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エンパイアウォー㉚~忍者殺手、慈悲はない

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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 魔軍将・侵略渡来人『コルテス』堕つ!
 されど邪悪非道なる侵略者は、まだまだ厄介な策を仕込んでいたのだ。
 それこそが、『骸の海からオブリビオンを生み出し続ける財宝』である……!
「これを放っておくと、来たる魔空安土城の決戦において手勢が増えてしまうであろう。
 幸いいくつかある財宝のうちの一つを予知できたゆえ、オヌシらに破壊してもらいたい」
 少年めいた賢者にしてグリモア猟兵、ムルヘルベル・アーキロギアは言った。
 ……のだが、なにやらうんざりした様子で頭を振っている。
「問題はそこから湧いて出てくるオブリビオンでな……まあこやつらはコルテスの配下、
 つまり"渡来人"なのである。つまり、サムライエンパイア土着の存在ではないらしい」
 話すよりは見てもらうほうが早い、とばかりに、賢者はグリモアを操作した。
 彼の背後に、財宝から出現したオブリビオンの様子が表示された、のだが……。

『イヤーッ!』
『『『イヤーッ!』』』
『ニンポ!』
『『『ニンポ!』』』
『ドーモ、ヨウマ・ニンジャです』
『『『ドーモ、ヨウマ・ニンジャです』』』
 ……妖魔忍者の見た目をしているが、何かがおかしい。
「ご覧の通り、忍者ではなくニンジャめいておるというか、こう、わかるであろう?
 UDCアースで言う『外国人が勘違いしたニンジャ』的なアトモスフィアがするのだ……」
 つまり妖魔忍者そのものではなく、妖魔忍者を模した渡来人、ということか。
 あるいは渡来人化した妖魔忍者……まあとにかくそういう感じらしい。
「向こうもそういうノリで来るであろうから、いまいち気が抜けるやもしれぬ。
 が、敵は敵。決して気を抜くことなく、彼奴らを殲滅して財宝を破壊してほしいのだ」

 オブリビオンどもは召喚され次第魔空安土城へ移動を始めているようだが、
 万が一に備えて財宝周辺に常にある程度……最大でも20体程度の敵が詰めている。
 財宝を破壊する前に、これらの防衛戦力を打破しなければならない。
「それを除けばいつもどおりの戦いである。どう挑むか、はオヌシらに一任しよう。
 ……"死んだら終わり"とは、とある有名な剣豪のコトワザらしいが……本当であろうか?」
 いまいち信憑性の薄い記述に首を傾げつつ、賢者は本を閉じたのであった。


唐揚げ
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ドーモ、スシです。以下は本シナリオの簡単なまとめになります。

●目的
 侵略渡来人・コルテスが遺した財宝の破壊。

●敵戦力
 ヨウマ・ニンジャ……もとい、渡来人化した妖魔忍者(集団戦・最大20体前後)

●備考
 具体的な敵の数は、10~20体のうち『最初に採用されたプレイングで宣言された数』に等しくなります。
 敵の数が少なければ判定は易くなり、多ければ当然難易度が上がります。
 さくっと倒したければ少なく、歯応えある戦闘を楽しみたければ多めに宣言するといいかもしれません。
 そのへん決めたい方は、『敵が何体ぐらいの時に戦いを挑むか』をプレイング内で宣言してください。

 こんな感じです。
 なお本作は、シナリオの成否が確定した時点でプレイング採用を終了します。
 そのため普段より採用数がかなり少なめになりますので、その点ご了承ください。
 プレイング受付はOPが公開された直後から開始されます。スピーディにいきましょう!

 では前置きはこのあたりにして。
 皆さん、カラテを高めつつヨロシクオネガイシマスドスエ!
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第1章 集団戦 『妖魔忍者』

POW   :    忍法瞬断
【忍者刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    忍法鎌鼬
自身に【特殊な気流】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    忍法鬼火
レベル×1個の【鬼火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ニンジャ……。
 それは、平安時代のサムライエンパイアを、カラテによって支配した半神的存在である。

 ……と、あの渡来人忍者どもは割りとマジで信じている。
 事実はさておき、こいつらをどげんかせんと割と手間がかかりそうだ。
 イヤーッ! だの、ニンポ! だの叫んでる奴らを、アンブッシュしてやろう。
 なお、アイサツはしてもしなくてもいい。だってニンジャじゃないからね!
レパル・リオン
20体のニンジャに挑戦!

