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黄金色の陰謀! 妖魔忍者と千両箱!

#サムライエンパイア

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●白昼の捕り物
 サムライエンパイア世界の城下町。白昼の街中を駆けるのは、黒装束に身を包んだ忍者達。その腕に抱えられているのは、高級そうな作りの千両箱。
「待てぇいっ! 御用だ、御用!!」
 追い掛けているのは、町奉行所の同心と岡っ引きだろうか。忍者でありながら、まったく忍んでいないように見えるが、しかしそれでも狡猾な相手であることに変わりはない。
 街の屋根伝いに飛び回り、木々に飛び移って街道沿いを逃げる。最後は、そのまま近くの神社に逃げ込んだところで、追手の同心達も足を止めた。
「ぬぅ……ぬかったわ!」
「よりにもよって、寺社地の領内にある矢場に逃げ込むとは……。これでは、迂闊に手が出せぬ!」
 寺や神社は寺社奉行の管轄地であり、一般の奉行所に所属する者では手が出せない。そこに下手人がいることが判っていても、許可なく踏み込めば大問題になってしまう。
 下手人を目の前にして、手も足も出せないもどかしさ。神社の鳥居に続く階段を見上げながら、同心と岡っ引き達は、悔しそうに歯噛みするだけだった。

●鳥居の向こうは禁則地?
「……と、いうわけで、サムライエンパイア世界で事件が発生よ。千両箱を持って神社の領内にある矢場に逃げ込んだ忍者達を見つけて、無事に箱を取り戻して欲しいの」
 そう言って猟兵達の前に現れたのは、身の丈程もある柄の突き刺さった、巨大な賽銭箱を携えた少女だった。
 神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)。百年の時を経て、ヤドリガミとなった賽銭箱。そんな彼女から告げられたのは、サムライエンパイア世界の神社に逃げ込んだ忍者を探して欲しいというものだ。
「この忍者達は、白昼堂々と城下町の蔵から千両箱を盗んで、追手を振り切るために近くの神社へ逃げ込んだわ。そのまま、神社の領内にある矢場……要するに、出店になってる賭博場ね。そこで遊んでいる人達に変装して、身を隠しているみたいね」
 神社の領内は寺社奉行の管轄であり、一般の同心や岡っ引きでは手出しができない。おまけに、胡散臭い連中がたむろしている賭博場となれば、誰もが怪しく見えてしまう。
 正に、木を隠すなら森の中。なんとも卑怯で、人を食ったようなやり方が、実に忍者らしいと言えば忍者らしいが。
「あなた達には、この賭博場に入り込んで、忍者を見つけて欲しいの。猟兵は幕府から『天下自在符』が配られているから、それを使えば奉行所の管轄なんて関係なしに捜査もできるわ」
 片っ端から捕まえて力技で問い詰めるなり、上手く罠や話術で嵌めるなり、捜査の方法は好きに行って構わない。もしくは、華麗な推理や魔術によって、潜んでいる忍者の変装を見破っても良いだろう。
「もう、気付いているとは思うけど、この忍者達はオブリビオンよ。正体がバレたら、あなた達に襲い掛かってくると思うから、油断せずに退治して」
 敵は数も多い上に、近距離では超高速かつ高威力の斬撃で、遠距離では多数の鬼火を操る術で攻撃して来る。また、特殊な気流を纏うことで、高速移動を行いながら衝撃波による攻撃も繰り出してくるので、油断できない。
「この忍者達を退治すれば、いよいよ彼らの親玉が姿を現すわ。見たところ、単なる浪人にしか見えないけど、この侍もオブリビオンね。忍者達を従えるだけあって、その実力も達人級だわ」
 鬼火の忍術こそ使えないが、それ以外は忍者達と同様の技を使って攻撃して来る。また、自らが殺めた者の霊を呼び出して攻撃させることもあるため、多数で囲んだとしても気は抜けない。
「こいつらの目的は、盗んだお金を反乱の軍資金にすることよ。このお金を元手に武器を買って、それで農民を煽って、大規模な一揆を起こさせるつもりに違いないわ」
 そんな金があるならば、少しは自分にくれてもいいではないか。そう、鈴音が呟いていたような気もするが、それはそれ。
 兎にも角にも、このままオブリビオンの企みを見逃して、反乱など先導されては堪らない。狡猾な妖魔忍者達の陰謀を砕くべく、猟兵達はサムライエンパイア世界へと出発した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 サムライエンパイア世界で、千両箱を盗んだ忍者達が、屋外の賭博場に逃げ込みました。
 賭博場は神社の領内にあり、一般の奉行所の役人では手が出せませんが、「天下自在符」を持っている猟兵であれば、自由に行動することが可能です。

 第一章では、賭博場に逃げ込んだ妖魔忍者達を探していただきます。
 各能力で行えることは、以下の通りです。

 【POW】片っ端から忍者かどうか問い詰める。
 【SPD】忍者がひっかかってしまう尋問や罠を仕掛ける。
 【WIZ】華麗な推理(あるいはアイテム、魔法)で忍者を見分ける。

 第二章で、正体を現した妖魔忍者達と戦って討伐し、続く第三章で背後に潜む侍のオブリビオンを成敗していただきます。
 なお、侍のオブリビオンを撃破できれば、千両箱は特にプレイングへの記載がなくとも無事に回収されます。
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第1章 冒険 『忍者はどこに消えた?』

POW   :    片っ端から忍者かどうか問い詰める。

SPD   :    忍者がひっかかってしまう尋問や罠を仕掛ける。

WIZ   :    華麗な推理(あるいはアイテム、魔法)で忍者を見分ける。

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

浅杜守・虚露
【SPD判定】忍者が引っ掛かる罠…か…。思い当たるのは…。

――…ちくわでも撒いて見れば飛び付くんかのう。ほんで中に鉄アレイでも2、3個混ぜてやれば引っ掛かるんじゃないか? あとは気になった屋台にの店主に目を合わせて挨拶でもしようかのう。ニンジャはアイサツを重んじるらしいしのぉ!ハッハッハッハッ!



●ちくわトラップ!?
「ふむ……忍者が引っ掛かる罠……か……。思い当たるのは……」
 神社の領内に広がる矢場に足を踏み入れた浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)は、そこを行き交う者達の顔を見比べながら思案した。
 主君を持たずに放浪している浪人や、他にも派手な刀や女物の服を身に付けた『かぶき者』と呼ばれる者達もいる。着流しを着崩して肌を露わにしたまま双六遊びに興じる渡世人や、大穴を引き当てて喜んでいる者を探しては声をかけ、御禁制の女遊びに誘う遊女達の姿もある。
 どいつも、こいつも、胡散臭い連中ばかりだった。こんな者達の中から、忍者だけを探し出すのは至難の業。
 ならば、こちらも策を講じねば。考えに考え抜いた結果……虚露が辿り着いた結論は、何故かちくわを使ったトラップだった。
「ちくわでも撒いて見れば飛び付くんかのう? ほんで中に鉄アレイでも2、3個混ぜてやれば、引っ掛かるんじゃないか?」
 矢場の真ん中で、唐突に大量のちくわをと鉄アレイを撒き散らすという奇行!
 さすがに、これには海千山千の博徒や無宿人達も唖然として見守る他になかったが。
「う~む、引っ掛からんか……。ならば、気になった屋台の店主にでも挨拶して回るかのう」
 まあ、そりゃそうであろう。仕方なく、虚露はその辺に店を構えている屋台の店主を捕まえては挨拶して行くが、先程の行動にドン引きされてか、店主達から突き刺さる視線がどこか冷たい。
 もっとも、虚露は気付いていなかったかもしれないが、これもまた忍者を見分けるのに一役買っていた。
 一説によれば、忍者は挨拶を重んじると聞く。つまり、誰もが挨拶を避けたくなるような者にさえ、律儀に挨拶を返す者こそ、忍者であろうという超理論!
「お前さん、今日の景気はどうだい? 儲かってるかのう?」
「いやぁ……ぼちぼちだねぇ。そういう兄さんは、どうなんで?」
 しばらく声を掛けていると、気さくに返事を返してくれる者が現れた。普通ならば、ここで気を良くしてしまいそうなものだが、しかし虚露は男が足下に隠すようにして置いている、千両箱を見逃さなかった。
「ハッハッハッハッ! 見つけたぞ! お前さんが、妖魔忍者じゃ!」
「ぬぅ……な、なぜバレた!?」
 動揺しつつ、正体を現す妖魔忍者。殆ど偶然に等しい当たりだったが、それでも勝ちは勝ちである。
 ここは欲望渦巻く賭博場。嘘と嘘の間に真実を、真実と真実の間に嘘を挟み、時に慎重に、時に大胆に勝負に出る者が勝つ世界。
 社の神の御利益でもあったのか、まずは虚露が忍者の内の1人を見つけ出した。
 だが、ここで気を抜くことは許されない。矢場に逃げ込んだ妖魔忍者は、ここにいる者だけではないのだから。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ウサコ・ブラック
【POW】とりあえずぶん殴ってみて解決したいのだけど、流石に申し訳ない気もするのよ。まずはとりあえず、目について人から寸止めでパンチをしてみましょう。
忍者さんの本能で、こう、なんか反応してくれないかしら。

