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エンパイアウォー㊴~黒憑き従え、覇する魔王

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #オブリビオン・フォーミュラ #織田信長 #魔軍転生

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「皆さん、ここまで本当にお疲れ様でした。ようやく、この戦争に終わりが見えてきました」

 グリモアベースにて猟兵達に向き合ったネオン・エルバイトは、そう言いながらも少し厳しそうに眉根を寄せていた。

「敵兵は徳川軍が相手取るため、残るはオブリビオン・フォーミュラである織田信長を討つだけです。ですが、強大な敵となります。判明している注意事項をこちらにまとめてあります。ご覧ください」

 ネオンはそう言って、大きなボードを取り出す。それには、以下のように記されていた。

====================
 第六天魔王『織田信長』は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
====================

 猟兵達がその内容に目を向けているのを確認しながら、ネオンは説明を続ける。

「こちらに記してある通り、織田信長は先制攻撃を行ってきます。原理までは判らないのであくまで予測ですが……ユーベルコードの先読み、みたいなことを行うんでしょうかね?そうなるとユーベルコードを一人で複数組み合わせて対応、というのは難しいかもしれません。念のために装備や皆さん自身の技術を用いて作戦を立てる事をおすすめします。
 幸いなことに、相手の使用するユーベルコードも予知で確認できています。猟兵の皆さんが使うユーベルコードと対応しますので、皆さんが敵の攻撃を誘導する事が出来ると言い換えることも可能です」

 ネオンは注意事項のボードとは別に、敵の情報……すなわち、今回戦う事になる秀吉を憑装した織田信長のユーベルコード一覧を取り出す。
 また、背後霊状態の豊臣秀吉にも人格があるのか、信長と相談めいたこともできるようだ。視界がもう一つあるのと同義であるため、立てる作戦によっては注意を向けるべきだろう。

「敵の情報と、自身の持ちうる手段、それを組み合わせて作戦を立てることができるというのは僕達猟兵の大きな利点です。……同時に、それを活用しなければ敗北を覚悟する必要がある相手です。心して向かう必要があるでしょう」

 ここまでの戦争の、どこよりも厳しい戦いになるだろう。しかし、織田信長がいる限りオブリビオンの召喚が止む事は無い。
 間違いなく、この機会は世界を守るための好機。猟兵達の手に、未来が委ねられている!

「それでは、現地への召喚を開始します……皆さん、どうか、御武運を」


碧依
=============================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================

 碧依と申します。今回もよろしくお願いします。
 というわけで、サムライエンパイアウォーも大詰め、大ボス戦です!注意事項を確認の上、皆様の考えた策でもって織田信長にどんどんぶちかましてやってください!
 判定はいろいろ厳し目になりますが、皆様の参加を心よりお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『第六天魔王『織田信長』秀吉装』

POW   :    黒槍殲撃
【秀吉を融合させた鋼鎧から無数の黒槍】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    黒粘剣戟術
【秀吉の黒粘液で全身から刀まで全てを覆い】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ   :    シャドウクローニング
レベル×5体の、小型の戦闘用【豊臣秀吉(フェンフェンだけで意思疎通可)】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。

イラスト:UMEn人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

峰谷・恵
「信長と秀吉…ここまで相性良いのもなかなか無いね」

とにかく距離を取り、黒槍殲撃が来たら後ろに飛び(空間戦闘用ベルトの小型ブースターで加速)ながらオーラ防御を集中させたダークミストシールドで受け、後ろに吹き飛ばされつつ距離を取る。
空在渾を発動したら飛行状態で黒槍殲撃の範囲に入らないよう距離を取りながら全射撃武器をアームドフォート一発残してありったけ撃ち込み(一斉発射+誘導弾+鎧砕き+2回攻撃)、撃ち切ったら最高速で信長に突っ込んで勢いのまま遅すぎた収穫期を突き刺す(空中戦+怪力+串刺し+鎧無視攻撃)。突き刺せたら即座に至近距離からアームドフォートの砲撃を撃ちこみ反動と爆発を利用し離脱



 引き下ろされた魔空安土城。
 そのもっとも天に近い一室に堂々と立つ男と、その背後に揺らぐ黒……織田信長と、豊臣秀吉。
 彼らはこの場に現れてすぐに警戒を張っていた。

「フェンフェンフェン、フェフェン?」
「ははは!猿、そう急くものではない。儂がこの場に現れた以上、猟兵はすぐさまやってこよう――あのようにな」

 信長が指し示す先、現れた猟兵は峰谷・恵。
 彼女はすぐさま、自身に向けられる視線の出所を把握し距離を取る!

