傾姿勢。
 嵐によってその身が引き裂かれようとも関係ないと言わんばかりのその踏み込みだ。
「この嵐を抜けるか……!」
 驚きを隠す様子すら見せない信長。だが、やはり歴戦を戦い抜いた長。驚いていてもその動きに迷いは一切ない。斬りかかろうとする刀也に、炎を纏う刀が襲いかかる。
「――フッ!」
 鋭い呼気を吐きながら刀を振るう。炎を纏う刀を見事に受け、そしてそのまま流した。それは、信長が狙った方向とは別の方向からだ。
「速いな」
「いいや、ただの残像だ」
 受けに回った刀也の隙を狙って純粋な蹴りが迫る。信長の全身甲冑は既に黒曜石化しているのか、その表面に信長の刀の炎が映るほどの鮮やかさ。そんな物を生身の体で受ければひとたまりもないわけだが、しかし、その蹴りは空を切るのみ。
「ぐぅっ……!?」
 ――ついにその手が届き、信長を捉えた。うめき声を上げる信長。
 攻撃が通らないことを見越してだろう、体と片手を使い、いくら鎧が硬かろうとも関係のない技、関節技を決める。刀を持っていない方の手が、あらぬ方向に曲げられそうな状態だ。
「っ……!」
 片足のみならず、片腕も失う、そう思ったのだろう、たまらず信長は、開いてる手で関節技を決める刀也に問答無用でその刀を振るう。しかし、片手がフリーなのは、刀也とて同じ。しかも、動きを制限された信長に対し、固めている側である刀也のほうが自由が効く。信長ほどではないにしても、幾多の戦いを切り抜けてきているのは刀也とて同じ。それだけ動きがわかりやすければ――
「ぐあぁっ!?」
 攻撃をいなすのは容易い。最も防御の薄い、首を狙い振るわれた刀也の獅子吼。
「お前は確かに王の器かもしれない。が、武人じゃない。世が世なら、お前と酒を飲みながら語らってみたかったが、それも無理だ。もし次があったら、その時はそうしたいね」
 完全にとった、そう思った。
「――その次が、あればだがな!」
「っ!?」
 取ったと思われたその刀は、綺麗に阻まれていた。その背中の樹木の翼によって。
 切り落とした手応えは、どうやら、翼を切り落とした事によるもののようだ。
 片足に加え片翼も失った信長だが、まだその実力は健在。振るわれる炎の刀に刀也は退かざるを得ない。
 この状態となってしまっては、再び捉えるのは難しい。切り落としたと言っても、その翼はもともと信長が持たないもの。ユーベルコードによって生み出された翼な為に、落とした翼はまた生えてきていて機動力は失われてはいなかった。
 しかし、ダメージは確かに与えた。阻まれはしたが、信長の首には、赤き鮮血が滴る。つまり、傷は負わせられている。
 次の手を考えるべく、刀也は一旦その身を退かせるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィロメーラ・アステール
「おおー、コイツが噂のスゴい騎馬軍団!」
強そうだな……相手の土俵に立つのは危険!
【空中戦】を軸にしよう!

騎馬は地面を駆けてくる!
【空中浮遊】してれば平気……いや?
最強騎馬軍団だし、飛んだり跳ねたりしても不思議じゃない?

敵の対応をよく見て【情報収集】だ!
あるいは号令を【聞き耳】でキャッチ!
【第六感】で不意の危険も見抜くぞ!

敵攻撃に合わせ、閃光で【目潰し】する!
武者か馬、片方ダメなら動けない筈!
動けない【敵を盾にする】ことで隊列に隙間を作る!
そこを【ダッシュ】や【スライディング】で抜ける!

抜けたら、騎馬が反転してくる前に反撃!
【紲星満ちて集いし灯光】だ!
【全力魔法】の【破魔】の光を一斉照射するぞ!