グリモアの転移と同時に【変身】!
(衝撃波(スリケン)による先制攻撃(アンブッシュ)をキメた後、バク宙で飛離れてオジギ)

ドーモ。ヨウマ・ニンジャ=サン。イェーガー・レパルです。

オジギからコンマ0.2秒後、バク宙で離れながら衝撃波を連射!
そうすれば自然と足の速い奴からあたしに追いつき攻撃をしかけてくるはず!
近づいてきた相手との距離を見切り、30.5cmまで近づいたらダッシュで素早く踏み込み、刀を持つ腕とみぞおちを同時に殴るわ!
残りの相手が近づいてくるなら同様に攻撃、離れるならダッシュで追いかけながら衝撃波を連射!

Wasshoi!



●そこへ猟兵が高速垂直射出され……
『イヤーッ!』
『『『イヤーッ!』』』
『ヒサツ・ワザ!』
『『『ヒサツ・ワザ!』』』
 どうやらリーダー格らしき忍者、もといニンジャのカラテを見本に、
 19体のニンジャたちがセイケンヅキやカワラ割りのトレーニングを続けている。
「Wasshoi!!」
『『『!?!?!?』』』
 その時である! 突如閃光が走った瞬間、痛烈なカラテシャウトが響き渡った!
 そして光の中から、20個のスリケンが飛来する! ワザマエ!
『『『イヤーッ!!』』』
 しかしニンジャたちもさるもの、三連続バク転あるいはカラテチョップで迎撃!
 リーダー格のニンジャは、飛来したスリケンを指でつまみ取りねじ切った!
「ドーモ、ヨウマ・ニンジャ=サン。イェーガー・レパルです……!」
 華麗なアンブッシュを仕掛けたレパル・リオンは、電撃速度でオジギをした。
 アイサツをされたならばし返さなければならない。古事記にもそう書かれている。
『『『ドーモ、イェーガー・レパルさん。ヨウマ・ニンジャです』』』
 20体のヨウマ・ニンジャは、クローンヤクザめいた一糸乱れぬオジギ姿勢!
 両者の間の大気がゼラチンめいて歪み、あたりにカラテが張り詰める……!

「イヤーッ!」
 ハヤイ! オジギからコンマ0.2秒後、レパルはバク宙と同時にスリケン投擲!
『『『イヤーッ!』』』
ヨウマ・ニンジャたちは一糸乱れぬ側転動作でスリケンを回避し距離を詰める!
「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
 レパルはさらにバク転を繰り返し、その合間にスリケンを投擲し続ける!
 やがて埒が明かぬと判断したヨウマ・ニンジャどもは、
 側転からスプリント姿勢に移行、チョップでスリケンを迎撃しながら全力疾走だ!
『死ね! レパル=サン、死ねーッ!』
 アブナイ! 常人の三倍の脚力を持つヨウマ・ニンジャのカラテ攻撃!
 ニンジャソードを逆手に構え、胴体切断の致命的斬撃を繰り出す! しかし!
「イヤーッ!」
『グワーッ!?』
 レパルは即座にバク転動作から逆に相手に踏み込み、ダブル・ポン・パンチを繰り出した!
 ニンジャソードを持つ腕、そしてみぞおちを狙った的確なカウンターである! タツジン!
 ワイヤーアクションめいて吹き飛ぶヨウマ・ニンジャ、しかしレパルはこれを逃さぬ!
 敵のニンジャ装束を掴んで引き戻すと、もう片方の手で痛烈なストレートだ!
「イヤーッ!」
『グワーッ!』
 左ストレート!
「イヤーッ!」
『グワーッ!』
 右ストレート!
「イヤーッ!」
『グワーッ!』
 左!
「イヤーッ!」
『グワーッ!』
 右!