わからなかったら第二段階へ移行よ!
怪力で怪しそうなヤツを、「怪力を乗せつつ」かたっぱしからぶん殴っていくのよ!
誰かに羽交い絞めとかで止められそうになったら「グラップル」でぶん投げるのよ
力こそパワー、ぼこぼこになった人から「気合」を乗せた恫喝で情報を得るのよ。私の怪力でぼこぼこにできなかった人は、ちょっと一般人ではなくて忍者っぽい気もするけど…



●大暴れ、鉄拳黒兎!?
 賭博場に紛れこんだ妖魔忍者を見つけ出すべく、ウサコ・ブラック(黒兎狂騒曲・f05324)もまた行き交う人々の様子を慎重に窺っていた。
(「とりあえずぶん殴ってみて解決したいのだけど、流石に申し訳ない気もするのよ」)
 火事と喧嘩は江戸の華と言われるが、しかし何の関係もない者達まで巻き込んで、殴り飛ばしていては埒が明かない。
 だが、自分はこれ以外の方法を知らない以上、やはりできることは限られている。ならば、様子を探るためにも、相手の出方を見るしかない。
(「まずはとりあえず、目についた人から寸止めでパンチをしてみましょう」)
 思い立ったが吉日とばかりに、ウサコは自分の方へ向かって歩いて来た、かぶき者の男に向かって拳を繰り出した。
 無論、本気で殴っているわけではなく、あくまで寸止めでしか繰り出していない。が、それでもここで遊んでいるのは、ならず者と紙一重の危険な連中ばかり。当然、血の気もやたらと多く、いきなり殴り掛かられて黙ってなどいるはずもない。
「いきなり、なにしやがんでぇ! てめぇ……喧嘩売ってやがんのかぁ!?」
 寸止めで拳を繰り出された男は、そう言って腰の刀に手を掛けた。
 天下自在符を持つ猟兵は幕府の命を受けて動く者。一般の人間であれば平伏するしかないが、しかし彼らは宵越しの金は元より住処さえ持たぬ無宿人。
 相手が誰であれ関係ない。売られた喧嘩は買わねば恥だ。失うものなど何もないとばかりに、男はウサコに斬りかかって来た。が、こうなってはウサコとて黙っていられない。
「可哀想だけど、力こそパワーなの。こんなところで、斬られるわけには行かないのよね」
 振り下ろされた刀の一撃を軽々と避け、代わりに男をブン殴る。哀れ、ウサコの怪力を前にして、男前な顔が見る影もない程にフルボッコ!
「うぐぐ……。こやつ……オナゴの癖に、なんて馬鹿力でぇ……」
「悪いけど、あなたに聞きたいことがあるの。この矢場で、怪しい者を見掛けなかったかしら?」
 ボコボコにされた男の襟首を掴んで持ち上げ、ウサコは気合いで恫喝する。だが、それを黙って見ているほど、博打の元締め達も甘くはなかった。
「おい、止めねぇか!」
「あいつら、取り押さえろ! 狼藉者が暴れてるなんてぇことを寺社奉行に知られたら、とんだ藪蛇になり兼ねねぇ!」
 周囲で見ていた者達が、慌てて男やウサコを取り押さえんと飛び掛かって来た。まあ、彼らもまた大なり小なり後ろ暗いところがある連中なので、下手に騒いで御上に取り締まりの口実を与えたくないだけなのだろうが。
「ちょっと、邪魔するんじゃないわよ! わたしに近づいたら、ぶん投げるけど、いいわよね?」
 雪崩のように襲い掛かって来た男達を、ウサコが次々に投げ飛ばして行く。その大半は情けない悲鳴を上げて転がされて行くが、中には空中で受け身を取って、華麗に着地する者がおり。
「あっ! きっと、あいつが忍者ね! そうに違いないわ!」
「ぬ、ぬかった! いつもの癖で、つい受け身を……ぶべらっ!?」
 こちらに振り返ったところを狙い、間髪入れずに顔面パンチ!
 盛大に吹っ飛ぶ男の格好は、いつしか着流し風の衣服から、忍者装束へと姿を変えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナハト・ダァト
[WIZ]で行動ダ

ふむ…変装しているとはいエ、手に入れたお金をそもそもここで使うのだろうカ

持ち帰らなければいけないのなラ、賭け事に関わらず消極的な人物…というのガ怪しいだろうネ

[情報収集][世界知識]を駆使して捜査・推理を行うヨ
UCを応用すれバ、そういった人物の行動予測もできるだろウ

[医術]によって、動揺して嘘をつき始めた相手の身体の変化も見抜けるかもしれなイ

…まア、忍ぶ物の達人がこんな事で動揺しているのなラ、苦労はしないで済むんだがネ


八海山・いのこ
お師匠様(西行・胡桃(f01389))と、ナナちゃん(難駄芭院・ナナコ(第七斉天・f00572))と一緒に怪盗チーム「GWP」として参加しますっ

●心情
危ないことをするために盗むなんていけないねっ
私たちが盗み返してあげなくちゃ!

●(SPDで挑戦)
忍者さんが賭博場に紛れ込んだんだね。
それじゃ、まず千両箱を持ってる人を見つけるために「空の千両箱」を沢山用意して、それを賭博場でうっかりぶちまけちゃいましょー!
それで、落とした千両箱を回収するのにあわせて賭博場の人の千両箱も一緒に集めちゃいます!
もしかしたら嫌だーって言う人もいるかもだけど、そういう人には一旦忍者かどうか確かめればいいかなーって!


難駄芭院・ナナコ
西行・胡桃(f01389・しっしょー呼び)
八海山・いのこ(f01962・いのこ呼び)
とチーム名「GWP」で参戦

盗みをして逃げるたぁコソ泥野郎って事だな!
その点アタイらは怪盗だ、盗む時も正々堂々だぜ!
GWPの華麗な技、披露してやろうぜぇ!

POW
いのことしっしょーは千両箱を使って何かやるみたいだな
ならアタイは片っ端から忍者かどうか聞いて回るぜ!
「なーなー!お前忍者か!」
「曲者!忍者だな!(指さし)」
「オイコラてめぇ!忍者だな!」
子供だからってナメられねぇように力があるって事を見せつけながらやっていくぜ

忍者が正体を現したら黄金果実の絨毯を使って足止めするぜ!
「逃がさねぇぜぇ。ゆっくりしていきなぁ!」


西行・胡桃
ばなこ:難駄芭院・ナナコ(f00572)
いのちゃん:八海山・いのこ(f01962)とチーム名「GWP」で参加

●心情
盗みをする悪党か。私たちGWPのターゲットにぴったりね
ばっちり退治してあげましょう

●(POWで挑戦)
いのちゃんのお手伝いで千両箱を運ぶわ
賭場の人を集める誘導もして……
いざ、忍者が正体を現した時に一般人を逃がし易いように
避難経路とかも見当つけておくわね
私自身の行動としては、手伝ったうえで余裕があるなら一人ずつ問い詰めるくらいかしら
あとは「コミュ力・礼儀作法・情報収集」で気を悪くしないようにフォロー

