エンパイアウォー㉞~魔王の賭け
グリモアベースで。
「はろーーっ」
グリモア猟兵、ベッキー・ウッドは片手をあげ、大きな声で挨拶。
「エンパイアウォーはついに最終決戦。魔空安土城は地上に着地した。幕府軍は城を守る敵の軍勢を押さえてくれている。
だから、城への突入を阻むものはもう何もない。
猟兵の皆、城に突入して! 皆が倒すべき敵は――オブリビオンフォーミュラにして、第六天魔王『織田信長』!」
『織田信長』は秘術『魔軍転生』にて、配下の魔軍将を『憑装』し、その力を使いこなすことができる。
ここにいる皆には、甲斐の虎『武田信玄』の力を揮ってくるだろう。
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】の三つの武装での自己強化。
巨大な虎たる信玄に騎乗しての襲撃。
さらには、速度と統率の取れた動きで敵を翻弄する武田騎馬隊の召喚。
どれもが必殺の一撃。
「敵の技への対策をとらないと一撃でやられちゃう。それくらい信長と信玄の力は強い。必ず、敵の技への対策を取ったうえで、信長に挑んでね」
ベッキーは手をぎゅッと握り、拳を突き上げた。
「信長は強敵。だけど、信長に辿りついた皆だって凄いんだ! 皆なら、必ず信長に勝てる。そう信じてるからね!」
●
サムライエンパイア。魔空安土城。
城を護る軍勢と、幕府軍との戦いは既に始まっていた。兵士たちの叫び声。武器と武器がぶつかる音が鋭く響いた。
そして城内に突入した猟兵達の前で、
「遂に来たか、猟兵達よ」
黒き鎧を身にまとった男――織田信長は、目を閉じていた。
「さて、もはや儂に万にひとつの勝ち目も無かろうが……。億にひとつでもあるのならば、賭けてみるのも一興よ」
信長は目を開ける。ルビーを思わせる赤い瞳で迫りくる猟兵達を見据えた。
「信玄……儂に憑依せよ、ぬしが風林火山に騎馬隊、存分にふるうがよいっ!」
信長の背後に炎の魔法陣とともに、虎面にして軍配を持った魔軍将『武田信玄』の姿が出現する。
「秘術『魔軍転生』! 信玄めと我が力にて――ぬし等を迎え撃つ!」
支倉みかん
支倉みかんです。ご閲覧ありがとうございます。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
よろしくお願いします。
第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』信玄装』
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POW : 風林火山
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 甲斐の虎
自身の身長の2倍の【白虎状態に変身した武田信玄】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ : 武田騎馬軍団
レベル×5本の【武田軍】属性の【騎馬武者】を放つ。
イラスト:UMEn人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
秋山・小夜
アドリブ歓迎
「凄く派手な鎧ですが、動きにくくないんですかね。」
すぐさま攻撃が来ると思うので、回避行動をしつつユーベルコードを防御に転用。
コードを使用しながら右手に妖刀夜桜、左手にメイス崩山、右腕に巨大パイルバンカー震電改を展開し、メイスとパイルバンカーで武器受けをする。
その後はSPD値を生かして敵の攻撃を回避しつつ一撃離脱を繰り返す。途中で夜桜をしまい、殺戮刃物のシャングリラに持ち替えて戦闘を続行する。
可能ならば超電磁加速投射砲紫電改を展開して砲撃を加える。
とにかく巨大武器で攻撃を加え続ける。
●
壁際の行燈が、広間を照らす。
秋山・小夜は夜桜の漆黒の刀身を構え、魔王『織田信長』と対峙。
「凄く派手な鎧ですが、動きにくくないんですかね」
「ならば確かめてみよ、この騎馬隊を乗り越えてな」
信長の言葉と同時、騎馬武者数百が発生。
戦国時代を震撼させた武田騎馬隊が、轟音と共に小夜へ殺到。
「思った通り!」
小夜は【千本桜】を行使。広間中を桜の花弁が覆い、騎馬隊の視界を遮る。桜の花に紛れ、小夜は広間を駆け回る。
「面妖な……奴は桜の精か……」
「わたしは狼だっ!」
呟く信長に小夜は吠える。騎馬隊側面に回り、七二式戦闘用パイルバンカー・震電改からの杭で馬を貫通! 別の馬に超巨大メイス 崩山を叩きつけた!