「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』「イヤーッ!」『グワーッ!』

「イィイイイイ……ヤァーッ!!」
『グワーッ!!』
 とどめの右ストレートが突き刺さり、ヨウマ・ニンジャの首が1080度回転!
 首はちぎれ飛び、スプリンクラーめいた血を撒き散らしながら飛んでいく!
『サヨナラ!!』
「ニンジャ殺すべし……慈悲はない……!」
 爆発四散したヨウマ・ニンジャの痕跡をにらみながら、レパルはザンシンする。
 だがまだ敵は多い。走れ、イェーガー・レパル、走れ!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

リカルド・マスケラス
連携アドリブ歓迎っす
20体希望っす

さっそうと現れるバイクに乗ったお面、なんとなく雰囲気はチャラい
「ドーモ、ヨウマ・ニンジャ=サン。マスカレイドです」
とりあえずアイサツは大事っすね。
それからまずは牽制攻撃にビーム砲で【薙ぎ払い】、ある程度こちらに注意を引いたところで【視(る)力】を高め、【鏡魔眼の術】で自分自身に刃を突き立てるように誘導する。
「カガミガエシ=ジツ! イヤーッ!」
とりあえず、相手のノリを合わせてみるっすよ

あとは敵の攻撃は鎖鎌を【念動力】で振り回したりしながら一定の距離を保てるようにするっすよ
「やー、自分一人だけだったら色々とやばかったっすね」


向日水・厄介
わあ。ニンジャ。
……ニンジャって、静かに影に身を潜める者ではないの?
こんなに、にぎやかなひとたちだったかな。
考えてもよくわからないの……
きっと感じろってやつなのね。

それでは、わたしなりに挨拶を
カーテシーひとつ、厳かに
どうも、かみさまです
――神の御業を、ご覧あそばせ

そんなに器用じゃないけど、団体戦は苦手じゃないの
『祝祭』――降るは氷雨
多くを巻き込めたらいいな
炎を扱うようだけれど、それごと凍てつかせてしまえばいいの
でも近距離は得意じゃないから
近づく敵がいたら嵐に呼び変えて、吹き飛ばしちゃうの

真に力ある者だけが、声高らかに吠えるものよ
外側だけカブれても……わたしに敗れるようじゃ、まだまだなの


コルチェ・ウーパニャン
こんにちはーっ!!コルチェでーす!よろしくねニンジャさ……
えっ、ブンポーが違う?ドーモから始めるの?(髪がピカピカ点滅ナウローディング)
あっあっ、このままではケムに巻かれちゃう!!(ピカーッ)
だっ、だめだーっ、コルチェいきまーす!やーっ!

このピカリブラスターのクイックドロウでキュルルーンだよ!
ピカブラの光線は命中すること前提で進むのだ!
相手がどんなにすばやくても、ピカブラの狙いはフェルマーの原理のうんにゃらかんにゃらで光のスピードで敵までまっしぐら!逃げられないぞー!

……ところでこのカマイタチで寿命が削れ切れちゃったらどうなるんだろう?
バクサン? ナムサン?
コルチェ、キョーミシンシンです!



●今日もあなただけにニンジャの真実をお伝えします
「こんにちはーっ!! コルチェでーす! よろしくねニンジャさ……」
『『『ザッケンナテメッコラー!!』』』
「ええっ!? な、なんですか!?」
 オブリビオン相手にも元気よく挨拶しようとしたコルチェ・ウーパニャンは、
 ニンジャどもの突然のヤクザスラングに思わず一歩退いてしまった!
『『『ニンジャのイクサはアイサツで始まるのだ! 古事記を知らぬのか!!』』』
「え、ええっと? ……つ、つまり、ブンポーが違う、ってことですか……?」
 敵に戦場のマナーを説かれるとはなんともシュールな光景だが、
 過去の記憶がない上に割と粗忽者なコルチェは行儀よく聞いてしまっている!
「……あの、一体何をしているんですか……? にぎやかすぎませんか……?」
 そんなところに新たに転移されてきた向日水・厄介は、
 恐る恐ると言った様子で問いかけた。誰に? 敵と味方両方に。
「あ、えっと! なんだかアイサツがコジキでどーのこーのって」
「??? 説明をきいてもよくわからないの……挨拶をすればいいの?」
 いまいち要領の得ない説明に首を傾げつつも、厄介はニンジャたちに向き直り、
 しずしずと厳かなカーテシーをひとつ。そして、僅かに微笑んでお辞儀する。
「どうも、かみさまです。――神の御業を、ご覧あそば」
『『『スッゾテメッコラー!!』』』
「!?!?」
 予想以上の剣幕にビビる厄介、あれでもダメなのか、という顔のコルチェ。
 ニンジャどもは地団駄を踏みながらヤクザスラングを吐き散らす。コワイ!