アドリブ・絡み歓迎です


神薙・沁
【SPD】
盗まれた千両箱と同等の大きさの箱を用意

賭場に入り浸っている親を探しに来た子供のフリをして周囲の人間の挙動を観察して怪しそうな人をチェック

猟兵だとバレたもしくは容疑者を絞れたら箱を手に「盗まれた物ものは回収できました」とわざと聞こえるように発言

荷物を確認もしくはこっちの箱を奪おうとした人に対して塗料の入った玉を投げつける

塗料が付いている人間が目印だと他の猟兵に報告
基本障害物に隠れたりしながら中距離から投擲で攻撃



●出動、GWP!
 賭博場に逃れた忍者は1人ではない。手分けして探すべく周囲を見回す猟兵達だったが、あまりに怪しい者が多過ぎて、どうにも見当が付けられない。
 気が付けば、なにやら色々と騒ぎが大きくなって、一部では喧嘩のようになっている。投げ飛ばされた人間が頭から池に落下したり、ちくわを踏んで滑って転んでいたりもするが、今はとにかく忍者を見つけることが最優先だ。
「盗みをする悪党か。私たちGWPのターゲットにぴったりね」
 馬鹿騒ぎをしている者達からは敢えて目を逸らし、西行・胡桃(残像行使・f01389)は改めて周囲を見回しつつ言った。その言葉に、八海山・いのこ(豚じゃないもん・f01962)と難駄芭院・ナナコ(第七斉天バナナチェイサー・f00572)の二人も力強く頷いて。
「危ないことをするために盗むなんていけないねっ! 私たちが盗み返してあげなくちゃ!」
「盗みをして逃げるたぁ、コソ泥野郎って事だな! その点、アタイらは怪盗だ。盗む時も正々堂々だぜ! GWPの華麗な技、披露してやろうぜぇ!」
 なにやら、忍者の捜索よりも千両箱の回収が目的になっている気もするが、それはそれ。
「ふむ……変装しているとはいエ、手に入れたお金を、そもそもここで使うのだろうカ?」
 忍者たちの目的から逆算する形で、ナハト・ダァト(聖泥・f01760)が行動を推理している。
 敵の最終目的は、盗んだ金を武器に変え、それを農民に配って炊き付けることで、一揆を起こさせて世を乱すことだ。木を隠すなら森の中というつもりで金を賭博場に隠したのかもしれないが、しかし彼らの目的が賭け事ではない以上、見分けるためのヒントにはなる。
「持ち帰らなければいけないのなラ、賭け事に関わらず消極的な人物……というのガ怪しいだろうネ」
 世界知識からの情報も得つつ、ナハトは油断なく矢場を行き交う者達の行動を観察していた。その一方で、神薙・沁(人間の化身忍者・f06362)もまた空の千両箱を用意した上で、矢場の人間達の様子を窺っている。
「なかなか、尻尾を出しませんね。やはり、こちらから動くしかないのでしょうか?」
「それじゃ、ここは私たちGWPに任せてもらおうかな?」
 しびれを切らし、動き出そうとする沁を制し、胡桃がいのこと一緒に大量の千両箱を抱えて動き出す。その中身は、当然のことながら空っぽだが、これもまた作戦の一環である。
 敵が尻尾を出さないのであれば、こちらから誘導を仕掛ければいい。怪盗対忍者。互いに影に生き、闇に紛れて動く者として、どちらが上か知恵比べだ。

●お前が忍者だ!
 大量の千両箱を積み上げて抱え、よろよろと矢場を歩く胡桃といのこ。だが、空とはいえ決して軽くない千両箱を、これだけ抱えて歩くのは傍から見ても危険な行為。
「お、おい! 大丈夫か、嬢ちゃん達!?」
「そんなに積んだら危ねぇって! 欲の皮突っ張らせてっと、ここじゃあっという間にカモられるぜぇ?」
 本気で心配して声を掛ける者もいれば、敢えて茶化して煽るような者もいる。そんな彼らの野次を余所に、千両箱を運び続ける二人だったが。
「……あぁっ!?」
 突然、胡桃が大袈裟に転び、いのこもまた続けて転倒した。
「ほらみろ、言わんこっちゃねぇ!」
「す、すみません! ご迷惑をおかけして……」
 慌てて駆け寄ってきた者達が何人かいたが、それもまた作戦の内。胡桃が謝っている内に、いのこは素早く賭博場の千両箱も回収し、空の箱の山へ混ぜ込んでしまった。
「あっ! 俺の千両箱がねぇ!」
「くそっ! この騒ぎで、中に混ざっちまったのか!?」
 途端に、元締めや博打打ち達が、箱の山に群がって来た。その大半は自分の千両箱を求めてのことだが、中にはドサクサに紛れ、ちゃっかりとネコババしようとしている者もいるようだ。
「おい! そいつぁ、俺の箱だぞ!」
「フザけんな! てめぇの箱って証拠は、どこにあるってぇんだい?」
 たちまち始まる大喧嘩。なんというか、血の気の多い者ばかりだったので、あっという間に現場は大混乱!
 そんな中、ナナコは矢場の男達に片っ端から声を掛け、真正面から忍者であるか否かを問い正していた。
「なーなー! お前忍者か?」
「はぁ? 忍者だぁ? なに、意味の分からんこと言ってやがる!」
 当然のことながら冷たくあしらわれてしまうが、その程度でナナコは諦めない。
 質問に答えないということは、お前が忍者に違いない。きっと、そうだ。間違いない。殆ど強引に決めつけて、狙いも定めず指差した。
「曲者! 忍者だな!」
「だから、忍者とか意味分かんねぇって言ってんだろうが! それよりも、俺は金を探さねぇと……」
 まあ、こんな質問で見つかれば苦労はないが、だからといって疑いの晴れない者を見逃す通りもない。忍者でないというのであれば、その証拠を見せろとナナコは喰い下がり。
「オイコラてめぇ! 忍者だな!」
「えぇい、いい加減にしやがれってんだ! ああ、そうだよ! 忍者だよ! これで満足か!?」
 とうとう、半ば強引に自白を引き出した。もっとも、目の前の男が妖魔忍者か否かは、未だに確たる証拠がないのだが。
「このままじゃ、どうにもならないね。よ~し……」
 こうなれば最後の手段とばかりに、高々と千両箱を掲げる沁。当然、中身は空っぽなのだが、大事なのは中身の有無ではなく。
「盗まれた物は、回収できました!」
 その言葉に、一瞬だけ数名の男達の動きが止まった。その瞬間を、今まで後方から眺めているだけだったナハトは見逃さなかった。
「……オヤ? どうしましタ?」
 ここは賭博場。賭け事で得た金がいくらあっても不思議ではないが、盗んだ盗まれたといった言葉に反応するのは不自然だ。それは些細な違和感かもしれないが、しかし決定的なものでもあり。
「くそっ! バレちまったら、仕方ねぇ!」
「だが、所詮はハッタリだ! 俺達の千両箱は、『先生』に守っていただいているんだからなぁ!」
 もはや何も隠す必要などないと、男達は一気に妖魔忍者へと姿を変えた。だが、そのまま逃走を試みる彼らのことを、見逃す猟兵達でもなく。
「食べ終わったバナナにも使い道はある……。見るがよい! ココがアタイのフィールドだ!」
「ぬぉっ! ぬかったぁぁぁっ!!」
 ナナコが撒き散らしたバナナの皮で盛大に滑り、瞬く間に周りを囲まれてしまう始末。
「くっ……仕方があるまい。こうなれば、我らの手でこやつらを始末し、本懐を遂げるのみ!」
 無傷では逃げられないと悟ってか、とうとう妖魔忍者達も武器を片手に身構える。賭博場に流れる緊迫した空気。正真正銘、ここからが本当の戦いだ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『妖魔忍者』

POW   :    忍法瞬断
【忍者刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    忍法鎌鼬
自身に【特殊な気流】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    忍法鬼火
レベル×1個の【鬼火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●対決、妖魔忍者!
 猟兵達の作戦により、なんやかんやで正体を現した妖魔忍者。
 だが、本当に気を引き締めねばならないのは、これからだ。彼らは普通の忍者ではない。時に己の肉体さえも妖術によって変容させ、変幻自在の攻撃を仕掛けて来るオブリビオンなのだから。
「者共、行くぞ! このような得体の知れぬ連中に、我らの計画を邪魔されるわけには行かぬ!」
 忍者刀を抜き放って逆手に持った妖魔忍者が、猟兵達と対峙する。その頭にバナナの皮が付着したままだったのが、どうにも間抜けな感じがしてならなかったが……この際、細かいことは気にしたら負けだろう。
 この忍者軍団を蹴散らせば、彼らの言う『先生』とやらも姿を見せるに違いない。その時こそ、この事件の黒幕を叩き潰し、盗まれた千両箱を取り戻すチャンスでもある。
 こんなところで、負けられない。逃げ惑う遊女や矢場の元締め達を横目に、妖魔忍者達との戦いが始まった。
浅杜守・虚露
得体の知れんはむしろ忍者の方じゃろ。何にせよ難しい事は抜きに向かって来るのならありがたい。
ユーベルコードを使用して巻き込んだ忍者に「忍者なら体術も得意じゃろ。妙な忍術や道具何ぞ捨てて素手でこいや素手で!」と宣言、忍者の動きに制限をかけようかの。
忍者なら確実な帰還を考えてリスクは避けるじゃろ。
コレで自分がダメでも仲間が戦いやすくなればええがのう。


