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エンパイアウォー㉞~風林火山、虎を顕現せし、魔王

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #オブリビオン・フォーミュラ #織田信長 #魔軍転生

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●掲示板
 第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

●風林火山の旗印
「さて、戦争も終盤、皆様調子は如何でしょう。この度も様々な生命の終わりを見た事かと。その度に何を思うか、感じるか……もしかしたら何も思わない方も居るかもしれませんね、ともあれ猟兵とはなんとも苦難の道多き物なのかと最近思うのですよ」
 集まった猟兵達の前に現れるのは中折れ帽子にサングラス、トレンチコートを羽織ったスーツ姿の男……芦屋・晴久である。わざとらしく長い前置きが終わり漸く本題に入る。この戦争、最後の敵である織田・信長の討伐だ。
「長い?はっはっは、これは失礼。それでは本題と参りましょう。皆様に依頼したいのは一つ……オブリビオンフォーミュラである第六天魔王、織田信長の討伐となります」
 鉄扇で画面を指しながら。
「既に幕府軍は魔空安土城、信長軍本隊と戦闘に入っております。彼等に関しては万全な状態で会敵している事もあり、我等は信長との戦闘に集中して問題無い様ですね。しかし一つ……信長は秘術『魔軍転生』というものにより甲斐の虎、武田信玄の力を自らに憑依させて此方に立ち向かってくるとの事、その力は決して侮ってはいけないものとなるでしょう。ゆめゆめお忘れなく……」
 鉄扇が開かれると同時に出現するゲート。猟兵達の方を見やり。
「私は皆様が無事に帰ってくる事を祈ると致しましょう。最期のその時まで抗う者、その生命の輝きは如何なる物なのか……」
 戦争最後の大敵、ここまで生きて戦い抜いたその力を示すのだ。


グラサンマン
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 いつものぺたり。はい、大ボスです、先制を持つ敵なので対策等もお願いしますね!
 皆様の格好良い……全力のプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『第六天魔王『織田信長』信玄装』

POW   :    風林火山
【渦巻く炎の刀】【黒曜石の全身甲冑】【嵐を呼ぶ樹木の翼】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    甲斐の虎
自身の身長の2倍の【白虎状態に変身した武田信玄】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    武田騎馬軍団
レベル×5本の【武田軍】属性の【騎馬武者】を放つ。

イラスト:UMEn人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セイス・アルファルサ
人馬一体ならぬ人虎一体のようだね。じゃあこっちは機竜一体といこうか、イダーデ

まずはイダーデの背に乗って上空から攻めて気勢を削ぐとしよう。空からの爆撃というやつだね。
相手はこっちを落とそうとするはず。でも来るとわかってる攻撃ほど怖くないものはない。相手の攻撃を見切り最小限のダメージになるよう捌くとしよう。
攻撃を捌き続けたら必ず隙はできる。それまで時間を稼ぐんだ
その隙で【エラーコード】を発動してタキオン粒子のエネルギー砲を食らわせるとしよう

・真の姿は赤き燐光を身に纏った巨大な機竜

連携・アドリブ歓迎


ルパート・ブラックスミス
【POW】

初撃の対応は、刀を鎧の【火炎耐性】と大剣の【武器受け】、翼が呼ぶ嵐は青く燃える鉛の翼による炎風【属性攻撃】で【吹き飛ばし】相殺。

門外漢故、知り合いの陰陽師から【情報収集】した。
曰く『五行において木は火を生み金が克つ』。
ならば貴様の樹木が我が炎鉛を凌駕する道理無し!

UC【燃ゆる貴き血鉛】起動、鎧内の炎鉛を放出。己諸共信長を火の海に呑み込む。
樹木の翼は焼き尽くし、刀は纏う鉛を【武器改造】、大剣に溶接させ床に突き立て【武器落とし】。


行くぞ、ニクス!

大剣を放し爆槍フェニックスを装備。
反撃があろうと【覚悟】の上、
渾身の【怪力】と炎を込めた【捨て身の一撃】だ。

終いだ!
その生命、夢幻と散れ、魔王!