 ……その時!
「ドーモ、ヨウマ・ニンジャ=サン! マスカレイドです!!」
「「!?」」
『『『!?!?』』』
 ウォルルルルルル! 颯爽たるバイク音!
 威圧的モーターサイクル『アルタイル』にまたがった仮面の男がアイサツした!
 彼の名はマスカレイド、またの名をリカルド・マスケラス!
 その実、ヒーローマスクとして正義のために戦うスターライダーなのだ!
『『『ドーモ、マスカレイド=サン。ヨウマ・ニンジャです!』』』
「えっ、あれが正しいアイサツなの!?」
「わからない……考えるより感じろということなの……?」
 困惑するコルチェと厄介の前で、マスカレイドとニンジャ群の相対距離が縮まる!
「カワイイな女の子たちを困らせてるんじゃねーっすよ! イヤーッ!」
 キャバァーン! モーターサイクルから牽制のビーム砲撃が放たれた!
『『『イヤーッ!』』』
 ニンジャどもは三連続側転でこれを回避し、さらにスリケンを連続投擲!
「イヤーッ!」
 だがリカルドは、鎖鎌を巧みに操りスリケンを絡め取る。ワザマエ!
「よ、よくわからないけど戦い始めちゃったね! テストに出ないよぉ!」
 コルチェはニューロンを混乱させながら、LANケーブル……ではなく、
 光ファイバー髪をピカピカと光らせながら最適な行動を検索しようとする!
 電子の海から情報が流れ込み、困惑するニューロンに電子インストラクションが反響する……!
(((何事も暴力で解決するのが一番だ)))
「なるほど! わかった!!」
「えっ、何が?」
「コルチェいきます! やーっ!」
「え、ちょっと!? 待って!? 待ってー!」
 光ファイバー髪を光らせながら敵陣に突撃するコルチェ! 慌てて追う厄介!
 イクサは一瞬のタイムラグが命取り……ここからが真のニンジャのジゴクなのだ……!

『『『イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!』』』
「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
『『『イィイイイヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤ!』』』
「イヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤッ!」
 ニンジャどものスリケン連続投擲をリカルドは鎖鎌で絡め取り続けている!
 ウカツにも両者の間に踏み込む者がいれば、即座にネギトロ死を迎えるだろう!
 しかしこのままではジリー・プアー(訳注:徐々に不利)である!
『『『死ね! マスカレイド=サン! 死ねーッ!』』』
「死ぬのはオヌシらっすよ! カガミガエシ・ジツ! イヤーッ!」
 その時である! リカルドの両目が輝き、なんらかのジツを放った!
『『『な……グワーッ!?』』』
 するとニンジャどもは突然、自分の胸部にニンジャソードを突き立てたのである!
 これこそがカガミガエシ・ジツ……敵意を相手に反射する恐るべきジツなのだ!
「これはチャーンス! ピカリブラスターでキュルルーンしちゃうよー!」
『『『グワーッ!?』』』
 ZAPZAPZAPZAPZAP!! 機を見るに敏、コルチェのクイックドロウが火を噴いた!
 光すなわち光速、ダメージを受けたニンジャどもでは実際回避不可能である!
 そう、フェルマーの定理も、すべてはカラテなのだ……!
『お、おのれコルチェ=サン! カトン・ジツ! イ……』
「させない。見てみて、わたしの降らせる"祝祭(オクル)"の雨を」
『グワーッ!?』
 おお、さらに厄介の追撃! 無数の氷がトゥララめいた雨となり降り注ぐ!
 炎をコルチェに放とうとしたニンジャは、氷の雨に貫かれて絶命した!
『サヨナラ!!』
「爆発四散した!? ナムサン!?」
「ニンジャってあんな派手なひとたちだったっけ……」
「あ、でもありがとだよ、助かったかも!」
 にっこりと笑って礼を言うコルチェに、厄介は照れくさそうにお辞儀を返した。
 そしてジツ……もといユーベルコードに力を込め、氷雨を嵐と変える!
「声高らかに吠えるのは、真に力ある者だけ。外側だけカブれてもまだまだなの。
 こうやって、わたしなんかに敗れてしまうようでは、所詮はサンシタなのよ!」
『『『アババババーッ!?』』』
 嵐に巻き上げられるニンジャども! リカルドの両目がギラリと燃えた!
「やー、自分ひとりだけだったら色々とやばかったっすね!
 けどもうこれでおしまいっす、ハイクを詠め! イヤーッ!」
「よくわかんないけどコルチェもカイシャクするよー! キュルルーン!」
『『『グワーッ!? サヨナラ!!』』』
 鎖鎌、そしてピカリブラスターの光線連射を受けたニンジャは連続爆発四散!
 いかに徒党を組もうと、カラテなくば実際死ぬ……それが、ニンジャのイクサなのだ……!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