ナハト・ダァト
忍者の知識を得ておいて良かっタ

彼らの行動は[世界知識][情報収集]から把握しているヨ

奇襲にたけた彼らダ奇襲されることにも慣れているだろうニ
正面戦闘とハ、自身があるんだネ

【ブラッドガイスト】で強化した体のパーツ
更に【一ノ叡智・王冠】で今回は攻撃力重視で行こウ
あまり時間をかけない方がいいかもしれなイ
確実に素早く、一人ひとり削っていくヨ

これらの行動を【バウンドボディ】から触手として体を変形させたり生やしたりして戦うヨ

変幻自在ハ、君たちだけの十八番じゃないのサ

敵の攻撃ハ【二ノ叡智・知恵】で対処ダ
影に忍ぶキミ達が、明るみに出された時点デ優劣は決まっているんだヨ

状況判断、誤ったネ



●ガチンコ、素手喧嘩勝負!
「我らの正体を知った者は、生かしては帰さぬ!」
「殺せ! 余所者などに、我らの計画を邪魔されてなるものか!」
 空の千両箱を蹴り飛ばし、猟兵達に迫り来る妖魔忍者達。賭博師や遊女が逃げ惑うのもお構いなしに、彼らは刃を抜き放ち、時にその肉体を異形化させて襲い掛かって来る。
「得体の知れんは、むしろ忍者の方じゃろ。何にせよ難しい事は抜きに向かって来るのならありがたい」
 もっとも、奇襲ではなく正面から向かって来てくれるのであれば、浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)にとっては好都合だった。
 真っ向勝負ならば負けはしない。彼らが正々堂々の戦いをするとは思えないが、それならば卑怯な手段を最初から使えなくしてしまえばよいだけの話だ。
「一丁、ワシの勝負に付き合ってもらおうかのぉ!」
 四方八方から迫る忍者達に向け、虚露は全身から衝撃波を発し、叫んだ。波動そのものにダメージを与える力はないが、しかし真の効果はこれからだ。
「お前さん達には、素手喧嘩での勝負以外を禁止する! 忍者なら体術も得意じゃろ? 妙な忍術や道具何ぞ捨てて、素手でこいや素手で!」
「ふん! そのような挑発と、こけおどしに乗る我らでは……ガハッ!?」
 虚露の宣告を早々に破り、刀で斬り付けようとした妖魔忍者は、反対に自分の方が刀で斬られたようなダメージを受けた。
「ぬぅ……面妖な……」
「油断するな! こやつら、妙な術を使うぞ!」
 散開し、距離を取りつつも、衝撃波を食らった忍者達は次々に刀を納め始めた。
 迂闊に武器で攻撃すれば、自分が代わりに負傷し兼ねない。それを瞬時に判断したことは称賛に値するかもしれないが、しかしこれでは彼らも全力で戦うことが難しい。
「武器を捨テ、おまけに正面戦闘とハ、自身があるんだネ」
「ふざけるな! こちらとて、好きでやっているわけではないわ!」
 ナハト・ダァト(聖泥・f01760)の言葉に、苛立ちを隠しきれなくなった忍者の内の1人が叫んだ。そのまま、勢いに任せてナハトに殴り掛かるも、その攻撃は弾力性を増した彼の身体に弾かれて、大したダメージも与えられなかった。
「どうしタ? 忍者の体術とハ、この程度カ?」
 殴るなら、もっと本気で殴ったらどうだ。そう言って相手を誘うナハトの言葉に、妖魔忍者達は顔を顰めつつも、次の行動に出られない。
 ブラックタール。黒い液状の肉体を持ち、変幻自在に形状を変えることのできる力を持った種族。そんなナハトの身体を殴った瞬間、忍者達も妙な手応えを覚え、彼の特性を悟ったのだろう。
「おのれ! ならば、斯くなる上は、我らの肉体を武器にして斬り刻むまで!」
 そう言うが早いか、忍者達は次々に自らの腕を飛ばし、肋骨を露出させ、剥き出しの骨で繋いだ肉体を鞭のように振るい始めた。
「見よ! これが妖魔忍術の奥義なり!」
 特殊な気流を纏い、腕を振り回すことで衝撃波を放つ忍者達。打撃ではなく斬撃であれば、さすがにナハトの身体でも、全ての攻撃を受け流すことは不可能と踏んでのことだろう。
「まったく、小賢しい連中じゃのう。素手喧嘩勝負なら、拳で殴り合うのが当然じゃろうて!」
 遠間からじわじわと削るようなやり方に、腕で自らの急所を庇いつつも、辟易とした様子で呟く虚露。
 確かに、広義の意味で考えれば、あれは自分の肉体を使って戦っているとも言えるだろう。約束事態は破っていない。だが、それ故に、重箱の隅を突いて相手を翻弄するような戦い方に、煩わしさを覚えるわけで。
「なるほド……少しハ、考えて動けるようだネ。しかし……」
 このまま受け流すだけでは駄目だと判断し、ナハトがついに前へ出た。敵の攻撃を相殺することも考えたが、守りに徹するだけでは勝機もまた失ってしまい兼ねない。
 仕留めるのであれば、短期決戦。啓蒙の力で自らを鼓舞し、己の血を代償に自身の武器を殺戮捕食態へと変化させ。
「変幻自在ハ、君たちだけの十八番じゃないのサ」
 1人、また1人と、忍者達を次々片付けて行く。
「ぬぅ……ま、まさか、我らがここまで押されるとは……」
 歯噛みする妖魔忍者達だったが、もはや勝負が付くのも時間の問題だった。
 古来より、忍者が担ったのは諜報や暗殺。真っ向勝負に限って言えば、戦争のプロである侍の方が、剣術でも兵法でも彼らより優れていたわけで。
「なんじゃ、そんなものか。少しは骨があると思っていたんじゃがのう」
「ぐっ……む、無念……」
 虚露の剛腕に骨を砕かれ、また1人、妖魔忍者が崩れ落ちた。それを見たナハトが、残る忍者達へ非情な一言を。
「影に忍ぶキミ達が、明るみに出された時点デ、優劣は決まっているんだヨ」
 人を捨て、物の怪の類に近づいたことで生まれた慢心。それにより、忍者としての心得を失い、判断を誤ったことこそ、なによりの敗因。戦うための力を奪われた妖魔忍者達が敗北するのは、もはや時間の問題だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

八海山・いのこ
お師匠様(西行・胡桃(f01389))と、ナナちゃん(難駄芭院・ナナコ(第七斉天・f00572))と一緒に怪盗チーム「GWP」として参加しますっ

●心情
忍者さんたちが正体を現したなら私たちも真の姿で応戦だね!


●真の姿
豚さん帽子と目だし布、黒いジャケットの怪盗衣装に身を包み、そしてヤドリガミとしての本体である鍵が身長サイズの大きさになります。
「怪盗チームGWPが一人、猪八戒、いくよー!」

●行動(SPDで挑戦)
私だって速さには自信があるんだからねー!
忍者と怪盗、どっちが早いか勝負してみよっか!
大きくした本体の鍵を剣代わりに素早く切りつけるよっ


アドリブ・絡み歓迎ですっ


西行・胡桃
ばなこ:難駄芭院・ナナコ(f00572)
いのちゃん:八海山・いのこ(f01962)とチーム名「GWP」で参加

●心情
ここからは怪盗の時間だ!悪の忍者を蹴散らすとしよう

●(POWで挑戦)
真の姿解放!
現状のイラストとは全く違って女性らしいメリハリの効いたスタイルになり
衣装は真っ赤な肩を大胆に露出したドレスに仮面舞踏会でつけるようなマスクといういでたち
演劇めいた口調で喋るようになります
「さて、開演と行こうか!コードネーム三蔵、参る」
舞うように接近し、手を取って踊り引き寄せて灰塵拳を叩き込みます
「キミの間合いは私の間合いだ」
孫悟空(ナナコ)猪八戒(いのこ)の方へ殴り飛ばしたり転がしたり

アドリブ・絡み歓迎


難駄芭院・ナナコ
西行・胡桃(f01389・しっしょー呼び)
八海山・いのこ(f01962・いのこ呼び)
とチーム名「GWP」で参戦

化けの皮が剥がれたな!こっちだって怪盗チェンジだ!いくぜいくぜぇ!
「我らGWP…わたくしは悟空、いきますわ♪」

POW
黄金果実活性法を使い更なるパワーを得ますね
この高級バナナでしたら、これくらいでもとても力が漲りますわ♪
近距離の大攻撃に警戒しつつ、逆にその隙に反撃を叩き込みを狙います
「どうだぁ!見たか!」