遠呂智・景明
第六天魔王だろうが甲斐の虎だろうが関係ねぇな。
その首寄越せ。

さて、でけぇ虎を呼び出されたが。
あのデカさとなると斬るのも一苦労。動き回られたら面倒でしかねぇ。
まずは動きを縛るとするか。
敵に悟られねぇよう、回避に専念した振りをしつつ、周囲の足元を斬り刻む。
多少の傷は策を成功させるための必要経費だ。

頃合を見計らって床を思いっきり斬り付ける。このボロっちい床で、でけぇ虎が、てめぇの体重支えきれるかよ。
動きを封じたら反撃だ。
さあ、来いや同胞共。
敵の首はあそこにあるぞ
呼び出した刀たちを信長と信玄に纏めて放つ
体力も共有するんだってんなら、どっちを斬ろうが同じことよ。
トドメは俺自身が刺す。
敵を喰らえ、大蛇切!



●覇道を歩む者
 城の中、一人の男が侵入者達を迎える。
 ここまで共に来た小太郎、弥助、サル…謙信や晴明も破られた。
 戦況は既に決した様なもの。
 しかし、しかしだ。今更ここで退けようか?…否、これは誇り、信念、そして第六天の魔王としての際限なき欲。
 
『来たか猟兵達よ…さぁ始めるとしよう、勝ち目薄くとも可能性あるならばそれに賭けるも一興よ。信玄よ、儂に憑装せよ。烈火の如き軍配、今こそ魅せる時ぞ』

●立ち向かう者達
―――ガンッッ!!!
 鉄と鉄がぶつかり合う音がする。一つは青い塵のようなものが舞い散る大剣、もう一つは炎渦巻く刀。打ち合わせるは三合、刀撃による奇襲は鎧の猟兵…ルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)によって防がれる。
『やりおるわ、確かにその面、両断するつもりでおったが傷一つつかぬか』
 言いながら放つ樹木の嵐にも慌てる様子無く、ルパートは自らが放出させている轟々と燃えている青き鉛の翼をはためかせ炎風と成して相殺させる。
「悠長に構えて討ち取れる者では無いと理解している故、初手から全力で往くのは当然の事…そしてそれは貴様だけに非ず、此処迄相対した他の将も同じ事っ!」
 踏み込み大剣の横薙ぎを放つと不敵に笑いながら信長も応戦する…様に見えたが。
『佳い佳い、その気勢佳き物よ…果たして残りの者達はどうだろうか。信玄よ、甲斐の虎よ、共に往こうぞ』
 ―――避けたっ!気づかれていたか…っ!
 ルパートの剣撃を受けるでは無く避ける…それと同時に召喚されるのは信長の倍はある白虎、それはもしかしたら猟兵達が戦う事になっていたかもしれない将、「武田信玄」であった。虎として顕現されたそれは信長を背に乗せてルパートの背後…周囲の瓦礫とルパートの炎に身を隠し機を狙っていた猟兵達へと襲い掛かる。
「気づいた様だね、流石に全て上手くはいかないか。人虎一体…それならこっちは機竜一体といこうかイダーデ。さぁ…」
「だがその剣筋は視た。ありがとよルパート、こっからは…」

「「―――俺(僕)も参戦だ」」

 神たる大蛇をも斬る刀、遠呂智・景明(いつか明けの景色を望むために・f00220)と魂を知り追い求める者、セイス・アルファルサ(瓦落芥弄りの操り人形・f01744)が魔王の前に立つ。
『余裕だな猟兵?』
 信玄が景明の方へと狙いを付けてその強靭な爪で圧し折ろうと突撃するがそこに横殴りするかのように突進するのはセイスの機竜であるイダーデ。
「まさか、僕達の考えは既にルパートが言ったじゃないか、全力で当たらなければならないからこそここまで潜んでいた。奇襲は失敗したけれどそれは決して無駄にはならなかった」
 ダメージは軽微だが対応し損ねたのもあり怯む信玄。
「余裕だか全力だか第六天の魔王だか甲斐の虎だか知らねぇし関係ねぇな。俺の目的は一つ、その首を寄越せ」
 勢いのまま上空へ飛翔するイダーデとセイス。そして怯んだ隙を逃す景明では無い、回避を優先しながら虎の四肢に狙いを定め斬撃を刻んでいく。その言葉からして必殺の一撃を狙っていると見えるがその実彼は冷静に場面を見ている。信玄の巨体、そして信長の刀と樹木の翼。これを何とかしなければ致命傷を負わせるのは難しいだろう。
『儂の首を求めるか、ならばその程度では皮一枚斬れぬぞ刀使いよ』
 その言葉にも反応せず回避しながら四肢への斬撃を繰り返す。避けて、避けて避けて信長の刀撃をいなしていたルパートと交差する形でお互い横切った時―――