霑国・永一
敵のニンジャ20体くらいか……多勢に無勢だなぁ。今のところはね。
ニンジャは派手に散る事こそ本懐、古事記にもそう書かれている。
となれば……
『うるせぇ!どうせ「そこで自爆です」とかいうアレだろ!』
『クソが!速やかに爆発四散してやるよ!』
犠牲の無い勝利などあり得ない。……いいね?

「ドーモ。ヨウマ・ニンジャ=サン。シーフ・永一と愉快な生贄(なかま)達です」
アイサツ済ませたら狂気の分身を発動して敵数の2倍くらい用意、2人で一人確殺の勢いで自爆特攻させる。自爆した分身は補充するとはいえ相手は速い、2人で一人爆殺が適わないなら分身の人数をドンドン倍に増やしてくよ
『俺様は通りすがりの分身だ。だがお前は殺す!』


ルーナ・ユーディコット
ドーモ、ニンジャ=サン

……あの、これ本当にエンパイアの言葉?
変なの混ざってない……?
まあ、いいや…目的も標的も……比較的まともだし

人でありたいと吠えたなら、自身の獣性だけでなく……猟兵になった際得た力にも目を向けて戦うのも必要

例えば竜騎士の力とか……
と、いうわけで
敵を引っ掴んで盾に武器にしながら振り回そう
そう、これこそ竜の力……

……いや、これ振り回してるだけじゃ
獣と変わらないんじゃ

細かいこと、気にするのやめようか

Wasshoi!

…あくまで理性を保てているのが大事だから……多分


壥・灰色
ドーモ。デストラクターです。
(ノリノリでニンジャネームを名乗る)(無表情)

カラテを構えるその動き、油断も動揺もなし
「ハイクの準備をしてから掛かってこい」
空向けた掌でちょいちょいと招き、敵一体がこちらへ近付こうとした瞬間に爆裂歩法で踏み込む
足下に衝撃波、一打目。
敵の顔面に、二打目。
これぞデストラクターが得意とする破壊拳法、ニカイ・コゲキ!
技能レベルでいうと250ぐらいあるそれの威力はヤバイ級だ! まともに入ればアーチ級ニンジャといえど実際死ぬ!

デストラクターはカラテシャウトを発さない合理的なサイレント・カラテの使い手でもある!技は苛烈に、しかし本人はただ静かに、ニンジャを屠り続けるのだ!


メドラ・メメポルド
ニン……ジャ?
あ、ああいうアイサツなのね
アイサツは大事って、古いお話に書いてたものね

ええと、なんて名乗ればいいかしら
本名はダメって聞いたけど……あっ
どーも、しーわすぷ、です
……あってる?

【POW:ブラッド・ガイスト】
アイサツしたからごはんの時間ね
右肩の青い月の刻印をメドの血で染めて
くらげの腕を伸ばしてみんな食べてしまいましょう
おなかすいてるもの、わたし
いただきまーす

掴まえたら、はなさないわ
斬りつけられても怪我してもね、
ごはんを食べたら治るのよ
あなたを食べたら、治るの

一人ずつ丁寧にお相手してくわ
ええと、なんていうのかしら
急ぐと死ぬ?
だからね、だめよ、焦ったら
そういうひとから食べちゃうから


千桜・エリシャ
……何かしらこの文法は
こちらも挨拶を返したくなるような……

どーも、ごきげんよう
羅刹のエリシャですわ
忍者死すべし慈悲はありませんの!
…よくわかりませんが、私エントリーですわ
ごめん遊ばせ!