真の姿:怪盗として活動する正式な姿
仮面を被り素顔を隠し背丈も伸びて体型も豊満に成長した17歳のお姉さん姿
バナナレディ口調でお嬢様風に振る舞うが、攻撃時など油断すると素の口調に戻ってしまう



●激突! 怪盗VS忍者軍団!
 欲望渦巻く賭博場にて、姿を現した忍者ども。彼らの数は猟兵達の予想を越えて多く、取り囲んだつもりが反対に周囲を囲まれてしまった。
 だが、それでも猟兵達は臆さない。そちらが忍者としての真の姿を晒したのであれば、こちらも戦うために真の姿を見せるまで。
「化けの皮が剥がれたな! こっちだって怪盗チェンジだ! いくぜいくぜぇ!」
 そう、難駄芭院・ナナコ(第七斉天バナナチェイサー・f00572)が叫ぶと同時に、八海山・いのこ(豚じゃないもん・f01962)と西行・胡桃(残像行使・f01389)もまた、華麗なる怪盗へと姿を変える。
「我らGWP……わたくしは悟空、いきますわ♪」
 まずはナナコが、豊満に成長した女怪盗へと変身し。
「怪盗チームGWPが一人、猪八戒、いくよー!」
 いのこもまた、豚さん帽子と目だし布を身に付け、巨大な鍵を持った黒いジャケット風の怪盗衣装へと早着替え!
「さて、開演と行こうか! コードネーム三蔵、参る」
 肩を大胆に露出した、赤いドレス姿の胡桃が高々と叫べば、そこから先は怪盗達による仮面舞踏会の幕開けだ。
「な、なんだ、こやつらは!? まさか、彼奴も忍術を……」
「臆するな! 所詮、見た目を少し変えたに過ぎぬ! 歌舞伎の早着替えと、大した違いもなかろうて!」
 一瞬にして姿も体型も変えた怪盗達に戸惑いながらも、一斉に武器を構えて襲い掛かって来る妖魔忍者達。
 怪盗VS忍者。互いに影に潜み、闇に隠れるはずの者達による、全く忍ばない大乱闘の幕開けだ!

●華麗なる舞踏会?
 千両箱を盗んだ妖魔忍者達と対峙する、華麗なる怪盗3人組。だが、繊細さを要求される盗みのテクニックに比べ、彼女達の戦い方は、実に激しく荒々しい。
「ごふっ!? ……こ、こやつら、なかなかやりおるぞ!?」
「女子の姿に惑わされるな! 正面から挑まず、撹乱するのだ!」
 迂闊に間合いへ入ったが最後、痛烈なカウンターを食らう忍者達。これは拙いと判断し、距離を取っての撹乱に出るが、そこはいのこがさせなかった。
「私だって速さには自信があるんだからねー! 忍者と怪盗、どっちが早いか勝負してみよっか?」
 そう言うが早いか、巨大な鍵による素早い一撃で、瞬く間に1人の忍者を斬り伏せる。ならば、動きを止まった瞬間を狙えば良いと他の忍者達が鬼火を放ってきたが、果たして炎に焼かれたのは、いのこの来ていたジャケットだけだった。
「ぬぅっ! これは……まさか、変わり身の術!?」
「さ、探せ! 本体は、まだ遠くには行っていな……ぐぁっ!?」
 攻撃が当たる瞬間に、いのこは上着だけを脱ぎ捨てて、更に俊敏さを上げていたのだ。当然、そうなれば彼女の動きを視認することさえ難しく、新たな妖魔忍者が斬り捨てられ。
「ふむ……あちらは任せておいて良さそうだね。ならば……」
 次々に襲い来る敵の攻撃を捌きながら、胡桃もまた拳を握り締めて呟いた。その間にも、背後からは刀を抜いた妖魔忍者が襲い掛かってくるが。
「後ろを取ったぞ! 覚悟!」
「残念だったね。キミの間合いは私の間合いだ」
 超高速の裏拳が炸裂し、顔面を殴られた妖魔忍者が吹っ飛んだ。その先に待っていたのは、他でもないナナコ。いのこや胡桃に比べ、彼女はそこまで何かに秀でている様子も見えないのだが。
「この高級バナナでしたら、これくらいでもとても力が漲りますわ♪」
 そんな彼女が取り出したのは、他でもない特大の最高級バナナ! お値段にして、3本で2000円は下らない。高地で14カ月も栄養を蓄え、丹精込めて育てられた、正に至高にして究極の逸品だ。
「貴様! 戦闘中に食事など、我らを愚弄しているのか!」
 あまりに突拍子もないナナコの行動に、妖魔忍者達は次々に激昂し、刀を抜いて殺到して行く。もっとも、ナナコとて戦闘中に遊びでバナナを食べる程、伊達や酔狂で猟兵をやっているわけではなく。
「うぉぉぉぉっ! バナナうめぇぇぇぇ! 力が! 漲る! アタイ成長してるぅぅぅ!」
 先程までの、丁寧な言葉遣いはどこへやら。高級バナナの力を自らのパワーに変換し、ナナコの肉体が急成長!
「オラァ! 百人力よぉ! 負ける気がしねぇぜぇ!」
 セクシーギャルというよりも、もはや霊長類最強の女と呼べる程にまで強化されたナナコが、そのパワーアップした肉体を武器に妖魔忍者達へと迫る。集団でかかれば造作もなく勝てるを踏んでいた忍者達にとって、これはまったく嬉しくない大誤算!
「ひぃっ! な、なんだ、この怪力女は!」
 近づくだけで殴られ、蹴られ、投げ飛ばされ。散り散りになって逃げようとする忍者達だったが、戦いの最中、敵に背を見せて逃げ出すのは完全なる悪手に他ならず。
「どうだぁ! 見たか!」
「ぬぅ……む、無念……」
 最後の忍者を叩きのめし、盛大にガッツポーズを決めるナナコだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『用心棒』

POW   :    剛なる居合い
【居合い 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    飛刃縮地の構え
自身に【修羅の気 】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    死者の誘い
【用心棒が殺した死者 】の霊を召喚する。これは【悲痛な叫び声】や【生前持っていた武器になりそうな物】で攻撃する能力を持つ。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠犬憑・転助です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●黄金守りし用心棒
 猟兵達の活躍によって、矢場に潜入した妖魔忍者達は、無事に全てが退治された。
 だが、それでも事件は未だ終わっていない。忍者達に千両箱を盗ませ、その金を元手に更なる悪事を企む者が、この矢場のどこかに隠れ潜んでいるのだから。
 彼らは盗んだ千両箱を、いったいどこへ隠したのだろう。やはり、この矢場のどこかに、箱を隠せるような蔵でもあるのだろうか。そう、誰ともなく考えた矢先に、ふらりと現れたのは1人の侍。
「ほぅ……こいつは驚いた。まさか、あの妖魔忍者どもを、こうも軽くあしらう者がいようとはな……」
 全身から迸る殺気と、鋭い眼光。見た目こそ普通の侍にしか見えないが、しかし少しでも腕に覚えのある者が対峙すれば、この男が只者ではないことなど容易に察せるだろう。
 間違いない。この男こそ、妖魔忍者達が言っていた『先生』に他ならない。彼らを手足として用い、千両箱を盗ませた張本人だ。
「貴様達……幕府の手の者か? ならば、己の不幸を呪うがいい。この俺に出会ったことを……我が刃の錆にされる運命をな……」
 企みに気付かれた以上、そちらを生かして帰すわけにはいかない。たとえそれが、御上の息が掛かった者であったとしても。
 そう言って、腰の刀に手を掛ける用心棒。千両箱を取り戻し、城下町の平和を守るための、最後の戦いが幕を開けた。
神薙・沁
心情
目立ちたくないので派手に活躍してる人を陰から支援射撃して行こう
「GWP」という人たちが結構派手にうごいているので彼女たちを後方から支援

SPD
周囲を走り回って姿を隠しながら投擲武器で攻撃

手柄はいらない、任務が達成できれがそれでいい
という考えですので戦闘時は基本無口
敵が攻撃した時に背後から攻撃したり
他者に気を取られているところに横から攻撃したり
敵に認識されずに妨害をすることを考えています

戦闘後
…怪我した人に応急処置などをしつつ
戦闘中の治療もできるような技能を用意した方がいいだろうか
などと思案する


燈夜・偽葉
オブリビオンがお金を奪って何をするつもりなのでしょうか
…いえ、気にはなりますけど、どうでもいいですね
あなたを倒せばそれで終わり。シンプルです

剣術であればわたしにも覚えがあります
私の挑戦、受けていただけますよね

敵がユーベルコードを使っていない間はこちらも普通に黄昏の太刀(サムライブレイド)で撃ち合いをします
敵がユーベルコードを使うなら、「剣よ、天を斬って」で攻撃します
先制攻撃や範囲攻撃、なぎ払い、2回攻撃を込みで断ち切ります

敵の攻撃は見切り、残像やフェイントを駆使して回避します

居合いは見切って瞬時に30cm外へ逃れ
縮地や使者の霊は、ユーベルコードによる範囲攻撃で対処です!



