エンパイアウォー㊳~決戦、織田信長
●グリモアベース
「長ったエンパイアでの戦いもこれで最後です!」
グリモアを掲げたまま、アンノット・リアルハート(忘国虚肯のお姫さま・f00851)は猟兵達に向かって鼓舞するように叫ぶ。
ついに現れた魔空安土城。これまでの猟兵達の戦いの結果敵の戦力は壊滅状態、敵の総大将への直接攻撃の準備が既にできていた。
「最後の敵は第六天魔王『織田信長』。貴方達には彼を撃破し、この戦いに終止符を打ってもらいます!」
織田信長は秘術によって自らの肉体に配下である魔軍将を憑依させて戦闘を行う。今回の戦いで彼が力を使うのは大帝剣『弥助アレキサンダー』、信長の背後には背後霊のように付き従う彼の姿が見えるだろう。
弥助を憑依させた信長は以下の三つのユーベルコードを使用する。
一つは背後に広がる炎の闘気が命中した相手を燃え上がる炎の鎖で繋ぐ、闘神の独鈷杵による決闘状態。決闘と名にある通り一度攻撃を受ければ鎖によって信長と距離を離すことが出来なくなり、場合によっては振り回されるようにして強引に立ち位置を変えられる場合もある。連携を取る場合には注意したい攻撃だ。
次に身体の部位を肥大化した不気味な鳥の頭部に変形させ相手に噛みつく、逆賊の十字架による肉体変異。こちらも一度噛みつかれれば抜け出すことは難しい、回復効果と合わせて下手に受けに回ればそれだけで状況が不利になってしまう攻撃だ。受け止めるのであればそれ相応の準備が必要になるだろう。
最後に自らの刀や鎧を大帝の剣の形をした花弁に変形させることで周囲の敵を切り裂く、大帝の剣の粉砕によるメガリス破壊効果。剣の形をした花弁は細かく広範囲に広がるため回避することは難しく、取り囲まれれば動くこともままならない。また破壊効果と言っても戦闘中の使用回数に制限はないため、注意してもらいたい。
これに加え信長は必ず猟兵達よりも先に行動してくる、一対一での戦いにおいては無類の強さを誇ると言ってもいいだろう。猟兵達が挑んてくるまで動かない待ちの構えも強さの表れなのかもしれない。
「強力な相手だけど、基本はいつもと同じよ。どうやって防いで、反撃に繋げるか……これを意識していれば勝ち目はある」
一通り説明を終えるとアンノットは軽く息を整えると、改めて猟兵達に向き直る。
「活路を開いてくれら幕府軍や一族の皆さんに報いるためにも。この戦い、勝つわよ!」
マウス富士山
●第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
●このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
●オープニングを見ていただきありがとうございます。今回マスターを努めさせていただきます、マウス富士山と申します。
いよいよ敵の総大将、魔王織田信長との決戦です!
ルールはいつも通りの先制攻撃、プレイングではユーベルコードに対する対抗手段と反撃方法を描写してください。また複数の猟兵で連携を行う場合は全員に対して先制攻撃を行います、その点を注意して連携を取るようにしてください。
いよいよエンパイアウォーも最終局面、皆様のプレイングを心からお待ちしております。
第1章 ボス戦
『第六天魔王『織田信長』弥助装』
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POW : 闘神の独鈷杵による決闘状態
【炎の闘気】が命中した対象を爆破し、更に互いを【炎の鎖】で繋ぐ。
SPD : 逆賊の十字架による肉体変異
自身の身体部位ひとつを【おぞましく肥大化した不気味な鳥】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ : 大帝の剣の粉砕によるメガリス破壊効果
自身の装備武器を無数の【大帝の剣型】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:UMEn人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アニー・ピュニシオン
信長に出会う前に城中に小さい穴を『トンネル堀り』で開けて、
周辺の地図を頭に入れながら茶室を探すよ。
信長に出会えば、
先制攻撃を子供しか入れない穴に入って逃げる。
壁ごと砕かれても少しはダメージは抑えられる筈。
次にUC【ガラスのラビリンス】。
城の中が更に狭くなって無数の武器が出てきたら、
自分の武器が跳ね返って自滅するかもしれないね。
これで上手く挑発出来たら茶室の所まで逃げて。
茶室に着けば私の逃げ場が無くなるから覚悟を決めなきゃね。
信長の生前大事にした茶室に逃げてばかりのひ弱な子供。
光剣を握り。
「運が良かった、これで私の計画は完成した。」
精一杯の強がりで戦うよ。
勝つ為ならある程度の事はやむを得ない。
●小さな抜け道
地に落ちた魔空安土城。しかしその主である信長が放つ威圧感は未だ天下を取らんとする覇者の物、高みから猟兵達を見下ろしている。その圧力に負けじとアニー・ピュニシオン(小さな不思議の国・f20021)は小さな一歩を踏み出した。
「随分と時間が掛かったじゃないか、信長様を倒す小細工でもしていたのかい?」
信長は黙して語らず、背後に佇む弥助が代弁するようにアニーに語り掛ける。
「女の子はいろいろと時間がかかるものなのよ、それよりノブちゃんはアニーとお話してくれないのかしら?」
「住む世界が違うんだ、だったら言葉は意味を成さない―」
「弥助」
厳格な口調で弥助の言葉を遮ると、信長が太刀を引き抜く。その瞳には背水の覚悟、もはや退くという選択は彼の中にはないようだ。
「幼子と言えど戦場に出ているのであれば、それは等しく儂の敵だ」
その一言と共に、信長の太刀が刃先から崩れ始める。一見すると薔薇の花弁のようにも見えるそれは、津波の様に大きく広がりながらアニーに向かって襲い掛かる。
(範囲は広いけど、これなら!)