そちらが忍法ならこちらは真っ当に剣術で勝負ですの!
忍者対侍なんてよくある構図ですものね
私は侍の心なんてない、ただの剣士ですけれども
迫る鬼火は全てカウンターの斬撃で斬り刻んで差し上げましょう
同程度の力をぶつけることで相殺狙いですの
この程度朝飯前でしてよ
1度刀を振り抜いたら即座にもう一度、2回攻撃
今度は忍者本体へ
どうかしら、私の剣術は?
忍術にだって遅れはとらなくてよ

爆発するよう呪詛を込めて
最後は潔く散ってくださいまし



●ジ・エンド・オブ・フラワーズ
 かくして残るニンジャ集団残り十名。そこへ新たなエントリー者あり!
「ドーモ、ヨウマ・ニンジャ=サン。ルーナ・ユーディコットです……」
 赤マフラーをたなびかせながら、人狼の少女が厳かにオジギした。
 ……のはいいが、頭を上げてからはてな、と首を傾げる。
「……あの、これ本当にエンパイアの言葉? 変なの混ざってない?」
「渡来人なんだから当たり前ですわ! エンパイア基準にしないでくださいまし!」
 と、ルーナの言葉に、千桜・エリシャがぷりぷり怒って反論する。
「でもなぜか、私もちゃんとアイサツをしないといけない気持ちになりますわね。
 ドーモごきげんよう、羅刹のエリシャですわ。ニンジャ死すべし慈悲はない!」
「とか言ってる女将さんも、実際アトモスフィアに染まってるねぇ。
 ……あ、俺はアイサツしないよぉ。だってニンジャじゃないからねぇ」
 はっはっは、と泥棒の霑国・永一はいつもどおりの表情で言ってのける。
 なんたる悪童めいた悪びれぬ態度。だが実際ニンジャでないので問題はない!
「とにかく私たちがエントリーですわ、ごめんあそばせ!」
「まあ、今回は目標も目的もまともだし、いっか……」
「ニンジャは爆発四散するのが本懐、てなわけで自爆いってみようかぁ」
「「!?」」
 パチン! 永一のフィンガースナップに合わせて大量のブンシンが出現!
「やっぱりアイサツしておくよぉ。ドーモ、はじめまして。永一と愉快な生贄(ナカマ)たちです」
『『『ドーモ! クソが、ASAPで爆発四散してやるよ!!』』』
 おお、あれこそ永一の別人格、つまり自爆要員である!
 江戸時代めいた無慈悲な飽和戦術だ!
『『『ドーモ、猟兵の皆さん。ヨウマ・ニンジャです。イヤーッ!』』』
 オジギ終了からゼロコンマ2秒後、ヨウマ・ニンジャは連続回転跳躍!
 そして三人めがけ、一糸乱れぬ動きでスリケンを八枚連続投擲! タツジン!
「ちょっとまって、そんなユーベルコード使うって言ってたっけ!?」
「なんでもいいですわ、こっちはイアイ……もとい、剣術で勝負ですの!」
「まああれもカマイタチみたいなものだからねぇ。さあそこで自爆だよ、お前ら」
『『『スッゾテメッコラー!!』』』
 エリシャは素早いイアイ斬撃で、自身めがけたスリケンを切断破砕!
 ルーナは即座にバックフリップを打ち、回避ののちに反転スプリント!
 永一はブンシンを突撃させ、スリケンを物ともせず自爆させ盾とする!

 KBAM! KBAM! KA-BOOOOOOOOOOOOOM!!
『スッゾテメッコラー!!』
『ザッケンナテメッコラー!!』
『チャルワレッケオラー!!』
 おお、なんたるツキジめいたゴア風景か! これもマッポーの一側面か!
 永一が呼び出した狂気のブンシンは、恐ろしいヤクザスラングとともに突撃自爆!
 降り注ぐスリケンの雨を肉の盾めいて防御し、文字通りの弾幕となる!
「うわあ……」
「本当に永一さんのあれは趣味が悪いですわね……」
 ルーナとエリシャも割とドン引きである。だが実際効果的だ!
 江戸時代のレベリオン・ハイク『沢山撃つと実際当たりやすい』の通りである!
『イィーヤヤヤヤヤヤヤヤヤ!』
『俺様は通りすがりのブンシンだ、だがお前は殺す!!』
『イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ! イ……グワーッ!?』
『死ね! ヨウマ・ニンジャ=サン! 死ねーッ!!』
 ナムアミダブツ……ナムアミダブツ! 徐々に自爆ブンシンがスリケン弾幕を押し通る!
「ははははは、これが真のフーリンカザンってやつだねぇ!」
『『『おのれ永一=サン! イ……』』』
「イヤーッ!」
 さらなる多重ブンシン! 突撃! 爆発! KA-BOOOOM!!
『『『アバババババーッ!? サヨナラ!!』』』
 無数のブンシンもろとも、ニンジャどもは爆発四散!