騎馬隊を翻弄する小夜。が、騎馬隊は多く、倒しきるには至らない。
やがて騎馬隊の走る勢いに花弁が散る。小夜の姿が露わに。はたして騎馬隊の槍と刀が、小夜の腹と肩を抉る。大量の出血。
小夜は歯を食いしばる。後方に大きく跳躍、敵と距離をとる。
追いかけてくる騎馬隊の前で、小夜は青い瞳の目を見開き、叫ぶ。
「此処で決める!」
超電磁加速投射砲紫電改を展開。狙いは騎馬隊、その奥の信長。
小夜の放った砲丸は、騎馬隊数十を吹き飛ばし、信長の胴に命中!
信長の体が僅かだが確かに揺れた。攻撃が効いたのだ。
小夜は傷から血を流したまま、追い打ちをかけんとなお戦場を走り続けた。
成功
🔵🔵🔴
大崎・玉恵
お主、生前寺を焼いたそうじゃのう。
それについて善悪を論ずるつもりはないが……寺側も戦うつもりだったのじゃろう?ならば仕方あるまいて。
お主。神の社を焼けるか勝負してみぬか?
社などどこにあるか、じゃと?……ここじゃ!
【御社・出雲八重垣】で結界の社を作り出す。
これを柵とし防御する。騎馬を防ぐは柵と相場が決まっておる。そうじゃろう?信長よ。
仕留めるは遠きからの攻撃、ともな。
そのまま扇を差し向け信長を攻撃する。
多重結界じゃ、そう簡単に抜け出せると思うでないぞ。
さしずめ、虎を捕らえる檻といった風情じゃな。見物になる気分はどうじゃ?
●
「武田騎馬隊、蹂躙せよっ」
広間に響く信長の大音声。騎馬隊数百が再び発生。
大崎・玉恵は軍勢を前に、信長に問う。
「お主、生前寺を焼いたそうじゃのう」
責めるでなく穏やかに。
「故に提案じゃ。お主。神の社を焼けるか勝負してみぬか?」
「神の社とやらがぬしの技か。良かろう、見せてみよっ」
騎馬隊が玉恵めがけ走り出す。
先頭の騎馬が玉恵に到達するまで数秒の所で、
「なれば見よ。社は……ここじゃ!」
玉恵は眼前に結界の社、【御社・出雲八重垣】を生成!
突撃していた騎馬は、結界に激突。体勢を崩す。
玉恵は不敵に唇の端を上げ、
「騎馬を防ぐは柵と相場が決まっておる。そうじゃろう? 信長よ。仕留めるは遠きからの攻撃、ともな」
緩やかに腕を動かし、舞扇「白面」で信長を指す。
多重結界を発動させ、信長を拘束!
「儂の戦を真似るか、猟兵。が、儂が操る騎馬隊、甘くはないぞ」
信長に応じ、騎馬隊は統率のとれた動きで結界に突撃を繰り返す。数百の槍が幾度も結界を突き、傷をつけていく。
「一筋縄ではいかぬか。じゃが信長、わしもただではやられぬ!」
結界が破られる寸前、玉恵は精神を多重結界に集中。
信長をより強く締めあげ、骨と肉を軋ませた!
はたして結界は破られ、騎馬隊の槍が玉恵の肩を刺す。膝をつく玉恵。
が、信長の口から荒い息。黒鎧には一筋の罅。玉恵の力は信長に確かなダメージを与えたのだ。
成功
🔵🔵🔴
フォルク・リア
敵と距離を取り出方を見極める。
「嘗て己に敗れた軍を頼みにするとは。
うつけ故か。天魔の所業か、みせてもらうとしようか。」
騎馬武者が現れたら
「生を終えたと言うのにその槍を振うのは
この世への未練か。ならその思い、俺が断ち切ってやろう。」
と、挑発しながら
【誘導弾】【呪殺弾】【衝撃波】を纏わせた
デモニックロッドの闇の魔弾で攻撃。
敵の様子はよく見て攻撃範囲に入ったら
【オーラ防御】や【残像】を使って防御、回避。
注意を十分引き付けられたと感じたら
【高速詠唱】を使い誘いの魔眼を発動し騎馬武者を攻撃。
魔眼で捕らえたら信長の様子を確認。
此方に殺意を抱いたと思えば
【全力魔法】と【範囲攻撃】で魔眼の範囲を信長まで拡大。
空雨・かがり灯
貴方が織田信長…
強大な力を感じますが、ここで引き下がるわけにもいきません。
いざ勝負といきましょう…!