花の津波を前に後ろに後退したアニーは、そのまま足元の床を踏み砕いた。事前に仕込んでおいた逃走経路、城中に作り上げたトンネルはアニーが辛うじて入れる大きさに調整しており、信長本人や彼の放つ攻撃は入ってこれない。
……はずだった。
トンネルに飛び込んだアニーの目の前で花弁の津波が形を変える、花弁の一枚一枚が生き物のように自らの立ち位置を変え、細く巨大な蛇へと。その姿にアニーの背筋に冷たいものが走った瞬間、蛇はトンネルの中に飛び込んだ。
悲鳴を上げる間すらなく、アニーは蛇に呑み込まれる。その身体を構築する花弁は一枚一枚鋭い刃を携えており、押し流されるように転がりながらアニーの身体は斬り裂かれていく。
刃の花弁に揉まれ、身動きが取れなくなったアニーに信長がゆっくりと歩み寄る。これから起こるであろう事を想い弥助が瞳を閉じた時、彼らの周囲を硝子の壁が囲んだ。
「こいつは!?」
突然の事態に狼狽する弥助をよそに、信長は拳を地面に振り下ろす。その一撃で床には僅かな皹が入るも、割れるまでには至らない。
「逃げたか」
そう一言だけ呟くと興味を失ったように信長は立ち上がり、遠ざかる足音に背を向けるのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
遠呂智・景明
アドリブ・連携歓迎
さぁて、いきますか。
腰から二刀を抜き、敵の攻撃に備える。
変形を始めたら刀を構え、思い切り殺気を放ち敵を怯ませつつ、その攻撃を見切り大きく回避。噛みつかれることだけは防がなきゃならねぇ。
回避した勢いのまま速攻で反撃。
黒鉄を鳥の頭から顎まで突き刺し、口を開けねぇようにする。
刀一本で弱いってんなら、UCで纏った炎で黒鉄を焼きつける。
ここまでやりゃあ、この不細工な口も開けねぇだろ?
俺自身を振るいその部位をぶった斬る。
さて、まだまだやれるよな。
高速移動で肉薄、敵の手足を中心に攻め込むとするか。
多少の怪我は無視だ。この程度で手はとめん。
大蛇切景明の斬れ味、死後の旅路に持っていけ。
メイスン・ドットハック
【SPD】
もはや本物の魔王じゃのー
それならとっとと地獄の炎でも灼かれてくれんかのー?
先制攻撃は電脳魔術によるホログラムデコイを展開し、目くらまし
さらに鳥頭攻撃の軌道を【視力】【情報収集】で分析し、その結果を元に【第六感】も駆使して全力回避を徹底
先制攻撃後はUC「汝は元素、その鎖を断ち切ろう」を発動し、空間【ハッキング】を肉体変異部分に仕掛け、その遺伝子情報を【情報収集】し、解析する
解析が完了したら高速移動も駆使して、肉体変異を崩壊させる毒ガスを放射し攻撃開始
織田信長が避けるようなら電脳魔術でコーディングした毒ガス【誘導弾】を肉体変異部分に【一斉発射】する
アドリブ絡みOK
●陽炎の刃
「女子供でも容赦なし、か」
「多くの作品で言われるよう、本物の魔王のようじゃの」
硝子の迷宮が消滅し、新たに遠呂智・景明(いつか明けの景色を望むために・f00220)とメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)が信長の前に立つ。景明は既に両手に刀を持っており、いつでも動く準備はできているようだ。
「そっちは二人居るんだ、こっちも二人で掛かっても問題はないだろう?」
「……然り」
メイスンのゴーグルが僅かな波動を感知する。それは明確な攻撃の意志を対象に向けることで牽制や行動の制限を行う一種の攻撃なテレパス、つまりは『殺気』と言われるものだ。
景明の殺気と信長の殺気がぶつかり合い、城内の空気は一気に張り詰めたものへと変貌する。ピリピリとした圧力が肌を刺す中、信長が動いた。
突き出した右腕が醜く歪み、膨張しながら肥大化する。逆賊の十字架による肉体変異、嘴の中に並ぶ鋸のような牙を真っ直ぐ睨み付けると景明は大きくその身を翻した。
肩に掛けた白の着物が舞い上がり、信長の視界から景明の姿を隠す。さながら闘牛士が暴れ牛の突進をいなすかのような動きで攻撃を躱した景明は、自らのすぐ隣を通り過ぎようとした異形の頭部に手にした刀を突き刺した。
「今だ、やれ!」
「わかりゃんした」
景明が刀で異形の頭部を地面に磔にしている隙に、メイスンの自らの周囲に無数のコンソールを展開する。行うのは解析と情報収集、異形の頭部の遺伝子構造を理解し、その弱点となる物質を作り上げることが目的……だが。
震える手で異形の頭部を押さえつける景明の目の前に、ふっと影が差す。反射的に顔を上げた彼が見たのは信長の肩から生えるもう一つの鳥の頭。
押さえつけていれば味方がユーベルコードを使う時間を稼げる。だがしかし、それは敵にとっても同じこと。骨など存在しないかのように首を伸ばした鳥の頭部は景明の逗葉を通り抜け、一直線にメイスンへと向かう。咄嗟に回避しようと地面を蹴るメイスンだったが、行動は一歩遅かった。
嘴が閉じ、メイスンの半身が上下に分裂する。舞い散る結晶の破片に景明が目を見開き、弥助が勝利の笑みを浮かべる中、信長が小さく吐き捨てる。
「嵌められたか」
分断されたメイスンの身体が消滅し、そのすぐ隣に無傷のメイスンが出現する。転がるようにして鳥と距離をとったメイスンは唯一残していたコンソールのキーを叩くと、景明を見ながら呟く。
「これ以上は時間が足りん、気張れよ」
その言葉の意味を理解する前に、異形の頭部が溶け始める。熟れ過ぎた果実が腐り落ちるように、液体を滴らせながら崩れ落ちる頭部に弥助が目を見開く。
「よくわからんが、そういう兵器らしい」
紅蓮の剣閃が走り、信長の身体に生えた異形の頭部が斬り落とされる。燃え盛る二本の刀を構える景明だが、その瞳からはドス黒い血の涙が流れている。
メイスンの発した有毒性ガス。本来ならば信長にだけ効果が出るように調整するつもりだったが、戦闘中に完全な調整を行うには時間が足りなかった。
それでも、景明の身体はまだ動く。
頭部を斬り落とされたことでバランスを崩した信長を見据え、景明は刀を構える。軌跡を残しながら振るわれた二本の刃は、信長の身体を両袈裟に斬り込んだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
地鉛・要
【アドリブ連携可】
一か所に止まってると囲んで切り刻まれそうだな
移動しながらの方が良いだろう
UCに俺の状態が関係無いと言っても被害が少ないに越した事は無い