「距離を離す策か。それでも、捉えて見せよう!行くぞ、猿!」
「フェン!!」

 不確定に揺らぐ黒が、信長の鎧に吸い込まれるように同化し――離れようとしている恵までもゆうに届く、無数の槍を放った!

「今っ……!!」

 恵はその切先が届くより先に、待機状態にしていたマシンベルトのブースターで加速!槍が届くまでに僅かな猶予をつくり、自身のオーラで強化した黒い霧の盾を生み出して構えた!
 黒い霧が、黒い槍を捉える!黒槍が放たれた勢いはすさまじく、壁の際まで吹き飛ばされてしまう――が、恵はそれを計算に入れていた。
 そう!彼女は黒槍の勢いを利用して、さらに後方まで吹き飛ばされることで自身が舞い上がる余地を作ったのだ!

「飛ッ!」

 白と黒の混じり合ったオーラが恵を包み、彼女に力を与える!同時に得た飛翔能力が、恵を壁ではなく天井付近へと持ち上げていく!

「フェフェン!!」
「わかっておる」

 全ての黒槍を放ってはいなかったのか、恵を追うように単発で黒槍が放たれる!が、高速飛翔を得た恵には当たらない!

「信長と秀吉か。ここまで相性良いのもなかなか無いね。だからと言って、呑まれてやる気はひとつもないよ!」

 恵は持ちうる射撃武器のすべてを起動!最後に使う弾ひとつを残して、他は全弾射出!!無数の弾幕は、放たれた黒槍を砕き、信長の鎧を歪ませる!

「よくやる、だがこの程度では……む?!」

 信長は、信じられない物を見た。距離を取ることに終始していたはずの少女が、剣を構えて弾幕とその煙を突っ切ってきていた。
 そして、少女――恵は、飛翔の勢いを乗せたまま、信長に剣を突き出す!
 最初の距離を取ったところから、細かく細かく作り上げた状況!それを活かした一撃が、信長の鎧の歪みから彼の身体へと深く突き刺さった!!

「ぐうっ?!」
「フェ、フェフェンッ?!」
「まずは、一撃!そして……二撃目!」

 殺意の篭った声とともに、ほぼ零距離からアームドフォートの大砲を起動!信長に与えた傷をより深くするような、質量の衝突と爆発が巻き起こる!
 立て続けの衝撃に血を吐き、敵意の目と共に顔を上げる信長だったが……彼がその目を向けようにも、すでに反動と爆発によって、恵の姿は弾幕の煙の後方へと消えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルク・フッシー
あ、ああ…あれが、織田信長…
(深呼吸する)…でも、レパルさん(f15574)が一緒にいてくれる…だから…
「…ボク、戦います!」

まずは先制攻撃への対処…!
使い慣れた大筆をポールアームのように振り回し、絵筆本体だけでなく魔力のこもった塗料弾を飛び散らせることで多くの豊臣秀吉を攻撃します!
「うおおおおっ!だあああっ!」

隙ができれば【ドラゴニアン・ブラッド】発動!翼から誘導塗料弾を撒き散らし残りの豊臣秀吉を打ち落とし、絵筆から光属性を宿した塗料砲を発射!織田信長を直接攻撃します!
「レパルさん、ありがとうございます!」

最後は、絵筆から塗料を噴射して加速し、大筆を槍のように突き出して攻撃します!


レパル・リオン
あれが怪人天魔王…ノブナガね!
…(ぶるっ)…うー、大丈夫!がんばる!
「行こ、ルクちゃん(f14346)!」

まずはたくさんのヒデヨシが出てくるのね!合わせるわよ、ルクちゃん!
「獅鬣盾」を張り押し寄せるヒデヨシの勢いをオーラ防御で抑えつつ、パンチとキック連発で衝撃波を放ってヒデヨシを倒すわ!
「でりゃりゃりゃ!うおりゃーっ!」

ヒデヨシを凌いでちょっとでも隙ができたら、【猟兵放送!】機材を出して戦うルクちゃんを撮影&応援!機材やモニターを壊されないように庇いながら、あたしもノブナガを殴る!
「ルクちゃん、がんばれー!」

トドメは、ルクちゃんの突撃に合わせてノブナガにドロップキックよ!
「いっけえええーっ!」



 煙幕の薄れかかる中、先行した猟兵と入れ違いになるように、ルク・フッシーとレパル・リオンが戦場に姿を現した。
 直後、いまだ晴れ切らぬ煙の切れ間……ほんの僅かな時間、たしかに信長と猟兵達の視線が交差する。