白虎相手ではいくら逃げたところで追いつかれてしまうでしょうが、その体格では小回りはきかないはず。
信長たちを待ち構え、私に攻撃を仕掛けた瞬間に【残像】を駆使して最小限の動きで回避。
死角となる背後へ一気に周りこみ、白神楽・迅と返す刀の【2回攻撃】を浴びせます。
可能なら白虎の後ろ脚を斬り、機動力を削いでおきたいところ。
一か八かの大博打、【気合い】で勝ってみせましょう!
※アドリブ、共闘歓迎
●
広間に、グォォォ、咆哮。
信長の背後にいた信玄が白虎へ姿を変え、信長の前へ。信玄の背へ飛び乗る信長。
空雨・かがり灯は皮膚に敵の巨大な殺気を感じつつも、敵前に立ちはだかる。
「織田信長……強大な力を感じますが、ここで引き下がるわけにもいきません」
夜斬を抜刀。煌く水仙が如き口調で宣言。
「いざ勝負といきましょう……!」
「よくぞ言った、猟兵っ!」
信長を乗せ、虎の信玄は駆けてくる。
かがり灯は動かない。目をしっかり開いたまま、敵を待つ。
かがり灯の目前で虎は前足を持ち上げた。爪が肉を抉らんとかがり灯に迫る。
そこで初めてかがり灯は身を動かす。
残像を起こしつつ、羽織の裾すら揺らさぬ最小限の動きで、爪が直撃するのを回避。
それでも爪は肩を掠った。血が滲む。かがり灯は痛みを顔に出さず、地を強く蹴る。虎の真横を駆け、その背後へ。
「一か八かの大博打、勝ってみせましょう、全身全霊の気合と空雨が誇る早業で!」
かがり灯は腕を閃かせた。虎の後ろ脚に早く、かつ鋭い斬撃。【白神楽・迅】!
虎の態勢が崩れた。かがり灯はさらに夜斬を振る。渾身の斬撃を信長の背に叩きつけるッ!
虎と信長の二体の血が畳に零れた。
信長を乗せた虎は跳躍。己を傷つけたかがり灯から距離をとった。
「天晴よ、猟兵。なれば次は騎馬隊で踏み潰す!」
三度召喚される武田騎馬隊。
フォルク・リアは広間の隅から信長達を見ていた。
「嘗て己に敗れた軍をこれほど頼みにするとは。うつけ故か、天魔の所業か。みせてもらうとしようか」
フォルクは呪われし黒杖・デモニックロッドの先端を騎馬隊に向ける。
「騎馬隊、転進ッ……奴に天魔が操る騎馬隊の威力、見せてやれ」
信長がフォルクに気づいた。騎馬隊が体の向きを変えフォルクに殺到!
フォルクの攻撃より早く、騎馬隊の槍がフォルクを狙う。
フォルクはオーラで槍を防ぐ。が、攻撃は鋭い。ダメージは軽減できたが、なお体に激痛が走る。
「ぐ……生を終えたというのに、槍を振るうのは、未練か。ならその想い、俺が断ち切ってやろう」
続く槍の攻撃を二度三度とかわしつつ、フォルクは黒杖に己の魔力を与えた。
そして反撃の闇の魔弾! 魔弾の衝撃に一体が落馬。騎馬隊の武者が信長が、フォルクを睨む。その瞳に殺意。
フォルクはすかさず詠唱。
「常世を彷徨う数多の怨霊よ。禍々しき力を宿すものよ、その呪詛を解き放ち。混沌の眼に写る魂を混沌の底へと誘い連れ去れ」
周囲に闇が発生する。闇に浮かぶ無数の赤眼。【誘いの魔眼】の魔力が、殺意を抱いた騎馬隊の心と体を蝕む。悲鳴をあげ、武者達は次々横転していく。
魔力は信長にも届いていた。「ぐぬぅ……」と呻く信長。
かがり灯の刀技とフォルクの魔眼が、信長を流血させ消耗させた。
だがなお信長は叫ぶ。
「まだだッ。ここからだ、猟兵ッ!」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フロース・ウェスペルティリオ
ほうほう。これが織田信長と武田信玄……雄々しいものだねぇ。
大きな虎に騎乗してのご登場だと、その牙や爪での攻撃が恐ろしそうだし、騎乗の視界の広さはなかなか油断できないねぇ。
なら、ウチは逆に小さくなってみようかなぁ?