『ハァーッ! ハァーッ! ハァーッ! こんなの付き合ってられるか!
 俺はさっさと魔空安土城に行ってイサオシを得るんだグワーッ!?』
「って、そんなの逃がすわけないでしょ。イヤーッ!」
 爆炎に乗じて逃げ出そうとしたニンジャ個体を、ルーナがキャッチ!
 その有り余る膂力で、ニンジャ個体を振り回し壁や床に叩きつける! サツバツ!
「イヤーッ!」
『グワーッ!?』
「イヤーッ!」
『グワーッ!?』
「イヤーッ!」
『アバーッ!?』
「Wasshoi!!」
『アバババーッ! サヨナラ!!』
 ボロ肉めいた有様のヨウマ・ニンジャは、投げ捨てられた先で爆発四散!
「……いや、これ獣と変わらないんじゃ、私なにも変わってないんじゃ……」
「大丈夫ですわルーナさん、カラテとはエゴそのものと本で読んだことがありますの!」
「やっぱりあれってエンパイアの言語なの……?」
「いえ、違いますけれど! 一緒にはしないでほしいですけれど!」
 フォローしたいのか無関係をアピールしたいのか、エリシャはよくわからない。
 しかしそんな彼女めがけ、ニンジャ三体が何やら神秘的ニンジャ・サインを組んでいる!
『『『リンピオトーシ! カイジンリッツァイゼン! イヤーッ!!』』』
 ゴウランガ! 三体のカラテを乗算した巨大カトン火球である!
『『『我々のカトンをそれぞれ合体させ、それをさらに三体で合体!
   すなわちカトンにカトンをかけて百倍のカトンだ、分かるかこの計算が、エエッ?』』』
「さっぱりわかりませんわ! ですがこの程度――朝飯前でしてよ」
 そのとおり! エリシャの"散華繚乱"は合計200回以上のイアイ斬撃を可能とする!
「この程度まとめて切り払ってさしあげますの! イヤーッ!」
『『『バカナーッ!?』』』
 ハヤイ! 超高速イアイ斬撃が宣言通り巨大カトン火球を斬撃破壊せしめた!
 KRA-TOOOOM……爆炎を斬り裂き、踏み込んだエリシャはさらに斬撃を放つ!
「イヤーッ!」
『『『アバーッ!?』』』
 イアイ! バラバラに切り裂かれたニンジャ三体はまるでツキジだ!
『『『サヨナラ!!』』』
 鮮血を撒き散らしながら、ニンジャどもは爆発四散した……!

●ディヴァウアー・アンド・デストラクター
 ……一方、財宝間近!
『ドーモ、はじめまして……ヨウマ・ニンジャです……!』
 明らかの他のニンジャどもと異なるカラテを充実させたリーダー個体が、
 目の前の灰色髪の少年にオジギをする。その周囲の大気が陽炎めいて歪む……!
「……ドーモ、ヨウマ・ニンジャ=サン。デストラクターです」
 一方の少年……壥・灰色もまた、油断ならぬオジギを繰り出した。
 そして大山鳴動するが如き雄大さで、荒削りなカラテを構える。
 油断、動揺、一切なし。ヨウマ・ニンジャはギラリと眼光を輝かせた。
『フーム……我が相手に不足なし。これはチョージョー』
「その慢心は命取りになるぞ、ヨウマ・ニンジャ=サン。来るならば」
 無表情な灰色……もとい、デストラクターの瞳が、怒りに燃えた。
「……ハイクの準備をしてからかかってこい」
『フハッ! なんたる増上慢! 真のニンジャのイクサを教えてやる』
 両者は円を描くように互いの動きを見定める。舌戦もまたカラテなのだ。
 そして、デストラクターが掌を上向けて手招きした瞬間!
『イヤーッ!』
 ヨウマ・ニンジャが踏み込んだ! 常人の三倍近い脚力である! ハヤイ!
『な……グワーッ!?』
 だがデストラクターもまたハヤイ! 一瞬にして敵のワン・インチ距離へ!
 踏み込んだ脚がそのままに衝撃波を生み、ヨウマ・ニンジャを足止めする!
『グワーッ!?』
 そこへすかさずのポン・パンチ! 狙いは顔面である。タツジン!
 だが、ナムサン! 粉砕破裂したはずのヨウマ・ニンジャ頭部は無事!
『オゴーッ……なんたるカラテ、見損なっていたことを詫びよう、デストラクター=サン……!』
「……おれのニカイ・コゲキを耐えるとは」
『実際重い打撃だ……しかし、シャウトなきカラテで我がニンジャ耐久力は破れぬぞ……!』
 デストラクターはわずかに眉根を顰めた。彼のカラテはサイレント・カラテである。
 通常、カラテシャウトなしの打撃は十全な破壊力をもたらさない。これは当然のカラテ物理学的事実と言える。
 しかしサイレント・カラテは、特殊なカラテ鍛錬により、シャウトなしで最大限のカラテ破壊力を発揮することが出来るのである!
 だが敵は無事! これは一体? フシギ!
「なんらかのジツ、か……だが、お前のカラテは大体わかった。二度目はない」
『クフフフフ……アブハチトラズ。その油断がすなわちインガオホーよ……』
 デストラクターに油断はない。だが敵のジツの正体を破らぬ限りは……!