「あ、ああ……あれが……」
「あれが怪人天魔王……ノブナガね!」

 普段から涙目なことが多い気弱なルクは身を震わせ、レパルも首筋の毛が逆立つ感覚をおぼえてひとつ身震いする。

「うー……!大丈夫!がんばる!!ルクちゃん、大丈夫そう?!」
「……は、はい……レパルさんも、一緒にいてくれます、から……ボク、戦います!」
「うん!行こ、ルクちゃん!」

 二人の猟兵の瞳に、それぞれの覚悟が宿る!敵の先制を迎え撃つため、ルクは巨大な絵筆を、レパルは魔法を放つためにステッキを構えた!

「そこか」

 低い声が一つ。それと同時、漂っていた煙の残りを散らすかのように、黒い怪生物――豊臣秀吉の小型版が大量に彼らに向けて襲いかかってきた!

「合せるわよ、ルクちゃん! レオンズ・メーン、展開っ!」
「うおおおおおおーーーーーっ!!!だあああああーーーーーっ!!」

 レパルは魔法の揺らめく盾を展開!ルクは盾の後ろギリギリまで前に出て、巨大絵筆を思い切り振りまわす!

「フェンッ?!」
「フェフェーーン!!」

 近づく小型秀吉を、ルクの絵筆が、絵筆の奥から生み出される魔力を持つ塗料が、大きく薙ぎ払ってゆく!
 喰らえば痛いが、当てれば一撃という小型豊臣秀吉の性質を理解した防御策!敵のユーベルコードを操作することで、一つの内容に対して盾役と攻撃役をうまく成立させた事も功を奏したのか、小型秀吉が状況を把握する前にルクの絵筆が小型秀吉をどんどんと屠ってゆく!!

「フェン……フェンフェン」

 とはいえ、続けばさすがに小型秀吉も状況を把握する。一度退くべきかと足を止めかけた小型秀吉達に向け、信長が大きく声をあげた。

「! 小猿、そのまま攻撃を続けよ!」
「フェフェン?!」

 信長の声押される小型秀吉たちだったが、その時にはすでに猟兵達のユーベルコードが発動していた!
 最初に目に入るのは、ルクの背を突き破ってあらわれた竜の翼!血と塗料で出来た真紅が大きく広がり、彼の身を宙へと運ぶ!!

「……――――!!!」

 音にならぬ咆哮を上げるルクに応えるように、塗料の弾幕が翼から発射され始める!誘導の性質を持つ塗料が小型秀吉たちに激しくぶつかり、一撃の制約がある小型秀吉の殲滅をはじめた!
 次いで目につく異変は、浮かび上がる巨大モニター!周囲に浮かぶ撮影ドローン!あちこちに配置されるカメラ!そして、照明、音響……気づけば、あらゆる放送と演出の設備が、襖と畳で構成されたこの部屋に揃っている!

「なんだ、これは?」
「隙を見せた時点で、もう、遅いわ!さぁ、放送開始よ!――イェーガーズ・オンエア、サムライエンパイア魔空安土城ステージ!怪人天魔王ノブナガ戦よ! 皆も一緒に応援してね!ルクちゃーん!がんばれー!」
「小癪な……」

 塗料弾を降らせるルクも厄介そうだが……それ以上に何か良からぬものであると感じ、信長は刀を放送機材に向ける!が、レパルの飛び込みながらの蹴りがその剣筋を変えた!

「ぬう?!」
「させないわ!」

 活躍を外に届けるための機材、その危機をしのいだシーンが放送される!
 映像を見た者の賞賛が!応援が!レパルの徒手空拳を強化するリングの出力へと反映されてゆき、二度三度と続けるほどに信長の剣筋を逸らす大きさが広がってゆく!

(この童女、打ち合うほどに力を増す。恐らくはこの奇怪な機械のせいであろうが……であれば、小猿にこやつらがとったのと同じ方法を取るまで。力を持つ相手ほど、そのまま本人を狙えば良い!)

 敢えて逸らさせた勢いを利用しようと、刀を振り上げる信長!レパルはまだ彼の意図には気づいていない……だが!その目論見を達する前に、信長はその背に大きな衝撃を感じてつんのめる!
 衝撃の正体は、翼による塗料弾にて小型秀吉を狩りきったルクによる塗料砲!一方、信長が姿勢を崩したことで、レパルは信長から距離を離すように飛び退き……信長に向かって、再度駆けこむ!