まず、影業と【地形利用】使った立体的な動きをしつつ武器から逃げる
圧殺研磨と【衝撃波】でいなしながら、戦争機構から取り出した水風船と【属性攻撃】で粘着性の水を花にぶつける様にばら撒く事で武器封じ
駄目押しに『相手の武具壊す状況に適した』鉄と炎を食べる蟻と
元々持っている目立たない性質を前面に押し出した『戦い中の暗殺する状況に適した』小さく、だが確実に被害を出す反物質爆弾の羽虫を飛ばそう
所で信長さん、案外普通の姿だな。てっきり城自身が信長だと思ってたぞ
ヒルデガルト・アオスライセン
貴方の手勢、厄介でした
前提の噛む動作を
開閉スペースにゴミを詰めひたすら阻害します
イーコアで敵の動作速度と位置を常時感知
トンネル掘りと怪力で地形破壊して一時的な壁にします
岩盤・土塊、柱や障子で視界を塞ぎ、嘴で挟める空間を減らし
盾捌き、闇属性で粘着性のある泥のオーラ防御で初撃を防御
避けれるなら空中でも地中でも構わず逃走
聖水瓶と水圧砲に、土と闇の魔術でスライム弾を調合
噛み応えのないトリモチ性の魔弾をバラ撒きます
外れても行動を阻害し、私に掛かっても自力で解除します
鳥側の目は活きているかどうか、否ならデカい死角なのでそちら側に攻撃
数回攻撃を見て最大速度反応速度を学習した上で
銀のコインを弾きUCで轢きます
●光のように駆け、影のように捕らえる
「信長様!」
「狼狽えるな」
壁を砕き、室内の空気を入れ替える。既に吸引してしまった分はどうにもならないが、これ以上の汚染は止めることができるはずだ。
しかし空気を換えたということは、猟兵達もガスを気にすることなく城内に入ることができるということだ。
「てっきり城そのものがそうかと思ったが、案外普通の姿だな」
「城って……そちらの方が相手取るのは面倒なのでは?」
お互いの獲物を構えながら、地鉛・要(夢幻の果てにして底・f02609)とヒルデガルト・アオスライセン(リベリアス・f15994)信長の前に立つ。
「城と一体化した信長様……?確かにそれは強そうだが」
「弥助」
意外と食い付いてきたきた弥助を制し、二の言葉を紡ぐ前に信長は自らの腕を変形させる。〆に似た形で交差した刀傷は放置するには重い、足を引く前に治してしまおうという考えなのだろう。
異形の頭部が牙を剥き、距離の近いヒルデガルトに喰らい付こうとする。それを前にした彼女は退かず、握り締めた拳を地面に叩き付ける。
「サンライト!」
叫びと共に拳の先に光が発生し、衝撃と共に地面が捲りあがる。異形の嘴はヒルデガルトの攻撃によって作り出された即席の壁に阻まれ、囲うように出現したそれによって頭部そのもの身動きが取れなくなる。
ならばと信長が握る太刀に力を込めると、その刃先がバラバラと崩れ落ちる。鋭い刃を持つ剣の花弁、濁流のような勢いで放たれたそれは壁の隙間を潜り抜けながら二人に向かって接近する。
「……けど、そいつは俺の担当なんだな」
壁を蹴って空中に跳び上がった要は自らの武器である圧殺研磨を両手で握り締め、流れる花弁の中央に叩き付けた。その衝撃で花弁は舞い上がり、壁や天井に突き刺さって動かすことができなくなる。
ただしそれは花弁全体の中でも一部のみ、残る花弁が空中に居る要を捕らえようと流れを変えた時、二人は新たな武器を取り出した。
「タイミングを誤るなよ」
「わかっています」
手にしたのは水風船と水圧砲、一見すると玩具に見えるそれに信長は眉を潜める。しかし二人は一切の迷いなく、その武器を花弁に放った。
当然、水圧砲や割れた水風船からは液体が飛び散る。信長が酸や毒の類を仕込んだのかと訝しんだ時、彼の目の前で塊となった花弁が地面に落下した。
「なんだと!?」
信長がそのように操作したわけではない、液体を浴びた花弁が他の花弁に貼り付き、重さに耐えきれず地面に落ちていく。その事態に弥助が驚愕の声を上げる一方で信長は冷静に事態を把握する。
(糊か)
落下した花弁は更に異形の頭部にも貼り付き、早々に動かすことはできなくなっている。信長が次なる一手を思案した瞬間、澄んだ金属の音色が辺りに響き渡った。
それは何かと理解する前に、閃光が信長の身体を貫通する。瞬きをしないでいるにも関わらず、残光しか捉えることのできない圧倒的なスピードに思わず感嘆の息が漏れる。
「貴方の手勢、厄介でした……ですが、こちらも一人で戦っているわけではありません」
光速の三秒間、要が密かに生成し、ヒルデガルトがそのありったけを突き刺した反物質虫が一斉に起爆する。花弁に包まれた城内は一転、閃光と熱気によって吹き飛ばされるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
月宮・ユイ
アドリブ◎
*器に<呪詛>宿し呪詛/呪操る
なにも語らず、ね
[コスモス]飛行付与外套
[ステラ+ケイオス]剣槍形態
<早業:高速詠唱、知識>
先手取れないのは承知済
量も範囲も膨大な攻撃に殺到される前に距離を詰め
<念動:オーラ>と武装で受け時間稼ぎ《不死鳥》召喚。
半数を纏い、回復効果受けつつ後方への噴射で推進力向上。
残りを正面で纏め衝突、
爆発させ花びらを散した突破口を武装でさらに広げる。
一手放てる様片手が無事なら良し
突破出来たなら勢いのまま一撃
防がれようと打ち合いの姿勢維持、
再集束した爆発で散った炎を背に隠し自分ごと焼く様に飛ばす
纏う炎と<生命力吸収の呪>も上乗せ、強引にも押し切る。
その首貰い受けます
ベリル・モルガナイト
負けない。わ
貴方が。どれだけの。力と。意志を。持とうとも
私は。盾
この世界に。住む。人々を。私は。守り抜く
敵は。一人として。みれば。圧倒的な。格上
こちらが。持つ。数の利
それを。活かすために。回復させる。わけには。いかない。わ
傷が。増えてくれば。回復を。試みる。はず
それに。合わせて。狙われた。方を。【かばう】。わ
【盾受け】と。【オーラ防御】で。凌げれば。いいのだけれど
盾越しで。回復を。防げたのなら。よし
それが。ダメでも。私の。意識が。残っていれば。それで。十分
これが。貴方が。傷つけてきた。人たちの。痛み。その一端
ダメージを。反射して。回復した。分を。削り。ましょう
【アドリブ、他の方との絡みは歓迎】
●燃え上がる輝きを
腕を振るい、煙を払う。
プラズマの貫通に加えて反物質による追撃、下手をすれば致命傷となってもおかしくはない攻撃を受けてなお信長は立ち続ける。どれだけの傷を受けようとも、その眼差しは前だけを向き続ける。