「―――を墜とす」
「……」
 景明の囁きが耳元に流れる。無言で頷くルパートはその意味を一瞬考え理解した。やる事は変わらない、彼がそれをするならば此方としても好都合。全力で援護するまでだ。
 信長は攻めあぐねていた、両を攻めるも上空からは機竜の妨害、地上ではヤドリガミ達がちまちまと攻勢に出たりかと思いきや回避に専念したりと翻弄する様に動いて来る。時間稼ぎ?否、何かを狙っている、それは三人の殺気からひしひしと感じられるのだ。そう、そしてこの逡巡、焦りこそが魔王にとって痛手となる隙を見せてしまったのだ。
「整った」
 景明の一言が信長の耳にこびりつく。
『なにをした』
 ―――刀使い
「言う訳なかろう。遂行前に策を口にする者は居ない、つまりは既に成されたのだ魔王」
『言葉遊びも――――ぬぅっ!?』
 咆哮と共に信玄が足を踏み込もうとしたその時。
 ミシミシ―――ッ!!
 床板が鳴り、割れる。体重を掛けていた四肢は当然の如く割れた床に嵌り連鎖的に弱った床板が更に割れる。
「このボロっちぃ床でそんな図体した虎がてめぇの体重支えきれるかよ。ルパート!」
「心得たっ!我が血にもはや栄光はなく、されど―――」
 曰く「五行において木は火を生み金が克つ」と知り合いの陰陽師は言っていた。門外漢故にルパートはその原理について深い理解は出来ていない。だが陰陽道とは科学の側面も見せる術式である。公式として組み立てて力を発現させればそれは強烈な一撃となるのだ。燃ゆる貴き血鉛…鎧の中の炎鉛を放出させて信長の周囲を火の海にて呑み込む。
 そしてもう一人、上空に居る青年を忘れてはいけない。
「Viagem da morte…封印を解くよidade…」
【error…error…errorerrorerrorerrorerror】
「……」
【…強制申請了解、開始します―――】
 機竜とセイス・アルファルサというタマシイ(人形)が今一つとなり真の姿と成す。莫大なエネルギーが粒子となってセイス(idade)の口元に集中していき
『いかんっ!!!!信玄っっ!!』
 遅い、瞬間的にこれほどの力を放つからこその強制解放。狙うは一つ、第六天魔王―――!!!!!
 一直線に伸びる線状の粒子砲、炎をも巻き込んで輝くそれは凄まじい轟音と共に着弾する。
「……景明、ルパート……ごめん、後は頼んだよ」
 全ての力を出し切り着地するセイス、残りは二人に託し見守っていく。
「派手にやったなぁ!ゆっくり休んでなセイス、後は俺等に任せとけっ!」
『愉快っ!!これが我等を討滅する力かっ!!!だがまだ、まだよっ!』
 信長が信玄から飛び降りて単身斬りかかってくる。既に立っているのも不思議な程傷は深い、だがそれでも魔王として最後まで、消えゆくその時まで歩みは止めるわけにはいかないのだ。
 ルパートが初撃に対応、既に樹木の翼は焼け落ちている。大剣で受けて鍔迫り合いの形へ、弾く事が目的では無い。鉛を流し込み溶接…そのまま大剣ごと地に突き刺して刀を封じる。
「行くぞニクス!!」
 爆槍フェニックスを手に取り構えを取る。籠めるは捨て身の覚悟、全力の一撃を信長目掛けて。

「さあ、来いや同胞共!!今日は斬りたい放題だ、行くぞっ!」
 【風林火陰山雷 外道 同胞の太刀】
 大蛇切でかつて折った骸の海に漂う影打達を呼び出し信長を刻もうと…
 ―――咆哮と共に信長の前へと飛び出すのは既に戦闘不能に近い武田信玄。
「共有する生命力、庇う意味はねぇが其の意気や良し。これで終いだ」