「いっけえええーっ!」

 そうして放ったのは、強力なドロップキック!その蹴りが、つんのめって前傾していた信長の姿勢を強引に立て直し――信長の後方から、絵筆を槍のように構えて突撃するルクの狙う場所を曝した!

「う、ぉ、お、おぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!!」

 ルクは、言葉にならぬ雄叫びをあげながら、高速で信長に突っ込んでいく!塗料弾を、攻撃ではなく推進力として使う事で作り上げた勢い!それを全部叩き込むべく、信長の首に絵筆の軸を突き出した!
 衝突音と共に、ゴキリと骨が外れる音がする!首と胴をわずかにずらしながら、前方へ吹き飛ぶ信長!彼は姿勢制御もままならず、大きな音を立てて床に倒れ込んでいった!!

「ナイスよ!やったわね、ルクちゃん!」
「はぁ……はぁ……っはい!レパルさん、ありがとうございます!」

 しかし、首の骨を折ったような音がしたにもかかわらず、信長が消え去る気配はない……それどころか、信長のその手はゆっくりと自身の頭を掴み、再度首骨同士を繋ごうとしていた。

「!? ひ、ひえぇっ?!な、なん……首、骨……お、オブリビオンだからってそんな!」
「……思っていた以上に化物かも……つづきは、他の人に任せましょう!」
「は、はい!ボクもそれが良いと思います!」

 可能な限りの攻撃の後、それでも動いているのであれば、次の猟兵に任せた方が良い。そう判断した彼らは、後続に託してその場から退去していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ニレッド・アロウン
フェンフェーン!フェン?フェンフェン?よし、死ね。

初っ端から変な生き物に挑発かましておきましょうか。群れが攻撃してきたら?その時は即座に氷【属性攻撃】の爆風で相手の動き難くし近寄らせないようにします。
そのまま【高速詠唱】にて『水晶迷宮』を発動。敵をフェンフェンと信長に大きく分断します。

さて、そのまま【オーラ防御】を発動し、簡易的な盾を作りながら一騎討です!
相手の剣を鋏全体で受け流し、【武器落とし】のため腕を集中して攻撃です!
……そー言えば、確か相談か何かしているんでしたっけ?ならあのフェンフェンたちも集まってくるはず、なので最後に【全力魔法】で魔力を暴走させ、【捨て身の一撃】の自爆を試みます。



 次に戦場に降り立ったのは、白百合のオラトリオであるニレッド・アウロン。彼女の足が床についたと同時、首を繋げなおした信長が小型秀吉を大量に放つ!
 先ほどの戦闘での雪辱を晴らすかのように猟兵に向かう小型秀吉たちに向けて、ニレッドが声をあげる!

「フェンフェーン!フェン?フェンフェン?――おや?わからない?お分かりにならない?私のこれでそうなら、おまえらの声も謎生物の鳴き声の域をでねーですね?よし、死ね」

 鋏を構えるニレッド!挑発を理解し、向かってくる小型秀吉!それに合わせて、ニレッドは氷属性の爆発魔法を唱える――だが。

「落ち着け小猿!豊臣秀吉とは安い挑発に全力で向かう男だったか?」

 主君の声により、小型秀吉の殆どが冷静になる!彼等は、ニレッドの魔法を回避!近づきすぎた者は巻き込まれ消えたが、残る小型秀吉たちは室内に広く陣取った!

「今っ! 迷え迷え悪党よ。辿れ辿れ善き人よ!」

 一息の詠唱とともに、白く濁る青水晶の迷宮が室内に広がる!
 真正面で向き合ったニレッドと信長だけが同一線上に配置され、それ以外は全て別の道に隔離された!

「さあ、一騎打ちです!」
「なるほど、儂と猿らを分断するのが狙いか」

 ニレッドはオーラで盾を作り、信長の右腕を狙って水晶鋏で切りつける!信長は左腕の篭手で鋏を横殴りにし、回避!右腕のみで刀を振るも、今度はニレッドが水晶鋏を回転させ、鋏全体でそれを受け止める!
 鎧と鋏、鋏と刀!互いに攻撃を差し仕込もうと狙い、差し込まれる攻撃を防ぎ、幾度も硬質な高い音が響く!

 ――フェンフェン!
 ――フェフェン!!