撤退という選択肢は存在しない、弥助もそれを理解しているのかただ黙って付き従う。
そんな信長の眼前で、二人の猟兵が煙を引き裂きながら現れる。
「突貫します、足を止められないように気を付けて」
「ええ。貴女も。怪我をしないようにね」
月宮・ユイ(捕喰∞連星・f02933)とベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)。片方は剣と槍の変則二刀流、もう片方は大楯と刺突剣、どちらがどのような役割を果たすかは装備を見ただけでも理解できる。
ゆえに信長は太刀だけではなく自らの鎧をも花弁に変え、その全てをユイに向けて殺到させる。わざわざ盾に攻撃を当ててやる義理は存在しない、剣に攻撃を集中し叩き折ってやればいい。
これまでで一番の花弁の嵐、それを前にしてベリルが不意に足を止めた。
その行動を待っていたように、ユイがベリルの盾に足を乗せる。その狙いに気付いた信長が花弁を壁のように高く立ち昇らせた瞬間、ユイの身体が飛んだ。
ベリルがその身体を跳ね飛ばし、十分な初速を付けたユイはコートの裾を翼のように広げると、武器を身体の前で十字に交差させながら一直線に剣の壁へと飛び込んだ。
手にした武器から不快な音が鳴り響く、細かな剣の花弁が研磨剤の役割を果たし、武器を削り落としているのだ。しかし荒れ狂う剣の波の中で、ユイはその先にいる信長を睨む。
「……舞えっ!」
その叫びと共に、ユイの身体が炎に包まれる。背中からは噴出した炎は翼のように後方に広がり、その推力を乗せたユイは強引に剣の壁を突破する。
後はこのままと、壁を突破したユイの視界に映ったのは信長の姿ではなく、大きく嘴を開く異形の鳥の姿であった。
花弁の華は目くらまし、本命は壁を突破した相手を確実に仕留める狂鳥の牙。
軌道修正が間に合わない、迫る鋸のような牙に思わずユイが目を瞑ってしまいそうになった時だった。
「蹴って」
彼女の背後から声が響く。反射的にユイが足を伸ばすと、彼女の身体が跳ね上がった。
狂鳥の牙が足元を通り過ぎる。避けられた、そう安堵したユイが視線を背後に向けた瞬間、ベリルの身体が異形の嘴に噛みつかれた。
「大丈夫。行って」
咄嗟の声も出ないユイに対し、ベリルが諭す様な声音で言う。宝石化している髪には亀裂が入り、手にした盾も圧力により徐々に形が歪んでいく。噛み砕かれるのも時間の問題だろう。
ベリルの透き通った瞳に逡巡する自分の顔が映る、本当にこのまま行ってもいいのか?そんな考えがユイの頭に過ぎるが、彼女は自分を見つめるベリルの瞳に一点の曇りもないことに気が付いた。
「……ありがとうございます」
ただ一言だけ残すとユイは信長に向きなおり、一気に加速する。
「アイツ、仲間を囮にするか!」
「……否」
声を荒げる弥助の言を否定し、信長は自らの身体を見下ろす。胸に付いた刀傷、爆発の火傷は癒えている、しかしその身体には罅割れのような裂傷が無数に走っていた。
「それが。貴方が。傷つけてきた。人たちの。痛み。」
鳥の頭を通じ、信長の耳にベリルの言葉が届く。どうやら始めから彼女は、自分の身体を半ば捨てるつもりだったようだ。
「今に全力を注ぎ、太く、短く、儂好みの考え方よ」
一人では無理でも二人ならば。そんな思いと共に全身に炎を纏ったユイが信長に突貫し、巨大な火柱が立ち上った。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
春日・釉乃
信長が火属性付与で本能寺アタックをしてくるの!?
これがサムライエンパイア…けど、紅葉(f08859)と二人で乗り越えて見せる!
オーラ防御のある『鶴姫』を装着して出撃
早業で盾受けの『シールドスレイヴ』を一斉発射して前面を覆い尽くすように展開
盾を全て炎の鎖に奪い取られても、まだ機械鎧を全損する覚悟でどうにか凌ぐ
紅葉が反撃を開始したら機械鎧をパージ
【絢爛に踊れよ剣の花嫁】を発動して真の姿へ変身
ハイペリアの姫君…嘗ては殺し合った仲であるが、今宵はお前と共に生きるという願いと共に駆け抜けようか
残像を纏いつつ空中戦ダッシュで接近し
カウンターでだまし討ちによる咄嗟の一撃の鎧無視攻撃たる太刀筋で信長を切り裂く
才堂・紅葉
【春日・釉乃さん(f00006)と一緒に】
「すこぶる難敵ですが、剣の姫様。よろしくお願いしますね」
後ろ手に髪を解いて真の姿の【封印を解く】。
余り使いたい力ではないが勝負所だ。
方針は、先制攻撃を春日さんの盾に重ねるように【紋章板】で【野性の勘、気合、オーラ防御】。
後は【炎の鎖】を逆に掴み【怪力、地形を利用、カウンター】で引っ張りながら、【フェイント】で不意に手を離して崩しを狙う。
自身は隙に付け入る【しのび足、暗殺】の飛翔で間合いを詰め。
「直なら、反動が少ないんですよね」
強い笑みを浮かべて背中の紋章を輝かせ【属性攻撃、グラップル、マヒ攻撃】。
「春日さん!」
渾身の掌で相方への【吹き飛ばし】を狙う。
●二人の姫君
信長が弥助を背負って火属性付与(エンチャントファイヤ)、単語だけを抜粋すると中々にギャグだが笑っている場合ではない。
「すごぶる難敵ですが、よろしくお願いしますね剣の姫様」
「うーん、そう呼ばれるにはちょっと早い気がしないでもないなぁ」
才堂・紅葉(お嬢・f08859)の言葉に若干苦笑いしつつも春日・釉乃(蒼薔薇のPrince・f00006)は幾度もの戦場を潜り抜けてきた愛機、鶴姫を駆って信長の前に現れる。
「…絡繰り仕掛けの鎧か」
「信長様、あのような物お好きですよね」
弥助の言葉には否定も肯定も返さず、信長はその身体に花弁を纏うと太刀と鎧に戻し装着する。さすがの信長も丸腰で戦いに挑もうというほど相手を見下してはいない、つまりは油断も慢心も存在しないということだが。
信長の背後に広がる闘気が太刀に纏われ、勢いよく振るうと同時に飛ぶ刃となった炎が二人に襲い掛かる。かつて第六天魔王と恐れられた覇者の闘気、直撃すればただでは済まされない。
「では、動きを合わせて」
「うん、行くよ!」
鶴姫の装甲が一部スライドし、格納されていた浮遊盾が一斉に射出される。普段は全周囲に広げて展開することが多いが、今回は前方にのみ広げる集中展開。もはや壁に近い防御陣を組んだ盾は正面から炎と衝突、周囲に突風と熱波をまき散らしながら飛散し、鎖によって信長の手元に引き寄せられる。