細長い一本の糸のように、草葉の影で列を成すアリのように静かに身を潜めるよ。
大きな爪で小さな対象を狙うのは難しいだろうし、出来てもそれはウチのほんの一部だねぇ。
まぁ、液状の体なので当たっても飛び散るだけなのだけど。
んー、攻撃としては、死角に適当な量集まって弓を射るとしようかなぁ。
地面スレスレからでも狙えるのは想定外だろうし、虎穴ならぬ虎の腹の下とか盲点にならないかなぁ?
アドリブ・共闘等可
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白虎と化した信玄に跨ったまま、信長は広間内を駆け回る。
「ほうほう。これが織田信長と武田信玄……雄々しいものだねぇ」
フロース・ウェスペルティリオは戦場にも関わらず、のんびりした口ぶり。
「牙や爪での攻撃は恐ろしそうだし、騎乗の視界の広さは油断できないねぇ……なら、ウチは逆に小さくなってみようかなぁ?」
フロースは体を変化させる。細く。糸の如く。蟻の列の如くになるフロース
虎がフロースに気づき、爪を振る――が、変化したフロースは、ひょいっと爪を回避。
「かような姿では、爪が当たりにくいか……小癪なッ」
信長は虎にフロースへの攻撃を繰り返させ、己も刀を地面に突き刺す。
全ての攻撃はよけきれず、体の一部が飛び散るが、フロースは動じない。
体の幾らかを、虎の真下に滑り込ます。
「虎穴ならぬ虎の腹の下に飛び込むってね」
両腕を生成、ロングボウに矢を番えた。集中し【千里眼撃ち】!
相手の予想外の位置から射撃した矢が、虎の体を貫通!
虎は騎乗する信長ごと横転。信長は立とうとするが動きが鈍い。虎に与えた傷が信長にも苦痛を与えているのだ。
「んー、ここが勝負どころだねぇ。続けていくよぉ」
フロースは再び弓の弦を引く。敵の喉に矢を突き刺す!
致命傷にも等しい傷を負いながらも、信長は未だ生きていた。矢を引き抜く。
「猟兵ぃぃぃッ」
信長の瞳に、戦闘開始時以上の闘志と殺気。
大成功
🔵🔵🔵
御剣・刀也
第六天魔王、織田信長
まさに覇王に相応しい。が、お前は武人じゃない
血が滾る訳じゃないが、これも仕事だ。お前を倒す
風林火山は渦巻く炎の刀ならば、見切り、第六感、残像、武器受けで防御、いなすかしてカウンターで斬り捨てる。
黒曜石の全身甲冑で殴り掛かってくるなら見切り、第六感、残像、武器受けグラップルで受ける、いなす、避けるしながらカウンターで関節を極める。
嵐を呼ぶ樹木の翼なら勇気、ダッシュで嵐の中を突っ切って、踏み込んで捨て身の一撃で斬り捨てる
「お前は確かに王の器かもしれない。が、強者じゃない。俺の中の鬼は騒がんが、お前を倒すのが仕事。ここできっちり倒してやる」
●
血をもはやとどめなく流しつつも、なお凛と構える信長。
御剣・刀也はコンバットブーツ・アラストルを履いた足を一歩前へ。
「傷ついていてもその佇まい、まさに覇王に相応しい。が、お前は武人じゃない」
信長は刀也に答えない。ただ赤い瞳で睨み続ける。
不意に。にょきり、信長の背から樹の翼が生えた。次の刹那には、信長を中心に嵐が発生。
刀也の体が嵐に持ち上げられ、床に叩きつけられた。
刀也は床を転がり、暴風域を脱出。立ち上がり、走る。嵐へと再突入。
一切の躊躇なき疾走で暴風の勢いに妨げられることなく、嵐中央の信長に接近。
嵐が消えた。代わって、信長の刀から炎が湧き上がる。刀也を襲う炎と刃。
刀也は体を逸らし刃を回避。刃からの炎が刀也の体を焼くが、刀也は止まらない。
信長のさらなる斬撃を、刀也は獅子吼で受け止める。
「お前は確かに王の器かもしれない。が、強者じゃない。俺の中の鬼は騒がんが、お前を倒すのが仕事。ここできっちり倒してやる」
敵の刀を払いのけ、
「この切っ先に一擲をなして乾坤を賭せん!!」
【雲耀の太刀】。上段から振り落とす、獅子吼、その煌々たる刃が、敵の黒甲冑を切り裂き、信長の体を断つ!
信長は刀也の青い瞳を見、
「……武人よ……見事ッ」
うつ伏せに倒れ、動かなくなる。
猟兵達の猛攻が勝利を掴み取り、第六天魔王『織田信長』に終わりを与えたのだった。
成功
🔵🔵🔴