●強敵出現!
 妖魔忍者を蹴散らした矢先、ついに姿を現した用心棒。一見、どこにでもいそうな侍にしか見えなかったが、しかしその実力は本物だ。
 先の忍者達とは異なり、多くの者を正面からの戦いで斬り捨てて来たことに裏打ちされる確かな実力。少しでも腕に覚えがある者であれば、遠間から見ても敵の強さが判ったであろう。
 オブリビオンだから強いのではない。この侍は、人であった時から恐ろしく強かったのだ。だからこそ、小賢しい手段で金品を奪い、我が物としようとした理由が気になったが。
「オブリビオンがお金を奪って何をするつもりなのでしょうか? ……いえ、気にはなりますけど、どうでもいいですね」
 どうせ、問い掛けたところでまともな答えは返って来ないだろうと、燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)は割り切って考えることを止めた。
「剣術であれば、わたしにも覚えがあります。私の挑戦、受けていただけますよね?」
 ここは敢えて、真正面から斬り合ってみよう。覚悟を決めて、刃を抜きつつ問い掛ける偽葉だったが、敵の侍は不敵な笑みを浮かべているだけだ。
「挑戦だと? こいつは遊びじゃねぇんだぜ、嬢ちゃん。俺は女子供であろうと、邪魔をする者は斬り捨てるぞ……」
 それだけ言って、用心棒もまた刀の柄に手を掛けた。が、まだ抜き放つことはしない。間合いに入った瞬間を狙い、一撃の下に斬り伏せる。その機会を、慎重に窺っているのだろうか。
 下手に動けば、それだけで命の保証はない。冷たい汗が静かに流れ落ちるのを感じ、対峙する偽葉は刀を握る手に力を込めた。

●修羅道に堕ちたる者
 矢場の中に漂う緊迫した空気。互いに相手の隙を伺いつつも、偽葉は不用意に踏み込むことができないまま、用心棒と睨み合いを続けていた。
 迂闊に敵の間合いに入ったが最後、それだけで首を刎ねられる可能性もある。だが、こちらが得意とする間合いもまた接近戦。刃が届く距離にまで近づかねば、決定打を与えることは不可能だ。
(「思っていた以上に隙がありませんね。せめて、ほんの一瞬だけでも、気を逸らすことができれば……」)
 剣術の心得があるからこそ、偽葉も敵の強さは判っている。だが、それは彼女だけでなく、敵もまた同じだったのだろう。
「どうした、嬢ちゃん? 仕掛けてこねぇなら……こっちから行くぜ!」
 それだけ言って、用心棒は大地を蹴る。次の瞬間、その身体を恐るべき殺気が包んだかと思うと、敵は偽葉の視界から姿を消していた。
「……ッ!?」
 刀を縦に構え、偽葉は死角から放たれた衝撃波を受け止める。しかし、全ての勢いを殺すことはできず、刀を持つ手が大きく震え。
「ほぅ……こいつを避けたか。少しは腕に覚えがあるようだな……」
 続けて放たれた斬撃も刃を切り結ぶ形で防いだ偽葉だったが、それでも敵の方が優勢だ。
 中途半端に受け太刀をすれば、そのまま強引に捻じ伏せられてしまいそうな程の凄まじいパワー。おまけに、目にも止まらぬ速さで動き回りながら衝撃波まで放ってくるとなれば、もはや間合いに死角は存在しない。
「さあ、どうした? 剣術には、覚えがあるのではなかったのか?」
「くっ……」
 立て続けに繰り出される用心棒の攻撃に、偽葉は防戦一方だ。もっとも、彼女とて何も考えずに逃げ回っているわけではない。敵の動きが想像以上に素早いのであれば、こうして斬り合っていた方が、僅かながらにも隙を作ることができるというもので。
「……ぐぅっ!? な、何者だ!!」
 突然、肩に矢が突き刺さったことで、今度は用心棒が叫ぶ番だった。
「…………」
 物陰から様子を伺いつつ、神薙・沁(人間の化身忍者・f06362)は次の矢を放つ機会を慎重に探る。先の忍者達は無駄に目立ちまくっていたが、本来であれば、こうして影に生きることこそが忍者の王道ともいえるわけで。
「油断しましたね。覚悟!」
 敵の気が逸れた一瞬を狙い、偽葉が愛刀を真横に構える。そのまま横薙ぎに払う形で、妖気を込めた刃を一閃させ。
「薙ぎ払え!」
 刃で直接斬り合うだけが剣術に非ず。繰り出すべくは、空間諸共、あらゆる物を斬り捨てる一撃。さすがに、これを受け太刀することは適わなかったのか、用心棒は斬られた場所を片手で押さえつつ顔を顰めた。
「ほぅ……こいつは驚いたぞ。ならば、こちらも出し惜しみをするわけにはいかんようだな」
 戦いに勝つために手段は選ばず。なぜならば、自分は高潔なる武士などではなく、悪鬼に堕ちた修羅なのだから。そう紡いで、用心棒は自らの横に、青白い顔をした亡霊を呼び出した。
「……ぁぁ……おぉぉぉ……」
 焦点の合わない瞳に、口から零れる怨嗟の咆哮。思惑通りに用心棒を追い詰めつつある偽葉と沁だったが、しかし未だに油断することは許されなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

明石・鷲穂
【異形の花畑】で参加だ。
友人の手助けに来たぞ。
侍、強そうだからな。真っ向から向かっていくんじゃなくて、仲間と陽動、連携を取りつつ確実に攻撃を与えていくつもりだ。

攻撃方法は、仲間と陽動作戦。[だまし討ち]だ。まずは武器の金剛杵で殴りかかり、すぐ距離を取るということを繰り返そう。

「千両箱を盗む悪い奴にはピッタリの言葉があるぞ。…そら、天誅!!」
相手の気が散ったら、[グラップル]で距離を取られないよう掴みかかり、本命の【灰燼拳】をぶち込もむ。

相手の攻撃は[野生の勘]や[オーラ防御]で対処出来たら良いな。


カイジ・レッドソウル
【異形の花畑】ノめんばート行動
「ナハト医師」立案陽動作戦二合ワセ
本機「ナハト医師」「鷲穂」3名デ前衛攻撃二ヨル連携
「了解、GO」
陽動中ハ呪剣ニヨル攻撃【串刺し】【2回攻撃】ノ突き攻撃、サイコキネシスのゆーべるこーどで応戦

自分ガ本命ノ攻撃ガ出来た時ハ
空いた左手カラ、ライトブレードヲ出シ【武器受け】【なぎ払い】カラノ呪剣、ライトブレードノ【2回攻撃】
【怪力】任セ二【串刺し】カラノ【傷口をえぐる】

ナハト医師、鷲穂ノ場合
サイコキネシスにヨル援護
敵ノ出シ捨て置いている武器トウヲ打ち込ミ

味方ガだめーじヲおいそうな時ハ【かばう】

奴ノ刃ヲ受け止メレタ場合ハ
【天獄の雷】攻撃

あどりぶ歓迎


神薙・沁
心情
目立ちたくないので派手に活躍してる人を陰から支援射撃して行こう
正面から戦っている偽葉さん
妙に目立つGWPの3人を陰から支援していく形で

敵に視認されず全体を把握できる位置どりを考えて
支援の投擲攻撃
攻撃後補足されないよう移動する
基本無口ですが死角から狙われてる人がいたら
「~さん、後ろから狙われています」などと声をかける
相手の名前を知らないのでGWPの3人は2章で名乗っていたコードネーム
で呼ぶ(悟空さん、三蔵さん、八戒さん)
偽葉さんのことは見た目から狐さんと呼ぶ


ナハト・ダァト
【異形の花畑】で同行

メンバー3人で近接戦を行いながら陽動を織り交ぜて本命の攻撃を仕掛けるヨ

私の陽動は攻撃に見せた聖者の光過剰放出による[目潰し]ダ
本命を仕掛けるまでは【バウンドボディ】【一ノ叡智・王冠】で防御重視
によりながラ味方の被弾は[かばう]で凌いでいるヨ
攻撃するつもりはないト錯覚させるためにネ

全員で仕掛けるときは陽動と本命、どちらも準備しておくヨ
陽動ではユーベルコードによる攻撃に見せかけた敵の足場崩し
[武器改造]で身体から生やした触手を配置しておくヨ

本命には【滅悪の右手】
今まで使用しなかった[2回攻撃][傷口をえぐる]デ止めを刺すヨ
【ブラッッドガイスト】で攻撃も強化させているヨ


八海山・いのこ
怪盗チーム「GWP」として参加しますっ

●心情
これが最後の相手だねっ
怪盗チームとしてびしっと決めたいかな!