「だけど、防ぎ切った……!」
釉乃の盾に重ねるようにして構えていた紋章板を投げ捨て、そこから伸びた鎖を紅葉は躊躇なく掴む。紅蓮の鎖に触れた瞬間紅葉の手から水分の蒸発する音が響き、周囲に肉の焼ける臭いが広がる。
「綱引き、あなたの生きていた時代にはありましたかね!」
激痛に歯を食いしばりながらも、紅葉は信長と繋がった炎の鎖を引く。ピンと鎖が張り詰めると同時に、信長の身体が僅かに引きずられた。
「アイツ、なんて馬鹿力!」
戦士とは細い紅葉の腕から発揮される力に弥助が驚きの声を上げる。一方の信長はそんな紅葉ではなく釉乃の方へと視線を向けると、無造作に太刀を振るった。
「なに!?」
残火から放たれる二撃目の炎の刃、一撃に二人の防御を重ね万全を備えたのが仇となった。咄嗟にカバーに入ろうと鎖を持つ手を緩めた紅葉は、そこで自らの手が熱によって鎖に貼り付いていることに気付く。
手は離せない、ならばと覚悟した紅葉の背に樹木を思い浮かばせる幾何学的な紋様が浮かび上がり、その髪が紅く変貌する。
その変化に信長が鎖を引く力を強めた瞬間、紅葉は鎖を手に付けたまま前へと飛んだ。力の均衡を急に乱された信長は体勢を崩し、その隙を突いて紅葉の掌が彼の背に触れた。
「春日さん!」
紅葉の視線の先で炎の刃が炸裂し、熱波がその頬を撫でる。しかしその先に彼女はまだ立っていると信じて、紅葉は集中させた重力場で信長の身体を射出した。
常人であればそれだけで内臓破裂を引き起こす超重力による射出、しかしその中でもハッキリとした意識を保った信長は立ち上る炎の中で煌めく剣閃を見た。
赤く光る刃は身動きの取れない信長の身体を切り裂き、舞い上がる血が炎によって蒸発しながら周囲に広がる。
「こちらも、傷が深いか……」
切っ先確かな手ごたえを感じながらも、剣の花嫁は地面に片膝を付く。
これ以上の追撃は不可能だが一太刀与えた。その分受けた傷も深いが、結果としては充分だろう。
苦戦
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無累・是空
チガヤ(f04538)と組むぞい
ようやっと総大将のお出ましじゃな!
あとは此奴をぶちのめして、この戦を終いにするぞい!
舐めてかかれる相手ではないが、チガヤとわしなら負けはせんわい!
メガリス破壊効果は【オーラ防御】と【地形の利用】で切り抜ける!囲まれ動きを封じられようと、とにかく初撃の波は全力でしのぐ!なに、手数にはわしも自信アリじゃ!
『虹霓弓』【範囲攻撃】【誘導弾】で飛び交う大帝の剣を撃ち落とすぞい!これが飛んでるとチガヤにも障る。
頃合いを見て収束レーザーをぶち当ててやるわい!
自力で勝る相手に持久戦はジリ貧よな!ましてチガヤは弾数の都合長期戦には向かん。強引に勢いで押し切らせてもらうぞ!
チガヤ・シフレット
是空(f16461)と出陣だ!
おぉ、これが第六天魔王!
なかなかに迫力があるじゃないか!
後ろに、なんか背負ってるのも……凄いな?
私もガジェットとかドカーンと背負えばよかったな!
やるぞ、是空!
魔王何するものぞ、ぶっ飛ばしてやろう!
兵装の準備は万全、義手、義足のスペアも十全
いざ!
ガジェットと兵装を展開して、敵の攻撃の目くらまし!
鳥頭が噛み付いてくるってんなら数でやりゃ、多少は【フェイント】になるだろう!
最後にゃ、義手義足、どっちかにかませて使い捨て!
即座にスペアに切り替えて反撃だ!
【零距離射撃】の【一斉発射】でドカンと!
すぐに距離を取って是空の援護へ!
何なら私が背負われるガジェットみたいになるか!
●機械閃光
「おぉ、これが第六天魔王!……後ろに、なんか背負ってるのも凄いな?」
「何、人数で言えばこちらも同じ!チガヤとわしなら負けはせんわい!」
燃え上がる炎と弥助の姿を背負う信長の姿を見て、若干呆然とするチガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)に対し、無累・是空(アカシャ・f16461)は手の平に拳を叩き付けて気合を入れる。
「……まあそうだな。魔王何するものぞ、ぶっ飛ばしてやろう!」
その言葉と共に、おおよそ質量保存の法則を無視した量の銃火器が展開される。肘から先がガトリングに変形し、脚からは小型のミサイルポット、踵から生えたブレードをアンカー代わりに地面に突き刺し、チガヤは展開した火器を一斉に発射する。
三段ならぬ乱れ撃ち。滅茶苦茶な狙いで放たれた弾丸は信長ではなくその周囲の壁や天井に直撃し、舞い上がる煙が視界を覆う。
「目くらましか」
下手に動けば弾丸に当たり隙を曝すが、動かなければ恰好の的。どちらにせよこちらが動けない隙に男の方が攻撃を行う狙いだろう。そう判断した信長は太刀と鎧を花弁に変えると一部を自らの周囲に漂わせ、残り全てを放射状に広げながら音のする方へ向かわせる。
自身の身を守りながら相手への攻撃を同時に行う。消極的な戦法ではあるが、こういった自分らしくない手を選ぶことができるのも信長の強みと言える。
「だが、攻防一体はこちらとて同じこと!」
二つのミサイルの上に両足を乗せ、スケートのように空中を滑りながら是空は自らの周囲に防御用のオーラを纏わせる。そして目の前に迫る花弁の波を真っ直ぐに見つめながら、是空は一息にその中に飛び込んだ。
一見するとただの自殺にしか見えないその行動。しかし炸裂したミサイルは是空を捕らえようとしていた花弁を吹き飛ばし、残った刃はオーラで防ぎきる。ミサイルは単なる目くらましではない、是空が花弁からその身を守るための盾としても役割もある。
そして花弁が吹き飛んだことでできた一瞬の空白に、是空は虹の弓を引き絞った。
『光よ、あまねく照らせ!』
放たれた七色の閃光は是空だけでなくチガヤを取り囲もうとしていた花弁も撃ち抜き、次々と砕いていく。そして爆炎と花の破片で視界がさらに混沌とする中で、チガヤの目は信長への射線が開くのを見た。
「よし、このチャンス……」
信長に照準を定め反撃の一撃を浴びせようとした瞬間、ガクリとチガヤの身体が傾く。一体何がと彼女が視線を下に向けると、異形の鳥が嘴を開いている姿が見えた。
「土竜かテメエは!?」
足を鳥に変形させ、地中を通ってチガヤの足元に出現させる。別の猟兵が地中に作っていた逃走用のトンネルを逆に利用された。