 あまり猶予は無い。隔離したはずの小型秀吉たちが近づいてきているのがわかる。

「儂はこのまま耐えるだけで良いが、猟兵。お前はどうか?」
「チッ、フェンフェンどももアンタも、しつこいですね!」

 このまま、信長と討ち合い続けて隙を付くには時間が無い。
 迷路の壁を壊すように小型秀吉達が体当たりをはじめている。壁にぶつかっているうちはいいが、迷路を順当に進んで一騎打ちに乱入する者もそう遠からずでてくるだろう。

「諦めてなんか、やらねーですよ!」

 鋏の狙いを、信長の首元に切り替える!いきなり変わった大ぶりな動きに対応し、受けるのではなく避ける信長!
 ぐらつく頭を押さえながらのバックステップを見ながら、ニレッドは口元に笑みを浮かべた。
 水晶の迷宮を消し去り、ニレッドはありったけの魔力を奔らせる!
 雪崩れる小型秀吉も、目の前で防御しようとする信長も、そしてニレッド自身をも呑み込むように、ニレッドの身体から魔力が迸る――そう、彼女が選んだのは、自爆。全てを巻きこみながら、魔力の奔流が轟音を伴って爆発した。

(一撃は喰らわせてやった。割に合わないけど、確かに)

 強制的に還される寸前、ニレッドは確かに見た。
 召喚された物がすべて消え去っている事を。
 信長の刀が、自身の自爆によって刃が溶けただの鉄塊となっている事を。

(必ず、つながる。しゃべる余裕がないから言ってやれねーですが――ざまぁ)

 口元の笑みを絶やさぬまま、ニレッドは意識を手放した。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ジニア・ドグダラ
相手は、強いです。『だからこそ、全力で挑むべきだ』

相手は多数の秀吉、【高速詠唱】で死霊術式を圧縮しながら、攻撃に対しワイヤーフックでの跳躍や高速移動による【逃げ足】を重視し回避に専念します。しかし数が数、多少の負傷は覚悟し、痛みに対し【激痛耐性】で詠唱を継続します。

蛾者髑髏を召喚したらすぐさま怨嗟の声を叫ばせ、秀吉や操作する信長を【呪詛】により行動を阻害します。そして、動きが鈍った瞬間に安土城の【地形を利用】し、柱や壁を蛾者髑髏に振り回せることで集団を一掃します。
ある程度一掃出来たら、蛾者髑髏を信長の下に走らせ拳を振りかざせ……私は同時に、目立たないよう移動しておき、信長に死霊拳銃を放ちます。



 ジニア・ドグダラは到着直後、すぐに今の敵の様子を確認する。
 彼女が見る限り、信長のこれまでに受けた傷は、十分深い。自分を含めグリモアベースに残っていた猟兵が一撃でも与えて行けば十分勝利できる。だが同時に……そこまで追い詰めていると判断できてなお、信長の放つ威圧感を感じ顔を引き締めた。

「相手は、強いですね」
『だからこそ、全力で挑むべきだ』

 ジニアと、身体を同じくするヒャッカ。彼女達は一つの身体で頷きあうと、ワイヤーフックを構え口内で圧縮した詠唱を唱え始めた!
 詠唱の最中、迫る小型秀吉を避けて駆ける!更にワイヤーフックを柱へかけ、跳躍!つづけざまに柱から梁へとワイヤーフックを投げて連続で跳躍!
 小型とはいえ黒く長い腕がジニアを掠める!だが、眉根は止せるが詠唱は止めず……ジニアは詠唱の最後を、高らかに謡いあげた!

「集え!己に刃を突き立てた者への惨劇を祈る、怨恨晴れぬ朽ちた者よ!」

 ジニアの声に応じ、背負う棺桶と空気の何処かから、死霊が立ち現れ大きな骸骨を形成する!
 そうして形を成した蛾者髑髏が、空気を震わせ怨嗟の声をあげた!

「ぬっ……?!」
「フェンッ?!」

 怨嗟の声が撒く呪詛が、信長と小型秀吉達の動きを縛る!

「この感覚……儂らに対する、怒気か」

 巨大骸骨は、ジニアの繰る死霊を核とし、対象の犠牲者をより集めたもの――すなわち、これはオブリビオンとして彼らが蹂躙した無辜の人々の復讐が、形を為したもの!
 信長らの動きが鈍ると同時、巨大骸骨は襖を蹴破り、それを支えていた柱をもぎ取る!そして、その柱で動きの止まった小型秀吉群を薙ぎ払った!!

「小猿らを薙いだところで、儂は痛くもかゆくも無いぞ!来るならば、来い!」

 呪詛による拘束の中を無理矢理動く信長!鈍になった刀を構える!
 巨大骸骨は挑発を受け取ったのか、信長のもとに走りながら大きく腕を振り上げる!