●ボスに対しての名乗り
ナナちゃんとお師匠様と一緒にチームとして名乗りを上げます!
ナナちゃんが呼び止めて、お師匠が名乗って、三番目に私が「あなたには、千両箱よりブタ箱の方がお似合いだよっ!」って決めポーズと共にびしっと言います!
GWPが揃って名乗るのは初めてだし格好良くいきたいね!

●行動(真の姿継続、WIZで挑戦)
亡霊さんたちの辛い声がここまで聞こえてくる……。
これ以上、この人の被害者を増やすわけにはいかないよっ
七星七縛符、死したる者たちを再び眠りにつかせてあげて!

アドリブ・絡み歓迎ですっ


難駄芭院・ナナコ
チーム「GWP」
お生憎様です、ココでお縄を頂戴します!

●名乗り口上
「お待ちなさい、数々の狼藉もここまでですわ!」
アタイ→しっしょー→いのこ、の順に決め台詞

「そしてわたくし達はバナナが似合う怪盗だぜぇ!」
最後にビシッと決まりましたわ…!

●戦闘
POW
先程は荒ぶるバナナパワーがオーラになり霊長類として現れたのでしょう
今回は親玉が相手です
黄金果実活性法、更に奮発して今度は二本ですわ♪
そう!これが更に成長した姿!バナナ200%!二百人力だぜぇ!

相手の間合いを見切り寸前に攻撃を避けカウンター狙い、回避が間に合わない場合真っ向で受け止め少しでも隙が出来れば!
「よぉし!今だ、いっけぇ!」

真の姿:二章と同じです


西行・胡桃
ばなこ:難駄芭院・ナナコ(f00572)
いのちゃん:八海山・いのこ(f01962)とチーム名「GWP」で参加

●心情
この程度で驚いてもらっては困るね
何せ今から君を叩きのめすのだから

●(POWで挑戦)
真の姿のまま挑戦
名乗りはバナコに続いて
「我らGWP。あなたが盗んだ千両箱、盗み返す!」

居合い、確かに速い……
格闘家として負けてはいられない
私の拳とどちらが先に届くか、勝負……!
なーんて、別に速さを競う必要はない
一撃目を【残像】で捌いて、拳を打ち込むよ
「搦め手を使うくらいがらしいだろう?」

アドリブ・絡み歓迎です



●蘇る怨念
 手駒の忍者を全て失い、もはや打つ手なしに見えた用心棒。
 だが、彼は決して追い詰められてなどいなかった。その証拠に、不敵な笑みを浮かべつつも、自らの斬り殺した者達の怨念を、手駒として戦場に呼び出したのだ。
「う……ぅぅ……」
「ぁぁ……あぁぁぁ……」
 地の底から湧き出るような呻き声を上げながら、用心棒が指を鳴らす度に、次々と姿を現す怨霊達。その姿は、侍から農民まで千差万別。見れば、中には女子供まで混ざっている。
「……この男にハ、武士の情けという言葉ハ、なかったようだネ」
「まったくだ。むしろ、ここまで悪人だと、倒すことに躊躇いを持たなくてよいな」
 迫り来る怨霊達を前にして、ナハト・ダァト(聖泥・f01760)と明石・鷲穂(門前の山羊・f02320)は、互いに顔を見合せながら頷いた。
 礼節を重んじる武士道に対し、ひたすら戦いを求める道を修羅道と呼ぶ。先程までの戦いから、この侍こそ修羅ではないかとも思っていたが、しかし訂正せざるを得ないようだ。
 断言しよう。こいつは武士でも修羅でもなく、畜生以下の外道である。災魔であろうと、なかろうと、このような者を野放しにして良いはずがない。
「お待ちなさい! 数々の狼藉もここまでですわ!」
 もう、これ以上は放ってもおけないと、難駄芭院・ナナコ(第七斉天バナナチェイサー・f00572)は用心棒に向かって言い放ち。
「我らGWP。あなたが盗んだ千両箱、盗み返す!」
「あなたには、千両箱よりブタ箱の方がお似合いだよっ!」
 続けて、西行・胡桃(残像行使・f01389)と八海山・いのこ(豚じゃないもん・f01962)が告げたところで、再びナナコが割って入った。
「そしてわたくし達は、バナナが似合う怪盗だぜぇ!」
 完全に決まった。ドヤ顔で佇むナナコだったが、周囲に流れるのは微妙な空気。バナナが似合うのはお前だけだろうと、誰ともなしに視線で訴えているようだが、それはそれ。
「ほぅ……威勢だけはいいな、嬢ちゃん達。だが……これだけの怨霊を相手にして、更には俺の首をも取れると……本気で思っているなら、こいつは御目出度いことよ」
 自分の実力に、相当な自信があるのだろう。次々に現れる猟兵達を前にしても、用心棒は一歩も退く素振りさえ見せず、怨霊達を差し向けて来た。
「亡霊さんたちの辛い声がここまで聞こえてくる……。これ以上、この人の被害者を増やすわけにはいかないよっ!」
 雪崩のように向かって来る怨霊達へ、いのこが護符を投げ付けた。それに合わせ、ナハトや鷲穂が切り込んで行く中、カイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)もそれに続いた。
「まずハ、陽動と路払いが必要ですネ」
「了解、GO」
 蠢く怨霊の群れに対し、カイジは念力で応戦する。非実態の身体を持つ存在であっても、攻撃するための手段がないわけではなく。
「……こちらは援護を続けましょう。持ち堪えてくださいね……狐さん」
 未だ用心棒と斬り合いを続ける仲間のことを思いつつ、神薙・沁(人間の化身忍者・f06362)は敵と敵の合間を縫うようにして矢を放った。