『儂は信長―――第六天―――!!!!!』

「その生命、夢幻と散れ、魔王!」
「敵を喰らえ、大蛇切!」

 槍が信長を貫き、刀が信玄を斬り裂く。
 それは最期へ導く一撃。
 戦闘は最後の局面へと続く―――

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・クロト
しかしよォ、
復活出来ない腹いせに信長に力貸しやがったか、甲斐の虎さんよ。

初動は【見切り】ながら【残像】【オーラ防御】でいなす。
軍団攻撃なんでなるべく被害は最小限に。

お前の得意分野はこういうのだったよなァ――さぁ、働け
【高速詠唱】から【氷戒装法『貪狼の虜囚』】。
騎馬武者の群れの動きを【精神攻撃】の分霊憑依で封じさせてから、
俺が片っ端から戦闘不能にする。したら、こっちのモンだ。
戦闘不能になった奴から『操らせる』。
俺自身は氷の【属性攻撃】【マヒ攻撃】【呪殺弾】の
氷の魔弾を【鎧砕き】【部位破壊】【2回攻撃】する感じで信長を攻めるぜェ。

借り物の石垣なんざ掌くるっくるな事を教えてやらァ。

※アドリブ・連携可


フォルク・リア
「噂に名高い甲斐の虎と騎馬武者か。
この世に未練が無い様に存分に戦って、逝ってもらおう。」

敵から距離を取って慎重に出方を見極め、
騎馬武者には【高速詠唱】で発動した真羅天掌を使い
【マヒ攻撃】も併用した
感電属性の沼地を発生させ足止め。
特に先頭の騎馬武者を足止めして後続が接近できない様にする。

足止めをしつつ敵にはデモニックロッドによる
【呪殺弾】、【誘導弾】を纏った闇の魔弾を
放ち仕留めていく。

信長の周辺には常に注意し、隙が大きくなったら
【範囲攻撃】で真羅天掌の範囲を信長まで広げ。
信長を狙えるところに【ダッシュ】で移動。
デモニックロッドの魔弾を信長に撃ち込む。
信長への攻撃行動は【早業】を使って行う。


アリエル・ポラリス
アドリブ連携歓迎

ブレイズキャリバーとしての紅蓮の炎を展開!
顔や手足以外を覆って物質化、即席装甲よ!
……ああっ、嵐で炎を吹き飛ばさないでよ!!

――で、よ。
信長さん、此処まで追い詰められて油断もないわよね。
歴戦の武将が、わざとらしくむき出しになってた肌を狙うかしら。
炎は吹き飛ばせるなら、守ってた胴体を攻撃するんじゃないかしら。
ええ、来なさい、そこは姉さんがつけてくれた『アンダープレート』が守ってくれるもの!

ごふっ、防具越しでも結構衝撃が……。
でも、UCの炎の腕なら、多少吹き飛ばされても伸ばせるのよ!
鉄板ダメにした分、姉さんへの「恩返し」も兼ねて、勝利に貢献するわ!
甲冑も翼も、ひっぺがしてぽいよ!


ステラ・クロセ
世界を滅ぼすなんて絶対させない。
アタシが魔王を再び眠らせる。

まずはあの騎馬軍団をなんとかしないといけないね。
武器、新焔・関勝大刀を横にして構え、【武器受け】でしっかり防ぎ、防いだら片方の手で刀を出して炎の【属性攻撃】で馬の足を【なぎ払い】で斬って離れ、凌ぐ。

うまくしのぎ切ったら【ダッシュ】で信長に接近し、
炎のサイキックエナジーを刀に込めて斬りかかる。
チャンスができたらさらに接近し、UC【倫敦塔】をお見舞いしてやる。
「アタシの熱情を食らえ!城の外まで吹っ飛ばしてやるんだから!」


※アドリブ・連携など歓迎です!