「猿!儂の動くべき先を委ねる!奴の動きを見よ!」
「フェフェン!フェン!」

 巨大骸骨と、鈍りながらも力強い視線で相対する信長!信長から見て左上側から、巨大骸骨の拳が振り下ろされる!

「フェン!フェンフェン!!」

 信長の背後霊状態の秀吉が、信長の避けるべき方向を叫び、信長は拳を避け――直後、その背で発砲音がなった。
 信長と秀吉は気づく。巨大骸骨の召喚後から、召喚者である猟兵が姿を消していたという事実に。その猟兵が、いつの間にやら目立たぬよう彼らの背後に陣取っていたことに。今まさに、そうして得た状況を、彼女が利用していることに!
 ジニアの死霊を弾とする拳銃が、信長の鎧の背を抉り、身体に銃創を刻みこむ!同時に、巨大骸骨は一薙ぎで消しきれなかった小型秀吉を殲滅していった!
 ――ほんの数秒の後。小型秀吉の全滅と、弾倉が空になった事を確認したジニアは、その身を翻しこの場を去る。

「ぐぅ……は、ははっ……ははははははははは!!!儂が、この儂が、銃にしてやられるか!!」

 残された信長の哄笑を、彼女が耳にすることは無かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

遠呂智・景明
三英傑のうち二人と斬り合えるとはなんたる僥倖。
さあ、始めようか。

敵が放って来るのは槍。
振るうのではなく飛ばしてくるのであれば、やりようはいくらでもある。
二本の刀を抜刀しつつ、前進。
回避できるものは槍の軌道を見切りつつ回避、無理そうなものは刀で払う。
多少の被弾もあるだろうが、手と足は止まらねぇよ。
どれだけ飛ばして来ようが、てめぇを斬るまではな。
槍を捌きつつ敵との距離が詰まれば。

さあ、俺の間合いだ。
風林火陰山雷番外 雷・火
吹っ飛びやがれ!


狗飼・マリア
(私の主人、リリム・カーマインと参戦ですわ)

「ご主人様をアレコレしてたら出遅れましたが逆転しますわ」

私はメイド大砲にご主人様を乗せ、「空中戦、幻影、騎乗」を用いて攻撃を回避します。漏れたぶんはご主人様に任せます。

ご主人様と共に「メイドワクチン」を飲み、「メイ毒ポーション」を私と「メイド投網」に塗らせます。

「ああ!ご主人様!もっとやらしく塗りなさい!もっと!」

そして投網を信長に繰り出したら間髪入れずに【UC 無敵城塞】を発動。

あとはご主人様に投げられます。


「準備が整いましたわ」
「これぞ主従奥義!!」

「メイドメテオ!!」


リリム・カーマイン
(俺のメイド、狗飼マリアと参戦だぜ)

「ハッハッハ!なんかマリアとグータラしてたら信長まで来てやがった!」

とにかく俺はマリアのメイド大砲の後部座席に乗り、回避行動はマリアに任せる。

マリアがよけ切れなかった攻撃は【クイックドロウ、怪力、二回行動】で防ぐ!

隙を見て俺はマリアのアイテム2つ、「メイドワクチン」を二人で服用しつつ「メイ毒ポーション」をマリアに塗りたくる。

「いやらしくってお前TPO考えろや!」もみもみ

マリアが「無敵城塞」を使ったら、
俺はメイド大砲の上から【UC リリム大暴れ】でマリアを信長に繰り出す

「喰らえ信長ァ!」



「マリアお達者アタック!!」


ステラ・クロセ
そう、世界の滅亡なんてさせはしない。
第六天魔王、再び滅ぶべし!

まずは距離をとって信長の攻撃を誘い、槍がでたら距離を【見切り】で測り、【ジャンプ】で真上に跳んで槍を踏みつける。
また槍が来ても跳びあがって踏みつけにいく。ジャンプ中を狙われたら【武器受け】でガードして後ろに跳んで退避。

長い槍は引っ込む時に隙ができる。反撃のチャンスがきたら、
炎のサイキックエナジーを武器に纏わせ、大声上げて吶喊。
UC【焔轟熱風剣】で切り抜ける。

「アンタの野望、アタシの勇気の炎が焼き尽くす!」

※アドリブ・連携など歓迎です!