だが、潜り込まれることは始めから想定済み。チガヤは躊躇なく自らの足を鳥の喉まで差し込むと、それを切り離し腕の力だけで鳥の口内から脱出する。
地面に転がるチガヤを是空が抱え上げ鳥から離れた時、爆発音と共に鳥の口から爆炎が上がった。
「追撃するぞ、覚悟はよいか!」
「気にするな、突っ込め!」
足を再装着している時間は無い。変形機構を利用し手と足を強引に合体させたチガヤは更にそのままユーベルコードを発動し、全身に纏ったガジェットによって自分自身が巨大なライフルのような形になる。
そしてそんな彼女を抱えた是空は、爆発によって間接が砕け開きっぱなしになった鳥の口内にチガヤを一息に突っ込んだ。
「ぶちかませ、チガヤ!」
閃光と共に異形の頭部が更に歪に膨れ上がる。その膨らみは喉を通して変形部分全体に広がり、信長との接続点箇所が負荷に耐え切れずちぎれ跳ぶ。
「ぐうっ…!」
初めてあがる信長の苦悶の声。肩脚を失った彼はそのまま倒れ込むようにして、地面にその手を付いた。
成功
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ネムネ・ロムネ
むぎ(f19253)と
恋人のむぎに対しては口調が敬語じゃなくて言い捨てになるかも
だいじょーぶ
ネムがいるの
きっと交渉は上手くいく
だからむぎ
力を貸して
■対策
むぎとは反対側へ【ダッシュ】で回りつつむぎの行動に関係ない柱を手榴弾等で【破壊工作】していくのです
柱を失えば吹き抜け構造の安土城なら上から柱や装飾が落下してくる筈なのです
崩れ行く城内で敵の視界を遮り、闘気の炎を回避しつつ【ウォーキングキャット】の【忍び足】で生き残っている梁を登ってむぎと合流です
むぎの作戦が上手くいけば敵の動きを
ネムの作戦が上手くいけば視界を潰せる筈
むぎが攻撃に転じたらネムもUCを発動するのですよ
ごめんなさいが聞こえねーんですよ
津久根・麦穂
ネム(f04456)と参加
ネムの前では僕の口調は素が出てるね
(口調は敬語混ざっても適当でも問題ありません)
■対策
【戦乙女バズヴ】の鎧前面に
【蒸気携帯仕掛け罠】“爆発反応装甲”を
複数取り付けた状態で前衛にして
【炎の闘気】を受け止める
もしボディが破壊されてもバズヴの魂が
消滅することはないので捨て身上等
【炎の鎖】がバズヴを捕えたら
僕は安土城の吹抜け状の梁を伝い
【不思議な盗賊の靴】で音もなく頭上に移動
【コカトリストラップ】を投擲し
【炎の鎖】で繋がれたバズヴを
周囲の地形ごと石化させ固定を試みる
UC【速贄】(詠唱不要)を発動し信長の鎧の隙間を狙い鉄串を投擲
斧の一撃を与え、あとはネムに任せよう
●信頼の形
太刀を失った脚に突き刺し、強引に義足とした信長はそのまま立ち上がり再び前を見る。だが無理は続かない、背後に居る弥助も神妙な表情を浮かべている。魔空安土城、その崩壊の時は近いようだ。
「交渉にきたの」
「交渉……うん、そうだね」
そんな信長の目の前に堂々とした態度のネムネ・ロムネ(ホワイトワンダラー・f04456)と若干ばつの悪そうな顔をした津久根・麦穂(ストレイシーフ・f19253)が現れる。そしてネムネの口から出た『交渉』という言葉に弥助が眉を潜めた。
「なるほど。抵抗できるだけの力を奪いつつ次の戦に利用しようっていう腹か、常套手段だ。だがこちらに御座すは第六天魔王、誰かの軍門に下るなら死ぬ覚悟で――」
「なに言ってるかわかんねーです」
ポイっと、ネムネが無造作に何か投擲する。複数の機会が複雑に組み合わさってできた球のようなそれは信長達には見慣れないものだったが、その役割はすぐにわかった。
球が炸裂し、爆風と鉄片が周囲に飛び散る。その爆発で視界を潰される直前、信長は太刀に炎を纏わせ回し蹴りのように炎の刃を放つ。二人を纏めて両断せんと放たれた横なぎの一振りは、黄土の鎧を着た騎士に阻まれた。
炎の闘気に当てられ、爆発と共に騎士が吹き飛ぶ。その隙に麦穂とネムネは互いに反対の方向に走り出すと、ネムネは両手に持ったガトリングを走りながら撃ち出し次々と安土城の柱を破壊していく。
安土城は中央が吹き抜けの構造になっており、柱を失えば簡単に上の階の装飾や柱を落とすことができる。無数の瓦礫は信長の視線を遮り、闘気を当てるための射線を潰す。戦場をよく調べている、敵ながら見事なものだ。
だが城内を理解しているのはこちらも同じ。潰された柱と崩壊する天井から無事な梁を逆算し、そちらに飛び移ろうとした地面を蹴った時、ビンと鎖が引かれ信長の身体が空中で一瞬固定される。
「信長様!」
弥助の叫びに信長が地上を見ると、そこには先程倒したはずの騎士が鎖を掴んで蹲っていた。ただしその身体は灰色に変色し、どれだけ信長が鎖を引こうと微動だにしない。
「……味方を石に変えたか」
風馬小太郎に安倍晴明、生き物を別の物質に変える術は信長にも覚えがある。だが群を重視する猟兵達がそのような手を使ってくるとは思わなかったが……。
「いえ、群だからこそです信長様」
自分が倒れても信長が居れば必ず本会を果たしてくれる。天に座す魔王ではなく、その配下であった弥助は彼らの気持ちを理解することができた。
「…左様であったか」
信長の身体に鉄串が突き刺さる。その痛みが彼の意識を戦場に引き戻した瞬間、麦穂が巨大な斧を持って梁から飛び出した。
「わああああぁ!!」
落下する信長に向かって、上段に斧を構えた麦穂が追うように落ちてくる。このままであればその斧は信長の身体に突き刺さり、その骨を砕くだろう。だが大人しく攻撃を喰らってやるほど信長は勝負を捨てたわけではない。
義足の太刀に炎が纏う。攻撃を受けるのであればここで相打つ、放たれた炎の刃が無防備に曝された麦穂の胴に放たれた時、弾丸のカーテンが二人の間に割り込んだ。
「むぎっ!」
砲身が赤熱化したガトリングを更にフル稼働させたネムネの制圧射撃が炎の刃を迎撃する。彼女がこちらの攻撃を撃ち落とすことはわかっていたのか、そうだとしても誤射は怖くないのか、様々な疑問が信長の思考に過ぎるが、その答えは意外なほどあっさり見つかった
「これが、信じているということか」
振り下ろされたマスターキーが信長の身体に突き刺さり、魔王は空から大地へと叩き落された。
大成功
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宮入・マイ
【芋煮艇】っス!