●最期の、その時まで
 刃は欠け、渦巻く炎は弱く灯火の如し。
 甲冑は罅入り樹木の翼は灰となり空を舞う。
 兜の二本角は砕かれ毛並みは襤褸の様。
 部屋は燃えて床には赤い染みが滲み込む。
 既に勝利は無く、朽ち果てる時に身を任せるのみ。
 しかし、しかして男と虎は立つ。何故なら────

『天下を手に取る……儂は………第六天が魔王……織田信長、まだここに生命は残っておるぞ!』

 ───最期の、その時まで天下人を名乗る者の責務なのだから。

●安土城の戦い
 先鋒を務めた猟兵達の苛烈な攻勢は織田信長に絶対的な不利を与える物となった。彼等にとってこれ以上優勢はひっくり返る事は無い……それは確かである。

『ク……クク……クハハハハハハッ!!やりおるわ!儂の勝ち目なぞ万どころか億も無くなりおった!だが……だがそれが膝をつく理由にはなりはしないのだっ!武田の旗印を掲げる者達よ!!武田擁する神速の騎馬達よ!!今こそ進撃の時ぞ!!』
 既に身体が消えかかっている信玄が掠れながらも高らかに咆哮を上げ喚び出すは勇猛なる武田の騎馬隊。朽ちた樹木の翼から繰り出される嵐と騎馬の突撃が猟兵達を襲う直前───

「世界を滅ぼすなんて絶対させない!援護します、今のうち後退を!後はアタシ達に任せて!」
「お馬さん達と信長さんの嵐をしのげば良いのね。ブレイズキャリバーの力を見せてあげる!」
 先鋒であった猟兵達を退かせる為に間に立つのは紅蓮の炎で手足と顔以外を覆う即席装甲を身につけたアリエル・ポラリス(慈愛の結実・f20265)と新焔・関勝大刀を構えるステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)
 全開とは言えない信長の弱った嵐が騎馬隊達の進軍の追い風となって此方へと向かってくる。アリエルが壁となりステラが武器で受けて流し、片手から出したサイキックエナジーで出した刃で馬の足を斬りつける。勿論これだけではジリ貧になるだけ……彼女達の狙いは僅かな時間を稼げれば良かったのだ、背後に居る二人の詠唱の完成までの時間を……