 室内に哄笑響く中、最後の猟兵達が現れる。

「三英傑のうち二人と斬り合えるとはなんたる僥倖……と思っていたが、信長ももう限界が近いみたいだな」

 猟兵に意識を向けるでもない様子の信長がどのような状態か見定めるのは、遠呂智・景明。

「ハッハッハ!マリアとグータラしてるうちに信長まで来てやがった!……なんかついた途端からぶっ壊れてやがるぞ?大丈夫かあれ?」
「相手のメンタルがどうあれ、やることは変わりませんわ」

 露骨に顔をしかめるのはリリム・カーマイン。それに対して普段と変わらぬ微笑みのまま大砲付の宇宙バイクを持ちだすのは狗飼・マリア。

「そうです!わたし達のやるべきことは変わりません!……世界の滅亡なんてさせはしない。第六天魔王、再び滅ぶべし!」

 勇ましく、前を向いて宣言したのはステラ・クロセ。
 猟兵達の声が届いたのか、信長の哄笑がぷつりと止まり……背後霊状態の秀吉が、ボロボロになってしまっている黒い鎧に溶け込むのが見えた!

「来ます!」
「ああ!さあ、始めようか!」

 距離を取るステラ!二振りの刀を抜き、突っ込む景明!

「策通りに行くぜ!マリア、運転頼む!」
「ええ!ご主人様をアレコレしてたら出遅れましたが、ここで決めて逆転しますわ!」 
「意味深言動フォローする暇ねえから、出来るだけ真面目にな!」

 マリアは二人乗り状態のメイド大砲(宇宙バイク)のエンジンを吹かし、来るべき攻撃に備える!
 猟兵が各々動く中、彼らに向けて信長の鎧から黒槍が放たれた!

(こっちに向かってくるのは……あれとあれ!)

 自身に向かって伸びる槍を見極め、ステラは足に力を込めて跳び上がる!そうして自身の先ほどまでいた場所を狙った黒槍の上に飛び乗り、次々と放たれる黒槍を足場に信長の元へと近づいていく!
 最も無防備になり得るジャンプ中の槍は、大刀で受けつつ後方に跳び避ける!
 信長の元へ駆ける図としては、一進一退に見える……が、彼女は一度攻撃の機会が訪れれば、信長が自身の攻撃から逃れる術は無いと理解している!故に、彼女は猛進ではなく、機を待った!
 勇気をもって、ステラは戦場を広く見渡した。伸びる無数の黒槍は、棘のように突出するものと、矢の様に投げられて終るものが混ざっている。
 ステラの見るべき隙、狙いは突出するタイプの黒槍……それを引きもどす時、槍の戻りと同時に織田信長本体までの道が出来上がる!

(一人でも、隙ができるまで耐久する気だったけど……今なら、他の猟兵の先輩達がいる!機会は一人の時よりも、絶対に多いはず!)

 一方、何が来ようともかまわないとばかりに、戦場を爆走する宇宙バイクが黒槍を避けていく!
 扱いなれた武器、メイド大砲をマリアは己の手足の様に繰る!そう、槍に乗り上げ跳び上がり、残像を作り狙いを狂わせる事すらも、可能なのだ!
 無論、そのようにおちょくられ続ける敵ではない!複数の槍がマリアたちのいるであろう方向にまとめて放出される……が、その大量攻撃は後方に乗るリリムの手により落とされていく!

「アーッハッハッハッハッハ!!!マリアが避けるからって密集させてきたみてえだが!残念だったなァ?!俺はそう言うの向けの打ち落とし役なんだよ!!」

 早撃ちの技術によって飛来する槍を撃ち落とし、重く大きいはずのハルバードを振るい突出した槍を叩き折る!
 そうした回避と対峙を行いつつも、リリムとマリアは攻撃のための下準備も並行して進めていた。
 それぞれが、小瓶の中に入った薬品を呑み干す。そして、また別の薬品にマリアの持つ投げ網をさらし、同時にマリアの服や髪に投げ網をつけている薬品――深い幻覚作用のある猛毒、を塗りこむ!小瓶の対抗薬があるからこそできる手!

「ああ!ご主人様っ!もっとやらしく塗りなさい!もっと!」
「やらしくってお前TPO考えろや!!戦闘中だし他のやつらもいるんだぞ?!」

 手早く、揉みこむように薬品を塗るリリム。
 そして、主人を雑用として使いつつ、ふざけた言動を繰り出しながらもマリアは黒槍の中心地点……信長の様子をしっかりと確認している。

「ご主人様、景明さんが信長の元へ到着します。彼を巻き込まぬ位置につきしだい、攻撃開始いたしましょう!」
「おう、それまでに塗り終っておけってこったな!」

 そして、景明!彼は最初から、自身の元へ襲い来る幾多の槍の中を信長の元へと駆ける戦法を取っている!
 自身の本体、大蛇切景明!黒く染まった刀身の刀、黒鉄!それらを振るい、襲い来る槍を避け、いなし、叩き落して行く!
 単純飛来の槍のみではなく突出も交じる為、真っ直ぐ直線にすすめない事はもどかしいが……どれだけ黒槍を飛ばしてきても、景明は決して止まらず目標へ向けて前進する!