うおーラストバトルっス!
しかもみんな一緒っス!
きっとめっちゃ面白くなるっス!
炎の闘気は躱せそうにないっス…『アーちゃん』を纏って少しでも炎の被害減らすっス。
爆発で四散した身体は『サナダちゃん』で繋ぎ直すっス、本体さえ無事ならなんとかできるはずっス!
ボロボロになった身体の不利は【強引舞上】で克服っス!
さー綱引きスタートっスよ〜!
炎の鎖を握りしめて引っ張ったり引っ掛けたりして逆に信長ちゃんの動きを制限するっス!
おててが焼けても【強引舞上】で逆にパワーアップしてやるっス!
こう見えてもマイちゃん力持ちでエリートカタツムリキマイラっスからね!
きゃっきゃ。
レン・ランフォード
【芋煮艇】
貴方が織田信長…故郷かもしれないこの世界を守るために
そのお命、頂戴します!
敵の攻撃は「第六感」と「野生の勘」も動員し、起動を「見切り」
「残像」をおいて回避
失敗したら苦無で「武器受け」をして爆発する前に「早業」で
それを捨てながら「ジャンプ」で退きます
至近での爆発は「火炎耐性」と「激痛耐性」で耐えます
そして【大典太】を召喚
ボアネルさん行きますよ!
彼のゴーレムと共に
大典太の持つ右の刀を叩き付け「なぎ払い」「鎧砕き」
更に左のオーガスラッシャーもほぼ同時に打ち込む「二回攻撃」を放ちます
鎖で繋がった人が振り回されたら大典太の左でその人を救助
抑え込むのを手伝いつつ右の刀を叩き込みます
アドリブ等歓迎
明石・真多子
【芋煮艇】の皆で行くよ!
ついに出たね大将首!
軟体魔忍としてアタシ達がその首頂戴しちゃうから覚悟してね!
まずは『タコ墨』を膜のように噴いて、水分のバリアで炎から身を護るよ!
日頃乾燥肌に悩んでる海産物を舐めないでね!
何度放って来たってこっちも墨の膜で防御しちゃうんだから!
【軟体忍法混合流派の術】でマイカちゃんに来てもらったら、とっておきの攻撃いくよ!
「珍しく大物じゃなイカ。骨はなイガ、腕が鳴るな」
皆が隙を作ってくれた所を狙って…合体混合墨手裏剣を投げつける!
10(イカ)と8(タコ)のコンビネーション!これがアタシ達の18番(オハコ)だー!!
ネピア・ドットヤード
【芋煮艇】
これが第六天魔王、織田信長…!すごいプレッシャー!負けないぞ!
炎の闘気…むしろこれは受けるっ!ほうがいい気がする!(覚悟気合第六感オーラ防御野生の勘)
炎の鎖でつながれたけどぉ゛ぉ゛…!炎の拳を纏える僕は我慢できるっ!(激痛耐性)
我慢しながらこちらも応戦!
オーラブレードを両手に作って刀身を長く変形!リーチは補った!
後は信長を攪乱だー!
(【選択UC】発動。戦争を終わらせたいという想いを乗せて高速飛翔を始める)
鎖でつながれながらマッハの速度で飛び回るぞ!
信長の周りをぐるぐる飛び回って逆に信長を縛り付けてやる!
時々剣で攻撃して妨害!後は任せます!
(怪力空中戦武器受け挑発捨て身の一撃見切り)
ボアネル・ゼブダイ
【芋煮艇】で参加
現れたか…
この世界を苦難から救うために、討たせてもらうぞ
魔王よ
早業でシルバーカトラリーセットからナイフやフォークを取り出して投擲
炎の闘気と爆破を防ぎダッシュで後方に下がり距離を取る
見切りとカウンターを駆使して防御に集中
鎖に繋いだ味方が暴れ敵の動きが鈍った隙に装備武器で自傷
UCを発動する
フッ…
天下五剣と並ぶとは光栄だな…
致死量寸前の流血量を医術で見極め血鍵を作り
地獄の門から巨大なボーンゴーレムを召喚
そのままレンの大典太と連携を取り
叫び声と無数の魔剣が生えた骨塊で敵を攻撃するように指示をする
自身は後方で人工血液セットから血液を補充する
貴様には億に一つの勝利もない
骸の海に還るがいい
バルディート・ラーガ
【芋煮艇】
ヒッヒ。ついにお出ましですかい、諸悪の根源の旦那ア。
直接の恨みはねエんですが、ひとまず骸の海へとお還り下さいまし。
初手はこの身体を張って、発散される闘気から後衛側の人らを「かばう」。
あっしはこの鱗で「火炎耐性」にゃ少々の自信アリです。
「激痛耐性」と合わせて、闘気・爆発・炎の鎖までも耐えて見せやしょうぜ。
盾役を終えやしたら、身の内の炎に尻尾辺りの肉を与えて【喰い尽くす簒奪者】を発動。
繋がれた鎖を逆に引っ張り、蛇どもをロープ代わりに使った「グラップル」で地形にかじりついて敵の移動を封じやす。
そ、この後に控えた仲間の大技を避けられねエように……ヒヒ。あとは頼みやしたよう。
●海へ
「なるほど。真に全力で挑むのであれば、お前は残しておくべきだったのかもしれんな」
「信長様……」
髷が外れ、長髪を下ろしながら信長はゆっくりと立ち上がる。信長、秀吉、弥助、三人の魔軍将が一度に掛かれば億に一つの勝利を掴めたかもしれないが、過ぎた話だ。
「……なんかいい話してるっス?」
「覇道とは言え一度は天下に手を掛けた者だ、思う所はあるのだろう」
首を傾げる宮入・マイ(奇妙なり宮入マイ・f20801)に、ボアネル・ゼブダイ(Livin' On A Prayer・f07146)が声を掛ける。信長が行ったものは許される物ではない、だがボアネルはそれを間違いと知りながらも自身の正道を貫いた人物を知っている。思う所があるのは彼も同じなのかもしれない。
「ともかく、あの人を倒せばこの戦いは終わりなんですね!」
「私達七人が相手だよ、覚悟してね!」
「ええ、故郷かもしれないこの世界を守るために……七?」
ネピア・ドットヤード(サイキックゴリラパワー妹系幼女・f20332)の言葉に明石・真多子(軟体魔忍マダコ・f00079)が同意しながら信長を指さし、その後ろでレン・ランフォード(近接忍術師・f00762)が参加している猟兵の人数を数える。単純な頭数で数えると多いし、人格等を含めると少ない、数え間違えか?