「お前の得意分野はこういうのだったよなァ」
 ───さぁ、働け
 霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)、彼の貪狼の虜囚が義体「凍狼の封躯」に掛けられた制限を一時的に解除する。中に封じられし「殖え続ける者」が騎馬隊達を囲み体内に憑依する。かつての生者であった時の記憶をほじくり出されもはや消え去った筈の感情が甦り精神攻撃として兵達の心を蝕む、集団恐慌状態となってその動きを封じる。
「噂に名高い甲斐の虎と騎馬武者か。この世に未練が無い様に存分に戦って、逝ってもらおう……だがそれも、出来たら……の話ではあるが」
 クロトの隣、フォルク・リア(黄泉への導・f05375)が騎馬隊へトドメの一手を刺す。
「大海の渦。天空の槌。琥珀の轟き。平原の騒響。宵闇の灯……」
『……チィッ!いかん!!退けい!退くのだ!!』
「遅せぇ」
 命令するも遅し、クロトがフォルクに向かう兵を片っ端から殴り倒していく。
「人の世に在りし万象尽く、十指に集いて道行きを拓く一杖となれ……真羅天掌」
 詠唱が終わると同時に発生するは痺れ毒の沼。恐慌状態……さらには馬の重みもあり騎馬達は次々と沼に嵌り毒にて身動きが取れなくなる。
「兵隊さん達、馬から降りてこないのね。此方としては好都合だけど……」
 そう言いながらフォルク達の元へと合流したアリエルが疑問を呈する。
「斬ってて思ったのだけど馬の足を斬って落としても人間部分もくっついたままだった……もしかしたら騎馬隊という存在として呼んでるから離れられないのかも」
 同じく合流したステラが小さく頷きながら見解を述べる。
「その問への答えは信長しか知るまいよ、さぁ先制は崩した、これからが本番だ」
 フォルクの言葉に三人は武器を構える。
「んじゃ手筈通り行くかァ!」
 クロト、アリエル、ステラが三手に分かれて信長の元へ走る。クロトの氷の魔弾が、ステラの大刀が動けず沼でもがく騎馬兵を貫き両断していく。
「信長さん!覚悟しなさい、私達も負ける訳にはいかないの!」
 紅蓮の装甲を纏ったアリエルだけが一直線に信長の元へ走り、拳を振り上げ勢いのままに殴り掛かる。樹木が燃え尽きて嵐も出せない今、魔王に対応する術は無い筈……
 バキッ!!
 その一撃は確かに信長に当たり僅かに仰け反るのは確認出来た。
『クハハ……温い……温いわァ!!』
 防御もせずにそのまま貰った一撃は確かに効いていた、だが既に痛覚自体鈍っているのだろう。目を見開き血に濡れた手でアリエルの腕を万力が如き力で握り持ち上げる。
「チッッ!!」
「……っ!」
 付かず離れずの動きで騎馬兵を魔弾で撃ちながら信長の方へと向かっていたクロトと全体を見渡していたフォルクが一歩遅れてその様子に気づく。アリエルに当たらないように彼等の氷と闇の弾丸が信長に向かって放たれる。命中はした、避けもせず、しかしてその動きを止める事はできない。
『この襤褸なら殴るだけで倒せると思うたかうつけぇ!!』
 掴んでいた腕を放り空を浮いて無防備となった腹に信長の拳が打たれる───!!
『…………ぬぅ……!?』
「ごふっ!防具ごしでも衝撃が……!……ふ、ふふ……でも……っ!その鎧……貰ったわ……っ!!」
 炎の装甲を避けて腕を掴み痛めつける……アリエルの意識を腕に持っていかせ、装甲を付けた腹へ全力をこめた拳を入れる。炎の装甲さえ撃ち抜けばその腹肉諸共抉り取れる。
 ───筈であった。
 仕込まれていたのは装甲の内側……服の裏に取り付けられていたアンダープレートがダメージを大幅に和らげている。
『……くはは………もはや思考までも読まれているかァ!』
 アリエルのUC、デュオによる炎の腕が信長の甲冑の罅に手をかけて無理やり剥がしていく。命を救ってくれた、このプレートを付けてくれた姉への恩返しの気持ちが炎の力を更に強めてくれる。
「アリエル……!大丈夫!?」
 騎馬隊を片付けたステラがアリエルを抱えて後退。端の方へと寝かせ。
「ちょっと……いや大分痛いけど大丈夫!鎧は剥がしたわ、皆後はお願いね!」
「随分無理をする……だがありがたい、突破口、そして勢いは出来た。このまま攻める」
「おう、後は任せときな。借り物の石垣なんざ掌くるっくるな事を教えてやらァ」
 フォルクが駆けて、クロトは間髪入れずに鎧の剥がれた部分を集中的に氷弾を撃ち込んでいく。
『がほっ……!身体が……うご……』
 黒鉄が更に砕かれ血塗れの肉が見える。
「ダメ押しだ。その足も貰う」
 フォルクが真羅天掌の範囲を信長の足元まで広げその脚を封じつつ、デモニックロッドを振るい闇弾を放つ。
『………………はぁ…はぁ……』
 ───拙い、拙い
 既に信長の意識は限界を越えていた。避けなければいけない、反撃しなければいけないと理解はしていても身体は追いつかず、そして今も……
 ───……もう一人の娘は……
「アタシの熱情を食らえぇぇ!!」
 下だ、視界に入らなかった……否、もはや視界すらもおぼついていなく、ステラは燃ゆる床に根を張るが如く一歩踏み込み新焔・関勝大刀の柄で信長の顎を打ち上げて。
「倫敦塔ッッッ!!!」
 大刀を地面に突き刺して腰を捻り、気を纏わせた掌底が落下してきた信長の鳩尾へと突き刺さる。骨が砕ける音を鳴らしながら勢いよく吹き飛び柱に激突する。

 ───信玄、信玄……くはは……既に霧散しおったか……
 ───見えぬ、聞こえぬ、感じぬ……猟兵共はどこだ……
 ───さぁ、まだだ、まだ儂はここに立っておるぞ。

「まだ立つの……」
「いや、勝敗は決した」
 クロトの肩に掴まりながらアリエルは信長を見る。身体は消えかけており、現世に形を保てなくなっている。それでも魔王は立ち上がり前を向いてその拳を猟兵に当てる為に一歩踏み出して。

 ───死合おうぞ。

 燃える部屋の中、炎に巻き込まれる様にしてその身が霧散していった。第六天魔王織田信長、彼の戦争は此処で潰える。
 かくして此度の戦争、この戦場はここで終幕となる。
 猟兵達は信長の消滅を確認しグリモアベースへと戻るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月27日


挿絵イラスト