「どれだけ飛ばして来ようが、手と足は止まらねえよ。てめぇを斬るまではな!」

 彼は刀!刀が人の身を得た存在!それも、妖を斬った伝説と共にある戦を知る刀!
 故に、数多の主と共に渡った戦いの記憶と、人の身を得た戦いの軌跡が、いま彼がこの無数の攻撃を見切るための力として働いている!
 無論、それだけでは足を強引に止められていただろう!だが、彼は己自身と同僚という、最も手に馴染む存在を自在に振るう事で無数の黒槍と斬り結んでいる!
 相手の手数が多いためいくつかは景明の身を掠める。が、彼は止まらない!!
 やがて、飛来する無数の槍でも誤魔化せぬほど近づく信長と景明。信長の姿が景明の目に映るや否や、彼は自身のユーベルコードを発動させた!

「さあ、俺の間合いだ。風林火陰山雷番外!雷・火!!吹っ飛びやがれ!!」

 雄叫びの混じる声と共に、二振りの刀に力を乗せ全力で振るう!
 発生するのは、近づくものを切り刻む数多の斬撃!それを放ちながら、先ほどまでと同様に全力で駆ける!
 信長もそのまま放置する気は無い!斬撃を食い止めるように、他の猟兵に回していた力を一時的に景明に向けるべく動く!
 すなわち……突出した黒槍を鎧に戻し、景明の方へと向かわせる!

「準備が整いました、行きますわよ!」

 が、マリアのなげた投げ網が信長の身を捉え、黒槍を抑える!!直後にマリアは自身の身を無敵城塞で完全に固め、そのマリアをリリムが発動したユーベルコードの力をつかい、全力で振りかぶる!!

「喰らえ信長ァ!」
「これぞ主従奥義!!」
「メイドメテオ!!」「マリアお達者アタック!!」

 振りかぶったマリアを、リリムが全力でブン投げた!!
 マリアの防御を、攻撃に転用!そう、すなわち信長に向けて、無慈悲の硬度を持つメイドが飛来する!!

「うううううぉああああああああああーーーーーーーーー!!!!」

 マリアが空を切るのと同時!引いた黒槍の方向から、咆哮をあげてステラが吶喊!!
 サイキックエナジーを業火として纏った刀とともに、信長の元に駆けこむ!

「アンタの野望をっ、アタシの勇気の炎がっ!!焼き、尽くす!」

 業火と共に振るわれる斬撃!信長の鎧を裂く一撃は、そのままステラの闘志の炎の火元となる!

「お、おぉぉぉぉぉぉ!!??」

 炎と投げ網で動きを止められた信長の身を、完全剛性砲弾と化したマリアが押し、前面の"近づいたものを斬り刻む斬撃"へと押し込んだ!!

「この、ような――!!」

 燃え盛り、衝撃で内から破壊され、表から切り刻まれる。
 どれか一つでも十分に消え去る力を、猟兵達の全て受けた信長は、そのまま耐えきれなかったかのように切り刻まれ、宙に舞う火の粉の様に消えていった。

「終ったか……」

 全力を出し尽くしたのは、猟兵達もまた同じ。
 緊張が残った声を出した景明に応えるように、ステラは息を吐いて座り込み、マリアは逆に起き上がる。

「皆様、お見事でした」
「ありがとうございます……でも、緊張しました」

 これまでの猟兵が与えた傷や、武器の損傷。それらの仕上げとなる信長の消滅。
 まだすべての信長を排除できたわけではないが、それでも今この時、彼らは勝利したのだ!

「おーい!吶喊組は生きてるかー!?生きてるな!よし!」

 駆け寄るリリムに、信長に直接攻撃した面々は手を振って応える。

「このまま居座ったら次の信長と連戦でしょうか?」
「それはおっかねえな。よし、とっととずらかるか! 景明とステラだったっけか、お前らもそれでいいか?」

 マリアの手を取るリリムに、景明とステラも頷く。
 次の信長がすぐここに来るにしろ否にしろ、出来ることはすべてやりおえた。ならばあとは、無事の帰還こそが猟兵の役目。

 サムライエンパイアの未来を得るために戦い抜いた彼らを、戦の痕跡が残る部屋だけが見送った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月27日


挿絵イラスト