 ……その時!
『『『グワーッ!? サヨナラ!!』』』
『!?』
 この場にいないはずのニンジャ個体の悲鳴! そして爆発四散!
 弾かれたようにヨウマ・ニンジャがそちらを見やれば、そこにいたのは!
「……あ、アイサツをしないとダメなのね。古いお話にもあったものね」
 右肩の刻印を血で濡らし、クラゲめいた腕を伸ばす奇怪な少女がひとり。
 その足元には、捕食されたニンジャ個体の残骸がゴアめいて転がっている。コワイ!
「……ええと、なんて名乗ればいいかしら……」
「ドーモ、シーワスプ=サン。デストラクターです」
「しーわすぷ……なら、それで。ドーモ、シーワスプ、です」
 旧知の間柄であるデストラクター……というかまあ灰色のアイサツが、
 メドラ・メメポルドにとってはいいスルーパスとなった。
 イクサに臨む者は、相応のニンジャネームを名乗るのがイクサの礼儀である。
『ド、ドーモ、シーワスプ=サン。貴様一体何を!?』
「何って……ごはんを食べていたの」
 シーワスプ、あらためメドラはキマイラである。クラゲの……キマイラ!
 すなわち、彼女のクラゲめいた腕は殺戮捕食態! ブラッド・ガイストだ!
「いないはずのニンジャ……隠れてたから、アンブッシュして……」
「……なるほど。伏兵を潜ませ、そのカラテで自分を強化していたのか」
 灰色がヨウマ・ニンジャを睨みつける。敵は歯噛みし、拳を震わせた!
「急ぐと死ぬってコトワザであるのに、逃げようとするから食べちゃったの」
『オ……オノレーッ! 我が秘密のニンジャ私兵がこんな簡単にとはーッ!』
「あなたも、食べていい?」
『ウッ!?』
 じわり、とメドラから放たれるカラテ圧力に、ヨウマ・ニンジャは気圧された。
 だが、やんぬるかな……ヨウマ・ニンジャは忘れるべきではなかったのだ。
 この闖入者めいた少女以外にも、己にはイクサの相手がいたということを!
「食べられたくないなら、それでもいいよ。だって――」
 メドラの視線がちらりと横を見る。すなわち、踏み込んだ灰色を!
「ハイクを詠め、ヨウマ・ニンジャ=サン」
『アイエエエ!? アイエ……アバーッ!?』
 ゴウランガ! ニカイ・コゲキ再び炸裂! ヨウマ・ニンジャ無惨!
 殴り飛ばされた首は2160度回転したのちちぎれ飛んでいった!
『サヨナラ!!』
「……いただきまーす」
 胴体が爆発四散した瞬間、唯一遺された生首もメドラが捕食破壊してしまう。
 おお、ナムアミダブツ……だがこれも、同族を利用した報いと言えよう。インガオホー!
「……物足りない。ニンジャって、美味しくないのね」
 寂しそうに呟いたメドラを見、残心を終えた灰色は言った。
「街に戻ればご馳走を出してもらえるよ。仕事は終わったんだから」
 コルテスの財宝が、撃拳を受けてあっさりと砕け散る。
 もはやニンジャが生まれることはなし。ここにイクサは終結したのだ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月21日


挿絵イラスト