「まあまあ細かい事は気にしなさんな、今は目の前の相手をどうにかするのが大事でさア」
爬虫類特有の微笑を浮かべながら、バルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)が前に立つ。そうこうしている内に向こうの戦闘準備も整ってしまったようだ。
「六人……だが、人数であればこちらも二人!」
信長の手に炎の闘気が集まり、巨大な刀身が構成される。あ、これなんか今までと違うぞと芋煮艇のメンバー全員が察した瞬間、炎の剣がそのまま振り下ろされた。
「これは、受けた方がいい気がする!」
「アーちゃん頼むっス!」
拳をオーラで包んだネピアと全身を液体で覆ったマイが炎の剣を受け止めようと前に飛び出す……が、ロクな防御手段を持たないマイは正面から受けた剣の炎によって一瞬で内部の水分が蒸発し、電子レンジに入れた生卵のようにボンッと音を立てて爆散する。
「マイさ……んっ!!?」
返しの刃で横なぎに振るわれた剣を、ネピアは両の拳で受け止める。剣の勢いに押し出されるようにして彼女の身体が大きく揺らめくが、先程のマイのように爆散したりはしない。その事実にメンバーが内心胸を撫で下ろした瞬間、今度は剣そのものが爆発した。
炎が猟兵達の視界を覆い、信長や仲間達の姿が見えなくなる。ハッと空中を見たバルディートは吹き飛ばされたネピアとマイ(の破片)が鎖によって引き寄せられるのが見えた。
「真多子サン!」
「へっ!?」
信長の攻撃に耐えようと口から吐く墨で身体を覆っていた真多子の前にバルディートが飛び出す。あの炎で真に危険なのは熱量や爆発ではない、その後に発生する鎖の拘束にある。真多子がやろうとしている連携は拘束された状態では成功しない恐れがる。
それを伝える前にバルディートの身体が飛んできた炎の刃によって吹き飛ばされ、一瞬宙を舞った直後に鎖の引き寄せによって今度は逆方向へ飛んでいく。
「バルディートさん!」
「焦るな、まだだ」
炎の壁の向こうから放たれる飛ぶ斬撃。レンはそれを直感で回避し、ボアネルは食器をぶつけることで迎撃する。自分の身体で触れなければ鎖で繋がれても問題はない、同時に爆風で炎の壁を吹き飛ばしたボアネルは改めて戦場を見直す。
「いやあ、中々痛いもんですねエ……」
真多子を庇ったことで焼け焦げた背中から鱗を剥がれ落としながらも、バルディートは八匹の蛇を地面に噛り付かせ信長の下へ引き寄せられるのを耐えていた。しかし闘気のダメージに加え蛇を召喚した代償で更に傷を負った今、引かれないように耐えるのが精一杯だろう。
「だったら、マイちゃんがその分頑張るっす!」
バラバラになった身体をサナダちゃんで強引につなぎ、継ぎ接ぎの人形のようになっているマイが炎の鎖を掴んで勢いよく引っ張る。傷だけ見ればこっちの方がよっぽど重症だが、彼女は多少特殊なので問題はない。
「そして!僕が信長を妨害だあ!!」
攻撃を受け切ったネピアがその身体を緋色のマントで覆い、信長に向かって一直線に突進する。勢い任せの突進かと信長が防御の構えを取った時、ネピアは彼の横を素通りした。
「なにっ!?」
信長が驚愕している間にもネピアは信長の周囲を旋回し、あっという間にその身体に鎖を巻き付ける。自らの炎で信長の身体が焼かれることはないが、超硬度の鎖は信長の身体をしっかりと拘束する。
「今がチャンス、出番だよマイカちゃん!」
「ふん、遅かったじゃなイカ」
「七人目居た!?」
隠れていた七人目、軟体魔忍マイカの登場に信長とレンの目が驚愕に開かれる。そんな二人をよそに真多子とマイカはお互いの墨を合わせ、巨大な手裏剣を作り上げる。
ボアネルもまた自らのナイフで腕の動脈を切り裂き、我に返ったレンも召喚の準備に取り掛かる。
「三界の力で生まれた機械仕掛けの覇王に並ぶは」
「呪われた門を潜りし死者達の王」
「そして10(イカ)と8(タコ)を合わせた十八番!」
全長約二十三尺の鎧武者、赤黒い瘴気を纏う巨大な髑髏、二人の忍が忍術で作り出した大手裏剣。自らを囲む三つの攻撃に信長はふっと息を漏らす。
もはや億に一つの勝利も無し。そう確信した信長は鎖を消し、四人の戦士に向かって一直線に駆け出した。
「いくぞ弥助!儂と共に死ね!」
「おうよ!全ては信長様の為に!」
迫る信長に四人の攻撃が一斉に放たれる。大典太の手に持った二本が信長の両腕を叩き切り、墨手裏剣が胴を断つ、宙を舞った信長の半身に巨大な魔剣が突き付けられた。
「骸の海に還れ、そして今度は永久に眠るがいい」
「……是非もなし」
王の魔剣が振り下ろされ、信長の身体が弥助と共に消滅する。破壊と新たな世界への侵攻を目指した覇者織田信長は、こうして二度目の眠りを迎えるのだった。
成功
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