「少し、血を流しすぎたな……」
 そのダメージはもはや甚大。もう長くは戦えないと考えているだろう信長は、次の猟兵の気配に、最後の足掻きと再び赤備えの騎馬隊を布陣させる。
「おおー、コイツが噂のスゴい騎馬軍団!」
 そんな布陣を確認し、小さき姿のフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)は感嘆と声を上げる。
 通常の人の六分の一サイズしかないフィロメーラからしてみれば、一体でも十分脅威と言える騎兵。それが優に一〇〇を超えているというのだから、恐ろしい話だ。
 だが、小さいということが不利になるかと言えば、決してそんなことはなく。
 地上付近で戦うことは危険、そう考えたフィロメーラは、大きく空中へと舞い上がる。
 室内戦だったが、前の猟兵達が繰り広げた戦いのおかげで天井が落ち、空がお目見えしてるため空中戦も可能な状態。それを惜しみなく使う。
「騎馬は地面を駆けてくるし、空中にいれば平気……なわけないよね!」
 フィロメーラを見つけたのだろう、そこが空中であるにも関わらず、騎兵達はあたかもそこに地面があるが如く、空を翔けてきた。
 いかなる音も聞き逃さないよう耳を澄まし、そして騎馬隊を注意深く見据えながら、迫る騎兵達がどう動くかを分析する。
「ここだー!」
 振るわれる槍をふわりと躱し、カウンターするかのように、光を織りなして不意に光を迸らせた。
 騎兵からしてみれば、目の前で不意に強烈な光が迸ったようにしか見えず、見事なまでにその目をくらましていた。
 最も、その数は五○○を超える騎馬隊。先頭の騎兵はそれで通じるかも知れないが、後ろの方まで届くわけがなく、程なくして別のやりがフィロメーラ目掛け振るわれた。
「おっとと!」
 だが、小さいことは寧ろアドバンテージですらあるといえるか。その体を活かして今度は騎兵達の間に滑り込んだことで、騎馬隊の間で軽い混乱が起きる。
 目潰しされた個体は別の騎兵に攻撃を受けたことで落馬。そのまま地面へ落ちていく。
「そんな攻撃当たらないよー!」
 当然騎兵達の間に滑り込めば狙われることになるのだが、その大きさ僅か二二センチ。端的に言えば空を飛ぶ五○○ミリリットルのペットボトルを狙ってるようなものであり、近ければその的は大きく見えるが多少離れた位置から動き回るそれを狙うのは、なかなかに難しい。ましてや、味方が入り交じるその中では、同士討ちを避ける為にどうしても動きが制限されてしまう。
 流れるような動作で五○○を超える騎馬隊を悠々と切り抜けたフィロメーラ。騎兵を抜けたその先に――
「ふんっ!」
「うわっとと!?」
 抜けてくることを予期してたらしい信長が、出どころを狙って刀を振るってきたが、フィロメーラの第六感がそれを許さない。
「危なかったー……反撃だぜ!」
 ほっと胸をなでおろしつつ、すかさず攻撃に移る。
 ――光が集う。繰り出される《紲星満ちて集いし灯光》によって召喚された、いくつもの光精達。
 召喚と同時に、信長を取り囲むように布陣する光精達に、信長は迷いなくその刀を振るうが、その数二七○体。既に召喚されている騎兵達の半分ほどの数だ。
 信長一人が倒し切るには、刀一本では限界がある。騎兵達は既にフィロメーラの背後。反転し追ってきているが、なにせ隊列のど真ん中を突っ切られたのだ、混乱が起き信長のもとに集まるには時間がかかるだろう。
「あたし達の光、耐えきれるかな!」
 その言葉と共に放たれた、強烈な閃光。先程の比ではないそれは、破魔の力も載せられた明確な光による“攻撃”。
「ぐあぁああぁ!」
 防御しようのないその攻撃を前に、信長は為す術もなく。
 全身を焼かれるような猛烈な痛みに耐えきれず声すら上げ。塵すら残さず、その場から消滅するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月31日


挿絵イラスト