●悪鬼退散、バナナパワー!?
 猟兵達との数の差を埋めるべく、用心棒が呼び出した怨霊軍団。その大半は農民や町人ばかりなので、そこまで脅威にはなり得ない。
 だが、そんな者達の中に混ざって、それなりに腕の立つ侍の霊もいるのは厄介だった。
「……ッ! 前ニ、出過ぎだヨ」
 鷲穂に斬りかかって来た怨霊の刀を、ナハトが己の身で受け止める。黒き液状の肉体は打撃や斬撃を受けても見た目の損傷こそ目立たないが、しかし消耗するのは確かである。
「ああ、すまんな。しかし、このままでは埒が明かないぜ?」
 鍬を振り上げて迫る農民の霊を殴り飛ばし、鷲穂が尋ねた。
 彼の振るう金剛杵は、悪鬼を払い調伏させる力もある。だが、ここまで数が多いとなると、一人ずつ昇天させていては時間が掛かり過ぎる。
「彼我戦力差、五分ト判断。デスガ……」
 念力で霊を投げ飛ばしつつ、カイジの顔を覆うバイザーの奥が鈍く輝いた。
 互角なのは、あくまで総合の戦力での話。用心棒単体で見れば、個の強さでは敵の方が上手。
 そんな中、雑魚の掃討に手間取っていれば、最前線で戦う者の負担が増す。ここは一気呵成に突破したいところだが、しかしそれを成すだけの火力を持つ者が存在していない。
(「これじゃ、焼け石に水だ。どこかで流れを変えないと、このままじゃ……」)
 遠間から支援を続ける沁の顔にも、焦りの色が見え始めていた。彼に出来るのは、あくまで攻撃による後方支援。正面から用心棒と戦っている者の傷を癒し、体力を維持するための術は持っていない。
「お師匠様、大丈夫?」
「この程度の相手なら問題ないね。それよりも、いのちゃんの方が無茶をしているんじゃないのかな?」
 互いの背中を守りつつ、胡桃はいのこの様子を気にかけ尋ねた。果たして、そんな彼女の勘は正しく、いのこは額に少しばかり汗が浮かんでいた。
 護符による捕縛は、その代償に自らの命を削る技。複数相手に長時間用いるには、決定的に向いていない。
 やはりここは、短期決戦で終わらせる他にないだろう。そして、短期決戦を目指すのであれば、無双に適した者がいる。
「黄金果実活性法、更に奮発して今度は二本ですわ♪」
 こういう時こそ、自分の出番だ。待っていたとばかりにバナナを剥いて、ナナコは豪快に齧り付き。
「うぉぉぉぉっ! 来たぁぁぁぁっ!」
 途端に凄まじいオーラを放ち、急成長して行くナナコの身体。しかも、妖魔忍者達を相手にしていた時の比ではない。なんかもう、黄金色の気を纏い、髪の毛を怒髪天に逆立てた挙句、周囲に稲妻までスパークを始めてもおかしくない程に凄まじいインパクト!
「そう! これが更に成長した姿! バナナ200%! 二百人力だぜぇ!」
 霊長類最強どころか、人類の壁を突破したと言っても過言ではない肉体を手に入れ、ナナコは怨霊の群れに単身突撃して行った。
「うおらぁぁぁっ! どけぇぇぇぇっ!!」
 どんな超存在であろうと、非実態であろうと知ったことか。荒ぶるバナナパワーの前では全てが無力! 念仏代わりの拳を叩き込む度に、怨霊達が霧散して、在るべき場所へと還って行く。
「論理的説明不可能ナ事象ヲ観測……。理解不能……」
 荒れ狂うナナコの姿を前にして、茫然と佇む他にないカイジ。同じく鷲穂も苦笑しながら、金剛杵を握り締め。
「確かにな。でも、俺は嫌いじゃないぜ、ああいうのはさ」
 兎にも角にも、これで路払いは完了だ。残るは事件を裏から操る、外道な侍、ただ一人。正真正銘、これが本当の最後だと、猟兵達は気合いを入れ直して用心棒へと向かって行った。

●外道、成敗!
 怨霊の群れを退散させ、後は用心棒を残すのみ。しかし、予想外に怨霊の討伐へ時間を割いてしまった結果、用心棒と戦う妖狐の少女は、もはや満身創痍だった。
「ガキの分際で、随分と粘ったな。その度胸と根性だけは誉めてやるが……どうやら、勝負あったようだな」
 傷だらけの少女に、用心棒の非情な刃が迫る。高々と掲げられた刀が真正面から振り下ろされ、このままでは脳天から真っ二つ!
「念仏は唱え終ったか? さあ、観念し……っ!?」
 だが、その刃が振り下ろされるよりも速く、鋭い矢の一撃が用心棒の手首を貫いた。
「ちっ……またか!」
 射線から狙撃手を見つけようと、用心棒が首を左右に振って辺りを探る。もっとも、物陰に隠れ潜んでいる沁が発見されるよりも早く、悪霊の群れを突破した他の猟兵達が、素早く用心棒の周りを取り囲んだ。
「さあ、とうとう年貢の納め時だよ!」
「もう逃がさねぇぜ! 覚悟しな!」
 いのことナナコが、それぞれ左右から用心棒へと間合いを詰める。さすがに不利を察して距離を取ろうとする用心棒だったが、そこは胡桃がさせなかった。
「居合い、確かに速い……格闘家として負けてはいられない」
 敢えて真正面から、敵の居合の間合いへ飛び込む。殆ど無謀としか思えない行動に、意表を突かれる用心棒。
「こいつ……死ぬ気か!?」
 とはいえ、すぐさま体勢を立て直し、刀に手を掛け抜き放つ。横薙ぎに払われた一閃が胡桃の首を捉え、あわや胴体と泣き別れ……と、思われたのだが。
「私の拳とどちらが先に届くか、勝負……なーんてね! 別に速さを競う必要はない!」
 残念ながら、用心棒が斬り払ったのは、胡桃の残像に過ぎなかった。元より、先に手を出されることを見越して、胡桃は回避に意識を集中させていたのだ。
「このアマ……ぐぇっ!!」
 お返しとばかりに繰り出された胡桃の蹴りが、用心棒の脇腹に炸裂した。今の一撃で、アバラ骨はおろか、内蔵までも砕いたはず。
 それでも果敢に体勢を整え、二の太刀を浴びせようとする用心棒だったが、しかし金剛杵を振り被って迫る鷲穂の前に、思わず二の脚を踏んで立ち止った。
「千両箱を盗む悪い奴にはピッタリの言葉があるぞ。……そら、天誅!!」
「……ちっ! 小賢しい真似を!」
 フェイントを絡め、付かず離れず動く鷲穂を相手にしては、さすがの用心棒も迂闊に手が出せない。先程、胡桃にしてやられたこともあり、下手に大技を出せないのだ。
「敵ノ守リハ、コチラで崩シマス」
「今です! 攻撃を!」
 膠着した状況を打破すべく、カイジがその辺に転がっていた物体を念力で用心棒へとぶつけ、沁が矢で足首を射抜いた。致命傷こそ与えることはできなかったが、動きを止められただけでも十分だ。
「よぉし! 今だ、いっけぇ!」
「今度は正真正銘の天誅だ。……逃げるなよ?」
 ナナコの怪力に任せた拳が、鷲穂の放った超高速の一撃が、同時に用心棒の胸元へ炸裂する。凄まじい衝撃に吹き飛ばされた用心棒は、堪らず膝を突いて血を吐いた。
「ぐ……は……っ! お、おのれ……あの小娘に手こずらされねば、このようなことには……」
 妖狐の少女と戦い続けたことによる消耗。それは用心棒の力を削ぎ、余力を奪うには十分だった。彼女の粘りが、ここに来て猟兵達に、勝利への流れを呼び込んだのだ。
 ここは一端、退くべきか。さすがに命まで捨てるのは惜しいのか、用心棒は猟兵達の包囲網を脱する隙を窺い始める。が、それを察したいのこが護符を取り出し、敵の顔めがけて投げ付けた。
「逃がさないよ! 七星七縛符!」
「ぐぇっ! な、なんだ、こいつはぁっ!?」
 視界を奪われ、混乱して刃を振り回す用心棒。その姿には、もはや先程までの悪鬼の如き凄みもない。己の力に溺れ、外道へ落ちた哀れな人斬りがいるだけだ。
「キミのような者にハ、無限地獄への招待状ガ、相応しイ。wgah’nagl fhtagn……己の罪の重さだケ、厳罰の光ニ、喰われるといいヨ」
 最後は、ナハトの放った赤い光が、用心棒の身体を情け容赦なく飲み込んで行く。
 己の悪行、地獄の底で悔いるがいい。それでも、再び災魔として現れるというのであれば、その度に地獄へと帰してやろう。
「ぬぅ……む、無念……だ……」
 やがて、赤い光が消えると同時に、最期の言葉を残して用心棒の姿も消滅した。
 
●一件落着
 矢場に逃げ込んだ妖魔忍者達は成敗され、裏で糸を引く用心棒も退治された。盗まれた千両箱も回収され、町奉行所の同心達は、改めて猟兵達に礼を述べた。
「この度の件、誠に忝い。できれば我々の手で、下手人を捕えたかったのだが……」
 管轄の違いから、異なる奉行所間で縄張争いを始めるわけにも行かないのが苦しいところだ。どこか皮肉を込めた口調で、同心は溜息交じりに苦笑した。
「やれやれ……一先ず、これで安心ってところか?」
「ミッション、コンプリート。任務完了ダ」
 予想外の大捕物になったことで、鷲穂とカイジもまた肩を撫で降ろす。そんな彼らの姿を、屋根の上からGWPの3人組が見降ろしていた。
「ご挨拶しなくていいの、お師匠様?」
「私達は怪盗だからね。義賊であっても、怪盗と奉行所の役人が一緒に肩を並べるのは拙いわよ」
 藪蛇を突く前に、こっそり退散するに限る。真に美しい怪盗とは、去り際も鮮やかなものでなければ。
「それじゃぁな! また、どこかであったら、その時は宜しく頼むぜ!」
 それだけ言って、ナナコは屋根の上から書き置き代わりにバナナの皮を放り投げた。その後、街ではしばらくの間、『怪盗実芭蕉小僧』の噂が流れていたとか、いないとか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月15日


挿絵イラスト